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技術 空気調和機

出願人 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
発明者 内藤宏治浦田和幹谷和彦五十川貴則安田源金子裕昭上赤匠
出願日 2016年4月19日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-083665
公開日 2017年10月26日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-194202
状態 特許登録済
技術分野 可逆サイクルによる圧縮式冷凍機械 空調制御装置 不可逆サイクルによる圧縮式冷凍機械 その他の冷凍機械
主要キーワード 流路切り替え機構 切り替えユニット 関係量 主体側 ドット柄 ガス主管 凝縮熱交換 低圧管
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月26日)のものです。
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図面 (10)

課題

安定して冷暖同時運転可能な空気調和機を提供する。

解決手段

空調対象となる複数の室内機のうちの一部の室内機で冷房運転又は暖房運転のいずれか一方のモードで運転を行いつつ、当該一部の室内機以外の残りの室内機においては、前記一部の室内機での運転モードとは異なるモードとして暖房運転又は冷房運転を行う冷暖同時運転が可能な空気調和機において、室内熱交換器41a〜41dと、室内ファン49a〜49dと、圧縮機11と、室内膨張弁42a〜42dと、室外熱交換器14と、室外ファン19と、四方弁13と、室外膨張弁15と、冷暖切り替えユニット30a〜30dと、室内熱交換器41a〜41dによる空調能力に応じて、室外ファン19の回転数を制御する演算制御装置28と、を備える。

概要

背景

ビル商業施設等において、冷房暖房とを独立かつ同時に使用可能な空気調和機マルチ型冷暖同時空調和機)が知られている。この空気調和機では、室内機冷房運転暖房運転とが混在する場合に、冷房能力暖房能力とのバランスが考慮されて冷媒通流方向が決定されている。具体的には、冷房能力が多い場合には、室外熱交換器凝縮器になるように流路切り替えられる。このような流路での運転は「冷房主体」といわれる。一方で、暖房能力が多い場合には、室外熱交換器が蒸発器になるように流路が切り替えられる。このような流路での運転は「暖房主体」といわれる。

マルチ型冷暖同時空気調和機として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、複数台利用ユニットと、熱源ユニットと、中継ユニットとを備え、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和機が記載されている。そして、複数の利用ユニットの運転に冷房運転と暖房運転とが混在している場合に、冷房運転の利用ユニットの冷房負荷関係量合計値と、暖房運転の利用ユニットの暖房負荷関係量の合計値のうち、合計値が大きい方の運転(主たる運転)の空調負荷関係量が最大となる利用ユニットに基づいて圧縮機の運転回転数を制御することが記載されている。また、合計値が小さい方の運転(従たる運転)の空調負荷関係量が最大となる利用ユニットに基づいて熱源側送風機の風量を制御するようになっている。

概要

安定して冷暖同時運転可能な空気調和機を提供する。空調対象となる複数の室内機のうちの一部の室内機で冷房運転又は暖房運転のいずれか一方のモードで運転を行いつつ、当該一部の室内機以外の残りの室内機においては、前記一部の室内機での運転モードとは異なるモードとして暖房運転又は冷房運転を行う冷暖同時運転が可能な空気調和機において、室内熱交換器41a〜41dと、室内ファン49a〜49dと、圧縮機11と、室内膨張弁42a〜42dと、室外熱交換器14と、室外ファン19と、四方弁13と、室外膨張弁15と、冷暖切り替えユニット30a〜30dと、室内熱交換器41a〜41dによる空調能力に応じて、室外ファン19の回転数を制御する演算制御装置28と、を備える。

目的

本発明はこのような課題に鑑みて為されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、安定して冷暖同時運転可能な空気調和機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

空調対象となる複数の室内機のうちの一部の室内機で冷房運転又は暖房運転のいずれか一方のモードで運転を行いつつ、当該一部の室内機以外の残りの室内機においては、前記一部の室内機での運転モードとは異なるモードとして暖房運転又は冷房運転を行う冷暖同時運転が可能な空気調和機において、前記複数の室内機のそれぞれに設置された、複数の室内熱交換器と、当該室内熱交換器に対して室内の空気を送風し、当該室内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内ファンと、前記室内熱交換器に対して配管により接続され、当該配管を通流して送られる冷媒を圧縮する圧縮機と、当該圧縮機からみて冷媒流れ上流側又は下流側に設けられ、前記配管を通流する冷媒を膨張させる第一膨張機構と、前記室内熱交換器、前記圧縮機及び前記第一膨張機構とともに冷凍サイクルを構成する室外熱交換器と、当該室外熱交換器に対して室外の空気を送風して、当該室外の空気と冷媒との間で熱交換を行う室外ファンと、前記冷凍サイクルにおいて前記室外熱交換器が凝縮器として機能するように流路を形成させる冷房主体運転と、前記冷凍サイクルにおいて前記室外熱交換器が蒸発器として機能するように流路を形成させる暖房主体運転と、を切り替える冷暖主体切り替え装置と、前記冷房主体運転のときには前記室外熱交換器において熱交換された後の冷媒、又は、前記暖房主体運転のときには前記室外熱交換器において熱交換される前の冷媒を膨張させる第二膨張機構と、前記室外熱交換器からの冷媒が直接、又は、前記一部の室内機の室内熱交換器で熱交換された後の冷媒が前記残りの室内機の室内熱交換器に供給されるように流路を切り替える流路切り替え機構と、前記流路切り替え機構によって流路が切り替えられ、前記一部の室内機の室内熱交換器で熱交換された後の冷媒が前記残りの室内機の室内熱交換器に供給されているときに、前記残りの室内機の室内熱交換器による空調能力に応じて、前記室外ファンの回転数を制御する演算制御装置と、を備えることを特徴とする、空気調和機。

請求項2

前記演算制御装置は、前記室外ファンの回転数が予め定められた下限以下になったときに、前記第二膨張機構により、前記室外熱交換器における冷媒循環量を調整することを特徴とする、請求項1に記載の空気調和機。

請求項3

前記演算制御装置は、前記第二膨張機構による冷媒循環量が下限になったときに、前記冷房主体運転及び前記暖房主体運転のいずれか一方から他方に運転モードを切り替えることを特徴とする、請求項2に記載の空気調和機。

請求項4

前記複数の室内熱交換器と前記室外熱交換器とは、液冷媒が通流する液主管と、ガス冷媒が通流する二本のガス主管とによって接続されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の空気調和機。

請求項5

冷房主体運転での主体である冷房運転、又は、暖房主体運転での主体である暖房運転のいずれかにおいて、主体とは異なる運転モードである暖房又は冷房を行っている室内機において、前記演算制御装置は、当該室内機の能力空調負荷に対し過多なときには、前記室外熱交換器における冷媒循環量が多くなるように前記第二膨張機構を制御し、当該室内機の能力が空調負荷に対し不足するときには、前記室外熱交換器における冷媒循環量が少なくなるように前記第二膨張機構を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の空気調和機。

請求項6

前記演算制御装置は、前記室内機の能力が空調負荷に対し過多なときには、前記室外熱交換器における放熱量が大きくなるように前記室外ファンの回転数を大きくし、前記室内機の能力が空調負荷に対し不足するときには、前記室外熱交換器における放熱量が小さくなるように前記室外ファンの回転数を小さくすることを特徴とする、請求項5に記載の空気調和機。

技術分野

0001

本発明は空気調和機に関し、具体的には例えば、マルチ型冷暖同時空調和機における冷暖同時運転時に非主体側運転室内機能力を良好に調整可能な空気調和機に関する。

背景技術

0002

ビル商業施設等において、冷房暖房とを独立かつ同時に使用可能な空気調和機(マルチ型冷暖同時空気調和機)が知られている。この空気調和機では、室内機冷房運転暖房運転とが混在する場合に、冷房能力暖房能力とのバランスが考慮されて冷媒通流方向が決定されている。具体的には、冷房能力が多い場合には、室外熱交換器凝縮器になるように流路切り替えられる。このような流路での運転は「冷房主体」といわれる。一方で、暖房能力が多い場合には、室外熱交換器が蒸発器になるように流路が切り替えられる。このような流路での運転は「暖房主体」といわれる。

0003

マルチ型冷暖同時空気調和機として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、複数台利用ユニットと、熱源ユニットと、中継ユニットとを備え、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和機が記載されている。そして、複数の利用ユニットの運転に冷房運転と暖房運転とが混在している場合に、冷房運転の利用ユニットの冷房負荷関係量合計値と、暖房運転の利用ユニットの暖房負荷関係量の合計値のうち、合計値が大きい方の運転(主たる運転)の空調負荷関係量が最大となる利用ユニットに基づいて圧縮機の運転回転数を制御することが記載されている。また、合計値が小さい方の運転(従たる運転)の空調負荷関係量が最大となる利用ユニットに基づいて熱源側送風機の風量を制御するようになっている。

先行技術

0004

特開2011−112233号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載の技術では、冷暖同時運転時、室外送風機を制御し、室外熱交換器に供給される空気の流量を変更することで、室外空気と室外熱交換器を流れる冷媒との熱交換量が制御されている。そのため、熱交換量をできるだけ抑制するためには、室外送風機が停止されることになる。しかし、室外送風機が停止されても、自然対流によって室外熱交換器での放熱が進行し、熱交換量を十分に抑制できないことがある。

0006

このようなときには、例えば冷房主体の場合には、主たる運転である冷房能力が過多になったり、従たる運転である暖房能力が不足したりすることになる。一方で、暖房主体の場合には、主たる運転である暖房能力が過多になったり、従たる運転である冷房能力が不足したりすることになる。従って、特許文献1に記載の技術では、冷暖同時運転時に、外気の状態によっては、冷房運転や暖房運転が過不足することがある。そのため、使用者ニーズに十分に応えることができない。

0007

本発明はこのような課題に鑑みて為されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、安定して冷暖同時運転可能な空気調和機を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは前記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、以下の知見を見出した。即ち、本発明の要旨は、空調対象となる複数の室内機のうちの一部の室内機で冷房運転又は暖房運転のいずれか一方のモードで運転を行いつつ、当該一部の室内機以外の残りの室内機においては、前記一部の室内機での運転モードとは異なるモードとして暖房運転又は冷房運転を行う冷暖同時運転が可能な空気調和機において、前記複数の室内機のそれぞれに設置された、複数の室内熱交換器と、当該室内熱交換器に対して室内の空気を送風し、当該室内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内ファンと、前記室内熱交換器に対して配管により接続され、当該配管を通流して送られる冷媒を圧縮する圧縮機と、当該圧縮機からみて冷媒流れ上流側又は下流側に設けられ、前記配管を通流する冷媒を膨張させる第一膨張機構と、前記室内熱交換器、前記圧縮機及び前記第一膨張機構とともに冷凍サイクルを構成する室外熱交換器と、当該室外熱交換器に対して室外の空気を送風して、当該室外の空気と冷媒との間で熱交換を行う室外ファンと、前記冷凍サイクルにおいて前記室外熱交換器が凝縮器として機能するように流路を形成させる冷房主体運転と、前記冷凍サイクルにおいて前記室外熱交換器が蒸発器として機能するように流路を形成させる暖房主体運転と、を切り替える冷暖主体切り替え装置と、前記冷房主体運転のときには前記室外熱交換器において熱交換された後の冷媒、又は、前記暖房主体運転のときには前記室外熱交換器において熱交換される前の冷媒を膨張させる第二膨張機構と、前記室外熱交換器からの冷媒が直接、又は、前記一部の室内機の室内熱交換器で熱交換された後の冷媒が前記残りの室内機の室内熱交換器に供給されるように流路を切り替える流路切り替え機構と、前記流路切り替え機構によって流路が切り替えられ、前記一部の室内機の室内熱交換器で熱交換された後の冷媒が前記残りの室内機の室内熱交換器に供給されているときに、前記残りの室内機の室内熱交換器による空調能力に応じて、前記室外ファンの回転数を制御する演算制御装置と、を備えることを特徴とする、空気調和機に関する。

発明の効果

0009

本発明によれば、安定して冷暖同時運転可能な空気調和機を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

第一実施形態の空気調和機における冷房主体運転時での系統図である。
第一実施形態の空気調和機における冷房能力と暖房能力とのバランスを示したモリエル線図である。
第一実施形態の空気調和機における冷房主体運転時でのフローである。
第一実施形態の空気調和機における暖房主体運転時での系統図である。
第一実施形態の空気調和機における暖房主体運転時でのフローである。
第二実施形態の空気調和機における冷房主体運転時での系統図である。
第二実施形態の空気調和機における冷房主体運転時でのフローである。
第二実施形態の空気調和機における暖房主体運転時での系統図である。
第二実施形態の空気調和機における暖房主体運転時でのフローである。

実施例

0011

以下、図面を適宜参照しながら、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。それぞれの実施形態において、同じ装置や部材については同じ符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。また、参照する各フローチャートにおいて、同じ制御については同じステップ番号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。

0012

[1.第一実施形態]
図1は、第一実施形態の空気調和機100における冷房主体運転時での系統図である。空気調和機100は、複数の室内機40a,40b,40c,40dのうちの一部の室内機で冷房運転又は暖房運転のいずれか一方のモードで運転を行いつつ、当該一部の室内機以外の残りの室内機においては、前記一部の室内機での運転モードとは異なるモードとして暖房運転又は冷房運転を行う冷暖同時運転が可能なものである。

0013

空気調和機100は、1台の室外機10と、室内機40a,40b,40c,40dと室外機10との間に存在する冷暖切り替えユニット30a,30b,30c,30d(流路切り替え機構)とを備えて構成される。冷暖切り替えユニット30a,30b,30c,30dは、室内熱交換器41a,41bに対しては室外熱交換器14からの冷媒が直接、又は、一部の暖房運転室内機40a,40bに設置された室内熱交換器41a,41bで熱交換された後の冷媒が残りの冷房運転室内機40dに設置された室内熱交換器41dに供給されるように流路を切り替えるものである。ここでいう「室外熱交換器14からの冷媒が室内熱交換器41a,41bに直接供給」とは、「室外熱交換器14において熱交換された後の冷媒が、他の室内熱交換器、即ち室内熱交換器41c,41dを経由せずに、室内熱交換器41a,41bに供給」という意味である。以下において「直接供給」という場合には、同様の意味を表すものとする。

0014

室内機40a,40b,40c,40dには、それぞれ、室内熱交換器41a,41b,41c,41dが配置され、詳細は後記するが、これらや圧縮機11や室外熱交換器14は配管で相互に接続されている。また、室内熱交換器41a,41b,41c,41dには、空調対象となる室内の空気を送風することで、空気と冷媒との間で熱交換を行う室内ファン49a,49b,49c,49dが備えられている。また、室内機40a,40b,40c,40dには、室内膨張弁42a,42b,42c,42d(第一膨張機構)が備えられている。

0015

また、室外機10には、高低圧ガス主管22が高圧側又は低圧側のいずれかにつながるように切り替わる高低圧ガス管四方弁12と、冷房主体又は暖房主体のいずれかに応じて流路を切り替える(熱交換器側)四方弁13(冷暖主体切り替え装置)と、室外熱交換器14と、外気を室外熱交換器14に送風して外気と冷媒との間で熱交換させる室外ファン19とを備えている。そして、前記の室内熱交換器41a,41b,41c,41dと、圧縮機11と、室内膨張弁42a,42b,42c,42dと、室外熱交換器14とは、冷媒が通流可能なように配管で接続されている。これらによって、冷凍サイクルが構成されている。

0016

また、室外機10には、冷房主体運転のときには室外熱交換器14において熱交換された後の冷媒や、暖房主体運転のときには室外熱交換器15において熱交換される前の冷媒を膨張させる室外膨張弁15(第二膨張機構)が備えられている。室外膨張弁15の機能は後記する。

0017

なお、図1や後記する系統図において、ドット柄で示した弁は閉弁していることを表している。また、室外機10は本実施形態では1台であるが、2台以上とすることも同様に可能である。また、本実施形態では、室内機40a,40b,40c,40dを4台とした例を示しているが、4台より多くすることも少なくすることも可能である。

0018

更に室内機40aは暖房運転、室内機40bは暖房高圧停止、室内機40cは暖房低圧停止、室内機40dは冷房運転としており、暖房運転機と冷房運転機の混在運転を想定している。なお、室内熱交換器41a,41bは高圧側に繋がり凝縮器、室内熱交換器41c,41dは低圧側に繋がり蒸発器として作用する。

0019

室外機10は冷暖同時マルチ用の室外機であり、圧縮機11、高低圧ガス管側四方弁12、四方弁13、室外熱交換器14、室外膨張弁15及びアキュムレータ18から構成される。圧縮機11のアキュムレータ側は低圧側であり、圧縮機11の四方弁側は高圧側になる。この差圧で冷媒が搬送される。

0020

2個の四方弁12,13の使い方について説明する。今回対象とする冷暖同時運転の場合、高低圧ガス管側四方弁12は高低圧ガス主管22が高圧側につながるように切り替えわる。また、室外四方弁13は、室内の冷房負荷と暖房負荷とのバランスの状況に応じて、即ち、冷房主体又は暖房主体に応じて、室外熱交換器14を高圧側と低圧側とのいずれかに切り替える。簡易的には冷房負荷が暖房負荷より大きい場合は、室外熱交換器14を高圧側につなげ凝縮器として使用する。これは冷房主体といわれる。暖房負荷が冷房負荷より大きい場合は、室外熱交換器14を低圧側につなげ蒸発器として使用する。これは暖房主体といわれる。図1は冷房主体の一例であり、後記する図4は暖房主体の一例である。冷房負荷と暖房負荷とのバランスについては、後程図2使い詳細説明する。

0021

空気調和機100において、冷房主体又は暖房主体のいずれかに伴って行われる四方弁12,13の制御や圧縮機11の制御、詳細は後記するが室外膨張弁15の制御は、制御機構28によって行われる。制御機構28は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/F(インターフェイス)等を備えて構成される。そして、制御機構28は、ROMに格納されている所定の制御プログラムがCPUによって実行されることにより具現化される。

0022

次に冷媒の流れについて説明する。図1に示すように、室外機10の室外熱交換器14と、室内機40a,40b,40c,40dのそれぞれの室内熱交換器41a,41b,41c,41dとは、液主管21、高低圧ガス主管22及び低圧ガス主管23の三本の配管で接続されている。そして、この配管の内部を冷媒が通流する。

0023

まず、圧縮機11で圧縮された高温高圧ガス冷媒の一部は高低圧ガス管側四方弁12により高低圧ガス主管22に送られる。そして、暖房室内機40aや暖房高圧停止室内機40bに送られ、それぞれの室内熱交換器41a,41bで凝縮高圧液冷媒となり、液主管21へと送られる。圧縮機11で圧縮された高温高圧のガス冷媒の残りは四方弁13を通って室外熱交換器14で凝縮し高圧液冷媒となり、液主管21へ送られ、前述の室内で凝縮した液冷媒合流して冷房室内機40dへ送られる。ここで、室内膨張弁42dで絞られ減圧し、室内熱交換器41dで蒸発低圧ガス冷媒となり、低圧ガス主管23を通って室外機に送られる。そして、アキュムレータ18を通って圧縮機11に戻り再び循環する。

0024

このように冷媒は冷凍サイクル内を循環し熱を伝達する。そのため、熱収支を検討する際には、室外熱交換器14での熱交換量や、室内機40a,40b,40c,40d毎の蒸発熱交換量、凝縮熱交換量或いは圧縮機11での動力のそれぞれを考慮することが好ましい。ここで、熱収支に関するモリエル線図を参照しながら、空気調和機100での熱収支について検討する。

0025

図2は、第一実施形態の空気調和機100における冷房能力と暖房能力とのバランスを示したモリエル線図である。図2は、横軸比エンタルピ(kJ/kg)、縦軸を冷凍サイクル各部圧力(MPa)として示したものである。モリエル線図の各点について、状態1,3の部分は圧力と温度を測定することで一意に求まり、状態4は圧力と状態3の比エンタルピとから求まり、状態1は圧力と圧縮機の特性とから、又は、圧力と凝縮器及び蒸発器の特性とから求めることができる。そのため、図2に示すモリエル線図は、空気調和機100の運転状態推定するのに役にたつ。
なお、図2において、凝縮器は、室内熱交換器41a,41b及び室外熱交換器14に相当する。また、蒸発器は、室内熱交換器41c,41dに相当する。

0026

更に、図2に示すモリエル線図において、状態1〜状態2は圧縮機11の吸入吐出状態、状態2〜状態3は蒸発器の入口〜出口状態、状態4〜状態1は凝縮器の入口〜出口状態の比エンタルピ変化を表わしている。そして、この比エンタルピ変化量に冷媒循環量(kg/s)を掛け合わせると、W(状態1〜状態2):圧縮機動力や、Qcond(状態2〜状態3):凝縮器での熱交換量,Qevap(状態4〜状態1):蒸発器での熱交換量を求めることもできる。また、図2より明らかであるが、この3つには定常運転時に以下の式(1)がなりたつ。
Qcond=Qevap+W ・・・式(1)

0027

この式(1)について、冷媒側からみて説明すると分かりやすい。冷媒が凝縮器で放出する熱量Qcondは、冷媒が蒸発器で吸収した熱量Qevapと、圧縮機14で吸収した圧縮機動力Wとの合算値となることを意味する。この熱バランス崩れて、例えば凝縮器で放出する熱量の方が小さくなる場合、冷媒に熱が溜まるため、放熱しやすいように凝縮器の圧力及び凝縮温度上がり熱バランスを保とうとする。逆に凝縮器で放出する熱量の方が大きくなる場合、冷媒の熱が減り放熱しにくくなるように凝縮器の圧力及び凝縮温度が下がり熱バランスを保とうとする。ここで、図1に示す空気調和機100のように、室内機40a,40b,40c,40dが複数ある場合や、暖房運転機と冷房運転機が混在する場合においても熱を合算するのみで考え方は変わらない。

0028

室外機10が冷房主体の場合、Qcondは全暖房運転室内機40aでの放熱量ΣQindoorheatと室外熱交換器14での放熱量Qoutdoorとの合算となる。また、Qevapは全冷房運転室内機40dでの吸熱量ΣQindoorcoolとなる。このため、前記の熱バランスの式をQoutdoorに対し展開すると、以下のように表わされる。
Qoutdoor=−ΣQindoorheat+ΣQindoorcool+W ・・・式(2)

0029

室外熱交換器14での放熱量を調整するには、前記のように、室外ファン19の風量をモータMを制御することで調整する方法が考えられる。しかし、例えば外気低温時の屋外では、室外ファン19を停止していても自然対流による放熱を回避できない。更に屋外で風が吹く場合には強制対流による放熱も発生する。これらによって、冷房能力が過多になったり、暖房能力が不足したりする。そこで、このような事態に対応するため、室外器10に室外膨張弁15を設け、冷媒循環量を減らして放熱を抑制する。

0030

また、以下のように、室外熱交換器14での熱交換量が限りなく0に近い〔前記式(2)において、Qoutdoor≒0〕場合に、冷媒循環量を0に抑制するには、膨張弁による冷媒循環量調整を行う。
ΣQindoorheat≒ΣQindoorcool+W ・・・式(3)

0031

次に、図1にて、熱交換量の式を考える。室外熱交換器14は前記のように凝縮器となる。また室内機40a,40bも共に高圧側につながる為、凝縮器となる。そして、これら凝縮器の熱交換量を合算したものがQcondとなる。一方、室内機41c,41dは低圧側につながる為、蒸発器となりえる。室内機40cは停止室内機であるため室内膨張弁42cを閉じているのが一般的であるが、過渡的に膨張弁を開いたりする場合には蒸発器として機能できるため、この分の熱交換量も合算したものがQevapとなる。

0032

ここで、室外熱交換器の熱交換量(以下、室外熱交換量という)をQod、室内熱交換器の熱交換量(以下、能力という)を室内機毎にQa〜Qdと定義し、前記の式(2)に適用すると以下の式(4)が得られる。
Qod=−Qa−Qb+Qc+Qd+W ・・・式(4)
なお、冷房主体であるため冷房運転室内機40c,40dの能力Qc+Qdは通常圧縮機11の回転数で制御することとなる。また、圧縮機11の動力Wも圧縮機11の運転状態に伴い変化する。一方で、暖房運転室内機40a,40bの能力は室外熱交換量Qodにより調整することとなる。式(4)において、暖房運転室内機40a,40bの能力Qa,Qbにはマイナスの符号が付いているため、室外熱交換量Qodが増えると暖房運転室内機40a,40bの能力は減り、室外熱交換量Qodが減ると暖房運転室内機40a,40bの能力は増えることが分かる。つまり室外熱交換量Qodを調整することで、非主体側である暖房側の室内機40a,40bの能力を調整できる。

0033

室外熱交換量Qodを調整するには、室外ファン19の回転数を変更し風量を変えることで調整可能となる。ただ、前記のように、室外ファン19を停止させたときでも、意図しない放熱が生じ、非主体側である暖房運転室内機40c,40dの能力が不足する場合がある。そこで、このような場合において、室外ファン19を停止した後には、室外膨張弁15の開度を絞ることにより、室外熱交換器14に流れる冷媒循環量を減らし、室内機40a,40bに流れる冷媒循環量を増やせる。これにより、暖房運転室内機40c,40dでの暖房能力を上昇させることができる。そして、最終的には室外膨張弁15の開度を予め定められた下限以下(全閉でもよい)にすると、冷媒は流れないため熱交換量を限りなく0に抑制できる。

0034

この室外膨張弁15の制御の過程で暖房能力が過多となった場合には再び室外膨張弁15の開度を開けばよい。逆に室外膨張弁15の開度が下限開度に到達しても暖房能力が不足となった場合には、四方弁13を使い冷房主体から暖房主体へモードを切り替える。

0035

図3は、第一実施形態の空気調和機100における冷房主体運転時でのフローである。図3に示すフローは、特に断らない限り、図1に示す制御機構28(演算制御装置)によって実行される。冷房主体運転時、主たる運転である冷房運転室内機40c,40dの冷房能力調整は、圧縮機11の回転数を調整し冷媒循環量を制御することで行われる(ステップS100)。例えば冷房能力が不足する場合には、圧縮機11の回転数を上げることで冷媒循環量を増やし、冷房能力を増やす。一方で、設定温度に対して吹き出し温度が低い等、冷房能力が過多な場合には、圧縮機11の回転数を下げることで冷媒循環量を減らし、冷房能力を減らす。そして、以下で、従たる運転である暖房運転室内機40a,40bでの暖房能力調整が行われる。

0036

まず、暖房運転室内機40a、40bの空調能力が空調負荷に対して過多であるか否かが判断される(ステップS101)。能力過多と判断された場合には(Yes方向)、次に、室外膨張弁15の開度が制御目標開度以下であるか否かを判断する(ステップS102)。なお、「ステップS101でのNo方向」については後記する。

0037

ステップS102でYesと判断された場合には、室外膨張弁15の開度が大きくされる(ステップS103)。これにより、室外熱交換器14における冷媒循環量が多くなり、で熱交換される冷媒量が増えるため、暖房能力が抑えられる。一方で、ステップS102でNoと判断された場合には、室外膨張弁15による効果のみだと不足し得るため、室外ファン回転数19の回転数を増やすようにモータMが制御される(ステップS104)。これにより、室外熱交換器14での放熱量が増えるため、暖房能力が抑えられる。そして、これらの制御により、空気調和機100の制御が終了する。

0038

また、前記のステップS101でNoと判断された場合、暖房運転室内機40a,40bの能力が不足するか否かが判断される(ステップS105)。ここで不足しない、即ち、暖房能力が過多でも不足でもない場合には(No方向)、暖房能力と冷房能力とがバランスよく運転されているため、空気調和機100の制御が終了する。

0039

しかし、ステップS105において、能力が不足していると判断された場合(Yes方向)、次に、室外ファン19の回転数が予め定められた下限より大きい否かを判断する(ステップS106)。この判断の結果、室外ファン19の回転数が下限より大きい場合(Yes方向)、室外ファン19の回転数を減らすようにモータMが制御される(ステップS107)。これにより、室外熱交換器14での放熱が抑制され、暖房能力が増加する。そして、これらの制御により、空気調和機100の制御が終了する。

0040

一方で、前記のステップS106において、室外ファン19の回転数が下限以下であると判断された場合(No方向)、室外ファン19の回転数減少による放熱量の抑制ができず、暖房能力を増加できない。そこで、次に、室外膨張弁15の開度が予め定められた下限より大きい否かが判断される(ステップS108)。この判断において、室外膨張弁15の開度が下限より大きい場合には(Yes方向)、室外膨張弁15の開度を小さくする(ステップS109)。これにより、室外膨張弁15によって、室外熱交換器14における冷媒循環量を少なくする。即ち、室外熱交換器14で熱交換される冷媒量を少なくし、暖房能力を増加させる。

0041

一方で、室外膨張弁15の開度が下限以下である場合(No方向)、室外膨張弁15による冷媒循環量が下限になっている。そのため、室外膨張弁15の開度は既に十分に小さく、室外膨張弁15を操作できず暖房能力の増加できない。この場合には、四方弁13を切り替えて、運転モードを暖房主体に切り替える(ステップS110)。そして、これらの制御により、空気調和機100の制御が終了する。

0042

なお、図3に示すフローにおいて、暖房主体に運転モードを切り替える制御(ステップS110)以外には、所定時間ごとにステップS100以降のフローが行われ、室内の負荷及び冷房と暖房との熱バランスをとるように空気調和機100が制御される。

0043

図4は、第一実施形態の空気調和機100における暖房主体運転時での系統図である。前記の例では冷房主体運転での系統図及びフローを説明したので、次に、暖房主体運転での系統図及びフローを説明する。

0044

図4に示す暖房主体運転では、図1に示す冷房主体運転とは異なり、四方弁13の向きが室外熱交換器14を低圧に接続する側となり、室外熱交換器14は蒸発器となる。従って、図4において、凝縮器は、室内熱交換器41c,41dに相当する。また、蒸発器は、室内熱交換器41a,41b及び室外熱交換器14に相当する。

0045

ここで、前記の冷房主体運転と同様に、図2を参照しながら熱バランスを説明する。室外機10が暖房主体の場合、前記の式(1)におけるQcondは全暖房運転室内機40a,40bでの放熱量ΣQindoorheatとなる。また、Qevapは全冷房運転室内機40c,40dでの吸熱量ΣQindoorcoolと室外熱交換器14での吸熱量Qoutdoorとの合算となる。このため、前記の熱バランスの式(1)をQoutdoorに対し展開すると、以下の式(5)のように表わされる。
Qoutdoor=ΣQindoorheat−ΣQindoorcool−W ・・・式(5)

0046

室外熱交換器14での吸熱量を調整するには、室外ファン19の風量を調整する方法が考えられる。しかし、前記の冷房主体で説明したように、室外ファン19を停止していても意図しない放熱が発生しうることから、前記の冷房主体の場合と同様に室外膨張弁15が使用され、放熱が抑制される。

0047

ここで、図4において、室内機40a,40bが高圧側につながる為、前記のように凝縮器となり、これら凝縮器の熱交換量を合算したものがQcondとなる。一方、室内機41c,41d及び室外熱交換器14は低圧側につながる為、前記のように蒸発器となる。これを合算したものがQevapとなる。そして、図1で説明した熱バランスの式(2)を室外熱交換器14の熱交換量(以下、室外熱交換量という)Qodで展開すると以下の式(6)のようになる。
Qod=Qa+Qb−Qc−Qd−W ・・・式(6)

0048

なお、暖房主体であるため暖房運転室内機40a,40bの能力Qa+Qbは通常圧縮機11の回転数で制御することとなる。また、圧縮機11の動力Wも圧縮機11の運転状態に伴い変化する。一方で、冷房運転室内機40c,40dの能力は室外熱交換量Qodにより調整することとなる。式(6)において、冷房運転室内機40c,40dの能力Qc,Qdにはマイナスの符号が付いているため、室外熱交換量Qodが増えると冷房運転室内機40c,40dの能力は減り、室外熱交換量Qodが減ると冷房運転室内機40c,40dの能力は増えることが分かる。つまり室外熱交換量Qodを調整することで、非主体側である冷房側の室内機40c,40dの能力を調整できる。

0049

室外熱交換量Qodを調整するには、室外ファン19の回転数を変更するようにモータMを制御して風量を変えることで調整可能となる。ただ、前記のように、室外ファン19を停止させたときでも、意図しない放熱が生じ、非主体側である冷房運転室内機40a,40bの能力が不足する場合がある。そこで、このような場合において、室外ファン19を停止した後には、室外膨張弁15の開度を絞ることにより、室外熱交換器14に流れる冷媒循環量を減らし、室内機40c,40dに流れる冷媒循環量を増やせる。これにより、冷房運転室内機40a,40bでの冷房能力を上昇させることができる。そして、最終的には室外膨張弁15の開度を予め定められた下限(全閉でもよい)以下にすると、冷媒は流れないため熱交換量を限りなく0に抑制できる。

0050

この室外膨張弁15の制御の過程で冷房能力が過多となった場合には再び室外膨張弁15の開度を開けばよい。逆に室外膨張弁15の開度が下限開度に到達しても冷房能力が不足となった場合には、四方弁13を使い暖房主体から冷房主体へモードを切り替える。

0051

図5は、第一実施形態の空気調和機100における暖房主体運転時でのフローである。図5に示すフローも、特に断らない限り、図1に示す制御機構28によって実行される。図5に示す暖房主体運転時のフローは、前記の図3に示す冷房主体運手時のフローと基本的には同じ流れであるため、相違点を主に説明する。

0052

暖房主体運転時には、主たる運転である暖房運転室内機40a、40bでの暖房能力調整は、冷房主体運転時と同様、圧縮機11の回転数を調整し冷媒循環量を制御することで行われる(ステップS200)。例えば暖房能力が不足する場合には、圧縮機11の回転数を上げることで冷媒循環量を増やし、暖房能力を増やす。一方で、暖房能力が過多な場合には、圧縮機11の回転数を下げることで冷媒循環量を減らし、暖房能力を減らす。そして、以下で、従たる運転である冷房運転室内機40c,40dでの冷房能力調整が行われる。

0053

まず、冷房運転室内機40c,40dの能力が空調負荷に対して過多であるか否かが判断される(ステップS201)。能力過多と判断された場合には(Yes方向)、前記の冷房主体運転時(図3参照)と同様に、室外膨張弁15や室外ファン19が制御される(ステップS102〜S104)。

0054

一方で、前記のステップS201において、冷房運転室内機40c,40dの能力が過多ではないと判断された場合には(ステップS201のNo方向)、冷房運転室内機40c,40dの能力が不足するか否かが判断される(ステップS205)。そして、能力不足と判断された場合には(Yes方向)、前記の冷房主体運転時(図3参照)と同様に、室外膨張弁15や室外ファン19が制御される(ステップS106〜S109)。

0055

そして、ステップS106〜S109における室外膨張弁15や室外ファン19の制御によっても冷房運転能力が回復しない場合には、前記の冷房主体運転時(図3参照)と同様に、運転モードを切り替える。即ち、冷房主体に切り替える(ステップS210)。

0056

以上のように、空気調和機100では、冷房主体運転では図3に示すフローが、暖房主体運転では図5に示すフローが実行される。特に、いずれのフローにおいても、室外ファン19の回転数が予め定められた開度以下となり、室外熱交換器14での熱交換量が十分に抑制されているにも関わらず従たる運転の能力が不足している場合でも、従たる運転能力を増加できる。

0057

また、例えばステップS110やステップS210において、主体運転が変更されている。そして、この変更は、室外膨張弁15の開度が予め設定された下限以下になったときに行われる。そのため、主体運転の変更が、客観的に把握しやすい「室外膨張弁15の開度」という指標に基づいて行われるため、空気調和機100の制御を簡便に行うことができる。

0058

さらに、前記の図1図4に示すように、空気調和機100では、液主管21、高低圧ガス主管22及び低圧ガス主管23の三本の配管が使用されている。そのため、室外機10に室外膨張弁15を取り付けるだけで図3図5に示すフローを行うことができ、既存の設備を活かしやすくなる。

0059

[2.第二実施形態]
図6は、第二実施形態の空気調和機200における冷房主体運転時での系統図である。図6に示す空気調和機200は冷房主体モードになっており、室外熱交換器14は凝縮器になっている。図6に示す空気調和機200では、室外機10及び室内機40a,40b,40c,40dの台数は前記の空気調和機100と同じであるが、これらを接続する配管本数が高圧管24及び低圧管25の二本のみになっている。即ち、前記の空気調和機100における液主管21は、図6に示す高圧管24及び低圧管25にガス冷媒とともに液冷媒が通流することで、省略されている。

0060

また、空気調和機200では、室外機10から室内機40a,40b,40c,40d側に送られた二相冷媒を液とガスに分離するための気液分離機61と、分離後液圧ガス圧とを調整する第一減圧機構62及び第二減圧機構63(いずれも例えば膨張弁等)が備えられている。

0061

さらに、空気調和機200では、室外膨張弁15が備えられている点は前記の空気調和機100と同じであるが、室外膨張弁15に加えて、室外機10に戻ってきた冷媒を室外熱交換器14に流さずにバイパスさせる室外熱交換器バイパス弁17が備えられている。このバイパス弁17は、図示はしないが鉛直方向に備えられたバイパス管の途中に備えられており、鉛直方向下側に配置された管を通流する気液混合冷媒のうちのガス冷媒のみをバイパスさせることができるようになっている。

0062

以下で、冷房主体運転時の空気調和機200における冷媒の流れを説明する。空気調和機200では、通常時には、室外膨張弁15は全開、室外熱交換器バイパス弁17は全閉になっている。

0063

圧縮機11で圧縮された高圧ガス冷媒は、四方弁13に吐出され、室外熱交換器14に供給される。そして、室外熱交換器14において室外ファン19により適度に凝縮されることで高圧二相冷媒となる。この高圧二相冷媒は、全開の室外膨張弁15及び逆止弁26を通過し、高圧管24を通って気液分離器61へ送られる。気液分離器61で分離された液冷媒は、第一減圧機構62と冷房運転する室内機の室内膨張弁42dとの間に送られる。一方で、気液分離器61で分離された飽和ガス冷媒は、暖房運転する室内機40a,40bへ送られ、凝縮されて高圧液冷媒となる。この高圧液冷媒は、室内膨張弁42a,42bを通り、第一減圧機構62と室内膨張弁42dとの間に送られる。これにより、この高圧液冷媒と、前記の第一減圧機構62と冷房運転する室内機の室内膨張弁42dとの間に送られた液冷媒とが合流することになる。

0064

こうして合流した液冷媒は室内膨張弁42dで絞られ減圧し、室内熱交換器41dで室内空気と熱交換し蒸発し低圧ガス冷媒となる。この低圧ガス冷媒は、低圧管25へ送られ、室外機10内で逆止弁26を通り圧縮機11に戻り再び循環する。ここで、暖房運転室内機40a,40bの能力が不足する場合には室外ファン19の風量を落として熱交換を抑制するとよい。ただ、室外ファン19が停止すると、それ以上の熱交換量抑制ができないことになる。

0065

そこで、室外ファン19が停止された後でも依然として暖房運転の能力が不足している場合には、室外膨張弁15及び室外熱交換器バイパス弁17が制御される。具体的には、室外ファン19が停止した後、室外膨張弁15を絞り、室外熱交換器バイパス弁17を開くことで、室外熱交換器14を流れる冷媒がバイパスされる。これにより、室外熱交換器14での放熱が抑制され、暖房運転室内機40a,40bの能力を確保することができる。そして、室外膨張弁15の開度を予め定められた下限以下(全閉でもよい)にするとともに、室外熱交換器バイパス弁17を全開にすれば、室外熱交換器14には冷媒が流れず、放熱を限りなく0に抑制することができる。

0066

この室外膨張弁15及び室外熱交換器バイパス弁17の制御過程で暖房能力が過多となった場合には再び室外膨張弁15の開度が大きくするとともに、室外熱交換器バイパス弁17の開度を絞る。逆に、室外膨張弁17の開度を予め定められた下限以下(全閉でもよい)に到達しても暖房能力が不足となった場合には、四方弁13を使い、図6に示す冷房主体から図7に示す暖房主体に、運転モードが切り替える。

0067

図7は、第二実施形態の空気調和機200における冷房主体運転時でのフローである。図7に示すフローも、特に断らない限り、図6に示す制御機構28によって実行される。また、図7に示すフローは、基本的には前記の空気調和機100で冷房主体運転を行っているときのフロー(図3参照)と同じである。そこで、前記の図3に示すフローとは異なる点を中心に、第二実施形態での空気調和機200におけるフローを説明する。

0068

冷房主体で空気調和機200を運転している際、前記のように、室外膨張弁15は全開であり、また、室外熱交換器バイパス弁17(以下、「バイパス弁17」と略記することがある)は全閉である。そして、冷房主体運転中、主たる運転である冷房能力の調整は、圧縮機11の回転数が制御されることで行われる(ステップ101)。また、従たる運転である暖房能力の調整は、以下のようにして行われる。即ち、暖房能力が過多である場合(ステップS101のYes方向)、室外膨張弁15や室外ファン19が制御されることで、暖房能力の調整が行われる(ステップS102〜ステップS104)。

0069

一方で、暖房能力が不足する場合(ステップS105のYes方向)、室外膨張弁15や室外ファン19が制御されることは前記の空気調和機100と同様であるが(図3参照)、図6に示す空気調和機200では、これらに加えてさらにバイパス弁17が制御される(ステップS309)。具体的には、暖房運転室内機40a,40bの能力が不足し(ステップS105のYes方向)、かつ、室外膨張弁15の開度が下限より大きい場合(ステップS108のYes方向)には、室外膨張弁15の開度を小さくするとともに、バイパス弁17の開度を大きくする制御が行われる(ステップS309)。バイパス弁17が開かれることで、室外熱交換器14における冷媒循環量が減少し、熱交換される冷媒の量は減少することになる。そのため、室外熱交換器14による冷媒からの放熱が抑制され、これにより、暖房運転能力の回復が図られる。

0070

図8は、第二実施形態の空気調和機200における暖房主体運転時での系統図である。前記の例では冷房主体運転での系統図及びフローを説明したので、次に、暖房主体運転での系統図及びフローを説明する。

0071

前記の図7に示す暖房主体運転では、図6に示す冷房主体運転とは異なり、四方弁13の向きが室外熱交換器14を低圧に接続する側となり、室外熱交換器は蒸発器となる。従って、図6において、凝縮器は、室内熱交換器41c,41dに相当する。また、蒸発器は、室内熱交換器41a,41b及び室外熱交換器14に相当する。以下で、暖房主体運転時の空気調和機200における冷媒の流れを説明する。空気調和機200では、前記のように、通常時には、室外膨張弁15は全開、室外熱交換器バイパス弁17は全閉になっている。

0072

圧縮機11で圧縮された高圧ガス冷媒は、四方弁13に吐出され、逆止弁26及び高圧管24を通って、気液分離機61へ送られる。ここで分離された高圧ガス冷媒は、暖房運転室内機40a,40bへ送られ、凝縮されて高圧液冷媒となる。この高圧液冷媒は、室内膨張弁42a,42bを通り、第一減圧機構62と室内膨張弁42dとの間に送られる。送られた一部の液冷媒は、室内膨張弁42dで絞られ減圧され、室内熱交換器41dで室内空気と熱交換することで蒸発し、低圧ガス冷媒となる。この低圧ガス冷媒は低圧管25へ送られる。残りの液冷媒は第二減圧機構63を通り、低圧管25に送られた前記低圧ガス冷媒と合流して気液二相流となる。

0073

この気液二相流は、低圧管25を通り、逆止弁26を介して室外熱交換器14へ送られる。そして室外空気と熱交換することで蒸発し、低圧ガス冷媒になる。この低圧ガス冷媒は、四方弁13を通り圧縮機11に戻り再び循環する。ここで、冷房運転室内機40c,40dの能力が不足する場合は、室外ファン19の風量を落として熱交換を抑制するとよい。そして、室外ファン19の風量を落とし続けた結果室外ファン19が停止した場合には、第二減圧機構63を絞ることで冷房能力を増やすことができる。

0074

ただ、第二減圧機構63を絞っても依然冷房能力が不足する場合、第二減圧機構63が全閉となり得る。しかし、この場合、室外熱交換器14には、ガス冷媒しか流れない状態となる。ガス冷媒は質量流量が同じ場合液冷媒に比べて体積流量は多くなり、流速も速くなる。そして、流速が速いと、低圧管25内の流路抵抗は簡易的には流速の2乗に比例する為、圧力損失が増大し、冷凍サイクルとしての効率が低下してしまう。

0075

そこで、空気調和機200では、室外ファン19が停止した後、第二減圧機構63を絞った結果、室外熱交換器14に送られる冷媒のガスの比率乾き度)が高くなると、室外膨張弁15は開いたまま、室外熱交換器バイパス弁17も開く。これにより、室外熱交換器14を流れるガス冷媒の一部がバイパスされ、室外熱交換器14でのガス流速が低下でき、圧力損失を低減できる。

0076

そして、この室外熱交換器バイパス弁17の制御過程で、冷房能力が過多となったときには、再び室外熱交換器バイパス弁17が絞られる。これにより、ガス冷媒と液冷媒とが室外熱交換器14に再び供給されるようになる。一方で、第二減圧機構63の開度を予め定められた下限以下(全閉でもよい)に到達しても冷房能力が不足となった場合には、四方弁13を使い、図7に示す暖房主体から図6に示す冷房主体に、運転モードが切り替えられる。

0077

図9は、第二実施形態の空気調和機200における暖房主体運転時でのフローである。図9に示すフローも、特に断らない限り、図6に示す制御機構28によって実行される。図9に示す暖房主体運転時のフローは、前記の空気調和機100における暖房主体運転時のフロー(図5参照)と基本的には同じ流れであるため、図5に示すフローとの相違点を主に説明する。

0078

暖房主体で空気調和機200を運転している際、バイパス弁17は全閉で暖房運転が行われている。そして、主たる運転である暖房能力の調整は、圧縮機11の回転数が調整されることで行われる(ステップ201)。また、従たる運転である冷房能力の調整は、以下のようにして行われる。即ち、冷房能力が過多である場合(ステップS201のYes方向)、室外膨張弁15や室外ファン19が制御されることで、冷房能力の調整が行われる(ステップS102〜ステップS104)。

0079

一方で、冷房能力が不足する場合(ステップS205のYes方向)、室外ファン19が制御されることは前記の空気調和機100と同様であるが(図3参照)、図6に示す空気調和機200では、これに加えてさらに第二減圧機構63及びバイパス弁17が制御される。具体的には、まず、冷房運転室内機40c,40dの能力が不足し(ステップS205のYes方向)、かつ、室外ファン19の回転数が下限より大きい場合(ステップS106のNo方向)、第二減圧機構63の開度が下限より大きいか否かが判断される(ステップS408)。そして、第二減圧機構63の開度が下限より大きい場合には(Yes方向)、第二減圧機構63が絞られる(ステップS409)。これにより、冷房運転室内機40dに供給される冷媒量が多くなり、冷房能力の回復が図られる。反対に、第二減圧機構63の開度が下限以下である場合には(No方向)、これ以上第二減圧機構63の絞ることができないため、四方弁13が切り替えられて、運転モードが暖房主体から冷房主体に変更される(ステップS410)。

0080

以上のように、空気調和機200では、冷房主体運転では図7に示すフローが、暖房主体運転では図9に示すフローが実行される。そのため、前記の空気調和機100と同様に、空気調和機200においても、室外の状態によらず、安定して空気調和を行うことができる。

0081

10室外機
11圧縮機
12高低圧ガス管側四方弁
13 四方弁
14室外熱交換器
15室外膨張弁
17 室外熱交換器バイパス弁
18アキュムレータ
19室外ファン
21 液主管
22高低圧ガス主管
23低圧ガス主管
24高圧管
25低圧管
26逆止弁
28制御機構
30a,30b,30c,30d 冷暖切り替えユニット
31a,31b,31c,31d 高低圧ガス管用膨張弁
32a,32b,32c,32d低圧ガス管用膨張弁
40a,40b,40c,40d室内機
41a,41b,41c,41d室内熱交換器
42a,42b,42c,42d室内膨張弁
49a,49b,49c,49d 室外ファン
61気液分離機
62 第一減圧機構
63 第二減圧機構

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