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技術 航跡データ表示プログラム、航跡データ表示方法および航跡データ表示装置

出願人 富士通株式会社
発明者 鈴木浩子渡部勇
出願日 2016年4月22日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-086077
公開日 2017年10月26日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-194902
状態 特許登録済
技術分野 航行(Navigation) 交通制御システム 船体構造
主要キーワード 可視化結果 陸上施設 旅客船 海上交通 衝突リスク 所定変化量 船舶自動識別装置 AIS情報
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月26日)のものです。
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図面 (14)

課題

船舶回避行動を取った事例を容易に抽出可能な航跡データ表示プログラム、航跡データ表示方法および航跡データ表示装置を提供する。

解決手段

航跡データ表示プログラムは、コンピュータに、複数の船舶に関する航跡データのうち、相対距離が所定の範囲内となる特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出する処理を実行させる。航跡データ表示プログラムは、特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する処理を実行させる。航跡データ表示プログラムは、抽出した箇所について、特定の船舶の組のうち、抽出した箇所に先に到達した船舶の地点データと、先に到達した船舶が抽出した箇所に到達した時刻における他方の船舶の地点データとを対応づけて表示する処理を実行させる。

概要

背景

近年、AIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)などから得られたデータに基づいて船舶航跡を作成する技術が一般に知られている。また、作成した複数の航跡を用い、同時刻における船舶の位置を線分で結ぶことで、船舶間の位置関係可視化する技術が一般に知られている。この技術を用いて、同時刻における船舶の位置を線分で結ぶことで、船舶が異常接近した事例や、衝突を回避するための回避行動を取った事例といった、衝突の危険が高かったと推測される事例を示すことができる。また例えば、この可視化結果に基づき、危険な事例であるかの更なる検証・判断およびそのような事例の抽出に利用することができる。

概要

船舶が回避行動を取った事例を容易に抽出可能な航跡データ表示プログラム、航跡データ表示方法および航跡データ表示装置を提供する。航跡データ表示プログラムは、コンピュータに、複数の船舶に関する航跡データのうち、相対距離が所定の範囲内となる特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出する処理を実行させる。航跡データ表示プログラムは、特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する処理を実行させる。航跡データ表示プログラムは、抽出した箇所について、特定の船舶の組のうち、抽出した箇所に先に到達した船舶の地点データと、先に到達した船舶が抽出した箇所に到達した時刻における他方の船舶の地点データとを対応づけて表示する処理を実行させる。

目的

一つの側面では、船舶が回避行動を取った事例を容易に抽出できる航跡データ表示プログラム、航跡データ表示方法および航跡データ表示装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

コンピュータに、複数の船舶に関する航跡データのうち、相対距離が所定の範囲内となる特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出し、前記特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となる箇所を抽出し、前記箇所について、前記特定の船舶の組のうち、前記箇所に先に到達した船舶の地点データと、前記先に到達した船舶が前記箇所に到達した時刻における他方の船舶の地点データとを対応づけて表示する処理を実行させる航跡データ表示プログラム

請求項2

前記表示する処理は、前記箇所に先に到達した船舶の地点データと、前記先に到達した船舶が前記箇所に到達した時刻における前記他方の船舶の地点データとを結ぶ線分を引く請求項1に記載の航跡データ表示プログラム。

請求項3

前記表示する処理は、前記線分を、同時刻における船舶の地点データ間を結ぶ他の線と識別可能に表示する請求項2に記載の航跡データ表示プログラム。

請求項4

前記特定の航跡データを抽出する処理は、前記相対距離が前記所定の範囲内となる地点データよりも第1所定時間前の地点データから、前記相対距離が前記所定の範囲内となる地点データから第2所定時間後の地点データまでを前記特定の航跡データとして抽出する請求項1〜3の何れか1つに記載の航跡データ表示プログラム。

請求項5

前記航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する処理は、前記航跡間の距離が所定距離以下であり、かつ前記航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する請求項1〜4の何れか1つに記載の航跡データ表示プログラム。

請求項6

前記航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する処理は、前記航跡間の距離が極小となるよりも第3所定時間前から前記航跡間の距離が極小となるまでの前記航跡間の距離の変化量が所定変化量よりも大きく、または前記航跡間の距離が極小となってから第4所定時間後までの前記航跡間の距離の変化量が前記所定変化量よりも大きく、かつ前記航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する請求項1〜4の何れか1つに記載の航跡データ表示プログラム。

請求項7

コンピュータが、複数の船舶に関する航跡データのうち、航跡間の距離が所定距離よりも短い特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出し、前記特定の航跡データから、前記航跡間の距離が極小となる箇所を抽出し、前記箇所について、前記特定の船舶の組のうち、前記箇所に先に到達した船舶の地点データと、前記先に到達した船舶が前記箇所に到達した時刻における他方の船舶の地点データとを対応づけて表示する処理を実行する航跡データ表示方法

請求項8

複数の船舶に関する航跡データのうち、航跡間の距離が所定距離よりも短い特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出する第1抽出部と、前記特定の航跡データから、前記航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する第2抽出部と、前記箇所について、前記特定の船舶の組のうち、前記箇所に先に到達した船舶の地点データと、前記先に到達した船舶が前記箇所に到達した時刻における他方の船舶の地点データとを対応づけて表示する表示部とを有する航跡データ表示装置

技術分野

0001

本発明は、航跡データ表示プログラム、航跡データ表示方法および航跡データ表示装置に関する。

背景技術

0002

近年、AIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)などから得られたデータに基づいて船舶航跡を作成する技術が一般に知られている。また、作成した複数の航跡を用い、同時刻における船舶の位置を線分で結ぶことで、船舶間の位置関係可視化する技術が一般に知られている。この技術を用いて、同時刻における船舶の位置を線分で結ぶことで、船舶が異常接近した事例や、衝突を回避するための回避行動を取った事例といった、衝突の危険が高かったと推測される事例を示すことができる。また例えば、この可視化結果に基づき、危険な事例であるかの更なる検証・判断およびそのような事例の抽出に利用することができる。

先行技術

0003

特表2008−514483号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、従来の技術では、船舶の衝突の危険が高かったと推測される事例を容易に抽出できない場合がある。衝突の危険が高く回避行動を取ったと推測される事例の抽出に関し、例えば、従来の技術では、短い時間間隔で各船舶の位置情報を取得し、各時刻における船舶間の位置をそれぞれ線分で結ぶと、狭い間隔で多くの線分が表示されるので、船舶が回避行動を取ったかどうかを容易に判断することができない。

0005

そこで、長い時間間隔で船舶間の位置をそれぞれ線分で結ぶ方法が考えられる。しかし、長い時間間隔で船舶間の位置をそれぞれ線分で結ぶと、例えば、最も船舶が接近し、衝突の危険が高かったと推測される時刻における船舶間の位置が線分で結ばれないおそれがある。そのため、船舶が回避行動を取ったかどうかを容易に判断することができない。

0006

このように、従来の技術では、船舶間の位置関係を可視化しても、船舶が回避行動を取った危険な事例を抽出する作業が煩雑になり、船舶が回避行動を取った事例を容易に抽出できない場合がある。

0007

一つの側面では、船舶が回避行動を取った事例を容易に抽出できる航跡データ表示プログラム、航跡データ表示方法および航跡データ表示装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

第1の案では、航跡データ表示プログラムは、コンピュータに、複数の船舶に関する航跡データのうち、相対距離が所定の範囲内となる特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出する処理を実行させる。航跡データ表示プログラムは、コンピュータに、特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する処理を実行させる。航跡データ表示プログラムは、コンピュータに、抽出した箇所について、特定の船舶の組のうち、抽出した箇所に先に到達した船舶の地点データと、先に到達した船舶が抽出した箇所に到達した時刻における他方の船舶の地点データとを対応づけて表示する処理を実行させる。

発明の効果

0009

本発明の一の実施態様によれば、船舶が回避行動を取った事例を容易に抽出できるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0010

図1は、支援ステムの概略的な構成の一例を示す図である。
図2は、航跡データ表示装置の概略的な構成を示す図である。
図3は、特定の航跡データおよび航跡間の距離の一例を示す図である。
図4は、特定の航跡データおよび相対距離の一例を示す図である。
図5は、極小ポイントにおける実際の船舶の位置を示した画像の一例を示す図である。
図6は、比較例の一例を示す図である。
図7は、比較例の一例を示す図である。
図8は、比較例の一例を示す図である。
図9は、比較例の一例を示す図である。
図10は、航跡データ表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図11は、極小ポイントにおける実際の船舶の位置を強調した画像の一例を示す図である。
図12は、極小ポイントにおける実際の船舶の位置および航跡間の距離を示した画像の一例を示す図である。
図13は、航跡データ表示プログラムを実行するコンピュータを示す図である。

0011

以下に、本発明にかかる航跡データ表示プログラム、航跡データ表示方法および航跡データ表示装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。そして、各実施例は、処理内容矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。以下では、船舶の航行を支援する支援システムに適用した場合を例に説明する。

0012

システム構成
最初に、実施例1に係る支援システム10の一例を説明する。図1は、支援システムの概略的な構成の一例を示す図である。支援システム10は、船舶の航行を支援するシステムである。

0013

図1には、2隻の船舶11と陸上施設13とが示されている。船舶11は、AIS装置12が搭載されている。例えば、特定の船舶は、法律等により、AIS装置12の搭載が義務付けられている。特定の船舶は、国際航海従事する300総トン以上の全ての船舶、国際航海に従事する全ての旅客船、および、国際航海に従事しない500総トン以上の全ての船舶が該当する。なお、特定の船舶以外の船舶も、AIS装置12を搭載してもよい。

0014

AIS装置12は、搭載された船舶11に関する各種の情報を含んだAIS情報無線通信周期的に送信する。AIS情報には、例えば、緯度および経度による位置や、名、時刻、船舶11の船首方向、MMSI(Maritime Mobile Service Identity)番号などの船舶11の識別符号、船舶11の長さ、幅などの情報が含まれている。AIS情報は、他の船舶11や陸上施設13で受信可能とされている。他の船舶11や陸上施設13は、受信したAIS情報を基に、船舶11の位置や、船名、時刻、船舶11の船首方向、船舶11の識別符号、船舶11の長さ、幅などの各種の情報を把握できる。

0015

陸上施設13は、例えば、海上の船舶について監視情報提供する役割を有する海上交通センター港内交通管制室など、各船舶11の航行管制を行う施設である。陸上施設13は、各船舶11から受信したAIS情報やレーダで検出された情報などを基に、各船舶11の位置を把握し、各船舶11に対し、海上交通に関する各種の情報を提供する。

0016

[航跡データ表示装置の構成]
次に、実施例1に係る航跡データ表示装置20の構成について説明する。図2は、航跡データ表示装置20の概略的な構成を示す図である。例えば、航跡データ表示装置20は、陸上施設13に設けられる。例えば、航跡データ表示装置20は、サーバコンピュータなどのコンピュータである。航跡データ表示装置20は、1台のコンピュータとして実装してもよく、また、複数台のコンピュータにより実装してもよい。なお、本実施例では、航跡データ表示装置20を1台のコンピュータとした場合を例として説明する。

0017

近年、船舶の安全な運行のため、AIS情報を用いて、船舶が異常接近した事例や、衝突を回避するための回避行動を取った事例といった、衝突の危険が高かったと推測される事例を抽出し、異常接近などの要因や状況を統計的にモデル化し、得られたモデルを用いて衝突リスクを計算、または予測することが行われている。本実施例では、航跡データ表示装置20が、船舶11が衝突の危険が高く回避行動を取ったと推測される事例を表示する場合を例に説明する。

0018

航跡データ表示装置20は、外部I/F(インタフェース)部21と、入力部22と、表示部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。

0019

外部I/F部21は、例えば、他の装置と各種の情報を送受信するインタフェースである。外部I/F部21は、陸上施設13に設けられたアンテナなどの無線通信装置13Aを介して、各船舶11と無線通信が可能とされており、各船舶11と各種の情報を送受信する。例えば、外部I/F部21は、無線通信装置13Aを介して、各船舶11からAIS情報を受信する。

0020

入力部22は、各種の情報を入力する入力デバイスである。入力部22としては、マウスキーボードなどの操作の入力を受け付ける入力デバイスが挙げられる。入力部22は、各種の情報の入力を受け付ける。例えば、入力部22は、各種の処理の開始を指示する操作入力を受け付ける。入力部22は、受け付けた操作内容を示す操作情報を制御部25に入力する。

0021

表示部23は、各種情報を表示する表示デバイスである。表示部23としては、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)などの表示デバイスが挙げられる。表示部23は、各種情報を表示する。例えば、表示部23は、操作画面など各種の画面を表示する。

0022

記憶部24は、ハードディスクSSD(Solid State Drive)、光ディスクなどの記憶装置である。なお、記憶部24は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)などのデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。

0023

記憶部24は、制御部25で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部24は、後述する航跡データ表示処理を実行するプログラムを記憶する。さらに、記憶部24は、制御部25で実行されるプログラムで用いられる各種データを記憶する。例えば、記憶部24は、AIS蓄積データ30を記憶する。

0024

AIS蓄積データ30は、各船舶11から受信されたAIS情報を蓄積したデータである。

0025

制御部25は、航跡データ表示装置20を制御するデバイスである。制御部25としては、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路を採用できる。制御部25は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部25は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。例えば、制御部25は、取得部40と、第1抽出部41と、第2抽出部42と、描画部43と、出力部44とを有する。

0026

取得部40は、無線通信装置13Aを介して、各船舶11から受信されるAIS情報をAIS蓄積データ30に格納する。本実施例では、航跡データ表示装置20でAIS情報を受信する場合を説明するが、AIS情報は、ストレージ装置など外部の記憶装置に記憶されてもよい。この場合、取得部40は、外部の記憶装置から、各船舶11のAIS情報を取得する。

0027

第1抽出部41は、AIS蓄積データ30から、船舶11の航跡を示す航跡データを船舶11ごとに求める。ここで、航跡とは、船舶11の位置の軌跡である。例えば、第1抽出部41は、AIS蓄積データ30を参照して、所定間隔ごとの船舶11の位置を示す位置情報を有する地点データを求める。所定間隔は、例えば、1秒とするが、これに限定されるものではない。第1抽出部41は、AIS蓄積データ30から各時刻の地点データを求め、求めた地点データから航跡データを求める。

0028

各船舶11からAIS情報が送信される周期が異なる場合、第1抽出部41は、船舶11ごとに、AIS情報の位置や速度から補間により各時刻の地点データを求めてもよい。例えば、第1抽出部41は、船舶11ごとに、補間により1秒ごとに各時刻の地点データを算出する。

0029

第1抽出部41は、複数の航跡データの中から、船舶11間の実際の距離である相対距離が所定の範囲内となる特定の船舶の組の航跡データを、特定の航跡データとして抽出する。例えば、第1抽出部41は、相対距離が所定の範囲内となる地点データよりも第1所定時間前の地点データから、相対距離が所定の範囲内となる地点データよりも第2所定時間後の地点データまでを特定の航跡データとして抽出する。所定の範囲は、例えば、200[m]とするが、これに限定されるものではない。所定の範囲は、外部から変更可能としてもよい。例えば、表示部23に所定の範囲の設定画面を表示させ、入力部22からの入力により変更可能としてもよい。第1所定時間は、例えば、10分であるが、これに限定されるものではない。第2所定時間は、例えば、8分であるが、これに限定されるものではない。第1所定時間および第2所定時間は、外部から変更可能としてもよい。例えば、第1所定時間の設定画面および第2所定時間の設定画面を表示部23に表示させ、入力部22からの入力により変更可能としてもよい。例えば、相対距離が200[m]となる地点データがある場合、第1抽出部41は、相対距離が200[m]となる時刻よりも10分前の地点データから、相対距離が200[m]となる時刻から8分後の地点データまでを特定の航跡データとして抽出する。以下においては、特定の船舶の組に含まれる船舶11を、船舶11Aおよび船舶11Bとして説明する。

0030

第2抽出部42は、特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となる箇所(以下、極小ポイントという。)を抽出する。例えば、第2抽出部42は、船舶11Aの航跡の各地点データに対して、それぞれ船舶11Bの航跡の最も近い地点データとの距離を算出し、船舶11Aと船舶11Bとの航跡間の距離が極小となる箇所を抽出する。

0031

例えば、第2抽出部42は、時刻tiにおける船舶11Aの地点データAiと、船舶11Bの各地点データBjとの距離をそれぞれ算出する。第2抽出部42は、算出した距離の中で最も短い距離を、時刻tiにおける航跡間の距離として設定する。第2抽出部42は、特定の航跡データにおける全ての時刻について航跡間の距離を設定する。そして、第2抽出部42は、設定した航跡間の距離に基づいて極小ポイントを抽出する。

0032

図3は、特定の航跡データおよび航跡間の距離の一例を示す図である。図3には、船舶11Aの航跡データと船舶11Bの航跡データとが特定の航跡データとして示されている。また、図3に示される航跡間の距離は、船舶11Aの地点データを基準にした航跡間の距離である。図3では、説明のため地点データの一部が省略されている。図3に示される航跡データによると、船舶11Aと船舶11Bとの航跡間の距離は、一旦短くなり、時刻T1における船舶11Aの地点データA1で極小となる。その後、船舶11Aと船舶11Bとの航跡間の距離は一旦長くなった後に、短くなる。そして、時刻T2における船舶11Aの地点データA2で船舶11Aの航跡データと船舶11Bの航跡データとは交差し、船舶11Aと船舶11Bとの航跡間の距離は極小となる。すなわち、図3に示される航跡データからは、時刻T1および時刻T2で極小ポイントが抽出される。図3に示される、航跡データおよび航跡間の距離によれば、船舶11Aと船舶11Bとは時刻T1および時刻T2で異常接近しているようにも読み取れる。

0033

図4は、特定の航跡データおよび相対距離の一例を示す図である。図4には、図3と同様に、船舶11Aの航跡データと船舶11Bの航跡データとが特定の航跡データとして示されている。図3に示した、時刻T1における極小ポイント付近では、図4で示されるように、船舶11Aと船舶11Bとの相対距離が短くなり、船舶11Aと船舶11Bとは異常接近している。そのため、船舶11Aは、右に切り、船舶11Bは、左に舵を切って減速し、船舶11Aおよび船舶11Bは、実際に回避行動を取っている。これにより、時刻T1において、船舶11Aと船舶11Bとは、地点データA1および地点データB1において最接近し、相対距離は最少となる。

0034

図3に示した、時刻T2における極小ポイントでは、船舶11Aの航跡データと船舶11Bの航跡データは交差している。しかし、船舶11Bは、時刻T1後に減速している。そのため、図4に示すように、船舶11Aが極小ポイントに到達した時刻T2に、船舶11Bは、地点データB2に位置しており、極小ポイントに到達していない。従って、時刻T2における極小ポイント付近では、図4に示すように相対距離は長く、船舶11Aと船舶11Bとは異常接近していない。そのため、船舶11Aおよび船舶11Bは実際には回避行動を取っていない。

0035

このように、航跡データまたは航跡間の距離に基づいて、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取ったかどうか判断を行う場合、船舶11Aおよび船舶11Bが実際に回避行動を取ったかどうかを判断することが困難な場合がある。そのため、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例を抽出することが困難な場合がある。

0036

そこで、本実施例では、航跡データ表示装置20は、以下で説明するように極小ポイントにおける地点データを対応づけて描画する。

0037

描画部43は、極小ポイントにおける、船舶11Aの地点データと、船舶11Bの地点データとを抽出する。描画部43は、船舶11Aが極小ポイントに到達した時刻と、船舶11Bが極小ポイントに到達した時刻とを比較し、極小ポイントに先に到達した船舶11を判定する。

0038

描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、他方の船舶11の地点データを抽出する。例えば、描画部43は、船舶11Aが時刻T1において極小ポイントに先に到達した場合、時刻T1における船舶11Bの地点データを抽出する。

0039

描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを線分で結ぶデータを作成する。

0040

極小ポイントが複数ある場合には、描画部43は、各極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを線分で結ぶデータをそれぞれ作成する。

0041

出力部44は、各種の出力を行う。例えば、出力部44は、描画部43で作成されたデータを表示部23に出力する。これにより、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを線分で結んだ画像が表示部23に表示される。すなわち、極小ポイントにおける、船舶11Aおよび船舶11Bの実際の位置を強調した画像が表示部23に表示される。

0042

図5は、極小ポイントにおける実際の船舶11の位置を示した本実施例の画像の一例を示す図である。図5には、図3に示される特定の航跡データの一例に対し、時刻T1における、船舶11Aの地点データA1と船舶11Bの地点データB1とを結ぶ線分が示されている。また、図5には、図3に示される特定の航跡データの一例に対し、時刻T2における、船舶11Aの地点データA2と船舶11Bの地点データB2とを結ぶ線分が示されている。時刻T1および時刻T2における各線分の長さは、各時刻における、相対距離を示している。時刻T1では、相対距離が短く、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であることがわかる。一方、時刻T2では、相対距離が長く、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例ではないことがわかる。本実施例では、航跡データ表示装置20は、極小ポイントを抽出し、極小ポイントにおける、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを対応付けて線分で結んだ画像を表示部23に表示させる。航跡データ表示装置20は、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であるかどうかを容易に判断することができる情報を提供する。そのため、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であるかどうかを容易に判断することができる。

0043

図6は、本実施例に対する比較例の一例を示す図である。図6には、図3に示される特定の航跡データの一例に対し、同時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを、全ての時刻ごとに結ぶ線分が示されている。図6では、説明のため地点データの一部が省略されている。船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを、全ての時刻ごとに線分で結ぶと、狭い間隔で多くの線分が表示される。そのため、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であるかどうかを容易に判断することができない。

0044

これに対し、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを結ぶ線分の本数を少なくすることが考えられる。

0045

図7は、本実施例に対する比較例の一例を示す図である。図7には、図3に示される特定の航跡データの一例に対し、相対距離が所定の範囲内となる、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを結ぶ線分が示されている。この比較例では、線分の本数が少なくなる。しかし、航跡データが交差する箇所における、船舶11Aと船舶11Bとの位置関係が不明である。そのため、船舶11Aの航跡データと船舶11Bの航跡データとが交差する箇所で、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であるかどうかを容易に判断することができない。

0046

図8は、本実施例に対する比較例の一例を示す図である。図8には、図3に示される特定の航跡データの一例に対し、同時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを、所定の経過時間ごとに結ぶ線分が示されている。所定の経過時間は、例えば、3分とするが、これに限定されるものではない。この比較例では、極小ポイントとなる時刻の地点データが線分で結ばれない可能性がある。そのため、船舶11Aの航跡データと船舶11Bの航跡データとが交差する箇所で、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であるかどうかを容易に判断することができない。

0047

図9は、本実施例に対する比較例の一例を示す図である。図9には、図3に示される特定の航跡データの一例に対し、相対距離が所定の範囲内となる、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを結ぶ線分が示されている。また、図9には、図3に示される特定の航跡データの一例に対し、同時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを、所定の経過時間ごとに結ぶ線分が示されている。この比較例でも、極小ポイントとなる時刻の地点データが線分で結ばれない可能性がある。そのため、船舶11Aの航跡データと船舶11Bの航跡データとが交差する箇所で、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であるかどうかを容易に判断することができない。

0048

これらの比較例に対し、本実施例では、航跡データ表示装置20は、極小ポイントを抽出し、極小ポイントにおける船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを線分で結んで表示させる。そのため、極小ポイントにおいて船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動を取った危険な事例であるかどうかを容易に判断することができる。

0049

[処理の流れ]
次に、本実施例に係る航跡データ表示装置20が実行する航跡データ表示処理の流れを説明する。図10は、航跡データ表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。この表示処理は、所定のタイミング、例えば、処理開始を指示する所定操作を受け付けたタイミングで実行される。

0050

図10に示すように、第1抽出部41は、AIS蓄積データ30から、船舶11ごとに、補間により1秒ごとに各時刻の地点データを算出する(S10)。第1抽出部41は、複数の航跡データの中から、相対距離が所定の範囲内となる特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出する(S11)。

0051

第2抽出部42は、特定の航跡データから、船舶11Aの地点データと、船舶11Bの地点データとの距離を算出する(S12)。第2抽出部42は、算出した距離の中で最小の距離を、航跡間の距離として設定する(S13)。第2抽出部42は、設定した航跡間の距離から、極小ポイントを抽出する(S14)。

0052

描画部43は、極小ポイントに先に到達した船舶11を判定する(S15)。描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、他方の船舶11の地点データを抽出する(S16)。描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを線分で結ぶデータを作成する(S17)。

0053

出力部44は、描画部43によって作成されたデータを出力し(S18)、処理を終了する。例えば、出力部44は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11間の地点データを線分で結んだ静止画像を表示部23に出力する。

0054

[効果]
本実施例に係る航跡データ表示装置20は、複数の船舶11に関する航跡データのうち、相対距離が所定の範囲内となる特定の船舶の組についての、特定の航跡データを抽出する。航跡データ表示装置20は、特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となる極小ポイントを抽出する。航跡データ表示装置20は、極小ポイントについて、特定の船舶の組のうち、極小ポイントに先に到達した船舶11の地点データと、先に到達した船舶11が極小ポイントに到達した時刻における他方の船舶11の地点データとを対応づけて表示する。これにより、航跡データ表示装置20は、船舶11が異常接近した事例や、衝突を回避するための回避行動を取った事例といった、衝突の危険が高かったと推測される事例を容易に抽出可能な情報を提供することができる。そのため、船舶11のそのような事例を容易に抽出することができる。

0055

また、本実施例に係る航跡データ表示装置20は、極小ポイントについて、特定の船舶の組のうち、極小ポイントに先に到達した船舶11の地点データと、先に到達した船舶11が極小ポイントに到達した時刻における他方の船舶11の地点データとを対応づけて表示する。これにより、航跡データ表示装置20は、船舶11の大きさに関わらず、船舶11が異常接近、もしくは回避行動を取った衝突の危険が高かったと推測される地点データ間を対応づけて表示することができる。

0056

また、本実施例に係る航跡データ表示装置20は、極小ポイントについて、特定の船舶の組のうち、極小ポイントに先に到達した船舶11の地点データと、先に到達した船舶11が極小ポイントに到達した時刻における他方の船舶11の地点データとを対応づけて表示する。これにより、航跡データ表示装置20は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における船舶11の位置を表示するので、極小ポイントにおける船舶11の衝突の危険性を時間に沿って表現することができる。

0057

また、航跡データ表示装置20は、極小ポイントに先に到達した船舶11の地点データと、先に到達した船舶11が極小ポイントに到達した時刻における他方の船舶11の地点データとを結ぶ線分を引く。これにより、航跡データ表示装置20は、船舶11が回避行動を取った可能性がある箇所を強調して表示することができる。そのため、船舶11が異常接近した事例や、衝突を回避するための回避行動を取った事例といった、衝突の危険が高かったと推測される事例を容易に抽出することができる。

0058

また、航跡データ表示装置20は、相対距離が所定の範囲内の地点データよりも第1所定時間前の地点データから、相対距離が所定の範囲内の地点データから第2所定時間後の地点データまでを特定の航跡データとして抽出する。これにより、航跡データ表示装置20は、抽出する特定の航跡データを少なくすることができ、表示する領域を小さくすることができる。そのため、航跡データ表示装置20は、表示する領域が大きい場合よりも、例えば、極小ポイント付近を拡大して表示することができる。そのため、船舶11が異常接近した事例や、衝突を回避するための回避行動を取った事例といった、衝突の危険が高かったと推測される事例を容易に抽出することができる。

0059

さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、開示の技術は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。

0060

例えば、上記の実施例では、所定の範囲を200[m]とする場合を例に説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、所定の範囲は、回避行動を取った事例を抽出する船舶11の大きさに応じて設定されてもよい。小型の船舶11は、大型の船舶11よりも回避行動を取る相対距離が短い。そこで、第1抽出部41は、回避行動を取った事例を抽出する船舶11が小型の場合、回避行動を取った事例を抽出する船舶11が大型の場合よりも、所定の範囲を短くしてもよい。例えば、回避行動を取った事例を抽出する船舶11が小型の場合、所定の範囲は50[m]であるが、これに限定されるものではない。例えば、回避行動を取った事例を抽出する船舶11が大型の場合、所定の範囲は200[m]であるが、これらに限定されるものではない。第1抽出部41は、例えば、AIS蓄積データ30に含まれる船舶11の長さ、幅などの情報に基づいて船舶11の大きさを判定し、所定の範囲を設定する。

0061

また、上記の実施例では、特定の航跡データを抽出する、第1所定時間および第2所定時間を、相対距離が所定の範囲内となる地点データの前後で異なる時間とした場合を例に説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、特定の航跡データを抽出する、第1所定時間および第2所定時間は、相対距離が所定の範囲内となる地点データの前後で同じ時間であってもよい。例えば、第1抽出部41は、相対距離が所定の範囲内の地点データよりも第1所定時間前の地点データから、相対距離が所定の範囲内の地点データよりも第1所定時間(第2所定時間)後の地点データまでを航跡データとして抽出してもよい。

0062

また、上記の実施例では、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを線分で結ぶデータを作成する場合を例に説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを結ぶ線分を、同時刻における地点データ間を結ぶ他の線分と識別可能となるようにデータを作成すればよい。すなわち、描画部43は、極小ポイントにおける実際の船舶11の位置を他の位置と比較して強調するデータを作成すればよい。これにより、表示部23には、極小ポイントにおける実際の船舶11の位置が他の位置と比較して強調されて表示される。

0063

図11は、極小ポイントにおける実際の船舶11の位置を強調した画像の一例を示す図である。図11には、同時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを、時刻ごとに結ぶ線分が示されている。例えば、描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを結ぶ線分を、他の線分よりも太くするデータを作成する。また、例えば、描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとの色を、他の地点データの色と異なる色とするデータを作成する。

0064

また、描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを結ぶ線分の色を、他の線分の色と異なる色とするデータを作成してもよい。すなわち、描画部43は、極小ポイントに先に船舶11が到達した時刻における、船舶11Aの地点データと船舶11Bの地点データとを結ぶ線分を、他の線分に対してハイライト表示するデータを作成してもよい。

0065

これらにより、航跡データ表示装置20は、例えば、同時刻における船舶11間の位置をそれぞれ線分で結ぶ場合であっても、船舶11が異常接近、もしくは回避行動を取った衝突の危険が高かったと推測される箇所を強調して表示することができる。

0066

上記実施例では、船舶11Aの地点データと、船舶11Bの各地点データとの距離をそれぞれ算出した場合を例に説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、第2抽出部42は、特定の航跡データに含まれる、時刻tiにおける船舶11Aの地点データAiを選択する。第2抽出部42は、船舶11Bの地点データBjの中で、地点データAiの近傍に存在する地点データBjを抽出する。例えば、第2抽出部42は、地点データAiの、緯度および経度と、船舶11Bの各地点データBjの、緯度および経度とから、地点データAiと船舶11Bの各地点データBjとの距離を算出する。そして、第2抽出部42は、地点データ間の距離が所定距離以下となる地点データBjを、地点データAiの近傍に存在する地点データBjとして抽出する。所定距離は、例えば、500[m]であるが、これに限定されるものではない。所定距離は、外部から変更可能としてもよい。例えば、表示部23に所定の範囲の設定画面を表示させ、入力部22からの入力により変更可能としてもよい。そして、第2抽出部42は、船舶11Aの地点データAiと、抽出した船舶11Bの地点データBjとの距離を算出し、極小ポイントを抽出する。

0067

また、例えば、第2抽出部42は、地点データAiの緯度と、船舶11Bの各地点データBjの緯度との差分を算出してもよい。また、例えば、第2抽出部42は、地点データAiの経度と、船舶11Bの各地点データBjの経度との差分を算出してもよい。そして、第2抽出部42は、算出した差分のうち、少なくともいずれか一方が所定差以下となる地点データを、近傍の地点データBjとして抽出してもよい。所定差は、船舶間の距離が所定距離となる差であり、例えば、船舶間の距離が500[m]となる差であるが、これに限定されるものではない。所定差は、外部から変更可能としてもよい。例えば、表示部23に所定の範囲の設定画面を表示させ、入力部22からの入力により変更可能としてもよい。

0068

すなわち、第2抽出部42は、航跡間の距離が所定距離以下であり、かつ航跡間の距離が極小となる箇所を極小ポイントとして抽出してもよい。これにより、航跡データ表示装置20は、極小ポイントを抽出する際に、航跡間の距離を算出するデータ量を少なくすることができ、負荷を少なくすることができる。

0069

図12は、極小ポイントにおける実際の船舶11の位置および航跡間の距離を示した画像の一例を示す図である。図12には、図5に示される特定の航跡データに対し、時刻T0において航跡間の距離が極小となる場合が示されている。図12では、時刻T0における、船舶11Aの地点データA0と船舶11Bの地点データB0とを結ぶ線分は引かれていない。

0070

時刻T0において、航跡間の距離が極小となる箇所は、航跡間の距離が所定距離よりも長い。そのため、時刻T0において航跡間の距離が極小となる箇所は、極小ポイントとして抽出されず、時刻T0における、船舶11Aの地点データA0と船舶11Bの地点データB0と線分を結ぶ線分は引かれない。時刻T0において、航跡間の距離が極小となる箇所では、船舶11Aおよび船舶11Bが回避行動は取っておらず、特殊な船の挙動により、航跡間の距離が極小となったと考えられる。特殊な船の挙動は、例えば、出のための進路変更である。航跡データ表示装置20は、航跡間の距離が極小となる箇所であっても、船舶11が回避行動を取っていない箇所を極小ポイントから除外する。これにより、航跡データ表示装置20は、船舶11が回避行動を取った可能性が高い箇所を強調して表示することができる。

0071

また、例えば、第2抽出部42は、特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となるよりも第3所定時間前から航跡間の距離が極小となるまでの航跡間の距離の変化量が所定変化量よりも大きく、かつ航跡間の距離が極小となる箇所を、極小ポイントとして抽出してもよい。また、例えば、第2抽出部42は、特定の航跡データから、航跡間の距離が極小となってから第4所定時間後までの航跡間の距離の変化量が所定変化量よりも大きく、かつ航跡間の距離が極小となる箇所を、極小ポイントとして抽出してもよい。第3所定時間は、例えば、10秒であるが、これに限定されるものではない。また、第4所定時間は、例えば、10秒であるが、これに限定されるものではない。また、第3所定時間と第4所定時間とは異なる時間であってもよい。所定変化量は、例えば、50[m]であるが、これに限定されるものではない。第3所定時間、第4所定時間、および所定変化量は、船舶11が特殊な船の挙動ではなく、回避行動を取っていると判定できる、時間および変化量である。

0072

航跡間の距離の変化量が所定変化量よりも大きいとは、例えば、航跡間の距離が極小となるよりも第3所定時間前から航跡間の距離が極小となるまでの間に、単位時間当たりの航跡間の距離の変化量が第1所定変化量よりも大きくなることを含む。すなわち、第2抽出部42は、航跡間の距離が極小となるよりも第3所定時間前から航跡間の距離が極小となるまでの全体の航跡間の変化量によって極小ポイントを抽出してもよい。また、第2抽出部42は、航跡間の距離が極小となるよりも第3所定時間前から航跡間の距離が極小となるまでの間の、単位時間当たりの航跡間の変化量によって極小ポイントを抽出してもよい。第1所定変化量は、例えば、5[m]であるが、これに限定されるものではない。第1所定変化量は、船舶11が回避行動を取っていると判定できる、変化量である。

0073

また、同様に、航跡間の距離の変化量が所定変化量よりも大きいとは、例えば、航跡間の距離が極小となってから第4所定時間後までの間に、単位時間当たりの航跡間の距離の変化量が第2所定変化量よりも大きくなることを含む。また、第2所定変化量は、例えば、5[m]であるが、これに限定されるものではない。また、第1所定変化量と第2所定変化量とは、異なる値であってもよい。

0074

図12に示すように、船舶11が特殊な船の挙動を取っている場合、船舶間の距離の変化量は小さい。そのため、航跡データ表示装置20は、航跡間の距離が極小となる箇所であっても、航跡間の距離の変化量が所定変化量以下となる箇所を極小ポイントから除外する。これにより、航跡データ表示装置20は、船舶11が異常接近、もしくは回避行動を取った衝突の危険が高かったと推測される箇所を強調して表示することができる。

0075

また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的状態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、取得部40、第1抽出部41、第2抽出部42、描画部43、および出力部44の各処理部が適宜統合または分割されてもよい。また、各描画部43にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。

0076

[航跡データ表示プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータシステムの一例を説明する。図13は、航跡データ表示プログラム320aを実行するコンピュータを示す図である。

0077

図13に示すように、コンピュータ300は、CPU310、HDD(Hard Disk Drive)320、RAM(Random Access Memory)340を有する。これら310〜340の各部は、バス400を介して接続される。

0078

HDD320には上記実施例の各描画部43と同様の機能を発揮する航跡データ表示プログラム320aが予め記憶される。例えば、上記実施例の取得部40、第1抽出部41、第2抽出部42、描画部43、および出力部44と同様の機能を発揮する航跡データ表示プログラム320aを記憶させる。なお、航跡データ表示プログラム320aについては、適宜分離しても良い。

0079

また、HDD320は、各種データを記憶する。例えば、HDD320は、OSや各種データを記憶する。

0080

そして、CPU310が、航跡データ表示プログラム320aをHDD320から読み出して実行することで、実施例の各描画部43と同様の動作を実行する。すなわち、航跡データ表示プログラム320aは、実施例の取得部40、第1抽出部41、第2抽出部42、描画部43、および出力部44と同様の動作を実行する。

0081

なお、上記した航跡データ表示プログラム320aについては、必ずしも最初からHDD320に記憶させることを要しない。例えば、コンピュータ300に挿入されるフレキシブルディスクFD)、Compact Disk Read Only Memory(CD−ROM)、Digital Versatile Disk(DVD)、光磁気ディスクICカードなどの「可搬用の物理媒体」にプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。

0082

さらには、公衆回線インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ300に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などにプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。

0083

11船舶
20航跡データ表示装置
23 表示部
24 記憶部
25 制御部
30AIS蓄積データ
40 取得部
41 第1抽出部
42 第2抽出部
43 描画部
44 出力部

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