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技術 硬化性組成物

出願人 旭化成株式会社
発明者 山内一浩伊達英城
出願日 2017年3月9日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2017-045064
公開日 2017年11月2日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-197717
状態 特許登録済
技術分野 塗料、除去剤 高分子組成物 けい素重合体 第4族元素を含む化合物及びその製造
主要キーワード 腐食具合 PC面 エンド形 ガスバリア性評価 酸化防止能力 硬度調整剤 全特性 アクリル系シランカップリング剤
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月2日)のものです。
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課題

引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーに優れる硬化物を与えることのできる硬化性組成物を提供する。

解決手段

式(1)で表される化合物(A)を含み、一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)としたとき、前記化合物(A2)の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる前記化合物(A1)及び前記化合物(A2)の総面積に対して、0面積%以上50面積%未満である、硬化性組成物。

概要

背景

シリコーン変性に基づく材料設計技術を用いた、硬化性材料が知られている。例えば、特許文献1には、硬度ガスバリア性耐熱黄変性耐光性耐冷熱衝撃性、及び基材への密着性全特性について、特に光半導体用途において要求されるレベルバランス良く十分に満足する、硬化物を形成することが可能なオルガノポリシロキサンを提供することを目的として、1分子中に1つ以上の不飽和結合含有基を含み、環状オルガノポリシロキサンを必須の構成単位として有するオルガノポリシロキサンが開示されている。

また、特許文献2には、特に短波長領域での光透過性に優れた硬化物を与えることができる硬化性組成物を提供することを目的として、多環式炭化水素骨格を有する化合物であるビニルノルボルネン原料に用いた反応生成物を含む硬化性組成物が開示されている。

概要

引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーに優れる硬化物を与えることのできる硬化性組成物を提供する。式(1)で表される化合物(A)を含み、一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)としたとき、前記化合物(A2)の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる前記化合物(A1)及び前記化合物(A2)の総面積に対して、0面積%以上50面積%未満である、硬化性組成物。なし

目的

例えば、特許文献1には、硬度、ガスバリア性、耐熱黄変性、耐光性、耐冷熱衝撃性、及び基材への密着性の全特性について、特に光半導体用途において要求されるレベルをバランス良く十分に満足する、硬化物を形成することが可能なオルガノポリシロキサンを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

下記一般式(1)で表される化合物(A)を含み、(式(1)中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、Aは、各々独立して、下記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基であり、B1は、各々独立して、付加反応性炭素炭素二重結合を1つ以上有する、非置換若しくは置換の1価の多環式炭化水素基であり、B2は、各々独立して、非置換若しくは置換の2価の多環式炭化水素基であり、pは0以上の整数である。(式中、R2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。))上記一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)としたとき、前記化合物(A2)の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる前記化合物(A1)及び前記化合物(A2)の総面積に対して、0面積%以上50面積%未満である、硬化性組成物

請求項2

前記化合物(A)が、上記一般式(1)中の下記一般式(3)で表される構成単位として、下記一般式(4)で表される構成単位を有する、請求項1に記載の硬化性組成物。

請求項3

前記化合物(A)が、上記一般式(1)中のB1で表される構成単位として、ノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基、及び/又は、上記一般式(1)中のB2で表される構成単位として、ノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基を有する、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。

請求項4

ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有する化合物(B)と、ヒドロシリル化反応触媒(C)と、をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。

請求項5

密着性改良剤(D)をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。

請求項6

前記化合物(B)が、環状シロキサン;環状シロキサンのケイ素原子に結合する1以上の水素原子に代えてノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基を有する化合物;及び、環状シロキサンのケイ素原子に結合する1以上の水素原子に代えて下記一般式(5)で表される置換基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項4又は5に記載の硬化性組成物。(式(1)中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、Aは、各々独立して、下記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基であり、B1は、各々独立して、付加反応性炭素−炭素二重結合を1つ以上有する、非置換若しくは置換の1価の多環式炭化水素基であり、B2は、各々独立して、非置換若しくは置換の2価の多環式炭化水素基であり、pは0以上の整数である。(式中、R2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。))

技術分野

0001

本発明は、良好な機械物性を与える硬化性組成物に関する。

背景技術

0002

シリコーン変性に基づく材料設計技術を用いた、硬化性材料が知られている。例えば、特許文献1には、硬度ガスバリア性耐熱黄変性耐光性耐冷熱衝撃性、及び基材への密着性全特性について、特に光半導体用途において要求されるレベルバランス良く十分に満足する、硬化物を形成することが可能なオルガノポリシロキサンを提供することを目的として、1分子中に1つ以上の不飽和結合含有基を含み、環状オルガノポリシロキサンを必須の構成単位として有するオルガノポリシロキサンが開示されている。

0003

また、特許文献2には、特に短波長領域での光透過性に優れた硬化物を与えることができる硬化性組成物を提供することを目的として、多環式炭化水素骨格を有する化合物であるビニルノルボルネン原料に用いた反応生成物を含む硬化性組成物が開示されている。

先行技術

0004

WO2012/133432号
特開2005-133073号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、シリコーン樹脂は、一般的に、柔らかく脆い性質を有するため、引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギー等の機械物性を向上させることには困難が伴う。

0006

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーに優れる硬化物を与えることのできる硬化性組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、所定のシリコーン樹脂を用いることにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させるに至った。

0008

即ち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
下記一般式(1)で表される化合物(A)を含み、



(式(1)中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、Aは、各々独立して、下記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基であり、B1は、各々独立して、付加反応性炭素炭素二重結合を1つ以上有する、非置換若しくは置換の1価の多環式炭化水素基であり、B2は、各々独立して、非置換若しくは置換の2価の多環式炭化水素基であり、pは0以上の整数である。



(式中、R2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。))
上記一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)としたとき、
前記化合物(A2)の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる前記化合物(A1)及び前記化合物(A2)の総面積に対して、0面積%以上50面積%未満である、
硬化性組成物。
〔2〕
前記化合物(A)が、上記一般式(1)中の下記一般式(3)で表される構成単位として、下記一般式(4)で表される構成単位を有する、〔1〕に記載の硬化性組成物。






〔3〕
前記化合物(A)が、上記一般式(1)中のB1で表される構成単位として、ノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基、及び/又は、上記一般式(1)中のB2で表される構成単位として、ノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基を有する、〔1〕又は〔2〕に記載の硬化性組成物。
〔4〕
ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有する化合物(B)と、
ヒドロシリル化反応触媒(C)と、をさらに含む、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
〔5〕
密着性改良剤(D)をさらに含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
〔6〕
前記化合物(B)が、環状シロキサン;環状シロキサンのケイ素原子に結合する1以上の水素原子に代えてノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基を有する化合物;及び、環状シロキサンのケイ素原子に結合する1以上の水素原子に代えて下記一般式(5)で表される置換基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、〔4〕又は〔5〕に記載の硬化性組成物。



(式(1)中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、Aは、各々独立して、下記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基であり、B1は、各々独立して、付加反応性炭素−炭素二重結合を1つ以上有する、非置換若しくは置換の1価の多環式炭化水素基であり、B2は、各々独立して、非置換若しくは置換の2価の多環式炭化水素基であり、pは0以上の整数である。



(式中、R2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。))

発明の効果

0009

本発明によれば、引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーに優れる硬化物を与えることのできる硬化性組成物を提供することができる。

0010

以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。

0011

〔硬化性組成物〕
本実施形態の硬化性組成物は、下記一般式(1)で表される化合物(A)を含み、



(式(1)中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、Aは、各々独立して、下記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基であり、B1は、各々独立して、付加反応性炭素−炭素二重結合を1つ以上有する、非置換若しくは置換の1価の多環式炭化水素基であり、B2は、各々独立して、非置換若しくは置換の2価の多環式炭化水素基であり、pは0以上の整数である。



(式中、R2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。))
上記一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)としたとき、
前記化合物(A2)の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる前記化合物(A1)及び前記化合物(A2)の総面積に対して、0面積%以上50面積%未満である。

0012

〔化合物(A)〕
化合物(A)は、上記一般式(1)で表される化合物であり、下記一般式(3)で表される構成単位と、B2で表される構成単位とを有する直鎖構造を有し、その両末端が付加反応性炭素−炭素二重結合を1つ以上有する1価の多環式炭化水素基であるB1で封鎖されている。

0013

(一般式(3)で表される構成単位)
一般式(3)で表される構成単位における1価炭化水素基の炭素原子数は、1〜12であり、好ましくは1〜6である。このような1価炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基エチルプロピル基イソプロピル基ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基イソペンチル基、ヘキシル基、sec−ヘキシル基等のアルキル基シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基フェニル基、o−,m−,p−トリル等のアリール基ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基ビニル基アリル基、1−ブテニル基、1−ヘキセニル基等のアルケニル基;p−ビニルフェニル基等のアルケニルアリール基が挙げられる。

0014

1価炭化水素基の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子シアノ基エポキシ環含有基等が挙げられる。このような置換基で炭素原子に結合した1個以上の水素原子が置換された1価炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基;2−シアノエチル基;3−グリシドキシプロピル基等が挙げられる。

0015

また、一般式(3)で表される構成単位におけるアルコキシ基の炭素原子数は、1〜6であり、好ましくは1〜4である。このようなアルコキシ基としては、特に限定されないが、例えば、メトキシ基エトキシ基プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。アルコキシ基の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、エポキシ環含有基等が挙げられる。

0016

上記の中でも、上記R1としては、アルケニル基及びアルケニルアリール基以外のものが好ましく、特に、R1の全てがメチル基であるものが、工業的に製造することが容易であり、入手しやすいことから好ましい。

0017

Aは、各々独立して、上記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基である。一般式(2)におけるR2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、その具体例としては、上記R1と同様のものが挙げられる。R2はR1と同様の基であっても異なる基であってもよい。

0018

一般式(2)において、nは0〜100の整数であり、好ましくは0〜50の整数であり、より好ましくは0〜10の整数であり、さらに好ましくは0〜5の整数である。また、Aがフェニレン基である場合、置換される水素オルト位メタ位パラ位のいずれであってもよい。

0019

上記のなかでも、一般式(3)で表される構成単位としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(4)で表される構成単位が好ましい。このような構造素を有することにより、得られる硬化物の引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーがより向上する傾向にある。

0020

(B1で表される構成単位)
B1としては、付加反応性炭素−炭素二重結合を1つ以上有する、非置換若しくは置換の1価の多環式炭化水素基であれば特に限定されないが、例えば、下記式(NB11)〜(NB16)で表されるノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基、及び、下記式(DCP11)〜(DCP17)で表されるジシクロペンタジエン由来骨格を有する多環式炭化水素基が挙げられる。このなかでも、ノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基が好ましい。このような構造素を有することにより、得られる硬化物の引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーがより向上する傾向にある。なお、以下のノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基をまとめて、「NB1基」と略記し、ジシクロペンタジエン由来骨格を有する多環式炭化水素基をまとめて、「DCP1基」と略記することがある。

0021

(B2で表される構成単位)
B2で表される構成単位としては、非置換若しくは置換の2価の多環式炭化水素基であれば特に限定されないが、例えば、下記式(NB21)〜(NB24)で表されるノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基、及び、下記式(DCP21)〜(DCP26)で表されるジシクロペンタジエン由来骨格を有する多環式炭化水素基が挙げられる。このなかでも、ノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基が好ましい。このような構造素を有することにより、得られる硬化物の引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーがより向上する傾向にある。なお、以下のノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基をまとめて、「NB2基」と略記し、ジシクロペンタジエン由来骨格を有する多環式炭化水素基をまとめて、「DCP2基」と略記することがある。なお、B2は付加反応性炭素−炭素二重結合を有していてもよい。

0022

なお、上記式で表される非対称二価の残基は、その左右方向が上記記載のとおりに限定されるものではなく、上記構造式は、実質上、個々の上記構造を紙面上で180度回転させた構造であってもよい。

0023

〔付加反応性炭素−炭素重結合の数〕
化合物(A)1分子が有する付加反応性炭素−炭素2重結合の数は、2個以上であり、好ましくは2〜6個であり、より好ましくは2個である。付加反応性炭素−炭素2重結合の数が2個以上であることにより、得られる硬化物の引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーがより向上する。また、付加反応性炭素−炭素2重結合の数が6個以下であることにより、得られる硬化物が割れやすくなることをより抑制できる傾向にある。化合物(A)が有する付加反応性炭素−炭素2重結合は、B1に由来するものであり、付加反応性炭素−炭素2重結合を側鎖に有していてもよい。

0024

本実施形態においては、上記一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)とする。このとき、化合物(A2)の含有量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる化合物(A1)及び化合物(A2)の総面積に対して、0面積%以上50面積%未満であり、好ましくは0面積%以上40面積%以下であり、より好ましくは0面積%以上35面積%以下であり、さらに好ましくは1面積%以上35面積%以下である。化合物(A2)の含有量が50面積%未満であることにより、得られる硬化物の引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーがより向上する。また、化合物(A2)の含有量が1面積%以上であることにより、耐リフロー性がより向上し、化合物(A2)の含有量が25面積%以下であることにより、ガスバリア性がより向上する傾向にある。さらに、化合物(A2)の含有量が5面積%以上20面積%以下であることにより、破断エネルギーがさらに向上する傾向にある。

0025

なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる化合物(A1)及び化合物(A2)の総面積に対する化合物(A2)の含有量(面積比率)は、実施例に記載の方法により測定することができる。

0026

また、化合物(A2)のpは、1以上であり、好ましくは1〜100であり、より好ましくは1〜10の整数である。化合物(A2)のpが上記範囲内であることにより、耐リフロー性、ガスバリア性、破断エネルギーがより向上する傾向にある。

0027

一般式(1)中のpの値は、後述する化合物(A)の製造方法において、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物(a)1molに対して、反応させる付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物(b)の量を増大させることにより、減少させることができる。すなわち、化合物(b)の量を増大させることにより、化合物(A1)の含有量がより増加し、化合物(A2)の含有量がより減少する傾向にある。

0028

上述した化合物(A1)としては、特に限定されないが、例えば、以下に記載するものが挙げられる。なお、「NB」及び「DCP」の意味するところは、上記のとおりである。化合物(A1)は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
NB−Me2SiOSiMe2−NB
NB−Me2SiO(Me2SiO)SiMe2−NB
NB−Me2SiO(Me2SiO)4SiMe2−NB
NB−Me2SiO(Me2SiO)8SiMe2−NB
NB−Me2SiO(Me2SiO)12SiMe2−NB
NB−Me2Si−p−C6H4−SiMe2−NB
NB−Me2Si−m−C6H4−SiMe2−NB
DCP−Me2SiOSiMe2−DCP
DCP−Me2SiO(Me2SiO)SiMe2−DCP
DCP−Me2SiO(Me2SiO)4SiMe2−DCP
DCP−Me2SiO(Me2SiO)8SiMe2−DCP
DCP−Me2SiO(Me2SiO)12SiMe2−DCP
DCP−Me2Si−p−C6H4−SiMe2−DCP
DCP−Me2Si−m−C6H4−SiMe2−DCP

0029

上述した化合物(A2)としては、特に限定されないが、例えば、以下に記載するものが挙げられる。なお、「NB」及び「DCP」の意味するところは、上記のとおりである。また、下記式中、pは1以上の整数である。化合物(A2)は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。

0030

〔化合物(A)の製造方法〕
化合物(A)は、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個有する化合物(a)と、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物(b)と、を付加反応させることにより得ることができる。

0031

(化合物(a))
化合物(a)としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。



(式中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、Aは、下記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基である。



(式中、R2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。))

0032

(Aが上記一般式(2)で表される基である化合物(a))
Aが上記一般式(2)で表される基である化合物(a)としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(7)で表される化合物が挙げられる。



(式中、R1及びR2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。)

0033

化合物(a)を表す一般式(6)、(2)、及び(7)において、1価炭化水素基の炭素原子数は、1〜12であり、好ましくは1〜6である。このような1価炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、sec−ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、o−,m−,p−トリル等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、1−ヘキセニル基等のアルケニル基;p−ビニルフェニル基等のアルケニルアリール基が挙げられる。

0034

化合物(a)を表す一般式(6)、(2)、及び(7)において、1価炭化水素基の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、エポキシ環含有基等が挙げられる。このような置換基で炭素原子に結合した1個以上の水素原子が置換された1価炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基;2−シアノエチル基;3−グリシドキシプロピル基等が挙げられる。

0035

また、化合物(a)を表す一般式(6)、(2)、及び(7)において、アルコキシ基の炭素原子数は、1〜6であり、好ましくは1〜4である。このようなアルコキシ基としては、特に限定されないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。アルコキシ基の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、エポキシ環含有基等が挙げられる。

0036

上記の中でも、化合物(a)を表す一般式(6)、(2)、及び(7)における上記R1及びR2としては、アルケニル基及びアルケニルアリール基以外のものが好ましく、特に、R1及びR2の全てがメチル基であるものが、工業的に製造することが容易であり、入手しやすいことから好ましい。

0037

また、化合物(a)を表す一般式(2)及び(7)において、nは0〜100の整数であり、好ましくは0〜50の整数であり、より好ましくは0〜10の整数であり、さらに好ましくは0〜5の整数である。

0038

一般式(7)で表される化合物としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式で表される化合物が挙げられる。なお、以下、「Me」はメチル基を意味する。なお、一般式(7)で表される化合物(a)は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
HMe2SiOSiMe2H
HMe2SiO(Me2SiO)SiMe2H
HMe2SiO(Me2SiO)4SiMe2H
HMe2SiO(Me2SiO)8SiMe2H
HMe2SiO(Me2SiO)12SiMe2H

0039

(Aがフェニレン基で表される化合物(a))
Aがフェニレン基で表される化合物(a)としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(8)で表される化合物が挙げられる。2つの−SiR12H基は、オルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよい。



(式中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基である。)

0040

上記一般式(8)中のR1としては、一般式(6)、(2)、及び(7)と同様の基を挙げることができる。このなかでも、アルケニル基及びアルケニルアリール基以外のものであるものが好ましく、特に、その全てがメチル基であるものが好ましい。

0041

この上記一般式(8)で表される化合物としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式で表されるシルフェニレン化合物が挙げられる。なお、この一般式(8)で表される化合物(a)は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
HMe2Si−p−C6H4−SiMe2H:1,4−ビスジメチルシリルベンゼン
HMe2Si−m−C6H4−SiMe2H:1,3−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン

0042

化合物(a)は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。化合物(a)としては、本実施形態の硬化性組成物の硬化物の耐光黄変性の観点から、1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサンが好ましい。

0043

(化合物(b))
化合物(b)は、付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する多環式炭化水素化合物である。なお、本実施形態において「付加反応性」とは、ケイ素原子に結合した水素原子の付加(ヒドロシリル化反応として周知)を受け得る性質を意味する。

0044

化合物(b)としては、特に限定されないが、例えば、(i)多環式炭化水素多環骨格を形成している炭素原子のうち、隣接する2つの炭素原子間に付加反応性炭素−炭素二重結合が形成されているもの;(ii)多環式炭化水素の多環骨格を形成している炭素原子に結合した水素原子が、付加反応性炭素−炭素二重結合含有基によって置換されているもの;又は、(iii)多環式炭化水素の多環骨格を形成している炭素原子のうち、隣接する2つの炭素原子間に付加反応性炭素−炭素二重結合が形成されており、かつ、多環式炭化水素の多環骨格を形成している炭素原子に結合した水素原子が付加反応性炭素−炭素二重結合含有基によって置換されているものが挙げられる。

0045

化合物(b)としては、例えば、下記一般式(x)で表される5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;下記一般式(y)で表される6−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、これら両者の組み合わせ(以下、これら3者を区別する必要がない場合は、「ビニルノルボルネン」と総称することがある);下記一般式(z)で表されるジシクロペンタジエン等が挙げられる。なお、ビニルノルボルネンのビニル基の置換位置は、シス配置エキソ形)又はトランス配置エンド形)のいずれであってもよく、現在工業的入手できるビニルノルボルネンは、これら両配置の異性体の混合物であるため、これら量は異性体の組み合わせであっても差し支えない。

0046

(付加反応条件)
化合物(a)と化合物(b)の付加反応の条件は、SiH基と、付加反応性炭素−炭素二重結合とがヒドロシリル化反応をする条件であれば特に制限されない。以下、本実施形態において好適な反応条件について記載するが、本実施形態の反応条件は以下に限定されない。

0047

化合物(b)の使用量は、化合物(a)1molに対して、好ましくは10mol超過30mol以下であり、より好ましくは15mol以上25mol以下である。化合物(b)の使用量を化合物(a)の使用量に対して過剰とすることにより、(b)成分の構造に由来する付加反応性炭素−炭素二重結合を1分子中に2個有する化合物(A)を得ることができる。得られる化合物(A)は、上記(a)成分に由来する残基を有し、その残基が、上記(b)成分の構造に由来するが付加反応性炭素−炭素二重結合を有しない多環式炭化水素の二価の残基によって結合されている構造を含むものであってもよい。

0048

化合物(a)と化合物(b)の付加反応においては、必要に応じてヒドロシリル化反応触媒を用いてもよい。ヒドロシリル化反応触媒としては、従来から公知のものを全て使用することができる。例えば、白金金属担持したカーボン粉末白金黒塩化第2白金塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応生成物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒パラジウム系触媒ロジウム系触媒等の白金族金属系触媒が挙げられる。また、その他の付加反応条件、溶媒の使用等については、特に限定されず通常のとおりとすればよい。

0049

〔化合物(B)〕
本実施形態の硬化性組成物は、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有する化合物(B)をさらに含んでもよい。化合物(B)が有するSiHと、化合物(A)が有する付加反応性炭素−炭素二重結合とがヒドロシリル化反応することにより、化合物(A)に対して化合物(B)が付加することができる。この際、SiHを3個以上有する化合物(B)は3分岐以上の架橋点として機能する。これにより、3次元網状構造の硬化物を与えることができる。

0050

該化合物(B)としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(9)で表される環状シロキサン系化合物が挙げられる。



(式中、R1は独立に水素原子又はアルケニル基以外の非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12、好ましくは1〜6の一価炭化水素基であり、qは3〜10、好ましくは3〜8の整数、rは0〜7、好ましくは0〜2の整数であり、かつq+rの和は3〜10、好ましくは3〜6の整数である)

0051

上記一般式(7)中のR1がアルケニル基以外の非置換若しくは置換の一価炭化水素基でる場合としては、例えば、メチル基、エチル、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、sec−ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、o−,m−,p−トリル等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基;−ビニルフェニル基等のアルケニルアリール基;及びこれらの基中の炭素原子に結合した1個以上の水素原子が、ハロゲン原子、シアノ基、エポキシ環含有基等で置換された、例えば、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハゲン化アルキル基;2−シアノエチル基;3−グリシドキシプロピル基等が挙げられる。
上記の中でも、前記R1としては、特に、その全てがメチル基であるものが、工業的に製造することが容易であり、入手しやすいことから好ましい。

0052

また、化合物(B)としては、硬化時の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン揮発を抑える観点から、例えば、上記ビニルノルボルネンの一種又は二種と1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとをヒドロシリル化反応させて得られるSiHを1分子中に3個以上有する付加反応生成物、例えば、下記一般式(10)で表される化合物が挙げられる。



(式中、sは1〜100、好ましくは1〜10の整数である)

0053

また、該化合物(B)としては、硬化時の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの揮発を抑える観点から、例えば、上記化合物(A)と1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとをヒドロシリル化反応させて得られるSiHを1分子中に3個以上有する付加反応生成物、例えば、下記一般式(11)で表される化合物が挙げられる。



(式中、tは1〜100、好ましくは1〜10の整数である)

0054

その他の化合物(B)としては、Gelest社のテトラキスジメチルシロキシシラン、HMS−013、HMS−031、HMS−064、HMS−071、HMS−082、HMS−151、HMS−301、HMS−H271,HMS−991,HMS−993,HES−992,HDP−111,HMP−502,HAM−302,HAM−3012,HQM−105,HQM−107等のハイドロシロキサン等を用いてもよい。

0055

耐リフロー性及びガスバリア性の観点から、上記化合物(B)の好適な具体例を、以下に示すが、これに限定されるものではない。
(HMeSiO)3
(HMeSiO)4
(HMeSiO)3(Me2SiO)
(HMeSiO)4(Me2SiO)

0056

化合物(B)は、環状シロキサン;環状シロキサンのケイ素原子に結合する1の水素原子に代えてノルボルネン骨格又はノルボルナン骨格を有する多環式炭化水素基を有する化合物;及び、環状シロキサンのケイ素原子に結合する1の水素原子に代えて下記一般式(6)で表される置換基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。このような化合物(B)を用いることにより、得られる硬化物の引張弾性率、引張伸度、及び破断エネルギーがより向上する傾向にある。環状シロキサンとしては、特に限定されないが、例えば、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。



(式(1)中、R1は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6アルコキシ基であり、Aは、各々独立して、下記一般式(2)で表される基、又は、フェニレン基であり、B1は、各々独立して、付加反応性炭素−炭素二重結合を1つ以上有する、非置換若しくは置換の1価の多環式炭化水素基であり、B2は、各々独立して、非置換若しくは置換の2価の多環式炭化水素基であり、pは0以上の整数である。



(式中、R2は、各々独立して、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、又は、非置換若しくは置換の炭素原子数1〜6のアルコキシ基であり、nは0〜100の整数である。))

0057

化合物(B)は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。

0058

化合物(B)中のケイ素原子に結合した水素原子の量は、化合物(A)中の付加反応性炭素−炭素二重結合1molに対して、好ましくは0.1〜2.0molであり、より好ましくは0.5〜2.0molであり、さらに好ましくは0.8〜1.5molである。化合物(B)中のケイ素原子に結合した水素原子の量が上記範囲内であることにより、得られる硬化物の硬度がより向上し、コーティング材料等の用途により好適に用いることができる傾向にある。

0059

また、本実施形態の硬化性組成物がケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に1〜2個有する化合物(B’)を含む場合、化合物(B)及び化合物(B’)中のケイ素原子に結合した水素原子の総量は、化合物(A)中の付加反応性炭素−炭素二重結合1molに対して、好ましくは0.5〜2.0molであり、より好ましくは0.8〜1.5molである。化合物(B)及び化合物(B’)中のケイ素原子に結合した水素原子の量が上記範囲内であることにより、得られる硬化物の硬度がより向上し、コーティング材料等の用途により好適に用いることができる傾向にある。

0060

なお、本実施形態の硬化性組成物がケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に1〜2個有する化合物(B’)を含む場合、化合物(B)中のケイ素原子に結合した水素原子の量は、化合物(B)及び化合物(B’)中のケイ素原子に結合した水素原子の量100mol%に対して、好ましくは20〜100mol%であり、より好ましくは40〜100mol%である。

0061

また、本実施形態の硬化性組成物が化合物(A)以外の付加反応性炭素−炭素二重結合を有する化合物(A’)と、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に1〜2個有する化合物(B’)を含む場合、化合物(B)及び化合物(B’)中のケイ素原子に結合した水素原子の総量は、化合物(A)及び化合物(A’)中の付加反応性炭素−炭素二重結合1molに対して、好ましくは0.5〜2.0molであり、より好ましくは0.8〜1.5molである。化合物(B)及び化合物(B’)中のケイ素原子に結合した水素原子の量が上記範囲内であることにより、得られる硬化物の硬度がより向上し、コーティング材料等の用途により好適に用いることができる傾向にある。

0062

なお、本実施形態の硬化性組成物が化合物(A)以外の付加反応性炭素−炭素二重結合を有する化合物(A’)を含む場合、化合物(A)中の付加反応性炭素−炭素二重結合の量は、化合物(A)及び化合物(A’)中の付加反応性炭素−炭素二重結合の量100mol%に対して、好ましくは20〜100mol%であり、より好ましくは40〜100mol%である。

0063

〔ヒドロシリル化反応触媒(C)〕
本実施形態の硬化性組成物は、ヒドロシリル化反応触媒(C)をさらに含んでもよい。ヒドロシリル化反応触媒(C)としては、特に限定されないが、例えば、上記「化合物(A)の調製」で記載したものと同様のものを例示することができる。

0064

ヒドロシリル化反応触媒(C)の含有量は、触媒としての有効量であればよく、特に制限されないが、上記化合物(A)と化合物(B)との合計質量に対して、白金族金属原子基準で、好ましくは0.1〜500ppmであり、より好ましくは1〜100ppmである。ヒドロシリル化反応触媒(C)の含有量が上記範囲内であることにより、硬化反応に要する時間が適度のものとなり、硬化物の着色がより抑制される傾向にある。

0065

〔密着性改良剤(D)〕
本実施形態の硬化性組成物は、密着性改良剤(D)をさらに含んでもよい。密着性改良剤(D)をさらに含むことにより、基材への密着性がより向上する傾向にある。

0066

密着性改良剤(D)としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系シランカップリング剤(例えば、メタクリプロピルトリメトキシシラン、メタクリロプロピルジメトキシシラン、メタクリロプロピルトリエトキシシラン、メタクリロプロピルジエトキシシランアクリロプロピルトリメトキシシラン、アクリロプロピルジメトキシシラン、アクリロプロピルトリエトキシシラン、アクリロプロピルジエトキシシラン等);エポキシ系シランカップリング剤グリシジルプロピルトリメトキシシラン、グリシジルプロピルトリエトキシシラン等);ノルボルニル基を有するシランカップリング剤ノルボルニルエチルトリメトキシシラン、ノルボルニルエチルジメトキシシラン、ノルボルニルエチルトリエトキシシラン、ノルボルニルエチルジエトキシシラン等)等を用いることができる。このなかでも、密着強度向上の観点から、グリシジルプロピルトリメトキシシランが好ましい。

0067

密着性改良剤(D)の含有量は、特に制限されないが、上記化合物(A)と化合物(B)との合計質量に対して、好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは1〜5質量%である。密着性改良剤(D)の含有量が上記範囲内であることにより、得られる硬化物の基材への密着性がより向上する傾向にある。

0068

〔他の配合成分〕
本実施形態の硬化性組成物には、上記成分に加えて、必要に応じて他の成分を配合することができる。

0069

酸化防止剤
本実施形態の硬化性組成物の硬化物が大気中の酸素により酸化されると、硬化物が着色する原因となる。そこで、本実施形態の硬化性組成物に、必要に応じ、酸化防止剤を配合することにより着色を未然に防止することができる。

0070

この酸化防止剤としては、従来から公知のものが全て使用することができ、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、Irganox1010、Irganox1035、Irganox3114等が挙げられる。これらは、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。

0071

酸化防止剤の含有量は、酸化防止剤としての有効量であればよく、特に制限されないが、上記化合物(A)と化合物(B)との合計質量に対して、好ましくは10〜10,000ppmであり、より好ましくは100〜5,000ppmである。前記範囲内の含有量とすることによって、酸化防止能力が十分発揮され、着色、白濁酸化劣化等の発生がなく光学的特性に優れた硬化物が得られる。

0072

粘度調整剤硬度調整剤
本実施形態の硬化性組成物の粘度又は本実施形態の硬化性組成物から得られる硬化物の硬度等を調整するために、ケイ素原子に結合したアルケニル基又はSiHを有する直鎖状ジオルガノポリシロキサン若しくは網状オルガノポリシロキサン;非反応性の(即ち、ケイ素原子に結合したアルケニル基及びSiHを有しない)直鎖状若しくは環状ジオルガノポリシロキサンシルフェニレン系化合物等を配合してもよい。

0073

本実施形態の硬化性組成物に、ケイ素原子に結合したアルケニル基を有する種々の構造のオルガノポリシロキサンを配合する場合、その含有量は、前記アルケニル基と上記化合物(A)が有する付加反応性炭素−炭素二重結合との合計量1molに対する、上記化合物(B)中のSiHが、通常、0.5〜2.0mol、好ましくは0.8〜1.5molとなる量とするのがよい。また、SiHを有する種々の構造のオルガノポリシロキサンを配合する場合、その含有量は、前記SiHと上記化合物(B)が有するSiHとの合計量が、上記(a)成分が有する付加反応性炭素−炭素二重結合1molに対して、通常、0.5〜2.0mol、好ましくは0.8〜1.5molとなる量とするのがよい。

0074

<その他>
また、ポットライフを確保するために、1−エチニルシクロヘキサノール、3,5−ジメチル1−ヘキシン−3−オール等の付加反応制御剤を配合することができる。更に、透明性に影響を与えない範囲で、強度を向上させるためにヒュームドシリカ等の無機質充填剤を配合してもよいし、必要に応じて、染料顔料難燃剤等を配合してもよい。

0075

更に、太陽光線蛍光灯等の光エネルギーによる光劣化抵抗性を付与するため光安定剤を用いることも可能である。この光安定剤としては、光酸化劣化で生成するラジカル補足するヒンダードアミン系安定剤が適しており、酸化防止剤と併用することで、酸化防止効果はより向上する。光安定剤の具体例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケート、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。また、クラック防止のため可塑剤を添加してもよい。なお、本実施形態の硬化性組成物の硬化条件については、その量により異なり、特に制限されないが、通常、60〜180℃、5〜600分の条件とすることが好ましい。

0076

以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。

0077

[化合物(A)のビニル基割合及び内部2重結合割合の算出]
化合物(A)の(b)にビニルノルボルネンを用いた場合、
化合物(A)を1wt%含む重クロロホルム溶液を調製し、日本電子(株)核磁気共鳴装置ECZ−400Sを用いて、1H−NMR測定を行った。得られたNMRチャートにおいて、クロロホルムのピークを7.24ppmとし、−0.25〜0.25ppmのSi−CH3を12Hとして積分し、5.3〜6.4ppmの2重結合由来の積分値をaとし、4.75〜5.3ppmの2重結合由来の積分値をbとした。場合、
下記構造式:



で表されるビニル基
及び
下記構造式:



で表される内部2重結合のモル比を算出する事が出来る。
内部2重結合2H=a−b/2
ビニル基2H=b
内部2重結合割合(%)=(内部2重結合2H/(内部2重結合2H+ビニル基2H))×100
ビニル割合(%)=(ビニル基2H/(内部ビニル2H+ビニル基2H))×100

0078

[化合物(A)の平均分子量の算出]
例えば、合成例1−5の化合物(A)の平均分子量は以下の式により求めた。
化合物(A)を1wt%含む重クロロホルム溶液を調製し、日本電子(株)核磁気共鳴装置ECZ−400Sを用いて、1H−NMR測定を行った。得られたNMRチャートにおいて、クロロホルムのピークを7.24ppmとし、−0.25〜0.25ppmのSi−CH3を12Hとして積分し、5.3〜6.4ppmの2重結合由来の積分値をaとし、4.75−5.3ppmの2重結合由来の積分値をbとした。

2重結合4H= ((a−b/2)/2−b/2))×2
n=(4/2重結合4H)−1
化合物(A)の平均分子量=374.7+254.4×n

0079

なお、上記数式において、「374.7」は、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの両末端にビニルノルボルネンが付加した構造の分子量であり、「254.4」は1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの片末端にビニルノルボルネンが付加した構造の分子量である。

0080

[化合物(B)の配合比の算出]
上記化合物(A)で求めた平均分子量を元に、所定の前記化合物(B)中の合計のSiH/前記化合物(A)中の合計の炭素−炭素二重結合(モル比)に合わせ、添加する化合物(B)の配合比を算出した。

0081

[化合物(A1)及び化合物(A2)のGPCによる面積%の測定]
化合物(A)0.1gに対して、2mlの割合でクロロホルム溶媒に溶解した溶液を測定試料とした。この測定試料を用いて、東ソー社製LC−8020で測定した。カラムは東ソー社製のTSKガードカラムHHR−H、TSKgel G5000HHR、TSKgel G3000HHR、TSKgel G1000HHRを直列に連結して使用し、クロロホルムを移動相として1ml/分の速度で分析した。検出器RIディテクターを使用し、Polymer Laboratories製Easy Cal PS−2(分子量:377400、96000、19720、4490、1180、188700、46500、9920、2360、580)のポリスチレン、及びスチレンモノマー(分子量104)を標準物質として数平均分子量及び重量平均分子量を求め、p=0及び、p≧1のピークを特定し、それぞれのピークの面積比を算出した。
分子量詳細:377400、96000、19720、4490、1180、188700、46500、9920、2360、580

0082

[硬化板作製]
化合物(A)、化合物(B)、及びヒドロシリル化反応触媒(C)、又は(A)、(B)、(C)、及び(D)成分を所定量混合した硬化性組成物を撹拌脱泡後、鏡面加工した2枚のSUS板の間に、2mm厚のコの字型シリコーンパッキンを挟み、2枚のSUS板の間に組成物注入後、減圧脱気を行い脱泡した後、100℃1h150℃5hの硬化を行う事で2mm厚の硬化板を得た。

0083

[硬化板の引張試験
縦40mm、横10mm、2mm厚の硬化板を島津製AG−5000Dを用い、チャック間距離20mm、500kgfロードセルを用いて毎分5mmの引張速度で引張試験を25℃にて行い、引張弾性率、引張伸度、破断エネルギーを求めた。破断エネルギーは、破断点までのエネルギーとした。

0084

LE封止
巨貿精密工業製505010−8R(2L)(パッケージ)に、ジェネライツ製B4545ECI1(LED)を信越化学製KER−3000−M2(ダイボンド材)を用いて、ダイボンド硬化を行った。田中貴金属製金SR−30(金線)でワイヤーボンドを行った後、LEDフレームをLEDが4個×4個の16個の小片となるようにカットした。
化合物(A)、化合物(B)、ヒドロシリル化反応触媒(C)、及び(D)成分を所定量混合した組成物を撹拌脱泡後、針先をシリコーン栓で塞いだシリンジに移し減圧脱気を行った後、シリコーン栓を取り、前記パッケージに注入し、封止を行った。

0085

リフロー試験
封止後のLEDパッケージを260℃30秒のリフローを行った後、光学顕微鏡にてクラック及び剥離の有無を観察し、レッドインクテストを行い、クラック及び剥離の有無を観察した。
○:クラック及び/又は剥離の無いもの
△:小さなクラック及び/又は剥離が発生したもの
×:大きなクラック及び/又は剥離が発生したもの

0086

硫黄加熱によるガスバリア性評価
丸型の密閉瓶に硫黄粉末を若干量入れ、リフロー試験を行った4個×4個のLEDフレームの小片を瓶の底から約10mmとなるように乗せ、100℃に設定した恒温槽の中に入れ、1h静置取出し、常温に戻ってから、フレームを取出し、光学顕微鏡にて底部の銀の腐食具合を観察した。
○:銀が黒色腐食したもの
×:銀が黒色に腐食したもの
とした。

0087

[合成例1]化合物(A)の調製
攪拌装置冷却管滴下ロート及び温度計を備えた4つ口フラスコに、ビニルノルボルネン(商品名:V0062、東京化成社製;5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンと6−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンとの略等モル量の異性体混合物。以下、「VNB」ともいう。)1981g(16.5mol)を加え、オイルバスを用いて90℃に加熱した。これに、白金原子30ppm相当になるようにトルエン希釈した白金原子3%相当カルステッド触媒キシレン溶液を22g添加し、攪拌しながら1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(以下、「TMDS」ともいう。)73.87g(0.55mol)を60分間かけて滴下した。滴下終了後、更に98℃で加熱攪拌を60時間行った後、SiH基に由来するピークの消失をNMRで確認後、室温まで冷却した。その後、過剰のVNBを減圧留去して、無色透明オイル状の反応生成物を得た。

0088

反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、下記化合物(I)のみを含み、下記化合物(II)を含まないものであることが判明した。詳細な結果を表1に示す。
(I) NB−Me2SiOSiMe2−NB
(II)NB−Me2SiOSiMe2−(NB−Me2SiOSiMe2)p−NB
(p≧1)

0089

[合成例2]化合物(A)の調製
VNBの使用量を1656g(13.55mol)とし、98℃の加熱攪拌時間を48時間としたこと以外は、合成例1と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0090

[合成例3]化合物(A)の調製
VNBの使用量を1321g(11mol)とし、98℃の加熱攪拌時間を200時間としたこと以外は、合成例1と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0091

[合成例4]化合物(A)の調製
98℃の加熱攪拌時間を100時間としたこと以外は、合成例3と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0092

[合成例5]化合物(A)の調製
98℃の加熱攪拌時間を24時間としたこと以外は、合成例3と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物193gを得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0093

[合成例6]化合物(A)の調製
98℃の加熱攪拌時間で加熱攪拌としたこと以外は、合成例3と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0094

[合成例7]化合物(A)の調製
VNBの使用量を881g(8.25mol)とし、98℃の加熱攪拌時間を24時間としたこと以外は、合成例1と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0095

[合成例8]化合物(A)の調製
VNBの使用量を661g(5.5mol)とし、98℃の加熱攪拌時間を24時間としたこと以外は、合成例1と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0096

[合成例9−1]化合物(A)の調製
攪拌装置、冷却管、滴下ロート及び温度計を備えた4つ口フラスコに、VNB156g(1.3mol)を加え、オイルバスを用いて85℃に加熱した。これに、5質量%の白金金属を担持したカーボン粉末0.05g添加し、攪拌しながらTMDS 67g(0.5mol)を60分間かけて滴下した。滴下終了後、更に90℃で加熱攪拌を24時間行った後、SiH基に由来するピークの消失をNMRで確認後、室温まで冷却した。その後、白金金属担持カーボンをろ過して除去し、過剰のビニルノルボルネンを減圧留去して、無色透明なオイル状の反応生成物170gを得た。

0097

反応生成物を、NMR、GPC、IRより分析した結果、このものは、(1)−Si−O−Si−結合を1個有する化合物:NBMe2SiOSiMe2NB70mol%、(2)−Si−O−Si−結合を2個以上有する化合物:30mol%の混合物であることが判明した。また、このものは、GPC面積比で、(1)−Si−O−Si−結合を1個有する化合物:NBMe2SiOSiMe2NB50%、(2)−Si−O−Si−結合を2個以上有する化合物:50%の混合物であることが判明した。

0098

[合成例9−2]化合物(A)の調製
5質量%の白金金属を担持したカーボン粉末に代えて、白金原子30ppm相当になるようにトルエンで希釈した白金原子3%相当カルステッド触媒キシレン溶液を22g用いたこと以外は、合成例9−1と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物170gを得た。得られた反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0099

[合成例10]化合物(A)の調製
攪拌装置、冷却管、滴下ロート及び温度計を備えた4つ口フラスコに、VNB39g(0.33mol)、及びTMDS35g(0.26mol)を加え、撹拌しながら、オイルバスを用いて40℃に加熱した。これに、白金原子30ppm相当になるようにトルエンで希釈した白金原子3%相当カルステッド触媒キシレン溶液を0.5g添加し、235分かけて80℃にオイルバスを昇温した。さらに80℃で24時間反応後、室温まで冷却した。その後、過剰のビニルノルボルネンを減圧留去して、無色透明なオイル状の反応生成物70gを得た。この反応生成物をNMRで分析すると、はSiH基が残留していた為、さらに、ビニルノルボルネンを9.4g添加を行い、白金原子30ppm相当になるようにトルエンで希釈した白金原子3%相当カルステッド触媒キシレン溶液1.5gを添加し、75℃3h後にNMRにてSiH基に由来するピークの消失を確認した。その後、過剰のビニルノルボルネンを減圧留去して、無色透明なオイル状の反応生成物69gを得た。

0100

反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(I)と(II)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0101

[合成例11]化合物(B)の調製
攪拌装置、冷却管、滴下ロート及び温度計を備えた4つ口フラスコに、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(以下、「D4H」ともいう。)1152g(4.8mol)を加え、オイルバスを用いて117℃に加熱した。これに、トルエンで希釈した白金原子3%相当カルステッド触媒キシレン溶液を0.5g添加し、攪拌しながらVNB48g(0.4mol)を16分間かけて滴下した。滴下終了後、更に125℃で加熱攪拌を16時間行った後、室温まで冷却した。その後、未反応のD4Hを減圧留去して、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。

0102

[合成例12−1]化合物(B)の調製
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび温度計を備えた2000mLの4つ口フラスコに、D4H1152g(4.8mol)を加え、オイルバスを用いて117℃に加熱した。これに、トルエンで希釈した白金原子3%相当カルステッド触媒キシレン溶液を0.5g添加し、攪拌しながら合成例5で合成した成分(A)(0.4mol)を16分間かけて滴下した。滴下終了後、更に125℃で加熱攪拌を16時間行った後、室温まで冷却した。その後、未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを減圧留去して、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。

0103

[合成例12−2]化合物(B)の調製
合成例12−1で用いた成分(A)の代わりに合成例9−2で合成した成分(A)(0.4モル)用いた以外、合成例12−1と同様の実験を行い、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。

0104

[合成例13]化合物(A)の調製
VNBに代えて、ジシクロペンタジエン(以下、「DCPD」ともいう。)1454g(11mol)を用いたこと以外は、合成例5と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、下記化合物(III)と(IV)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。
(III)DCP−Me2SiOSiMe2−DCP
(IV) DCP−Me2SiOSiMe2−(DCP−Me2SiOSiMe2)p−DCP(p≧1)

0105

[合成例14]化合物(A)の調製
DCPDの使用量を171.86g(1.3mol)とし、オイルバスの加熱温度を85℃とし、TMDSの使用量を67.16g(0.5mol)とし、加熱攪拌温度を90℃としたこと以外は、合成例13と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物170gを得た。得られた反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(III)と(IV)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0106

[合成例15]化合物(A)の調製
TMDS73.87g(0.55mol)に代えて、1,4−ビス−ジメチルシリルベンゼン(以下、「1,4−DMSB」ともいう。)106.931g(0.55mol)を用いたこと以外は、合成例5と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、下記化合物(V)と(VI)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。
(V) NB−Me2SiPhSiMe2−NB
(VI)NB−Me2SiPhSiMe2−(NB−Me2SiPhSiMe2)p−NB
(p≧1)

0107

[合成例16]化合物(A)の調製
VNBの使用量を156g(1.3mol)とし、オイルバスの加熱温度を85℃とし、1,4−DMSBの使用量を97.21g(0.5mol)とし、加熱攪拌温度を90℃としたこと以外は、合成例15と同様の操作により、無色透明なオイル状の反応生成物を得た。得られた反応生成物を、NMR及びGPCより分析した。その結果、得られた反応生成物は、化合物(V)と(VI)を含む混合物であることが判明した。詳細な結果を表1に示す。

0108

TMDS :1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
VNB :ビニルノルボルネン
DCPD :ジシクロペンタジエン
1,4−DMSB:1,4−ビス−ジメチルシリルベンゼン
D4H :1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン

0109

[実施例1]
合成例1で得られた化合物(A)を100質量部と、化合物(B)としてD4Hを32質量部と、ヒドロシリル化反応触媒(C)としてカルステッド触媒を白金金属原子基準で化合物(A)及びD4Hの合計質量に対して2ppmと、密着性改良剤(D)としてグリシジルプロピルトリメトキシシランを1質量部と、を均一に混合して硬化性組成物を得た。なお、化合物(A)中の付加反応性炭素−炭素二重結合1molに対する、化合物(B)中のケイ素原子に結合した水素原子の量は、1.0molであった。得られた硬化性組成物を用いて、硬化板の作製とLEDの封止を行った。硬化板については、引張試験を行い、引張弾性率、引張伸度、破断エネルギーを求めた。LEDについては、リフロー試験及びリフロー試験後の硫黄加熱によるガスバリア性評価を行った。その結果を表2に示す。

0110

[実施例2〜17、比較例1〜12]
化合物(A)、化合物(B)、ヒドロシリル化反応触媒(C)、及び密着性改良剤(D)を表1の組成とした以外は、実施例1と同様の操作により、硬化性組成物を得て、評価を行った。その結果を表2及び3に示す。

0111

SiH/C=C:化合物(A)中の付加反応性炭素−炭素二重結合1molに対する、化合物(B)中のケイ素原子に結合した水素原子の量
HMS−301:(Gelest製)
HMS−991:(Gelest製)
HQM−105:(Gelest製)
QM4H :テトラキスジメチルシロキシシラン
TMNDS :1,1,3,3−Tetramethyl−1,3−bis[2−(5−norbornen−2−yl)ethyl]disiloxane, mixture of endo and exo (アルドリッチ製、内部2重結合割合(%):ビニル基割合(%)=97:3)(このTMNDSは、前記一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)としたとき、前記化合物(A2)の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる前記化合物(A1)及び前記化合物(A2)の総面積に対して、0面積%である)
KC :カルステッド触媒
LS2940 :グリシジルプロピルトリメトキシシラン

実施例

0112

SiH/C=C:化合物(A)中の付加反応性炭素−炭素二重結合1molに対する、化合物(B)中のケイ素原子に結合した水素原子の量
HMS−301:(Gelest製)
HMS−991:(Gelest製)
HQM−105:(Gelest製)
QM4H :テトラキスジメチルシロキシシラン
TMNDS :1,1,3,3−Tetramethyl−1,3−bis[2−(5−norbornen−2−yl)ethyl]disiloxane, mixture of endo and exo (アルドリッチ製、内部2重結合割合(%):ビニル基割合(%)=97:3)(このTMNDSは、前記一般式(1)中、p=0で表される化合物を化合物(A1)とし、p≧1で表される化合物を化合物(A2)としたとき、前記化合物(A2)の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる前記化合物(A1)及び前記化合物(A2)の総面積に対して、0面積%である)
KC :カルステッド触媒
LS2940 :グリシジルプロピルトリメトキシシラン

0113

本発明の硬化性組成物は、発光ダイオード素子等の半導体素子の保護、封止、及び接着や、発光ダイオード素子から発せられる光の波長の変更又は調整、並びに、レンズ等の用途に好適に用いることができる。さらに、本発明の硬化性組成物は、レンズ材料光学デバイス光学部品用材料、ディスプレイ材料等の各種の光学用材料電子デバイス電子部品用絶縁材料、コーティング材料等の用途にも好適に用いることができる。

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