図面 (/)

技術 電子装置

出願人 アルパイン株式会社
発明者 栗田聡大平星児
出願日 2016年5月16日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-098090
公開日 2017年11月24日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-207096
状態 特許登録済
技術分野 動的記録再生装置のキャビネット 防振装置 ダンパーとばねの組合せ装置 ばね
主要キーワード 接合境界線 差し込み空間 摺動異音 線材どうし ループ状部分 巻き端 弾性変形部材 密着巻き部分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

一方が固定側で他方が可動側となる第1の部材と第2の部材との間にダンパコイルばねとが介在している構造において、コイルばねがダンパに安定して保持され、ばね線材とダンパとの擦れによる摺動異音も発生しにくい電子装置を提供する。

解決手段

コイルばね30の保持周回部32は密着巻きとなっており、保持周回部32が、ダンパ20の硬質部21の外周面21bと軟質部22の外周面22bにわたって装着されている。コイルバネ30は、保持周回部32と弾性変形部35との境界部36が軟質部21の外周面21bに位置している。コイル30の弾性変形部35が変形したときに、ばね線材31が軟質部と当たることで衝突や擦れによる異音が発生しにくくなっている。

概要

背景

特許文献1には、防振機能を持たせた電子装置としてディスク装置に関する発明が記載されている。
このディスク装置は車載用であり、筐体である支持部材の内部に、スピンドルモータ光学ピックアップを搭載した被防振部材が収納されている。被防振部材の底部にシリコンオイルダンパが下向きに固定され、支持部材の内面に固定された係合ピンが、シリコンオイルダンパの先部に係止されている。

また、支持部材と被防振部材との間に圧縮コイルバネが設けられている。圧縮コイルバネの一方の端部のループ状部分がシリコンオイルダンパの外周面に装着されており、他方の端部のループ状部分が、支持部材の内面に形成された円柱係止部の外周面に装着されている。

このディスク装置は、被防振部材と支持部材とが相対的に移動したときに、圧縮コイルバネが、その弾性作用により振動や衝撃を緩和して被防振部材に伝えるとともに、シリコンオイルダンパが、被防振部材と支持部材とに、それらの移動方向と反対方向へ減衰力を作用させる、というものである。

概要

一方が固定側で他方が可動側となる第1の部材と第2の部材との間にダンパコイルばねとが介在している構造において、コイルばねがダンパに安定して保持され、ばね線材とダンパとの擦れによる摺動異音も発生しにくい電子装置を提供する。 コイルばね30の保持周回部32は密着巻きとなっており、保持周回部32が、ダンパ20の硬質部21の外周面21bと軟質部22の外周面22bにわたって装着されている。コイルバネ30は、保持周回部32と弾性変形部35との境界部36が軟質部21の外周面21bに位置している。コイル30の弾性変形部35が変形したときに、ばね線材31が軟質部と当たることで衝突や擦れによる異音が発生しにくくなっている。

目的

本発明は上記従来の課題を解決するものであり、コイルばねをダンパに安定した状態で装着することができ、しかも可動側部材が水平方向へ動いたときに、コイルばねとダンパとの間の衝突や擦れによる異音が発生するのを抑制できるようにした電子機器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

一方が固定側で他方が可動側とされた第1の部材および第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との間に介在するダンパおよびコイルばねと、を有する電子装置において、前記ダンパは、硬質部と、前記硬質部よりも軟質な軟質部とを有し、前記硬質部が前記第1の部材に固定され、前記軟質部が第2の部材に連結され、前記コイルばねは、前記ダンパの外面に密着して巻かれた保持周回部と、前記保持周回部に連続する弾性変形部と、前記弾性変形部に連続して前記第2の部材に掛止される掛止部とを有しており、前記保持周回部は、前記ばね線材が少なくとも1巻き以上の長さで巻かれて、前記保持周回部が前記硬質部の外面から前記軟質部の外面にかけて密着し、前記保持周回部と前記弾性変形部との境界部が前記軟質部の外面に位置し、この境界部を起点として前記弾性変形部が前記ダンパから離れていることを特徴とする電子装置。

請求項2

前記保持周回部は前記ばね線材どうしが密着して巻かれており、前記境界部から前記ばね線材が互いに離れて、前記弾性変形部が形成されている請求項1記載の電子装置。

請求項3

前記境界部を起点として前記保持周回部へ向けた少なくとも180度の範囲で、前記ばね線材が前記軟質部の外面に密着している請求項1または2記載の電子装置。

請求項4

前記コイルばねには、前記保持周回部から前記線材の端部までの範囲で、前記硬質部の外面から離れるストッパ線部が設けられ、前記ダンパに設けられた当接部に、前記ストッパ線部が当接可能とされており、前記当接部から前記ストッパ線部を離す方向へ前記コイルばねを回転させると、そのときの回転方向が前記コイルばねの巻き締り方向となる請求項1ないし3のいずれかに記載の電子装置。

技術分野

0001

本発明は、一方が固定側で他方が可動側となる第1の部材と第2の部材との間にダンパコイルばねとが介在している車載用ディスク装置などの電子装置に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、防振機能を持たせた電子装置としてディスク装置に関する発明が記載されている。
このディスク装置は車載用であり、筐体である支持部材の内部に、スピンドルモータ光学ピックアップを搭載した被防振部材が収納されている。被防振部材の底部にシリコンオイルダンパが下向きに固定され、支持部材の内面に固定された係合ピンが、シリコンオイルダンパの先部に係止されている。

0003

また、支持部材と被防振部材との間に圧縮コイルバネが設けられている。圧縮コイルバネの一方の端部のループ状部分がシリコンオイルダンパの外周面に装着されており、他方の端部のループ状部分が、支持部材の内面に形成された円柱係止部の外周面に装着されている。

0004

このディスク装置は、被防振部材と支持部材とが相対的に移動したときに、圧縮コイルバネが、その弾性作用により振動や衝撃を緩和して被防振部材に伝えるとともに、シリコンオイルダンパが、被防振部材と支持部材とに、それらの移動方向と反対方向へ減衰力を作用させる、というものである。

先行技術

0005

特開2004−145971号公報
特開平5−10355号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1に記載されたディスク装置に設けられたシリコンオイルダンパは、弾性変形部材円形断面の基部が固定部材に固定され、弾性変形部材の内部空間にシリコンオイル封入されている。そして、前記圧縮コイルバネのループ状部分が、前記弾性変形部材の前記基部の外周に装着されている。

0007

この構造では、圧縮コイルバネが弾性変形部材に装着されているため、支持部材の内部で被防振部材が水平方向へ移動して圧縮コイルバネが横方向へ変形したときに、圧縮コイルバネとともに弾性変形部材が水平方向へ変形しやすい。そのため、圧縮コイルバネの支持が不安定であるのみならず、シリコンオイルダンパによる制振機能にも悪影響を与えやすい。

0008

特許文献2は、ディスク装置などの電子装置とは全く異なる技術分野に関するものであるが、コイルバネ取付装置に関する発明が記載されている。このコイルバネ取付装置では、コイルバネの巻き端部が、基台に形成された取付凹部内に挿入されて支持されている。このように、コイルバネの基部を硬質な基台の取付凹部内に装着していると、コイルバネが巻き軸と交差する水平方向へ変形したときに、コイルバネを構成するばね線材と取付凹部の内面とが衝突または摺動して、異音を発生しやすくなる。

0009

本発明は上記従来の課題を解決するものであり、コイルばねをダンパに安定した状態で装着することができ、しかも可動側部材が水平方向へ動いたときに、コイルばねとダンパとの間の衝突や擦れによる異音が発生するのを抑制できるようにした電子機器を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、一方が固定側で他方が可動側とされた第1の部材および第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との間に介在するダンパおよびコイルばねと、を有する電子装置において、
前記ダンパは、硬質部と、前記硬質部よりも軟質な軟質部とを有し、前記硬質部が前記第1の部材に固定され、前記軟質部が第2の部材に連結され、
前記コイルばねは、前記ダンパの外面に密着して巻かれた保持周回部と、前記保持周回部に連続する弾性変形部と、前記弾性変形部に連続して前記第2の部材に掛止される掛止部とを有しており、
前記保持周回部は、前記ばね線材が少なくとも1巻き以上の長さで巻かれて、前記保持周回部が前記硬質部の外面から前記軟質部の外面にかけて密着し、前記保持周回部と前記弾性変形部との境界部が前記軟質部の外面に位置し、この境界部を起点として前記弾性変形部が前記ダンパから離れていることを特徴とするものである。

0011

本発明の電子装置は、前記保持周回部において前記ばね線材どうしが密着して巻かれており、前記境界部から前記ばね線材が互いに離れて、前記弾性変形部が形成されているものである。

0012

本発明の電子機器は、前記境界部を起点として前記保持周回部へ向けた少なくとも180度の範囲で、前記ばね線材が前記軟質部の外面に密着していることが好ましい。

0013

さらに本発明の電子装置は、前記コイルばねには、前記保持周回部から前記線材の端部までの範囲で、前記硬質部の外面から離れるストッパ線部が設けられ、前記ダンパに設けられた当接部に、前記ストッパ線部が当接可能とされており、前記当接部から前記ストッパ線部を離す方向へ前記コイルばねを回転させると、そのときの回転方向が前記コイルばねの巻き締り方向となることが好ましい。

発明の効果

0014

本発明の電子装置は、コイルばねの周回保持部が、ダンパの硬質部の外周面と軟質部の外周面とにわたって密着して装着されているため、ダンパによるコイルばねの保持が強固に安定している。また、コイルばねの保持周回部と弾性変形部との境界部が、ダンパの軟質部の外周面に位置しているため、弾性変形部が水平方向へ変形したときに、ばね線材が主に軟質部に当たるようになり、ばね線材とダンパとの衝突や擦れによる異音が発生しにくい。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施の形態の電子装置の一例としてディスク装置を示す平面図、
図1に示す電子装置に設けられた弾性支持装置において、固定側部材へのダンパの取付け構造と、ダンパへのコイルばね保持周回部の取付け構造を示す一部分解斜視図、
図1に示す電子装置に設けられた弾性支持装置において、可動側部材へのコイルばねの掛止部の取付け構造を示す斜視図、
弾性支持装置の側面図であり、図2のIV矢視図である、
ダンパへのコイルばねの保持周回部の取付け構造を示すものであり、図4におけるV−V線の断面図、
ダンパに取付けられたコイルばねの保持周回部の変形動作を示す説明図、

実施例

0016

(車載用ディスク装置の構造)
図1は、本発明の電子装置(車載装置)の実施の形態として車載用ディスク装置1を示す平面図である。

0017

図1に示す車載用ディスク装置1の大きさは、いわゆる1DINサイズであり、車内のコンソールパネルなどに埋設して取り付けられる。車載用ディスク装置1は筐体である固定側部材2を有しており、固定側部材2の内部に機構シャーシである可動側部材3が収納されている。固定側部材2と可動側部材3は金属板で形成されている。固定側部材2の底板と可動側部材3との間に、弾性支持装置10が設けられており、弾性支持装置10によって、固定側部材2上で可動側部材3が、上下方向(Z方向)と、水平方向(X−Y方向)へ移動自在に支持されている。

0018

可動側部材3には、スピンドルモータ4が搭載されており、スピンドルモータ4の回転軸4aが可動側部材3の上(図1紙面手前側)に延び出て、回転軸4aにターンテーブル5が固定されている。また、可動側部材3には光ヘッド6とスレット機構7とが搭載されている。スレット機構7によって光ヘッド6が(イ)−(ロ)方向へ移動させられ、光ヘッド6は、ターンテーブル5にクランプされた記録ディスクDの記録面に沿って半径方向へ移動可能となっている。

0019

固定側部材(筐体)2の前面には、X方向に延びるスリット状の挿入・排出口2aが形成されており、可動側部材3と挿入・排出口2aとの間に搬送ローラ8が配置されている。

0020

車載用ディスク装置1では、記録ディスクDを装填するときに、図示しないロック機構によって、固定側部材2の内部で可動側部材3が動かないようにロックされる。記録ディスクDが挿入・排出口2aから水平向きに挿入されたことが図示しない検知機構で検知されると、モータ始動して搬送ローラ8が回転し、記録ディスクDが固定側部材2の内部に送り込まれる。

0021

記録ディスクDの中心穴がターンテーブル5の上に至り、クランパによって記録ディスクDの中心穴がターンテーブル5にクランプされるとともに、ロック機構によるロックが解除される。前述動作とほぼ同時に搬送ローラ8が下降させられて記録ディスクDから離れると共にローラへの駆動伝達が切られローラ回転が停止される。この一連の動作により弾性支持装置10によって、固定側部材2上で可動側部材3が弾性支持された状態となる。

0022

記録ディスクDに対する再生動作記録動作では、スピンドルモータ4によって、ターンテーブル5と共に記録ディスクDが回転させられる。また、スレット機構7によって光ヘッド6が(イ)−(ロ)方向へ移動させられ、光ヘッド6によって記録ディスクDに記録された情報が再生され、または記録ディスクDに情報が記録される。

0023

記録ディスクDに対する記録・再生動作の際に、可動側部材3が弾性支持装置10で弾性支持されているため、外部振動や衝撃が作用しても、記録・再生動作が支障なく行われる。

0024

記録・再生動作が完了すると、ロック機構により可動側部材3が再びロックされ、搬送ローラ8が記録ディスクDに接触する。ほぼ同時に、ターンテーブル5での記録ディスクDのクランプが解除され、搬送ローラ8の回転力で、記録ディスクDが挿入・排出口2aから外部に排出される。

0025

(弾性支持装置10の構造)
図1に示すように、固定側部材2と可動側部材3との間には、弾性支持装置10が複数箇所に設けられているが、図2ないし図5にはそのうちの一か所の弾性支持装置10が側面図で示されている。

0026

図2図3には、弾性支持装置10が同じ向きで示されている。図4は、図2のIV矢視図であり、弾性支持装置10が図2および図3とは逆側から示されている。図5図4に示す弾性支持装置10のV−V線の断面図である。

0027

図2ないし図5に示すように、弾性支持装置10は、ダンパ20とコイルばね30とが組み合わされて構成されている。図2以下に示す実施の形態では、固定側部材2が第1の部材で、可動側部材3が第2の部材として機能しており、ダンパ20が固定側部材2に固定され、コイルばね30の下部が、ダンパ20に保持され、コイルばね30の上部が可動側部材3に掛止されている。ただし、可動側部材3が第1の部材で、固定側部材2が第2の部材として機能し、ダンパ20が可動側部材3に固定されて、コイルばね30の上部がダンパ20に保持され、コイルばね30の下部が固定側部材2に掛止されていてもよい。

0028

図5に示すように、ダンパ20は、硬質部21と軟質部22とが接合されて構成されている。硬質部21と軟質部22との接合境界線が符号23で示されている。硬質部21はPP(ポリプロピレン樹脂などの硬質な合成樹脂材料で形成されており、軟質部22はエラストマー樹脂など、硬質部21を構成する合成樹脂材料よりも軟質な材料で形成されている。すなわち、軟質部22は、硬質部21よりも、ヤング率弾性率)の低い材料で形成されている。また、軟質部22は、硬質部21よりも、圧縮剛性が低い材料で形成されており、同じ寸法で同じ体積の材料に同じ圧力を与えたときに、軟質部22を形成している材料の圧縮撓み量が、硬質部21を構成している材料よりも大きい。

0029

図4図5に示すように、硬質部21は下面21aを有しており、下面21aが固定側部材2の底板の上面に設置される。図2図4に示すように、硬質部21には、Y方向の両側部にブラケット部24,24が一体に形成されている。図2に示すように、それぞれのブラケット部24にはZ方向に延びる差し込み空間24aが形成されている。固定側部材2の底板からは一対の固定片が上向きに折り曲げられており、それぞれの差し込み空間24aに固定片が差し込まれる。ブラケット部24には、弾性変形可能な保持爪24bが一体に形成されており、この保持爪24bが固定片に弾圧されて、ダンパ20の硬質部21が固定側部材2上に固定される。

0030

図4図5に示すように、硬質部21には、2つのブラケット部24,24よりも内側に外周面21bが形成されている。外周面21bは、硬質部21の下側段差部21dの上に形成された円筒面である。軟質部22は、硬質部21と連結されている部分の外面に外周面22bが形成されている。外周面22bは、硬質部22の外周面21bと同じ直径の円筒面であり、硬質部21の外周面21bと軟質部22の外周面22bは連続面となっている。

0031

軟質部22では、外周面22bの上に段差部22cを介して変形部22aが連続している。変形部22aはエラストマー樹脂が薄く袋状に形成されている。図5に示すように、ダンパ20には、変形部22aの内部から硬質部21の内部にかけて連続する流体収納空間25が形成されている。流体収納空間25には、シリコンオイルなどの粘度の高い液体が封入されている。流体収納空間25に収納される流体は、シリコンオイル以外の液体あってもよいし、空気などの気体であってもよい。

0032

図5に示すように、軟質部22の上方中央部には連結部22dが一体に形成されており、この連結部22dに連結凹部22eが形成されている。

0033

図2図3および図4に示すように、可動側部材3の下面は、ダンパ20の上方に対向する部分がばね支持部3aとなっている。ばね支持部3aの領域で、可動側部材3を構成する金属板の一部が下向きに折り曲げられて折曲げ片28が形成されている。折曲げ片28は、上方部分が規制突部26であり、それよりも下側(先部側)が連結突部27となっている。

0034

規制突部26には、Y方向の両側にばね規制部26a,26bが一体に形成されており、規制部26aの先端面にテーパ部26cが、規制部26bの先端面にテーパ部26dが形成されている。2箇所のテーパ部26c,26dは、180度逆向きであり、ばね支持部3aから下方へ離れるにしたがって互いに離れる向きに傾斜している。また、連結突部27には、Y方向の両側に突出する係止突部27a,27aが形成されている。

0035

図4に示すように、連結突部27が、ダンパ20の連結部22dに形成された連結凹部22eの内部に圧入されて、連結突部27とダンパ20の軟質部22とが連結される。

0036

図2ないし図5に示すように、コイルばね30は圧縮コイルばねであり、高い弾性係数と高い剛性を有する金属のばね線材31を巻いて形成されている。図3図4に示されるように、コイルばね30の図示下側の部分が保持周回部32である。保持周回部32は、ダンパ20の硬質部21の外周面21bおよび軟質部22の外周面22bに密着している部分を意味している。保持周回部32の内直径は、前記外周面21b,22bの直径よりもやや小さくなっており、保持周回部32は、ばね線材31が外周面21b,22bをやや締め付けるようにして、ダンパ20に装着される。また、コイルばね30の保持周回部32は、隣接するばね線材31どうしが密着する密着巻きとなっている。

0037

図3に示すように、ばね線材31の下部側の端部31aから保持周回部32に向かう所定の長さの範囲がストッパ線部33となっている。ストッパ線部33は、保持周回部32を構成しているばね線材31から離れて直線状に延びている。保持周回部32とストッパ線部33と境界が第1の境界部34である。

0038

図4に示すように、コイルばね30は、保持周回部32から連続して上向きに螺旋状に延びる部分が弾性変形部35となっている。図4に示すように、保持周回部32と弾性変形部35との境界が第2の境界部36である。

0039

保持周回部32は、第1の境界部34が巻き始点で第2の境界部36が巻き終点となるように密着巻きされている。第2の境界部36から連続する弾性変形部35で、ばね線材31が密着巻きの保持周回部32から離れ、そこからは、ばね線材31の上側の端部31bに至るまで、密着巻きとされておらず開放巻き構造となっている。また、第1の境界部34は、ばね線材31が保持周回部32としてダンパ20の硬質部21の外周面21bに密着し始める密着始点であり、第2の境界部36は、ばね線材31が軟質部22の外周面22bから離れて弾性変形部35となる密着終点である。

0040

図2に示すように、コイルばね30の上部では、ばね線材31の上側の端部31bから下方向に向かう所定の長さの範囲が、掛止部37となっている。図3図4に示すように、コイルばね30の上部は、可動側部材3から下向きに折り曲げられた規制突部26の2箇所のテーパ部26c,26dに掛止されるが、一方のテーパ部26cに掛けられる部分(第3の境界部38)を起点とし、他方のテーパ部26dに掛けられている部分を経て、ばね線材31の上側の端部31bに至るまでの範囲が掛止部37である。

0041

前記のように、第3の境界部38は、ばね線材31がテーパ部26cに掛けられる部分であり、また、第3の境界部38は、弾性変形部35と掛止部37との境界である。第3の境界部38から上方の端部31bまでの範囲の掛止部37は、ばね線材31の1巻き未満(360度未満)の長さで、反巻き以上(180度以上)の範囲で形成されている。

0042

(弾性支持装置10の組立
次に、前記弾性支持装置10の組立方法を説明する。
まず、コイルばね30の保持周回部32を、ダンパ20の硬質部21の外周面21bと軟質部22の外周面22bに装着する。保持周回部32の内直径は、外周面21b,22bの直径よりもやや小さいため、保持周回部32をそのままの状態で外周面21b,22bに装着するのは難しい。そこで、ストッパ線部33をブラケット部14の当接部24cに当てた状態で、コイルばね30の弾性変形部35または掛止部37を掴んで、時計方向へ回転させながら保持周回部32を装着すると、回転方向が保持周回部32におけるばね線材31の緩み方向となるため、保持周回部32の内直径をやや広げながら外周面21bと外周面22bに装着することができ、コイルばね30をダンパ20に比較的容易に装着できるようになる。

0043

図2に示すように、コイルばね30は、ストッパ線部33をブラケット部24の当接部24cに当接させたまま、保持周回部32の下端部がダンパ20の硬質部21の下側段差部21dに突き当る位置まで装着する。ストッパ線部33を当接部24cに突き当て、保持周回部32を下側段差部21dに突き当てることで、ダンパ20に対してコイルばね30を適正な相対姿勢となるように位置決めして装着することができる。

0044

ダンパ20とコイルばね30を適正な相対姿勢となるように位置決めすることで、コイルばね30の保持周回部32を、ダンパ20の硬質部21の外周面21bから軟質部22の外周面22bにわたる適正な範囲に装着することができる。また、ダンパ20を固定側部材2に固定した状態で、コイルばね30の上部の掛止部37を、可動側部材3の規制突部26に対して適正な相対姿勢で対向させることができる。その結果、コイルばね30の上部の適正な箇所をテーパ26c,26dに掛けることができ、掛止部37を適正な範囲に設定することができる。

0045

また、ダンパ20に対してコイルばね30が適正な相対姿勢で装着されている状態で、コイルばね30の弾性変形部35または掛止部37を掴んで反時計方向へ回転させたとしても、このときのコイルばね30の回転方向は、保持周回部32のばね線材31を巻き締める向きとなるため、保持周回部32がダンパ20から容易に外れることがなく、ストッパ線部33が、ブラケット部24の当接部24cから不用意に離れることを防止できる。

0046

コイルばね30をダンパ20に装着した後に、固定側部材2の底板から垂直に折り曲げられた一対の固定片を、一対のブラケット部24の差し込み空間24a内に差し込み、硬質部21の下面21aを固定側部材2の底板の上面に押し付けることで、ダンパ20を固定側部材2に固定することができる。

0047

その後に、固定側部材2の上に可動側部材3を設置し、可動側部材3から下向きに延びている連結突部27を、ダンパ20の軟質部22の中央上部に形成されている連結部22dの連結凹部22e内に差し込み、連結突部27と軟質部22とを連結する。

0048

図2図3に示すように、可動側部材3には、折曲げ片28を下向きに切り起こすための開口部3bが形成されている。この開口部からピンセットなどの工具を差し込んで、コイルばね30の上部の掛止部37を、規制突部26に形成された2つのテーパ部26c,26dに掛けることで、弾性支持装置10の組立が完了する。

0049

(弾性支持装置10の支持機能
弾性支持装置10では、主にコイルばね30の弾性力によって、所定の質量を有する可動側部材3を、固定側部材2の底板から所定の高さ持ち上がった位置で保持する。車体振動などの外部振動が作用すると、可動側部材3の動き追従してコイルばね30が変形するが、このとき、内部にオイル充填されているダンパ20によって制振機能が発揮される。

0050

外部振動などで可動側部材3のZ方向へ動くと、コイルばね30がZ方向に伸縮変形し、可動側部材3が水平方向(X−Y方向)へ動くと、コイルばね30が水平方向へ曲がり変形する。従来は、可動側部材3が水平方向へ動き、コイルばね30が水平方向へ曲がり変形するときに、コイルばね30の上部でばね線材31が可動側部材3と擦れ、下部でばね線材31がダンパ20の外面と衝突したり擦れて、異音を発する課題があった。

0051

しかし、実施の形態の弾性支持装置10では、コイルばね30の上下の取付け構造により、衝突や擦れによる異音が発生しにくくなっている。

0052

コイルばね30の上部は、ばね線材31の上側の端部31bから第3の境界部38までの1巻き未満の範囲が掛止部37となって、規制突部26の2箇所のテーパ部26c,26dに掛けられている。前述のように、コイルばね30は、前記テーパ部26bに掛けられている部分が第3の境界部38である。掛止部37の内直径は、規制突部26の一対のテーパ部26c,26dの間隔よりも狭いため、掛止部37を形成しているばね線材31はテーパ部26c,26dを締め付けるように装着されている。よって、テーパ部26c,26dの傾斜案内作用により、コイルばね30の掛止部37は、可動側部材3の下面であるばね支持部3aの表面と平行な状態で規制突起26に掛止され、好ましくは、掛止部37の少なくとも一部があるいはほとんどの部分がばね支持部3aの表面に密着させられている。

0053

掛止部37が規制突部26を締め付けているため、コイルばね30の上部の掛止部37は、可動側部材3のばね支持部3aにしっかりと強固に掛止されている。したがって、可動側部材3がX−Y方向へ移動したとしても、掛止部27を構成するばね線材31と規制突部26とが擦れる現象が起きにくく、摺動異音が発生しにくくる。

0054

図4に示すように、コイルばね30は、第3の境界部38から上側の端部31bまでの範囲である掛止部37が可動側部材3のばね支持部3aに押し付けられているが、第3の境界部38から下側の弾性変形部35では、ばね線材31が、ばね支持部3aや規制突部26に触れることなく離れている。したがって、固定側部材2の上で可動側部材3が支えられ、可動側部材3の自重で、コイルばね30がZ方向に収縮している状態であっても、第3の境界部38よりも下側に延びるばね線材31が、ばね支持部3aや規制突部26に触れることがない。そのため、可動側部材3がX−Y方向へ移動し、コイルばね30がX−Y方向へ変形しても、ばね線材31と規制突部26との間で擦れによる摺動異音が発生することがない。

0055

図2図4および図5に示すように、コイルばね30の下部では、保持周回部32の下端が、ダンパ20の硬質部21に形成された下側段差部21dに押し付けられ、ストッパ線部33が当接部24cに突き当てられて位置決めされた状態で、保持周回部32を構成する少なくとも1巻き以上で密着巻きされたばね線材31が、ダンパ20の外面を締め付けるように装着されている。

0056

コイルばね30の保持周回部32は、第1の境界部34から第2の境界部36までが1巻き以上の長さで密着巻きとされ、ダンパ20の硬質部21の外周面21bから軟質部22の外周面22bにかけて密着している。そして、保持周回部32を周回したばね線材31は第2の境界部36にて外周面22bから離れ、上方の弾性変形部35を形成している。

0057

可動側部材3がX−Y方向へ移動すると、コイルばね30が水平方向へ変形し、第2の境界部36付近で、ばね線材31がダンパ20の外面と擦れることがあるが、ダンパ20の軟質部22が柔軟に弾性変形するため、ばね線材31との衝突や擦れによる異音の発生を抑制することができる。

0058

また、保持周回部32では、ばね線材31が密着巻きとなっているため、可動側部材3がX−Y方向へ移動し、コイルばね30がX−Y方向へ変形したときに、密着巻きの部分でばね線材31どうしが離れにくく、密着巻き部分が外周面21b,22bから動きにくい。よって、保持周回部32で巻かれているばね線材31が動いて軟質部22と衝突したり擦れるような現象は生じにくい。

0059

また、保持周回部32では、ばね線材31が、ダンパ20の硬質部21の外周面21bから軟質部22の外周面22bにかけて密着しているが、保持周回部32のうちの軟質部22の外面22bに密着すべき範囲は、第2の境界部36を起点として保持周回部32に向けて少なくとも半巻きの長さ範囲(180度以上の範囲)であることが好ましい。

0060

図6は、ダンパ20の軟質部22の外周面22bと、コイルばね30の保持周回部32との位置関係を上方から見た模式図である。説明の都合上、保持周回部32は第2の境界部36まで図示し、それよりも先の弾性変形部35を除去したものとして示している。よって、ばね線材31は第2の境界部36で切断されているかのように図示されている。保持周回部32では、軟質部22の外周面22bに密着しているばね線材31の長さが180度以上であることが好ましいため、図6では、第2の境界部36から保持周回部32へ向けた時計回りの180度の範囲で、ばね線材31にハッチングを付している。

0061

図6(a)は、可動側部材3がX−Y方向へ移動していない状態を示している。図6(b)は、可動側部材3がX1方向へ動いたときの、保持周回部32でのばね線材31の変形を示している。このとき、第2の境界部36はX1方向へ引かれるので、保持周回部32では、ハッチングを付した半巻き範囲のばね線材31のうちの図示左側部分が外周面22bから離れるだけである。よってばね線材31とダンパ20との間で擦れは発生しない。

0062

図6(c)は、可動側部材3がX2方向へ動いたときの、保持周回部32でのばね線材31の変形を示している。このとき、第2の境界部36はX2方向へ引かれるので、保持周回部32では、ハッチングを付した半巻き範囲のばね線材31のうちの左側部分が外周面22bに力Fxで押し付けられる。このとき、ばね線材31と外周面22bとが衝突したり擦れたとしても、その領域は軟質部22の外周面22bであるため、異音は発生しにくい。

0063

図6(d)は、可動側部材3がY1方向へ動いたときの、保持周回部32でのばね線材31の変形を示している。このとき、第2の境界部36がY1方向へ引かれるため、保持周回部32では、ハッチングを付した半巻き範囲のばね線材31の図示上方部分が外周面22bから離れるだけであり、ばね線材31とダンパ20との間で衝突や擦れは発生しない。

0064

図6(e)は、可動側部材3がY2方向へ動いたときの、保持周回部32でのばね線材31の変形を示している。このとき、第2の境界部36がY2方向へ引かれるので、保持周回部32では、ハッチングを付した半巻き範囲のばね線材31の図示上側部分が外周面22bに力Fyで押し付けられる。このとき、ばね線材31と外周面22bとが衝突したり擦れたとしても、その領域は軟質部22の外周面22bであるため、異音は発生しにくい。
このように、第2の境界部36から保持周回部32に向けて半巻き以上の長さで、ばね線材31が軟質部22の外周面22bに密着していれば、可動側部材3が水平方向のどの向きに移動しても、ばね線材31とダンパ20との間で衝突や擦れによる異音が発生しにくくなる。

0065

1車載用ディスク装置(電子機器)
2固定側部材
3可動側部材
3a ばね支持部
10弾性支持装置
20ダンパ
21硬質部
21b 硬質部の外周面
22軟質部
22b 軟質部の外周面
22d 連結部
24ブラケット部
26規制突部
26c,26dテーパ部
27 連結突部
30コイルばね
31 ばね線材
31a,31b 端部
32 保持周回部
33ストッパ線部
34 第1の境界部
35弾性変形部
36 第2の境界部
37掛止部
38 第3の境界部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • TOYOTIRE株式会社の「 スタビライザブッシュ」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題】耐久性を向上できるスタビライザブッシュを提供すること。【解決手段】車体部材の取付面と、車体部材に取り付けられるアーチ状の固定具の内面との間に挟まれるスタビライザブッシュは、スタビライザバーが貫... 詳細

  • 三井住友建設株式会社の「 建物の制振構造及びその構築方法」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題】壁のPCa化に伴う問題を解消でき、且つ期待される減衰力を地震時に確実に発揮し得る建物の制振構造を提供する。【解決手段】制振構造は、1対のRC造の柱と、1対のRC造の梁と、これらによって囲まれる... 詳細

  • 住友林業株式会社の「 木造建築構造躯体及び接合部材」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題】地震時等の水平力に対して柔軟に変形を許容し、大きな耐荷力と復元力とを有する木造建築構造躯体及び木造建築構造躯体において好適に用いることができ、大きなエネルギーの吸収性能を有する柱と柱との接合部... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ