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技術 空調用レジスタ

出願人 豊田合成株式会社
発明者 柴田実永井浩美寺井伸弘浅野賢二
出願日 2016年5月17日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-098820
公開日 2017年11月24日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-206091
状態 特許登録済
技術分野 空気流制御部材 車両用空気調和
主要キーワード 波形板状 左右両隣 両ガイドピン ガイドリンク ダンパ軸 分岐リンク 各連結ピン 伝達領域
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
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図面 (16)

課題

拡散送風モードで拡散される空調用空気の範囲を広くする。

解決手段

複数の上流フィン51,52の各連結ピン56が、連結プレート71のカム溝72,73に係合される。各カム溝72,73は、隣り合う上流フィン51,52を互いに平行にする平行送風領域Zpを有するとともに、隣り合う上流フィン51,52を、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くする拡散送風領域を有する。空調用空気A1の流れ方向における連結プレート71の位置を変更する駆動機構DMには許容部が設けられる。許容部は、フィン軸53を支点として上流フィン51,52を傾動させる操作が行なわれた場合、各連結ピン56が平行送風領域Zpにあるときにのみ、各カム溝72,73において各連結ピン56の位置する領域を平行送風領域Zpに保持しつつ、連結プレート71が上流フィン51,52の配列方向(上下方向)へ移動するのを許容する。

概要

背景

車両のインストルメントパネルには、空調装置送風ダクトから送られてきて車室内に吹き出す空調用空気の向きを変更等するための空調用レジスタが組込まれている。この空調用レジスタの一形態として、空調用空気が流れる通風路を有するリテーナと、通風路に配列され、かつフィン軸によりリテーナに対しそれぞれ傾動可能に支持された複数のフィンとを備えるものが知られている。

各フィンは、フィン軸から偏倚した箇所に連結ピンを有している。さらに、互いに平行に配列された状態の各フィンの連結ピンが連結リンクによって連結されている。そのため、全てのフィンは、互いに平行な状態を維持しながら傾動される。空調用空気は、隣り合うフィン間等を、同フィンに沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れて吹出口から吹き出す。このような態様で空調用空気が吹き出す送風モードは、平行送風モードと呼ばれる。

さらに、近年では、上記平行送風モードに加え、拡散送風モードで空調用空気を吹出口から吹き出させることのできる空調用レジスタが考えられている(例えば、特許文献1参照)。拡散送風モードでは、隣り合うフィンが、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。この場合、空調用空気は、隣り合うフィン間等を同フィンに沿って流れることで、下流側ほど広い領域に行き渡るように拡散される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の広い部位に対し、弱い空調用空気が吹付けられる。

上記拡散送風モードを実現するために、上記特許文献1では、連結リンクに加え、ガイドリンクが用いられている。連結リンクにはフィンと同数支持孔が形成され、ガイドリンクにはフィンと同数のガイド孔が形成されている。そして、支持孔とガイド孔との交差部分に、フィン毎の連結ピンが係合されている。

そのため、ガイドリンクを空調用空気の流れ方向へ移動させると、ガイドリンクと連結リンクとの相対位置が変化する。これに伴い、支持孔とガイド孔との交差部分の位置が変化して各フィンが傾動し、送風モードが、平行送風モードから拡散送風モードへ、又はその逆に拡散送風モードから平行送風モードに切り替えられる。

さらに、平行送風モード下で、ガイドリンク及び連結リンクが昇降されると、フィンが互いに平行な状態で傾動され、平行に吹き出された空調用空気の向かう方向が変更される。

概要

拡散送風モードで拡散される空調用空気の範囲を広くする。複数の上流フィン51,52の各連結ピン56が、連結プレート71のカム溝72,73に係合される。各カム溝72,73は、隣り合う上流フィン51,52を互いに平行にする平行送風領域Zpを有するとともに、隣り合う上流フィン51,52を、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くする拡散送風領域を有する。空調用空気A1の流れ方向における連結プレート71の位置を変更する駆動機構DMには許容部が設けられる。許容部は、フィン軸53を支点として上流フィン51,52を傾動させる操作が行なわれた場合、各連結ピン56が平行送風領域Zpにあるときにのみ、各カム溝72,73において各連結ピン56の位置する領域を平行送風領域Zpに保持しつつ、連結プレート71が上流フィン51,52の配列方向(上下方向)へ移動するのを許容する。

目的

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、拡散送風モードで拡散される空調用空気の範囲を広くすることのできる空調用レジスタを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

空調用空気の流れ方向の下流端吹出口を有する通風路が形成されたリテーナと、前記通風路において前記流れ方向に交差する方向へ配列され、かつフィン軸によりそれぞれ前記リテーナに傾動可能に支持されるとともに、前記フィン軸から偏倚した箇所にそれぞれ連結ピンを有する複数のフィンと、複数の前記フィンを前記連結ピンにおいて連結する連結プレートと、前記流れ方向における前記連結プレートの位置を変更する駆動機構とを備え、前記フィン毎の連結ピンが、前記連結プレートに設けられたカム溝係合されることで全ての前記フィンの前記連結プレートに対する連結がなされており、各カム溝は、隣り合うフィンを互いに平行な平行送風モードにする平行送風領域を有するとともに、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い拡散送風モードにする拡散送風領域を有しており、前記駆動機構には、前記フィン軸を支点として前記フィンを傾動させる操作が行なわれた場合、各連結ピンが前記平行送風領域にあるときにのみ、各カム溝において各連結ピンの位置する領域を前記平行送風領域に保持しつつ、前記連結プレートが前記フィンの配列方向へ移動するのを許容する許容部が設けられている空調用レジスタ

請求項2

前記駆動機構は、前記流れ方向における前記連結プレートの位置を変更することで、複数の前記フィンの送風モードを、前記平行送風モードと前記拡散送風モードとの間で切り替えるための操作部材と、前記フィンの配列方向に沿って配置されて互いに噛み合わされるとともに、前記操作部材の操作に応じて互いに反対方向へ回動する一対のギヤとを備え、前記許容部は、前記連結プレートにおいて、それぞれ前記フィンの配列方向に延びる一対のガイド孔と、各ギヤの回動中心から偏倚した箇所に設けられて、前記ガイド孔に係合された一対のガイド突起とを備え、前記許容部は、前記操作部材により複数の前記フィンが前記拡散送風モードにされた場合にのみ、両ガイド突起を、各ガイド孔のうち他方のガイド孔から最も遠い箇所に位置させることで、前記連結プレートが前記フィンの配列方向へ移動するのを規制する請求項1に記載の空調用レジスタ。

請求項3

前記操作部材は前記リテーナに回動可能に支持され、一方の前記ギヤにおいて、その回動中心及び前記ガイド突起のいずれからも偏倚した箇所には伝達軸が設けられ、前記操作部材において、その回動中心から偏倚した箇所には、前記伝達軸が係合される被係合部が設けられ、前記平行送風モードと前記拡散送風モードとの間での前記送風モードの切り替えは、前記操作部材の回動が前記被係合部及び前記伝達軸を介して前記一方のギヤに伝達されることで行なわれる請求項2に記載の空調用レジスタ。

請求項4

前記リテーナには、前記通風路の開度を調整するシャットダンパが、ダンパ軸により傾動可能に支持されており、前記操作部材と前記ダンパ軸との間には、その操作部材の回動を前記ダンパ軸に伝達する伝達機構が設けられている請求項3に記載の空調用レジスタ。

請求項5

前記伝達機構は、前記流れ方向へ移動可能に配置されたリンク部材を備え、前記リンク部材の上流側の端部は、前記ダンパ軸の回動中心から偏倚した箇所に連結され、前記リンク部材の下流側の端部は、前記操作部材の回動中心及び前記被係合部のいずれからも偏倚した箇所に連結されている請求項4に記載の空調用レジスタ。

請求項6

前記ギヤにおける前記伝達軸が第1伝達軸とされ、かつ前記操作部材において前記第1伝達軸が係合される前記被係合部が第1被係合部とされた場合において、前記リンク部材の下流側の端部には第2伝達軸が設けられ、前記操作部材において、その回動中心及び前記第1被係合部のいずれからも偏倚した箇所には、前記第2伝達軸が係合される第2被係合部が設けられ、前記第1被係合部は、溝部又は長孔により構成され、かつ前記操作部材の回動を前記第1伝達軸に伝達する第1伝達領域と伝達しない第1非伝達領域とを有し、前記第2被係合部は、溝部又は長孔により構成され、かつ前記操作部材の回動を前記第2伝達軸に伝達する第2伝達領域と伝達しない第2非伝達領域とを有し、前記第2伝達軸は、前記第1伝達軸が前記第1伝達領域に位置するときには前記第2非伝達領域に位置し、かつ前記第1伝達軸が前記第1非伝達領域に位置するときには前記第2伝達領域に位置するものである請求項5に記載の空調用レジスタ。

請求項7

前記第1伝達領域のうち、前記送風モードが前記平行送風モードのときに前記第1伝達軸が位置する領域は、前記拡散送風モードのときに前記第1伝達軸が位置する領域を介して前記第1非伝達領域に繋がっており、前記第2伝達領域のうち、前記通風路の開度が採り得る最小となるときに前記第2伝達軸が位置する領域は、同開度が採り得る最大となるときに前記第2伝達軸が位置する領域を介して前記第2非伝達領域に繋がっている請求項6に記載の空調用レジスタ。

技術分野

0001

本発明は、空調装置から送られてきた空調用空気通風路吹出口から吹き出す空調用レジスタに関する。

背景技術

0002

車両のインストルメントパネルには、空調装置の送風ダクトから送られてきて車室内に吹き出す空調用空気の向きを変更等するための空調用レジスタが組込まれている。この空調用レジスタの一形態として、空調用空気が流れる通風路を有するリテーナと、通風路に配列され、かつフィン軸によりリテーナに対しそれぞれ傾動可能に支持された複数のフィンとを備えるものが知られている。

0003

各フィンは、フィン軸から偏倚した箇所に連結ピンを有している。さらに、互いに平行に配列された状態の各フィンの連結ピンが連結リンクによって連結されている。そのため、全てのフィンは、互いに平行な状態を維持しながら傾動される。空調用空気は、隣り合うフィン間等を、同フィンに沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れて吹出口から吹き出す。このような態様で空調用空気が吹き出す送風モードは、平行送風モードと呼ばれる。

0004

さらに、近年では、上記平行送風モードに加え、拡散送風モードで空調用空気を吹出口から吹き出させることのできる空調用レジスタが考えられている(例えば、特許文献1参照)。拡散送風モードでは、隣り合うフィンが、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。この場合、空調用空気は、隣り合うフィン間等を同フィンに沿って流れることで、下流側ほど広い領域に行き渡るように拡散される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の広い部位に対し、弱い空調用空気が吹付けられる。

0005

上記拡散送風モードを実現するために、上記特許文献1では、連結リンクに加え、ガイドリンクが用いられている。連結リンクにはフィンと同数支持孔が形成され、ガイドリンクにはフィンと同数のガイド孔が形成されている。そして、支持孔とガイド孔との交差部分に、フィン毎の連結ピンが係合されている。

0006

そのため、ガイドリンクを空調用空気の流れ方向へ移動させると、ガイドリンクと連結リンクとの相対位置が変化する。これに伴い、支持孔とガイド孔との交差部分の位置が変化して各フィンが傾動し、送風モードが、平行送風モードから拡散送風モードへ、又はその逆に拡散送風モードから平行送風モードに切り替えられる。

0007

さらに、平行送風モード下で、ガイドリンク及び連結リンクが昇降されると、フィンが互いに平行な状態で傾動され、平行に吹き出された空調用空気の向かう方向が変更される。

先行技術

0008

特開2002−293133号公報

発明が解決しようとする課題

0009

上記特許文献1に直接の記載はないが、拡散送風モード下で、ガイドリンク及び連結リンクを昇降させることも考えられる。この場合、隣のフィンに対し、そのフィンとの間隔が下流側ほど拡大する関係にある複数のフィンが、その状態を維持した状態で傾動され、拡散された空調用空気の向かう方向が変更される。こうすることで、拡散された空調用空気が吹付けられる乗員の部位を変えることができる。

0010

しかし、この場合には、拡散送風モードにされた複数のフィンのうち、端に位置するものが、同拡散送風モードで傾動されたときに、リテーナにおいてフィンの配列方向に相対向する壁面に当たらないようにする必要がある。そのためには、拡散送風モードでのフィンの傾きを小さくすることになるが、反面、拡散される空調用空気の範囲が狭くなってしまう。

0011

本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、拡散送風モードで拡散される空調用空気の範囲を広くすることのできる空調用レジスタを提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記課題を解決する空調用レジスタは、空調用空気の流れ方向の下流端に吹出口を有する通風路が形成されたリテーナと、前記通風路において前記流れ方向に交差する方向へ配列され、かつフィン軸によりそれぞれ前記リテーナに傾動可能に支持されるとともに、前記フィン軸から偏倚した箇所にそれぞれ連結ピンを有する複数のフィンと、複数の前記フィンを前記連結ピンにおいて連結する連結プレートと、前記流れ方向における前記連結プレートの位置を変更する駆動機構とを備え、前記フィン毎の連結ピンが、前記連結プレートに設けられたカム溝に係合されることで全ての前記フィンの前記連結プレートに対する連結がなされており、各カム溝は、隣り合うフィンを互いに平行な平行送風モードにする平行送風領域を有するとともに、隣り合うフィンを、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い拡散送風モードにする拡散送風領域を有しており、前記駆動機構には、前記フィン軸を支点として前記フィンを傾動させる操作が行なわれた場合、各連結ピンが前記平行送風領域にあるときにのみ、各カム溝において各連結ピンの位置する領域を前記平行送風領域に保持しつつ、前記連結プレートが前記フィンの配列方向へ移動するのを許容する許容部が設けられている。

0013

上記の構成によれば、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれた場合、駆動機構の許容部は、各連結ピンが平行送風領域にある場合に限り、各カム溝において各連結ピンの位置する領域を平行送風領域に保持しつつ、連結プレートがフィンの配列方向へ移動するのを許容する。

0014

従って、送風モードとして平行送風モードが設定されているときに、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれると、各連結ピンがカム溝の平行送風領域に保持されつつ連結プレートがフィンの配列方向へ移動する。フィンが互いに平行な状態で傾動され、吹出口から平行に吹き出される空調用空気の向かう方向が変更される。

0015

これに対し、送風モードとして拡散送風モードが設定されているときに、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれても、各連結ピンがカム溝の拡散送風領域に保持されつつ連結プレートがフィンの配列方向へ移動することが許容されない。隣り合うフィンは、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動することができず、拡散される空調用空気の向かう方向が変更されない。

0016

従って、拡散送風モードを維持しながらフィンが傾動される場合に比べると、拡散送風モードにされた複数のフィンのうち、端に位置するものを、リテーナにおいてフィンの配列方向に相対向する壁面に接近させることが可能となる。この接近により、拡散される空調用空気の範囲が、拡散送風モードを維持しながらフィンが傾動される場合よりも広くなる。

0017

上記空調用レジスタにおいて、前記駆動機構は、前記流れ方向における前記連結プレートの位置を変更することで、複数の前記フィンの送風モードを、前記平行送風モードと前記拡散送風モードとの間で切り替えるための操作部材と、前記フィンの配列方向に沿って配置されて互いに噛み合わされるとともに、前記操作部材の操作に応じて互いに反対方向へ回動する一対のギヤとを備え、前記許容部は、前記連結プレートにおいて、それぞれ前記フィンの配列方向に延びる一対のガイド孔と、各ギヤの回動中心から偏倚した箇所に設けられて、前記ガイド孔に係合された一対のガイド突起とを備え、前記許容部は、前記操作部材により複数の前記フィンが前記拡散送風モードにされた場合にのみ、両ガイド突起を、各ガイド孔のうち他方のガイド孔から最も遠い箇所に位置させることで、前記連結プレートが前記フィンの配列方向へ移動するのを規制することが好ましい。

0018

上記の構成によれば、送風モードを平行送風モードと拡散送風モードとの間で切り替えるために操作部材が操作されると、その操作に応じて一対のギヤが互いに反対方向へ回動する。この回動に伴い、ギヤ毎のガイド突起が同ギヤの回動中心の周りを互いに反対方向へ旋回する。この旋回に伴い、フィンの配列方向に延びるガイド孔におけるガイド突起の位置が変化することで、両ガイド突起が互いに接近したり離間したりするとともに、連結プレートが上記流れ方向へ移動させられる。

0019

そして、操作部材により送風モードが拡散送風モードに設定された場合には、両ガイド突起が互いに最も離間し、各ガイド孔のうち他方のガイド孔から最も遠い箇所に位置する。そのため、連結プレートが、ガイド孔の延びる方向、すなわち、フィンの配列方向へ移動することが両ガイド突起によって規制される。

0020

従って、送風モードとして拡散送風モードが設定されているときに、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれても、各連結ピンがカム溝の拡散送風領域に保持されつつ連結プレートがフィンの配列方向へ移動することを許容されない。

0021

また、操作部材により送風モードが平行送風モードに設定された場合には、少なくとも一方のガイド突起は、両ガイド孔において、上記拡散送風モードとは異なる箇所に位置する。両ガイド突起による上記移動規制がなされず、連結プレートは、フィンの配列方向へ移動することを許容される。従って、平行送風モードで、フィン軸を支点としてフィンを傾動させる操作が行なわれると、各連結ピンがカム溝の平行送風領域に保持されつつ連結プレートがフィンの配列方向へ移動する。

0022

上記空調用レジスタにおいて、前記操作部材は前記リテーナに回動可能に支持され、一方の前記ギヤにおいて、その回動中心及び前記ガイド突起のいずれからも偏倚した箇所には伝達軸が設けられ、前記操作部材において、その回動中心から偏倚した箇所には、前記伝達軸が係合される被係合部が設けられ、前記平行送風モードと前記拡散送風モードとの間での前記送風モードの切り替えは、前記操作部材の回動が前記被係合部及び前記伝達軸を介して前記一方のギヤに伝達されることで行なわれることが好ましい。

0023

上記の構成によれば、操作部材が回動されると、その回動が被係合部及び伝達軸を介して一方のギヤに伝達されて、同ギヤが回動する。この回動に伴い、上記一方のギヤに対する他方のギヤの噛み合い位置が変化し、同他方のギヤが一方のギヤとは反対方向へ回動する。上記回動に伴い、ギヤ毎のガイド突起が同ギヤの回動中心の周りを旋回する。この旋回に伴い、フィンの配列方向に延びるガイド孔におけるガイド突起の位置が変化することで、両ガイド突起が互いに接近したり離間したりするとともに、連結プレートが上記流れ方向へ移動させられる。

0024

上記空調用レジスタにおいて、前記リテーナには、前記通風路の開度を調整するシャットダンパが、ダンパ軸により傾動可能に支持されており、前記操作部材と前記ダンパ軸との間には、その操作部材の回動を前記ダンパ軸に伝達する伝達機構が設けられていることが好ましい。

0025

上記の構成によれば、操作部材が回動操作されると、その回動が伝達機構及びダンパ軸を介してシャットダンパに伝達される。この伝達により、シャットダンパがダンパ軸を支点として傾動し、通風路の開度が調整される。リテーナの吹出口から吹き出される空調用空気の量が調整される。

0026

このように、単一の操作部材を回動操作することで、送風モードを切り替えること、及び平行送風モードでの空調用空気の吹き出し方向の変更を許容することに加え、シャットダンパを駆動して通風路の開度を調整することが可能となる。

0027

上記空調用レジスタにおいて、前記伝達機構は、前記流れ方向へ移動可能に配置されたリンク部材を備え、前記リンク部材の上流側の端部は、前記ダンパ軸の回動中心から偏倚した箇所に連結され、前記リンク部材の下流側の端部は、前記操作部材の回動中心及び前記被係合部のいずれからも偏倚した箇所に連結されていることが好ましい。

0028

上記の構成によれば、操作部材が回動操作されて、リンク部材の下流側の端部が、操作部材の回動中心の周りを旋回すると、リンク部材が空調用空気の流れ方向へ移動する。これに伴い、リンク部材の上流側の端部の流れ方向における位置が変化し、シャットダンパがダンパ軸を支点として傾動させられる。このようにして、操作部材の回動が、リンク部材を介してシャットダンパに伝達されて、同シャットダンパが傾動される。

0029

上記空調用レジスタにおいて、前記ギヤにおける前記伝達軸が第1伝達軸とされ、かつ前記操作部材において前記第1伝達軸が係合される前記被係合部が第1被係合部とされた場合において、前記リンク部材の下流側の端部には第2伝達軸が設けられ、前記操作部材において、その回動中心及び前記第1被係合部のいずれからも偏倚した箇所には、前記第2伝達軸が係合される第2被係合部が設けられ、前記第1被係合部は、溝部又は長孔により構成され、かつ前記操作部材の回動を前記第1伝達軸に伝達する第1伝達領域と伝達しない第1非伝達領域とを有し、前記第2被係合部は、溝部又は長孔により構成され、かつ前記操作部材の回動を前記第2伝達軸に伝達する第2伝達領域と伝達しない第2非伝達領域とを有し、前記第2伝達軸は、前記第1伝達軸が前記第1伝達領域に位置するときには前記第2非伝達領域に位置し、かつ前記第1伝達軸が前記第1非伝達領域に位置するときには前記第2伝達領域に位置するものであることが好ましい。

0030

上記の構成によれば、操作部材が回動操作されると、第1被係合部及び第2被係合部が操作部材の回動中心の周りを旋回する。この旋回により、第1被係合部における第1伝達軸の位置と、第2被係合部における第2伝達軸の位置とが変化する。

0031

第1伝達軸が第1被係合部における第1伝達領域に位置するときには、第2伝達軸は、第2被係合部における第2非伝達領域に位置する。そのため、操作部材の回動が第1伝達軸に伝達され、両ギヤの回動と、連結プレートの上記流れ方向への移動とにより、複数のフィンの送風モードの切り替えが行なわれる。また、このときには、操作部材の回動が第2伝達軸に伝達されない。リンク部材が移動せず、シャットダンパが傾動せず、通風路の開度調整が行なわれない。

0032

これに対し、第1伝達軸が第1被係合部における第1非伝達領域に位置するときには、第2伝達軸は、第2被係合部における第2伝達領域に位置する。そのため、操作部材の回動が第1伝達軸に伝達されず、両ギヤが回動されない。連結プレートが上記流れ方向へ移動せず、複数のフィンの送風モードの切り替えが行なわれない。また、このときには、操作部材の回動が第2伝達軸に伝達されてリンク部材が移動される。シャットダンパが傾動されて、通風路の開度調整が行なわれる。

0033

上記空調用レジスタにおいて、前記第1伝達領域のうち、前記送風モードが前記平行送風モードのときに前記第1伝達軸が位置する領域は、前記拡散送風モードのときに前記第1伝達軸が位置する領域を介して前記第1非伝達領域に繋がっており、前記第2伝達領域のうち、前記通風路の開度が採り得る最小となるときに前記第2伝達軸が位置する領域は、同開度が採り得る最大となるときに前記第2伝達軸が位置する領域を介して前記第2非伝達領域に繋がっていることが好ましい。

0034

上記の構成によれば、操作部材の回動操作により、送風モードが平行送風モードに設定された場合には、第1伝達軸は、第1伝達領域のうち第1非伝達領域から遠ざかった箇所に位置する。また、第2伝達軸は、第2非伝達領域のうち第2伝達領域から遠ざかった箇所に位置する。

0035

送風モードが拡散送風モードに設定された場合には、第1伝達軸は、第1伝達領域のうち第1非伝達領域に隣接する箇所に位置する。また、第2伝達軸は、第2非伝達領域のうち第2伝達領域に隣接する箇所に位置する。

0036

さらに、送風モードが平行送風モードから拡散送風モードに切り替えられる場合には、第1伝達軸は、第1伝達領域のうち第1非伝達領域から遠ざかった箇所から隣接する箇所に移動する。また、第2伝達軸は、第2非伝達領域のうち第2伝達領域から遠ざかった箇所から第2非伝達領域に隣接する箇所に移動する。

0037

上記とは逆に、送風モードが拡散送風モードから平行送風モードに切り替えられる場合には、第1伝達軸は、第1伝達領域のうち第1非伝達領域に隣接した箇所から遠ざかった箇所に移動する。また、第2伝達軸は、第2非伝達領域のうち第1伝達領域に隣接する箇所から第2非伝達領域から遠ざかった箇所に移動する。

0038

従って、操作部材が一方向へ回動操作されると、送風モードが平行送風モードから拡散送風モードへ切り替えられる。送風モードが拡散送風モードに切り替えられた状態から、操作部材が上記方向へさらに回動操作されると、シャットダンパが通風路の開度を小さくする方向へ傾動される。従って、リテーナの吹出口から吹き出される空調用空気の勢いは、操作部材の操作に応じて徐々に弱まっていく。

0039

また、通風路の開度が最小の状態から、操作部材が上記とは逆の方向へ回動操作されると、シャットダンパが通風路の開度を大きくする方向へ傾動される。開度が採り得る最大にされた状態から、操作部材が上記方向へさらに回動操作されると、送風モードが拡散送風モード及び平行送風モードの順に切り替えられる。従って、リテーナの吹出口から吹き出される空調用空気の勢いは、操作部材の操作に応じて徐々に強まっていく。

発明の効果

0040

上記空調用レジスタによれば、拡散送風モードで拡散される空調用空気の範囲を広くすることができる。

図面の簡単な説明

0041

一実施形態における空調用レジスタの斜視図。
図1の空調用レジスタの正面図。
図1の空調用レジスタの平面図。
図1の空調用レジスタの左側面図。
図1における空調用レジスタの構成部品の一部を示す分解斜視図。
図1における空調用レジスタの構成部品の一部を示す分解斜視図。
図1における空調用レジスタの構成部品の一部を示す分解斜視図。
図2の8−8線断面図。
図2の9−9線断面図。
一実施形態において、シャットダンパにより通風路の開度が最大にされ、かつ上流フィン中立状態にされた空調用レジスタの右側面図。
図2の11−11線断面図。
一実施形態において、平行送風モードが設定されて、上流フィンが下流側ほど高くなるように傾動された空調用レジスタを示す図であり、(a)は図10に対応する部分右側面図、(b)は図11に対応する部分側断面図。
一実施形態において、平行送風モードが設定されて、上流フィンが下流側ほど低くなるように傾動された空調用レジスタを示す図であり、(a)は図10に対応する部分右側面図、(b)は図11に対応する部分側断面図。
一実施形態において、拡散送風モードが設定された空調用レジスタを示す図であり、(a)は図10に対応する部分右側面図、(b)は図11に対応する部分側断面図。
一実施形態において、シャットダンパにより通風路の開度が最小にされた空調用レジスタの平面図。

実施例

0042

以下、車両用の空調用レジスタに具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の記載においては、車両の進行方向(前進方向)を前方とし、後進方向後方とし、高さ方向を上下方向として説明する。また、車幅方向(左右方向)については、車両を後方から見た場合を基準として方向を規定する。

0043

車室内において、車両の前席(運転席及び助手席)の前方にはインストルメントパネルが設けられ、その左右方向(車幅方向)における中央部、側部等には空調用レジスタが組込まれている。この空調用レジスタの主な機能は、空調装置から送られてきて、吹出口から車室内に吹き出す空調用空気の向きを変更すること、同空調用空気の吹出し量を調整すること等である。吹出し量の調整には、吹き出しを遮断することが含まれる。

0044

図1及び図2に示すように、空調用レジスタは、リテーナ10、下流フィン群、操作ノブ48、上流フィン群、シャットダンパ61、連結プレート71、駆動機構DM及び伝達機構TMを備えている。次に、空調用レジスタを構成する各部の構成について説明する。

0045

<リテーナ10>
リテーナ10は、空調装置の送風ダクト(図示略)と、インストルメントパネルに設けられた開口(図示略)とを繋ぐためのものであり、リテーナ本体11及びベゼル27を備えている。

0046

リテーナ10の内部空間は、空調用空気A1の流路(以下「通風路22」という)を構成している。ここで、空調用空気A1の流れ方向に関し、空調装置に近い側を「上流」、「上流側」等といい、同空調装置から遠い側を「下流」、「下流側」等というものとする。

0047

図3図4及び図6に示すように、リテーナ本体11は、空調用空気A1の流れ方向に沿って配置された2つの部材によって構成されている。両部材を区別するために、流れ方向の上流側に位置するものを上流リテーナ12といい、下流側に位置するものを下流リテーナ15というものとする。

0048

上流リテーナ12は、上流端と下流端とが開放され、かつ上下方向の寸法が左右方向の寸法よりも大きな縦長の筒状をなしている。
下流リテーナ15は、上流リテーナ12と同様に、上流端及び下流端が開放され、かつ上下方向の寸法が左右方向の寸法よりも大きな筒状をなしている。下流リテーナ15は、自身の上流端部に設けられた係止孔16において、上記上流リテーナ12の対応する箇所に設けられた係止突起13に係止されることにより、同上流リテーナ12に連結されている。

0049

上記通風路22は、リテーナ本体11の4つの壁部によって取り囲まれている。これらの4つの壁部は、左右方向に相対向する一対の側壁部23,24と、上下方向に相対向する上壁部25及び底壁部26とからなる。両側壁部23,24は、上流リテーナ12では、互いに平行又はそれに近い関係にある。上壁部25及び底壁部26は、上流リテーナ12では、互いに平行又はそれに近い関係にある。両側壁部23,24は、下流リテーナ15では、左右方向の間隔が下流側ほど拡大するように傾斜している。上壁部25及び底壁部26は、下流リテーナ15では、上下方向の間隔が下流側ほど拡大するように傾斜している。

0050

図6及び図10に示すように、下流リテーナ15の右側の側壁部24であって、上下方向の中央部分には、右方へ向けて軸部17が突設されている。同側壁部24において、軸部17よりも上記流れ方向の上流部であって、上下方向に互いに離間した2箇所には、右方へ向けて軸部18がそれぞれ突設されている。

0051

リテーナ本体11における右側の側壁部24の上部であって、上記流れ方向に互いに離間した2箇所には、右方へ向けてガイドピン14,19が突設されている。本実施形態では、一方のガイドピン14が上流リテーナ12に設けられ、他方のガイドピン19が下流リテーナ15に設けられている。

0052

図2及び図5に示すように、ベゼル27は、リテーナ10の最下流部分を構成する部材である。ベゼル27は、その複数箇所に設けられた係止孔28において、下流リテーナ15の側壁部23,24の対応する箇所に設けられた係止突起21に係止されることにより、リテーナ本体11に連結されている(図10参照)。ベゼル27において、通風路22の下流端となる箇所には、空調用空気A1が吹き出される縦長の吹出口29が形成されている。ベゼル27において、吹出口29の周りの部分は、空調用レジスタの意匠面を構成している。ベゼル27において吹出口29から右方へ離間した箇所には、縦長の窓部33が形成されている。

0053

図3図5及び図11に示すように、下流リテーナ15における上壁部25及び底壁部26とベゼル27との境界部分であって、左右方向へ互いに離間した複数箇所(本実施形態では3箇所)には、それぞれ軸受部34が設けられている。

0054

図4及び図6に示すように、リテーナ本体11における両側壁部23,24であって、下流リテーナ15と上流リテーナ12との境界部分の複数箇所には軸受部35が設けられている。側壁部23,24毎の軸受部35は上下方向に互いに離間した箇所に位置している。

0055

さらに、図6及び図11に示すように、上流リテーナ12における上壁部25及び底壁部26であって、上下方向に相対向する箇所には軸受部36が設けられている。
<下流フィン群>
図5及び図11に示すように、下流フィン群は、複数(3つ)の下流フィンからなる。各下流フィンは、吹出口29から吹き出す空調用空気A1の左右方向における向きを変更するためのものであり、上下方向及び通風方向に延びる板状をなしている。複数の下流フィンは、左右方向には略等間隔で互いに略平行に離間した状態で配置されている。3つの下流フィンを区別するために、左右方向の中央部に位置するものを「下流フィン41」といい、その左右両隣に位置するものを「下流フィン42」というものとする。

0056

各下流フィン41,42の下流側の端部には、上下方向へ延びるフィン軸43がそれぞれ設けられている。下流フィン41,42毎のフィン軸43は、上記軸受部34により下流リテーナ15及びベゼル27に支持されている。

0057

なお、下流フィン41におけるフィン軸43の下部は、下側の軸受部34に装着された弾性部材44に弾性的に接触されている。この形態の接触により、下流フィン41が傾動されるときに弾性部材44とフィン軸43との間に摺動抵抗が発生し、適度な荷重が付与される。

0058

下流フィン41,42毎のフィン軸43は、上壁部25から上方へ露出している。各フィン軸43において上壁部25から露出した部分にはアーム45が形成されている。各アーム45は、フィン軸43を起点として上流側へ延びており、その延出端に連結ピン46を有している。

0059

これらの連結ピン46は、波形板状をなす連結部材47によって相互に連結されている。上記連結ピン46及び連結部材47により、下流フィン41及び両下流フィン42を機械的に連結し、両下流フィン42を下流フィン41と同じ傾向の傾きとなるように同下流フィン41に同期した状態で傾動させるリンク機構LMが構成されている。

0060

<操作ノブ48>
操作ノブ48は、吹出口29から吹き出される空調用空気A1の向きを変える際に乗員によって操作される部材であり、上記下流フィン41に外嵌されている。操作ノブ48は、下流フィン41と一緒に、フィン軸43を支点として、左右方向へ傾動可能であり、また、下流フィン41上をスライドすることで、上下方向へ変位可能である。

0061

操作ノブ48には、上記流れ方向の上流側へ向けて延びる二股状のフォーク部49が左右方向へ傾動可能に支持されている。フォーク部49は、操作ノブ48の上下方向への動き(スライド)を、後述する上流フィン51に伝達するためのものである。

0062

<上流フィン群>
図6及び図11に示すように、上流フィン群は、通風路22内の上記下流フィン群よりも、通風方向の上流側に配列された複数(7つ)の上流フィンからなる。各上流フィンは、吹出口29から吹き出す空調用空気A1の上下方向における向きを変更するためのものであり、左右方向及び通風方向へ延びる板状をなしている。複数の上流フィンは、上下方向には互いに離間した状態で配置されている。ここで、複数の上流フィンを区別するために、上下方向における中央部に位置するものを「上流フィン51」といい、それ以外のものを「上流フィン52」というものとする。

0063

各上流フィン51,52の左右方向における両方の端面には、同方向へ延びるフィン軸53がそれぞれ設けられている。各フィン軸53は、通風方向については、上流フィン51,52の中間部分に位置している。各上流フィン51,52の左右の両フィン軸53は、上記軸受部35により両側壁部23,24に対し傾動可能に支持されている。

0064

各上流フィン51,52における右方のフィン軸53は、右側の側壁部24から右方に突出している。これらの突出するフィン軸53の先端部には、それぞれアーム55が形成されている。各アーム55は、フィン軸53を起点として通風方向の上流側へ延びており、その延出端に連結ピン56を有している。

0065

上流フィン51は、他の上流フィン52とは異なり、切欠き部57及び伝達軸部58を有している。切欠き部57は、空調用空気A1の流れ方向については、上流フィン51の下流部に位置している。また、各切欠き部57は、左右方向については、上流フィン51の中央部分に位置している。伝達軸部58は、切欠き部57の下流端において左右方向へ延びており、切欠き部57の左右の壁面間に架設されている。伝達軸部58は、操作ノブ48の上記フォーク部49によって上下両側から挟み込まれている。そのため、操作ノブ48が中央の上流フィン51に沿って上下方向へスライドされると、フォーク部49及び伝達軸部58を通じて上流フィン51に同方向の力が加えられ、上流フィン51がフィン軸53を支点として同方向へ傾動させられる。

0066

<シャットダンパ61>
図8及び図11に示すように、シャットダンパ61は、リテーナ10内の上流フィン群よりも上流側で通風路22の開度を調整するためのものである。シャットダンパ61は、左右方向よりも上下方向に細長長方形の板状をなすダンパプレート62と、ダンパプレート62の周囲に装着されたシール部材63とを備えている。ダンパプレート62の上下両端部には、ダンパ軸64が設けられている。シャットダンパ61は、両ダンパ軸64において両軸受部36により上壁部25及び底壁部26に支持されている。図3に示すように、上側のダンパ軸64は、上壁部25よりも上側で径方向外方へ突出する突出部65を有している。突出部65は、その突出端部に、上方へ延びる伝達軸部66を有している。

0067

<連結プレート71>
図6及び図10に示すように、連結プレート71は、全ての上流フィン51,52をそれらの連結ピン56において連結するためのものである。連結プレート71は、上下方向に細長い板状をなしており、上流リテーナ12の右側の側壁部24から右方へ僅かに離間した箇所に配置されている。

0068

連結プレート71には、上流フィン51,52と同数(7つ)のカム溝が上下方向に列をなして設けられている。7つのカム溝を区別するために、配列方向(上下方向)の中央部に位置するものを「カム溝72」といい、それ以外のものを「カム溝73」というものとする。上流フィン51における連結ピン56がカム溝72に係合され、各上流フィン52における連結ピン56が、対応するカム溝73に係合されることで、全ての上流フィン51,52の連結プレート71に対する連結がなされている。

0069

カム溝72は、空調用空気A1の流れ方向に延びる直線状をなしている。複数のカム溝73は、中央のカム溝72を挟んで線対称となる形状に形成されている。カム溝72よりも上側のカム溝73は、上記流れ方向における下流側ほどカム溝72から上方へ遠ざかる形状に形成されている。カム溝72よりも下側のカム溝73は、上記流れ方向における下流側ほどカム溝72から下方へ遠ざかる形状に形成されている。

0070

各カム溝72,73は、平行送風領域Zp(図10参照)と拡散送風領域Zd(図14(a)参照)とを有している。
平行送風領域Zpは、隣り合う上流フィン51,52を図11に示すように互いに平行な状態(平行送風モード)にするための領域である。ここでの平行な状態には、厳密に平行の関係にあることが含まれるほか、平行に近い状態も含まれる。拡散送風領域Zdは、図14(b)に示すように、隣り合う上流フィン51,52を、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態(拡散送風モード)にするための領域である。

0071

平行送風領域Zpは、各カム溝72,73において、上記流れ方向における下流部に設定されている(図10参照)。拡散送風領域Zdは、各カム溝72,73において、平行送風領域Zpよりも上流側に設定されている(図14(a)参照)。

0072

<駆動機構DM>
図7及び図10に示すように、駆動機構DMは、操作部材77及び一対のギヤ81,84を備えている。

0073

操作部材77は、上記軸部17に回動可能に支持されている。操作部材77の役割の1つに、上記流れ方向における連結プレート71の位置を変更することで、複数の上流フィン51,52の送風モードを、平行送風モードと拡散送風モードとの間で切り替えることがある。操作部材77の一部は、上記ベゼル27の窓部33から下流側へ露出している(図1図2参照)。

0074

両ギヤ81,84は、上下方向に並んだ状態で配置されていて、上記軸部18に回動可能に支持されている。両ギヤ81,84は互いに噛み合わされている。
下側のギヤ81には、上記流れ方向における下流側へ延びる延出部81aが形成されており、この延出部81aの延出端部に第1伝達軸82が設けられている。この第1伝達軸82は、ギヤ81の回動中心(軸部18)、及び後述するガイド突起83のいずれからも偏倚した箇所に位置している。

0075

操作部材77において、その回動中心(軸部17)から偏倚した箇所には、上記第1伝達軸82が係合される第1被係合部78が設けられている。第1被係合部78は、長孔によって構成されており、操作部材77の回動を第1伝達軸82に伝達する第1伝達領域Z1aと、伝達しない第1非伝達領域Z1bとを有している。第1非伝達領域Z1bは、軸部17を中心とする円弧状に形成されている。第1伝達領域Z1aは、第1非伝達領域Z1bの上流端から操作部材77の略径方向外方へ延びている。

0076

第1伝達領域Z1aのうち、送風モードが平行送風モードのときに第1伝達軸82が位置する領域は、拡散送風モードのときに第1伝達軸82が位置する領域を介して第1非伝達領域Z1bに繋がっている。

0077

駆動機構DMには許容部が設けられている。許容部は、操作ノブ48に対し、フィン軸53を支点として上流フィン51,52を傾動させる操作が行なわれた場合、各連結ピン56が平行送風領域Zpにある場合に限り、各カム溝72,73において各連結ピン56の位置する領域を平行送風領域Zpに保持しつつ、連結プレート71が上下方向へ移動するのを許容するためのものである。

0078

より詳しくは、連結プレート71の右側面における下部には、ガイドプレート部74が設けられている。ガイドプレート部74は、上下方向に延びるガイド孔74aを有している。同様に、連結プレート71の右側面における上部には、ガイドプレート部75が設けられている。ガイドプレート部75は、上下方向に延びるガイド孔75aを有している。

0079

上側のギヤ84には、その回動中心(軸部18)から略上方へ向けて延びるレバー84bが形成されている。レバー84bの延出端部にはガイド突起85が設けられており、このガイド突起85が上側のガイド孔75aに係合されている。下側のギヤ81には、その回動中心(軸部18)から略下方へ向けて延びるレバー81bが形成されている。レバー81bの延出端部にはガイド突起83が設けられており、このガイド突起83が下側のガイド孔74aに係合されている。

0080

そして、上述した両ガイド孔75a,74aと両ガイド突起85,83とによって上記許容部が構成されている。この許容部は、操作部材77により送風モードが拡散送風モードに設定された場合にのみ、両ガイド突起85,83を、各ガイド孔75a,74aのうち他方のガイド孔74a,75aから最も遠い箇所に位置させることで、連結プレート71が上下方向へ移動するのを規制する。

0081

<伝達機構TM>
伝達機構TMは、上記操作部材77の回動を前記シャットダンパ61のダンパ軸64に伝達したり、その伝達を遮断したりするための機構であり、操作部材77とダンパ軸64との間に設けられている。伝達機構TMは、上記流れ方向へ移動可能に配置されたリンク部材86を備えている。リンク部材86は、上記流れ方向に延びる本体リンク部87と、その本体リンク部87の上流部から略斜め上左方へ向けて延びる分岐リンク部88とを備えている。本体リンク部87において、上記流れ方向に互いに離間した2箇所には、それぞれ同方向に延びるガイド孔89が形成されている。各ガイド孔89には、対応する上記ガイドピン14,19が係合されている。両ガイドピン14,19は、本体リンク部87が、上記流れ方向へ移動するのを許容するが、それ以外の方向へ移動するのを規制する機能を有している。表現を変えると、両ガイドピン14,19及び両ガイド孔89は、本体リンク部87が流れ方向へ移動するのをガイドする機能を有している。

0082

分岐リンク部88の延出端部には左右方向に延びる伝達孔91が形成されている(図3図15参照)。そして、この伝達孔91に、上記ダンパ軸64の伝達軸部66が係合されている。この係合により、リンク部材86の上流側の端部がダンパ軸64の回動中心から偏倚した箇所に連結されている。

0083

本体リンク部87の下流側の端部は、下流側へ向けて斜め下方へ延びる延出部87aを有している。この延出部87aの下端、すなわち、本体リンク部87の下流側の端部には、左方へ延びる第2伝達軸92が設けられている。

0084

上記操作部材77において、その回動中心(軸部17)及び第1被係合部78のいずれからも偏倚した箇所には、上記第2伝達軸92が係合される第2被係合部79が設けられている。第2被係合部79は、長孔によって構成されており、操作部材77の回動を第2伝達軸92に伝達する第2伝達領域Z2aと、伝達しない第2非伝達領域Z2bとを有している。第2非伝達領域Z2bは、軸部17を中心とする円弧状に形成されている。第2伝達領域Z2aは、第2非伝達領域Z2bの上流端から操作部材77の略径方向外方へ延びている。

0085

第2伝達領域Z2aのうち、シャットダンパ61により、通風路22の開度が採り得る最小にされるときに第2伝達軸92が位置する領域は、同開度が採り得る最大にされるときに第2伝達軸92が位置する領域を介して第2非伝達領域Z2bに繋がっている。

0086

本実施形態では、第1被係合部78における第1伝達軸82の位置と、第2被係合部79における第2伝達軸92の位置とについて、次の条件を満たす設定がなされている。
条件1:第2伝達軸92は、第1伝達軸82が第1伝達領域Z1aに位置するときには、第2非伝達領域Z2bに位置する(図10等)。

0087

条件2:第2伝達軸92は、第1伝達軸82が第1非伝達領域Z1bに位置するときには第2伝達領域Z2aに位置する(図14(a))。
上記のようにして、本実施形態の空調用レジスタが構成されている。次に、この空調用レジスタの作用について説明する。

0088

図8及び図9は、全ての下流フィン41,42が上流リテーナ12における左右の両側壁部23,24に対し略平行になった状態を示している。この状態を下流フィン41,42の中立状態というものとする。

0089

空調用空気A1は、隣り合う下流フィン41,42間等を、それらの下流フィン41,42等に沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れることで、左右方向については、その中央部に向けて真っ直ぐに吹出口29から吹き出される。

0090

ここで、「下流フィン41,42間等」には、隣り合う下流フィン41,42間だけでなく、左端の下流フィン42と左側の側壁部23との間や、右端の下流フィン42と右側の側壁部24との間も含まれる。

0091

これに対し、操作ノブ48に対し、左方又は右方に向かう力が加えられると、操作ノブ48が下流フィン41と一緒になって、フィン軸43を支点として、その力の加えられた方向へ傾動される。この傾動は、リンク機構LM(図11参照)を介して両下流フィン42に伝達される。この伝達により、両下流フィン42が中央の下流フィン41に同期して、操作ノブ48の操作された側へ傾動する。空調用空気A1は、上記のように傾動された下流フィン41,42に沿って流れることで、向きを変えられて吹出口29から斜め右方又は斜め左方へ向けて吹き出す。

0092

なお、以下の説明は、下流フィン41,42が中立状態にあることを前提としている。
図10は、操作部材77が、回動できる領域(可動領域)の一方の端に位置しているときの各部の状態を示している。

0093

このとき、第1伝達軸82は、第1被係合部78における第1伝達領域Z1aのうち、第1非伝達領域Z1bから最も遠ざかった箇所(上流端)に位置している。第2伝達軸92は、第2非伝達領域Z2bのうち、第2伝達領域Z2aから最も遠ざかった箇所(下流端)に位置している。

0094

図8に示すように、シャットダンパ61が、上流リテーナ12における左右の両側壁部23,24に対し略平行な状態となり、通風路22の開度が最大(全開状態)となっている。そのため、リテーナ本体11に流入した空調用空気A1は、シャットダンパ61の左側と右側とに分かれて流れる。

0095

また、このときには、図11に示すように、操作ノブ48が、上下方向における可動領域の中央部分に位置している。
ここで、各上流フィン51,52は、フィン軸53を支点として傾動可能である。中央の上流フィン51の傾きは、直線状をなす中央のカム溝72における連結ピン56の位置によって決定される。また、複数の上流フィン52のそれぞれの傾きは、対応するカム溝73における連結ピン56の位置によって決定される。

0096

図10及び図11に示すように、上流フィン51,52毎の連結ピン56は、カム溝72,73において、上記流れ方向の下流部に設定された平行送風領域Zpに位置している。

0097

各上流フィン51,52では、連結ピン56がフィン軸53と同じ高さに位置している。全ての上流フィン51,52が、上流リテーナ12における上壁部25及び底壁部26に対し略平行な状態となっている。

0098

そのため、シャットダンパ61を通過した空調用空気A1は、隣り合う上流フィン51,52間等を、それらの上流フィン51,52等に沿う方向へ向けて、互いに平行な状態で流れることで、上下方向については、その中央部に向けて真っ直ぐに吹出口29から吹き出される。

0099

ここで、「上流フィン51,52間等」には、隣り合う上流フィン51,52間だけでなく、上端の上流フィン52と上壁部25との間や、下端の上流フィン52と底壁部26との間も含まれる。

0100

このときには、上下の両ガイド突起85,83は、対応するガイド孔75a,74aにおける上下方向の中央部分に位置している。仮に、上側のガイド突起85が上側のガイド孔75aの上端部に位置し、かつ下側のガイド突起83が下側のガイド孔74aの下端部に位置すると、両ガイド突起85,83によって、連結プレート71の上下方向の移動が規制される。しかし、両ガイド突起85,83の少なくとも一方がガイド孔75a,74aの上記以外の箇所に位置する場合には、こうした移動規制がなされない。各ガイド突起85,83が上述したように、ガイド孔75a,74aの中央部分に位置する場合には、連結プレート71は、上方へも下方へも移動することを許容される。

0101

従って、図10の状態から、フィン軸53を支点として上流フィン51,52を傾動させるために、操作ノブ48に対し、上下方向、例えば上方へ向かう力が加えられると、その力が、フォーク部49及び伝達軸部58を介して中央の上流フィン51に伝達される。この上流フィン51がフィン軸53を支点として下流側ほど高くなるように傾動される。また、上流フィン51のアーム55、連結ピン56及びカム溝72を通じて連結プレート71に対し、下方へ向かう力が加わる。図12(a),(b)に示すように、各ガイド突起85,83のガイド孔75a,74aにおける位置が上方へ変化することで、各カム溝72,73において各連結ピン56の位置する領域が、平行送風領域Zpに保持されつつ、連結プレート71が上下方向に延びる姿勢を維持しながら下方へ平行移動する。この移動に伴い、各上流フィン51,52の連結ピン56がフィン軸53よりも低い箇所に移動する。上流フィン51,52が互いに平行な状態で、下流側ほど高くなるように傾動され、平行に吹き出される空調用空気A1の向かう方向が、水平から上方へ変更される。

0102

上記とは逆に、図10の状態から、操作ノブ48に対し、下方へ向かう力が加えられると、図13(a),(b)に示すように、上記上方へ向かう力が加えられた場合とは反対方向へ各部が動作する。各ガイド突起85,83のガイド孔75a,74aにおける位置が下方へ変化することで、各カム溝72,73において各連結ピン56の位置する領域が、平行送風領域Zpに保持されつつ、連結プレート71が上下方向に延びる姿勢を維持しながら上方へ平行移動する。この移動に伴い、各上流フィン51,52の連結ピン56がフィン軸53よりも高い箇所に移動する。上流フィン51,52が互いに平行な状態で、下流側ほど低くなるように傾動され、平行に吹き出される空調用空気A1の向かう方向が、水平から下方へ変更される。

0103

一方、図10の状態から、操作部材77に対し、下方へ向かう力が加えられて、同操作部材77が同方向へ回動されると、第1被係合部78及び第2被係合部79が操作部材77の回動中心(軸部17)の周りを図10反時計回り方向へ旋回する。この旋回により、図14(a),(b)に示すように、第1被係合部78における第1伝達軸82の位置と、第2被係合部79における第2伝達軸92の位置とが変化する。第1伝達軸82は、第1伝達領域Z1aのうち第1非伝達領域Z1bから遠ざかった箇所(上流端)から同第1非伝達領域Z1bに隣接する箇所(下流端)に移動する。また、第2伝達軸92は、第2非伝達領域Z2bのうち第2伝達領域Z2aから遠ざかった箇所(下流端)から同第2伝達領域Z2aに隣接する箇所(上流端)に移動する。

0104

操作部材77の回動が第1被係合部78及び第1伝達軸82を介して下側のギヤ81に伝達されて、同ギヤ81が時計回り方向へ回動する。この回動に伴い、ガイド突起83が同ギヤ81の回動中心(軸部18)の周りを時計回り方向へ旋回する。この旋回に伴い、ガイド突起83がガイド孔74aに沿って下方へ移動する。

0105

また、下側のギヤ81の上記回動に伴い、同ギヤ81に対する上側のギヤ84の噛み合い位置が変化し、同上側のギヤ84が下側のギヤ81とは反対方向である反時計周り方向へ回動する。この回動に伴い、ガイド突起85がギヤ84の回動中心(軸部18)の周りを反時計回り方向へ旋回する。この旋回に伴い、ガイド突起85がガイド孔75aに沿って上方へ移動する。

0106

両ガイド突起85,83の上記移動により、両ガイド突起85,83が互いに上下方向へ離間する。
また、両ガイド突起85,83の上記旋回により、連結プレート71に対し、下流側へ向かう力が、ガイド孔75a,74a及びガイドプレート部75,74を介して伝わり、連結プレート71が下流側へ移動する。この移動に伴い、各カム溝72,73が同方向へ平行移動する。各カム溝72,73において連結ピン56の位置する領域が、平行送風領域Zpから、それよりも上流の拡散送風領域Zdに変化する。

0107

上述したように、カム溝72は、空調用空気A1の流れ方向に延びる直線状をなしている。カム溝72よりも上側のカム溝73は、上記流れ方向における下流側ほどカム溝72から上方へ遠ざかる形状に形成されている。カム溝72よりも下側のカム溝73は、上記流れ方向における下流側ほどカム溝72から下方へ遠ざかる形状に形成されている。

0108

そのため、上記のように連結ピン56の位置する領域が変化することで、中央の上流フィン51は水平状態(上流リテーナ12における上壁部25及び底壁部26に対し略平行な状態)を維持する。中央の上流フィン51挟んで互いに線対称の位置関係にある上流フィン52は互いに反対方向へ傾く。中央の上流フィン51よりも上側の上流フィン52は下流側ほど高くなるように傾斜し、中央の上流フィン51よりも下側の上流フィン52は下流側ほど低くなるように傾斜する。しかも、複数の上流フィン52は、上流フィン51から遠いものほど大きく傾斜する。

0109

このように、隣り合う上流フィン51,52は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭くなるように傾動される。
空調用空気A1は、隣り合う上流フィン51,52間等を、同上流フィン51,52等に沿って流れることで吹出口29から拡散送風モードで吹き出す。吹き出した空調用空気A1は、下流側ほど広い領域に行き渡るように拡散される。送風モードとして平行送風モードが選択された場合よりも乗員の広い部位に対し、弱い空調用空気A1が吹付けられる。

0110

また、上記拡散送風モードでは、上側のガイド突起85が上側のガイド孔75aの上端部に到達し、下側のガイド突起83が下側のガイド孔74aの下端部に到達する。このように、拡散送風モードでは、両ガイド突起85,83が互いに最も離間し、各ガイド孔75a,74aのうち他方のガイド孔74a,75aから最も遠い箇所に位置する。連結プレート71が、ガイド孔75a,74aの延びる方向である上下方向へ移動することを両ガイド突起85,83によって規制される。

0111

従って、フィン軸53を支点として上流フィン51,52を傾動させるために、操作ノブ48を上下方向へスライド移動させる操作が行なわれても、各連結ピン56がカム溝72,73の拡散送風領域Zdに保持されつつ連結プレート71が上下方向へ移動することが許容されない。隣り合う上流フィン51,52は、それらの上流端の間隔が下流端の間隔よりも狭い状態を保持しつつ傾動することができず、拡散される空調用空気A1の向かう方向が変更されない。

0112

従って、拡散送風モードを維持しながら上流フィン51,52が傾動される場合に比べると、拡散送風モードにされた複数の上流フィン51,52のうち、上端に位置する上流フィン52をリテーナ本体11の上壁部25に接近させ、下端に位置する上流フィン52を底壁部26に接近させることができる。これらの接近により、拡散される空調用空気A1の範囲を、拡散送風モードを維持しながら上流フィン51,52が傾動される場合よりも広くすることができる。

0113

なお、このときには、操作部材77の回動が第2伝達軸92に伝達されない。リンク部材86が移動せず、シャットダンパ61が傾動せず、通風路22の開度調整が行なわれない。通風路22の開度は、採り得る最大(全開状態)のままである。

0114

上記図14(a),(b)に示すように、送風モードが拡散送風モードに切り替えられた状態から、操作部材77がさらに下方へ回動操作されると、それに伴い第1被係合部78が、操作部材77の回動中心(軸部17)の周りを反時計回り方向へ旋回することから、第1伝達軸82が第1伝達領域Z1aから第1非伝達領域Z1bに移る。第1伝達軸82は、操作部材77の下方への回動操作量が多くなるに従い、第1非伝達領域Z1bのうち第1伝達領域Z1aから下流側へ遠ざかる。また、操作部材77の下方への回動操作に伴い第2被係合部79が、操作部材77の回動中心(軸部17)の周りを反時計回り方向へ旋回することから、第2伝達軸92は、第2伝達領域Z2aのうち第2非伝達領域Z2bに隣接する箇所(下流端)から同第2非伝達領域Z2bから遠ざかった箇所(上流端)に移動する。

0115

リンク部材86の下流側の端部の第2伝達軸92が、操作部材77の回動中心(軸部17)の周りを反時計回り方向へ旋回し、リンク部材86が下流側へ平行移動する。これに伴い、リンク部材86の上流側の端部が下流側へ移動する。シャットダンパ61がダンパ軸64を支点として、通風路22の開度を小さくする方向へ傾動させられる。従って、吹出口29から吹き出される空調用空気A1の勢いを、操作部材77の回動操作に応じて徐々に(無段階に)弱めていくことができる。

0116

第2伝達軸92が第2伝達領域Z2aの第2非伝達領域Z2bから最も遠ざかった箇所(上流端)に達すると、シャットダンパ61は図15において破線で示す位置まで傾動する。シール部材63が、上壁部25及び底壁部26に加え、両側壁部23,24に接触する。通風路22の開度が最小となり、空調用空気A1がシャットダンパ61よりも下流側へ流れることを規制され、吹出口29からの空調用空気A1の吹き出しが遮断される。

0117

ところで、通風路22の開度が最小の上記状態から、操作部材77が上記とは逆の方向(上方)へ回動操作されると、シャットダンパ61が通風路22の開度を大きくする方向へ傾動される。開度が採り得る最大にされた状態から、操作部材77が上記方向へさらに回動操作されると、送風モードが拡散送風モードから平行送風モードに切り替えられる。従って、吹出口29から吹き出される空調用空気A1の勢いを、操作部材77の操作に応じて徐々に(無段階に)強めていくことができる。

0118

なお、上記のように、送風モードが拡散送風モードから平行送風モードに切り替えられる場合には、第1伝達軸82は、第1伝達領域Z1aのうち第1非伝達領域Z1bに隣接した箇所(下流端)から遠ざかった箇所(上流端)に移動する。また、第2伝達軸92は、第2非伝達領域Z2bのうち第1伝達領域Z1aに隣接する箇所(上流端)から第1伝達領域Z1aから遠ざかった箇所(下流端)に移動する。

0119

このように、単一の操作部材77を回動操作することで、送風モードを切り替えること、及び平行送風モードでの空調用空気A1の吹き出し方向の変更を許容することに加え、シャットダンパ61を駆動して通風路22の開度を調整することができる。

0120

なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
・第1被係合部78及び第2被係合部79は、操作部材77を貫通する長孔に代えて、貫通せず底を有する溝部によって構成されてもよい。

0121

・カム溝72,73は、連結プレート71の厚み方向に貫通されたものであってもよいし、貫通されず底を有するものであってもよい。
・ガイド孔75a,74aは、ガイドプレート部75,74の厚み方向に貫通されたものであってもよいし、貫通されず底を有するものであってもよい。

0122

・上流フィン51,52に代えて、下流フィン41,42が、平行送風モード及び拡散送風モードの設定される対象のフィンとされてもよい。
・操作部材77とは別の部材が操作されることによって、シャットダンパ61が傾動されるように変更されてもよい。

0123

・上記空調用レジスタは、車室内においてインストルメントパネルとは異なる箇所に設けられる空調用レジスタにも適用可能である。
・上記空調用レジスタは、空調装置から送られてきて室内に吹き出す空調用空気A1の向きをフィンによって調整することのできるものであれば、車両に限らず広く適用可能である。

0124

・上記空調用レジスタは、吹出口29が横長となるように配置されるタイプの空調用レジスタにも適用可能である。この場合、下流フィン41,42として、それぞれ左右方向へ延びるものが用いられ、これらが上下方向に配列される。複数の上流フィン51,52としては、それぞれ上下方向へ延びるものが用いられ、これらが互いに左右方向に離間した状態で配列される。

0125

・上記空調用レジスタは、吹出口29が正方形又はそれに近い形状を有する空調用レジスタにも適用可能である。

0126

10…リテーナ、22…通風路、29…吹出口、51,52…上流フィン(フィン)、53…フィン軸、56…連結ピン、61…シャットダンパ、64…ダンパ軸、71…連結プレート,72,73…カム溝、74a,75a…ガイド孔(許容部の一部を構成)、77…操作部材、78…第1被係合部(被係合部)、79…第2被係合部、81,84…ギヤ、82…第1伝達軸(伝達軸)、83,85…ガイド突起(許容部の一部を構成)、86…リンク部材、92…第2伝達軸、A1…空調用空気、DM…駆動機構、TM…伝達機構、Zd…拡散送風領域、Zp…平行送風領域、Z1a…第1伝達領域、Z1b…第1非伝達領域、Z2a…第2伝達領域、Z2b…第2非伝達領域。

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