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図面 (9)

課題

本発明の目的は、温度応答性の動的共有結合ポリマーを提供することである。

解決手段

前記課題は、本発明のジアミノポリスルフィド基骨格を有する動的共有結合化合物硫黄硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程、を含む動的共有結合化合物の組換え方法により解決することができる。

概要

背景

近年、材料開発において、強度、耐久性等の物理的性質の制御に加えて、周辺の環境に応じて構造ならびに性質が変化する外部刺激応答性の機能を発現させることが精力的に行われている。

従来から、モノマー共有結合で連結することによりポリマーが合成されている。このようなポリマーは強度が強く、そして安定性に優れている。しかしながら、ポリマーの一次構造を変化させることは困難であり、重合後に前記の刺激応答性等の機能を発現させることは容易ではなかった。

最近、熱、光、又は触媒などの外部刺激により、可逆的に開裂する特殊な共有結合(動的共有結合)を骨格中に有する動的共有結合ポリマー報告されてきている。このような動的共有結合ポリマーは、重合後であっても分子構造再編成することが可能であり、安定性と加工性とを両立した機能性材料として注目を集めている(非特許文献1)。

例えば、動的共有結合の一つであるジスルフィド結合は、光に応答する代表的な動的共有結合として知られている(非特許文献2)。具体的には、近紫外光から可視光領域の光により可逆的に開裂可能であるため、直接触れられない環境でも光線により遠隔操作が可能である。

概要

本発明の目的は、温度応答性の動的共有結合ポリマーを提供することである。前記課題は、本発明のジアミノポリスルフィド基骨格を有する動的共有結合化合物硫黄硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程、を含む動的共有結合化合物の組換え方法により解決することができる。なし

目的

本発明の目的は、温度応答性の動的共有結合ポリマーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1):〔式中、nは0〜30の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基、又はR1とR2は、窒素原子一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されてもよく、前記炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい〕で表されるジアミノポリスルフィド基骨格を有する動的共有結合化合物硫黄硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程、を含む動的共有結合化合物の組換え方法。

請求項2

前記R1及びR2が窒素原子と一緒になってシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基を形成しない場合、窒素原子に結合するR1及びR2の原子炭素原子であり、前記炭素原子が、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヘテロアルキル基ハロゲン元素水酸基シアノ基ニトロ基、及びアミノ基からなる群から選択される1又は2の置換基によって置換されている、請求項1に記載の動的共有結合化合物の組換え方法。

請求項3

前記nが0である、請求項1又は2に記載の動的共有結合化合物の組換え方法。

請求項4

請求項5

前記加熱温度が60〜200℃である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の動的共有結合化合物の組換え方法。

請求項6

前記請求項1〜5のいずれか一項に記載の動的共有結合化合物の組換え方法により、成形体を結合させる方法であって、前記動的共有結合化合物を含む2つ以上の成形体を接触させる工程、前記動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程を含む成形体の結合方法

請求項7

下記式(1):で表されるジアミノポリスルフィド基本骨格を有する動的共有結合化合物であって、(A)式中、nは3〜30の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基、又はR1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されてもよく、前記炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物、(B)式中、nは0〜2の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数14〜500の炭化水素基であって、前記炭素数14〜500の炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物、又は(C)式中、nは0〜2の整数であり、R1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されており、前記炭素数1〜500の炭化水素基炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物。

請求項8

前記(B)の動的共有結合化合物であって、窒素原子に結合するR1及びR2の原子が炭素原子であり、前記炭素原子が、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヘテロアルキル基、ハロゲン元素、水酸基、シアノ基、ニトロ基、及びアミノ基からなる群から選択される1又は2の置換基によって置換されている、請求項7に記載の動的共有結合化合物。

請求項9

前記繰り返し単位によって構成されるポリマーが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリラクトン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアルキレンオキシド、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、ポリラクチド、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリフェノール、ポリウレア、ポリウレタンウレア、ポリグルコシド、ポリブタジエン、エポキシ樹脂、ポリアセチレン、及びポリビニルからなる群から選択されるポリマーである、請求項7又は8に記載の動的共有結合化合物。

請求項10

請求項7〜9のいずれか一項に記載の動的共有結合化合物を含む成形体。

技術分野

0001

本発明は、動的共有結合化合物及びその組換え方法に関する。本発明によれば、熱により可逆的な性質を示す動的共有結合化合物を得ることができる。

背景技術

0002

近年、材料開発において、強度、耐久性等の物理的性質の制御に加えて、周辺の環境に応じて構造ならびに性質が変化する外部刺激応答性の機能を発現させることが精力的に行われている。

0003

従来から、モノマー共有結合で連結することによりポリマーが合成されている。このようなポリマーは強度が強く、そして安定性に優れている。しかしながら、ポリマーの一次構造を変化させることは困難であり、重合後に前記の刺激応答性等の機能を発現させることは容易ではなかった。

0004

最近、熱、光、又は触媒などの外部刺激により、可逆的に開裂する特殊な共有結合(動的共有結合)を骨格中に有する動的共有結合ポリマー報告されてきている。このような動的共有結合ポリマーは、重合後であっても分子構造再編成することが可能であり、安定性と加工性とを両立した機能性材料として注目を集めている(非特許文献1)。

0005

例えば、動的共有結合の一つであるジスルフィド結合は、光に応答する代表的な動的共有結合として知られている(非特許文献2)。具体的には、近紫外光から可視光領域の光により可逆的に開裂可能であるため、直接触れられない環境でも光線により遠隔操作が可能である。

先行技術

0006

マクロモレキュールズ(Macromolecules)」(米国)2010年、第43巻、p2643−2653
エイシーエスマクロレターズ(ACS Macro Letters)」(米国)2013年、第2巻、p694−699
テトラヘドロン(Tetrahedron)」(オランダ)1967年、第23巻、p1697−1699
ジャーナルオブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(Journal of the American Chemical Society)」(米国)1976年、第98巻、p516−520
「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(Journal of the American Chemical Society)」(米国)1976年、第98巻、p520−523

発明が解決しようとする課題

0007

一方、ジスルフィド結合は、200℃程度の高い温度で開裂することが知られているが、その温度において空気中では非常に不安定である。そのため、ジスルフィド結合をポリマーに導入して、熱的刺激応答性ポリマーとして用いることができなかった。
従って、本発明の目的は、温度応答性の動的共有結合ポリマーを提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、温度応答性の動的共有結合ポリマーについて、鋭意研究した結果、驚くべきことに、ジアミノポリスルフィド骨格を有する構造が、100℃程度の比較的低温の熱によって、動的共有結合として振る舞うことを見出した。そして、前記ジアミノポリスルフィド骨格をポリマーに導入することにより、温度応答性の動的共有結合ポリマーを提供できることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]下記式(1):



〔式中、nは0〜30の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基、又はR1とR2は、窒素原子一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されてもよく、前記炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい〕で表されるジアミノポリスルフィド基本骨格を有する動的共有結合化合物の硫黄硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程、を含む動的共有結合化合物の組換え方法、
[2]前記R1及びR2が窒素原子と一緒になってシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基を形成しない場合、窒素原子に結合するR1及びR2の原子炭素原子であり、前記炭素原子が、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヘテロアルキル基ハロゲン元素水酸基シアノ基ニトロ基、及びアミノ基からなる群から選択される1又は2の置換基によって置換されている、[1]に記載の動的共有結合化合物の組換え方法、
[3]前記nが0である、[1]又は[2]に記載の動的共有結合化合物の組換え方法、
[4]前記繰り返し単位によって構成されるポリマーが、ポリウレタンポリエステルポリアミドポリラクトンポリスチレンポリアクリル酸ポリメタクリル酸ポリアルキレンオキシドポリシロキサンポリジメチルシロキサンポリカーボネートポリラクチドポリオレフィンポリイソブチレンポリアミドイミドポリイミドポリフェノールポリウレアポリウレタンウレアポリグルコシドポリブタジエンエポキシ樹脂ポリアセチレン、及びポリビニルからなる群から選択されるポリマーである、[1]〜[3]のいずれかに記載の動的共有結合化合物の組換え方法、
[5]前記加熱温度が60〜200℃である、[1]〜[4]のいずれかに記載の動的共有結合化合物の組換え方法、
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の動的共有結合化合物の組換え方法により、成形体を結合させる方法であって、前記動的共有結合化合物を含む2つ以上の成形体を接触させる工程、前記動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程を含む成形体の結合方法
[7]下記式(1):



で表されるジアミノポリスルフィド基本骨格を有する動的共有結合化合物であって、(A)式中、nは3〜30の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基、又はR1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されてもよく、前記炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物、(B)式中、nは0〜2の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数14〜500の炭化水素基であって、前記炭素数14〜500の炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物、又は(C)式中、nは0〜2の整数であり、R1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されており、前記炭素数1〜500の炭化水素基炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物、
[8]前記(B)の動的共有結合化合物であって、窒素原子に結合するR1及びR2の原子が炭素原子であり、前記炭素原子が、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヘテロアルキル基、ハロゲン元素、水酸基、シアノ基、ニトロ基、及びアミノ基からなる群から選択される1又は2の置換基によって置換されている、[7]に記載の動的共有結合化合物、
[9]前記繰り返し単位によって構成されるポリマーが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリラクトン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアルキレンオキシド、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、ポリラクチド、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリフェノール、ポリウレア、ポリウレタンウレア、ポリグルコシド、ポリブタジエン、エポキシ樹脂、ポリアセチレン、及びポリビニルからなる群から選択されるポリマーである、[7]又は[8]に記載の動的共有結合化合物、及び
[10][7]〜[9]のいずれかに記載の動的共有結合化合物を含む成形体、
に関する。
なお、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イルジスルフィド(以下、BiTEMPSと称することがある)構造を有する化合物は、有機溶媒中で100℃程度の加熱によって、ラジカル種が発生することが知られている(非特許文献3〜5)。しかしながら、発明者らの知る限りにおいて、これらの化合物が結合交換等の動的な性質を示すことは、報告されておらず、驚くべきことである。

発明の効果

0009

本発明の動的共有結合化合物によれば、100℃程度の熱により安定なラジカル構造の発現を可能とし、可逆的な性質を示す新規の動的共有結合ポリマーを提供することができる。本発明の動的共有結合化合物は、ジアミノポリスルフィド骨格の任意の硫黄−硫黄結合が選択的に切断されるため、主鎖部分のC−C結合を分解や切断することがない。また、架橋ポリマー熱可塑化に伴う再成形を可能とし、冷却することで元の性質に復元可能な架橋ポリマー材料を提供することができる。また、外部刺激によりポリマーの形成を制御することが可能であり、可逆的に制御できる外部刺激応答性材料を提供することができる。更に、材料が損傷を受けた場合に、その形状及び機械的強度が元の状態に戻る自己修復機能を有する材料に応用することができる。特に、本発明の組換え方法によれば、大気中において、動的共有結合化合物の交換反応を容易に実施することができる。

図面の簡単な説明

0010

実施例1で得られたBiTEMPS−OHの1H−NMRスペクトル測定の結果を示したチャートである。
実施例2で得られたBiTEMPS−OnBuの1H−NMRスペクトル測定の結果を示したチャートである。
実施例3で得られたBiTEMPS−ジメタクリレートの1H−NMRスペクトル測定の結果を示したチャートである。
BiTEMPS−OH及びBiTEMPS−OnBuの交換反応による反応時間ごとの化合物(1)BiTEMPS−OH、化合物(2)BiTEMPS−OnBu、及び交換反応によって得られた化合物(3)の割合を示したグラフ(A)及び液体クロマトグラフィーの結果を示したチャート(B)である。
BiTEMPS−OH及び4,4−ジチオモルフォリンの交換反応の生成物薄層クロマトグラフィー解析した写真である。
トリスルフィド形BiTEMPS−OH及びポリスルフィド形BiTEMPS−OCONHnBuの交換反応の生成物を薄層クロマトグラフィーで解析した写真である。
BiTEMPS−OnBu及びBiTEMPS−OCONHnBuの光照射による交換反応の液体クロマトグラフィーの結果を示したチャートである。
BiTEMPS骨格含有高分子の交換反応により脱水DMAcに高分子化合物が溶解した様子(a)及び非BiTEMPS骨格含有高分子が脱水DMAcに溶解しなかった様子(b)を示した写真である。
BiTEMPS骨格含有高分子からなる切断された成形体が、本発明の組換え方法(交換反応)により結合した様子(a)及び非BiTEMPS骨格含有高分子が結合しなかった様子(b)を示した写真である。

0011

〔1〕動的共有結合化合物の組換え方法
本発明の動的共有結合化合物の組換え方法は、下記式(1):



〔式中、nは0〜30の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基、又はR1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されてもよく、前記炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい〕で表されるジアミノポリスルフィド基本骨格を有する動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程、を含む。

0012

《動的共有結合化合物》
本発明の組換え方法において用いる動的共有結合化合物は、下記式(2):



で表されるジアミノポリスルフィド基本骨格を有する限りにおいて、特に限定されるものではない。しかしながら、nは好ましくは0〜30であり、より好ましくは0〜20であり、更に好ましくは0〜10であり、更に好ましくは0〜5であり、更に好ましくは0〜1であり、最も好ましくは0である。従って、nが0である下記式(3):



で表されるジアミノジスルフィド基本骨格が最も好ましい。

0013

(非環状動的共有化合物)
本発明で用いる動的共有結合化合物は、R1及びR2が環状基を形成しない動的共有結合化合物(以下、非環状動的共有化合物と称することがある)でもよい。
すなわち、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基でもよい。炭化水素基の炭素数は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、下限は好ましくは8以上であり、より好ましくは14以上であり、更に好ましくは20以上であり、更に好ましくは26以上である。炭素数の上限は、特に限定されないが、好ましくは500以下である。炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基(例えば、アルキル基、アルキニル基、又はアルケニル基)、脂環式炭化水素基、又は芳香族炭化水素基を挙げることができる。
炭化水素基の分子鎖中に含まれてもよいヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子ケイ素原子フッ素原子硫黄原子リン原子アルミニウム原子、又はセレン原子を挙げることができる。
更に、炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位を含んでもよい。すなわち、本発明に用いる動的共有結合化合物は、高分子化合物でもよい。ヘテロ原子を含む繰り返し単位を含むポリマーとしては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリラクトン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアルキレンオキシド、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、ポリラクチド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリフェノール、ポリウレア、ポリウレタンウレア、ポリグルコシド、エポキシ樹脂、及びポリビニルを挙げることができる。また、ヘテロ原子を含まない繰り返し単位を含むポリマーとしては、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、及びポリアセチレンを挙げることができる。

0014

前記R1及びR2のジアミノポリスルフィド基本骨格の窒素原子に結合する原子は、限定されるものではないが、炭素原子が好ましい。また、R1及びR2の炭素原子に結合している水素原子は、置換されていることが好ましい。置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヘテロアルキル基、ハロゲン元素、水酸基、シアノ基、ニトロ基、及びアミノ基からなる群から選択される1又は2の置換基を挙げることができ、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヘテロアルキル基、ハロゲン元素、水酸基、又はシアノ基である。水素原子が、前記の基に置換されていることにより、窒素原子及び2つの炭素原子からなる立体構造が固定され、硫黄−硫黄結合の開裂及び結合の温度応答性が最適に規定される。しかしながら、置換基の構造が大きすぎる場合、ジアミノポリスルフィド骨格の開裂後の結合工程の硫黄ラジカル同士の結合において、ラジカル同士の接近が困難となり、再結合障害となることがある。

0015

(環状動的共有結合化合物)
本発明で用いる動的共有結合化合物は、R1及びR2が環状基を形成する動的共有結合化合物(以下、環状動的共有結合化合物と称することがある)でもよい。
すなわち、R1とR2は、窒素原子と一緒になって炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基を形成してもよい。具体的なシクロヘテロアルキル基としては、アジリジン環などの含窒素員環アゼチジン環などの含窒素4員環、ピロリジン環ピラゾリジン環、オキサゾリジン環、若しくはチアゾリジン環などの含窒素5員環、又はピペリジン環ピペラジン環、モルホリン環チオモルホリン環、ピペコリン環などの含窒素6員環、ヘキサメチレンイミン環などの含窒素7員環、又はイミドを挙げることができる。R1とR2が環状基を形成することによって、ジアミノポリスルフィド基本骨格の窒素原子と、その窒素原子に結合する2つの原子の立体構造が固定され、硫黄−硫黄結合の開裂及び結合の温度応答性が最適に規定される。

0016

また、R1とR2は、窒素原子と一緒になって炭素数2〜8の含窒素複素芳香環基を形成してもよい。具体的な含窒素複素芳香環基としては、ピロール環トリアゾール環ピラゾール環、又はイミダゾール環を挙げることができる。R1とR2が環状基を形成することによって、ジアミノポリスルフィド基本骨格の窒素原子と、その窒素原子に結合する2つの原子の立体構造が固定され、硫黄−硫黄結合の開裂及び結合の温度応答性が最適に規定される。

0017

シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素環基の炭素原子に結合している水素原子は、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されていてもよい。炭化水素基の炭素数は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、下限は好ましくは8以上であり、より好ましくは14以上であり、更に好ましくは20以上であり、更に好ましくは26以上である。炭素数の上限は、特に限定されないが、好ましくは500以下である。炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基(例えば、アルキル基、アルキニル基、又はアルケニル基)、脂環式炭化水素基、又は芳香族炭化水素基を挙げることができる。また、シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素環基の炭素原子及び2個の水素原子は、一緒になってカルボニル基に置換されてもよい。
炭化水素基の分子鎖中に含まれてよいヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、フッ素原子、硫黄原子、リン原子、アルミニウム原子、又はセレン原子を挙げることができる。
更に、炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位を含んでもよい。すなわち、本発明に用いる動的共有結合化合物は、高分子化合物でもよい。ヘテロ原子を含む繰り返し単位を含むポリマーとしては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリラクトン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアルキレンオキシド、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、ポリラクチド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリフェノール、ポリウレア、ポリウレタンウレア、ポリグルコシド、エポキシ樹脂、及びポリビニルを挙げることができる。また、ヘテロ原子を含まない繰り返し単位を含むポリマーとしては、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、及びポリアセチレンを挙げることができる。

0018

また、前記シクロヘテロアルキル基の窒素原子に結合する原子は、限定されるものではないが、炭素原子が好ましい。前記炭素原子に結合している水素原子は、置換されていてもよく、置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヘテロアルキル基、ハロゲン元素、水酸基、シアノ基、ニトロ基、及びアミノ基からなる群から選択される1又は2の置換基を挙げることができる。

0019

本発明の組換え方法において用いる具体的な動的共有結合化合物としては、後述の「動的共有結合化合物」の項に記載の化合物を挙げることができる。

0020

《開裂工程(1)》
本発明の組換え方法の開裂工程(1)においては、前記動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合を加熱により開裂することにより、2つの開裂動的共有結合化合物を得ることができる。
前記式(1)において、nが0の場合、硫黄−硫黄結合は1である。従って、その1つの硫黄−硫黄結合を加熱により開裂させる。一方、nが1〜30の場合、硫黄−硫黄結合が多数存在する。この場合、任意の硫黄結合間で開裂が生じ、そして硫黄ラジカルが生じることになる。開裂工程(1)においては、いずれの硫黄−硫黄結合間が開裂しても、本発明の効果を得ることができる。

0021

開裂工程(1)における加熱温度は、動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合間がラジカル的に開裂する温度以上である限りにおいて、特に限定されるものではないが、下限は好ましくは60℃以上であり、より好ましくは70℃以上であり、更に好ましくは80℃以上である。加熱温度の上限は、限定されないが、動的共有化合物の硫黄−硫黄結合以外の構造が破壊されない温度が好ましい。すなわち、動的共有化合物ごとに耐性温度が異なるため、加熱温度の上限はそれぞれの動的共有化合物ごとに決定することができる。しかしながら、一般的には、加熱温度の上限は、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは160℃以下であり、更に好ましくは140℃以下であり、最も好ましくは120℃以下である。

0022

《結合工程(2)》
本発明の組換え方法の結合工程(2)においては、前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを可逆的に結合させる。すなわち、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとの硫黄−硫黄結合が可逆的に形成される。
結合工程(2)においては、1つの動的共有結合化合物から得られた2つの動的共有結合化合物が結合することがある。しかしながら、異なる動的共有結合化合物から得られた2つの開裂動的共有結合化合物が結合する交換反応が好ましい。交換反応が起きることによって、動的共有結合化合物の組換え方法を、後述の成形体の結合方法などに用いることができるからである。また、実施例に示すように、2種類の動的共有結合化合物を混合して、動的共有結合化合物の組換え方法を実施することによって、組換えが生じた新たな動的共有結合化合物を製造することができる。

0023

前記結合工程(2)における冷却温度は、硫黄ラジカルと硫黄ラジカル間での硫黄−硫黄結合が形成される限りにおいて、特に限定されるものではないが、好ましくは80℃以下であり、より好ましくは80℃未満であり、更に好ましくは60℃以下であり、最も好ましくは40℃以下である。前記の温度であることにより、ジアミノポリスルフィド基本骨格の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとが、可逆的に硫黄−硫黄結合を形成することができる。

0024

〔2〕成形体の結合方法
本発明の組換え方法は、例えば2つの成形体の結合方法に用いることができる。すなわち、本発明の成形体の結合方法は、前記動的共有結合化合物の組換え方法を用いる結合方法であって、前記動的共有結合化合物を含む2つ以上の成形体を接触させる工程、前記動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合間を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程、を含む。

0025

すなわち、2つの成形体の接触面において、両方の成形体に含まれる動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合が開裂し、開裂動的共有結合化合物が生じる。そして、片方の成形体に含まれる開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと、他方の成形体に含まれる開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルとが硫黄−硫黄結合を形成する。2つの成形体の接触面において、成形体間に多数の硫黄−硫黄結合が形成されることによって、2つの成形体が結合することができる。

0026

本発明の成形体の結合方法においては、限定されるものではないが、2つの成形体の接触面に圧力を印加することが好ましい。圧力を印加することによって、成形体間の硫黄−硫黄結合を効率よく、形成することができる。印加する圧力は、特に限定されるものではないが、例えば0.1〜10MPaの圧力を印加することができる。

0027

本発明の組換え方法は、成形体の修復方法に用いることもできる。すなわち、動的共有結合化合物を含む成形体(材料)が損傷を受けた場合に、その動的共有結合化合物を含む損傷面を接触させ、前記動的共有結合化合物の硫黄−硫黄結合を加熱により開裂することにより開裂動的共有結合化合物を得る開裂工程、及び前記開裂動的共有結合化合物を冷却することにより、2つの開裂動的共有結合化合物の硫黄ラジカルと硫黄ラジカルとを結合させる工程を実施することにより、成形体を修復することができる。

0028

〔3〕動的共有結合化合物
本発明の動的共有結合化合物は、下記式(1):



で表されるジアミノポリスルフィド基本骨格を有する動的共有結合化合物であって、(A)式中、nは3〜30の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基、又はR1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されてもよく、前記炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物(以下、動的共有化合物Aと称することがある)、(B)式中、nは0〜2の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数14〜500の炭化水素基であって、前記炭素数14〜500の炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物(以下、動的共有化合物Bと称することがある)、又は(C)式中、nは0〜2の整数であり、R1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されており、前記炭素数1〜500の炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい動的共有結合化合物(以下、動的共有化合物Cと称することがある)である。

0029

(A)動的共有結合化合物A
前記動的共有化合物Aは、前記式(1)中、nは3〜30の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基、又はR1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基であって、前記シクロヘテロアルキル基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されてもよく、前記炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい。前記「炭素数1〜500の炭化水素基」、「炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基」、及び「ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマー」などは、前記「動的共有結合化合物の組換え方法」に記載の動的共有結合化合物と同じものを含むことができる。更に、具体的なR1及びR2に関しては、後述の動的共有結合化合物B又は動的共有結合化合物CのR1及びR2と同じ基を含むものでもよい。

0030

(B)動的共有結合化合物B
前記動的共有化合物Bは、非環状動的共有結合化合物である。具体的には、動的共有化合物Bは、前記式(1)中、nは0〜2の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して、分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数14〜500の炭化水素基であって、前記炭素数13〜500の炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい。前記「炭素数14〜500の炭化水素基」は、炭素数が14〜500であることを除いては、前記「動的共有結合化合物の組換え方法」に記載の動的共有結合化合物の「炭素数1〜500の炭化水素基」と同じものを含むことができる。また、「ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマー」などは、前記「動的共有結合化合物の組換え方法」に記載の動的共有結合化合物と同じものを含むことができる。

0031

(C)動的共有結合化合物C
前記動的共有化合物Cは、環状動的共有結合化合物である。具体的には、動的共有化合物Cは、前記式(1)中、nは0〜2の整数であり、R1とR2は、窒素原子と一緒になって形成する炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基であって、前記シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の水素原子は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜500の炭化水素基で置換されており、前記炭素数1〜500の炭化水素基は、ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマーを含んでもよい。前記「炭素数2〜8のシクロヘテロアルキル基」、「炭素数1〜500の炭化水素基」、及び「ヘテロ原子を含む繰り返し単位又はヘテロ原子を含まない繰り返し単位によって構成されるポリマー」などは、前記「動的共有結合化合物の組換え方法」に記載の動的共有結合化合物と同じものを含むことができる。

0032

本発明の動的共有結合化合物には、ポリマー鎖を含む化合物及びポリマー鎖を含まない化合物が含まれる。ポリマー鎖を含まない動的共有結合化合物は、そのまま本発明の動的共有結合化合物として用いることができる。また、ポリマー鎖を含む動的共有結合化合物の製造原料として用いることもできる。動的共有結合化合物Cを例として、ポリマー鎖を含む動的共有結合化合物及びポリマー鎖を含まない動的共有結合化合物について説明する。

0033

(ポリマー鎖を含まない環状動的共有結合化合物C)
ポリマー鎖を含まない環状動的共有結合化合物Cとして、例えば
下記式〔4〕:



で表される化合物、下記式〔5〕:



で表される化合物、下記式〔6〕:



で表される化合物を挙げることができる。
これらの動的共有結合化合物は、いずれも加熱によりジスルフィド結合が開裂し、冷却により硫黄ラジカルが結合することによって、交換反応が起きた。すなわち、本発明の動的共有結合化合物の組換え方法に用いることができた。

0034

(ポリマー鎖を含む環状動的共有結合化合物)
本発明の動的共有結合化合物は、ポリマー鎖を含む高分子化合物(ポリマー)でもよい。すなわち、シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の置換基である「炭素数1〜500の炭化水素基」にポリマー鎖を含んでもよい。ポリマー鎖を含む炭素数1〜500の炭化水素基の置換基の位置は、特に限定されるものではないが、シクロヘテロアルキル基又は含窒素複素芳香環基の窒素原子の隣接する炭素原子を除く炭素原子の置換基であるのが好ましい。また、動的共有結合化合物全体をポリマーと考えた場合、前記ジアミノポリスルフィド基本骨格が、ポリマーの主鎖、又はポリマーの架橋点に含まれることが好ましい。

0035

本明細書において、ポリマー鎖を含む動的共有結合化合物におけるポリマー鎖の繰り返し部分を「繰り返し単位」と称する。繰り返し単位としては、限定されるものではないが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリラクトン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアルキレンオキシド(例えば、ポリプロピレンオキシドポリエチレンオキシドポリテトラメチレンオキシド)、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、ポリラクチド、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリウレタンウレア、ポリフェノール、ポリグルコシド、ポリブタジエン、エポキシ樹脂、ポリアセチレン、又はポリビニルを挙げることができる。

0036

本発明のポリマー鎖を含む動的共有結合化合物は、例えば、前記ポリマー鎖を含まない動的共有結合化合物から、既知の反応を工夫して合成をすることができる。
例えば、原料となる下記式(7):



で表されるBiTEMPS−OHから、逐次重合連鎖重合を利用することにより合成できる。また、BiTEMPS−OHをビニル基で修飾した化合物を用いても合成できる。さらに、末端に2つのアルキニル基を有するBiTEMPS−ジアルキンと、アジド基末端を有する各種ポリマー化合物との結合反応を利用することによって、合成することが可能である。

0037

前記BiTEMPS−OHを用いて合成できるポリマーとしては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリラクトン、ポリアミド、ポリアルキレンオキシド(ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメチレンオキシド)、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、ポリラクチド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリウレタンウレア、ポリフェノール、ポリグルコシド、ポリシロキサン、ポリオレフィン、ポリイミド、又はエポキシ樹脂を挙げることができる。BiTEMPS−OHを修飾したビニル化合物を用いて得られるポリマーとしては、ビニル系ポリマー(例えば、ポリスチレン誘導体ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体)又はポリオレフィンを挙げることができる。また、BiTEMPS−ジアルキンを用いて合成できるアジド末端を有するポリマーとしては、アジド末端を有するビニル系ポリマー(例えば、ポリスチレン誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体)、ポリスチレン、ポリアルキレンオキシド(ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメチレンオキシド)、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニル、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、又はポリアセチレンを挙げることができる。

0038

本発明のポリマー鎖を含む動的共有結合化合物として、より具体的には、下記式〔8〕:



(式中、−X−(R3)−Yの置換基の数はそれぞれのピペリジル基において1〜10であり、Xは、それぞれ独立して、単結合又は分子鎖中にヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、R3は、それぞれ独立して、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリラクトン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアルキレンオキシド、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、ポリラクチド、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリウレタンウレア、ポリグリコシド、ポリブタジエン、エポキシ樹脂、ポリアセチレン、及びポリビニルからなる群から選択される繰り返し単位であり、Yは水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アルキニル基、アルケニル基、チオール基カルボキシル基エステル基シラン基アルコキシシラン基エポキシ基、アミノ基、アルデヒド基アミド基ハロゲン化アルキル基、及びイソシアネート基からなる群から選択される基であり、nはそれぞれ独立して1〜500の整数である)で表される化合物を挙げることができる。前記ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、フッ素原子、硫黄原子、リン原子、アルミニウム原子、又はセレン原子を挙げることができる。

0039

前記式〔8〕の具体的な化合物として、下記式〔9〕のポリマー(ポリウレタン)を挙げることができる。下記式〔9〕のポリマーは、BiTEMPS−OHと、末端がジイソシアネート基で修飾されたポリプロピレングリコール及びヘキサメチレンジイソシアネートとを用いて、合成することができる。



(式中、R9及びR10は、それぞれ独立して、炭素数2以上の炭化水素基であり、mはそれぞれ独立して1〜500の整数であり、nは1〜100の整数である)

0040

更に前記式〔8〕の具体的な化合物として、下記式〔10〕のポリマーを挙げることができる。下記式〔10〕のポリマーは、末端に2つのアルキニル基を有するBiTEMPS−ジアルキンと、アジド末端を有するポリスチレンとを反応させることで、合成することができる。



(式中、pはそれぞれ独立して1〜500の整数である)

0041

前記式〔8〕におけるR3の繰り返し単位を、他のポリマーの繰り返し単位に置き換えるように、公知の方法を用いて合成することによって、本発明のポリマー鎖を含む動的共有結合化合物を合成することが可能である。更に、前記式〔8〕以外の構造を有し、且つBiTEMPS基本骨格を有するポリマーも、公知の方法を用いて合成することができる。

0042

また、ポリマーの架橋点にBiTEMPS基本骨格を含む動的共有結合化合物として、下記式〔11〕:



で表される化合物を挙げることができる。上記式〔11〕のポリマーは、末端に2つのメタクリレート基を有するBiTEMPS−ジメタクリレートと、任意のメタクリレートモノマーとを共重合させることで、合成することができる。

0043

以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。

0044

下記の反応式(12)に、実施例1〜3の化合物の反応を示す。

0045

《実施例1》
本実施例では、前記反応式(12)に記載の化合物(1)BiTEMPS−OHを合成した。
反応容器に1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン20.8g(129mmol)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン20.2g(129mmol)、ニトロメタン130mLを加え、窒素雰囲気下50℃で1時間反応を行った。その後、真空溶媒留去を行い、十分に乾燥を行った。
次に、酢酸ナトリウム(10.5g、129mmol)および脱水ジメチルホルムアミド(103mL)を加えた反応容器に、窒素雰囲気下、0℃で二塩化二硫黄(約4.1mL)を滴下した。滴下完了後0℃にて10分間撹拌した後、反応溶液氷水に注いで生じた沈殿をろ過にて回収した。沈殿をヘキサンに溶解させ、硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後に減圧下で濃縮し、ヘキサン/エタノール混合溶媒からの再結晶によってBiTEMPS−OTMS11.8g(22.7mmol)を得た。
続いて、BiTEMPS−OTMSを炭酸カリウム6.25g(45.3mmol)とメタノール226mL中、室温で反応させた。4時間後、反応溶液を水中に注いだ後に生じた沈殿をろ過にて回収し、メタノールから再結晶を行うことでBiTEMPS−OHを無色透明固体として得た(収量6.96g、収率80%)。
1H NMR(300MHz, MeOD) : δ/ppm 3.95 (m, 2H, -C(CH3)2CH2CH<), 1.90 (dd, J = 4.0 Hz, 12.4 Hz, 4H, -C(CH3)2CH2CH<), 1.45 (s, 12H, -C(CH3)2CH2CH<), 1.50 (t, J = 12.4 Hz, 4H, -C(CH3)2CH2CH<),1.20 (s, 12H, -C(CH3)2CH2CH<). ; 13C NMR (75 MHz, CDCl3) : δ/ppm 60.92, 59.12, 49.49, 34.60, 26.69.
本実施例で測定を行った1H−NMRスペクトル測定の結果を図1に示す。

0046

《実施例2》
本実施例では、前記反応式(12)に記載の化合物(2)BiTEMPS−OnBuを合成した。
反応容器にBiTEMPS−OH493mg(1.31mmol)および脱水ジメチルアセトアミド(DMAcと略称する)6.5mLを加え、0℃にて水素化ナトリウム262mg(6.54mmol、60wt%suspension in mineral oil)をゆっくりと加えた。その後、室温で30分反応させ、再度0℃とした後、臭素化n−ブチル1.43g(10.5mmol)を滴下した。滴下後、室温で8時間反応させ、0℃で水を加えることによって反応を停止させた。反応溶液からヘキサンを用いて抽出し、溶媒留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5)で単離した(収量554mg、収率86%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3) : δ/ppm 3.54 (m, 2H, -C(CH3)2CH2CH<), 3.44 (t, J = 6.6 Hz, 4H, -OCH2CH2CH2CH3), 1.77 (dd, J = 3.8 Hz, 12.5 Hz, 4H, -C(CH3)2CH2CH<), 1.52 (m, 4H, -OCH2CH2CH2CH3), 1,43 (s, 12H, -C(CH3)2CH2CH<), 1.41-1.31 (m, 8H, -OCH2CH2CH2CH3 and -C(CH3)2CH2CH<), 1.18 (s, 12H, -C(CH3)2CH2CH<), 0.92 (t, J = 7.3 Hz, 6H, -OCH2CH2CH2CH3). ; 13C NMR (75 MHz, CDCl3) : δ/ppm 70.81, 68.00, 59.78, 46.94, 35.19, 32.56, 27.11, 19.60, 14.02.
本実施例で測定を行った1H−NMRスペクトル測定の結果を図2に示す。

0047

《実施例3》
本実施例では、前記反応式(12)に記載のBiTEMPS−ジメタクリレートを合成した。
反応容器にBiTEMPS−OH274mg(0.728mmol)、触媒量のジラウリル酸ジブチル錫と脱水DMAc7.3mLを加え、0℃の下メタクリル酸2−イソシアナトエチル338mg(2.18mmol)をゆっくり滴下した。滴下後、反応溶液を室温に戻し4時間反応を行った。その後、再度メタクリル酸2−イソシアナトエチル113mg(0.728mmol)を滴下し、24時間反応を行った。その後、反応溶液を80mLの水に注ぎ、ジエチルエーテルを用いて抽出し、有機層飽和食塩水洗浄を行い、溶媒留去の後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて単離し、無色透明固体を得た。収量は448mg、収率は90%であった。
1H NMR(300MHz, CDCl3) : δ/ppm 6.12 (s, 2H, CH2C(CH3)COO-), 5.61 (s, 2H, CH2C(CH3)COO-), 4.98 (m, 2H, -C(CH3)2CH2CH<), 4.89 (s, -OCH2CH2NHCOO-), 4.23 (t, J = 5.1 Hz, 4H, -OCH2CH2NHCOO-), 3.50 (m, 4H, -OCH2CH2NHCOO-), 1.96-1.95 (m, 10H, -C(CH3)2CH2CH< and CH2C(CH3)COO-), 1.48 (t, J = 12.4 Hz, 4H, -C(CH3)2CH2CH<), 1.43 (s, 12 H, -C(CH3)2CH2CH<), 1.23 (s, 12H, -C(CH3)2CH2CH<). ; 13C NMR (75 MHz, CDCl3) : δ/ppm 167.37, 156.08, 136.02, 126.18, 67.74, 63.83, 59.60, 46.00, 40.15, 34.87, 26.79, 18.42.
図3に1H−NMRスペクトル測定の結果を示す。

0048

《実施例4》
本実施例では、実施例1で得られた化合物(1)BiTEMPS−OH及び実施例2で得られた化合物(2)BiTEMPS−OnBuの交換反応を行った。
反応容器にBiTEMPS−OH26.2mg(69.4μmol)、BiTEMPS−OnBu34.2mg(69.4μmol)およびDMAc1.4mLを加え、大気下80℃または100℃で交換反応を行い、任意の時間で液体クロマトグラフィーを測定することで交換反応の進行を追跡した。下記式(13)に反応式を示し、図4に液体クロマトグラフィーの結果及び反応時間ごとの化合物(1)BiTEMPS−OH、化合物(2)BiTEMPS−OnBu、及び交換反応によって得られた化合物(3)の割合を示す。いずれの温度においても交換化合物に基づくシグナル観測され、熱により交換反応が進行することが示された。

0049

《実施例5》
本実施例では、実施例1で得られた化合物(1)BiTEMPS−OH及び4,4−ジチオモルフォリン(4)の交換反応を行った。
反応容器にBiTEMPS−OH8.8mg(23.4μmol)、ジチオジモルホリン(14)5.5mg(23.4μmol)およびDMAc1.2mLを加え、大気下100℃、1時間交換反応を行い、薄層クロマトグラフィーを用いて交換反応の進行を確認した。下記式(14)に反応式を示す。反応後の混合物図5中3)にはいずれの化合物からも見られなかった新たな反応点出現が観測され、熱により交換化合物が得られることが明らかになった。

0050

《実施例6》
本実施例では、トリスルフィド形のBiTEMPS−OH及びポリスルフィド形のBiTEMPS−OCONHnBuの交換反応を行った。
反応容器にトリスルフィド形BiTEMPS−OH(6)10.0mg(15.6μmol)、ポリスルフィド形BiTEMPS−OCONHnBu(7)6.39mg(15.6μmol)およびDMAc0.3mLを加え、大気下100℃、1時間交換反応を行い、薄層クロマトグラフィーを用いて交換反応の進行を確認した。下記式(15)に反応式を示す。反応後の混合物(図6中3)にはいずれの化合物からも見られなかった新たな反応点の出現が観測され、熱により交換化合物(8)が得られることが明らかになった。

0051

《参考例1》
本参考例では、実施例2で得られた化合物(2)BiTEMPS−OnBu及びBiTEMPS−OCONHnBu(9)の光照射による交換反応を行った。
反応容器にBiTEMPS−OnBu9.2mg(19μmol)、BiTEMPS−OCONHnBu11mg(19μmol)およびDMAc1.4mLを加え、光照射下(365nm、2mW/cm2)室温で交換反応を行い、約22時間後に液体クロマトグラフィー測定により交換反応の進行を確認した。下記式(16)に反応式を示し、図6に液体クロマトグラフィーにより、化合物(2)BiTEMPS−OnBu、化合物(9)BiTEMPS−OCONHnBu、及び交換反応によって得られた化合物(10)が検出されたことを示す。いずれの温度においても交換化合物に基づくシグナルが観測され、紫外光照射により交換反応が進行することが示された。

0052

《実施例7》
本実施例では、実施例3で得られたBiTEMPS−ジメタクリレートを用いて、BiTEMPS基本骨格を有する架橋高分子を合成した。
反応容器にメタクリル酸n−ヘキシル1.00g(5.88mmol)、BiTEMPS−ジメタクリレート0.0202g(0.0294mmol)および脱水DMAc1.0mLを加え、脱気を十分に行い、反応系を窒素雰囲気とした。その後、アゾ系の開始試薬V−70を9.1mg(0.0294mmol)を加え、再度窒素置換を行い、30℃で反応を行った。得られたBiTEMPS含有架橋高分子塩化メチレンを用いたソックスレー抽出によって精製を行い、減圧乾燥することで無色透明固体を得た(収量0.525g、収率50%)。

0053

《比較例1》
本比較例では、ブタン1,4−ビス[N−[2−(メタクリロイルオキシエチル]アミノカルボナート]を用いて、BiTEMPS基本骨格を持たない架橋高分子を合成した。
反応容器にメタクリル酸n−ヘキシル1.00g(5.88mmol)、ブタン1,4−ビス[N−[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アミノカルボナート]0.0118g(0.294mmol)および脱水DMAc1.0mLを加え、脱気を十分に行い、反応系を窒素雰囲気とした。その後、アゾ系の開始試薬V−70を9.1mg(0.0294mmol)を加え、再度窒素置換を行い、30℃で反応を行った。得られた非BiTEMPS含有架橋高分子は塩化メチレンを用いたソックスレー抽出によって精製を行い、減圧乾燥することで無色透明固体を得た(収量0.855g、収率76%)。

0054

《実施例8》
本実施例では、実施例6で得られたBiTEMPS含有架橋高分子を用いて交換反応を行った。対照として、比較例1で得られた非BiTEMPS含有架橋高分子を用いた。
実施例6で得られたBiTEMPS含有架橋高分子、又は比較例1で得られた非BiTEMPS含有架橋高分子50mgにBiTEMPS−OnBu3.5mg(架橋剤のBiTEMPSに対して5等量)および脱水DMAc5.0mLを加え、100℃で二時間反応させた。BiTEMPS含有架橋高分子は溶媒であるDMAcに完全に溶解したが、非BiTEMPS含有架橋高分子はDMAcに溶解しなかった。図8に、実施例6において作製したBiTEMPS含有架橋高分子(a)(BiTEMPS−ジメタクリレートで架橋)、及び比較例1で作製した非BiTEMPS含有架橋高分子(b)(ブタン1,4−ビス[N−[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]アミノカルボナート]で架橋)の加熱前後の様子を示す。

実施例

0055

《実施例9》
本実施例では、実施例6で得られたBiTEMPS含有架橋高分子を用いて、本発明の成形体の結合方法を実施した。対照として、比較例1で得られた非BiTEMPS骨格架橋高分子を用いた。
実施例7で得られたBiTEMPS含有架橋高分子からなる成形体、又は比較例1で得られた非BiTEMPS含有架橋高分子からなる成形体をナイフによって切断し、切断面を合わせ上部より加重をかけながら100℃で6時間処理を行った。BiTEMPS含有架橋高分子からなる成形体は、熱処理後には切断跡の消失と扁平状への形状変化が観測された。一方非BiTEMPS含有架橋高分子からなる成形体は、切断跡は修復されず、形状変化も見られなかった。図9に、本発明のBiTEMPS含有架橋高分子を用いた成形体(a)及び比較例1の非BiTEMPS含有架橋高分子を用いた成形体の熱圧縮前後の様子を示す。

0056

本発明の動的共有結合化合物の組換え方法は、大気中における成形体の結合、又は破損した成形体の修復に用いることができる。本発明の動的共有結合化合物の組換え方法は、異なる架橋高分子からなる2つの成形体の接着に用いることができる。更に、2種類の架橋高分子から製造された成形体において、2種類の架橋高分子が組み替えられた架橋高分子複合体を含む成形体を製造することができる。

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