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技術 状態判定装置、プログラムおよび集積回路

出願人 株式会社メガチップス国立大学法人九州工業大学
発明者 生駒哲一長谷川弘
出願日 2016年4月27日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-089034
公開日 2017年11月2日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-199184
状態 特許登録済
技術分野 学習型計算機
主要キーワード 内積算出 最終カウント値 相対尤度 状態評価値 時系列推定 標準偏差値σ 重み付け算出 入力データベクトル
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域が存在する場合であっても、適切に、パターン判定処理を行う。

解決手段

状態判定装置1000では、マッチング処理部7が、所定の状態を示すテンプレートデータと、写像変換部6が取得したSOM出力データとの相関度合いを示す適合度データを取得する。状態判定部8が、アクティビティ値取得部5が取得したアクティビティ値と適合度データに基づいて、状態評価値を取得する。時系列推定部9は、状態評価値と、状態間の状態遷移確率とに基づいて、入力データの状態を判定する。これにより、状態判定装置1000では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域が存在する場合であっても、適切に、パターン判定処理を行うことができる。

概要

背景

自己組織化マップ(以下、「SOM」という。)は、大脳皮質視覚野モデル化したものである。SOMでは、教師なし学習により、入力データを任意の次元写像することで、多次元のデータの可視化(例えば、パターン分類)を行うことができる。例えば、SOMでは、高次元の入力データを、例えば、2次元のデータに写像することで、高次元の入力データを、2次元のマップ上に投影することができる。このようにして投影された2次元データ(2次元のマップ)を用いることで、入力データの分類処理パターン分け処理)を行うことができる。SOMでは、上記のようにして投影された2次元データ(2次元のマップ)を観察することで、入力データの分類状況の把握が、視覚的に容易であるため、SOMは、種々の分野に用いられている。

例えば、特許文献1には、SOMを用いて、波形解析を行う技術が開示されている。

特許文献1の技術では、SOMを用いて、所定の波形パターンを表す領域が連続領域となるように、波形マップを生成する。特許文献1の技術では、特許文献1の図16に示すように、以下の波形マップ上の画像領域が、それぞれ、(分断された画像領域が存在しない)連続した画像領域となるように、きれいに区分けされた波形マップを生成する。
(1)波形A+を示す画像領域
(2)波形Aを示す画像領域
(3)波形B+を示す画像領域
(4)波形Bを示す画像領域
(5)波形C+を示す画像領域
(6)波形Cを示す画像領域
(7)波形D+を示す画像領域
(8)波形Dを示す画像領域
そして、特許文献1の技術では、上記の波形マップを用いて、波形パターンの分類処理を行うことで、入力される波形データを、適切に分類する(所定の波形パターンと類似すると判定する)ことができる。

概要

SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域が存在する場合であっても、適切に、パターン判定処理を行う。状態判定装置1000では、マッチング処理部7が、所定の状態を示すテンプレートデータと、写像変換部6が取得したSOM出力データとの相関度合いを示す適合度データを取得する。状態判定部8が、アクティビティ値取得部5が取得したアクティビティ値と適合度データに基づいて、状態評価値を取得する。時系列推定部9は、状態評価値と、状態間の状態遷移確率とに基づいて、入力データの状態を判定する。これにより、状態判定装置1000では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域が存在する場合であっても、適切に、パターン判定処理を行うことができる。

目的

本発明は、上記問題点に鑑み、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる状態判定装置、プログラムおよび集積回路を実現することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

未知の状態の事象計測して得られる計測データから特徴ベクトルデータを取得する特徴ベクトル取得部と、前記特徴ベクトルデータのノルムを取得するとともに、前記特徴ベクトルデータを正規化した正規化特徴ベクトルデータを取得する正規化部と、前記正規化特徴ベクトルデータを、前記正規化特徴ベクトルデータの次元とは異なる次元の空間に射影することで、SOM出力データを取得する写像変換部と、所定の状態を示すテンプレートデータと、前記写像変換部により取得された前記SOM出力データとの相関度を示す適合度データを取得するマッチング処理部と、前記マッチング処理部により取得された前記適合度データに基づいて、状態評価値を取得する状態判定部と、前記状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、前記計測データが示す状態を推定する時系列推定部と、を備える状態判定装置

請求項2

前記正規化部により取得された前記ノルムが、所定の状態において取得される前記特徴ベクトルデータのノルムに対応する確率を示す値であるアクティビティ値を取得するアクティビティ値取得部をさらに備え、前記状態判定部は、前記マッチング処理部により取得された前記適合度データと、前記アクティビティ値取得部により取得されたアクティビティ値とに基づいて、状態評価値を取得し、前記時系列推定部は、前記状態判定部により取得された前記状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、前記計測データが示す状態を推定する、請求項1に記載の状態判定装置。

請求項3

前記アクティビティ値取得部は、状態k(k:自然数、1≦k≦M、M:自然数)において取得される前記特徴ベクトルデータのノルムの平均値をμとし、標準偏差値をσとし、変数xを前記特徴ベクトルデータのノルムの値とし、確率密度関数f(x)としたとき、により算出される値f(x)を、状態kについての前記アクティビティ値として取得する、請求項2に記載の状態判定装置。

請求項4

前記マッチング処理部は、M個(M:自然数)のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)のそれぞれと、前記SOM出力データとの相関度を示す前記適合度データD_f(1)〜D_f(M)を取得し、前記アクティビティ値取得部は、状態1から状態Mに、それぞれ、対応するアクティビティ値D_act(1)〜D_act(M)を取得し、前記状態判定部は、状態k(k:自然数、1≦k≦M)の適合度データD_f(k)およびアクティビティ値D_act(k)に基づいて、状態kの状態評価値D_deci(k)を取得し、前記時系列推定部は、状態間の状態遷移確率を示すデータである状態遷移確率データを用いて、パーティクルフィルタ処理を行い、前記状態遷移確率データに基づいて、パーティクルフィルタ処理の予測処理を行い、前記予測処理後の状態kのパーティクル数Pt(k)を取得し、取得した前記予測処理後の状態kのパーティクル数Pt(k)と、前記状態kの状態評価値D_deci(k)と、状態kの状態推定値D_pf(k)を取得し、取得した前記状態kの状態推定値D_pf(k)に基づいて、前記計測データが示す状態を決定する、請求項2または3に記載の状態判定装置。

請求項5

前記マッチング処理部は、M個(M:自然数)のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)のそれぞれと、前記SOM出力データとの内積を算出し、算出した内積の値を前記適合度データD_f(1)〜D_f(M)として取得し、前記状態判定部は、状態kの状態評価値D_deci(k)を、D_deci(k)=h1(D_f(k),D_act(k))h1(x,y):x、yを変数とする関数により取得し、前記時系列推定部は、状態kの状態推定値D_pf(k)を、D_pf(k)=h2(D_deci(k),Pt(k))h2(x,y):x、yを変数とする関数により取得し、前記状態推定値D_pf(1)〜D_pf(M)のうち、最大値をとる前記状態推定値に対応する状態を、前記計測データが示す状態であると判定する、請求項4に記載の状態判定装置。

請求項6

前記マッチング処理部は、M個(M:自然数)のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)のそれぞれと、前記SOM出力データとのユークリッド距離を算出し、算出したユークリッド距離の値を前記適合度データD_f(1)〜D_f(M)として取得し、前記状態判定部は、F1(x)を変数xについて単調減少する関数であって、常に、正の値(0を含む)をとる関数とするとき、状態kの状態評価値D_deci(k)を、D_deci(k)=h1(F1(D_f(k)),D_act(k))h1(x,y):x、yを変数とする関数により取得し、前記時系列推定部は、状態kの状態推定値D_pf(k)を、D_pf(k)=h2(D_deci(k),Pt(k))h2(x,y):x、yを変数とする関数により取得し、前記状態推定値D_pf(1)〜D_pf(M)のうち、最大値をとる前記状態推定値に対応する状態を、前記計測データが示す状態であると判定する、請求項4に記載の状態判定装置。

請求項7

前記テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータであり、前記テンプレートデータの各要素データの値の総和は、「1」である、請求項2から6のいずれかに記載の状態判定装置。

請求項8

前記テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータであり、前記テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータであり、前記テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、前記テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tの前記SOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、前記テンプレートデータは、により取得された値gijを、前記テンプレートの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データとすることで生成されたデータである、請求項2から7のいずれかに記載の状態判定装置。

請求項9

前記テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータであり、前記テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータであり、前記テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、前記テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tの前記SOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、前記テンプレートデータは、要素データDij(t)を所定の閾値Th1と比較し、Dij(t)≧Th1である要素データDij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることで、生成されたデータである、請求項2から7のいずれかに記載の状態判定装置。

請求項10

前記テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータであり、前記テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータであり、前記テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、前記テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tの前記SOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、前記テンプレートデータは、により取得された座標(i,j)の要素データの分散値vijを、所定の閾値Th2と比較し、vij≦Th2を満たす、座標(i,j)の前記SOM出力データの値Dij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることで、生成されたデータである、請求項2から7のいずれかに記載の状態判定装置。

請求項11

前記テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータであり、前記テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータであり、前記テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、前記テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tの前記SOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、前記テンプレートデータは、により取得された座標(i,j)の要素データの分散値vijを、所定の閾値Th2と比較し、vij≦Th2を満たす、座標(i,j)の前記SOM出力データの値Dij(t)であって、かつ、前記SOM出力データの値Dij(t)が所定の閾値Th3よりも大きいもののみの平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることで、生成されたデータである、請求項2から7のいずれかに記載の状態判定装置。

請求項12

前記テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータであり、前記テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータであり、前記テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、前記テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tの前記SOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、前記テンプレートデータは、σij=sqrt(vij)sqrt(x):xの平方根を取得する関数により取得された座標(i,j)の要素データの標準偏差をσijとすると、abs(Dij(t)−AveDij)≦n1×σij(n1:正の実数、abs(x)はxの絶対値を取得する関数)を満たす場合、座標(i,j)の前記SOM出力の値Dij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとし、abs(Dij(t)−AveDij)≦n1×σijを満たさない場合、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijを「0」にすることで、生成されたデータである、請求項2から7のいずれかに記載の状態判定装置。

請求項13

未知の状態の事象を計測して得られる計測データから特徴ベクトルデータを取得する特徴ベクトル取得ステップと、前記特徴ベクトルデータのノルムを取得するとともに、前記特徴ベクトルデータを正規化した正規化特徴ベクトルデータを取得する正規化ステップと、前記正規化特徴ベクトルデータを、前記正規化特徴ベクトルデータの次元とは異なる次元の空間に射影することで、SOM出力データを取得する写像変換ステップと、所定の状態を示すテンプレートデータと、前記写像変換ステップにより取得された前記SOM出力データとの相関度を示す適合度データを取得するマッチング処理ステップと、前記正規化ステップにより取得された前記ノルムが、所定の状態において取得される前記特徴ベクトルデータのノルムに対応する確率を示す値であるアクティビティ値を取得するアクティビティ値取得ステップと、前記マッチング処理ステップにより取得された前記適合度データ、および、前記アクティビティ値取得ステップにより取得されたアクティビティ値の少なくとも1つに基づいて、状態評価値を取得する状態判定ステップと、前記状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、前記計測データが示す状態を推定する時系列推定ステップと、を備える状態判定方法コンピュータに実行させるためのプログラム

請求項14

未知の状態の事象を計測して得られる計測データから特徴ベクトルデータを取得する特徴ベクトル取得部と、前記特徴ベクトルデータのノルムを取得するとともに、前記特徴ベクトルデータを正規化した正規化特徴ベクトルデータを取得する正規化部と、前記正規化特徴ベクトルデータを、前記正規化特徴ベクトルデータの次元とは異なる次元の空間に射影することで、SOM出力データを取得する写像変換部と、所定の状態を示すテンプレートデータと、前記写像変換部により取得された前記SOM出力データとの相関度を示す適合度データを取得するマッチング処理部と、前記正規化部により取得された前記ノルムが、所定の状態において取得される前記特徴ベクトルデータのノルムに対応する確率を示す値であるアクティビティ値を取得するアクティビティ値取得部と、前記マッチング処理部により取得された前記適合度データ、および、前記アクティビティ値取得部により取得されたアクティビティ値の少なくとも1つに基づいて、状態評価値を取得する状態判定部と、前記状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、前記計測データが示す状態を推定する時系列推定部と、を備える集積回路

技術分野

0001

本発明は、自己組織化マップ(Self−organizing map)を用いて入力データを解析することで、入力データが示す状態(パターン)を判定する技術に関する。

背景技術

0002

自己組織化マップ(以下、「SOM」という。)は、大脳皮質視覚野モデル化したものである。SOMでは、教師なし学習により、入力データを任意の次元写像することで、多次元のデータの可視化(例えば、パターン分類)を行うことができる。例えば、SOMでは、高次元の入力データを、例えば、2次元のデータに写像することで、高次元の入力データを、2次元のマップ上に投影することができる。このようにして投影された2次元データ(2次元のマップ)を用いることで、入力データの分類処理(パターン分け処理)を行うことができる。SOMでは、上記のようにして投影された2次元データ(2次元のマップ)を観察することで、入力データの分類状況の把握が、視覚的に容易であるため、SOMは、種々の分野に用いられている。

0003

例えば、特許文献1には、SOMを用いて、波形解析を行う技術が開示されている。

0004

特許文献1の技術では、SOMを用いて、所定の波形パターンを表す領域が連続領域となるように、波形マップを生成する。特許文献1の技術では、特許文献1の図16に示すように、以下の波形マップ上の画像領域が、それぞれ、(分断された画像領域が存在しない)連続した画像領域となるように、きれいに区分けされた波形マップを生成する。
(1)波形A+を示す画像領域
(2)波形Aを示す画像領域
(3)波形B+を示す画像領域
(4)波形Bを示す画像領域
(5)波形C+を示す画像領域
(6)波形Cを示す画像領域
(7)波形D+を示す画像領域
(8)波形Dを示す画像領域
そして、特許文献1の技術では、上記の波形マップを用いて、波形パターンの分類処理を行うことで、入力される波形データを、適切に分類する(所定の波形パターンと類似すると判定する)ことができる。

先行技術

0005

特開2007−202964号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1の技術では、SOMを用いて、所定の波形パターンを表す領域が連続領域となるように、波形マップを生成する必要があり、不連続な画像領域(例えば、分断された画像領域)を有する波形マップを用いて、分類処理や、パターン判定処理を行うのは、困難である。つまり、従来の技術では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在すると、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことが困難である。

0007

そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる状態判定装置プログラムおよび集積回路を実現することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、第1の発明は、特徴ベクトル取得部と、正規化部と、写像変換部と、マッチング処理部と、状態判定部と、を備える状態判定装置である。

0009

特徴ベクトル取得部は、未知の状態の事象計測して得られる計測データから特徴ベクトルデータを取得する。

0010

正規化部は、特徴ベクトルデータのノルムを取得するとともに、特徴ベクトルデータを正規化した正規化特徴ベクトルデータを取得する。

0011

写像変換部は、正規化特徴ベクトルデータを、正規化特徴ベクトルデータの次元とは異なる次元の空間に射影することで、SOM出力データを取得する。

0012

マッチング処理部は、所定の状態を示すテンプレートデータと、写像変換部により取得されたSOM出力データとの相関度を示す適合度データを取得する。

0013

状態判定部は、マッチング処理部により取得された適合度データに基づいて、状態評価値を取得する。

0014

時系列推定部は、状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、計測データが示す状態を推定する。

0015

この状態判定装置では、マッチング処理部が、所定の状態を示すテンプレートデータと、SOM出力データとの相関度合いを示す適合度データを取得する。そして、この状態判定装置では、状態判定部が、適合度データに基づいて、状態評価値を取得する。

0016

そして、この状態判定装置では、時系列推定部により、状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、計測データが示す状態が推定される。

0017

つまり、この状態判定装置では、状態評価値を用いて、各状態間の状態遷移確率に基づき、状態変化を、時系列に推定することができる。

0018

したがって、状態判定装置は、高精度な状態判定処理を行うことができる。

0019

このように、この状態判定装置では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、所定の状態を示すテンプレートと、SOM出力データとの相関度合い(類似度合い)を検出できる。したがって、この状態判定装置では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる。

0020

第2の発明は、第1の発明であって、正規化部により取得されたノルムが、所定の状態において取得される特徴ベクトルデータのノルムに対応する確率を示す値であるアクティビティ値を取得するアクティビティ値取得部をさらに備える。

0021

そして、状態判定部は、マッチング処理部により取得された適合度データと、アクティビティ値取得部により取得されたアクティビティ値とに基づいて、状態評価値を取得する。

0022

時系列推定部は、状態判定部により取得された状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、計測データが示す状態を推定する。

0023

この状態判定装置では、マッチング処理部が、所定の状態を示すテンプレートデータと、SOM出力データとの相関度合いを示す適合度データを取得し、アクティビティ値取得部が、所定の状態において取得される特徴ベクトルデータのノルムに対応する確率を示す値であるアクティビティ値を取得する。そして、この状態判定装置では、状態判定部が、適合度データとアクティビティ値とに基づいて、状態評価値を取得する。

0024

そして、この状態判定装置では、時系列推定部により、状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、計測データが示す状態が推定される。

0025

つまり、この状態判定装置では、状態評価値を用いて、各状態間の状態遷移確率に基づき、状態変化を、時系列に推定することができる。

0026

したがって、状態判定装置は、高精度な状態判定処理を行うことができる。

0027

このように、この状態判定装置では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、所定の状態を示すテンプレートと、SOM出力データとの相関度合い(類似度合い)を検出できる。したがって、この状態判定装置では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる。

0028

さらに、この状態判定装置では、所定の状態である確率(相対尤度)を示すアクティビティ値を考慮した状態評価値を用い、さらに、状態間の状態遷移確率を考慮した時系列推定処理(例えば、パーティクルフィルタ処理)を行うので、入力データの状態を、適切に、判定することができる。このため、この状態判定装置では、類似するテンプレートデータが複数ある場合であっても、精度よく、状態判定処理を行うことができる。

0029

第3の発明は、第2の発明であって、アクティビティ値取得部は、状態k(k:自然数、1≦k≦M、M:自然数)において取得される特徴ベクトルデータのノルムの平均値をμとし、標準偏差値をσとし、変数xを特徴ベクトルデータのノルムの値とし、確率密度関数f(x)としたとき、



により算出される値f(x)を、状態kについてのアクティビティ値として取得する。

0030

これにより、この状態判定装置では、状態k(k:自然数、1≦k≦M、M:自然数)において取得される特徴ベクトルデータのノルム(ノルムデータ)が、正規分布に従うと仮定し、確率密度関数f(x)により、アクティビティ値を取得することができる。

0031

第4の発明は、第2または第3の発明であって、マッチング処理部は、M個(M:自然数)のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)のそれぞれと、SOM出力データとの相関度を示す適合度データD_f(1)〜D_f(M)を取得する。

0032

アクティビティ値取得部は、状態1から状態Mに、それぞれ、対応するアクティビティ値D_act(1)〜D_act(M)を取得する。

0033

状態判定部は、状態k(k:自然数、1≦k≦M)の適合度データD_f(k)およびアクティビティ値D_act(k)に基づいて、状態kの状態評価値D_deci(k)を取得する。

0034

時系列推定部は、状態間の状態遷移確率を示すデータである状態遷移確率データを用いて、パーティクルフィルタ処理を行い、状態遷移確率データに基づいて、パーティクルフィルタ処理の予測処理を行い、予測処理後の状態kのパーティクル数Pt(k)を取得する。

0035

そして、時系列推定部は、取得した予測処理後の状態kのパーティクル数Pt(k)と、状態kの状態評価値D_deci(k)と、状態kの状態推定値D_pf(k)を取得し、取得した状態kの状態推定値D_pf(k)に基づいて、計測データが示す状態を決定する。

0036

これにより、この状態判定装置では、入力データから取得されたSOM出力データと、M個テンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)との相関度合いを、適合度データにより、認識することができる。したがって、この状態判定装置では、入力データが、M個テンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)に対応するM個の状態のどの状態に近いかを適切に判定することができる。

0037

つまり、この状態判定装置では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、所定の状態を示すテンプレートと、SOM出力データとの相関度合い(類似度合い)を検出できる。したがって、この状態判定装置では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理(M個の状態へのパターン分類処理)や、パターン判定処理を行うことができる。

0038

さらに、この状態判定装置では、所定の状態である確率(相対尤度)を示すアクティビティ値を考慮した状態評価値を用い、さらに、状態間の状態遷移確率を考慮した時系列推定処理(例えば、パーティクルフィルタ処理)を行うので、入力データの状態を、適切に、判定することができる。このため、この状態判定装置では、類似するテンプレートデータが複数ある場合であっても、精度よく、状態判定処理を行うことができる。

0039

第5の発明は、第4の発明であって、マッチング処理部は、M個(M:自然数)のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)のそれぞれと、SOM出力データとの内積を算出し、算出した内積の値を適合度データD_f(1)〜D_f(M)として取得する。

0040

状態判定部は、状態kの状態評価値D_deci(k)を、
D_deci(k)=h1(D_f(k),D_act(k))
h1(x,y):x、yを変数とする関数
により取得する。

0041

時系列推定部は、状態kの状態推定値D_pf(k)を、
D_pf(k)=h2(D_deci(k),Pt(k))
h2(x,y):x、yを変数とする関数
により取得する。

0042

そして、時系列推定部は、状態推定値D_pf(1)〜D_pf(M)のうち、最大値をとる状態推定値に対応する状態を、計測データが示す状態であると判定する。

0043

この状態判定装置では、所定の状態を示すテンプレートデータを作成し、当該テンプレートデータと、SOM出力データとの相関度合いを示す値(例えば、内積の値)D_f(k)(状態kの相関度合いを示す値)を算出する。さらに、この状態判定装置では、特徴ベクトルデータのノルムデータを取得し、取得したノルムデータを用いて、確率密度関数により、確率密度(相対尤度)を取得する。つまり、この状態判定装置では、取得したノルムデータから、当該ノルムデータが取得されたときの状態が状態kである確率密度(相対尤度)を状態kのアクティビティ値D_act(k)として、取得する。

0044

そして、この状態判定装置では、上記のようにして、取得した、(1)状態kの相関度合いを示す値、および、(2)状態kのアクティビティ値D_act(k)に基づいて、状態評価値D_deci(k)を取得する。

0045

そして、この状態判定装置では、状態遷移確率データから、各状態間の遷移確率を取得し、取得した遷移確率に基づいて、パーティクルフィルタ処理の予測処理を行い、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)を取得する。

0046

さらに、この状態判定装置は、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)と、状態kの状態評価値D_deci(k)とに基づいて、状態推定値D_pf(k)を取得する。

0047

上記のようにして取得された状態推定値D_pf(k)は、各状態間の状態遷移確率に基づいて、時系列に推定されたものであるため、この状態判定装置は、状態推定値D_pf(k)により、高精度な状態判定処理を行うことができる。

0048

なお、関数h1(x,y)は、変数xの値、および、変数yの値が大きい程、大きな値を返す関数とすることが好ましい。

0049

関数h1(x,y)は、例えば、
h1(x,y)=x×y
である。

0050

関数h1(x,y)を上記のように設定した場合、状態kの状態評価値D_deci(k)は、
D_deci(k)=D_f(k)×D_act(k)
により、算出される。

0051

また、関数h2(x,y)は、変数xの値、および、変数yの値が大きい程、大きな値を返す関数とすることが好ましい。

0052

関数h2(x,y)は、例えば、
h2(x,y)=x×y
である。

0053

関数h2(x,y)を上記のように設定した場合、状態kの状態推定値D_pf(k)は、
D_pf(k)=D_deci(k)×Pt(k)
により、算出される。

0054

第6の発明は、第4の発明であって、マッチング処理部は、M個(M:自然数)のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)のそれぞれと、SOM出力データとのユークリッド距離を算出し、算出したユークリッド距離の値を適合度データD_f(1)〜D_f(M)として取得する。

0055

状態判定部は、F1(x)を変数xについて単調減少する関数であって、常に、正の値(0を含む)をとる関数とするとき、状態kの状態評価値D_deci(k)を、
D_deci(k)=h1(F1(D_f(k)),D_act(k))
h1(x,y):x、yを変数とする関数
により取得する。

0056

時系列推定部は、状態kの状態推定値D_pf(k)を、
D_pf(k)=h2(D_deci(k),Pt(k))
h2(x,y):x、yを変数とする関数
により取得する。

0057

そして、時系列推定部は、状態推定値D_pf(1)〜D_pf(M)のうち、最大値をとる状態推定値に対応する状態を、計測データが示す状態であると判定する。

0058

これにより、この状態判定装置では、入力データから取得されたSOM出力データと、M個テンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)のそれぞれとの相関度合いを、ユークリッド距離を算出することで取得することができる。

0059

なお、関数h1(x,y)は、変数xの値、および、変数yの値が大きい程、大きな値を返す関数とすることが好ましい。

0060

関数h1(x,y)は、例えば、
h1(x,y)=x×y
である。

0061

関数h1(x,y)を上記のように設定した場合、状態kの状態評価値D_deci(k)は、
D_deci(k)=F1(D_f(k))×D_act(k)
により、算出される。

0062

また、関数h2(x,y)は、変数xの値、および、変数yの値が大きい程、大きな値を返す関数とすることが好ましい。

0063

関数h2(x,y)は、例えば、
h2(x,y)=x×y
である。

0064

関数h2(x,y)を上記のように設定した場合、状態kの状態推定値D_pf(k)は、
D_pf(k)=D_deci(k)×Pt(k)
により、算出される。

0065

第7の発明は、第2から第6のいずれかの発明であって、テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータであり、テンプレートデータの各要素データの値の総和は、「1」である。

0066

この状態判定装置では、テンプレートデータの各要素のデータの値の総和が「1」となるように正規化されている。これにより、この状態判定装置では、テンプレートデータと、SOM出力データとの相関度合いを判定する処理において、どのテンプレートを用いる場合であっても、相関度合いを示す値(例えば、内積の値やユークリッド距離の値)のとりうる範囲を一定(共通)にすることができるため、分類判定処理が容易になる。

0067

第8の発明は、第2から第7のいずれかの発明であって、テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータである。

0068

テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータである。

0069

テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tのSOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、テンプレートデータは、



により取得された値gijを、テンプレートの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データとすることで生成されたデータである。

0070

これにより、この状態判定装置では、同一状態が継続する期間に取得されたSOM出力データの時間軸方向平均処理して取得したテンプレートを用いて、状態判定処理を実行することができる。

0071

第9の発明は、第2から第7のいずれかの発明であって、テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータである。

0072

テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータである。

0073

テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tのSOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、テンプレートデータは、要素データDij(t)を所定の閾値Th1と比較し、Dij(t)≧Th1である要素データDij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることで、生成されたデータである。

0074

これにより、この状態判定装置では、同一状態が継続する期間に取得されたSOM出力データの時間軸方向に平均処理して取得したテンプレートを用いて、状態判定処理を実行することができる。そして、上記テンプレートデータは、所定の閾値よりも小さいデータを平均処理の対象から除外して生成されたデータであるので、このようなテンプレートデータを用いて処理することで、この状態判定装置では、適切な状態判定処理を実行することができる。

0075

第10の発明は、第2から第7のいずれかの発明であって、テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータである。

0076

テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータである。

0077

テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tのSOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、テンプレートデータは、






により取得された座標(i,j)の要素データの分散値vijを、所定の閾値Th2と比較し、vij≦Th2を満たす、座標(i,j)のSOM出力データの値Dij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることで、生成されたデータである。

0078

これにより、この状態判定装置では、同一状態が継続する期間に取得されたSOM出力データの時間軸方向に平均処理して取得したテンプレートを用いて、状態判定処理を実行することができる。そして、上記テンプレートデータは、時間軸方向の分散が所定の閾値よりも小さいデータのみを処理対象とした平均処理により取得されたデータであるので、このようなテンプレートデータを用いて処理することで、この状態判定装置では、適切な状態判定処理を実行することができる。

0079

第11の発明は、第2から第7のいずれかの発明であって、テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータである。

0080

テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータである。

0081

テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tのSOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、テンプレートデータは、






により取得された座標(i,j)の要素データの分散値vijを、所定の閾値Th2と比較し、vij≦Th2を満たす、座標(i,j)のSOM出力データの値Dij(t)であって、かつ、SOM出力データの値Dij(t)が所定の閾値Th3よりも大きいもののみの平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることで、生成されたデータである。

0082

これにより、この状態判定装置では、同一状態が継続する期間に取得されたSOM出力データの時間軸方向に平均処理して取得したテンプレートを用いて、状態判定処理を実行することができる。そして、上記テンプレートデータは、時間軸方向の分散が所定の閾値よりも小さいデータであって、かつ、所定の閾値よりも大きな値の要素データのみを処理対象とした平均処理により取得されたデータであるので、このようなテンプレートデータを用いて処理することで、この状態判定装置では、適切な状態判定処理を実行することができる。

0083

第12の発明は、第2から第7のいずれかの発明であって、テンプレートデータは、2次元の要素から構成されるデータである。

0084

テンプレートデータは、同一状態が継続する時刻t=1から時刻t=N(N:自然数)までの期間に取得されたN個のSOM出力データに基づいて、生成されたデータである。

0085

テンプレートデータが、m×n個(m、n:自然数)から構成されるデータである場合、テンプレートデータの2次元の座標(i,j)(i,j:自然数、1≦i≦m、1≦j≦n)の要素データをgijとし、時刻tのSOM出力データの2次元の座標(i,j)の要素データをDij(t)とすると、テンプレートデータは、






σij=sqrt(vij)
sqrt(x):xの平方根を取得する関数
により取得された座標(i,j)の要素データの標準偏差をσijとすると、
abs(Dij(t)−AveDij)≦n1×σij(n1:正の実数、abs(x)はxの絶対値を取得する関数)を満たす場合、座標(i,j)のSOM出力の値Dij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとし、
abs(Dij(t)−AveDij)≦n1×σijを満たさない場合、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijを「0」にすることで、生成されたデータである。

0086

これにより、この状態判定装置では、同一状態が継続する期間に取得されたSOM出力データの時間軸方向に平均処理して取得したテンプレートを用いて、状態判定処理を実行することができる。そして、上記テンプレートデータは、各要素データの値が、平均値からn1×σ(例えば、3σ)以内であるデータの値を処理対象とした平均処理により取得されたデータであるので、このようなテンプレートデータを用いて処理することで、この状態判定装置では、適切な状態判定処理を実行することができる。

0087

第13の発明は、状態判定方法コンピュータに実行させるためのプログラムである。

0088

状態判定方法は、特徴ベクトル取得ステップと、正規化ステップと、写像変換ステップと、マッチング処理ステップと、アクティビティ値取得ステップと、状態判定ステップと、を備える。

0089

特徴ベクトル取得ステップは、未知の状態の事象を計測して得られる計測データから特徴ベクトルデータを取得する。

0090

正規化ステップは、特徴ベクトルデータのノルムを取得するとともに、特徴ベクトルデータを正規化した正規化特徴ベクトルデータを取得する。

0091

写像変換ステップは、正規化特徴ベクトルデータを、正規化特徴ベクトルデータの次元とは異なる次元の空間に射影することで、SOM出力データを取得する。

0092

マッチング処理ステップは、所定の状態を示すテンプレートデータと、写像変換ステップにより取得されたSOM出力データとの相関度を示す適合度データを取得する。

0093

アクティビティ値取得ステップは、正規化ステップにより取得されたノルムが、所定の状態において取得される特徴ベクトルデータのノルムに対応する確率を示す値であるアクティビティ値を取得する。

0094

状態判定ステップは、マッチング処理ステップにより取得された適合度データ、および、アクティビティ値取得ステップにより取得されたアクティビティ値の少なくとも1つに基づいて、状態評価値を取得する。

0095

時系列推定ステップは、状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、計測データが示す状態を推定する。

0096

これにより、第1の発明、または、第2の発明と同様の効果を奏する状態判定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを実現することができる。

0097

第14の発明は、特徴ベクトル取得部と、正規化部と、写像変換部と、マッチング処理部と、アクティビティ値取得部と、状態判定部と、を備える集積回路である。

0098

特徴ベクトル取得部は、未知の状態の事象を計測して得られる計測データから特徴ベクトルデータを取得する。

0099

正規化部は、特徴ベクトルデータのノルムを取得するとともに、特徴ベクトルデータを正規化した正規化特徴ベクトルデータを取得する。

0100

写像変換部は、正規化特徴ベクトルデータを、正規化特徴ベクトルデータの次元とは異なる次元の空間に射影することで、SOM出力データを取得する。

0101

マッチング処理部は、所定の状態を示すテンプレートデータと、写像変換部により取得されたSOM出力データとの相関度を示す適合度データを取得する。

0102

アクティビティ値取得部は、正規化部により取得されたノルムが、所定の状態において取得される特徴ベクトルデータのノルムに対応する確率を示す値であるアクティビティ値を取得する。

0103

状態判定部は、マッチング処理部により取得された適合度データ、および、アクティビティ値取得部により取得されたアクティビティ値のいずれか1つに基づいて、状態評価値を取得する。

0104

時系列推定部は、状態評価値と、所定の状態間の状態遷移確率とに基づいて、計測データが示す状態を推定する。

0105

これにより、第1の発明、または、第2の発明と同様の効果を奏する集積回路を実現することができる。

発明の効果

0106

本発明によれば、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる状態判定装置、プログラムおよび集積回路を実現することができる。

図面の簡単な説明

0107

第1実施形態に係る状態判定装置1000の概略構成図。
第1実施形態のテンプレートデータ取得部4の概略構成図。
第1実施形態のアクティビティ値取得部5の概略構成図。
M=6の場合のアクティビティ値取得部5の概略構成図。
第1実施形態のマッチング処理部7の概略構成図。
第1実施形態の状態判定部8(M=6の場合)の概略構成図。
第1実施形態の時系列推定部9(M=6の場合)の概略構成図。
データ入力部1により取得されたデジタルデータD1(時系列のデータD1)と、当該デジタルデータD1を周波数変換して取得された周波数領域のデータD2とを示す図。
SOM処理を説明するための図であり、SOMの構造を模式的に示す図。
テンプレートデータの一例を示す図。
処理1(出力値閾値処理)のフローチャート
データ入力部1が取得した信号D1の波形(Walking状態のときの波形)を示す図と、特徴ベクトル取得部2が、信号D1から取得した特徴ベクトルデータD2と、写像変換部6が、正規化特徴ベクトルデータD3から取得したSOM出力データD_som(1)とを示す図。
データ入力部1が取得した信号D1の波形(Running状態のときの波形)を示す図と、特徴ベクトル取得部2が、信号D1から取得した特徴ベクトルデータD2と、写像変換部6が、正規化特徴ベクトルデータD3から取得したSOM出力データD_som(2)とを示す図。
状態k(k:自然数、1≦k≦6)の特徴ベクトルデータD2のノルムデータが正規分布であると仮定したときの確率密度関数f(x)により算出される値をプロットしたグラフ
状態1〜状態6についての状態遷移確率を示す表である。
状態1〜状態6についての状態遷移図。
状態1〜状態6についての状態遷移図。
状態1〜状態6についての状態遷移図。
状態1〜状態6についての状態遷移図。
パーティクル処理を説明するための図。
第1実施形態の第1変形例に係る状態判定装置1000Aの概略構成図。
第1実施形態の第1変形例のマッチング処理部7Aの概略構成図。
第1実施形態の第1変形例の状態判定部8Aの概略構成図。
第1実施形態の第2変形例に係る状態判定装置1000Bの概略構成図。
第1実施形態の第2変形例の状態判定部8Bの概略構成図。
CPUバス構成を示す図。

実施例

0108

[第1実施形態]
第1実施形態について、図面を参照しながら、以下、説明する。

0109

<1.1:状態判定装置の構成>
図1は、第1実施形態に係る状態判定装置1000の概略構成図である。

0110

図2は、第1実施形態のテンプレートデータ取得部4の概略構成図である。

0111

図3は、第1実施形態のアクティビティ値取得部5の概略構成図である。

0112

図4は、M=6の場合のアクティビティ値取得部5の概略構成図である。

0113

図5は、第1実施形態のマッチング処理部7の概略構成図である。

0114

図6は、第1実施形態の状態判定部8(M=6の場合)の概略構成図である。

0115

図7は、第1実施形態の時系列推定部9(M=6の場合)の概略構成図である。

0116

状態判定装置1000は、図1に示すように、データ入力部1と、特徴ベクトル取得部2と、切替器SEL1と、正規化部3と、テンプレートデータ取得部4と、アクティビティ値取得部5と、写像変換部6と、マッチング処理部7と、状態判定部8と、時系列推定部9とを備える。

0117

データ入力部1は、例えば、センター(例えば、加速度センサー)から出力される電気信号センサー出力信号)を入力する。データ入力部1は、入力された電気信号をディジタル信号に変換し、変換した信号を信号D1として、特徴ベクトル取得部2に出力する。

0118

特徴ベクトル取得部2は、データ入力部1から出力される信号D1を入力する。特徴ベクトル取得部2は、例えば、入力された信号D1に対して、周波数変換を行い、特徴ベクトルデータを取得する。そして、特徴ベクトル取得部2は、取得した特徴ベクトルデータを、信号D2(特徴ベクトルデータD2)として、正規化部3に出力する。

0119

正規化部3は、特徴ベクトル取得部2から出力される信号D2(特徴ベクトルデータD2)を入力する。正規化部3は、特徴ベクトルデータD2からノルム(ノルムデータ)Normを取得するとともに、特徴ベクトルデータD2に対して正規化処理を実行し、正規化特徴ベクトルデータD3を取得する。そして、正規化部3は、取得したノルムデータNormおよび正規化特徴ベクトルデータD3を、ベクトルデータvec_D3として、切替器SEL1に出力する。

0120

切替器SEL1は、正規化部3から出力されるベクトルデータvec_D3を入力する。切替器SEL1は、選択信号sel1に従い、ベクトルデータvec_D3を、(1)テンプレートデータ取得部4、または、(2)アクティビティ値取得部5および写像変換部6に出力する。なお、選択信号sel1は、状態判定装置1000の各機能部を制御する制御部(不図示)により生成される制御信号である。

0121

テンプレートデータ取得部4は、図2に示すように、ノルム取得部41と、ノルムデータ記憶部42と、SOM処理部43と、SOMデータ記憶部44と、テンプレートデータ生成部45と、テンプレートデータ記憶部46とを備える。

0122

ノルム取得部41は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3を入力する。ノルム取得部41は、ベクトルデータvec_D3からノルムデータNormを取り出し、取り出したノルムデータNormをノルムデータ記憶部42に記憶する。また、ノルム取得部41は、ノルムデータ記憶部42に記憶されているノルムデータを読み出し、読み出したノルムデータから、当該ノルムデータを取得したときの状態StateKごとに、当該ノルムデータの平均値Ave(StateK)と、標準偏差値σ(StateK)とを取得する。そして、ノルム取得部41は、取得したデータを、ベクトルデータvec_Prbとして、アクティビティ値取得部5に出力する。

0123

ノルムデータ記憶部42は、ノルム取得部41から出力されるノルムデータを記憶する。ノルムデータ記憶部42は、例えば、RAM(Random Access Memory)により実現される。また、ノルムデータ記憶部42は、ノルム取得部41からのデータ読み出し指示に従い、所定のノルムデータをノルム取得部41に出力する。

0124

SOM処理部43は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3を入力する。SOM処理部43は、ベクトルデータvec_D3から、正規化特徴ベクトルデータD3を取り出し、正規化特徴ベクトルデータD3を用いて、SOM処理を実行する。
(1)学習フェーズ入力層の各ノードと、出力層の各ニューロンとの結合係数を決定する処理を行うフェーズ)では、SOM処理部43は、正規化特徴ベクトルデータD3を用いて、SOM処理を実行し、入力層の各ノードと、出力層の各ニューロンとの結合係数を決定する。SOM処理部43は、上記処理が完了し、確定した入力層の各ノードと、出力層の各ニューロンとの結合係数のデータを、結合係数データwij_fixedとして、写像変換部6に出力する。
(2)テンプレート作成フェーズでは、SOM処理部43は、正規化特徴ベクトルデータD3を用いて、SOM処理を実行し、SOM出力データを、データD_som(t)(現時刻tのSOM出力データD_som(t))として、SOMデータ記憶部44に出力する。

0125

SOMデータ記憶部44は、SOM処理部43から出力されるSOM出力データD_som(t)を記憶する。SOMデータ記憶部44は、例えば、RAM(Random Access Memory)により実現される。

0126

テンプレートデータ生成部45は、SOMデータ記憶部44から、複数のSOM出力データD_som、例えば、時刻t〜時刻t+N−1に取得されたN個(N:自然数)のSOM出力データD_som(t)〜D_som(t+N−1)を読み出す。なお、テンプレートデータ生成部45が、SOMデータ記憶部44から読み出した複数のSOMデータを、ベクトルデータvec_D_somと表記する。テンプレートデータ生成部45は、SOMデータ記憶部44から読み出した複数のSOMデータからテンプレートデータを生成し、生成したテンプレートデータをテンプレートデータTmplとして、テンプレートデータ記憶部46に出力する。

0127

テンプレートデータ記憶部46は、テンプレートデータ生成部45から出力されるテンプレートデータTmplを記憶する。テンプレートデータ記憶部46は、例えば、RAM(Random Access Memory)により実現される。

0128

アクティビティ値取得部5は、図3に示すように、アクティビティ算出用データ取得部51と、M個(M:自然数)のアクティビティ算出部である第1アクティビティ算出部521〜第Mアクティビティ算出部52Mと、を備える。

0129

アクティビティ算出用データ取得部51は、テンプレートデータ取得部4のノルム取得部41から出力されるベクトルデータvec_Prbを入力する。そして、アクティビティ算出用データ取得部51は、ベクトルデータvec_Prbから、状態StateKごとに、特徴ベクトルデータD2のノルムデータの平均値Ave(StateK)と、標準偏差値σ(StateK)とを取得する。アクティビティ算出用データ取得部51は、第kの状態(k:自然数、1≦k≦M)の特徴ベクトルデータD2のノルムデータの平均値、標準偏差値を、それぞれ、Ave(k)、σ(k)として、第kアクティビティ算出部に出力する。

0130

第1アクティビティ算出部521は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3に含まれるノルムデータNormと、アクティビティ算出用データ取得部51から出力される第1状態の特徴ベクトルデータD2のノルムデータの平均値Ave(1)および標準偏差値σ(1)とを入力する。第1アクティビティ算出部521は、第1状態の特徴ベクトルデータD2のノルムデータの平均値Ave(1)および標準偏差値σ(1)に基づいて、ノルムデータNormから、第1状態のアクティビティ値D_act(1)を算出し、算出した第1状態のアクティビティ値D_act(1)を状態判定部8に出力する。

0131

なお、第2アクティビティ算出部522〜第Mアクティビティ算出部52Mについても、同様である。

0132

アクティビティ値取得部5は、第1アクティビティ算出部521〜第Mアクティビティ算出部52Mにより取得されたアクティビティ値D_act(1)〜D_act(M)を、ベクトルデータvec_D_actとして、状態判定部8に出力する。

0133

なお、以下では、説明便宜のため、M=6の場合について、説明する。

0134

図4は、M=6の場合のアクティビティ値取得部5の概略構成図である。

0135

写像変換部6は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3に含まれる正規化特徴ベクトルデータD3を入力する。また、写像変換部6は、SOM処理部43により、確定された、入力層の各ノードと、出力層の各ニューロンとの結合係数データwij_fixedを入力する。写像変換部6は、正規化特徴ベクトルデータD3に対して、結合係数データwij_fixedを用いて、SOM処理を実行し、SOM出力データD_somを取得する。そして、写像変換部6は、取得したSOM出力データD_somをマッチング処理部7に出力する。

0136

マッチング処理部7は、写像変換部6から出力されるSOM出力データD_somを入力する。また、マッチング処理部7は、テンプレートデータ記憶部46から、複数のテンプレートデータTmplを読み出す。なお、マッチング処理部7が、テンプレートデータ記憶部46からから読み出した複数のテンプレートデータを、ベクトルデータvec_Tmplと表記する。

0137

マッチング処理部7は、SOM出力データD_somと、テンプレートデータ記憶部46からから読み出した複数のテンプレートデータとを用いてマッチング処理を実行し、テンプレートデータごとに、適合度データD_fを取得する。そして、マッチング処理部7は、取得したテンプレートデータごとの適合度データD_fを、ベクトルデータvec_D_fとして、状態判定部8に出力する。

0138

マッチング処理部7は、図5に示すように、TPデータ取得部71と、M個(M:自然数)の内積算出部である第1内積算出部721〜第M内積算出部72Mと、を備える。

0139

TPデータ取得部71は、テンプレートデータ記憶部46から、複数のテンプレートデータTmpl(M個のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M))を読み出す。そして、TPデータ取得部71は、読み出したM個のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(M)を、それぞれ、第1内積算出部721〜第M内積算出部72Mに出力する。

0140

第1内積算出部721は、写像変換部6から出力されるSOM出力データD_somと、TPデータ取得部71から出力されるテンプレートデータTmpl(1)とを入力する。第1内積算出部721は、SOM出力データD_somと、テンプレートデータTmpl(1)とを用いて、内積を算出する処理を実行する。そして、第1内積算出部721は、算出した内積の値を示す信号を、信号D_f(1)として、状態判定部8に出力する。

0141

なお、第2内積算出部722〜第M内積算出部72Mについても、同様である。

0142

すなわち、第k内積算出部72kは、写像変換部6から出力されるSOM出力データD_somと、TPデータ取得部71から出力されるテンプレートデータTmpl(k)とを入力する(k:自然数。1≦k≦M)。第k内積算出部72kは、SOM出力データD_somと、テンプレートデータTmpl(k)とを用いて、内積を算出する処理を実行する。そして、第k内積算出部72kは、算出した内積の値を示す信号を、信号D_f(k)として、状態判定部8に出力する。

0143

なお、第1内積算出部721〜第M内積算出部72Mから、それぞれ、出力される信号D_f(1)〜D_f(M)を、まとめて、ベクトルデータvec_Tmplと表記する。

0144

なお、以下では、説明便宜のために、M=6の場合について、説明する。

0145

状態判定部8は、図6に示すように、第1判定部81〜第6判定部86を備える。

0146

第1判定部81は、第1内積算出部721により取得された内積の値D_f(1)(信号D_f(1))と、第1アクティビティ算出部521により取得されたアクティビティ値D_act(1)とを入力する。第1判定部81は、内積の値D_f(1)と、アクティビティ値D_act(1)とから、状態評価値D_deci(1)を取得し、取得した状態評価値を示す信号を、信号D_deci(1)として、時系列推定部9に出力する。

0147

なお、第2判定部82〜第6判定部86についても、同様である。

0148

すなわち、第k判定部8k(k:自然数、1≦k≦6)は、第k内積算出部72kにより取得された内積の値D_f(k)(信号D_f(k))と、第kアクティビティ算出部52kにより取得されたアクティビティ値D_act(k)とを入力する。第k判定部8kは、内積の値D_f(k)と、アクティビティ値D_act(k)とから、状態評価値D_deci(k)を取得し、取得した状態評価値を示す信号を、信号D_deci(k)として、時系列推定部9に出力する。

0149

なお、第1判定部81〜第6判定部86から、それぞれ、出力される信号D_deci(1)〜D_deci(6)を、まとめて、ベクトルデータvec_D_deciと表記する。

0150

なお、上記は、M=6の場合について説明しているが、Mは、「6」に限定されず、他の数であってもよい。

0151

時系列推定部9は、図7に示すように、PF処理部(パーティクルフィルタ処理部)91と、状態推定部92とを備える。

0152

PF処理部91は、状態判定部8から出力されるベクトルデータvec_D_deciと、状態判定装置1000の各機能部を制御する制御部(不図示)から出力される状態遷移確率データD_tr_prbとを入力する。PF処理部91は、ベクトルデータvec_D_deciに対してパーティクルフィルタ処理を実行し、状態1〜状態6についてのパーティクルフィルタ出力値(状態推定値)D_pf(1)〜D_pf(6)を取得する。そして、PF処理部91は、取得した状態1〜状態6についてのパーティクルフィルタ出力値(状態推定値)D_pf(1)〜D_pf(6)を状態推定部92に出力する。

0153

状態推定部92は、PF処理部91から出力される状態1〜状態6についてのパーティクルフィルタ出力値(状態推定値)D_pf(1)〜D_pf(6)を入力する。状態推定部92は、状態1〜状態6についてのパーティクルフィルタ出力値(状態推定値)D_pf(1)〜D_pf(6)に基づいて、現時刻tの状態を推定し、推定結果を示すデータをデータDoutとして外部に出力する。

0154

<1.2:状態判定装置の動作>
以上のように構成された状態判定装置1000の動作について、以下、説明する。

0155

なお、以下では、人の状態を検知するための加速度センサー(不図示)からの出力が、状態判定装置1000に入力される場合を一例として、説明する。そして、説明便宜のため、人の状態として、以下の6つの状態(人の行動の状態)を、状態判定装置1000にて、判別する場合について、以下、説明する。
(1)Sitting状態(座っている状態)
(2)Standing状態(立っている状態)
(3)Running状態(走っている状態)
(4)Walking状態(歩いている状態)
(5)UpStairs状態(階段を上っている状態)
(6)DownStairs状態(階段を下っている状態)
以下では、状態判定装置1000の動作について、(1)学習フェーズの動作、(2)テンプレート作成フェーズの動作、および、(3)状態判定処理フェーズの動作、に分けて説明する。

0156

(1.2.1:学習フェーズの動作)
まず、状態判定装置1000の学習フェーズの動作について、説明する。

0157

人の状態を検知するための加速度センサー(不図示)からの出力が、信号Dinとして、データ入力部1に入力される。なお、加速度センサーは、例えば、人体に装着される。

0158

データ入力部1は、信号Dinをサンプリング(A/D変換)して、離散データ(デジタルデータ)として取得する。そして、データ入力部1は、取得した離散データ(デジタルデータ)を、信号D1として、特徴ベクトル取得部2に出力する。

0159

特徴ベクトル取得部2は、データ入力部1により取得された離散データD1(デジタルデータD1)に対して、例えば、Gabor wavelet変換を用いて周波数領域のデータに変換することで、デジタルデータD1の各周波数のスペクトルの強度と位相とを取得する。

0160

そして、特徴ベクトル取得部2は、例えば、上記処理により取得した周波数スペクトル強度の一部の帯域のデータを、特徴ベクトルデータD2として、取得する。

0161

なお、離散データD1(デジタルデータD1)から、周波数領域のデータを取得するために用いる変換は、Gabor wavelet変換に限定されることはなく、例えば、離散フーリエ変換高速フーリエ変換ウェーブレット変換等を用いてもよい。

0162

図8は、データ入力部1により取得されたデジタルデータD1(時系列のデータD1)(上図)と、当該デジタルデータD1を周波数変換して取得された周波数領域のデータD2(下図)とを示す図である。

0163

図8の場合、特徴ベクトル取得部2は、周波数領域のデータD2として、8次元のデータ(パラメータ8個からなるベクトルデータ(0〜5Hzの範囲に含まれる8つの周波数成分のデータ))として、取得している。

0164

なお、以下では、説明便宜のため、特徴ベクトル取得部2は、8次元のデータ(パラメータ8個からなるベクトルデータ(0〜5Hzの範囲に含まれる8つの周波数成分のデータ))を、データD2として取得するものとして、説明する。

0165

上記のようにして、特徴ベクトル取得部2により取得された特徴ベクトルデータD2は、特徴ベクトル取得部2から正規化部3に出力される。

0166

正規化部3は、特徴ベクトルデータD2からノルム(ノルムデータ)Normを取得するとともに、特徴ベクトルデータD2に対して正規化処理を実行し、正規化特徴ベクトルデータD3を取得する。

0167

具体的には、正規化部3は、特徴ベクトルデータD2を、
D2=(x1,x2,・・・、xn)
とすると、
Norm=sqrt(x1^2+x2^2+・・・+xn^2)
sqrt(x):xの平方根
に相当する処理により、ノルムデータNormを取得する。

0168

また、正規化部3は、特徴ベクトルデータD2を、ノルムデータNormにより除算することで、正規化特徴ベクトルデータD3を取得する。つまり、正規化部3は、特徴ベクトルデータD2の各要素(ベクトルの各要素)を、ノルムデータNormにより除算することで、ノルムが「1」となる正規化特徴ベクトルデータD3を取得する。

0169

上記にように取得された、ノルムデータNormおよび正規化特徴ベクトルデータD3は、ベクトルデータvec_D3として、正規化部3から切替器SEL1に出力される。

0170

状態判定装置1000の各機能部を制御する制御部(不図示)は、切替器SEL1の端子0を選択するための選択信号sel1を生成し、生成した選択信号sel1を切替器SEL1に出力する。

0171

切替器SEL1は、選択信号sel1に従い、ベクトルデータvec_D3を、テンプレートデータ取得部4に出力する。

0172

テンプレートデータ取得部4のSOM処理部43は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3に含まれる正規化特徴ベクトルデータD3を用いて、SOM処理を実行し、入力層の各ノードと、出力層の各ニューロンとの結合係数を決定する。この処理について、図9を参照しながら、説明する。

0173

図9は、SOM処理を説明するための図であり、SOMの構造を模式的に示す図である。なお、図9に示すように、出力層のニューロンが配置される平面を規定するためのi軸、j軸を設定する。

0174

入力データがn次元実数ベクトルvec_x=(x1,x2,・・・,xn)で与えられ、2次元SOMがm1×m2(=M1)個の格子点上に配置されたニューロンを持つとする。つまり、図9に示すように、入力層が、n個のノードを有しており、出力層が、m1×m2(=M1)個の格子点上に配置されたニューロンを有している。

0175

入力データvec_xを入力するための入力層の各ノード(n個の入力ノードのそれぞれ)は、全てのニューロン(全ての出力ノード)に結合している。出力層の2次元格子配列上の(i,j)に位置するニューロンui,jは、その入力データvec_xの各要素に荷重を付加して結合するための可変結合荷重ベクトルvec_wij=(wij_1,wij_2,・・・,wij_n)を有している。この結合荷重ベクトルvec_wijを参照ベクトルと呼ぶ。

0176

なお、wij_kは、座標(i,j)の出力ノードと、k番目の入力ノードとの結合荷重である。

0177

SOM処理部43は、以下の≪ステップ1≫、≪ステップ2≫の処理により、SOM処理を実行する。

0178

≪ステップ1:初期化≫
SOM処理部43は、入力データベクトル数をn、繰返し数をT(>=n)とすると、時刻t=0において、vec_w11,vec_w12,・・・,vec_wmmの初期値ランダムに設定する(乱数を用いて設定する)。

0179

≪ステップ2:学習≫
SOM処理部43は、時刻tにおいて、次の操作を行う。
(2A):
SOM処理部43は、時刻tの入力データvec_x(t)と、時刻t−1の各参照ベクトルvec_wij(t−1)との間のユークリッド距離dis(vec_x(t),vec_wij(t−1))を求める。なお、dis(vec1,vec2)は、ベクトルvec1とベクトルvec2とのユークリッド距離を求める関数である。
(2B):
SOM処理部43は、ユークリッド距離が最小であるニューロンuIJを特定し、特定したニューロンを勝ちニューロンuIJとする。ニューロンuIJは、座標(I,J)のニューロンである。

0180

なお、SOM処理部43は、時刻tの入力データvec_x(t)と、時刻t−1の各参照ベクトルvec_wij(t−1)と内積の値が最大であるニューロンuIJを特定し、特定したニューロンを勝ちニューロンuIJとしてもよい。
(2C):
SOM処理部43は、時刻tの参照ベクトルvec_wij(t)を、次式により学習(取得)する。
vec_wij(t)=vec_wij(t−1)+h((i,j),(I,J),t)×(vec_x(t)−vec_wij(t−1))
ここで、hは近傍関数と呼ばれる関数であり、次の性質を持つ関数である。
(1)関数hは、tに関する単調減少関数であり、tが無限大で「0」に収束する。
(2)関数hは、格子点(i,j)と格子点(I,J)とのユークリッド距離dis(vec_uij,vec_uIJ)に関して、単調減少関数である。また、関数hの単調減少の程度は、tが増加するほど大きくなる。なお、vec_uijは、所定の点(例えば、原点)からニューロンuijの位置までのベクトルであり、vec_uIJは、所定の点(例えば、原点)からニューロンuIJの位置までのベクトルである。

0181

さらに、時刻t+1においても、SOM処理部43は、上記と同様の処理を実行する。

0182

なお、時刻t+1は、時刻tの次に、正規化部3により、正規化特徴ベクトルデータD3が取得され、取得された当該正規化特徴ベクトルデータD3がSOM処理部43に入力された時刻を示す。

0183

SOM処理部43は、時刻t=Tとなるまで、上記処理を繰り返し実行する。

0184

SOM処理部43は、上記のSOM処理を実行し、上記のSOM処理が完了したときの参照ベクトルvec_wijを、確定した参照ベクトルvec_wij_fixedとして取得する。そして、SOM処理部43は、確定した参照ベクトルvec_wij_fixedを、写像変換部6に出力する。

0185

なお、以下では、説明便宜のため、入力データvec_x、すなわち、正規化特徴ベクトルデータD3が、8つの周波数成分データからなり、かつ、2次元SOMが32×32個の格子点上に配置されたニューロンを持つと場合を、一例として、説明する。

0186

また、状態判定装置1000は、学習フェーズの動作において、ノルムデータの処理を行う。

0187

具体的には、ノルム取得部41は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3からノルムデータNormを取り出し、取り出したノルムデータNormをノルムデータ記憶部42に記憶する。つまり、ノルム取得部41は、所定の状態(例えば、Walking状態)が継続されているときに状態判定装置1000に入力されるデータから取得されたベクトルデータvec_D3からノルムデータNormを取り出し、取り出したノルムデータNormをノルムデータ記憶部42に記憶する。

0188

そして、ノルム取得部41は、所定の状態(例えば、Walking状態)が継続されているときにノルムデータ記憶部42に記憶されたノルムデータを読み出し、読み出したノルムデータから、当該ノルムデータを取得したときの状態StateKごとに、当該ノルムデータの平均値Ave(StateK)と、標準偏差値σ(StateK)とを取得する。そして、ノルム取得部41は、取得したデータを、ベクトルデータvec_Prbとして、アクティビティ値取得部5に出力する。

0189

このようにして、ノルム取得部41により取得されたデータの一例を以下に示す。
(1)Sitting状態(状態1)
Ave(1)=0.082989
σ(1)=0.059778
(2)Standing状態(状態2)
Ave(2)=0.334777
σ(2)=0.224319
(3)Running状態(状態3)
Ave(3)=31.286555
σ(3)=2.630188
(4)Walking状態(状態4)
Ave(4)=12.395692
σ(4)=3.409114
(5)UpStairs状態(状態5)
Ave(5)=8.146392
σ(5)=1.912558
(6)DownStairs状態(状態6)
Ave(6)=25.002112
σ(6)=3.254508
以下では、上記のデータを処理する場合について、説明する。

0190

上記のデータは、ベクトルデータvec_Prbとして、ノルム取得部41からアクティビティ値取得部5に出力される。

0191

(1.2.2:テンプレート作成フェーズの動作)
次に、状態判定装置1000のテンプレート作成フェーズの動作について、説明する。

0192

テンプレート作成フェーズでは、状態判定装置1000は、
(1)Sitting状態(座っている状態)のテンプレートデータ、
(2)Standing状態(立っている状態)のテンプレートデータ、
(3)Running状態(走っている状態)のテンプレートデータ、
(4)Walking状態(歩いている状態)のテンプレートデータ、
(5)UpStairs状態(階段を上っている状態)のテンプレートデータ、および、
(6)DownStairs状態(階段を下っている状態)のテンプレートデータ
を作成する。

0193

まず、Walking状態(歩いている状態)のテンプレートデータを作成する場合について、説明する。

0194

この場合、人がWalking状態(歩いている状態)を継続しているときの加速度センサー(不図示)からの出力を、信号Dinとして、データ入力部1に入力する。

0195

データ入力部1は、信号Dinをサンプリング(A/D変換)して、離散データ(デジタルデータ)として取得する。そして、データ入力部1は、取得した離散データ(デジタルデータ)を、信号D1として、特徴ベクトル取得部2に出力する。

0196

特徴ベクトル取得部2は、データ入力部1により取得された離散データD1(デジタルデータD1)に対して、例えば、Gabor wavelet変換を用いて周波数領域のデータに変換することで、デジタルデータD1の各周波数のスペクトルの強度と位相とを取得する。

0197

そして、特徴ベクトル取得部2は、例えば、上記処理により取得した周波数スペクトル強度の一部の帯域のデータを、特徴ベクトルデータD2として、取得する。

0198

特徴ベクトル取得部2により取得された特徴ベクトルデータD2は、特徴ベクトル取得部2から正規化部3に出力される。

0199

正規化部3は、特徴ベクトルデータD2からノルム(ノルムデータ)Normを取得するとともに、特徴ベクトルデータD2に対して正規化処理を実行し、正規化特徴ベクトルデータD3を取得する。

0200

そして、正規化部3は、取得した、ノルムデータNormおよび正規化特徴ベクトルデータD3を、ベクトルデータvec_D3として、切替器SEL1に出力する。

0201

状態判定装置1000の各機能部を制御する制御部(不図示)は、切替器SEL1の端子0を選択するための選択信号sel1を生成し、生成した選択信号sel1を切替器SEL1に出力する。

0202

切替器SEL1は、選択信号sel1に従い、ベクトルデータvec_D3を、SOM処理部43に出力する。

0203

SOM処理部43は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3から正規化特徴ベクトルデータD3を取り出し、正規化特徴ベクトルデータD3を用いて、SOM処理を実行する。なお、このとき、SOM処理に用いる結合荷重ベクトル(参照ベクトル)vec_wijは、上記の学習フェーズで確定させた結合荷重ベクトル(参照ベクトル)vec_wij_fixedである。
SOM処理部43は、正規化特徴ベクトルデータD3に対して、結合荷重ベクトル(参照ベクトル)vec_wij_fixedにより、SOM処理を実行し、現時刻tのSOMデータD_som(t)を取得する。そして、SOM処理部43は、取得した現時刻tのSOMデータD_som(t)をSOMデータ記憶部44に出力する。

0204

SOMデータ記憶部44は、SOM処理部43から出力されるSOM出力データD_som(t)を記憶する。

0205

時刻t=1からt=Nの期間、人がWalking状態(歩いている状態)を継続させ、状態判定装置1000において、上記処理を実行する。そして、SOM処理部43は、時刻t=1からt=Nの期間中に取得したN個のSOM出力データD_som(t)をSOMデータ記憶部44に記憶する。

0206

テンプレートデータ生成部45は、SOMデータ記憶部44から、時刻t=1からt=Nの期間(人がWalking状態(歩いている状態)を継続していた期間)に取得されたN個(N:自然数)のSOM出力データD_som(1)〜D_som(N)を読み出す。そして、テンプレートデータ生成部45は、SOM出力データD_som(1)〜D_som(N)を用いて、2次元SOM上の同じ座標位置の出力値(同一の出力ノードの出力値)の平均値を算出する。そして、算出した平均値を各ノード(SOMの出力ノードに対応するノード)の値とすることで、Walking状態(歩いている状態)のテンプレートデータを取得する。

0207

つまり、時刻tのときの特徴ベクトルデータvec_x(t)を、
vec_x(t)=(x1(t),x2(t),・・・,xN1(t))
N1=8
とし、学習フェーズを完了し、確定された結合荷重ベクトルf_vec_wijを、
f_vec_wij=(wij_1,wij_2,・・・,wij_N1)
N1=8
とし、時刻tの2次元SOM上の(i,j)の位置にあるニューロン(出力ノード)の出力値をDij(t)とすると、



N1=8
である。

0208

なお、wij_kは、座標(i,j)の出力ノードと、k番目の入力ノードとの結合荷重である。

0209

テンプレートデータ生成部45は、下記数式に相当する処理により、2次元SOM上の(i,j)の位置にあるニューロン(出力ノード)に対応するノードのテンプレートデータの値gijを取得する。



テンプレートデータ生成部45は、上記処理により算出した、座標(i,j)のノードに、値gijを割り付けることで、2次元のテンプレートデータを取得する。

0210

図10は、テンプレートデータの一例を示す図である。

0211

具体的には、図10(a)は、Sitting状態(座っている状態(状態1))のテンプレートデータであり、図10(b)は、Standing状態(立っている状態(状態2))のテンプレートデータであり、図10(c)は、Running状態(走っている状態(状態3))のテンプレートデータである。

0212

図10(d)は、Walking状態(歩いている状態(状態4))のテンプレートデータであり、図10(e)は、Upstairs状態(階段を上っている状態(状態5))のテンプレートデータであり、図10(f)は、DownStairs状態(階段を下っている状態(状態6))のテンプレートデータである。

0213

例えば、図10(d)は、時刻t=1からt=Nの期間(人がWalking状態(歩いている状態)を継続していた期間)に取得されたN個(N:自然数)のSOM出力データD_som(1)〜D_som(N)から、上記処理により取得したテンプレートデータTmpl(4)(32×32のデータからなる2次元データ)である。図10(d)のテンプレートデータTmpl(1)の座標(i,j)の位置の値(画素値)は、上記により算出された値gijである。

0214

なお、図10に示したテンプレートデータにおいて、値gijは、0から1の値をとるように正規化されている(0≦gij≦1)。そして、図10に示したテンプレートデータは、gij=0の画素階調値「0」(画素値「0」(W0%に相当する画素値))の画素とし、gij=1の画素を階調値「1」(画素値「1」(W100%に相当する画素値))の画素とする画像データとして示している。

0215

上記のようにして、テンプレートデータ生成部45により、取得されたWalking状態(歩いている状態)のテンプレートデータTmpl(4)は、テンプレートデータ記憶部46に記憶される。

0216

Running状態(走っている状態)のテンプレートデータ(このテンプレートデータを、テンプレートデータTmpl(3)とする。)の作成処理も、上記と同様に行われる。

0217

つまり、時刻t=1からt=Nの期間において、人がRun状態(走っている状態)を継続し、人がRunning状態(走っている状態)を継続しているときの加速度センサー(不図示)からの出力を、信号Dinとして、データ入力部1に入力する。そして、状態判定装置1000では、上記と同様の処理を実行することで、Running状態(走っている状態)のテンプレートデータTmpl(3)を取得する。そして、取得されたRunning状態(走っている状態)のテンプレートデータTmpl(3)は、テンプレートデータ記憶部46に記憶される。

0218

なお、図10(c)は、時刻t=1からt=Nの期間(人がRunning状態(走っている状態)を継続していた期間)に取得されたN個(N:自然数)のSOM出力データD_som(1)〜D_som(N)から、上記処理により取得したテンプレートデータTmpl(3)(32×32のデータからなる2次元データ)である。

0219

また、他の状態のテンプレートデータの作成処理も、上記と同様に行われる。

0220

なお、上記では、テンプレートデータ生成部45は、SOM出力データD_som(1)〜D_som(N)を用いて、2次元SOM上の同じ座標位置の出力値(同一の出力ノードの出力値)の平均値を算出することでテンプレートデータを作成する場合について説明した。しかしながら、この方法に限定されることはなく、例えば、テンプレートデータ生成部45は、以下の処理(「処理1」〜「処理4」)により、テンプレートデータを作成するようにしてもよい。
(1)処理1(出力値の閾値処理)
テンプレートデータ生成部45は、SOM出力データD_som(1)〜D_som(N)を用いて、2次元SOM上の同じ座標位置の出力値(同一の出力ノードの出力値)Dij(t)を所定の閾値Th1と比較し、Dij(t)≧Th1である出力値Dij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとする。

0221

この処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。

0222

ステップS1において、テンプレートデータ生成部45は、時刻を表す変数t、カウンタ値Cnt、および、合計値Sumを、それぞれ、「0」に設定する。

0223

ステップS2において、テンプレートデータ生成部45は、時刻を表す変数を、1だけインクリメントする。

0224

そして、テンプレートデータ生成部45は、2次元SOM上の同じ座標位置の出力値(同一の出力ノードの出力値)Dij(t)を所定の閾値Th1と比較し、Dij(t)≧Th1である場合(ステップS3で「Yes」の場合)、合計値Sumに、出力値Dij(t)を加算し(ステップS4)、さらに、カウンタ値Cntを1だけインクリメントする(ステップS5)。

0225

一方、Dij(t)≧Th1ではない場合(ステップS3で「No」の場合)、テンプレートデータ生成部45は、処理を、ステップS6に進める。

0226

ステップS6において、t≧Nではない場合、テンプレートデータ生成部45は、処理をステップS2に戻し、t≧Nである場合、テンプレートデータ生成部45は、最終カウント値N1に、カウント値Cntを代入し(ステップS7)、さらに、
gij=Sum/N1
により、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijを取得する(ステップS8)。

0227

このように処理することで、SOMの出力値が所定の閾値よりも小さい値を除いた平均値を、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることができるため、より適切なテンプレートデータを作成することができる。
(2)処理2(出力値の分散値の閾値処理)
テンプレートデータ生成部45は、SOM出力データD_som(1)〜D_som(N)を用いて、2次元SOM上の同じ座標位置の出力値(同一の出力ノードの出力値)Dij(t)の分散値vijを、以下の数式に相当する処理により、算出する。






そして、テンプレートデータ生成部45は、分散値vijを、所定の閾値Th2と比較する。そして、テンプレートデータ生成部45は、vij≦Th2を満たす、座標(i,j)のSOMの出力値Dij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとする。

0228

なお、テンプレートデータ生成部45は、vij≦Th2を満たさない場合、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijを「0」にする。

0229

このように処理することで、SOMの出力値Dij(t)の時間方向の分散が小さい値のみを用いて算出した平均値を、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることができるため、より適切なテンプレートデータを作成することができる。つまり、上記のように処理することで、時間方向にばらつきの少ないSOMの出力値Dij(t)の平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとすることができるため、より適切なテンプレートデータを作成することができる。
(3)処理3(処理1と処理2の組み合わせ処理
テンプレートデータ生成部45は、上記処理1と上記処理2とを組み合わせた処理により、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijを取得するようにしてもよい。

0230

つまり、テンプレートデータ生成部45は、分散値vijを、所定の閾値Th2と比較する。そして、テンプレートデータ生成部45は、vij≦Th2を満たす、座標(i,j)のSOMの出力値Dij(t)であって、かつ、出力値Dij(t)が所定の閾値Th1よりも大きいもののみの平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとする。

0231

なお、テンプレートデータ生成部45は、vij≦Th2を満たさない場合、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijを「0」にする。

0232

このように、処理1と処理2を組み合わせた処理により、さらにより適切なテンプレートデータを作成することができる。
(4)処理4(n1×σ以内のデータによる処理)
テンプレートデータ生成部45は、分散値vijから、
σij=sqrt(vij)
sqrt(x):xの平方根を取得する関数
に相当する処理より、座標(i,j)のSOMの出力値Dij(t)の標準偏差σijを取得する。

0233

そして、テンプレートデータ生成部45は、Dij(t)−AveDij≦n1×σij(n1:正の実数)を満たす場合、座標(i,j)のSOMの出力値Dij(t)の平均値を算出し、算出した平均値を座標(i,j)のテンプレートデータの値gijとする。

0234

一方、テンプレートデータ生成部45は、abs(Dij(t)−AveDij)≦n1×σij(n1:正の実数、abs(x)はxの絶対値を取得する関数)を満たさない場合、座標(i,j)のテンプレートデータの値gijを「0」にする。

0235

このように処理することで、SOMの出力値Dij(t)が、平均値からn1×σ以内の範囲に含まれる場合のデータを用いて、テンプレートデータを作成することができる。

0236

例えば、n1=3とした場合、上記のように処理することで、SOMの出力値Dij(t)が、平均値から3σ以内の範囲に含まれる場合のデータを用いて、テンプレートデータを作成することができる。状態判定装置1000では、例えば、SOMの出力値Dij(t)が正規分布すると仮定したときに、全体の99.7%の範囲に含まれるデータを用いて、テンプレートデータを作成しようとする場合、n1=3に設定すればよい。このように、状態判定装置1000では、n1の値を調整することで、テンプレートデータを作成するために用いるSOMの出力値Dij(t)の範囲を調整することができる。

0237

以上のようにして、状態判定装置1000では、テンプレートデータが作成される。

0238

なお、テンプレートデータの各要素の値gijの総和が「1」となるように正規化するようにしてもよい。このように正規化することで、テンプレートデータと、SOM出力データとの相関度合いを判定する処理において、どのテンプレートを用いる場合であっても、相関度合いを示す値(例えば、内積の値やユークリッド距離の値)のとりうる範囲を一定(共通)にすることができるため、分類判定処理が容易になる。

0239

(1.2.3:状態判定処理フェーズの動作)
次に、状態判定装置1000の状態判定処理フェーズの動作について、説明する。

0240

図12は、データ入力部1が取得した信号D1の波形(Walking状態のときの波形)を示す図(上図)と、特徴ベクトル取得部2が、信号D1から取得した特徴ベクトルデータD2(左下図)と、写像変換部6が、正規化特徴ベクトルデータD3から取得したSOM出力データD_som(1)とを示す図である。

0241

図13は、データ入力部1が取得した信号D1の波形(Running状態のときの波形)を示す図(上図)と、特徴ベクトル取得部2が、信号D1から取得した特徴ベクトルデータD2(左下図)と、写像変換部6が、正規化特徴ベクトルデータD3から取得したSOM出力データD_som(2)とを示す図である。

0242

人の状態を検知するための加速度センサー(不図示)からの出力が、信号Dinとして、データ入力部1に入力される。なお、加速度センサーは、例えば、人体に装着される。

0243

データ入力部1は、信号Dinをサンプリング(A/D変換)して、離散データ(デジタルデータ)として取得する。そして、データ入力部1は、取得した離散データ(デジタルデータ)を、信号D1として、特徴ベクトル取得部2に出力する。

0244

例えば、Walking状態のときは、図12の上図に示すような信号D1が取得される。Running状態のときは、図13の上図に示すような信号D1が取得される。

0245

特徴ベクトル取得部2は、学習フェーズでの処理と同様にして、データ入力部1により取得された離散データD1(デジタルデータD1)から、特徴ベクトルデータD2を取得する。

0246

例えば、Walking状態のときは、図12の左下図に示すような特徴ベクトルデータD2が取得される。Running状態のときは、図13の左下図に示すような特徴ベクトルデータD2が取得される。

0247

そして、特徴ベクトル取得部2により取得された特徴ベクトルデータD2は、特徴ベクトル取得部2から正規化部3に出力される。

0248

正規化部3は、学習フェーズでの処理と同様にして、特徴ベクトルデータD2から、ノルムデータNorm、および、正規化特徴ベクトルデータD3を取得する。そして、正規化部3は、取得したデータをベクトルデータvec_D3として、切替器SEL1に出力する。

0249

なお、図12の場合に取得されるノルムデータNormが「11.5」であり、図13の場合に取得されるノルムデータNormが「31.0」であるものとする。

0250

状態判定装置1000の各機能部を制御する制御部(不図示)は、切替器SEL1の端子1を選択するための選択信号sel1を生成し、生成した選択信号sel1を切替器SEL1に出力する。

0251

切替器SEL1は、選択信号sel1に従い、ベクトルデータvec_D3を、アクティビティ値取得部5および写像変換部6に出力する。

0252

アクティビティ値取得部5の第1アクティビティ算出部521は、切替器SEL1から出力されるベクトルデータvec_D3に含まれるノルムデータNormと、アクティビティ算出用データ取得部51から出力される状態1(Sitting)の特徴ベクトルデータD2のノルムデータの平均値Ave(1)および標準偏差値σ(1)とを入力する。第1アクティビティ算出部521は、状態1の特徴ベクトルデータD2のノルムデータの平均値Ave(1)および標準偏差値σ(1)に基づいて、ノルムデータNormから、第1状態のアクティビティ値D_act(1)を算出する。

0253

具体的には、アクティビティ値取得部5は、状態1の特徴ベクトルデータD2のノルムデータが正規分布であると仮定し、アクティビティ値D_act(1)を正規分布に従う確率密度関数f(x)により、算出する。すなわち、アクティビティ値取得部5は、下記数式に相当する処理を行うことで、アクティビティ値D_act(1)を取得する。



μ:平均値
σ:標準偏差
なお、本実施形態では、状態1の特徴ベクトルデータD2のノルムデータの平均値Ave(1)、標準偏差値σ(1)は、
Ave(1)=0.082989
σ(1)=0.059778
であるので、上式において、
μ=Ave(1)=0.082989
σ=σ(1)=0.059778
として、アクティビティ値取得部5は、確率密度関数f(x)の値を算出し、算出した値を、アクティビティ値D_act(1)として取得する。

0254

アクティビティ値取得部5は、このようにして取得した状態1(Sitting)のアクティビティ値D_act(1)を状態判定部8に出力する。

0255

第2アクティビティ算出部522は、上記と同様の処理を行うことで、状態2(Standing)のアクティビティ値D_act(2)を取得する。

0256

つまり、第2アクティビティ算出部522は、
μ=Ave(2)=0.334777
σ=σ(2)=0.224319
として、上記確率密度関数f(x)の値を算出し、算出した値を、アクティビティ値D_act(2)として取得する。

0257

第3アクティビティ算出部523は、上記と同様の処理を行うことで、状態3(Running)のアクティビティ値D_act(3)を取得する。

0258

つまり、第3アクティビティ算出部523は、
μ=Ave(3)=31.286555
σ=σ(3)=2.630188
として、上記確率密度関数f(x)の値を算出し、算出した値を、アクティビティ値D_act(3)として取得する。

0259

第4アクティビティ算出部524は、上記と同様の処理を行うことで、状態4(Walking)のアクティビティ値D_act(4)を取得する。

0260

つまり、第4アクティビティ算出部524は、
μ=Ave(4)=12.395692
σ=σ(4)=3.409114
として、上記確率密度関数f(x)の値を算出し、算出した値を、アクティビティ値D_act(4)として取得する。

0261

第5アクティビティ算出部525は、上記と同様の処理を行うことで、状態5(UpStairs)のアクティビティ値D_act(5)を取得する。

0262

つまり、第5アクティビティ算出部525は、
μ=Ave(5)=8.146392
σ=σ(5)=1.912558
として、上記確率密度関数f(x)の値を算出し、算出した値を、アクティビティ値D_act(5)として取得する。

0263

第6アクティビティ算出部526は、上記と同様の処理を行うことで、状態6(DownStairs)のアクティビティ値D_act(6)を取得する。

0264

つまり、第6アクティビティ算出部526は、
μ=Ave(6)=25.002112
σ=σ(6)=3.254508
として、上記確率密度関数f(x)の値を算出し、算出した値を、アクティビティ値D_act(6)として取得する。

0265

図14は、状態k(k:自然数、1≦k≦6)の特徴ベクトルデータD2のノルムデータが正規分布であると仮定したときの確率密度関数f(x)により算出される値をプロットしたグラフである。つまり、正規分布に従う確率密度関数f(x)の変数xを、ノルムデータNormとし、状態kの平均値および標準偏差値が上記である場合の確率密度関数f(x)のグラフである。

0266

例として、x=Norm=11.5の場合(図12の場合)と、x=Norm=31.0の場合(図13の場合)に、アクティビティ値取得部5により取得されるアクティビティ値D_act(k)を以下に示す。
(1)x=Norm=11.5の場合(図12の場合)
D_act(1)=0.00
D_act(2)=0.00
D_act(3)=0.00
D_act(4)=0.11
D_act(5)=0.04
D_act(4)=0.00
この場合、状態4(Walking)のアクティビティ値D_act(4)が大きな値となる。
(2)x=Norm=31.0の場合(図13の場合)
D_act(1)=0.00
D_act(2)=0.00
D_act(3)=0.15
D_act(4)=0.00
D_act(5)=0.00
D_act(4)=0.02
この場合、状態3(Running)のアクティビティ値D_act(3)が大きな値となる。

0267

以上のようにして、取得された各状態のアクティビティ値D_act(1)〜D_act(6)は、アクティビティ値取得部5から状態判定部8に出力される。

0268

写像変換部6は、SOM処理部43により、確定された、入力層の各ノードと、出力層の各ニューロンとの結合係数データwij_fixedにより、正規化特徴ベクトルデータD3に対して、SOM処理を実行する。そして、写像変換部6は、SOM処理により取得した、SOM出力データD_somをマッチング処理部7に出力する。

0269

例えば、Walking状態のときは、図12の右下図に示すようなSOM出力データが取得される。Running状態のときは、図13の右下図に示すようなSOM出力データが取得される。

0270

マッチング処理部7のTPデータ取得部71は、テンプレートデータ記憶部46から、6つの状態のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(6)を読み出す。

0271

そして、TPデータ取得部71は、読み出した6個のテンプレートデータTmpl(1)〜Tmpl(6)を、それぞれ、第1内積算出部721〜第6内積算出部726に出力する。なお、図5に示したマッチング処理部において、M=6であるものとして、説明する。

0272

第1内積算出部721は、SOM出力データD_somと、テンプレートデータTmpl(1)とを用いて、内積を算出する処理を実行する。

0273

つまり、第1内積算出部721は、下記数式に相当する処理を実行することで、内積を算出する。



なお、Dijは、2次元SOM上の座標(i,j)のSOM出力値であり、gijは、テンプレートデータTmpl(1)の座標(i,j)の値である。

0274

第1内積算出部721は、上記により算出した内積の値を示す信号を、信号D_f(1)として、状態判定部8に出力する。

0275

第k内積算出部72k(k:自然数、1≦k≦6)は、SOM出力データD_somと、テンプレートデータTmpl(k)とを用いて、内積を算出する処理を実行する。

0276

つまり、第k内積算出部72kは、下記数式に相当する処理を実行することで、内積を算出する。



なお、Dijは、2次元SOM上の座標(i,j)のSOM出力値であり、gijは、テンプレートデータTmpl(k)の座標(i,j)の値である。

0277

第k内積算出部72kは、上記により算出した内積の値を示す信号を、信号D_f(k)として、状態判定部8に出力する。

0278

マッチング処理部7は、上記により取得したデータを、適合度データのベクトルデータvec_D_f(=(D_f(1),D_f(2),D_f(3),D_f(4),D_f(5),D_f(6)))として、状態判定部8に出力する。

0279

状態判定部8は、アクティビティ値取得部5から出力されるベクトルデータvec_D_actと、マッチング処理部7から出力される適合度データのベクトルデータvec_D_fとに基づいて、状態評価値のベクトルデータvec_D_deciを取得する。

0280

具体的には、状態kの状態評価値をD_deci(k)(k:自然数、1≦k≦6)とすると、状態判定部8の第k判定部8k(k:自然数、1≦k≦6)は、
D_deci(k)=D_act(k)×D_f(k)
に相当する処理により、状態kの状態評価値D_deci(k)を取得する。

0281

上記のように内積により、適合度データを取得した場合、適合度データ(内積の値)が大きい程、内積処理に用いたテンプレートに対応する状態である可能性が高い。

0282

また、アクティビティ値D_act(k)の値が大きい程、状態判定装置1000に入力されているデータが、状態kにおいて取得されているデータである可能性が高い。

0283

したがって、状態評価値D_deci(k)の値が大きい程、状態判定装置1000に入力されているデータの状態が、状態kである可能性が高い。

0284

上記のようにして取得された状態1〜状態6の状態評価値D_deci(1)〜D_deci(6)は、ベクトルデータvec_D_deciとして、状態判定部8から時系列推定部9に出力される。

0285

時系列推定部9のPF処理部91は、状態遷移確率データD_tr_prbを用いて、ベクトルデータvec_D_deciに対してパーティクルフィルタ処理を実行し、状態1〜状態6についてのパーティクルフィルタ出力値(状態推定値)D_pf(1)〜D_pf(6)を取得する。

0286

PF処理部91の具体的な処理について、以下、説明する。

0287

まず、状態遷移確率データD_tr_prbについて、説明する。

0288

図15は、状態1〜状態6についての状態遷移確率を示す表である。

0289

図15の表から分かるように、例えば、時刻tにおいて状態S1(Sitting)であり、時刻t+1において状態S2(Standing)に移行する確率が、「0.010」である。また、図15の表から分かるように、例えば、時刻tにおいて状態S1(Sitting)であり、時刻t+1においても状態S1(Sitting)である確率が、「0.990」である。つまり、状態遷移確率データD_tr_prbは、時刻tにおける状態から、時刻t+1における状態への移行する(または状態が維持される)確率を示している。

0290

状態遷移確率データD_tr_prbは、例えば、状態判定装置1000の記憶部(不図示)に記憶保持されており、制御部により、読み出されて、時系列推定部9のPF処理部91に入力される。

0291

図16は、状態1〜状態6についての状態遷移図である。

0292

図16の状態遷移図は、状態遷移確率データD_tr_prbに基づいて、示されたものである。例えば、状態S1から状態S3に移行する確率は、状態遷移確率データD_tr_prbから、「0」であるので、図16の状態遷移図において、状態S1から状態S3に移行するパスは存在しない。

0293

以下では、現時刻を時刻tとし、前時刻t−1の状態が「状態4」(状態S4(Walking))であると判定されている場合において、現時刻tにおいて、PF処理部91で実行されるパーティクルフィルタ処理について、図面を参照しながら説明する。

0294

図17図19は、前時刻t−1の状態が「状態4」(状態S4(Walking))である場合の状態遷移図である。

0295

図20は、パーティクル処理を説明するための図である。

0296

なお、説明便宜のため、パーティクル処理に用いるパーティクル数を「5000」とし、時刻t(現時刻)において、状態判定部8により取得されたD_deci(1)〜D_deci(6)の値は、以下のものであるとする。
D_deci(1)=0.0
D_deci(2)=0.0
D_deci(3)=0.0
D_deci(4)=0.5
D_deci(5)=0.4
D_deci(6)=0.1
また、現時刻tのパーティクルフィルタ処理が実行される前の状態kに割り当てられているパーティクル数pre_Pt(k)は、以下の通りであるものとする。
pre_Pt(1)=250
pre_Pt(2)=250
pre_Pt(3)=3000
pre_Pt(4)=1000
pre_Pt(5)=250
pre_Pt(6)=250
なお、初期化処理、あるいは、リセット処理において、各状態に割り当てられるパーティクル数は、それぞれ等しい数とすることが好ましい。例えば、割り当てるパーティクル数の総数を、P_allとすると、初期化処理、あるいは、リセット処理において、状態1〜状態Mの各状態に割り当てられるパーティクル数は、「P_all/M」とすることが好ましい。

0297

PF処理部91は、状態遷移確率データD_tr_prbを用いて、予測処理を行う。

0298

具体的には、PF処理部91は、前時刻t−1の状態が「状態4」(状態S4(Walking))であるので、状態4から、それぞれ、状態1〜状態6に移行する確率を、状態遷移確率データD_tr_prbから、以下の通り、取得する。
(状態S4から状態S1への遷移確率)=0.000
(状態S4から状態S2への遷移確率)=0.006
(状態S4から状態S3への遷移確率)=0.002
(状態S4から状態S4への遷移確率)=0.990
(状態S4から状態S5への遷移確率)=0.001
(状態S4から状態S6への遷移確率)=0.001
そして、PF処理部91は、上記遷移確率に基づいて、状態S4から各状態に移動させるパーティクル数を、以下の通り、算出する。なお、前時刻t−1において状態S4に割り当てられているパーティクル数は、「600」である。
(状態S4から状態S1へ移動させるパーティクル数)=0×3000=0
(状態S4から状態S2へ移動させるパーティクル数)=0.006×3000=18
(状態S4から状態S3へ移動させるパーティクル数)=0.002×3000=6
(状態S4に滞留させるパーティクル数)=0.990×3000=2970
(状態S4から状態S5へ移動させるパーティクル数)=0.001×3000=3
(状態S4から状態S6へ移動させるパーティクル数)=0.001×3000=3
PF処理部91は、上記に従い、パーティクル数を移動させることにより予測処理を行い、予測処理後の各状態のパーティクル数を、以下の通り、取得する。なお、予測処理後の状態kのパーティクル数をPt(k)と表記する。
Pt(1)=250+0=250
Pt(2)=250+18=268
Pt(3)=250+6=256
Pt(4)=2970
Pt(5)=1000+3=1003
Pt(6)=250+3=253
次に、PF処理部91は、重み付け算出処理(尤度算出処理)を行う。

0299

具体的には、PF処理部91は、状態kの状態推定値D_pf(k)を、
D_pf(k)=D_deci(k)×Pt(k)
により取得することで、重み付け算出処理(尤度算出処理)を行う。

0300

上記の場合、PF処理部91は、状態kの状態推定値D_pf(k)を、以下の通り、取得する。
D_pf(1)=D_deci(1)×Pt(1)=0×250=0
D_pf(2)=D_deci(2)×Pt(2)=0×268=0
D_pf(3)=D_deci(3)×Pt(3)=0×256=0
D_pf(4)=D_deci(4)×Pt(4)=0.5×2970=1485
D_pf(5)=D_deci(5)×Pt(5)=0.4×1003=401.2
D_pf(6)=D_deci(6)×Pt(6)=0.1×253=25.3
PF処理部91は、上記のようにして取得した状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)を状態推定部92に出力する。

0301

また、PF処理部91は、リサンプリング処理を行う。

0302

具体的には、PF処理部91は、D_pf(1)〜D_pf(6)の合計値Sumを算出し、パーティクル処理に用いるPnum個(本実施形態では、Pnum=5000)のパーティクルを、各状態に割り当てる。つまり、リサンプリング処理後の状態kに割り当てられるパーティクル数をpost_Pt(k)とすると、post_Pt(k)は、以下の通り、取得される。なお、post_Pt(k)を整数値とするため、下記では、四捨五入している。
Pnum=5000
Sum=1911.5
post_Pt(1)=Pnum×0/Sum=0
post_Pt(2)=Pnum×0/Sum=0
post_Pt(3)=Pnum×0/Sum=0
post_Pt(4)=Pnum×1485/Sum=3884
post_Pt(5)=Pnum×401.2/Sum=1049
post_Pt(6)=Pnum×25.30/Sum=66
上記により取得された各状態に割り当てるパーティクル数は、次時刻t+1のパーティクルフィルタ処理が実行される前の状態kに割り当てられているパーティクル数に設定される。

0303

そして、PF処理部91は、時刻t+1においても、上記の処理(時刻tの処理)と同様の処理を実行する。

0304

なお、PF処理部91は、時刻tにおいて、リサンプリング処理後の状態kに割り当てられるパーティクル数post_Pt(k)が最大となるものに対応する状態(これを状態k_tとする)についての情報を記憶保持し、次時刻t+1において、前時刻tの状態が状態k_tであるとして、状態遷移確率データD_tr_prbに基づいて、予測処理を行う。

0305

例えば、上記の場合、時刻tにおいて、リサンプリング処理後の状態kに割り当てられるパーティクル数post_Pt(k)が最大となるものに対応する状態は、状態4(状態S4(Walking))であるので、PF処理部91は、次時刻t+1において、前時刻tの状態が「状態4(状態S4)」であるとして、状態遷移確率データD_tr_prbに基づいて、予測処理を行う。

0306

なお、図20に、上記処理(時刻tのパーティクル処理)において算出される数値を、表にして表示している。

0307

状態推定部92は、状態1〜状態6の状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)のうち、最大値をとる状態推定値D_pf(k)に対応する状態kを現時刻tの状態であると判定し、当該判定結果を示す信号Doutを外部に出力する。

0308

つまり、
(1)状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)のうち、D_pf(1)が最大値である場合、状態推定部92は、状態判定装置1000に入力されているデータが状態1、すなわち、「Sitting状態」のデータであることを示す信号Doutを外部に出力する。
(2)状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)のうち、D_pf(2)が最大値である場合、状態推定部92は、状態判定装置1000に入力されているデータが状態2、すなわち、「Standing状態」のデータであることを示す信号Doutを外部に出力する。
(3)状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)のうち、D_pf(3)が最大値である場合、状態推定部92は、状態判定装置1000に入力されているデータが状態3、すなわち、「Running状態」のデータであることを示す信号Doutを外部に出力する。
(4)状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)のうち、D_pf(4)が最大値である場合、状態推定部92は、状態判定装置1000に入力されているデータが状態4、すなわち、「Walking状態」のデータであることを示す信号Doutを外部に出力する。
(5)状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)のうち、D_pf(5)が最大値である場合、状態推定部92は、状態判定装置1000に入力されているデータが状態5、すなわち、「UpStairs状態」のデータであることを示す信号Doutを外部に出力する。
(6)状態推定値D_pf(1)〜D_pf(6)のうち、D_pf(6)が最大値である場合、状態推定部92は、状態判定装置1000に入力されているデータが状態6、すなわち、「DownStairs状態」のデータであることを示す信号Doutを外部に出力する。

0309

例えば、図12図17の場合、図20に示したように、D_pf(4)(=Pt(4)×D_deci(4)=297)が最大値であるので、状態推定部92は、状態判定装置1000に入力されているデータが状態4、すなわち、「Walking状態」のデータであることを示す信号Doutを外部に出力する。

0310

これにより、この場合、状態判定装置1000では、状態判定装置1000に入力されているデータが、「Walking状態」のデータであることを適切に判定することができる。

0311

以上のように、状態判定装置1000では、所定の状態を示すテンプレートデータを作成し、当該テンプレートデータと、SOM出力データとの相関度合いを示す値(例えば、内積の値)D_f(k)(状態kの相関度合いを示す値)を算出する。さらに、状態判定装置1000では、特徴ベクトルデータD2のノルムデータを取得し、取得したノルムデータを用いて、確率密度関数により、確率密度(相対尤度)を取得する。つまり、状態判定装置1000では、取得したノルムデータから、当該ノルムデータが取得されたときの状態が状態kである確率密度(相対尤度)を状態kのアクティビティ値D_act(k)として、取得する。

0312

そして、状態判定装置1000では、上記のようにして、取得した、(1)状態kの相関度合いを示す値、および、(2)状態kのアクティビティ値D_act(k)に基づいて、状態評価値D_deci(k)を取得する。

0313

そして、状態判定装置1000では、状態遷移確率データD_tr_prbから、各状態間の遷移確率を取得し、取得した遷移確率に基づいて、パーティクルフィルタ処理の予測処理を行い、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)を取得する。

0314

さらに、状態判定装置1000は、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)と、状態kの状態評価値D_deci(k)とに基づいて、状態推定値D_pf(k)を取得する。

0315

上記のようにして取得された状態推定値D_pf(k)は、各状態間の状態遷移確率に基づいて、時系列に推定されたものであるため、状態判定装置1000は、状態推定値D_pf(k)により、高精度な状態判定処理を行うことができる。

0316

例えば、時刻tにおいて、状態評価値D_deci(k)が、ある2つの状態において近似する値をとる場合(例えば、D_deci(4)=0.5であり、D_deci(5)=0.4である場合)、状態判定装置1000では、上記のように、パーティクルフィルタ処理を行い、状態変化を、時系列に推定するので、誤判定することなく、適切に、状態判定処理を行うことができる。

0317

状態判定装置1000では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、所定の状態を示すテンプレートと、SOM出力データとの相関度合い(類似度合い)を検出できる。したがって、状態判定装置1000では、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる。

0318

さらに、状態判定装置1000では、状態kのアクティビティ値D_act(k)を考慮した状態評価値D_deci(k)を用い、さらに、状態間の状態遷移確率を考慮したパーティクルフィルタ処理による時系列推定処理を行うので、入力データの状態を、適切に、判定することができる。このため、状態判定装置1000では、類似するテンプレートデータが複数ある場合であっても、精度よく、状態判定処理を行うことができる。

0319

≪第1変形例≫
次に、第1実施形態の第1変形例について、説明する。

0320

本変形例において、第1実施形態と同様の部分については、同一符号を付し、詳細な説明を省略する。

0321

図21は、第1実施形態の第1変形例に係る状態判定装置1000Aの概略構成図である。

0322

図22は、第1実施形態の第1変形例のマッチング処理部7Aの概略構成図である。

0323

図23は、第1実施形態の第1変形例の状態判定部8Aの概略構成図である。

0324

本変形例の状態判定装置1000Aは、図21に示すように、第1実施形態の状態判定装置1000において、マッチング処理部7をマッチング処理部7Aに置換し、状態判定部8を状態判定部8Aに置換した構成を有している。

0325

本変形例のマッチング処理部7Aは、第1実施形態のマッチング処理部7において、第1内積算出部721〜第M内積算出部72Mを、それぞれ、第1距離算出部731〜第M距離算出部73Mに置換した構成を有している。

0326

第1実施形態のマッチング処理部7では、内積を算出することで、適合度データD_fを取得したが、本変形例のマッチング処理部7Aでは、ユークリッド距離を算出することで、適合度データD_fを取得する。

0327

つまり、第1距離算出部731は、下記数式に相当する処理を実行することで、SOM出力データD_somと、テンプレートデータTmpl(1)とのユークリッド距離を算出する。



なお、Dijは、2次元SOM上の座標(i,j)のSOM出力値であり、gijは、テンプレートデータTmpl(1)の座標(i,j)の値である。

0328

第k距離算出部83k(k:自然数、1≦k≦6)は、下記数式に相当する処理を実行することで、SOM出力データD_somと、テンプレートデータTmpl(k)とのユークリッド距離を算出する。



なお、Dijは、2次元SOM上の座標(i,j)のSOM出力値であり、gijは、テンプレートデータTmpl(k)の座標(i,j)の値である。

0329

マッチング処理部7Aは、上記により取得したデータを、適合度データのベクトルデータvec_D_f(=(D_f(1),D_f(2),D_f(3),D_f(4),D_f(5),D_f(6)))として、状態判定部8Aに出力する。

0330

状態判定部8Aは、図23に示すように、状態判定部8の第1判定部81〜第6判定部86を、それぞれ、第1判定部81A〜第6判定部86Aに置換した構成を有している。

0331

状態判定部8Aは、アクティビティ値取得部5から出力されるベクトルデータvec_D_actと、マッチング処理部7Aから出力される適合度データのベクトルデータvec_D_fとに基づいて、状態評価値のベクトルデータvec_D_deciを取得する。

0332

具体的には、状態kの状態評価値をD_deci(k)(k:自然数、1≦k≦6)とすると、状態判定部8Aの第k判定部8kA(k:自然数、1≦k≦6)は、
D_deci(k)=D_act(k)×F1(D_f(k))
に相当する処理により、状態kの状態評価値D_deci(k)を取得する。

0333

なお、関数F1(x)は、変数xについて単調減少となる関数であり、関数F1(x)の値は常に正の値(0を含む)をとるものとする。

0334

上記のようにユークリッド距離の算出により、適合度データを取得した場合、適合度データの値が小さい程、ユークリッド距離の算出処理に用いたテンプレートに対応する状態である可能性が高い。そして、関数F1(x)は、変数xについて単調減少となる関数であるので、F1(D_f(k))の値が大きい程、状態判定装置1000Aに入力されているデータが、ユークリッド距離の算出処理に用いたテンプレートに対応する状態のデータである可能性が高い。

0335

また、アクティビティ値D_act(k)の値が大きい程、状態判定装置1000Aに入力されているデータが、状態kにおいて取得されているデータである可能性が高い。

0336

したがって、状態評価値D_deci(k)の値が大きい程、状態判定装置1000Aに入力されているデータの状態が、状態kである可能性が高い。

0337

上記のようにして取得された状態1〜状態6の状態評価値D_deci(1)〜D_deci(6)は、ベクトルデータvec_D_deciとして、状態判定部8Aから時系列推定部9に出力される。

0338

時系列推定部9での処理は、第1実施形態と同様である。

0339

以上のように、状態判定装置1000Aでは、ユークリッド距離を用いて、状態kの適合度データD_f(k)を取得し、取得した状態kの適合度データD_f(k)と、状態kのアクティビティ値D_act(k)に基づいて、状態評価値D_deci(k)を取得する。

0340

そして、状態判定装置1000Aでは、状態遷移確率データD_tr_prbから、各状態間の遷移確率を取得し、取得した遷移確率に基づいて、パーティクルフィルタ処理の予測処理を行い、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)を取得する。

0341

さらに、状態判定装置1000Aは、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)と、状態kの状態評価値D_deci(k)とに基づいて、状態推定値D_pf(k)を取得する。

0342

上記のようにして取得された状態推定値D_pf(k)は、各状態間の状態遷移確率に基づいて、時系列に推定されたものであるため、状態判定装置1000Aは、状態推定値D_pf(k)により、高精度な状態判定処理を行うことができる。

0343

例えば、時刻tにおいて、状態評価値D_deci(k)が、ある2つの状態において近似する値をとる場合(例えば、D_deci(4)=0.5であり、D_deci(5)=0.4である場合)、状態判定装置1000Aでは、上記のように、パーティクルフィルタ処理を行い、状態変化を、時系列に推定するので、誤判定することなく、適切に、状態判定処理を行うことができる。

0344

状態判定装置1000Aでは、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、所定の状態を示すテンプレートと、SOM出力データとの相関度合い(類似度合い)を検出できる。したがって、状態判定装置1000Aでは、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる。

0345

さらに、状態判定装置1000Aでは、状態kのアクティビティ値D_act(k)を考慮した状態評価値D_deci(k)を用い、さらに、状態間の状態遷移確率を考慮したパーティクルフィルタ処理による時系列推定処理を行うので、入力データの状態を、適切に、判定することができる。このため、状態判定装置1000Aでは、類似するテンプレートデータが複数ある場合であっても、精度よく、状態判定処理を行うことができる。

0346

≪第2変形例≫
次に、第1実施形態の第2変形例について、説明する。

0347

本変形例において、第1実施形態と同様の部分については、同一符号を付し、詳細な説明を省略する。

0348

図24は、第1実施形態の第2変形例に係る状態判定装置1000Bの概略構成図である。

0349

図25は、第1実施形態の第2変形例の状態判定部8Bの概略構成図である。

0350

本変形例の状態判定装置1000Bは、図24に示すように、第1実施形態の状態判定装置1000において、アクティビティ値取得部5を削除し、状態判定部8を状態判定部8Bに置換した構成を有している。

0351

状態判定部8Bは、図24に示すように、状態判定部8の第1判定部81〜第6判定部86を、それぞれ、第1判定部81B〜第6判定部86Bに置換した構成を有している。

0352

状態判定部8Bは、マッチング処理部7Aから出力される適合度データのベクトルデータvec_D_fに基づいて、状態評価値のベクトルデータvec_D_deciを取得する。

0353

具体的には、状態kの状態評価値をD_deci(k)(k:自然数、1≦k≦6)とすると、状態判定部8Bの第k判定部8kB(k:自然数、1≦k≦6)は、
D_deci(k)=D_f(k)
として、状態kの状態評価値D_deci(k)を取得する。

0354

上記のようにして取得された状態1〜状態6の状態評価値D_deci(1)〜D_deci(6)は、ベクトルデータvec_D_deciとして、状態判定部8Bから時系列推定部9に出力される。

0355

時系列推定部9での処理は、第1実施形態と同様である。

0356

なお、本変形例の状態判定装置1000Bにおいて、マッチング処理部7を、第1変形例のマッチング処理部7Aに置換してもよい。

0357

この場合、状態判定部8Bは、以下のように処理を行う。

0358

つまり、状態判定部8Bは、状態kの状態評価値をD_deci(k)(k:自然数、1≦k≦6)とすると、状態判定部8Bの第k判定部8kB(k:自然数、1≦k≦6)は、
D_deci(k)=F1(D_f(k))
に相当する処理により、状態kの状態評価値D_deci(k)を取得する。

0359

なお、関数F1(x)は、変数xについて単調減少となる関数であり、関数F1(x)の値は常に正の値(0を含む)をとるものとする。

0360

上記のようにユークリッド距離の算出により、適合度データを取得した場合、適合度データの値が小さい程、ユークリッド距離の算出処理に用いたテンプレートに対応する状態である可能性が高い。そして、関数F1(x)は、変数xについて単調減少となる関数であるので、F1(D_f(k))の値が大きい程、状態判定装置1000Bに入力されているデータが、ユークリッド距離の算出処理に用いたテンプレートに対応する状態のデータである可能性が高い。

0361

したがって、状態評価値D_deci(k)の値が大きい程、状態判定装置1000Bに入力されているデータの状態が、状態kである可能性が高い。

0362

上記のようにして取得された状態1〜状態6の状態評価値D_deci(1)〜D_deci(6)は、ベクトルデータvec_D_deciとして、状態判定部8Bから時系列推定部9に出力される。

0363

時系列推定部9での処理は、第1実施形態と同様である。

0364

以上のように、状態判定装置1000Bでは、内積算出処理、または、ユークリッド距離算出処理の結果を用いて、状態kの適合度データD_f(k)を取得し、取得した状態kの適合度データD_f(k)に基づいて、状態評価値D_deci(k)を取得する。

0365

そして、状態判定装置1000Bでは、状態遷移確率データD_tr_prbから、各状態間の遷移確率を取得し、取得した遷移確率に基づいて、パーティクルフィルタ処理の予測処理を行い、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)を取得する。

0366

さらに、状態判定装置1000Bは、状態kの予測処理後のパーティクル数Pt(k)と、状態kの状態評価値D_deci(k)とに基づいて、状態推定値D_pf(k)を取得する。

0367

上記のようにして取得された状態推定値D_pf(k)は、各状態間の状態遷移確率に基づいて、時系列に推定されたものであるため、状態判定装置1000Bは、状態推定値D_pf(k)により、高精度な状態判定処理を行うことができる。

0368

例えば、時刻tにおいて、状態評価値D_deci(k)が、ある2つの状態において近似する値をとる場合(例えば、D_deci(4)=0.5であり、D_deci(5)=0.4である場合)、状態判定装置1000Bでは、上記のように、パーティクルフィルタ処理を行い、状態変化を、時系列に推定するので、誤判定することなく、適切に、状態判定処理を行うことができる。

0369

状態判定装置1000Bでは、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、所定の状態を示すテンプレートと、SOM出力データとの相関度合い(類似度合い)を検出できる。したがって、状態判定装置1000Bでは、SOMにより生成されるマップにおいて、不連続な領域(例えば、分断された領域)が存在する場合であっても、適切に、パターン分類処理や、パターン判定処理を行うことができる。

0370

[他の実施形態]
上記実施形態および変形例を組み合わせて状態判定装置を構成するようにしてもよい。

0371

上記実施形態および変形例では、ノルムデータ記憶部42、SOMデータ記憶部44と、テンプレートデータ記憶部46とが、別々のメモリにより実現される場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、ノルムデータ記憶部42、SOMデータ記憶部44、および、テンプレートデータ記憶部46の2つ以上の記憶部が、1つのメモリにより実現されるものであってもよい。

0372

また、実施形態および変形例では、アクティビティ値取得部5は、状態kの特徴ベクトルデータD2のノルムデータが正規分布であると仮定し、アクティビティ値D_act(k)を正規分布に従う確率密度関数f(x)により、算出する場合について説明したが、これに限定されることはない。例えば、アクティビティ値取得部5は、確率密度関数f(x)を、例えば、折れ線による近似計算等により算出し、算出した確率密度関数f(x)の近似値に基づいて、アクティビティ値D_act(k)を取得するようにしてもよい。

0373

また、実施形態および変形例では、学習フェーズにおいて、ノルム取得部41がノルムデータを取得し、取得したノルムデータをノルムデータ記憶部42に記憶する場合について説明したが、これに限定されることはない。例えば、テンプレート作成フェーズにおいて、ノルム取得部41がノルムデータを取得し、取得したノルムデータをノルムデータ記憶部42に記憶するようにしてもよい。

0374

また、実施形態および変形例では、特徴ベクトルデータD2、正規化特徴ベクトルデータD3の次元数は、「8」の場合(8次元のベクトルデータの場合)について、説明したが、これに限定されることはなく、特徴ベクトルデータD2、正規化特徴ベクトルデータD3の次元数は、他の数であってもよい。つまり、特徴ベクトルデータD2、正規化特徴ベクトルデータD3は、8次元以外の多次元ベクトルデータであってもよい。

0375

また、上記実施形態(変形例を含む)において示した状態遷移確率データ(例えば、図15に示した状態遷移確率データ)は、一例であり、これに限定されない。

0376

また、上記実施形態で説明した状態判定装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。

0377

なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSIスーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。

0378

また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブルプロセッサーを利用しても良い。

0379

また、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、プログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。

0380

また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。

0381

例えば、上記実施形態(変形例を含む)の各機能部を、ソフトウェアにより実現する場合、図26に示したハードウェア構成(例えば、CPU、ROM、RAM、入力部、出力部等をバスBusにより接続したハードウェア構成)を用いて、各機能部をソフトウェア処理により実現するようにしてもよい。

0382

また、上記実施形態における処理方法実行順序は、必ずしも、上記実施形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができるものである。

0383

前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、大容量DVD、次世代DVD、半導体メモリを挙げることができる。

0384

上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線無線又は有線通信回線インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。

0385

また、文言「部」は、「サーキトリー(circuitry)」を含む概念であってもよい。サーキトリーは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいは、ハードウェアおよびソフトウェアの混在により、その全部または一部が、実現されるものであってもよい。

0386

なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。

0387

1000、1000A、1000B状態判定装置
1データ入力部
2特徴ベクトル取得部
3正規化部
4テンプレートデータ取得部
5アクティビティ値取得部
6写像変換部
7、7Aマッチング処理部
8、8A、8B状態判定部
9時系列推定部

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