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技術 光集線ネットワークシステム、光伝送装置及び光伝送方法

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 服部恭太中川雅弘松田俊哉片山勝行田克俊
出願日 2016年5月13日 (3年4ヶ月経過) 出願番号 2016-097075
公開日 2017年11月16日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2017-204821
状態 特許登録済
技術分野 小規模ネットワーク1:ループ方式
主要キーワード 遅延測定結果 バーストヘッダ 設備利用 出力オフ 特徴要素 局舎側 出力オン カウンタ管理
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

2つ以上の連続信号を1つのバースト受信機で受信する上位の光伝送装置間通信と、下位と上位の光伝送装置間通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができ、この通信を光伝送装置の製作コストが高くならないように実現する。

解決手段

集線ネットワークシステム40は、光回線終端装置である制御主体の複数のOSU51a〜51cと、制御主体に対して客体となる複数のONU53a〜53cとが光ファイバ50で接続されており、OSU51a〜51cの外部又は内部に受信処理部62を備える。受信処理部62は、複数のOSU間通信時に、2以上の他OSU51a,51bから送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異波長の各連続信号Y11a,Y11bを受信して分離し、各連続信号Y11a,Y11b中のOSU51c宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行う。

概要

背景

PONは、光ファイバ網の途中に分岐装置光カプラ)が挿入された1本の光ファイバが、複数の加入者共有可能な光ネットワークネットワークはNWとも称す)である。このPONを適用したNWは基本的にツリー型であり、リング型には適用されていない。PONでは、任意のノードであるONU(Optical Subscriber Unit)間で直接通信を行うことが不可能となっており、基本的にOSUとONU(Optical Network Unit)間の通信のみをサポートしている。このため、ONU間の通信には必ずOSUを経由することが必要となる。

ここで、ブロードバンドアクセス網におけるPONでは、局舎に配置されるOLT(Optical Line Terminal)内のOSUと、ユーザ宅に配置されるONUとが光ファイバ及び光カプラを介してリング接続される。通常、1台のOSUに対して複数台のONUが接続され、OSU−ONU間において、TDM(Time Division Multiplexing)又はTDMA(Time Division Multiple Access)を適用して光の領域で信号(データ)の多重分離を行いつつデータを伝送する。複数のONUから1つのOSUへ向かうデータ伝送は、TDMAによるためバースト信号により行われる。このような伝送により、光ファイバ心線やOLT等のリソース複数ユーザ共用可能となっている。

なお、OLTは局舎側光回線終端装置光伝送装置)であり、OSUは、PDS(Passive Double Star)方式の光回線終端装置(上位の光伝送装置)である。ONUは、ユーザ宅側の光回線終端装置(下位の光伝送装置)としての加入者装置である。

ところで、PONを適用したリング型NW等の光トランスポートNW技術は着実に進歩しており、光パス帯域は10Gbpsから100Gbpsへと発展してきている。しかし、実際のサービスにおいて、そのデータレートは10Gbps以下であり、10Gbps以上のサービスは、近い将来でも総インタフェースの数%程度のトラヒック量であると予測されている。このため、NWコストの観点から、1つの光パスに多くのユーザトラヒック多重することが重要となる。

一方で、後述のメトロNWに接続され、一般ユーザ向けのIP電話サービスを始めとした各種サービス処理を行うIP(Internet Protocol)エッジルータは、装置当たりのコスト低減化、ユーザ収容効率の向上が課題となり、IPエッジルータ仮想化技術を適用したクラウドエッジが検討されている。なお、メトロNWは、通信キャリアデータセンタと企業やビル間等を結ぶ都市部における通信網である。仮想化技術は、物理的に異なる装置間で、リソース使用量に応じた仮想マシンマイグレーションによりリソース共有を可能とする技術である。例えば、物理的に異なるIPエッジルータ間でのリソース共有が可能となる。これら仮想マシンのマイグレーションにより、将来のメトロNWに流入するトラヒックは、動的に、宛先も含めてその量も変動すると予想される。このため、将来のメトロNWでは、クラウドエッジのサポートと、設備利用効率の向上が重要となっている。

このような仮想化されたクラウドエッジを収容するOSU間の通信と、ONUとOSU間の通信とを、PONを適用したリング型NW上で行う場合について説明する。
図9は、従来のPONを適用したリング型NWとしての光集線NWシステム(システム)10である。このシステム10は、物理的に独立した上位装置としての複数の光伝送装置11,12と、物理的に独立した下位装置としての複数の光伝送装置13,14とが、光多重分離装置16,17,18,19を介して、信号伝送路としての1本の光ファイバ20によりリング状に接続されて構成される。なお、光伝送装置11,12を上位装置11,12、光伝送装置13,14を下位装置13,14とも称す。

上位装置11,12には、光多重分離装置16,17に接続されたTX(送信機)及びBRX(バースト受信機)を有するOSU21,22が配備されている。下位装置13,14には、光多重分離装置18,19に接続されたBTXバースト送信機)及びRX(受信機)を有するONU23,24が配備されている。また、OSU21,22にはコアNWを介してコンピュータ等の外部装置25,26が接続され、ONU23,24にはアクセスNWを介してコンピュータ等の外部装置27,28が接続されている。つまり、OSU21,22は、外部装置25,26との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置である。ONU23,24は、外部装置27,28との間で送受信される信号を終端し、制御主体に対して客体となる光回線終端装置である。

また、各OSU21,22に接続されたクラウドエッジ30が1つの装置に見えるように仮想化されている。クラウドエッジ30は、装置のリソース利用状況に応じてユーザ収容位置を動的に切り替える。装置のリソース利用状況はクラウドエッジ間で送受信される。このため、OSU21,22間で通信を行う必要がある。PONのOSUは連続信号で送信されることが想定されているため、この通信は、「0」、「1」を繰り返す等の連続信号により行われる。例えば、破線矢印Y1で示すように、OSU21のTXから光ファイバ20を介してOSU22へ波長λ1の連続信号が送信される。この送信された連続信号Y1は、OSU22のBRXで受信される。図10(a)に「0」、「1」を繰り返す連続信号Y1の波形を示す。

一方、図9に示すONU23,24は、OSU21,22と例えば10Gbpsのイーサネット登録商標)で通信を行う。ONU23,24からの通信は、OSU21又は22に時分割で行う必要があるのでバースト的に行われる。このため、ONU23,24からの送信は、図10(b)に波形の一例を示すバースト信号Y2で行われる。このバースト信号Y2は、図9に一点鎖線矢印Y2で示すように、ONU24のBTXから光ファイバ20を介してOSU22へ波長λ1と異なる波長λ2で送信される。この送信されたバースト信号Y2は、OSU22のBRXで受信される。

しかし、このシステム10では、OSU21のTXから送信される図10(a)に示す連続信号Y1と、ONU24のBTXから送信される図10(b)に示すバースト信号Y2とが、OSU22のBRXで受信される場合、次のような不具合が生じる。図10(c)に示すように、BRXで受信される連続信号Y1とバースト信号Y2との双方が重複し、双方が略同レベルであるため双方を適正に受信できなくなる。

そこで、連続信号Y1とバースト信号Y2を、OSU22で適正に受信するための技術として、非特許文献1,2に記載の技術がある。

非特許文献1の技術を、図11に示すシステム10Aにより説明する。但し、図11において図9と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。非特許文献1の技術では、図11に示すシステム10Aにおいて、各OSU21A,22AにRX及びBRXが設けられる。そして、一方のOSU21AのTXから送信された連続信号Y1を他方のOSU22AのRXで受信し、BRXで、ONU24のBTXから送信されたバースト信号Y2を受信するようになっている。この技術によれば、連続信号Y1とバースト信号Y2とを別々の受信機で受信するので、各信号Y1,Y2を受信することができる。

非特許文献2の技術を、図12に示すシステム10Bにより説明する。但し、図12において図9と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。非特許文献2の技術では、図12に示すシステム10Bにおいて、1つの下位装置である光伝送装置13A内に、各OSU21,22と通信を行う各ONU23,24が配設され、各ONU23,24が、中継動作を行うL2(レイヤ2)スイッチ29を介して接続された構成となっている。この構成では、ONUとOSU間通信では、例えばONU23のBTXから送信されるバースト信号がONU23に対応付けられたOSU21のBRXで受信され、ONU24のBTXから送信されるバースト信号がONU24に対応付けられたOSU22のBRXで受信される。

一方、OSU間通信では、例えばOSU21のTXから送信された連続信号Y1が、当該OSU21に対応付けられたONU23のRXで受信され、この受信された連続信号Y1がL2スイッチ29を介して他方のONU24へ伝送される。他方のONU24では、連続信号Y1がBTXで一旦処理されてバースト信号Y1aとしてOSU22へ送信される。このバースト信号Y1aはOSU22のBRXで受信される。このように、OSU21,22間の通信を、L2スイッチ29で接続された2つのONU23,24で中継して行うことができる。

概要

2つ以上の連続信号を1つのバースト受信機で受信する上位の光伝送装置間通信と、下位と上位の光伝送装置間通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができ、この通信を光伝送装置の製作コストが高くならないように実現する。光集線ネットワークシステム40は、光回線終端装置である制御主体の複数のOSU51a〜51cと、制御主体に対して客体となる複数のONU53a〜53cとが光ファイバ50で接続されており、OSU51a〜51cの外部又は内部に受信処理部62を備える。受信処理部62は、複数のOSU間通信時に、2以上の他OSU51a,51bから送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異波長の各連続信号Y11a,Y11bを受信して分離し、各連続信号Y11a,Y11b中のOSU51c宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行う。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、2つ以上の連続信号を1つのバースト受信機で受信する上位の光伝送装置間通信と、下位と上位の光伝送装置間通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができ、この通信を光伝送装置の製作コストが高くならないように実現することができる光集線ネットワークシステム、光伝送装置及び光伝送方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての複数のOSUと、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としての複数のONUとが光伝送路で接続された構成において、連続信号で送信するOSU間通信と、ONUからバースト信号で送信するONUとOSU間通信とを並行して行う光集線ネットワークシステムであって、前記OSU間通信を複数のOSU間で行う際に、2以上の他OSUから前記光伝送路を経由して送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異なる波長の各連続信号を受信して分離し、この分離後の各々の連続信号に格納されたOSU宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行う受信処理部を、前記OSUの外部又は内部に備えることを特徴とする光集線ネットワークシステム。

請求項2

前記受信処理部は、前記ONUから前記連続信号のデータ重畳位置受信タイミングと異なる受信タイミングとなるように送信され、当該連続信号と異なる波長のバースト信号を受信して前記連続信号と分離することを特徴とする請求項1に記載の光集線ネットワークシステム。

請求項3

前記OSUは、通信対象のOSU間の距離又は遅延時間を測定し、当該測定された距離又は遅延時間を基に、前記2以上の他OSUからの連続信号に重畳された各データを、前記ONUからのバースト信号に重複しないように受信可能とする、前記2以上の他OSUの各々における送信タイミングを求める送信タイミング導出部を備え、前記送信タイミング導出部で求められた前記送信タイミングが、前記2以上の他OSUへ送信されて該当する他OSUに設定されるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の光集線ネットワークシステム。

請求項4

前記OSUは、前記設定された送信タイミングに応じて、他送信側のOSUの連続信号に重畳されるデータの受信タイミングと、前記ONUからのバースト信号の受信タイミングとに対応する連続信号のタイムスロット以外の、タイムスロットに、受信側のOSU宛のデータを割り当てることを特徴とする請求項3に記載の光集線ネットワークシステム。

請求項5

前記OSUは、他OSUへ送信する連続信号に、当該他OSUに配備されるバースト受信機で検出可能なバーストヘッダを付加する送信制御部を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光集線ネットワークシステム。

請求項6

外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての複数の上位の光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としての複数の下位の光伝送装置とが、光伝送路で接続された構成において、他の上位の光伝送装置との通信を連続信号で送信して行うと共に、バースト信号で送信を行う下位の光伝送装置と通信を行う上位の光伝送装置であって、前記上位の光伝送装置間通信を複数の上位の光伝送装置間で行う際に、2以上の他上位の光伝送装置から前記光伝送路を経由して送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異なる波長の連続信号を受信して分離し、この分離後の各々の連続信号に格納された上位の光伝送装置宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行う受信処理部を備えることを特徴とする光伝送装置。

請求項7

他の前記上位の光伝送装置へ送信する連続信号に、当該上位の光伝送装置に配備されるバースト受信機で検出可能なバーストヘッダを付加する送信制御部を備えることを特徴とする請求項6に記載の光伝送装置。

請求項8

外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての複数の上位の光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としての複数の下位の光伝送装置とが、光伝送路で接続された構成において、他の上位の光伝送装置との通信を連続信号で送信して行うと共に、バースト信号で送信を行う下位の光伝送装置と通信を行う上位の光伝送装置による光伝送方法であって、前記上位の光伝送装置は、前記上位の光伝送装置間通信を複数の上位の光伝送装置間で行う際に、2以上の他上位の光伝送装置から前記光伝送路を経由して送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異なる波長の連続信号を受信して分離するステップと、前記分離後の各々の連続信号に格納された上位の光伝送装置宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行うステップとを実行することを特徴とする光伝送方法。

技術分野

0001

本発明は、PON(Passive Optical Network)等を用いたリング型ネットワークにおいて、上位の光伝送装置間の通信と、下位と上位の光伝送装置間の通信との双方を並行して行う光集線ネットワークシステム、光伝送装置及び光伝送方法に関する。

背景技術

0002

PONは、光ファイバ網の途中に分岐装置光カプラ)が挿入された1本の光ファイバが、複数の加入者共有可能な光ネットワーク(ネットワークはNWとも称す)である。このPONを適用したNWは基本的にツリー型であり、リング型には適用されていない。PONでは、任意のノードであるONU(Optical Subscriber Unit)間で直接通信を行うことが不可能となっており、基本的にOSUとONU(Optical Network Unit)間の通信のみをサポートしている。このため、ONU間の通信には必ずOSUを経由することが必要となる。

0003

ここで、ブロードバンドアクセス網におけるPONでは、局舎に配置されるOLT(Optical Line Terminal)内のOSUと、ユーザ宅に配置されるONUとが光ファイバ及び光カプラを介してリング接続される。通常、1台のOSUに対して複数台のONUが接続され、OSU−ONU間において、TDM(Time Division Multiplexing)又はTDMA(Time Division Multiple Access)を適用して光の領域で信号(データ)の多重分離を行いつつデータを伝送する。複数のONUから1つのOSUへ向かうデータ伝送は、TDMAによるためバースト信号により行われる。このような伝送により、光ファイバ心線やOLT等のリソース複数ユーザ共用可能となっている。

0004

なお、OLTは局舎側光回線終端装置(光伝送装置)であり、OSUは、PDS(Passive Double Star)方式の光回線終端装置(上位の光伝送装置)である。ONUは、ユーザ宅側の光回線終端装置(下位の光伝送装置)としての加入者装置である。

0005

ところで、PONを適用したリング型NW等の光トランスポートNW技術は着実に進歩しており、光パス帯域は10Gbpsから100Gbpsへと発展してきている。しかし、実際のサービスにおいて、そのデータレートは10Gbps以下であり、10Gbps以上のサービスは、近い将来でも総インタフェースの数%程度のトラヒック量であると予測されている。このため、NWコストの観点から、1つの光パスに多くのユーザトラヒック多重することが重要となる。

0006

一方で、後述のメトロNWに接続され、一般ユーザ向けのIP電話サービスを始めとした各種サービス処理を行うIP(Internet Protocol)エッジルータは、装置当たりのコスト低減化、ユーザ収容効率の向上が課題となり、IPエッジルータ仮想化技術を適用したクラウドエッジが検討されている。なお、メトロNWは、通信キャリアデータセンタと企業やビル間等を結ぶ都市部における通信網である。仮想化技術は、物理的に異なる装置間で、リソース使用量に応じた仮想マシンマイグレーションによりリソース共有を可能とする技術である。例えば、物理的に異なるIPエッジルータ間でのリソース共有が可能となる。これら仮想マシンのマイグレーションにより、将来のメトロNWに流入するトラヒックは、動的に、宛先も含めてその量も変動すると予想される。このため、将来のメトロNWでは、クラウドエッジのサポートと、設備利用効率の向上が重要となっている。

0007

このような仮想化されたクラウドエッジを収容するOSU間の通信と、ONUとOSU間の通信とを、PONを適用したリング型NW上で行う場合について説明する。
図9は、従来のPONを適用したリング型NWとしての光集線NWシステム(システム)10である。このシステム10は、物理的に独立した上位装置としての複数の光伝送装置11,12と、物理的に独立した下位装置としての複数の光伝送装置13,14とが、光多重分離装置16,17,18,19を介して、信号伝送路としての1本の光ファイバ20によりリング状に接続されて構成される。なお、光伝送装置11,12を上位装置11,12、光伝送装置13,14を下位装置13,14とも称す。

0008

上位装置11,12には、光多重分離装置16,17に接続されたTX(送信機)及びBRX(バースト受信機)を有するOSU21,22が配備されている。下位装置13,14には、光多重分離装置18,19に接続されたBTXバースト送信機)及びRX(受信機)を有するONU23,24が配備されている。また、OSU21,22にはコアNWを介してコンピュータ等の外部装置25,26が接続され、ONU23,24にはアクセスNWを介してコンピュータ等の外部装置27,28が接続されている。つまり、OSU21,22は、外部装置25,26との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置である。ONU23,24は、外部装置27,28との間で送受信される信号を終端し、制御主体に対して客体となる光回線終端装置である。

0009

また、各OSU21,22に接続されたクラウドエッジ30が1つの装置に見えるように仮想化されている。クラウドエッジ30は、装置のリソース利用状況に応じてユーザ収容位置を動的に切り替える。装置のリソース利用状況はクラウドエッジ間で送受信される。このため、OSU21,22間で通信を行う必要がある。PONのOSUは連続信号で送信されることが想定されているため、この通信は、「0」、「1」を繰り返す等の連続信号により行われる。例えば、破線矢印Y1で示すように、OSU21のTXから光ファイバ20を介してOSU22へ波長λ1の連続信号が送信される。この送信された連続信号Y1は、OSU22のBRXで受信される。図10(a)に「0」、「1」を繰り返す連続信号Y1の波形を示す。

0010

一方、図9に示すONU23,24は、OSU21,22と例えば10Gbpsのイーサネット登録商標)で通信を行う。ONU23,24からの通信は、OSU21又は22に時分割で行う必要があるのでバースト的に行われる。このため、ONU23,24からの送信は、図10(b)に波形の一例を示すバースト信号Y2で行われる。このバースト信号Y2は、図9に一点鎖線矢印Y2で示すように、ONU24のBTXから光ファイバ20を介してOSU22へ波長λ1と異なる波長λ2で送信される。この送信されたバースト信号Y2は、OSU22のBRXで受信される。

0011

しかし、このシステム10では、OSU21のTXから送信される図10(a)に示す連続信号Y1と、ONU24のBTXから送信される図10(b)に示すバースト信号Y2とが、OSU22のBRXで受信される場合、次のような不具合が生じる。図10(c)に示すように、BRXで受信される連続信号Y1とバースト信号Y2との双方が重複し、双方が略同レベルであるため双方を適正に受信できなくなる。

0012

そこで、連続信号Y1とバースト信号Y2を、OSU22で適正に受信するための技術として、非特許文献1,2に記載の技術がある。

0013

非特許文献1の技術を、図11に示すシステム10Aにより説明する。但し、図11において図9と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。非特許文献1の技術では、図11に示すシステム10Aにおいて、各OSU21A,22AにRX及びBRXが設けられる。そして、一方のOSU21AのTXから送信された連続信号Y1を他方のOSU22AのRXで受信し、BRXで、ONU24のBTXから送信されたバースト信号Y2を受信するようになっている。この技術によれば、連続信号Y1とバースト信号Y2とを別々の受信機で受信するので、各信号Y1,Y2を受信することができる。

0014

非特許文献2の技術を、図12に示すシステム10Bにより説明する。但し、図12において図9と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。非特許文献2の技術では、図12に示すシステム10Bにおいて、1つの下位装置である光伝送装置13A内に、各OSU21,22と通信を行う各ONU23,24が配設され、各ONU23,24が、中継動作を行うL2(レイヤ2)スイッチ29を介して接続された構成となっている。この構成では、ONUとOSU間通信では、例えばONU23のBTXから送信されるバースト信号がONU23に対応付けられたOSU21のBRXで受信され、ONU24のBTXから送信されるバースト信号がONU24に対応付けられたOSU22のBRXで受信される。

0015

一方、OSU間通信では、例えばOSU21のTXから送信された連続信号Y1が、当該OSU21に対応付けられたONU23のRXで受信され、この受信された連続信号Y1がL2スイッチ29を介して他方のONU24へ伝送される。他方のONU24では、連続信号Y1がBTXで一旦処理されてバースト信号Y1aとしてOSU22へ送信される。このバースト信号Y1aはOSU22のBRXで受信される。このように、OSU21,22間の通信を、L2スイッチ29で接続された2つのONU23,24で中継して行うことができる。

先行技術

0016

A. V. Tran et al., “Bandwidth-EfficientPONSystem for Broad-Band Access and Local Customer Internetworking,”IEEE Photon. Technol. Lett.,[online],Mar. 2006. [ 平成28年 4月 5日検索] ,インターネット< URL:http://ieeexplore.ieee.org/xpls/abs_all.jsp?arnumber=1597291>
A. D. Hossain et al., “Ring-based local access PON architecture for supporting private networking capability,” OSA J. OPT. NETW., vol. 5, no. 1, pp. 26-39,[online], Jan. 2006. [ 平成28年 4月 5日 検索 ] , インターネット< URL:https://www.osapublishing.org/jocn/abstract.cfm?uri=JON-5-1-26>

発明が解決しようとする課題

0017

ところで、上述したシステム10,10A,10Bでは、ONUとOSU間通信以外に、2つのOSU間で通信を行うことを前提とした。しかし、3つ以上のOSUに接続されたクラウドエッジが仮想化されている場合は、装置のリソース利用状況を送受信するために、3つ以上のOSU間で通信を行う必要がある。例えば3つのOSU間通信を行う場合、1つのOSUから他の2つのOSUへ連続信号でデータ送信を行うケースK1と、他の2つのOSUから連続信号で送信されてきたデータを1つのOSUで受信するケースK2とがある。このケースK2の場合に、次のような問題が生じる。

0018

図9に示したシステム10では、連続信号Y1とバースト信号Y2との双方が1つのOSUのBRXで受信される際に、双方が重複して受信不可能となっていた。このシステム10で上記3つ以上のOSU間通信を行う場合、上記ケースK2において、波長の異なる2つの連続信号が1つのBRXで重複して受信されるので、バースト信号Y2を受信しないタイミングでも2つの連続信号が受信できなくなる。

0019

図11に示したシステム10Aでは、送信されて来る連続信号Y1及びバースト信号Y2毎に受信機を備え、例えば連続信号用には連続信号用のRX、バースト信号用にはBRXを備え、1受信機で1信号(連続信号又はバースト信号)を受信する。このため、上述したケースK2の場合でも、2つの連続信号と1つのバースト信号とを各々に対応付けられた2つの連続用受信インタフェースRXと1つのBRXで受信すればよい。しかし、連続用受信インタフェースRXと、それぞれの連続用受信インタフェースからの受信した信号が衝突しないようにL2スイッチを配備する必要があるため、OSU(光伝送装置)の製作コストが更に高くなる。

0020

図12に示したシステム10Bでは、OSU21,22間通信を、L2スイッチ29で接続された2つのONU23,24で中継して行っている。しかし、この中継を、上述したケースK2で行う場合、2つの連続信号が中継時にONU24のBTXで一旦処理されて2つのバースト信号としてOSU22へ送信される。この2つのバースト信号の送信タイミングが異なっていれば、OSU22のBRXで受信できるが、送信タイミングが同じであれば受信できなくなる。また、上記中継を行う場合、各ONU23,24及びL2スイッチ29で一旦信号処理を行う必要があり、その分、信号の伝送遅延が増加したり信頼性が低下してしまう。更に、送信側の2つのOSUからの2つの連続信号を他の1つのOSU宛のみならず、ONU23,24宛とする信号の伝送帯域が必要となる。このため、帯域消費が増加してしまう。

0021

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、2つ以上の連続信号を1つのバースト受信機で受信する上位の光伝送装置間通信と、下位と上位の光伝送装置間通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができ、この通信を光伝送装置の製作コストが高くならないように実現することができる光集線ネットワークシステム、光伝送装置及び光伝送方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0022

上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての複数のOSUと、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としての複数のONUとが光伝送路で接続された構成において、連続信号で送信するOSU間通信と、ONUからバースト信号で送信するONUとOSU間通信とを並行して行う光集線ネットワークシステムであって、前記OSU間通信を複数のOSU間で行う際に、2以上の他OSUから前記光伝送路を経由して送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異なる波長の各連続信号を受信して分離し、この分離後の各々の連続信号に格納されたOSU宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行う受信処理部を、前記OSUの外部又は内部に備えることを特徴とする光集線ネットワークシステムである。

0023

この構成によれば、バースト化処理により得られる各連続信号のデータ部分の信号は、バースト化されているので、OSUのバースト受信機(BRX)で受信可能となる。また、各連続信号のデータ部分は、各々受信時に異なる位置となるようにデータが連続信号に重畳されたものなので、1つのBRXで、2以上の他OSUからのデータを個別に受信することができる。このため、従来のように、OSU間通信を、L2スイッチで接続された複数のONUで中継するといった処理が不要となり、従来のような、信号の伝送遅延及び伝送時の帯域消費の増加を無くすことができる。つまり、本発明によれば、2つ以上の連続信号を1つのバースト受信機で受信するOSU(上位の光伝送装置)間通信と、ONUとOSU間(下位と上位の光伝送装置間)の通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができる。

0024

請求項2に係る発明は、前記受信処理部が、前記ONUから前記連続信号のデータ重畳位置受信タイミングと異なる受信タイミングとなるように送信され、当該連続信号と異なる波長のバースト信号を受信して前記連続信号と分離することを特徴とする請求項1に記載の光集線ネットワークシステムである。

0025

この構成によれば、受信側のOSUが、受信処理部でONUから送信されてきたバースト信号を連続信号と分離して受信する。バースト信号は、連続信号と異なる波長で、当該連続信号のデータ重畳位置の受信タイミングと異なる受信タイミングとなるようにONUから送信されてくる。このため、上記分離されたバースト信号は、連続信号のデータと重ならないようにBRXで受信することができる。

0026

請求項3に係る発明は、前記OSUが、通信対象のOSU間の距離又は遅延時間を測定し、当該測定された距離又は遅延時間を基に、前記2以上の他OSUからの連続信号に重畳された各データを、前記ONUからのバースト信号に重複しないように受信可能とする、前記2以上の他OSUの各々における送信タイミングを求める送信タイミング導出部を備え、前記送信タイミング導出部で求められた前記送信タイミングが、前記2以上の他OSUへ送信されて該当する他OSUに設定されるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の光集線ネットワークシステムである。

0027

この構成によれば、OSU間通信時に、送信側の各OSUは、各々のOSUに設定された送信タイミングで、他OSU宛のデータを、OSUでの受信時にバースト信号に重複せず且つ互いのOSU宛のデータが重複しないように受信側のOSUへ送信できる。このため、受信側のOSUで、送信側の各OSUからの連続信号中の各データと、ONUからのバースト信号との個々のデータが重複しないように受信することができる。

0028

請求項4に係る発明は、前記OSUは、前記設定された送信タイミングに応じて、他送信側のOSUの連続信号に重畳されるデータの受信タイミングと、前記ONUからのバースト信号の受信タイミングとに対応する連続信号のタイムスロット以外の、タイムスロットに、受信側のOSU宛のデータを割り当てることを特徴とする請求項3に記載の光集線ネットワークシステムである。

0029

この構成によれば、送信側のOSUは、受信側のOSUで受信される他送信側のOSUからの連続信号中のデータと、バースト信号とに重複しない連続信号のタイムスロット位置に、受信側のOSU宛データを割り当てることができる。このため、受信側のOSUで、複数の連続信号中の各データと、バースト信号中のデータとを個別に適正受信することができる。

0030

請求項5に係る発明は、前記OSUは、他OSUへ送信する連続信号に、当該他OSUに配備されるバースト受信機で検出可能なバーストヘッダを付加する送信制御部を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光集線ネットワークシステムである。

0031

この構成によれば、OSUに通常1つ配備される既存のバースト受信機(BRX)でバーストヘッダを検知することにより連続信号をバースト的に受信可能となる。このため、既存の1つのBRXでバースト信号と連続信号との各々を受信可能となる。この発明構成では、従来のように、OSUに連続信号とバースト信号とを個別に受信する2つの連続用受信インタフェースRXと1つのBRXを必要としなくなる。従って、バースト信号と連続信号とを受信する通信を、OSU(光伝送装置)の製作コストが高くならないように実現することができる。

0032

請求項6に係る発明は、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての複数の上位の光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としての複数の下位の光伝送装置とが、光伝送路で接続された構成において、他の上位の光伝送装置との通信を連続信号で送信して行うと共に、バースト信号で送信を行う下位の光伝送装置と通信を行う上位の光伝送装置であって、前記上位の光伝送装置間通信を複数の上位の光伝送装置間で行う際に、2以上の他上位の光伝送装置から前記光伝送路を経由して送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異なる波長の連続信号を受信して分離し、この分離後の各々の連続信号に格納された上位の光伝送装置宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行う受信処理部を備えることを特徴とする光伝送装置である。

0033

請求項8に係る発明は、外部装置との間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての複数の上位の光伝送装置と、前記制御主体に対して客体となる光回線終端装置としての複数の下位の光伝送装置とが、光伝送路で接続された構成において、他の上位の光伝送装置との通信を連続信号で送信して行うと共に、バースト信号で送信を行う下位の光伝送装置と通信を行う上位の光伝送装置による光伝送方法であって、前記上位の光伝送装置は、前記上位の光伝送装置間通信を複数の上位の光伝送装置間で行う際に、2以上の他上位の光伝送装置から前記光伝送路を経由して送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異なる波長の連続信号を受信して分離するステップと、前記分離後の各々の連続信号に格納された上位の光伝送装置宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行うステップとを実行することを特徴とする光伝送方法である。

0034

請求項6の構成及び請求項8の方法によれば、バースト化処理により得られる各連続信号のデータ部分の信号は、バースト化されているので、上位の光伝送装置のBRXで受信可能となる。また、各連続信号のデータ部分は、各々受信時に異なる位置となるようにデータが連続信号に重畳されたものなので、1つのBRXで、2以上の他の上位の光伝送装置からのデータを個別に受信することができる。このため、従来のように、上位の光伝送装置間通信を、L2スイッチで接続された複数のONUで中継するといった処理が不要となり、従来のような、信号の伝送遅延及び伝送時の帯域消費の増加を無くすことができる。つまり、本発明によれば、2つ以上の連続信号を1つのバースト受信機で受信する上位の光伝送装置間通信と、下位と上位の光伝送装置間の通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができる。

0035

請求項7に係る発明は、他の前記上位の光伝送装置へ送信する連続信号に、当該上位の光伝送装置に配備されるバースト受信機で検出可能なバーストヘッダを付加する送信制御部を備えることを特徴とする請求項6に記載の光伝送装置である。

0036

この構成によれば、上位の光伝送装置に通常1つ配備される既存のBRXでバーストヘッダを検知することにより、受信処理部により連続信号から切り出されてバースト化された信号を、バースト的に受信可能となる。このため、既存の1つのBRXでバースト信号と連続信号との各々を受信可能となる。この発明構成では、従来のように、上位の光伝送装置に連続信号とバースト信号とを個別に受信する2つの連続用受信インタフェースRXと1つのBRXを必要としなくなる。従って、バースト信号と連続信号とを受信する通信を、光伝送装置の製作コストが高くならないように実現することができる。

発明の効果

0037

本発明によれば、2つ以上の連続信号を1つのバースト受信機で受信する上位の光伝送装置間通信と、下位と上位の光伝送装置間通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができ、この通信を光伝送装置の製作コストが高くならないように実現することができる光集線ネットワークシステム、光伝送装置及び光伝送方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0038

本発明の実施形態に係る光集線ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
本実施形態の光集線ネットワークシステムのOSUの構成を示すブロック図である。
(a)連続信号の波形図、(b)(a)に示す連続信号をバースト化したバースト化信号の波形図である。
各々受信タイミングが異なる2つのバースト化信号とバースト信号との波形図である。
本実施形態の光集線ネットワークシステムのONUの構成を示すブロック図である。
OSU内の送信制御部の構成を示すブロック図である。
受信処理部の構成を示すブロック図である。
本実施形態の光集線ネットワークシステムの光伝送動作を説明するためのシーケンス図である。
従来の光集線ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
(a)連続信号の波形図、(b)バースト信号の波形図、(c)連続信号とバースト信号が重複した状態を示す波形図である。
従来の光集線ネットワークシステムの他の構成を示すブロック図である。
従来の光集線ネットワークシステムのその他の構成を示すブロック図である。

実施例

0039

以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る光集線ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示す光集線ネットワークシステム(システム)40は、前述のPON(Passive Optical Network)を適用したリング型ネットワークを構成するものである。このシステム40は、物理的に独立した上位装置としての複数の光伝送装置41a,41b,41cと、物理的に独立した下位装置としての複数の光伝送装置42a,42b,42cとが、光多重分離装置46a,46b,46c,46d,46e,46fを介して、信号伝送路としての1本の光ファイバ50によりリング状に接続されて構成されている。なお、光伝送装置41a〜41cを上位装置41a〜41c、光伝送装置42a〜42cを下位装置42a〜42cとも称す。また、上位装置41a〜41cは請求項記載の上位の光伝送装置を構成し、下位装置42a〜42cは請求項記載の下位の光伝送装置を構成する。

0040

上位装置41a〜41cには、光多重分離装置46a〜46cに接続されたTX(送信機)及びBRX(バースト受信機)を有するOSU51a,51b,51cが配備されている。各OSU51a〜51cのTXは、後述する送信制御部60を備える。また、各BRXと各光多重分離装置46a〜46cとの間には、この各々の間に接続された後述の受信処理部62を備える。送信制御部60及び受信処理部62は、本実施形態の特徴要素である。

0041

下位装置42a〜42cには、光多重分離装置46d〜46fに接続されたBTX(バースト送信機)及びRX(受信機)を有するONU53a,53b,53cが配備されている。また、OSU51a〜51cにはコアNWを介してコンピュータ等の外部装置55a,55b,55cが接続され、ONU53a〜53cには、アクセスNWを介してコンピュータ等の外部装置57a,57b,57cが接続されている。つまり、OSU51a〜51cは、外部装置55a〜55cとの間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置である。ONU53a〜53cは、外部装置57a〜57cとの間で送受信される信号を終端し、制御主体に対して客体となる光回線終端装置である。

0042

また、3つのOSU51a〜51cは、仮想化されたクラウドエッジ30に繋がり1つの装置と成されている。ここで、クラウドエッジ30は、装置のリソース利用状況に応じてユーザ収容位置を動的に切り替える。装置のリソース利用状況はクラウドエッジ間で送受信される。このため、3つのOSU51a〜51c間で通信を行う必要がある。PONのOSUは連続信号で送信されることが想定されているため、この通信は、「0」、「1」を繰り返す等の連続信号により行われる。

0043

連続信号で3つのOSU間で通信を行う場合、1つのOSU(例えばOSU51a)から他の2つのOSU(例えばOSU51b,51c)へ連続信号でデータ送信を行うケースK1と、他の2つのOSU(例えばOSU51b,51c)から連続信号で送信されてきたデータを1つのOSU(例えばOSU51c)で受信するケースK2とがある。なお、ケースK1,K2は、前述の「発明が解決しようとする課題」のケースK1,K2に対応している。本実施形態では、3つのOSU間で通信を行う場合を例に挙げて説明するが、3つ以上のOSU間で通信を行う場合にも同様に適用可能となっている。例えば、4つのOSU間で通信を行う場合、ケースK2では、他の3つのOSUから連続信号で送信されてきたデータを1つのOSUで受信する。

0044

即ち、3つのOSU51a〜51c間通信のケースK2では、2つのOSU51a,51bのTXから、破線矢印Y11a,Y11bで示す各々波長λ1,λ2が異なる連続信号Y11a,Y11bを送信し、これらの連続信号Y11a,Y11bを光ファイバ50を介して1つのOSU51cのBRXで受信する。なお、連続信号Y11a,Y11bは、図10(a)に示した連続信号Y1と同様に「0」、「1」の繰り返し波形であるとする。

0045

一方、図1に示すONU53a〜53cは、1又は複数のONUが1つのOSUに対応付けられている。例えば、ONU53aがOSU51aに対応付けられ、ONU53bがOSU51bに、ONU53cがOSU51cに対応付けられているとする。また、ONU53a〜53cは、例えば10Gbpsのイーサネットで通信を行う。ONU53a〜53cからの通信は、対応するOSU51a〜51cに時分割で行う必要があるのでバースト的に行われる。例えば、一点鎖線の矢印Y12で示すように、ONU53cのBTXから光ファイバ50を介してOSU51cへ波長λ1,λ2と異なる波長λ3のバースト信号Y12で送信され、OSU51cのBRXで受信される。なお、バースト信号Y12は、図10(b)に示したバースト信号Y2と同波形であるとする。

0046

<OSUの構成>
次に、OSU51a〜51cの構成を図2を参照して説明する。但し、各OSU51a〜51cは同構成であり、図2には1つのOSUの構成を示している。OSU51a〜51cは、バッファ部81と、波長分波部82と、光オンオフ制御部83と、光バースト受信部84(BRX)と、信号分離部85と、制御情報受信部86と、カウンタ管理部87と、遅延測定部88と、セレクタ部89と、クロック同期部90と、内部クロック部91と、帯域割当部92と、TS(タイムスロット)制御部93と、光送信部94(TX)とを備えて構成されている。

0047

但し、波長分波部82及び光オン・オフ制御部83は、図1に示したOSU51a〜51cのBRXの入力側に接続される受信処理部62を構成する要素であり、図2ではOSU51a〜51cの内部に配備されている様態を示す。つまり、受信処理部62は、OSU51a〜51cの外部、内部の何れに配備してもよい。

0048

バッファ部81は、外部装置55a〜55cから受信したデータに対して、ONU宛データo1と、他OSU宛データo2とを識別して別々のキュー部(図6のONU用キュー部81a,他OSU宛キュー部81b参照)に格納する。例えば、OSU51aにおいてバッファ部81が、ONU53a宛のONU宛データo1と、他OSU(OSU51b,51c)宛の他OSU宛データo2とを識別して別々のキュー部に格納する。この格納された他OSU宛データo2を、TS制御部93からの指示である他OSU宛データの送信タイミングtcに従って、送信機としてのTX1から連続信号i1で光送信部94へ送信する。同時に、バッファ部81からキュー長情報u1を光送信部94へ送信する。

0049

一方、バッファ部81は、TS制御部93からの指示が無い場合、アイドル信号無意味の信号)を挿入してONU宛データo1を、送信機としてのTX1から連続信号i1で送信し続ける。この連続信号i1は、図1に示すOSU51aであれば、破線矢印Y11a,Y11bで示す連続信号に該当する。また、図2に示すバッファ部81は、信号分離部85で分離されたデータi2を受信機としてのRX1で受信し、この受信データi2をクライアント信号o3として外部装置56cへ送信する。なお、アイドル信号を挿入することで、ONU側に配備された連続信号用の受信IF(インタフェース)としてのRXでも、OSUからの信号を受信可能となる。

0050

波長分波部82は、他OSU(例えばOSU51a)が光ファイバ50へ送信した連続信号Y11aの波長λ1と、他OSU(例えばOSU51b)が光ファイバ50へ送信した連続信号Y11bの波長λ2と、ONU(例えばONU53c)から光ファイバ50へ送信されたバースト信号Y12の波長λ3とを分ける。言い換えれば、連続信号Y11aと、連続信号Y11bと、バースト信号Y12との3つに分離する。この分離された連続信号Y11a,Y11bは光オン・オフ制御部83に入力され、バースト信号Y12は光バースト受信部84に入力される。

0051

光オン・オフ制御部83は、入力される光信号減衰させて出力オフとすると共に、光信号をそのままのパワーで通過させる出力オンとする制御を行うものであり、後述するVOA(Variable Optical Attenuator:可変光減衰器)等が適用される。この光オン・オフ制御部83は、TS制御部93からの指示であるデータ到着タイミング信号ma,mbに従い、波長分波部82で分離された連続信号Y11a,Y11bに重畳されたOSU宛のデータ部分のみを抽出してバースト化する制御を行う。

0052

この制御をより具体的に説明する。例えば、図3(a)に示すOSU51aから送信された連続信号Y11aにおいて、時刻t1−t2間のタイムスロットTSdにデータが格納(重畳)されているとする。この連続信号Y11aが、図2に示す光多重分離装置46cで分離後にOSU51cの波長分波部82で分波され、光オン・オフ制御部83に入力される。この際、光オン・オフ制御部83は、連続信号Y11a中のデータ部分の到着を示すデータ到着タイミング信号maに従い、図3(a)に示すデータ格納部分TSdのみの連続信号Y11aを図3(b)に示すように抽出する。この抽出されるデータ格納部分TSdの信号を、バースト化信号B11aという。この時、光オン・オフ制御部83は、時刻t1−t2間のデータ格納部分TSd以外では連続信号Y11aをカットする。これと同様に、OSU51bから送信されてきた連続信号Y11bも、データ格納部分TSdが抽出されてバースト化信号(図4のB11b)とされる。

0053

図2に示す光バースト受信部84は、光オン・オフ制御部83でバースト化されたバースト化信号B11a,B11bと、ONU53cからのバースト信号Y12とを受信して信号分離部85へ出力する。

0054

信号分離部85は、バースト化信号B11a,B11b及びバースト信号Y12を、データi2と制御信号j1とに分離し、データi2をバッファ部81のRX1へ出力し、制御信号j1を制御情報受信部86へ出力する。

0055

制御情報受信部86は、他OSU51a,51bからの制御信号j1をもとにクロック信号q1を抽出してクロック同期部90へ出力する。クロック同期部90は、クロック信号q1に同期してクロック信号ck1をセレクタ部89へ出力する。また、制御情報受信部86は、制御信号j1に応じて、割当TS情報f1をTS制御部93へ出力する。また、制御情報受信部86は、他OSU51a,51bからの制御信号j1内に記載の送信時刻を示すタイムスタンプ値ea,ebを遅延測定部88へ出力する。

0056

更に、制御情報受信部86は、他OSU51a,51bからの制御信号j1に従い、クロック同期部90からのクロック信号ck1と、自OSU51cの内部クロック部91からのクロック信号ck2との何れかを選択する選択制御信号p1を、セレクタ部89へ出力する。セレクタ部89は、選択制御信号p1に応じてクロック信号ck1又はck2を選択してカウンタ管理部87へ出力する。また、制御情報受信部86は、基準時刻cをカウンタ管理部87へ出力する。

0057

カウンタ管理部87は、セレクタ部89で選択されたクロック信号ck1又はck2に従い、基準時刻cに応じた基準値インクリメントしてカウンタ値g1を生成し、このカウンタ値g1を遅延測定部88及びTS制御部93へ出力する。

0058

遅延測定部88は、他OSU51a,51bからの制御信号j1内に記載の送信時刻を示すタイムスタンプ値ea,ebと、カウンタ管理部87からのカウンタ値g1とを用い、OSU51a−51c間の距離(又は遅延時間)naと、OSU51b−51c間の距離(又は遅延時間)nbとを測定してTS制御部93へ出力する。OSU51a−51c間の距離(又は遅延時間)naをOSU間距離naと称し、OSU51b−51c間の距離(又は遅延時間)nbをOSU間距離nbと称す。ここでは、通信相手の他OSU51a,51bの各々に信号を発信してから応答が帰ってくるまでに掛かるRTT(Round-TripTime)を測定して、OSU間距離na及びOSU間距離nbを測定する。

0059

また、遅延測定部88は、各ONU53a〜53cと各OSU51a〜51c間の距離(又は遅延時間)nnを測定して、TS制御部93へ出力する。なお、各ONU53a〜53cと各OSU51a〜51c間の距離(又は遅延時間)nnを、ONU−OSU間距離nnとも称す。

0060

帯域割当部92は、制御情報受信部86で受信された各OSU51a〜51cと各ONU53a〜53cとの送信トラヒック量k1を検出し、この送信トラヒック量k1から各OSU51a〜51cと各ONU53a〜53cとに割り当てる帯域量s1を計算し、これをTS制御部93へ出力する。

0061

TS制御部93は、カウンタ管理部87からのカウンタ値g1と、OSU間距離na及びOSU間距離nbをもとに、他OSU51aがOSU宛データo2を自OSU51cへ送信するための送信タイミングtaと、他OSU51bがOSU宛データo2を自OSU51cへ送信するための送信タイミングtbとを算出して、光送信部94に通知する。

0062

また、TS制御部93は、カウンタ値g1と、ONU−OSU間距離nnとをもとに、他OSU51a,51bがONU宛データo1をONU53a,53bへ送信するための送信タイミングtan,tbnを算出して、光送信部94に通知する。各送信タイミングta,tb,tan,tbnは、例えばタイムスタンプとして通知される。また、各OSU51a〜51c間の通信と、各OSU51a〜51cと各ONU53a〜53c間の通信とに割り当てる帯域量s1を光送信部94に通知する。

0063

ここで、上述した各送信タイミングta,tbは、このタイミングta,tbで他OSU51a,52bのTXから連続信号Y11a,Y11bで送信される各データo2が、自OSU51cのBRXで図4に示すバースト化信号B11a,B11bとして受信される際に、互いに衝突しない(又は、重ならない)タイミングである。尚且つ同OSU51cのBRXで受信されるONU53cからの図4に示すバースト信号Y12とも衝突しないタイミングとされる。つまり、各送信タイミングta,tbと、ONU53cからのバースト信号送信タイミングとは、図4に示すように、各バースト化信号B11a,B11bとバースト信号Y12との各々が受信時に衝突しないタイミングとされる。

0064

また、送信タイミングtaは、自OSU51cから他OSU51aへ送信されて他OSU51aのTXに設定され、また、送信タイミングtbは、自OSU51cから他OSU51bへ送信されて他OSU51bのTXに設定される。これらの設定後は、OSU51aのデータo2が送信タイミングtaで連続信号Y11aに重畳されて他OSU51cへ送信され、また、OSU51bのデータo2が送信タイミングtbで連続信号Y11bに重畳されて他OSU51cへ送信される。

0065

言い換えれば、送信される連続信号Y11aに重畳されるデータo2は、他の連続信号Y11bに重畳されるデータo2の受信タイミング及びONU53cからのバースト信号Y12の受信タイミングの各々に対応する図4に示すタイムスロットTSb,TSn以外のタイムスロットTSaに割り当てられて、他OSU51cへ送信される。

0066

また、連続信号Y11bに重畳されるデータo2は、他の連続信号Y11aに重畳されるデータo2及びバースト信号Y12の各々の受信タイミングに対応するタイムスロットTSa,TSn以外のタイムスロットTSbに割り当てられて、他OSU51cへ送信される。
また、ONU53cから送信されるバースト信号Y12は、各連続信号Y11a,Y11bに重畳される各データo2の受信タイミングに対応するタイムスロットTSa,TSb以外のタイムスロットTSnに割り当てられて、他OSU51cへ送信される。

0067

図2に示す光送信部94は、カウンタ値g1と、帯域量s1と、各OSU51a〜51c間通信時の送信タイミングta,tbと、他OSU51aと各ONU53a,53b,53c間通信時の送信タイミングtan,tbnとを、光信号である連続信号i1に付与して、光多重分離装置46cを介して他OSU51a,51bへ送信する。また、この送信と同様に他OSU51a,51bから自OSU51cに送信されてきて光送信部94に設定されたカウンタ値g1と、帯域量s1と、送信タイミングtc,tcnとに応じて、ONU宛データo1及び他OSU宛データo2を、連続信号i1に付与して、ONU53c及び他OSU51a,51bへ送信する。なお、連続信号i1は、図1に示すOSU51a,51bからの連続信号Y11a,Y11bに該当する。遅延測定部88及びTS制御部93は、請求項記載の送信タイミング導出部(図7の符号93T参照)を構成する。

0068

<ONUの構成>
次に、ONU53a,53b,53cの構成を図5を参照して説明する。各ONU53a〜53cは同構成であり、図5には1つのONUの構成を示している。ONU53a〜53cは、バッファ部71と、光受信部72(RX)と、信号分離部73と、制御情報受信部74と、クロック同期部75と、カウンタ管理部76と、TS制御部77と、光バースト送信部78(BTX)とを備えて構成されている。

0069

バッファ部71は、外部装置57a〜57cの何れか1つから受信されたデータo5を蓄積し、この蓄積されたデータo5を、送信機であるTX2から光バースト送信部78へデータi5として出力する。また、信号分離部73からデータi6を受信機であるRX2で受信し、これをデータo6として外部装置57a〜57cへ送信する。更に、バッファ部71から各宛先であるOSU51a〜51c毎のキュー長情報k2を光バースト送信部78へ出力する。

0070

光受信部72は、OSU(例えばOSU51a)からの連続信号(例えば連続信号Y11a)を受信する。
信号分離部73は、その受信された連続信号Y11aを、データi6と制御信号j3とに分離し、制御信号j3を制御情報受信部74へ、データi6をバッファ部71へ出力する。

0071

制御情報受信部74は、上記の制御信号j3を受信し、OSU51aからの基準タイミングc2と、利用経路に応じたTDM制御タイミングd2とをカウンタ管理部76へ出力し、また、OSU51aからの割当TS情報f2をTS制御部77へ出力する。

0072

クロック同期部75は、OSU51aからの連続信号Y11aに対応する下り信号b2に、自ONU(例えばONU53a)のクロック信号を同期させる。
カウンタ管理部76は、OSU51aからの基準タイミングc2に応じた基準値を、クロック同期部75からのクロック信号ck3に従い、インクリメントして得られるカウンタ値g2を、TS制御部77及び光バースト送信部78へ出力する。

0073

TS制御部77は、OSU51aからの割当TS情報f2に従い、カウンタ値g2と割当TS情報f2に記載のタイミング値とを比較して、光バースト送信部78のTS送信動作の制御を行う制御信号h2を求める。この制御信号h2により、光バースト送信部78に対してTS送信動作の制御を行う。

0074

光バースト送信部78は、OSU(例えばOSU51c)に送信するデータと、制御信号(現在時刻含む)とを合わせて、TS制御部77の制御信号h2による制御指示に従った波長で、光バースト信号Y12を、光多重分離装置46fを介してOSU51cへ送信する。

0075

<送信制御部の構成>
次に、OSU51a〜51cに備えられた本特徴の送信制御部60について、図6を参照して説明する。但し、OSU51aの送信制御部60を代表して説明する。OSU51aのTX(図2の光送信部94が該当)は、送信制御部60を備え、送信制御部60の出力側にP/S(パラレルシリアル)変換部94aと、TXドライバ94bとを備える。送信制御部60は、セレクタ60aと、バースト付加部60bと、マルチプレクサ60cと、アイドル付加部60dとを備えて構成されている。セレクタ60aの入力側には、バッファ部81(図2参照)が接続されている。

0076

バッファ部81は、ONU宛データ(図2の符号o1)を格納するONU用キュー部81aと、他OSU宛データ(図2の符号o2)を格納する他OSU用キュー部81bとを備えている。ここで、他OSUはOSU51b,51cである。その格納されたONU宛データ及び他OSU宛データは、何れも連続信号Y11aに重畳されて、TX(光送信部94)から光多重分離装置46を介して光ファイバ50へ送信されるが、この送信前に、送信制御部60で次の処理が行われる。即ち、他OSU宛データは、指定されたタイムスロットタイミングに従い送信し、それ以外の時間でONU宛のデータを送信し、OSU及びONU宛の何れのデータも無い場合はアイドル信号を送信する。

0077

セレクタ60aは、バッファ部81から、ONU宛データの送信タイミングを示す選択制御信号st1の例えば「L」レベルが供給されている際に、ONU用キュー部81aから出力されるONU宛データを選択してマルチプレクサ60cへ出力する。一方、セレクタ60aは、バッファ部81から、他OSU宛データの送信タイミングを示す選択制御信号st1の例えば「H」レベルが供給されている際に、他OSU用キュー部81bから出力される他OSU宛データを選択してバースト付加部60bへ出力する。

0078

バースト付加部60bは、連続信号Y11aに重畳される他OSU宛データの前方側タイムスロットにプリアンブルとしてバーストヘッダを付加する。このバーストヘッダは、他OSU宛データを受信する他OSU51b,51cのBRXが、連続信号Y11aに重畳された他OSU宛データを受信可能とする、例えばデータ到来の判断や、後述の閾値処理、信号のリセット処理等を行うためのデータ信号である。これらの信号処理を可能とするために、バースト付加部60bで連続信号Y11aにバーストヘッダを付加して、BRXに連続信号を受信処理可能とするバースト信号フォーマットを行うようにした。

0079

但し、連続信号Y11aに重畳される他OSU51b,51cへの他OSU宛データは、前述したように自OSU51aのTXに設定される送信タイミングtaに従って送信される。但し、送信タイミングtaと同様に他OSU51bから送信されて来る送信タイミングも自OSU51aに設定される。

0080

例えば、自OSU51aから他OSU51cへの送信タイミングtaで、連続信号Y11aに重畳されて送信される他OSU宛データは、他OSU51cで受信される。つまり、その受信時に、自OSU51aから連続信号Y11aで送信されてくるデータが、他OSU51bから連続信号Y11bに重畳されてくるデータと、ONU53cから送信されてくるバースト信号Y12とに衝突しない、連続信号Y11aのタイムスロット位置に重畳される。このタイムスロット位置の前段にバーストヘッダを付加する。

0081

この付加について更に説明する。例えば、連続信号Y11aに重畳される他OSU51cへの他OSU宛データは、送信タイミングtaに応じて、他OSU51bからの連続信号Y11bに重畳される他OSU宛データの受信タイミング及びONU53cからのバースト信号Y12の受信タイミングの各々に対応するタイムスロットTSb,TSn(図4)以外のタイムスロットTSa(図4)に割り当てられる。このため、バーストヘッダは、タイムスロットTSaの前方側タイムスロットに付加されることになる。これと同様に、他OSU51bへの他OSU宛データが割り当てられるタイムスロットTSbの、前方側タイムスロットにバーストヘッダを付加する。

0082

マルチプレクサ60cは、ONU宛データが重畳された連続信号Y11aと、他OSU51b,51cへの他OSU宛データが重畳されると共にバーストヘッダが付加された連続信号Y11aとを多重化してアイドル付加部60dへ出力する。アイドル付加部60dは、多重化後の連続信号Y11aに無信号区間が存在する場合、その無信号区間に連続信号と同波形のアイドル信号を挿入して、無信号区間を埋める処理を行う。言い換えれば、連続信号Y11aに無信号区間を無くして連続信号化する処理を行う。

0083

アイドル付加部60dで処理後の連続信号Y11aは、P/S変換部94aでパラレル/シリアル変換が行われた後に、TXドライバ94bで予め定められた所定パワーの連続信号Y11aとされ、光多重分離装置46aを介して光ファイバ50へ送信される。

0084

<受信処理部の構成>
次に、図7を参照して、本特徴の受信処理部62について詳細に説明する。受信処理部62は、OSU51c(又はOSU51a,51b)のBRXと光多重分離装置46c(又は光多重分離装置46a,46b)との間に接続されている。この受信処理部62は、波長フィルタ62e(図2の波長分波部82に該当)と、磁気光学素子等を用いたVOA62a,62b(図2の光オン・オフ制御部83に該当)と、光カプラ62dとを備えて構成されている。また、OSU51c(又はOSU51a,51b)には、前述した遅延測定部88及びTS制御部93(図2)による送信タイミング導出部93Tが備えられている。

0085

波長フィルタ62eには、OSU51a,51b(図1)から光ファイバ50を経由して光多重分離装置46cで分離されてきた波長λ1の連続信号Y11a及び波長λ2の連続信号Y11bと、ONU53c(図1)から光ファイバ50を経由して光多重分離装置46cで分離されてきた波長λ3のバースト信号Y12とが入力される。波長フィルタ62eは、その入力された連続信号Y11a、連続信号Y11b、バースト信号Y12の3つの信号を分離し、連続信号Y11aをVOA62aへ出力し、連続信号Y11bをVOA62bへ、バースト信号Y12を光カプラ62dへ出力する。

0086

VOA62a,62bは、磁気光学素子に制御電流が流されていない状態では、入力される光信号がそのままのパワーで出力される。磁気光学素子に制御電流が流されると、その電流量に応じて光信号が減衰する。ここで、磁気光学素子に予め定められた所定電流量の制御電流を流すことで、図3(a)及び(b)で説明した連続信号Y11aのように、光信号をカットすることができる。

0087

図7に示すVOA62a,62bは、OSU51cの送信タイミング導出部93Tからの指示であるデータ到着タイミング信号ma,mbに従い、波長分波部82で分波された連続信号Y11a,Y11bに重畳されたデータ部分のみを抽出してバースト化し、このバースト化信号B11a,B11bを光カプラ62dへ出力する。光カプラ62dは、バースト化信号B11a,B11b及びバースト信号Y12を多重化してOSU51cのBRXへ出力する。

0088

但し、データ到着タイミング信号ma,mbは、OSU間で測定した遅延測定結果と各OSUに割り当てたスロットに従って、送信タイミング導出部93Tで生成される。

0089

<実施形態の光伝送動作>
次に、光集線ネットワークシステム40による光伝送動作を、図8に示すシーケンス図を参照して説明する。

0090

図8のステップS1において、OSU51aのTXから当該OSU51aに対応付けられたONU53aに、ONU宛データが重畳された波長λ1の連続信号Y11aが光ファイバ50を介して送信される。また、OSU51aのTXから他OSU51c,51bの各々に、他OSU宛データが重畳された連続信号Y11aが光ファイバ50を介して送信される。これら送信は、各宛先へのデータが連続信号Y11aに時分割多重されて行われる。

0091

また、ステップS2において、OSU51bのTXから当該OSU51bに対応付けられたONU53bに、ONU宛データが重畳された波長λ2の連続信号Y11bが光ファイバ50を介して送信される。また、OSU51bのTXから他OSU51a,51cの各々に、他OSU宛データが重畳された連続信号Y11bが光ファイバ50を介して送信される。これら送信は、各宛先へのデータが連続信号Y11bに時分割多重されて行われる。

0092

また、ステップS3において、OSU51cのTXから当該OSU51cに対応付けられたONU53cに、ONU宛データが重畳された波長λ1〜λ3と異なる波長λc(図示せず)の連続信号Y11cが光ファイバ50を介して送信される。また、OSU51cのTXから他OSU51b,51aの各々に、他OSU宛データが重畳された連続信号Y11cが光ファイバ50を介して送信される。これら送信は、各宛先へのデータが連続信号Y11cに時分割多重されて行われる。

0093

更に、ステップS4において、ONU53aのBTXからOSU51aへ、OSU宛データがバースト信号Y12により送信される。また、ステップS5において、ONU53bのBTXからOSU51bへ、OSU宛データがバースト信号Y12により送信される。また、ステップS6において、ONU53cのBTXからOSU51cへ、OSU宛データがバースト信号Y12により送信される。なお、OSU宛データは、複数のバースト信号Y12で時分割により送信されるため、ステップS4〜S6では、バースト信号Y12を複数本の一点鎖線矢印Y12で表してある。

0094

上記のステップS1でOSU51aから、例えば他OSU51cへ送信される連続信号Y11aには、OSU51aの他OSU宛データが、連続信号Y11aのタイムスロットTSa(図4参照)に割り当てられて、他OSU51cへ送信される。そのタイムスロットTSaは、連続信号Y11aにおいて、他の連続信号Y11bに重畳される他OSU宛データの受信タイミング及びONU53cからのバースト信号Y12の受信タイミングの各々に対応するタイムスロットTSb,TSn(図4参照)以外のタイムスロットである。これと同様に、他OSU51bへ送信される連続信号Y11aにもOSU51aの他OSU宛データが割り当てられる。また、ステップS2,S3においても、同様に他OSU宛データが割り当てられる。これ以降の処理については、OSU51aの送信と、OSU51cの受信とを代表して説明する。

0095

上記のように、他OSU宛データが割り当てられた後に、OSU51aは次のようなバーストヘッダ付加処理を行う。即ち、OSU51aは、送信制御部60(図6)により、連続信号Y11aの他OSU51cへの他OSU宛データが重畳される前段にバーストヘッダを付加する。これにより、他OSU51cのBRXの前段の受信処理部62で、連続信号Y11aの他OSU宛データ重畳部分をバースト化して受信することを可能とする。

0096

そのバースト化は、図7に示した受信処理部62のVOA62aで行われる。VOA62aは、OSU51cの送信タイミング導出部93Tからの指示であるデータ到着タイミング信号maに従い、波長分波部82で分波された連続信号Y11aに重畳されたデータ部分のみを抽出して、バースト化信号B11aを出力する。データ到着タイミング信号maは、連続信号Y11aの他OSU51cへのデータ重畳部分の前段に付加されたバーストヘッダを基に生成される。

0097

他のVOA62bにおいても、データ到着タイミング信号mbに従い、波長分波部82で分波された連続信号Y11bに重畳されたデータ部分のみが抽出されてバースト化信号B11bとされる。

0098

これらバースト化信号B11a,B11bと、ONU53cからのバースト信号Y12とは、図4に示したように各々タイミングが異なって独立しており、光カプラ62dで多重化されてOSU51cのBRXで受信される。

0099

<実施形態の効果>
以上説明したように、実施形態の光集線ネットワークシステム40は、図1に示すように、外部装置55a〜55cとの間で送受信される信号を終端し、制御主体となる光回線終端装置としての複数のOSU51a〜51cと、制御主体に対して客体となる光回線終端装置としての複数のONU53a〜53cとが光ファイバ50で接続された構成において、連続信号(例えば連続信号Y11a,Y11b)で送信するOSU51a〜51c間通信と、ONU53a〜53cからバースト信号Y12で送信するONU53a〜53cとOSU51a〜51c間通信とを並行して行うようになっている。以下、本発明の特徴について説明する。

0100

(1)OSUの外部又は内部に、受信処理部62を備えた。受信処理部62は、OSU間通信を複数のOSU51a〜51c間で行う際に、2以上の他OSU51a,51bから光伝送路を経由して送信されてきた、各々受信時に異なる位置となるようにデータが重畳された異なる波長の各連続信号Y11a,Y11bを受信して分離し、この分離後の各々の連続信号Y11a,Y11bに格納されたOSU51a〜51c宛のデータ部分のみを抽出するバースト化処理を行う。

0101

この構成によれば、バースト化処理により得られる各連続信号Y11a,Y11bのデータ部分の信号は、バースト化されているので、受信側のOSU51cのBRXで受信可能となる。また、各連続信号Y11a,Y11bのデータ部分は、各々受信時に異なる位置となるようにデータが連続信号に重畳されたものなので、1つのBRXで、2以上の他OSU51a,51bからのデータを個別に受信することができる。このため、従来のように、OSU51a−51c間通信を、L2スイッチで接続された複数のONU53cで中継するといった処理が不要となり、従来のような、信号の伝送遅延及び伝送時の帯域消費の増加を無くすことができる。つまり、本構成によれば、2つ以上の連続信号Y11a,Y11bを1つのBRXで受信するOSU51a〜51c(上位の光伝送装置)間通信と、ONU53cとOSU51c間(下位と上位の光伝送装置間)の通信との双方を、信号の伝送遅延及び帯域消費の増加が生じないように行うことができる。

0102

(2)受信処理部62が、ONU53cから連続信号Y11a,Y11bのデータ重畳位置の受信タイミングと異なる受信タイミングとなるように送信され、当該連続信号Y11a,Y11bと異なる波長のバースト信号Y12を受信して連続信号Y11a,Y11bと分離するようになっている。

0103

これによって、受信側のOSU51cが、受信処理部62でONU53cから送信されてきたバースト信号Y12を連続信号Y11a,Y11bと分離して受信する。バースト信号Y12は、連続信号Y11a,Y11bと異なる波長で、当該連続信号Y11a,Y11bのデータ重畳位置の受信タイミングと異なる受信タイミングとなるようにONU53cから送信されてくる。このため、上記分離されたバースト信号Y12は、連続信号Y11a,Y11bのデータと重ならないようにBRXで受信することができる。

0104

(3)受信側のOSU51cが、通信対象のOSU51a,51bとの間の距離又は遅延時間を測定し、当該測定された距離又は遅延時間を基に、2以上の他OSU51a,51bからの連続信号Y11a,Y11bに重畳された各データを、ONU53cからのバースト信号Y12に重複しないように受信可能とする、2以上の他OSU51a,51bの各々における送信タイミングta,tbを求める送信タイミング導出部93Tを備える。送信タイミング導出部93Tで求められた送信タイミングta,tbが、2以上の他OSU51a,51bへ送信されて該当する他OSU51a又は51bに設定されるようにした。

0105

これによって、OSU51a〜51c間通信時に、送信側の各OSU51a,51bは、各々のOSU51a,51bに設定された送信タイミングta,tbで、他OSU51c宛のデータを、OSU51cでの受信時にバースト信号Y12に重複せず且つ互いのOSU51c宛のデータが重複しないように受信側の1つのOSU51cへ送信できる。このため、受信側のOSU51cで、送信側の各OSU51a,51bからの連続信号Y11a,Y11b中の各データと、ONU53cからのバースト信号Y12との個々のデータが重複しないように受信することができる。

0106

(4)OSU51a,51bが、設定された送信タイミングに応じて、他送信側のOSU51a又は51bの連続信号Y11a又は11bに重畳されるデータの受信タイミングと、ONU53cからのバースト信号Y12の受信タイミングとに対応する連続信号Y11a,Y11bのタイムスロット以外の、タイムスロットに、受信側のOSU51c宛のデータを割り当てる構成とした。

0107

この構成によれば、送信側のOSU51a,51bは、受信側のOSU51cで受信される他送信側のOSU51a又は51bからの連続信号Y11a又は11b中のデータと、バースト信号Y12とに重複しない連続信号Y11a又は11bのタイムスロット位置に、受信側のOSU51c宛データを割り当てることができる。このため、受信側のOSU51cで、複数の連続信号Y11a,11b中の各データと、バースト信号Y12中のデータとを個別に適正受信することができる。

0108

(5)OSU51a,51bは、他OSU51cへ送信する連続信号Y11a,11bに、当該他OSU51cに配備されるBRXで検出可能なバーストヘッダを付加する送信制御部60を備えるようにした。

0109

これによって、OSU51c(又はOSU51a,51b)に通常1つ配備される既存のBRXでバーストヘッダを検知することにより連続信号Y11a,11bをバースト的に受信可能となる。このため、既存の1つのBRXでバースト信号Y12と連続信号Y11a,11bとの各々を受信可能となる。この構成では、従来のように、OSU51cに連続信号Y11a,11bとバースト信号Y12とを個別に受信するRX及び高価なBRX等の受信機を必要としなくなる。従って、バースト信号Y12と連続信号Y11a,11bとを受信する通信を、OSU51a〜51c(光伝送装置)の製作コストが高くならないように実現することができる。

0110

その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。

0111

40 光集線ネットワークシステム
41a,41b,41c 上位の光伝送装置
42a,42b,42c 下位の光伝送装置
46a,46b,46c,46d,46e,46f光多重分離装置
50光ファイバ
51a,51b,51c OSU
53a,53b,53c ONU
55a,55b,55c,57a,57b,57c 外部装置
60送信制御部
60aセレクタ
60bバースト付加部
60cマルチプレクサ
60dアイドル付加部
62受信処理部
62a,62b VOA
62d光カプラ
62e波長フィルタ
71バッファ部
72光受信部
73信号分離部
74制御情報受信部
75クロック同期部
76カウンタ管理部
77 TS制御部
78光バースト送信部
81 バッファ部
82波長分波部
83 光オン・オフ制御部
84 光バースト受信部
85 信号分離部
86 制御情報受信部
87 カウンタ管理部
88遅延測定部
89 セレクタ部
90 クロック同期部
91内部クロック部
92帯域割当部
93 TS制御部
94光送信部

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