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技術 複層トラス架構のラチス材接合構造

出願人 株式会社巴コーポレーション
発明者 向山洋一
出願日 2016年5月16日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-097866
公開日 2017年11月24日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-206818
状態 特許登録済
技術分野 建築構造一般 建築構造の接合一般 建築用棒状部材
主要キーワード 隣接節点 交差角度φ 三角形平面 直線材 断面十字形状 捩り加工 直線表示 取り付き
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
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図面 (10)

課題

上弦材下弦材捩れ位置関係にある複層トラス架構ラチス材でも、両端部を上弦材節点部と下弦材節点部に無理なく容易に接合可能な複層トラス架構のラチス材接合構造を提供する。

解決手段

複層トラス架構の隣接する2つの節点部間を繋ぐトラス構面の範囲において、上弦材節点部J1と下弦材節点部J2とを結ぶラチス材3と、ラチス材3の両端部に接合された上弦材1又は下弦材2と束材3の3本の部材軸で決定される2つの三角形平面に対して、ラチス材3の部材軸を相貫線としてトラス一構面と交差する別の平面Fを想定する。平面Fと、複層トラス架構の上弦材1もしくは下弦材2の節点部にラチス材3を接合するガセットプレート55の面とを合わせる。ガセットプレート55と束材4とを接合するリブプレート6又はガセットプレート55と上弦材1または下弦材2とを接合するリブプレート6を設ける。

概要

背景

図1(a)は、ドーム屋根などの曲面を有する屋根に用いられる複層立体トラス架構の一例を図示したものであり、上弦材1と下弦材2、当該上弦材1と下弦材2との間に設置された複数のラチス材(斜材)3および束材4とから構成されている。

これらのトラス構成部材は、H形鋼山形鋼溝形鋼などの形鋼、或いは円形鋼管より形成され、ガセットプレート等の接合プレートを介して互いに接合されてトラス梁を構成し、さらに複数のトラス梁が各節点部で互いに交差し、かつ互いに接合されることにより複層立体トラスを構成している。なお、図示する複層立体トラス架構の各トラス構成部材はH形鋼より形成されている。

ところで、上記した複層立体トラス架構において、各トラス梁の上弦材1と下弦材2が同一平面内に設置されている場合は、ラチス材3も上弦材1や下弦材2と同じ平面内に設置されるため、これらの両端部は上弦材1と下弦材2にガセットプレートを介して無理なく容易に接合することができる。

しかし、ドーム屋根などの曲面を有する屋根に用いられる複層トラス架構の場合、図2(a)に図示するように屋根面の形状によってはトラス梁がその軸芯X-X軸回りにθだけ捩じられて架設されることがある。この場合、上弦材1と下弦材2は相互に捩じられた位置関係に設置され、さらに上弦材1と下弦材2もそれぞれ材軸回りに捩じられた状態に架設される。

なお、図2(a),(b)は、複層トラス梁の一構面トラスWを図示したものであり、上弦材1および下弦材2の隣接する2節点部間に設置された上弦材1と下弦材2、および当該上弦材1と下弦材2間に設置された複数のラチス材3と束材4とによって構成されている。

このような捩じられた位置関係にある上弦材1と下弦材2間に複数のラチス材3を設置するには、図3(a),(b)に図示するように、ラチス材3をトラス構面に沿って湾曲させる必要があるが(太い破線で図示)、直線材であるべきラチス材3を曲げることはできないため、上弦材1と下弦材2に取り付けられたラチス材接合用のガセットプレート5を、ラチス材3の端部(フランジまたはウェブの端部)と双方が面で接合するようにラチス材3の軸方向に曲げる必要がある。

しかし、一般にガセットプレート5は、ラチス材3の取付け位置によって形状や大きさ、さらには取付け角度が異なるため、ガセットプレート5をラチス材3の位置ごとに一枚一枚形成する必要があり、そのために非常に多くの手間とコストがかかり、また、材軸回りに捩じられた上弦材1と下弦材2のフランジ面またはウェブ面に精度よく取り付けることは現実問題としてきわめて困難であった。

このため、従来、ドーム屋根などの曲面を有する屋根を複層立体トラスによって構築する場合は、特にトラスが捩じられて設置される位置でラチス材の端部を上弦材および下弦材にガセットプレートを介して接合するには、図3(c)に図示するような複雑で手間のかかるガセットプレート5の曲げ加工が必要になる等の課題があった。

なお、ラチス材と束材が無く、弦材のみで構成される図1(b)に図示するような単層トラス架構であれば、トラスの弦材(H形鋼)を軸芯回りに捩じることにより、弦材端部のフランジ面またはウェブ面と節点部材を構成する接合プレートの面との目違いを解消することが可能なので、接合部の問題は比較的容易に解決することができ、実用化もされている。

また、複層トラス架構の各トラス構成部材どうしを接合する接合部の構造に関する先行技術としては、特許文献1にその一例が開示されている。特許文献1においては、上弦材と下弦材およびラチス材(斜材)はそれぞれ個別に捩じられた後に接合されている。

上弦材と下弦材は、単層トラスの要領でそれぞれの軸芯回りに捩じられることにより、各節点におけるガセットプレートとの目違いが解消されている(特許文献1[0014]〜[0020])。

一方、ラチス材は、その軸芯回りに捩じって上弦材と下弦材の軸芯に合わせてもよいが、ラチス材を円形鋼管より形成し、上弦材と下弦材にはガセットプレートを介して接合することにより、ラチス材の両端部に取り付けられる端部接合プレート面を、上弦材と下弦材に取り付けられたガセットプレートのそれぞれの面に合わせることができるので、ラチス材自身を捩じる必要がない。

概要

上弦材と下弦材が捩れた位置関係にある複層トラス架構のラチス材でも、両端部を上弦材節点部と下弦材節点部に無理なく容易に接合可能な複層トラス架構のラチス材接合構造を提供する。複層トラス架構の隣接する2つの節点部間を繋ぐトラス一構面の範囲において、上弦材節点部J1と下弦材節点部J2とを結ぶラチス材3と、ラチス材3の両端部に接合された上弦材1又は下弦材2と束材3の3本の部材軸で決定される2つの三角形平面に対して、ラチス材3の部材軸を相貫線としてトラス一構面と交差する別の平面Fを想定する。平面Fと、複層トラス架構の上弦材1もしくは下弦材2の節点部にラチス材3を接合するガセットプレート55の面とを合わせる。ガセットプレート55と束材4とを接合するリブプレート6又はガセットプレート55と上弦材1または下弦材2とを接合するリブプレート6を設ける。5

目的

本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、上弦材と下弦材が相互に捩じられた位置関係にある複層トラスのラチス材を、上弦材と下弦材に無理なく容易に接合できるようにした複層トラス架構のラチス材接合構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複層トラス架構の隣接する2つの節点部間を繋ぐトラス構面の範囲において、上弦材節点部と下弦材節点部とを結ぶラチス材と、当該ラチス材の両端部にそれぞれ接合された上弦材または下弦材と束材の3本の部材軸で決定される2つの三角形平面に対して、前記ラチス材の部材軸を相貫線として前記トラス一構面と交差する別の平面を想定し、当該平面と、前記複層トラス架構の上弦材もしくは下弦材の節点部に前記ラチス材を接合するためのガセットプレートの面とを合わせ、かつ当該ガセットプレートと前記束材とを接合するリブプレート、または当該ガセットプレートと前記上弦材もしくは前記下弦材とを接合するリブプレートが設けられていることを特徴とする複層トラスのラチス材接合構造

請求項2

複層トラス架構の隣接する2つの節点部間を繋ぐトラス一構面の範囲において、上弦材節点部と下弦材節点部とを結ぶラチス材と、当該ラチス材の両端部にそれぞれ接合された上弦材または下弦材と束材の3本の部材軸で決定される2つの三角形平面に対して、前記ラチス材の部材軸を相貫線として前記トラス一構面に交差する別の平面を想定し、当該平面と、前記複層トラス架構の上弦材もしくは下弦材の節点部に前記ラチス材を接合するためのガセットプレートの面とを合わせ、かつ前記上弦材もしくは下弦材の節点部に上弦材節点部材もしくは下弦材節点部材が取り付けられ、当該上弦材節点部材もしくは下弦材節点部材に前記上弦材または下弦材の両端部が接合されていると共に、前記ラチス材を接合するためのガセットプレートと前記上弦材節点部材もしくは下弦材節点部材とを接合するリブプレートが設けられていることを特徴とする複層トラスのラチス材接合構造。

請求項3

請求項1または2記載の複層トラスのラチス材接合構造において、複層トラス架構の隣接する2節点部間を繋ぐトラス一構面内に設置された上弦材節点部と下弦材節点部とを結ぶラチス材の部材軸を相貫線として、前記トラス一構面に交差する平面を2つ想定し、それぞれの平面と、前記複層トラス架構の上弦材もしくは下弦材の節点部に前記ラチス材を接合するためのガセットプレートの面とを合わせたことを特徴とする複層トラスのラチス材接合構造。

技術分野

0001

本発明は、主としてドーム屋根などの曲面を有する屋根に用いられる複層トラス架構ラチス材接合構造に関し、上弦材下弦材捩れ位置関係にある複層トラス架構のラチス材であっても、ラチス材の両端部を上弦材と下弦材に無理なく容易に接合できるようにしたものである。

背景技術

0002

図1(a)は、ドーム屋根などの曲面を有する屋根に用いられる複層立体トラス架構の一例を図示したものであり、上弦材1と下弦材2、当該上弦材1と下弦材2との間に設置された複数のラチス材(斜材)3および束材4とから構成されている。

0003

これらのトラス構成部材は、H形鋼山形鋼溝形鋼などの形鋼、或いは円形鋼管より形成され、ガセットプレート等の接合プレートを介して互いに接合されてトラス梁を構成し、さらに複数のトラス梁が各節点部で互いに交差し、かつ互いに接合されることにより複層立体トラスを構成している。なお、図示する複層立体トラス架構の各トラス構成部材はH形鋼より形成されている。

0004

ところで、上記した複層立体トラス架構において、各トラス梁の上弦材1と下弦材2が同一平面内に設置されている場合は、ラチス材3も上弦材1や下弦材2と同じ平面内に設置されるため、これらの両端部は上弦材1と下弦材2にガセットプレートを介して無理なく容易に接合することができる。

0005

しかし、ドーム屋根などの曲面を有する屋根に用いられる複層トラス架構の場合、図2(a)に図示するように屋根面の形状によってはトラス梁がその軸芯X-X軸回りにθだけ捩じられて架設されることがある。この場合、上弦材1と下弦材2は相互に捩じられた位置関係に設置され、さらに上弦材1と下弦材2もそれぞれ材軸回りに捩じられた状態に架設される。

0006

なお、図2(a),(b)は、複層トラス梁の一構面トラスWを図示したものであり、上弦材1および下弦材2の隣接する2節点部間に設置された上弦材1と下弦材2、および当該上弦材1と下弦材2間に設置された複数のラチス材3と束材4とによって構成されている。

0007

このような捩じられた位置関係にある上弦材1と下弦材2間に複数のラチス材3を設置するには、図3(a),(b)に図示するように、ラチス材3をトラス構面に沿って湾曲させる必要があるが(太い破線で図示)、直線材であるべきラチス材3を曲げることはできないため、上弦材1と下弦材2に取り付けられたラチス材接合用のガセットプレート5を、ラチス材3の端部(フランジまたはウェブの端部)と双方が面で接合するようにラチス材3の軸方向に曲げる必要がある。

0008

しかし、一般にガセットプレート5は、ラチス材3の取付け位置によって形状や大きさ、さらには取付け角度が異なるため、ガセットプレート5をラチス材3の位置ごとに一枚一枚形成する必要があり、そのために非常に多くの手間とコストがかかり、また、材軸回りに捩じられた上弦材1と下弦材2のフランジ面またはウェブ面に精度よく取り付けることは現実問題としてきわめて困難であった。

0009

このため、従来、ドーム屋根などの曲面を有する屋根を複層立体トラスによって構築する場合は、特にトラスが捩じられて設置される位置でラチス材の端部を上弦材および下弦材にガセットプレートを介して接合するには、図3(c)に図示するような複雑で手間のかかるガセットプレート5の曲げ加工が必要になる等の課題があった。

0010

なお、ラチス材と束材が無く、弦材のみで構成される図1(b)に図示するような単層トラス架構であれば、トラスの弦材(H形鋼)を軸芯回りに捩じることにより、弦材端部のフランジ面またはウェブ面と節点部材を構成する接合プレートの面との目違いを解消することが可能なので、接合部の問題は比較的容易に解決することができ、実用化もされている。

0011

また、複層トラス架構の各トラス構成部材どうしを接合する接合部の構造に関する先行技術としては、特許文献1にその一例が開示されている。特許文献1においては、上弦材と下弦材およびラチス材(斜材)はそれぞれ個別に捩じられた後に接合されている。

0012

上弦材と下弦材は、単層トラスの要領でそれぞれの軸芯回りに捩じられることにより、各節点におけるガセットプレートとの目違いが解消されている(特許文献1[0014]〜[0020])。

0013

一方、ラチス材は、その軸芯回りに捩じって上弦材と下弦材の軸芯に合わせてもよいが、ラチス材を円形鋼管より形成し、上弦材と下弦材にはガセットプレートを介して接合することにより、ラチス材の両端部に取り付けられる端部接合プレート面を、上弦材と下弦材に取り付けられたガセットプレートのそれぞれの面に合わせることができるので、ラチス材自身を捩じる必要がない。

先行技術

0014

特許第3418659号特許公報

発明が解決しようとする課題

0015

しかし、特許文献1に開示された先行技術は、図2,3に図示するように、上弦材と下弦材の中間部にラチス材を設置し、当該ラチス材の端部を上弦材および下弦材の捩じれ区間の側部にガセットプレートを介し、溶接によって接合することを想定している点に課題を残している。

0016

すなわち、捩じられる前の上弦材と下弦材の側部にガセットプレートを溶接し、その後、上弦材と下弦材が捩じられると、ガセットプレートの取付き角度が狂う恐れがあり、取付き角度の精度確保が困難になる。

0017

一方、捩じられた後の上弦材と下弦材の側部にガセットプレートを溶接すると、上弦材と下弦材が溶接熱によって歪み、捩り角度の精度に悪影響を及ぼすだけでなく、捩じれたフランジ面もしくはウェブ面に対してガセットプレートの位置及び取り付き角度の精度を確保するのが困難になる。

0018

このため、上弦材と下弦材の捩じり区間にラチス材を取り付けるためのガセットプレートを溶接する方法は、実際の製作においては困難を伴うという問題があった。

0019

なお、上弦材と下弦材にガセットプレートを接合ボルトにて取り付ける場合でも、上弦材および下弦材のフランジ面およびウェブ面が捩じられているため、そのガセットプレート面の取付き角度を確保することが困難であることに変わりはない。

0020

このように、特許文献1の先行技術には、上弦材と下弦材が相互に捩じられた位置関係にある場合のラチス材の取付け構造に関する課題があり、この課題を解決するための具体的な記述示唆はなく、残された課題となっていた。

0021

さらにまた、上記何れの場合であっても、1本のラチス材の両端部に接合される2枚のガセットプレートは、ラチス材の軸方向に合わせて曲げる等の加工も必要であり、課題になっていた。

0022

本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、上弦材と下弦材が相互に捩じられた位置関係にある複層トラスのラチス材を、上弦材と下弦材に無理なく容易に接合できるようにした複層トラス架構のラチス材接合構造を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0023

請求項1記載の発明は、複層トラス架構の隣接する2つの節点部間を繋ぐトラス一構面の範囲において、上弦材節点部と下弦材節点部とを結ぶラチス材と、当該ラチス材の両端部にそれぞれ接合された上弦材または下弦材と束材の3本の部材軸で決定される2つの三角形平面に対して、前記ラチス材の部材軸を相貫線として前記トラス一構面と交差する別の平面を想定し、当該平面と、前記複層トラス架構の上弦材もしくは下弦材の節点部に前記ラチス材を接合するためのガセットプレートの面とを合わせ、かつ当該ガセットプレートと前記束材とを接合するリブプレート、または当該ガセットプレートと前記上弦材もしくは前記下弦材とを接合するリブプレートが設けられていることを特徴とするものである。

0024

また、請求項2記載の発明は、複層トラス架構の隣接する2つの節点部間を繋ぐトラス一構面の範囲において、上弦材節点部と下弦材節点部とを結ぶラチス材と、当該ラチス材の両端部にそれぞれ接合された上弦材または下弦材と束材の3本の部材軸で決定される2つの三角形平面に対して、前記ラチス材の部材軸を相貫線として前記トラス一構面に交差する別の平面を想定し、当該平面と、前記複層トラス架構の上弦材もしくは下弦材の節点部に前記ラチス材を接合するためのガセットプレートの面とを合わせ、かつ前記上弦材もしくは下弦材の節点部に上弦材節点部材もしくは下弦材節点部材が取り付けられ、当該上弦材節点部材もしくは下弦材節点部材に前記上弦材または下弦材の両端部が接合されていると共に、前記ラチス材を接合するためのガセットプレートと前記上弦材節点部材もしくは下弦材節点部材とを接合するリブプレートが設けられていることを特徴とするものである。

0025

そして、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の複層トラスのラチス材接合構造において、複層トラス架構の隣接する2節点部間を繋ぐトラス一構面内に設置された上弦材節点部と下弦材節点部とを結ぶラチス材の部材軸を相貫線として、前記トラス一構面に交差する平面を2つ想定し、それぞれの平面と、前記複層トラス架構の上弦材もしくは下弦材の節点部に前記ラチス材を接合するためのガセットプレートの面とを合わせたことを特徴とするものである。

0026

上弦材、下弦材、ラチス材および束材の各トラス構成部材にはH形鋼、溝形鋼、山形鋼などの形鋼を使用することができ、また、ラチス材には円形鋼管なども使用することができる。

0027

次に、本発明を図4図6を参照してより具体的に説明する。解決すべき課題の1つは、捩じり加工された上弦材と下弦材の中間部にラチス材の端部を接合する場合のガセットプレートの精度確保の問題である。

0028

この問題は、図4(a)に図示するように、隣接する2節点部間を繋ぐトラス一構面の範囲Wのラチス材3は1本とし、そのラチス材3の両端部をそれぞれ上弦材節点部J1と隣接節点の下弦材節点部J2に接合することで解決することができる。すなわち、ラチス材3の両端部を上弦材1と下弦材2の中間部に接合しないことで解決することができる。

0029

次に、解決すべき第2の課題の解決法について説明する。上弦材1と下弦材2とが相対的に捩じられた位置関係にある場合、図4(a)におけるニ−ニ線断面視を示す図4(b)に図示するように、上弦材1と下弦材2は、部材断面(H形鋼のウェブ面)の方向が一致していないため、ラチス材3(図4では溝形鋼)の軸芯方向にガセットプレート5,5の方向を合わせるには、上弦材1と下弦材2のウェブ面の方向に対して、ガセットプレート5,5を折り曲げ、かつラチス材3をその軸芯回りに捩じる必要がある。

0030

さらに、これらのガセットプレート5,5を共有している束材4,4の接合面は、上弦材1と下弦材2の節点部におけるウェブ面の延長上に取付いていて、ガセットプレート5,5は前記束材4,4の端部接合面に拘束されているため、ガセットプレート5,5はラチス材3の軸芯方向に合わせて捩り加工するか、さもなければ2度曲げをして、ラチス材3の端部接合面(溝形鋼のウェブ面)とガセットプレート5,5の面とを合わせる必要がある。

0031

この問題は、図5,6に図示する概念図のように各部材を配置することで解決することができる。すなわち、上弦材1と下弦材2が同一平面内になく捩れた位置関係にある複層トラスのトラス一構面内において(図5(a)の点線四角形は、捩じられる前の状態を示す)、上弦材節点部Aと下弦材節点部Cとを結ぶ1本のラチス材3と、当該ラチス材3の両端部にそれぞれ接合された上弦材1または下弦材2と束材4の3本の部材軸で決定される2つの三角形平面ACBまたはACDに対して、前記1本のラチス材3の部材軸ACを相貫線として交差する別の平面Fを想定する。

0032

そして、その平面Fと前記ラチス材3の少なくとも一方の端部接合面もしくは端部接合プレート面(以下、端部接合面と略す)fが前記複層トラスの上弦材節点部Aもしくは下弦材節点部Cに接合するガセットプレート55の面とを一致させ、そのガセットプレート55と束材4(図5(a)〜(c)参照)、もしくはガセットプレート55と上弦材1、またはガセットプレート55と下弦材2とを接合するリブプレート6を設ける(図6(a)参照)。

0033

この場合、図5(a)に図示する三角形ACBと三角形ACDは同一平面内にはないが、直線ACを共有しており、前記ラチス材3の両端部のリブプレート6,6の面はそれぞれの三角形ACBと三角形ACDの面内に含まれる。また、ガセットプレート55,55とリブプレート6,6は必ずしも直交しない。

0034

また、上弦材1と下弦材2が上弦材節点部J1と下弦材節点部J2に多方向から複数集まる複層立体トラス架構の場合などは、図6(b)に図示するように、上弦材節点部JIと下弦材節点部J2の束材4の上下端部に、上弦材節点部材K1と下弦材節点部材K2をそれぞれ取り付け、これらの節点部材に前記複数の上弦材1と下弦材2の両端部を接合ボルト等によって接合する。

0035

この場合、図6(a)に図示するリブプレート6,6は、図6(b)に図示するように、それぞれに対応するガセットプレート55,55と上弦材節点部材K1もしくは下弦材節点部材K2とを接合することになる。

0036

以上説明したように、ラチス材3の両端部の端部接合面f,fの面が平面Fの面内にあるので、ラチス材3を捩じることなく、ガセットプレート55,55に接合することが可能になり、前記第2の課題であったガセットプレート5,5の捩りや2度曲げといったガセットプレートの加工は不要となる。

0037

図5(a)における平面Fは、直線ACを含む1つの平面の場合であり、ラチス材3に溝形鋼等の平面で形成される断面部材を想定しているが、ラチス材に円形鋼管を用いる場合には、平面Fは必ずしも1つの平面である必要はない。

0038

すなわち、図6(c)に図示するように平面Fが交差角度φを成す2つの平面に分割されていても、ラチス材3が円形鋼管であれば、ラチス材の部材断面が円形なので、ガセットプレート55,55および端部接合面f,fの面をそれぞれの平面Fに合わせて回転させて、ラチス材3の両端部に接合することができる(請求項3に記載の発明)。

0039

本発明は、以上のような構成によるものであるため、上弦材と下弦材が同一平面内になく捩れた位置関係にある複層トラス架構において、捩じり加工された上弦材と下弦材の中間部へのラチス材の接合を回避すると同時に、ラチス材を捩じることも、従来のガセットプレートのようにラチス材の軸方向に合わせて捩じる或いは曲げる必要もない。

0040

よって、ラチス材の両端部を上弦材と下弦材の節点部に接合することに無理がなく、容易に製作できるラチス材接合構造を提供することができる。

0041

なお、本発明は、ラチス材と上弦材および下弦材の中間部との接合がないので、上弦材と下弦材が捩れていなくても適用可能であることは勿論である。

発明の効果

0042

以上のように本発明は、上弦材と下弦材とが捩れた位置関係にある複層トラス架構のラチス材であっても、その両端部を容易に上弦材と下弦材の各節点部に接合できるので、次のような効果が得られる。

0043

(1)複層トラスの上下弦節点に設けられたラチス材接合用のガセットプレートの面を、1本のラチス材の軸を相貫線としてトラス構面に交差する一平面に合わせるので、捩じることなくラチス材の両端を接合することができ、かつ、従来のようにガセットプレートの面の方向をラチス材の軸に合わせて捩じったり曲げたりする必要がない。

0044

(2)上記ラチス材両端に接合するガセットプレートが同一平面内に形成されない場合は、ラチス材を円形鋼管として、そのラチス材両端の端部接合プレート面をそれぞれに相対する前記ガセットプレートの角度に合わせれば、ラチス材を問題なく容易に取り付けることができる。

0045

(3)特許文献1記載の先行技術において残されていた課題が解消され、一様でない曲面を形成する複層立体トラスの接合部であっても、製作が容易になり、コストダウンに大きく貢献できる。

図面の簡単な説明

0046

図1(a)は複層立体トラス架構の一例の一部斜視図、図1(b)は単層立体トラス架構の一例の一部斜視図である。
従来のトラス梁の1例であり、図2(a)は側面図、図2(b)は図2(a)におけるイ−イ線断面視である。
図2に図示するトラス梁をX−X軸回りにθ回転させた状態を図示したものであり、図3(a)は図2(a)におけるロ−ロ線断面視(軸芯のみ表示)、図3(b)は図2(a)におけるハ−ハ線断面視(軸芯のみ表示)、図3(c)は図2(a)におけるラチス材軸芯(太い破線)を直線表示したものである。
本発明を説明するためのトラス梁の1例を図示したものであり、図4(a)は側面図、図4(b)は図4(a)におけるニ−ニ線断面視である。
図4に図示したトラス梁に本発明のラチス材接合構造を適用した場合の概念を説明する図であり、図5(a)は側面図、図5(b)は図5(a)におけるニ−ニ線断面視、図5(c)は図5(a)におけるホ−ホ線断面視である。
図4に図示したトラス梁に本発明のラチス材接合構造を適用した場合の概念を説明する図であり、図6(a)は図5(a)においてリブプレートの位置を変えた場合の側面図、図6(b)は束材の上下端に上弦材節点部材を取り付けた場合の側面図、図6(c)は平面Fが2面に分割された場合の説明図である。
本発明の第1実施形態を説明する図であり、図7(a)は側面図、図7(b)は図7(a)におけるヘ−ヘ線断面視、図7(c)はト−ト線断面視、図7(d)はチ−チ線断面視である。
本発明の第2実施形態を説明する図であり、図8(a)は側面図、図8(b)は図8(a)におけるヘーヘ断面視である。
本発明の第3実施形態を説明する図であり、図9(a)は側面図、図9(b)は図9(a)におけるヘ−ヘ線断面視、図9(c)はト−ト線断面視、図9(d)はチ−チ線断面視である。

実施例

0047

図7(a)〜(d)は、本発明の一実施形態であり、複層立体トラス架構の上弦材節点部を図示したものである。図において、H形鋼からなる複数の上弦材1,1aの各端部と溝形鋼からなるラチス材3および束材4の各上端部は、上弦材節点部J1において上弦材節点部材K1とガセットプレート55とガセットプレート7を介して互いに接合されている。

0048

上弦材1は、図面上、上弦材節点部材K1の両側に相対して設置され、上弦材1aは、上弦材節点部材K1を介して上弦材1の軸芯と斜めに交差して設置されている。

0049

上弦材節点部材K1は、各上弦材1および上弦材1aの上下フランジと同じレベルに配置された上下水平フランジと、当該上下水平フランジ間の上弦材1および1aのウェブを含む鉛直面内に配置された複数のウェブとから一体に形成されている。

0050

また、上弦材節点部材K1の各上弦材1,1aの端部と対向する位置に継手11が設けられ、当該継手11に各上弦材1,1aの上下フランジおよびウェブの端部がそれぞれ複数の接合プレートと接合ボルトによって接合されている。

0051

ラチス材3と束材4は、2本の溝形鋼を背中合わせに添い合わせることにより断面H形状に形成され、そのうちラチス材3の上端部は上弦材節点部材K1の下フランジにガセットプレート55を介して接合され、束材4の上端部はガセットプレート7を介して接合されている。

0052

ガセットプレート55は上弦材節点部材K1の下フランジに取り付けられ、また、ラチス材3の軸芯を含むトラス構面の面外方向の一平面と平行に取り付けられている。

0053

ガセットプレート7は、上弦材1と1aとの軸芯交点を含む鉛直面内に設置され、かつ上弦材節点部材K1の下フランジに溶接によって取り付けられている。

0054

リブプレート6は、ラチス材3と束材4の軸芯を含む鉛直面内に設置され、かつ上弦材節点部材K1の下フランジとガセットプレート55およびガセットプレート7に溶接によって取り付けられている。

0055

なお、図示するように、上弦材節点部材K1に接合された束材4の軸芯とラチス材3の軸芯との交点Pが上弦材1および1aの軸芯上にあり、束材4のガセットプレート7に接合するリブプレート6が、ラチス材3を接合するガセットプレート55を補強している。

0056

また、ラチス材3が2方向から上弦材節点部J1に集まる場合は、図7(b)に図示するようにガセットプレート55を広げ、各ラチス材3の軸芯を含む鉛直面内にリブプレート6がそれぞれ取り付けられている。なお、リブプレート6とガセットプレート55との交差角度は直角である必要はない。

0057

また、ラチス材3の上弦材側及び下弦材側(図示せず)のガセットプレート55が同一平面内にあれば、ラチス材3を捩じることなくその両端部を上弦材節点部J1の上弦材節点部材K1と下弦材節点部J2の下弦材節点部材K2(図省略)に接合することができる。よって、従来のように、ガセットプレート55を曲げる等の必要はない。

0058

なお、図7(a)〜(d)に図示する実施形態においては、束材4の軸芯とラチス材3の軸芯との交点Pが上弦材1,1aの軸芯上にあり、かつラチス材3と上弦材1,1aの成す角度が浅いので、ガセットプレート55と上弦材1,1aの延長上にある上弦材節点部材K1の下フランジ面との接触位置が、交点Pからかなり離れた位置になるため、前記下フランジを補強するためにスチフナー8が取り付けられている。

0059

また、図7(a)に図示するように、リブプレート6が水平方向に長くなるため、その上辺の一部は上弦材節点部材K1の下フランジに溶接され、ラチス材3の軸力の水平成分の一部を上弦材1,1aに伝達する役目を果たしている。

0060

図8(a),(b)は、本発明の他の実施形態であり、複層立体トラス架構の上弦材節点部を図示したものである。図において、構成は、基本的に図7(a)〜(d)で説明した実施形態とほぼ同一であるが、ラチス材3の軸芯と束材4の軸芯との交点Pが上弦材節点部材K1の下フランジの下面に位置するようにラチス材3と束材4が設置され、これにより図7(a)〜(d)で説明した実施形態では長く形成されているリブプレート6は短く形成することができ、またスチフナー8を省略できるという利点がある。

0061

なお、図8(a)に図示するように、リブプレート6は水平方向に短いことから、その上辺は上弦材節点部材K1の下面に取り付けられないため、そのままではラチス材3の軸力の水平成分を上弦材1,1aに伝達する役目は、ガセットプレート55のみが有する。

0062

それを補強するため、ガセットプレート55と上弦材節点部材K1との間に追加のリブプレート6aを取り付けてもよい。リブプレート6aは、必ずしもリブプレート6と同一平面にある必要はない。

0063

図9(a)〜(d)は、同じく本発明の他の実施形態であり、複層立体トラス架構の上弦材節点部を図示したものである。図9(a),(b)に図示する実施形態において、ラチス材3と束材4が円形鋼管より形成されている。

0064

また、ガセットプレート55の両側にリブプレート10,10が対称にかつガセットプレート55と直交させて取り付けられている。

0065

上弦材1側のリブプレート10は、上弦材節点部材K1の下フランジおよびガセットプレート55に溶接することにより取り付けられている。

0066

また、ラチス材3と束材4の上端部には端部接合プレート9が取り付けられている。端部接合プレート9は断面十字形状に形成され、かつガセットプレート55およびリブプレート10と同じ平面内に形成されている。

0067

そして、ラチス材3端部の端部接合プレート9は、ガセットプレート55およびリブプレート10に接合プレートと接合ボルトによってボルト締結されている。また、束材4端部の端部接合プレート9はガセットプレート7およびリブプレート6に接合プレートと接合ボルトによってボルト締結されている。

0068

なお、ガセットプレート55の上面に設けたリブプレート10の上辺は、上弦材節点部材k1の下面に取り付けられており、ラチス材3の軸力の水平成分の一部を上弦材1に直接伝達する役目を果たす。

0069

ラチス材3に円形鋼管を用いると、L形鋼溝型鋼よりも座屈耐力が高いので、節点間寸法が長い大網目の立体複層トラスに好適である。

0070

また、円形鋼管からなるラチス材の場合は、ラチス材3の両端部に相対するガセットプレート55,55が同一平面内になくても(図6(c)参照)、端部接合プレート9,9の面を、それぞれ相対するガセットプレート55,55の角度に合わせて、ラチス材3の両端部に取り付けることも可能になる利点がある。

0071

本発明は、主としてドーム屋根などの曲面を有する屋根に用いられる複層トラス架構において、複層トラス架構を構成するラチス材の両端部を上弦材と下弦材に無理なく容易に接合することができる。

0072

1,1a:上弦材
2,2a:下弦材
3,3a:ラチス材
4:束材
5,7,55:ガセットプレート
6,6a:リブプレート
8:スチフナー
9:端部接合プレート
10:リブプレート
11:継手
A,B,C,D:節点
F:平面
f:端部接合面、端部接合プレート面
J1:上弦材節点部
j2:下弦材節点部
K1:上弦材節点部材
K2:下弦材節点部材
W:トラス一構面の範囲
θ:トラスの捩じり角度
φ:2つの平面Fの交差角度

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