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課題
解決手段
概要
背景
概要
観察したい所望の時間間隔よりも評価装置の最短評価動作時間の方が長い場合でも、その所望の時間間隔での評価結果を得ることができる生体試料評価システムおよび生体試料評価方法並びに生体試料評価制御プログラムを提供することを目的とする。基準時刻から同一種類の複数の生体試料に順次処理を施し、基準時刻から予め設定された時間経過した時点から複数の生体試料を順次評価する際、各生体試料の各処理の時間間隔を処理装置の最短処理動作時間以上の時間間隔に設定し、かつ各生体試料の各評価の時間間隔を評価装置の最短評価動作時間以上であってかつ各処理の時間間隔に対して最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定する。
目的
本発明は、上記の問題に鑑み、観察したい所望の時間間隔よりも評価装置の最短評価動作時間の方が長い場合でも、その所望の時間間隔での評価結果を得ることができる生体試料評価システムおよび生体試料評価方法並びに生体試料評価制御プログラムを提供する
効果
実績
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請求項1
同一種類の複数の生体試料に対して同じ処理を施す処理装置と、前記複数の生体試料を評価する評価装置と、前記処理装置による前記各生体試料に対する各処理の時間間隔および前記評価装置による前記各生体試料の各評価の時間間隔を制御する制御装置とを備え、前記制御装置が、前記各処理の時間間隔を前記処理装置の最短処理動作時間以上の時間間隔に設定し、前記各評価の時間間隔を前記評価装置の最短評価動作時間以上であってかつ前記各処理の時間間隔に対して前記最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定し、基準時刻から前記各生体試料に対して前記各処理の時間間隔で順次処理を施し、前記基準時刻から予め設定された時間経過した時点から前記各生体試料を前記各評価の時間間隔で順次評価する生体試料評価システム。
請求項2
前記制御装置が、前記最短処理動作時間および前記最短評価動作時間を取得し、該取得した前記最短処理動作時間および前記最短評価動作時間に基づいて、前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を設定する請求項1記載の生体試料評価システム。
請求項3
前記制御装置が、前記複数の生体試料の全ての前記処理および前記評価が終了する時間が最短となる前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を設定する動作モードを有する請求項2記載の生体試料評価システム。
請求項4
前記制御装置が、前記複数の生体試料の全ての前記処理および前記評価が終了する時間が予め指定された任意の時間となる前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を設定する動作モードを有する請求項2または3記載の生体試料評価システム。
請求項5
前記制御装置が、1つの前記生体試料に対する前記処理および前記評価に要する時間が予め設定された時間以下となる前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を設定する動作モードを有する請求項1から4いずれか1項記載の生体試料評価システム。
請求項6
前記制御装置が、前記処理装置の総使用時間が予め設定された時間以下となる前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を設定する動作モードを有する請求項1から5いずれか1項記載の生体試料評価システム。
請求項7
前記制御装置が、前記評価装置の総使用時間が予め設定された時間以下となる前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を設定する動作モードを有する請求項1から6いずれか1項記載の生体試料評価システム。
請求項8
前記制御装置が、前記動作モードの条件を満たす前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を決定できない場合には、予め設定されたタイミングエラー動作を行う請求項4から7いずれか1項記載の生体試料評価システム。
請求項9
前記制御装置が、前記タイミングエラー動作として警告動作を行う請求項8記載の生体試料評価システム。
請求項10
前記制御装置が、前記タイミングエラー動作として、実現可能な前記各処理の時間間隔および前記各評価の時間間隔を表示装置に表示させる請求項8または9記載の生体試料評価システム。
請求項11
請求項12
前記制御装置が、前記装置エラー動作として警告動作を行う請求項11記載の生体試料評価システム。
請求項13
前記制御装置が、前記装置エラー動作として前記処理装置および前記評価装置を停止させる請求項11または12記載の生体試料評価システム。
請求項14
前記制御装置が、前記処理装置および前記評価装置のうちのいずれか一方がエラーを起こした場合には、該一方の装置を停止させ、他方の装置の動作を継続させる請求項11または12記載の生体試料評価システム。
請求項15
処理装置を用いて基準時刻から同一種類の複数の生体試料に対して順次処理を施し、評価装置を用いて前記基準時刻から予め設定された時間経過した時点から前記複数の生体試料を順次評価する際、前記各生体試料に対する前記各処理の時間間隔を前記処理装置の最短処理動作時間以上の時間間隔に設定し、かつ前記各生体試料の前記各評価の時間間隔を前記評価装置の最短評価動作時間以上であってかつ前記各処理の時間間隔に対して前記最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定する生体試料評価方法。
請求項16
同一種類の複数の生体試料に対して同じ処理を施す処理装置と、前記複数の生体試料を評価する評価装置と、前記処理装置による前記各生体試料に対する各処理の時間間隔および前記評価装置による前記各生体試料の各評価の時間間隔を制御する制御装置とを備えた生体試料評価システムにおける前記制御装置を機能させる生体試料評価制御プログラムであって、前記各処理の時間間隔を前記処理装置の最短処理動作時間以上の時間間隔に設定する手順と、前記各評価の時間間隔を前記評価装置の最短評価動作時間以上であってかつ前記各処理の時間間隔に対して前記最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定する手順と、基準時刻から前記各生体試料に対して前記各処理の時間間隔で順次処理を施す手順と、前記基準時刻から予め設定された時間経過した時点から前記各生体試料を前記各評価の時間間隔で順次評価する手順を前記制御装置に実行させる生体試料評価制御プログラム。
技術分野
背景技術
0002
従来、生物分野においては、生体組織に所定の処理を施し、処理後の性質変化を評価する実験がしばしば行われる。処理の例としては物質の添加および光の照射などがあり、評価の例としては顕微鏡による形態の観察などが挙げられる。
0003
具体的には、生体試料に対して薬剤添加などの処理を施し、所定時間経過した時点から所望の時間間隔で評価(たとえば生体試料の画像の撮像)を行うことによって生体試料の経時変化を観察し、薬剤の効果を確認する場合などがある。
先行技術
0004
特開平5−080057号公報
特開2014−206381号公報
発明が解決しようとする課題
0005
ここで、上述したような生体試料の経時変化を観察する場合、従来であれば、1つの生体試料に処理を施し、所定時間経過した時点から上述した所望の時間間隔で評価を行うことが考えらえる。
0006
しかしながら、評価を行う所望の時間間隔が、評価装置が評価に要する最短評価動作時間よりも短い場合には、実現不可能である。たとえば、生体試料に薬剤を添加した後の形態変化を、評価装置が有する顕微鏡によって観察する場合には、ある観察から次の観察までの間に、生体試料の装置間の移動、顕微鏡の焦点合わせ、および顕微鏡の露光量の調整などのプロセスが必要であり、一定の時間(たとえば60秒)(最短評価動作時間)を要する。
0007
一方、薬剤が毒性を示すような場合には、薬剤添加後の反応が急激に起こることがあり、メカニズム解明のために非常に短い時間間隔で観察を行う必要がある。このような場合、観察したい所望の時間間隔よりも評価装置の最短評価動作時間の方が長い場合があり、1つの生体試料の処理および評価では実現することができない。
0008
なお、特許文献1および特許文献2には、生体試料への処理から評価までを自動的に制御するシステムが提案されているが、上述したように所望の時間間隔よりも評価装置の最短評価動作時間の方が長い場合における制御方法については何も提案されていない。
0009
本発明は、上記の問題に鑑み、観察したい所望の時間間隔よりも評価装置の最短評価動作時間の方が長い場合でも、その所望の時間間隔での評価結果を得ることができる生体試料評価システムおよび生体試料評価方法並びに生体試料評価制御プログラムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0010
本発明の生体試料評価システムは、同一種類の複数の生体試料に対して同じ処理を施す処理装置と、複数の生体試料を評価する評価装置と、処理装置による各生体試料に対する各処理の時間間隔および評価装置による各生体試料の各評価の時間間隔を制御する制御装置とを備え、制御装置が、各処理の時間間隔を処理装置の最短処理動作時間以上の時間間隔に設定し、各評価の時間間隔を評価装置の最短評価動作時間以上であってかつ各処理の時間間隔に対して最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定し、基準時刻から各生体試料に対して各処理の時間間隔で順次処理を施し、基準時刻から予め設定された時間経過した時点から各生体試料を各評価の時間間隔で順次評価する。
0011
ここで、上記「予め設定された経過時間」は、ゼロも含むものとする。
0012
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、最短処理動作時間および最短評価動作時間を取得し、その取得した最短処理動作時間および最短評価動作時間に基づいて、各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を設定することができる。
0013
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、複数の生体試料の全ての処理および評価が終了する時間が最短となる各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を設定する動作モードを有することができる。
0014
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、複数の生体試料の全ての処理および評価が終了する時間が予め指定された任意の時間となる各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を設定する動作モードを有することができる。
0015
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、1つの生体試料に対する処理および評価に要する時間が予め設定された時間以下となる各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を設定する動作モードを有することができる。
0016
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、処理装置の総使用時間が予め設定された時間以下となる各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を設定する動作モードを有することができる。
0017
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、評価装置の総使用時間が予め設定された時間以下となる各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を設定する動作モードを有することができる。
0018
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、動作モードの条件を満たす各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を決定できない場合には、予め設定されたタイミングエラー動作を行うことができる。
0019
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、タイミングエラー動作として警告動作を行うことができる。
0020
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、タイミングエラー動作として、実現可能な各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を表示装置に表示させることができる。
0022
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、装置エラー動作として警告動作を行うことができる。
0023
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、装置エラー動作として処理装置および評価装置を停止させることができる。
0024
また、上記本発明の生体試料評価システムにおいて、制御装置は、処理装置および評価装置のうちのいずれか一方がエラーを起こした場合には、その一方の装置を停止させ、他方の装置の動作を継続させることができる。
0025
本発明の生体試料評価方法は、処理装置を用いて基準時刻から同一種類の複数の生体試料に対して順次処理を施し、評価装置を用いて基準時刻から予め設定された時間経過した時点から複数の生体試料を順次評価する際、各生体試料に対する各処理の時間間隔を処理装置の最短処理動作時間以上の時間間隔に設定し、かつ各生体試料の各評価の時間間隔を評価装置の最短評価動作時間以上であってかつ各処理の時間間隔に対して最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定する。
0026
本発明の生体試料評価制御プログラムは、同一種類の複数の生体試料に対して同じ処理を施す処理装置と、複数の生体試料を評価する評価装置と、処理装置による各生体試料に対する各処理の時間間隔および評価装置による各生体試料の各評価の時間間隔を制御する制御装置とを備えた生体試料評価システムにおける制御装置を機能させる生体試料評価制御プログラムであって、各処理の時間間隔を処理装置の最短処理動作時間以上の時間間隔に設定する手順と、各評価の時間間隔を評価装置の最短評価動作時間以上であってかつ各処理の時間間隔に対して最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定する手順と、基準時刻から各生体試料に対して各処理の時間間隔で順次処理を施す手順と、基準時刻から予め設定された時間経過した時点から各生体試料を各評価の時間間隔で順次評価する手順を制御装置に実行させる。
発明の効果
0027
本発明の生体試料評価システムおよび生体試料評価方法並びに生体試料評価制御プログラムによれば、基準時刻から同一種類の複数の生体試料に対して順次処理を施し、基準時刻から予め設定された時間経過した時点から複数の生体試料を順次評価する。そして、この際、各生体試料に対する各処理の時間間隔を最短処理動作時間以上の時間間隔に設定し、かつ各生体試料の各評価の時間間隔を最短評価動作時間以上であってかつ上記各処理の時間間隔に対して最短評価動作時間よりも短い所望の時間間隔を加算または減算した時間間隔に設定する。このように各処理の時間間隔および各評価の時間間隔を設定することによって、観察したい所望の時間間隔よりも最短評価動作時間の方が長い場合でも、その所望の時間間隔での評価結果を得ることができる。
図面の簡単な説明
0028
本発明の生体試料評価システムの一実施形態の概略構成を示すブロック図
各生体試料に対する各処理の時間間隔と各評価の時間間隔の一例を示す図
各生体試料に対する各処理の時間間隔と各評価の時間間隔のその他の例を示す図
最短時間動作モードを説明するためのフローチャート
任意時間動作モードを説明するためのフローチャート
実施時間制限動作モードを説明するためのフローチャート
装置使用時間制限動作モードを説明するためのフローチャート
実施例
0029
以下、本発明の生体試料評価システムの一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態の生体試料評価システムの概略構成を示すブロック図である。
0031
まず、本実施形態の生体試料評価システムにおいて生体試料の評価を行う場合には、同一種類の複数の生体試料が準備される。同一種類の複数の生体試料とは、その細胞群の性質などを評価する上で、実質的に同じとみなすことができる細胞群である。たとえば、生体試料が細胞である場合には、単一の細胞株から培養されたものであり、この単一の細胞株を複数の同じ容器に略同量だけ分注することによって複数の生体試料が作成される。また、異なる細胞株から培養されたものであっても、上述のように、細胞群の性質などを評価する上で、実質的に同じとみなすことができる場合には、同一種類の複数の生体試料として用いることができる。
0032
生体試料としては、たとえばiPS(induced pluripotent stem cells)細胞およびES(embryonic stem cells)細胞といった多能性幹細胞、幹細胞から分化誘導された神経、皮膚、心筋または肝臓の細胞、もしくは人体から取り出された皮膚、網膜、心筋、血球、神経または臓器の細胞などがある。また、容器としては、たとえばシャーレでもよいし、マルチウェルプレートでもよいし、1つのマルチウェルプレートの異なるウェルを用いてもよい。
0034
処理装置10は、同一種類の複数の生体試料に対して同じ処理を施すものである。処理装置10が施す処理としては、たとえば作用機序を調べたい薬剤などの添加または光の照射などといった物理的な刺激などがある。ただし、これらの処理に限らず、生体試料を評価するために必要な処理であれば、如何なる処理でもよい。また、各生体試料に対する処理は、たとえば生体試料が収容された容器に対して自動分注装置などを用いて自動的に薬剤を添加することによって行われる。
0035
評価装置20は、上述したように作成された複数の生体試料を評価するものである。本実施形態の評価装置20は、具体的には、生体試料の形態変化を評価するために、各生体試料の画像を撮像するものであり、たとえば位相差顕微鏡、微分干渉顕微鏡、明視野顕微鏡または蛍光顕微鏡などの顕微鏡を備えたものである。これらの顕微鏡は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge-Coupled Device)センサなどの撮像素子を備えている。
0036
なお、生体試料の評価としては、本実施形態のような生体試料の画像の撮像に限らず、たとえば生体試料から発せられる蛍光の強度を検出するものでもよいし、生体試料から発せられる光を検出し、そのスペクトル分析を行うものでもよい。
0037
保管装置40は、インキュベータを備えたものであり、複数の生体試料が保管されるものである。保管装置40に保管された生体試料は、処理および評価を行う際に保管装置40から取り出されて処理装置10および評価装置20に供給される。処理装置10と保管装置40との間、評価装置20と保管装置40との間、および処理装置10と評価装置20との間では、必要に応じて生体試料が移動するが、生体試料を自動的に移動させる方法としては、ロボットアームを用いてもよいし、搬送ベルトまたはターンテーブルなどを用いてもよい。
0038
表示装置50は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスを備えたものである。表示装置50は、制御装置30による制御によって、後述する各動作モードの選択を受け付ける選択画面の表示およびユーザによる各種の設定入力を受け付ける入力ウィンドウの表示などを行うものである。また、評価装置20によって撮像された生体試料の画像およびその他の評価結果を表示するようにしてもよい。
0040
制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリなどを備えたコンピュータから構成されるものであり、生体試料評価システム全体を制御するものである。制御装置30は、コンピュータに本発明の生体試料評価制御プログラムの一実施形態をインストールしたものであり、このプログラムをCPUによって動作させることによって制御装置30が機能する。生体試料評価制御プログラムは、DVD(Digital Versatile Disc)およびCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの記録媒体に記録されて配布され、その記録媒体からコンピュータにインストールされる。または、生体試料評価制御プログラムは、ネットワークに接続されたサーバコンピュータの記憶装置もしくはネットワークストレージに対して外部からアクセス可能な状態で記憶され、要求に応じてコンピュータにダウンロードされ、インストールされる。
0041
制御装置30は、処理装置10による各生体試料に対する各処理の時間間隔および評価装置20による各生体試料の各評価の時間間隔を制御するものである。具体的には、本実施形態の制御装置30は、観察したい所望の時間間隔よりも評価装置20の最短評価動作時間の方が長い場合でも、その所望の時間間隔での生体試料の評価を行うことができるように、同一種類の複数の生体試料を用いて、各生体試料に対する各処理の時間間隔および各生体試料の各評価の時間間隔を制御するものである。
0042
以下、生体試料への処理後、T秒経過した時点からx秒毎に生体試料を評価する場合における制御装置30の制御について説明する。なお、このx秒が、上述した所望の時間間隔である。また、ここではn個の生体試料を準備するものとする。
0043
まず、制御装置30は、処理装置10の各生体試料に対する各処理の時間間隔t1と評価装置20の各生体試料の各評価の時間間隔t2とを設定する。各処理の時間間隔t1は、処理装置10の最短処理動作時間以上の時間間隔であり、ユーザによって設定入力される時間間隔である。なお、最短処理動作時間とは、処理装置10が、1つの生体試料に対して処理を施すために要する最短の時間である。また、各評価の時間間隔t2は、最短評価動作時間以上であってかつ各処理の時間間隔t1に対して所望の時間間隔xを加算した時間間隔である。すなわち、t2=t1+xである。各評価の時間間隔t2もユーザによって設定入力される時間間隔である。
0044
そして、制御装置30は、ユーザの設定入力に基づいて各処理の時間間隔t1と各評価の時間間隔t2を設定し、各生体試料に対して、基準時刻0秒から時間間隔t1でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し、かつ基準時刻0秒からT秒経過した時点から時間間隔t2でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する。経過時間Tはゼロ秒でもよい。
0045
図2は、10個の生体試料を準備し、各生体試料に対する各処理の時間間隔t1を3秒、各生体試料の各評価の時間間隔t2を5秒、基準時刻からの経過時間Tを10秒に設定した場合における10個の各生体試料の処理タイミング(黒丸で示す)および評価タイミング(黒四角で示す)をグラフで示した図である。なお、ここでは各処理の時間間隔t1は最短処理動作時間であるとし、各評価の時間間隔t2は、最短評価動作時間であるとする。
0046
図2に示す各処理タイミングおよび各評価タイミングによれば、たとえば試料番号1の生体試料については、処理を施してから10秒経過した時点において評価を行い、試料番号2の生体試料については、処理を施してから12秒経過した時点において評価を行い、試料番号3の生体試料については、処理を施してから14秒経過した時点において評価を行っている。したがって、実質的に2秒間隔で評価を行っていることになり、すなわち最短評価動作時間よりも短い間隔での評価を行うことが可能である。
0047
また、上記説明では、各評価の時間間隔t2を、各処理の時間間隔t1に対して所望の時間間隔xを加算した間隔としたが、これに限らず、各処理の時間間隔t1に対して所望の時間間隔xを減算した間隔としても良い。すなわち、t2=t1−xとしてもよい。ただし、上述したように時間間隔t2は、最短評価動作時間以上の時間である。
0048
この場合、制御装置30は、各生体試料に対して、基準時刻0秒から時間間隔t1でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し、かつ時刻{T+(n−1)x}秒から時間間隔t2でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する。
0049
図3は、10個の生体試料を準備し、各生体試料に対する各処理の時間間隔t1を5秒、各生体試料の各評価の時間間隔t2を3秒、基準時刻からの経過時間Tを28秒に設定した場合における10個の各生体試料の処理タイミング(黒丸で示す)および評価タイミング(黒四角で示す)をグラフで示した図である。なお、ここでは各処理の時間間隔t1は最短処理動作時間であるとし、各評価の時間間隔t2は最短評価動作時間であるとする。
0050
図3に示す各処理タイミングおよび各評価タイミングによれば、たとえば試料番号10の生体試料については、処理を施してから10秒経過した時点において評価を行い、試料番号9の生体試料については、処理を施してから12秒経過した時点において評価を行い、試料番号8の生体試料については、処理を施してから14秒経過した時点において評価を行っている。したがって、この場合も、実質的に2秒間隔で評価を行っていることになり、すなわち最短評価動作時間よりも短い間隔での評価を行うことが可能である。
0051
ここで、図2および図3に示した例では、各処理の時間間隔t1を最短処理動作時間とし、各評価の時間間隔t2を最短評価動作時間としたが、これに限らず、上述したように各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2は、それぞれ最短処理動作時間以上および最短評価動作時間以上であって、かつt2=t1+xまたはt2=t1−xの関係を満たす場合には、所望の時間間隔xで評価することが可能である。
0052
ここで、たとえば、できるだけ早く評価結果を得たい場合または評価を監視する人間の拘束時間を短くした場合などには、各生体試料に対する全ての処理および評価を終了する時間が最短となるように各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定することが望ましい。
0053
また、処理装置10または評価装置20もしくは生体試料評価システム全体の安定性を確認する場合には、生体試料評価システムをある程度長い時間動作させて動作の安定性を確認することが望ましい。すなわち、各生体試料に対する全ての処理および評価を終了する時間が、ユーザが指定した任意の時間となるように各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定することが望ましい。
0054
そこで、本実施形態の制御装置30は、ユーザが設定入力した各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2に基づいて処理装置10および評価装置20を制御する基本動作モードの他に、ユーザの要望に応じた各種の動作モードを有する。基本動作モードを含む各種の動作モードの選択については、たとえば表示装置50において動作モードの選択画面が表示される。そして、ユーザが入力装置60を用いて選択画面上のいずれかの動作モードを選択することによって、制御装置30は、その動作モードに応じた各生体試料の各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する。
0055
以下、各動作モードにおける各生体試料の各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2の設定方法について説明する。まず、各生体試料に対する全ての処理および評価を終了する時間が最短となるように各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する最短時間動作モードについて、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
0056
制御装置30は、最短時間動作モードが選択された場合には、最短処理動作時間taと最短評価動作時間tbとを取得する(S10)。最短処理動作時間taと最短評価動作時間tbは、ユーザが入力装置60を用いて設定入力するようにしてもよいし、処理装置10、評価装置20および制御装置30自体のメモリなどに予め記憶されたものを取得するようにしてもよい。また、ユーザが設定入力する場合には、入力ウィンドウを表示装置50に表示させるようにしてもよい。
0057
次に、制御装置30は、所望の評価の時間間隔xおよび基準時刻からの経過時間Tを取得する(S12)。所望の評価の時間間隔xおよび基準時刻からの経過時間Tについては、ユーザが入力装置60を用いて設定入力するようにしてもよいし、制御装置30自体のメモリなどに予め記憶されたものを取得するようにしてもよい。また、ユーザが設定入力する場合には、入力ウィンドウを表示装置50に表示させるようにしてもよい。
0058
そして、制御装置30は、最短処理動作時間ta、最短評価動作時間tb、所望の時間間隔xおよび基準時刻からの経過時間Tに基づいて、以下のようにして各生体試料の各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する。
0059
制御装置30は、tb≧ta、かつtb−ta≧xである場合には(S14,YES、S16,YES)、各生体試料の各処理の時間間隔t1として(tb−x)を設定し、各生体試料の各評価の時間間隔t2としてtbを設定する(S18)。
0060
そして、制御装置30は、各生体試料に対して、時刻0秒から時間間隔t1(=(tb−x))でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し(S20)、かつ時刻0秒からT秒経過した時から時間間隔t2(=tb)でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する(S22)。
0061
また、制御装置30は、tb≧ta、かつtb−ta<xである場合には(S14,YES、S16,NO)、各生体試料の各処理の時間間隔t1としてtaを設定し、各生体試料の各評価の時間間隔t2として(ta+x)を設定する(S24)。
0062
そして、制御装置30は、各生体試料に対して、時刻0秒から時間間隔t1(=ta)でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し(S20)、かつ時刻0秒からT秒経過した時から時間間隔t2(=ta+x)でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する(S22)。
0063
また、制御装置30は、tb<ta、かつta−tb≧xである場合には(S14,NO、S26,YES)、各生体試料の各処理の時間間隔t1としてtaを設定し、各生体試料の各評価の時間間隔t2として(ta—x)を設定する(S28)。
0064
そして、制御装置30は、各生体試料に対して、時刻0秒から時間間隔t1(=ta)でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し(S20)、かつ時刻{T+(n−1)x}秒経過した時点から時間間隔t2(=ta—x)でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する(S22)。
0065
制御装置30は、tb<ta、かつta−tb<xである場合には(S14,NO、S26,NO)、各生体試料の各処理の時間間隔t1として(tb+x)を設定し、各生体試料の各評価の時間間隔t2としてtbを設定する(S30)。
0066
そして、制御装置30は、各生体試料に対して、時刻0秒から時間間隔t1(=tb+x)でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し(S20)、かつ時刻{T+(n−1)x}秒経過した時点から時間間隔t2(=b)でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する(S22)。
0067
制御装置30は、最短時間動作モードが選択された場合には、上記のようにして各生体試料の各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定することによって、各生体試料に対する全ての処理および評価を終了する時間を常に最短の時間にすることができる。
0068
次に、各生体試料に対する全ての処理および評価を終了する時間が、ユーザが指定した任意の時間となるように各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する任意時間動作モードについて、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
0069
制御装置30は、任意時間動作モードが選択された場合には、ユーザによって入力装置60を用いて設定入力された任意の全体実施時間Aを取得する(S32)。なお、この全体実施時間Aとは、各生体試料に対する全ての処理および評価を終了する時間である。この全体実施時間Aの入力についても、入力ウィンドウを表示装置50に表示させるようにしてもよい。
0070
次に、制御装置30は、生体試料評価システムの最短全体実施時間を算出する(S34)。この最短全体実施時間の算出については、上述した最短時間動作モードと同様の方法を用いて算出される。なお、tb≧ta、かつtb−ta≧xである場合には、最短全体実施時間は{T+(n−1)tb}秒であり、tb≧ta、かつtb−ta<xである場合には、最短全体実施時間は{T+(n−1)(ta+x)}秒である。また、tb<ta、かつta−tb≧xである場合には、最短全体実施時間は{T+(n−1)ta}秒であり、tb<ta、かつta−tb<xである場合には、最短全体実施時間は{T+(n−1)(tb+x)}秒である。
0071
そして、制御装置30は、ユーザによって指定された全体実施時間Aが最短全体実施時間以上である場合には(S36,YES)、以下のようにして各生体試料の各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する。
0072
制御装置30は、tb≧taである場合には(S38,YES)、各生体試料の各処理の時間間隔t1として{(A−T)/(n−1)−x}を設定し、各生体試料の各評価の時間間隔t2として(A−T)/(n−1)を設定する(S40)。
0073
そして、制御装置30は、各生体試料に対して、時刻0秒から時間間隔t1でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し(S44)、かつ時刻0秒からT秒経過した時から時間間隔t2でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する(S46)。
0074
また、制御装置30は、tb<taである場合には(S38,NO)、各生体試料の各処理の時間間隔t1として(A−T)/(n−1)を設定し、各生体試料の各評価の時間間隔t2として{(A−T)/(n−1)−x}を設定する(S42)。
0075
そして、制御装置30は、各生体試料に対して、時刻0秒から時間間隔t1でn回の処理が順次施されるように処理装置10を制御し(S44)、かつ時刻0秒からT秒経過した時から時間間隔t2でn回の評価が順次行われるように評価装置20を制御する(S46)。
0076
一方、制御装置30は、ユーザによって指定された全体実施時間Aが最短全体実施時間よりも短い場合には、すなわち全体実施時間Aの条件を満たす各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を決定することができない場合には、タイミングエラー動作を行う(S48)。
0077
制御装置30は、タイミングエラー動作として、たとえば表示装置50にエラーメッセージなどを表示して警告動作を行う。警告動作としては、エラーメッセージの表示に限らず、警告音を出したり、エラーを示すアイコンを表示させたりしてもよい。
0078
また、タイミングエラー動作として、実現可能な各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を表示装置50に表示させるようにしてもよい。具体的には、たとえば上述した最短時間動作モードの各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を表示装置50に表示させ、最短時間動作モードを実施するか否かの選択を受け付けるようにしてもよい。
0079
任意時間動作モードによれば、ユーザが指定した任意の実施時間で生体試料評価システムを動作させることができ、上述したシステムの動作の安定性などを確認することができる。また、任意時間動作モードの条件を満たすことができない場合には、タイミングエラー動作を行うことにより、ユーザが適宜調整を行うことができる。
0080
次に、1つの生体試料に対する処理および評価に要する時間が、予め設定された時間以下となるように各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する実施時間制限動作モードについて説明する。
0081
細胞などの生体試料は、湿度、温度および二酸化炭素濃度が適切に管理された保管装置40内に保管されるが、処理装置10による処理および評価装置20による評価を行う場合には、一旦、保管装置40から取り出される。保管装置40の外の環境は大気中であることが多く、保管装置40内の環境とは異なる。すなわち処理装置10による処理および評価装置20による評価の間は、生体試料にとっては生存しづらい環境に曝されることになる。生体試料が大気中に曝される時間が長くなると、生体試料の生存に影響がでるため、1つの生体試料に対する処理および評価に要する時間は制限することが望ましい。実施時間制限動作モードは、上述したような事情により設定された動作モードである。
0082
以下、実施時間制限動作モードについて、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
0083
制御装置30は、実施時間制限動作モードが選択された場合には、ユーザによって入力装置60を用いて設定入力された実施時間上限Bを取得する(S50)。
0084
次に、制御装置30は、1つの生体試料の最長実施時間を算出する(S52)。最長実施時間とは、各生体試料の処理および評価に要する実施時間のうち最も長い実施時間のことであり、すなわち、上述したように基準時刻からの経過時間をT、生体試料の数をn、所望の評価の時間間隔をxとした場合、{T+(n−1)x}秒である。
0085
そして、制御装置30は、最長実施時間が、ユーザによって指定された実施時間上限B以下である場合には(S54,YES)、上述した最短時間動作モードまたは任意時間動作モードを実施する。最短時間動作モードおよび任意時間動作モードのいずれを行うかについては、予め設定するようにしてもよいし、ユーザが選択画面上で選択するようにしてもよい。
0086
一方、制御装置30は、最長実施時間が、ユーザによって指定された実施時間上限Bを超える場合には(S54,NO)、すなわち実施時間上限Bの条件を満たす各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を決定することができない場合には、タイミングエラー動作を行う(S58)。
0087
制御装置30は、タイミングエラー動作として、たとえば表示装置50にエラーメッセージなどを表示して警告動作を行う。警告動作としては、エラーメッセージの表示に限らず、警告音を出したり、エラーを示すアイコンを表示させたりしてもよい。
0088
また、タイミングエラー動作として、実現可能な1つの生体試料の実施時間を表示装置50に表示させるようにしてもよい。具体的には、たとえば上述した{T+(n−1)x}を表示装置50に表示させ、その条件でそのまま実施するか、または基準時刻からの経過時間T、生体試料の数n、所望の評価の時間間隔xの変更を受け付けるようにしてもよい。
0089
実施時間動作モードによれば、1つの生体試料に対する処理および評価に要する時間を予め設定された時間以下とすることが可能であるかを自動的に判定することができ、実現不可能である場合には、ユーザが適宜調整することが可能である。
0090
次に、処理装置10または評価装置20の総使用時間が、予め設定された時間以下となるように各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する装置使用時間制限動作モードについて説明する。
0091
処理装置10および評価装置20については、一人のユーザだけでなく、その他のユーザが別の評価で使用する場合がある。このような場合、処理装置10または評価装置20の総使用時間を制限して処理および評価を行うことが望ましい。装置使用時間制限動作モードは、このような事情により設定された動作モードである。
0092
以下、装置使用時間制限動作モードについて、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
0093
制御装置30は、装置使用時間制限動作モードが選択された場合には、ユーザによって入力装置60を用いて設定入力された処理装置10または評価装置20の総使用時間を取得する(S60)。
0094
次に、制御装置30は、上述した最短時間動作モードおよび任意時間動作モードのいずれかの動作モードの選択を受け付け、選択された動作モードに応じて各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を設定する(S62)。
0095
次に、制御装置30は、設定した各処理の時間間隔t1または各評価の時間間隔t2に基づいて、処理装置10または評価装置20の予定総使用時間を算出する(S64)。処理装置10の予定総使用時間は、(n−1)t1によって算出され、評価装置20の予定総使用時間は、(n−1)t2によって算出される。
0096
そして、制御装置30は、処理装置10または評価装置20の予定総使用時間が、ユーザによって指定された処理装置10または評価装置20の総使用時間以下である場合には(S66,YES)、ユーザによって選択された最短時間動作モードまたは任意時間動作モードを実施する。
0097
一方、制御装置30は、処理装置10または評価装置20の予定総使用時間が、ユーザによって指定された処理装置10または評価装置20の総使用時間を超える場合には(S66,NO)、すなわちユーザによって指定された総使用時間の条件を満たす各処理の時間間隔t1および各評価の時間間隔t2を決定することができない場合には、タイミングエラー動作を行う(S70)。
0098
制御装置30は、タイミングエラー動作として、たとえば表示装置50にエラーメッセージなどを表示して警告動作を行う。警告動作としては、エラーメッセージの表示に限らず、警告音を出したり、エラーを示すアイコンを表示させたりしてもよい。
0099
また、タイミングエラー動作として、実現可能な処理装置10または評価装置20の総使用時間を表示装置50に表示させるようにしてもよい。具体的には、たとえば上述した(n−1)t1または(n−1)t2を表示装置50に表示させ、その条件でそのまま実施するか、または生体試料の数nもしくは所望の評価の時間間隔xの変更を受け付けるようにしてもよい。
0100
装置使用時間制限動作モードによれば、処理装置10または評価装置20の総使用時を予め設定された時間以下とすることができるか否かを自動的に判定することができ、実現不可能である場合には、ユーザが適宜調整することが可能である。これにより処理装置10または評価装置20の使用効率を向上させることができる。
0101
また、上記実施形態の生体試料評価システムにおいては、処理装置10または評価装置20が、何らかの誤動作または故障を発生してエラーを起こした場合には、予め設定された装置エラー動作を行うようにしてもよい。
0102
制御装置30は、装置エラー動作として、たとえば表示装置50に装置エラーメッセージなどを表示して警告動作を行う。警告動作としては、装置エラーメッセージの表示に限らず、警告音を出したり、装置エラーを示すアイコンを表示させたりしてもよい。
0103
または、制御装置30は、装置エラー動作として処理装置10または評価装置20を停止させるようにしてもよい。ただし、装置エラーの発生が、処理装置10および評価装置20のうちのいずれか一方である場合には、その一方の装置を停止させ、他方の装置の動作を継続させるようにしてもよい。
0104
たとえば評価装置20のみが装置エラーである場合には、処理装置10による処理だけでも全て終了させ、評価についてはユーザが目視によって行うようにしてもよい。または、たとえば処理装置10のみが装置エラーである場合には、評価装置20による評価だけでも全て終了させ、処理が適切に施された生体試料の評価のみを参考にするようにしてもよい。
0105
10処理装置
20評価装置
30制御装置
40保管装置
50表示装置
60 入力装置