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図面 (20)

課題

変化する環境に暴露された細胞における細胞質量の急速なリアルタイム定量化のための生細胞干渉法(LCI)を提供する。全体的に、LCIは、治療薬等に対する単細胞応答識別監視、および測定するように、細胞集団を評価するための概念前進を提供する。

解決手段

環境に対する細胞応答を観察するための方法であって、第1の環境に対する細胞応答が観察されるように、第1の環境内に少なくとも1つの細胞を配置する段階と、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して、第1の環境内の細胞の質量特性を観察する段階と、観察される質量特性を、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して第2の環境で観察される細胞の質量特性と比較する段階と、を含む。

概要

背景

干渉顕微鏡法は、細胞および他の透明な物体の内側の物質空間分布を測定することへの興味深い生物物理学的アプローチを提供する。生細胞干渉法(LCI)という、この技法適合は、同時に何百もの細胞のナノ機械的特性を敏感に検出して追跡できることが、以前に示されている(1)。LCIはまた、細胞の表面上に高度磁気プローブによって小さな圧痕が作製される際に、単細胞の内側の細胞質の動的な流れを監視するために使用することもできる(2)。研究は、細胞物質のほとんど瞬間的な再分布が、従来の光学顕微鏡法検出限界を超えた、細胞表面の圧痕に起因したことを示した。

どのようにして個々の細胞がそれらのサイズを調節するかは、十分には理解されておらず、細胞質量と十分に特徴付けられた生化学的経路との間の関係も同様である。単生細胞の定量的質量測定は1950年代に始まった(3、4)が、ごく最近になって、細胞質量測定の速度、精度、および実用性を増加させるためのより新しいアプローチが利用可能になってきた。単独状態または大きな細胞集団内に群がった状態のいずれかにおいて、1つ以上の細胞の質量を急速かつ同時に測定する新しい方法の必要性がある(7、8)。本明細書で開示される本発明の実施形態は、この必要性ならびに他の必要性を満たす。

概要

変化する環境に暴露された細胞における細胞質量の急速なリアルタイム定量化のための生細胞干渉法(LCI)を提供する。全体的に、LCIは、治療薬等に対する単細胞応答識別、監視、および測定するように、細胞集団を評価するための概念前進を提供する。環境に対する細胞応答を観察するための方法であって、第1の環境に対する細胞応答が観察されるように、第1の環境内に少なくとも1つの細胞を配置する段階と、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して、第1の環境内の細胞の質量特性を観察する段階と、観察される質量特性を、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して第2の環境で観察される細胞の質量特性と比較する段階と、を含む。

目的

干渉顕微鏡法は、細胞および他の透明な物体の内側の物質の空間分布を測定することへの興味深い生物物理学的アプローチを提供する

効果

実績

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請求項1

環境に対する細胞応答を観察するための方法であって、第1の環境に対する細胞応答が観察されるように、(a)第1の環境内に少なくとも1つの細胞を配置する段階と、(b)生細胞干渉法を含むプロセスを使用して、第1の環境内の細胞の質量特性を観察する段階と、(c)(b)で観察される質量特性を、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して第2の環境で観察される細胞の質量特性と比較する段階と、を含む、方法。

請求項2

質量特性が観察される前記少なくとも1つの細胞が、単離された単細胞として第1の環境内に存在する、請求項1記載の方法。

請求項3

質量特性が観察される前記少なくとも1つの細胞が、細胞集合または集塊の中で第1の環境内に存在する、請求項1記載の方法。

請求項4

第1の環境内に存在する複数の細胞の質量特性が観察される、請求項1記載の方法。

請求項5

第1の環境が試験組成物を含み、第2の環境は該試験組成物を含まない、請求項1記載の方法。

請求項6

前記試験組成物が、抗生物質、抗体、アルキル化剤代謝拮抗物質細胞周期阻害剤トポイソメラーゼ阻害剤、siRNA、または細胞を含む、請求項5記載の方法。

請求項7

前記試験組成物が、HER2を結合する抗体を含む、請求項6記載の方法。

請求項8

第1の環境内の細胞の前記質量特性が、ある期間にわたって該細胞の質量特性がどのように変化するかを観察するように、複数回観察される、請求項5記載の方法。

請求項9

前記細胞の質量特性の変化が、時間的質量プロファイルを観察するように経時的に観察される、請求項8記載の方法。

請求項10

観察された時間的質量プロファイルを時間的質量プロファイルのデータベースと比較する段階をさらに含み、該時間的質量プロファイルのデータベースは、前記試験組成物に対する細胞感受性の特性を示す時間的質量プロファイル、および前記試験組成物に対する細胞抵抗性の特性を示す時間的質量プロファイルを含むように選択される、請求項9記載の方法。

請求項11

細胞の質量を観察するための方法であって、(a)試験光線参照光線との間の分数位相偏移を測定するように適合されている干渉顕微鏡観察チャンバの中に細胞を配置する段階と、(b)照明波長における試験光線に細胞を暴露させる段階と、(c)細胞を通って伝搬する試験光線と参照光線との間の分数位相偏移を測定する段階と、(d)細胞の質量を観察するために、(c)で得られた測定値を使用する段階と、を含む、方法。

請求項12

細胞の質量が、以下の方程式を使用して観察され、式中、mは、細胞の質量であり、αは、前記位相偏移細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、前記測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる、請求項11記載の方法。

請求項13

α=1.8×10−3m3kg−1である、請求項11記載の方法。

請求項14

細胞の質量が、ある期間にわたって細胞の質量がどのように変化するかを観察するよう、複数回観察される、請求項11記載の方法。

請求項15

複数の細胞の質量を定量化するために使用される、請求項11記載の方法。

請求項16

(a)顕微鏡に動作可能に連結されている検出器と、(b)細胞を含有するように適合されている観察チャンバを備える、サンプルアセンブリと、(c)参照細胞を含有するように適合される参照チャンバを備える、参照アセンブリと、(d)光源からの光線試験ビームおよび参照ビームに分割するためのビームスプリッタと、を備える、生細胞干渉法システムを使用して行われる、請求項11記載の方法。

請求項17

観察チャンバが、該チャンバ内で細胞培地循環させるように適合されている少なくとも1本の灌流導管を備える、請求項16記載の方法。

請求項18

生細胞干渉法システムが、プロセッサ要素と、細胞の1つまたは複数の画像を処理して記憶するように適合されているメモリ記憶要素とを備える、請求項16記載の方法。

請求項19

細胞の質量特性が、治療組成物に対する細胞応答を定量化するように観察される、請求項11記載の方法。

請求項20

前記細胞が、癌に罹患している個人から得られ、前記治療組成物が、癌を治療するために使用される、請求項19記載の方法。

技術分野

0001

政府支援声明
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与された政府支援助成金第CA090571号、第CA107300号、第GM074509号を用いて行われた。政府が本発明で特定の権利を有する。

0002

関連出願の相互参照
本願は、その内容が参照することにより本明細書に組み込まれる、「RAPID, MASSIVELY PARALLEL SINGLE−CELL DRUG RESPONSEMEASUREMNTS VIA LIVE CELL INTERFEROMETRY」と題された、2011年8月2日出願の同時係属米国仮特許出願第61/514,353号の利益を米国特許法第119条(e)項の下で主張するものである。本願は、その内容が参照することにより本明細書に組み込まれる、2009年5月6日に出願された米国特許出願第12/436,702号に関係する。

0003

本発明は、1つ以上の細胞検査するために使用することができる、干渉計システム、材料、および技法に関する。

背景技術

0004

干渉顕微鏡法は、細胞および他の透明な物体の内側の物質空間分布を測定することへの興味深い生物物理学的アプローチを提供する。生細胞干渉法(LCI)という、この技法の適合は、同時に何百もの細胞のナノ機械的特性を敏感に検出して追跡できることが、以前に示されている(1)。LCIはまた、細胞の表面上に高度磁気プローブによって小さな圧痕が作製される際に、単細胞の内側の細胞質の動的な流れを監視するために使用することもできる(2)。研究は、細胞物質のほとんど瞬間的な再分布が、従来の光学顕微鏡法検出限界を超えた、細胞表面の圧痕に起因したことを示した。

0005

どのようにして個々の細胞がそれらのサイズを調節するかは、十分には理解されておらず、細胞質量と十分に特徴付けられた生化学的経路との間の関係も同様である。単生細胞の定量的質量測定は1950年代に始まった(3、4)が、ごく最近になって、細胞質量測定の速度、精度、および実用性を増加させるためのより新しいアプローチが利用可能になってきた。単独状態または大きな細胞集団内に群がった状態のいずれかにおいて、1つ以上の細胞の質量を急速かつ同時に測定する新しい方法の必要性がある(7、8)。本明細書で開示される本発明の実施形態は、この必要性ならびに他の必要性を満たす。

0006

本発明の実施形態は、例えば、1つ以上の細胞の1つ以上の特性または性質を判定するために使用することができる、干渉法システム、方法、および材料を含む。そのような性質は、例えば、細胞質量、細胞体積光学的細胞厚(細胞密度)等を含む。本発明の実施形態は、干渉計を用いて細胞の1つ以上の特性または性質を観察し、次いで、細胞の生理機能を特徴付けるためにこれらの観察を使用することを伴う。

0007

本発明の例証的実施形態は、生細胞干渉法を使用して細胞の質量を観察するための方法である。典型的には、そのような干渉方法は、試験光線参照光線との間の分数位相偏移(fractional phase shift)を測定するように適合される干渉顕微鏡の観察チャンバの中に細胞を配置するステップと、照明波長における試験光線に細胞を暴露させるステップと、次いで、細胞を通って伝搬する試験光線と参照/対照光線との間の分数位相偏移を測定するステップとを含む。次いで、そのような測定は、細胞の質量を導出するために使用することができる。

0008

本発明の共通実施形態では、細胞の質量は、以下の方程式



を使用して観察され、式中、mは、細胞の質量であり、αは、位相偏移と細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる。本発明のある実施形態では、α=1.8×10−3m3kg−1である。随意に、細胞の質量は、ある期間にわたって細胞の質量がどのようにして変化するかを観察するよう、複数回観察される。本発明のいくつかの実施形態では、細胞の質量は、リアルタイム定量化される。本発明のある実施形態では、本方法は、複数の細胞の質量を定量化するために使用される。

0009

本発明の典型的な実施形態では、本方法は、顕微鏡に動作可能に連結される検出器と、細胞を含有するように適合される観察チャンバを備えるサンプルアセンブリと、参照細胞を含有するように適合される参照チャンバを備える参照アセンブリと、光源からの光線試験ビームおよび参照ビームに分割するためのビームスプリッタとを備える、生細胞干渉法システムを使用して行われる。本発明のある実施形態では、観察チャンバは、チャンバ内で細胞培地循環させるように適合される、少なくとも1本の灌流導管を備える。本発明のいくつかの実施形態では、生細胞干渉法システムは、細胞(複数可)の1つ以上の画像を処理して記憶するように適合されるプロセッサ要素メモリ記憶要素とを備える。本発明のある実施形態では、細胞の質量特性は、治療薬に対する細胞の応答を定量化するように観察される。随意に、1つ以上の細胞は、癌に罹患している個人から得られ、治療薬は、典型的には、(例えば、治療薬に対する癌細胞感受性を評価するように設計されている方法で)癌を治療するために使用されるものである。

0010

本発明のさらに別の実施形態は、特定の環境または一式環境条件、例えば、試験組成物、例えば、HERCEPTIN等の治療薬を含む、細胞培養に対する細胞応答を観察するための方法である。本発明のそのような方法では、細胞は、第1の環境(例えば、第1の観察チャンバ)内に配置され、次いで、第1の環境内の細胞の質量特性が、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して観察される。本発明の方法では、第1の環境内で観察される質量特性は、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して第2の環境で観察される細胞の質量特性と比較される。このようにして、第1の環境に対する細胞応答を観察することができる。典型的な方法では、第1の環境は、試験組成物を含み、第2の環境は、試験組成物を含まない。これらの方法では、細胞の生理機能は、細胞が第1の環境内の試験組成物に暴露されたときに試験組成物によって転換され、次いで、この変換は、本発明の方法によって観察される(そして典型的には、試験組成物に暴露されておらず、したがって、組成物によって変換されていない対照細胞と比較される)。随意に、試験組成物は、抗生物質、抗体、アルキル化剤代謝拮抗物質細胞周期阻害剤トポイソメラーゼ阻害剤、または細胞を含む。本発明のいくつかの実施形態では、試験組成物は、細胞内で機能し、例えば、siRNA等の外因性ポリヌクレオチドを含む。

0011

本発明のある実施形態では、質量特性が観察される細胞は、単離された単細胞として第1の環境内に存在する。代替として、質量特性を観察することができる細胞は、細胞集合または集塊の中で第1の環境内に存在する。本発明のいくつかの実施形態では、第1の環境内に存在する複数の細胞の質量特性が観察される。本発明の実施形態では、第1の環境内の1つ以上の細胞の質量特性は、ある期間にわたって1つ以上の細胞の質量特性がどのようにして変化するかを観察するよう、複数回観察することができる。随意に、例えば、細胞の質量特性の変化は、時間的質量プロファイルを観察するように経時的に観察される。本発明のある実施形態は、観察された時間的質量プロファイルを時間的質量プロファイルのデータベースと比較するステップを含み、時間的質量プロファイルのデータベースは、(例えば、細胞の成長が試験組成物の存在下で阻害される状況で)試験組成物に対する細胞感受性の特性を示す時間的質量プロファイル、および(例えば、細胞の成長が試験組成物の存在下で阻害されない状況で)試験組成物に対する細胞抵抗性の特性を示す時間的質量プロファイルを含むように選択される。

0012

本発明の他の例証的実施形態は、例えば、細胞の質量を定量化する、および/または環境的刺激に応答して1つ以上の細胞の質量がどのようにして変化するかを観察するためのシステムおよび方法を含むことができる。いくつかの実施形態は、試験ビームと参照ビームとの間の分数位相偏移を生成および測定することが可能な干渉顕微鏡の観察チャンバの中に1つ以上の細胞を配置するステップと、照明波長における試験ビームに細胞を暴露させるステップと、細胞を通って伝搬する試験ビームと参照細胞を通って伝搬する参照ビームとの間の分数位相偏移を測定するステップと、以下の方程式



を用いて1つ以上の細胞の質量を判定するステップとを含む、方法を含み、式中、mは、細胞の質量であり、αは、位相偏移と細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる。

0013

他の細胞特性を観察するための方法論的実施形態も考慮される。例えば、本発明のある実施形態では、本方法は、水性媒体内の生細胞の光学的厚さを観察するために使用することができる。代替として、本方法は、例えば、生細胞集団における刺激に対する静止および動的細胞応答を識別、監視、および測定するように、生細胞集団を同時に観察するために使用することができる。典型的には、これらの方法では、治療薬等の刺激への細胞の暴露に応答して、特性が観察される。ある実施形態では、本発明の方法は、内部または外部刺激に対する集団内の細胞の反応差プロファイルを作成するように、高度並列様式で行うことができる。随意に、本方法はさらに、観察チャンバから細胞を除去することと、さらなる分析のために細胞を操作することとを含む。本発明のある実施形態では、本方法は、水性媒体内の生細胞の細胞特異的プロファイルを含む情報を取得するため、次いで、この情報をメモリ記憶要素の中に記憶するために使用される。

0014

本発明の種々の方法論的実施形態が考慮される。例えば、マイケルソン干渉対物レンズを有する顕微鏡と、顕微鏡に動作可能に連結されるカメラ(例えば、静止カメラビデオカメラ電荷結合素子(CCD)等)等の検出器と、細胞を含有するように適合される観察チャンバを備えるサンプルアセンブリと、参照チャンバを備える参照アセンブリとを備える、システムを使用して、本発明のある方法論的実施形態を実施することができる。さらに、そのようなシステムは、加えて、細胞の1つ以上の画像を記憶するように適合されるメモリ記憶要素と、細胞の1つ以上の画像を処理するように適合されるプロセッサ要素とを含んでもよい。他の実施形態では、顕微鏡は、流体媒体を通して干渉縞を観察することが可能な干渉顕微鏡である。代替として、本システムは、複数の位相偏移における干渉パターンを観察し、次いで、観察された干渉パターンを細胞の光学的厚さのプロファイルと相関させることが可能である。そのような一般実施形態は、本明細書で開示されるシステムが種々の構成を採用することができるため、非限定的である。本発明の他の実施形態は、細胞の適性のリアルタイムかつ低侵襲性マーカーと、細胞の適性を観察する方法とを含む。そのようなシステムおよび技法は、細胞質量の変化の観察に依存し得る。

0015

付録を含む以下の発明を実施するための形態から、本発明の他の目的、特徴、および利点が当業者に明白となるであろう。しかしながら、発明を実施するための形態および具体的実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示しながら、限定ではなく例証として挙げられることを理解されたい。本発明の範囲内の多くの変更および修正が、その精神から逸脱することなく行われてもよく、本発明は、全てのそのような修正を含む。
[本発明1001]
環境に対する細胞応答を観察するための方法であって、第1の環境に対する細胞応答が観察されるように、
(a)第1の環境内に少なくとも1つの細胞を配置する段階と、
(b)生細胞干渉法を含むプロセスを使用して、第1の環境内の細胞の質量特性を観察する段階と、
(c)(b)で観察される質量特性を、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して第2の環境で観察される細胞の質量特性と比較する段階と、
を含む、方法。
[本発明1002]
質量特性が観察される前記少なくとも1つの細胞が、単離された単細胞として第1の環境内に存在する、本発明1001の方法。
[本発明1003]
質量特性が観察される前記少なくとも1つの細胞が、細胞集合または集塊の中で第1の環境内に存在する、本発明1001の方法。
[本発明1004]
第1の環境内に存在する複数の細胞の質量特性が観察される、本発明1001の方法。
[本発明1005]
第1の環境が試験組成物を含み、第2の環境は該試験組成物を含まない、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記試験組成物が、抗生物質、抗体、アルキル化剤、代謝拮抗物質、細胞周期阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、siRNA、または細胞を含む、本発明1005の方法。
[本発明1007]
前記試験組成物が、HER2を結合する抗体を含む、本発明1006の方法。
[本発明1008]
第1の環境内の細胞の前記質量特性が、ある期間にわたって該細胞の質量特性がどのように変化するかを観察するように、複数回観察される、本発明1005の方法。
[本発明1009]
前記細胞の質量特性の変化が、時間的質量プロファイルを観察するように経時的に観察される、本発明1008の方法。
[本発明1010]
観察された時間的質量プロファイルを時間的質量プロファイルのデータベースと比較する段階をさらに含み、該時間的質量プロファイルのデータベースは、前記試験組成物に対する細胞感受性の特性を示す時間的質量プロファイル、および前記試験組成物に対する細胞抵抗性の特性を示す時間的質量プロファイルを含むように選択される、本発明1009の方法。
[本発明1011]
細胞の質量を観察するための方法であって、
(a)試験光線と参照光線との間の分数位相偏移を測定するように適合されている干渉顕微鏡の観察チャンバの中に細胞を配置する段階と、
(b)照明波長における試験光線に細胞を暴露させる段階と、
(c)細胞を通って伝搬する試験光線と参照光線との間の分数位相偏移を測定する段階と、
(d)細胞の質量を観察するために、(c)で得られた測定値を使用する段階と、
を含む、方法。
[本発明1012]
細胞の質量が、以下の方程式
[数1]

を使用して観察され、式中、mは、細胞の質量であり、αは、前記位相偏移と細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、前記測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる、本発明1011の方法。
[本発明1013]
α=1.8×10−3m3kg−1である、本発明1011の方法。
[本発明1014]
細胞の質量が、ある期間にわたって細胞の質量がどのように変化するかを観察するよう、複数回観察される、本発明1011の方法。
[本発明1015]
複数の細胞の質量を定量化するために使用される、本発明1011の方法。
[本発明1016]
(a)顕微鏡に動作可能に連結されている検出器と、
(b)細胞を含有するように適合されている観察チャンバを備える、サンプルアセンブリと、
(c)参照細胞を含有するように適合される参照チャンバを備える、参照アセンブリと、
(d)光源からの光線を試験ビームおよび参照ビームに分割するためのビームスプリッタと、
を備える、生細胞干渉法システムを使用して行われる、本発明1011の方法。
[本発明1017]
観察チャンバが、該チャンバ内で細胞培地を循環させるように適合されている少なくとも1本の灌流導管を備える、本発明1016の方法。
[本発明1018]
生細胞干渉法システムが、プロセッサ要素と、細胞の1つまたは複数の画像を処理して記憶するように適合されているメモリ記憶要素とを備える、本発明1016の方法。
[本発明1019]
細胞の質量特性が、治療組成物に対する細胞応答を定量化するように観察される、本発明1011の方法。
[本発明1020]
前記細胞が、癌に罹患している個人から得られ、前記治療組成物が、癌を治療するために使用される、本発明1019の方法。

図面の簡単な説明

0016

生細胞干渉計(LCI)の実施形態の概略図を図示する。LCI(a)は、参照細胞の光学的厚さを、観察チャンバの中に配置されたサンプルの光学的厚さと比較する、マイケルソン型干渉顕微鏡である。観察チャンバの中には鏡面基材懸垂され、LCIが透明細胞に対して光学的厚さの測定を行うことを可能にする。顕微鏡対物レンズおよび観察チャンバの相対位置は、コンピュータによって制御され、3次元に変換可能であり、急速な自動画像収集を可能にする。データ収集の全体を通して、観察チャンバの中の細胞は、標準細胞培養条件(例えば、pH7.4、37℃、5%CO2)で維持される。生細胞干渉計は、接着性および非接着性細胞の両方の質量を測定することが可能である。フレーム(b)が、ポリ−L−リシン溶液で基材を被覆した後に観察チャンバ基材に付着した、いくつかの非接着性H929細胞を示す一方で、フレーム(c)は、基材上に直接培養された接着性の雌インドキョン(9)細胞を示す。カラーマップは、青が背景に対する低い光学的厚さであり、赤が高い光学的厚さである、光学的厚さの測定を示す。
LCIを用いた細胞質量の高スループットの長期的測定を図示する。LCIからのH929多発性骨髄腫細胞の4つのサンプル画像(a)は、6時間の観察にわたる細胞の光学的厚さのプロファイルを示す。色は、nm単位で位相偏移を示し、濃い青が低い厚さを示し、白/赤が高い厚さを示す。これらのサンプル画像は、7分ごとに撮影された25の連続CCDキャプチャ合成画像である。差し込み図は、単細胞にわたる位相偏移の測定を示す。細胞にわたる統合位相偏移は、細胞の乾燥質量に正比例する。(b)何百もの個々の細胞(赤で輪郭が描かれている)が各フレーム内の独自の位置で識別され、(c)各個別細胞の質量が判定され、経時的に高スループットの集団レベル質量プロファイリングを可能にする。(d)個々の細胞の質量が、単細胞成長動力学を調べるように、経時的に縦方向に追跡される。測定は、線形最小二乗最良適合線とともに中抜き記号として示される。この場合の測定された成長速度は、6.5(標準誤差+/−0.72)pg/時間である。残余誤差標準偏差として受け取られる、線形傾向についての変動は、5.0pgまたは細胞質量中央値の1.17%である。最大ピーク間残余誤差は、102分で11pg、またはその時点での質量中央値の2.61%である。
単細胞質量蓄積によってプロファイル作成されたH929多発性骨髄腫細胞の薬物反応を図示する。DMSO処置対照の質量蓄積をツニカマイシン処置(10g/ml)細胞と比較する、H929多発性骨髄腫細胞の集団でのLCI長期的質量測定の結果である。データは5時間にわたって得られる。処置細胞は、対照よりもゆっくりと成長する。実験番号2および番号3は、番号1の37℃と対比して32℃で行われ、これが、観察されたわずかに低い成長速度の原因である。散布図(a〜b)は、それらの最初の質量と対比した(最初の質量によって正規化された)5時間での個々の細胞の成長を描写する。誤差バーは、測定誤差推定値である、+/−2%の変動係数を表す。誤差バーは、全てのデータに適用されるが、明確にするために図中の点の大部分について省略されている。正規化質量対時間の箱ひげ図(c〜d)では、円は、サンプル中央値を示し、三角形は、中央値の95%信頼区間を示す。同一色の箱は、25および75パーセンタイル限界を示し、ひげは、平均値からの2つの標準偏差を表す。
ツニカマイシンに対するH929応答の分子プロファイルを図示する。処置および未処置集団間の成長速度の相違は、処置集団において転写因子CHOP(a)および転写因子XBP1の代替的スプライシング(b)の上方調節と同期して生じる。CHOPおよびXBP1−sは、小胞体内のタンパク質の誤った折り畳みの影響を軽減することに関与する、多数の遺伝子を活性化する。これは、タンパク質糖化阻害剤である、TM作用の既知機構と一致する。(c)細胞周期データが、細胞周期停止と一致する、G2/M相集団の急速な低減およびG1/G0集団の対応する増加を示す。この偏移は、5時間の治療の終了までにG1/G0の中の細胞の50%を残して、3時間の治療後に顕著になる。
細胞分割の質量動力学を図示する。28の分裂事象が、全ての実験で処置および未処置集団から(合計約600個の細胞から)記録された。(a)分裂細胞質量範囲が、個々の分割を観察し、親および娘細胞の質量を直接測定することによって判定された。パネル(a)は、測定された全ての細胞(処置および未処置の両方、破線)の質量分布を、実験中に分裂した細胞の質量(分裂前は赤、分裂後は青)と比較する。(b)驚くべきことに、いくつかの細胞分裂は高度に非対称であり、全親細胞質量の約55%以上が2つの娘細胞のうちの小さいほうにとどまった。(c)高度非対称分裂の2つの実施例が、5時間の時間的経過にわたって示される。(アスタリスクによって示される)これらの分裂の中の娘細胞のうちの小さいほうは、それぞれ、親細胞質量の35%および40%を含有した。これらの分裂事象は、(b)で赤く塗られた円によって示される。誤差バーは、測定誤差の推定値である、+/−2%の変動係数を表す(方法を参照)。
接着性細胞の質量の生細胞干渉計測定を図示する。フレームは、研磨シリコン基材上に直接培養された、いくつかのマウス線維芽細胞を示す。カラーマップは、青が背景に対する低い光学的厚さであり、赤が高い光学的厚さである、光学的厚さの測定を示す。左側は、示されるように、200分間で2秒ごとに得られた、4つの細胞の質量測定である。接着性細胞対非接着性細胞のより小さい光学的厚さが、LCIによって容易に測定される。
処置および未処置データセットの散布図を図示する。赤い傾向線は、データへの線形最小二乗適合を表す。成長速度と細胞質量との間に相関がないという確率を示す、p値が、各適合について求められる。細胞質量が未処置対照において増加するにつれて、より遅い成長に向かった傾向があるが、これは95%信頼にとって統計的に有意ではない。処置セットTm2およびTm3が、成長速度と質量との間の相関を示さない一方で、負の傾斜は、Tm1について有意である(p=0.02)。各線形適合の残余(residual)のノルム(norm)は、各質量セグメント内の成長変動の推定値を提供する。誤差バーは、測定誤差の推定値である、+/−2%の変動係数を表す。
処置および未処置データセットの散布図を図示する。赤い傾向線は、データへの線形最小二乗適合を表す。成長速度と細胞質量との間に相関がないという確率を示す、p値が、各適合について求められる。細胞質量が未処置対照において増加するにつれて、より遅い成長に向かった傾向があるが、これは95%信頼にとって統計的に有意ではない。処置セットTm2およびTm3が、成長速度と質量との間の相関を示さない一方で、負の傾斜は、Tm1について有意である(p=0.02)。各線形適合の残余のノルムは、各質量セグメント内の成長変動の推定値を提供する。誤差バーは、測定誤差の推定値である、+/−2%の変動係数を表す。
LCIの光路および質量測定安定性を図示する。干渉計の安定性を試験するように、高さ約35nmのシリコン上に蒸着させられた金の島部分(a、下のパネル)が、140分間で繰り返し測定された。上のパネルで示されるように、3つの代表的な島部分の平均高さは、この期間中に有意義動向を示さず、高さの標準偏差として求められる測定再現性は、約1.2オングストロームまたは全高の0.35%である。同様に、透明な物体の質量測定の安定性は、80+分にわたって部分的に溶解した10um直径のポリスチレン球(b)を繰り返し測定することによって推定される。上のパネルでは、トレース番号1は、クラスタに溶解した3つの球を表し、トレース番号2は、クラスタに溶解した2つの球を表す。他の3つの球は、単一球に由来する。ポリスチレン球の質量測定の変動係数は、金の島部分の平均高さについて得られる係数に類似し、測定期間にわたってごくわずかな動向を伴って0.4%未満である。水が培地に取って代わったことを除いて、生細胞を測定するために使用される条件と同一の条件下で、データがLCI観察チャンバの中で収集された。
LCIを用いた高精度質量測定を図示する。4つの個々の細胞(aからd)が選択され、約12秒間隔で行われた98回の連続測定にわたって追跡された。この期間(合計20分)にわたって、観察された細胞は、質量のわずかな変化を示し(質量対時間の差し込み図を参照)、測定再現性の評価を可能にした。cおよびdにおける細胞は、この期間にわたって1ピコグラム超の平均質量変化を示すため、cおよびdにおけるヒストグラムは、成長による任意の付加的な分散を除去するように、(差し込み図において赤で示される)最小二乗適合線の線形成分を差し引いた、測定された質量を提示する。各細胞の測定のヒストグラムは、Matlabにおいて非線形最小二乗適合によってガウス分布に適合された。平均(μ)および標準偏差(σ)が、各分布について報告される。全ての標準偏差は、分布平均の1%未満であり、LCIを用いた質量測定が高度に反復可能であることを示す。
水中でLCIによって測定された、部分的に溶解した6μm直径のポリスチレン球(Flow Check, Polysciences Inc.)の集団の質量を図示する(a)。調製中に、球は、低頻度凝集し、二量体および三量体を加熱すると、単一の円錐クラスタに融合する。単量体(110.7pg)、二量体(213.7pg)、および三量体(308.1pg)の集団のピークをヒストグラムにおいて区別することができる。単量体集団質量のLCI測定標準偏差は、7.5pg、または平均の6.8%であり、15%という製造業者の規定の仕様を超える。4つの異なる哺乳類細胞型および6umポリスチレン球の集団の質量分布が、比較のためにヒストグラムとしてともに描画される(b)。LCIを用いて判定されたマウス赤血球RBC)集団の平均質量を、他の技法(例えば、Nie,Z.,et al.Analytical Chemistry,2007.79:p.7401−7407、Vaysse,J.,et al.Mechanisms of Ageing and Development,1988.44(3):p.265−276、Wirth−Dzieciolowska,E.,et al.Animal Science Papers and Reports,2009.27(1):p.69−77、Magnani,M.,et al.Mechanisms of Ageing and Development,1988.42(1):p.37−47を参照)によって、およびマイクロ干渉法を使用した別の群(例えば、Mysliwski,A.,et al.Mechanisms of Ageing and Development,1985.29(2):p.107−110を参照)によって判定された公表値と比較することができる(c)。Nieらは、新規質量分光分析方法を使用して、マウスRBCの細胞質量を測定し、また、従来の光化学的技法によって平均赤血球ヘモグロビン質量(MCH)も測定した(例えば、Nie,Z.,et al.Analytical Chemistry,2007.79:p.7401−7407を参照)。MCHは、典型的には、哺乳類赤血球の全細胞質量の大部分を表す。種々のマウス株のMCH値の範囲が、十分に確立されている(例えば、Magnani,M.,et al.Mechanisms of Ageing and Development,1988.42(1):p.37−47、Mysliwski,A.et al.Mechanisms of Ageing and Development,1985.29(2):p.107−110、Wirth−Dzieciolowska,E.,et al.Animal Science Papers and Reports,2009.27(1):p.69−77を参照)。推定値としてNieらによって求められたMCH対全質量の比を使用して、マウスRBC MCHの確立値を、測定された平均マウスRBC質量と比較することができる。確立値は、赤で表示される。
LCIによって測定された、4つの異なる生細胞または新たに調製した細胞型の集団のうち、マウスWEHI−231Bリンパ腫細胞の質量分布を図示する。
LCIによって測定された、4つの異なる生細胞または新たに調製した細胞型の集団のうち、15週齢の雌C57BL/6マウス由来の赤血球(RBC)の質量分布を図示する。
LCIによって測定された、4つの異なる生細胞または新たに調製した細胞型の集団のうち、ヒトH929多発性骨髄腫細胞の質量分布を図示する。
LCIによって測定された、4つの異なる生細胞または新たに調製した細胞型の集団のうち、標準的な技法を使用したレトロウイルス導入および養子細胞移入によってC57BL/6マウスで確立された、一次骨および急性骨髄性白血病(AML)細胞の混合物の質量分布を図示する。
図9aで挙げられたデータからの代表的な細胞の質量対時間のプロット(a)を図示する。破線は、データへの指数成長適合を表す。生細胞実験における測定変動の尺度を推定するために、3つ全てのTm処置およびDMSO対照実行(それぞれ、D1〜D3およびTm1〜Tm3と示される)からの全ての単細胞質量対時間のデータを、単純指数成長モデルに適合させ(mass(t)=m0*Ct、式中、定数Cは単位元に近い)、残余誤差を、傾向と各時点における実際のデータとの間のパーセント差として計算した。箱ひげ図では、中心線は、サンプル中央値を示し、三角形は、中央値の95%信頼区間を示す。同一色の箱は、25および75パーセンタイルの限界を示し、ひげは、平均値からの2つの標準偏差を表す。残余は、ゼロの周囲で対称に分布し、25%から75%の四分位の範囲(IQR)は、0.0126(D2)から0.027(D3)まで変化する。平均IQRは、0.02である。
撮像された種々の単細胞、細胞集合、および密集したコロニー、ならびにaLCIによって定量化された質量を図示する。(a)MDA−MB−231、MCF−7、SK−BR−3、およびBT−474乳癌細胞株共焦点像。SK−BR−3およびMDA−MB−231細胞株が、単細胞として、または疎性集団の中で成長する一方で、BT−474およびMCF−7細胞株は、密集した多細胞コロニーとして成長する。赤は、Alexa 568 Phalloidinアクチン染色であり、青は、DAPI核染色である。(b)各細胞株の質量分布の位相画像。単細胞、疎性集団、および密集したコロニーは、aLCIを用いてリアルタイムで再現可能に定量化される。カラースケールは、pg/um2単位で質量密度を表す。スケールバーは50umである。
aLCIを用いた単細胞および大型コロニーの同時撮像を図示する。(a)位相画像は、約52個の細胞から成る多細胞MCF−7コロニー(21,660pg)と一緒に、単一のMCF−7細胞(555pg)を示す。カラースケールは、pg/um2単位で質量密度を表す。(b)全ての細胞株の成長速度対初期質量複合散布図である。MDA−MB−231(赤)、MCF−7(青)、SK−BR−3(シアン)、およびBT−474(黒)は、異なる株の細胞およびコロニーサイズならびに成長速度の範囲を示すように重ねられている。コロニー形成株(MCF−7およびBT−474)は、単細胞から大型の多細胞コロニーまでの範囲に及ぶ。
3〜5時間以内にaLCIを用いて再現可能に定量化された、トラスツズマブによる乳癌細胞成長阻害を図示する。(a)20ug/mlトラスツズマブ処置を伴う各細胞株の集団平均正規化質量対時間のプロットである(誤差バーは標準誤差を示す)。(b)トラスツズマブ処置による成長阻害が、7時間までにSKBR−3およびBT−474株について高度に有意(p<0.001)になる。1時間ごとの成長速度が、質量蓄積データへの線形適合から計算される。
6時間で収集されたaLCI質量蓄積プロファイリングデータ(列4)と一緒に示されている、7日間増殖アッセイによって判定されたトラスツズマブ(Herceptin)感受性(列3)を図示する、表を提供する。HER2状態は、O'Brienらによって判定された(例えば、Molecular Cancer Therapeutics.2010,9,1489−502を参照)。

0017

特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語表記、および他の科学用語または専門用語は、本発明が関連する当技術者によって一般的に理解される意味を有することを目的としている。場合によっては、一般的に理解されている意味を伴う用語は、明確にするため、および/またはすぐ参照できるように、本明細書で定義されてもよく、そのような定義を本明細書に含むことは、必ずしも、当技術分野で概して理解されるものを超える大幅な差異を表すように解釈されるべきではない。本明細書で説明または参照される技法および手順の多くは、当業者によって良く理解され、従来の方法論を使用して一般的に採用される。適宜に、市販のキットおよび試薬の使用を伴う手順が、概して、特に記述がない限り、製造業者によって定義されたプロトコルおよび/またはパラメータに従って実行される。いくつかの用語が以下で定義される。

0018

本発明をさらに説明する前に、本発明は、説明される特定の実施形態に限定されず、そのようなものとして、当然ながら変化し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためにすぎず、本発明の範囲は、添付の請求項のみによって限定されるであろうから、限定的であることを目的としていないことも理解されたい。また、本明細書および添付の請求項で使用されるように、「1つの」(「a」、「an」)、および「該」(「the」)という単数形は、文脈が特に明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。したがって、例えば、「1つの試験組成物」という言及は、複数のそのような試験組成物等を含む。整数以外の値で数値的に特徴付けることができる値(例えば、溶液中の化合物の濃度)を指す、本明細書および関連請求項で記載される全ての数字は、「約」という用語によって修飾されると理解される。値の範囲が提供される場合、文脈が特に明確に指示しない限り、下限の単位の10分の1までの各介在値、その範囲の上限と下限との間、およびその規定範囲内の任意の他の規定値または介在値が、本発明内包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、より小さい範囲に独立して含まれてもよく、また、本発明内にも包含されるが、規定範囲内の任意の特異的に除外された限界の対象となる。規定範囲が限界の一方または両方を含む場合、これらの含まれた限界のいずれか一方または両方を除外する範囲も、本発明に含まれる。

0019

本明細書で記述される全ての出版物は、引用される出版物との関連で方法および/または材料を開示および説明するように、参照することによって本明細書に組み込まれる。本明細書で引用される出版物は、本願の出願日より前のそれらの開示について引用される。発明の最先の優先日または先行日により、本発明者らが出版物に先行する資格がないという了解として、ここでは解釈されるものではない。さらに、実際の公開日が、示される日付とは異なり、独立した検証を必要とする場合がある。

0020

本明細書で開示される本発明は、いくつかの実施形態を有する。本発明の実施形態は、細胞の1つ以上の特性、例えば、その質量および/または種々の環境条件に応答して細胞の質量がどのようにして変化するかを観察し、および/または特徴付けるための方法、材料、およびシステムを提供する。本発明の例証的実施形態は、細胞の質量についての情報を取得し、および/または細胞の質量に関係する1つ以上の細胞特性を特徴付けるために、干渉法を使用することを含む。本発明の実施形態によって観察することができる例証的な細胞特性は、例えば、刺激、例えば、薬剤または他の生物学的活性剤への暴露、ならびに種々の要因を含む、刺激に応答した、細胞骨格再構成挙動を含むことができる。本発明のいくつかの実施形態では、観察される現象は、前癌および癌細胞で起こるもの等の、異常細胞分裂等の病態に対応する、または関連付けられる現象である。本発明のいくつかの実施形態では、移動が観察される細胞膜は、単細胞の膜である。本発明の他の実施形態では、複数の細胞の膜特性が観察される。ある実施形態では、膜は、組織中の細胞の膜である。他の実施形態では、膜は、細胞のコロニー(例えば、患者または樹立細胞株から得られる一次細胞生体外細胞培養)内の細胞の膜である。本発明の典型的な実施形態では、細胞は、真核(例えば、哺乳類)細胞である。

0021

本発明の典型的な干渉法の実施形態では、干渉計は、例えば、マイケルソン構成を使用する。加えて、スペクトル的に分解された干渉法、波長走査干渉法、デジタルホログラフィ等を含む、干渉法技術と関連付けられる方法および要素を、本発明の実施形態で使用することができる。多くの干渉法の顕微鏡システムおよび方法は、本発明の実施形態とともに使用するために適合することができるが、本発明の他の実施形態は、走査型光学顕微鏡共焦点顕微鏡等を使用することができる。本発明の実施形態とともに使用するために適合することができる、光学プロファイリング方法および材料を説明する出版物の例証的かつ非限定的なリストは、例えば、その内容が参照することにより組み込まれる、米国特許出願第20100284016号、第20050248770号、第20050225769号、第20050200856号、第20050195405号、第20050122527号、第20050088663号、第20040252310号、第20050117165号、第20030234936号、第20040066520号、第20080018966号、および第20050167578号で開示されている。

0022

本発明の実施形態は、例えば、高さ測定、形状測定の方法、ならびに細胞膜の形状および細胞の質量に関し得る他の特性の他の変調の尺度を提供するために、光学的形状測定技法を使用する。試験細胞または細胞集団の形状、サイズ等に応じて、これらの技法は、典型的には、経済的かつ実用的な方法で結果を最適化するために、構造光、光学部の集束特性、光の干渉等を使用する。モアレの技法、ESPI電子スペックルパターン干渉法)、レーザ走査写真測量法、および干渉法が、3次元形状測定を行うために開発された例証的な技法である。白色光干渉法またはコヒーレンスレーダとも一般的に呼ばれる、白色光垂直走査干渉法(VSI)の技法が、小さい物体、典型的には、数マイクロメートルを超えない粗度を伴う物体を撮像するために使用される。VSI方法は、2つの干渉する多色波面によって作成されるコヒーレンスピークの検出に基づく。それは、絶対深度判別、速い測定周期、および高い垂直分解能等の多くの利点を有する。VSIの1つの利点は、精度が優れているが、VSIの走査深度が欠如し得る、位相偏移干渉法(PSI)等の他の測定技法と組み合わせることができるという容易性である。PSIは、典型的には、プロファイルのわずかな変化を伴う平滑面の測定に使用される(例えば、K.Creath,"Temporal Phase Measurement Methods,"Interferogram Analysis,Institute of Physics Publishing Ltd.,Bristol,1993,pp.94−140を参照)。VSIは、概して、大きなピクセル間高さの範囲を伴う平滑および/または粗面を測定するために使用される(K.G.Larkin,"Efficient Nonlinear Algorithm for Envelope Detection in White Light Interferometry,"J.Opt.Soc.Am.,A/Vol.13,832−843(1996)。VSIおよびPSIの組み合わせは、例えば、PSI精度で大きな段差を測定するために使用されてきた(C.Ai、米国特許第5,471,303号)。VSIおよびPSIの組み合わせの特定の場合である、PSIOTF技法は、より大きい高さの範囲内で平滑面の測定を向上させる(例えば、Harasaki et al.,"Improved Vertical Scanning Interferometry,"Appl.Opt.39,2107−2115,2000を参照)。典型的なVSIおよびPSIシステムおよび方法は、例えば、その内容が参照することにより組み込まれる、米国特許第5,133,601号、第5,471,303号、および米国特許第6,449,048号、ならびに米国特許出願第20020196450号で開示されている。

0023

上述のように、本発明の実施形態は、本明細書で開示されるシステムを使用して、細胞の質量特性を観察するための方法を含む。実施形態は、例えば、膜の運動が、光学的細胞厚(細胞密度)、細胞体積等の要因のリアルタイム位相測定で観察される、膜の観察を含む。1つのそのような方法は、細胞(および/または細胞集団)の特性を観察するための方法であって、マイケルソン干渉対物レンズを有する光学顕微鏡の細胞観察チャンバの中に細胞を配置することと、細胞を観察するためにこのマイケルソン干渉対物レンズを使用することとを含む、方法である。典型的には、そのような実施形態では、質量特性は、細胞密度および/または細胞体積物の細胞の観察可能な特性と相関することができ、このようにして、本方法は、細胞の質量特性が観察されることを可能にする。

0024

本発明の1つの例証的実施形態は、生細胞干渉法を使用して細胞の質量を観察するための方法である。典型的には、そのような方法は、試験光線と参照光線との間の分数位相偏移を測定するように適合される干渉顕微鏡の観察チャンバの中に細胞を配置するステップと、照明波長における試験光線に細胞を暴露させるステップと、次いで、細胞を通って伝搬する試験光線と参照光線(例えば、対照または参照細胞を通って伝搬する光線)との間の分数位相偏移を測定するステップとを含む。本発明のいくつかの実施形態では、熟練者であれば、細胞を通って伝搬する試験ビームと参照細胞を通って伝搬する参照ビームとの間の分数位相偏移を測定するために顕微鏡を使用することができ、分数位相偏移は、細胞の特性に相関する。次いで、そのような測定は、細胞の質量を導出するために使用することができる。

0025

本発明の共通実施形態では、細胞の質量は、以下の方程式



を使用して観察/導出され、式中、mは、細胞の質量であり、αは、位相偏移と細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる。本発明のある実施形態では、α=1.8×10−3m3kg−1である。随意に、細胞の質量は、ある期間にわたって細胞の質量がどのようにして変化するかを観察するよう、複数回観察される。本発明のいくつかの実施形態では、細胞の質量は、リアルタイムで定量化される。本発明のある実施形態では、本方法は、複数の細胞の質量を定量化するために使用される。

0026

本発明の典型的な実施形態では、本方法は、顕微鏡に動作可能に連結される検出器と、細胞を含有するように適合される観察チャンバを備えるサンプルアセンブリと、参照細胞を含有するように適合される参照チャンバを備える参照アセンブリと、光源からの光線を試験ビームおよび参照ビームに分割するためのビームスプリッタとを備える、生細胞干渉法システムを使用して行われる。本発明のある実施形態では、観察チャンバは、チャンバ内で細胞培地を循環させるように適合される、少なくとも1本の灌流導管を備える。本発明のいくつかの実施形態では、生細胞干渉法システムは、細胞の1つ以上の画像を処理して記憶するように適合されるプロセッサ要素とメモリ記憶要素とを備える。本発明のある実施形態では、細胞質量特性(例えば、細胞の質量、細胞の重量、細胞の体積等)は、治療薬に対する細胞の応答を定量化するように観察される。随意に、例えば、細胞は、癌に罹患している個人から得られ、治療薬は、癌を治療するために使用される。

0027

本発明のさらに別の実施形態は、特定の環境、例えば、HERCEPTIN等の治療薬を含むものに対する細胞応答を観察するための方法である。本発明のそのような方法では、細胞は、第1の環境内に配置され、次いで、第1の環境内の細胞の質量特性が、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して観察される。典型的には、この比較は、第1および第2の環境内の患者に由来する同一系統(例えば、癌系統)の細胞を観察することを含む。このようにして、第1の環境および/または第2の環境に対する細胞応答を観察することができる。典型的には、これらの方法では、第1の環境は、試験組成物を含み、第2の環境は、試験組成物を含まない。随意に、試験組成物は、抗生物質、抗体、アルキル化剤、代謝拮抗物質、細胞周期阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、siRNA、または細胞(例えば、抗原提示細胞等のヒト免疫細胞)を含む。これらの方法では、第1の環境で観察される質量特性は、生細胞干渉法を含むプロセスを使用して第2の環境で観察される細胞の質量特性と比較される。

0028

本発明のある実施形態では、質量特性が観察される細胞は、単離された単細胞として第1の環境内に存在する。代替として、質量特性を観察することができる細胞は、細胞集合または集塊(例えば、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50個の細胞の凝集)の中で第1の環境内に存在する。本発明のいくつかの実施形態では、第1の環境内に存在する複数の細胞の質量特性が観察される。本発明の実施形態では、第1の環境内の1つ以上の細胞の質量特性は、ある期間にわたって1つ以上の細胞の質量特性がどのようにして変化するかを観察するよう、複数回観察することができる。随意に、例えば、細胞の質量特性の変化は、時間的質量プロファイル(例えば、細胞の質量が経時的に変化する特定の方法)を観察するように経時的に観察される。本発明のある実施形態は、観察された時間的質量プロファイルを時間的質量プロファイルのデータベースと比較するステップを含み、時間的質量プロファイルのデータベースは、試験組成物に対する細胞感受性の特性を示す時間的質量プロファイル、および試験組成物に対する細胞抵抗性の特性を示す時間的質量プロファイルを含むように選択される。

0029

本発明の他の例証的な実施形態は、例えば、細胞の質量を定量化する、および/または環境的刺激に応答して1つ以上の細胞の質量がどのようにして変化するかを観察するためのシステムおよび方法を含むことができる。いくつかの実施形態は、試験ビームと参照ビームとの間の分数位相偏移を生成および測定することが可能な干渉顕微鏡の観察チャンバの中に1つ以上の細胞を配置するステップと、照明波長における試験ビームに細胞を暴露させるステップと、細胞を通って伝搬する試験ビームと参照細胞を通って伝搬する参照ビームとの間の分数位相偏移を測定するステップと、以下の方程式



を用いて1つ以上の細胞の質量を判定するステップとを含む、方法を含み、式中、mは、細胞の質量であり、αは、位相偏移と細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる。

0030

質量および/または他の細胞特性を観察するための方法論的実施形態も考慮される。例えば、本発明のある実施形態では、本方法は、水性媒体内の生細胞の光学的厚さを観察するために使用することができる。代替として、本方法は、例えば、生細胞集団における刺激に対する静止および動的細胞応答を識別、監視、および測定するように、生細胞集団を同時に観察するために使用することができる。典型的には、これらの方法では、治療薬等の刺激への細胞の暴露に応答して、特性が観察される。ある実施形態では、本発明の方法は、内部または外部刺激に対する集団内の細胞の反応差のプロファイルを作成するように、高度並列様式で行うことができる。随意に、本方法はさらに、観察チャンバから細胞を除去することと、さらなる分析のために細胞を操作することとを含む。本発明のある実施形態では、本方法は、水性媒体内の生細胞の細胞特異的プロファイルを含む情報を得るため、次いで、この情報をメモリ記憶要素の中に記憶するために使用される。

0031

種々の方法論的実施形態が考慮される。例えば、マイケルソン干渉対物レンズを有する顕微鏡と、顕微鏡に動作可能に連結されるカメラ(例えば、静止カメラ、ビデオカメラ、電荷結合素子(CCD)等)等の検出器と、細胞を含有するように適合される観察チャンバを備えるサンプルアセンブリと、参照チャンバを備える参照アセンブリとを備える、システムを使用して、本発明のある方法論的実施形態を実施することができる。さらに、そのようなシステムは、加えて、細胞の1つ以上の画像を記憶するように適合されるメモリ記憶要素と、細胞の1つ以上の画像を処理するように適合されるプロセッサ要素とを含んでもよい。他の実施形態では、顕微鏡は、流体媒体を通して干渉縞を観察することが可能な干渉顕微鏡である。代替として、本システムは、複数の位相偏移における干渉パターンを観察し、次いで、観察された干渉パターンを細胞の光学的厚さのプロファイルと相関させることが可能である。そのような一般実施形態は、本明細書で開示されるシステムが種々の構成を採用することができるため、非限定的である。本発明の他の実施形態は、細胞の適性のリアルタイムかつ低侵襲性のマーカーと、細胞の適性を観察する方法とを含む。本発明の別の実施形態は、顕微鏡と、顕微鏡に動作可能に連結される点検出器線検出器マイクロボロメータ、またはカメラ(例えば、静止カメラ、ビデオカメラ、電荷結合素子(CCD)、顕微鏡法で使用される他の画像捕捉デバイス)等の検出器と、細胞を含有するように適合される観察チャンバを備えるサンプルアセンブリと、参照チャンバを備える参照アセンブリとを備える、細胞の質量の特性を観察するためのシステムである。そのようなシステムおよび技法は、細胞質量の変化の観察に依存する。

0032

本発明の他の実施形態は、干渉縞から情報を抽出することが可能な干渉顕微鏡と、干渉顕微鏡に動作可能に連結される検出器と、細胞を含有するように適合される観察チャンバを備えるサンプルアセンブリと、サンプルアセンブリの光路長に実質的に合致するように適合される参照アセンブリとを備える、細胞の1つ以上の画像を取得するためのシステムを含む。本発明の1つの典型的な実施形態は、マイケルソン干渉対物レンズを有する顕微鏡と、顕微鏡に動作可能に連結されるカメラと、細胞を含有するように適合される観察チャンバを備えるサンプルアセンブリと、流体(例えば、観察チャンバの中に配置された培地、RPMIPBS、水等)を含有するように適合される参照チャンバを備える参照アセンブリとを備える、細胞の画像を取得するためのシステムである。

0033

本システムの実施形態は、当技術分野で公知である、および/または本明細書で説明される種々の要素および方法を使用するように適合される。例えば、サンプルおよび/または参照チャンバは、典型的には、流体を含むが、流体セルを必要としない他の実施形態、例えば、(例えば、塩を使用することによる)透過型媒体(TTM)対物レンズも、本発明の実施形態で使用することができる。また、本発明のある実施形態では、細胞を保持するサンプルチャンバ閉鎖される一方で、他の実施形態では、細胞チャンバは、上部を開くことができる(すなわち、蓋を必要としない)。本発明の実施形態は、典型的には、サンプルおよび参照アセンブリを構成する要素のサイズおよび構造を制御することによって、干渉計システムのアーム間光路差を合致させることを含むことができる。例えば、本発明のある実施形態では、参照アセンブリはさらに、第1の光学窓と、第1の光学窓を保持するように適合される第1の筐体要素と、第2の光学窓と、第2の光学窓を保持するように適合される第2の筐体要素と、第1の光学窓と第2の光学窓との間に配置可能であり、定義された距離まで第1および第2の光学窓を分離するように適合される、複数の球状スペーサ要素とを備える。これは、この目的を達成する1つの方法の例証的かつ非限定的な実施例にすぎず、アーム間の光路差を合致させる種々の他の方法等がある(例えば、1つだけのプレートが細胞チャンバを合致させる実施形態では、光路が変化させられるように相互に対して2つのウェッジ移行させることができ、球状スペーサ要素の代わりに異なる種類のスペーサを使用することができる等)。

0034

本発明の別の実施形態は、ビームスプリッタ、参照鏡補償流体セルを備える、干渉計を提供するステップを含み、該流体セルは、標本を包囲する流体によって誘発される光路差に合わせて調整するために使用される。そのような方法は、光路を少量減少させるために圧電変換装置を使用し、試験および参照ビームの間の位相偏移を引き起こすことを含むことができる。そのような方法は、透明細胞体を通って伝搬する光に付与される、位相の変動を判定することを含むことができる。そのような方法は、以下の式



を用いて、測定された位相遅延に関して細胞質量を判定することを含むことができ、式中、mは、細胞の質量であり、αは、位相偏移と細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる。

0035

本発明の実施形態は、これらのシステムの種々の順列を含む。例えば、ある実施形態では、観察チャンバは、チャンバ内で細胞培地を循環させるように適合される、少なくとも1本の灌流導管を備える。本発明のいくつかの実施形態はさらに、細胞の1つ以上の画像を処理して記憶するように適合されるプロセッサ要素とメモリ記憶要素とを備える。本発明のある実施形態では、細胞は、蛍光マーカー(例えば、緑色蛍光タンパク質)等の当技術分野で公知である別のマーカー/プローブで標識され、本システムは、これらの標識細胞を撮像するように適合される光学的要素を含む。本発明のいくつかの実施形態は、FT赤外線分光法ラマン分光法等で使用されるデバイスおよびプロセス(例えば、ソフトウェアベースのプロセス)等の、細胞特性を観察するために使用される付加的な要素を含む。

0036

本発明の方法は、1つ以上の細胞特性に関する多種多様の情報を取得するために使用することができる。例えば、本発明のある実施形態では、本方法は、例えば、水性媒体内の生細胞の光学的厚さを観察するために使用することができる。本発明の実施形態は、視野内の全ての細胞について、11秒ごとに1という画像捕捉速度(修正を伴って1秒の1/1000で1まで増加させることができる)で1nm垂直分解能まで、液体(すなわち、培地)中の生細胞の光学的厚さを測定するために使用することができる。この観察は、有用な情報を提供し、例えば、視野内の細胞体水平軸横断してピクセルごとの基準でCCD検出器カメラに戻る、干渉計光の帰還遅延させる、細胞内のタンパク質、核酸、および他の分子の尺度を含む。

0037

代替として、本方法は、水性媒体内の生細胞の細胞質量特性を観察するために使用することができる。例えば、本明細書で開示されるシステムの実施形態から得られる観察からの各細胞について、液体中の細胞質量を計算することができる。ある期間にわたってそのような計算を収集することによって、環境(すなわち、抗原提示細胞等の他の細胞との相互作用、HERCEPTIN等の薬剤との相互作用等)に応答して、細胞の光学的厚さ(質量)の適応および/または不適応変化を評価することができる。次いで、この情報から、例えば、(典型的には、当技術分野で公知である計算を使用して)粘弾性等の視野内の各細胞の生物物理的パラメータを導出することができる。このようにして、熟練者であれば、経時的に変化する条件下で細胞質量特性を観察することができる。本発明のさらに別の実施形態では、静止時に、または何らかの環境条件に応答して、集団内の各個別細胞について、細胞質量「シグネチャ」を導出することができる。本発明の別の実施形態では、独自の特性を伴う個々の生細胞を、それらの位置(複数可)が干渉計の視野内で識別されるため、単離し、視野から回収することができる。付加的な分析のために観察された細胞を回収すること等のさらなる操作が考慮される。回収は、例えば、さらなる研究(すなわち、小動物への養子移入、単細胞マイクロアレイ遺伝子発現プロファイリング等の種々の設定でのさらなる試験等)を可能にするように、吸入ピペットを用いたものであり得る。

0038

上述のように、本発明のいくつかの実施形態では、本方法は、水性媒体内の生細胞の質量特性を観察するために使用される。随意に、本方法は、生細胞集団を観察するため、例えば、生細胞集団における刺激に対する静止および動的応答を観察するために使用される。本発明のある実施形態では、生細胞集団内の複数の細胞の静止および/または動的応答を同時に測定することができる。典型的には、これらの方法では、細胞の培地に導入される組成物等の刺激への細胞の暴露に応答して、特性が観察される。随意に、本方法はさらに、観察チャンバから細胞を除去することと、さらなる分析のために細胞を操作することとを含む。本発明のある実施形態では、本方法は、水性媒体内の生細胞の細胞特異的プロファイルを含む情報を取得するため、次いで、この情報をメモリ記憶要素の中に記憶するために使用される。本発明のいくつかの実施形態では、細胞は、適切なサイズの「穴」(例えば、ナノウェルまたはマイクロウェル)を用いて、(例えば、当技術分野で公知のフォトレジスト堆積プロセスによって)さらに均一で、より高い密度およびより高いスループットの分析のために配列することができる。

0039

試験細胞の特性を識別するために有用な本発明の実施形態は、コンピュータシステムおよびデータベースに連結することができる。試験細胞の特性を識別するための方法は、概して、試験プロファイルを生成するように試験細胞の細胞特性プロファイルを判定することと、試験プロファイルを対象データベースの中の参照プロファイルと比較することとを伴う。そのような方法はさらに、プロファイルのライブラリ(例えば、治療薬に対する細胞感受性または抵抗性等の種々のプロファイルと関連付けられる特定の生理学的条件に従ってグループ化されるもの)の生成、ならびにプロファイルのライブラリの中のプロファイルとの試験プロファイルの比較を含む。そのような比較は、例えば、試験プロファイルと実質的に同一である参照プロファイルを識別するように、最良適合を提供するために当技術分野で公知のソフトウェアプロセスを使用することができる。次いで、参照プロファイルは、試験細胞の1つ以上の特性を相関させるために使用することができる。

0040

細胞特性プロファイルは、上記で説明されるように、データベースに蓄積することができ、データベースの中の情報は、試験細胞のプロファイルをデータベースの中の参照プロファイルと比較するために使用される。比較は、訓練された人員(例えば、臨床医技術者等)によって行うことができるか、またはコンピュータあるいは他の機械によって行うことができる。対象診断アッセイは、任意の種類の異常細胞を識別するために有用であり、例えば、本発明の診断アッセイは、生物サンプル、例えば、生検において、ならびに生体内で個人において、癌細胞を識別するために有用である。

0041

種々の生理学的条件下で、および種々の生理学的状態で、種々の細胞型の分析から取得されるデータは、例えば、細胞型および細胞の生理学的状態の独立した検出のために、ニューラルネットワークを訓練するために、データベースに蓄積することができる。細胞特性プロファイルは、上記で説明されるように取得され、ニューラル・ネットワークは、種々の細胞型の細胞、種々の生理学的状態の細胞、および種々の刺激に応答する細胞を認識するように訓練される。ニューラル・ネットワークは、癌細胞、前癌細胞、および他の病態の細胞を識別するために有用である。

0042

本発明の実施形態とともに使用するために適合することができる、一般的な方法および材料は、その内容が参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許出願第20100284016号で開示されている。本発明の実施形態と関連付けられる、さらなる態様、要素、およびプロセスが、以下で開示される。

0043

上述のように、本発明の実施形態は、生細胞干渉法の技法に関する。そのような技法は、当技術分野で公知である。生細胞干渉法(LCI)システム、方法、および材料を説明する出版物の例証的かつ非限定的なリストは、例えば、その内容が参照することにより組み込まれる、Teitellらの米国特許出願公開第2010/0284016号、Popescuらの米国特許出願公開第2009/0290156号、Reed,J.et al,ACS Nano.2008,2,841−6、Reed,J.et al.Nanotechnology 2008,19,235101、Reed,J.et al.Biophys J.2011,101,1025−31で開示されている。

0044

LCIの基礎と成る物理原理は、以下の通りである。透明な細胞体を通って伝搬するコヒーレントまたは半コヒーレント光に付与される位相の変動は、細胞の物質密度に直線的に比例する(9〜11)。干渉顕微鏡法は、ミクロンサイズの物体について、波長の1/1000を超える、または可視光について0.5nmよりも良い精度で、これらの位相の変化を測定することができる。次いで、細胞質量は、以下のように各細胞の測定された位相遅延に関係することができる(9):



式中、mは、細胞の質量であり、αは、位相偏移と細胞質量との間の関係を表す定数であり、φは、測定された分数位相偏移であり、λは、照明波長であり、積分が全細胞面積Aにわたって行われる。ここでは、細胞の通常の内容物を考慮した平均値としてRoss(9)と一致する、α=1.8×10−3m3kg−1である。αの正確な値は分かっていないが、以前の独立した測定に基づいて、(1)αが広範囲の濃度にわたって一定のままであり、(2)αが細胞内含有量の変化により約5%を超えて変化する可能性が低いことが仮定される(11〜13)。それにもかかわらず、αの具体的な値は、比較成長速度(図2、3参照)および細胞分裂後の相対娘細胞質量(図5参照)の測定の精度に影響を及ぼさないであろう。図1は、LCIの概略図、ならびに接着性および非接着性細胞の典型的な光学的厚さの画像を示す。

0045

広域撮像技法であるため、LCIは、何百もの細胞の同時質量測定を提供する(図2)。データ収集の全体を通して、細胞は、6時間以上にわたって周期的な長期的測定を可能にする生理学的条件(例えば、pH7.4、37℃、5%CO2)において、標準培養皿の中で維持することができる(図2a)。自動画像処理アルゴリズムを用いて、急速連続で、何百もの細胞を各画像中で識別し、質量プロファイルを作成することができる(図2b)。これらの条件で、単細胞質量測定は、高度に反復可能である(3%未満の変動係数、例えば、方法:測定誤差を参照)。したがって、各時点で、細胞質量の集団全体の分布を判定することができる(図2c)。さらに、図2dのように、成長速度曲線非水性細胞質量変化)を生じるように、個々の細胞を長期間にわたって追跡することができる。

0046

以下の実施例は、本発明がさらに完全に理解され得るように提供される。これらの実施例は、例証的にすぎず、いかようにも本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。

0047

実施例1:本発明の実施形態で有用な例証的な方法および材料
干渉計
生細胞干渉計は、以前に詳細に説明されている(1)。簡潔には、本システムは、典型的な光学分解能(20x対物レンズについては1.16μm)で、横特徴だけでなく、1ナノメートルの尺度を下回る反射物体の高さ寸法の観察も可能にする、20X 0.28NAマイケルソン干渉対物レンズを伴う、改良型VeecoNT9300光学プロファイラに基づく光学顕微鏡である。マイケルソン干渉計は、標本を包囲する流体によって誘発される光路差に合わせて調整するように、ビームスプリッタ、参照鏡、および補償流体セルから成る。位相偏移干渉法(PSI)(14)方法が、原位置で細胞体の位相画像を捕捉するために使用された。測定中に、圧電変換装置が、光路を少量減少させ、試験および参照ビームの間の位相偏移を引き起こす。本システムは、多くの異なる位相偏移において結果として生じる干渉パターンの放射照度を記録し、次いで、PSIアルゴリズムを使用して放射照度データを統合することによって、放射照度を位相波面データに変換する。現在実装されているように、自動焦点およびPSI測定周期は、12秒かかる。PSI測定自体は、1〜2秒かかり、カメラフレームレート(60fps)によって制限される。この実験では、400〜1,000個の細胞を含有する、一式の25の画像が、7分ごとに捕捉された。各一式の25の画像は、何百もの細胞を含有し、ここでは最初の5つの画像からのデータが提示され、したがって、各実行は、約80個の細胞を含む。選択された画像のそれぞれの中の全ての細胞が測定された。

0048

データ分析
VeecoNT9300に固有ソフトウェアは、位相画像から手動で選択される細胞の光学的厚さの自動測定を可能にする。光学的厚さは、Rossと一致する、変換定数α=1.8×10−3m3kg−1を使用して、本文で説明されるように質量に変換される(9)。各細胞の境界が、ピクセル高のヒストグラムから判定される閾値を使用して、背景から物体を区切るアルゴリズムによって自動的に選択された(15)。光学的厚さへの未加工位相画像の変換は、一連の十分に確立された「位相アンラッピングルーチンを使用する(16)。時として、この位相から光学的厚さへの変換は、1つの波長(530nm)分小さく不正確であり、細胞を伴う連続領域に、真の値よりも1波長小さい、見掛けの光学的厚さを持たせる。この誤差は、光学的厚さの非物理的不連続性として容易に検出され、影響を受けたピクセルに光学的厚さの1つの波長を再び追加することによって補正される。このプロセスは、現在、完全には自動化されていない。

0049

測定誤差の定量化
細胞質量測定のための干渉顕微鏡法の精度は、電磁気理論で(17、18)、ならびに超遠心分離(3、4、10〜12、19〜21)、タンパク質溶液ヒドロゲル、および透明膜屈折率測定(22〜24)、x線密度測定(25)、および電子顕微鏡法(26〜30)を含む、種々の参照技法によって確固たるものとして確証される。LCIシステムの精度および安定性を特徴付けるために、いくつかのベンチマーク実験を行い、その詳細が図8〜11で挙げられる。干渉光路の時間的安全性(1.2オングストローム、図8a)の関数である、LCI質量測定の変動係数(CV)の下限は、約0.35%であると判定された。類似CVが、細胞を刺激した、部分的に溶解したポリスチレンビーズの連続測定について(CV<0.4%、図8b)、および実際の生細胞の短期反復測定について(CV<1%、図9)判定された。集団平均体積および標準偏差が製造業者によって提供され、通常はフローサイトメトリ(Flow Check, Polysciences Inc)で較正標準として使用される、6μm直径ポリスチレン球の集団(図10a)を測定した。LCIによって判定された集団質量CV(6.8%)は、製造業者によって判定される(15%)よりもかなり小さかった。また、15週齢の雌C57BL/6マウスから新たに得られた赤血球(RBC)の集団も測定した(図10b〜c)。(光化学および他の方法によって判定される)平均細胞質量の値の確立された範囲が存在するため、マウスRBCは、情報を与える独立標準としての機能を果たす。平均RBC細胞質量の我々のLCI判定値である、19.4pgは、15〜21pgにおける公表値の範囲と優れた一致にある(9〜12、31)。最終的に、比較のために、種々の哺乳類細胞型の集団の質量を測定した(図10b、11)。これらは、図9bのマウスRBCおよびポリスチレン球データとともに描画される。多時間生細胞実験における測定変動の尺度を推定するために、全ての単細胞質量対時間のデータ(約480個の細胞を表す)を、単純指数成長モデルに適合させ(mass(t)=m0*Ct、式中、定数Cは単位元に近い)、残余誤差を、傾向と各時点における実際のデータとの間のパーセント差として計算した(図12a)。残余は、ゼロの周囲で対称に分布し(図12b)、25%から75%の四分位の範囲(IQR)は、0.0126(c2)から0.027(c3)まで変化する。平均IQRは、0.02であった。総合すると、これらの結果は、約0.5〜1.0%の測定再現性の下界、および2.0〜3.0%の外界を示す。生細胞の短期および長期測定の主な違いは、数時間の尺度にわたって生じる形状変化である。これは、(1)細胞境界区切りにおける小さな誤差、(2)「丸みを帯びた」細胞の縁に存在する密集の光学的「平均化」、および(3)質量対光学的厚さの定数である、αの値の潜在的変化から、統合光学的厚さの追加変動を引き起こし得るが、以前の研究は、この誤差が比較的小さくなるであろうと示唆する(3)。(1)αは、結晶化タンパク質溶液の限界までさえも、濃度の変化による影響を受けない(9)、(2)αは、特定の場所で光と相互作用する質量を反映し(9〜12、31)、したがって、細胞が成長するにつれて、細胞が視野内でどれだけ多くの面積占有するかによって影響されない、(3)αの値は、細胞で見出される広範囲の物質にわたって0.0018に近いままである(32)ことが確立される。

0050

細胞株および組織培養
H929ヒト多発性骨髄腫細胞を、10%の既定ウシ胎仔血清(HyClone)および抗生物質を補充したRPMI1640成長培地の中で、5%CO2中で37℃にて維持した。観察チャンバは、シリコンが流体表面の最上部の付近にあるように、プラスチック棚の上に配置された2x2cmシリコン基材を伴って、直径4.5cmおよび深さ1.5cmであった。均一な厚さのサンプルチャンバを作成するように、3つの600μmステンレス鋼ビーズ(Salem Specialty Ball Company,Canton,CT)の上に静置することによってシリコン表面から分離された、一片光学ガラス(BK7ガラス、Quartz Plus,Inc.,Brookline,NH)によって、撮像セルが完成された。0.5mL/分の速度で蠕動灌流ポンプを使用して、5%CO2空気で発泡させられた培地を、インキュベーションチャンバを通して連続的に流した。サンプルチャンバ上に入射する530nm波長LED照明(Luxeon StarLED,Brantford,Ontario)は、1.2mm直径の照明スポットにわたって拡散した15μWの出力を有した。外部刺激に対する細胞応答が、この構成では7時間もの長さにわたって測定され、非摂動培養が最大12時間にわたって観察されたが、実験の持続時間の上限は判定されていない。

0051

薬物治療細胞周期分析、および核酸単離
H929細胞を、1×106細胞/ウェルの密度で6ウェル培養皿の中に播種した。LCIの観察チャンバの中で細胞を平板培養する前に、DMSO中の1μLのツニカマイシン(T7765、Sigma−Aldrich)、またはDMSOのみのいずれかを、10mg/mlの濃度、DMSO/培地(1:1000希釈)で培地に添加した。実験システムが安定すること、すなわち、培養順化、温度安定化等を可能にするために、細胞が観察チャンバの中で平板培養された1時間後に、質量測定が始まった。細胞周期分析については、各時点からの細胞を収集し、ヨウ化プロピジウムを含有する低張性DNA染色緩衝液インキュベートし、後に、フローサイトメトリによって分析した。Trizol試薬(Invitrogen)を使用して、各時点のRNAを抽出した。

0052

逆転写RTPCR、および定量的RT−PCR
Superscript III第1鎖cDNA合成キット(Invitrogen)を使用して、オリゴ(dT)プライマーを伴う3μgの全RNAからCDNAを合成した。25周期にわたって58℃の焼鈍温度でPlatinum Taq(Invitrogen)を使用して、XBP1スプライスおよび非スプライスアイソフォームのRT−PCRを行った。説明されるように、SYBRグリーンリアルタイムPCRキット(Diagenode)およびApplied Biosystems(FosterCity,CA,USA)7700シーケンス検出器を使用して、CHOP(DDIT3)mRNAの定量的RT−PCRを行った(33)。正規化対照として、サンプルを36b4発現について分析した。プライマー配列が要求に応じて利用可能である。

0053

結果および考察
質量蓄積動力学は、同時に測定された約100個の細胞の集団全体について、長期的尺度(数時間)にわたって細胞ごとの基準で以前に報告されていない。LCI質量プロファイリングが、薬物反応等の外部細胞刺激に対する応答を急速に判定できるという仮説を試験するために、H929多発性骨髄腫細胞を、タンパク質糖化阻害剤である薬剤ツニカマイシン(TM)に暴露させ(34)、5時間にわたって質量を連続的に測定することによって、TM処置細胞の成長プロファイルを未処置対照細胞と比較した。

0054

H929細胞質量の初期分布は、200〜700pgの範囲で、ほぼ対数正規であると判定した。細胞の大部分が、200pg超および400pg未満の質量を有した一方で、ごくわずか(36%)は、500pgを上回る質量を伴って、平均よりもはるかに大きい。処置および未処置集団の両方が成長を示したが、質量蓄積速度は、処置細胞においてはるかに低かった(図3)。両方の集団の成長プロファイルは、明確に不均一であり(図3a〜b)、両方で、少数の細胞が、質量の活発な増加(+15%成長)を示したか、質量蓄積がほとんどまたは全くなかった(5%未満の成長)かのいずれかであった。処置集団の成長の抑制は、2時間以内に現れ、4時間までには容易に明白である(図3c〜d)。したがって、細胞薬物反応の全集団検出および定量化が、治療の数時間以内に達成された。5時間での処置および未処置群内の成長速度の変動(図3c〜d)は、同一点での処置および未処置培養間の変動の大きさに近似した。これらの実験は、別個の日に行われ、明確に異なる継代培養マスタ原液から得られた。したがって、それらは、「技術的」ではなく「生物学的」複製であり、挙動の差異が、おそらく生物学的変動を反映する。測定誤差を3%未満の変動係数と推定するために、対照サンプルに技術的複製を使用した。それでもなお、我々は、各処置サンプルと各未処置サンプルとの間の正規化最終質量(最終/初期)の差異が、p<0.05で統計的に有意である(図3c〜d)ことに留意する。これは、LCIが細胞の処置および未処置集団間の成長速度の差異を検出することが可能であるという証拠を提供する。

0055

単細胞レベルで、個々の細胞の成長速度は、処置および未処置細胞の両方について、実験誤差内で大部分が細胞質量とは無関係である(図7)。例外は、処置集団Tm1であり、そのより大きい細胞小集団において、より遅い成長に向かった統計的に有意な線形傾向を示した。この差異の理由は不明確である。興味深いことに、任意の特定の質量分率内の成長速度の拡散は、測定誤差によって完全には説明することができず、この変動の生物学的起源も示唆する。質量データと対比した成長への線形最小二乗適合の残余のノルムと見なされる、この変動が、3.15.8%に及ぶ(図12)一方で、我々は、質量測定誤差が3%未満の変動係数であると推定する(方法における誤差の考察を参照)。

0056

質量蓄積の動態生化学シグナル伝達と結び付けるために、PCRを用いて分子マーカーのプロファイルを作成し、処置集団に細胞周期分析を行った。処置および未処置集団間の成長速度の相違は、処置集団において、転写因子CHOPおよびXBP1のスプライス形態(「XBP1−s」)の上方調節と同期して生じる(図4a〜b)。CHOPおよびXBP1−sは、タンパク質の折り畳みを補助する分子シャペロンの産生の増加、および誤って折り畳まれたタンパク質の分解の加速(いわゆる変性タンパク質応答(UPR)、およびER関連タンパク質分解(ERAD)経路)を通して、小胞体内のタンパク質の誤った折り畳みの影響を軽減することに関与する、多数の遺伝子を活性化する(35)。これは、既知のTM作用機構と一致する(34)。UPRおよびERAD分子経路の両方は、多発性骨髄腫を含む広範囲の疾患において、治療的介入のための新たな標的である。

0057

XBP1は、多発性骨髄腫細胞における細胞成長および分化コンテキスト依存性陽性または陰性調節因子である(34)。その双極性転写能の分子動力学は、十分に理解されていない。我々の実験との関連で、XBP1mRNAスプライシングの誘導は、質量蓄積の減速と関連付けられるが、細胞収縮またはアポトーシスとは関連付けられない。この細胞質量の時間分解された非破壊的測定は、免疫組織化学またはqPCRを含む、従来の技法を通して分析される、相反する増殖誘発分子信号および抗増殖分子信号の解釈に大いに役立つ。細胞周期データは、細胞周期停止と一致する、G2/M相集団の急速な低減およびG1/G0集団の対応する増加を示す(図4c)。この偏移は、5時間の治療の終了までにG1/G0の中の細胞の50%を残して、3時間のTM暴露後に顕著になる。これはまた、UPR経路の活性化が細胞周期停止につながるという観察とも一致する(35、36)。

0058

個々の分割を観察し、親および娘細胞の質量を直接測定することによって、分裂細胞の質量範囲を判定した。28の細胞分裂が、合計約600個の細胞から、全ての実験にわたって観察された。分裂の数は、未処置集団に有利に非対称であり、18:11であった。これは、その集団において観察されたより高い成長速度と一致する。細胞が分裂する質量は、緊密に調節され、処置および未処置集団の両方で類似した(図5a)。分裂時の質量中央値は、515pg(+/−75pg)であって、2つの結果として生じた娘細胞はそれぞれ、250pg(+/−40pg)の質量中央値を有した。この結果は、質量値を介して、集団の中のどの個別細胞が、細胞周期の初期、中期、および後期段階にある可能性が高いかを推測することを可能にする。娘細胞の質量分率が、ほとんどの場合において約50/50であった一方で、少数の細胞分裂は高度に非対称であり、2つの娘細胞のうちの小さいほうが、親の細胞質量の45%未満を保持した(図5b)。非対称細胞分裂を受ける2つの細胞の質量マップが、図5cに示される。

0059

単細胞質量測定のための他の確立された方法および新興方法と比べて、LCIの明確な利点がある。非接着性細胞を必要とする、中空カンチレバMEMS質量測定デバイス(5、6)とは異なり、LCIは、接着性または非接着性細胞と同等に適合性がある(図6)。接着性細胞と連動する能力は、質量蓄積/分布と細胞・基材相互作用との間の関係を精査するため、およびヒト悪性腫瘍の大部分を形成する上皮または間質細胞型を評価するために、絶対的に重要である。LCIはまた、質量プロファイリングを、創薬で一般的に使用される全クラスの細胞移動運動性、および組織侵襲性アッセイと結び付けるための優れたアプローチでもある。干渉顕微鏡は、標本への完全光学的アクセスを可能にし、高分解能光学顕微鏡写真および蛍光像が容易に得られることを意味する。これは、同時評価のために、質量プロファイリング、および細胞生物学で使用される蛍光レポータアッセイの大規模装置の複合利用を可能にする。さらに、LCIは、細胞分裂の全体を通して、および細胞分裂に続いて、個々の細胞質量の定量化追跡および定量化を実証する。これは、例えば、幹細胞における質量区分化の広域プロファイリングを初めて直接的に可能にするであろう。

0060

LCIは、高スループットであり、経時的に同一の細胞の長期的測定を可能にする。それはまた、超並列でもあり、同時に何百もの長期的測定を可能にし、変動する条件による実験間誤差を低減させる。しかしながら、時として、位相から光学的厚さへの変換は、2πよりも大きい位相偏移の曖昧性により、1つの波長(530nm)分小さく不正確である。この状況は、細胞を伴う連続領域に、真の値よりも1波長小さい、見掛けの光学的厚さを持たせる。この誤差は、光学的厚さの非物理的不連続性として容易に検出され、影響を受けたピクセルに光学的厚さの1つの波長を再び追加することによって補正される。この補正プロセスは、現在、完全には自動化されていないが、この問題に対処する、かなり多数の研究が文献に存在する(16)。

0061

7時間もの長さにわたって外部刺激に対する細胞応答を測定し、最大12時間にわたって非摂動培養を観察した。原則として、細胞が、緊密に制御された培養条件下で何日も生存能力を持ったままであるため、測定は、はるかに長い持続時間にわたって継続することができる。LCIおよび代替的なアプローチ(5、7、8)に共通である、1つの制限は、細胞が観察チャンバに導入された後、または異なる温度あるいは密度を伴う培地が導入された後に、本システムが安定するために必要とされる時間である。本実験では、保守的に1時間の整定時間許容したが、必要であれば、この整定時間を少なくとも2倍短縮することができる。

0062

要約すれば、高スループットLCI質量プロファイリングは、医学関連薬物反応等の環境摂動に対する単細胞集団ベースの応答を定量化するための高感度かつ精密な機構である。

0063

当技術分野で公知である種々の方法および材料、例えば、以下の参考文献で開示されるものは、本発明の実施形態を作製および/または使用するように適合することができる。

0064

括弧内で上記の本文中で識別される参考文献

0065

実施例2:質量プロファイリングによる単およびクラスタ乳癌細胞のリアルタイム薬物感受性の定量化
上記で論議されるように、生細胞質量プロファイリングは、経時的な細胞質量のピコグラム規模の変化を通して、治療薬に対する応答を急速に定量化するための有望な新しいアプローチである。質量プロファイリングにおける有意な障壁は、単離された単細胞よりも患者由来のサンプルまたは組織培養中でより一般的に存在する、多形細胞集合および集塊を、既存の方法が扱えないことである。ここで、HER2指向モノクローナル抗体である、トラスツズマブ(Herceptin)に対する単細胞およびコロニー形成ヒト乳癌細胞株の感受性の急速かつ正確な数量詞として、自動生細胞干渉法(aLCI)の証拠が提供される。相対感受性が、従来の増殖アッセイで可能であるよりも数十倍から数百倍速く判定された。クラスタサンプル評価および速度における、これらのaLCIの前進は、患者由来の固形腫瘍サンプルの治療反応試験に使用されてもよく、これらのサンプルは、生体外で短期間のみ生存可能であり、細胞凝集体および集合の形態である可能性が高い。

0066

2011年に米国では、230,480人の女性乳癌診断され、39,520人の女性が該疾患で死亡した(例えば、R.Siegel,et al.CA Cancer J Clin.2011,61,212−36を参照)。この一般的な悪性腫瘍の臨床経過および転帰は、腫瘍サブタイプ臨床グレードおよび病期、ならびにエストロゲン(ER)、プロゲステロン(PR)、および増幅HER2細胞表面受容体の発現を含む、臨床評価の組み合わせによって通常は誘導される治療にもかかわらず、可変のままである(例えば、M.Ignatiadis,et al.Clin Cancer Res.2009,15,1848−52、M.Ignatiadis,et al.Nat Rev Clin Oncol.2012,9,12−4を参照)。残念ながら、ER、PR、および/または増幅HER2表面受容体を発現する乳癌は、これらの受容体結合経路を標的にする治療に常に応答するわけではなく、これらのバイオマーカーのみの発現の分析が、治療決定には不十分となる。例えば、増幅したHER2発現を伴う乳癌は、頻繁に、ヒト化モノクローナル抗体トラスツズマブ(Herceptin)に応答しない(例えば、JA.Wilken,et al.Primary trastuzumab resistance:new tricks for an old drug.In:Braaten D,editor.Toward Personalized Medicine for Cancer 2010.p.53−65を参照)。さらに、最初に応答する受容体陽性腫瘍は、経時的に標的治療に対して不応性となり得、それは、HER2増幅乳癌(例えば、R.Nahta,et al.Breast Cancer Research.2006,8を参照)および多くの他の種類の癌にも起こる。

0067

乳癌および他の癌における現在のバイオマーカーアプローチの共通特徴および不具合は、特定の患者のための特定の薬剤に対する腫瘍細胞応答を直接評価しない、それらの典型的には静的な時間的スナップショット代理性質である。優れたアプローチは、利用可能である場合、腫瘍がどのようにして一連の候補治療に応答するかをリアルタイム監視によって急速に判定し、次いで、その特定の患者の疾患にとって最も有効である薬剤(複数可)を選ぶことであり得る。生細胞のリアルタイム質量プロファイリングは、優れたアプローチを提供し得る、新しい再現可能な生物物理学的測定法である。生細胞質量プロファイリングは、主に、光学的方法(例えば、G.Popescu,et al.American Journal of Physiology−Cell Physiology.2008,295,C538−C44、B.Rappaz,et al.Optics Express.2005,13,9361−73、J.Reed,et al.Biophys J.2011,101,1025−31、J.Reed,et al.ACS Nano.2008,2,841−6を参照)または微細加工チップセンサ(例えば、M.Godin,et al.Applied Physics Letters.2007;91、K.Park,et al.Proc Natl Acad Sci USA.2010,107,20691−6を参照)を使用して達成され、成長阻害または細胞毒性薬に対する細胞応答の検出を含む、変化する外部環境に暴露される細胞集団における単細胞乾燥質量変化の急速な連続定量化を生じることができる(例えば、J.Reed,et al.Biophys J.2011,101,1025−31を参照)。残念ながら、技術的制限により、生細胞質量プロファイリングは、細菌、酵母、およびリンパ球等の空間的に単離された単細胞として存在する、細胞型に制約されている。これは、乳癌等における固形腫瘍治療反応試験のための質量プロファイリングの効果的な使用にとって、多大な障害である。一般に、解離した固形腫瘍サンプルは、機械的に分けられたときでさえも、純粋に単細胞としてよりもむしろ、小型および大型多細胞集合、シート、または球の組み合わせとして存在する。また、固形腫瘍を単細胞に分離するために必要とされる撹拌は、細胞を損傷し得、悪性表現型の維持に不可欠であり、薬剤反応性を評価するために必要とされ得る、細胞・細胞および細胞・基質相互作用を妨害する(例えば、BE.Miller,et al.Cancer Res.1981,41,4378−81、MS.Wicha,et al.Proc Natl Acad Sci USA.1982,79,3213−7を参照)。

0068

自動生細胞干渉法(aLCI)と称される、本明細書で開示されるような質量プロファイリングアプローチを使用して、この阻害障壁が克服されてきた。aLCIを用いて、単細胞および大型コロニーまたはクラスタの両方として培養下で成長する、乳癌の治療反応動力学のプロファイルを作成してきた。これらの組織化されたコロニーは、サイズが最大で50個の細胞であり、さらに大きいコロニーも、実際には測定され得る。6時間の経過にわたってトラスツズマブに暴露された4つの乳癌細胞株からの細胞集団またはコロニーの成長動態を定量化してきた。本研究では、どの乳癌株が、増幅HER2表面受容体を発現したか、またはどのようなレベルで発現したかという予備知識なしで、aLCIを行った。非常に高い精度で単細胞/単コロニー質量蓄積を定量化することによって、トラスツズマブ感受性および耐性腫瘍を急速に区別した。顕著に、aLCIは、細胞増殖アッセイ等の従来の技法を使用して可能であるよりも約1桁(a log−order)迅速に感受性および耐性細胞およびコロニーを識別した。この速度および感受性の向上は、不応性HER2増幅乳癌応答と対比した感受性の評価を可能にする。それはまた、診療所への応用も可能にし、そこではしばしば、脆弱な患者由来細胞が、短期間のみ生存可能であり、サンプルが、全てではないが多くの固形腫瘍型について、単細胞および凝集塊の不均一な混合物の形態である可能性が高い。

0069

20ug/mlの臨床グレードトラスツズマブの同時インキュベーションとともにaLCIを使用して、4つのヒト乳癌細胞株の質量応答プロファイリングをリアルタイムで行った。各細胞型について、培地のみを含有する対照ウェル、およびトラスツズマブを含有する処置ウェルを同時に測定した。株のうちの2つである、BT−474およびSK−BR−3は、高レベル表面受容体発現を伴う増幅HER2を有し、5〜7日間増殖アッセイによって評価されるように、生体外でトラスツズマブに対して特異的に感受性がある一方で、他の2つの株である、MCF−7およびMDA−MB−231は、通常レベルでHER2受容体を発現し、トラスツズマブ耐性である(例えば、NA.O'Brien,et al.Molecular Cancer Therapeutics.2010,9,1489−502を参照)。重要なことに、これらの細胞株は、非常に異なる形態で成長する。MDA−MB−231およびSK−BR−3株が、単細胞として、または疎性分散クラスタの中で成長する一方で、MCF−7およびBT−474株は、密集した多細胞コロニーとして成長する(図13)。単一のMCF−7細胞(質量約5x102pg)と大型コロニー(約22x103pg)との間の相対的尺度は、質量の44倍差を対象とする(図14)。

0070

何百もの個々の細胞およびコロニーの質量を、7時間にわたって連続的に定量化した。処置および対照群における全集団応答を特徴付けるように、30分間隔での各細胞株の平均質量蓄積速度を描画した(図15a)。HER2正常表現株の処置および対照サンプルである、MCF−7およびMDA−MB−231は、経時的に同一の質量の増加を示した。対照的に、HER2増幅高発現株の処置および対照サンプルである、BT−474およびSK−BR−3の成長速度は、治療の約4時間で分散し始めた。トラスツズマブ感受性株である、SK−BR−3およびBT−474が、成長速度の高度有意差(p<0.001)を示した一方で、非感受性株である、MCF−7およびMDA−MB−231は、有意差を示さなかった(図15b)。BT−474株は、SK−BR−3株よりもトラスツズマブに応答し、6時間後に、それぞれ、1.70+/−0.39および1.24+/−0.10の対照対処置質量倍率変化を伴った(平均+/−標準誤差、図16)。2つの感受性株のうち、SK−BR−3が、主に単離された単細胞として存在する一方で、BT−474は、小型コロニーの中で成長し、コロニー形成が、トラスツズマブ感受性または耐性のために予測的ではない、または必要とされないことを示す。また、トラスツズマブに対するaLCI測定応答を、従来の複数日細胞計数成長阻害アッセイで判定されたものと比較した。4つ全ての場合において、6時間にわたってaLCIによって測定されたトラスツズマブ感度は、3〜7日にわたって細胞計数によって測定されたものと一致した(図16)。

0071

これらの結果は、aLCIを介した生細胞質量定量化が、調べられている細胞の物理的構成および関連にかかわらず、乳癌におけるトラスツズマブに対する生物学的応答を急速かつ敏感に検出できることを示す。MEMS微小共振器等の他の最近開発された生細胞質量プロファイリング方法は、微小共振器の構成に応じて、高精度で単細胞の質量を瞬時に測定することができる(例えば、M.Godin,et al.Applied Physics Letters.2007;91、K.Park,et al.Proc Natl Acad Sci USA.2010,107,20691−6を参照)。そのアプローチの欠点は、十分な感受性を達成するために、共振器活性面積が、ミクロン単位以下でなければならないことであり、ほとんどの固形腫瘍型に起こるように、単細胞およびより大型の多細胞コロニーの混合物の連続測定を不可能ではないが非常に困難にする。

0072

一般に、aLCIを含む、定量的位相光学顕微鏡法アプローチは、MEMSベースのアプローチと同等の質量測定精度および正確度を保有し(例えば、G.Popescu,et al.American Journal of Physiology−Cell Physiology.2008,295,C538−C44、J.Reed,et al.Biophys J.2011,101,1025−31を参照)、細胞集団および集塊の研究へのそれらの適用は、基礎的な物理的制限によってよりもむしろ、高スループット位相撮像と関連付けられる実用的困難によって制限されている。未加工位相画像を質量情報に変換することは、特に、照明波長と比較して大きい複雑な内部構造および光学的厚さを伴う細胞および物体のクラスタの場合に、計算的挑戦的であり得る(例えば、D.Ghiglia,et al.Two−Dimensional Phase Unwrapping:Theory,Algorithms,and Software:John Wiley&Sons;1998を参照)。凝集細胞集塊、シート、および球の治療反応の分析および定量化の増加した速度は、固形腫瘍治療における薬剤選択および予後にとって、刺激的な新しい機会を提供する。

0073

材料および方法
細胞株および培養
BT−474、SK−BR−3、MDA−MB−231、およびMCF−7乳癌細胞株を、American Type Culture Collection(Rockville,MD)から入手した。全ての株を、10%ウシ胎仔血清(Omega;Tarzana,CA)、ならびに1%ペニシリンストレプトマイシン、およびL−グルタミンを補充したRPMI1640(Cellgro;Manassas,VA)成長培地の中で維持した。

0074

薬剤治療
臨床グレードトラスツズマブ(Herceptin)(Genentech;South San Francisco,CA)を20ug/mlで使用した。

0075

増殖アッセイ
5×104個の細胞を、12ウェルプレートの中へ播種し、治療を開始する前に2日間にわたって付着および成長させた。20ug/mlのHerceptinを用いた治療の第0、3、5、および7日に、細胞をトリプシン処理し、数を数えた。倍率変化を計算するために、倍増時間を対照および薬剤処置サンプルについて判定し(DT=t*(log(2)/log(Nt/N0)))、倍率変化をDTdrug/DTctrlと見なした。DT=倍増時間、t=時間、Nt=時間tでの細胞の数または質量、N0=時間t=0での細胞の数または質量。

0076

共焦点撮像
細胞を、チャンバ状カバーガラス上へ播種し、一晩付着させた。細胞を、pH7.4の1xPBS中の3.7%ホルムアルデヒドで固定し、0.1%Triton−X中で透過処理した。次いで、サンプルをAlexa 568−Phalloidinアクチン染料(Invitrogen; Grand Island, NY)およびDAPIとともにインキュベートした。Zen 2010ソフトウェアを使用したZeiss LSM780CCDカメラを用いて、共焦点画像を撮影した。

0077

干渉計
生細胞干渉計が以前に説明されている(例えば、J.Reed,et al.Biophys J.2011,101,1025−31、J.Reed,et al.ACS Nano.2008,2,841−6、J.Reed,et al.Nanotechnology.2008,19を参照)。本システムは、20X 0.28NAマイケルソン干渉対物レンズを伴う、改良型BrukerNT9300光学プロファイラ(Bruker;Tucson,AZ)から成る。マイケルソン干渉計は、サンプルを包囲する流体によって誘発される光路差に対処するように、ビームスプリッタ、参照鏡、および補償流体セルから成る。位相偏移干渉法(PSI)方法が、細胞サンプルの位相画像を捕捉するために使用された。多重サンプル撮像を可能にするために、aLCIは、各サンプルウェルにおけるカバーガラス光路長のわずかな差に合わせて干渉計参照鏡を調整するために、小型モータを採用する。

実施例

0078

データ分析
Matlab(Mathworks Inc.,Natick,MA)で書かれた、カスタム多重ステッププログラムを使用して、画像分析を行った。第1のステップは、Bruker Visionソフトウェア(Bruker Nano Inc.,Tuscon,AZ)によって採用されたGoldstein位相アンラッピングアルゴリズムによる処理後に残留した、位相誤差(定量的位相撮像に固有の曖昧性による整数波長誤差)を除去する、位相アンラッピングステップであった。このアルゴリズムは、整数波長ジャンプ、および背景レベルを下回る非物理的偏位を除去するために、各ピクセルから離れた複数のランダムウォークを使用する。第2のステップは、局所適応メジアンフィルタおよび流域変換の組み合わせを使用して、各画像を細胞またはコロニー物体に区分することである。最終的に、IDL粒子追跡コードに基づく、Daniel BlairおよびEric DufresneによるMatlabのために適合された粒子追跡コードを使用して、画像分割によって識別された物体を追跡した(例えば、JC.Crocker,et al.Journal of Colloid and Interface Science.1996,179,298−310を参照)。

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