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技術 液圧作動システム、詳細には、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおいて、振動を低減するためのデバイス

出願人 エフティーイー・オートモーティブ・ゲーエムベーハー
発明者 ポール・マルクスビルフリード・バイベルツァール
出願日 2017年3月30日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2017-067719
公開日 2017年11月9日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2017-201206
状態 特許登録済
技術分野 管の付属装置 油圧・電磁・流体クラッチ・流体継手
主要キーワード 基部区域 封止ビード 連結区域 壁区域 プラグ連結 嵌め合い部品 管状突起 管状弾
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

液圧作動システムにおいて、経済的でコンパクトな、振動を低減するためのデバイスを提供する。

解決手段

少なくとも1つの連結部16、18を経由して作動システムと流体連結して配置され、弾性膜20によって境界付けができる圧力室14が形成される筐体12を有する。膜は、圧力負荷可能な表面22と、圧力負荷可能な表面から離れており、形状26が設けられた表面24とを有し、圧力で負荷されたとき、筐体の固定された壁区域28において支持でき、ウェブ足部と、壁区域の近くのウェブ端と、定められたウェブ断面とを伴う少なくとも1つのウェブ32を備える少なくとも1つのウェブ区域30を有する。ウェブは、膜の所定の圧力負荷に曝されるとき、壁区域におけるウェブ端の支持を伴って、所定の方向に障害なく座屈でき、ウェブ足部を通る圧力負荷可能な表面に垂直に延び、ウェブ断面と直角に延びる概念的平面に対して、非対称な構造である。

概要

背景

動力車両のための従来の液圧クラッチ作動システムは、動力車両のペダルブラケットに搭載されたマスターシリンダと、変速装置の近くで車両に固定され、従来のように、または、伝導軸に対して同軸に配置されている中心開放デバイスとして構築されたスレーブシリンダとを備えており、マスターシリンダおよびスレーブシリンダは、液圧配管を経由して液圧的に連結されている。調整リザーバと液圧的に連結されている液圧マスターシリンダのピストンは、マスターシリンダが、クラッチペダル押し下げることでマスターシリンダにおけるピストンの変位を引き起こすことで作動できるように、ピストンロッドを経由してクラッチペダルと動作可能に連結されている。この場合、流体柱が液圧配管を通じてスレーブシリンダの方向に押され、スレーブシリンダに液圧の負荷掛ける。スレーブシリンダ、より正確には、スレーブシリンダのピストンは、解放レバーおよび解放ベアリングを介してピストンロッドを経由して摩擦クラッチ解放機構と動作可能な連結で配置されている、または、中心開放デバイスの場合、滑りスリーブ着座された解放ベアリングを介して直接的に、環状ピストンおよび滑りスリーブと動作可能な連結で配置されている。

スレーブシリンダが、ピストン作動解放機構によって摩擦クラッチを係合解除するために液圧の負荷を掛けられる場合、クラッチ圧力プレートが、摩擦クラッチのクラッチ被駆動プレートから分離され、被駆動プレートは伝導軸に着座され、燃焼エンジンクランクシャフトによって担持されるフライホイールと共に動作する。結果として、動力車両の変速装置からの燃焼エンジンの分離が起こる。一方、クラッチペダルが摩擦クラッチを再び係合するために負荷から解放される場合、スレーブシリンダ、より正確には、スレーブシリンダのピストンは、特に摩擦クラッチのバネ力の結果として、その基本的な設定または開始設定へと戻され、この場合、前述の流体柱は、再びマスターシリンダの方向に液圧配管を通じて変位される。

液圧流体の連続的な流れのない準静的液圧力伝達システムとして考えられるこのような液圧クラッチ作動システムでは、振動は、燃焼エンジンから、特には、燃焼エンジンのクランクシャフトから、摩擦クラッチの構成要素と、解放ベアリングと、特定の状況では解放レバーと、スレーブシリンダとを介して、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間で液圧配管に存在する流体柱へと伝達され、ここで、振動は圧力脈動として伝播する。

これらの圧力脈動が、特に、典型的には街中の運転において、例えば信号で停止している間、足がクラッチペダルに載っているとき、または、押し下げられたクラッチペダルが保持されているとき、いわゆる「ビリビリ」としたクラッチペダルにおける振動として運転者によって感知され得ることは、すでに欠点として考えられている。

この問題にどのように対処するかについては、先行技術において十分な提案がある(例えば、DE3631507C2、DE4003521C2、DE19540753C1、DE10112674C1、またはDE10351907A1)。マスターシリンダとスレーブシリンダとの間の流体柱を途切れさせず、概して、振動減衰のために圧力脈動を十分に減衰することもできる別体の部分組立体が、マスターシリンダとスレーブシリンダとの間の液圧配管に、または、その液圧配管と平行に、挿入または配置されることは、これらの提案に共通している。しかしながら、先行技術の解決策は、一部で、比較的大きな設置空間を必要とし、これは、動力車両のエンジン室において十分な程度で常に利用可能とは限らない、および/または、デバイスの比較的複雑で、そのため高価な構造を余儀なくされ、これは、大量生産には望ましくない。

こうしたことを背景にして、文献WO2010/084008A1(図17および図18)において提案がされており、これは、請求項1の前提部、具体的には、圧力脈動を低減するためのデバイスを形成しており、そのデバイスは、2つの連結部を経由して液圧作動システムと流体連結して配置させることができる圧力室が形成されている筐体を有する。この先行技術では、提案された減衰手段のうちの1つとして、圧力室は、圧力室を向く圧力負荷可能な表面と圧力室から離れた表面とを有する弾性膜によって境界付けられている。圧力室から離れた表面には、この場合、圧力で負荷が掛けられたときに膜が筐体の固定された壁区域で支持され得るのに用いられ、複数のウェブ(web)を各々伴う複数のウェブ区域を有する形状が設けられている。各々のウェブは、筐体の壁区域から離れたウェブ足部と、壁区域の近くのウェブ端と、定められたウェブ断面とを有している。この形状は、膜の圧力負荷の下で、および、筐体の固定された壁区域への押し付けによって、静的に広がる圧力と圧力脈動の振幅とに依存して、圧力室において定められた限定的な体積占有を作り出し、これはさらにデバイスの減衰特性に影響を与える。

概して、これに関して、ここでは、体積吸収構成要素の形状を伴う弾性膜、つまり、体積吸収構成要素の膜の輪郭である体積吸収構成要素による可能な体積吸収がより大きくなると、流体柱における圧力脈動がより効果的に減衰されると言える。しかしながら、他方では、液圧作動システムの全体の体積吸収は、作動システムを過度に「柔らかく」しないために、および、過剰なシステムの柔軟性を伴うペダル移動損失によって、「フワフワとした」作動感などを回避するために、できるだけ小さく維持される必要がある。

そのようにするために、形状化された弾性膜の支援で圧力脈動を低減するための先行技術のデバイスの場合、減少する体積/圧力の特性曲線をもたらす膜の輪郭を見出すことが普通であり、つまり、低圧(例えば、最大で5bar)に関しては、形状が固定された筐体壁へと押し付けられるとき比較的大きな体積吸収があり、一方で、より高い圧力(例えば、20〜30bar)、および、筐体壁への形状のより強い押し付けでは、相当により小さい体積が占有され得る。

こうしたことを背景にして、先行技術の解決策は、形状化された膜による比較的大きな体積吸収能力の結果として、流体柱におけるより低い圧力において前述した「ビリビリ」を効果的に低減することができるが、流体柱における増加する圧力では、相当に低減していく体積吸収能力のため、形状化された膜によるその減衰効果を次第に失っていくことは、明らかである。しかしながら、クラッチペダルが押し下げられるとき、つまり、流体柱において比較的高い圧力において、圧力脈動の伝達を効果的に低減することも必要であり、その理由のため、さらなる減衰手段が先行技術では提供されているが(螺旋状に延びる螺旋区域絞り効果を伴う先細りの断面などを伴う追加の配管区域)、これらはある程度の追加のコストをもたらす。

車両に個別の圧力領域があり、つまり、それぞれの液圧作動システムおよびその振動の挙動に依存して異なることが追加的に考慮される場合、流体柱における圧力脈動の最も大きい振幅のため、より平坦な特性曲線経路(より小さい体積吸収能力)が「より硬い」システム挙動を約束することになる他の圧力領域においてより、振動臨界の圧力の領域においてより急勾配(より大きな体積吸収能力)になることができる体積/圧力特性曲線を有する、圧力脈動を低減するためのデバイスが望ましい。

概要

液圧作動システムにおいて、経済的でコンパクトな、振動を低減するためのデバイスを提供する。少なくとも1つの連結部16、18を経由して作動システムと流体連結して配置され、弾性膜20によって境界付けができる圧力室14が形成される筐体12を有する。膜は、圧力負荷可能な表面22と、圧力負荷可能な表面から離れており、形状26が設けられた表面24とを有し、圧力で負荷されたとき、筐体の固定された壁区域28において支持でき、ウェブ足部と、壁区域の近くのウェブ端と、定められたウェブ断面とを伴う少なくとも1つのウェブ32を備える少なくとも1つのウェブ区域30を有する。ウェブは、膜の所定の圧力負荷に曝されるとき、壁区域におけるウェブ端の支持を伴って、所定の方向に障害なく座屈でき、ウェブ足部を通る圧力負荷可能な表面に垂直に延び、ウェブ断面と直角に延びる概念的平面に対して、非対称な構造である。

目的

また、図1および図6における左において膜20の端において、圧力室14から離れた表面24に設けられているのは、壁区域28が筐体12に接触するとき、鋸歯形の形状を伴う膜20の左手の端を、第2のプラグ連結部42の固定区域98にしっかりと押し付ける目的を果たす取り囲む封止ビード118であり、この場合、筐体12と第2のプラグコネクタ42との間に封止も提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

液圧作動システムにおいて、具体的には、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおいて、振動を低減するためのデバイス(10)であって、前記デバイス(10)は、圧力室(14)が形成される筐体(12)を備え、前記圧力室は、前記液圧作動システムと少なくとも1つの連結部(16、18)を経由して流体連結可能であり、前記圧力室(14)を向く圧力負荷可能な表面(22、22’)と前記圧力室(14)から離れた表面(24、24’)とを有する弾性膜(20、20’)によって境界付けられ、前記圧力室(14)から離れた前記表面(24、24’)には、圧力で負荷掛けられたときに前記膜(20、20’)が前記筐体(12)の固定された壁区域(28)において支持できるのに用いられ、前記壁区域(28)から離れたウェブ足部(34、34’)と、前記壁区域(28)に隣接するウェブ端(36、36’)と、定められたウェブ断面とを有する少なくとも1つのウェブ(32、32’)を伴う少なくとも1つのウェブ区域(30、30’)を有する形状(26、26’)が設けられるデバイスにおいて、前記または各々のウェブ(32、32’)は、前記膜(20、20’)が所定の圧力負荷に曝されるとき、障害なく、所定の方向に、前記壁区域(28)における前記ウェブ端(36、36’)の支持を伴って座屈するように、前記ウェブ足部(34、34’)を通る前記膜(20、20’)の前記圧力負荷可能な表面(22、22’)に垂直に延び、前記ウェブ断面と直角に延びる概念的平面(E)に対して、非対称に形成されることを特徴とする、デバイス(10)。

請求項2

前記ウェブ(32、32’)の高さに対する前記ウェブ(32、32’)の平均幅の比が、1/3以上で1以下であることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(10)。

請求項3

前記ウェブ断面は、実質的に不等辺四辺形の形を有し、特には直角の不等辺四辺形を有し、ここで、前記ウェブ足部(34)は前記不等辺四辺形の基部を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載のデバイス(10)。

請求項4

前記ウェブ(32、32’)は、前記ウェブ(32、32’)の支配的な方向において途切れないように形成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(10)。

請求項5

前記ウェブ(32、32’)は、前記ウェブ区域(30、30’)の、前記ウェブ(32、32’)の幅で離間されると共に前記圧力室(14)から離れた前記膜(20、20’)の前記表面(24、24’)から発する2つの溝(120、120’)によって形成され、前記ウェブ(32、32’)は、前記圧力室(14)から離れた前記表面(24、24’)の高さまで最大で、前記膜(20、20’)の変形されていない状態において前記ウェブ(32、32’)のウェブ端(36、36’)付近に延びることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス(10)。

請求項6

前記ウェブ区域(30、30’)は、同じ方向で非対称に形成された複数のウェブ(32、32’)を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス(10)。

請求項7

前記膜(20、20’)の前記形状(26、26’)は複数のウェブ区域(30、30’)を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス(10)。

請求項8

少なくとも2つのウェブ区域(30、30’)の前記溝(120、120’)は、ウェブ区域(30、30’)ごとに異なる深さのものであるように形成されることを特徴とする、請求項5を引用する請求項7に記載のデバイス(10)。

請求項9

前記膜(20、20’)は実質的に管状であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス(10)。

請求項10

前記ウェブ(32、32’)は、前記管状の膜(20、20’)を取り囲むために、または、前記管状の膜(20、20’)の長手方向に延びるために、前記実質的に管状の膜(20、20’)の外周に形成されることを特徴とする、請求項9に記載のデバイス(10)。

請求項11

前記膜(20、20’)がエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)に基づくエラストマから成ることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス(10)。

請求項12

前記筐体(12)は第1の連結部(16)と第2の連結部(18)とを有し、前記第1の連結部(16)と前記第2の連結部(18)との間に前記圧力室(14)は配置され、前記第1の連結部(16)および前記第2の連結部(18)を経由して、前記デバイス(10)は、流体流れが前記圧力室(14)を通って前記連結部(16、18)同士の間を通ることができるように、前記液圧作動システムに直列連結可能であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス(10)。

請求項13

前記第1の連結部(16)と、前記圧力室(14)を包囲する管状の前記膜(20、20’)と、前記第2の連結部(18)とは、共通の軸(A、A’)において連続して前記筐体(12)に配置され、各々の連結部(16、18)は、前記共通の軸(A、A’)を実質的に横断して延びる流れをそらす連結区域(105、106)を経由して前記圧力室(14)と流体連結していることを特徴とする、請求項12に記載のデバイス(10)。

請求項14

前記共通の軸(A、A’)に沿って、または、前記共通の軸(A、A’)と平行に延びる絞り孔(84、102)が、前記第1の連結部(16)の側および/または前記第2の連結部(18)の側において、前記圧力室(14)と前記連結区域(105、106)との間に設けられることを特徴とする、請求項13に記載のデバイス(10)。

請求項15

前記第1の連結部(16)はマスター連結部であり、前記第2の連結部(18)はスレーブ連結部であり、前記共通の軸(A、A’)に沿って、または、前記共通の軸(A、A’)と平行に延びるさらなる絞り孔(110)が、前記圧力室(18)の方向で前記第1の連結部(16)から見たとき、前記連結区域(105)の前に設けられることを特徴とする、請求項13または14に記載のデバイス(10)。

技術分野

0001

本発明は、請求項1の前提部による液圧作動システムにおいて振動を低減するためのデバイスに関する。詳細には、本発明は、自動車産業において大規模に用いられているものなど、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおいて振動または圧力脈動を低減するためのデバイスに関する。

背景技術

0002

動力車両のための従来の液圧クラッチ作動システムは、動力車両のペダルブラケットに搭載されたマスターシリンダと、変速装置の近くで車両に固定され、従来のように、または、伝導軸に対して同軸に配置されている中心開放デバイスとして構築されたスレーブシリンダとを備えており、マスターシリンダおよびスレーブシリンダは、液圧配管を経由して液圧的に連結されている。調整リザーバと液圧的に連結されている液圧マスターシリンダのピストンは、マスターシリンダが、クラッチペダル押し下げることでマスターシリンダにおけるピストンの変位を引き起こすことで作動できるように、ピストンロッドを経由してクラッチペダルと動作可能に連結されている。この場合、流体柱が液圧配管を通じてスレーブシリンダの方向に押され、スレーブシリンダに液圧の負荷掛ける。スレーブシリンダ、より正確には、スレーブシリンダのピストンは、解放レバーおよび解放ベアリングを介してピストンロッドを経由して摩擦クラッチ解放機構と動作可能な連結で配置されている、または、中心開放デバイスの場合、滑りスリーブ着座された解放ベアリングを介して直接的に、環状ピストンおよび滑りスリーブと動作可能な連結で配置されている。

0003

スレーブシリンダが、ピストン作動解放機構によって摩擦クラッチを係合解除するために液圧の負荷を掛けられる場合、クラッチ圧力プレートが、摩擦クラッチのクラッチ被駆動プレートから分離され、被駆動プレートは伝導軸に着座され、燃焼エンジンクランクシャフトによって担持されるフライホイールと共に動作する。結果として、動力車両の変速装置からの燃焼エンジンの分離が起こる。一方、クラッチペダルが摩擦クラッチを再び係合するために負荷から解放される場合、スレーブシリンダ、より正確には、スレーブシリンダのピストンは、特に摩擦クラッチのバネ力の結果として、その基本的な設定または開始設定へと戻され、この場合、前述の流体柱は、再びマスターシリンダの方向に液圧配管を通じて変位される。

0004

液圧流体の連続的な流れのない準静的液圧力伝達システムとして考えられるこのような液圧クラッチ作動システムでは、振動は、燃焼エンジンから、特には、燃焼エンジンのクランクシャフトから、摩擦クラッチの構成要素と、解放ベアリングと、特定の状況では解放レバーと、スレーブシリンダとを介して、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間で液圧配管に存在する流体柱へと伝達され、ここで、振動は圧力脈動として伝播する。

0005

これらの圧力脈動が、特に、典型的には街中の運転において、例えば信号で停止している間、足がクラッチペダルに載っているとき、または、押し下げられたクラッチペダルが保持されているとき、いわゆる「ビリビリ」としたクラッチペダルにおける振動として運転者によって感知され得ることは、すでに欠点として考えられている。

0006

この問題にどのように対処するかについては、先行技術において十分な提案がある(例えば、DE3631507C2、DE4003521C2、DE19540753C1、DE10112674C1、またはDE10351907A1)。マスターシリンダとスレーブシリンダとの間の流体柱を途切れさせず、概して、振動減衰のために圧力脈動を十分に減衰することもできる別体の部分組立体が、マスターシリンダとスレーブシリンダとの間の液圧配管に、または、その液圧配管と平行に、挿入または配置されることは、これらの提案に共通している。しかしながら、先行技術の解決策は、一部で、比較的大きな設置空間を必要とし、これは、動力車両のエンジン室において十分な程度で常に利用可能とは限らない、および/または、デバイスの比較的複雑で、そのため高価な構造を余儀なくされ、これは、大量生産には望ましくない。

0007

こうしたことを背景にして、文献WO2010/084008A1(図17および図18)において提案がされており、これは、請求項1の前提部、具体的には、圧力脈動を低減するためのデバイスを形成しており、そのデバイスは、2つの連結部を経由して液圧作動システムと流体連結して配置させることができる圧力室が形成されている筐体を有する。この先行技術では、提案された減衰手段のうちの1つとして、圧力室は、圧力室を向く圧力負荷可能な表面と圧力室から離れた表面とを有する弾性膜によって境界付けられている。圧力室から離れた表面には、この場合、圧力で負荷が掛けられたときに膜が筐体の固定された壁区域で支持され得るのに用いられ、複数のウェブ(web)を各々伴う複数のウェブ区域を有する形状が設けられている。各々のウェブは、筐体の壁区域から離れたウェブ足部と、壁区域の近くのウェブ端と、定められたウェブ断面とを有している。この形状は、膜の圧力負荷の下で、および、筐体の固定された壁区域への押し付けによって、静的に広がる圧力と圧力脈動の振幅とに依存して、圧力室において定められた限定的な体積占有を作り出し、これはさらにデバイスの減衰特性に影響を与える。

0008

概して、これに関して、ここでは、体積吸収構成要素の形状を伴う弾性膜、つまり、体積吸収構成要素の膜の輪郭である体積吸収構成要素による可能な体積吸収がより大きくなると、流体柱における圧力脈動がより効果的に減衰されると言える。しかしながら、他方では、液圧作動システムの全体の体積吸収は、作動システムを過度に「柔らかく」しないために、および、過剰なシステムの柔軟性を伴うペダル移動損失によって、「フワフワとした」作動感などを回避するために、できるだけ小さく維持される必要がある。

0009

そのようにするために、形状化された弾性膜の支援で圧力脈動を低減するための先行技術のデバイスの場合、減少する体積/圧力の特性曲線をもたらす膜の輪郭を見出すことが普通であり、つまり、低圧(例えば、最大で5bar)に関しては、形状が固定された筐体壁へと押し付けられるとき比較的大きな体積吸収があり、一方で、より高い圧力(例えば、20〜30bar)、および、筐体壁への形状のより強い押し付けでは、相当により小さい体積が占有され得る。

0010

こうしたことを背景にして、先行技術の解決策は、形状化された膜による比較的大きな体積吸収能力の結果として、流体柱におけるより低い圧力において前述した「ビリビリ」を効果的に低減することができるが、流体柱における増加する圧力では、相当に低減していく体積吸収能力のため、形状化された膜によるその減衰効果を次第に失っていくことは、明らかである。しかしながら、クラッチペダルが押し下げられるとき、つまり、流体柱において比較的高い圧力において、圧力脈動の伝達を効果的に低減することも必要であり、その理由のため、さらなる減衰手段が先行技術では提供されているが(螺旋状に延びる螺旋区域絞り効果を伴う先細りの断面などを伴う追加の配管区域)、これらはある程度の追加のコストをもたらす。

0011

車両に個別の圧力領域があり、つまり、それぞれの液圧作動システムおよびその振動の挙動に依存して異なることが追加的に考慮される場合、流体柱における圧力脈動の最も大きい振幅のため、より平坦な特性曲線経路(より小さい体積吸収能力)が「より硬い」システム挙動を約束することになる他の圧力領域においてより、振動臨界の圧力の領域においてより急勾配(より大きな体積吸収能力)になることができる体積/圧力特性曲線を有する、圧力脈動を低減するためのデバイスが望ましい。

0012

上記で要点を述べた先行技術に基づいて、本発明は、液圧作動システムにおいて、具体的には、最も簡単で最も経済的で最もコンパクトな構造を可能にし、形状化された弾性膜によって生成される振動減衰特性に対して最適化されている、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおいて、振動を低減するためのデバイスを作り出すという目的を有している。

0013

この目的は、請求項1で指し示されている特徴によって成就される。本発明の有利な発展または好都合な発展が、請求項2から15の主題である。

0014

本発明によれば、液圧作動システムにおいて、具体的には、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおいて、振動を低減するためのデバイスにおいて、このデバイスは、圧力室が形成される筐体を備え、圧力室は、少なくとも1つの連結部を経由して液圧作動システムと流体連結可能であり、圧力室を向く圧力負荷可能な表面と圧力室から離れた表面とを有する弾性膜によって境界付けられ、圧力室から離れた表面には、圧力で負荷の掛けられたときに膜が筐体の固定された壁区域に対して支持できるのに用いられ、壁区域から離れたウェブ足部と、壁区域の近くのウェブ端と、定められたウェブ断面とを有する少なくとも1つのウェブを伴う少なくとも1つのウェブ区域を有する形状が設けられ、先のウェブまたは各々のウェブは、膜が所定の圧力負荷に曝されるとき、壁区域におけるウェブ端の支持の下で、所定の方向に障害なく座屈するように、ウェブ足部を通る膜の圧力負荷可能な表面に垂直に延び、ウェブ断面と直角に延びる概念的平面に対して、非対称に形成される。

0015

技術的な機械学において、ロッド軸にある作用線および/または曲げモーメントの線を有する座屈負荷の作用の下での、真っ直ぐまたは若干曲がったロッドまたは棒の突然および急激な破壊までの安定性の損失として厳密に理解される「座屈」という用語によって、ここでの関連において、膜側におけるウェブのウェブ足部と、膜から離れている壁区域に圧し掛かるウェブのウェブ端との間で所定位置に挟み付けられるウェブが、膜の圧力負荷の所定のレベルの場合に、ウェブの非対称な断面の結果として、所定の側に向かって突然または急激に逸脱または弾性的に屈曲することが、意味されている。したがって、「座屈」という用語は、ウェブの幾何形状および過程機構に関して、「ロッド形もしくは棒形」または「静的弾性におけるオイラーの柱の座屈」などの意味において、制限されて理解されるものではない。ウェブのそれぞれの幾何形状に依存して、「座屈」としての機械的な用語において解釈されてもよく、「座屈」によって、技術的な機構において、具体的には、板の片寄りが理解され、その片寄りの負荷は、平面または外郭の片寄りから、実質的に円板状の応力状態を表し、その片寄りの負荷は、実質的に膜の応力状態を表す。例えば、弾性膜が管状であり、したがって回転対称であり、ウェブの形成のために、取り囲む溝が外周に設けられる場合、(それぞれの)ウェブは、「支柱」と言うよりは板のような実際の構成要素で、圧力負荷の影響の下で変形する。膜の圧力負荷の下で、筐体の固定された壁区域に端において押し付けられる(それぞれの)ウェブは、弾性膜がより大きな体積の占有を突然可能にし、その結果としてさらに、圧力室を走り抜ける圧力脈動がより効果的に減衰されるように、所定の圧力に到達すると、急激的および可逆的に側方へと「逃げる」ことは意義深い。

0016

別の言い方をすれば、本発明の基本的な概念は、構造における座屈または隆起の特性、より正確には、少なくとも1つのウェブを伴う少なくとも1つのウェブ区域を有する弾性膜の形状の特性を選択的に実施することに見られることになる。それによって、圧力に対して記録されるときの形状化された弾性膜による体積占有は、形状化のウェブ構造が所定の圧力で自由に座屈し、それによって、体積/圧力特性曲線が突然にこの圧力から実質的により急勾配に延びる前、初期は実質的に直線的に延びる。体積/圧力特性曲線のより平坦で徐々に低下する行程は、ウェブ構造のすべての構造的な要素が座屈したときのみ再び現れる。したがって、特定の圧力におけるデバイスの体積/圧力特性曲線の平坦な領域では、「より硬い」システム挙動があり、これは、動力車両のための液圧クラッチ作動システムでのデバイスの使用において、小さなペダル移動損失のみを意味し、良好なダイレクトな作動感を意味するが、急勾配の「座屈」領域または体積/圧力特性曲線の領域では、圧力脈動を十分に減衰する「より柔らかい」システム挙動が存在する。

0017

この場合、ウェブ足部を通る膜の圧力負荷可能な表面に垂直に延び、ウェブ断面と直角に延びる概念的平面に対する(それぞれの)ウェブの非対称の構造は、特別な意義を獲得する。具体的には、これは、所定位置で挟み付けられる(それぞれの)圧力負荷されたウェブが、一方の側に向かって、反対の側に向かってよりも小さい圧力負荷を支持することができるという効果を有し、そのため、臨界圧力負荷に到達するときの(それぞれの)ウェブが同じ(優先的な)方向に常に座屈し、これは、常に1つの同じ臨界圧力負荷において、一定の体積吸収の結果を有する。座屈が可能であり、一方または他方の方向におけるウェブの「逃げ」が不特定の臨界圧力負荷の下で多かれ少なかれ不規則に起こるウェブの対称的な構造と対照的に、(それぞれの)ウェブの要求される非対称の形態は、座屈が起こる圧力の高さに関してのみならず、膜によって結果生じる体積吸収に関しても、容易に再現可能な結果を常にもたらす。

0018

本発明による膜構造であれば、減衰のための特に効果的な大きな体積占有は、上記で要点を述べた先行技術におけるように、低圧においてだけでなく、任意の振動臨界の圧力範囲における疑似的な点状で達成可能であり、具体的には、その目的のために提供される必要がある、または、全体的により柔らかいシステム挙動によって向上した減衰効果の得る必要がある、より大きな設置空間または複雑でそのためにコストの掛かるさらなる手段を必要とすることなく、ウェブ区域の適切な設計を通じて達成可能であることが明白である。したがって、本発明によるデバイス概念は、動力車両のための液圧クラッチ作動システムに適切であり、ウェブ区域の適切な設計を通じて、車両に個別の適合を行うことができ、そのため、弾性膜を通じたより大きな体積吸収能力が、それぞれの動力車両にとっての振動臨界である圧力範囲のみにおいて与えられ、そのため、その膜は圧力脈動を効果的に低減することができる。

0019

弾性膜の材料特性から離れて、それぞれのウェブの幾何形状は、ウェブの座屈挙動に決定的な影響を明らかに持っている。ウェブが断面で見たときに細すぎる場合、ウェブは、上記の説明を考慮することが要求されない非常に低い圧力負荷であっても、座屈することになる。対照的に、ウェブが断面において考慮されるときに過度に幅広である場合、ウェブは、座屈が起こることなく、筐体の固定された壁区域に向かって駆り立てられるだけである可能性がある。発明者による調査が示しているように、こうしたことを背景にして、膜形状の有利な設計では、膜の負荷のない状態での(それぞれの)ウェブの高さに対する(それぞれの)ウェブの平均幅の比は、1/3以上で1以下となるべきである。その観点における(それぞれの)ウェブの「高さ」は、膜の圧力負荷可能な表面に垂直に測定されるときの(それぞれの)ウェブのウェブ足部とウェブ端との間の空間を表し、一方、(それぞれの)ウェブの「平均幅」は、上記の表面法線と直角な方向においてそれぞれ測定される最大ウェブ幅と最小ウェブ幅との間の算術平均を表している。

0020

原則として、例えば、平行四辺形の形、三角または鋸歯の形といった様々な非対称のウェブ断面が、ウェブの座屈と一方向への座屈とを推進するために、(それぞれの)ウェブの非対称構造について考えられる。しかしながら、生産技術の理由による具体的に好ましいものは、ウェブ足部が不等辺四辺形基礎を形成する不等辺四辺形の形態、特には直角の不等辺四辺形の形態をウェブ断面が実質的に有する設計である。

0021

さらなる好ましい実施形態では、(それぞれの)ウェブは、ウェブの支配的な方向において途切れないように形成され得、そのことは具体的な生産技術的利点を有する。しかしながら、より低い圧力の方向に弾性膜の応答挙動をずらすために、ウェブは、その支配的な方向において途切れるように構築されてもよい。したがって、ウェブはいくらか「より小さい安定」であり、つまり、座屈がより低い圧力で起こる。このような途切れが適切な頻度で実行される場合、より低い圧力であっても座屈することになる短い座屈柱が生じ得る。したがって、ウェブの座屈挙動は、途切れの数によって影響される可能性があり、本質的には、ウェブがより多くの途切れを有すれば、ウェブは「より小さい安定」であり、そのため、より低い圧力負荷でウェブを移動するのに十分である。

0022

本発明の概念のさらなる探求において、(それぞれの)ウェブは、ウェブの幅で離間されると共に圧力室から離れた膜の表面から発するウェブ区域の2つの溝によって形成でき、ウェブは、圧力室から離れた表面の高さまで最大で、膜の変形されていない状態においてウェブのウェブ端付近に延びる。弾性膜の残余部に対して隆起されている同じように考えることができる形状との比較によって、膜表面で後退、面一、または「受け入れ」されたこのようなウェブ構造は、液圧作動システムの作動の開始において、つまり、より低い圧力において、小さい体積の占有だけが弾性膜によって提供されることになるが、後において、つまり、より大きい振動臨界の圧力において、より大きな体積占有、つまり、先に詳述した(それぞれの)ウェブの座屈を伴う体積占有の急上昇が望まれるそれらの減衰用途に特に適している。

0023

また、それぞれの減衰要件に対応して、(それぞれの)ウェブ区域は、同じ方向で非対称に形成されている複数のウェブを有することができる。ウェブ区域における複数のウェブの提供を通じて、簡単な方法で、弾性膜による体積吸収の大きさに影響を与えることが可能であり、より大きな体積吸収への傾向は、より多くのウェブを通じて可能とされる。その場合には、ウェブ断面の非対称性の三次元的に同一の配向は、ウェブが同じ所定の方向で座屈もすることを確保し、そのため、座屈のときのウェブが相互に妨害する可能性がなく、したがって(それぞれの)ウェブ区域において同じ体積吸収が再現可能な手法で常に起こる。

0024

さらに、膜の形状は複数のウェブ区域を有利に備え得る。ウェブ区域の数が増加すると、弾性膜による体積占有が、それぞれの減衰要件に対応して増加され得る。また、この連結部では、例えば、窪んだウェブまたは面一のウェブの構造を伴う前述の弾性膜の場合、少なくとも2つのウェブ区域の溝が、ウェブ区域からウェブ区域まで異なる深さのものであるように形成されており、弾性膜の増加した体積占有能力は、より大きい圧力範囲にわたって「広げられ」得る。したがって、デバイスは、1つだけの「動作点」を有する必要はなく、むしろ、突然に増加した体積吸収によって異なる振動臨界の圧力領域において圧力脈動を効果的に減衰するために、それぞれのウェブの座屈が圧力に依存して起こる様々な「動作点」を有し得る。

0025

弾性膜の基本的な幾何形状が検討される限り、様々な膜の変形が考えられる。したがって、弾性膜は、例えば、平坦または弓形の円板とでき、圧力壁から離れたその表面には、本発明による形状が設けられる。しかしながら、弾性膜が実質的に円筒である設計が、現在好ましいとされる。したがって、本発明による形状は、圧力室から離れている弾性膜の内周面に、または、好ましくは、圧力室から離れている弾性膜の外周面に、配置できる。

0026

実質的に管状弾性膜におけるウェブの行程に関して、様々な変形が同様に可能である。したがって、ウェブは、例えば、弾性膜の周囲表面において、渦巻状に、または、螺旋の形態で延びてもよい。しかしながら、具体的には簡単な製造に関して、(それぞれの)ウェブが実質的に管状の弾性膜の外周において取り囲むように、または、管状の弾性膜の長手方向に延びるように形成される場合、好ましい。

0027

原則として、様々な材料が、弾性膜のための材料として使用できる。したがって、特に、鉱油を含む流体が液圧作動システムで使用される場合、例えば、使用は、アクリロニトリルブタジエンスチロールゴム(NBR)に基づく、または、水素化アクリロニトリル−ブタジエン−スチロールゴム(HNBR)に基づくエラストマから製造され得る。しかしながら、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおける通常の流体に対する耐性に関して、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)に基づくエラストマから成る弾性膜が、現在好ましいとされる。

0028

基本的に、デバイスの筐体は、デバイスが液圧作動システムと並列連結可能と成るのに経由される1つだけの連結部を有するように設計され得る。しかしながら、筐体が第1の連結部と第2の連結部とを有し、第1の連結部と第2の連結部との間に圧力室は配置され、第1の連結部および第2の連結部を経由して、デバイスは、流体流れが連結部同士の間で圧力室を通ることができるように、液圧作動システムに直列に連結可能である構造が好ましいとされ、これは、1つだけの連結部を伴う前述の代替と比較して、小さい流れ抵抗だけのため、より良い減衰作用を約束する。

0029

2つの筐体の連結部を伴う構成は、好ましくは、第1の連結部と、圧力室を包囲する管状の膜と、第2の連結部とが、共通の軸において筐体に順々に据え付けられるようになっており、各々の連結部は、共通の軸を実質的に横断して延びる流れをそらす連結区域を経由して圧力室と流体連結している。この構造は、有利には、流体柱における圧力脈動が、前述したような振動減衰の手法で「取り扱われる」ように、管状の膜に疑似的に処理される結果を有する。

0030

さらに、デバイスの実施形態では、連結部の共通の軸に沿って、または、その共通の軸と平行に延びる絞り孔が、減衰効果の増加のために、第1の連結部の側および/または第2の連結部の側において、圧力室と連結区域との間に設けられ、そのため、液圧作動システムが作動されるとき、流体柱の一部が(それぞれの)絞り孔を通じて変位される。

0031

最後に、直列での2つの筐体の連結部の場合、デバイスは、第1の連結部がマスター連結部であり、一方、第2の連結部がスレーブ連結部であり、この場合に、圧力室の方向で第1の連結部から見たとき、連結部同士の共通の軸に沿って、または、その共通の軸と平行に延びるさらなる絞り孔または構造が、連結区域の前に設けられる。圧力室からマスター連結部への追加の抵抗を表しているこのさらなる絞り孔のおかげで、弾性膜は、デバイスへとスレーブ連結部を経由して通る圧力脈動を吸収または低減するためのより多くの「機会」を有する。

0032

本発明は、同じ参照符号が同一または対応する部品特徴付けエラストマ構成要素が、図示を簡単にするために、変形しない状態で概して示されている添付の概略的な図面を参照して、好ましい実施形態と、好ましい実施形態に関する変形とを用いて、以下でより詳細に説明されている。

図面の簡単な説明

0033

筐体を右から左へと見たとき、主要な構成要素として、第1のプラグコネクタと、第1のプラグコネクタに受け入れられる圧入スリーブと、筐体において圧力室を径方向外側に境界付け、体積吸収のために外周側に形状を伴う管状弾性膜と、第2のプラグコネクタとが搭載されている、動力車両のための液圧クラッチ作動システムにおける振動を低減するための本発明によるデバイスの長手方向断面図。
個別の部品としての、図1によるデバイスの筐体の長手方向断面図。
個別の部品としての、図1によるデバイスの第1のプラグコネクタの長手方向断面図。
個別の部品としての、図1によるデバイスの圧入スリーブの長手方向断面図。
個別の部品としての、図1によるデバイスの第2のプラグコネクタの長手方向断面図。
個別の部品としての、図1によるデバイスの管状弾性膜の長手方向断面図。
ウェブが取り囲むように膜の外周に形成されている弾性膜において、体積吸収のために設けられている形状の仕様を明確にするための、図6における詳細VIIの拡大した縮尺での図。
図6および図7と対応している図示の手法で詳細に、取り囲むウェブでの体積吸収のために弾性膜に形成されている形状の変形を示す拡大した縮尺での図。
ウェブが長手方向において延びるように膜の外周に形成されている、体積吸収のために代替で形成された形状を伴う管状弾性膜の、図6との比較で小さくされている縮尺での側面図。
図9における切断線X−Xに対応している、図9による管状弾性膜の断面図。
体積吸収、特には、形状のウェブの非対称な構造のために、図9による弾性膜において設けられている形状の仕様を明確にするための、図10における詳細XIの拡大した縮尺での図。
図8と対応して形成されている弾性膜の形状についてbarでの圧力に対して体積吸収がmm3で記録されているグラフであり、形状のウェブは本発明に従って非対称となるように形成されており、FEM計算モデル有限要素法)の結果として、変形していない状態では0barの圧力について、および、定められた座屈状態では15barを幾分上回る圧力についての図示。
弾性膜における形状についてbarでの圧力に対して体積吸収がmm3で記録されている、図12によるグラフと同様のグラフであり、形状のウェブは、対称である以外は本発明に従って形成されており、ここでもFEM計算モデルの結果として、変形していない状態では0barの圧力について、および、様々な定められていない座屈状態ではおおよそ15〜22barの圧力範囲においての図示。

実施例

0034

図1では、参照符号10は、例えば動力車両のための液圧クラッチ作動システムなど、液圧作動システムにおいて振動を低減するためのデバイスを概して表している。デバイス10は、図示した実施形態の場合には2つの連結部16、18である少なくとも1つの連結部を経由して液圧作動システムと流体連結され得る圧力室14が形成されている筐体12を備えている。その観点において、圧力室14は連結部16、18の間に配置され、2つの連結部を経由して、デバイス10は、流体流れが圧力室14を通って連結部16、18同士の間を通ることができるように、液圧作動システムに直列に連結され得る。

0035

デバイス10の圧力室14は、この場合、図6において別に示している、圧力室14を向く圧力負荷可能な表面22と圧力室14から離れた表面24とを有する弾性膜20によって境界付けられている。圧力室14から離れた表面24には、より詳細に説明されることになるように、圧力負荷に曝されるときに膜20が筐体12の固定された壁区域28において支持され得るのに用いられる形状26が設けられている。

0036

この形状26は、少なくとも1つのウェブ32を(各々)伴う、図示した実施形態では複数のウェブ区域30である、少なくとも1つのウェブ区域を備えている。具体的に図6および図7から明らかであるように、各々のウェブ32は、膜20の搭載された状態で、筐体12の区域28から離れたウェブ足部34(図7では、各々の場合で一点鎖線で指示されている)と、筐体12の壁区域28の近くのウェブ端36と、定められたウェブ断面とを有している。より詳細に同様に説明されるように、先のウェブ32または各々のウェブ32は、膜20が所定の圧力負荷に曝されるとき、壁区域におけるウェブ端36の支持を伴って、所定の方向に障害なく座屈するように、ウェブ足部34を通る膜20の圧力負荷可能な表面22に垂直に延び、ウェブ断面と直角に延びるそれぞれの概念的平面E(図7では、各々の場合で一点鎖線によってウェブ足部34において中心となるように指示されている)に対して、非対称に形成されていることは重要である。

0037

追加的に図1から推察され得るように、動作中に移動可能である数個だけの部品から形成されたデバイス10は、図2において別に示されており、プラスチック材料から射出成形されている筐体12と、図6に示されており、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)に基づくエラストマから成る弾性膜20とは別に、プラスチック材料から射出成形され、筐体12に固定されて筐体12を完成するさらなる部品を備えている。これらの部品、すなわち、デバイス10の連結部16を形成しているプラグ構成要素としての第1のプラグコネクタ38(図3)と、第1のプラグコネクタ38内に受け入れられる圧入スリーブ40(図4)と、デバイス10の連結部18を形成しているソケット構成要素としての第2のプラグコネクタ42(図5)とが、図3図5において個々に示されている。

0038

図2によれば、この場合でのデバイス10の筐体12には、中心の段付き通路孔44が設けられており、通路孔44は、図2において左から右へと縮小する内径を伴う実質的に3つの区域、具体的には、図2において左にある、第2のプラグコネクタ42のための固定区域46と、弾性膜20のための圧力表面または反対表面としての中央の固定された壁区域28と、図2において右にある、第1のプラグコネクタ38のための貫通区域48とを有している。

0039

第1のプラグコネクタ38は、筐体12の貫通区域48において押し込み連結によって固定され、第1のプラグコネクタ38の外周において一体的に形成された環状の環部50が、通路孔44の壁区域28と貫通区域48との間に形成されている筐体12の肩部52に、筐体12の内部で圧し掛かる。図1に示した圧入状態において、第1のプラグコネクタ38は、それ自体知られているプラグ幾何学形状によって、筐体12を超えて突出し、そのプラグ幾何学形状は、外周に、2つの軸方向に離間された径方向の溝54および56を有し、そのうちの外側の径方向の溝54は、(受け入れる)嵌め合い部品(図示されていない)に対して封止するためのOリング58を受け入れるように作用し、一方、デバイス10の搭載された状態における第2の径方向の溝56は、バネ鋼ワイヤの(受け入れる)嵌め合い部品に留め付けられている固定要素(図示されていない)を受け入れる。

0040

第1のプラグコネクタ38のさらなる径方向の溝60は、図1および図3において、左における環部50の側で環状の環部50に隣接しており、この実施形態では実質的に管状の形態のものである膜20の端封止幾何形状62(図6参照)の受け入れのために作用する。図1および図3で、左において径方向の溝60に続くのは、さらなる環状の環部64であり、その後に、第1のプラグコネクタ38は実質的に環状の受け入れおよび中心付けの区域66によって途切れており、受け入れおよび中心付けの区域66の外径は、第1のプラグコネクタ38の受け入れおよび中心付けの区域66がデバイス10の実質的に環状の圧力室14を径方向内側で境界付けるように、膜20の内周面22の内径より小さい。

0041

内周において、第1のプラグコネクタ38は、図1および図3における右において、中心の単一の段付きとされた通路孔68を伴う受け入れおよび中心付けの区域66に隣接して同様に設けられており、通路孔68は、図1において左にあって直径がより大きい孔区域70を有しており、孔区域70は、図1で示しているように、圧入スリーブ40の管状突起72をぴったりと受け入れるように作用し、一方、図1において右にある通路孔68のより小さい直径の孔区域は、連結部16の明確に開口している断面を定めている。

0042

圧入スリーブ40は、外周において単一の段付きとされると共に管状突起72が、図1および図4において右へと離れるように伸び出す頭部74を追加的に有している。その場合、圧入スリーブ40の頭部74は、管状突起72と連結されているより小さい直径の中間区域76と、自由端におけるより大きい直径の環部78とを備えている。圧入スリーブ40は、頭部74の環部78による機械的に確実な摩擦の結合によって、第1のプラグスタブ管38の受け入れおよび中心付けの区域66に保持され、頭部74の中間区域76は、第1のプラグスタブ管38の受け入れおよび中心付けの区域66の内周面と共に、圧入スリーブ40とプラグコネクタ38との間の環状の中間空間79(図1参照)を境界付けている。

0043

また、圧入スリーブ40の頭部74の中間区域76には、互いに対して、および、管状突起72に対して直角に延びており、図1に示しているように、中間空間79と連通している2つの横断孔80が、設けられている。第1のプラグコネクタ38の受け入れおよび中心付けの区域66において、圧入スリーブ40の頭部74における横断孔80のうちの一方と選択的に並べられる直径方向で反対の連結孔82が、中間空間79を、プラグコネクタ38と膜20との間で圧力室14と連結させている。さらに、圧入スリーブ40には、頭部74の領域において、横断孔80を頭部74の環部78の内部と連結している絞り孔84が設けられている。

0044

図1から追加的に明らかであるように、最終的に、第1のプラグコネクタ38の受け入れおよび中心付けの区域66は、長手方向のスロット86が設けられている自由端において、第2のプラグコネクタ42の中心付け環部88のぴったりとした受け入れのために作用する。

0045

図1および図5によれば、第2のプラグコネクタ42は、それ自体知られている受け入れの幾何形状を内周において伴っているソケットまたは受け入れ構成要素として構築されており、(プラグ)嵌め合い部品(図示せず)が挿入可能である凹所90と、デバイス10の搭載されている状態において、それ自体知られている手法で凹所90に(プラグ)嵌め合い部品を固定するために、大まかには外周に配置されており、第2のプラグコネクタ42において、連結部18を横断して延びるプラグスロット92を通じて係合するバネ鋼ワイヤの固定要素91(図1に指示されている)とを備えている。

0046

第2のプラグコネクタ42自体は、筐体12において類似の手法で機械的に確実に保持され、図1において符号93で指示されているプラスチック材料のヨーク形の固定要素が、第2のプラグコネクタ42の外周において形成されている径方向の溝95と係合して配置されるように、したがって、筐体12において第2のプラグコネクタ42を保持するように、筐体12の留め付け区域における関連する凹所94を通じて交差して滑らせる手法で係合する。

0047

筐体12の固定区域46と中空円筒形の壁区域28との間で相補的な形態の移行区域97と共に、筐体12への第2のプラグコネクタ42の軸方向の挿入深さを制限する部分的に面取りされた結合区域96が、第2のプラグコネクタ42の外周で、図5における右において径方向の溝95に続いている。図1における左において、内周において膜20の端との回り止めを形成するために、鋸歯形の形状が設けられている膜20のための固定区域98が、図5における右において、第2のプラグコネクタ42の結合区域96と段差を挟んで隣接している。第1のプラグコネクタ38の受け入れおよび中心付けの区域66(図1参照)のように環状の圧力室14を径方向内側で境界付ける第2のプラグコネクタ42のより小さい直径の端区域99が、図5における右において、固定区域98に続いている。

0048

図1および図5によれば、第2のプラグコネクタ42における凹所90は、端区域99の領域において、中心付け環部88が隣接する第2のプラグコネクタ42の基部区域100で途切れる。基部区域100には、第2のプラグコネクタ42における凹所90を中心付け環部88の内部と連結する、偏心して配置された絞り孔102が設けられている。最後に、第2のプラグスタブ管42に同じく形成されているのは、凹所90を圧力室14と連結するために、端区域99を完全に貫いて延びる横断孔104である。

0049

そのようにするために、デバイス10の搭載されている状態において(図1参照)、第1の連結部16と、圧力室14を包囲する管状の膜20と、第2の連結部18とは、連続して共通の軸Aにおいて筐体12に配置されていることは、明らかである。この場合、各々の連結部16、18は、共通の軸を実質的に横断して延びる流れをそらす連結区域105、106を経由して圧力室14と流体連結しており、例示した実施形態において第1の連結部16の側におけるその区域105は、圧入スリーブ40の中間区域76における横断孔80と、圧入スリーブ40とプラグコネクタ38と第1のプラグコネクタ38における連結孔82との間の中間空間79とを備えており、一方、連結区域106は、横断孔104によって連結部18の側に形成されている。圧力室14自体は、第1のプラグコネクタ38の受け入れおよび中心付けの区域66における長手方向のスロット86を介して、圧入スリーブ40とプラグコネクタ42との間において、圧入スリーブ40の環部78と、第1のプラグコネクタ38の受け入れおよび中心付けの区域66と、第2のプラグコネクタ42の中心付け環部88とによって径方向で境界付けられている内側空間108と連通している。さらに、第1の連結部16の側における圧力室14と連結区域105との間と、第2の連結部18の側における圧力室14と連結区域106との間とに追加的に設けられているのは、内側空間108および長手方向のスロット86を介して圧力室14と流体連通しており、共通の軸Aに沿って、または、共通の軸Aと平行に延びる絞り孔84、102である。

0050

液圧作動システムにおけるデバイス10の設置は、第1の連結部16がマスター連結部として機能し、第2の連結部18がスレーブ連結部として機能するような方法で、好ましくは実行される。その場合、圧入スリーブ40の管状突起72は、圧力室14の方向で第1の連結部16から見たとき、連結区域105の前に位置し、そこで共通の軸Aに沿って延びているさらなる絞り孔110を形成している。

0051

弾性膜20は、環境に対してデバイス10を封止することも行い、具体的には、筐体12と第1のプラグコネクタ38との間と、筐体12と第2のプラグコネクタ42との間とでデバイス10を封止する。それに関連するさらなる詳細は、図1および図6から推察され得る。したがって、図6における右において膜20の端に形成されている封止幾何形状62は、筐体12と第1のプラグコネクタ38との間の封止のために作用する。封止幾何形状は、圧力室14を向く膜20の表面22から径方向内向きに突出し、第1のプラグコネクタ38の径方向の溝60において受け入れられる、実質的に球形に形成された環状の環部112、圧力室14から離れた表面24において形成されている取り囲む封止ビード114と、圧力室14を向く環状の環部112の側に形成されている軸方向の溝116とを備えている。圧力室14から膜20の軸方向の溝116に生じる圧力が、膜20の封止幾何形状62を筐体12の表面とプラグコネクタ38の表面とに追加的に押し付けることは、明らかである。また、図1および図6における左において膜20の端において、圧力室14から離れた表面24に設けられているのは、壁区域28が筐体12に接触するとき、鋸歯形の形状を伴う膜20の左手の端を、第2のプラグ連結部42の固定区域98にしっかりと押し付ける目的を果たす取り囲む封止ビード118であり、この場合、筐体12と第2のプラグコネクタ42との間に封止も提供する。

0052

弾性膜20におけるウェブ32の幾何形状に関するさらなる詳細と、ウェブ32の効果とは、図7図8図12、および図13を参照して以下に記載されている。それに関連して、図7は、体積吸収のための図1による実施形態の膜20において形成されており、各々のウェブ区域30が1つだけのウェブ32を有する形状の一部を示しており、一方、図8は、各々のウェブ区域30が、2つ(または、3つ以上)のウェブ32、したがって、複数のウェブ32を有し、同じ意味において方向付けられるように非対称に形成されている変形を示している。

0053

第1の例では、ウェブ断面が、実質的に不等辺四辺形の形態を有し、特には直角の不等辺四辺形を有し、ここで、それぞれのウェブ足部34は不等辺四辺形の基部を形成していることはこれらの例に共通している。その点において、ウェブ32の各々は、対応するウェブ区域30の、それぞれのウェブ32の幅で離間されると共に圧力室14から離れた膜20の表面24から発する2つの溝120によって形成されており、ウェブ32は、圧力室14から離れた表面24の高さまで最大で、膜20の図示されている変形されていない状態においてウェブ32のウェブ端36付近に延びている。

0054

図7によれば、溝120が、ウェブ区域30ごとに異なる深さのものであるように、少なくとも2つウェブ区域30によって、ここでは、すべてのウェブ区域30(図1および図6参照)によって形成されている。結果として、図1図6、および図7による実施形態では、異なるウェブ区域30のウェブ32は、圧力下において異なる座屈挙動を発生させるように異なる高さのものである。対照的に、図8による変形では、すべてのウェブ32は、ウェブ32の座屈がおおよそ1つの同じ圧力において予期され得るように、同じ高さである。概して、個々のウェブ32の高さに対する平均幅の比は、導入部においてすでに言及しているように、1/3以上で1以下となるべきである。

0055

図7および図8による例では、個々のウェブ32は、ウェブ32がその主要な長さにおいて、つまり、支配的な方向において途切れないために完全に取り囲むように、実質的に管状の膜20の外周に最終的には形成されている。

0056

ここで、図12および図13は、ウェブ32の選択された非対称な断面の形(図12において上方左における図示を参照)の効果を、本発明によるものではない対称の断面の形(図13において中央左における図示を参照)を有するウェブとの比較によって示している。図12および図13に示した特性曲線および変形は、この場合、以下のパラメータでのFEM計算モデルの製品である。計算は、各々の場合において、5.9ミリメートル内半径および9.2ミリメートルの外半径を伴う前述の弾性膜20と同等の回転対称である円筒形の管で実施された。ショアA70の硬度を持つゴムが、円筒形の管のための材料としてシミュレートされた。ウェブの高さまたは自由長さは1.1ミリメートルであり、対称な断面の形を持つウェブの幅は0.5ミリメートルであった。0〜30barの圧力が内壁に加えられた。外壁および円筒形の管の側面は、固定された壁表面によって境界付けられた。

0057

本発明によるウェブ32の非対称の形状について図12に示されている結果は、次のようにまとめることができる。第1の部分領域Iにおいて、ウェブ32の座屈の前に、体積/圧力特性曲線は、平坦に、および、実質的に線形に、または、若干だけ減少して、延びている。ウェブ32は高さにおいていくらか圧縮されており、これは比較的小さい体積増加をもたらしている。

0058

圧力と、したがってそれぞれのウェブ32へと作用する力とがさらに増加される場合、これは、ウェブ32の安定性の損失をもたらす。ウェブ32は、側方に向かって、定められた一定の方向の座屈で(ここでは右に)傾斜または座屈する(図12における右においてのウェブ32の図示を参照)。例えば、この場合における構成要素の公差、摩擦における局所的な変化、材料における変動、温度における振動および変化などの影響は、座屈の方向における変化をもたらさず、座屈の定められた方向は維持される。この第2の部分領域IIにおいて、体積/圧力特性曲線は、ほとんど急上昇の形で、つまり、非常に急激に漸次的に、延びている。

0059

次の第3の部分領域IIIでは、体積/圧力特性曲線は再び、平坦に、および、実質的に線形に、または、若干だけ減少して、延びている。座屈したウェブ32同士の間の残りの空洞は、圧力のさらなる増加の場合に低減され、これはさらなるより小さい体積の増加を説明している。

0060

結果として、常に再現可能な体積/圧力特性曲線が、非対称な断面の形を持つウェブ32の座屈の明確に定められた方向の結果として生じるのである。この点において、特に、膜20の弾性材料とウェブ32の幾何形状とによって、座屈の圧力値に影響を与えることが可能である。したがって、構成要素の剛性ショア硬度の増加と共に増加し、その結果として、体積/圧力特性曲線の「座屈点」は右へと(より高い圧力へと)変位する。対照的に、より柔らかいゴム混合物を用いると、圧力はより低い圧力に向かって左へと変位され得る。ウェブ32の幾何形状が検討される限り、ウェブ32の「より細長い」形態(より薄いおよび/またはより高い)の選択は、より低い圧力でのウェブ32の座屈の結果を有すると言える。対照的に、ウェブ32の剛性が増加される場合(より厚いおよび/またはより低い)、ウェブ32はより高い圧力のみで座屈する。ウェブ32の幅が過剰に大きくならない、および/または、ウェブ32の高さが過剰に小さくならないことが当然ながら必要であり、これは、そうでない場合に、ウェブ32が横へと座屈できず、結果として、体積/圧力特性曲線における漸次的な部分領域がなくなるためである。

0061

本発明による他のウェブの対称の形状について図13に示されている結果は、次のようにまとめることができる。対照的に形成されたウェブは、座屈の定められていない方向または定められていない座屈挙動となっている。若干の変化は、同じウェブが、ある場合には左へと座屈し、別の場合には右へと座屈するという結果となり得る。局所的な変化は、摩擦、構成要素の公差、振動、材料の変動、および温度変化にある可能性があり、あり得る影響因子として考えられ得る。したがって、ウェブは、図13における図示で示しているように、以下の方向において、つまり、a)両方のウェブが右へと、b)両方のウェブが左へと、c)両方のウェブがそれぞれ外向きへと、および、d)両方のウェブがそれぞれ内向きへと、座屈する可能性がある。座屈の定められていない方向のため、体積/圧力特性曲線の変化は非常に実質的である。

0062

詳細には、a)およびb)の同じ方向での両方のウェブの座屈に関して、これは、したがって、ウェブの反対方向の座屈の場合よりも低い圧力で起こる。影響は、ウェブの周囲の材料の基部において見出される。両方のウェブが同じ方向で座屈する場合、ウェブの全体の基部も一方の方向に移動する。c)およびd)の反対の方向でのウェブの座屈に関して、追加的な引張応力または圧縮応力が、座屈のそれぞれの方向に依存して、ウェブ同士の間の材料基部で増大する。そのために、より大きな力が必要であり、これは、加えられた圧力によって同様に供給される。そのため、ウェブは、いくらかより高い圧力においてのみ、反対の意味において座屈する。座屈におけるより高い圧力についてのさらなる理由は、座屈の反対の形態がより大きな剛性を有するという事実にあると考えられる。c)の2つのウェブの外向きへの座屈に関して、これは、したがって、特にウェブ同士の間の中心において、剛性がより小さいということの結果である。これは、座屈の間により大きい度合いの変形を引き起こし、したがって、構成要素のより大きい体積吸収を引き起こす。この理由のため、座屈の後の体積/圧力特性曲線は、他の特性曲線の上に位置する。d)の2つのウェブの内向きへの座屈に関して、これは、したがって、構成要素の剛性が、特に互いに対して支持され得るウェブ同士の間で上昇するという結果となる。これは、座屈の間により小さい度合いの変形を作り出し、したがって、構成要素のより小さい体積吸収を作り出す。この理由のため、座屈の後の体積/圧力特性曲線は、他の特性曲線の下に位置する。この形態の座屈の増加した剛性は、座屈の過程がより高い圧力のみで起こるという結果にもなる。

0063

結果として、対照的な断面の形を持つウェブの座屈の定められていない方向のため、明確に予測することができない構成要素の体積/圧力特性曲線が生じ、これは、所定の高さの圧力における目標とされた体積吸収とは対立することが分かる。

0064

最後に、図9図11は管状弾性膜20’を追加的に示しており、膜20’は、特には図1を参照して先に記載したデバイス10における膜20の代わりに使用でき、膜20’は、その目的のために、同じ封止対策図9において右における端にある封止ビード114’と、図9において左における端にある封止ビード118’とを伴う封止幾何形状62’)を有し、膜20との比較で、体積支配のための代替の構造の形状26’が設けられている。形状26’のウェブ区域30’は2つのウェブ32’を各々有しており、ウェブ32’は、環状の膜20’の長手方向において延びるように形成されており、したがって、設置の場合に、圧力室14の全長におおよそわたって延びる。

0065

図11が示しているように、この場合、長手方向に延びている溝120’は、各々のウェブ32’が、軸A’の周りで見たときに時計回りの意味において位置すると共に径方向に延びている側部または側面を有し、一方で、軸A’の周りで見たときに反時計回りの意味において位置する側部または側面が、径方向に対して鋭角Wを含むように、構築されている。結果として、ウェブ断面の所望の非対称性が設けられており、それぞれのウェブ32’の明確に定められた座屈挙動、つまり、前述した膜20の形状26に類似した、軸A’の周りの時計回りの意味においての座屈挙動を作り出す。

0066

ここで、溝120’は、図9図11には示されていないが、ウェブ区域30’ごとに異なる深さのものであるように形成されてもよく、また、ウェブ区域30’の数、膜20’の周囲にわたるウェブ区域30’の長さおよび分配(例えば、図示した例にあるような軸A’の周りの一定の角度間隔)、ならびに、ウェブ区域30’あたりのウェブ32’の数は、それぞれの体積吸収要件に対応して変えられてもよい。

0067

液圧作動システムにおいて振動を低減するためのデバイスは、少なくとも1つの連結部を経由して作動システムと流体連結可能であり、弾性膜によって境界付けられた圧力室が形成されている筐体を備えている。膜は、圧力負荷可能な表面と、圧力負荷可能な表面から離れており、形状が設けられた表面とを有しており、その形状によって、膜は、圧力負荷に曝されたとき、筐体の固定された壁区域において支持でき、その形状は、ウェブ足部と、壁区域の近くのウェブ端と、定められたウェブ断面とを伴う少なくとも1つのウェブを備える少なくとも1つのウェブ区域を有している。ウェブは、ウェブ足部を通る圧力負荷可能な表面に垂直に延び、ウェブ断面と直角に延びる概念的平面に対して、非対称な構造のものであり、そのため、膜の所定の圧力負荷において、ウェブは、壁区域におけるウェブ端の支持を伴って、所定の方向に障害なく座屈し、それによって定められた体積吸収を作り出す。

0068

10デバイス
12筐体
14圧力室
16 連結部
18 連結部
20、20’ 膜
22、22’ 圧力室を向く表面
24、24’ 圧力室から離れた表面
26、26’ 形状
28壁区域
30、30’ウェブ区域
32、32’ウェブ
34、34’ウェブ足部
36、36’ウェブ端
38 第1のプラグコネクタ
40圧入スリーブ
42 第2のプラグコネクタ
44通路孔
46固定区域
48貫通区域
50 環状の環部
52肩部
54径方向の溝
56 径方向の溝
58 Oリング
60 径方向の溝
62、62’封止幾何形状
64 環状の環部
66受け入れおよび中心付けの区域
68 通路孔
70 孔区域
72管状突起
74 頭部
76中間区域
78 環部
79中間空間
80横断孔
82連結孔
84絞り孔
86長手方向のスロット
88 中心付け環部
90凹所
91固定要素
92プラグスロット
93 固定要素
94 凹所
95 径方向の溝
96結合区域
97移行区域
98 固定区域
99端区域
100基部区域
102 絞り孔
104 横断孔
105連結区域
106 連結区域
108内側空間
110 絞り孔
112、112’ 環状の環部
114、114’封止ビード
116、116’軸方向溝
118、118’ 封止ビード
120、120’ 溝
A、A’ 軸
E概念的平面
W 角度

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