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技術 トンネルの補強構造及び連結具

出願人 JFE建材株式会社
発明者 鶴見明俊大木一慶木村栄昭
出願日 2016年5月12日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-096368
公開日 2017年11月16日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2017-203323
状態 特許登録済
技術分野 道路標識、道路標示 トンネルの覆工・支保
主要キーワード 丸頭ボルト 平面視六角形 丸座金 反射性塗膜 平面視多角形 回転防止部材 平面視正方形 コンクリートライニング
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

トンネル内において内壁面視認しやすく簡単に構築することができるトンネルの補強構造を提供する。

解決手段

トンネルの内面に沿って設けられる複数の補強パネル(1)と、反射部材が設けられた丸頭部を有するボルト、及びボルトの軸部に締結されるナットを有し、隣接する補強パネルを互いに連結する連結具(2)と、を備え、連結具(2)は、ボルトの丸頭部と前記補強パネルの間に設けられて、ボルトの軸部に係合してナットの締結によるボルトの供回りを防止する回転防止部材、を有し、丸頭部は、トンネル内に進入した光源に向き合うように補強パネル(1)に設けられている。

概要

背景

既設トンネルコンクリートライニング等が老朽化してクラック剥離が発生し、破片の落下や漏水等が発生することを防止するため、トンネルの表面を補強パネルで覆ったものが知られている。トンネルの表面と補強パネルとの間には、裏込材充填されている(例えば、特許文献1参照)。
道路トンネルのように、人や車両が頻繁に往来するトンネル内には、通常、内部を照らすための照明器具が十分に設置されている。一方、小規模トンネルや排水トンネルのように、人や車両の往来が少ないようなトンネル内には、通常、照明は設置されていない、あるいは十分に照明器具が設置されておらず、トンネル内に進入する車両のヘッドライトのみではトンネル内を十分に認識することが困難なこともあった。
そこで、例えば、道路脇のガードレールに用いられる半球状のボルト頭部反射部材を設け、車両のヘッドライトからの反射光を利用して、ガードレールの位置を認識できるようにしたものがある。

概要

トンネル内において内壁面視認しやすく簡単に構築することができるトンネルの補強構造を提供する。トンネルの内面に沿って設けられる複数の補強パネル(1)と、反射部材が設けられた丸頭部を有するボルト、及びボルトの軸部に締結されるナットを有し、隣接する補強パネルを互いに連結する連結具(2)と、を備え、連結具(2)は、ボルトの丸頭部と前記補強パネルの間に設けられて、ボルトの軸部に係合してナットの締結によるボルトの供回りを防止する回転防止部材、を有し、丸頭部は、トンネル内に進入した光源に向き合うように補強パネル(1)に設けられている。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、トンネル内において内壁面を視認しやすく簡単に構築することができるトンネルの補強構造、及びこの補強構造の構築に用いる連結具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

トンネル内面に沿って設けられる複数の補強パネルと、反射部材が設けられた丸頭部を有するボルト、及び該ボルトの軸部に締結されるナットを有し、隣接する補強パネルを互いに連結する連結具と、を備え、前記連結具は、前記ボルトの丸頭部と前記補強パネルの間に設けられて、前記ボルトの軸部に係合して前記ナットの締結による当該ボルトの供回りを防止する回転防止部材を有し、前記丸頭部は、前記トンネル内に進入した光源に向き合うように前記補強パネルに設けられていることを特徴とするトンネルの補強構造

請求項2

前記ボルトの軸部は、前記ナットが締結される螺合部と、該螺合部の外周から径方向外側に少なくとも部分的に突出した、前記丸頭部との接続部分に設けられた突出部と、を有し、前記回転防止部材は、前記螺合部が挿通されると共に前記突出部を収容する孔を有し、前記突出部及び前記孔は互いに相補形状を有することを特徴とする請求項1に記載のトンネルの補強構造。

請求項3

前記回転防止部材は、延在方向に沿って複数の前記孔を有することを特徴とする請求項2に記載のトンネルの補強構造。

請求項4

前記回転防止部材は、前記補強パネルに相対回転不能に接触することを特徴とする請求1から3までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造。

請求項5

前記回転防止部材は、前記補強パネルの連結に用いる工具を係合する平面視多角形の外縁を有することを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造。

請求項6

前記補強パネルは、トンネルの内面に面するプレートと、前記プレートの縁に立設されたフランジと、を備え、前記連結具は、前記フランジに設けられていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造。

請求項7

前記回転防止部材の、前記トンネルの内部を臨む表面に反射部材が設けられていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造。

請求項8

前記ナットは、反射部材を有する球面状キャップを有する袋ナットであることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造。

請求項9

前記反射部材は再帰反射性塗膜であることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造。

請求項10

前記連結具は、トンネルの延在方向に沿って規則的に並んで設けられていることを特徴とする請求項1から9までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造。

請求項11

請求項1から10までのいずれか一項に記載のトンネルの補強構造に用いられる補強パネルの連結具。

技術分野

0001

本発明は、トンネル補強構造及びトンネルの補強構造に用いる連結具に関する。

背景技術

0002

既設トンネルコンクリートライニング等が老朽化してクラック剥離が発生し、破片の落下や漏水等が発生することを防止するため、トンネルの表面を補強パネルで覆ったものが知られている。トンネルの表面と補強パネルとの間には、裏込材充填されている(例えば、特許文献1参照)。
道路トンネルのように、人や車両が頻繁に往来するトンネル内には、通常、内部を照らすための照明器具が十分に設置されている。一方、小規模トンネルや排水トンネルのように、人や車両の往来が少ないようなトンネル内には、通常、照明は設置されていない、あるいは十分に照明器具が設置されておらず、トンネル内に進入する車両のヘッドライトのみではトンネル内を十分に認識することが困難なこともあった。
そこで、例えば、道路脇のガードレールに用いられる半球状のボルト頭部反射部材を設け、車両のヘッドライトからの反射光を利用して、ガードレールの位置を認識できるようにしたものがある。

先行技術

0003

特許第5308244号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、ガードレールの主面に設けられる半球状のボルト頭部は、道路の延在方向に対して横方向を向いて配置されており、車両等の光源側頭部が向いているだけであり反射部材の反射面の面積が小さかった。そのため、移動する車両のヘッドライトからボルト頭部に反射してドライバーに戻る光量は少なく、視認面積が小さかった。
ボルトナット締結する場合、ボルトの供回りを防止するためにレンチ等の工具を用いてボルトの頭部を押さえる(固定する)必要がある。しかし、丸頭ボルトの頭部は半球状であり、工具によって押さえる面が極めて少なく丸頭ボルトを工具によって押さえることは困難である。仮に押さえることができても、工具の接触により反射面が損傷するおそれがある。

0005

そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、トンネル内において内壁面視認しやすく簡単に構築することができるトンネルの補強構造、及びこの補強構造の構築に用いる連結具を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、本発明に係るトンネルの補強構造は、トンネルの内面に沿って設けられる複数の補強パネルと、反射部材が設けられた丸頭部を有するボルト、及び該ボルトの軸部に締結されるナットを有し、隣接する補強パネルを互いに連結する連結具と、を備え、前記連結具は、前記ボルトの丸頭部と前記補強パネルの間に設けられて、前記ボルトの軸部に係合して前記ナットの締結による当該ボルトの供回りを防止する回転防止部材を有し、前記丸頭部は、前記トンネル内に進入した光源に向き合うように前記補強パネルに設けられていることを特徴とする。

0007

また、前記ボルトの軸部は、前記ナットが締結される螺合部と、該螺合部の外周から径方向外側に少なくとも部分的に突出した、前記頭部との接続部分に設けられた突出部と、を有し、前記回転防止部材は、前記螺合部が挿通されると共に前記突出部を収容する孔を有し、前記突出部及び前記孔は互いに相補形状を有することが好ましい。

0008

また、前記回転防止部材は、延在方向に沿って複数の前記孔を有することが好ましい。

0009

また、前記回転防止部材は、前記補強パネルに相対回転不能に接触することが好ましい。

0010

また、前記回転防止部材は、前記補強パネルの連結に用いる工具を係合する平面視多角形の外縁を有することが好ましい。

0011

また、前記補強パネルは、トンネルの内面に面するプレートと、前記プレートの縁に立設されたフランジと、を備え、前記連結具は、前記フランジに設けられていることが好ましい。

0012

また、前記回転防止部材の、前記トンネルの内部を臨む表面に反射部材が設けられていることが好ましい。

0013

また、前記ナットは、反射部材を有する球面状キャップを有する袋ナットであることが好ましい。

0014

また、前記反射部材は再帰反射性塗膜であることが好ましい。

0015

また、前記連結具は、トンネルの延在方向に沿って規則的に並んで設けられていることが好ましい。

0016

上記目的を達成するために、本発明に係る上記の補強パネルの連結具は、上記トンネルの補強構造に用いられることを特徴とする。

発明の効果

0017

本発明によれば、トンネル内において内壁面をより視認しやすいトンネルの補強構造を簡単に構築することができる。

図面の簡単な説明

0018

トンネルの補強構造を示す斜視図である。
(a)は補強パネルの斜視図であり、(b)は(a)における補強パネルのIIb−IIb断面図である。
反射部材を有する連結具を備えたトンネルの補強構造を示す斜視図である。
連結具の図3におけるIV−IV断面図である。
(a)は丸頭ボルトの側面図であり、(b)は丸頭ボルトの下面図である。
(a)はナットの側面図であり、(b)は他のナットの側面図である。
(a)は回転防止部材の側面図であり、(b)は回転防止部材の平面図である。
回転防止部材の変形例1を示す断面図である。
回転防止部材の変形例2を示す断面図である。
(a)は回転防止部材の変形例3を示す断面図であり、(b)は正方形の回転防止部材の平面図であり、(c)は六角形の回転防止部材の平面図である。
複数の孔を有する回転防止部材を示す断面図であり、(a)は2つの孔を有する回転防止部材の平面図であり、(b)は3つの孔を有する回転防止部材の平面図である。

実施例

0019

本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一例であり、本発明の範囲において、種々の形態をとりうる。

0020

<トンネルの補強構造>
図1は、トンネルの補強構造を示す斜視図である。図2(a)は補強パネルの斜視図であり、図2(b)は補強パネルの(a)におけるIIb−IIb断面図である。図3は、反射部材を有する連結具を備えたトンネルの補強構造を示す斜視図である。図4は、連結具の図3におけるIV−IV断面図である。図5(a)は丸頭ボルトの側面図であり、図5(b)は丸頭ボルトの下面図である。図6(a)はナットの側面図であり、図6(b)は他のナットの側面図である。図7(a)は回転防止部材の側面図であり、図7(b)は回転防止部材の平面図である。

0021

図1に示すように、トンネルの補強構造100は、既設のトンネルTの内面を、複数の補強パネル1を連結した補強壁体で覆ったものである。この補強構造100は、トンネルTの経年劣化等によりトンネルTの内面から表層コンクリート片が剥離した場合に、そのコンクリート片が道路上に落下しないように補強パネル1でコンクリート片を受け止め、事故の発生を未然に防止する。
補強構造100は、図1に示すように、複数の補強パネル1と、反射部材を有する複数の連結具2と、反射部材を有していない他の連結具3(図3参照)と、裏込材4とを有している。

0022

(補強パネル)
図2に示すように、補強パネル1は、トンネルTの内面に沿って設けられるものである。補強パネル1は、トンネルTの内面に面するプレート11と、プレート11の縁部に立設されたフランジ12,13とを備える。
プレート11は、その主面がトンネルTの内面に面して配置され、トンネルTの内面からコンクリート片が崩落した場合にそのコンクリート片を受け止める部分である。プレート11は、平面視矩形状に形成されており、例えば、鋼板をその短手方向に沿って波形状に湾曲させると共に、その長手方向に沿って円弧状に湾曲させて形成したものである。また、プレート11は、波形状又は円弧形状に湾曲させて形成したものに限られず、平板状に形成されていてもよい。

0023

フランジ12は、プレート11の長手側の2つの縁部に設けられており、プレート11に一体に形成されている(以下、「長手フランジ」という)。長手フランジ12は、プレート11を成形する際に、長手側の縁部をその主面に直交するように折り曲げることで形成されている。長手フランジ12は、複数の補強パネル1を連結して補強壁体を形成した場合、トンネルTを横切る方向に突出している。
なお、長手フランジ12は、プレート11に一体に形成される場合に限られず、フランジ13と同様にプレート11に溶接によって接合されていてもよい。各長手フランジ12には、隣接する補強パネル1同士を互いに連結する、後述する連結具2,3のボルトが挿通される複数の孔12aが、長手フランジ12の延在方向に沿って形成されている。

0024

フランジ13は、例えば、プレート11に溶接によって接合できる鋼板から形成されている。フランジ13は、プレート11の短手側の2つの縁部に溶接によって接合され、プレート11の主面に対して立設されている(以下、「短手フランジ」という)。各短手フランジ13には、溶接する補強パネル1同士を互いに連結する、後述する他の連結具3のボルトが挿通される複数の孔13aが、短手フランジ13の延在方向に沿って形成されている。
このように、1つの補強パネル1において、1つのプレート11と、2つの長手フランジ12と、2つの短手フランジ13とが設けられている。隣接する補強パネル1の長手フランジ12及び短手フランジ13同士は、互いに主面方向が平行となるように配置されている。

0025

(連結具)
図3及び図4に示すように、連結具2は反射部材を備え、隣接する補強パネル1同士を連結するものである。具体的には、連結具2は、隣接する補強パネル1同士をその長手フランジ12において連結するものである。図3に示すように、複数の補強パネル1がトンネルTの周方向に連結されて形成する列のうち、1つおきに形成されている列に後述する連結具2の丸頭ボルト21が設けられている。
連結具2は、丸頭ボルト21と、ナット24と、座金25と、回転防止部材26とを有する。

0026

[丸頭ボルト]
図4及び図5に示すように、丸頭ボルト21は、半球状の頭部(以下、「丸頭部」ともいう)22と、軸部23とを有する。丸頭部22は、トンネルTの内部を臨んでおり、その表面に反射部材を備えている。反射部材は公知の反射性塗膜から形成されている。
丸頭ボルト21は、その軸線がトンネルTの延在方向に沿って延びるように方向付けられて長手フランジ12の孔12aに挿通されている。つまり、丸頭ボルト21の丸頭部22の特に頭頂部が、トンネルT内に進入してきた車両等の光源に向き合うように、丸頭ボルト21は、補強パネル1の長手フランジ12に取り付けられている。
反射部材としては、例えば再帰反射性塗膜から形成されている再帰反射部材を用いることが好ましい。再帰反射部材は、外部から入射された光を入射方向と同じ方向に反射させる性質を有する材料から構成されている。再帰反射部材を備える丸頭部22は、表面の少なくとも一部に反射膜が形成されている透明のビーズである自反射ビーズと透明樹脂とを有している。自反射ビーズは互いの間に隙間を空けた状態で透明樹脂により固定されている。

0027

軸部23は、ナット24が螺合締結される螺合部23aと、回転防止部材26の孔27aに収容される突出部23bと、を有する。螺合部23aはねじ山が形成された部分である。隣接する補強パネル1の連結状態において、螺合部23aには、隣接する補強パネル1の長手フランジ12の孔12aに挿通されて、挿入側とは反対側で突出し、ナット24が螺合され、締結されている。
突出部23bは、丸頭部22と軸部23の接続部分、つまり丸頭部22と螺合部23aとの間に位置する。突出部23bは、図5(b)に示すように、螺合部23aの外周から径方向外側に少なくとも部分的に突出した長円形の平面形状(輪郭)を有する。突出部23bは、図4に示すように、隣接する補強パネル1の連結状態において、回転防止部材26の孔27aに収容されている。この状態において、ナット24の締結により丸頭ボルト21が回動しようとする場合、突出部23bの外周面の少なくとも一部が必ず回転防止部材26の孔27aの内周面に接触するので、丸頭ボルト21の回転は防止される。

0028

[ナット]
ナット24は、図4に示すように、丸頭ボルト21の螺合部23aに締結されて、丸頭ボルト21の丸頭部22との間で隣接する長手フランジ12を挟んで補強パネル1同士の連結に寄与する。ナット24は公知のナットを使用することができ、例えば、図6(a)に示す六角ナット24を使用することができる。六角ナット24の他にも、図6(b)に示す袋ナット24Aを使用することができる。袋ナット24Aの半球形ドーム状)のキャップ(頭部)24Aaは、螺合部23aと締結された状態において、トンネルTの内部を臨み、丸頭ボルト21の丸頭部22と同様に、表面に反射部材、特に再帰反射部材を備えていてもよい。
袋ナット24Aは、その頭頂部がトンネルT内に進入してきた車両等の光源に向き合うように螺合部23aに締結されている。

0029

[座金]
図4に示すように、ナット24と補強パネル1の長手フランジ12との間に座金25が配置されている。座金25は、公知の丸座金等を使用することができる。

0030

(他の連結具)
上記の連結具2以外による隣接する補強パネル1同士は、図3に示すように、例えば公知のボルトと、このボルトに螺合するナットとを備える他の連結具3によって互いに連結されている。ボルトを、連結される双方の補強パネル1の長手フランジ12の孔12a及び短手フランジ13の孔13aに挿通し、挿通側はとは反対側でナットが締結されている。なお、図3においては、トンネルTの内部を一方向から斜視しているため、ボルトの頭部だけが見えており、ナットは各フランジ12,13の裏側に隠れている。

0031

(回転防止部材)
回転防止部材26は、丸頭ボルト21へのナット24の締結時に、ナット24の締付け(回転)と共に、丸頭ボルト21が回転すること防止する断面L字形板状部材である。回転防止部材26は、図7に示すように、トンネルTの延在方向に対向する面を有する長辺部27と、トンネルTの延在方向に平行な面を有する短辺部28と、を有する。長辺部27は、補強パネル1の長手フランジ12に接触している。

0032

長辺部27は、丸頭ボルト21の軸部23、具体的には螺合部23a及び突出部23bが挿通される孔27aを有する。孔27aの形状は平面視長円形である。つまり、突出部23b及び孔27aは互いに相補形状を有する。孔27aは螺合部23aが挿通されると共に突出部23bを収容する寸法を有する。孔27aに突出部23bが収容されている場合、孔27aの内周面と突出部23bの外周面との間には僅かな間隔があってもよい。この間隔は、ナット24の締結時の丸頭ボルト21の僅かな回動を許容するが、突出部23b、つまり丸頭ボルト21の一回転(供回り)については許容しないものである。
短辺部28は、長辺部27から直角に折れ曲がって延在して、トンネルTの延在方向に対して平行に延在している。長辺部27及び短辺部28の、トンネルTの内部を臨む面には反射部材が設けられていてもよく、特に再帰反射部材が設けられていることが好ましい。

0033

回転防止部材26のトンネルTの内部を臨む面とは反対側の長辺部27と短辺部28との間の円弧状の移行部29は、長手フランジ12のトンネルTの内部を臨む縁と接触している。補強パネル1と回転防止部材26の接触により、丸頭ボルト21とナット24との締結時に回転防止部材26自体の回転は抑制される。つまり、回転防止部材26は移行部29において、補強パネル1に相対回転不能に接触している。
また、仮に補強パネル1と回転防止部材26との接触が不十分であっても、回転防止部材26の回転は、短辺部28の、長手フランジ12に沿った方向での少なくとも一方の縁部が長手フランジ12に接触することでも防止される。

0034

(裏込材)
図1に示すように、裏込材4は、複数の補強パネル1が連結具2及び他の連結具3によって連結されてなる補強壁体の外面(プレート11)と、トンネルTの内面との間に形成された隙間に充填されている。裏込材4は、例えば、モルタルから形成されており、固化することで補強パネル1とトンネルTとを一体化し、トンネルT全体としての強度を高める機能を有している。裏込材4は、補強パネル1のプレート11に予め形成された注入孔から注入する。

0035

<補強構造の構築>
図1及び図3に示すように、トンネルTの補強構造100を構築する際には、既設のトンルTの内壁面を周方向に沿って複数の補強パネル1を連結して覆っていく。隣接する補強パネル1は、短手フランジ13同士を他の連結具3によって連結していく。トンネルTの内壁面を周方向に沿って覆うと、次に、トンネルTの延在方向に沿って順次補強パネル1を連結具2及び他の連結具3により連結していく。ここで、各補強パネル1は、各フランジ12,13の孔12a,13aがトンネルT内に露出するように配置していく。また、隣接する補強パネル1は、互いの短手フランジ13が横並びになるのではなく、補強パネル1の長手方向の長さの半分程度トンネルTの周方向にずらして千鳥状に配置されている。長手フランジ12は、トンネルTの延在方向で見た場合に、長手フランジ12の高さが一つおきに、地面から同じ高さとなるように配置されている。図3に示すように、一つおきに並ぶように配置された長手フランジ12において、補強パネル1同士は連結具2を用いて連結されている。
補強パネル1同士の連結は、まず連結する一方の補強パネル1の長手フランジ12に回転防止部材26を設置して、次いで、回転防止部材26の孔27aに丸頭ボルト21を挿通する。この状態において、丸頭ボルト21の突出部23bは、回転防止部材26の孔27a内に位置している。回転防止部材26の設置時には、長手フランジ12の孔12aと回転防止部材26の孔27aは、互いに連通しており、理想的には互いに同心をなしている。
次いで、挿入側とは反対側で補強パネル1から突出した丸頭ボルト21の螺合部23aに座金25を嵌めナット24を締結する。ナット24の締付け時に、丸頭ボルト21は突出部23bにおいて回転防止部材26の孔27aに部分的に接触し、回転防止部材26は移行部29において長手フランジ12と接触している。これにより、丸頭ボルト21の供回りを防ぎつつナット24を丸頭ボルト21に締結して、隣接する補強パネル1同士は連結される。

0036

<作用、効果>
回転防止部材26の存在により、丸頭ボルト21へのナット24の締結時に丸頭ボルト21の供回りを防止することができる。これにより、ナット24の締結時に反射部材を備えた丸頭ボルト21の丸頭部22を工具によって固定する必要はなくなり、反射部材を傷つけることなく、単にナット24を締め付けるだけで隣接する補強パネル1同士を連結することができる。さらに、丸頭ボルト21が、トンネルT内に進入した、例えば車両のヘッドライトに向かい合うようにして長手フランジ12に設けられているので、ヘッドライトから照射された光を反射する反射面が大きく、反射光の視認性を向上することができる。

0037

また、丸頭部22に設けた反射部材が再帰反射部材の場合、車両のヘッドライトから照射された光は丸頭ボルト21の丸頭部22に当たると反射光として搭乗者に向けて反射される。これにより、搭乗者は、その反射光を視認することで、その位置にトンネルTの補強壁(壁面)があることを認識することができ、照明による光量が十分ではないトンネルT内においても、再帰反射部材からの反射光によって補強パネルの位置などを認識しやすくすることができる。

0038

また、突出部23b及び孔27aの形状は相補的であり、突出部23bの外周面は、ナット24の締結時に孔27aの内周面に少なくとも部分的に接触する。これにより、丸頭ボルト21のナット24との供回りを防止することができる。さらに、回転防止部材26が長手フランジ12に相対回転不能に接触しているので、回転防止部材26自体も工具等により固定する必要もない。

0039

また、回転防止部材26の、トンネルT内部を臨む表面に反射部材が設けられているので、車両のヘッドライトから照射された光は、連結具2全体からの反射光として搭乗者に向かう。これにより、搭乗者はトンネルTの補強壁の位置をより確実に認識することができるようになる。

0040

また、ナットが袋ナット24Aとして構成され、キャップ24Aaに反射部材が設けられていると、トンネルT内に袋ナット24Aに対向する側から走行してくる車両のヘッドライトの光を搭乗者に反射光として戻すことができる。これにより、対面通行用のトンネルTにおいていずれの走行車線においても、トンネルTの補強壁を確実に視認することができる。

0041

<その他>
なお、突出部23bの形状は、例えば楕円形多角形等の他の形状であってもよい。孔27aの形状も突出部23bの形状と同様に、例えば楕円形、多角形等の他の形状であってもよい。
連結具2の設置場所は、長手フランジ12に限られず、短手フランジ13に設けることもできる。また、長手フランジ12の延在方向に沿って丸頭ボルト21の丸頭部22の向きを交互に異なる向きに方向付けることもできる。また、トンネルTの延在方向において連続する補強パネル1の列毎に、丸頭ボルト21の丸頭部22の向きを変えることもできる。
なお、連結具2の丸頭ボルト21は、1つおきに形成されている補強パネル1の列に配置されている構成だけでなく、全ての補強パネル1の列に配置されていても、また、2つおき又はそれ以上おいた補強パネル1の列に形成されてもよい。

0042

<変形例1>
次に、回転防止部材の変形例1について説明する。なお、上記実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。図8は回転防止部材の変形例1を示す断面図である。
変形例1に係る連結具2Aにおける回転防止部材26Aは、回転防止部材26と同様に断面L字形状で形成されていて、長辺部27Aと短辺部28Aとを有している。回転防止部材26Aは、長辺部27Aにおいてプレート11と接触する接触部27Abを有している。具体的に、接触部27Abは、補強パネル1のプレート11と長手フランジ12との間の移行部に接触して、補強パネル1に対する回転防止部材26Aの相対回転を防いでいる。
変形例1においても、少なくとも上記実施の形態と同じ作用、効果を奏することができる。

0043

<変形例2>
次に、回転防止部材の変形例2について説明する。なお、上記実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。図9は回転防止部材の変形例2を示す断面図である。
変形例2に係る連結具2Bにおける回転防止部材26Bは平板状部材である。回転防止部材26Bは、トンネルT内を臨む側とは反対側の縁において、補強パネル1のプレート11と接触する接触部26Baを有している。具体的には、接触部26Baは、補強パネル1のプレート11と長手フランジ12との間の移行部に接触して、補強パネル1に対する回転防止部材26Bの相対回転を防いでいる。
変形例2においても、少なくとも上記実施の形態と同じ作用、効果を奏することができる。

0044

<変形例3>
次に、回転防止部材の変形例3について説明する。なお、上記実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。図10(a)は回転防止部材の変形例3を示す断面図であり、図10(b)は平面視正方形の回転防止部材の平面図であり、図10(c)は平面視六角形の回転防止部材の平面図である。
変形例3に係る連結具2Cにおける回転防止部材26Cは、上記実施の形態及び変形例1,2とは異なり、丸頭ボルト21へのナット24の締結時には、レンチ等の工具を用いて位置固定することで補強パネル1に対して相対回転不能になっている。回転防止部材26Cは、平面視多角形の外縁を有する。工具はこの外縁に少なくとも部分的に係合し、ナット24の締結による、回転防止部材26Cの補強パネル1に対する相対回転を防止する。回転防止部材26Cの形状としては、例えば、図10(b)に示すように正方形の回転防止部材26Ca、又は図10(c)に示すように六角形の回転防止部材26Cbであってよい。
変形例3においても、少なくとも上記実施の形態と同じ作用、効果を奏することができる。
また、回転防止部材26Cに工具が係合して回転防止部材26Cを位置固定するので、丸頭ボルト21の丸頭部22(反射部材)を傷つけることはない。

0045

<変形例4>
次に、回転防止部材の変形例4について説明する。なお、上記実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。図11は複数の孔を有する回転防止部材Dを示す断面図であり、図11(a)は2つの孔を有する回転防止部材の平面図であり、図11(b)は3つの孔を有する回転防止部材の平面図である。
変形例4に係る連結具における回転防止部材26Dは、上記実施の形態及び変形例1〜3とは異なり、複数の回転防止部材を一つの部材として形成したものであり、長手フランジ12の長手方向に沿うような細長平板状に形成されており、丸頭ボルト21が挿通される孔27Daを延在方向に沿って複数有している。孔27Daと孔27Daとの間隔は、長手フランジ12の隣合う孔12aの間隔と一致している。ここで「間隔」とは、隣合う各孔12a:27aの軸心間の距離のことである。孔27aの数は、例えば図11(a)に示すように2つであっても、図11(b)に示すように3つであってもよく、長手フランジ12の孔12aと同じ数だけあってもよい。
回転防止部材26Dは変形例2と同様に、トンネルT内を臨む側とは反対側の縁において補強パネル1に接触するので、補強パネル1に対して相対回転不能になっている。
なお、回転防止部材26Dは断面L字形に形成されていてもよい。
変形例4においても、少なくとも上記実施の形態と同じ作用、効果を奏することができる。
上記構成により、長手フランジ12の個々の孔12aに対して、個別に回転防止部材を用いた連結作業に比べて、複数の孔12aに対して1枚の回転防止部材26Dを提供するだけでよいので、作業負担をさらに軽減することができる。

0046

1補強パネル
2連結具
3 他の連結具
11プレート
12,13フランジ
12a,13a 孔
21丸頭ボルト
22丸頭部
23 軸部
23a螺合部
23b 突出部
24ナット
24A袋ナット
24Aaキャップ
26,26A,26B,26C,26D回転防止部材
27a,27Da 孔
100トンネルの補強構造
T トンネル

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