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図面 (20)

課題

変形させた状態で長時間放置しても、元の平面状態復元しやすいフレキシブル電気光学パネルを提供する。

解決手段

光を発するか光の透過を制御する電気光学素子と、高分子材料から形成された延伸フィルムを備えるフレキシブルな電気光学パネルにおいて、延伸フィルムの主延伸軸方向が、電気光学パネルの長手方向または幅方向に対して±30度の範囲内にある。

概要

背景

LED(organic light-emitting diode)表示パネル、OLED照明パネルコレステリック液晶表示パネル、PDLC(高分子分散型液晶)表示パネル、電気泳動表示パネルといった電気光学パネルは、電気光学素子(例えば、発光素子および液晶素子)のほかに複数の層を有する(例えば特許文献1)。この明細書において、「電気光学素子」とは、電気の作用により光を発する発光素子(例えばOLED素子)および電気の作用により光の透過を制御する光制御素子(例えば液晶素子)を含み、「電気光学パネル」とはこのような電気光学素子を有するパネルを指す。

近年では、フレキシブルな表示パネルおよび照明パネルが開発されており、これらのフレキシブルな電気光学パネルは、複数の積層されたフィルムを有し、フィルムの少なくともいくつかは高分子材料(例えば樹脂)から形成されている。

概要

変形させた状態で長時間放置しても、元の平面状態復元しやすいフレキシブルな電気光学パネルを提供する。光を発するか光の透過を制御する電気光学素子と、高分子材料から形成された延伸フィルムを備えるフレキシブルな電気光学パネルにおいて、延伸フィルムの主延伸軸方向が、電気光学パネルの長手方向または幅方向に対して±30度の範囲内にある。

目的

本発明は、変形させた状態で長時間放置しても、元の平面状態に復元しやすいフレキシブルな電気光学パネルを提供する

効果

実績

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請求項1

光を発するか光の透過を制御する電気光学素子と、高分子材料から形成された延伸フィルムとを備えるフレキシブル電気光学パネルであって、前記延伸フィルムの主延伸軸方向が、前記電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にある電気光学パネル。

請求項2

光を発するか光の透過を制御する電気光学素子と、高分子材料から形成された複数の延伸フィルムを備えるフレキシブルな電気光学パネルであって、前記複数の延伸フィルムのうち、少なくとも光を出射する側に配置されている延伸フィルムの主延伸軸方向が、前記電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にある電気光学パネル。

請求項3

前記電気光学素子よりも、光を出射する側に配置された高分子材料から形成された延伸フィルムである位相差フィルムと、前記位相差フィルムよりも、光を出射する側に配置された高分子材料から形成された延伸フィルムである偏光フィルムとを備え、前記偏光フィルムの主延伸軸方向が、前記電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にある請求項2に記載の電気光学パネル。

技術分野

0001

本発明は、表示パネルおよび照明パネルを含む電気光学パネルに関する。

背景技術

0002

LED(organic light-emitting diode)表示パネル、OLED照明パネルコレステリック液晶表示パネル、PDLC(高分子分散型液晶)表示パネル、電気泳動表示パネルといった電気光学パネルは、電気光学素子(例えば、発光素子および液晶素子)のほかに複数の層を有する(例えば特許文献1)。この明細書において、「電気光学素子」とは、電気の作用により光を発する発光素子(例えばOLED素子)および電気の作用により光の透過を制御する光制御素子(例えば液晶素子)を含み、「電気光学パネル」とはこのような電気光学素子を有するパネルを指す。

0003

近年では、フレキシブルな表示パネルおよび照明パネルが開発されており、これらのフレキシブルな電気光学パネルは、複数の積層されたフィルムを有し、フィルムの少なくともいくつかは高分子材料(例えば樹脂)から形成されている。

先行技術

0004

特開2015−152922号公報

発明が解決しようとする課題

0005

フレキシブルな電気光学パネルには、曲げることができるベンダブルパネル、丸めることができるローラブルパネル、折りたたむことができるフォルダブルパネルがある。これらは、長時間変形した状態で維持すなわち放置すると、変形(すなわちカールまたは反り)が残留し、平面状態に再展開しようとしても、元の平面状態に戻りにくいことがある。

0006

そこで、本発明は、変形させた状態で長時間放置しても、元の平面状態に復元しやすいフレキシブルな電気光学パネルを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る一態様では、電気光学パネルは、光を発するか光の透過を制御する電気光学素子と、高分子材料から形成された延伸フィルムとを備えるフレキシブルな電気光学パネルであって、前記延伸フィルムの主延伸軸方向が、前記電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にある。

0008

本発明に係る他の一態様では、電気光学パネルは、光を発するか光の透過を制御する電気光学素子と、高分子材料から形成された複数の延伸フィルムを備えるフレキシブルな電気光学パネルであって、前記複数の延伸フィルムのうち、少なくとも光を出射する側に配置されている延伸フィルムの主延伸軸方向が、前記電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にある。

0009

この場合、電気光学パネルは、前記電気光学素子よりも、光を出射する側に配置された高分子材料から形成された延伸フィルムである位相差フィルムと、前記位相差フィルムよりも、光を出射する側に配置された高分子材料から形成された延伸フィルムである偏光フィルムとを備え、前記偏光フィルムの主延伸軸方向が、前記電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあってもよい。

発明の効果

0010

本発明においては、延伸フィルムを備えるフレキシブルな電気光学パネルにおいて、延伸フィルムの主延伸軸方向が、電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあることにより、電気光学パネルを変形させた状態で長時間放置しても、元の平面状態に復元しやすい。より詳しく言えば、電気光学パネルを曲げたり丸めたりする場合には、通常、人間は、電気光学パネルの長い方の辺を曲げたり丸めたりする。延伸フィルムの主延伸軸方向が電気光学パネルの長手方向に±30度の範囲内にあれば(最も好ましくは一致していれば)、電気光学パネルを曲げたり丸めたりする場合には、多くの人間が、延伸フィルムの主延伸軸を曲げることになる。他方、例えばスクロールタイププロジェクタスクリーンのように、短い方の辺を曲げたり丸めたりするように設計された電気光学パネル、および他の部品の配置のために短い方の辺を曲げたり丸めたりすると予想される電気光学パネルもある。このような電気光学パネルについては、延伸フィルムの主延伸軸方向が電気光学パネルの幅方向(長手方向に直交する方向)に±30度の範囲内にあれば(最も好ましくは一致していれば)、電気光学パネルを曲げたり丸めたりする場合には、延伸フィルムの主延伸軸を曲げることになる。延伸フィルムは、製造工程において、主延伸軸の方向により多く変形させられているので、延伸フィルムの主延伸軸を曲げた状態で長時間放置しても、延伸フィルム、ひいては電気光学パネルの変形はさほど多くは進行しないと考えられる。電気光学パネルが正方形の場合には、延伸フィルムの主延伸軸方向が、電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあればよく、曲げたり丸めたりすべき方向を表すマークまたはその他のガイダンス製品に付けてもよい。

図面の簡単な説明

0011

本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルなOLED表示パネルを概略的に示す断面図である。
丸めた状態の図1のOLED表示パネルを概略的に示す側面図である。
曲げた状態の図1のOLED表示パネルを概略的に示す側面図である。
一般的なOLED表示パネルを平面状に展開した状態での延伸フィルムの主延伸軸方向を示す平面図である。
第1の実施形態に係るOLED表示パネルを平面状に展開した状態での延伸フィルムの主延伸軸方向を示す平面図である。
他のOLED表示パネルを平面状に展開した状態での延伸フィルムの主延伸軸方向を示す平面図である。
OLED表示パネルの曲げ方を示す斜視図である。
第1の実施形態に係る実験の手法を示すOLED表示パネルの側面図である。
上記の実験での残留変形量測定方法を説明する図である。
第1の実施形態に係る他の実験の手法を示すOLED表示パネルの側面図である。
上記の実験に供した試料を示す表である。
図8の実験の結果を示すグラフである。
図10の実験の結果を示すグラフである。
延伸フィルムの主延伸軸の好適な方向範囲を調べた実験結果を示すグラフである。
図14の実験に供した試料の角度を説明する斜視図である。
本発明の変形例に係るフレキシブルなOLED表示パネルを概略的に示す断面図である。
本発明の変形例に係るフレキシブルなOLED表示パネルを概略的に示す断面図である。
本発明の変形例に係るフレキシブルなOLED表示パネルを概略的に示す断面図である。
本発明の変形例に係るフレキシブルなOLED表示パネルを概略的に示す断面図である。

実施例

0012

本願発明の目的、長所および新規な特徴は、添付の図面と関連する以下の詳細な説明からより明白になる。異なる図面において、同一または機能的に類似の要素を示すために、同一の参照符号が使用される。図面は概略を示しており、図面の縮尺は正確でないことを理解されたい。

0013

第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態に係るOLED表示パネル1を概略的に示す。図1に示すように、OLED表示パネル1は、フレキシブル基板フレキシブルフィルム)10と、その上に形成されたバリア層バリアフィルム)12とを有する。フレキシブル基板10は、高分子材料、例えばポリイミドから形成されている。バリア層12は、高分子材料または無機材料から形成されている。

0014

バリア層12の上には、TFT(thin film transistor)層14と、カラーフィルタ層16と、OLED層18が形成されている。詳細な図示はしないが、TFT層14内は、多数のTFTと、TFTを覆う層間絶縁膜を有する。また、カラーフィルタ層16は、カラーフィルタだけでなく、層間絶縁膜と、層間絶縁膜を通りTFTとOLED層18の電極とを接続する配線とを有する。OLED層18は、陽極陰極発光層などの層を有する。

0015

バリア層12には、例えばガラスまたはポリイミドから形成されたカプセル封止体20が接合されており、カプセル封止体20は、TFT層14とカラーフィルタ層16とOLED層18とを覆って保護する。さらにカプセル封止体20の上には、金属封止層22が接合されている。

0016

このOLED表示パネル1は、OLED層18で発生した光をフレキシブル基板10側(すなわち図の下方)に向けて放出するボトムエミッションタイプである。フレキシブル基板10には、OLED表示パネルの強度を向上させるため、フロントフィルム(補強フィルム)24が接着剤層26を介して接着されている。接着剤層26としては、感圧接着剤(PSA(pressure sensitive adhesive))が使用される。フロントフィルム24は、高分子材料、例えばポリエチレン組成物またはポリエチレンテレフタラート組成物から形成されている。但し、接着剤層26を排除し、フロントフィルム24をフレキシブル基板10に、フロントフィルム24の材料とフレキシブル基板10の材料の共有結合の作用または共有結合と分子間力協働作用により直接接合してもよい。

0017

図2は、丸めた状態のOLED表示パネル1を概略的に示し、図3は、曲げた状態のOLED表示パネル1を概略的に示す。フレキシブルな電気光学パネルには、曲げることができるベンダブルパネル、丸めることができるローラブルパネル、折りたたむことができるフォルダブルパネルがある。OLED表示パネル1は、ベンダブルパネル、ローラブルパネル、およびフォルダブルパネルのいずれであってもよい。いずれにせよ、OLED表示パネルは、長時間変形した状態で維持すると、変形(すなわちカールまたは反り)が残留し、平面状態に再展開しようとしても、元の平面状態に戻りにくいことがある。

0018

図4は、一般的な矩形のOLED表示パネルを平面状に展開した状態でのフロントフィルム24(延伸フィルム)の主延伸軸方向を示す平面図である。図面において、仮想線は延伸フィルムの主延伸軸の方向を表す。この明細書において、延伸フィルムは、一軸延伸フィルムでも二軸延伸フィルムでもよい。「主延伸軸方向」とは、一軸延伸フィルムにとっては唯一の「延伸軸方向」であり、二軸延伸フィルムにとっては、互いにほぼ直交する二つの延伸軸方向のうち、延伸工程でフィルムがより大きく延伸された方向(すなわち、厚さ方向により収縮された方向)である。従来は、主延伸フィルムの主延伸軸方向にはOLED表示パネルの製造者注意が払われておらず、図4に示すように、一般的なOLED表示パネルでは、延伸フィルムの主延伸軸方向は、OLED表示パネルの長手方向に対して、ほぼ±45度以内であることが多い。

0019

図5は、第1の実施形態に係る矩形のOLED表示パネル1を平面状に展開した状態でのフロントフィルム24(延伸フィルム)の主延伸軸方向を示す平面図である。図5に示すように、第1の実施形態に係るOLED表示パネル1では、延伸フィルムの主延伸軸方向は、OLED表示パネル1の長手方向に一致する。

0020

図6は、他の矩形のOLED表示パネルでのフロントフィルム24(延伸フィルム)を平面状に展開した状態での主延伸軸方向を示す平面図である。このOLED表示パネルでは、延伸フィルムの主延伸軸方向は、OLED表示パネルの幅方向に一致する。

0021

OLED表示パネルを変形させた状態で長時間放置しても、元の平面状態に復元しやすくするには、図5に示す第1の実施形態のように、延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に一致するのが好ましい。より詳しく言えば、OLED表示パネルを曲げたり丸めたりする場合には、通常、人間は、OLED表示パネルの長い方の辺を曲げたり丸めたりする。図7を参照すると、図7の左側に示すように、長い方の辺を曲げたり丸めたりする人間は多いが、図7の右側に示すように、短い方の辺を曲げたり丸めたりする人間は少ない。延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に一致していれば、OLED表示パネルを曲げたり丸めたりする場合には、多くの人間が、延伸フィルムの主延伸軸を曲げることになる。延伸フィルムは、製造工程において、主延伸軸の方向により多く変形させられているので、延伸フィルムの主延伸軸を曲げた状態で長時間放置しても、延伸フィルムひいてはOLED表示パネルの変形はさほど多くは進行しないと考えられる。

0022

以上の効果を確認するためのいくつかの実験を行った。実験の一つの手法では、図8に示すように、4mmの間隔をおいた平行な2枚のガラス板30,32の間に、曲げた状態の試料34を挟んで60℃の温度で24時間放置した。すると、図9に示すように、試料34には変形が残留した。変形を有したままの試料34の長さ(または幅)L1は、初期の平面状態の試料34の長さ(または幅)Lより短かった。そして、式(1)に従って、残留変形量Rを計算した。
R=(L−L1)/L (1)

0023

実験のもう一つの手法では、図10に示すように、直径60mmの剛体円筒33に、試料34を巻き付けて60℃の温度で24時間放置した。やはり試料34には変形が残留した。式(1)に従って、残留変形量Rを計算した。

0024

両方の実験の前に、偏光顕微鏡を用いたクロスニコル法で延伸フィルムを観察し、主延伸軸の方向を判断した。

0025

実験に供した試料の詳細を図11に示す。試料1は、ポリエチレンテレフタラート(PET)組成物のみから構成された延伸フィルムであり、その厚さは50μmである。ポリエチレンテレフタラート組成物とは、ポリエチレンテレフタラートを主成分とし、他の添加物を含む組成物である。試料2も、PET組成物のみから構成された延伸フィルムであり、その厚さは100μmである。試料3は、図8および図10に示すように、PET組成物の2枚の延伸フィルム36,37と、それらを接合する感圧接着剤(PSA)の接着剤層38からなるパネルである。試料4も同様の構成のパネルである。但し、試料3では、2枚のフィルムの主延伸軸の方向が同一であるのに対して、試料4では、2枚のフィルムの主延伸軸の方向が直交する。

0026

図12は、図8の実験の結果を示すグラフである。図12の曲げ方xは、試料1,2,3をその主延伸軸を曲げるように曲げたことを示し、かつ試料4をその内側の延伸フィルム36(図8参照)の主延伸軸を曲げるように(つまり外側の延伸フィルム37の主延伸軸に直交する軸を曲げるように)曲げたことを示す。曲げ方yは、試料1,2,3をその主延伸軸に直交する軸を曲げるように曲げたことを示し、かつ試料4をその内側の延伸フィルム36(図8参照)の主延伸軸に直交する軸を曲げるように(つまり外側の延伸フィルム37の主延伸軸を曲げるように)曲げたことを示す。

0027

図13は、図10の実験の結果を示すグラフである。図13の曲げ方xは、試料1,2,3をその主延伸軸を曲げるように曲げたことを示し、かつ試料4をその内側の延伸フィルム36(図10参照)の主延伸軸を曲げるように(つまり外側の延伸フィルム37の主延伸軸に直交する軸を曲げるように)曲げたことを示す。曲げ方yは、試料1,2,3をその主延伸軸に直交する軸を曲げるように曲げたことを示し、かつ試料4をその内側の延伸フィルム36(図10参照)の主延伸軸に直交する軸を曲げるように(つまり外側の延伸フィルム37の主延伸軸を曲げるように)曲げたことを示す。

0028

図12および図13から明らかなように、曲げ方xの残留変形量は、曲げ方yの残留変形量よりもかなり小さかった。つまり単層の延伸フィルムである試料1,2については、その主延伸軸を曲げた方が、その主延伸軸に直交する軸を曲げた方よりも残留変形量が小さかった。主延伸軸の方向を揃えた複数の延伸フィルムを有する試料3については、その主延伸軸を曲げた方が、その主延伸軸に直交する軸を曲げた方よりも残留変形量が小さかった。主延伸軸の方向が直交する複数の延伸フィルムを有する試料4については、その内側の延伸フィルム36(図8図10参照)の主延伸軸を曲げた方が外側の延伸フィルム37の主延伸軸を曲げた方よりも残留変形量が小さかった。複数層の試料4は、曲げ方xで曲げた場合、単層の試料1,2よりも残留変形量が小さかった。

0029

通常、人間は、OLED表示パネルの長い方の辺を曲げたり丸めたりするので、延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に一致することが好ましいことを上述した。図12および図13に示す通り、実験の結果から、単層の試料1,2については、延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に一致することが好ましいことが確認され、複数層の試料3については、複数の延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に一致することが好ましいことが確認された。また、主延伸軸方向が異なる複数層の試料4については、内側の延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に一致することが好ましいことが分かった。

0030

図14は、延伸フィルムの主延伸軸の好適な方向範囲を調べた実験結果を示すグラフである。この実験では、厚さ50μmのPET組成物のみから構成された延伸フィルム、すなわち試料1と同じタイプの試料を使用し、図10に示すように、直径60mmの剛体の円筒33に、試料34を巻き付けて60℃の温度で24時間放置した。実験の前に、偏光顕微鏡を用いたクロスニコル法で延伸フィルムを観察し、主延伸軸の方向を判断し、図15に示すように円筒33の周方向Cに対する主延伸軸の方向Sの角度αが異なる試料を準備した。試料の角度αは、−25度、0度、30度、45度、60度、70度、90度であった。

0031

図14に示すように、角度αが0度の場合に残留変形量は最小であり、このことは予想通りである。角度αがー25度、30度の場合、残留変形量の顕著な相違はないが、αが30度と45度では残留変形量が顕著に相違する。角度の正負は重要ではなく、絶対値が同じであれば、残留変形量は同じと考えられる。

0032

図14の結果から、角度αが±30度の範囲内にあることが好ましい。以上より、上記の単層の試料1,2については、延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に対して±30度の範囲内にあることが好ましく、複数層の試料3については、複数の延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に対して±30度の範囲内にあることが好ましい。また、主延伸軸方向が異なる複数層の試料4については、内側の延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に対して±30度の範囲内にあることが好ましい。

0033

以上のことから、より一般化して言えば、電気光学素子と、高分子材料から形成された延伸フィルムを備えるフレキシブルな電気光学パネルにおいて、延伸フィルムの主延伸軸方向が、電気光学パネルの長手方向に対して±30度の範囲内にあると、電気光学パネルを変形させた状態で長時間放置しても、元の平面状態に復元しやすいと言える。

0034

OLED表示パネルを曲げたり丸めたりする場合には、通常、人間は、OLED表示パネルの光を出射する側を内側にして曲げたり丸めたりする。したがって、主延伸軸方向が異なる複数層の試料4については、光を出射する側に配置されている延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に対して±30度の範囲内にあることが好ましい。

0035

他の変形
延伸フィルムの主延伸軸方向が電気光学パネルの長手方向に±30度の範囲内にある(最も好ましくは一致する)ことが好ましいことを上述した。しかし、例えばスクロールタイプのプロジェクタスクリーンのように、短い方の辺を曲げたり丸めたりするように設計された電気光学パネル、および他の部品の配置のために短い方の辺を曲げたり丸めたりすると予想される電気光学パネルもある。このような電気光学パネルについては、延伸フィルムの主延伸軸方向が電気光学パネルの幅方向(長手方向に直交する方向)に±30度の範囲内にあれば(最も好ましくは一致していれば)、電気光学パネルを曲げたり丸めたりする場合には、延伸フィルムの主延伸軸を曲げることになる。したがって、この場合には、延伸フィルムの主延伸軸方向が電気光学パネルの幅方向に±30度の範囲内にある(最も好ましくは一致する)ことが好ましい。

0036

電気光学パネルが正方形の場合には、延伸フィルムの主延伸軸方向が、電気光学パネルのいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあることが好ましい。この場合、曲げたり丸めたりすべき方向を表すマークまたはその他のガイダンスを製品に付けてもよい。

0037

図16は、本発明の変形例に係るフレキシブルなOLED表示パネル41を概略的に示す断面図である。このOLED表示パネル41は、ボトムエミッションタイプであり、外光反射を低減するために、フレキシブル基板10よりも光を出射する側に配置された位相差フィルム42と、位相差フィルム42よりも光を出射する側に配置された偏光フィルム44とを有する。位相差フィルム42と偏光フィルム44は、高分子材料から形成された延伸フィルムである。位相差フィルム42はフレキシブル基板10に接着剤層26を介して接着され、偏光フィルム44は位相差フィルム42に接着剤層26を介して接着されている。但し、接着剤層26を排除し、位相差フィルム42をフレキシブル基板10に、位相差フィルム42の材料とフレキシブル基板10の材料の共有結合の作用または共有結合と分子間力の協働作用により直接接合してもよく、偏光フィルム44も位相差フィルム42に対して同様に直接接合してもよい。

0038

図16のOLED表示パネル41については、位相差フィルム42よりも光を出射する側に配置され、曲げられるときにより内側に配置されると想定される偏光フィルム44の主延伸軸方向が、OLED表示パネル41のいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあると好ましい。位相差フィルム42は、位相差フィルム42の主延伸軸方向を考慮して配向するのではなく、偏光フィルム44との協働作用による外光反射低減性能を満たすように、配向することが好ましい。つまり、位相差フィルム42については、主延伸軸方向ではなく、光学特性優先させるべきである。

0039

図17は、本発明の変形例に係るフレキシブルなOLED表示パネル51を概略的に示す断面図である。このOLED表示パネル51は、トップエミッションタイプであり、外光反射を低減するために、フレキシブル基板10よりも光を出射する側に配置された位相差フィルム42と、位相差フィルム54よりも光を出射する側に配置された偏光フィルム56とを有する。位相差フィルム54と偏光フィルム56は、高分子材料から形成された延伸フィルムである。位相差フィルム54は、カラーフィルタ層16上のフレキシブル基板53に接着剤層26を介して接着され、偏光フィルム56は位相差フィルム54に接着剤層26を介して接着されている。但し、接着剤層26を排除し、位相差フィルム54をフレキシブル基板53に、位相差フィルム54の材料とフレキシブル基板53の材料の共有結合の作用または共有結合と分子間力の協働作用により直接接合してもよく、偏光フィルム56も位相差フィルム54に対して同様に直接接合してもよい。

0040

また、フレキシブル基板10には接着剤層26を介してバックフィルム52が接着されている。接着剤層26を排除し、バックフィルム52をフレキシブル基板10に、バックフィルム52の材料とフレキシブル基板10の材料の共有結合の作用または共有結合と分子間力の協働作用により直接接合してもよい。

0041

図17のOLED表示パネル51については、位相差フィルム54よりも光を出射する側に配置され、曲げられるときにより内側に配置されると想定される偏光フィルム56の主延伸軸方向が、OLED表示パネル51のいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあると好ましい。位相差フィルム54は、位相差フィルム54の主延伸軸方向を考慮して配向するのではなく、偏光フィルム56との協働作用による外光の反射低減性能を満たすように、配向することが好ましい。つまり、位相差フィルム54については、主延伸軸方向ではなく、光学特性を優先させるべきである。

0042

偏光フィルム56と同じく、フレキシブル基板53の主延伸軸方向は、OLED表示パネル51のいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあると好ましいが、これには限定されない。バックフィルム52の主延伸軸方向も、OLED表示パネル51のいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあると好ましいが、これには限定されない。

0043

上記の説明は、人間が電気光学パネルの光を出射する側を内側にして曲げたり丸めたりすることを想定している。しかし、電気光学パネルの光を出射する側を外側にして曲げたり丸めたりするもありうる。このような場合には、主延伸軸方向が異なる複数層の電気光学パネルについては、光を出射する側と反対側に配置されている延伸フィルムの主延伸軸方向がOLED表示パネルの長手方向に対して±30度の範囲内にあることが好ましい。この場合、どちら側を内側に曲げたり丸めたりすべきかを表すマークまたはその他のガイダンスを製品に付けてもよい。

0044

光を出射する側を外側にして曲げたり丸めたりすることを想定すると、図16のOLED表示パネル41については、曲げられるときに偏光フィルム44より内側に配置されると想定される位相差フィルム42の主延伸軸方向が、OLED表示パネル41のいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあると好ましい。偏光フィルム44は、偏光フィルム44の主延伸軸方向を考慮して配向するのではなく、位相差フィルム42との協働作用による外光の反射低減性能を満たすように、配向することが好ましい。同じ理由で、図17のOLED表示パネル51については、曲げられるときに偏光フィルム56より内側に配置されると想定される位相差フィルム54の主延伸軸方向が、OLED表示パネル51のいずれかの辺の方向に対して±30度の範囲内にあると好ましい。偏光フィルム56は、位相差フィルム54の主延伸軸方向を考慮して配向するのではなく、位相差フィルム54との協働作用による外光の反射低減性能を満たすように、配向することが好ましい。

0045

図16および図17のOLED表示パネル41,51には、カラーフィルタ層16が設けられているが、図18および図19に示すように、カラーフィルタ層16を排除してもよい。

0046

実施形態として、OLED表示パネルを例として説明したが、コレステリック液晶表示パネル、PDLC表示パネル、電気泳動表示パネル、または照明パネルのような他の電気光学パネルにも本発明を適用することができる。

0047

1,41,51OLED表示パネル、10フレキシブル基板(フレキシブルフィルム)、12バリア層(バリアフィルム)、14TFT層、16カラーフィルタ層、18OLED層、20カプセル封止体、22 金属封止層、24フロントフィルム(補強フィルム)、26,38接着剤層、30,32ガラス板、34試料、33円筒、36,37延伸フィルム、42,54位相差フィルム、44,56偏光フィルム、52バックフィルム、53 フレキシブル基板。

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