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技術 モータ動力伝達装置

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 菊地浩之上村直樹
出願日 2016年4月26日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-088063
公開日 2017年11月2日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2017-196972
状態 特許登録済
技術分野 継手 車両の推進装置の配置または取付け 減速機2
主要キーワード 円筒軸受 中央ボス ペダル走行 減速機入力軸 環状支持部材 リテーナ部材 ハブケース 支持スリーブ
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この項目の情報は公開日時点(2017年11月2日)のものです。
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図面 (8)

課題

過大なバックトルク出力側に入力されても減速機への伝達を遮断して減速機を保護することができるモータ動力伝達装置を供する。

解決手段

電動モータ(40)の動力が、遊星減速機(50)における太陽歯車(51)に入力され、遊星歯車(61,62)を軸支して同遊星歯車(61,62)の公転運動回転運動とする遊星キャリア(55)の回転を出力軸(15)に出力するモータ動力伝達装置(30)において、遊星キャリア(55)と出力軸(15)との間にトルクリミッタ機構(57)が介装されることを特徴とする。

概要

背景

車両走行用電動モータ動力減速機構により減速して出力軸に伝達するモータ動力伝達装置には、通常、許容値以上のトルクの伝達を遮断するトルクリミッタ機構介装されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

過大なバックトルク出力側に入力されても減速機への伝達を遮断して減速機を保護することができるモータ動力伝達装置を供する。電動モータ(40)の動力が、遊星減速機(50)における太陽歯車(51)に入力され、遊星歯車(61,62)を軸支して同遊星歯車(61,62)の公転運動回転運動とする遊星キャリア(55)の回転を出力軸(15)に出力するモータ動力伝達装置(30)において、遊星キャリア(55)と出力軸(15)との間にトルクリミッタ機構(57)が介装されることを特徴とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

太陽歯車(51)と、同太陽歯車(51)の外周を覆う同軸環状内歯歯車(66)と、前記太陽歯車(51)および前記環状内歯歯車(66)の双方に噛合して前記太陽歯車(51)の周り自転しながら公転する遊星歯車(61,62)と、前記遊星歯車(61,62)を軸支して同遊星歯車(61,62)の公転運動回転運動とする遊星キャリア(55)とからなる遊星減速機(50)を備え、電動モータ(40)の動力が前記太陽歯車(51)に入力され、前記遊星キャリア(55)の回転を出力軸(15)に出力するモータ動力伝達装置(30)において、前記遊星キャリア(55)と前記出力軸(15)との間にトルクリミッタ機構(57)が介装されることを特徴とするモータ動力伝達装置。

請求項2

前記トルクリミッタ機構(57)は、前記出力軸(15)に一体に設けられたフランジ部(52a)と前記遊星キャリア(55)の軸方向で前記フランジ部(52a)に対向する対向部位(55a)との間に係脱可能なトルクカム(56)が形成され、付勢手段(54)により前記遊星キャリア(55)が前記フランジ部(52a)に押圧されるように付勢されて構成されることを特徴とする請求項1記載のモータ動力伝達装置。

請求項3

前記フランジ部(52a)が、軸方向で前記太陽歯車(51)と前記遊星キャリア(55)との間に配置されることを特徴とする請求項2記載のモータ動力伝達装置。

請求項4

前記フランジ部(52a)は、前記出力軸(15)と別体のフランジ部材(52)における前記出力軸(15)に嵌着される円筒部(52b)の端部に外径を拡大して形成されたフランジ部(52a)であり、前記遊星キャリア(55)は、前記フランジ部材(52)の前記円筒部(52b)に回転自在に軸支されることを特徴とする請求項3記載のモータ動力伝達装置。

技術分野

0001

本発明は、電動モータ動力減速して伝達するモータ動力伝達装置に関する。

背景技術

0002

車両走行用の電動モータの動力を減速機構により減速して出力軸に伝達するモータ動力伝達装置には、通常、許容値以上のトルクの伝達を遮断するトルクリミッタ機構介装されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

特開2014−121941号公報

0004

特許文献1には、電動モータのモータ回転軸の回転が減速機サイクロイド減速機)を経て減速されて出力部材に伝達されるモータ動力伝達装置が、開示されている。
そして、モータ回転軸と減速機の減速機入力軸との間を、トルクリミッタが連結している。

先行技術

0005

電動モータの動力が正常に許容値内のトルクで入力されると、トルクリミッタは連結状態が維持されて減速機入力軸に動力伝達され、減速機により減速されて出力部材に伝達されるが、電動モータの許容値以上の過大なトルクが入力されると、トルクリミッタが減速機への動力伝達を遮断して減速機を保護することができる。

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1のモータ動力伝達装置は、車両に搭載され、電動モータの動力を車輪に伝達するものであり、したがって、走行状態によって車輪側からのバックトルクがモータ動力伝達装置の出力部材に入力することがある。
車輪側から出力部材に入力されるバックトルクは、出力部材の上流側の減速機に直接入力されることになる。
したがって、過大なバックトルクが出力部材に加わると、直接減速機に伝達されることになり、減速機に過大な負荷が掛かり好ましくない。

0007

本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、過大なバックトルクが出力側に入力されても減速機への伝達を遮断して減速機を保護することができるモータ動力伝達装置を供する点にある。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、本発明に係るモータ動力伝達装置は、
太陽歯車と、同太陽歯車の外周を覆う同軸環状内歯歯車と、前記太陽歯車および前記環状内歯歯車の双方に噛合して前記太陽歯車の周り自転しながら公転する遊星歯車と、前記遊星歯車を軸支して同遊星歯車の公転運動回転運動とする遊星キャリアとからなる遊星減速機を備え、
電動モータの動力が前記太陽歯車に入力され、前記遊星キャリアの回転を出力軸に出力するモータ動力伝達装置において、
前記遊星キャリアと前記出力軸との間にトルクリミッタ機構が介装されることを特徴とする。

0009

この構成によれば、遊星キャリアと出力軸との間にトルクリミッタ機構が介装されるので、許容値を越える過大なバックトルクが出力軸に入力されると、トルクリミッタ機構が働いてバックトルクが遊星減速機に伝達するのを遮断し、遊星減速機に過大な負荷が掛かるのを回避して遊星減速機を保護することができる。

0010

前記構成において、
前記トルクリミッタ機構は、前記出力軸に一体に設けられたフランジ部と前記遊星キャリアの軸方向で前記フランジ部に対向する対向部位との間に係脱可能なトルクカムが形成され、付勢手段により前記遊星キャリアが前記フランジ部に押圧されるように付勢されて構成されてもよい。

0011

この構成によれば、出力軸に一体に設けられたフランジ部と遊星キャリアの軸方向でフランジ部に対向する対向部位との間に係脱可能なトルクカムが形成され、付勢手段により遊星キャリアがフランジ部に押圧されてトルクリミッタ機構が構成されるので、トルクリミッタ機構は、許容値を越える過大なバックトルクが出力軸に入力されたときにトルクカムの係合外れてバックトルクの伝達を遮断する簡単な機構であり、モータ動力伝達装置にコンパクトに組み込むことができ、モータ動力伝達装置の大型化を抑えることができる。

0012

前記構成において、
前記フランジ部が、軸方向で前記太陽歯車と前記遊星キャリアとの間に配置されるようにしてもよい。

0013

この構成によれば、フランジ部が軸方向で太陽歯車と遊星キャリアとの間に配置されるので、遊星減速機の内部にフランジ部およびトルクカムが設けられて、モータ動力伝達装置の軸方向幅を小さくすることができる。

0014

前記構成において、
前記フランジ部は、前記出力軸と別体のフランジ部材における前記出力軸に嵌着される円筒部の端部に外径を拡大して形成されたフランジ部であり、
前記遊星キャリアは、前記フランジ部材の前記円筒部に回転自在に軸支されるようにしてもよい。

0015

この構成によれば、出力軸と別体のフランジ部材が、円筒部と円筒部の端部に外径を拡大して形成されたフランジ部とからなり。同フランジ部材が円筒部を出力軸に嵌着して取り付けられ、遊星キャリアは、同フランジ部材の円筒部に回転自在に軸支されるので、遊星キャリアは出力軸より外径が大きいフランジ部材の円筒部に軸支されることで、遊星キャリアの軸心の傾きを防止して、遊星減速機およびトルクリミッタ機構を正常にかつ円滑に作動することができる。

発明の効果

0016

本発明は、遊星減速機を備え、電動モータの動力が遊星減速機の太陽歯車に入力され、遊星減速機の遊星キャリアの回転を出力軸に出力するモータ動力伝達装置において、遊星キャリアと出力軸との間にトルクリミッタ機構が介装されるので、許容値を越える過大なバックトルクが出力軸に入力されると、トルクリミッタ機構が働いてバックトルクが遊星減速機に伝達するのを遮断し、遊星減速機に過大な負荷が掛かるのを防止して遊星減速機を保護することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施の形態に係るペダル付き補助動力車両の部分左側面図である。
同右側面図である。
モータ動力伝達装置等の断面図(図4のIII−III線矢視断面図)である。
モータ動力伝達装置の減速機カバーを省略して示した右側面図である。
遊星キャリアの回転位置が異なる同右側面図である。
遊星キャリアとフランジ部材を展開して示したトルクリミッタ機構の模式図である。
同トルクリミッタ機構の動作過程を模式図で順次示した説明図である。

実施例

0018

以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図7に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係るペダル付き補助動力車両1の部分左側面図であり、図2は、同右側面図である。
なお、本明細書の説明において、前後左右の向きは、本実施の形態に係るペダル付き補助動力車両1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において、FRは前方を,RR後方を、LHは左方を,RHは右方を示すものとする。

0019

本ペダル付き補助動力車両1は、人力ペダル走行可能な自転車補助動力として電動モータを用いた車両であるが、電動モータの動力のみにより自走も可能である。
図1および図2に示されるように、図示しない前方のヘッドパイプから斜め後方延出したメインフレーム2が、その後端後傾して斜め上下方向に延びたセンタフレーム3に連結している。

0020

センタフレーム3は、センタフレーム3から上側に延長してシートポスト5が延び、シートポスト5の上端には図示されないシートが支持され、センタフレーム3の下側の端部にペダル軸10を軸支する軸受部4が形成されている。
ペダル軸10の両端にペダルアーム11,11の基端部が嵌着され、ペダルアーム11,11の先端部にペダル12,12が取り付けられている。
また、ペダル軸10には、駆動スプロケット13が嵌着されている。

0021

センタフレーム3の上端部から後方に左右一対リアフレーム6L,6Rが延出するとともに、センタフレーム3の下端軸受部4から後方に左右一対のリアフレーム7L,7Rが後方に延出している。
左側の上下リアフレーム6L,7Lは、後端が後車軸15を軸支する左側の支持部材(後記するモータ伝動ケース33,モータカバー35)に連結され(図1参照)、右側の上下リアフレーム6R,7Rは、後端が後車軸15を軸支する右側の軸受部材16に連結されている(図2参照)。

0022

図3を参照して、後車軸15は、右端部がベアリング17を介して右側の軸受部材16により軸支されており、ベアリング17に隣接した支持スリーブ18が後車軸15にスプライン嵌合している。
この後車軸15に一体に回転する支持スリーブ18の外周にワンウエイクラッチ19を介してスプロケットホルダ20が外嵌されており、このスプロケットホルダ20に被動スプロケット21が嵌着されている。
前記ペダル軸10に嵌着された駆動スプロケット13と後車軸15に設けられた被動スプロケット21との間に駆動チェーン22が架け渡される。

0023

後車軸15には、支持スリーブ18に隣接してハブプレート24がスプライン嵌合して軸支され、円板状のハブプレート24の外周部にボルト26bとナット26nで連結されて円筒状のハブケース25が取り付けられている。
連結されて一体化したハブプレート24とハブケース25は、ハブプレート24を底壁部としハブケース25を円筒部とした有底円筒状をなしており、左方に開口して後車軸15に一体に軸支される。
後輪23は、ハブケース25の外周部と後輪タイヤ29を内側から保持するリム28との間にスポーク27が介装されて構成されている(図1図2参照)。

0024

図3を参照して、後車軸15は、ハブプレート24を貫通してハブケース25内に突出しており、この後車軸15にハブプレート24に一部覆われてモータ動力伝達装置30が配設される。
モータ動力伝達装置30は、電動モータ40と電動モータ40の動力を減速して出力する遊星減速機50とからなる。

0025

後車軸15のハブプレート24を貫通した部分にハブプレート24に隣接してベアリング31を介して左側の減速機カバー32が軸支されている。
減速機カバー32は幅狭の円筒部32aと底壁部32bとで有底円筒状をなしており、底壁部32bの中央ボスがベアリング31のアウタレースに嵌着している。

0026

減速機カバー32の円筒部32aの左端面に、モータ伝動ケース33の円筒部33aの右端面が当接し、ボルト34により締結されてモータ伝動ケース33が連結される。
モータ伝動ケース33は、円筒部33aの中心軸方向中央に軸受壁部33bが形成されていて、軸受壁部33bの両側に空洞を有する。

0027

このモータ伝動ケース33の左側の開口を覆うようにモータカバー35が設けられる。
モータカバー35は、円筒部35aと底壁部35bとで有底円筒状をなしており、円筒部35aの右端面がモータ伝動ケース33の左端面に当接して、ボルト36により締結されてモータ伝動ケース33に連結される。
モータカバー35とモータ伝動ケース33は、左側の上下リアフレーム6L,7Lの後端に連結されて支持される。

0028

モータ伝動ケース33の軸受壁部33bとモータカバー35との間に形成される内空間がモータ室30Mであり、電動モータ40が組み込まれる。
また、モータ伝動ケース33の軸受壁部33bと減速機カバー32との間に形成される内空間が減速機室30Rであり、遊星減速機50が組み込まれる。

0029

電動モータ40は、モータ回転軸41が、後車軸15と同軸で後車軸15の左端面に近接して設けられる。
すなわち、モータ回転軸41は、モータ伝動ケース33の軸受壁部33bにベアリング45を介して軸支されるとともに、モータ回転軸41の左端部がモータカバー35の底壁部35bの中央に突出した円筒軸受部35cに嵌合されたベアリング46に軸支されて、モータ伝動ケース33とモータカバー35に回転自在に支持されている。

0030

モータ回転軸41の左右のベアリング46,45の間にモータロータ42が嵌着されて、モータロータ42と一体にモータ回転軸41が回転する。
モータロータ42の外周にモータステータ43がモータ伝動ケース33に支持されて設けられている。

0031

モータ回転軸41は、右側のベアリング45による被軸受部から軸受壁部33bを右方に貫通して減速機室30R内に突出しており、このモータ回転軸41の突出した右側部に遊星減速機50の太陽歯車51が形成されている。

0032

一方、モータ回転軸41の右側部の太陽歯車51に近接する後車軸15の左端部には、別体のフランジ部材52が嵌着されている。
フランジ部材52は、後車軸15に嵌着される円筒部52bと円筒部52bの左端部に外径を拡大して形成されたフランジ部52aとからなる。
フランジ部材52の円筒部52bは、ベアリング31のインナレースとの間に後車軸15に嵌合する環状のリテーナ部材53を挟んでいて、フランジ部材52はフランジ部52aの左端面が後車軸15の左端面と略同一面をなす位置に位置決めされている。

0033

このフランジ部材52の円筒部52bに遊星キャリア55が摺動自在に軸支される。
遊星キャリア55は、図4および図5に散点模様を施して示されるように、円板部55aから放射方向に互いに等間隔に3本のアーム部55bが延出している。
遊星キャリア55は、フランジ部材52の円筒部52bの外周に摺動自在に軸支され、遊星キャリア55の円板部55aとリテーナ部材53の間に皿ばね54が介装されて、この皿ばね54により遊星キャリア55は、左方に付勢されている。

0034

遊星キャリア55の円板部55aの左端面は、フランジ部材52のフランジ部52aの右端面に対向しており、互いの対向面に、それぞれ周方向台形状をしたカム山(台形凸部)を所定間隔で複数形成して凹凸面56c,56fが設けられ、皿ばね54により付勢された遊星キャリア55とフランジ部材52との間に互いに係合可能な凹凸面56c,56fによりトルクカム56が構成されている(図6参照)。
すなわち、トルクカム56は、フランジ部材52と遊星キャリア55との間で、相対トルク変動を皿ばね54により付勢された遊星キャリア55が軸方向に移動して吸収しながら動力伝達する。

0035

また、本トルクカム56は、許容値を越える過大な相対トルクが加わると、皿ばね54により付勢された遊星キャリア55が皿ばね54の付勢力に抗して大きく移動して凹凸面56c,56fの係合を離脱して動力の伝達を遮断することができ、トルクリミッタ機構57を構成している。

0036

遊星キャリア55の3本のアーム部55bの先端部には、それぞれ支持軸60が右側から左方に貫通して、同支持軸60に大径の第1遊星歯車61と小径の第2遊星歯車62が一体となって回転自在に軸支される。
この大径の第1遊星歯車61は、モータ回転軸41の右側部の太陽歯車51と同じ軸方向位置にあって、太陽歯車51と噛合する。

0037

支持軸60は、本体の円筒状の円筒軸部60bの右端にフランジ付き頭部60aを有するとともに、円筒軸部60bの先端(左端)に縮径された雄ねじ部60cが形成されている。
支持軸60が遊星キャリア55のアーム部55bの先端部を貫通してフランジ付き頭部60aがアーム部55bに当接されたときに、アーム部55bより左方に突出した円筒軸部60bに小径の第2遊星歯車62がニードルベアリング63を介して回転自在に軸支される。

0038

第2遊星歯車62は、左方に延出した円筒部62sを有し、この円筒部62sに大径の第1遊星歯車61が嵌着されている。
第1遊星歯車61と第2遊星歯車62は、一体に回転する。

0039

3本の支持軸60の左端の各雄ねじ部60cは、第1遊星歯車61の左側に沿って配置された環状支持部材64を貫通して、突出した雄ねじ部60cにナット65が螺着され、3本の互いに平行な支持軸60の円筒軸部60bを間に挟んで遊星キャリア55と環状支持部材64が一体に締結される。

0040

遊星キャリア55の右方において、後車軸15にベアリング31を介して軸支される減速機カバー32の扁平円筒部32aの左端面に環状内歯歯車(リングギア)66が当接されて取付ボルト67により取り付けられる。
この環状内歯歯車66の内歯に3つの第2遊星歯車62が噛合する。

0041

図4および図5は、モータ動力伝達装置30の減速機カバー32を省略して示した右側面図である。
図4および図5を参照して、遊星キャリア55の3本のアーム部55bにそれぞれ軸支された大径の第1遊星歯車61が太陽歯車51に噛合し、第1遊星歯車61と一体の小径の第2遊星歯車62が環状内歯歯車66に噛合している。

0042

遊星減速機50は、以上のように構成されており、電動モータ40が駆動してモータ回転軸41が回転すると、太陽歯車51が回転し、太陽歯車51に噛合する3つの第1遊星歯車61が環状内歯歯車66と噛合する3つの第2遊星歯車62とともにそれぞれ一体に回転しながら太陽歯車51の周りを公転し、3組の第1,第2遊星歯車61,62を軸支する遊星キャリア55が第1,第2遊星歯車61,62の公転運動を拾って回転運動として減速回転する(図4図5参照)。

0043

この遊星キャリア55の回転が、トルクカム56の凹凸面56c,56fの係合を介してフランジ部材52に伝達されて(図6参照)、フランジ部材52と一体の後車軸15の回転を補助することができる。
このように電動モータ40の駆動は、ペダル走行の補助動力として働くが、本モータ動力伝達装置30の場合、電動モータ40の動力のみで走行も可能である。

0044

通常走行時は、以上のように電動モータ40の駆動が補助動力として作用するが、逆に後輪23側から過大なバックトルクがモータ動力伝達装置30に加わると、後車軸15の左端に嵌着されたフランジ部材52と遊星キャリア55との間に設けられたトルクカム56からなるトルクリミッタ機構57が働く。

0045

トルクリミッタ機構57の動作を図7に基づいて説明する。
図7(1)〜(7)は、過大なバックトルクが生じたときのトルクリミッタ機構57の動作過程を模式図で順次示した説明図である。
図6および図7に示す模式図は、遊星キャリア55とフランジ部材52を展開して示したトルクリミッタ機構57の模式図であり、図7では、遊星キャリア55とフランジ部材52の相対回転を、遊星キャリア55の回転を停止してフランジ部材52の回転でのみ示している。

0046

バックトルクは後輪23側から後車軸15に入力されるので、まずフランジ部材52にバックトルクが加わり、図7(1)で示すように、フランジ部材52の矢印で示す相対回転によりフランジ部材52のフランジ凹凸面56fの台形凸部の傾斜面が遊星キャリア55のキャリア凹凸面56cの台形凸部の傾斜面に当接して係合する。
すると、フランジ凹凸面56fの台形凸部の傾斜面をキャリア凹凸面56cの台形凸部が滑り上るようにして遊星キャリア55を皿ばね54の付勢力に抗して軸方向に移動する(図7(2),(3)参照)。

0047

キャリア凹凸面56cの台形凸部がフランジ凹凸面56fの台形凸部の傾斜面を上りきると、図7(4)に示されるように、キャリア凹凸面56cとフランジ凹凸面56fの係合が外れ、フランジ部材52のバックトルクの遊星キャリア55への伝達が遮断される。
その後、キャリア凹凸面56cの台形凸部は、フランジ凹凸面56fの台形凸部を乗り越えて、皿ばね54の付勢力によりフランジ凹凸面56fの台形凹部に嵌合し(図7(5),(6)参照)、最初の図7(1)に示す状態になる(図7(7)参照)。

0048

したがって、過大なバックトルクが後輪23側から後車軸15に入力されフランジ部材52に加わる限り、図7(1)から図7(7)の過程を繰り返して、バックトルクは、フランジ部材52と遊星キャリア55との間のトルクカム56によるトルクリミッタ機構57により遊星キャリア55への伝達が遮断される。
したがって、トルクリミッタ機構57は、過大なバックトルクが遊星減速機50の遊星キャリア55に伝達されるのを遮断し、遊星減速機50に過大な負荷が掛かるのを回避して遊星減速機50を保護することができる。

0049

以上、詳細に説明した本発明に係るモータ動力伝達装置の一実施の形態では、以下に記す効果を奏する。
図3および図7に示されるように、遊星キャリア55と後車軸15との間にトルクリミッタ機構57が介装されるので、許容値を越える過大なバックトルクが後車軸15に入力されると、トルクリミッタ機構57が働いてバックトルクが遊星減速機50に伝達するのを遮断し、遊星減速機50に過大な負荷が掛かるのを防止して遊星減速機50を保護することができる。

0050

図3に示されるように、後車軸15に一体に設けられたフランジ部52aと遊星キャリア55の軸方向でフランジ部52aに対向する対向部位である円板部55aとの間に係脱可能なトルクカム56が形成され、皿ばね54により遊星キャリア55がフランジ部52aに押圧されてトルクリミッタ機構57が構成されているので、トルクリミッタ機構57は、許容値を越える過大なバックトルクが後車軸15に入力されたときにトルクカム56の係合が外れてバックトルクの伝達を遮断する簡単な機構であり、モータ動力伝達装置30にコンパクトに組み込むことができ、モータ動力伝達装置30の大型化を抑えることができる。

0051

図3に示されるように、フランジ部52aが軸方向で太陽歯車51と遊星キャリア55との間に配置されるので、遊星減速機50の内部にフランジ部52aおよびトルクカム56が設けられて、モータ動力伝達装置30の軸方向幅を小さくすることができる。

0052

図3に示されるように、後車軸15と別体のフランジ部材52が、円筒部52bと円筒部52bの端部に外径を拡大して形成されたフランジ部52aとからなり。同フランジ部材52が円筒部52bを後車軸15に嵌着して取り付けられ、遊星キャリア55は、同フランジ部材52の円筒部52bに回転自在に軸支されるので、遊星キャリア55は後車軸15より外径が大きいフランジ部材52の円筒部52bに軸支されることで、遊星キャリア55の軸心の傾きを防止して、遊星減速機50およびトルクリミッタ機構57を正常にかつ円滑に作動することができる。

0053

以上、本発明に係る一実施の形態に係るモータ動力伝達装置30について説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。

0054

1…ペダル付き補助動力車両、2…メインフレーム、3…センタフレーム、4…軸受部、5…シートポスト、6L,6R,7L,7R…リアフレーム、
10…ペダル軸、11…ペダルアーム、12…ペダル、13…駆動スプロケット、15…後車軸、16…軸受部材、17…ベアリング、18…支持スリーブ、19…ワンウエイクラッチ、
20…スプロケットホルダ、21…被動スプロケット、22…駆動チェーン、23…後輪、24…ハブプレート、25…ハブケース、26b…ボルト、26n…ナット、27…スポーク、28…リム、29…後輪タイヤ、
30…モータ動力伝達装置、31…ベアリング、32…減速機カバー、32a…円筒部、32b…底壁部、33…モータ伝動ケース、33a…円筒部、33b…軸受壁部、34…ボルト、35…モータカバー、35a…円筒部、35b…底壁部、36…ボルト、
40…電動モータ、41…モータ回転軸、42…モータロータ、43…モータステータ、45…ベアリング、46…ベアリング、
50…遊星減速機、51…太陽歯車、52…フランジ部材、52a…フランジ部、52b…円筒部、53…リテーナ部材、54…皿ばね、55…遊星キャリア、55a…円板部、55b…アーム部、56…トルクカム、57…トルクリミッタ機構、60…支持軸、61…第1遊星歯車、62…第2遊星歯車、63…ニードルベアリング、64…環状支持部材、65…ナット、66…環状内歯歯車(リングギア)、67…取付ボルト。

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