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技術 内燃機関用点火制御装置

出願人 日立オートモティブシステムズ株式会社
発明者 嶋康夫北雅人
出願日 2016年5月19日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-100048
公開日 2017年11月24日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-207012
状態 特許登録済
技術分野 内燃機関の点火装置 変成器又はリアクトル一般
主要キーワード 温度フラグ 例外判定 漸減期間 制御信号インターフェース 漸減制御 ステップ波形 ヒューズ型 スロープ特性
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

内燃機関点火制御装置において、特に異常通電時の点火コイルの一次側電流漸減するスイッチングデバイス制御信号ハードウェアの変更なく、より簡易な構成で調整可能とすることである。

解決手段

スイッチングデバイスの異常通電を監視し、異常通電時には点火コイルの一次側の電流遮断することにより発生する点火コイルの二次側電圧により、点火プラグ誤放電しないように、点火コイルの一次側の電流を漸減するスイッチングデバイスの制御信号(ソフトシャットオフ波形)を生成するに当り、ソフトシャットオフ波形の形状を決定するパラメータの中で、点火コイルの二次側電圧及び点火コイルの一次側の電流を漸減制御する時間に影響の大きいものに絞って可変、選択可能とする。可変、選択可能なパラメータはECUからの点火制御信号を通じて設定可能とする。

概要

背景

自動車などの内燃機関で用いられる内燃機関用点火制御装置は、内燃機関用電子制御装置(以下、「ECU」という。)から出力される点火制御信号に応じて点火コイルの一次側に流す電流通電遮断制御する機能を有し、この制御により点火コイルの二次側に発生した高電圧により点火プラグ放電し、内燃機関のシリンダ内混合気着火する。

従来の内燃機関用点火制御装置では、点火コイルや、点火コイルの一次側電流の通電、遮断制御を行うスイッチングデバイス過電流や異常発熱による焼損破壊を防止する為、電流制限回路を備えると共に、通電時間や温度の異常を検知して、電流を遮断する保護回路を搭載しているものがある。

また、従来の内燃機関用点火制御装置では、異常検知時の電流遮断の際、この遮断動作によって点火コイルの二次側に高電圧が発生し、点火プラグが放電して有害な燃焼が起こらないように、一次側の電流を緩やかに減少させるソフトシャットオフ機能を有しているものがある。

例えば、特開2001−248529号公報には、異常発熱を検出して電流を強制的に遮断する場合、パルス発生回路カウンタ回路により生成されるタイミングにより、スイッチングデバイスの制御電圧を制御するステップ波形発生回路出力波形をステップ状に漸減することで、一次側の電流を緩やかに減少させる発明が開示されている。

また例えば、特開2002−4991号公報には、ECUから出力される点火制御信号をタイマー回路によって監視し、異常な通電時間を検知した場合、スイッチングデバイスの制御電圧を漸減し、一次側の電流を緩やかに減少させる発明が開示されている。

また例えば、特開2008−45514号公報には、点火制御信号の一定時間以上の通電制御時間や異常発熱を検知すると、一次側の電流を緩やかに減少させるソフトシャットオフ期間の最適な時間範囲提示した発明が開示されている。

概要

内燃機関の点火制御装置において、特に異常通電時の点火コイルの一次側電流を漸減するスイッチングデバイスの制御信号ハードウェアの変更なく、より簡易な構成で調整可能とすることである。スイッチングデバイスの異常通電を監視し、異常通電時には点火コイルの一次側の電流を遮断することにより発生する点火コイルの二次側電圧により、点火プラグが誤放電しないように、点火コイルの一次側の電流を漸減するスイッチングデバイスの制御信号(ソフトシャットオフ波形)を生成するに当り、ソフトシャットオフ波形の形状を決定するパラメータの中で、点火コイルの二次側電圧及び点火コイルの一次側の電流を漸減制御する時間に影響の大きいものに絞って可変、選択可能とする。可変、選択可能なパラメータはECUからの点火制御信号を通じて設定可能とする。

目的

本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、より簡易な構成によって、スイッチングデバイスやコイル特性ロバストな内燃機関用点火制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

内燃機関燃料点火する点火プラグ印加する高電圧を二次側に発生する点火コイルの一次側に流れる電流通電遮断制御する通電遮断制御部を有する内燃機関用点火制御装置において、前記通電遮断制御部の異常を検知する異常検知部と、前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減パターンに基づいて漸減させて遮断するよう制御する電流漸減制御部と、前記漸減パターンを更新可能な漸減パターン更新部と、を備えた、ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置。

請求項2

請求項1に記載の内燃機関用点火制御装置において、前記漸減パターンは、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減させるソフトシャットオフ波形であり、前記漸減パターンは、前記ソフトシャットオフ波形のスロープスタートベル、前記ソフトシャットオフ波形のスロープエンドレベル、及び前記ソフトシャットオフ波形のスロープの何れか一つ、またはこれらの組み合わせをパラメータとして用いて特定可能なパターンである、ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置。

請求項3

請求項1に記載の内燃機関用点火制御装置において、前記通電遮断制御部が、通電パターンに基づいて、前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御するものであり、前記通電パターンを更新可能な通電パターン更新部をさらに備えた、ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置。

請求項4

請求項1に記載の内燃機関用点火制御装置において、前記通電遮断制御部は、内燃機関用電子制御装置からの点火制御信号に応じて、前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御するものであり、前記漸減パターン更新部は、前記点火制御信号と同じインターフェースによって前記内燃機関用電子制御装置から送信されてくるデータに基づいて、前記漸減パターンを更新する、ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置。

請求項5

請求項1に記載の内燃機関用点火制御装置において、前記漸減パターン更新部によって更新した前記漸減パターンを記憶する不揮発性の記憶部をさらに備え、前記電流漸減制御部は、前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を、前記記憶部に記憶してある前記漸減パターンに基づいて漸減させて遮断するよう制御する、ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置。

請求項6

高電圧が印加されることで放電し、内燃機関の燃料に点火する点火プラグと、一次側に電流が流れることで、二次側に前記点火プラグに印加する電圧を発生させる点火コイルと、前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御する通電遮断制御部と、を有する内燃機関用点火装置において、前記通電遮断制御部の異常を検知する異常検知部と、前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減パターンに基づいて漸減させて遮断するよう制御する電流漸減制御部と、前記漸減パターンを更新可能な漸減パターン更新部と、を備えた、ことを特徴とする内燃機関用点火装置。

請求項7

請求項6に記載の内燃機関用点火装置において、前記通電遮断制御部は、前記点火コイルの一次側に直列に配置されたスイッチングデバイスを有し、前記通電遮断制御部は、前記スイッチングデバイスをオンオフすることで、該点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断する、ことを特徴とする内燃機関用点火装置。

請求項8

点火制御信号を出力する内燃機関用電子制御装置と、高電圧が印加されることで放電し、内燃機関の燃料に点火する点火プラグと、一次側に電流が流れることで、二次側に前記点火プラグに印加する電圧を発生させる点火コイルと、前記点火制御信号に応じて、前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御する通電遮断制御部と、前記通電遮断制御部の異常を検知する異常検知部と、前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減パターンに基づいて漸減させて遮断するよう制御する電流漸減制御部と、前記点火制御信号と同じインターフェースによって前記内燃機関用電子制御装置から送信されてくるデータに基づいて、前記漸減パターンを更新する漸減パターン更新部と、を備えた、ことを特徴とする内燃機関用点火システム

技術分野

0001

本発明は内燃機関用点火制御装置に関し、特に点火コイルの一次側電流通電遮断制御する内燃機関用点火制御装置に関する。

背景技術

0002

自動車などの内燃機関で用いられる内燃機関用点火制御装置は、内燃機関用電子制御装置(以下、「ECU」という。)から出力される点火制御信号に応じて点火コイルの一次側に流す電流を通電、遮断制御する機能を有し、この制御により点火コイルの二次側に発生した高電圧により点火プラグ放電し、内燃機関のシリンダ内混合気着火する。

0003

従来の内燃機関用点火制御装置では、点火コイルや、点火コイルの一次側電流の通電、遮断制御を行うスイッチングデバイス過電流や異常発熱による焼損破壊を防止する為、電流制限回路を備えると共に、通電時間や温度の異常を検知して、電流を遮断する保護回路を搭載しているものがある。

0004

また、従来の内燃機関用点火制御装置では、異常検知時の電流遮断の際、この遮断動作によって点火コイルの二次側に高電圧が発生し、点火プラグが放電して有害な燃焼が起こらないように、一次側の電流を緩やかに減少させるソフトシャットオフ機能を有しているものがある。

0005

例えば、特開2001−248529号公報には、異常発熱を検出して電流を強制的に遮断する場合、パルス発生回路カウンタ回路により生成されるタイミングにより、スイッチングデバイスの制御電圧を制御するステップ波形発生回路出力波形をステップ状に漸減することで、一次側の電流を緩やかに減少させる発明が開示されている。

0006

また例えば、特開2002−4991号公報には、ECUから出力される点火制御信号をタイマー回路によって監視し、異常な通電時間を検知した場合、スイッチングデバイスの制御電圧を漸減し、一次側の電流を緩やかに減少させる発明が開示されている。

0007

また例えば、特開2008−45514号公報には、点火制御信号の一定時間以上の通電制御時間や異常発熱を検知すると、一次側の電流を緩やかに減少させるソフトシャットオフ期間の最適な時間範囲提示した発明が開示されている。

先行技術

0008

特開2001−248529号公報
特開2002−4991号公報
特開2008−45514号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上述した従来の技術では、スイッチングデバイスの過電流や異常発熱による焼損や破壊を防止する為、通電時間や温度の異常を検知して、電流を遮断する保護回路や点火コイルの二次側の無用高圧電圧を発生させることがないように、一次側の電流を漸減させる手法やその漸減期間目安等が開示されているが、一次側の電流を漸減させるスイッチングデバイスのソフトシャットオフ波形を調整する機能は有していない。

0010

ソフトシャットオフ波形は、点火コイルの二次側に高電圧を発生させないように、一次側の電流を緩やかに減少させるべく、スロープを緩やかにする必要があるとともに、ソフトシャットオフ中は通電状態である為に可能な限り早く遮断完了させる必要があるが、これらを満たす最適なソフトシャットオフ波形は、スイッチングデバイスや点火コイルの特性に依存する。スイッチングデバイスや点火コイルの特性が既知であれば、設計段階で、ある程度は最適化することは可能である。ただし、詳細特性が未定あるいは顧客毎に変更がある場合は点火制御装置に組み上げた後、スイッチングデバイスの通電遮断制御回路(以下、「イグナイタ」という。)を構成する素子部品の追加、交換等が必要になる。

0011

特に点火制御装置の小型化を図る為、異常検知回路やイグナイタを1つの半導体基板上に集積し、モノリシックIC化した場合は後から調整することが難しく、バリエーションとして用意しておく必要があり、設計・製造コストのみならず生産管理においてもコストが増大する場合がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、より簡易な構成によって、スイッチングデバイスやコイル特性ロバストな内燃機関用点火制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明は上記の目的を達成するために、内燃機関の燃料に点火する点火プラグに印加する高電圧を二次側に発生する点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御する通電遮断制御部を有する内燃機関用点火制御装置において、前記通電遮断制御部の異常を検知する異常検知部と、前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減パターンに基づいて漸減させて遮断するよう制御する電流漸減制御部と、前記漸減パターンを更新可能な漸減パターン更新部と、を備えた、ことを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明によれば、より簡易な構成によって、スイッチングデバイスやコイル特性にロバストな内燃機関用点火制御装置を提供することができる。

0014

上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施例1に係る内燃機関用点火装置の構成を示すブロック図。
実施例1に係る内燃機関用点火装置1において、最適なソフトシャットオフ波形を生成する波形設定レジスタ70のデータを格納する構成を示すブロック図。
実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャート
実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形のスロープスタートベルパラメータ化した際のソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャートであり、(a)はスロープスタートレベルを「波形スタートレベルA」にした場合を示すタイミングチャート、(b)はスロープスタートレベルを「波形スタートレベルB」にした場合を示すタイミングチャート、(c)はスロープスタートレベルを「波形スタートレベルC」にした場合を示すタイミングチャート。
実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形のスロープエンドレベルをパラメータ化した際のソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャートであり、(a)はスロープエンドレベルを「波形エンドレベルA」にした場合を示すタイミングチャート、(b)はスロープエンドレベルを「波形エンドレベルB」にした場合を示すタイミングチャート、(c)はスロープエンドレベルを「波形エンドレベルC」にした場合を示すタイミングチャート。
実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形のスロープをパラメータ化した際のソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャートであり、(a)はスロープの傾きを「スロープA」にした場合を示すタイミングチャート、(b)はスロープの傾きを「スロープB」にした場合を示すタイミングチャート、(c)はスロープの傾きを「スロープC」にした場合を示すタイミングチャート。
実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形を調整する為の波形設定レジスタ70の格納データを更新する際の各信号の関係を示すタイミングチャート。
本発明の実施例2に係る内燃機関用点火装置の構成を示すブロック図。
本発明の実施例3に係る内燃機関用点火装置の構成を示すブロック図。

0016

以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。

0017

図1は、本発明の実施例1に係る内燃機関用点火装置の構成を示すブロック図である。

0018

本実施例の内燃機関用点火装置1は、ECU(Electronic Control Unit)10と、内燃機関用点火制御装置としてのイグナイタ100と、スイッチングデバイス20と、点火コイル30と、点火プラグ40と、バッテリ200と、を有して構成される。

0019

ECU10は点火制御信号11を出力する。イグナイタ100は、ECU10からの点火制御信号11を入力バッファ回路50で受信、整形し、通電制御信号51として出力する。通電制御信号51は、波形選択回路85に入力され、波形選択回路85の出力は出力バッファ回路90に入力され、出力バッファ回路90はスイッチングデバイス20を駆動する制御電圧信号91を出力する。スイッチングデバイス20としては、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。

0020

スイッチングデバイス20には点火コイル30の一次側31が直列に接続されており、スイッチングデバイス20の通電、遮断動作によって一次側31の電流は制御される。例えば、出力バッファ回路90からの制御電圧信号91がスイッチングデバイス20の通電閾値レベルより高ければスイッチングデバイス20が通電しバッテリ200の電圧により一次側31に電流が流れる。また、出力バッファ回路90からの制御電圧信号91がスイッチングデバイス20の通電閾値レベルより低ければスイッチングデバイス20が遮断し一次側31には電流が流れない。点火コイル30の二次側32の出力33は点火プラグ40に接続されており、点火コイル30の相互誘導作用で発生する出力33の電圧によって点火プラグ40で放電が行われ、この放電の火花で内燃機関(不図示)の燃料(例えば、混合気)に点火する。

0021

異常通電検知回路65は、発振器60の出力信号61を使用して通電制御信号51の通電制御時間を監視し、所定の連続通電時間(異常通電判定時間)を超えた場合には、異常通電フラグ66を発行する。この異常通電フラグ66は、ソフトシャットオフ波形生成回路80及び波形選択回路85に入力される。

0022

ソフトシャットオフ波形生成回路80は、異常通電フラグ66が発行されると、発振器60の出力信号61を使用して波形設定レジスタ70の格納データ出力71に応じたソフトシャットオフ波形信号81を生成して出力する。このソフトシャットオフ波形信号81は波形選択回路85に入力される。ソフトシャットオフ波形信号81は、詳しくは後述するように、異常通電フラグ66が発行された場合に波形選択回路85が選択し、通電制御信号51に代えて出力バッファ回路90に対して出力する信号であり、一次側31の電流を減少させる波形を有する信号である。

0023

波形選択回路85は、異常通電フラグ66が発行されていない場合には入力バッファ回路50からの通電制御信号51を出力し、異常通電フラグ66が発行された場合にはソフトシャットオフ波形生成回路80からのソフトシャットオフ波形信号81を出力するように選択し、出力の切り替えを行う。波形選択回路85の出力は、上述のように、出力バッファ回路90に入力され、出力バッファ回路90は、波形選択回路85によって切り替えられた信号に基づきスイッチングデバイス20を駆動する制御電圧信号91を出力する。

0024

なお、ここでは、より簡易な構成として、通電制御信号51の通電制御時間を監視することで、スイッチングデバイス20の通電時間を監視しているが、直接にスイッチングデバイス20の電流値モニタする回路を設けることで、監視してもよい。すなわち、例えば、異常通電検知回路65は、入力バッファ回路50の入力を監視するものであってもよいし、波形選択回路85の出力を監視するものであってもよいし、出力バッファ回路90の出力を監視するものであってもよいし、スイッチングデバイス20がオンすることによって点火コイル30の一次側31に流れる電流値を直接モニタしてもよく、それぞれにおいて所定の閾値を超えた場合に異常と判定して異常通電フラグ66を発行するようにしてもよいし、これらの組合せによって異常を判定するようにしてもよい。

0025

ソフトシャットオフ波形生成回路80が出力するソフトシャットオフ波形信号81は変更可能である。ソフトシャットオフ波形信号81を変更する場合は、例えばECU10からのアクセスによって波形設定レジスタ70の格納データを変更することによって行われる。波形設定レジスタ70へのアクセスは、イグナイタ100とECU10との間に専用のアクセス信号インターフェースを設置(例えば、不図示のアクセス信号用配線別途設ける)してもよいが、本実施例ではインターフェース(例えば、配線)の増加を避ける為、波形設定レジスタ70へのアクセスには既存の点火制御信号11を用いている。イグナイタ100とECU10との間に信号線を追加可能であれば、専用のアクセス信号を追加してもよい。入力バッファ回路50において、ECU10からの点火制御信号11に、通電制御信号51として使用しないレベルやパターン等の信号があることを検知した場合、入力された点火制御信号11を、通電制御信号51として出力する状態から、波形設定レジスタ70へのアクセス信号52として出力する状態に切り替える。本実施例では、入力バッファ回路50において、点火制御信号11が例外判定閾値55を所定時間(データレジスタアクセス判定時間)以上継続して超えた場合に、入力された点火制御信号11を、通電制御信号51として出力する状態から、波形設定レジスタ70へのアクセス信号52として出力する状態に切り替える。

0026

波形設定レジスタ70では、アクセス信号52によって格納データを更新する。波形設定レジスタ70へのアクセスにより、波形設定レジスタ70の格納データを更新した後は、データ更新完了の通知として、点火制御信号11を通じたデータ更新完了を示す信号の入力や、点火制御信号11を通じたユニークパターンの入力、あるいは発振器60の出力信号61を使ったタイマー満了(すなわち所定期間の経過)等をトリガとして、入力バッファ回路50において、入力された点火制御信号11を、波形設定レジスタ70へのアクセス信号52として出力する状態から、通電制御信号51として出力する状態に切り替える。

0027

本実施例では、点火制御信号11が例外判定閾値55を所定時間(データレジスタアクセス判定時間)以上継続して超えた時点から、データ更新完了の通知があるまでの期間をデータレジスタアクセス許可時間とし、この期間に波形設定レジスタ70へのアクセスをイネーブルにしている。

0028

次に、今回更新した波形設定レジスタ70の格納データを用いた状態でのソフトシャットオフ時の特性を評価し、この格納データの更新とソフトシャットオフ時の特性の評価を繰り返すことで最適なソフトシャットオフ波形を求める。

0029

最適なソフトシャットオフ波形が判明した後は、図2に示すようにヒューズ回路(例えば、ヒューズ型Programmable ROM)やOTPROM(例えば、One Time Programmable ROM、アンチヒューズ型Programmable ROM)のような不揮発性メモリ95を搭載し、この不揮発性メモリ95に、最適なソフトシャットオフ波形を生成する波形設定レジスタ70のデータを格納し、電源起動時に自動的に、不揮発性メモリ95のデータで波形設定レジスタ70の格納データを更新することで、永続的に最適なソフトシャットオフ波形を利用可能となる。

0030

次に、図3のタイミングチャートを参照しながらソフトシャットオフ時の動作を説明する。図3は、実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャートである。

0031

図3の左側に記載のように、イグナイタ100は、ECU10により入力される点火制御信号11が所定の連続通電時間(異常通電判定時間)よりも短い場合は、この点火制御信号11に基づいて制御電圧信号91を出力し、スイッチングデバイス20の通電、遮断を行う。

0032

スイッチングデバイス20を通電状態に制御すると、点火コイル30の一次側31の電流は電流制限値まで増加する。その間、点火コイル30には磁気エネルギーが蓄えられ、磁界を形成する。その後、スイッチングデバイス20を遮断状態に制御すると、磁界が変化する為、自己誘導作用により点火コイル30の一次側31、及び相互誘導作用により二次側32の出力33に電圧が発生する。この電圧は一次側31の電流変化量に応じた磁束の変化量と点火コイル30の巻数比に比例し、この出力33に生成される電圧が放電電圧を超えると点火プラグ40は放電を行う。

0033

図3の右側に記載のように、ECU10より入力される点火制御信号11が所定の連続通電時間(異常通電判定時間)よりも長い場合は、その判定時間を以って、ソフトシャットオフ制御を開始する。ソフトシャットオフ波形生成回路80によりソフトシャットオフ波形を生成し、通電制御信号51からソフトシャットオフ波形信号81に切り替えて、出力バッファ回路90よりスイッチングデバイス20の制御電圧信号91として出力する。

0034

ソフトシャットオフ波形生成回路80によるソフトシャットオフ波形であるが、異常通電判定時間を経過したスイッチングデバイス通電状態では点火コイル30は磁気飽和しており、一次側31の電流もほぼ飽和状態となっており、ソフトシャットオフ波形のスタートレベルをある程度下げても一次側31の電流は変化しない。また、IGBT等のスイッチングデバイス20では通電に要する閾値電圧があり、その閾値レベル以下になれば電流は遮断される為、その段階でソフトシャットオフ波形を終了しても、一次側31の電流に変化はない。ソフトシャットオフ波形のスロープは点火コイル30の一次側31の電流の変化、即ち二次側32の出力電圧直結する。

0035

以上のことから、使用するスイッチングデバイス20や点火コイル30に応じて、最適なソフトシャットオフ波形に調整するに当り、ソフトシャットオフ波形のスロープスタートレベル(波形がスロープに移行し始める時点のレベル)、スロープエンドレベル(波形がスロープを終了した時点のレベル)、スロープ(例えば傾斜の角度や形状)に絞ってパラメータ化し、いかなる条件下においても点火プラグ40が誤放電しない二次側32の出力33の電圧レベルに調整する。例えば、波形設定レジスタ70の格納データとしては、このソフトシャットオフ波形のスロープスタートレベル、スロープエンドレベル、スロープをパラメータ化し、これらのいずれか、あるいはこれらの任意の組合せを格納する。

0036

図4は、実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形のスロープスタートレベルをパラメータ化した際のソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャートであり、(a)はスロープスタートレベルを「波形スタートレベルA」にした場合を示すタイミングチャートであり、(b)はスロープスタートレベルを「波形スタートレベルB」にした場合を示すタイミングチャートであり、(c)はスロープスタートレベルを「波形スタートレベルC」にした場合を示すタイミングチャートである。なお、「波形スタートレベルA」>「波形スタートレベルB」>「波形スタートレベルC」であり、図4(a)、(b)及び(c)において、スロープエンドレベル及びスロープは同一値である。

0037

ここでは、簡略化の為、「波形スタートレベルA」、「波形スタートレベルB」及び「波形スタートレベルC」の3種類の振る舞いを示しており、「波形スタートレベルC」ではスタートレベルが低すぎて誤放電してしまうことを示し、「波形スタートレベルA」では誤放電しないが、ソフトシャットオフが完了するまでの時間が長くなることを示している。「波形スタートレベルB」では、誤放電せず、ソフトシャットオフが完了するまでの時間を短くすることができている。

0038

図5は、実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形のスロープエンドレベルをパラメータ化した際のソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャートであり、(a)はスロープエンドレベルを「波形エンドレベルA」にした場合を示すタイミングチャートであり、(b)はスロープエンドレベルを「波形エンドレベルB」にした場合を示すタイミングチャートであり、(c)はスロープエンドレベルを「波形エンドレベルC」にした場合を示すタイミングチャートである。なお、「波形エンドレベルA」>「波形エンドレベルB」>「波形エンドレベルC」であり、図5(a)、(b)及び(c)において、スロープスタートレベル及びスロープは同一値である。

0039

ここでは、簡略化の為、「波形エンドレベルA」、「波形エンドレベルB」及び「波形エンドレベルC」の3種類の振る舞いを示しており、「波形エンドレベルA」ではエンドレベルが高すぎて誤放電してしまうことを示し、「波形エンドレベルC」では誤放電せず、ソフトシャットオフ期間にも問題はないが、ソフトシャットオフの制御の時間(例えばスロープ波形を出力する時間)が長くなることを示している。「波形エンドレベルB」では、誤放電せず、ソフトシャットオフ期間にも問題なく、ソフトシャットオフの制御の時間(例えばスロープ波形を出力する時間)が長くなることもない。

0040

図6は、実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形のスロープをパラメータ化した際のソフトシャットオフ時の各信号の関係を示すタイミングチャートであり、(a)はスロープの傾きを「スロープA」にした場合を示すタイミングチャートであり、(b)はスロープの傾きを「スロープB」にした場合を示すタイミングチャートであり、(c)はスロープの傾きを「スロープC」にした場合を示すタイミングチャートである。なお、「スロープA」(例えば、波形の傾斜が水平と成す角度)>「スロープB」(例えば、波形の傾斜が水平と成す角度)>「スロープC」(例えば、波形の傾斜が水平と成す角度)であり、図6(a)、(b)及び(c)において、スロープスタートレベル及びスロープエンドレベルは同一値である。なお、本実施例ではスロープは傾斜を有する直線にしているが、曲線であったり、ステップ状に漸減するものであったりしてもよい場合がある。

0041

ここでは、簡略化の為、「スロープA」、「スロープB」及び「スロープC」の3種類の振る舞いを示しており、「スロープA」ではスロープが急峻すぎて誤放電してしまうことを示し、「スロープC」では誤放電せず、ソフトシャットオフ期間が長くなることを示している。「スロープB」では、誤放電せず、ソフトシャットオフ期間を短くすることができている。

0042

次に、本実施例において、波形設定レジスタ70の格納データを更新する方法の一例について図7を参照しながら説明する。

0043

図7は、実施例1に係る内燃機関用点火装置1によるソフトシャットオフ波形を調整する為の波形設定レジスタ70の格納データを更新する際の各信号の関係を示すタイミングチャートである。

0044

ECU10からの点火制御信号11の入力レベルが、通常時は使用しない入力レベルである例外判定レベル(例外判定閾値55)を超えない場合は、入力バッファ回路50は、入力された点火制御信号11を通電制御信号51として出力する。

0045

点火制御信号11の入力レベルが例外判定閾値55を超えた場合は、点火制御信号11を例外制御信号として扱う。

0046

本実施例では、例えば雑音の影響などで意図せずに点火制御信号11の入力レベルが短時間だけ例外判定閾値55を超えた際の誤動作を防止するため、例外制御信号が一定時間(データレジスタアクセス判定時間)以上継続したことを検知したときに、点火制御信号11を、通電制御信号51から、波形設定レジスタ70へのアクセス信号52に切り替え、この時、同時に通電制御信号51をマスクする。もし、例外制御信号の継続がデータレジスタアクセス判定時間以下であれば、点火制御信号11の機能は通電制御信号51としての機能を保持する。

0047

例外制御信号が所定時間(データレジスタアクセス判定時間)以上継続した時点で、波形設定レジスタ70へのアクセスをイネーブルにする。

0048

点火制御信号11の機能が波形設定レジスタ70へのアクセス信号52としての機能に切り替わった後、点火制御信号11により、例えば一般的な調歩同期式データ転送方式で波形設定レジスタ70へ設定データ転送する。波形設定レジスタ70の格納データはこの設定データによって更新される。すなわち、この設定データは、ソフトシャットオフ波形を生成するためのパラメータとしての、ソフトシャットオフ波形のスロープスタートレベル、スロープエンドレベル、スロープの傾きのいずれか、あるいはこれらの任意の組合せを含む。

0049

波形設定レジスタ70へのアクセス時間は、発振器60の出力信号61を使用した所定のタイマー時間で制限し、このタイマー時間を経過後に自動的に点火制御信号11の機能を通電制御信号51としての機能に戻すようにしている。

0050

なお、ここで示した波形設定レジスタ70の格納データの更新方法、波形設定レジスタ70へのアクセス方法は一例であり、上記に限定されるものではない。

0051

例えば、点火制御信号11を、通電制御信号51から、波形設定レジスタ70へのアクセス信号52に切り替えるトリガは、点火制御信号11のユニークパターンの検知としてもよいし、波形設定レジスタ70へのデータ転送では、調歩同期式のデータ転送方式ではなく、より簡素に点火制御信号11をトグルし、そのトグルの回数等のデータとして転送してもよい。また、アクセス時間の制限については特に設けず、データ転送完了を以ってアクセス時間を完了してもよい。

0052

本実施例によれば、上記のようにして波形設定レジスタ70へアクセスし、格納データの更新を行い、ソフトシャットオフ波形を調整し、評価することで最適なソフトシャットオフ波形を求め、設定することが可能である。

0053

図8は、本発明の実施例2に係る内燃機関用点火装置の構成を示すブロック図である。

0054

実施例1では、ソフトシャットオフ波形のみ調整可能であるが、本実施例の内燃機関用点火装置2では、通常点火時のスイッチングデバイス20の通電、遮断制御を行う波形についても調整可能としている。

0055

本実施例によれば、イグナイタ100の高効率化の為、通電時のレベルや通電スロープ特性等を調整パラメータとして、スイッチングデバイス20の通電、遮断制御を行う波形を最適化することができる。

0056

本実施例では、波形設定レジスタ70の格納データ出力71に応じて、スイッチングデバイス20の全ての制御波形を生成する制御波形生成回路75を設ける。

0057

本実施例においても、実施例1と同様に、異常通電検知回路65により通電制御信号51を監視し、制御波形生成回路75では、ソフトシャットオフ時に用いる波形(例えば、スロープ)、及び通常点火時に用いる波形(例えば、スイッチングデバイス20をオン、オフするパターンである通電パターン)を生成して、この生成した波形を異常通電検知回路65による監視結果に応じて切り替えて、出力バッファ回路90により、スイッチングデバイス20を駆動する制御電圧信号91として出力する。すなわち、制御波形生成回路75は、異常通電フラグ66が発行されていない場合には通常点火時の波形を選択して出力し、異常通電フラグ66が発行された場合にはソフトシャットオフ時の波形を選択して出力する。制御波形生成回路75の出力は、出力バッファ回路90に入力され、出力バッファ回路90は、制御波形生成回路75によって切り替えられた信号に基づきスイッチングデバイス20を駆動する制御電圧信号91を出力する。

0058

波形設定レジスタ70の格納データ出力71のアクセス方法等は実施例1と同様であり、ソフトシャットオフ時の波形用の格納データの更新と同様に、通常点火時の波形用の格納データの更新を行うことができる。ソフトシャットオフ時の波形用の格納データ、及び通常点火時の波形用の格納データの更新の際は、図7に示した調歩同期データとして、両方の格納データを送信するようにしてもよいし、例えばフラグ等によって切り替えていずれか片方の格納データのみを送信するようにしてもよい。

0059

図9は、本発明の実施例3に係る内燃機関用点火装置の構成を示すブロック図である。

0060

実施例1では、点火コイル30やスイッチングデバイス20の過電流や異常発熱による焼損や破壊を防止する為、異常通電検知回路65により通電制御信号51の通電制御時間を監視し、異常通電判定時間を超えた場合には異常通電フラグ66を発行して、ソフトシャットオフ制御を開始している。

0061

これに対して本実施例の内燃機関用点火装置3では、スイッチングデバイス20の温度を監視し、所定温度を超えた場合には過温度フラグ301を発行する過温度検知回路300と、異常通電検知回路65の出力及び過温度検知回路300の出力を入力とし、これらの論理和を出力するOR回路302と、をさらに備え、OR回路302は、異常通電フラグ66及び過温度フラグ301のどちらかまたは両方が発行された場合に、異常フラグ303を発行する。

0062

ソフトシャットオフ波形生成回路80は、異常フラグ303が発行されると、発振器60の出力信号61を使用して波形設定レジスタ70の格納データ出力71に応じたソフトシャットオフ波形信号81を生成して出力する。

0063

波形選択回路85は、異常フラグ303が発行されていない場合には入力バッファ回路50からの通電制御信号51を出力し、異常フラグ303が発行された場合にはソフトシャットオフ波形生成回路80からのソフトシャットオフ波形信号81を出力するように選択し、出力の切り替えを行う。

0064

このように本実施例によれば、スイッチングデバイス20が所定の温度を超えた場合においてもソフトシャット制御を開始するようにしている。その他の動作は実施例1と同様であり、説明は省略する。

0065

以上説明したように、上述の本発明に係る各実施例では、スイッチングデバイスの異常通電を監視し、異常通電時には点火コイルの一次側の電流を遮断することにより発生する点火コイルの二次側電圧により、点火プラグが誤放電しないように、点火コイルの一次側の電流を漸減するスイッチングデバイスの制御信号(ソフトシャットオフ波形)を生成するに当り、ソフトシャットオフ波形の形状を決定するパラメータの中で、点火コイルの二次側電圧及び点火コイルの一次側の電流を漸減制御する時間に影響の大きいものに絞って可変、選択可能とした。また本発明に係る各実施例では、可変、選択可能なパラメータはECUからの点火制御信号を通じて設定可能とした。このように構成することで、本発明に係る各実施例によれば、内燃機関の点火装置において、特に異常通電時の点火コイルの一次側電流を漸減するスイッチングデバイスの制御信号をハードウェアの変更なく、より簡易な構成で調整可能とすることができる。

0066

<付記1>
また、以上説明した本発明は以下の構成を備える場合がある。

0067

1.
内燃機関用電子制御装置(ECU)から供給される点火制御信号に応じて、点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御して前記点火コイルに高電圧を発生させるスイッチングデバイスと、前記点火制御信号の連続通電制御時間、もしくは前記スイッチングデバイスの連続通電時間、または前記スイッチングデバイスの温度を監視し、異常な連続通電時間並びに過温度を検知すると、前記点火コイルに高電圧を発生させないように前記スイッチングデバイスを緩やかに通電状態から遮断状態に遷移させるソフトシャットオフ機能と、を有する点火制御装置において、
前記スイッチングデバイスを緩やかに通電状態から遮断状態に遷移させる制御信号波形(ソフトシャットオフ波形)の形状を前記ECUからの制御信号により一部及びあるいは全て設定変更可能であることを特徴とする、内燃機関用点火制御装置、とした。

0068

また本発明は、
2.
1.に記載の内燃機関用点火装置において、
前記ソフトシャットオフ波形は前記ソフトシャットオフ波形のスロープスタートレベル、あるいは前記ソフトシャットオフ波形のスロープエンドレベル、前記ソフトシャットオフ波形のスロープの傾きの何れか、もしくは複数の組み合わせをパラメータ化して、前記ソフトシャットオフ波形を生成する構成とし、これらのパラメータを前記ECUからの制御信号により一部あるいは全て設定変更可能であることを特徴とする、内燃機関用点火制御装置、とした。

0069

また本発明は、
3.
1.に記載の内燃機関用点火装置において、
前記スイッチングデバイスを緩やかに通電状態から遮断状態に遷移させる制御信号波形(ソフトシャットオフ波形)の形状だけでなく、通常点火動作における前記スイッチングデバイスの制御信号波形の形状を一部あるいは全て設定変更可能であることを特徴とする、内燃機関用点火制御装置、とした。

0070

また本発明は、
4.
1.または3.に記載の内燃機関用点火装置において、
前記スイッチングデバイス制御信号波形の形状を設定変更可能とする前記ECUからの制御信号インターフェース(例えば、配線、信号線、制御線)は前記ECUからの点火制御信号のインターフェースと共用していることを特徴とする、内燃機関用点火制御装置、とした。

0071

また本発明は、
5.
1.または3.に記載の内燃機関用点火装置において、
不揮発性メモリを搭載し、該不揮発性メモリに、前記スイッチングデバイスの制御信号波形の形状を最適化する波形設定データを格納し、永続的に利用可能とする、内燃機関用点火制御装置、とした。

0072

<付記2>
また、以上説明した本発明は以下の構成を備える場合がある。

0073

1.
内燃機関の燃料に点火する点火プラグ(例えば、点火プラグ40)に印加する高電圧を二次側(例えば、二次側32)に発生する点火コイル(例えば、点火コイル30)の一次側(例えば、一次側31)に流れる電流を通電、遮断制御する通電遮断制御部(例えば、イグナイタ100)を有する内燃機関用点火制御装置(例えば、イグナイタ100)において、
前記通電遮断制御部の異常を検知する異常検知部(例えば、異常通電検知回路65)と、
前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減パターン(例えば、シャットオフ波形)に基づいて漸減させて遮断するよう制御する電流漸減制御部(例えば、波形設定レジスタ70、ソフトシャットオフ波形生成回路80、波形選択回路85、制御波形生成回路75)と、
前記漸減パターンを更新可能な漸減パターン更新部(例えば、入力バッファ回路50、波形設定レジスタ70)と、
を備えた、
ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置、としたので、
・より簡易な構成によって、スイッチングデバイスやコイル特性にロバストな内燃機関用点火制御装置を提供することができる。
・ソフトシャットオフ時に点火コイルの一次側を流れる電流を通電状態から遮断状態へと漸減させる漸減パターンを更新可能であるので、イグナイタ、スイッチングデバイス(例えば、IGBT)、点火コイル、点火プラグなどの特性に応じ、最適な(例えば、誤放電させることなく、且つ短時間で電流を遮断できる)ソフトシャットオフを提供することができる。

0074

また本発明は、
2.
1.に記載の内燃機関用点火制御装置において、
前記漸減パターンは、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減させるソフトシャットオフ波形であり、
前記漸減パターンは、前記ソフトシャットオフ波形のスロープスタートレベル、前記ソフトシャットオフ波形のスロープエンドレベル、及び前記ソフトシャットオフ波形のスロープの何れか一つ、またはこれらの組み合わせをパラメータとして用いて特定可能なパターンである、
ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置、としたので、
・漸減パターンを少ないパラメータで特定することができ、記憶容量の削減、処理の高速化を実現することができる場合がある。

0075

また本発明は、
3.
1.に記載の内燃機関用点火制御装置において、
前記通電遮断制御部が、通電パターンに基づいて、前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御するものであり、
前記通電パターンを更新可能な通電パターン更新部(例えば、入力バッファ回路50、波形設定レジスタ70)をさらに備えた、
ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置、としたので、
・ソフトシャットオフ時の漸減パターンだけではなく、通常点火時の点火コイルの一次側に流れる電流を制御する通電パターンも更新可能としたので、イグナイタ、スイッチングデバイス(例えば、IGBT)、点火コイル、点火プラグなどの特性に応じ、効率よく内燃機関の燃料への点火をすることができる場合がある。

0076

また本発明は、
4.
1.に記載の内燃機関用点火制御装置において、
前記通電遮断制御部は、内燃機関用電子制御装置(例えば、ECU10)からの点火制御信号に応じて、前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御するものであり、
前記漸減パターン更新部は、前記点火制御信号と同じインターフェース(例えば、配線、信号線、制御線)によって前記内燃機関用電子制御装置から送信されてくるデータ(例えば、図7の最上段の点火制御信号における調歩同期データである設定データ)に基づいて、前記漸減パターンを更新する、
ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置、としたので、
・点火制御信号とは別のインターフェースを新たに設けることなく、漸減パターンの更新を可能とすることができる場合がある。

0077

また本発明は、
5.
1.に記載の内燃機関用点火制御装置において、
前記漸減パターン更新部によって更新した前記漸減パターンを記憶する不揮発性の記憶部(例えば、不揮発性メモリ95)をさらに備え、
前記電流漸減制御部は、前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を、前記記憶部に記憶してある前記漸減パターンに基づいて漸減させて遮断するよう制御する、
ことを特徴とする内燃機関用点火制御装置、としたので、
・更新した漸減パターンを不揮発性の記憶部に記憶しておくことにより、電源断などがあっても永続的に、更新した漸減パターンを利用し、最適なソフトシャットオフを実行することができる場合がある。

0078

また本発明は、
6.
高電圧が印加されることで放電し、内燃機関の燃料に点火する点火プラグ(例えば、点火プラグ40)と、
一次側(例えば、一次側31)に電流が流れることで、二次側(例えば、二次側32)に前記点火プラグに印加する電圧を発生させる点火コイル(例えば、点火コイル30)と、
前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御する通電遮断制御部(例えば、スイッチングデバイス20、イグナイタ100)と、
を有する内燃機関用点火装置(例えば、内燃機関用点火装置1、内燃機関用点火装置2、内燃機関用点火装置3)において、
前記通電遮断制御部の異常を検知する異常検知部(例えば、異常通電検知回路65)と、
前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減パターン(例えば、シャットオフ波形)に基づいて漸減させて遮断するよう制御する電流漸減制御部(例えば、波形設定レジスタ70、ソフトシャットオフ波形生成回路80、波形選択回路85、制御波形生成回路75)と、
前記漸減パターンを更新可能な漸減パターン更新部(例えば、入力バッファ回路50、波形設定レジスタ70)と、
を備えた、
ことを特徴とする内燃機関用点火装置、としたので、
・より簡易な構成によって、スイッチングデバイスやコイル特性にロバストなイグナイタを持つ内燃機関用点火装置を提供することができる。
・ソフトシャットオフ時に点火コイルの一次側を流れる電流を通電状態から遮断状態へと漸減させる漸減パターンを更新可能であるので、イグナイタ、スイッチングデバイス(例えば、IGBT)、点火コイル、点火プラグなどの特性に応じ、最適な(例えば、誤放電させることなく、且つ短時間で電流を遮断できる)ソフトシャットオフを提供することができる。

0079

また本発明は、
7.
6.に記載の内燃機関用点火装置において、
前記通電遮断制御部は、前記点火コイルの一次側に直列に配置されたスイッチングデバイス(例えば、スイッチングデバイス20)を有し、
前記通電遮断制御部は、前記スイッチングデバイスをオン、オフすることで、該点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断する、
ことを特徴とする内燃機関用点火装置、としたので、
・スイッチングデバイスをオン、オフするという簡単な制御で、点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御することができ、構成を簡略化した内燃機関用点火装置を提供することができる場合がある。

0080

また本発明は、
8.
点火制御信号を出力する内燃機関用電子制御装置(例えば、ECU10)と、
高電圧が印加されることで放電し、内燃機関の燃料に点火する点火プラグ(例えば、点火プラグ40)と、
一次側(例えば、一次側31)に電流が流れることで、二次側(例えば、二次側32)に前記点火プラグに印加する電圧を発生させる点火コイル(例えば、点火コイル30)と、
前記点火制御信号に応じて、前記点火コイルの一次側に流れる電流を通電、遮断制御する通電遮断制御部(例えば、スイッチングデバイス20、イグナイタ100)と、
前記通電遮断制御部の異常を検知する異常検知部(例えば、異常通電検知回路65)と、
前記異常検知部によって前記通電遮断制御部の異常を検知した場合に、前記点火コイルの一次側に流れる電流を漸減パターン(例えば、シャットオフ波形)に基づいて漸減させて遮断するよう制御する電流漸減制御部(例えば、波形設定レジスタ70、ソフトシャットオフ波形生成回路80、波形選択回路85、制御波形生成回路75)と、
前記点火制御信号と同じインターフェースによって前記内燃機関用電子制御装置から送信されてくるデータに基づいて、前記漸減パターンを更新する漸減パターン更新部(例えば、入力バッファ回路50、波形設定レジスタ70)と、
を備えた、
ことを特徴とする内燃機関用点火システム、としたので、
・より簡易な構成によって、スイッチングデバイスやコイル特性にロバストなイグナイタを持つ内燃機関用点火システムを提供することができる。
・ソフトシャットオフ時に点火コイルの一次側を流れる電流を通電状態から遮断状態へと漸減させる漸減パターンを更新可能であるので、イグナイタ、スイッチングデバイス(例えば、IGBT)、点火コイル、点火プラグなどの特性に応じ、最適な(例えば、誤放電させることなく、且つ短時間で電流を遮断できる)ソフトシャットオフを提供することができる。

0081

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換える事が可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について他の構成の追加・削除・置換をする事が可能である。

実施例

0082

制御線や信号線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や信号線を示しているとは限らない。

0083

1…内燃機関用点火装置、2…内燃機関用点火装置、3…内燃機関用点火装置、10…ECU(Electronic Control Unit)、11…点火制御信号、20…スイッチングデバイス、30…点火コイル、31…点火コイルの一次側、32…点火コイルの二次側、33…点火コイルの二次側の出力、40…点火プラグ、50…入力バッファ回路、51…通電制御信号、52…波形設定レジスタへのアクセス信号、60…発振器、61…発振器の出力信号、65…異常通電検知回路、66…異常通電フラグ、70…波形設定レジスタ、71…波形設定レジスタの格納データ出力、75…制御波形生成回路、80…ソフトシャットオフ波形生成回路、81…ソフトシャットオフ波形信号、85…波形選択回路、90…出力バッファ回路、91…スイッチングデバイスの制御電圧信号、95…不揮発性メモリ、100…イグナイタ、200…バッテリ。

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