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技術 安全運転支援装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 田口清貴
出願日 2016年4月28日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-091050
公開日 2017年11月2日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-199270
状態 特許登録済
技術分野 交通制御システム
主要キーワード 状態判定器 プラスレベル 下降勾配 マイナスレベル 時間覚 運転視野 車両ドア開 刺激音
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月2日)のものです。
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図面 (16)

課題

運転者にとって煩わしくない安全運転への意識誘導をできるようにした安全運転支援装置を提供する。

解決手段

制御部は、覚醒向上制御11により覚醒度を漫然領域において覚醒向上制御しているときに、覚醒度が平静領域に移行したとき(S16でYES)には、短期的覚醒向上制御14を終了し(S17)、覚醒抑制制御12を行うことなく待機する(S12でYES)。

概要

背景

従来より、出願人は、例えば運転者眠気を抱いたときに運転者を覚醒させることで安全運転支援する手法を提案している(例えば、特許文献1参照)。その他、居眠り防止装置も提供されている(例えば、特許文献2参照)。

概要

運転者にとって煩わしくない安全運転への意識誘導をできるようにした安全運転支援装置を提供する。制御部は、覚醒向上制御11により覚醒度を漫然領域において覚醒向上制御しているときに、覚醒度が平静領域に移行したとき(S16でYES)には、短期的覚醒向上制御14を終了し(S17)、覚醒抑制制御12を行うことなく待機する(S12でYES)。

目的

本発明の開示の目的は、運転者にとって煩わしくない安全運転への意識誘導をできるようにした安全運転支援装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

運転者眠気をもよおしたり興奮したりしたときの運転者の動作、外観生体信号、及び運転者の運転する車両の挙動、の少なくとも1つ以上の事象が検出された検出信号に基づいて当該運転者の覚醒度閾値レベルに応じて複数の領域に分けて判定する覚醒度判定部(10)と、前記覚醒度判定部により判定された覚醒度が、運転者が平静な状態となる平静領域よりも漫然となる漫然領域となるときには、前記覚醒度を平静領域とするように短期的な覚醒向上効果を狙うことを目的とした短期的覚醒向上制御部(14)を少なくとも備える覚醒向上制御部(11)と、前記覚醒度判定部により判定された運転者の覚醒度が前記平静領域よりも過覚醒となる過覚醒領域となっているときに覚醒抑制制御し前記平静領域とするように制御する覚醒抑制制御部(12)と、を備え、前記覚醒向上制御部により覚醒度を漫然領域において覚醒向上制御しているときに、前記覚醒度判定部により判定される覚醒度が前記漫然領域から状態変化したときには、前記短期的覚醒向上制御部が覚醒向上制御を終了し(S11、S17)、前記覚醒抑制制御部は覚醒抑制制御を行うことなく待機する(S12でYES安全運転支援装置

請求項2

請求項1記載の安全運転支援装置において、前記漫然領域から状態変化したときとは、前記漫然領域から平静領域又は過覚醒領域に移行したとき(S16でYES、S24でYES)、若しくは、覚醒度の変化勾配(Xz)が所定以上となるときを含む安全運転支援装置。

請求項3

請求項1または2記載の安全運転支援装置において、前記覚醒抑制制御部による覚醒抑制制御を所定時間に行うことなく待機しても前記覚醒度判定部により判定される覚醒度が過覚醒領域に維持されているときには、前記覚醒抑制制御部は覚醒抑制制御する(S13、S15)安全運転支援装置。

請求項4

請求項1から3の何れか一項に記載の安全運転支援装置において、前記短期的覚醒向上制御部による覚醒向上制御を終了した後、所定時間の間に前記覚醒度判定部により判定される覚醒度が漫然領域に戻ったときには(S4でYES、S7でNO)、前記短期的覚醒向上制御部は前記所定時間を経過した後に覚醒向上制御を開始する(S8)安全運転支援装置。

請求項5

請求項1から4の何れか一項に記載の安全運転支援装置において、前記覚醒向上制御部(11)は、前記覚醒度が漫然領域となっているときに前記覚醒度を平静領域とするように長期的に覚醒抑制効果を狙うことを目的とした制御、又は、覚醒抑制効果を狙うには相当時間要する制御となる長期的覚醒向上制御部(13)を備え、前記長期的覚醒向上制御部は、前記覚醒度を長期的に覚醒向上制御しているときに前記覚醒度が過覚醒領域に移行したときには、前記所定時間の間には覚醒向上制御を終了することなく継続する(S12でYES)安全運転支援装置。

請求項6

請求項5記載の安全運転支援装置において、前記長期的覚醒向上制御部は、前記所定時間の間に長期的覚醒向上制御を継続した後においても前記覚醒度判定部により判定される覚醒度が過覚醒領域に維持されているときには前記継続した覚醒向上制御を終了する(S14)安全運転支援装置。

請求項7

運転者が眠気をもよおしたり興奮したりしたときの運転者の動作、外観、生体信号、及び運転者の運転する車両の挙動、の少なくとも1つ以上の事象が検出された検出信号に基づいて当該運転者の覚醒度を閾値レベルに応じて複数の領域に分けて判定する覚醒度判定部(10)と、前記覚醒度判定部により判定された運転者の覚醒度が平静領域よりも過覚醒となる過覚醒領域とされているときには、前記覚醒度を平静領域とするように短期的な覚醒抑制効果を狙うことを目的とした短期的覚醒抑制制御部(16)を少なくとも備える覚醒抑制制御部(12)と、前記覚醒度判定部により判定された運転者の覚醒度が前記平静領域よりも漫然となる漫然領域となっているときに覚醒向上制御し前記平静領域とするように制御する覚醒向上制御部(11)と、を備え、前記覚醒抑制制御部により運転者の覚醒度を過覚醒領域において覚醒抑制制御しているときに、前記覚醒度判定部により判定される覚醒度が前記過覚醒領域において状態変化したときには、前記短期的覚醒抑制制御部が覚醒抑制制御を終了し(S6、S20)、前記覚醒向上制御部は覚醒向上制御を行うことなく待機する(S7でYES)安全運転支援装置。

請求項8

請求項7記載の安全運転支援装置において、前記覚醒度が前記過覚醒領域において状態変化したときとは、過覚醒領域から平静領域又は漫然領域に移行したとき(S16でYES、S25でYES)、若しくは、覚醒度の変化勾配(Xz)が所定未満となるときを含む安全運転支援装置。

技術分野

0001

本発明は、安全運転支援装置に関する。

背景技術

0002

従来より、出願人は、例えば運転者眠気を抱いたときに運転者を覚醒させることで安全運転を支援する手法を提案している(例えば、特許文献1参照)。その他、居眠り防止装置も提供されている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0003

特許第4518083号公報
特開平10−278541号公報

発明が解決しようとする課題

0004

この種の安全運転支援装置は、刺激制御することで運転者を覚醒させるため、例えば何らかの警告マーク表示装置に表示して休憩を促したり、音楽音量を上げるなどの手法を採用している。また逆に、覚醒度が比較的興奮した過覚醒領域であるときには、過覚醒領域から覚醒度を下げ運転するのに適性な平静領域を目標として運転者の覚醒度を誘導することが考えられる。このような方法は、何れも車両運転しても安全運転可能な平静領域に誘導する手法であり、覚醒度が変化するたびに何らかの処理を行うことにより覚醒度を平静領域に誘導する。

0005

しかし、運転中の運転者の状態は長期的緩やかに変化したり、突発的(すなわち短期的)に変化したりする。例えば、運転者が漫然運転している最中に子供が突然目の前に飛び出した場合などヒヤリハットを生じることがある。運転者は、漫然と運転しているときには長期的緩やかに感情が変化するものの、ヒヤリハットな事象を生じると、感情が短期的に高ぶり覚醒度が過覚醒領域に移行する。このような場合、例えば直ぐに安全確認できたときにはすぐに再び覚醒度が漫然領域に戻り緩やかな覚醒度の変化に戻る場合がある。

0006

このようなケースでは、従来技術を用いると、運転者の覚醒度の起伏に合わせて各種処理を行ってしまう。例えば、覚醒度が漫然領域となっており長期的緩やかに変化しているときには平静領域を目標として覚醒制御するものの、例えばヒヤリハットな事象を生じたときには、この事象に応じて生じた過覚醒に対応して平静領域を目標とする処理に切替えてしまう。これらの処理がわずかな時間に切替えられることになると、短時間で全く逆方向の制御処理を行うことになるため、運転者にとって煩わしく受け入れ難い処理となりやすい。

0007

本発明の開示の目的は、運転者にとって煩わしくない安全運転への意識誘導をできるようにした安全運転支援装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

請求項1記載の発明によれば、覚醒度判定部は、運転者が眠気をもよおしたり興奮したりしたときの運転者の動作、外観生体信号、及び運転者の運転する車両の挙動、の少なくとも1つ以上の事象を検出した検出信号に基づいて当該運転者の覚醒度を閾値レベルに応じて複数の領域に分けて判定する。

0009

覚醒向上制御部は、覚醒度判定部により判定された運転者の覚醒度が平静領域よりも漫然領域とされているときに運転者を平静領域とするように所定時間よりも短時間で覚醒向上制御可能な短期的覚醒向上制御部を少なくとも備える。このため、運転者の覚醒度が漫然領域となっているときには短期的覚醒向上制御部の制御に応じて運転者を平静状態に導くことができる。

0010

また覚醒抑制制御部は、覚醒度判定部により判定された覚醒度が平静領域より過覚醒領域となっているときに運転者を覚醒抑制制御することにより覚醒度を平静領域とする。このため、運転者の覚醒度が過覚醒領域となっているときには運転者を落ち着かせることができ、覚醒度を平静領域に誘導できる。

0011

このとき、覚醒向上制御部が運転者の覚醒度を漫然領域から覚醒向上制御処理しているときに覚醒度判定部により判定される覚醒度が漫然領域から状態変化したとき(例えば平静領域又は過覚醒領域に移行したとき、もしくは、覚醒度の上昇勾配が所定以上となるとき)には、短期的覚醒向上制御部が覚醒向上制御を終了し、覚醒抑制制御部が覚醒抑制制御を所定時間の間に行うことなく待機する。

0012

このため、例えば覚醒度が漫然領域から覚醒向上制御しているときに突然短期的に過覚醒領域に移行したときには、短期的覚醒向上制御部が覚醒向上制御を終了し、覚醒抑制制御部は覚醒抑制制御を所定時間の間に行わない。短期的覚醒向上制御が終了するものの覚醒抑制制御も行われないため、運転者は所定時間の間にこれらの短期的覚醒向上制御及び覚醒抑制制御の何れの処理の影響を受けることがない。これにより、運転者はこの制御内容を煩わしく感じることがなくなる。

0013

例えば、長期的覚醒向上制御部を設け、長期的覚醒向上制御部が、車両内環境(例えば車室内温度)を長時間かけて変化させることで運転者を長時間かけて平静領域に誘導することもできる。しかし、例えば長期的覚醒向上制御部が長期的覚醒向上制御している最中に突然短期的に覚醒度が過覚醒領域と判定されたときには、従来技術では長期的覚醒向上制御を終了することになる。

0014

このとき、覚醒度が再び漫然領域に戻ったときには、長期的覚醒向上制御を一時的に中断したために、それまで長時間かけて準備していた長期的覚醒向上制御効果が低下してしまう。そのため、再び長期的覚醒向上制御効果を奏する状態に戻すために相当時間を要してしまい平静領域に戻すまでの時間が加算され危険な状態が続くことになる。

0015

これに対し、請求項4記載の発明によれば、長期的覚醒向上制御部は、運転者の覚醒度を長期的に覚醒向上制御しているときに覚醒度が過覚醒領域に移行したときには所定時間の間においても長期的覚醒向上制御を継続している。このため、覚醒度が過覚醒領域に移行した後、所定時間を経過するまでの間に覚醒度が再び漫然領域に移行したとしても、長期的覚醒向上制御効果を奏する状態に戻すための時間を要することがなくなり、平静領域に戻すまでの時間を短縮できる。

図面の簡単な説明

0016

第1実施形態にかかる電気的構成を概略的に示すブロック図
車室内の各装置の設置状況を示す図
短期的覚醒向上制御、長期的覚醒抑制制御、短期的覚醒向上制御の組み合わせ内容例
短期的覚醒抑制制御、長期的覚醒抑制制御、短期的覚醒向上制御の組み合わせ内容例
車室内の制御状態を示す説明図(その1)
車室内の制御状態を示す説明図(その2)
制御動作を概略的に示すフローチャート
制御内容の流れを説明するタイミングチャート(その1)
制御内容の流れを説明するタイミングチャート(その2)
制御内容の流れの比較例を示すタイミングチャート
第2実施形態にかかる覚醒度の取得タイミングを示す説明図
処理の説明を示すフローチャート
変化勾配の説明図
第3実施形態にかかる制御内容の流れを示すタイミングチャート
処理の説明を示すフローチャート

実施例

0017

以下、安全運転支援装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1から図10は第1実施形態の説明図を示している。図1は安全運転支援装置1の全体構成を概略的なブロック図により示している。安全運転支援装置1は、制御部2、状態判定器3を主として構成された電子制御装置により構成され、搭載されたメモリ4に記憶されたプログラムを実行することで、例えば車両を運転する人間(以下、運転者)の覚醒度を誘導する装置として機能する。

0018

この安全運転支援装置1は、その外部に車内ネットワーク5を通じて多数の電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)6、7を接続している。これらの電子制御装置6、7は、それぞれ接続されたセンサ(図示せず)からセンサ情報を取得し、車内ネットワーク5に適切なタイミングで送出する。これにより、安全運転支援装置1は、車内ネットワーク5に接続された他の電子制御装置6、7から各種車両情報(例えば、アクセル操作情報、ステアリング操作情報、ブレーキ操作情報車速情報車両ドア開閉情報、現在位置情報周辺車両状態情報、等)を取得する。

0019

また、安全運転支援装置1は、撮像装置8を接続して構成される。撮像装置8は、例えば図2に示す車両のインストルメントパネル付近に配置されたカメラを用いて構成され、運転者の胸部から上方を撮像範囲に含むように配置されている。この撮像装置8には、図示しないが近赤外光を発するLEDが搭載されており、撮像装置8は、このLEDにより照射された運転者の画像を繰り返し撮像する。この撮像装置8の撮像情報は、必要に応じて図示しない画像処理ECUにより画像処理され、安全運転支援装置1の内部に構成された状態判定器3に送信される。状態判定器3は、脇見判定器9及び覚醒度判定器(覚醒度判定部相当)10を備える。

0020

状態判定器3は、撮像装置8及び電子制御装置6、7から受信した各種情報に基づいて運転者の状態(例えば、眠気、脇見酩酊、興奮、等)を判定する。このとき、脇見判定器9は、主に撮像装置8により撮像された撮像情報に基づいて運転者が脇見しているか否かを判定する。

0021

覚醒度判定器10は、運転者が眠気をもよおしたり興奮したりするときの運転者の動作、外観、生体信号、及び、運転者の運転する車両の挙動、の少なくとも1つ以上の事象を検出した検出信号に基づいて覚醒度を算出する。例えば、運転者が眠気をもよおしているときには覚醒度を低く(例えばマイナスレベル)算出し、運転者が興奮しているときには覚醒度を高く(例えばプラスレベル)算出する。覚醒度は、眠気又は興奮の強弱に応じて変化し、眠気が強い場合にはより低くなり、興奮度が高い場合にはより高くなる。

0022

覚醒度判定器10は、この判定された覚醒度を閾値レベルに応じて複数の領域に分けて判定し、運転者の覚醒状態について「平静領域」を含む複数領域に段階的に評価する。この平静領域は、運転者が運転開始時から予め定められた時間(例えば15分)だけ経過したタイミングから所定の時間中に判定された覚醒度の平均値とそのバラつきの範囲を示したり、また、一時的な運転期間に限らず、過去の運転履歴に遡り1又は複数の運転期間中に判定された覚醒度の平均値とそのバラつきの範囲を示しても良い。

0023

また、これらの運転者に係る平静領域について、多数の運転者から統計的に予め取得し、これらの多数の運転者の平静領域の情報について平均化した領域を平静領域としても良い。また医学根拠に基づいて運転者の生理信号の値を数値化し、この数値化された生理値に基づいて算出された領域を平静領域としても良いし、さらに、これらの情報を多数の運転者について取得し平均化した領域を平静領域としても良い。すなわち、運転者が平静な状態となる覚醒度の領域を「平静領域」とすると良い。

0024

例えば、覚醒度が「平静領域」に入っているときには、運転者が眠気も興奮もしていないと判断し所謂平静状態と判定する。また、覚醒度が平静領域よりも高い過覚醒領域に入っているときには所謂過覚醒状態と判定する。逆に、覚醒度が「平静領域」よりも低い「漫然領域」に入っているときには所謂漫然状態と判定する。

0025

制御部2は、この覚醒度判定器10により判定された運転者の覚醒度の領域(「平静領域」、「漫然領域」、「過覚醒領域」)に基づいてメモリ4に記憶されたプログラムを実行する。メモリ4には各種制御処理がプログラムとして予め用意されている。このプログラムは、覚醒向上制御11、覚醒抑制制御12の2つに大きく分けられる。これらの覚醒向上制御11、覚醒抑制制御12が、それぞれ、本発明の覚醒向上制御部、覚醒抑制制御部に相当する。

0026

覚醒向上制御11は、通常、運転者に眠気を生じていると判定された場合に実行される制御処理であり、この中においても、長期的覚醒向上制御13、短期的覚醒向上制御14、に分けられる。これらの長期的覚醒向上制御13、短期的覚醒向上制御14が、それぞれ、本発明の長期的覚醒向上制御部、短期的覚醒向上制御部、に相当する。

0027

長期的覚醒向上制御13は、比較的長期的に覚醒向上効果を狙うことを目的とした制御、又は、車室の温度変化のように覚醒向上効果を狙うには相当時間(例えば数分)要する制御であり、例えば連続段階的に運転者への影響度を変更する覚醒向上制御である。短期的覚醒向上制御14は、比較的短期的に覚醒向上効果を狙うことと目的とした制御であり、例えば動作=ON/非動作=OFFデジタル的に変更可能な制御処理となっている。

0028

また、覚醒抑制制御12は、通常、運転者が過覚醒状態であると判定された場合に実行される制御処理であり、この中でも、長期的覚醒抑制制御15、短期的覚醒抑制制御16、に分けられる。これらの長期的覚醒抑制制御15、短期的覚醒抑制制御16が、それぞれ、本発明の長期的覚醒抑制制御部、短期的覚醒抑制制御部、に相当する。

0029

長期的覚醒抑制制御15は、比較的長期的に覚醒抑制効果を狙うことを目的とした制御、又は、車室の温度変化のように覚醒抑制効果を狙うには相当時間要する制御であり、連続段階的に影響度を変更可能な覚醒抑制制御である。ここで相当時間とは例えば数分(例えば5分)である。短期的覚醒抑制制御16は、比較的短期的に覚醒向上効果を狙うことを目的とした制御であり、例えば動作=ON/非動作=OFFをデジタル的に変更可能な覚醒抑制制御である。

0030

本実施形態では、このようなプログラムがサブルーチン化して予めメモリ4に用意されており、制御部2がこのメモリ4に記憶されたプログラムを選択的に実行する。制御部2には、監視向上タイマ2a、監視抑制タイマ2bが設けられている。監視向上タイマ2aは、当該タイマ2aを計測開始してから覚醒向上制御を所定時間継続しているか否かを判定するために用いられる。監視抑制タイマ2bは、当該タイマ2bを計測開始してから覚醒抑制制御を所定時間継続しているか否かを判定するために用いられる。

0031

制御部2が、各種制御13〜16のプログラムを選択的に実行することでドライバ17を通じて表示器18の表示内容を制御したり、スピーカ19を通じて音出力音声出力したりする。

0032

また、安全運転支援装置1にはエアコンディショナ(以下、エアコンと略す)20、シート温度制御器(以下、シートヒータ)21が接続されており、これらのエアコン20、シートヒータ21は安全運転支援装置1からの指令に応じて送風温度調整可能になっている。説明を理解しやすくするため、図1には、エアコン20、シートヒータ21が安全運転支援装置1に直接電気的に接続されている図を示している。

0033

図2に示すように、車室内には、センターインフォメーションディスプレイCID:Center Information Display)22、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)23が、図1に示す表示器18に対応して設置されている。図2に示すセンターインフォメーションディスプレイ22は、例えば車室内の運転席26、助手席27の前方に設けられたダッシュボード24に設置されている。

0034

また、ヘッドアップディスプレイ23は運転者の運転視野直接情報投影するように設置されている。このディスプレイ23は図示上で投影された領域を示している。また車室内には、スピーカ19が例えば運転席の前方脇に設置されている。また、エアコン20の送風口25がダッシュボード28に設置され、また、このエアコン20の送風口29は、フロントガラス30の下部に設置され、フロントガラス30の内面や運転席26に座した運転者の顔部に向けて送風可能になっている。

0035

また、運転席26や助手席27の座席面にはシートヒータ21が設置されている。これらのシートヒータ21は、温熱を運転席26の座席面に与えることで、運転席26を通じて運転者に温感を抱かせることができる。

0036

安全運転支援装置1の制御部2は、エアコン20の電源オンオフ、その風量又は温度の調節を指令可能になっており、これによりエアコン20の各種調節が行われるようになっている。同様に、制御部2は、シートヒータ21の電熱温度を指令可能になっており、これにより、シートヒータ21の各種調節を行うことができる。

0037

図3及び図4は、制御部2がメモリ4に記憶されたプログラムを実行することにより行われる各種制御処理の内容を示す。図3には短期的覚醒向上制御14、長期的覚醒向上制御13、短期的覚醒抑制制御16の組み合わせ例を示しており、図4には短期的覚醒抑制制御16、長期的覚醒抑制制御15、短期的覚醒向上制御14の組み合わせ例を示している。図3図4に示すこれらの制御処理としては、触覚刺激聴覚刺激視覚刺激、さらに、嗅覚刺激に分けることができる。これにより少なくとも人間の四感に訴えることができる。ここでは、触覚刺激、聴覚刺激、視覚刺激、嗅覚刺激の4つの刺激について一例を説明する。

0038

短期的覚醒向上制御14の例を挙げると、A1:エアコン20の風量を劇的に増量、B1:音楽音量を劇的増加、B2:警告音刺激音)をオン、B3:曲のテンポを劇的増加、C1:コーヒーマークM1の表示オン、C2:警告ランプ点灯/点滅、などが挙げられる。符号B1、B3の劇的に増量/増加とは、例えば音量0から音量を騒音レベルになる程度に急激に増加させたり、曲のテンポを通常のテンポから運転者が意識的に気づく程度に急激にテンポを上げたりする制御を意味するものである。符号C1のコーヒーマークは、運転者に休憩を促す意図を示す。図5には、センターインフォメーションディスプレイ22、ヘッドアップディスプレイ23へのコーヒーマークM1の表示例を示している。このように、制御部2が短期的覚醒向上制御14を行い、明確に実行/非実行をデジタル的に変更することで、運転者の意識を明確に覚醒誘導させる効果を奏する。

0039

また、長期的覚醒向上制御13の例を挙げると、D1:エアコン20の風量を徐々に増量、D2:エアコン20の温度を適温(例えば25度)から徐々に外す、D3:シートヒータ21の設定温度を適温(例えば25度)から徐々に外す、E1:音楽音量を徐々に増加、E2:警告音の音量を徐々に増加、E3:曲のテンポを徐々に増加、F1:表示サイズを小から大に徐々に変化、F2:表示輝度を暗から明に徐々に変化、F3:表示色を暗色(例えば黒)から明色(例えば白)に徐々に変化、などが挙げられる。ここで、符号D2、D3の温度を適温から徐々に外す場合には、冬季は低下、夏季は上昇させるように制御することが考えられる。前述の温度を調節する場合には相当時間を要する場合がある。したがって、長期的覚醒向上制御13は、覚醒向上効果を比較的長期的に調整可能又は調整に相当時間を要する制御となっており、この効果を徐々に大きくしたり徐々に小さくできる。なお図6には、エアコン20の送風口25、29から送風する送風量を調節する場合のイメージ図を示している。

0040

また、図3に示す短期的覚醒抑制制御16の例を挙げると、G1:冷風を運転者の頭部(顔面含)へ当てる、H1:車室内に流す音楽をヒーリング音楽に変更、H2:テンポの遅い音楽に変更、I1:周波数長い波模様を表示器18に表示、I2:運転者の気分を落ち着かせる色(例えば青)を使用して表示器18に表示、などが挙げられる。例えば、符号G1に示すように、制御部2がエアコン20を利用して送風口29を通じて冷風を運転者の顔面を含む頭部に当てることで、運転者の頭を冷やす効果が得られることになり、運転者の過覚醒状態を抑制できる。このように短期的覚醒抑制制御16を行い明確に実行/非実行をデジタル的に変更することで、運転者を比較的短期的に落ち着かせる効果を奏する。

0041

また、嗅覚刺激としては、J1:わさび臭やミント臭などの刺激臭を車室内に急激に放出することで短期的覚醒向上制御14を行ったり、車室内に徐々に刺激臭を放出することで長期的覚醒向上制御13を行うことができ、また逆に、J2:ローズなどによるアロマオイルの匂いを車室内に同様に漂わせることで、短期的覚醒抑制制御16を行うこともできる。これらの図3に示す各種制御A1、B1〜B3、C1〜C2、D1〜D3、E1〜E3、F1〜F3、J1については、短期的覚醒向上制御14、長期的覚醒向上制御13を組み合わせて同時に行うことができ、短期的覚醒抑制制御16はこれらの長期的覚醒向上制御13、長期的覚醒向上制御14とは逆方向の処理であり、当該短期的覚醒抑制制御16は、長期的覚醒向上制御13、短期的覚醒向上制御14と同時に行われることはない。

0042

また図4においても、短期的覚醒抑制制御16、長期的覚醒抑制制御15、短期的覚醒向上制御14の組み合わせ例を挙げている。これらの制御IA1、IB1、IB2、IC1、IC2、ID1、ID2、ID3、IE1、IF1、IF2、IF3、IG1、IH1、IH2、II1、II2、IJ1、IJ2の内容説明は、図4の記載をもって説明を省略する。

0043

状態判定器3及び制御部2が、これらの制御処理を組み合わせてプログラムを実行するときには、図7に示すフローチャートに沿って制御処理を行う。
以下、詳細動作説明を行う。安全運転支援装置1がステップS1においてシステム起動すると、制御部2は、ステップS2において周辺の環境(例えば車室内温度)を検知する。この後、制御部2は、ステップS3において撮像装置8及び状態判定器3を用いて運転者の状態を検知する。すると、制御部2は覚醒度を取得できる。制御部2は、ステップS3において覚醒度を定期的に取得し、ステップS4、S5において、この覚醒度を平静領域の範囲を規定する最大値及び最小値と比較し、覚醒度が平静領域よりも低い場合、覚醒度が平静領域よりも高い場合、覚醒度が平静領域に入っている場合、に分けて制御処理する。例えば、覚醒度が平静領域よりも低く、ステップS4においてYESと判定された場合には、ステップS6〜S10に示す処理を行う。

0044

制御部2は、ステップS6において短期的覚醒抑制制御16を実行していれば、この制御処理を終了する。これは覚醒度が平静領域より低いときには短期的覚醒抑制制御16を必要とすることはないためである。その後、制御部2は、ステップS7において監視向上タイマ2a又は監視抑制タイマ2bが起動中であるか、すなわちタイマが0を超えているか、を判定する。そして、監視向上タイマ2a又は監視抑制タイマ2bが起動中であれば、ステップS2に処理を戻して当該処理を繰り返し、タイマ2a又は2bが起動中でなければ、ステップS8において短期的覚醒向上制御14を開始し、ステップS9において長期的覚醒抑制制御15を終了し、ステップS10において長期的覚醒向上制御13を開始する。

0045

覚醒度が平静領域よりも高くステップS5においてYESと判定された場合には、ステップS11〜S15に示す処理を行う。この場合、制御部2は、ステップS11において短期的覚醒向上制御14が実行されていれば、この制御処理を終了する。これは覚醒度が平静領域より高いときには短期的覚醒向上制御14を必要とすることはないためである。その後、制御部2は、ステップS12において監視向上タイマ2a又は監視抑制タイマ2bが起動中であるか、すなわちタイマ2a又は2bが0を超えているか、を判定する。そして、タイマ2a又は2bが起動中であればステップS2に処理を戻って処理を繰り返し、タイマ2a又は2bが起動中でなければ、ステップS13において短期的覚醒抑制制御16を開始し、ステップS14において長期的覚醒向上制御13を終了し、ステップS15において長期的覚醒抑制制御15を開始する。

0046

また、覚醒度が平静領域であるときには、制御部2はステップS4、S5の何れもNOと判定する。このとき制御部2は、ステップS16〜S23に示す処理を行う。制御部2は、ステップS16において前回の覚醒度が漫然領域で且つ今回の覚醒度が平静領域であるか否かを判定する。そして制御部2は、これらの条件を満たしたことを条件として、ステップS17において短期的覚醒向上制御14を終了し、ステップS18において監視向上タイマ2aを開始する。このタイマ時間は例えば5分程度の時間に設定される。また、制御部2は、ステップS16の条件を満たさないときには、ステップS19において前回の覚醒度が過覚醒領域で且つ今回の覚醒度が平静領域であるか否かを判定する。そして、制御部2は、これらの条件を満たしたことを条件として、ステップS21において監視抑制タイマ2bを開始する。このタイマ時間も例えば5分程度の時間に設定される。

0047

また、制御部2は、ステップS16、S19の何れの条件も満たさないときには、監視向上タイマ2a、監視抑制タイマ2bが何れも0、すなわち非起動であるか否かを判定する。そして、制御部2は、これらの条件を満たしたときにステップS22にてYESと判定し、ステップS23において全制御処理を終了する。逆に、制御部2は、ステップS16、S19の条件を何れも満たさないときであっても、監視向上タイマ2a又は監視抑制タイマ2bの何れかが起動していれば、ステップS2に戻り処理を繰り返す。

0048

図8及び図9は覚醒度の変化をタイミングチャートで示している。図8に示すように、運転者の覚醒度は長期的に緩やかに変化したり突発的に変化する。例えば、覚醒度は、運転開始当初のタイミングt0において平静状態と判定されていたものの、その後、単調な運転が続くとタイミングt1〜t2において覚醒度は漫然領域に移行する。

0049

その後、例えば、運転者が漫然運転している最中に、タイミングt2において、子供が突然目の前に飛び出したときにヒヤリハットな事象を生じる。このとき、タイミングt2〜t3において運転者は感情が短期的に高揚することで覚醒度が過覚醒領域に移行する。

0050

このとき、運転者の高揚感が一時的なものであり、図8のタイミングt3〜t4に示すように直ぐに覚醒度が漫然領域に移行する場合がある。この場合、図8に示すように、運転者の覚醒度は再び漫然領域に戻る。逆に、一旦、漫然領域から平静領域を経て過覚醒領域に移行すると過覚醒領域のまま変化しなくなることもある。図9のタイミングt13〜t15に示すように、運転者の感情が高ぶるため落ち着くまで時間を要することもある。

0051

以下、この事例に合わせて、前述した図7に示す制御動作の詳細を説明する。なお、図8図9に示すポイントPは制御部2による覚醒度の取得タイミングを示す。制御部2は、まず運転開始当初、図8及び図9のタイミングt0において運転者の覚醒度が平静状態であるため、ステップS16〜S23に示す平静領域における制御処理を行う。

0052

図8及び図9のタイミングt0〜t1に示す期間中には、運転者の覚醒度が平静領域であるため、制御部2は、前述した覚醒向上制御11、覚醒抑制制御12、の何れ処理を行うことはなく、図7のステップS23にて全制御処理を終了し、図7のステップS2で周辺環境を検知し続けると共に図7のステップS3にて覚醒度を計測し検知し続ける。

0053

その後、図8及び図9のタイミングt1において、覚醒度が漫然領域に移行すると、覚醒度が平静領域より低くなることから、図7のステップS4においてYESと判定し、図7のステップS8、S10において短期的覚醒向上制御14、長期的覚醒向上制御13を開始し、図7のステップS9において長期的覚醒抑制制御15を終了する。したがって、制御部2は、短期的覚醒向上制御14を非動作状態(OFF)から動作状態(ON)にし、長期的覚醒向上制御13の覚醒向上効果を小から大に徐々に大きくする。その後、運転者がヒヤリハットを生じたときに覚醒度が急上昇し漫然領域から平静領域に移行する。このとき制御部2は、ステップS16においてYESと判定し、ステップS18において監視向上タイマ2aを開始させる。

0054

制御部2が、監視向上タイマ2aを起動している最中の所定期間T0の間には、覚醒度の変化に応じて、例えばタイミングt2において短期的な制御処理を終了することはある。しかし、制御部2は短期的覚醒向上制御14及び長期的覚醒抑制制御15の何れも新たに開始することはない。また長期的覚醒向上制御13を終了することもない。

0055

すなわち制御部2が、監視向上タイマ2aを起動している所定期間T0においては、ステップS4にてYES、ステップS5にてYESの何れの場合も、ステップS7、S12において何れもYESと判定されることになり、覚醒度が漫然領域であっても過覚醒領域であっても、短期的な制御(すなわち短期的覚醒向上制御14、短期的覚醒抑制制御16)を新たに開始することも、長期的な制御(すなわち長期的覚醒向上制御13、長期的覚醒抑制制御15)を新たに開始することもない。

0056

したがって、所定期間T0の間には、短期的な制御が新たに行われることがなくなるため、制御部2は短時間で全く逆方向の制御を行うことがなくなり、運転者にとって煩わしく受け入れ難い処理とはならない。また、このとき制御部2は、ステップS9にて長期的覚醒抑制制御15を終了したり、ステップS14にて長期的覚醒向上制御13を終了したりすることもない。

0057

したがって、所定期間T0の最中において、図8に示すように、たとえ覚醒度が、過覚醒領域から再度平静領域を経て漫然領域に至ったとしても、制御部2は、長期的覚醒向上制御13を終了することなく継続する。また所定期間T0の最中において、覚醒度が図9に示すように、過覚醒状態のまま継続したときにも、制御部2は所定期間T0の間には長時間覚醒向上制御13を実行する。

0058

その後、所定時間T0が経過すると、図8のタイミングt5、図9のタイミングt15において監視向上タイマ2aが0になる。このとき、制御部2は、図8のタイミングt5に示すように、覚醒度が漫然領域に変化していれば、ステップS4においてYESと判定することで、ステップS8において短期的覚醒向上制御14を新たに開始し、ステップS10において長期的覚醒向上制御13を開始(この場合、継続)させる。これにより、覚醒度が漫然領域から一時的に過覚醒領域に変化したときにも所定時間T0の間に再度漫然領域に戻った場合には、漫然領域において長期的覚醒向上制御13を継続させることができる。

0059

また、監視向上タイマ2aが0になったときに、制御部2が、図9に示すように、覚醒度が過覚醒状態を継続していれば、図7のステップS5においてYESと判定することで、図7のステップS13において短期的覚醒抑制制御16を新たに開始し、図7のステップS14において長期的覚醒向上制御13を終了し、図7のステップS15において長期的覚醒抑制制御15を開始する。

0060

これにより、覚醒度が所定時間T0の間において漫然領域から過覚醒領域に完全に移行したときには、長期的覚醒向上制御13を終了させることができ、さらに短期的覚醒抑制制御16、長期的覚醒抑制制御15を開始させることができる。なお、図8にも図9にも記載はないが、所定時間T0だけ経過したタイミングt5、t15において、平静状態に移行していれば、図7のステップS23において全制御処理を終了させる。

0061

<比較例の技術説明>
図10は比較例を示すタイミングチャートであるが、図10においては、漫然領域、平静領域、過覚醒領域の各領域に移行するときに、覚醒向上制御11、覚醒抑制制御12を切替える例を示している。すなわち、漫然領域においては、覚醒向上制御11を動作状態(ON)とし、過覚醒領域では覚醒抑制制御12を動作状態(ON)とする例を想定している。

0062

この場合、所定時間T0のわずかな間においても、短期的覚醒向上制御14が動作状態(ON)→非動作状態(OFF)→動作状態(ON)に切替えられると共に、短期的覚醒抑制制御16が非動作状態(OFF)→動作状態(ON)→非動作状態(OFF)に切替えられることになる。この技術を適用した場合には、運転者にとって煩わしい意識誘導を行うことになってしまう。また、覚醒度が例えば漫然領域から平静状態に移行したときに長期的覚醒向上制御13を非動作状態(OFF)にしてしまうと長期的覚醒向上制御13の効果が薄れてしまい、この効果を再度得るために長時間T1aだけ要してしまう。

0063

<本実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、制御部2が、漫然領域から覚醒向上制御処理しているときに覚醒度が平静領域に移行した場合には、図7のステップS17において短期的覚醒向上制御14を終了し、その後、前記の所定時間T0の最中において覚醒抑制制御12を行うことなく待機する(図7のS12でYES)。このため、運転者は、所定時間T0の最中にこれらの短期的覚醒向上制御14及び覚醒抑制制御12の何れの制御処理の影響も受けることがない。これにより、運転者はこの制御内容を煩わしく感じることがなくなり、運転者にとって煩わしくない意識誘導を行うことができる。

0064

制御部2は、覚醒抑制制御12を所定時間T0の間に行うことなく待機しても覚醒度が過覚醒領域に維持されているとき(図7のS5でYES)には覚醒抑制制御12を行う(図7のS12でNO→S13、S15)。このため覚醒度を平静領域に導く制御処理を開始できる。

0065

また、制御部2は、短期的覚醒向上制御14を終了した(図7のS20)後、所定時間T0の間に覚醒度が漫然領域に戻ったとき(図7のS4でYES)には、所定時間T0を経過した後に短期的覚醒向上制御14を実行している(図7のS7でNO→S8)。このため覚醒度を平静領域に導くことができる。

0066

また制御部2は、覚醒度が所定時間T0の経過前にすぐに再び漫然領域に戻ったときにおいても、所定時間T0の間には長期的覚醒向上制御13を継続している(図7のS12でYES)。このため、図8のタイミングt5以降に示すように長期的覚醒向上制御効果を低下させることがなくなり、長期的覚醒向上制御効果を奏する状態に戻すための時間を要することがなくなる。これにより運転者の覚醒度を平静領域に戻すまでの時間を短縮できる。

0067

制御部2は、所定時間T0の間に長期的覚醒向上制御13を継続した後においても覚醒度が過覚醒領域に維持されているときには継続した覚醒向上制御11を終了する。このため、不要な制御処理を終了できる。このため、図9のタイミングt2から期間T1の経過後には長期的覚醒向上制御13を終了させることができる。また図9の所定期間T0を経過した後のタイミングt15において長期的覚醒抑制制御15を開始することができる。

0068

(第2実施形態)
図11及び図12は第2実施形態の追加説明図を示している。前述実施形態で説明したように、制御部2は、図7のステップS3において覚醒度を定期的に取得している。図11のポイントP3、P4は、制御部2による覚醒度の取得タイミングを示す。

0069

第1実施形態にて説明した図7のステップS16〜S18において、覚醒度が、前回=漫然領域で且つ今回=平静領域であることを条件として監視向上タイマ2aを開始した形態を示したが、これに限定されるものではない。すなわち図11のポイントP3、P4に示すように、覚醒度が前回=漫然領域で且つ今回=過覚醒領域であることを条件として監視向上タイマ2aを開始しても良い。

0070

この条件を適用する場合には、図12に示すように処理を追加すると良い。図12に示すように、ステップS5でYESと判定し、前回=漫然領域で且つ今回=過覚醒領域の条件を満たしているか判定するステップS24の処理を追加し、この条件を満たした場合に、ステップS11において短期的覚醒向上制御14を終了し、ステップS18において監視向上タイマ2aを開始した後、ステップS2に処理を戻し、ステップS24において前回=漫然領域で且つ今回=過覚醒領域の条件を満たさない場合には、ステップS12に処理を移行させると良い。

0071

この場合の動作を説明すると、制御部2は、覚醒向上制御11により覚醒度を漫然領域において覚醒向上制御しているときに、覚醒度が過覚醒領域に移行したときにはステップS5でYES、S24でYESと判定するため、ステップS11において短期的覚醒向上制御14を終了し、覚醒抑制制御12(長期的覚醒抑制制御15、短期的覚醒抑制制御16)を行うことなく所定時間T0の間待機する(S12でYES)ことになる。これにより、前述実施形態と同様の作用効果が得られる。

0072

また図7に示したステップS16の条件は、「覚醒度の変化勾配Xzが所定以上となる」ことを条件としても良い。この説明図を図13に示している。この図13に示すように、ポイントP5、P6における覚醒度の変化勾配Xzは、それ以前の変化勾配に比較して急激に変化している。なお、図13において変化勾配Xzは上昇勾配を示している。これは制御部2が、覚醒度を定期的に取得しているときに、運転者の意識が急激に変化したときには覚醒度の変化勾配Xzも急激に変化するためである。この条件を満たしたときに、ステップS18において監視向上タイマ2aを開始するようにしても良い。

0073

(第3実施形態)
図14及び図15は第3実施形態の追加説明図を示している。図14のタイミングt0〜t2、t25に示すように、覚醒度が過覚醒領域となっているときに何らかの事象を生じて覚醒度が一旦漫然領域に移行したものの、その後、覚醒度がすぐに再び過覚醒領域に戻るとき等にも、従来技術を用いたときには運転者にとって煩わしい制御が行われることが想定される。

0074

このような場合、制御部2は図7に示す制御を実行することで運転者にとって煩わしくない制御を行うことができる。すなわち制御部2は、覚醒抑制制御12により覚醒度を過覚醒領域において覚醒抑制制御しているときに、覚醒度が平静領域に移行したときには、図7のステップS19においてYESと判定し、図7のステップS20において短期的覚醒抑制制御16を終了し、覚醒向上制御11(長期的覚醒向上制御13、短期的覚醒向上制御14)を行うことなく待機する(S7でYES)ことになる。このため、運転者にとって煩わしくなくない制御を行うことができる。

0075

また図7に示すステップS19〜S21において、覚醒度が、前回=過覚醒領域で且つ今回=平静領域であることを条件として監視抑制タイマ2bを開始した形態を示しているが、これに限定されるものではなく、前回=過覚醒領域で且つ今回=漫然領域であることを条件として監視抑制タイマ2bを開始しても良い。

0076

この条件を適用する場合には、図15に示すように処理を追加すると良い。図15に示すように、ステップS4でYESと判定し、前回=過覚醒領域で且つ今回=漫然領域の条件を満たしているか判定するステップS25の処理を追加し、この条件を満たした場合に、ステップS6において短期的覚醒抑制制御16を終了し、ステップS21において監視抑制タイマ2bを開始した後、ステップS2に処理を戻し、ステップS25において前回=過覚醒領域で且つ今回=漫然領域の条件を満たさない場合には、ステップS7に処理を移行させると良い。

0077

この場合の動作を説明すると、制御部2は、覚醒向上制御11により覚醒度を過覚醒領域において覚醒抑制制御しているときに、覚醒度が漫然領域に移行したときにはステップS4でYES、S25でYESと判定するため、ステップS6において短期的覚醒抑制制御16を終了し、覚醒向上制御11(長期的覚醒向上制御13、短期的覚醒向上制御14)を行うことなく所定時間T0の間待機する(S7でYES)ことになる。これにより、前述実施形態と同様の作用効果が得られる。

0078

第2実施形態で説明した方法と同様であるが、ステップS19の条件を「覚醒度の変化勾配Xzが所定未満となる(変化勾配Xzは下降勾配)」ことを条件としてステップS21において監視抑制タイマ2bを開始するようにしても良い。

0079

(他の実施形態)
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができ、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。例えば以下に示す変形又は拡張が可能である。

0080

前述実施形態では、前回の覚醒度、今回の覚醒度の2つに応じて監視向上タイマ2a、監視抑制タイマ2bを起動し所定時間を計測する形態を示したが、前後3つ以上の覚醒度に応じて監視向上タイマ2a、監視抑制タイマ2bを起動するようにしても良い。領域を漫然領域、平静領域、過覚醒領域の3つの領域に分けて説明したが、4領域以上に分けた場合においても適用できる。このように、覚醒度が過覚醒領域から状態変化したときに所定時間を計測する形態に適用しても良い。前述した複数の実施形態を組み合わせて構成しても良い。

0081

なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

0082

図面中、1は安全運転支援装置、10は覚醒度判定器(覚醒度判定部)、11は覚醒向上制御(覚醒向上制御部)、12は覚醒抑制制御(覚醒抑制制御部)、13は長期的覚醒向上制御(長期的覚醒向上制御部)、14は短期的覚醒向上制御(短期的覚醒向上制御部)、15は長期的覚醒抑制制御(長期的覚醒抑制制御部)、16は短期的覚醒抑制制御(短期的覚醒抑制制御部)、を示す。

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