図面 (/)

技術 液圧回転機械の傾転角制御装置

出願人 川崎重工業株式会社
発明者 駒田浩一黒田裕一朗西田信治
出願日 2016年5月10日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-094712
公開日 2017年11月16日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2017-203399
状態 特許登録済
技術分野 往復動ポンプ(1) 容積形ポンプの制御
主要キーワード 入力路 ストッパーリング 規定部材 各分岐路 スプリング座 給排路 流量減少 液圧モータ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月16日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

液圧回転機械の傾転角電気信号に応じて任意の角度に調整できるようにする。

解決手段

液圧回転機械の傾転角制御装置は、流量増加方向および流量減少方向に移動するサーボピストンと、サーボピストンとの間に第1受圧室および第2受圧室を形成する第1ハウジングと、サーボピストンの軸方向と平行に延びる収容穴が設けられた第2ハウジングと、液圧回転機械のケーシングに形成された供給路と第1受圧室を連通する基準流路と、収容穴内に配置され、調圧位置から移動したときに第2受圧室を移動方向に応じて供給路とタンクの一方と連通させるスプールと、収容穴内に配置された、フィードバックレバーによりサーボピストンと連結されたフィードバックピストンと、スプールとフィードバックレバーとを互いに離間するように付勢するスプリングと、指令電流と比例する押圧力でスプリングと反対側からスプールを押圧するソレノイドと、を備える。

概要

背景

可変容量型液圧回転機械には、傾転角に応じて吐出流量が変更可能な液圧ポンプと、傾転角に応じて回転速度が変更可能な液圧モータがある。このような液圧回転機械の傾転角は、傾転角制御装置により制御される。

例えば、特許文献1には、図8に示すような液圧モータ110の傾転角制御装置100が開示されている。この傾転角制御装置100は、電気信号により液圧モータ110の傾転角を二段階切り換えるものである。

具体的に、傾転角制御装置100は、液圧モータ110の傾転角を大きくする流量増加方向および傾転角を小さくする流量減少方向に移動するサーボピストン120と、サーボピストン120との間に第1受圧室131および第2受圧室132を形成するハウジング130を含む。第1受圧室131は、サーボピストン120を流量増加方向に移動させるためのものであり、第2受圧室132は、サーボピストン120を流量減少方向に移動させるためのものである。第2受圧室132の断面積は、第1受圧室131の断面積よりも大きい。

第1受圧室131には、液圧モータ110へ流入する液圧の圧力(一対の給排路111,112のうちの高い方の圧力)が導かれる。第2受圧室132は、電磁弁140と接続されている。電磁弁140は、指令電流が送給されないときは第2受圧室132をタンクと連通する。これにより、液圧モータ110の傾転角が最大とされる。一方、電磁弁140は、指令電流が送給されたときに、液圧モータ110へ流入する液圧の圧力を第2受圧室132へ導く。これにより、液圧モータ110の傾転角が最小とされる。

概要

液圧回転機械の傾転角を電気信号に応じて任意の角度に調整できるようにする。液圧回転機械の傾転角制御装置は、流量増加方向および流量減少方向に移動するサーボピストンと、サーボピストンとの間に第1受圧室および第2受圧室を形成する第1ハウジングと、サーボピストンの軸方向と平行に延びる収容穴が設けられた第2ハウジングと、液圧回転機械のケーシングに形成された供給路と第1受圧室を連通する基準流路と、収容穴内に配置され、調圧位置から移動したときに第2受圧室を移動方向に応じて供給路とタンクの一方と連通させるスプールと、収容穴内に配置された、フィードバックレバーによりサーボピストンと連結されたフィードバックピストンと、スプールとフィードバックレバーとを互いに離間するように付勢するスプリングと、指令電流と比例する押圧力でスプリングと反対側からスプールを押圧するソレノイドと、を備える。

目的

本発明は、液圧回転機械の傾転角を電気信号に応じて任意の角度に調整できるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

可変容量型液圧回転機械の傾転角を大きくする流量増加方向および前記傾転角を小さくする流量減少方向に移動するサーボピストンと、前記サーボピストンを前記流量増加方向に移動させるための第1受圧室および前記サーボピストンを前記流量減少方向に移動させるための第2受圧室であって前記第1受圧室よりも有効断面積の大きな第2受圧室を前記サーボピストンとの間に形成する第1ハウジングと、前記サーボピストンの側方で前記第1ハウジングに隣接する、前記サーボピストンの軸方向と平行に延びる収容穴が設けられた第2ハウジングと、前記液圧回転機械のケーシングに形成された供給路と前記第1受圧室を連通する基準流路と、前記収容穴内に配置され、前記第2受圧室を前記供給路とタンクの双方から遮断する調圧位置から移動したときに前記第2受圧室を移動方向に応じて前記供給路とタンクの一方と連通させるスプールと、前記収容穴内に配置されたフィードバックピストンと、前記サーボピストンと前記フィードバックピストンとを連結するフィードバックレバーと、前記スプールと前記フィードバックレバーとを互いに離間するように付勢するスプリングと、指令電流と比例する押圧力で前記スプリングと反対側から前記スプールを押圧するソレノイドと、を備える、液圧回転機械の傾転角制御装置

請求項2

前記収容穴内に配置された、前記スプールが挿通されるスリーブであって、前記基準流路と接続された入力ポートおよび前記第2受圧室と接続された出力ポートが形成されたスリーブをさらに備え、前記スプールは、前記出力ポートを開閉するランド部を有する、請求項1に記載の液圧回転機械の傾転角制御装置。

請求項3

前記スプールは、前記ソレノイド側の端部に拡径部を有し、前記ソレノイドは、前記スプールを押圧するためのプランジャと、前記プランジャに貫通される固定磁極と、前記プランジャが固定された可動鉄心と、前記スプールの拡径部を囲繞する筒状部と、を含み、前記収容穴内に配置された、スプリングによって前記ソレノイドの筒状部に押し付けられたストッパーリングをさらに備え、前記ソレノイドに指令電流が供給されて前記可動鉄心が前記固定磁極に向かって前進させられたときに、前記可動鉄心が前記固定磁極に当接する前に前記拡径部が前記ストッパーリングに当接する、請求項1または2に記載の液圧回転機械の傾転角制御装置。

技術分野

0001

本発明は、可変容量型液圧回転機械の傾転角制御装置に関する。

背景技術

0002

可変容量型の液圧回転機械には、傾転角に応じて吐出流量が変更可能な液圧ポンプと、傾転角に応じて回転速度が変更可能な液圧モータがある。このような液圧回転機械の傾転角は、傾転角制御装置により制御される。

0003

例えば、特許文献1には、図8に示すような液圧モータ110の傾転角制御装置100が開示されている。この傾転角制御装置100は、電気信号により液圧モータ110の傾転角を二段階切り換えるものである。

0004

具体的に、傾転角制御装置100は、液圧モータ110の傾転角を大きくする流量増加方向および傾転角を小さくする流量減少方向に移動するサーボピストン120と、サーボピストン120との間に第1受圧室131および第2受圧室132を形成するハウジング130を含む。第1受圧室131は、サーボピストン120を流量増加方向に移動させるためのものであり、第2受圧室132は、サーボピストン120を流量減少方向に移動させるためのものである。第2受圧室132の断面積は、第1受圧室131の断面積よりも大きい。

0005

第1受圧室131には、液圧モータ110へ流入する液圧の圧力(一対の給排路111,112のうちの高い方の圧力)が導かれる。第2受圧室132は、電磁弁140と接続されている。電磁弁140は、指令電流が送給されないときは第2受圧室132をタンクと連通する。これにより、液圧モータ110の傾転角が最大とされる。一方、電磁弁140は、指令電流が送給されたときに、液圧モータ110へ流入する液圧の圧力を第2受圧室132へ導く。これにより、液圧モータ110の傾転角が最小とされる。

先行技術

0006

国際公開第2014/141849号

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、液圧回転機械の傾転角については、電気信号に応じて傾転角を任意の角度に調整したいという要望がある。

0008

そこで、本発明は、液圧回転機械の傾転角を電気信号に応じて任意の角度に調整できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

前記課題を解決するために、本発明は、可変容量型の液圧回転機械の傾転角を大きくする流量増加方向および前記傾転角を小さくする流量減少方向に移動するサーボピストンと、前記サーボピストンを前記流量増加方向に移動させるための第1受圧室および前記サーボピストンを前記流量減少方向に移動させるための第2受圧室であって前記第1受圧室よりも有効断面積の大きな第2受圧室を前記サーボピストンとの間に形成する第1ハウジングと、前記サーボピストンの側方で前記第1ハウジングに隣接する、前記サーボピストンの軸方向と平行に延びる収容穴が設けられた第2ハウジングと、前記液圧回転機械のケーシングに形成された供給路と前記第1受圧室を連通する基準流路と、前記収容穴内に配置され、前記第2受圧室を前記供給路とタンクの双方から遮断する調圧位置から移動したときに前記第2受圧室を移動方向に応じて前記供給路とタンクの一方と連通させるスプールと、前記収容穴内に配置されたフィードバックピストンと、前記サーボピストンと前記フィードバックピストンとを連結するフィードバックレバーと、前記スプールと前記フィードバックレバーとを互いに離間するように付勢するスプリングと、指令電流と比例する押圧力で前記スプリングと反対側から前記スプールを押圧するソレノイドと、を備える、液圧回転機械の傾転角制御装置を提供する。

0010

上記の構成によれば、スプールが調圧位置に位置する状態でソレノイドへの指令電流を変更すると、第2受圧室へ導かれる圧力が変わり、サーボピストンが移動する。サーボピストンが移動すると、フィードバックピストンも移動するため、スプリングによるスプールの付勢力が変わる。そして、ソレノイドによるスプールの押圧力とスプリングによるスプールの付勢力が釣り合うと、スプールが再び調圧位置に位置する。このような原理によって、ソレノイドへの指令電流の変更量分だけ、サーボピストンが移動する(つまり、液圧回転機械の傾転角が変わる)。従って、液圧回転機械の傾転角を電気信号に応じて任意の角度に調整することができる。

0011

例えば、上記の傾転角制御装置は、前記収容穴内に配置された、前記スプールが挿通されるスリーブであって、前記基準流路と接続された入力ポートおよび前記第2受圧室と接続された出力ポートが形成されたスリーブをさらに備え、前記スプールは、前記出力ポートを開閉するランド部を有してもよい。

0012

前記スプールは、前記ソレノイド側の端部に拡径部を有し、前記ソレノイドは、前記スプールを押圧するためのプランジャと、前記プランジャに貫通される固定磁極と、前記プランジャが固定された可動鉄心と、前記スプールの拡径部を囲繞する筒状部と、を含み、上記の傾転角制御装置は、前記収容穴内に配置された、スプリングによって前記ソレノイドの筒状部に押し付けられたストッパーリングをさらに備え、前記ソレノイドに指令電流が供給されて前記可動鉄心が前記固定磁極に向かって前進させられたときに、前記可動鉄心が前記固定磁極に当接する前に前記拡径部が前記ストッパーリングに当接してもよい。

0013

スプールのストロークエンドを設定するためにソレノイドの固定磁極を可動鉄心のストッパーとして使用した場合には、固定磁極への可動鉄心の吸着によって、ストロークエンドの近傍で、指令電流によらずに傾転角が急激に変化することがある。この現象は、ソレノイドに電流ディザ印加した場合(ソレノイドへの指令電流を振動させた場合)でも発生する。これに対し、収容穴内に配置されたストッパーリングを用いてスプールのストロークエンドを設定すれば、ストロークエンドの近傍でも、指令電流による傾転角の連続変化性を確保することができる。

発明の効果

0014

本発明によれば、液圧回転機械の傾転角を電気信号に応じて任意の角度に調整することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の一実施形態に係る液圧回転機械の傾転角制御装置の液圧回路図である。
第1実施形態におけるソレノイドへの指令電流と傾転角との関係を示すグラフである。
図1に示す傾転角制御装置の断面図である。
図3におけるサーボピストン回りの拡大図である。
図3におけるスプール回りの拡大図である。
変形例の傾転角制御装置の液圧回路図である。
別の変形例の傾転角制御装置の液圧回路図である。
従来の液圧モータの傾転角制御装置の液圧回路図である。

実施例

0016

図1に、本発明の一実施形態に係る、可変容量型の液圧回転機械1の傾転角制御装置2Aを示す。本実施形態では、液圧回転機械1が液圧モータ1Aである。ただし、液圧回転機械1は、液圧ポンプであってもよい。

0017

本実施形態では、傾転角制御装置2Aが、図2に示すように後述するソレノイド9への指令電流と傾転角(つまり、押しのけ容積)が負の相関を示すネガティブ型である。ただし、本発明の傾転角制御装置は、指令電流と傾転角が正の相関を示すポジティブ型であってもよい。

0018

図1および図3に示すように、液圧モータ1Aは、斜板11とシリンダブロック12が第1ケーシング13および第2ケーシング14で包み込まれた構造を有している。シリンダブロック12を支持する第1ケーシング13には、一対の給排路1a,1bが形成されている。第2ケーシング14は、内部が空洞のカバーである。第1ケーシング13および第2ケーシング14で囲まれる空間は、液圧モータ1Aの作動用作動液(典型的には、作動油)で満たされており、タンクと連通している。

0019

傾転角制御装置2Aは、液圧モータ1Aの第1ケーシング13と一体となった第1ハウジング3Aと、第1ハウジング3Aに取り付けられた第2ハウジング3Bを含む。ただし、第1ハウジング3Aは、第1ケーシング13と別体となっていてもよい。この場合、第2ハウジング3Bは、第1ハウジング3Aと一体となっていてもよい。

0020

第1ハウジング3Aには、サーボピストン4が摺動可能に保持されている。第2ハウジング3Bは、サーボピストン4の側方で第1ハウジング3Aに隣接している。本実施形態では、サーボピストン4の軸方向が液圧モータ1Aの軸方向と平行であるが、サーボピストン4の軸方向は液圧モータ1Aの軸方向に対して傾斜していてもよい。以下、説明の便宜上、液圧モータ1Aの軸方向のうち第2ケーシング14側(図3の左方)を前方、第1ケーシング13側(図3右方)を後方という。

0021

サーボピストン4は、前後方向に延びるロッド21により液圧モータ1Aの斜板11と連結されている。より詳しくは、ロッド21の前端部がピン22aにより斜板11と結合されており、ロッド21の後端部がピン22bによりサーボピストン4の前端部と結合されている。ただし、ピン22aによる結合に代えて、スプリングによって斜板11をロッド21の前端部に押圧してもよい。この場合、ロッド21が省略されてもよい。

0022

サーボピストン4が後方に移動すると、液圧モータ1Aの軸方向と直交する面に対する斜板11の角度である液圧モータ1Aの傾転角が大きくなり、サーボピストン4が前方に移動すると、液圧モータ1Aの傾転角が小さくなる。つまり、サーボピストン4に関しては、後方が流量増加方向であり、前方が流量減少方向である。

0023

図4に示すように、第1ハウジング3Aは、サーボピストン4との間に第1受圧室31および第2受圧室32を形成する。第1受圧室31は、サーボピストン4を流量増加方向(後方)に移動させるためのものであり、第2受圧室32は、サーボピストン4を流量減少方向(前方)に移動するためのものである。第2受圧室32の有効断面積は、第1受圧室31の有効断面積よりも大きい。有効断面積については、後述する。

0024

サーボピストン4は、前後方向に延びる周壁41と、周壁41の内側を後方から閉塞する底壁42と、周壁41の後端部から径方向外向きに突出するフランジ43を有する。本実施形態では、フランジ43の後面が底壁42の後面と面一であるが、それらは前後方向にずれていてもよい。上述したロッド21の後端部は、周壁41の前端部内に挿入されている。上述した第1受圧室31は、フランジ43の前面および周壁41の外周面に面する空間であり、第2受圧室32は、フランジ43の後面および底壁42の後面に面する空間である。

0025

上述した第1受圧室31の有効断面積は、サーボピストン4の軸方向から見たときの、フランジ43の外周面と周壁41の外周面の間の面積であり、第2受圧室32の有効断面積は、サーボピストン4の軸方向から見たときの、フランジ43の外周面と後述する規定部材23の軸部23bの周面との間の面積である。

0026

本実施形態では、液圧回転機械1が液圧モータ1Aであるため、第1受圧室31が基準流路36により一対の給排路1a,1bと接続されている。基準流路36は、第1受圧室31に接続された1本の主流路と、一対の給排路1a,1bに接続された2本の分岐路を含む。各分岐路には、逆止弁3aが設けられている。つまり、基準流路36は、一対の給排路1a,1bのうち圧力が高い方の給排路を第1受圧室31と連通する。給排路1a,1bのうち、圧力が高い方が、液圧モータ1Aへ作動液を供給する供給路として機能し、圧力が低い方が、液圧モータ1Aから作動油を排出する排出路として機能する。一方、第2受圧室32は、調圧路38により後述するスリーブ7の出力ポート73と接続されている。調圧路38については、後述する。

0027

サーボピストン4は、規定部材23に当接するまで前進可能である。つまり、規定部材23は、最小傾転角を規定する。規定部材23は、前後方向に延びる棒状部材である。

0028

より詳しくは、図4に示すように、規定部材23は、サーボピストン4の周壁41内に位置するヘッド23aと、ヘッド23aから底壁42を貫通して後方へ延びる軸部23bを有している。軸部23bの後側部分にはネジ山(図示せず)が形成されている。規定部材23は、ネジ穴を有する固定部材24およびナット25を介して第1ハウジング3Aに固定されている。

0029

図3に示すように、第2ハウジング3Bには、サーボピストン4の軸方向と平行に延びる収容穴33が設けられている。本実施形態では、収容穴33が第2ハウジング3Bを前後方向に貫通している。収容穴33の前側開口は、第2ハウジング3Bの前面に取り付けられたキャップ34によって閉塞されており、収容穴33の後側開口は、第2ハウジング3Bの後面に取り付けられたソレノイド9によって閉塞されている。

0030

収容穴33内には、フィードバックピストン54、スリーブ7およびスプール8が配置されている。フィードバックピストン54は、収容穴33の前側に位置しており、スリーブ7は、収容穴33の後側に位置している。スプール8は、スリーブ7に挿通されている。フィードバックピストン54とスプール8の間には、第1スプリング61およびスプリング座62が配置されている。

0031

フィードバックピストン54は、第2ハウジング3Bに摺動可能に保持されている。また、フィードバックピストン54は、フィードバックレバー51によってサーボピストン4と連結されている。フィードバックレバー51は、サーボピストン4とフィードバックピストン54とに跨る長さを有しており、略中央でピン52によって揺動可能に支持されている。ピン52は、第2ハウジング3Bに固定されている。

0032

より詳しくは、フィードバックレバー51は、サーボピストン4に係合する一端を有している。サーボピストン4の周壁41の前端部には、係合穴44(図4参照)が形成されており、この係合穴44にフィードバックレバー51の一端が挿入されている。一方、フィードバックレバー51の他端には、係合ピン53が設けられている。

0033

フィードバックピストン54は、管状の部材であり、軸方向と直交する方向に延びるスリット55が設けられている。このスリット55に、フィードバックレバー51の他端に設けられた係合ピン53が係合している。このため、サーボピストン4が前方に移動すると、フィードバックレバー51の図3における時計回りの揺動によってフィードバックピストン54が後方に移動し、サーボピストン4が後方に移動すると、フィードバックレバー51の図3における反時計回りの揺動によってフィードバックピストン54が前方に移動する。

0034

フィードバックピストン54の内周面には、後側部分に拡径によって段差部56が形成されており、この段差部56内に第1スプリング61の前側部分が挿入されている。第1スプリング61は、スプリング座62を介してスプール8の前端部を押圧する。換言すれば、第1スプリング61は、フィードバックピストン54とスプール8とを互いに離間するように付勢する。ただし、スプール8の形状によっては、第1スプリング61がスプール8の前端部を直接的に押圧してもよい。

0035

図5に示すように、収容穴33の略中央には、リング状の突起35が形成されている。スリーブ7は、収容穴33内に配置された第2スプリング63によって突起35に押し付けられている。

0036

スリーブ7には、前側から順に、タンクポート72、出力ポート73および入力ポート71が形成されている。タンクポート72、出力ポート73および入力ポート71のそれぞれは、スリーブ7の外周面に形成された周方向に連続する溝と、前記溝からスリーブ7の内周面に至る複数の貫通穴とで構成される。

0037

図1に示すように、入力ポート71は、入力路37により基準流路36の主流路と接続されており、タンクポート72は、タンク路74によりタンクと接続されている。本実施形態では、スプリング座62のスリーブ7への当接によって、スリーブ7の内側と収容穴33の突起35よりも前側部分との連通が切断されることがある。タンクポート72は、その切断に対処するためのものである。ただし、スリーブ7の内側と収容穴33の突起35よりも前側部分との連通が常に確保される場合は、タンクポート72は省略可能である。出力ポート73は、上述したように、調圧路38により第2受圧室32と接続されている。

0038

調圧路38には、絞り3bが設けられている。また、調圧路38には、絞り3bをバイパスするバイパス路39が接続されている。バイパス路39には、第2受圧室32から出力ポート73への流れは許容する一方、出力ポート73から第2受圧室32の流れは禁止する逆止弁3cが設けられている。

0039

スプール8は、通常は、第2受圧室32を上述した供給路(給排路1a,1bのうちの圧力の高い方)とタンクの双方から遮断する調圧位置に位置する。そして、スプール8は、調圧位置から移動したときに、第2受圧室32を移動方向に応じて供給路とタンクの一方と連通させる。具体的に、スプール8は、図5に示すように、第1小径部81、第1ランド部82、第2小径部83、第2ランド部84、第3小径部85および拡径部86を有し、これらの部81〜86は、前側からこの順に並んでいる。つまり、拡径部86は、スプール8の後端部(ソレノイド9側の端部)に位置する。

0040

第1ランド部82は、スプール8が調圧位置に位置するときに出力ポート73を閉じ、スプール8が調圧位置から移動したときに出力ポート73を開く。出力ポート73は、スプール8が調圧位置から後方に移動したときに、第1小径部81とスリーブ7の内周面の間の環状流路を通じて収容穴33の突起35よりも前側部分およびタンクポート72と連通する。逆に、スプール8が調圧位置から前方に移動したときに、出力ポート73は、第2小径部83とスリーブ7の内周面の間の環状流路を通じて入力ポート71と連通する。第2ランド部84は、第2小径部83とスリーブ7の内周面の間の隙間を後方から閉塞する役割を果たす。

0041

ソレノイド9は、当該ソレノイド9に送給される指令電流と比例する押圧力で第1スプリング61と反対側からスプール8を押圧する。具体的に、ソレノイド9は、図5に示すように、スプール8の後端部を押圧するための前後方向に延びるプランジャ93と、プランジャ93に貫通された固定磁極92と、プランジャ93の後端が固定された可動鉄心94を含む。さらに、ソレノイド9は、収容穴33内に挿入されて、スプール8の拡径部86を囲繞する筒状部91を含む。

0042

一方、収容穴33内には、筒状部91の近傍にストッパーリング64が配置されている。ストッパーリング64は、上述した第2スプリング63によって筒状部91に押し付けられている。ストッパーリング64の内径は、スプール8の拡径部86の直径よりも小さい。

0043

スプール8が調圧位置に位置するとき、スプール8の拡径部86とストッパーリング64の間には隙間S2が形成されている。この隙間S2は、ソレノイド9の可動鉄心94と固定磁極92の間の隙間S1よりも小さい。このため、ソレノイド9に指令電流が供給されて可動鉄心94が固定磁極92に向かって前進させられたときに、可動鉄心94が固定磁極92に当接する前にスプール8の拡径部86がストッパーリング64に当接する。

0044

ソレノイド9には、電流ディザが印加される。つまり、ソレノイド9への指令電流が振動させられる。このような電流ディザによって、スプール8が安定的に移動する。ただし、ソレノイド9に電流ディザが印加されなくてもよい。

0045

以上説明した構成の傾転角制御装置2Aでは、スプール8が調圧位置に位置する状態でソレノイド9への指令電流を変更すると、第2受圧室32へ導かれる圧力が変わり、サーボピストン4が移動する。サーボピストン4が移動すると、フィードバックピストン54も移動するため、第1スプリング61によるスプール8の付勢力が変わる。そして、ソレノイド9によるスプール8の押圧力と第1スプリング61によるスプール8の付勢力が釣り合うと、スプール8が再び調圧位置に位置する。このような原理によって、ソレノイド9への指令電流の変更量分だけ、サーボピストン4が移動する(つまり、液圧モータ1Aの傾転角が変わる)。従って、液圧モータ1Aの傾転角を電気信号に応じて任意の角度に調整することができる。

0046

しかも、本実施形態では、サーボピストン4の位置を第1スプリング61の付勢力でフィードバックしているので、スプール8のストロークは短くても十分である。従って、小型のソレノイド9を使用することができる。

0047

さらに、本実施形態では、収容穴33内にスプール8の拡径部86との当接用のストッパーリング64が配置されている。スプール8のストロークエンドを設定するためにソレノイド9の固定磁極92を可動鉄心94のストッパーとして使用した場合には、固定磁極92への可動鉄心94の吸着によって、ストロークエンドの近傍で、指令電流によらずに傾転角が急激に変化することがある。この現象は、ソレノイド9に電流ディザを印加した場合でも発生する。これに対し、収容穴33内に配置されたストッパーリング64を用いてスプール8のストロークエンドを設定すれば、ストロークエンドの近傍でも、指令電流による傾転角の連続変化性を確保することができる。

0048

(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。

0049

例えば、図6に示すように、液圧回転機械1が液圧ポンプ1Bである場合は、基準流路36が吐出路1dから分岐する1本の流路であってもよい。これにより、液圧ポンプ1Bの傾転角制御装置2Bを実現できる。液圧ポンプ1Bは、一対の給排路1a,1bの代わりに、吸入路1cおよび吐出路1dを有する点以外は、液圧モータ1Aと同様の構造を有している。

0050

また、図7に示すように、フィードバックレバー51を揺動可能に支持するピン52をフィードバックピストン54に対してサーボピストン4と反対側に配置するとともに、スリーブ7の入力ポート71とタンクポート72の位置を入れ替えれば、ポジティブ型の傾転角制御装置2Cを実現できる。この変形は、図6に示す液圧ポンプ1Bの傾転角制御装置2Bにも適用可能である。

0051

また、スリーブ7が省略されて、入力ポート71、タンクポート72および出力ポート73が第2ハウジング3Bに形成されてもよい。

0052

1液圧回転機械
1a,1b給排路(供給路)
1c吐出路(供給路)
13,14ケーシング
2A〜2C傾転角制御装置
3A 第1ハウジング
3B 第2ハウジング
31 第1受圧室
32 第2受圧室
34収容穴
35基準流路
4サーボピストン
51フィードバックレバー
54フィードバックピストン
61 第1スピリング
63 第2スプリング
64ストッパーリング
7スリーブ
71入力ポート
72タンクポート
73出力ポート
8スプール
82,84ランド部
86 拡径部
9ソレノイド
91 筒状部
92固定磁極
93プランジャ
94 可動鉄心

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ