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課題

保存安定性に優れた生薬等含有医薬組成物、並びに生薬等含有医薬組成物の保存安定化剤及び安定化方法の提供。

解決手段

次の成分(A)及び(B):(A)次の成分(A−1)〜(A−3)から選ばれる1種以上 (A−1)オウバク又はその抽出物(A−2)カンゾウ又はその抽出物 (A−3)グリチルレチン酸又はその塩(B)ロキソプロフェン又はその塩を含有し、且つ含水組成物である医薬組成物。

概要

背景

オウバクカンゾウ等の生薬は、種々の薬理作用を有することから、医薬品の成分として広く利用されている。しかしながら、生薬中には種々の性質を有する成分が存在していることから、生薬等を含有する医薬組成物においては、その保存安定性が問題となり易く、保存安定性の改善技術の開発が求められている。特に、医薬品は温度管理された状況下(少なくとも30℃以下、いわゆる室温)で保存・貯蔵運搬等されるべきものであるが、消費者手元においては必ずしも十分温度管理されているわけではなく、昨今の気候変動や世情による節電傾向等からも、しばしば30℃を大きく超えた高温で保存されることも有り得るため、高温条件下における保存安定性の確保は極めて重要である。

生薬等を含有する医薬組成物における保存安定性の問題としては、生薬中に多く含まれる溶解性の低い成分に起因する、液状の医薬組成物における沈殿が挙げられ、斯かる問題に対して可溶化剤を配合する技術が検討されている。例えば、特許文献1には、生薬エキスに、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物を配合することが記載されている。また、特許文献2には、生薬抽出物及び油成分に加えて、ポリグリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤とを特定比率で配合した可溶化液体組成物が記載されている。

ところで、ロキソプロフェンは、ロキソニン(登録商標)の有効成分としても知られる非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種であり(非特許文献1)、変形性関節症筋肉痛外傷後腫脹疼痛等の疾患及び症状の消炎鎮痛効能効果とするゲル剤パップ剤テープ剤等の外用剤の有効成分として用いられている(非特許文献2)。
しかしながら、生薬等を含有する医薬組成物において、その保存安定性に対しロキソプロフェンがどのような影響を及ぼすかについてはこれまでに一切知られていない。

概要

保存安定性に優れた生薬等含有医薬組成物、並びに生薬等含有医薬組成物の保存安定化剤及び安定化方法の提供。次の成分(A)及び(B):(A)次の成分(A−1)〜(A−3)から選ばれる1種以上 (A−1)オウバク又はその抽出物(A−2)カンゾウ又はその抽出物 (A−3)グリチルレチン酸又はその塩(B)ロキソプロフェン又はその塩を含有し、且つ含水組成物である医薬組成物。なし

目的

本発明の課題は、保存安定性に優れた生薬等含有医薬組成物、並びに生薬等含有医薬組成物の保存安定化剤及び安定化方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

次の成分(A)及び(B):(A)次の成分(A−1)〜(A−3)から選ばれる1種以上(A−1)オウバク又はその抽出物(A−2)カンゾウ又はその抽出物(A−3)グリチルレチン酸又はその塩(B)ロキソプロフェン又はその塩を含有し、且つ含水組成物である医薬組成物

請求項2

成分(A)が、(A−1)オウバク又はその抽出物である、請求項1記載の医薬組成物。

請求項3

成分(A)が、(A−2)カンゾウ又はその抽出物である、請求項1記載の医薬組成物。

請求項4

成分(A)が、(A−3)グリチルレチン酸又はその塩である、請求項1記載の医薬組成物。

請求項5

非経口投与されるものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。

請求項6

固形又は液状である請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。

請求項7

リニメント剤ローション剤外用エアゾール剤ポンプスプレー剤軟膏剤クリーム剤ゲル剤テープ剤又はパップ剤である請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。

技術分野

0001

本発明は、生薬等含有医薬組成物、並びに生薬等含有医薬組成物の保存安定化剤及び安定化方法に関する。

背景技術

0002

オウバクカンゾウ等の生薬は、種々の薬理作用を有することから、医薬品の成分として広く利用されている。しかしながら、生薬中には種々の性質を有する成分が存在していることから、生薬等を含有する医薬組成物においては、その保存安定性が問題となり易く、保存安定性の改善技術の開発が求められている。特に、医薬品は温度管理された状況下(少なくとも30℃以下、いわゆる室温)で保存・貯蔵運搬等されるべきものであるが、消費者手元においては必ずしも十分温度管理されているわけではなく、昨今の気候変動や世情による節電傾向等からも、しばしば30℃を大きく超えた高温で保存されることも有り得るため、高温条件下における保存安定性の確保は極めて重要である。

0003

生薬等を含有する医薬組成物における保存安定性の問題としては、生薬中に多く含まれる溶解性の低い成分に起因する、液状の医薬組成物における沈殿が挙げられ、斯かる問題に対して可溶化剤を配合する技術が検討されている。例えば、特許文献1には、生薬エキスに、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物を配合することが記載されている。また、特許文献2には、生薬抽出物及び油成分に加えて、ポリグリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤とを特定比率で配合した可溶化液体組成物が記載されている。

0004

ところで、ロキソプロフェンは、ロキソニン(登録商標)の有効成分としても知られる非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種であり(非特許文献1)、変形性関節症筋肉痛外傷後腫脹疼痛等の疾患及び症状の消炎鎮痛効能効果とするゲル剤パップ剤テープ剤等の外用剤の有効成分として用いられている(非特許文献2)。
しかしながら、生薬等を含有する医薬組成物において、その保存安定性に対しロキソプロフェンがどのような影響を及ぼすかについてはこれまでに一切知られていない。

0005

特公平5−9408号公報
特開2002−128703号公報

先行技術

0006

第十六改正日本薬局方解説書株式会社廣川書店第C−5359〜5364頁
ロキソニン(登録商標)ゲル1%医薬品インタビューフォーム第一三共株式会社 2010年10月改訂(第3版)

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、保存安定性に優れた生薬等含有医薬組成物、並びに生薬等含有医薬組成物の保存安定化剤及び安定化方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

そこで、本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、オウバク、カンゾウ、サンショウセイヨウトチノキ種子及びトウガラシから選ばれる生薬やそれらの抽出物、あるいはグリチルレチン酸とともに、ロキソプロフェン又はその塩を含有せしめることによって、保存安定性に優れた医薬組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。

0009

すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B)
(A)次の成分(A−1)〜(A−6)から選ばれる1種以上
(A−1)オウバク又はその抽出物
(A−2)カンゾウ又はその抽出物
(A−3)グリチルレチン酸又はその塩
(A−4)サンショウ又はその抽出物
(A−5)セイヨウトチノキ種子又はその抽出物
(A−6)トウガラシ又はその抽出物
(B)ロキソプロフェン又はその塩
を含有する医薬組成物を提供するものである。

0010

また、本発明は、ロキソプロフェン又はその塩を含有する、オウバク若しくはその抽出物、カンゾウ若しくはその抽出物、グリチルレチン酸若しくはその塩、サンショウ若しくはその抽出物、セイヨウトチノキ種子若しくはその抽出物、又はトウガラシ若しくはその抽出物を含有する医薬組成物の保存安定化剤を提供するものである。

0011

また、本発明は、ロキソプロフェン又はその塩を含有する、オウバク若しくはその抽出物、カンゾウ若しくはその抽出物、グリチルレチン酸若しくはその塩、サンショウ若しくはその抽出物、セイヨウトチノキ種子若しくはその抽出物、又はトウガラシ若しくはその抽出物を含有する医薬組成物の安定化方法を提供するものである。

発明の効果

0012

本発明によれば、生薬等を含有しつつも保存安定性に優れた医薬組成物を提供することができる。

0013

<成分(A−1)>
「オウバク」(黄柏)とは、第十六改正日本薬局方に記載のとおり、キハダ(Phellodendron amurense Ruprecht又はPhellodendron chinense Schneider(Rutaceae))の周皮を除いた樹皮を意味する。オウバクは必要に応じてその形態を調節することができ、小片小塊に切断若しくは破砕、又は粉末粉砕することができ、例えば、オウバクを粉末とした「オウバク末」も本発明に用いることができる。また、医薬組成物の製造時の取扱の便宜等を考慮して、オウバクに何らかの抽出処理を施したもの(以下、「オウバクの抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「オウバクの抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、オウバクを必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な浸出液抽出溶媒)を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキスチンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「オウバクの抽出物」に包含される。
本発明において、オウバク又はその抽出物としては、オウバク軟エキスや第十六改正日本薬局方に記載のオウバク、オウバク末が好ましく、オウバク軟エキスが特に好ましい。

0014

オウバクの抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば第十六改正日本薬局方製剤総則の「エキス剤」、「浸剤煎剤」、「チンキ剤」、「流エキス剤」の項の記載など、公知の植物抽出物の製造方法を参考にして製造できる。具体的には例えば、オウバクを必要に応じて切断、加熱、乾燥、粉砕等したうえ、適当な抽出溶媒を加え抽出を行うことで、製造することができる。得られた抽出物は、必要に応じさらに濃縮、乾燥等させてもよい。

0015

上記抽出溶媒としては例えば、メタノールエタノールイソプロパノールn−ブタノール等の低級一価アルコールエチレングリコールプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールグリセリン等の低級多価アルコールジエチルエーテル等のエーテル類アセトンエチルメチルケトン等のケトン類酢酸エチル等のエステル類アセトニトリル等のニトリル類ペンタンヘキサンシクロペンタンシクロヘキサン等のアルカン類ジクロロメタンクロロホルム等のハロゲノアルカン類;ベンゼントルエン等の芳香族炭化水素ジメチルホルムアミドジメチルスルホホキシド;水(熱水を含む)等が挙げられる。これらは各々単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、水、エタノール、又は水/エタノール混液が好ましい。
抽出操作は特に限定されず、植物からの抽出操作に利用される公知の方法を採用することができ、具体的には例えば、抽出溶媒への浸漬(冷浸温浸パーコレーション等)、超臨界流体亜臨界流体を用いた抽出などが挙げられる。なお、抽出効率を上げるため、撹拌や抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。
抽出温度は特に限定されず、使用する抽出溶媒、抽出操作等により異なるが、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが好ましい。
抽出時間は特に限定されず、使用する抽出溶媒、抽出操作等により異なるが、1時間〜14日間程度とするのが好ましい。

0016

本発明において、オウバク又はその抽出物としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、オウバク軟稠エキス、オウバク乾燥エキス(以上、日本粉末薬品株式会社製)等が挙げられる。

0017

本発明の医薬組成物におけるオウバク又はその抽出物の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。本発明においては、オウバク又はその抽出物を原生薬換算量で、医薬組成物全質量に対して0.01〜10質量%含有するものが好ましく、0.05〜8質量%含有するものがより好ましく、0.1〜5質量%含有するものが特に好ましい。

0018

また、本発明の医薬組成物に含まれるオウバク又はその抽出物と、ロキソプロフェン又はその塩との含有比は特に限定されないが、保存安定性の観点から、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、オウバク又はその抽出物を原生薬換算量で0.01〜10質量部含有するものが好ましく、0.05〜8質量部含有するものがより好ましく、0.1〜5質量部含有するものが特に好ましい。

0019

<成分(A−2)>
「カンゾウ」(甘草)とは、Glycyrrhiza uralensis Fischer又はGlycyrrhiza glabra Linne(Leguminosae)の根及びストロンを意味し、その周皮を除いたもの(皮去りカンゾウ)も包含する概念である(第十六改正日本薬局方)。カンゾウは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは破砕、又は粉末に粉砕することができ、例えば、カンゾウを粉末とした「カンゾウ末」も本発明に用いることができる。また、医薬組成物の製造時の取扱の便宜を考慮して、カンゾウに何らかの抽出処理を施したもの(以下、「カンゾウの抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「カンゾウの抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、カンゾウを必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な浸出液(抽出溶媒)を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「カンゾウの抽出物」に包含される。
さらに、本発明において、カンゾウの抽出物としては、カンゾウの成分であるグリチルリチン酸又はその塩を用いてもよい。当該グリチルリチン酸の塩としては例えば、グリチルリチン酸二カリウムグリチルリチン酸モノアンモニウムグリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウムなどが挙げられる。
本発明において、カンゾウ又はその抽出物としては、グリチルリチン酸二カリウムや第十六改正日本薬局方に記載のカンゾウ、カンゾウ末、カンゾウエキス、カンゾウ粗エキスが好ましく、カンゾウが特に好ましい。

0020

カンゾウの抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記したオウバクの抽出物の製造方法と同様の方法により製造できる。

0021

本発明において、カンゾウ又はその抽出物としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、(局)カンゾウエキス、(局)カンゾウ末、(局)カンゾウ粗エキス(以上、日本粉末薬品株式会社製)等が挙げられる。

0022

本発明の医薬組成物におけるカンゾウ又はその抽出物の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。本発明においては、カンゾウ又はその抽出物を原生薬換算量で、医薬組成物全質量に対して0.01〜10質量%含有するものが好ましく、0.05〜8質量%含有するものがより好ましく、0.1〜5質量%含有するものが特に好ましい。

0023

また、本発明の医薬組成物に含まれるカンゾウ又はその抽出物と、ロキソプロフェン又はその塩との含有比は特に限定されないが、保存安定性の観点から、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、カンゾウ又はその抽出物を原生薬換算量で0.01〜10質量部含有するものが好ましく、0.05〜8質量部含有するものがより好ましく、0.1〜5質量部含有するものが特に好ましい。

0024

<成分(A−3)>
「グリチルレチン酸」は、上記「カンゾウ」の成分(グリチルリチン酸)の加水分解物であり、本発明においては、グリチルレチン酸そのもののほか、その薬学上許容される塩、さらにはグリチルレチン酸やその薬学上許容される塩と水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明においては、日本薬局方外医薬品規格2002に記載のグリチルレチン酸が好ましい。

0025

本発明の医薬組成物におけるグリチルレチン酸又はその塩の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。本発明においては、グリチルレチン酸又はその塩をグリチルレチン酸のフリー体換算で、医薬組成物全質量に対して0.005〜10質量%含有するものが好ましく、0.01〜8質量%含有するものがより好ましく、0.05〜5質量%含有するものが特に好ましい。

0026

また、本発明の医薬組成物に含まれるグリチルレチン酸又はその塩と、ロキソプロフェン又はその塩との含有比は特に限定されないが、保存安定性の観点から、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、グリチルレチン酸又はその塩をフリー体換算で0.005〜10質量部含有するものが好ましく、0.01〜8質量部含有するものがより好ましく、0.05〜5質量部含有するものが特に好ましい。

0027

<成分(A−4)>
「サンショウ」(山椒)とは、第十六改正日本薬局方に記載のとおり、サンショウ(Zanthoxylum piperitum De Candolle(Rutaceae))の成熟した果皮を意味する。サンショウは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは破砕、又は粉末に粉砕することができ、例えば、サンショウを粉末にした「サンショウ末」も本発明に用いることができる。また、医薬組成物の製造時の取扱の便宜等を考慮して、サンショウに何らかの抽出処理を施したもの(以下、「サンショウの抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「サンショウの抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、サンショウを必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な浸出液(抽出溶媒)を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「サンショウの抽出物」に包含される。
本発明において、サンショウ又はその抽出物としては、サンショウ軟エキスや第十六改正日本薬局方に記載のサンショウ、サンショウ末が好ましく、サンショウ軟エキスが特に好ましい。

0028

サンショウの抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記したオウバクの抽出物の製造方法と同様の方法により製造できる。

0029

本発明において、サンショウ又はその抽出物としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、サンショウ軟エキス(アルプス薬品工業株式会社製)、(局)サンショウ末(日本粉末薬品株式会社製)等が挙げられる。

0030

本発明の医薬組成物におけるサンショウ又はその抽出物の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。本発明においては、サンショウ又はその抽出物を原生薬換算量で、医薬組成物全質量に対して0.01〜10質量%含有するものが好ましく、0.05〜8質量%含有するものがより好ましく、0.1〜5質量%含有するものが特に好ましい。

0031

また、本発明の医薬組成物に含まれるサンショウ又はその抽出物と、ロキソプロフェン又はその塩との含有比は特に限定されないが、保存安定性の観点から、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、サンショウ又はその抽出物を原生薬換算量で0.01〜10質量部含有するものが好ましく、0.05〜8質量部含有するものがより好ましく、0.1〜5質量部含有するものが特に好ましい。

0032

<成分(A−5)>
「セイヨウトチノキ種子」とは、セイヨウトチノキAesculus hippocastanum Linne(Hippocastanaceae))の種子である。セイヨウトチノキ種子は必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは破砕、又は粉末に粉砕することができる。また、医薬組成物の製造時の取扱の便宜等を考慮して、セイヨウトチノキ種子に何らかの抽出処理を施したもの(以下、「セイヨウトチノキ種子の抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「セイヨウトチノキ種子の抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、セイヨウトチノキ種子を必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な浸出液(抽出溶媒)を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「セイヨウトチノキ種子の抽出物」に包含される。
本発明において、セイヨウトチノキ種子又はその抽出物としては、日本薬局方外医薬品規格2002に記載のセイヨウトチノキ種子エキスが好ましい。

0033

セイヨウトチノキ種子の抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記したオウバクの抽出物の製造方法と同様の方法により製造できる。

0034

本発明において、セイヨウトチノキ種子又はその抽出物としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、ファルコレックスマロニエB(一丸ファルコス株式会社製)等が挙げられる。

0035

本発明の医薬組成物におけるセイヨウトチノキ種子又はその抽出物の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。本発明においては、セイヨウトチノキ種子又はその抽出物を原生薬換算量で、医薬組成物全質量に対して0.01〜10質量%含有するものが好ましく、0.05〜8.5質量%含有するものがより好ましく、0.1〜6.5質量%含有するものが特に好ましい。

0036

また、本発明の医薬組成物に含まれるセイヨウトチノキ種子又はその抽出物と、ロキソプロフェン又はその塩との含有比は特に限定されないが、保存安定性の観点から、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、セイヨウトチノキ種子又はその抽出物を原生薬換算量で0.01〜10質量部含有するものが好ましく、0.05〜8.5質量部含有するものがより好ましく、0.1〜6.5質量部含有するものが特に好ましい。

0037

<成分(A−6)>
「トウガラシ」(蕃椒)とは、第十六改正日本薬局方に記載のとおり、トウガラシ(Capsicum annuum Linne(Solanaceae))の果実を意味する。トウガラシは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは破砕、又は粉末に粉砕することができ、例えば、トウガラシを粉末とした「トウガラシ末」も本発明に用いることができる。また、医薬組成物の製造時の取扱の便宜等を考慮して、トウガラシに何らかの抽出処理を施したもの(以下、「トウガラシの抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「トウガラシの抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、トウガラシを必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な浸出液(抽出溶媒)を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「トウガラシの抽出物」に包含される。
さらに、本発明において、トウガラシの抽出物としては、トウガラシの主成分である公知のカプサイシノイドを用いてもよい。当該カプサイシノイドとしては、カプサイシンノナン酸バニリルアミドが好ましい。
本発明において、トウガラシ又はその抽出物としては、トウガラシ軟エキス、カプサイシン、ノナン酸バニリルアミドや第十六改正日本薬局方に記載のトウガラシ、トウガラシ末、トウガラシチンキが好ましく、トウガラシ軟エキスが特に好ましい。

0038

トウガラシの抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記したオウバクの抽出物の製造方法と同様の方法により製造できる。

0039

本発明において、トウガラシ又はその抽出物としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、トウガラシエキスB、(局)トウガラシ末(以上、日本粉末薬品株式会社製)等が挙げられる。

0040

本発明の医薬組成物におけるトウガラシ又はその抽出物の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。本発明においては、トウガラシ又はその抽出物を原生薬換算量で、医薬組成物全質量に対して0.01〜15質量%含有するものが好ましく、0.05〜10質量%含有するものがより好ましく、0.1〜8質量%含有するものが特に好ましい。また、トウガラシ又はその抽出物としてカプサイシン、ノナン酸バニリルアミド等のカプサイシノイドを用いる場合においては、カプサイシノイドを医薬組成物全質量に対して0.0001〜1質量%含有するものが好ましく、0.0005〜0.5質量%含有するものがより好ましく、0.001〜0.1質量%含有するものがさらに好ましく、0.005〜0.02質量%含有するものが特に好ましい。

0041

また、本発明の医薬組成物に含まれるトウガラシ又はその抽出物と、ロキソプロフェン又はその塩との含有比は特に限定されないが、保存安定性の観点から、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、トウガラシ又はその抽出物を原生薬換算量で0.01〜15質量部含有するものが好ましく、0.05〜10質量部含有するものがより好ましく、0.1〜8質量部含有するものが特に好ましい。また、トウガラシ又はその抽出物としてカプサイシン、ノナン酸バニリルアミド等のカプサイシノイドを用いる場合においては、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、カプサイシノイドを0.0001〜1質量部含有するものが好ましく、0.0005〜0.5質量部含有するものがより好ましく、0.001〜0.1質量部含有するものがさらに好ましく、0.005〜0.02質量部含有するものが特に好ましい。

0042

<成分(B)>
本発明において、「ロキソプロフェン又はその塩」には、ロキソプロフェンそのもののほか、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩、さらにはロキソプロフェンやその薬学上許容される塩と水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明において、ロキソプロフェン又はその塩としては、ロキソプロフェンナトリウム水和物化学名: Monosodium 2-[4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl]propanoate dihydrate)が好ましい。

0043

本発明の医薬組成物におけるロキソプロフェン又はその塩の含有量は特に限定されず、保存安定性改善作用に応じて適宜検討して決定すればよいが、保存安定性の観点から、ロキソプロフェン又はその塩を医薬組成物全質量に対して、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜25質量%がより好ましく、0.5〜20質量%が更に好ましく、0.5〜10質量%が更に好ましく、0.5〜5質量%が更に好ましく、0.5〜3質量%が特に好ましい。

0044

本発明の医薬組成物は、例えば、第十六改正日本薬局方製剤総則等に記載の公知の方法により製造することができる。
また、剤形は、特に限定されるものではなく、固形状、半固形状、液状のいずれの形状であってもよく、その利用目的等に応じて医薬品において通常利用される形状とすることができる。例えば、経口投与する製剤(錠剤カプセル剤顆粒剤散剤経口液剤シロップ剤経口ゼリー剤等)、に適用する製剤(膣錠、膣用坐剤等)、皮膚等に適用する製剤(外用固形剤外用液剤スプレー剤軟膏剤クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等)などの、第十六改正日本薬局方 製剤総則に記載の剤形とすることができる。これらの中でも、半固形状又は液状の製剤であるのが好ましく、特に、経口液剤、シロップ剤、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤及び貼付剤から選ばれる剤形であるのが好ましく、リニメント剤ローション剤、外用エアゾール剤ポンプスプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、テープ剤及びパップ剤から選ばれる剤形であるのが特に好ましい。

0045

また、本発明の医薬組成物は、半固形状又は液状の組成物であるのが好ましく、含水組成物(水を含有する半固形状又は液状の組成物を意味し、より詳細には、組成物中に水を1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、特に好ましくは10〜80質量%含有する組成物を意味する。)であるのがより好ましい。当該半固形状又は液状の組成物は、上記半固形状又は液状の製剤として製剤化できる。後記実施例に具体的に開示のとおり、ロキソプロフェン又はその塩が、溶液中における生薬等に起因する沈殿や不溶物生成、分離、あるいは着色を抑制することが確認され、生薬等を可溶化することが示唆されている。

0046

本発明の医薬組成物の服用経路としては、経口及び経皮経膣等の非経口が挙げられ、本発明においては、非経口が好ましく、経皮投与が特に好ましい。

0047

本発明の医薬組成物には、医薬成分として、上記成分以外の薬物、例えば、鎮痛成分抗炎症成分抗ヒスタミン成分殺菌成分収れん保護成分血行促進成分局所麻酔成分、鎮咳剤ノスカピン類、気管支拡張剤去痰剤催眠鎮静剤ビタミン類抗炎症剤胃粘膜保護剤制酸剤抗コリン剤、生薬類、漢方処方等からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい。

0050

殺菌成分としては、例えば、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。収れん・保護成分としては、例えば、酸化亜鉛等が挙げられる。血行促進成分としては、酢酸トコフェロールニコチン酸ベンジルヘパリン類似物質ポリエチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。局所麻酔成分としては、例えば、リドカインチョウジ油ベラドンナエキス等が挙げられる。

0051

鎮咳剤としては、例えば、アロクラミド塩酸塩、エプラジノン塩酸塩、カルベタペンタンクエン酸塩クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩ジブナートナトリウムジメモルファンリン酸塩、チペピジンクエン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩等が挙げられる。

0052

ノスカピン類としては、例えば、ノスカピン塩酸塩、ノスカピン等が挙げられる。
気管支拡張剤としては、例えば、トリメトキノール塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩等が挙げられる。

0053

去痰剤としては、例えば、アンモニアウイキョウ精、塩化アンモニウムl−メントール等が挙げられる。

0058

生薬類としては、アカメガシワ(赤柏)、アセンヤク阿仙薬)、アルニカインヨウカク淫羊霍)、ウイキョウ(茴香)、ウコン鬱金)、エンゴサク延胡索)、オウゴン黄岑)、オウセイ(黄精)、オウヒ(桜皮)、オウレン(黄連)、オンジ(遠志)、ガジュツ(我朮)、カノコソウ鹿子草)、カミツレカロニン(か楼)、キキョウ(桔梗)、キョウニン杏仁)、クコシ(枸杞子)、クコヨウ(枸杞葉)、ケイガイ(荊芥)、ケイヒ(桂皮)、ケツメイシ決明子)、ゲンチアナゲンノショウコ(現証拠)、コウカ紅花)、コウブシ(香附子)、ゴオウ(牛黄)、ゴミシ(五味子)、サイシン細辛)、サンシシ(山梔子)、シオン(紫苑)、ジコッピ地骨皮)、シコン紫根)、シャクヤク芍薬)、ジャコウ麝香)、シャジン(沙参)、シャゼンシ(車前子)、シャゼンソウ(車前草)、獣胆(ユウタン(熊胆)を含む)、ショウキョウ(生姜)、ジリュウ(地竜)、シンイ(辛夷)、セキサン(石蒜)、セネガセンキュウ川きゅう)、ゼンコ(前胡)、センブリ(千振)、ソウジュツ(蒼朮)、ソウハクヒ桑白皮)、ソヨウ(蘇葉)、タイサン(大蒜)、チクセツニンジン(竹節人参)、チンピ(陳皮)、トウキ当帰)、トコン(吐根)、ナンテンジツ南天実)、ニンジン(人参)、バイモ(母)、バクモンドウ(麦門)、ハンゲ(半夏)、バンコウカ(番紅花)、ハンピ(反)、ビャクシ(白し)、ビャクジュツ(白朮)、ブクリョウ茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ヨウバイヒ(楊梅皮)、ロクジョウ(鹿茸)等の生薬及びこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)等が挙げられる。

0059

漢方処方としては、ケイシトウ枝湯)、コウソサン(香蘇散)、サイコケイシトウ(柴胡桂枝湯)、ショウサイコトウ(小柴胡湯)、バクモンドウトウ(麦門冬湯)、ハンゲコウボクトウ(半夏厚朴湯)等が挙げられる。

0060

本発明の医薬組成物は、各種生薬等の有する公知の薬効に応じて対応する疾患・症状の治療緩和等に適宜利用し得る。中でも、本発明の医薬組成物はNSAIDの一種であるロキソプロフェン又はその塩を含有することから、医療用医薬品OTC医薬品として用いることができ、具体的には例えば、変形性関節症、筋肉痛及び外傷後の腫脹・疼痛から選ばれる疾患並びに症状の消炎・鎮痛等の効能又は効果を有し、鎮痛・抗炎症剤等として有用である。

0061

以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
試験例1]オウバク又はその抽出物を含有する医薬組成物の保存安定性の検討
以下のサンプル1−A及び1−Bを調製し、保存開始直前及び80℃で1週間保存した後の外観(沈殿の生成の有無)を目視により評価した。
結果を表1に示す。

0062

<サンプル1−A>
オウバク軟エキス(日本粉末薬品株式会社製:商品名 オウバク軟稠エキス)0.7g(原生薬換算量2.31g)を精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル1−Aを得た。
<サンプル1−B>
オウバク軟エキス(日本粉末薬品株式会社製:商品名 オウバク軟稠エキス)0.7g(原生薬換算量 2.31g)及びロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業株式会社製:商品名日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)1.13gを精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル1−Bを得た。

0063

0064

表1記載の試験結果から明らかなとおり、オウバク軟エキスのみを単独で含有するサンプル溶液(サンプル1−A)においては、保存開始直前から沈殿の生成が見られたが、オウバク軟エキスに加えてロキソプロフェンナトリウム水和物を含有するサンプル溶液(サンプル1−B)においては、80℃1週間保存後も沈殿の生成が僅かに見られた程度であった。
斯かる試験結果から、ロキソプロフェン又はその塩が、オウバク又はその抽出物を含有する含水組成物の沈殿生成を抑制し保存安定性を改善する作用を有することが明らかとなった。これは、ロキソプロフェン又はその塩が、含水組成物においてオウバク又はその抽出物を可溶化するためと推察される。

0065

以上の試験結果から、オウバク又はその抽出物とともにロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物が優れた保存安定性を示すことが明らかとなった。

0066

[試験例2]カンゾウ又はその抽出物を含有する医薬組成物の保存安定性の検討
以下のサンプル2−A及び2−Bを調製し、保存開始直前及び80℃で2日間保存した後の外観(沈殿の生成の有無)を目視により評価した。
結果を表2に示す。

0067

<サンプル2−A>
カンゾウエキス(日本粉末薬品株式会社製:商品名 (局)カンゾウエキス)1g(原生薬換算量4g)を精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル2−Aを得た。
<サンプル2−B>
カンゾウエキス(日本粉末薬品株式会社製:商品名 (局)カンゾウエキス)1g(原生薬換算量 4g)及びロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業株式会社製:商品名日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)1.13gを精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル2−Bを得た。

0068

0069

表2記載の試験結果から明らかなとおり、カンゾウのみを単独で含有するサンプル溶液(サンプル2−A)においては、80℃2日保存後において沈殿の生成が見られたが、カンゾウに加えてロキソプロフェンナトリウム水和物を含有するサンプル溶液(サンプル2−B)においては、80℃2日保存後も沈殿の生成が見られなかった。
斯かる試験結果から、ロキソプロフェン又はその塩が、カンゾウ又はその抽出物を含有する含水組成物の沈殿生成を抑制し保存安定性を改善する作用を有することが明らかとなった。これは、ロキソプロフェン又はその塩が、含水組成物においてカンゾウ又はその抽出物を可溶化するためと推察される。

0070

以上の試験結果から、カンゾウ又はその抽出物とともにロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物が優れた保存安定性を示すことが明らかとなった。

0071

[試験例3]グリチルレチン酸又はその塩を含有する医薬組成物の保存安定性の検討
以下のサンプル3−A及び3−Bを調製し、保存開始直前及び80℃で1日保存した後の外観(分離の有無)を目視により評価した。
結果を表3に示す。

0072

<サンプル3−A>
グリチルレチン酸(アルプス薬品工業株式会社製:商品名 グリチルレチン酸)1gを10%エタノール水溶液に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル3−Aを得た。
<サンプル3−B>
グリチルレチン酸(アルプス薬品工業株式会社製:商品名 グリチルレチン酸)1g及びロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業株式会社製:商品名日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)1.13gを10%エタノール水溶液に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル3−Bを得た。

0073

0074

表3記載の試験結果から明らかなとおり、グリチルレチン酸のみを単独で含有するサンプル溶液(サンプル3−A)においては、保存開始直前から粉状物の分離が見られたが、グリチルレチン酸に加えてロキソプロフェンナトリウム水和物を含有するサンプル溶液(サンプル3−B)においては、80℃1日保存後も分離が見られなかった。
斯かる試験結果から、ロキソプロフェン又はその塩が、カンゾウの抽出物(グリチルリチン酸)の加水分解物であるグリチルレチン酸又はその塩を含有する含水組成物の分離を抑制し保存安定性を改善する作用を有することが明らかとなった。これは、ロキソプロフェン又はその塩が、含水組成物においてカンゾウの抽出物の加水分解物であるグリチルレチン酸又はその塩を可溶化するためと推察される。

0075

以上の試験結果から、グリチルレチン酸又はその塩とともにロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物が優れた保存安定性を示すことが明らかとなった。

0076

[試験例4]サンショウ又はその抽出物を含有する医薬組成物の保存安定性の検討
以下のサンプル4−A及び4−Bを調製し、保存開始直前及び80℃で1週間保存した後の外観(沈殿の生成の有無)を目視により評価した。
結果を表4に示す。

0077

<サンプル4−A>
サンショウ軟エキス(アルプス薬品工業株式会社製:商品名 サンショウ軟エキス)0.3g(原生薬換算量1g)を精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル4−Aを得た。
<サンプル4−B>
サンショウ軟エキス(アルプス薬品工業株式会社製:商品名 サンショウ軟エキス)0.3g(原生薬換算量 1g)及びロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業株式会社製:商品名日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)1.13gを精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル4−Bを得た。

0078

0079

表4記載の試験結果から明らかなとおり、サンショウ軟エキスのみを単独で含有するサンプル溶液(サンプル4−A)においては、保存開始直前から沈殿の生成が見られたが、サンショウ軟エキスに加えてロキソプロフェンナトリウム水和物を含有するサンプル溶液(サンプル4−B)においては、80℃1週間保存後も沈殿の生成が見られなかった。
斯かる試験結果から、ロキソプロフェン又はその塩が、サンショウ又はその抽出物を含有する含水組成物の沈殿生成を抑制し保存安定性を改善する作用を有することが明らかとなった。これは、ロキソプロフェン又はその塩が、含水組成物においてサンショウ又はその抽出物を可溶化するためと推察される。

0080

以上の試験結果から、サンショウ又はその抽出物とともにロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物が優れた保存安定性を示すことが明らかとなった。

0081

[試験例5]セイヨウトチノキ種子又はその抽出物を含有する医薬組成物の保存安定性の検討
以下のサンプル5−A及び5−Bを調製し、保存開始直前及び80℃で1日保存した後の外観(着色の有無)を目視により評価した。
結果を表5に示す。

0082

<サンプル5−A>
セイヨウトチノキ種子エキス(一丸ファルコス株式会社製:商品名ファルコレックスマロニエB)0.5g(原生薬換算量5g)を精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル5−Aを得た。
<サンプル5−B>
セイヨウトチノキ種子エキス(一丸ファルコス株式会社製:商品名 ファルコレックスマロニエB)0.5g(原生薬換算量 5g)及びロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業株式会社製:商品名日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)1.13gを精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル5−Bを得た。

0083

0084

表5記載の試験結果から明らかなとおり、セイヨウトチノキ種子エキスのみを単独で含有するサンプル溶液(サンプル5−A)においては、保存開始直前から黄色の着色が見られたが、セイヨウトチノキ種子エキスに加えてロキソプロフェンナトリウム水和物を含有するサンプル溶液(サンプル5−B)においては着色は僅かであった。
斯かる試験結果から、ロキソプロフェン又はその塩が、セイヨウトチノキ種子又はその抽出物を含有する含水組成物の着色を抑制し保存安定性を改善する作用を有することが明らかとなった。これは、ロキソプロフェン又はその塩が、含水組成物においてセイヨウトチノキ種子又はその抽出物を可溶化するためと推察される。

0085

以上の試験結果から、セイヨウトチノキ種子又はその抽出物とともにロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物が優れた保存安定性を示すことが明らかとなった。

0086

[試験例6]トウガラシ又はその抽出物を含有する医薬組成物の保存安定性の検討
以下のサンプル6−A及び6−Bを調製し、保存開始直前及び80℃で1日保存した後の外観(不溶物の生成の有無)を目視により評価した。
結果を表6に示す。

0087

<サンプル6−A>
トウガラシエキス(日本粉末薬品株式会社製:商品名 トウガラシエキスB)0.5g(原生薬換算量6.25g)を精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル6−Aを得た。
<サンプル6−B>
トウガラシエキス(日本粉末薬品株式会社製:商品名 トウガラシエキスB)0.5g(原生薬換算量 6.25g)及びロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業株式会社製:商品名日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)20gを精製水に溶解・懸濁し、全量100gのサンプル6−Bを得た。

0088

0089

表6記載の試験結果から明らかなとおり、トウガラシエキスのみを単独で含有するサンプル溶液(サンプル6−A)においては、保存開始直前から少量の不溶物の生成が見られ、80℃1日保存後において不溶物量の増加が見られたが、トウガラシエキスに加えてロキソプロフェンナトリウム水和物を含有するサンプル溶液(サンプル6−B)においては、80℃1日保存後も沈殿の生成が見られなかった。
斯かる試験結果から、ロキソプロフェン又はその塩が、トウガラシ又はその抽出物を含有する含水組成物の沈殿生成を抑制し保存安定性を改善する作用を有することが明らかとなった。これは、ロキソプロフェン又はその塩が、含水組成物においてトウガラシ又はその抽出物を可溶化するためと推察される。

0090

以上の試験結果から、トウガラシ又はその抽出物とともにロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物が優れた保存安定性を示すことが明らかとなった。

0091

製造例1(ゲル剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するゲル剤を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
グリチルレチン酸0.2g
ノナン酸バニリルアミド0.025g
l−メントール3g
クロルフェニラミンマレイン酸塩0.1g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース1g
カルボキシビニルポリマー1.2g
1,3−ブチレングリコール5g
トリエタノールアミン1.5g
エタノール20g
精製水全量100g

0092

製造例2(テープ剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するテープ剤(プラスター剤)を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
トウガラシエキス0.4g(原生薬換算量:4g)
l−メントール6g
クロルフェニラミンマレイン酸塩0.1g
SIS共重合体30g
ポリイソブチレン20g
水素添加ロジングリセリンエステル25g
ジブチルヒドロキシトルエン0.5g
クロタミトン2g
流動パラフィン全量100g

0093

製造例3(ゲル剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するゲル剤(ゲルクリーム剤)を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
カンゾウエキス0.4g(原生薬換算量:4g)
l−メントール2g
ポリビニルアルコール0.2g
サリチル酸グリコールエステル2g
カルボキシビニルポリマー1g
グリセリン10g
オクチルドデカノール10g
モノステアリン酸グリセリン0.5g
ステアリン酸ポリオキシル0.5g
ミリスチン酸イソプロピル5g
ラウロマクロゴール1.5g
トリエタノールアミン1g
精製水全量100g

0094

製造例4(パップ剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するパップ剤を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
オウバク末 1g(原生薬換算量:5g)
サンショウ1g
セイヨウトチノキ種子3g
l−メントール3g
ポリビニルアルコール0.8g
ポリアクリル酸部分中和物7g
カルメロースナトリウム5g
N−メチル−2−ピロリドン2g
濃グリセリン25g
ポリソルベート800.3g
水酸化アルミニウムゲル0.05g
酸化チタン1g
タルク2g
酒石酸0.6g
エデト酸ナトリウム水和物 0.1g
カオリン2.5g
亜硫酸水素ナトリウム0.3g
精製水全量100g

0095

製造例5(ローション剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するローション剤を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
グリチルレチン酸0.1g
ノナン酸バニリルアミド0.1g
ハッカ油6g
クロルフェニラミンマレイン酸塩0.5g
アジピン酸ジイソプロピル5g
イソプロパノール40g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.1g
ポリエチレングリコール1g
亜硫酸水素ナトリウム0.2g
精製水全量100g

0096

製造例6(テープ剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するテープ剤(プラスター剤)を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
ノナン酸バニリルアミド0.12g
l−メントール1g
クロルフェニラミンマレイン酸塩0.5g
SIS共重合体30g
ポリイソブチレン20g
水素添加ロジングリセリンエステル25g
ジブチルヒドロキシトルエン0.5g
クロタミトン2g
流動パラフィン全量100g

0097

製造例7(クリーム剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するクリーム剤を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
セイヨウトチノキ種子エキス0.3g(原生薬換算量:3g)
ノナン酸バニリルアミド0.12g
dl−カンフル4g
ポリビニルアルコール0.2g
カルボキシビニルポリマー0.8g
エデト酸ナトリウム水和物 1g
亜硫酸水素ナトリウム0.1g
ミリスチン酸オクチルドデシル10g
アジピン酸ジイソプロピル5g
モノステアリン酸グリセリン2g
モノステアリン酸ソルビタン0.5g
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン1g
パラベン0.2g
水酸化ナトリウム0.1g
精製水全量100g

0098

製造例8(パップ剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するパップ剤を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
セイヨウトチノキ種子エキス0.3g(原生薬換算量:3g)
ノナン酸バニリルアミド0.1g
l−メントール3g
ポリビニルアルコール1g
ポリアクリル酸部分中和物7g
アクリル酸メチルアクリル酸2−エチルキシル共重合樹脂エマルジョン
5g
カルメロースナトリウム5g
クロタミトン2g
濃グリセリン25g
ポリソルベート800.3g
水酸化アルミニウムゲル0.05g
酸化チタン1g
タルク2g
酒石酸0.6g
エデト酸ナトリウム水和物 0.1g
カオリン2.5g
亜硫酸水素ナトリウム0.3g
精製水全量100g

実施例

0099

製造例9(パップ剤)
常法により、100g中に以下の成分を含有するパップ剤を製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物1.13g
サンショウ末 1g
l−メントール3g
ポリビニルアルコール0.8g
ポリアクリル酸部分中和物7g
カルメロースナトリウム5g
N−メチル−2−ピロリドン2g
濃グリセリン25g
ポリソルベート800.3g
水酸化アルミニウムゲル0.05g
酸化チタン1g
タルク2g
酒石酸0.6g
エデト酸ナトリウム水和物 0.1g
カオリン2.5g
亜硫酸水素ナトリウム0.3g
精製水全量100g

0100

本発明によれば、生薬等を含有し、かつ、保存安定性(特に、高温条件下における保存安定性)が優れた医薬組成物を提供でき、医薬品産業等において利用できる。

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