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技術 岩ずりの不溶化システム、トンネル掘削システムおよびトンネル施工方法

出願人 大成建設株式会社
発明者 高畑陽根岸昌範柴田勝実
出願日 2016年5月18日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-099371
公開日 2017年11月24日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-205701
状態 特許登録済
技術分野 固体廃棄物の処理 トンネル内の通風・安全装置・運搬 立坑・トンネルの掘削技術 水処理一般
主要キーワード 積載機 不溶化処理後 シート養生 仮置き場 合流装置 施工サイクル ロックボルト孔 機械掘削
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
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図面 (7)

課題

自然由来重金属等を含む岩ずりを、簡易不溶化することを可能とした岩ずりの不溶化システムトンネル掘削システムおよびトンネル施工方法を提供する。

解決手段

岩ずりG2を細粒分G3と粗粒分G4とに振り分け分級機5と、細粒分G3と不溶化材Fとを混合撹拌する撹拌機6とを備えている岩ずりの不溶化システムを利用して、トンネルTの掘進により発生した岩ずりを不溶化材Fと混合撹拌した後、岩ずりと前記不溶化材Fとの混合体GF1をトンネル坑外搬出する。

概要

背景

トンネル等の施工に伴い発生した岩ずりは、トンネル坑外搬出された後、廃棄物として処分場へ搬出するか、盛土材埋め戻し材として再利用するのが一般的である。
なお、トンネル工事に限らず、掘削工事において発生した自然由来重金属等を含む土壌埋立処分あるいは再利用する場合には、土壌汚染対策法に該当しない場合でも、土壌汚染対策法に準じた適切な処理を行う必要がある。
自然由来重金属等を含む岩ずりの処理方法としては、不溶化材を含む透水層上に自然由来重金属等を含有する岩ずりを盛り立てることで、浸透水に含まれる重金属などを吸着不溶化する吸着層工法や、自然由来重金属等を含有する土壌や岩を止水シート等で覆うことで汚染物質を封じ込めるシート養生等が知られている。また、特許文献1には、自然由来重金属等を含有する土壌に不溶化材を混合して盛土材として使用する不溶化方法が開示されている。

なお、土壌汚染対策法では、粒径2mm以上のものは土壌に該当せず、法の規制が適用されない。また、粒径の大きな(粒径2mm超)岩は、一般的に粒径2mm以下の土壌に比べると比表面積が小さいため、単位重量当たり重金属溶出量も小さい。岩の不溶化を行うためには岩を破砕して不溶化材と混ぜやすくする必要があり、岩を破砕すると重金属の溶出リスクが増加するだけでなく、破砕を行う工程が追加されるため、粒径が2mmを超える岩に対する不溶化処理方法は普及していなかった。

概要

自然由来重金属等を含む岩ずりを、簡易に不溶化することを可能とした岩ずりの不溶化システムトンネル掘削システムおよびトンネル施工方法を提供する。岩ずりG2を細粒分G3と粗粒分G4とに振り分け分級機5と、細粒分G3と不溶化材Fとを混合撹拌する撹拌機6とを備えている岩ずりの不溶化システムを利用して、トンネルTの掘進により発生した岩ずりを不溶化材Fと混合撹拌した後、岩ずりと前記不溶化材Fとの混合体GF1をトンネル坑外へ搬出する。

目的

本発明は、自然由来重金属等を含む岩ずりを、破砕することなく簡易かつ均一に不溶化することを可能とした岩ずりの不溶化システム、トンネル掘削システムおよびトンネル施工方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ずり細粒分粗粒分とに振り分け分級機と、前記細粒分と不溶化材とを混合撹拌する撹拌機と、を備えていることを特徴とする、岩ずりの不溶化ステム

請求項2

前記岩ずりを破砕する破砕機をさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の岩ずりの不溶化システム。

請求項3

前記粗粒分を水洗いす洗浄装置と、前記洗浄装置から排出された濁水無害化処理する濁水処理装置と、をさらに備えていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の岩ずりの不溶化システム。

請求項4

前記撹拌機から排出された細粒分と前記粗粒分とを混合する第二の撹拌機をさらに備えていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の岩ずりの不溶化システム。

請求項5

前記撹拌機から排出された細粒分に前記粗粒分を合流させる合流機をさらに備えていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の岩ずりの不溶化システム。

請求項6

トンネル掘削に伴い発生した岩ずりを破砕する破砕機と、破砕された前記岩ずりを前記トンネルの坑外へと搬送するベルトコンベアと、前記岩ずりと不溶化材とを混合撹拌する撹拌機と、を備えるトンネル掘削システムであって、前記撹拌機が、前記破砕機から坑口までの間に配設されていることを特徴とする、トンネル掘削システム。

請求項7

トンネルの掘進により発生した岩ずりを不溶化材と混合撹拌する撹拌工程と、前記岩ずりと前記不溶化材との混合体を、トンネル坑外搬出する搬出工程と、を備えることを特徴とする、トンネル施工方法

技術分野

0001

本発明は、岩ずり不溶化ステムトンネル掘削システムおよびトンネル施工方法に関する。

背景技術

0002

トンネル等の施工に伴い発生した岩ずりは、トンネル坑外搬出された後、廃棄物として処分場へ搬出するか、盛土材埋め戻し材として再利用するのが一般的である。
なお、トンネル工事に限らず、掘削工事において発生した自然由来重金属等を含む土壌埋立処分あるいは再利用する場合には、土壌汚染対策法に該当しない場合でも、土壌汚染対策法に準じた適切な処理を行う必要がある。
自然由来重金属等を含む岩ずりの処理方法としては、不溶化材を含む透水層上に自然由来重金属等を含有する岩ずりを盛り立てることで、浸透水に含まれる重金属などを吸着不溶化する吸着層工法や、自然由来重金属等を含有する土壌や岩を止水シート等で覆うことで汚染物質を封じ込めるシート養生等が知られている。また、特許文献1には、自然由来重金属等を含有する土壌に不溶化材を混合して盛土材として使用する不溶化方法が開示されている。

0003

なお、土壌汚染対策法では、粒径2mm以上のものは土壌に該当せず、法の規制が適用されない。また、粒径の大きな(粒径2mm超)岩は、一般的に粒径2mm以下の土壌に比べると比表面積が小さいため、単位重量当たり重金属溶出量も小さい。岩の不溶化を行うためには岩を破砕して不溶化材と混ぜやすくする必要があり、岩を破砕すると重金属の溶出リスクが増加するだけでなく、破砕を行う工程が追加されるため、粒径が2mmを超える岩に対する不溶化処理方法は普及していなかった。

先行技術

0004

特開2009−249554号公報

発明が解決しようとする課題

0005

岩盤掘削により発生する岩ずりには、粒径2mm以下の細粒分と、粒径2mmを超える粗粒分とが含まれている。岩ずりの不溶化処理を行えば、施工時から不溶化効果を期待することができるものの、粒度分布が大きい岩ずりを均一に不溶化するためには、岩ずりを破砕して細粒化した後に多量の不溶化材を混合する必要がある。
このような観点から、本発明は、自然由来重金属等を含む岩ずりを、破砕することなく簡易かつ均一に不溶化することを可能とした岩ずりの不溶化システム、トンネル掘削システムおよびトンネル施工方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

前記課題を解決するために、本発明の不溶化システムは、岩ずりを細粒分と粗粒分とに振り分け分級機と、前記細粒分と不溶化材とを混合撹拌する撹拌機とを備えていることを特徴としている。
かかる不溶化システムによれば、分級機により振り分けられた細粒分に対して不溶化材を撹拌混合するため、不溶化材の使用量を削減することができ、ひいては、岩ずりの不溶化処理を効率的に行うことができる。不溶化処理後の細粒分は、第二の撹拌機または合流機を介して粗粒分と混合または合流させることで、岩ずりに対して均一な不溶化処理が可能となる。
なお、前記岩ずりを破砕する破砕機を備えていれば、大型の岩ずりを取扱いやすい大きさにすることができ、作業性が向上する。
また、前記粗粒分を水洗いす洗浄装置と、前記洗浄装置から排出された濁水無害化処理する濁水処理装置とを備えていれば、粗粒分に付着した細粒分を取り除くことができる。

0007

また、本発明のトンネル掘削システムは、トンネルの掘削に伴い発生した岩ずりを破砕する破砕機と、破砕された前記岩ずりを前記トンネルの坑外へと搬送するベルトコンベアと、前記岩ずりと不溶化材とを混合撹拌する撹拌機とを備えるものであって、前記撹拌機が前記破砕機から坑口までの間に配設されていることを特徴としている。
かかるトンネル掘削システムによれば、切羽で発生した岩ずりに対して、トンネル坑内において不溶化処理を施すことができる。そのため、トンネル坑外に岩ずりの処理設備や処理ヤード等を必要としない。

0008

また、本発明のトンネル施工方法は、トンネルの掘進により発生した岩ずりを不溶化材と混合撹拌する撹拌工程と、前記岩ずりと前記不溶化材との混合体をトンネル坑外へ搬出する搬出工程とを備えることを特徴としている。
かかるトンネル施工方法によれば、切羽で発生した岩ずりに対して、トンネル坑内において施工サイクルに影響を及ぼすことなく不溶化処理を施すことができる。
なお、前記撹拌工程の前に、前記岩ずりを破砕する破砕工程を備えていれば、比較的大きな岩塊をベルトコンベア等の搬送手段による搬送が可能な形状に調整することができる。

0009

また、前記撹拌工程の前に、前記岩ずりを細粒分と粗粒分とに分級する分級工程を備え、前記撹拌工程では、前記細粒分と不溶化材とを混合撹拌するのが望ましい。この場合には、搬出工程の前に、前記混合体と前記粗粒分とを混合する第二撹拌工程あるいは前記混合体に前記粗粒分を合流させる合流工程を実施するとよい。このようにすると、切羽において発生した岩ずりの量と、トンネル坑外に搬出する岩ずりの量を同一にすることができる。
さらに、前記粗粒分に対して水洗いを行い、前記粗粒分の表面に付着した細粒分を前記粗粒分から除去する分離工程を備えていてもよい。この場合、前記撹拌工程では、前記分離工程において前記粗粒分から分離された細粒分も含めて不溶化材と混合撹拌すれば、より確実に岩ずりの不溶化処理を行うことができる。

発明の効果

0010

本発明の岩ずりの不溶化システム、トンネル掘削システムおよびトンネル施工方法によれば、自然由来重金属等を含む岩ずりを簡易かつ均一に不溶化することが可能となる。

図面の簡単な説明

0011

第一の実施形態にかかるトンネル掘削システムの概要を示す模式図である。
(a)はトンネルの支保構造の一例を示す横断図、(b)は同縦断図である。
他の形態にかかるトンネル掘削システムの概要を示す模式図である。
(a)および(b)は、その他の形態にかかるトンネル掘削システムの概要を示す模式図である。
第二の実施形態にかかるトンネル掘削システムの概要を示す模式図である。
岩ずりの不溶化システムの一例を示す模式図である。

実施例

0012

<第一の実施形態>
第一の実施形態では、自然由来の重金属等を含有する岩盤層を掘進するトンネルを施工する場合について説明する。
本実施形態では、図1に示すように、トンネル掘削機2と、破砕機3と、ベルトコンベア4と、分級機5と、第一撹拌機61と、第二の撹拌機62とを備えたトンネル掘削システム1を利用して、トンネルTの施工を行う。
本実施形態のトンネル掘削システム1は、トンネルTの掘進に伴い発生した自然由来の重金属を含む岩ずりを、不溶化する岩ずりの不溶化システムの機能を備えている。

0013

本実施形態のトンネル施工方法は、試験工程、掘削工程、支保工程、破砕工程、分級工程、第一撹拌工程、第二撹拌工程および搬出工程を備えている。
試験工程では、トンネルTの本施工の前に、自然由来の重金属を含有する岩ずりの不溶化に必要な不溶化材の添加量を決定する。
試験工程では、トンネルTの掘削に伴い発生した岩ずりに対して室内試験を行い、岩ずりの重金属溶出リスクを検討する。

0014

まず、岩ずりに対して有姿のままふるい分けを行い、試験に適した粒度範囲試料分別する。なお、ふるい分け方法は、実際の施工で実施する分級回数や分級径に合わせて決定する。
破砕機3による岩ずりの破砕後の最大粒径は、200mmでセットされることが多い。そのため、破砕後の粒度分布の最大値は200mmとなり、粒径200mmから1mmまでの粒度分布が不溶化処理量の指標となる。なお、破砕後の粒度分布は、累積確率で取りまとめる。

0015

次に、個々の粒分に最適な溶出試験選定し、各粒分での重金属の溶出リスクを検討する。このとき、個々の粒分の粒径が変化しない条件(粒分が破砕しない条件)で試験を行う。本実施形態では、2.5mm以下、2.5〜5mm、5〜10mm、10mm以上でふるい分けを行った試料について、それぞれ溶出試験を行い、重金属が検出される最大粒径Dmax(mm)を確認する。なお、粒径が2mm以下の粒分については、土壌汚染対策法に準拠した溶出試験を行うことを基本とする。また、ふるい分けの分級範囲は前記の範囲に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
一般的に、粒径が大きい粒分ほど溶出水浸出水)が環境基準値を満たす可能性が高く、粒径が小さい粒分ほど溶出水が環境基準値を超過する可能性が高い。本室内試験では、環境基準値を満たす粒分と満たさない粒分の境界の粒径を決定する。境界値以下の粒径の粒分については不溶化が必要となる。

0016

続いて、最大粒径Dmax(mm)でふるい分けられた不溶化が必要な粒分について、不溶化材の適正な投入量を決定する。不溶化材の混入率毎に溶出試験を行い、岩質毎の適正な不溶化材混合量(投入量)VW(kg/m3)を設定する。

0017

掘削工程は、地山切削して、地中掘削坑(トンネルT)を形成する工程である。
本実施形態では、発破掘削方式により地山の掘削を行うものとし、トンネル掘削機2として、装薬孔ロックボルト孔等の削孔を行う穿孔機ドリルジャンボ等)を使用する。また、本実施形態では、全断面掘削工法を採用する。
なお、トンネルTの掘削方法は限定されるものではなく、例えば機械掘削工法を採用してもよい。また、トンネル掘削機2は、穿孔機に限定されるものではなく、例えば自由断面掘削機トンネルボーリングマシーンを使用する等、トンネルTの掘削方法、地山状況およびトンネル断面形状等に応じて適宜決定すればよい。さらに、トンネルTの掘削工法は限定されるものではなく、例えば、ベンチカット工法導坑先進工法等を採用してもよい。

0018

支保工程は、図2(a)および(b)に示すように、地山の掘削によって露出した地山面を支保工TSにより閉合する工程である。
本実施形態のトンネルの支保工TSは、地山面に吹き付けられた吹付けコンクリートTS1、トンネル軸方向に対して所定のピッチで設けられた鋼製支保工TS2、鋼製支保工TS2同士の間においてトンネル周方向に間隔をあけて打設された複数本ロックボルトTS3により構成されている。なお、支保工の構成は限定されるものではなく、地山等級に応じて適宜設定すればよい。また、必要に応じて先受け工等の補助工法を併用してもよい。

0019

破砕工程は、図1に示すように、トンネルTの掘削に伴い発生した岩ずりG1を破砕機3により破砕する工程である。
破砕機3は、破砕後の最大粒径が200mmになるように、岩ずりを破砕する。なお、破砕機3により破砕された岩ずりの最大粒径は限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
切羽Kにおいて発破により切り崩された岩ずりG1には、ベルトコンベア4による搬送が困難な大きさの岩塊が含まれている。そのため、破砕工程では、粒径が大きな岩石を破砕することで、ベルトコンベア4で搬送可能な形状にする。

0020

なお、本実施形態の破砕機3は、走行手段を備えている。発破時には、破砕機3を坑口側退避させておき、発破後、破砕機3を切羽近傍へ移動させる。本実施形態では、ホイールローダ等のずり積載機21を利用して岩ずりを破砕機3に投入する。なお、破砕機3は、1回(1サイクル)の掘削で発生した岩ずりを、次の掘削までに処理できる能力を有している。
破砕機3により破砕した岩ずりG2は、ベルトコンベア4を利用して坑口側へ搬送する。ベルトコンベア4は、トンネルの掘削に伴い発生した岩ずりGを、切羽近傍からトンネルの坑外へと搬送する。本実施形態では、複数のベルトコンベア41,42,…を組み合わせることにより、トンネル切羽から坑口まで岩ずりを連続搬送することができる。なお、ベルトコンベア4は、1回(1サイクル)の掘削で発生した岩ずりを、次の掘削までに搬出する運搬能力を有している。

0021

分級工程は、破砕機3により破砕された岩ずりG2を分級機5により細粒分と粗粒分とに振り分ける工程である。本実施形態では、粒径がDmax以下のものを細粒分G3、粒径がDmax以上のものを粗粒分G4とする。なお、細粒分と粗粒分との境界値は限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
本実施形態の分級機5は、いわゆる振動ふるいであって、ベルトコンベア4と連続的に配置されている。すなわち、破砕機3により破砕された岩ずりG2は、第一ベルトコンベア41により分級機5に搬送される。分級機5の坑口側には、2つのベルトコンベア(第二ベルトコンベアおよび第三ベルトコンベア)42,43が配設されており、分級機5によって振り分けられた細粒分G3と粗粒分G4は、ベルトコンベア42,43により別々に搬送される。なお、分級機5は、ベルトコンベア4の運搬能力以上の処理能力を有しているのが望ましい。

0022

第一撹拌工程は、岩ずりの細粒分G3と不溶化材Fとを混合撹拌する工程である。
第二ベルトコンベア42により搬送された細粒分G3は、不溶化材Fとともに第一撹拌機61に投入される。第一撹拌機61は、細粒分G3と不溶化材Fとを均一になるまで混合撹拌する。第一撹拌機61には、試験工程において決定した量VW(kg/m3)の不溶化材を投入する。
第一撹拌機61により撹拌混合された細粒分G3と不溶化材Fとの混合体GF1は、第四ベルトコンベア44により第二撹拌機62に搬送される。
なお、第一撹拌機61の形式は限定されるものではなく、例えばバッチ式であってもよいし、連続混合式であってもよい。また、第一撹拌機61は、第二ベルトコンベア42の運搬能力以上の処理能力を有しているのが望ましい。

0023

第二撹拌工程は、混合体GF1と粗粒分G4とを混合する工程である。
第四ベルトコンベア44により搬送された混合体GF1および第三ベルトコンベア43により搬送された粗粒分G4は、第二撹拌機62に投入されて、撹拌混合される。このとき、必要に応じて不溶化材Fを添加してもよい。
なお、第二撹拌機62の形式は限定されるものではなく、例えばバッチ式であってもよいし、連続混合式であってもよい。なお、第二撹拌機62は、ベルトコンベア4の運搬能力以上の処理能力を有しているのが望ましい。

0024

搬出工程は、岩ずり(細粒分および粗粒分)と不溶化材との混合体GF2を、トンネル坑外へ搬出する工程である。第二撹拌機62の坑口側には、第二撹拌機62から排出された混合体を載荷することができるように、第五ベルトコンベア45が配設されている。第二撹拌機62から排出された混合体GF2は、第五ベルトコンベア45によりトンネル坑外の仮置き場Yへ搬出される。

0025

本実施形態のトンネル施工方法によれば、切羽で発生した岩ずりに対して、トンネル坑内において施工サイクルに影響を及ぼすことなく不溶化処理を施すことができる。そのため、トンネル坑外に岩ずりの処理設備や処理ヤード等を必要としない。
また、本実施形態のトンネル施工方法によれば、岩ずりを破砕する破砕工程を備えているため、比較的大きな岩塊をベルトコンベアによる搬送が可能な形状に調整することができる。そして、分級機5により振り分けられた細粒分G3に対して不溶化材Fを撹拌混合するため、不溶化材Fの使用量を削減することができ、ひいては、岩ずりの不溶化処理を効率的に行うことができる。

0026

また、粗粒分G4は、第二撹拌機62によって細粒分G3と不溶化材Fとの混合体GF1と混合される。このようにすると、全ての岩ずりに対して不溶化が必要な場合や、粗粒分G4の表面に細粒分が付着している場合であっても、不溶化材Fが均一に混合されるため、均一な不溶化処理が実現される。
また、本実施形態のトンネル施工方法によれば、細粒分G3と粗粒分G4とを合流させた状態でトンネル坑外へ搬出するため、トンネルTの掘削により発生した岩ずりの全てを同時に搬出することができる。そのため、トンネルの施工サイクルに影響を及ぼすことがなく、効率的な施工が可能となる。
また、粗粒分G4に対して混合撹拌を最小限に抑えることで、撹拌によって粗粒分G4が細かく破砕されることを防止できる。

0027

なお、第一の実施形態では、分級機5により分離された粗粒分G4を、第二撹拌機62を利用して混合体GF1と混合撹拌する場合について説明したが、粗粒分G4を不溶化処理を施す必要がない場合には、第二撹拌機62に代えて合流装置8(図3参照)によって、混合体GF1に粗粒分G4を合流させてもよい(合流工程)。ここで、合流装置8とは、混合体GF1と粗粒分G4とを撹拌することなく合流させる装置であって、例えば、スクリューコンベア等を使用することができる。
また、図3に示すように、トンネル掘削機2として、自由断面掘削機等を採用した場合等において、切羽Kの切削により発生した岩ずりG1がベルトコンベア4による搬送が可能な程度に小さい場合(またはDmax以下の場合等)には、破砕工程(破砕機3)は省略してもよい。

0028

また、岩ずりG全体に対して不溶化処理を施す必要がある場合には、図4(a)に示すように、分級工程および第二撹拌工程(合流工程)を省略してもよい。また、粗粒分の粒径が比較的小さい場合や、撹拌しても粗粒分が細粒化し難い場合等には、第一撹拌工程において全岩ずりと不溶化材Fとを混合撹拌してもよい(図4(a)参照)。
また、粗粒分G4を不溶化する必要がない場合には、図4(b)に示すように、混合体GF1と混合または合流させることなく、粗粒分G4をトンネル坑外へ搬出してもよい。

0029

<第二の実施形態>
第二の実施形態では、第一の実施形態と同様に、自然由来の重金属等を含有する岩盤層にトンネルを施工する場合について説明する。
本実施形態では、図5に示すように、トンネル掘削機2と、破砕機3と、ベルトコンベア4と、分級機5と、撹拌機6と、洗浄手段7と、合流装置8と、濁水処理装置9とを備えたトンネル掘削システム1を利用して、トンネルTの施工を行う。
本実施形態のトンネル掘削システム1は、トンネルTの掘進に伴い発生した自然由来の重金属を含む岩ずりを、盛土材等として再利用することが可能になるように不溶化する岩ずりの不溶化システムの機能を備えている。

0030

本実施形態のトンネル施工方法は、試験工程、掘削工程、支保工程、破砕工程、分級工程、分離工程、撹拌工程、合流工程および搬出工程を備えている。
なお、試験工程、掘削工程、支保工程、破砕工程および分級工程の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。

0031

分離工程は、粗粒分G4に対して水洗いを行い、粗粒分G4の表面に付着した細粒分(以下、「付着分G5」という)を粗粒分G4から除去する工程である。
分級機5から排出された粗粒分G4は、第三ベルトコンベア43を介して洗浄装置7へ搬送される。本実施形態の洗浄装置は、ふるいと送水用ノズル(図示せず)とを備えている。粗粒分G4は、ふるい上で水を吹き付けられることで、粗粒分G6と付着分G5とに分離される。なお、粗粒分G6から付着分G5を分離する方法は限定されるものではない。例えば、水中で粗粒分G6をゆっくり撹拌した後、ふるいに通すことで分離してもよい。
付着分G5は、第四ベルトコンベア44により、撹拌機6へ搬送される。
一方、付着分が除去された粗粒分G6は、第五ベルトコンベア45により、合流装置8へ搬送される。
なお、粗粒分G4の洗浄に伴い発生した濁水Woは、トンネル坑外に配設された濁水処理機9に送水されて、無害化処理される。なお、濁水処理装置9は、トンネル坑内に配設されていてもよい。

0032

撹拌工程は、細粒分G3および付着部G5と不溶化材Fとを混合撹拌する工程である。
第二ベルトコンベア42により搬送された細粒分G3および第四ベルトコンベア44により搬送された付着部G5は、不溶化材Fとともに第一撹拌機6に投入される。撹拌機6は、細粒分G3と付着部G5と不溶化材Fとが均一になるまで混合撹拌する。このとき、試験工程において決定した量の不溶化材Fを添加する。
撹拌機6により撹拌混合された細粒分G3、付着分G5および不溶化材Fの混合体GF1は、第七ベルトコンベア47により合流装置8に搬送される。なお、撹拌機6は、第二ベルトコンベア42の運搬能力以上の処理能力を有しているのが望ましい。

0033

合流工程は、混合体GF1と粗粒分G6とを混合する工程である。
第七ベルトコンベア47により搬送された混合体GF1および第五ベルトコンベア45により搬送された粗粒分G6は、合流装置8内で合流される。なお、合流装置8は、ベルトコンベア4の運搬能力以上の処理能力を有しているのが望ましい。

0034

搬出工程は、岩ずり(細粒分および粗粒分)と不溶化材Fとの混合体GF2を、トンネル坑外へ搬出する工程である。合流装置8の坑口側には、合流装置から排出された混合体GF2を載荷することができるように、第八ベルトコンベア48が配設されている。合流装置8から排出された混合体GF2は、第八ベルトコンベア48によりトンネル坑外の仮置き場Yへ搬出される。

0035

本実施形態のトンネル施工方法によれば、粗粒分G4に対して水洗いを行い、粗粒分G4の表面に付着した細粒分(付着分G5)を粗粒分G6から除去した後、粗粒分G6から分離された細粒分(付着分)G5も含めて不溶化材Fと混合撹拌しているため、確実に岩ずりの不溶化処理を行うことができる。
また、粗粒分G4の水洗いによって発生した濁水WOは、濁水処理機9によって無害化処理してから排水するため、周囲の環境に影響を及ぼすこともない。
この他の第二の実施形態のトンネル施工方法の作用効果は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。

0036

なお、第二の実施形態では、洗浄装置7から排出された粗粒分G6を、合流装置を利用して混合体GF1と合流させる場合について説明したが、粗粒分G6についても不溶化処理を施す必要がある場合には、合流装置8に代えて第二撹拌機によって、混合体GF1と混合撹拌してもよい(第二混合工程)。このとき、必要に応じて不溶化材Fを添加してもよい。
また、粗粒分G6は、混合体GF1と混合または合流させることなく、トンネル坑外へ搬出して細粒分とは別の用途で使用してもよい。

0037

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記各実施形態では、トンネルの施工に伴い発生した岩ずりに対して不溶化処理を行う場合について説明したが、本発明の岩ずりの不溶化システムは、トンネルの施工に限らず、他の工事等において発生した岩ずりの不溶化処理に使用してもよい。例えば、採石場において自然由来の重金属を含有する岩ずりの不溶化処理に使用してもよい。このとき、岩ずりの不溶化処理システム1は、分級機5により岩ずりGを細粒分G3と粗粒分G4とに分離した後、撹拌機6を利用して細粒分と不溶化材とを混合撹拌すればよい(図6参照)。

0038

1トンネル掘削システム(岩ずりの不溶化システム)
掘削機(トンネル掘削機)
3破砕機
4ベルトコンベア
5分級機
6撹拌機
61 第一撹拌機
62 第二撹拌機
7洗浄装置
8合流装置
9濁水処理機
G 岩ずり
T トンネル

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