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技術 ギヤ減速装置

出願人 アイシン精機株式会社
発明者 山口真矢
出願日 2016年4月27日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-089709
公開日 2017年11月2日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-198292
状態 特許登録済
技術分野 減速機1
主要キーワード ウェイブワッシャ 駆動軸芯 保持スプリング 先拡がり 減速構造 外端位置 トルク伝動 摩擦面積
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

ピニオンと噛合するフェースギヤを備えたものにおいて、駆動方向と逆向きとなる逆転力が作用した場合にはフェースギヤの逆転を阻止するギヤ減速装置を簡便に構成する。

解決手段

フェースギヤ2に逆転力が作用した際にピニオン歯部11とフェース歯部16との間に作用する力により、ピニオン1が駆動軸芯Xに沿う方向へシフト作動を行えるように構成している。シフト作動が行われた場合に、ピニオン歯部11と一体回転する回転部材21に制動面22sが接触することによりピニオン1に制動力を作用させる制動機構3を備えている。

概要

背景

ピニオン回転力フェースギヤに伝え、出力軸から取り出す減速装置では、出力軸に逆転方向に大きい負荷が作用した場合に、ピニオンの逆転も可能であるため、この逆転を阻止する技術を必要とする。

このような課題に対し、特許文献1には、モータで駆動されるウォームと、これに噛合するホイールギヤとを備え、ホイールギヤに逆転力が作用した場合には、ウォームをスラスト方向にシフトさせ、摩擦により逆転を阻止する機構を備えた技術が示されている。この特許文献1の技術は、ピニオンとフェースギヤとを備えたものと比較してギヤ減速構造が異なるものであるが、ホイールギヤの逆転の阻止を可能にしている。

また、特許文献2には、モータで駆動されるウォームと、これに噛合するホイールギヤとを備え、ホイールギヤに外力が作用した場合にウォームをスラスト方向にシフトさせ、軸受装置ワンウエイクラッチとして機能させ、ホイールギヤの回転を阻止する技術が示されている。この特許文献2の技術も、ピニオンとフェースギヤとを備えたものと比較してギヤ減速構造が異なるものであるが、ホイールギヤの逆転の阻止を可能にしている。

概要

ピニオンと噛合するフェースギヤを備えたものにおいて、駆動方向と逆向きとなる逆転力が作用した場合にはフェースギヤの逆転を阻止するギヤ減速装置を簡便に構成する。フェースギヤ2に逆転力が作用した際にピニオン歯部11とフェース歯部16との間に作用する力により、ピニオン1が駆動軸芯Xに沿う方向へシフト作動を行えるように構成している。シフト作動が行われた場合に、ピニオン歯部11と一体回転する回転部材21に制動面22sが接触することによりピニオン1に制動力を作用させる制動機構3を備えている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

駆動軸芯を中心に回転するピニオンシャフトに対して前記駆動軸芯を中心とする螺旋状のピニオン歯部を形成したピニオンと、前記駆動軸芯と食い違う位置関係で前記駆動軸芯に直交する姿勢作動軸芯を中心に回転自在に配置されるディスク状部の外周の一側面にフェース歯部を形成したフェースギヤとを備え、前記ピニオンが、前記フェースギヤに逆転力が作用した際に前記ピニオン歯部と前記フェース歯部との間に作用するシフト力により前記駆動軸芯に沿う方向へのシフト作動が許容され、前記シフト作動が行われることにより、前記ピニオンと一体回転する回転部材および前記ピニオン歯部の少なくとも何れか一方に制動部が接触することにより前記ピニオンに制動力を作用させる制動機構を備えているギヤ減速装置

請求項2

前記回転部材が、前記駆動軸芯を中心とする外周面を備えて構成され、前記制動部として、前記回転部材が前記シフト作動した際に嵌り込む凹状で、前記フェースギヤの方向に開放する制動面を備えて構成している請求項1に記載のギヤ減速装置。

請求項3

前記回転部材が、前記駆動軸芯を中心とする円柱状部材の外周に複数の接触摩擦体を突出形成すると共に、前記接触摩擦体が、前記ピニオンの回転駆動方向と逆方向に向けて突出する姿勢で形成されている請求項2に記載のギヤ減速装置。

請求項4

前記回転部材が、前記駆動軸芯を中心とする外周面を備えて構成されると共に、前記回転部材のシフト作動時に当該回転部材の外周面に接触する前記制動部が、前記シフト作動に伴い接触面積が増大する形状、あるいは、前記シフト作動に伴い接触面積が減少する形状となる制動面として形成されている請求項1に記載のギヤ減速装置。

請求項5

前記回転部材および前記ピニオン歯部の少なくとも何れか一方に当接してシフト方向に作動する当接部材と、この当接部材を前記シフト作動と反対方向に付勢力する復帰スプリングとを備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載のギヤ減速装置。

技術分野

0001

本発明は、ピニオンフェースギヤとを備えたギヤ減速装置に関する。

背景技術

0002

ピニオンの回転力をフェースギヤに伝え、出力軸から取り出す減速装置では、出力軸に逆転方向に大きい負荷が作用した場合に、ピニオンの逆転も可能であるため、この逆転を阻止する技術を必要とする。

0003

このような課題に対し、特許文献1には、モータで駆動されるウォームと、これに噛合するホイールギヤとを備え、ホイールギヤに逆転力が作用した場合には、ウォームをスラスト方向にシフトさせ、摩擦により逆転を阻止する機構を備えた技術が示されている。この特許文献1の技術は、ピニオンとフェースギヤとを備えたものと比較してギヤ減速構造が異なるものであるが、ホイールギヤの逆転の阻止を可能にしている。

0004

また、特許文献2には、モータで駆動されるウォームと、これに噛合するホイールギヤとを備え、ホイールギヤに外力が作用した場合にウォームをスラスト方向にシフトさせ、軸受装置ワンウエイクラッチとして機能させ、ホイールギヤの回転を阻止する技術が示されている。この特許文献2の技術も、ピニオンとフェースギヤとを備えたものと比較してギヤ減速構造が異なるものであるが、ホイールギヤの逆転の阻止を可能にしている。

先行技術

0005

特開2000‐152969号公報
特開平7−71491号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1には、逆転を阻止する機構の具体構成として、スラスト荷重が作用した場合にウォームを支持するベアリングと、ウェイブワッシャとの接触による摩擦力により制動力を得るものである。しかしながら、この構成では、摩擦面が環状領域となるため、摩擦面積が小さく大きい制動力を得難いものである。

0007

また、特許文献2では、ウォームのスラスト方向へ所定量だけシフトした際に接触状態に達して、回転を阻止するように軸受装置が構成されるため、高い精度が要求され、部品点数の増大を招く点において改良の余地がある。

0008

このような理由から、ピニオンと噛合するフェースギヤを備えたものにおいて、駆動方向と逆向きの逆転力が作用した場合にはフェースギヤの逆転を阻止するギヤ減速装置を簡便に構成することが求められる。

課題を解決するための手段

0009

本発明の特徴は、駆動軸芯を中心に回転するピニオンシャフトに対して前記駆動軸芯を中心とする螺旋状のピニオン歯部を形成したピニオンと、
前記駆動軸芯と食い違う位置関係で前記駆動軸芯に直交する姿勢作動軸芯を中心に回転自在に配置されるディスク状部の外周の一側面にフェース歯部を形成したフェースギヤとを備え、
前記ピニオンが、前記フェースギヤに逆転力が作用した際に前記ピニオン歯部と前記フェース歯部との間に作用するシフト力により前記駆動軸芯に沿う方向へのシフト作動が許容され、
前記シフト作動が行われることにより、前記ピニオンと一体回転する回転部材および前記ピニオン歯部の少なくとも何れか一方に制動部が接触することにより前記ピニオンに制動力を作用させる制動機構を備えている点にある。

0010

この構成では、ピニオンが螺旋状のピニオン歯部を備えており、このピニオン歯部がフェースギヤのフェース歯部に噛合しているため、フェースギヤに逆転力が作用した場合には、ピニオン歯部に作用する力によりピニオンを、駆動軸芯に沿う方向へシフト作動させることが可能である。また、シフト作動により、ピニオンと一体回転する回転部材およびピニオン歯部の少なくとも何れか一方を制動機構の制動部が接触させるように制動機構を配置することで、フェースギヤに逆転力が作用した場合に、ピニオンに対して制動部から制動力を作用させ、ピニオンの逆転を阻止すると同時に、ホイールギヤの逆転も阻止できる。特に、この構成では、ラチェット機構を用いたものと比較して部品点数が少なくて済む。
従って、ピニオンと噛合するフェースギヤを備えたものでありながら、逆転力が作用した場合にはフェースギヤの逆転を良好に阻止するギヤ減速装置が簡便に構成された。

0011

本発明は、前記回転部材が、前記駆動軸芯を中心とする外周面を備えて構成され、前記制動部として、前記回転部材が前記シフト作動した際に嵌り込む凹状で、前記フェースギヤの方向に開放する制動面を備えて構成しても良い。

0012

これによると、ピニオン歯部がシフト作動した際には、回転部材の外周面が凹状の制動面に接触可能な位置に達する。また、逆転時においてもフェースギヤのフェース歯部とピニオンのピニオン歯部との間に負荷が作用し、この負荷の作用によりフェース歯部からピニオン歯部が離間する方向に力が作用する。このように作用する力を利用して回転部材を制動面に強く接触させることが可能となり、制動面からの制動力によってフェースギヤの逆転を良好に阻止できる。

0013

本発明は、前記回転部材が、前記駆動軸芯を中心とする円柱状部材の外周に複数の接触摩擦体を突出形成すると共に、前記接触摩擦体が、前記ピニオンの回転駆動方向と逆方向に向けて突出する姿勢で形成されても良い。

0014

これによると、ピニオンの回転駆動時に接触摩擦体の突出端が凹状の制動面に接触することがあっても、回転に作用する抵抗を小さくすることが可能であり、ピニオンが駆動回転方向と逆向きに回転する際には、接触摩擦体の突出端が凹状の制動面に対して食い込む状態で接触し、強い制動力の作用が可能となる。これにより、フェースギヤの逆転時の制動を良好に行える。

0015

本発明は、前記回転部材が、前記駆動軸芯を中心とする外周面を備えて構成されると共に、前記回転部材のシフト作動時に当該回転部材の外周面に接触する前記制動部が、前記シフト作動に伴い接触面積が増大する形状、あるいは、前記シフト作動に伴い接触面積が減少する形状となる制動面として形成されても良い。

0016

これによると、制動面が、シフト作動に伴い接触面積が増大する形状で形成されたものでは、逆転力の作用によって回転部材がシフト作動するほど回転部材と制動面とが接触する接触面積を増大させ、ピニオンの逆転を確実に阻止できる。これに対して、制動面が、シフト作動に伴い接触面積が減少する形状で形成されたものでは、逆転力の作用によって回転部材がシフト作動するほど、制動力の増加傾向を小さくできるため、衝撃の発生を抑制してピニオンの逆転を滑らかに阻止する。

0017

本発明は、前記回転部材および前記ピニオン歯部の少なくとも何れか一方に当接してシフト方向に作動する当接部材と、この当接部材を前記シフト作動と反対方向に付勢力する復帰スプリングとを備えても良い。

0018

これによると、ピニオン歯部がシフト作動した場合には、ピニオン歯部と一体回転する回転部材およびピニオン歯部の少なくとも何れか一方に対して当接部材が当接し、この当接部材が復帰スプリングの付勢力に抗してシフト方向に作動する。このように当接部材が当接することによりピニオンに制動力を軽く作用させることも可能となる。そして、逆転方向への負荷が低下した場合には、復帰スプリングの付勢力により、当接部材がシフト作動と反対側に向けて作動することにより、ピニオン歯部を、シフト作動を行う以前の位置に戻す作動を可能にする。

図面の簡単な説明

0019

ギヤ減速装置の縦断面図である。
ギヤ減速装置の横断面図である。
逆転力が作用した際のピニオンの作動を示す縦断面図である。
逆転力が作用した際のピニオンの作動を示す横断面図である。
回転部材と制動部材とを示す斜視図である。
別実施形態(a)の回転部材と制動部材とを示す斜視図である。
別実施形態(b)の回転部材と制動部材とを示す斜視図である。
別実施形態(c)の回転部材と制動部材とを示す斜視図である。
別実施形態(c)の回転部材の断面図である。
実施形態(d)の当接部材と復帰スプリングとを示す断面図である。

実施例

0020

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
基本構成
図1図2に示すように、駆動軸芯Xを中心に回転自在なピニオン1と、駆動軸芯Xと食い違う位置関係で駆動軸芯Xに直交する作動軸芯Yを中心に回動自在なフェースギヤ2と、制動機構3とを備えてギヤ減速装置100が構成されている。このギヤ減速装置100はハウジング4に収容されている。

0021

ギヤ減速装置100は、例えば、自動車等の車両において、運転座席シートバックの姿勢の設定や、パワースライドドアの作動、あるいは、サンルーフ開閉等の駆動源として用いられる。このような駆動を可能にするためピニオン1は電動モータ5の回転駆動力が伝えられる。

0022

ピニオン1は、駆動軸芯Xと同軸芯で配置されるピニオンシャフト10に対し、駆動軸芯Xを中心とする螺旋状(ヘリカル状)のピニオン歯部11を備えて構成されている。ピニオン1は、金属材料樹脂材料で形成されるものである。尚、ピニオン歯部11の歯数は1でも複数でも良い。

0023

ピニオンシャフト10は、ボールベアリングで成る第1軸受12により回転自在にハウジング4に対して片持ち状に支持されると共に、駆動軸芯Xに沿う方向に出退自在に支持されている。つまり、第1軸受12のインナレース内周に対してピニオンシャフト10が駆動軸芯Xに沿う方向にシフト自在に支持されている。尚、第1軸受12としてブッシュを用いても良い。

0024

具体的な構造は示していないが、例えば、電動モータ5の出力軸に対してピニオンシャフト10がスプライン構造等の伝動部により、シフト自在、且つトルク伝達可能に連結する。また、ピニオン1が駆動軸芯Xに沿う方向で図1図2に示す位置にある位置を基準位置と称しており、この基準位置では、ピニオン歯部11に隣接する位置に形成した当接部11aが第1軸受12に当接することにより位置が決まる。

0025

また、前述した伝動部には、出力シャフト17に逆転力が作用しない状態で当接部11aが第1軸受12に当接する状態が維持されるように、ピニオン1を駆動軸芯Xに沿う方向に付勢するスプリング等を備えている。尚、伝動部は、スプリング等を備えずに構成しても良い。

0026

特に、例えば、電動モータ5の回転駆動力により駆動軸芯Xを中心に回転する軸体を備え、この軸体に対してシフト作動自在、且つトルク伝達可能にピニオン歯部11を支持するように、ピニオン1を構成することも考えられる。このピニオン1では、前述したピニオンシャフト10を備えないものであるが、ピニオン1の駆動軸芯Xに沿う方向へのシフトが可能となる。

0027

フェースギヤ2は、作動軸芯Yを中心にして円盤状となるディスク状部15の外周の一側面に複数のフェース歯部16を形成しており、ディスク状部15の中央には作動軸芯Yと同軸芯のスリーブ15aを突出形成している。

0028

このスリーブ15aに対してトルク伝動可能に出力シャフト17が挿通しており、出力シャフト17がボールベアリングで成る2個の第2軸受18によりハウジング4に支持されている。尚、この第2軸受18としてブッシュを用いても良い。

0029

フェースギヤ2は、金属材料や樹脂材料で形成されるものである。フェースギヤ2を金属材料で形成する場合には切削鍛造プレスによって製造することが考えられる。

0030

ハウジング4は、上部ケース4aと下部ケース4bとを重ね合わせて連結することにより内部空間を作り出している。制動機構3の構成については後述する。

0031

このギヤ減速装置100は、電動モータ5によりピニオン1を駆動方向Rに回転駆動し、これによりフェースギヤ2が出力方向Sに回転し、この出力方向Sへの回転力を減速動力として出力シャフト17から出力するように構成されている。

0032

また、この構成のギヤ減速装置100では、ピニオン1が駆動された場合には、ピニオン1のピニオン歯部11と、フェースギヤ2のフェース歯部16とを離間させる方向に力が作用する。特に、制動機構3は、電動モータ5が停止する状態で、出力シャフト17に対して、駆動方向Rと逆向きとなる逆転力(逆入力)が作用した場合に、出力シャフト17の逆転を阻止する。

0033

〔制動機構〕
図1図5に示すように、制動機構3は、ピニオン1と一体回転する回転部材21と、回転部材21の外周面に接触可能な制動面22s(制動部の一例)を有する制動部材22とを備えている。

0034

この制動機構3では、回転部材21の外周面と、制動面22sとの何れか少なくとも一方が粗面に形成され、各々が接触することにより強力な制動力を得るように構成されている。尚、この制動機構3は、ピニオン歯部11の外周面を制動面22sに接触させるように構成しても良い。

0035

回転部材21は、ピニオン歯部11の外位置に一体的に突出形成されるものであり、駆動軸芯Xを中心とする外周面を備えて構成されている。制動部材22は、ハウジング4の上部ケース4aの内面突設され、回転部材21の外周面に密着可能な凹状の制動面22sが形成されている。尚、回転部材21は、ピニオン歯部11の外端位置円柱状の部材を連結したものであっても良い。また、ピニオン1を、ピニオンシャフト10の中央にピニオン歯部11が形成し、一方のピニオンシャフト10を回転部材21に兼用することも可能である。

0036

制動面22sは、回転部材21の半径と等しい半径のシリンダ状内面を2分した形状であり、ディスク状部15に向けて開放する姿勢(図1では下側に開放する姿勢)で形成されている。特に、制動面22sの軸芯は、駆動軸芯Xと平行する姿勢であるが、駆動軸芯Xを基準にしてディスク状部15と反対側にオフセット距離だけ離間する。

0037

尚、制動面22sは、回転部材21の半径と等しい半径で形成する必要は無く、回転部材21の半径より大きい値の半径で形成されるものでも良く、例えば、断面形状が台形状、あるいは、V字状となる溝状に形成されるものでも良い。

0038

前述したオフセット距離は、回転部材21が駆動軸芯Xに沿う方向にシフト作動(図1で右側への作動)した場合に、回転部材21の外周面と、制動部材22の制動面22sとの間に僅かな間隙を形成する値である。

0039

このギヤ減速装置100では、ピニオン1が螺旋状のピニオン歯部11を備えており、このピニオン歯部11がフェースギヤ2のフェース歯部16に噛合している。従って、図4に示すように、出力シャフト17に逆転力が作用して逆転方向Tに回転を開始した場合には、フェース歯部16からピニオン歯部11に作用する力によりピニオン1が逆駆動方向Uに僅かに回転する。このようにピニオン1が逆駆動方向Uに回転することにより、ピニオン歯部11には、駆動軸芯Xに沿う方向に作用するシフト力F1が作用し、ピニオン1が突出するようにシフト作動する。

0040

このギヤ減速装置100では、前述したように、ピニオン1が駆動された場合には、ピニオン1のピニオン歯部11と、フェースギヤ2のフェース歯部16とを離間させる方向に力が作用する。このような理由から、フェースギヤ2が逆転方向Tに回転した場合にもピニオン歯部11とフェース歯部16とを離間させる力が変位力F2として回転部材21に作用する。

0041

このような理由から、電動モータ5が停止する状況で出力シャフト17に逆転力が作用した場合には、図3図4に示すように、シフト力F1によりピニオン歯部11が突出するようにシフト作動することで回転部材21の外周面が制動部材22の制動面22sに接触可能な位置に達する。また、このシフト作動に伴い、変位力F2が作用することでピニオン1が撓むように弾性変形する。

0042

その結果、回転部材21の外周面が制動部材22の制動面22sに強く接触する状態となり、ピニオン1の逆転方向Tへの回転が阻止され、これに連係してフェースギヤ2の逆駆動方向Uの回転が阻止され、ギヤ減速装置100がロック状態となる。

0043

特に、制動部は、制動面22sに代えて制動部材22に対し内歯歯車と同様に複数の係合凹部を形成することも可能である。このように係合凹部を形成するものでは、回転部材21の外周に外歯歯車と同様に複数の係合突起を形成することにより、ピニオン1のシフト作動時に、係合凹部に係合突起を係合させ、ピニオン1の回転を確実に阻止することが可能となる。

0044

また、制動機構3として係合により制動力を作用させる構成としては、係合凹部と係合突起とを歯車状に形成するものに限らず、制動部に凹部又は凸部を形成しておき、回転部材21の外周に凸部又は凹部を形成する等、簡単な構成の採用も可能となる。

0045

尚、このギヤ減速装置100では、電動モータ5が稼動する状況において出力シャフト17に対して過大な逆転力が作用した場合にも、回転部材21の外周面が制動部材22の制動面22s接触し、前述と同様にギヤ減速装置100がロック状態に達する。

0046

〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。

0047

(a)図6に示すように、制動部材22の制動面22sが、ピニオン1のシフト作動方向での下流側ほど増大するように、制動面22sの形状を設定する。つまり、シフト作動方向の上流側の制動面22sの溝深さを浅く設定し、シフト作動方向の下流側ほど溝深さを深くするように制動部材22の側壁部分を傾斜面に形成する。

0048

これにより、出力シャフト17に逆転力が作用し、回転部材21がシフト作動した場合には、シフト作動に伴い、回転部材21の外周面に接触する制動面22sの面積が増大するため、シフト作動量正比例する関係で制動力を増大させ、逆転の確実な制動を実現する。

0049

(b)図7に示すように、制動部材22の制動面22sが、シフト作動方向での下流側ほど減少するように、制動面22sの形状を設定する。つまり、シフト作動方向の上流側の制動面22sの溝深さを深く設定し、シフト方向の下流側ほど溝深さを浅くするように制動部材22の側壁部分を傾斜面に形成する。

0050

これにより、出力シャフト17に逆転力が作用し、回転部材21がシフト作動した場合には、接触の初期には、回転部材21の外周面に接触する制動面22sの面積が大きく、この後のシフト作動に伴い、接触面積の増加傾向が小さくなるため、衝撃の発生を抑制して、逆転を滑らかに阻止する。

0051

(c)図8図9に示すように、回転部材21を、駆動軸芯Xを中心とする円柱状部材21aと、この円柱状部材21aの外周に突出形成される複数の接触摩擦体21bとで構成する。この構成では、接触摩擦体21bが、ピニオン1の駆動方向Rと逆方向に向けて突出する姿勢で形成されている。

0052

これにより、ピニオン1の駆動方向Rへの回転時には、接触摩擦体21bの一部が制動面22sに接触することがあっても、回転に作用する抵抗を小さくすることが可能となる。また、ピニオン歯部11が逆転する際には、接触摩擦体21bの突出端が制動面22sに対して食い込む状態で接触することになり、強い制動力を作用させ、フェースギヤ2の逆転に対して強い制動力を作用させ、逆転を確実に阻止できる。

0053

この構成では、円柱状部材21aの外周の切削加工により接触摩擦体21bを形成するものに限るものではなく、円柱状部材21aの外周に樹脂で形成される接触摩擦体21bを取り付ける形態で形成するものでも良い。また、制動面22sを粗面に形成することにより一層効果的に逆転を阻止できる。

0054

(d)図10に示すように、制動機構3として、回転部材21と制動部材22とを備えると共に、回転部材21をシフト前の位置に戻すために復帰スプリング25で突出付勢された当接部材26を備える。

0055

これにより、フェースギヤ2に逆転力が作用し、ピニオン歯部11とともに回転部材21がシフト作動した場合には、回転部材21の外周面が制動部材22の制動面22sに接触すると共に、回転部材21の突出端が当接部材26に当接し、復帰スプリング25の付勢力に抗して当接部材26を押し込む方向に作動させる。

0056

このように当接部材26が回転部材21に接触することにより、回転部材21の回転に制動力を作用させることも可能となる。そして、この後に逆転力が低下した場合には復帰スプリング25の付勢力により当接部材26が突出作動するため、回転部材21の確実な復帰を可能にする。

0057

この別実施形態の変形例として、ピニオン歯部11がシフト作動した際に、ピニオン歯部11の端部に当接部材26が接触するように構成しても良い。これを実現するために、例えば、回転部材21をリング状に成形し、ピニオン1のシフト作動時に、当接部材26を回転部材21の内部空間を挿通させる構成が考えられる。

0058

(e)回転部材21の外面形状を、突出方向の下流側が先細りとなるテーパ状に成形する。これに対応して制動部材22の制動面22sも回転部材21の外面形状に沿う形状に形成する。このように構成することにより、回転部材21がシフト作動した場合には、この回転部材21の制動面22sへの導入を滑らかに行え、制動力を確実に作用させることが可能となる。

0059

(f)回転部材21の外面形状を、突出方向の下流側が僅かに先拡がりとなる逆テーパ状に成形する。これに対応して制動部材22の制動面22sも回転部材21の外面形状に沿う形状に形成する。このように構成することにより、回転部材21がシフト作動した後に、変位力F2により制動面22sに接触する場合には、回転部材21の駆動軸芯Xに沿って戻り方向への作動が制限され、良好な制動状態の維持が可能となる。

0060

(g)制動機構3を、ピニオン歯部11と一体的に回転する回転部材21の突出側の端面を制動部材22の制動面22s(制動部)に接触させるように構成する。この制動機構3の構成は、ディスクブレーキと同様に機能する。

0061

このような構成の変形例として、制動部としての制動面22sに代えて、複数の係合凹部を形成しておき、回転部材21の突出側の端面に係合突起を形成しても良い。この変形例でも、シフト作動時には回転部材21の回転を確実に阻止することが可能となる。

0062

本発明は、ピニオンとフェースギヤとを備えたギヤ減速装置に利用することができる。

0063

1ピニオン
2フェースギヤ
3制動機構
10ピニオンシャフト
11ピニオン歯部
13保持スプリング付勢部材
16フェース歯部
21回転部材
21a円柱状部材
21b接触摩擦体
22s制動面(制動部)
25復帰スプリング
26当接部材
100ギヤ減速装置
X駆動軸芯
Y作動軸芯

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