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技術 回転切削工具

出願人 株式会社アライドマテリアル
発明者 泊克則宮崎祐満井上治男
出願日 2016年4月26日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-088197
公開日 2017年11月2日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-196688
状態 未査定
技術分野 平削り,ブローチ,やすり,リーマ,その他 ねじ切り フライス加工
主要キーワード 電気加工 多刃工具 多結晶ダイヤモンド粒子 焼結結合 結合面積 ガイドパッド 回転方向後側 ワイヤー放電加工
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (17)

課題

加工後の工作物の表面粗さを小さくすることが可能な回転切削工具を提供する。

解決手段

回転切削工具101は、超硬合金を含む柱状の台金102と、台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンド103とを備え、多結晶ダイヤモンド103には少なくとも1つの切刃104および溝107が設けられており、溝107の底面は多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンおよび硬質金属被覆層からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む。

概要

背景

回転切削工具は、たとえば特開平10−113810号公報(特許文献1)、および特表2004−516152号公報(特許文献2)に開示されている。

このような回転切削工具では、超硬合金製のシャンクに板状の多結晶ダイヤモンド(PCD:Poly Crystalline Diamond)のチップロウ付けなどで結合している。PCDのチップに切刃創成する。

従来の特許文献1の回転切削工具ではシャンクにチップをロウ付けするためにはチップの厚みに応じた窪み(チップポケット)を設ける必要がある。チップポケットが所定の大きさを有するため、隣接する切刃間の距離が一定値以上となる。

さらに、特許文献2では焼結製品焼結層から所定部分を除去する加工を施して、切削端縁を形成することが開示されている。しかし、従来の技術では、加工物の表面粗さを小さくすることができないという問題があった。

概要

加工後の工作物の表面粗さを小さくすることが可能な回転切削工具を提供する。回転切削工具101は、超硬合金を含む柱状の台金102と、台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンド103とを備え、多結晶ダイヤモンド103には少なくとも1つの切刃104および溝107が設けられており、溝107の底面は多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンおよび硬質金属被覆層からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む。

目的

この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、加工物の表面粗さを小さくすることが可能な回転切削工具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

超硬合金を含む柱状の台金と、前記台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンドとを備え、前記多結晶ダイヤモンドには少なくとも1つの切刃および溝が設けられており、前記溝の底面は多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンおよび硬質金属被覆層からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む、回転切削工具

請求項2

前記溝の底面の表面粗さRaは0.06μm以上0.2μm以下である、請求項1に記載の回転切削工具。

請求項3

前記台金には軸方向に延びる孔が形成されている、請求項1または請求項2に記載の回転切削工具。

請求項4

前記台金には、前記孔に連なる、前記切刃に切削油を供給するための開口が設けられている、請求項3に記載の回転切削工具。

請求項5

前記切刃の回転方向後側に設けられたガイドパッドをさらに備えた、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転切削工具。

請求項6

前記回転切削工具は、孔内面加工用リーマである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転切削工具。

請求項7

前記多結晶ダイヤモンドは前記台金の前記外周面に焼結結合される、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転切削工具。

技術分野

0001

本発明は、回転切削工具に関する。より特定的には、多結晶ダイヤモンド切刃を有する回転切削工具に関する。

背景技術

0002

回転切削工具は、たとえば特開平10−113810号公報(特許文献1)、および特表2004−516152号公報(特許文献2)に開示されている。

0003

このような回転切削工具では、超硬合金製のシャンクに板状の多結晶ダイヤモンド(PCD:Poly Crystalline Diamond)のチップロウ付けなどで結合している。PCDのチップに切刃を創成する。

0004

従来の特許文献1の回転切削工具ではシャンクにチップをロウ付けするためにはチップの厚みに応じた窪み(チップポケット)を設ける必要がある。チップポケットが所定の大きさを有するため、隣接する切刃間の距離が一定値以上となる。

0005

さらに、特許文献2では焼結製品焼結層から所定部分を除去する加工を施して、切削端縁を形成することが開示されている。しかし、従来の技術では、加工物の表面粗さを小さくすることができないという問題があった。

先行技術

0006

特開平10−113810号公報
特表2004−516152号公報

発明が解決しようとする課題

0007

そこで、この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、加工物の表面粗さを小さくすることが可能な回転切削工具を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

この発明に従った回転切削工具は、超硬合金を含む柱状の台金と、台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンドとを備え、多結晶ダイヤモンドには少なくとも1つの切刃および溝が設けられており、溝の底面は、多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンおよび硬質金属被覆層からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む。

発明の効果

0009

この発明に従えば、加工後の工作物の表面粗さを小さくすることが可能な回転切削工具を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

実施の形態1に従った回転切削工具の正面図である。
図1中の矢印IIで示す方向から見た回転切削工具の側面図である。
実施の形態2に従った回転切削工具の正面図である。
図3の矢印IVで示す方向から見た回転切削工具の側面図である。
図4で示す側面の拡大図である。
図3中のVIで囲んだ部分の拡大図である。
実施の形態2に従った回転切削工具の先端部分の斜視図である。
実施の形態3に従った回転切削工具の正面図である。
図8中のIXで囲んだ部分の拡大図である。
図9中の矢印Xで示す方向から見た端面118の図である。
実施の形態4に従った回転切削工具の正面図である。
図11中のXIIで囲んだ部分の拡大図である。
図12中の矢印XIIIで示す方向から見た端面118の図である。
実施の形態5に従った回転切削工具の正面図である。
図14中のXVで囲んだ部分の拡大図である。
図15中の矢印XVIで示す方向から見た端面118の図である。

実施例

0011

[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。

0012

本発明者らは、上記の回転切削工具の問題点を解決すべく研究を重ねた結果、加工物の表面粗さを小さくすることが可能な回転切削工具の発明をなしえたものである。

0013

回転切削工具は、超硬合金を含む柱状の台金と、台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンドとを備え、多結晶ダイヤモンドには少なくとも1つの切刃および溝が設けられており、溝の底面は、多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンおよび硬質金属被覆層からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む。硬質金属被覆層は、TiN、TiAN、TiCN、TiAlN、CrN、Al2O3の少なくともいずれかを含む。

0014

「直接に結合された」とは、台金と多結晶ダイヤモンドが、直接に接触していることをいう。または、「直接に結合された」とは、多結晶ダイヤモンドの焼結助剤もしくは超硬合金中の成分を介して結合されており、他の金属、樹脂ガラス等の結合層を介さないで結合されていることをいう。「直接に結合された」例として、多結晶ダイヤモンドが台金の外周に焼結結合されていることがある。

0015

多結晶ダイヤモンドの焼結助剤は、多結晶ダイヤモンド粒子焼結する際に意図的に添加するものであっても良く、台金の超硬合金から溶出するものであっても良い。さらに、多結晶ダイヤモンドを焼結助剤を用いないで形成してもよい。この場合には、台金の超硬合金の成分が溶出して多結晶ダイヤモンドと台金との間に介在してもよく、多結晶ダイヤモンドが台金に直接接触していてもよい。

0016

多結晶ダイヤモンドの焼結助剤としては、たとえば、Co、Fe、Niなどがある。これらの中でも、台金の超硬合金に成分として含まれるCoが好ましい。

0017

このように構成された回転切削工具では、多結晶ダイヤモンドが台金の外周面に直接に結合されるためチップポケットおよびロウ付けが不要となる。その結果、多結晶ダイヤモンドを薄くすることが可能となる。溝の底面は多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンまたは硬質金属被覆層のような、台金よりも動摩擦係数の小さい材質で構成されることで、溝内を切り屑滑りやすくなり、切り屑を排出しやすくなる。その結果、切り屑が工作物の加工面に接触することを防止でき、加工後の工作物の表面粗さを小さくすることができる。より好ましくは、溝の底面は、多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンおよび硬質金属被覆層からなる群より選ばれた少なくとも一種からなる。

0018

好ましくは、溝の底面の表面粗さRaは0.06μm以上0.2μm以下である。溝の底面の表面粗さRaの測定に際しては、溝の底面の任意の三か所において表面粗さRa(JIS B 0601:2013)を測定する。三か所のRaの平均値を計算し、これを底面のRa(平均Ra)とする。底面の表面粗さRaを0.06μm未満とするには非常に研磨の工程がかかる割に切り屑排出性向上の効果があまりなく、表面粗さRaが0.2μmを超えると切り屑排出性が悪くなるおそれがあるため、このような範囲とする。なお、「おそれがある」とは、僅かながらそのようになる可能性があることを示し、高い確率でそのようになることを意味するものではない。

0019

好ましくは、台金には軸方向に延びる孔が形成されている。軸方向に延びる孔が台金に形成されている場合に、孔が形成されていない台金と比較して、熱膨張を抑制することができる。その結果、溝の底を覆う材質に引張応力が付与されること抑制できる。

0020

好ましくは、台金には、孔に連なる、切刃に切削油を供給するための開口が設けられている。この場合、孔内を切削油が流れるため、台金内部を冷却することができる。その結果、台金の膨張をさらに抑制することができる。

0021

好ましくは、回転切削工具は、切刃の回転方向後側に設けられたガイドパッドをさらに備える。

0022

好ましくは、回転切削工具は、孔内面加工用リーマである。
好ましくは、多結晶ダイヤモンドは台金の外周面に焼結結合される。

0023

[本発明の実施形態の詳細]
(実施の形態1)
(回転切削工具1の構成)
図1は、実施の形態1に従った回転切削工具の正面図である。図2は、図1中の矢印IIで示す方向から見た回転切削工具の側面図である。図1および図2で示すように、回転切削工具1は、工具本体10を有し、工具本体10は軸部11を有する。軸部11は、回転切削工具1を機械に取り付ける部分である。チャックが軸部11を保持して工具本体10を回転させることが可能である。

0024

図1で示すように、回転切削工具1の工具本体10の先端には超硬合金からなる柱状の台金2と、その台金2の先端側の外周面に多結晶ダイヤモンド3が接合されている。この多結晶ダイヤモンド3には先端切刃4a、食い付き切刃4bおよび外周切刃4cからなる切刃4とガイドパッド6aおよび6bが形成されている。超硬合金からなる台金2と多結晶ダイヤモンド3は、予め超高圧下で一体焼結されている素材であり、この素材が工具本体10の先端にロウ付けなどにより接合されている。切刃4は回転し、その直径はDである。

0025

台金2は、円柱形状の一部分を除去した形状とされている。台金2が円柱形状であってもよい。台金2が角柱形状であってもよい。台金2には、軸方向に延びる孔が設けられている。この孔から枝孔が延びている。枝孔の先端は開口であり、開口は、切刃4の回転方向前側に設けられる。開口から切刃4に切削油が供給される。

0026

切刃4はすくい面5aと逃げ面5bとの境界部に設けられている。すくい面5aの回転方向前側では多結晶ダイヤモンド3が除去されて超硬合金の台金2に溝7が設けられている。逃げ面5bの回転方向後側にはガイドパッド6aが180°の範囲にわたって設けられている。ヌスミ部8は、2つのガイドパッド6a,6bの間に設けられている。2つのガイドパッド6a,6bは設けられなくてもよい。

0027

溝7が膜140で覆われている。そのため、溝7の底面は膜140で構成される。膜140を構成する材質として、たとえば、多結晶ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、TiN、TiAN、TiCN、TiAlN、CrN、Al2O3がある。溝7の深さgは、溝7の底面を構成する膜140の表面から半径方向に測定した切刃4までの距離である。

0028

(実施の形態2)
(回転切削工具101の構成)
図3は、実施の形態2に従った回転切削工具の正面図である。図4は、図3中の矢印IVで示す方向から見た回転切削工具の側面図である。

0029

図3で示すように、回転切削工具101は、工具本体110を有し、工具本体110は軸部111を有する。軸部111は、回転切削工具101を機械に取り付ける部分であり、チャックが軸部111を保持して工具本体110を回転させることが可能である。

0030

図5は、図4で示す側面の拡大図である。図6は、図3中のVIで囲んだ部分の拡大図である。図7は、実施の形態2に従った回転切削工具の先端部分の斜視図である。図5から図7で示すように、回転切削工具101の工具本体110の先端には超硬合金からなる柱状の台金102と、その台金102の先端側の外周面に多結晶ダイヤモンド103が結合されている。台金102は超硬合金のみで構成されていてもよい。台金102に超硬合金以外の成分が含まれていてもよい。

0031

超硬合金からなる台金102と、多結晶ダイヤモンド103は、予め超高圧下で一体焼結されている素材(複合材料)である。この素材が工具本体110の先端にロウ付けなどにより結合されている。

0032

台金102と多結晶ダイヤモンド103との界面には、多結晶ダイヤモンド103の焼結助剤であるCo(コバルト)、Fe(鉄)およびNi(ニッケル)などの金属材料が介在していることが好ましい。台金102の超硬合金の成分(たとえば、コバルト)が介在していてもよい。これらの金属材料が多結晶ダイヤモンド103と台金102を構成する超硬合金とを強固に接続する。

0033

多結晶ダイヤモンド103には先端切刃104a、食い付き切刃104bおよび外周切刃104cからなる切刃104と、ガイドパッド106とが形成されている。なお、ガイドパッド106は設けられなくてもよい。

0034

周方向において複数の切刃104の間にガイドパッド106が設けられている。ガイドパッド106の形成される範囲は、周方向において45°以上270°以下であることが好ましい。

0035

切刃104はすくい面105aと逃げ面105bとの境界部に設けられている。すくい面105aの回転方向前側には多結晶ダイヤモンド103の一部が除去されて溝107が設けられている。また、この溝107には切刃104に向けて切削油を供給するための油穴としての開口109が設けられている。開口109は、台金102内に設けられて軸方向に延びる孔に接続される。

0036

溝107は切刃104で切削された切屑を排出させるためのものである。逃げ面105bの回転方向後側にはヌスミ部108が設けられ、ヌスミ部108のさらに回転方向後側にはガイドパッド106が設けられている。

0037

この実施の形態では、切刃104と同じ材質(多結晶ダイヤモンド)で溝7の底面が構成される。

0038

(回転切削工具1,101の製造方法)
実施の形態1および2に従った回転切削工具1,101の製造方法を説明する。回転切削工具1,101を製造する場合には、まず、円柱形状の台金2,102の外周面に多結晶ダイヤモンド3,103が結合した複合材料を準備する。台金2,102の外周面に多結晶ダイヤモンド3,103が焼結より結合されていることが好ましい。

0039

多結晶ダイヤモンド3,103を焼結で形成する場合には、バインダ(焼結助剤)を用いた焼結方法、または、バインダを用いない焼結方法を採用することができる。焼結時に多結晶ダイヤモンド3,103のバインダまたは超合金中の成分(たとえばコバルト)が溶出して、当該成分が多結晶ダイヤモンド3,103と台金2,102との間の界面に介在する。この成分により、多結晶ダイヤモンド103が台金102に強固に結合される。なお、当該成分が多結晶ダイヤモンド3,103と台金2,102との間に存在していなくてもよい。

0040

多結晶ダイヤモンド3,103を放電加工またはレーザ加工することにより、切刃4,104、ガイドパッド6a,6b、溝7,107、ヌスミ部8,108を形成する。図3から7の実施の形態2では、溝107の底が多結晶ダイヤモンド103で構成されるように多結晶ダイヤモンド103を加工している。底面の多結晶ダイヤモンド103を残しながら、切刃を加工する方法として、電極式またはワイヤー放電加工電気加工)もしくはレーザー等による加工で、切刃形状を創生する方法がある。

0041

実施の形態1のように、多結晶ダイヤモンド3から台金2を露出させた溝7を形成し、その溝7に膜140を形成してもよい。

0042

(効果)
溝7,107の底面は多結晶ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボンまたは硬質金属被覆層のような台金2,102よりも動摩擦係数の小さい材質で構成されることで、溝7,107内を切り屑が滑りやすくなり、切り屑を排出しやすくなる。その結果、切り屑が工作物の加工面に接触することを防止でき、加工後の工作物の表面粗さを小さくすることができる。さらに、溝7,107に切り屑が溶着することを防止できる。

0043

台金2,102に孔が設けられることで、台金2,102の熱膨張を抑制できる。その結果、溝7,107の底の材質に引張応力が付与されることを防止できる。その結果、溝7,107の底の劣化を抑制することができる。

0044

また、回転切削工具101の寿命が長くなる。多結晶ダイヤモンド3,103と超硬合金との結合面積が増えるため、多結晶ダイヤモンド103が剥離しにくい。その結果、工具寿命を長くすることが可能となる。

0045

さらに加工能率が向上する。多結晶ダイヤモンド3,103の動摩擦係数が低いため、切削速度を高速にできる。

0046

また、切り屑の詰まりを防止できる。従来品のような切刃チップとフルートとの間の段差が無くなるため、切り屑の詰まりを防止できる。

0047

また、小径多刃工具において、切刃4,104および必要であればガイドパッド6a,6b,106を容易に形成することができる。台金102の部分に切削油を供給するための開口109を設けることにより、切削油を容易に供給することができる。

0048

さらに、切屑の溶着を低減できる。溝107は溝形状であり、多結晶ダイヤモンド103で覆われることで切り屑の溶着を防止できる。溝107の表面に研磨加工がされることでより確実に溶着を防止できる。さらに切刃4,104の表面粗さRa(JIS B 0601:2013)を小さく(2μm以下)することで、切り屑の排出性が向上する。その結果、スラスト切削抵抗)低減および溶着防止の効果がある。

0049

回転切削工具1,101では、切刃104とガイドパッド6a,6b,106が同じ素材の焼結ダイヤモンドで構成されているため、切刃4,104の摩耗量に対し、ガイドパッド6a,6b,106の摩耗量の差が少なく、長時間にわたって切削性能が安定して高精度の加工が継続でき、工具寿命が長くなる。

0050

また、ガイドパッド6a,6b,106の動摩擦係数が低いため、ガイドパッド6a,6b,106と加工面との摩擦熱の発生を抑制でき、焼きつきが防止できるとともに、切削速度を高速にできる。

0051

さらに、台金2,102および工具本体10,110にガイドパッド6a,6b,106を結合するための凹部などを設ける必要がないため、台金2,102および工具本体10,110の剛性が低下せず、切削時の回転切削工具1,101の振れが防止できる。さらに、結合部に切屑が詰まることもなく、高精度の加工が可能になる。

0052

ガイドパッド6a,6b,106の表面粗さは、Ra(JIS B 0601:2013)2μm以下であることが好ましい。台金102の後端側から先端に向かい切削油供給用の開口109が設けられている。

0053

なお、溝7の深さは、溝7の底面を構成する多結晶ダイヤモンド103から半径方向に測定した切刃104までの距離をいう。

0054

(実施の形態3)
図8は、実施の形態3に従った回転切削工具の正面図である。図9は、図8中のIXで囲んだ部分の拡大図である。図10は、図9中の矢印Xで示す方向から見た端面118の図である。

0055

図8から図10で示すように、実施の形態3に従った回転切削工具101では、工具本体110および軸部111に孔115が設けられており、孔115から枝孔116が分岐している。枝孔116の先端が開口109である。

0056

この実施の形態3では、回転切削工具101の溝107の底面が膜140で構成されている点で、実施の形態2の回転切削工具101と異なる。

0057

3つの切刃104が回転切削工具101の外周面に形成されている。3つの切刃104の間にガイドパッド106が形成されている。ガイドパッド106および切刃104は等間隔(60°間隔)で配置されている。

0058

膜140は、実施の形態1に従った膜140と同様の材質で構成される。アルミニウム合金ADC12)に対する膜140の材質の動摩擦係数は、アルミニウム合金(ADC12)に対する台金102を構成する材料(主として超硬合金)の動摩擦係数よりも小さい。

0059

台金102の超硬合金と、多結晶ダイヤモンド103との界面120は円形状である。界面120より内側が超硬合金で構成され、外側が多結晶ダイヤモンドで構成される。界面120には、超硬合金の構成元素(たとえばコバルト)または多結晶ダイヤモンド103の焼結助剤(たとえばコバルト、鉄またはニッケル)が存在する。これらの金属が台金102の超硬合金と多結晶ダイヤモンド103との結合を強固にする。

0060

このように構成された実施の形態3に従った回転切削工具101でも、実施の形態2に従った回転切削工具101と同様の効果がある。

0061

(実施の形態4)
図11は、実施の形態4に従った回転切削工具の正面図である。図12は、図11中のXIIで囲んだ部分の拡大図である。図13は、図12中の矢印XIIIで示す方向から見た端面118の図である。

0062

図11から図13で示すように、実施の形態4に従った回転切削工具101では、切刃104が6つ形成されている点で、切刃104が3つ形成されている実施の形態3に従った回転切削工具101と異なる。

0063

膜140は、実施の形態1に従った膜140と同様の材質で構成される。
このように構成された実施の形態4に従った回転切削工具101でも、実施の形態3に従った回転切削工具101と同様の効果がある。

0064

(実施の形態5)
図14は、実施の形態5に従った回転切削工具の正面図である。図15は、図14中のXVで囲んだ部分の拡大図である。図16は、図15中の矢印XVIで示す方向から見た端面118の図である。

0065

図14から図16で示すように、実施の形態5に従った回転切削工具101では、切刃104が5つ形成されている。5つの切刃104が不均等に配置されている点で、実施の形態2から4に従った回転切削工具101と異なる。

0066

膜140は、実施の形態1に従った膜140と同様の材質で構成される。
このように構成された実施の形態5に従った回転切削工具101でも、実施の形態3に従った回転切削工具101と同様の効果がある。

0067

(実施例)

0068

0069

表1で示す構成の回転切削工具(リーマ)を準備した。切刃は円周上に均等な間隔で配置された。ガイドパッドおよびヌスミは設けなかった。比較品1は図13から膜140を除去したものに類似した形状、本発明品1,3は図5(ガイドパッド、ヌスミは無し)に類似した形状、本発明品2および4は図13に類似した形状を有する。「溝の表面粗さRa」とは、溝の底面の表面粗さをいう。

0070

これらリーマを用いて、下孔(直径9.8mm、深さ30mm)が設けられた被加工物(ADC12)の、その下孔を高速送りで加工した。加工条件を以下に示す。

0071

0072

加工結果を表1に示す。
比較品1では、切屑の排出が悪く、表面粗さが悪化した。本発明品3では、軸方向の孔がないため、切屑の排出が少し悪くなり、切刃付近に僅かにチッピングが見られて、表面粗さがわずかに悪化した。

0073

本発明品1から4では、溝7の底面が低摩擦材で構成されているため、切り屑の詰まりが発生しなかった。さらに、工作物の加工された面の表面粗さも小さく、高品質な加工を実現できた。

0074

今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

0075

この発明は、回転切削工具、たとえばドリルエンドミルタップおよびリーマの分野において用いることができる。

0076

1,101回転切削工具、2,102台金、3,103多結晶ダイヤモンド、4,104切刃、4a,104a 先端切刃、4b,104b 食い付き切刃、4c,104c 外周切刃、5a,105aすくい面、5b,105b逃げ面、6a,6b,106ガイドパッド、7,107 溝、8,108ヌスミ部、109 開口、10,110工具本体、11,111 軸部、115 孔、116枝孔、118 端面、120 界面。

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  • 株式会社滋賀山下の「 バリ除去装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】駆動性能を維持し、小型化することができるバリ除去装置を提供する。【解決手段】第1ベース部14aと、第1ベース部14aの端部から第1ベース部14aの延在方向に対して直交する方向に延在する第2ベー... 詳細

  • 株式会社滋賀山下の「 バリ除去装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】駆動性能を維持するとともに、部品点数を削減することができるバリ除去装置を提供する。【解決手段】加工対象物のバリを除去するためのバリ除去装置10であって、刃24を回転駆動する回転駆動部材12と、... 詳細

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