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技術 転写装置

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 樋口徳顕丸亀知之
出願日 2016年5月16日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-097723
公開日 2017年11月24日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-206321
状態 特許登録済
技術分野 クレジットカード等 サーマルプリンタ(構造) シートの分離、振分け、減速、湾曲
主要キーワード 押圧端 矯正面 湾曲形 楕円弧状 転写ステージ 各搬送ローラー 反り矯正 廃棄ボックス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
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図面 (13)

課題

搬送対象が搬送される方向と直交する幅方向における搬送対象の反りをこれの搬送において矯正することを可能とした転写装置を提供する。

解決手段

搬送機構は、第1領域に位置する支持面124であって、支持面124における上方の端である上方端を含み、上方端が、搬送路の延在方向に連なり、かつ、搬送対象の摺動を可能とする支持面124を備える。また、搬送機構は、搬送路の延在方向と直交する幅方向で支持面を挟む一対のローラー周面を備える搬送ローラー対125C,125Dであって、ローラー周面における下方の端である下方端を含み、下方端が、支持面124に位置する搬送対象に、摺動に要する搬送力を加える搬送ローラー対125C,125Dを備える。そして、幅方向から見て、支持面124の上方端がローラー周面の下方端よりも上方に位置する。

概要

背景

この種の転写装置は、例えば、転写対象の一例である画像を有したフィルムと、被転写体の一例であるカードとが重なる状態で、これらをヒートローラーで加熱する。この際、加熱による熱収縮に起因してカードに反りが発生するため、上述した転写装置は、例えば、カードの搬送方向と直交する幅方向へ延びる回転軸を有した駆動ローラーと、搬送路を挟んで駆動ローラーと対向し、かつ、搬送方向に並ぶ一対の従動ローラーとによる搬送を行う。そして、転写装置は、一対の従動ローラーと駆動ローラーとの間でカードを挟持しながら、これを搬送し、かつ、駆動ローラーの外周面に沿うようにカードを反らせる。これによって、カードの搬送方向においてカードの両端が持ち上がる、あるいは、カードの搬送方向においてカードの両端が垂れ下がるような反りが矯正される(例えば、特許文献1を参照)。

概要

搬送対象が搬送される方向と直交する幅方向における搬送対象の反りをこれの搬送において矯正することを可能とした転写装置を提供する。搬送機構は、第1領域に位置する支持面124であって、支持面124における上方の端である上方端を含み、上方端が、搬送路の延在方向に連なり、かつ、搬送対象の摺動を可能とする支持面124を備える。また、搬送機構は、搬送路の延在方向と直交する幅方向で支持面を挟む一対のローラー周面を備える搬送ローラー対125C,125Dであって、ローラー周面における下方の端である下方端を含み、下方端が、支持面124に位置する搬送対象に、摺動に要する搬送力を加える搬送ローラー対125C,125Dを備える。そして、幅方向から見て、支持面124の上方端がローラー周面の下方端よりも上方に位置する。

目的

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送対象が搬送される方向と直交する幅方向における搬送対象の反りをこれの搬送において矯正することを可能とした転写装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1面と前記第1面とは反対側の面である第2面とを有した板状の搬送対象を前記第2面に対する加熱による転写によって形成する転写部と、前記転写部から延びる搬送路に従って前記搬送対象を搬送する搬送機構であって、前記搬送機構では、前記第1面と対向する第1領域から、前記第2面と対向する第2領域に向けた方向が第1押圧方向であり、前記第1押圧方向とは反対方向が第2押圧方向である前記搬送機構と、を備え、前記搬送機構は、前記第1領域に位置する矯正面であって、前記矯正面における前記第1押圧方向の端である第1押圧端を含み、前記第1押圧端が、前記搬送路の延在方向に連なり、かつ、前記搬送対象の摺動を可能とする前記矯正面と、前記搬送路の延在方向と直交する幅方向で前記矯正面を挟む一対のローラー周面を備える搬送ローラー部であって、前記ローラー周面における前記第2押圧方向の端である第2押圧端を含み、前記第2押圧端が、前記矯正面に位置する前記搬送対象に前記摺動に要する搬送力を加える前記搬送ローラー部と、を備え、前記幅方向から見て、前記第1押圧端が前記第2押圧端よりも前記第1押圧方向に位置する転写装置

請求項2

前記矯正面は、前記第1押圧方向に向けた突となる弧が前記搬送路の延在方向に連なる曲面を含み、前記弧における前記第1押圧方向の端が、前記第1押圧端である請求項1に記載の転写装置。

請求項3

前記搬送路の延在方向において前記第1押圧端の有する長さは、前記幅方向において前記一対のローラー周面の間における長さ以上である請求項2に記載の転写装置。

請求項4

前記矯正面は、前記弧の有する曲率が、第1曲率である第1矯正部と、前記弧の有する曲率が、第1曲率よりも大きい第2曲率である第2矯正部と、を含み、前記第1矯正部は、前記第2矯正部よりも前記搬送路の上流側に位置する請求項2または3に記載の転写装置。

請求項5

前記弧の有する曲率は、前記矯正面における搬送方向の上流端から、前記矯正面における搬送方向の下流端に向けて連続的に大きくなる請求項4に記載の転写装置。

請求項6

前記一対のローラー周面が、ローラー周面対であり、前記搬送ローラー部は、前記搬送路の延在方向に並ぶ複数の前記ローラー周面対を備え、複数の前記ローラー周面対のなかの1つである第1ローラー周面対の前記第2押圧端は、前記第1ローラー周面対よりも前記延在方向の上流に位置する他の前記ローラー周面対の前記第2押圧端よりも前記第1押圧方向に位置する請求項1から5のいずれか一項に記載の転写装置。

請求項7

前記搬送対象の搬送方向において前記矯正面よりも下流に位置し、前記搬送対象の反りの大きさが所定の大きさ以上である前記搬送対象を回収部に向けて案内する案内機構をさらに備える請求項1から6のいずれか一項に記載の転写装置。

技術分野

0001

本発明は、加熱による転写を行う転写装置に関する。

背景技術

0002

この種の転写装置は、例えば、転写対象の一例である画像を有したフィルムと、被転写体の一例であるカードとが重なる状態で、これらをヒートローラーで加熱する。この際、加熱による熱収縮に起因してカードに反りが発生するため、上述した転写装置は、例えば、カードの搬送方向と直交する幅方向へ延びる回転軸を有した駆動ローラーと、搬送路を挟んで駆動ローラーと対向し、かつ、搬送方向に並ぶ一対の従動ローラーとによる搬送を行う。そして、転写装置は、一対の従動ローラーと駆動ローラーとの間でカードを挟持しながら、これを搬送し、かつ、駆動ローラーの外周面に沿うようにカードを反らせる。これによって、カードの搬送方向においてカードの両端が持ち上がる、あるいは、カードの搬送方向においてカードの両端が垂れ下がるような反りが矯正される(例えば、特許文献1を参照)。

先行技術

0003

特開2005−246930号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上述した駆動ローラーと従動ローラーとによる搬送では、幅方向においてカードの両端が持ち上がる、あるいは、幅方向においてカードの両端が垂れ下がるようなカードの反りに対して、それの矯正が望まれない。

0005

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送対象が搬送される方向と直交する幅方向における搬送対象の反りをこれの搬送において矯正することを可能とした転写装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決する転写装置は、第1面と前記第1面とは反対側の面である第2面とを有した板状の搬送対象を前記第2面に対する加熱による転写によって形成する転写部と、前記転写部から延びる搬送路に従って前記搬送対象を搬送する搬送機構であって、前記搬送機構では、前記第1面と対向する第1領域から、前記第2面と対向する第2領域に向けた方向が第1押圧方向であり、前記第1押圧方向とは反対方向が第2押圧方向である前記搬送機構と、を備える。前記搬送機構は、前記第1領域に位置する矯正面であって、前記矯正面における前記第1押圧方向の端である第1押圧端を含み、前記第1押圧端が、前記搬送路の延在方向に連なり、かつ、前記搬送対象の摺動を可能とする前記矯正面を備える。また、前記搬送機構は、前記搬送路の延在方向と直交する幅方向で前記矯正面を挟む一対のローラー周面を備える搬送ローラーであって、前記ローラー周面における前記第2押圧方向の端である第2押圧端を含み、前記第2押圧端が、前記矯正面に位置する前記搬送対象に前記摺動に要する搬送力を加える前記搬送ローラー部を備える。そして、前記幅方向から見て、前記第1押圧端が前記第2押圧端よりも前記第1押圧方向に位置する。

0007

上記構成によれば、矯正面とローラー周面との間で搬送対象が搬送されることによって、搬送対象の幅方向における反りとは反対の方向に搬送対象が曲げられる。そして、搬送対象の幅方向における反りを矯正することが可能となる。

0008

上記構成において、前記矯正面は、前記第1押圧方向に向けた突となる弧が前記搬送路の延在方向に連なる曲面を含み、前記弧における前記第1押圧方向の端が、前記第1押圧端であってもよい。

0009

上記構成によれば、曲面である矯正面が搬送対象に面接触しつつ搬送対象の反りを矯正するため、搬送対象における幅方向の反りの矯正に際して、搬送対象における幅方向の特定箇所に、反りを矯正するための応力が集中することが抑えられる。

0010

上記構成において、前記搬送路の延在方向において前記第1押圧端の有する長さは、前記幅方向において前記一対のローラー周面の間における長さ以上であってもよい。
上記構成によれば、搬送対象の搬送過程において反りの矯正が連続的に行われるため、搬送対象における幅方向の反りの矯正を的確に行うことが可能ともなる。

0011

上記構成において、前記矯正面は、前記弧の有する曲率が、第1曲率である第1矯正部と、前記弧の有する曲率が、第1曲率よりも大きい第2曲率である第2矯正部と、を含み、前記第1矯正部は、前記第2矯正部よりも前記搬送路の上流側に位置してもよい。

0012

上記構成によれば、転写部による加熱からの時間の経過とともに搬送対象の温度が次第に低下して搬送対象が変形し難くなることに合わせて、搬送対象に加えられる矯正力が高まる。そのため、幅方向の反りの矯正に足りる力を、より長い期間にわたり搬送対象に加えることが可能ともなる。

0013

上記構成において、前記弧の有する曲率は、前記矯正面における搬送方向の上流端から、前記矯正面における搬送方向の下流端に向けて連続的に大きくなってもよい。

0014

上記構成によれば、搬送方向の下流端に向けて矯正面の曲率が連続的に大きくなるため、搬送対象における搬送が進むことに合わせて、搬送対象に加わる矯正力が次第に高まる。そのため、幅方向の反りの矯正に足りる力を、より長い期間にわたり連続的に搬送対象に加えることが可能ともなる。

0015

上記構成において、前記一対のローラー周面が、ローラー周面対であり、前記搬送ローラー部は、前記搬送路の延在方向に並ぶ複数の前記ローラー周面対を備え、複数の前記ローラー周面対のなかの1つである第1ローラー周面対の前記2押圧端は、前記第1ローラー周面対よりも前記延在方向の上流に位置する他の前記ローラー周面対の前記第2押圧端よりも前記第1押圧方向に位置する。

0016

上記構成によれば、搬送対象が搬送される方向の下流に位置するローラー周面対が、それよりも上流に位置するローラー周面対よりも、搬送対象を矯正面に向けて強く押すことが可能ともなる。そのため、搬送対象における搬送が進むことに合わせて、搬送対象に加わる矯正力が高まり、幅方向の反りの矯正に足りる力を、より長い期間にわたり搬送対象に加えることが可能となる。

0017

上記構成において、前記搬送対象の搬送方向において前記矯正面よりも下流に位置し、前記搬送対象の反りの大きさが所定の大きさ以上である前記搬送対象を回収部に向けて案内する案内機構をさらに備えてもよい。

0018

上記構成によれば、搬送対象に残存する反りの大きさが所定の大きさ以上であるときには、当該搬送対象が回収部に回収される。そのため、反りの矯正が仮に不十分とされる搬送対象が矯正面の下流に混在していたとしても、その搬送対象と、適正に反りが矯正された搬送対象とを分別することができる。

発明の効果

0019

本発明によれば、搬送対象が搬送される方向と直交する幅方向における搬送対象の反りをこれの搬送において矯正することが可能となる。

図面の簡単な説明

0020

転写装置の第1の実施の形態の概略構成を示す構成図。
同実施の形態の転写装置が備える反り矯正部の概略構成を示す斜視図。
同実施の形態の転写装置が備える反り矯正部の概略構成を示す正面図。
同実施の形態の転写装置が備える反り矯正部の概略構成を示す側面図。
参考となる転写装置が備える反り矯正部の作用を示す図であって、(a)は、被転写体の反りを矯正する前の状態を示し、(b)は、被転写体の反りを矯正した後の状態を示す。
同実施の形態の転写装置が備える反り矯正部の作用を示す図。
同実施の形態の転写装置が備える案内機構の作用を示す図であって、(a)は、反りが残存した被転写体が搬送された直後の状態を示し、(b)は、反りが残存した被転写体が廃棄ボックスに向けて案内された後の状態を示す。
同実施の形態の転写装置が備える案内機構の作用を示す図であって、(a)は、反りが矯正された被転写体が搬送された直後の状態を示し、(b)は、反りが矯正された被転写体が収容ボックスに向けて搬送される状態を示す。
転写装置の第2の実施の形態が備える反り矯正部の概略構成を示す斜視図。
同実施の形態の転写装置が備える反り矯正部の作用を示す図であって、(a)は、搬送対象が搬送される方向の上流側位置における作用を示し、(b)は、搬送対象が搬送される方向の下流側位置における作用を示す。
転写装置の第3の実施の形態が備える反り矯正部の概略構成を示す側面図であって、(a)は、搬送ローラー対を移動させる前の状態を示し、(b)は、搬送ローラー対を移動させた後の状態を示す。
同実施の形態の転写装置が備える反り矯正部の作用を示す図であって、(a)は、搬送対象が搬送される方向の上流側位置における作用を示し、(b)は、搬送対象が搬送される方向の下流側位置における作用を示す。

実施例

0021

(第1の実施の形態)
図1から図8を参照して、転写装置の第1の実施の形態を説明する。以下では、転写装置の全体構成、反り矯正部の構成、および、転写装置の作用を順番に説明する。

0022

[転写装置の全体構成]
図1を参照して転写装置の全体構成を説明する。
図1に示すように、転写装置100は、中間転写方式を採用し、転写対象の一例である画像を転写媒体となる受像シートに一旦転写した後、受像シートから被転写体に画像を再転写する。中間転写方式を採用する転写装置100は、被転写体に形成される画像の画質が被転写体の表面の状態に影響されにくいため、より高い画質を有する画像を被転写体の上に形成することができる。

0023

転写装置100は、転写対象が転写される対象である板状の被転写体Sを貯留するストック部101を有する。ストック部101に積層された被転写体Sは、最下方に位置する被転写体Sから順に、一枚ずつストック部101から繰り出され、転写部103を構成するコンベアー102によって転写部103の内部に送られる。

0024

転写部103は、コンベアー102と、転写リボン104を搬送するためのリボン搬送機構105と、転写リボン104の有する画像が熱転写される受像シート106を搬送するためのシート搬送機構107とを備える。リボン搬送機構105は、未使用の転写リボン104が巻回される供給側駆動軸108と、受像シート106に画像が転写された転写リボン104が巻回される巻取側駆動軸109とを備える。供給側駆動軸108、および、巻取側駆動軸109は、幅方向に沿って延びる円筒形状を有し、各駆動軸108,109の端部は、転写装置100の筐体などに回転可能に支持される。幅方向は、コンベアー102が被転写体Sを搬送する方向とは直交する方向である。各駆動軸108,109は、例えば駆動モーターに接続され、駆動モーターの駆動に伴って回転する。これによって、供給側駆動軸108から矢印D1方向に未使用の転写リボン104が送り出され、リボン搬送機構105を構成する転写ヘッド110と、シート搬送機構107を構成する転写ステージ111との間に転写リボン104が導かれる。

0025

転写ヘッド110は、例えばサーマルヘッドであり、転写ステージ111と対向する面である発熱面には、複数の発熱体縦横に配列される。転写ヘッド110は、画像データに応じて複数の発熱体の一部のみにエネルギーが供給されたり、複数の発熱体の一部と残りの部分とで相互に異なる大きさのエネルギーが供給されたりする。そして、例えば、転写装置100の備える制御部が制御信号によって発熱体に供給されるエネルギーの大きさを制御する。これによって、転写ヘッド110は、転写する画像のパターンに応じて転写リボン104に選択的に熱を加え、所定のパターンの画像を受像シート106に熱転写する。そして、転写ヘッド110によって画像が受像シート106に転写された使用済みの転写リボン104は、それの走行路を受像シート106と離間する方向に折り曲げられ、その後、巻取側駆動軸109に巻き取られる。

0026

シート搬送機構107は、未使用の受像シート106が巻回される供給側駆動軸112と、転写リボン104から画像が転写された受像シート106が巻回される巻取側駆動軸113とを備える。供給側駆動軸112、および、巻取側駆動軸113は、幅方向に沿って延びる円筒状を有し、各駆動軸112,113の端部は、転写装置100の筐体などに回転可能に支持される。各駆動軸112,113は、例えば駆動モーターに接続され、駆動モーターの駆動に伴って回転する。これによって、供給側駆動軸112から矢印D2方向に送り出された未使用の受像シート106は、転写ヘッド110と転写ステージ111との間に導かれる。そして、転写ヘッド110によって画像が熱転写された受像シート106は、ヒートローラー114の下方に導かれる。

0027

ヒートローラー114は、コンベアー102に搬送される被転写体Sと接触可能に位置する。ヒートローラー114は、受像シート106の有する画像を被転写体Sに転写するとき、受像シート106に対する被転写体Sの相対速度がゼロになるように、ヒートローラー114とコンベアー102との間で、受像シート106、および、被転写体Sを所定の圧力で挟み込む。これによって、受像シート106の有する画像が被転写体Sに転写され、画像を有した被転写体Sが搬送対象として形成される。画像を転写した使用済みの受像シート106は、それの走行路が被転写体Sと離間する方向に折り曲まげられ、巻取側駆動軸113によって巻き取られる。

0028

受像シート106の有する画像が被転写体Sに転写されるとき、ヒートローラー114から被転写体Sの上面に熱が加わり、被転写体Sに加わる熱によって、被転写体Sの熱収縮が生じる。被転写体Sに熱収縮が生じると、被転写体Sはそれの縁がヒートローラー114に向けて持ち上がる反りを生じてしまい、被転写体Sとしての品質の低下を招くおそれがある。そこで、転写装置100は、転写部103よりも被転写体Sの搬送方向の下流に、搬送機構の一例として、被転写体Sに発生した反りを矯正する反り矯正部120を備える。

0029

反り矯正部120は、支持板121と、反り矯正体123と、4組の搬送ローラー対125A〜125Dとを備える。これらのうち反り矯正体123、および、搬送ローラー部の一例である2組の搬送ローラー対125C,125Dは、支持板121や2組の搬送ローラー対125A,125Bよりも搬送方向の下流に位置し、被転写体Sに発生した反りを矯正する。また、転写装置100は、反り矯正部120において反りの矯正が適正に行われずに依然として反りが大きく残存している被転写体Sを不良品として取り扱い、それを廃棄ボックス131に案内する案内機構130をさらに備える。

0030

案内機構130は、不良品とされる被転写体Sを廃棄ボックス131に導く案内経路132と、案内経路132への導入口において互いに異なる高さに設けられる2つのガイドローラー133,134とを備える。ガイドローラー133,134のなかで上方に位置するガイドローラー133は、下方に位置するガイドローラー134よりも反り矯正部120に近接して配置されている。そして、案内機構130は、反り矯正部120において反りの矯正が適正に行われた被転写体Sを、上述した不良品とされる被転写体Sから仕分けした上で、商品として出荷する被転写体Sとして収容ボックス135に収容する。

0031

[反り矯正部の構成]
図2図4を参照して転写装置が備える反り矯正部120の構成を説明する。なお、以下では、転写部103を構成するコンベアー102から案内機構130に向けて、コンベアー102の延在方向に延びる通路が搬送対象の搬送路である。搬送路は、ストック部101から繰り出された被転写体Sが案内機構130まで通る通路Aの一部であり、画像の転写された被転写体Sである搬送対象の通る通路である。また、搬送対象の有する面のうち、ヒートローラー114と対向する面である上面が、第2面の一例であり、第2面とは反対側の面である下面が、第1面の一例である。そして、反り矯正部120では、搬送対象に対する下方の領域が、第1面と対向する領域である第1領域の一例であり、搬送対象に対する上方の領域が、第2面と対向する領域である第2領域の一例である。また、第1領域から第2領域に向けた方向である上方が、第1押圧方向の一例であり、第1押圧方向とは反対方向である下方が、第2押圧方向の一例である。

0032

図2に示すように、支持板121は、平板形状を有し、転写部103から送られる被転写体Sを下方から支持する。支持板121の支持面122における被転写体Sの幅方向の両端部と上下に対向する位置には、2組の搬送ローラー対125A,125Bが位置する。搬送ローラー対125A,125Bの回転軸は、幅方向に沿って延び、例えば転写装置100の筐体などに回転可能に支持される。搬送ローラー対125A,125Bの回転軸は、例えば駆動モーターに接続され、駆動モーターの駆動に伴って回転する。そして、搬送ローラー対125A,125Bと、支持板121の支持面122とが、被転写体Sを挟持し、搬送ローラー対125A,125Bが回転することによって、搬送対象に搬送力が加わる。

0033

反り矯正体123は、搬送路の延在方向、すなわち、被転写体Sの搬送方向に延びる矩形状の板状部材である。反り矯正体123は、上方に向けた突となる弧が搬送方向に連なる曲面を、反り矯正体123の上面である支持面124として備える。反り矯正体123の上面である支持面124において、搬送方向の上流端から下流端までの全域に亘って上方に向けた突となる弧の曲率は、ほぼ一定である。こうした反り矯正体123の支持面124は、矯正面の一例であり、支持面124における上方端、すなわち、上述した弧の上方端は、第1押圧端の一例である。反り矯正体123における第1押圧端は、搬送路の延在方向に連なり、搬送対象の摺動を可能とする。なお、反り矯正体123の支持面124が搬送方向に有する長さは、第1押圧端が搬送方向に有する長さであって、搬送ローラー対125Cが幅方向に有する長さ、あるいは、搬送ローラー対125Dが幅方向に有する長さ以上である。また、反り矯正体123の有する形状は、板状に限らず、上述した支持面124を備える部材であれば、例えば柱状であってもよいし、筒状であってもよい。

0034

図3に示すように、反り矯正体123の支持面124における上方端は、支持板121の支持面122と略同じ高さに位置する。そのため、支持板121と反り矯正体123との間の段差に起因して搬送対象の搬送に支障を来すことが抑えられつつ、支持板121から反り矯正体123へ搬送対象は円滑に搬送される。なお、支持板121と反り矯正体123とは、上述した支持面124を備える構成であれば、例えば、これらが一体となる板状部材であってもよい。反り矯正体123が幅方向に有する長さは、支持板121が幅方向に有する長さよりも小さい。各搬送ローラー対125C,125Dが備えるローラー周面は、こうした反り矯正体123を幅方向において挟む。

0035

図4に示すように、各搬送ローラー対125C,125Dのローラー周面における下方端は、第2押圧端の一例であり、幅方向から見て、支持面124における上方端よりも下方に位置する。各搬送ローラー対125C,125Dの回転軸は、互いに略同じ高さに位置する。各搬送ローラー対125C,125Dの回転軸は、例えば転写装置100の筐体などに回転可能に支持される。各搬送ローラー対125C,125Dは、例えば駆動モーターに接続され、駆動モーターの駆動に伴って回転する。そして、各搬送ローラー対125C,125Dのローラー周面における下方端と、反り矯正体123の上方端とが、搬送対象を挟持する。また、各搬送ローラー対125C,125Dが回転することによって、各々のローラー周面における下方端が、搬送対象の摺動に要する搬送力を搬送対象に加える。

0036

ここで、反り矯正体123の上面における上方端の位置は、搬送ローラー対125C,125Dのローラー周面における下方端よりも高い。そのため、搬送対象において幅方向の縁が持ち上がるような反りを搬送対象が有する場合、搬送対象における幅方向の中央部は、支持面124における上方端に支持され、かつ、上方に向けて押し上げられる。一方で、搬送対象における幅方向の端部は、搬送ローラー対125C,125Dのローラー周面における下方端によって、下方へ押し下げられる。結果として、搬送対象が搬送されつつ、画像の転写時に発生した被転写体Sの幅方向の反りが矯正される。

0037

[転写装置100の作用]
図5から図8を参照して転写装置100の作用を説明する。なお、以下では、反り矯正部に関わる参考となる例との対比の中で本実施の形態の転写装置100が備える反り矯正部120の作用を説明し、その後に転写装置100が備える案内機構130の作用を説明する。

0038

図5(a)、(b)に示すように、参考例は、被転写体Sの下方において被転写体Sの幅方向の中央に対応する位置に一つのローラー201を備えると共に、被転写体Sの上方において被転写体Sの幅方向の両端に対応する位置に2つのローラー202,203を備える。そして、図5(b)に示すように、ローラー201〜203の間に被転写体Sが位置する状態で、ローラー201が上方へ変位する、あるいは、各ローラー201〜203が下方へ変位する。こうした構成でも、被転写体Sの幅方向の両端部が2つのローラー202,203によって支持されつつ被転写体Sの幅方向の中央部が1つのローラー201によって押し上げられるため、被転写体Sにおける幅方向の反りは矯正される。

0039

しかしながら、この参考例の構成では、ローラー201が備えるローラー周面の上方端が、搬送方向において連なることがないため、搬送対象を上方へ押し上げる力は、結局のところ、搬送対象における搬送方向のほぼ一点に集中してしまう。そのため、搬送対象の反りを円滑に矯正できない可能性がある。また、この参考例の構成では、各ローラー202,203が備えるローラー周面の下方端も、搬送方向において連なることがないため、搬送対象を下方へ押し上げる力もまた、搬送対象における搬送方向のほぼ一点に集中してしまう。そして、搬送対象がローラー201から受ける力と、搬送対象が各ローラー202,203から受ける力との各作用方向を、反りの矯正に適したものとするためには、ローラー201の搬送方向における位置と、各ローラー202,203の搬送方向における位置とを、高い位置精度のもとで一致させることが求められる。しかも、ローラー201と、各ローラー202,203とが、被転写体Sに別々に搬送力を加える。そのため、被転写体Sの搬送を円滑に行うためには、各ローラー201〜203の駆動を一旦停止させる機構、ローラー201を変位させるための機構、当該機構を被転写体Sの搬送動作連携させるための機構等、複雑な構成が必要となり、転写装置100としての部品点数の増大が避けられない。

0040

これに対して、本実施の形態では、反り矯正体123が備える支持面124の上方端が、搬送方向において連なるため、搬送対象を上方へ押し上げる力は、搬送対象における搬送方向のほぼ一点に集中することが抑えられる。また、図6に示すように、反り矯正体123が搬送対象における幅方向の中央位置を含む広範な範囲を上方に向けて突となるように支持しつつ、搬送ローラー対125C,125Dが搬送対象の幅方向の両端部を押し下げる構成となっている。そのため、上述した参考例の構成と比較して、反り矯正体123から搬送対象に作用する応力は、搬送対象における幅方向の中央位置を含む広い範囲に作用する。しかも、搬送対象のなかで搬送対象の縁に近い部位ほど、下方へ押し下げられる力が大きく作用するため、結果として、搬送対象の反りが円滑に矯正されやすくなる。

0041

そして、本実施の形態では、反り矯正部120において、搬送ローラー対125C,125Dと反り矯正体123との間で搬送対象が挟持されつつ搬送される過程で、搬送対象の幅方向における反りが矯正される。すなわち、上述した参考例の構成とは異なり、搬送対象の反りの矯正に際して反り矯正体123を別途搬送対象へ接近させる機構を設けることが不要となり、転写装置100としての構成の簡素化を図ることが可能となる。

0042

なお、図7(a)に示すように、例えば、搬送対象における反りの方向が複雑である場合や、搬送対象における反り量が大きい場合など、反り矯正部120による矯正後においても搬送対象に大きな反りが残る可能性もある。この場合、図7(b)に示すように、案内機構130は、搬送対象において反りが残存している部分の上端部、例えば幅方向の両端部を下方側のガイドローラー134の周面に乗り上げさせるとともに、搬送対象の上端部を上方側のガイドローラー133に接触させつつ案内経路132に導く。すなわち、案内機構130は、搬送対象に残存している反りの大きさがコンベアー136と下方側のガイドローラー134との高低差以上であって所定の大きさ以上であるときには、搬送対象が依然として大きく反りの残存している不良品であるとして、案内経路132を通じて廃棄ボックス131に導く。

0043

一方、図8(a)、(b)に示すように、反り矯正部120において反りの矯正が適正に行われた搬送対象が案内機構130に送られるときには、搬送対象において反りが残存している部分の上端部、例えば幅方向の両端部が下方側のガイドローラー134に接触することなく案内機構130の下方を通過する。すなわち、案内機構130は、搬送対象に残存している反りの大きさがコンベアー136と下方側のガイドローラー134との高低差未満であって所定の大きさ未満であるときには、被転写体Sの反りが適正に矯正された良品であるとして、上述した不良品となる被転写体Sから分別する。そして、こうして良品として分別された被転写体Sは、コンベアー136によって案内機構130の下方を通過した後に収容ボックス135に収容される。

0044

そのため、本実施の形態では、反り矯正部120において反りの矯正が不十分であるとしても、こうした搬送対象は案内機構130によって仕分けされて廃棄ボックス131に導かれる。そして、案内機構130による搬送対象の分別機能の実現によって、搬送対象の反りの有無を目視等で確認するといった煩雑な手間をかけることなく、高品位の搬送対象を収容ボックス135に収容して商品として出荷することが可能となる。

0045

以上、第1の実施の形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)反り矯正部120が反り矯正体123と搬送ローラー対125C,125Dとの間で搬送対象を挟持することによって、転写部103による画像の転写に際して搬送対象の幅方向に発生する反りとは反対の方向に被転写体Sの形状が曲げられる。そのため、搬送対象の幅方向に発生した反りの矯正を行うことが可能となる。

0046

(2)反り矯正体123の支持面124となる湾曲面が搬送対象に面接触しつつ搬送対象を支持する。そのため、反り矯正体123による幅方向の反りの矯正に際して、搬送対象の幅方向における特定の箇所に応力が集中することを抑制できる。

0047

(3)支持面124の搬送方向における寸法の方が、支持面124の幅方向における寸法よりも長いため、搬送対象における幅方向の反りの矯正を搬送方向に連続的に行うことが可能となる。

0048

(4)案内機構130は、搬送対象の搬送方向における反り矯正部120よりも下流に位置し、搬送対象に残存した幅方向の反りの大きさが所定の大きさ以上であるときには、当該搬送対象を廃棄ボックス131に回収する。そのため、反りの矯正が不十分とされる搬送対象が不良品として混在していたとしても、その不良品とされる搬送対象を適正に反りが矯正された良品とされる搬送対象から分別して回収することができる。

0049

(第2の実施の形態)
図9および図10を参照して、転写装置の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比較して、反り矯正部の構成が異なる。以下では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。

0050

[反り矯正部の構成]
図9を参照して転写装置が備える反り矯正部の構成について説明する。
図9に示すように、反り矯正部120は、第1の実施の形態の反り矯正体123に代えて、反り矯正体123αを備えている。反り矯正体123αは、搬送対象の搬送方向に長尺状に延びるとともに、平面視において、搬送方向の上流端から下流端にかけて次第に幅狭となる略台形状の板状部材である。反り矯正体123αは、上方に向けた突となる弧が搬送方向に連なる曲面を、反り矯正体123の上面である支持面124αとして備える。搬送方向と直交する断面において支持面124αが有する弧の曲率は、搬送方向の下流端で最も大きく、かつ、搬送方向の上流端で最も小さく、搬送方向の上流端から下流端にかけて連続的に増大する。

0051

[反り矯正部の作用]
図10を参照して転写装置が備える反り矯正部120の作用について説明する。
図10(a)に示すように、画像が転写された被転写体Sである搬送対象はまず、反り矯正体123αの支持面124αのうち搬送方向の上流端となる面部位と、搬送ローラー対125Cとの間に挟持される。このとき、搬送ローラー対125Cは、上方への反りが生じていた搬送対象における幅方向の両端部を下方に押し下げることによって、搬送対象における幅方向の反りを矯正する。その後、反り矯正部120は、搬送ローラー対125Cと反り矯正体123αとの間で搬送対象を挟持しつつ搬送方向の上流端から下流端に向けて搬送する。そして、図10(b)に示すように、支持面124αのうち搬送方向の下流端となる面部位と、搬送ローラー対125Dとの間に達したときには、搬送対象における幅方向の中央部を反り矯正体123αが大きな曲率で折り曲げつつ、搬送対象における幅方向の両端部を搬送ローラー対125Dが下方に押し下げる。

0052

すなわち、反り矯正部120は、反り矯正体123αと搬送ローラー対125C,125Dとの間で被転写体Sを挟持しつつ搬送方向の上流端から下流端に向けて搬送する過程で、支持面124αの曲率を増大させる。そして、反り矯正体123αは、搬送対象における幅方向の中央部分でその曲率を増大させ、搬送対象における幅方向の反りに対する矯正力を強める。

0053

これによって、画像の転写時にヒートローラー114から加わる熱により加熱された直後にあって被転写体Sが変形しやすい状態では、当該被転写体Sに対して加わる矯正力の大きさが抑えられる。そのため、搬送対象が過度に変形して搬送対象の平面性が却って損なわれる状況となることが回避される。そして、時間の経過とともに放熱されて冷却される過程で徐々に変形し難くなる被転写体Sに対する矯正力が高まることによって、搬送対象における幅方向の反りの矯正を長い期間にわたり続けることが可能となる。

0054

特に、本実施の形態では、反り矯正部120は、反り矯正体123αと搬送ローラー対125C,125Dとの間で被転写体Sを挟持しつつ搬送方向の上流端から下流端に向けて搬送する過程で、支持面124αの曲率を連続的に増大させる。そして、搬送対象における幅方向の中央部における曲率を反り矯正体123αが徐々に増大させ、搬送対象における幅方向の反りに対する矯正力を反り矯正体123αが次第に高める。したがって、搬送対象に対する矯正力を非連続的に高める構成と比較して、搬送対象における幅方向の反りの矯正をより一層的確に行うことが可能となる。

0055

以上、第2の実施の形態によれば、上記(1)〜(4)の効果に加えて、以下に列挙する効果を得ることができる。
(5)画像の転写時からの時間の経過とともに被転写体Sの温度が次第に低下して被転写体Sが変形し難くなることに合わせて、搬送対象に加わる矯正力が高まるため、搬送対象における幅方向の反りの矯正を長い期間にわたり行うことが可能ともなる。

0056

(6)支持面124αの曲率を連続的に変化させることによって、搬送対象に加わる矯正力が連続的に高められるため、搬送対象における幅方向の反りの矯正を、長い期間にわたり、かつ、連続的に行うことが可能ともなる。

0057

(第3の実施の形態)
図11および図12を参照して、転写装置の第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態は、第1の実施の形態と比較して、反り矯正部の構成が異なる。以下では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。

0058

[反り矯正部の構成]
図11を参照して転写装置が備える反り矯正部の構成について説明する。
図11(a)および図11(b)を比較して示すように、反り矯正部120は、搬送ローラー対125C,125Dの高さを、搬送対象の搬送前における装置設定の一部として変更する変更機構を備える。変更機構は、例えば搬送方向の上流端、および、下流端に位置する搬送ローラー対125C,125Dを個別に昇降する機構であってもよいし、これら搬送ローラー対125C,125Dを回転可能に支持する支持フレームを、幅方向に沿う中心軸を中心として傾動させる機構であってもよい。
なお、図11(a)は、搬送ローラー対125C,125Dの高さを変更する前の初期状態を示す一方、図11(b)は、図11(a)に示した初期状態から、搬送方向の上流端に位置する搬送ローラー対125Cを搬送方向の下流端に位置する搬送ローラー対125Dよりも高い位置に相対変位させた状態を示している。この場合、搬送ローラー対125C,125Dの回転軸の間を結ぶ線分(図中の一点鎖線)は、図11(a)に示した初期状態では水平方向に延びる一方、図11(b)に示した変位後の状態では水平方向に対して角度θをもって上流端から下流端に向けて下り勾配を有するように傾く図11(b)に示した変位後の状態では、図11(a)に示した初期状態と比較して、搬送方向の上流端に位置する搬送ローラー対125Cが、支持面124から遠ざかっている。そして、この変位後の状態では、搬送方向の下流端に位置する搬送ローラー対125Dのローラー周面が、搬送方向の上流端に位置する搬送ローラー対125Cのローラー周面よりも下方に位置している。

0059

[反り矯正部の作用]
図12を参照して転写装置が備える反り矯正部120の作用について、特に図11(b)に示したように搬送ローラー対125C,125Dの高さを相対変位させた状態での反り矯正部120の作用に着目して説明する。

0060

図12(a)に示すように、搬送対象はまず、反り矯正体123の支持面124のうち搬送方向の上流端となる面部位と搬送ローラー対125Cとの間に挟持される。このとき、反り矯正部120は、搬送ローラー対125Cが搬送対象における幅方向の両端部を下方に押し下げることによって、搬送対象における幅方向の反りを矯正する。その後、反り矯正部120は、搬送ローラー対125Cと反り矯正体123との間で搬送対象を挟持しつつ搬送方向の上流端から下流端に向けて搬送する。そして、図12(b)に示すように、支持面124のうち搬送方向の下流端となる面部位と、搬送ローラー対125Dとの間に搬送対象が達したときには、搬送ローラー対125Dが搬送対象における幅方向の両端部を下方に押し下げることによって、搬送対象における幅方向の反りを矯正する。

0061

ここで、反り矯正体123における幅方向の中央部と搬送ローラー対125C,125Dのローラー周面の下方端との高低差が大きいほど、搬送ローラー対125C,125Dから搬送対象に作用する反りの矯正力は大きい。そのため、搬送方向の下流端に位置する搬送ローラー対125Dの方が、搬送方向の上流端に位置する搬送ローラー対125Cよりも、搬送対象に大きな矯正力を作用させる。すなわち、反り矯正部120は、反り矯正体123と搬送ローラー対125C,125Dとの間で搬送対象を挟持しつつ搬送方向の上流端から下流端に向けて搬送する過程で、搬送ローラー対125C,125Dによる被転写体Sの下方への押し込みを深くすることによって、搬送対象の幅方向における反りの矯正力を高める。

0062

これによって、画像の転写時にヒートローラー114から加わる熱により加熱された直後にあって被転写体Sが変形しやすい状態では、当該被転写体Sに対して加わる矯正力の大きさが抑えられる。そのため、被転写体Sが過度に変形して被転写体Sの平面性が却って損なわれる状況となることが回避される。そして、時間の経過とともに放熱されて冷却される過程で徐々に変形し難くなる被転写体Sに対する矯正力を高めることによって、搬送対象における幅方向の反りの矯正を的確に行うことが可能となる。

0063

以上、第3の実施の形態によれば、上記(1)〜(4)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(7)搬送方向の下流端に位置する搬送ローラー対125Dが、搬送方向の上流端に位置する搬送ローラー対125Cよりも搬送対象を深く押し込むため、搬送対象の搬送に合わせて搬送対象に加わる矯正力が強められ、搬送対象における幅方向の反りの矯正をさらに好適に行うことが可能ともなる。

0064

(変形例)
なお、上記各実施の形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・反り矯正部120は、上記第3の実施の形態における搬送ローラー対125C,125Dの移動機構と、上記第2の実施の形態における反り矯正体123αとを組み合わせて構成してもよい。こうした構成によれば、被転写体Sの搬送に合わせて被転写体Sに加わる矯正力を、より一層大きな変化幅で強める構成を実現できる。

0065

・上記各実施の形態において、案内機構130に代えて、搬送対象における幅方向の両端部の高さを検出するセンサーを転写装置が備え、このセンサーの検出結果が所定値以上であることを条件に、当該搬送対象の反りの矯正が不十分であるとして不良品と判別してもよい。この場合、センサーの検出方式としては、接触式あるいは非接触式の何れも採用可能である。また、被転写体Sの不良品の分別を作業員の目視等により行うのであれば、反りの矯正が不十分とされる被転写体Sを不良品として分別するための機構を省略してもよい。

0066

・上記第3の実施の形態において、搬送方向の上流端、および、下流端に位置する搬送ローラー対125C,125Dの高さを変更する機構を省略し、これら搬送ローラー対125C,125Dを、各々の高さに予め差を持たせつつ回転可能に固定してもよい。こうした構成であっても、時間の経過とともに放熱されて冷却される過程で徐々に変形し難くなる搬送対象に対する矯正力を強めることによって、搬送対象における幅方向の反りの矯正を的確に行うことが可能となる。

0067

・上記第1の実施の形態において、搬送方向の上流端、および、下流端に位置する搬送ローラー対125C,125Dの高さを、これらを一体的として変更する機構を設けてもよい。こうした構成であっても、搬送ローラー対125C,125Dを移動させる機構が必要とはなるものの、搬送対象の材質や厚み等に応じて、搬送ローラー対125C,125Dと反り矯正体123との高低差を調整して、搬送対象に対する矯正力を変更することが可能となる。

0068

・上記各実施の形態において、反り矯正体123,123αと協働して搬送対象の反りを矯正する搬送ローラー対の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。

0069

・上記各実施の形態において、反り矯正体123,123αと搬送ローラー対125C,125Dとの間に搬送対象を導くための構成は、搬送ローラー対125C,125Dに限られず、支持面124,124αを備える構成であれば、搬送対象を挟持しつつ搬送力を加える上下一対の搬送ローラー対であってもよい。また、被転写体の搬送方式は、ローラー搬送に限られず、例えばベルト搬送等、他の搬送方式を採用することも可能である。

0070

・上記第2の実施の形態において、反り矯正体123αは、搬送方向の上流端から下流端に向けて幅寸法が段階的に小さくなる構成でもよい。こうした構成であっても、搬送方向の下流端から搬送方向の上流端に向けて搬送対象での曲率を増大させつつそれの幅方向の反りを矯正することは可能である。

0071

・上記各実施の形態において、反り矯正体123,123αは、例えば、幅方向に向けて長尺状に延びる構成であって、幅方向の寸法が搬送方向の寸法よりも大きくてもよい。

0072

・上記各実施の形態において、反り矯正体123,123αの湾曲形状は円弧状に限らず、例えば楕円弧状等、他の形状であってもよい。また、反り矯正体123,123αの支持面124,124αは、搬送方向の上流端から下流端までの領域の一部で上方に向けて突となる弧が連なる曲面であってもよい。また、反り矯正体123は、必ずしも板状部材を湾曲させて構成する必要はなく、例えば断面形状の上半分が半円状をなすとともに下半分が矩形状をなす構成であってもよい。また、反り矯正体123,123αの支持面における少なくとも一部で、搬送ローラー対125C,125Dのローラー周面の下方端よりも上方に位置する部分が連なる構成であれば、例えば、反り矯正体123,123αの支持面124,124αは平坦状であってもよい。ただし、幅方向における特定の箇所に反り矯正体123,123αからの応力が集中することを抑制する上では、反り矯正体123,123αの支持面124,124αが上方に向けて突となる曲面を含むことが好ましい。

0073

・上記各実施の形態において、ヒートローラー114は、被転写体Sに対して下方から熱を加えて受像シート106の有する画像を被転写体Sに転写してもよい。このとき、反り矯正部120は、支持面124,124αの下方端を搬送ローラー対125C,125Dのローラー周面における上方端よりも下方に備え、これら搬送ローラー対125C,125Dと反り矯正体123との間で搬送対象を挟持しつつ回転することにより、搬送対象に搬送力を加える。

0074

100…転写装置、101…ストック部、102…コンベアー、103…転写部、104…転写リボン、105…リボン搬送機構、106…受像シート、107…シート搬送機構、108…供給側駆動軸、109…巻取側駆動軸、110…転写ヘッド、111…転写ステージ、112…供給側駆動軸、113…巻取側駆動軸、114…ヒートローラー、120…反り矯正部、121…支持板、122…支持面、123,123α…反り矯正体、124,124α…支持面、125A,125B,125C,125D…搬送ローラー対、130…案内機構、131…廃棄ボックス、132…案内経路、133,134…ガイドローラー、135…収容ボックス、136…コンベアー、201,202,203…ローラー、S…被転写体。

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