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技術 外観検査方法および外観検査装置

出願人 株式会社ジェイテクト
発明者 梅原二郎
出願日 2016年5月13日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-096806
公開日 2017年11月16日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2017-203734
状態 特許登録済
技術分野 画像処理 光学的手段による材料の調査の特殊な応用
主要キーワード 光沢異常 配置台 打ち傷 軸受シール 撮影写真 研磨粉 検査動作 画像解析処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月16日)のものです。
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図面 (8)

課題

高精度で外観検査を行う外観検査装置を提供する。

解決手段

外観検査装置100は、検査対象物である転がり軸受300の外輪300Aに含まれる検査面K1に正対して配置されたカメラ20によって検査面K1を撮影することによって得られた撮影画像を用いる検査装置であって、カメラの撮影方向D1とは異なる照射方向D2で、照明装置10Aが光源からの光を拡散光として照射している検査面K1を、カメラ20によって撮影する。

概要

背景

転がり軸受などの工業製品外観検査方法の一つとして、表面が高反射率であること、つまり表面の光沢を利用した検査方法が知られている。具体的には、特開2002−116153号公報にも開示されているように、その表面の撮影画像解析する方法が一般的に行われている。詳しくは、該検査方法は、検査対象物検査面照明装置照明した状態で撮影し、撮影画像を解析する工程を含む。解析の結果、検査面に存在する傷などの凹凸光沢異常として検出される。詳しくは、検査面の凹凸によって照射光が様々な方向に反射されるため、凹凸のある範囲と凹凸のない範囲とでは、反射してカメラ入射する光量が異なる。この光量の差を撮影画像における濃淡で検出することで、検査面の凹凸を検出することができる。

概要

高精度で外観検査を行う外観検査装置を提供する。外観検査装置100は、検査対象物である転がり軸受300の外輪300Aに含まれる検査面K1に正対して配置されたカメラ20によって検査面K1を撮影することによって得られた撮影画像を用いる検査装置であって、カメラの撮影方向D1とは異なる照射方向D2で、照明装置10Aが光源からの光を拡散光として照射している検査面K1を、カメラ20によって撮影する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

検査対象物検査面正対して配置されたカメラによって前記検査面を撮影することによって得られた撮影画像を用いる、前記検査対象物の外観検査方法であって、照明装置によって、前記カメラの撮影方向とは異なる向きで、光源からの光が拡散光として前記検査面に照射され、前記拡散光が照射されている前記検査面が前記カメラによって撮影される、外観検査方法。

請求項2

検査対象物の第1の検査面に正対して配置された、前記第1の検査面を撮影するカメラと、前記カメラの撮影方向とは異なる向きで、光源からの光を拡散光として前記第1の検査面に照射する照明装置と、を備える、外観検査装置

請求項3

外周面円周面である前記検査対象物の外周面に含まれる前記第1の検査面が前記カメラに正対し、前記カメラが前記第1の検査面を撮影する方向に直交する方向が前記検査対象物の中心軸方向と一致するように前記検査対象物を配置するための配置台をさらに含み、前記照明装置は、前記配置台に配置された前記検査対象物から前記中心軸方向に離れた位置に設けられている、請求項2に記載の外観検査装置。

請求項4

前記検査対象物は、内輪および外輪を含む転がり軸受であって、前記第1の検査面は前記外輪の外周面に含まれる、請求項2または3に記載の外観検査装置。

請求項5

前記検査対象物の第2の検査面までの距離を測定可能変位センサをさらに含み、前記変位センサは、前記カメラに対して前記外輪の前記カメラに臨む側よりも遠い位置に設けられている、請求項4に記載の外観検査装置。

技術分野

0001

この発明は外観検査方法および外観検査装置に関する。

背景技術

0002

転がり軸受などの工業製品の外観検査方法の一つとして、表面が高反射率であること、つまり表面の光沢を利用した検査方法が知られている。具体的には、特開2002−116153号公報にも開示されているように、その表面の撮影画像解析する方法が一般的に行われている。詳しくは、該検査方法は、検査対象物検査面照明装置照明した状態で撮影し、撮影画像を解析する工程を含む。解析の結果、検査面に存在する傷などの凹凸光沢異常として検出される。詳しくは、検査面の凹凸によって照射光が様々な方向に反射されるため、凹凸のある範囲と凹凸のない範囲とでは、反射してカメラ入射する光量が異なる。この光量の差を撮影画像における濃淡で検出することで、検査面の凹凸を検出することができる。

先行技術

0003

特開2002−116153号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に開示されたような従来の外観検査においては、被検査物の検査面に正対する位置にカメラを設置し、カメラと検査面との間にハーフミラーを配置することにより、カメラの撮影方向と同じ方向から、光源からの光が照射される。これにより、検査面は最も効率的に照射される。しかしながら、この場合、検査面で反射してカメラに入射する光量の照射光量に対する割合が非常に高くなるため、検査面に凹凸が存在する範囲からの反射光量と凹凸が存在しない範囲からの反射光量との差が非常に小さくなる。つまり、撮影画像における濃淡の差が小さくなる。その結果、外観異常の検出精度が低下する場合がある。

課題を解決するための手段

0005

この発明にかかる外観検査方法は、検査対象物の検査面に正対して配置されたカメラによって検査面を撮影することによって得られた撮影画像を用いる、検査対象物の外観検査方法であって、照明装置によって、カメラの撮影方向とは異なる向きで、光源からの光が拡散光として検査面に照射され、拡散光が照射されている検査面が前記カメラによって撮影される。
この構成によって、照明装置から照射される光量に対する検査面で反射しカメラに入射する光量の割合を、照射する向きとカメラの撮影方向とが同じである従来の検査装置での場合よりも小さくすることができる。それによって、カメラに入射する光量全体に対して、検査面上の傷等の凹凸のある第1の範囲から反射してカメラに入射する光量と、上記の凹凸のない第2の範囲から反射してカメラに入射する光量との差を、大きくすることができる。これにより、カメラによる撮影画像における検査面上の上記第1の範囲と第2の範囲との濃淡差が、上記の従来の検査装置での撮影画像における濃淡差よりも大きくなる。従って、検査面上の傷等の凹凸の検出の精度を向上させることができる。すなわち、外観検査の精度を向上させることができる。

0006

この発明にかかる外観検査装置は、検査対象物の第1の検査面に正対して配置された、第1の検査面を撮影するカメラと、カメラの撮影方向とは異なる向きで、光源からの光を拡散光として第1の検査面に照射する照明装置と、を備える。
この構成によって、照明装置から照射される光量に対する第1の検査面で反射しカメラに入射する光量の割合を、照射する向きとカメラの向きとが同じである従来の検査装置での場合よりも小さくすることができる。それによって、カメラに入射する光量全体に対して、第1の検査面上の上記の第1の範囲から反射してカメラに入射する光量と第2の範囲から反射してカメラに入射する光量との差を大きくすることができる。これにより、カメラによる撮影画像における第1の検査面上の第1の範囲と第2の範囲との濃淡差が、上記の従来の検査装置での撮影画像における濃淡差よりも大きくなる。従って、第1の検査面上の傷等の凹凸の検出の精度を向上させることができる。すなわち、外観検査の精度を向上させることができる。

0007

好ましくは、外観検査装置は、外周面円周面である検査対象物の外周面に含まれる第1の検査面がカメラに正対し、カメラが第1の検査面を撮影する方向に直交する方向が検査対象物の中心軸方向と一致するように検査対象物を配置するための配置台をさらに含み、照明装置は、配置台に配置された検査対象物から中心軸方向に離れた位置に設けられている。
この構成によって、上記のように、外周面が円周面である検査対象物の外周面を検査面とした外観検査の精度を向上させることができる。

0008

好ましくは、検査対象物は内輪および外輪を含む転がり軸受であって、第1の検査面は外輪の外周面に含まれる。
これにより、上記のように、転がり軸受の外輪の外周面に含まれる第1の検査面を検査面とした外観検査の精度を向上させることができる。

0009

好ましくは、外観検査装置は検査対象物の第2の検査面までの距離を測定可能変位センサをさらに含み、変位センサは、カメラに対して外輪のカメラに臨む側よりも遠い位置に設けられている。
これにより、第1の検査面を検査面とした外観検査の動作の際に、変位センサから第2の検査面までの距離を検査することができる。そのため、両検査をそれぞれ異なる検査動作で行うよりも検査時間を短縮することができると共に、両検査用の検査装置をそれぞれ別に用意するよりも検査装置全体を小型化することができる。

発明の効果

0010

この発明によると、外観検査の精度を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0011

実施の形態にかかる外観検査装置の正面から見た概略図である。
図1の外観検査装置の要部を示す概略平面図である。
検査原理を説明するための概略図である。
実施の形態にかかる検査装置によって第1の検査面を撮影して得られた撮影画像である。
照明装置の他の例を示す概略図である。
従来の検査装置を示す概略図である。
従来の検査装置によって第1の検査面を撮影して得られた撮影画像である。

実施例

0012

以下に、図面を参照しつつ、好ましい実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。

0013

[第1の実施の形態]
<全体構成>
本実施の形態にかかる外観検査装置100は、表面が高反射率である、つまり表面が光沢を有する工業製品の外観検査を行う。外観検査装置100による検査対象物は、たとえば転がり軸受である。以降の説明では、外観検査装置100が転がり軸受の外輪の外周に含まれる検査面を検査するものとする。なお、外観検査装置100による外観検査の対象物となる転がり軸受300は、外輪300A、内輪300B、複数の転動体300C、保持器300D、および軸受シール300Eを有している。

0014

図1は、本実施の形態にかかる外観検査装置100を正面から見た概略図である。図1を参照して、外観検査装置100は、検査対象物である転がり軸受300の外輪300Aの外周に含まれる第1の検査面K1に光源からの光を照射する照明装置10Aと、該第1の検査面K1を撮影するためのカメラ20と、水平な載荷面を有してその上に転がり軸受300を配置するための配置台30と、を含む。好ましくは、外観検査装置100は、さらに、変位センサであるセンサ40をさらに含む。なお、センサ40を含む外観検査装置100については第2の実施の形態として後に説明する。第1の実施の形態においては、外観検査装置100にセンサ40が含まれないものとする。

0015

配置台30には、転がり軸受300が、中心軸Cの方向が鉛直方向となるように配置される。カメラ20は、転がり軸受300の外輪300Aの外周に含まれる第1の検査面K1に正対して配置される。詳しくは、カメラ20は、第1の検査面K1を撮影する方向(撮影方向)D1が、配置台30に配置された転がり軸受300の中心軸Cの方向に直交するように配置される。図1の例では、中心軸Cの方向が鉛直方向であるため、撮影方向D1は水平方向の一方の向きである。

0016

カメラ20は、制御装置であるコンピュータ(PC:パーソナルコンピュータ)500に接続され、撮影画像をPC500に入力する。PC500は、当該PC500を制御するためのCPU(Central Processing Unit)50を含む。

0017

なお、以降の説明においては、図1に表されたように、撮影方向D1と平行な方向、つまり図1の例では水平方向をx方向とする。そして、撮影方向D1をx方向の負の向き(−x向きとも称する)、撮影方向D1の逆向きをx方向の正の向き(+x向きとも称する)とする。また、中心軸Cの方向、つまり図1の例では鉛直方向をy方向とする。そして、中心軸Cの方向に照明装置10Aに向かう向きをy方向の正の向き(+y向きとも称する)、逆向きをy方向の負の向き(−y向きとも称する)とする。

0018

照明装置10Aは、外輪300Aに含まれる第1の検査面K1の母線方向、つまり転がり軸受300の中心軸Cの方向に、当該第1の検査面K1から離れた位置に設けられる。詳しくは、外輪300Aに含まれる第1の検査面K1の母線方向、つまり転がり軸受300の中心軸Cの方向はy方向である。照明装置10Aは、配置台30に配置された転がり軸受300よりもy方向に離れた位置に設けられる。一例として、図1に表されたように、照明装置10Aは、配置台30に配置された転がり軸受300よりも、+y向きに距離h離れた位置(上方)に配置される。なお、照明装置10Aは、配置台30に配置された転がり軸受300よりも−y向き側(下方)の位置に配置されてもよい。

0019

照明装置10Aは、一例として、いわゆるフラット照明と呼ばれる、面状に発光する照明器具である。詳しくは、一例としての照明装置10Aは、図示しない光源(LED等)からの光を面状に照射する。以降の説明において、照明装置10Aは、発光する面、つまり照射面そのものを指す。照明装置10Aは、図示しない拡散板反射板などを用いることによって、光源からの光を、指向性の低い拡散光として照射する。好ましくは、照明装置10Aによる照射光は白色光である。白色光は、赤・緑・青などの色に比べて、欠陥の有無の差が明確となるため、欠陥に対する検出の精度をより向上することができる。

0020

照明装置10Aは、図1に表されたように、少なくとも一部が外輪300Aより+x向き側(カメラ20に近い側)に設けられる。すなわち、図1に表されたように、外輪300Aの+x向き側の端部eと、照明装置10Aの照射面の+x向き側の端部E11とを結ぶ直線がx方向との間になす角度θは、これら2端部E11,eがy方向に並んだ状態である90°よりも小さい。これにより、照明装置10Aは、カメラ20の撮影方向D1とは異なる照射方向D2で、光源からの光を第1の検査面K1に照射する。

0021

好ましくは、配置台30は、たとえばPC500による制御に従って、軸Mを中心軸として図1に矢印に示されているように回転可能であって、転がり軸受300は中心軸Cが配置台30の軸Mに一致するように配置台30に配置される。配置台30が回転可能であることによって、当該配置台30に配置された転がり軸受300も中心軸Cを回転軸として回転し、カメラ20に臨む面が変化する。そこで、好ましくは、PC500は、当該配置台30の回転速度に基づくタイミングでカメラ20における撮影を行わせる。または、PC500は、配置台30の回転中に連続的にカメラ20によって画像撮影を行わせてもよい。これにより、外輪300Aの全周の撮影画像がPC500に入力される。

0022

図2は、第1の実施の形態にかかる外観検査装置100の要部を示す概略平面図である。なお、図2に表された面内において、x方向に直交する方向をz方向とする。

0023

図2を参照して、照明装置10Aの照射面の−x向き側の端部E12は、配置台30にセットされた転がり軸受300の中心軸Cよりも、−x向き側にある。照射面の+x向き側の端部E11は、上記のように、配置台30にセットされた転がり軸受300の外輪300Aの外周の、カメラ20に最も近い端部(+x向き側の端部)eよりも、カメラ20に近い位置にある。つまり、照明装置10Aの照射面のx方向の長さW1はr(rは転がり軸受300の外輪300Aの外周の半径)よりも大きい。また、照明装置10Aの照射面のz方向の範囲は、配置台30にセットされた転がり軸受300の外輪300Aの外周のz方向の直径よりも大きい。すなわち、照明装置10Aの照射面のz方向の両端部E21,E22共に、配置台30にセットされた転がり軸受300の外輪300Aの外周よりも外側にある。つまり、照明装置10Aの照射面のz方向の長さW2は2rよりも大きい。

0024

照明装置10Aの照射面と配置台30にセットされた転がり軸受300の外輪300Aの外周とが図1,2に表された位置関係となることによって、外輪300Aのカメラ20に臨む半円筒分の外周面に含まれる第1の検査面K1が、転がり軸受300よりも+y向きに離れた位置、つまり、転がり軸受300の上方から照明されることになる。上記のように、カメラ20は第1の検査面K1に正対して配置され、その撮影範囲に第1の検査面K1を含む。つまり、照明装置10Aによって、少なくとも第1の検査面に光が照射される。

0025

<検査原理>
図3を用いて、外観検査装置100での検査原理を説明する。図3は、外観検査装置100を水平方向に見た概略図であって、照明装置10A、カメラ20、および配置台30にセットされた転がり軸受300の外輪300Aの外周付近を拡大して表したものである。図3に表された外輪300Aの外周が第1の検査面K1に相当する。また、図3中の符号Hは、カメラ20の視野範囲H、つまり撮影範囲を表す。

0026

外観検査装置100は、外輪300Aの外周に含まれる第1の検査面K1に照明装置10Aによって光(好ましくは白色光)を照射し、第1の検査面K1に反射してカメラ20に入射した光量に基づいて、第1の検査面K1上の凹凸の有無を検査する。第1の検査面K1上の凹凸は、たとえば、シューマークと呼ばれる、製造工程のうちの主に表面研磨の工程において表面に研磨粉などの物体が接触するによって生じる凹みや、製造後に表面に物体が接触することによって生じる傷(擦り傷打ち傷等)などの凹みである。以降の説明では、第1の検査面K1上の凹凸がシューマークであるものとする。

0027

表面が研磨されたり、コーティングされたりすることによって光沢を有する工業製品は、その表面の反射率が高い。転がり軸受300も外周面が研磨されるため、反射率が高い。第1の検査面K1に凹凸を有する範囲と有さない範囲とがある場合、各範囲からの反射量が異なる。詳しくは、図3を参照して、カメラ20の視野範囲Hによって撮影される第1の検査面K1上の範囲に、シューマークが生じている範囲S2と生じていない範囲S1とが含まれるとする。範囲S2は、研磨粉などの物体が表面に押し付けられた状態で研磨されるため、その表面粗さが、範囲S1の表面粗さに対して小さい。そのため、図3に表されたように、範囲S1への照射光L1がその表面粗さによって拡散反射される光量に対して、範囲S2への照射光L2が鏡面反射する光量が多い。

0028

図1,2に表されたように、照射光L2は、カメラ20の撮影方向D1とは異なる照射方向D2で範囲S2に照射される。そのため、図3に表されたように、照射光L2のうちの範囲S2において鏡面反射した成分はカメラ20の視野範囲Hを脱する。これに対して、照射光L1のうちの範囲S1において鏡面反射する成分は、範囲S2において鏡面反射する成分より少ない。言い換えると、範囲S1において拡散反射した成分がカメラ20の視野範囲Hに入る可能性は、範囲S2において拡散反射した成分が視野範囲Hに入る可能性よりも高い。つまり、範囲S1からカメラ20の視野範囲Hに入る光量の方が、範囲S2から視野範囲Hに入る光量よりも多い。このため、カメラ20による第1の検査面K1の撮影画像には、範囲S1と範囲S2とで濃淡差が生じる。すなわち、撮影画像において、範囲S1は範囲S2よりも明るく(明度が高く)なる。言い換えると、撮影画像において暗い部分がシューマークに相当する。

0029

図4は、外観検査装置100のカメラ20によって第1の検査面K1を撮影して得られた撮影画像である。図4を参照して、エリアA1に現れている黒い線は、第1の検査面K1表面に存在するシューマークを表している。図4に示されるように、外観検査装置100では、撮影画像にシューマークなどの第1の検査面K1表面の凹凸が存在する範囲と存在しない範囲との濃淡差が鮮明に表れる。

0030

たとえば、PC500においてCPU50が解析処理を実行し、カメラ20からの撮影画像(図4)の濃淡、すなわち明度を解析することによって、第1の検査面K1に含まれる範囲S2、つまりシューマークの存在を検出することができる。また、撮影画像をPC500の図示しないディスプレイに表示することで、ユーザによる目視によってシューマークの存在が検出されてもよい。

0031

なお、以上の例では、外観検査装置100に含まれる照明装置10Aがフラット照明と呼ばれる、面状に発光する照明器具であるものとしているが、外観検査装置100に含まれる照明装置は、光源からの光を拡散光として照射する照明装置であればフラット照明に限定されない。図5は、照明装置の他の例を表わした図である。図5を参照して、たとえば、外観検査装置100には、光源の上方にドーム型曲面)の反射板を有する照明装置10Bが設けられてもよい。照明装置10Bは、光源から照射された光を曲面の反射板によって様々な方向に反射させることによって拡散して、転がり軸受300に照射する。

0032

<第1の実施の形態の効果>
従来の検査装置による検査結果と比較して本実施の形態にかかる外観検査装置100による外観検査の効果を確認する。図6は、比較に用いた従来の検査装置の構成の概略図である。図7は、検査結果として得られる撮影画像である。図7の撮影画像は、図4の撮影画像と同じ転がり軸受を被写体とし、同じ面を第1の検査面K1として撮影されたものである。

0033

図6を参照して、従来の検査装置では、拡散光よりも指向性の高い光を照射する照明装置10aが用いられる。そのため、照明装置10aから転がり軸受300への照射方向D3は、カメラ20aの撮影方向D1と一致している。これらの向きを一致させる方法として、たとえば図6に表されたようにハーフミラーHMを用いてもよい。

0034

図7のエリアA2は、図4のエリアA1に相当する位置である。図4のエリアA1にはシューマークに相当する黒い線が現れているのに対して、図7の撮影画像では中央付近全体が影になって、エリアA2にシューマークに相当する黒い線が見られない。従来の検査装置では、図7からも明らかなように、撮影画像には明るさのムラが生じる。これは、図6に表されたように、拡散光よりも指向性の高い光が、カメラ20aの撮影方向D1と同じ向きD3で照射されるために、照明装置10aからの照射される光量に対する第1の検査面K1で反射しカメラ20aに入射する光量の割合が、照射する照射方向D2とカメラ20の撮影方向D1と異なる外観検査装置100と比較して大きいためと考えられる。また、照明装置10aからの照射光の多くがカメラ20aの視野範囲(図3の範囲Hに相当)を通過して撮影画像に写りこむことも一つの要因として考えられる。従来の検査装置での検査時にも、第1の検査面K1上のシューマークの存在する範囲と存在しない範囲との反射率の違いによって、反射する光量に差は生じているものの、カメラ20aに入射する光量全体が大きいために、上記両範囲の濃淡差が撮影画像においては小さくなる。

0035

また、照明装置10aからの照射される直接光は拡散光よりも指向性が高く、カメラ20aの撮影方向D1と同じ向きD3で照射されるために、転がり軸受300のように第1の検査面K1が曲面である場合には、主にカメラ20aの正面が照射されてカメラ20aの正面から離れるほど照射される光量が減る。そのため、図7からも明らかなように、撮影範囲が図4の撮影画像よりも小さい。

0036

従って、本実施の形態にかかる外観検査装置100では、照明装置10A(または照明装置10B)が図1,2に表されたような位置に配置され、指向性の低い拡散光を照射することによって、照射する照射方向D2をカメラ20の撮影方向D1と異なる向きとすることができる。これにより、カメラ20に入射する光量に対して、第1の検査面K1上のシューマークの存在する範囲と存在しない範囲との差異を大きくすることができる。そのため、従来の検査装置で得られる撮影画像(図7)よりも、外観検査装置100で得られる撮影画像(図4)においてシューマークの存在する範囲と存在しない範囲との濃淡差が大きくなる。これは、第1の検査面K1にシューマークなどの凹凸が存在することの検出、つまり、光沢異常として得られる表面の傷などの凹凸の検出の精度を向上させることができる。また、撮影画像におけるシューマークの存在する範囲と存在しない範囲との濃淡差が大きくなることで、たとえばPC500のCPU50が画像解析処理を行って閾値と比較するなどの方法で第1の検査面K1にシューマークなどの凹凸が存在することの検出を自動的に高精度で行うことができる。

0037

さらに、照明装置10A(または照明装置10B)が指向性の小さい拡散光を照射するために、外輪300Aの外周面上の照明範囲を広くすることができる。これにより、少なくとも第1の検査面K1全体に満遍なく照明され、濃淡の明確な撮影画像が得られる。これは、第1の検査面K1にシューマークなどの凹凸が存在することの検出、つまり、光沢異常として得られる表面の傷などの凹凸の検出の精度を向上させることができる。

0038

[第2の実施の形態]
第2の実施の形態にかかる外観検査装置100は、図1に表されたように、さらにセンサ40を含む。センサ40は変位センサである。センサ40は、配置台30に配置された転がり軸受300の端面に設けられた密封装置までの距離を、レーザ光などを利用して非接触にて測定する。密封装置は、たとえば、図1に示されたように転がり軸受300の端面に設けられた軸受シール300Eである。密封装置は、他の例として、シールド板であってもよい。センサ40は、転がり軸受300の端面の軸受シール300Eが配置された面に含まれる面を第2の検査面K2として、第2の検査面K2までの距離を測定する。センサ40は、配置台30に配置された転がり軸受300の軸受シール300Eからy方向に離れた位置(たとえば上方)であり、かつ、カメラ20に対して外輪300Aのカメラ20に臨む側よりも遠い位置に設けられている。好ましくは、センサ40は、カメラ20と転がり軸受300の中心軸Cを含む平面上の、照明装置10A(または照明装置10B)を挟んでカメラ20とは反対側に設けられる。

0039

外観検査装置100において配置台30が軸Mを回転し、回転しながらカメラ20によって第1の検査面K1が撮影されている場合、上記のようにセンサ40が設けられることによって、同時に、第2の検査面K2までの距離をセンサ40によって測定することができる。つまり、第2の実施の形態にかかる検査装置100では、カメラ20によって外輪300Aの外周面に含まれる第1の検査面が撮影されると共に、センサ40によって軸受シール300Eが配置された面に含まれる第2の検査面K2までの距離が測定される。つまり、第2の実施の形態にかかる外観検査装置100では、1回の検出動作によって、第1の検査面K1の撮影写真と共に、第2の検査面K2までの距離が得られる。

0040

撮影写真が上記のように解析されることによって、第1の検査面K1の凹凸の有無が検出される。それにより、第1の検査面K1の検査を行うことができる。センサ40から、同じ検査動作中に得られた測定値の入力を受け付けて、PC500が第2の検査面K2までの距離を予め記憶している適正な距離と比較するなどの解析を実行することによって、外観検査として、軸受シール300Eなどの密封装置の嵌めこみ不良が検出される。それにより密封装置の嵌めこみ不良の有無を検査することができる。

0041

<第2の実施の形態の効果>
第2の実施の形態にかかる外観検査装置100では、上記2つの検査をそれぞれ異なる検査動作で行うよりも検査時間を短縮することができる。また、両検査用の検査装置をそれぞれ別に用意するよりも検査装置を小型化することができる。

0042

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

0043

100外観検査装置、 300転がり軸受、 300A外輪、 300E軸受シール、 10A,10B照明装置、 20カメラ、 30配置台、 40センサ、 50 CPU、 500 PC、D1撮影方向、D2照射方向

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