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技術 絶縁電線及びその製造方法並びにコイル

出願人 日立金属株式会社
発明者 花輪秀仁村上賢一
出願日 2016年4月19日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2016-083466
公開日 2017年10月26日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2017-195045
状態 特許登録済
技術分野 絶縁導体(4) 一般用変成器のコイル 電気コイル一般 絶縁導体(1) 電線ケーブルの製造(1)
主要キーワード 平編線 側面写真 仕上寸法 融着皮膜 圧延変形 平角形状 素線本数 平編み
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月26日)のものです。
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図面 (3)

課題

素線間融着しなくても巻線時の素線間のバラケを防止することができ、かつ占積率仕上寸法精度に優れる絶縁電線及びその製造方法並びに当該絶縁電線からなるコイルを提供する。

解決手段

絶縁電線10は、編み込み状の複数本エナメル線1又は編み込み状の複数本のリッツ線からなり、横断面が平角形状である。

概要

背景

近年、省エネ化により、高効率なモータトランス発電器充電器等の開発が盛んに行われており、一つの手段として高周波化が進んでいる。

しかしながら、コイルを構成する巻線では、高周波化すると、表皮効果近接効果によって、導体抵抗が大きくなり、損失が出るという課題がある。

その対策として、細サイズのエナメル線束ねリッツ線が使用されることが多い(例えば、特許文献1〜2参照)。

リッツ線には、リッツ線を構成する素線が巻線時にバラケる問題がある。特許文献1には、素線のバラケを防止するために、素線の1本以上を自己融着エナメル線とすることが開示されている。特許文献2にも同様の開示があり、融着皮膜をエナメル線に塗布して巻線前に予め融着させることで素線のバラケを防止できることが記載されている。

また、リッツ線には、巻線する際の占積率の問題があり、特許文献1には、占積率を向上させるために、素線を横2列に配列して横断面が長方形状平型撚線となるように構成することが開示されている。一方、特許文献2には、リッツ線を複数本偏平状に編んで構成したことで、巻線間の隙間が大幅に低減され占積率が高まることが記載されている。

概要

素線間を融着しなくても巻線時の素線間のバラケを防止することができ、かつ占積率と仕上寸法精度に優れる絶縁電線及びその製造方法並びに当該絶縁電線からなるコイルを提供する。絶縁電線10は、編み込み状の複数本のエナメル線1又は編み込み状の複数本のリッツ線からなり、横断面が平角形状である。

目的

本発明の目的は、素線間を融着しなくても巻線時の素線間のバラケを防止することができ、かつ占積率と仕上寸法精度に優れる絶縁電線及びその製造方法並びに当該絶縁電線からなるコイルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

編み込み状の複数本エナメル線又は編み込み状の複数本のリッツ線からなる横断面が平角形状絶縁電線

請求項2

前記編み込み状は、平編み状である請求項1に記載の絶縁電線。

請求項3

前記エナメル線は、3〜10本が並列されたエナメル線ユニットとして編み込まれている請求項1又は請求項2に記載の絶縁電線。

請求項4

前記平角形状のアスペクト比が1:3以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁電線。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁電線からなるコイル

請求項6

複数本のエナメル線又は複数本のリッツ線を編み込み、編み込み状の絶縁電線を形成する工程と、前記編み込み状の絶縁電線を圧延変形して、その横断面を平角形状にする工程とを有する絶縁電線の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、絶縁電線及びその製造方法並びにコイルに関する。

背景技術

0002

近年、省エネ化により、高効率なモータトランス発電器充電器等の開発が盛んに行われており、一つの手段として高周波化が進んでいる。

0003

しかしながら、コイルを構成する巻線では、高周波化すると、表皮効果近接効果によって、導体抵抗が大きくなり、損失が出るという課題がある。

0004

その対策として、細サイズのエナメル線束ねリッツ線が使用されることが多い(例えば、特許文献1〜2参照)。

0005

リッツ線には、リッツ線を構成する素線が巻線時にバラケる問題がある。特許文献1には、素線のバラケを防止するために、素線の1本以上を自己融着エナメル線とすることが開示されている。特許文献2にも同様の開示があり、融着皮膜をエナメル線に塗布して巻線前に予め融着させることで素線のバラケを防止できることが記載されている。

0006

また、リッツ線には、巻線する際の占積率の問題があり、特許文献1には、占積率を向上させるために、素線を横2列に配列して横断面が長方形状平型撚線となるように構成することが開示されている。一方、特許文献2には、リッツ線を複数本偏平状に編んで構成したことで、巻線間の隙間が大幅に低減され占積率が高まることが記載されている。

先行技術

0007

特開平2−242531号公報
特開2002−358840号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、素線間のバラケを防止するべく融着すると、巻線が硬くなり、加工性や巻線性に問題があり、適用範囲が限られてしまう。

0009

また、特許文献2のようにリッツ線を複数本偏平状に編んで構成しただけでは、占積率の向上は十分とは言えず、かつ仕上寸法精度も良好とは言えない。

0010

そこで、本発明の目的は、素線間を融着しなくても巻線時の素線間のバラケを防止することができ、かつ占積率と仕上寸法精度に優れる絶縁電線及びその製造方法並びに当該絶縁電線からなるコイルを提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、上記目的を達成するために、下記の絶縁電線及びその製造方法並びにコイルを提供する。

0012

[1]編み込み状の複数本のエナメル線又は編み込み状の複数本のリッツ線からなる横断面が平角形状の絶縁電線。
[2]前記編み込み状は、平編み状である前記[1]に記載の絶縁電線。
[3]前記エナメル線は、3〜10本が並列されたエナメル線ユニットとして編み込まれている前記[1]又は前記[2]に記載の絶縁電線。
[4]前記平角形状のアスペクト比が1:3以上である前記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の絶縁電線。
[5]前記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の絶縁電線からなるコイル。
[6]複数本のエナメル線又は複数本のリッツ線を編み込み、編み込み状の絶縁電線を形成する工程と、前記編み込み状の絶縁電線を圧延変形して、その横断面を平角形状にする工程とを有する絶縁電線の製造方法。

発明の効果

0013

本発明によれば、素線間を融着しなくても巻線時の素線間のバラケを防止することができ、かつ占積率と仕上寸法精度に優れる絶縁電線及びその製造方法並びに当該絶縁電線からなるコイルを提供することができる。

図面の簡単な説明

0014

(a)は、本発明の実施の形態に係る絶縁電線の一例を示す上面(平面)写真であり、(b)は、同絶縁電線の下面(底面)写真であり、(c)は、同絶縁電線の側面写真である。
図1(a)のII−II線で切断したときの切断部端面図である。

0015

〔絶縁電線〕
本発明の実施の形態に係る絶縁電線は、編み込み状の複数本のエナメル線又は編み込み状の複数本のリッツ線からなり、横断面が平角形状である。以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。

0016

図1(a)は、本発明の実施の形態に係る絶縁電線の一例を示す上面(平面)写真であり、(b)は、同絶縁電線の下面(底面)写真であり、(c)は、同絶縁電線の側面写真である。なお、図1(c)は右側面写真であるが、左側面も右側面とほぼ同様の形態であるため左側面写真の添付は省略する。また、図2は、図1(a)のII−II線で切断したときの切断部端面図である。

0017

図1〜2に示す本発明の実施の形態に係る絶縁電線10は、編み込み状の複数本のエナメル線1からなる。

0018

「編み込み状」とは、編み込まれていれば特にその編み込み方法は限定されるものではないが、図1〜2に示すように平編み状であることが好ましい。「平編み状」とは、平らに編まれた形状を言う。編み込みの本数、寸法等は、例えば、平編線規格JCS1236に則って設定できる。

0019

また、複数本のエナメル線1は、3〜10本が並列されたエナメル線ユニットとして編み込まれていることが好ましく、4〜9本が並列されたエナメル線ユニットとして編み込まれていることがより好ましい。図1〜2では、6〜8本が並列されたエナメル線ユニット1Aとして編み込まれている。エナメル線ユニットとして編み込まれることにより強固な編み込みが可能となる。

0020

エナメル線1としては、例えば、断面が円形状の銅導体の外周にポリウレタンポリアミドイミドポリエステルイミドポリイミド等からなる絶縁層を設けたものを使用できる。導体の素材は、銅に限られず、銅合金等であってもよい。また、導体の形状としては、丸線に限られず、平角導体等であってもよい。導体径は、特に限定されるものではないが、細径(例えば直径0.05mm〜0.26mm)のものが好ましい。エナメル線1には隣接するエナメル線1と融着させるための融着皮膜が施されていても良い。

0021

本実施の形態に係る絶縁電線10は、図2に示されるように、横断面が平角形状である。ここで、平角形状とは、横断面の形状が絶縁電線10全体として矩形状であり、その上辺下辺、及び左右辺が直線状である形状を言う。図2では、辺上や角部に編み目等に基づく凹みが見られるが、本発明における平角形状にはこのような形状も含まれる。

0022

絶縁電線10を構成する各エナメル線1の形状は、絶縁電線10の横断面を平角形状に加工する際に変形を受け、横断面が略円形状、長丸状、正方形状、長方形状等になっている。各エナメル線1が過度の変形を受けていないことが望ましい。

0023

上記平角形状のアスペクト比は、1:3以上であることが好ましく、1:5以上であることがより好ましく、1:10以上であることが更に好ましく、1:10以上20以下であることが最も好ましい。

0024

上記平角形状は、例えば、厚み0.5mm〜2mmであり、幅1.5mm〜20mmであることが好ましい。

0025

なお、図1〜2に示す実施の形態においては、編み込み状の複数本のエナメル線1からなる絶縁電線10を例に説明したが、複数本のリッツ線を編み込んで形成される、編み込み状の複数本のリッツ線からなる絶縁電線とすることもできる。当該リッツ線を構成する素線本数は特に限定されるものではない。また、素線径も限定されないが、細径(例えば直径0.05mm〜0.26mm)のものが好ましい。

0026

〔絶縁電線の製造方法〕
本発明の実施の形態に係る絶縁電線の製造方法は、複数本のエナメル線又は複数本のリッツ線を編み込み、編み込み状の絶縁電線を形成する工程と、前記編み込み状の絶縁電線を圧延変形して、その横断面を平角形状にする工程とを有する。

0027

(編み込み状の絶縁電線を形成する工程)
本実施の形態における編み込み状の絶縁電線を形成する工程では、例えば、前述のエナメル線ユニット1Aを平編線の規格JCS1236に則って平編みすることで編み込み状の絶縁電線を得る。

0028

(横断面を平角形状にする工程)
本実施の形態における横断面を平角形状にする工程では、例えば、得られた編み込み状の絶縁電線を圧延装置(例えばカセットローラダイス)に通し、厚さと幅とが所定の寸法になるように上限及び左右を圧延し、横断面が平角形状の絶縁電線を作製する。

0029

〔コイル〕
本発明の実施の形態に係るコイルは、本発明の実施の形態に係る上記の絶縁電線からなる。当該コイルは、本実施の形態に係る絶縁電線を巻線することで得ることが出来る。

0030

〔本発明の実施の形態の効果〕
本発明の実施の形態によれば、編み込み状の複数本のエナメル線又は編み込み状の複数本のリッツ線からなる絶縁電線の横断面を平角形状とすることで線同士の結束力を強くしたため、巻線時の素線間のバラケを防止することができるので、リッツ線に比べて加工性や巻線性が格段に向上し、製品の適用範囲を広げることが可能となり、かつ、占積率と仕上寸法精度に優れた絶縁電線が得られるため、モータ、トランス、発電器、充電器等の小型化が可能となる。また、高周波時における損失をリッツ線と同様に抑えることができる。

0031

以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0032

図1〜2に示す本発明の実施の形態に係る絶縁電線10を以下の通り作製した(実施例1〜3)。

0033

〔編み込み工程〕
エナメル線1として、断面が円形状の銅導体(直径0.15mm)の外周にポリウレタンからなる絶縁層(厚さ7μm)を設けたものを使用した。このエナメル線1を6〜8本並列したエナメル線ユニット1A(ユニット数:16)を下記表1に記載の条件で平編みした。

0034

0035

〔圧延工程〕
平編みして得られた絶縁電線をカセットローラダイス(製品名:CRD−60、株式会社吉田記念製)に通すことによって圧延した。具体的には、カセットローラダイスを多段に設置し、絶縁電線の上下を圧延した後、左右を圧延することで断面平角形状に圧延された絶縁電線を作製した。仕上寸法の設計値は、幅2.2mm×厚さ0.5mmとした。

0036

作製した絶縁電線の幅と厚さをマイクロメータによって測定したところ、下記表2に示す通りであった。

0037

0038

表2より、実施例1〜3のいずれも、仕上寸法の設計値に対して、ばらつきが±2%以内(幅2.156mm〜2.244mm、厚さ0.49mm〜0.51mm)にすることができ、良好な寸法精度が得られていることが分かる。

0039

また、実施例1〜3の絶縁電線を巻線してコイルを作製した際、素線間のバラケが生じなかった。また、隙間無く巻線することができ、占積率にも優れていた。

実施例

0040

なお、本発明は、上記実施の形態及び実施例に限定されず種々に変形実施が可能である。

0041

1:エナメル線、1A:エナメル線ユニット、10:絶縁電線

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