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技術 還元鉄の製造方法

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 畠山泰二王昌麟堀田太洋
出願日 2016年5月20日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-101617
公開日 2017年11月24日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-206760
状態 特許登録済
技術分野 鉄の製造
主要キーワード ウォータシール 高温領域内 円形空間 高熱ガス 水平速度 落下地点 排出ホッパー 天井下面
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
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図面 (13)

課題

粉状の床敷材上へ落下によって供給される各還元鉄原料への床敷材上での入熱を良好にしてその処理効率を高めることが可能な方法を、提供する。

解決手段

還元鉄原料2は、還元溶融炉10の天井24の下面24aから下方に落下されることにより炉床16の上の床敷材18上にセットされ、この床敷材18上で還元処理される。床敷材18は、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成されるので、還元鉄原料2の床敷材18への埋まり込みが抑止される。

概要

背景

従来、還元鉄を製造するための方法として、炭素質還元剤酸化鉄とを含有する複数の還元鉄原料移動式炉床還元溶融炉内に装入して処理するものが、知られている。例えば特許文献1には、前記複数の還元鉄原料として多数の球状のペレットを用意することと、これらを移動式炉床還元溶融炉内に順次挿入して加熱することと、この加熱により生成された還元鉄(金属鉄)とスラグとを分離して前記還元溶融炉の外部に排出することと、を含む方法が記載されている。

前記移動式炉床還元溶融炉は、特定方向に移動可能な炉床と、その上方に位置する天井と、を有し、これらは煉瓦等の耐火物により構成される。また、前記炉床上には、前記耐火物を保護するための床敷材が設けられる。すなわち、前記炉床上では、前記酸化鉄の一連の処理、すなわち、還元浸炭溶融凝集、及びスラグの分離が連続して行われるため、このように処理される酸化鉄と前記炉床を構成する耐火物との直接的な接触を阻止するべく、当該炉床上に前記床敷材が適当な層厚でもって敷設される。

この還元溶融炉内に前記各ペレットを装入する手段として、前記特許文献1の図8には、前記天井に設けられた複数の供給部を通じて前記各ペレットを当該天井から前記炉床上、具体的には前記床敷材上、に順次自由落下させることが開示されている。

概要

粉状の床敷材上へ落下によって供給される各還元鉄原料への床敷材上での入熱を良好にしてその処理効率を高めることが可能な方法を、提供する。還元鉄原料2は、還元溶融炉10の天井24の下面24aから下方に落下されることにより炉床16の上の床敷材18上にセットされ、この床敷材18上で還元処理される。床敷材18は、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成されるので、還元鉄原料2の床敷材18への埋まり込みが抑止される。

目的

本発明は、炭素質還元剤と酸化鉄とを含有する複数の還元鉄原料を移動床式還元溶融炉内に装入して処理することにより還元鉄を製造するための方法であって、粉状の床敷材上へ落下によって供給される各還元鉄原料への当該床敷材上での入熱を良好にしてその処理効率を高めることが可能なものを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

還元鉄を製造するための方法であって、炭素質還元剤酸化鉄とを含有する複数の還元鉄原料を、特定方向に移動する炉床、及び前記炉床上に敷設された粉体からなる床敷材、を有する還元溶融炉内に順次装入して前記還元鉄原料を前記床敷材上に落下させることにより前記床敷材上にセットする原料装入工程と、前記炉床の移動に伴って当該床敷材上で前記各還元鉄原料を順次還元処理することにより還元鉄を生成し、前記還元溶融炉の外部に排出する還元鉄排出工程と、を含み、前記床敷材は、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成される、ことを特徴とする還元鉄の製造方法。

請求項2

前記還元鉄原料は、球状であり、前記原料装入工程は、前記還元鉄原料に前記炉床の移動方向と同じ方向の水平方向の速度であって当該炉床の移動速度よりも大きな水平方向の速度を与えながら当該還元鉄原料を前記炉床の上方に位置する天井の下面から下方に放出して前記床敷材上に落下させることによりその水平方向の速度の向きに当該床敷材上で当該還元鉄原料を転動させることを含む、請求項1記載の還元鉄の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、炭素質還元剤酸化鉄とを含有する複数の還元鉄原料移動式炉床還元溶融炉内に装入して処理することにより還元鉄を製造するための方法に関する。

背景技術

0002

従来、還元鉄を製造するための方法として、炭素質還元剤と酸化鉄とを含有する複数の還元鉄原料を移動式炉床還元溶融炉内に装入して処理するものが、知られている。例えば特許文献1には、前記複数の還元鉄原料として多数の球状のペレットを用意することと、これらを移動式炉床還元溶融炉内に順次挿入して加熱することと、この加熱により生成された還元鉄(金属鉄)とスラグとを分離して前記還元溶融炉の外部に排出することと、を含む方法が記載されている。

0003

前記移動式炉床還元溶融炉は、特定方向に移動可能な炉床と、その上方に位置する天井と、を有し、これらは煉瓦等の耐火物により構成される。また、前記炉床上には、前記耐火物を保護するための床敷材が設けられる。すなわち、前記炉床上では、前記酸化鉄の一連の処理、すなわち、還元浸炭溶融凝集、及びスラグの分離が連続して行われるため、このように処理される酸化鉄と前記炉床を構成する耐火物との直接的な接触を阻止するべく、当該炉床上に前記床敷材が適当な層厚でもって敷設される。

0004

この還元溶融炉内に前記各ペレットを装入する手段として、前記特許文献1の図8には、前記天井に設けられた複数の供給部を通じて前記各ペレットを当該天井から前記炉床上、具体的には前記床敷材上、に順次自由落下させることが開示されている。

先行技術

0005

特開2012−052741号公報

発明が解決しようとする課題

0006

前記のような移動床式還元溶融炉内で前記複数の還元鉄原料から還元鉄の製造を行うにあたっては、当該還元鉄原料をなるべく短時間で効率よく処理することが望ましい。その有効な手段として、本発明者らは、各還元鉄原料とその周囲の高熱ガスとの接触面積、及び、還元鉄原料の表面積のうち輻射により当該還元鉄原料に与えられる熱を受ける面積である受熱面積を確保して良好な入熱を促すことに着目するとともに、かかる観点から、前記特許文献1に記載される従来技術には重要な課題が存することを見出した。

0007

具体的に、特許文献1に記載されるように自由落下によって溶融炉内に順次装入される還元鉄原料の中には、前記粉状の床敷材内に少なくとも一部が埋まり込んだものが少なからず存在し、このような還元鉄原料の埋まり込みが当該還元鉄原料と炉内の高温ガスとの接触面積や、還元鉄原料の表面積のうち輻射により当該還元鉄原料に与えられる熱を受ける面積である受熱面積を減少させ、ひいては当該還元鉄原料への良好な入熱を妨げるおそれがある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、炭素質還元剤と酸化鉄とを含有する複数の還元鉄原料を移動床式還元溶融炉内に装入して処理することにより還元鉄を製造するための方法であって、粉状の床敷材上へ落下によって供給される各還元鉄原料への当該床敷材上での入熱を良好にしてその処理効率を高めることが可能なものを提供することを目的とする。

0009

すなわち、本発明の還元鉄の製造方法は、還元鉄を製造するための方法であって、炭素質還元剤と酸化鉄とを含有する複数の還元鉄原料を、特定方向に移動する炉床、及び前記炉床上に敷設された粉体からなる床敷材、を有する還元溶融炉内に順次装入して前記還元鉄原料を前記床敷材上に落下させることにより前記床敷材上にセットする原料装入工程と、前記炉床の移動に伴って当該床敷材上で前記各還元鉄原料を順次還元処理することにより還元鉄を生成し、前記還元溶融炉の外部に排出する還元鉄排出工程と、を含み、前記床敷材は、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成されることを特徴とする。

0010

本発明が提供する還元鉄の製造方法では、従来の床敷材に比べより粒度の細かい床敷材を用いることによって還元鉄原料の埋まり込みを抑止する。具体的には、本発明者らの実験によって確認されたところによれば、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成される細粒の床敷材を用いることによって、還元鉄原料における床敷材内への埋まり込みを有効に抑止することが可能である。これにより、各還元鉄原料への良好な入熱を可能にする。

0011

さらに、前記還元鉄原料は、球状であり、前記原料装入工程は、前記還元鉄原料に前記炉床の移動方向と同じ方向の水平方向の速度であって当該炉床の移動速度よりも大きな水平方向の速度を与えながら当該還元鉄原料を前記炉床の上方に位置する天井の下面から下方に放出して前記床敷材上に落下させることによりその水平方向の速度の向きに当該床敷材上で当該還元鉄原料を転動させることを含むのが好ましい。

0012

なお、ここでいう「球状」の還元鉄原料とは、当該還元鉄原料を完全な球体であるものに限定する趣旨ではない。厳密には球体でないものであっても、粉状の床敷材上で転動することが可能な程度まで真球に近いもの、例えば、当該還元鉄原料の中心を通る任意の断面の真円度が上記の粉状の床敷材上における転動可能な条件を満たす程度まで高いものであれば、本発明にいう「球状」の還元鉄原料に含まれる。

0013

当該還元鉄原料の床敷材上での転動は、先行する還元鉄原料への後続の還元鉄原料の積み重なりや、床敷材内への還元鉄原料の埋まり込みをより有効に抑止し、これにより、各還元鉄原料へのより良好な入熱を可能にする。具体的に、前記床敷材上に順次供給される還元鉄原料は、その落下地点からさらに炉床移動方向に転動することにより、当該還元鉄原料の上に後続の還元鉄原料が積み重なるのを有効に回避することができる。また、当該転動は、前記落下地点での還元鉄原料の埋まり込みを抑止できるだけでなく、当該還元鉄原料が先行する還元鉄原料の上に誤って落下することにより当該先行する還元鉄原料を床敷材上に押し込むことによる埋まり込みや、当該還元鉄原料の落下に伴って飛散する粉状の床敷材が先行する還元鉄原料の上に被さることに起因する当該先行する還元鉄原料の埋まり込みも、有効に抑止することを可能にする。

発明の効果

0014

以上のように、本発明の還元鉄の製造方法によれば、粉状の床敷材上へ落下によって供給される各還元鉄原料への当該床敷材上での入熱を良好にしてその処理効率を高めることができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の第1実施形態に係る還元鉄の製造方法の実施に用いられる還元鉄製造装置の平面図である。
前記還元鉄製造装置における移動床式還元溶融炉の半径方向に沿った断面を示す図である。
前記還元溶融炉をその炉床の移動方向に沿って展開した断面図である。
前記還元鉄製造装置に含まれる複数の原料装入部の配置を示す平面図である。
前記原料装入部及びその近傍の前記還元溶融炉の部位を示す断面図であって当該還元溶融炉の幅方向中心線に沿った断面を示す図である。
図5の還元溶融炉に装入された後の還元鉄原料の状態の例を示す断面図である。
前記第1実施形態における床敷材における還元鉄原料の埋り込み防止効果を調べた実験結果として、床敷材における0.1mm以下の粒径を有する炭材の重量比率試験体の埋り込み深さとの関係を示すグラフである。
床敷材における0.2mm以下の粒径を有する炭材の重量比率と試験体の埋り込み深さとの関係を示すグラフである。
床敷材における0.5mm以下の粒径を有する炭材の重量比率と試験体の埋り込み深さとの関係を示すグラフである。
本発明の第2実施形態に係る還元鉄製造方法に用いられる還元鉄製造装置であって、還元鉄原料を斜め下方へ落下させることにより当該還元鉄原料を床敷材上で転動させる原料装入部を備えた還元溶融炉の部位を示す断面図であって、当該還元溶融炉の幅方向の中心線に沿った断面を示す図である。
図10に示される部位の要部を示す断面図である。
図10の還元溶融炉に装入された後の還元鉄原料の状態の例を示す断面図である。

実施例

0016

本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。

0017

図1図3は、本発明の第1実施形態に係る還元鉄製造装置を示す。この還元鉄製造装置は、多数の還元鉄原料2であってそれぞれが炭素質還元剤と酸化鉄とを含有するものを順次加熱処理して還元鉄を製造するためのものである。各還元鉄原料2は、個々に分離された独立の塊成物であればよく、還元鉄原料2の形状についてはとくに限定されない。図2〜3に示される還元鉄原料2は、例えば球状であるが、完全な球体でなくてもよい。また、各還元鉄原料2は事前乾燥処理されていることが、好ましい。

0018

前記還元鉄製造装置は、移動床式の還元溶融炉10と、複数の原料装入部12と、排出部14と、を備える。前記還元溶融炉10は、その内部に装入された還元鉄原料2の処理により、還元鉄(金属鉄)の生成を行う。具体的には、当該還元溶融炉10内において、前記酸化鉄の昇温、還元、溶融、凝集、スラグの分離、冷却等が行われる。前記各原料装入部12は、互いに異なる複数の位置から前記還元溶融炉10内に前記各還元鉄原料2を順次装入する。前記排出部14は、前記還元溶融炉10内で生成された還元鉄及びスラグを当該還元溶融炉10の外部に排出する。

0019

前記還元溶融炉10は、炉床16と、床敷材18と、炉体20と、図示されない炉床駆動装置と、を備える。前記炉床16及び前記炉体20は、例えばアルミナを主成分とする耐火物により構成される。

0020

前記炉床16は、内側に円形空間を囲む円環状をなし、その半径方向に沿う一定の幅を有する。前記炉床駆動装置は、前記炉床16がその中心軸である垂直軸回り所定方向図1では反時計回り方向)に所定の速度で回転するように当該炉床16を駆動する。従って、この第1実施形態に係る前記炉床16は、その回転周方向に沿って所定速度で移動することが可能である。

0021

前記床敷材18は、前記炉床16の保護、具体的には当該炉床16と還元鉄原料2との直接的な接触の阻止、のために当該炉床16上に敷設される。当該床敷材18は、多数の粉体により構成される。

0022

床敷材18の上には、還元鉄原料2が、原料装入部12から炉体20(具体的には後述の天井24)を貫通して床敷材18上に落下することにより、セットされる。

0023

床敷材18は、原料装入部12から落下する還元鉄原料2が当該床敷材18に埋まり込むことを抑止するために、従来の床敷材に比べより粒度の細かいものが用いられる。具体的には、床敷材18として、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成される細粒の床敷材を用いることによって、還元鉄原料2における床敷材18内への埋まり込みを有効に抑止することが可能である。

0024

ここで、床敷材18として5mm以下の粒径を有する炭材に限定した理由は、還元溶融炉10内において酸化鉄とともに発生するスラグの平均粒径が5mmより大きいことを考慮して、5mm以下の粒径を有する炭材(例えば、3.5mm程度の粒径)であれば、当該スラグと分離可能であるからである。

0025

床敷材18として用いられる炭材は、炉床16を構成する耐火物へのスラグの浸潤を防ぎ、かつ更新可能な炭材であればよく、例えば、無煙炭コークスなどの炭材が用いられる。また、還元鉄およびスラグとともに回収されたコークス化された床敷材をこれら還元鉄およびスラグからなどによって分離して再利用されるコークスなどの炭材も床敷材18として使用可能である。

0026

これらの炭材のうち5mmよりも大きい粒径のものを篩などの分離手段によって取り除くとともに、細粒の炭材の追加などによって0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含むように炭材の粒径分布を管理することにより、上記のような5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成される細粒の床敷材が生成される。

0027

前記炉体20は、内側壁22と、外側壁23と、天井24と、を一体に有する。内側壁22及び外側壁23は前記炉床16の内側縁及び外側縁からそれぞれ立ち上がる。炉床16は両側壁22,23に対して当該炉床16の回転方向(炉床移動方向)に相対変位となるように接続されている。前記天井24は、両側壁22,23の上端に跨るようにして前記炉床16の上方に位置し、一定の厚みを有する。炉床16の上面(正確には前記床敷材18の上面)から前記天井24の下面24aまでの上下方向の寸法、すなわち天井高さは、炉内ガス流速の増加による床敷材18の飛散や付着物等による閉塞を防止する観点から、設定される。当該天井高さは、少なくとも100mm以上、一般には200mm以上、であることが好ましい。

0028

この還元鉄製造装置は、図1及び図3に示される床敷材補給装置26をさらに備える。この床敷材補給装置26は、前記排出部14において前記金属鉄及び前記スラグとともに排出される床敷材18の分に相当する新しい床敷材18を炉床16上に適宜補給する。

0029

この還元溶融炉10は、さらに、複数のバーナ28を備える。これらのバーナ28は、前記炉床16の移動方向に沿って並ぶ複数の位置にそれぞれ設けられ、各位置において燃料燃焼を行う。この燃焼による熱は、輻射等により、炉内に順次装入される各還元鉄原料2に伝達され、当該還元鉄原料2の還元および溶融に寄与する。

0030

図3に示すように、前記還元溶融炉10は複数の仕切り壁31,32,33を含み、これらの仕切り壁31〜33は前記還元溶融炉10の内部空間を前記炉床16の移動方向に沿って並ぶ複数のゾーン区画する。当該複数のゾーンは、昇温ゾーンZ1、還元ゾーンZ2、溶融ゾーンZ3及び冷却ゾーンZ4を含む。昇温ゾーンZ1内では、装入された還元鉄原料2の温度が高められ、還元ゾーンZ2内で当該還元鉄原料2の還元が行われる。溶融ゾーンZ3内で、当該還元鉄原料2がさらに加熱されて溶融し、これにより、還元鉄がスラグと分離されるとともに凝集して粒状の溶融金属鉄となる。この溶融金属鉄は、冷却ゾーンZ4内に設けられた冷却装置34により冷却されて固化する。各ゾーンZ1〜Z4における還元鉄原料2の処理はすべて前記床敷材18上で行われる。

0031

前記排出部14は、前記冷却ゾーンZ4の下流側に設けられる。排出部14は、例えばスクリューコンベアを含み、当該冷却ゾーンZ4で固化した金属鉄及びスラグ等を還元溶融炉10の外部に排出する。排出された金属鉄及びスラグ等は、排出ホッパー36に投入され、図略の分離装置により互いに分離される。以上の一連の工程により、スラグ成分含量の極めて少ない粒状の金属鉄が製造される。

0032

次に、前記各原料装入部12の詳細を、図4図5を参照しながら説明する。

0033

図4に示すように、この第1実施形態に係る原料装入部12は、還元溶融炉10の天井24において千鳥状に並ぶ複数の位置に、それぞれ配置され、当該位置で前記還元鉄原料2の装入を行う。しかし、還元鉄製造装置における原料装入部の具体的な個数及び配置は本発明では限定されない。例えば、全ての還元鉄原料が単一の原料装入部によって還元溶融炉内に挿入されてもよい。

0034

前記各原料装入部12は、前記天井24を貫通する導入管45と、原料供給部44と、を含む。

0035

導入管45は、垂直方向に延び、前記天井24に形成された貫通孔47に挿入されている。

0036

前記原料供給部44は、前記導入管45に前記還元鉄原料2を順次落下させながら供給するものである。この第1実施形態に係る原料供給部44は、前記多数の還元鉄原料2を受け入れ供給ホッパー50と、この供給ホッパー50から供給される還元鉄原料2を受け入れるとともに前記導入管45に接続されるフィーダトレイ52と、このフィーダトレイ52に振動を与えて当該フィーダトレイ52から前記導入管45に順次還元鉄原料2を落とす加振装置54と、を含む。

0037

前記導入管45と前記フィーダトレイ52との接続のための構造は、特に限定されるものではなく、両者がフランジなどの結合部材を介して結合されたり、両者間にウォータシールが設けられてもよい。また、導入管45が省略される場合は、前記天井24に直接原料供給部が接続されてもよい。

0038

次に、図1〜5に示される還元鉄製造装置を用いた本発明の第1実施形態に係る還元鉄製造方法について説明する。

0039

まず、多数の還元鉄原料2、すなわち、炭素質還元剤と酸化鉄とを含有する複数の塊成物が用意される。塊成物は、例えば球状であるが、球状に限定されない。還元鉄原料2の直径は適宜設定されることが可能であり、特に限定されない。一般には、19mm以上27mm以下であることが、好ましい。19mm以上の粒径をもつ還元鉄原料2は、飛散する床敷材18を構成する炭材の粒に対して相対的に大きいサイズを有するため、当該還元鉄原料2の埋まり込み度合いは小さくなる。また、27mm以下の粒径は、炉床上単位面積当たりの還元鉄重量の増加率よりも還元・溶融・凝集・スラグ分離までにかかる時間の延長幅が勝ることを抑止し、これに起因する生産性の低下を抑えることができる。

0040

このようにして用意された多数の還元鉄原料2を、還元溶融炉10内に順次装入して還元鉄原料2を床敷材18上に落下させることにより床敷材18上にセットする(原料装入工程)。具体的には、多数の還元鉄原料2は、各原料装入部12において、原料供給部44の供給ホッパー50内に投入され、フィーダトレイ52を通じて順次導入管45に供給される。供給された還元鉄原料2は、天井24を貫通する導入管45を通して、床敷材18上にほぼ垂直に自由落下して着地する。

0041

第1実施形態の還元鉄の製造方法では、床敷材18として、従来の床敷材(具体的には、0.1mm以下の粒径を有する炭材が7質量%未満しか含まれない粒の荒い炭材など)よりも細かい粒で構成された床敷材が使用され、具体的には、床敷材18として、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成される細粒の床敷材が使用される。これによって、還元鉄原料2における床敷材18内への埋まり込みを有効に抑止することが可能である。すなわち、図6に示されるように、多数の還元鉄原料2Aは床敷材18の上に配置されて当該原料2Aのほぼ全体の表面から受熱が可能になり、床敷材18内へ埋まり込む還元鉄原料2Bの個数は大幅に低減することが可能である。

0042

還元溶融炉10内に装入された多数の還元鉄原料2は、炉床16の移動に伴って上記の床敷材18上で各還元鉄原料2を順次還元処理することにより還元鉄を生成し、還元溶融炉10の外部に排出する(還元鉄排出工程)。

0043

上記のように還元鉄原料2の埋まり込みを有効に抑止した当該還元鉄原料2の装入は、当該還元鉄原料2への良好な入熱を可能にする。この入熱によって当該還元鉄原料2は各ゾーンZ1〜Z3において短時間で良好な加熱処理(昇温、還元及び溶融処理)を受けることが可能であり、その後に冷却ゾーンZ4で冷却された還元鉄は、高品質の金属鉄として排出部14により排出されることができる。

0044

具体的に、還元鉄原料の反応時間(炉内に投入されて加熱され始めてから還元鉄とスラグとの分離が完全に終了するまでの時間)について測定を行ったところ、前記床敷材18内への埋り込みがない還元鉄原料に比べて、半分が埋り込んだ還元鉄原料の処理には約1.35倍の反応時間を要することが確認された。従って、当該埋り込みを防ぐことにより、前記反応時間の著しい短縮を図ることが可能である。

0045

本発明者らは、上記の還元鉄原料2の埋り込み防止効果の検証のために、実験によって、図7のグラフに示されるように、床敷材18における0.1mm以下の粒径を有する炭材の重量比率と試験体の埋り込み深さとの関係を調べた。

0046

この実験条件は、以下の通りである。実験に用いられる床敷材18としては、還元鉄およびスラグとともに回収されたコークス化された床敷材を篩にかけることにより生成された炭材が用いられ、具体的には、スラグの平均粒径よりも小さい5mm以下(例えば3.5mm以下)の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材の重量比率が異なる(図7のグラフでは0、7、9、11重量%)炭材が用いられた。また、落下する試験体としては、還元鉄原料は物性値固体差によるバラつきが大きく、また、ハンドリング等により劣化することから、試験再現性を高めるためにアルミナ球を用いた。アルミナ球は一般的に用いられる還元鉄原料2の寸法および重量を考慮して直径21mmとした。ここで、還元鉄原料に対しアルミナ球では見掛け密度がやや高いが、本試験は埋り込み深さを相対的に比較することで評価できるため、この点は問題とはならない。試験体の落下高さは0.4mである。

0047

上記の実験条件で試験体を床敷材18に落下して試験体の埋り込み深さを調べた結果、図7のグラフに示されるように、0.1mm以下の粒径を有する炭材が7重量%未満の範囲では、埋り込み深さは、0重量%のときの埋り込み深さ(15mm程度)とほぼ同じであるが、7重量%以上の範囲では、埋り込み深さは急激に低下することがわかる。この実験によると、11重量%では埋り込み深さは8mm程度まで低下することがわかる。

0048

また、図7のグラフの実験と同様に、図8のグラフのように床敷材18における0.2mm以下の粒径を有する炭材の重量比率と試験体の埋り込み深さとの関係を調べた場合、0.2mm以下の粒径を有する炭材が14重量%以上含まれていれば、埋り込み深さは急激に低下することがわかる。したがって、床敷材18として、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含み、かつ、0.2mm以下の粒径を有する炭材が14重量%以上含む炭材によって構成される細粒の床敷材が使用すれば、還元鉄原料における床敷材内への埋まり込みをより有効に抑止することが可能であり、当該還元鉄原料へのより良好な入熱を可能にする。

0049

また、図7のグラフの実験と同様に、図9のグラフのように床敷材18における0.5mm以下の粒径を有する炭材の重量比率と試験体の埋り込み深さとの関係を調べた場合、0.5mm以下の粒径を有する炭材が22重量%以上含まれていれば、埋り込み深さは急激に低下することがわかる。したがって、床敷材18として、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含み、かつ、0.5mm以下の粒径を有する炭材が22重量%以上含む炭材によって構成される細粒の床敷材が使用すれば、還元鉄原料における床敷材内への埋まり込みをより有効に抑止することが可能であり、当該還元鉄原料へのより良好な入熱を可能にする。

0050

より好ましくは、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含み、かつ、0.2mm以下の粒径を有する炭材が14重量%以上含み、かつ、0.5mm以下の粒径を有する炭材が22重量%以上含む炭材であれば、上記の埋まり込みをより一層有効に抑止することが可能であり、当該還元鉄原料へのより一層良好な入熱を可能にする。

0051

なお、上記第1実施形態では、図5に示されるように、還元鉄原料2は、天井24を貫通する導入管45を通して、床敷材18上にほぼ垂直に落下することにより、床敷材18上に供給されるが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の第2実施形態として、図10〜11に示されるように、還元鉄原料2を斜め下方へ落下させることにより当該還元鉄原料2を床敷材18上で転動させるように当該床敷材18上に供給してもよい。この場合、還元鉄原料2の床敷材18への埋まり込みをより有効に抑止することが可能になる。

0052

すなわち、本発明の還元鉄製造方法の第2実施形態では、図10〜11に示されるように、還元鉄原料2が球状である場合において、前記原料装入工程は、前記還元鉄原料2に前記炉床16の移動方向と同じ方向の水平方向の速度であって当該炉床16の移動速度よりも大きな水平方向の速度を与えながら当該還元鉄原料2を前記炉床16の上方に位置する天井24の下面から下方に放出して前記床敷材18上に落下させることによりその水平方向の速度の向きに当該床敷材18上で当該還元鉄原料2を転動させることを含むようにしてもよい。

0053

図10〜11に示される第2実施形態に用いられる還元鉄製造装置は、上記の移動床式の還元溶融炉10と、上記の排出部14と、複数の原料装入部12とを備えているが、原料装入部12の構成が若干異なる。

0054

すなわち、図10〜11に示される各原料装入部12は、前記天井24の内部に形成された傾斜面40と、この傾斜面40からさらに上向きに傾斜面を延長するための延長部材42と、原料供給部44と、を含む。

0055

前記傾斜面40は、この第2実施形態では平面であり、前記炉床16の移動方向に沿って下るように傾斜する。この第2実施形態では、傾斜面40の下端が天井24の下面24aと合致しているが、当該下端は当該下面24aより上側に位置してもよい。すなわち傾斜面40は下面24aよりも上側の位置で途切れてもよい。前記各還元鉄原料2は、この傾斜面40上を転動(滑りが含まれていてもよい)するようにして当該傾斜面40に沿って降下することが可能であり、その後に天井24の下面24aから下方に放出される。この放出の際には当該還元鉄原料2に前記傾斜面40の傾斜角度に対応した水平方向の速度が与えられる。この第2実施形態では、前記傾斜角度で前記天井24を貫通する貫通穴46が形成され、この貫通穴46の下側に位置する面が前記傾斜面40を構成する。

0056

この傾斜面40は、前記天井24を構成する耐火物の表面によって構成されてもよいし、当該耐火物の表面を被覆する被覆材によって構成されてもよい。被覆材を用いる場合、その材質選定によって、各還元鉄原料2の降下状態を調節することが可能である。例えば、還元鉄原料2に対する傾斜面40の動摩擦係数を小さくしたり(例えば0.4以下)、反発係数を小さくしたりすることにより、傾斜面40上での還元鉄原料2のバウンドを抑制して当該還元鉄原料2の床敷材18上の落下位置を安定させることが、可能である。

0057

前記延長部材42は、この第2実施形態では角筒状の管材からなり、その下面が延長傾斜面48を構成する。この延長部材42は、前記貫通穴46の上部に斜め向きに差し込まれ、これにより、前記延長傾斜面48が前記傾斜面40と連続する。具体的には、前記貫通穴46の上部とそれよりも下側との部位との間に前記延長部材42の肉厚に相当する段が与えられ、これにより両傾斜面48,40の連続性担保されている。この延長部材42は適宜省略することが可能である。

0058

前記傾斜面40及び前記延長傾斜面48は、必ずしも平面に限らない。例えば、還元溶融炉10の側方からみて曲線状をなす曲面であってもよい。この場合、当該傾斜面の接線方向が下方に向かうに従って水平に近づくような形状の曲面上であると、天井24の下面24aから放たれる還元鉄原料2の進行方向を通常の安息角よりも水平方向に近い角度に向けることが可能である。また、当該傾斜面40,48をその傾斜に沿う方向からみた形状は、水平な直線であってもよいし、凹凸を含む直線や曲線であってもよい。例えば、当該形状は、それぞれが前記還元鉄原料2が通過することが可能な幅をもつ複数の溝が横向きに配列されたものでもよい。いずれの場合も、前記延長傾斜面48は前記傾斜面40の形状と対応して相互連続することが可能な形状を有することが、好ましい。

0059

傾斜面48,40の傾斜角度は、任意に設定が可能であるが、当該傾斜面48,40が平面である場合、安息角以上の角度、すなわち、傾斜面48,40上での還元鉄原料2の滞留を確実に回避できる角度以上の角度、一般には36°以上の角度であることが好ましい。また、当該傾斜角度は、還元鉄原料2が傾斜面48,40から確実に反力を受けることが可能な角度、つまり、当該還元鉄原料2と当該傾斜面48,40との接触を確実に維持できる角度であることが好ましく、一般には60°以下であることが、好ましい。また、36°未満の傾斜角度であっても、還元鉄原料2の傾斜面上での滞留を防止する手段、例えば当該傾斜面に沿った還元鉄原料2の降下をアシストする手段、を付加することにより、当該還元鉄原料2を天井24の下面24aから確実に放出することが可能である。

0060

前記原料供給部44は、上記図5に示される原料供給部44と同様の構成を有しており、前記供給ホッパー50と、前記フィーダトレイ52と、前記加振装置54と、を含む。図10〜11に示されるフィーダトレイ52は、延長部材42に接続される。例えば、図11に示されるように、フィーダトレイ52は、フランジ56やウォータシールなどを介して延長部材42に接続される。前記延長部材42が省略される場合は、前記天井24に直接原料供給部44が接続されてもよい。

0061

次に、図10〜11を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る還元鉄製造方法について説明する。

0062

まず、多数の還元鉄原料2、すなわち、炭素質還元剤と酸化鉄とを含有する複数の球状の塊成物が用意される。ここでいう「球状」とは、後に述べるように前記還元鉄原料2が還元溶融炉10内の床敷材18上に着地した後に転動できる程度の球状であればよく、当該還元鉄原料2は完全な球体である必要はない。一般には、還元鉄原料2は、その中心を通る任意の断面が0.7以上の真円度を有するのが、好ましい。このように高い真円度をもつ断面を有する還元鉄原料2は、傾斜面48,40上においても円滑に転動できることから、その床敷材18上への落下位置も安定する。

0063

このようにして用意された多数の還元鉄原料2は、供給ホッパー50内に投入され、フィーダトレイ52を通じて順次延長部材42(延長部材42が省略される場合には天井24の傾斜面40)に供給される。供給された還元鉄原料2は、炉床16の移動方向に向かって傾斜する傾斜面48,40上を転動しながら当該傾斜面48,40に沿って降下し、その後、天井24の下面24aに至った時点から傾斜面48,40の拘束を離れ、すなわち放出され、上記の細粒の床敷材18(すなわち、5mm以下の粒径を有する炭材であって、0.1mm以下の粒径を有する炭材を7質量%以上含む炭材によって構成される細粒の床敷材18)の上に着地する。

0064

前記放出の際、還元鉄原料2には、重力による下向きの速度に加え、前記傾斜面48,40の傾斜角度に対応した水平方向の速度が与えられる。この水平方向の速度が炉床16の移動速度よりもある程度高い速度であれば、前記還元鉄原料2は、図10〜11に示されるように、前記床敷材18に着地した後に前記炉床16の移動方向に転動する、つまり着地位置からさらに炉床16の移動方向に逃げることが可能である。従って、この転動は、当該還元鉄原料2の上に後続の還元鉄原料2が積み重なること(例えば、図12に示される後続の還元鉄原料2Cが先行する還元鉄原料2A、2Bの上に載っている状態)や、当該後続の還元鉄原料2の落下に起因して先行する還元鉄原料2が床敷材18内に埋まり込むこと(図12に示される還元鉄原料2Bの状態)の回避を可能にする。

0065

換言すれば、前記還元鉄原料2に与えられるべき水平速度の大きさは、当該還元鉄原料2が前記床敷材18上に着地した後の転動を確保できる程度に設定されればよい。具体的には、当該還元鉄原料2の大きさ、比重、天井24の下面24aからの鉛直方向の放出速度、床敷材18までの落下距離、床敷材18の材質、等の諸条件に応じて設定されればよい。

0066

上記のような還元鉄原料2の床敷材18上での転動は、先行する還元鉄原料2への後続の還元鉄原料2の積み重なりや、床敷材18内への還元鉄原料2の埋まり込みをより有効に抑止する。すなわち、前記のような水平方向の速度が与えられた還元鉄原料2の炉床移動方向への転動によって、炉床移動速度が多少遅くても、図12に示される後続の還元鉄原料2Cが床敷材18上に落下するには先行する還元鉄原料2Aがその転動によって前方に大きく退避している。そのため、後続の還元鉄原料2Cが先行する還元鉄原料2A上への落下による当該還元鉄原料の埋まり込み、あるいは先行する還元鉄原料2Aの近傍への落下によって飛散する床敷材18によって生じる埋まり込みが生じにくい。後続の還元鉄原料2Cは、その転動によって先行の還元鉄原料2Aに近づくが、仮にその転動による衝突があってもその衝突は弱くかつ方向は水平であり、また当該転動が床敷材18の著しい飛散を伴うこともない。従って、当該衝突や床敷材18の飛散に起因する先行還元鉄原料2Aの埋まり込みは生じにくくなる。

0067

このようにして還元鉄原料2同士の積み重なりや埋まり込みをより有効に抑止した当該還元鉄原料2の装入は、当該還元鉄原料2へのより良好な入熱を可能にする。この入熱によって当該還元鉄原料2は各ゾーンZ1〜Z3において短時間で良好な加熱処理(昇温、還元及び溶融処理)を受けることが可能であり、その後に冷却ゾーンZ4で冷却された還元鉄は、高品質の金属鉄として排出部14により排出されることができる。

0068

以上のように、この第2実施形態に係る方法によれば、床敷材18上での還元鉄原料2の転動が短時間で高品質の金属鉄を製造することを可能にするが、その転動のためには、当該還元鉄原料2が当該床敷材18上に60°以下の角度で入射し得る程度の大きさの水平方向の速度が与えられることが好ましい。当該60°以下の入射角度は、水平方向の速度の大きさが入射速度の1/2以上であることを意味し、このことは、還元鉄原料2の床敷材18上への落下による当該床敷材18内への沈み込みに打ち勝って当該還元鉄原料2が炉床移動方向に転動することをより確実にする。従って、かかる観点から前記傾斜面40あるいは傾斜面48,40の傾斜角度が設定されるのが、よい。

0069

また、前記のような水平方向の速度を還元鉄原料に付与する手段は、前記傾斜面上での還元鉄原料の転動に限らない。例えば、天井の下面から鉛直方向に放出される還元鉄原料に対して水平方向に高圧ガスを吹き付けることによっても水平方向の速度を与えることが可能である。ただし、前記のように天井内に設けられた傾斜面上での還元鉄原料の転動は、当該天井の下方の高温領域内耐熱性を要する複雑または大規模設備増設することなく、当該天井の下面から放出される還元鉄原料に対して水平方向の速度を与えることを可能にし、これにより、装入設備の信頼性の低下や著しいコストの上昇を伴うことなく、また天井下面の下方の炉内のガスの流れに著しい悪影響を及ぼすことなく、還元鉄原料同士の積み重なりや床敷材内への埋まり込みを抑止できる利点がある。

0070

2還元鉄原料
10還元溶融炉
12原料装入部
14 排出部
16炉床
18床敷材
24天井
40天井内に設けられた傾斜面
44原料供給部

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