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技術 既設PC床版の拡幅構造

出願人 首都高速道路株式会社三井住友建設株式会社
発明者 岸田政彦石原陽介山内貴宏森田明男藤原保久安藤直文浅井洋篠崎裕生
出願日 2016年4月21日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-085615
公開日 2017年10月26日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2017-193899
状態 特許登録済
技術分野 橋または陸橋
主要キーワード 回転拘束部材 角形部材 鋼ブロック 鋼スリーブ 中空孔内 角形管 拡幅部分 雄コーン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月26日)のものです。
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図面 (10)

課題

既存の橋梁供用阻害することを低減しつつ、新たにコンクリート打ち足した拡幅部分に既存の床版から連続するようにプレストレスを導入して床版を拡幅する。

解決手段

緊張材3の、拡幅する側の側端付近定着されている定着端から該緊張材の軸線方向に離れた位置であって、該緊張材の緊張力が導入された状態を維持できる範囲で接近した位置において該床版2aのコンクリートをはつり、緊張材3を露出させる。この緊張材に中間定着具10を装着し、埋戻し用コンクリートを打設し、中間定着具を埋め込んでコンクリートの床版と一体に固定する。その後、緊張材の拡幅する側の定着端のコンクリートをはつり、既存の定着具5を除去するとともに接続具20を装着し、延長用緊張材4を接続する。拡幅する部分にはコンクリートを打設し、延長用緊張材4を緊張してプレストレスを導入する。

概要

背景

既設橋梁について、その機能を向上・改善するために車道幅又は路肩の幅を拡大する必要が生じることがある。橋梁がコンクリート床版を有するものであるときには、コンクリート床版拡幅することになる。橋梁の幅方向緊張材が配置され、プレストレスが導入されているコンクリート床版では、拡幅する側の側端部をはつり鉄筋等を接続して新たなコンクリートを連続するように打ち足すとともに、緊張材を配置して新たに打ち足したコンクリートにもプレストレスを導入することが望まれる。

床版を拡幅するために打ち足したコンクリートに緊張材を配置し、プレストレスを導入する方法は、例えば特許文献1又は特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の方法は、既存のコンクリート床版の側端面から水平方向に横穴穿設し、この横穴にPC鋼棒を挿入するとともにグラウト注入して硬化させる。このPC鋼棒に、拡幅する部分に配置する緊張材を接続し、新たにコンクリートを打ち足した後に緊張材を緊張して拡幅部分の床版にプレストレスを導入するものである。一般に既存のコンクリート床版に配置された緊張材の定着端部は、定着後に短く切断されており、既存の緊張材に新たな緊張材を接続してプレストレスを導入することは難しい。上記特許文献1に記載の技術では、既存のコンクリート床版に既存の緊張材とは別に新たにPC鋼棒を埋め込んで拡幅部分の緊張材を接続するため、既存の緊張材をそのまま残して新たに打ち足したコンクリートにプレストレスを導入することができる。

特許文献2に記載の方法は、既存のコンクリート床版の拡幅しようとする側縁部のコンクリートをはつり、既存の緊張材の定着具を一旦撤去して、新たな緊張材を接続するものである。拡幅部分のコンクリートを打設して硬化した後に接続した緊張材を緊張し、拡幅部分にもプレスエスを導入するものとなっている。この方法では、既存の床版に埋め込まれている緊張材がグラウト等によって既存の床版のコンクリートに充分に付着され、定着具を撤去しても緊張力喪失量は少ないことを前提としている。

概要

既存の橋梁の供用阻害することを低減しつつ、新たにコンクリートを打ち足した拡幅部分に既存の床版から連続するようにプレストレスを導入して床版を拡幅する。緊張材3の、拡幅する側の側端付近で定着されている定着端から該緊張材の軸線方向に離れた位置であって、該緊張材の緊張力が導入された状態を維持できる範囲で接近した位置において該床版2aのコンクリートをはつり、緊張材3を露出させる。この緊張材に中間定着具10を装着し、埋戻し用コンクリートを打設し、中間定着具を埋め込んでコンクリートの床版と一体に固定する。その後、緊張材の拡幅する側の定着端のコンクリートをはつり、既存の定着具5を除去するとともに接続具20を装着し、延長用緊張材4を接続する。拡幅する部分にはコンクリートを打設し、延長用緊張材4を緊張してプレストレスを導入する。

目的

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、既存の橋梁の供用を阻害することを低減しつつ、新たにコンクリートを打ち足した拡幅部分に既存の床版から連続するようにプレストレスを導入して床版を拡幅することができる床版の拡幅方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

橋梁幅方向緊張材が配置され、プレストレスが導入されているコンクリート床板拡幅する方法であって、前記緊張材の、拡幅する側の側端付近定着されている定着端から該緊張材の軸線方向に離れた位置であって、該緊張材の緊張力が導入された状態を維持できる範囲で前記定着端に接近した位置において該床版のコンクリートをはつり、前記緊張材を露出させる工程と、露出した前記緊張材に中間定着具を装着する工程と、前記床版のコンクリートをはつった部分に、埋戻し用コンクリートを打設し、前記中間定着具を埋め込んでコンクリートの床版と一体に固定する工程と、前記緊張材の拡幅する側の定着端を覆うコンクリートをはつり、既存の定着具を除去するとともに、該緊張材の端部の接続具を装着することができる長さを露出させる工程と、該緊張材に接続具を装着し、延長用緊張材を接続する工程と、前記床版に連続し、該床版の拡幅部分のコンクリートを打設する工程と、打設した拡幅部分のコンクリートが硬化した後、前記延長用緊張材に緊張力を導入して拡幅部分のコンクリートにプレストレスを導入する工程と、を含むことを特徴とする床版の拡幅方法

請求項2

前記接続具は、中空孔内に前記緊張材が挿通される円筒状の雌コーンと、前記雌コーンの中空孔内周面と前記緊張材の外周面との間に挿入されるくさび状の雄コーンと、前記雌コーンの外周面に形成された雄ネジねじり合わされるナットと、を有するものとし、前記雌コーンを把持して前記緊張材を緊張し、前記中間定着具から該接続具までに緊張力を導入する工程と、前記ナットを回転し、前記接続具を介して前記緊張材を定着する工程と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の床版の拡幅方法。

請求項3

前記緊張材は、該橋梁の軸線方向に所定の間隔をあけて複数が配置されており、前記床版のコンクリートをはつって前記緊張材を露出させる工程は、複数の前記緊張材の一本おきに行い、前記中間定着具を装着する工程及び前記埋戻し用コンクリートを打設する工程を行って該埋戻し用コンクリートが硬化した後に、隣接する前記緊張材を露出させる工程を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床版の拡幅方法。

技術分野

0001

本発明は、既設橋梁コンクリート床版拡幅する方法に係り、特に床版幅方向緊張材が配置され、プレストレスが導入されている床版を拡幅する方法に関するものである。

背景技術

0002

既設の橋梁について、その機能を向上・改善するために車道幅又は路肩の幅を拡大する必要が生じることがある。橋梁がコンクリート床版を有するものであるときには、コンクリートの床版を拡幅することになる。橋梁の幅方向に緊張材が配置され、プレストレスが導入されているコンクリート床版では、拡幅する側の側端部をはつり鉄筋等を接続して新たなコンクリートを連続するように打ち足すとともに、緊張材を配置して新たに打ち足したコンクリートにもプレストレスを導入することが望まれる。

0003

床版を拡幅するために打ち足したコンクリートに緊張材を配置し、プレストレスを導入する方法は、例えば特許文献1又は特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の方法は、既存のコンクリート床版の側端面から水平方向に横穴穿設し、この横穴にPC鋼棒を挿入するとともにグラウト注入して硬化させる。このPC鋼棒に、拡幅する部分に配置する緊張材を接続し、新たにコンクリートを打ち足した後に緊張材を緊張して拡幅部分の床版にプレストレスを導入するものである。一般に既存のコンクリート床版に配置された緊張材の定着端部は、定着後に短く切断されており、既存の緊張材に新たな緊張材を接続してプレストレスを導入することは難しい。上記特許文献1に記載の技術では、既存のコンクリート床版に既存の緊張材とは別に新たにPC鋼棒を埋め込んで拡幅部分の緊張材を接続するため、既存の緊張材をそのまま残して新たに打ち足したコンクリートにプレストレスを導入することができる。

0004

特許文献2に記載の方法は、既存のコンクリート床版の拡幅しようとする側縁部のコンクリートをはつり、既存の緊張材の定着具を一旦撤去して、新たな緊張材を接続するものである。拡幅部分のコンクリートを打設して硬化した後に接続した緊張材を緊張し、拡幅部分にもプレスエスを導入するものとなっている。この方法では、既存の床版に埋め込まれている緊張材がグラウト等によって既存の床版のコンクリートに充分に付着され、定着具を撤去しても緊張力喪失量は少ないことを前提としている。

先行技術

0005

特開2007−63796号公報
特開2014−148870号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら上記先行技術では、次のような解決が望まれる課題がある。
特許文献1に記載の方法では、既存の床版に深い横穴を穿設する必要があり、費用が嵩むとともに既存の床版や既存の緊張材に損傷が生じる可能性がある。また、既存の緊張材とは別途に埋め込まれたPC鋼棒に拡幅部分の緊張材から緊張力が伝達されるため、新旧の床版の接続部付近で複雑な応力状態が生じることが考えられる。
また、特許文献2に記載の方法では、既存の緊張材が配置されたシース内に充分なグラウトが充填されていないと、既存の緊張材の定着具を撤去したときに緊張力の緩みが生じ、既存の床版のプレストレスが不足することになる。

0007

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、既存の橋梁の供用阻害することを低減しつつ、新たにコンクリートを打ち足した拡幅部分に既存の床版から連続するようにプレストレスを導入して床版を拡幅することができる床版の拡幅方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、橋梁の幅方向に緊張材が配置され、プレストレスが導入されているコンクリートの床板を拡幅する方法であって、 前記緊張材の、拡幅する側の側端付近で定着されている定着端から該緊張材の軸線方向に離れた位置であって、該緊張材の緊張力が導入された状態を維持できる範囲で前記定着端に接近した位置において該床版のコンクリートをはつり、前記緊張材を露出させる工程と、 露出した前記緊張材に中間定着具を装着する工程と、 前記床版のコンクリートをはつった部分に、埋戻し用コンクリートを打設し、前記中間定着具を埋め込んでコンクリートの床版と一体に固定する工程と、 前記緊張材の拡幅する側の定着端を覆うコンクリートをはつり、既存の定着具を除去するとともに、該緊張材の端部の接続具を装着することができる長さを露出させる工程と、 該緊張材に接続具を装着し、延長用緊張材を接続する工程と、 前記床版に連続し、該床版の拡幅部分のコンクリートを打設する工程と、 打設した拡幅部分のコンクリートが硬化した後、前記延長用緊張材に緊張力を導入して拡幅部分のコンクリートにプレストレスを導入する工程と、を含む床版の拡幅方法を提供する。

0009

この床版の拡幅方法では、既存の緊張材の定着端に近い位置で緊張材を露出し、中間定着具を装着するので、広い範囲で緊張力を維持したまま既存の定着具を撤去することができる。また、中間定着具は緊張材に装着した後、コンクリートで埋め込むことによって既存の床版と一体とするので、少ない工程で中間定着を行うとともに、埋め戻した部分まではプレストレスが維持され、既存の床版の広い範囲について供用を続けることが可能となる。
一方、拡幅部分に配置する延長用緊張材は、既存の緊張材に接続するので新旧のコンクリートに連続してプレストレスを導入することができる。そして、接続には、既存の緊張材の定着具を撤去して接続に必要な範囲に限定して露出させるので、既存のコンクリートをはつる範囲が少なくなる。したがって、中間定着および緊張材の接続のために既存のコンクリートをはつる範囲を少なく抑え、既存の床版に損傷が生じるおそれを低減することができる。

0010

請求項2に係る発明は、請求項1に記載の床版の拡幅方法において、 前記接続具は、中空孔内に前記緊張材が挿通される円筒状の雌コーンと、前記雌コーンの中空孔内周面と前記緊張材の外周面との間に挿入されるくさび状の雄コーンと、前記雌コーンの外周面に形成された雄ネジねじり合わされるナットと、を有するものとし、 前記雌コーンを把持して前記緊張材を緊張し、前記中間定着具から該接続具までに緊張力を導入する工程と、 前記ナットを回転し、前記接続具を介して前記緊張材を定着する工程と、を含むものとする。

0011

この床版の拡幅方法では、円筒状の雌コーンとくさび状の雄コーンとを用いることによって既存の緊張材が鋼棒であっても鋼より線であっても新たな緊張材を接続することができ、さらに接続部分で緊張力を導入して定着することができる。そして、緊張力を導入して定着することによって、中間定着具の装着位置から緊張材の接続位置までにプレストレスを再導入するとともに、雄コーンが緊張材と雌コーンとの間に適切に押し込まれ、緊張材が確実に接続された状態を確認することが可能となる。

0012

請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の床版の拡幅方法において、 前記緊張材は、該橋梁の軸線方向に所定の間隔をあけて複数が配置されており、 前記床版のコンクリートをはつって前記緊張材を露出させる工程は、複数の前記緊張材の一本おきに行い、 前記中間定着具を装着する工程及び前記埋戻し用コンクリートを打設する工程を行って該埋戻し用コンクリートが硬化した後に、隣接する前記緊張材を露出させる工程を行うものする。

0013

この床版の拡幅方法では、複数の既存の緊張材が狭い間隔で配置されているとき、緊張材に導入されている緊張力を確実に維持したまま該緊張材が露出するまでコンクリートをはつる作業を行うことができる。つまり、緊張材を露出するまでコンクリートをはつるときに、はつった部分の周囲が損壊して緊張材の緊張力が失われるのを防止することができる。

発明の効果

0014

以上説明したように本発明の床版の拡幅方法では、既存の緊張材に中間定着具を装着する部分と定着部分とをはつり出すだけで、広い範囲で緊張力を維持しながら緊張材を接続し、新たにコンクリートを打設した拡幅部分と既存の床版部分とに連続してプレストレスを導入することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明に係る床版の拡幅方法を適用することができる橋梁及び概橋梁の拡幅された状態を示す概略断面図である。
図1に示す橋梁の床版を拡幅する工程を示す概略断面図及び概略平面図である。
図1に示す橋梁の床版を拡幅する工程を示す概略断面図及び概略平面図である。
図1に示す橋梁の床版を拡幅する工程を示す概略断面図及び概略平面図である。
図2から図4までに示す床版の拡幅方法で用いることができる中間定着具を示す側面図、正面図及び平面図である。
図2から図4までに示す床版の拡幅方法で用いることができる緊張材の接続具を示す断面図である。
図2から図4までに示す床版の拡幅方法で用いることができる中間定着具の他の例を示す側面図、正面図及び平面図である。
図2から図4までに示す床版の拡幅方法で用いることができる接続具の他の例を示す断面図である。
本発明の床版の拡幅方法を適用して拡幅された床版の他の態様を示す概略断面図である。

実施例

0016

以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の床版の拡幅方法を適用することができる橋梁及び該橋梁の拡幅された状態を示す概略断面図である。
この橋梁は、コンクリートからなる複数の主桁1を有するものであり、その上部はコンクリートの床版2と連続するものとなっている。コンクリートの床版2は全ての主桁1を連結するように形成されており、床版内には橋梁の幅方向に緊張材3が配置されている。この緊張材3に緊張力を導入し、床版2の両側端部で定着することによってプレストレスが導入されている。

0017

本発明の床版の拡幅方法は、このような橋梁の拡幅に適用することができるものであり、例えば図1(b)に示すように、片側へ張り出した部分の床版を延長して床版2を拡幅することができる。この拡幅された部分2bは、既存の床版2aに連続するように新たなコンクリートが打設され、既存の緊張材3に接続された新たな緊張材4を緊張して拡幅部分2bにもプレストレスが導入されている。

0018

次に上記橋梁の床版を拡幅する方法の一実施形態について説明する。
床版を拡幅しようとする側の側端付近で緊張材3の定着端から該緊張材3の軸線方向に離れた位置で、図2(a)及び図2(b)に示すように、床版2aのコンクリートをはつって緊張材3を露出させる。床版2aのコンクリートをはつる位置は、緊張材3が露出するまではつっても該緊張材3の緊張力が導入された状態を維持できる範囲で、できるだけ接近した位置とする。
床版のコンクリートをはつる位置が定着端に接近した位置であることによって橋梁の供用が制限される範囲を小さくすることができるが、定着端に接近しすぎた位置でコンクリートをはつると緊張材3から作用する力で定着端付近のコンクリートが損壊するおそれが生じる。定着端付近のコンクリートが損壊すると、緊張材3の緊張力に緩みが生じ、床版2のプレストレスが不足する可能性が生じる。したがって、緊張材3が露出するまではつっても緊張材3の緊張力が維持される範囲でできるだけ定着端に近い位置でコンクリートをはつり、緊張材3を露出させるものである。

0019

緊張材3が露出されると、図2(c)及び図2(d)に示すように、この部分に中間定着具10を装着する。中間定着具10は緊張材3に固着され、この中間定着具10を介して緊張材3の緊張力を床版2aのコンクリートに伝達することができるものであり、例えば図5に示すものを用いることができる。
図5に示す中間定着具10は、緊張力が導入されている緊張材3の中間部分に装着されるものであり、二つの半割ブロック11,12からなる定着ブロック13と、二つの半割ブロック11,12を互いに結合して一体とする結合手段である複数のボルト14と、定着ブロック13を緊張材3に固定するためのくさび15と、を備えるものである。二つの半割ブロック11,12はいずれも鋼からなるものであり、外形がほぼ直方体となっている。そして、これらを重ね合わせたときに、これらの半割ブロック11,12の間に断面形状がほぼ円形となる中空孔16が形成されるものとなっている。

0020

二つの半割ブロック11,12にはそれぞれ複数のボルト孔17,18が設けられており、これらは二つの半割ブロック11,12の間に形成された中空孔16の両側に配列されている。そして、第1の半割ブロック11に設けられたボルト孔17に挿通したボルト14を、第2の半割ブロック12に形成されて内周面に雌ネジが形成されたボルト孔18にねじ込み、締め付けることによって第1の半割ブロック11と第2の半割ブロック12とを一体に結合することができるものとなっている。

0021

上記中空孔16は、互いに結合される半割ブロック11,12の対向する面にそれぞれ断面が半円状となる溝を形成したものであり、二つの半割ブロック11,12を緊張力が導入された状態の緊張材3の両側から対向させ、緊張材3が溝内にある状態で結合することにより、中空孔16内に緊張材3が挿通された状態とすることができるものである。中空孔16の内径は、該中間定着具10によって緊張材3を定着したときに緊張材3が引っ張られる方向(図5中に矢印Aで示す方向)の上流端から所定の長さの範囲で内径が徐々に縮小されるものとなっている。

0022

上記くさび15は、複数に分割されてそれぞれが一端から他端にかけて断面が縮小する形状となっており、前記定着ブロック13の中空孔16の内径が縮小される範囲で、該中空孔16の内周面と緊張材3との間に差し入れられる。これにより、定着ブロック13を緊張材3に強固に固定することができるものとなっている。

0023

中間定着具10が緊張材3に固着されると、図3(a)、図3(b)に示すように、緊張材3を露出するためにコンクリートをはつった部分に未硬化のコンクリートを打設し、中間定着具10を埋め込んで既存の床版2aのコンクリートと一体とする。このとき、中間定着具10の緊張材3が緊張される側の端面と既存の床版2aのコンクリートとの間には新たに打設するコンクリートが確実に充填されて、中間定着具10から作用する支圧力が既存のコンクリートに確実に伝達されるものとする。また、中間定着具10の緊張材3が緊張される側の端面と既存のコンクリートとの間に、別途にモルタル等を充填するものであってもよい。

0024

中間定着具10を埋め込むように打設したコンクリートが硬化した後、既存の緊張材3の定着部のコンクリート2cをはつり、定着具5を露出させる。そして、図3(c)、図3(d)に示すように、定着具5を撤去して緊張材3は接続具を装着することができる長さが露出するものとする。これにともない、既存の緊張材3に導入されて定着具5によって床版2aのコンクリートに定着されていた緊張力が解放され、中間定着具10を介して床版2aのコンクリートに定着されるものとなる。つまり、緊張材3の定着具5が撤去された端部から中間定着具10までは、緊張力が解放される。

0025

露出した緊張材3の端部には図4(a)、図4(b)に示すように、緊張材の接続具20が装着される。この接続具20は拡幅部分の緊張材4を接続する前に、該接続具20を把持して既存の緊張材3を緊張し、既存の床版2aのコンクリートに定着することができるものとなっている。このように既存の緊張材3を緊張し、定着することによって緊張材3の端部から中間定着具10が設けられた位置までに再び緊張力を導入し、既存の床版2aには拡幅しようとする端縁付近までプレストレスが導入されている状態に戻すことができる。

0026

上記接続具20は、例えば図6に示すものを用いることができる。
この接続具20は、図6(a)に示すように、円筒状となった外周面に雄ネジが形成された雌コーン21と、雌コーン21の中空孔内に挿通された既存の緊張材3と中空孔の内周面との間に差し入れられてくさびとして機能する雄コーン22と、雌コーン21の外周面に形成された雄ネジにねじり合わされるナット23と、同じく雌コーン21の外周面に形成された雄ネジにねじり合わされるととともに、拡幅部分に配置される新たな緊張材4の端部と接続されるカプラー25と、を備えている。

0027

上記雌コーン21に設けられた中空孔は、緊張材3が引っ張られる方向の上流側から下流側に向かって内径が縮小するものとなっている。一方、雄コーン22は複数に分割されたくさび状の部材であり、緊張材3との当接面に凹凸が形成されて緊張材3との間ですべりが生じにくくなっている。この雄コーン22を緊張材3が引っ張られる方向Aの上流側から緊張材3と雌コーン22の内周面との間に押し入れ図6(b)に示すように雌コーン21の外周面に緊張用ロッド26をねじり合わせて緊張することができる。緊張は、ジャッキチェア28を介してセンターホールジャッキ27を支圧板24に当接し、緊張用ロッド26を把持して行うことができる。これにより緊張材3とともに雄コーン22が雌コーン21の中空孔に強く引き入れられ、緊張材3と雌コーン21とが強固に固定される。そして、さらに緊張してナット23を回転させ、支圧板24に当接させることによって既存の緊張材3に再び緊張力を導入した状態で定着することができる。

0028

雌コーン21にねじり合わされるカプラー25は、拡幅部分に配置する新たな緊張材4が端部に雄ネジを有するものであるときには、図6(a)に示すように拡幅部分の緊張材4がねじり合わされる雌ネジ部を有するものとする。また、鋼より線等のくさびで定着される緊張材が用いられるときには、上記既存の緊張材3を把持するものと同様の雌コーンと雄コーンとを用い、同様に外周面に形成された雄ネジ部にねじり合わせることができる。また、カプラーが新たな緊張材に固着された雌コーンに係止されるものを採用することもできる。

0029

既存の緊張材3に接続具20が装着され、拡幅部分に配置する緊張材4が接続されると拡幅部分の型枠(図示しない)を設け、鉄筋(図示しない)を組み立てて、図4(c)、図4(d)に示すように、拡幅部分2bのコンクリートを打設する。そして、コンクリートが硬化した後に拡幅部分の緊張材4を緊張し、定着具6によって定着する。

0030

このように床版を拡幅することにより、既存の床版2aから拡幅部分の床版2bまで連続する緊張材が配置され、既存の床版2aから拡幅部分の床版2bにかけて連続するようにプレストレスが導入される。これにより、既存の床版2aの側縁部で損傷が生じたり、複雑な応力状態が発生したりするのを抑制することができる。また、拡幅工事施工にあっては、既存の床版2aの広い範囲でプレストレスを維持して橋梁を供用することができる。そして、拡幅する側の側縁付近でコンクリートをはつり、既存の緊張材3を露出させて中間定着具10で定着するので、コンクリートをはつる範囲を少なく抑えることができるとともに、供用が制限される範囲を少なく抑えることができる。

0031

なお、本発明に係る床版の拡幅方法は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で適宜に異なる態様で実施することができる。
例えば、中間定着具や接続具は、既存の緊張材及び拡幅部に用いる緊張材の種類等によって適宜に態様の異なるものを用いることができる。

0032

図7は、本発明の床版の拡幅方法で用いることができる中間定着具の他の例を示す側面図、正面図及び平面図である。
この中間定着具30は、図5に示す中間定着具10と同様に、二つの半割ブロック32,33からなる定着ブロック31と、二つの半割ブロック32,33を互いに結合して一体とする結合手段である複数のボルト34とを備えるものである。そして、二つの半割ブロック32,33の接合部分には緊張材3を挿通する中空孔35が形成されている。この中空孔35内に挿通される緊張材3に定着ブロック31を固定する手段が、本例では中空孔35内に充填される充填材36となっている。充填材36はモルタル等を用いることができる。中空孔35の内径は緊張材3が引っ張られる方向Aに縮小していることにより、緊張材3が引っ張られたときに中空孔35の内周面から緊張材3の中心に向かって圧縮力が作用し、緊張材3をしっかりと把持するものとなっている。
中空孔35の内径は緊張材3の軸線方向に均等なものとしてもよいが、このときには充填材として膨張性を有するものを用いるのが望ましい。充填後の硬化時に生じる膨張拘束されることによる圧縮力で緊張材を強く把持するものである。

0033

図8は、本発明の床版の拡幅方法で用いることができる接続具の他の例を示す断面図である。
この接続具40は、既存の床版に配置された緊張材7として外径が5mmから8mm程度の鋼線束ねたものが用いられ、拡幅部分の床版に配置する緊張材8として鋼より線が用いられるときに採用することができるものである。
この接続具40は、既存の床版に配置されている緊張材7のそれぞれの鋼線7aが結合される鋼ブロック41と、この鋼ブロック41に設けられた鋼線挿通孔のそれぞれに装着されて鋼線7aを鋼ブロック41に固定するくさび42と、上記鋼ブロック41に連結されるロッド43と、上記ロッド43と連結される円筒状の部材であって、拡幅部分の緊張材8が結合される鋼スリーブ44と、この鋼スリーブ44の中空孔に挿入された拡幅部分の緊張材8を固定するくさび45と、で主要部が構成されている。

0034

上記鋼ブロック41は、鋼線7aの本数に対応した数の鋼線挿通孔を有しており、鋼線7aのそれぞれを挿通し、鋼線挿通孔の内周面と鋼線7aとの間にくさび42を差し入れることによって鋼線7aが鋼ブロック41に結合される。
上記ロッド43は、一端側に設けられた雄ネジ部を鋼ブロック41に設けられている雌ネジ部にねじ込んで結合されている。ロッド43の他端側の雄ネジ部は鋼スリーブ44の中空孔に形成された雌ネジ部にねじ込んで該鋼スリーブ44と連結されている。
鋼スリーブ44の中空孔は、床版を拡幅する側の端面に向かって内径が縮小するものとなっている。この部分の内周面と中空孔内に挿入された緊張材8との間にくさび45を差し入れて鋼スリーブ44と拡幅部分の緊張材8とが結合されている。
なお、図8中の符号47は、バネ46を介してくさび42が鋼線挿通孔から抜け出すのを押さえ付ける押さえ板である。

0035

図8に示すように、拡幅部分に配置する緊張材8として鋼より線が用いられていると、緊張力の導入によって鋼より線の撚り緩和される、いわゆる撚り戻しが生じ、接続具40が緊張材8の軸線回りに回転する虞がある。鋼より線から回転しようとする力が伝達されるとロッド43と鋼スリーブ44とをねじり合わせた部分、又はロッド43と鋼ブロック41とをねじり合わせた部分にゆるみが生じたり、既存の緊張材7が備える複数の鋼線7aがねじれたりすることがある。これを抑止するための回転拘束部材が設けられている。回転拘束部材は上記鋼スリーブ44に固定された第1の角形管部材48と、床版のコンクリートに固定された第2の角形管部材49とを備え、第1の角形管部材48が第2の角形部材49の内側に挿入されている。これにより、緊張材8の軸線方向に接続具40と床版のコンクリートとが相対的に移動するのを許容するとともに、緊張材8の軸線回りに接続具40が回転するのを拘束するものとなっている。

0036

一方、以上に説明した実施形態ではコンクリートの床版の張り出した部分を延長するように拡幅するものであるが、このように床版を拡幅するものに限定されず、拡幅することによって張り出し長が大きくなるときには、図9に示すような態様で床版を拡幅することもできる。
図9(a)に示す例は、拡幅した床版51の下側を増厚又は部分的に増厚したリブ52を設けて補強するものである。また、図9(b)に示すように張り出し部分に隣接する桁55の下部から斜め支持材54によって拡幅した床版53を支持することもできる。さらに、図9(c)に示す例は、床版56とともに桁57を増設して床版50を拡幅するものである。

0037

1:主桁, 2:床版, 2a:既存の床版, 2b:床版の拡幅部分, 3:既存の緊張材, 4:拡幅部分の緊張材, 5:既存の定着具, 6:拡幅部分の定着具, 7:既存の緊張材, 8:拡幅部分の緊張材,
10:中間定着具, 11:第1の半割ブロック, 12:第2の半割ブロック, 13:定着ブロック, 14:ボルト, 15:くさび, 16:中空孔, 17:ボルト孔, 18:ボルト孔,
20:接続具, 21:雌コーン, 22:雄コーン, 23:ナット, 24:支圧板, 25:カプラー, 26:緊張用ロッド, 27:センターホールジャッキ, 28:ジャッキチェア,
30:中間定着具, 31:定着ブロック, 32:第1の半割ブロック, 33:第2の半割ブロック, 34:ボルト, 35:中空孔, 36:充填材,
40:接続具, 41:鋼ブロック, 42:くさび, 43:ロッド, 44:鋼スリーブ, 45:くさび, 46:ばね, 47:押さえ板, 48:第1の角形管部材, 49:第2の角形管部材,
50:既存の床版, 51:拡幅した床版, 52:リブ, 53:拡幅した床版, 54:斜め支持材, 55:桁, 56:拡幅した床版, 57:増設した桁

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