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技術 シークァーサー果実含有加工食品及びその製造方法

出願人 マルボシ酢株式会社
発明者 星野宗広田中雅裕
出願日 2016年5月20日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-101856
公開日 2017年11月24日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-205090
状態 未査定
技術分野 食品の着色及び栄養改善 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード 果実表皮 使用食品 含有加工 K領域 最尤法 利用用途 ミカン科ミカン属 タレ類
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

シークァーサー収穫時期などに左右されずに、その品質酸味等)が安定して得られるシークァーサー果実含有加工食品及びその製造方法等を提供する。

解決手段

特定の塩基配列からなるDNAを含有するシークァーサーの果汁果肉果皮から選ばれる1以上を、例えば、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類ドレッシング類リキュール類などの加工食品に1〜50重量%程度配合することで、酸味等が安定したシークァーサー果実含有加工食品を得ることができる。

概要

背景

シークァーサーCitrus depressa)はミカン科ミカン属常緑低木で、柑橘類分類されているが、系統名が付されているものだけでも十数種あり、全体では200種類を超えると言われている。けれども、果実食用として用いられているもののほとんどは琉球諸島などで他の柑橘類と交配・改良した種(縄株)、あるいは、この沖縄株を他の地域で栽培したものであり、これは10月下旬から果実が着色し始め、12月上旬頃には熟して果皮黄橙色となる。

シークァーサーの果実は、果汁糖度が低く且つ酸味が強く、その強い酸味独特香味を生かして、生食以外にも多くの加工食品調味料酒類清涼飲料など)に利用されている。例えば、沖縄株のシークァーサーエキスや果汁を含有する液体調味料等がいくつか提案されている(特許文献1、2)。

しかし、この沖縄株シークァーサーの果実は8〜10月頃、10〜12月頃、12〜2月頃と段階的に酸が減少して糖度が増すため、利用用途に応じて収穫時期を選択する必要がでてくる。つまり、酢などの強い酸味を生かした加工食品用には主に8〜10月頃に収穫したものを、ジュースなどには主に10〜12月頃に収穫したものを、生食用には主に12〜2月頃に収穫したものを用いることが求められる。

したがって、例えば、シークァーサー果実の酸味を生かした加工食品を製造・販売している業界においては、8〜10月頃に収穫したものが手に入らないと食品品質(特に酸味)が安定しないことが考えられ、よって、特定収穫時期の果実の安定確保が必要とされていた。

一方、シークァーサーは台湾にも何種か自生していることが知られているが、一部の台湾株シークァーサーの果実は現地で生食用として利用される程度で、これを加工食品に用いた例は知られていない。

概要

シークァーサーの収穫時期などに左右されずに、その品質(酸味等)が安定して得られるシークァーサー果実含有加工食品及びその製造方法等を提供する。特定の塩基配列からなるDNAを含有するシークァーサーの果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上を、例えば、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類ドレッシング類リキュール類などの加工食品に1〜50重量%程度配合することで、酸味等が安定したシークァーサー果実含有加工食品を得ることができる。なし

目的

本発明は、シークァーサーの収穫時期などに左右されずに、その品質(酸味等)が安定して得られるシークァーサー果実含有加工食品及びその製造方法等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

列番号1に示す塩基配列からなるDNAを含有するシークァーサー果汁果肉果皮から選ばれる1以上を含有する加工食品

請求項2

加工食品が、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類ドレッシング類リキュール類から選ばれる1以上である、請求項1に記載の食品

請求項3

配列番号1に示す塩基配列からなるDNAを含有するシークァーサーの果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上を、1〜50重量%配合することを特徴とする、加工食品の製造方法。

請求項4

加工食品が、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類、ドレッシング類、リキュール類から選ばれる1以上である、請求項3に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、シークァーサー果実含有加工食品及びその製造方法等に関するものである。詳細には、台湾株シークァーサーの果汁果肉果皮から選ばれる1以上を含有する加工食品及びその製造方法等に関する。

背景技術

0002

シークァーサー(Citrus depressa)はミカン科ミカン属常緑低木で、柑橘類分類されているが、系統名が付されているものだけでも十数種あり、全体では200種類を超えると言われている。けれども、果実が食用として用いられているもののほとんどは琉球諸島などで他の柑橘類と交配・改良した種(縄株)、あるいは、この沖縄株を他の地域で栽培したものであり、これは10月下旬から果実が着色し始め、12月上旬頃には熟して果皮が黄橙色となる。

0003

シークァーサーの果実は、果汁の糖度が低く且つ酸味が強く、その強い酸味独特香味を生かして、生食以外にも多くの加工食品(調味料酒類清涼飲料など)に利用されている。例えば、沖縄株のシークァーサーエキスや果汁を含有する液体調味料等がいくつか提案されている(特許文献1、2)。

0004

しかし、この沖縄株シークァーサーの果実は8〜10月頃、10〜12月頃、12〜2月頃と段階的に酸が減少して糖度が増すため、利用用途に応じて収穫時期を選択する必要がでてくる。つまり、酢などの強い酸味を生かした加工食品用には主に8〜10月頃に収穫したものを、ジュースなどには主に10〜12月頃に収穫したものを、生食用には主に12〜2月頃に収穫したものを用いることが求められる。

0005

したがって、例えば、シークァーサー果実の酸味を生かした加工食品を製造・販売している業界においては、8〜10月頃に収穫したものが手に入らないと食品の品質(特に酸味)が安定しないことが考えられ、よって、特定収穫時期の果実の安定確保が必要とされていた。

0006

一方、シークァーサーは台湾にも何種か自生していることが知られているが、一部の台湾株シークァーサーの果実は現地で生食用として利用される程度で、これを加工食品に用いた例は知られていない。

先行技術

0007

特開2013−141413号公報
特開2010−187546号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、シークァーサーの収穫時期などに左右されずに、その品質(酸味等)が安定して得られるシークァーサー果実含有加工食品及びその製造方法等を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究の結果、配列番号1に示す塩基配列からなるDNAを含有する台湾株シークァーサーの果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上を、例えば、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類ドレッシング類リキュール類などの加工食品に1〜50重量%程度配合することで、シークァーサー果実の収穫時期やその完熟度に左右されずに酸味等が安定したシークァーサー果実含有加工食品を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。

0010

すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)配列番号1に示す塩基配列からなるDNAを含有するシークァーサー(台湾株シークァーサー)の果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上を含有する加工食品。
(2)加工食品が、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類、ドレッシング類、リキュール類から選ばれる1以上である、(1)に記載の食品。
(3)配列番号1に示す塩基配列からなるDNAを含有するシークァーサー(台湾株シークァーサー)の果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上を、1〜50重量%配合することを特徴とする、加工食品の製造方法。
(4)加工食品が、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類、ドレッシング類、リキュール類から選ばれる1以上である、(3)に記載の方法。

発明の効果

0011

本発明によれば、台湾株シークァーサーの果実は熟しても酸味や風香味などが変わらないため、果実の収穫時期等に関係なく使用しても、使用食品の酸味や風香味などが変わらず安定したものとなる。また、台湾株シークァーサーの果実は柑橘フラボノイド類を多く含み、これらを通常の2〜5倍量多く含有する加工食品を得ることができる。

図面の簡単な説明

0012

台湾株シークァーサーの葉緑体遺伝子matK領域の塩基配列(1856bp)を示す。

0013

まず、本発明においては、特定の台湾株シークァーサー(Citrus depressa)の果実を加工食品の製造に用いる。なお、この台湾株シークァーサーの識別については、例えば、葉緑体遺伝子matK領域の塩基配列を確認することにより行うことができる。例示すれば、沖縄株シークァーサーと台湾株シークァーサーは、この領域内で2塩基の違いが認められる。本発明の台湾株シークァーサーの葉緑体遺伝子matK領域の塩基配列を図1に示した。
この領域の塩基配列データから解析すると、台湾株シークァーサーはタチバナに近く、ウンシュウミカンに近い沖縄株シークァーサーとは異なる。

0014

そして、この果実の果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上を加工食品製造に用いる。具体的には、果実を果皮と果肉に分離し、果皮を用いる場合には必要に応じて洗浄してから所要のサイズに切断、粉砕する。果肉は、洗浄後にそのまま用いても良いし、果肉から果汁を搾し、その果汁を用いても良い。さらには、果皮、果肉、果汁を適宜併用しても良い。

0015

加工食品としては、台湾株シークァーサーの果実の酸味や風香味を利用した食品、例えば果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類、ドレッシング類、リキュール類などの液体調味料、飲料等が好適例として示されるが、なんらかの加工を施した食品は全て包含され、これらに限定されるものではない。そして、台湾株シークァーサーの果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上の加工食品への配合量は、製造する加工食品に求める酸味、風香味等を案して適宜設計すれば良いが、例えば1〜50重量%、さらに言えば10〜40重量%配合するのが好適例として示される。

0016

なお、本発明の台湾株シークァーサーの果実は、8月〜翌2月のどの時期に収穫したものでも酸味及び糖度に大きな違いがなく、風香味もほとんど変わらないため、特にその酸味や風香味を生かした加工食品への利用において、収穫時期に関わらず使用することができ、品質のブレによる配合割合等の調整も行う必要がないのが特徴である。

0017

また、本発明の台湾株シークァーサーの果実は柑橘フラボノイド類を多く含むことから、柑橘フラボノイド類を高含有する加工食品製造に非常に好適に用いることができる。さらには、他の機能性成分ビタミンミネラル類食物繊維などをこの加工食品製造に際して併用しても全く問題がない。

0018

このようにして、特定の台湾株シークァーサーの果実を用いて加工食品を製造することで、シークァーサー果実の収穫時期やその完熟度に左右されず、配合割合等を変更しなくても酸味や風香味が安定し且つ柑橘フラボノイド類が多く含まれるシークァーサー果実含有食品を得ることができる。

0019

以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内においてこれらの様々な変形が可能である。

0020

本発明の台湾株シークァーサーの特徴を把握するため、沖縄株シークァーサーとの比較を下記のように行った。

0021

まず、果実の形状や風香味について比較したところ、本発明の台湾株シークァーサーは、沖縄株シークァーサーと比較して果実表皮及びヘソの部分の形状が異なり、また、熟しても酸味が失われないという大きな違いが認められた。そこで、本発明の台湾株シークァーサー及び沖縄株シークァーサーの遺伝子配列の比較を行った。

0022

具体的には、常法により本発明の台湾株シークァーサー及び沖縄株シークァーサーの葉緑体遺伝子matK領域1856塩基を決定し、これらの塩基配列を比較した。この結果、本発明の台湾株シークァーサーと沖縄株シークァーサーの間には2塩基の違いが検出された(図1の172番目及び1420番目の塩基)。

0023

また、これらを既存のDNAデータと比較するために、ミカン科分子系統解析を行ったPenjor & al.(PLOS ONE 8,e62574,2013)のデータを用いた。具体的には、DNAデータベースであるNCBIから、アクセッション番号AB626749からAB626802及びAB762316からAB762396のDNAデータをダウンロードし、コンピュータプログラムEGAver.6を用いてアライメントおよび最尤法系統樹構築した。最尤法で系統樹を構築する際に塩基置換モデルの検討を行いGTR+Gが選択されたので、これを用いて系統樹を構築した。また、ブートストラップ解析を500回で行った。

0024

この結果、Penjor & al.の結果と同様に、Citrus depressaは二つのまとまりに分かれ、沖縄株はそのうちの一つ(1)に含まれた。台湾株はどちらにも含まれず、これらの間に位置した。しかし、(2)のまとまりと台湾株及び(1)のまとまりの関係が弱い(ブートストラップ値が32)ので、これら3者の関係が不明瞭であった。これらの結果は、沖縄株は一般的なシークァーサー及びウンシュウミカンなどと近いが、台湾株はタチバナに近いシークァーサーであることを示している。

0025

実施例1の台湾株シークァーサーの果実を利用した各種加工食品の製造を行った。

0026

実施例1の台湾株シークァーサーの果実(9月頃収穫)から得た果汁10重量%、及び、適量の醤油食塩旨味調味料香辛料増粘剤食用油を配合し、シークァーサードレッシングを製造した。また、収穫時期の異なる果実(12月頃収穫)の果汁を用いても、酸味、風香味等が変わらず、果汁の配合量などを調整する必要がないことも確認できた。

0027

また、実施例1の台湾株シークァーサーの果実(9月頃収穫)から得た果汁40重量%、これと等量の醤油、及び、適量の醸造酒だし汁を配合し、シークァーサーぽん酢を製造した。これも、収穫時期の異なる果実(12月頃収穫)の果汁を用いても、酸味、風香味等が変わらず、果汁の配合量などの調整が必要ないことが確認できた。

0028

さらに、実施例1の台湾株シークァーサーの果実(9月頃収穫)から得た果汁20重量%、及び、適量の焼酎炭酸水を配合し、シークァーサーリキュールを製造した。これも、収穫時期の異なる果実(12月頃収穫)の果汁を用いても、酸味、風香味等が変わらず、果汁の配合量などの調整が必要ないことが確認できた。

0029

本発明を要約すれば、以下の通りである。

0030

本発明は、シークァーサーの収穫時期などに左右されずに、その品質(酸味等)が安定して得られるシークァーサー果実含有加工食品及びその製造方法等を提供することを目的とする。

実施例

0031

そして、配列番号1に示す塩基配列からなるDNAを含有するシークァーサーの果汁、果肉、果皮から選ばれる1以上を、例えば、果実酢、ぽん酢、ソース類、つゆ類、タレ類、ドレッシング類、リキュール類などの加工食品に1〜50重量%程度配合することで、酸味等が安定したシークァーサー果実含有加工食品を得ることができる。

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