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図面 (20)

課題

抗原相補的親和性分子によって結合されるポリマーを含む、免疫原性多重抗原を提示する系の提供。

解決手段

ポリマーは、多糖、または、同じもしくは異なる病原体由来するタンパク質もしくはペプチド抗原間接的に連結された抗原性多糖であり得る。本免疫原性組成物は、1種または複数種の抗原に対する体液性および細胞性免疫応答の両方を同時に誘発することができる。

概要

背景

ワクチンは、微生物感染ウイルス感染、および癌を含む、多様な疾患の予防、ならびにそれらに対する処置を提供する。しかしながら、現在の多糖ベースのワクチンは、最も脆弱集団においては、常に有効であるわけではない。例えば、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumonia)(肺炎球菌)およびチフス菌(Salmonella typhi)感染は、先進途上国において、小児に関する2つの主要な疾患である。腸チフスに関して、認可されたVi多糖ワクチンは、2未満の小児においては無効である。それにもかかわらず、定着または疾患の予防に対する多糖ベースのワクチンおよび受動的免疫化成功は、特に、肺炎連鎖球菌によって引き起こされる疾患を制御する上で、莢膜抗体の重要性を実証している。さらに、動物およびヒトの両方における研究は、肺炎球菌ワクチン接種から誘発される抗体が、肺炎球菌疾患に進行する、鼻咽頭(NP)肺炎球菌定着を防ぐことができるということを実証する。

現在の多糖肺炎球菌ワクチンの制限は、抗莢膜抗体による防護が、その血清型特異性によって制限されるということである。例えば、7価肺炎球菌共役ワクチン(PCV7)は、ワクチンタイプ(VT)株による侵襲性肺炎球菌疾患の発生を有意に低減したが、最近の研究は、非VT血清型が、徐々にVT肺炎球菌集団に取って代わっており、潜在的にワクチンの有用性を制限しているということを示している。これは、肺炎球菌定着を、保存された抗原での免疫化によって予防することができるかどうかの評価につながっている。特に、いくつかの肺炎球菌タンパク質は、肺炎球菌定着の動物モデルにおいて、ワクチン候補として評価されている。これらのタンパク質のうちの一部での粘膜免疫化は、全身性および粘膜抗体を誘発し、肺炎球菌疾患および定着に対する防護を付与することが示されている。全ての肺炎球菌血清型に対する頑強細胞および体液性免疫応答の両方を高めることが可能な、肺炎球菌多糖およびタンパク質の両方を含む、免疫原性組成物に対する必要性が存在する。

さらに、先天性免疫応答は、微生物病原体に対する、迅速で、かつ通常、有効な防御を提供する。この応答は、病原体と結合した分子細胞認識炎症性メディエータの産生および放出を促すこと、白血球動員、ならびに抗微生物エフェクタ活性化を含む。少なくとも11種が哺乳類に関しては説明されている、Toll様受容体TLR)は、多種多様な病原体結合分子識別し、防護応答を誘発することが可能である。例えば、TLR4は、グラム陰性細菌からのもの、呼吸器合胞体ウイルスFタンパク質、およびグラム陽性細菌コレステロール依存性細胞溶解素(CDC)を含む、多くの微生物生成物を認識する。さらに、TLR2は、多数の微生物および合成化合物を認識する。このため、かかるTLRアゴニスト包含は、ワクチンに対する免疫応答を増強し得る。肺炎球菌定着および疾患といった感染に対して先天性免疫応答(TLR媒介性またはその他)を誘発することによって、ワクチンの有効性を改善する必要性が依然として存在する。

概要

抗原が相補的親和性分子によって結合されるポリマーを含む、免疫原性多重抗原を提示する系の提供。ポリマーは、多糖、または、同じもしくは異なる病原体に由来するタンパク質もしくはペプチド抗原間接的に連結された抗原性多糖であり得る。本免疫原性組成物は、1種または複数種の抗原に対する体液性および細胞性免疫応答の両方を同時に誘発することができる。

目的

本発明の実施形態は、抗原でもあり得る、多糖といったポリマーに結合された、少なくとも1つのタンパク質またはペプチド抗原を含む、免疫原性マクロ複合体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

本明細書に記載の発明。

技術分野

0001

政府支援
本発明は、米国国立衛生研究所から与えられた認可番号第AI067737−01号および第AI51526−01号の下、政府支援により行われた。米国政府は、本発明において、一定の権利を有する。

0002

関連出願の相互参照
本出願は、35 U.S.C.§119(e)の下、2011年5月11日出願の米国仮出願第61/484,934号、2012年3月8日出願の米国仮出願第61/608,168号、および2012年3月13日出願の米国仮出願第61/609,974号の恩典を主張し、これらの各々の内容は、それらの全体として、参照することにより、本明細書に完全に組み込まれる。

0003

本発明は、分子遺伝学免疫学、および微生物学に関する。本出願は、概して、免疫原性組成物の調製のための組成物および方法を対象とする。より具体的には、本発明の実施形態は、抗原でもあり得る、多糖といったポリマーに結合された、少なくとも1つのタンパク質またはペプチド抗原を含む、免疫原性マクロ複合体を提供する。一部の実施形態において、この複合体は、相乗体液性および細胞性免疫応答を付与するように、ワクチンといった免疫原性組成物として使用することができ、ならびに一部の実施形態において、病原体、例えば病原体の致死的感染および粘膜輸送に対する相乗的抗体および細胞媒介防護を誘発する。

背景技術

0004

ワクチンは、微生物感染ウイルス感染、および癌を含む、多様な疾患の予防、ならびにそれらに対する処置を提供する。しかしながら、現在の多糖ベースのワクチンは、最も脆弱集団においては、常に有効であるわけではない。例えば、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumonia)(肺炎球菌)およびチフス菌(Salmonella typhi)感染は、先進途上国において、小児に関する2つの主要な疾患である。腸チフスに関して、認可されたVi多糖ワクチンは、2未満の小児においては無効である。それにもかかわらず、定着または疾患の予防に対する多糖ベースのワクチンおよび受動的免疫化成功は、特に、肺炎連鎖球菌によって引き起こされる疾患を制御する上で、莢膜抗体の重要性を実証している。さらに、動物およびヒトの両方における研究は、肺炎球菌ワクチン接種から誘発される抗体が、肺炎球菌疾患に進行する、鼻咽頭(NP)肺炎球菌定着を防ぐことができるということを実証する。

0005

現在の多糖肺炎球菌ワクチンの制限は、抗莢膜抗体による防護が、その血清型特異性によって制限されるということである。例えば、7価肺炎球菌共役ワクチン(PCV7)は、ワクチンタイプ(VT)株による侵襲性肺炎球菌疾患の発生を有意に低減したが、最近の研究は、非VT血清型が、徐々にVT肺炎球菌集団に取って代わっており、潜在的にワクチンの有用性を制限しているということを示している。これは、肺炎球菌定着を、保存された抗原での免疫化によって予防することができるかどうかの評価につながっている。特に、いくつかの肺炎球菌タンパク質は、肺炎球菌定着の動物モデルにおいて、ワクチン候補として評価されている。これらのタンパク質のうちの一部での粘膜免疫化は、全身性および粘膜抗体を誘発し、肺炎球菌疾患および定着に対する防護を付与することが示されている。全ての肺炎球菌血清型に対する頑強な細胞および体液性免疫応答の両方を高めることが可能な、肺炎球菌多糖およびタンパク質の両方を含む、免疫原性組成物に対する必要性が存在する。

0006

さらに、先天性免疫応答は、微生物病原体に対する、迅速で、かつ通常、有効な防御を提供する。この応答は、病原体と結合した分子細胞認識炎症性メディエータの産生および放出を促すこと、白血球動員、ならびに抗微生物エフェクタ活性化を含む。少なくとも11種が哺乳類に関しては説明されている、Toll様受容体TLR)は、多種多様な病原体結合分子識別し、防護応答を誘発することが可能である。例えば、TLR4は、グラム陰性細菌からのもの、呼吸器合胞体ウイルスFタンパク質、およびグラム陽性細菌コレステロール依存性細胞溶解素(CDC)を含む、多くの微生物生成物を認識する。さらに、TLR2は、多数の微生物および合成化合物を認識する。このため、かかるTLRアゴニスト包含は、ワクチンに対する免疫応答を増強し得る。肺炎球菌定着および疾患といった感染に対して先天性免疫応答(TLR媒介性またはその他)を誘発することによって、ワクチンの有効性を改善する必要性が依然として存在する。

0007

本発明は、ワクチンにおいて有用なものといった、免疫原性組成物の産生に対して有用な、免疫原性多重抗原を提示する系(MAPS)を提供する。特に、本発明は、少なくとも1つのタイプのポリマー、例えば、任意で、抗原性であり得る多糖;少なくとも1つの抗原性タンパク質またはペプチド;ならびに第1の親和性分子および相補的親和性分子が、ポリマーと抗原性タンパク質またはペプチドとの間の間接的連結として働くような、(i)ポリマーと結合した第1の親和性分子と(ii)タンパク質またはペプチドと結合した相補的親和性分子とを含む少なくとも1つの相補的親和性分子対を含む免疫原性複合体を含む組成物に関する。したがって、ポリマーは、少なくとも1つ、または少なくとも2つ、または複数の同じもしくは異なるタンパク質またはペプチド抗原を結合させることができる。一部の実施形態において、ポリマーは、抗原性である、例えば、ポリマーは、肺炎球菌莢膜多糖である。一部の実施形態において、タンパク質またはペプチド抗原は、組み換えタンパク質またはペプチド抗原である。

0008

本明細書において開示される免疫原性組成物は、同時に、1種または複数種の抗原に対する体液性および細胞応答の両方を誘発することができる。免疫原性組成物は、長期にわたる記憶応答を提供し、潜在的に、将来の感染から対象を保護する。これは、機能的抗多糖抗体の高い力価を高め、かつ従来の共役ワクチンによって誘導される抗体レベルと同様であるかまたは遜色がない、単一の免疫原性組成物を可能にする。さらに、特定の担体タンパク質に対する制限がなく、頑強な抗多糖抗体応答を生成するように、MAPS構築物において、種々の抗原タンパク質を使用することができる。さらに、強力な抗体応答およびTh17/Th1応答は、MAPS組成物を介して提示される複数のタンパク質抗原に特異的である。これは、1つの構築物で2つの形態の免疫を誘発するための手段として、主要な利点を提示する。タンパク質担体に結合された抗原性多糖に対する、より従来的な免疫応答に加えて、本発明は、全身注射されたタンパク質に対するT細胞応答、ならびにより具体的には、Th17およびTh1応答を提供する。さらに、本免疫原性組成物は、ポリマーバックボーン上へリガンドを組み込むことができる。これは、タンパク質/ポリマー比率、複合体サイズを修正することによって、またはTLR2/4リガンド等といった特定の共刺激因子を組成物に組み込むことによって、特定のB細胞またはT細胞応答を増強する潜在性を提供する。

0009

タンパク質の厳しい処理を含む、典型的な共役技術と比較して、本方法は、ペプチド抗原の他の修飾の変性リスクを回避する。これは、含まれたタンパク質の抗原性を保存する実質的な利点を提供し、タンパク質自体が、(単に担体というよりもむしろ)抗原として働く可能性を増加させる。同様に、本方法は、重度化学架橋がないため、多糖バックボーンの不必要な修飾/損傷を回避し、ビオチン化を、多糖の特定の官能基と反応するように正確に制御することができ、ビオチン化レベルを容易に調節することができる。これは、低減された免疫原性および防護を引き起こし得る、重要な側鎖またはエピトープへの損傷をもたらす共役の典型的なプロセスを回避する上で有利である。

0010

親和性ベースアセンブリは、免疫原性組成物の容易かつ高度に柔軟性のある調製物を提供する。それは高度に特異的かつ安定的であり、それは、数か月間、低温にとどまること、およびその効力を保持することができる。組み立てプロセスは、高い再現性を確実とするのに十分単純であり、数ステップが必要とされるに過ぎず、これは、ロット間の変動のリスクを低減し、大いに産業的に有利である。MAPSアセンブリは、低濃度のタンパク質および多糖(0.1mg/ml等)でさえも高度に効率的であり(95%以上)、これは、共役体製造における非効率性(典型的に、効率性は<50%の範囲内である)が、主要な障害、およびワクチンの高い費用の理由を表すため、主要な利点である。製剤化に関して:最終生成物の組成物および物理的特性を調節することは容易である。複合体におけるタンパク質:ポリマー比率は、調節可能であり、ポリマーの適度なビオチン化により、タンパク質:ポリマーは、10:1(w/w)以上とすることができ、反対に、比率は、かかることが、免疫学的目標に基づいて、関心対象である場合、1:10以下とすることができる。さらに、免疫原性MAPS組成物のサイズは、ポリマーサイズの選択によって調節することができる。MAPSを作製する方法は、ほとんど修飾を伴わずに、タンパク質およびポリマーを組み合わせる上での容易性を提供する。単一の免疫原性構築物における、同じまたは異なる病原体(例えば、肺炎球菌および結核)からの複数のタンパク質抗原を負荷することによる、最終生成物の可能な多価は、2つ以上の疾患に対して、対象を免疫化するために必要とされるワクチンの数を減少させるために使用することができる組成物を提供する。さらに、MAPS組成物は、高度に安定的であり、煮沸後のみに解離し、4℃で何か月後も免疫原性を維持する。MAPS複合体の免疫原性は、抗原性タンパク質またはペプチド構成要素の安定性によって制限され得、この安定性は、MAPS複合体における包含によって延長され得る。本明細書において使用される特異的な抗原は、室温で、かつ少なくとも1つの凍結融解サイクル後、安定性を呈した。これは、「コールドチェーン」が慎重に維持されない場合に支障を来す現在のワクチンに勝る重要な利点を提供する。

0011

したがって、本発明の一態様は、ポリマーと、少なくとも1つのタンパク質またはペプチド抗原と、少なくとも1つの相補的親和性分子対とを含む免疫原性組成物に関し、該相補的親和性分子対は、第1の親和性分子が相補的親和性分子と結合する時にそれが間接的に抗原をポリマーに連結するように、ポリマーと結合する第1の親和性分子と、タンパク質またはペプチド抗原と結合する相補的親和性分子とを含む。

0012

一部の実施形態において、第1の親和性分子は、架橋試薬、例えば、CDAP(1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート)、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム臭化シアン;または重炭酸アンモニウムヨード酢酸より選択される架橋試薬で、ポリマーに架橋される。一部の実施形態において、第1の親和性分子は、カルボキシルヒドロキシルアミノフェノキシルヘミアセタール、およびポリマーのメルカプト官能基に架橋される。一部の実施形態において、第1の親和性分子は、ポリマーに共有結合される。

0013

一部の実施形態において、第1の親和性分子は、ビオチンもしくはその誘導体、またはビオチンと類似の構造もしくは物理的特性を有する分子、例えば、アミン−PEG3−ビオチン((+)−ビオチン化−3−6,9−トリキサウンデカンジアミン)もしくはその誘導体である。

0014

一部の実施形態において、免疫原性組成物のタンパク質またはペプチド抗原は、相補的親和性結合分子に融合される、抗原性タンパク質またはペプチドを含む、融合タンパク質である。融合体は、遺伝子構築物、即ち、組み換え融合ペプチドまたはタンパク質であり得る。一部の実施形態において、抗原は、融合タンパク質として、相補的親和性分子に共有結合することができる。代替的な実施形態において、抗原は、相補的親和性分子に非共有結合により結合される。

0015

一部の実施形態において、相補的親和性分子は、ビオチン結合タンパク質、またはその誘導体、もしくは機能部分である。一部の実施形態において、相補的親和性分子は、例えば、リズアビジン(rhizavidin)またはその誘導体であるが、これに限定されない、アビジン様タンパク質、またはその誘導体、もしくは機能部分である。一部の実施形態において、相補的親和性分子は、アビジンもしくはストレプトアビジン、またはその誘導体もしくは機能部分である。

0016

一部の実施形態において、分泌シグナルペプチドは、アビジン様タンパク質のN末端に位置する。当業者既知の任意のシグナル配列を使用することができ、一部の実施形態において、シグナル配列は、

またはその誘導体、もしくは機能部分である。一部の実施形態において、抗原は、フレキシブルリンカーペプチドを介して、相補的親和性分子に融合することができ、フレキシブルリンカーペプチドは、抗原を相補的親和性分子に結合させる。

0017

一部の実施形態において、免疫原ポリマー構成要素は、生きた生物体由来するポリマー、例えば、多糖を含む。一部の実施形態において、ポリマーは、天然源から精製および単離することができるか、またはそれは、天然組成物/構造と同様に合成することができるか、またはそれは、合成(例えば、人工組成物/構造との)ポリマーとすることができる。一部の実施形態において、ポリマーは、細菌、古細菌、もしくは真菌のような真核細胞昆虫、植物、またはそれらのキメラから成る群より選択される生物体に由来する。一部の実施形態において、ポリマーは、病原性細菌に由来する多糖である。特定の実施形態において、多糖は、肺炎球菌莢膜多糖、肺炎球菌細胞壁多糖、またはチフス菌Vi多糖である。

0018

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物のポリマーは、分岐鎖ポリマー、例えば、分岐多糖であるか、または代替的に、直鎖ポリマー、例えば、単一鎖ポリマー、例えば、多糖とすることができる。一部の実施形態において、ポリマーは、多糖、例えば、デキストランまたはその誘導体である。一部の実施形態において、ポリマー、例えば、デキストラン多糖は、425kD以上500kDa以下の、または、一部の実施形態においては、500kDaを超える平均分子量とすることができる。一部の実施形態において、ポリマー、例えば、デキストラン多糖は、60kD以上90kDa以下の、または、一部の実施形態においては、70kDaよりも小さな平均分子量とすることができる。デキストランポリマーは、ロイコノストック・メセントロイデス(Leuconostoc mesenteroides)といった細菌に由来し得る。

0019

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、少なくとも2つの抗原、または少なくとも3つの抗原、または少なくとも5つの抗原、または2〜10の抗原、または10〜15の抗原、または15〜20の抗原、または20〜50の抗原、または50〜100の抗原、または100超の抗原(各数値を含む)を含む。一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物が、少なくとも2つの抗原を含む場合、抗原は、同じ抗原または少なくとも2つの異なる抗原とすることができる。一部の実施形態において、抗原は、同じもしくは異なる病原体由来とすることができるか、または同じ抗原性タンパク質の異なるエピトープもしくは部分とすることができるか、または同じ病原体の異なる血清型もしくは季節性変型(例えば、インフルエンザウイルスA、B、およびC)に特異的である、同じ抗原とすることができる。

0020

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、病原性生物体または異常組織由来の抗原を含む。一部の実施形態において、抗原は、腫瘍抗原である。一部の実施形態において、抗原は、肺炎連鎖球菌、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)もしくは破傷風(M.tetanus)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、HIV、季節性もしくは流行性インフルエンザ抗原(H1N1もしくはH5N1等)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)、または淋菌(N.gonorrhoeae)、HPVクラミジアトラコマチス(Chlamydia trachomatis)、HSV、または他のヘルペスウイルス、またはプラスモジウムの抗原といった、病原体または寄生生物の抗原より選択される、少なくとも1つの抗原とすることができる。これらの抗原は、ペプチド、タンパク質、グリコタンパク質、または多糖を含んでもよい。一部の実施形態において、抗原は、トキソイドまたは毒素の部分である。

0021

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、例えば、Vi抗原(チフス菌莢膜多糖)、肺炎球菌莢膜多糖、肺炎球菌細胞壁多糖、Hib(ヘモフィルスインフルエンザ(Haemophilus influenzae)B型)莢膜多糖、髄膜炎菌莢膜多糖、炭疽菌(炭疽原因物質)の多糖、および他の細菌莢膜もしくは細胞壁多糖、またはこれらの任意の組み合わせといった、抗原性多糖を含む。多糖は、タンパク質構成要素、例えば、ウイルス由来のものといった、グリコタンパク質を有し得る。

0022

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、ポリマーまたは多糖と結合された、少なくとも1種の共刺激因子をさらに含み、共刺激因子は、直接的に、または間接的に結合することができる。例えば、一部の実施形態において、共刺激因子は、ポリマーに共有結合することができる。例えば、一部の実施形態において、共刺激因子は、第1の親和性分子に共有結合することができ、これは、次いで、ポリマーに架橋される。例えば、一部の実施形態において、共刺激因子は、共刺激因子をポリマーに連結するように、第1の親和性分子と結合する、相補的親和性分子に結合することができる。一部の実施形態において、共刺激因子は、アジュバントである。代替的な実施形態において、共刺激因子は、当業者に既知のいずれとすることもでき、任意の組み合わせ、例えば、限定することなく、Toll様受容体アゴニスト(TLR2、3、4、5 7、8、9等に対するアゴニスト)、NODアゴニスト、またはインフラマソームのアゴニストを含む。

0023

本発明の別の態様は、対象において免疫応答を誘発するように、対象に投与される、本明細書において開示される免疫原性組成物の使用に関する。一部の実施形態において、免疫応答は、抗体/B細胞応答、CD4+T細胞応答(Th1、Th2、およびTh17細胞を含む)、ならびに/またはCD8+T細胞応答である。一部の実施形態において、少なくとも1つのアジュバントは、免疫原性組成物とともに投与される。

0024

本発明の別の態様は、少なくとも1つの抗原に対して、対象において、免疫応答を誘導するための方法に関し、対象に、本明細書において開示される免疫原性組成物を投与することを含む。

0025

本発明の別の態様は、少なくとも1つの抗原に対して、動物、例えば、トリ、哺乳類、またはヒトにワクチン接種する方法に関し、本明細書において開示される免疫原性組成物を含むワクチン組成物を投与することを含む。

0026

本明細書において開示される全ての態様において、動物または対象は、ヒトとすることができる。一部の実施形態において、対象は、農業用もしくは非飼育用、または飼育用動物とすることができる。一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物を含むワクチン組成物は、皮下、鼻腔内、経口、下、内、直腸内、皮内、腹腔内、筋肉内注射を介して、または経皮免疫化のための皮膚パッチを介して、投与することができる。

0027

本明細書において開示される全ての態様において、免疫応答は、タンパク質/ペプチド抗原(複数を含む)に対する、抗体/B細胞応答、CD4+T細胞応答(Th1、Th2、およびTh17応答を含む)、またはCD8+T細胞応答である。一部の実施形態において、免疫応答は、ポリマー、例えば、肺炎球菌多糖に対する抗体/B細胞応答である。一部の実施形態において、少なくとも1つのアジュバントは、免疫原性組成物とともに投与される。

0028

本発明の別の態様は、病原体または免疫原性物質への曝露に対する診断における使用のための本明細書において開示される免疫原性組成物の使用に関する。

0029

本発明の別の態様は、本明細書において開示される免疫原性組成物を調製するためのキットに関する。例えば、かかるキットは、以下の材料のうちのいずれか1つ以上を備えることができる:ポリマー、例えば、複数の第1の親和性分子と架橋された多糖を含む容器;および第1の親和性分子と結合する、抗原と結合する相補的親和性分子を含む容器。

0030

別の実施形態において、キットは、ポリマー、例えば、多糖を含む容器;複数の第1の親和性分子を含む容器;および第1の親和性分子をポリマーに架橋するための架橋分子を含む容器を備えることができる。一部の実施形態において、キットは、ポリマーに追加することができる、少なくとも1種の共刺激因子を含むことができる。一部の実施形態において、キットは、架橋試薬、例えば、限定されないが、共同因子をポリマーまたは多糖に連結するためのCDAP(1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート)、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム;臭化シアン;重炭酸アンモニウム/ヨード酢酸を備える。一部の実施形態において、キットは、相補的親和性分子をタンパク質またはペプチド抗原に結合させるための手段をさらに備え、この手段は、架橋試薬による、または何らかの中間融合タンパク質によるものとすることができる。

0031

一部の実施形態において、キットは、タンパク質またはペプチド抗原親和性分子融合タンパク質を発現するための発現ベクター、例えば、相補的親和性分子との融合タンパク質として、タンパク質またはペプチド抗原を発現するための発現ベクターを含む容器を備えることができる。一部の実施形態において、ベクターは、リンカーペプチドに対する配列を任意に含むことができ、発現ベクターは、抗原と親和性分子との間に位置するリンカーペプチドを含む、抗原相補的親和性分子融合タンパク質を発現することができる。

0032

一部の実施形態において、キットは、第1の親和性分子と結合する相補的親和性分子を含む容器を任意に含むことができ、該相補的親和性分子は、ペプチド/タンパク質抗原と結合する。一部の実施形態において、キットは、例えば、本明細書において開示される架橋試薬、または二価抗体もしくは抗体フラグメントといった、他の中間タンパク質を使用して、相補的親和性分子を抗原に結合させるための手段をさらに備えることができる。

0033

本明細書において開示される免疫原性組成物を用いて、対象、例えば、哺乳類、例えば、ヒトにワクチン接種する方法もまた、本明細書において提供され、該方法は、本明細書において開示されるワクチン組成物を対象に投与することを含む。
[本発明1001]
ポリマーと、
少なくとも1つの抗原と、
前記ポリマーと結合した第1の親和性分子、および
前記抗原と結合した相補的親和性分子
を含む、少なくとも1つの相補的親和性分子対と
を含む、免疫原性組成物であって、
前記抗原および前記ポリマーを連結するように、前記第1の親和性分子が、前記相補的親和性分子と結合している、組成物。
[本発明1002]
前記ポリマーが、多糖である、本発明1001の組成物。
[本発明1003]
前記ポリマーが、ポリエチレングリコールである、本発明1001の組成物。
[本発明1004]
前記第1の親和性分子が、前記ポリマーに架橋されている、本発明1001の組成物。
[本発明1005]
前記第1の親和性分子が、CDAP(1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート);EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩);シアノ水素化ホウ素ナトリウム;臭化シアン;および重炭酸アンモニウム/ヨード酢酸から成る群のうちの任意のものより選択される架橋試薬を使用して、前記ポリマーに架橋されている、本発明1001の組成物。
[本発明1006]
前記第1の親和性分子が、前記ポリマーのカルボキシル、ヒドロキシル、アミノ、フェノキシル、ヘミアセタール、メルカプト官能基に架橋されている、本発明1001の免疫原性組成物。
[本発明1007]
前記第1の親和性分子が、前記ポリマーに共有結合されている、本発明1001の組成物。
[本発明1008]
前記相補的親和性分子対が、ビオチン/ビオチン結合タンパク質、抗体/抗原、酵素基質受容体/リガンド、金属/金属−結合タンパク質炭水化物/炭水化物 結合タンパク質、脂質/脂質−結合タンパク質、Hisタグ/Hisタグ−結合物質から成る群より選択され得る、本発明1001の組成物。
[本発明1009]
前記第1の親和性分子が、ビオチン、またはその誘導体もしくは模倣分子である、本発明1001〜1008のいずれかの組成物。
[本発明1010]
前記ビオチン誘導体が、アミン−PEG3−ビオチン((+)−ビオチン化−3−6,9−トリキサウンデカンジアミン)である、本発明1009の組成物。
[本発明1011]
前記抗原が、タンパク質親和性結合分子に融合した抗原を含む融合タンパク質である、本発明1001〜1010のいずれかの組成物。
[本発明1012]
前記抗原が、前記相補的親和性分子に非共有結合により結合されている、本発明1001〜1011のいずれかの組成物。
[本発明1013]
前記抗原が、融合タンパク質として、前記相補的親和性分子に共有結合されている、本発明1001〜1012のいずれかの組成物。
[本発明1014]
前記相補的親和性分子が、ビオチン結合タンパク質、またはその誘導体もしくは機能部分である、本発明1001〜1013のいずれかの組成物。
[本発明1015]
前記相補的親和性分子が、アビジン様タンパク質、またはその誘導体である、本発明1001〜1014のいずれかの組成物。
[本発明1016]
前記アビジン様タンパク質が、リズアビジン(rhizavidin)、またはその誘導体である、本発明1001〜1015のいずれかの組成物。
[本発明1017]
前記アビジン様タンパク質が、アビジン、またはストレプトアビジン、またはそれらの誘導体である、本発明1001〜1016のいずれかの組成物。
[本発明1018]
分泌シグナルペプチドが、前記アビジン様タンパク質のN末端に位置する、本発明1001〜1017のいずれかの組成物。
[本発明1019]
前記分泌シグナル配列が、

またはその誘導体である、本発明1001〜1018のいずれかの組成物。
[本発明1020]
前記ポリマーまたは多糖が、生きた生物体から精製されるか、または合成のポリマーもしくは多糖である、本発明1001〜1019のいずれかの組成物。
[本発明1021]
前記生きた生物体が、細菌、古細菌、真核細胞、真菌、昆虫、植物、動物、またはそれらのキメラから成る群より選択される、本発明1001〜1020のいずれかの組成物。
[本発明1022]
前記ポリマーが、分岐鎖多糖である、本発明1001〜1021のいずれかの組成物。
[本発明1023]
前記ポリマーが、直鎖多糖である、本発明1001〜1022のいずれかの組成物。
[本発明1024]
前記多糖が、デキストランである、本発明1001〜1023のいずれかの組成物。
[本発明1025]
前記デキストランが、100kDa以上500kDa以下の平均分子量のデキストランである、本発明1001〜1024のいずれかの組成物。
[本発明1026]
前記デキストランが、50kDa以上300kDa以下の平均分子量のデキストランである、本発明1001〜1025のいずれかの組成物。
[本発明1027]
前記少なくとも2つの抗原が、異なる抗原である、本発明1001〜1026のいずれかの組成物。
[本発明1028]
前記少なくとも2つの抗原が、同じ抗原の異なる変異型である、本発明1001〜1027のいずれかの組成物。
[本発明1029]
前記少なくとも2つの抗原が、同じ抗原の異なるドメインまたは部分である、本発明1001〜1028のいずれかの組成物。
[本発明1030]
前記抗原に結合されるフレキシブルリンカーペプチドをさらに含み、該フレキシブルリンカーペプチドが、前記抗原を前記相補的親和性分子に結合させる、本発明1001〜1029のいずれかの組成物。
[本発明1031]
少なくとも2つの抗原を含む、本発明1001〜1030のいずれかの組成物。
[本発明1032]
少なくとも3つの抗原を含む、本発明1001〜1031のいずれかの組成物。
[本発明1033]
少なくとも5つの抗原を含む、本発明1001〜1032のいずれかの組成物。
[本発明1034]
2〜10の抗原を含む、本発明1001〜1030のいずれかの組成物。
[本発明1035]
10〜15の抗原を含む、本発明1001〜1033のいずれかの組成物。
[本発明1036]
15〜20の抗原を含む、本発明1001〜1033のいずれかの組成物。
[本発明1037]
20〜50の抗原を含む、本発明1001〜1033のいずれかの組成物。
[本発明1038]
50〜100の抗原を含む、本発明1001〜1033のいずれかの組成物。
[本発明1039]
100を超える抗原を含む、本発明1001〜1033のいずれかの組成物。
[本発明1040]
前記抗原が、病原性生物体に由来する、本発明1001〜1039のいずれかの組成物。
[本発明1041]
前記抗原が、腫瘍に由来する、本発明1001〜1040のいずれかの組成物。
[本発明1042]
前記抗原が、肺炎球菌抗原、結核抗原、炭疽抗原、HIV抗原、季節性もしくは流行性インフルエンザ抗原、インフルエンザ抗原、百日咳抗原、黄色ブドウ球菌抗原、髄膜炎菌抗原、ヘモフィルス抗原、HPV抗原、またはこれらの組み合わせから成る群より選択される、本発明1001〜1041のいずれかの組成物。
[本発明1043]
前記多糖が、Vi多糖、肺炎球菌莢膜多糖、肺炎球菌細胞壁多糖、ヘモフィルスインフルエンザb型多糖、髄膜炎菌多糖、および他の細菌莢膜または細胞壁多糖から成る群より選択される、本発明1001〜1042のいずれかの組成物。
[本発明1044]
前記ポリマーまたは多糖に結合される少なくとも1種の共刺激因子をさらに含む、本発明1001〜1043のいずれかの組成物。
[本発明1045]
前記共刺激因子が、Toll様受容体リガンドもしくはアゴニスト、NODリガンドもしくはアゴニスト、またはインフラマソームの活性化因子/アゴニストから成る群より選択される、本発明1001〜1044のいずれかの組成物。
[本発明1046]
前記共刺激因子が、直接的にポリマーに結合されるか、または、ポリマーに結合する第1の親和性分子と該共刺激因子に結合する相補的親和性分子とを含む相補的親和性分子対を介してポリマーに結合され、前記共刺激因子を前記ポリマーに連結するように、前記第1の親和性分子が、前記相補的親和性分子と結合している、本発明1044の組成物。
[本発明1047]
対象において、免疫応答を誘発するために使用される、本発明1001の組成物。
[本発明1048]
前記免疫応答が、抗体/B細胞応答である、本発明1047の組成物。
[本発明1049]
前記免疫応答が、前記ポリマーに対する抗体/B細胞応答である、本発明1048の組成物。
[本発明1050]
前記免疫応答が、前記ポリマーと結合する抗原に対する抗体/B細胞応答である、本発明1048の組成物。
[本発明1051]
前記免疫応答が、Th1、Th2、およびTh17応答を含む、CD4+T細胞応答である、本発明1048のいずれかの組成物。
[本発明1052]
前記免疫応答が、前記ポリマーまたは多糖に特異的なCD4+T細胞応答である、本発明1051の組成物。
[本発明1053]
前記免疫応答が、前記ポリマーまたは多糖と結合する抗原に特異的なCD4+T細胞応答である、本発明1051の組成物。
[本発明1054]
前記免疫応答が、CD8+T細胞応答である、本発明1047の組成物。
[本発明1055]
前記免疫応答が、前記ポリマーまたは多糖に特異的なCD8+T細胞応答である、本発明1054の組成物。
[本発明1056]
前記免疫応答が、前記ポリマーまたは多糖と結合する抗原に特異的なCD8+T細胞応答である、本発明1054の組成物。
[本発明1057]
少なくとも1つのアジュバントをさらに含む、本発明1001〜1056のいずれかの組成物。
[本発明1058]
対象において、少なくとも1つの抗原に対する免疫応答を誘導するための方法であって、該対象に、本発明1001〜1057の組成物を投与することを含む、方法。
[本発明1059]
少なくとも1つの抗原担持病原体に対して、哺乳類にワクチン接種する方法であって、本発明1001〜1057の免疫原性組成物を投与することを含む、方法。
[本発明1060]
前記対象が、ヒトである、本発明1058または1059のいずれかの方法。
[本発明1061]
前記対象が、農業用または非飼育動物である、本発明1058または1059のいずれかの方法。
[本発明1062]
前記対象が、飼育動物である、本発明1058または1059のいずれかの方法。
[本発明1063]
前記投与が、皮下、鼻腔内、皮内、もしくは筋肉内注射を介するか、または経皮皮膚パッチを介する、本発明1058または1059のいずれかの方法。
[本発明1064]
前記免疫応答が、抗体/B細胞応答である、本発明1058の方法。
[本発明1065]
前記免疫応答が、Th1、Th2、またはTh17応答を含む、CD4+T細胞応答である、本発明1058の方法。
[本発明1066]
前記免疫応答が、CD8+T細胞応答である、本発明1058の方法。
[本発明1067]
病原体または免疫脅威への曝露に関する診断における使用のための、本発明1001〜1057のいずれかの組成物。
[本発明1068]
(ii)複数の第1の親和性分子と架橋された多糖を含む容器と、
(iii)前記第1の親和性分子と結合する相補的親和性分子を含む容器であって、該相補的親和性分子が抗原と結合する、容器と
を備える、キット。
[本発明1069]
前記相補的親和性分子を前記抗原に結合させるための手段をさらに備える、本発明1068のキット。
[本発明1070]
少なくとも1種の共刺激因子をさらに備える、本発明1068のキット。
[本発明1071]
前記共同因子を前記多糖に連結するための、CDAP(1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート)、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、臭化シアン、または重炭酸アンモニウム/ヨード酢酸から成る群より選択され得る架橋試薬をさらに備える、本発明1068〜1070のいずれかのキット。
[本発明1072]
(ii)ポリマーを含む容器と、
(iii)複数の第1の親和性分子を含む容器と、
(iv)前記第1の親和性分子を前記ポリマーに架橋するための架橋試薬を含む容器と
を備える、キット。
[本発明1073]
多糖である、本発明1072のキット。
[本発明1074]
前記架橋試薬が、CDAP(1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート)、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、臭化シアン、重炭酸アンモニウム/ヨード酢酸、およびその誘導体から成る群より選択され得る、本発明1072のキット。
[本発明1075]
抗原親和性分子融合タンパク質を発現するための発現ベクターを含む容器を任意で備える、本発明1072のキット。
[本発明1076]
前記発現ベクターが、リンカーペプチドに対する配列を任意で含むことができ、該発現ベクターが、抗原と前記親和性分子との間のリンカーペプチドを含む抗原親和性分子融合タンパク質を発現することができる、本発明1072のキット。
[本発明1077]
前記第1の親和性分子と結合する相補的親和性分子を含む容器を任意で備え、該相補的親和性分子が、抗原と結合する、本発明1072のキット。
[本発明1078]
前記相補的親和性分子を抗原に結合させるための手段をさらに備える、本発明1072のキット。

図面の簡単な説明

0034

多重抗原を提示する系(MAPS)の概略図である。MAPSは、アビジン−ビオチン対といった親和性対の安定した相互作用を介して、いくつかのタンパク質抗原を多糖または多糖抗原に結合させることによって作製される、複合体免疫原性組成物の新規プラットフォームを表す。MAPS複合体の一実施形態において、1つまたは異なる病原体からのタンパク質抗原は、アビジン様タンパク質に組み換え融合され、大腸菌において発現される。多様な病原体から選択され得る多糖バックボーンは、活性化試薬として、1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート(CDAP)もしくは1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩(EDC)を使用して、共刺激因子を伴って、もしくは伴わずに、ビオチン化および/または架橋される。MAPS複合体は、精製された融合抗原の1つまたは複数を、所望の比率で、ビオチン化された多糖と、単に混合およびインキュベートすることによって、容易に組み立てることができる。組み立てられたMAPS複合体は、ゲル濾過クロマトグラフィによって、サイズに従って精製/分離することができる。
多糖のビオチン化の例示的な例である、ビオチン誘導体の構造、すなわちアミン−PEG3−ビオチン((+)−ビオチン化−3−6,9−トリキサウンデカンジアミンとしても知られる);CDAPの構造;およびEDCの構造を示す。図はまた、活性化試薬としてCDAPを使用する(プロセス(1))、または活性化試薬としてEDCを使用する(プロセス(2))、多糖のビオチン化の方法に関する概略を示す。ビオチン化のための他の手順は、本発明の方法において網羅される。
図3A〜3Cは、組み換えリズアビジンおよびリズアビジン−抗原融合タンパク質の実施形態を示す。図3Aは、修飾されたリズアビジン(上)およびリズアビジン−抗原融合タンパク質(下)の構築の概略を示す。全ての構築物は、PET21bベクターにクローン化され、発現のために大腸菌BL21(DE3)株に形質転換された。図3Bは、精製された組み換えリズアビジン(rRhavi)のSDS−PAGEを示す。図3Cは、精製されたrhavi−抗原融合タンパク質のSDS−PAGEを示す。レーン1、rhavi−Pdt;レーン2、rhavi−PsaA;レーン3、rhavi−sp1733;レーン4、rhavi−sp1534;レーン5、rhavi−sp0435;レーン6、rhavi−sp1458;レーン7、rhavi−ESAT−6/Cfp10;レーン8、rhavi−TB9.8/TB10.4;レーン9、rhavi−MPT64;レーン10、rhavi−MPT83。
図4A〜4Cは、組み立てられた例示的なMAPSの溶出プロファイルを示す。図4Aについて、MAPSは、1mgのビオチン化されたデキストラン90(BD90、平均分子量60〜90KD)とともに、0.5mgの精製されたrRhaviを4℃で終夜インキュベートすることによって組み立てられ、次いで、superdex−200カラムに適用された。ピークAおよびピークBは、MAPS複合体を含有する溶出画分を示し、ピークCは、遊離rRhaviを含有する溶出画分を示した。
図4Bは、ピーク画分のSDS−PAGEを示す。全ての試料は、10mMのDTTを有するSDS試料緩衝液において煮沸された。
図4Cは、MAPS複合体の安定性を示す。等量の試料を処理し、次いで、SDS−PAGEに適用した。MAPS複合体は、還元試薬を含有するSDS試料緩衝液の処理後でさえも、無傷のままであり(レーン1)、煮沸後に破壊され得るに過ぎず、結合の安定性を証明する。レーン1、10mMのDTTを含有するSDS試料緩衝液で、室温で10分間処理されたMAPS;レーン2、DTTを有しないSDS試料緩衝液で処理され、10分間煮沸されたMAPS;レーン3、10mMのDTTを含有するSDS試料緩衝液で処理され、10分間煮沸されたMAPS。
異なる温度および異なる濃度のPSおよびタンパク質抗原での、MAPS複合体のアセンブリを示す。MAPS複合体は、広範な濃度の多糖(PS)またはタンパク質抗原(0.1mg/mlと低い)で、効果的に組み立てることができる。組み立ては、抗原の安定性に依存して、4℃(図5A)または25℃(図5B)での終夜のインキュベーションによって行うことができる。MAPS複合体の組み立て効率は、事前に試料を煮沸して、または煮沸せずに、組み立て混合物をSDS−PAGEに通すことによって推定することができる。煮沸処理をしないと、MAPS複合体に組み込まれたタンパク質抗原は、PS上にとどまり、このため、ゲル上で非常に大きな分子量の帯として現れ(MAPS/PS)、非結合タンパク質のみがゲル上でより下方に泳動し、抗原の予想された分子量において検出されるであろう(モノマーまたはダイマー位置)。煮沸前後のタンパク質抗原の帯の比較によって、MAPS複合体に組み立てられる抗原の割合(%)が推定され得る。一般的に、4℃での組み立て効率は、85%超であり、25℃では、95%〜99%に近い。
異なる比率のタンパク質対多糖で組み立てられる、MAPSの溶出プロファイルを示す。0.5mgの精製されたrRhaviを、それぞれ1mg、0.5mg、または0.1mgのBD90とともに、終夜インキュベートし、次いで、superdex200カラムを使用するゲル濾過クロマトグラフィに適用した。タンパク質対多糖のより高い比率で組み立てられるMAPS複合体は、より低い比率で組み立てられるものよりも、高い分子量を有すると考えられる。各試料に対するMAPS複合体を含有するピーク画分(矢印によって示される)を収集した。精製されたMAPS複合体におけるタンパク質対多糖の比率が測定され、投入比率に対する良好な相関を示した。
種々のサイズの多糖で組み立てられるMAPSの溶出プロファイルを示す。0.5mgの融合抗原を、425〜500KD(BD500)、150KD(BD150)、または60〜90KD(BD90)の平均分子量を有する0.25mgのビオチン化されたデキストランとともにインキュベートした。MAPS複合体を、Superpose 6カラムを使用して分離し、クロマトグラフィプロファイルは、より大きな多糖で組み立てられる複合体が、より大きなサイズを有したことを示した。
図8A〜8Dは、複数の抗原を用いたMAPSアセンブリを示す。図8Aは、異なる比率の2つの抗原を用いたMAPSアセンブリを示す。1:4、1:2、1:1、2:1、または4:1のモル比で混合される、2つの異なる肺炎球菌融合抗原rhavi−1652およびrhavi−0757とともに、ビオチン化された肺炎連鎖球菌(SP)血清型14莢膜多糖をインキュベートすることによって、二価MAPS複合体を調製した。SDS−PAGEは、MAPS複合体に組み込まれる各抗原の量が、投入比率に対して良好に相関したことを示した。図8B〜8Dは、2つ(2V、図8B)、3つ(3V、図8C)、または5つ(5V、図8D)の異なる肺炎球菌および/または結核抗原に接続する、ビオチン化された多糖(デキストラン、または血清型3肺炎球菌莢膜多糖)を用いて作製された多価MAPS複合体を示す。SDS−PAGEは、MAPS複合体に組み込まれる抗原を示した。全ての試料は、10mMのDTTを有するSDS試料緩衝液において煮沸された。
MAPS複合体を用いた免疫化が、多糖抗原に対する強力な抗体応答を誘導したことを示す。ビオチン化されたデキストラン(9A)、Vi多糖(9B)、または肺炎球菌細胞壁多糖(CWPS)(9C)から作製されたMAPS複合体で免疫化されたマウスは、アジュバント単独(Ag無し)または結合されていない多糖およびタンパク質の混合物(混合物)を受けた動物群と比較して、有意により高い量の抗多糖抗体を産生した。図9D〜9Fは、MAPS複合体が、抗PS Abの生成において、従来の共役ワクチンと遜色がないことを示す。MAPS複合体は、5つのタンパク質抗原を負荷したSP血清型1、5、14莢膜多糖(CPS)から作製した。マウスを、2週違いで2回、皮下的に、MAPSまたはPrevnar 13(登録商標)(肺炎球菌13価共役ワクチン[Diphtheria CRM197 Protein];Wyeth/Pfizer)(PCV13)を用いて免疫化し、ワクチン接種された血清型CPSに対する血清IgG抗体を、2回目の免疫化の2週後にELISAによって分析した。PCV13で免疫化されたマウスにおける抗CPSIgGの力価は、比較のために、任意に1200単位に設定した。全ての試験された血清型に関して、MAPS複合体での免疫化は、類似のレベル(血清型5)か、またはPCV13でのワクチン接種によって生成されたものよりもはるかに高いレベルの抗CPS IgG抗体(血清型1および血清型14)のいずれかを生成した。血清型1(図9D);血清型5(図9E);血清型14(図9F)。
異なる免疫化用量でのMAPSによって誘導された抗PS抗体を比較する。MAPS複合体は、5つのタンパク質抗原を負荷した血清型5 SP CPSから作製した。マウスに、2週違いで2回の免疫化のために、1用量あたり1μg〜16μgのPS含量でMAPS複合体を与えた。2回目の免疫化の2週後に血清型5 CPSに対する血清抗体を測定し、異なる免疫化群間で比較した。全ての用量において、MAPSでの免疫化は、血清型5 CPSに対する頑強なIgG抗体を誘導した。1用量あたり2μgのPSを与えることは、最も高い抗体力価を生成し、PS用量を16μgに増加することは、抗体力価を約4倍低減した。
図11は、MAPS複合体での免疫化によって生成される抗PS抗体が、体外の標的病原体の殺滅を促進することを示す。図11Aは、Vi発現細菌の抗体媒介殺滅を実証する。2つの他の群からではなく、MAPS複合体(バックボーンとしてViを使用する)で免疫化された動物からの血清は、インキュベーションの1時間内に、Vi発現株の強力な殺滅(90%超の殺滅)を示した。Alum(破線);混合物(黒い線);またはMAPS(灰色の線)で免疫化されたマウスからの血清。
図11B〜11Dは、MAPSで免疫化されたマウスからの血清のオプソニン食作用殺滅活性が、認可されたワクチンPCV13で免疫化されたマウスからの血清の殺滅活性に遜色がないことを実証する。好中球による肺炎球菌のオプソニン食作用殺滅を体外で媒介する上での、PCV13またはMAPSで免疫化されたマウスからの血清の能力を分析し、比較した。ヒト好中球を、HL−60細胞株における細胞から分化させた。オプソニン食作用殺滅は、37℃で1時間、血清を、異なる希釈において、血清型1(図11B)、血清型5(図11C)、または血清型13(図11D)肺炎球菌、および分化されたHL−60細胞とともにインキュベートすることによって行われた(子ウサギ補体の存在下)。混合物のアリコートを、生存細菌計測のために、インキュベーション後プレーティングした。オプソニン食作用殺滅単位は、細菌の50%の殺滅が観察される血清の倍希釈として定義された。全ての試験された血清型に関して、MAPSで免疫化されたマウスからの血清は、PCV13で免疫化されたマウスからの血清よりも少なくとも4倍高い殺滅活性(OPA力価)を示した。図11B〜11D:Alum(破線);PCV13(黒い線);またはMAPS(灰色の線)で免疫化されたマウスからの血清。
図11B続きを示す。
図11Cの続きを示す。
図12A〜12Dは、MAPS複合体での免疫化が、タンパク質抗原に対する頑強な抗体および細胞応答を誘導することを実証する。二価MAPS複合体は、ビオチン化されたデキストラン(BD500)、ならびに2つの肺炎球菌抗原、rhavi−Pdtおよびrhavi−PsaAから作製された。皮下ワクチン接種は、隔週で3回与えられた。図12Aは、最後の免疫化の2週後、PsaAまたはPdtに対して測定された血清IgG抗体の結果を示す。MAPS複合体で免疫化されたマウスは、混合物を受けたマウスよりも抗Pdtおよび抗PsaA抗体の有意に高い力価をもたらした。抗原特異的T細胞応答は、免疫化された動物の全血の体外刺激によって評価された。
IL−17A体外産生は、精製されたPsaA、Pdt、または肺炎球菌全細胞抗原(WCA)のいずれかとともに6日インキュベートされた血液試料において測定された。混合物で免疫化されたマウスと比較して、MAPS複合体を受けた動物は、有意により強力なIL−17A応答を示した。
FN−γ体外産生は、精製されたPsaA、Pdt、または肺炎球菌全細胞抗原(WCA)のいずれかとともに6日インキュベートされた血液試料において測定された。混合物で免疫化されたマウスと比較して、MAPS複合体を受けた動物は、有意により強力なIFN−γ応答を示した。
図12Dは、WCAの刺激によるIL−17AおよびIFN−γ産生の相関を示す。全てのパネルに関して、棒は、平均値標準偏差を表し、統計的分析は、Mann−Whitney試験を使用して、または相関のためにSpearman Rを使用して実施した。
異なるサイズにおけるMAPS複合体の免疫原性の評価を示す。MAPS複合体は、2つの肺炎球菌融合抗原、rhavi−PsaAおよびrhavi−Pdtから、かつバックボーンとして異なる長さのデキストランを使用して(BD500、425〜500kDaの分子量;BD90、60〜90kDaの分子量)作製された。デキストランに対する、かつ2つのタンパク質抗原PdTおよびPsaAに対する抗体応答、ならびに抗原特異的T細胞応答を、3回の免疫化後に測定および比較した。示されるように、より大きい複合体(MAPS BD500)で免疫化されたマウスは、類似のレベルの抗PsaAおよび抗Pdt抗体を生成したが(図13B)、より小さい複合体(MAPS BD90)を受けた動物よりも、抗デキストラン抗体の有意に高い力価(図13A)、ならびにIL−17A関連T細胞応答(図13C)を生成した。
MAPS複合体への共刺激因子(TLRリガンド)の添加が、IL−17AおよびIFN−γ関連T細胞応答を促進することを示す。MAPS複合体は、ビオチン化されたデキストランおよび1つの肺炎球菌タンパク質抗原、rhavi−0435から、追加のTLRリガンド/アゴニスト:rhavi−Pdt、TLR4リガンド;Pam3CSK4、TLR2アゴニストを伴って、または伴わずに、作製された。rhavi−Pdtの組み込みは、rhaviとビオチンとの間の親和性相互作用を介するが、Pam3CSK4は、デキストランバックボーンに共有連結される。免疫化は、3回、皮下に与えられ、0435タンパク質に対するT細胞応答を測定および比較した。TLR2アゴニスト、またはTLR4およびTLR2リガンドの組み合わせの添加は、タンパク質抗原に対するIL−17AおよびIFN−γ関連T細胞応答を有意に増強したことを示した。
図15は、多価肺炎球菌/結核菌(TB)組み合わせワクチンの例を示す。多価SP/TB組み合わせMAPSワクチンは、SP血清型3を使用すること、ならびに1つのSPタンパク質肺炎球菌溶血素トキソイド、Pdt)および6つのTBタンパク質(4つの融合構築物における)を負荷することによって調製した(図15A)。
SP/TB MAPSを用いたマウスの免疫化は、3型CPS(図15B左パネル)に対する、ならびにPdt(図15B右パネル)に対するIgG抗体の優れた力価を誘導した。
SP/TB MAPSを用いたマウスの免疫化は、血清型3肺炎球菌の致命的な肺感染からのマウスの100%の保護につながった(図15C)。
図15D〜15Jは、SP/TB MAPSを用いたワクチン接種によって誘導されたB細胞およびT細胞免疫B抗原を示す。図15Dは、異なるTBタンパク質抗原に対する抗体応答を示す。
図15Eは、精製されたTBタンパク質抗原を用いた体外刺激後、MAPSで免疫化されたマウスからの全血試料における、強力なIL−17A関連T細胞応答を示す。
図15Fは、精製されたTBタンパク質抗原を用いた体外刺激後、MAPSで免疫化されたマウスからの全血試料における、強力なIFN−γ関連T細胞応答を示す。
図15Gは、精製されたTBタンパク質抗原の混合物に対する、またはTB全細胞抽出物に対する、MAPSで免疫化された動物からの脾細胞のIL−17A関連T細胞応答を示す。
図15Hは、精製されたTBタンパク質抗原の混合物に対する、またはTB全細胞抽出物に対する、MAPSで免疫化された動物からの脾細胞のIFN−γ関連T細胞応答を示す。
図15Iおよび15Jは、MAPSを用いた免疫化によって誘導されたTB特異的記憶/エフェクタT細胞に関するさらなるデータを提供する。結果は、CD8+T細胞ではなくCD4+T細胞の枯渇が、TB抗原特異的サイトカイン産生において有意な影響を及ぼすことを示し、MAPSワクチンを用いた免疫化が、主にCD4+T細胞(Tヘルパー細胞)免疫応答を感作したことを示した。
図15Iの続きを示す。
図16は、プロトタイプMAPSベースの多価免疫原性組成物が、肺炎球菌の侵襲性感染および鼻咽頭定着を予防することを実証する。多価SP MAPSは、バックボーンとしてSP細胞壁多糖(CWPS)を使用して作製され、5つの肺炎球菌タンパク質抗原が負荷された(図16A)。マウスは、このSP MAPSで3回、2週違いで免疫化され、肺炎球菌に対する血清抗体および特異的T細胞応答を、最後の免疫化の2週後に分析した。
図16Bは、CWPS(左パネル)に対する、または肺炎球菌全細胞抗原(WCA)(右パネル)に対する、血清IgG抗体を示す。SP MAPSで免疫化されたマウスは、アジュバント単独(Ag無し)または非結合PS/タンパク質混合物(混合物)を受けた対照群におけるマウスよりも、CWPSまたはWCAのいずれかに対する抗体の有意に高い力価をもたらした。
図16Cは、SP MAPSを用いたワクチン接種によって誘導されたSP特異的T細胞応答を示す。異なる免疫化群のマウスからの末梢血液は、精製された肺炎球菌タンパク質(抗原混合)またはWCAのいずれかで刺激された。対照群からではなくMAPSでワクチン接種されたマウスからの細胞は、際立ってSP抗原に応答し、IL−17Aの頑強な産生を与えた。
図16Dは、SP MAPSを用いたワクチン接種によって誘導されたSP特異的T細胞応答を示す。異なる免疫化群のマウスからの末梢血液は、精製された肺炎球菌タンパク質(抗原混合)またはWCAのいずれかで刺激された。対照群からではなくMAPSでワクチン接種されたマウスからの細胞は、際立ってSP抗原に応答し、IFN−γの頑強な産生を与えた。
図16Eは、MAPS複合体を用いたワクチン接種が、肺炎球菌の侵襲性感染からマウスを保護することを示す。異なる免疫化群のマウスは、吸引モデルにおけるSP血清型3株WU2を投与された。敗血症に対する防護は、MAPSで免疫化されたマウスにおいてのみ観察された。
図16Fは、MAPS複合体を用いたワクチン接種が、鼻咽頭定着からマウスを保護することを示す。異なる免疫化群のマウスは、鼻腔定着モデルにおける血清型6肺炎球菌株603を投与された。定着に対する防護は、MAPSで免疫化されたマウスにおいてのみ観察された。

0035

発明の詳細な説明
本発明は、本明細書において説明される特定の方法論プロトコル、および試薬等に限定されず、かつそのようなものとして変化し得ることを理解されたい。本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的に過ぎず、請求項によってのみ定義される本発明の範囲を制限することを意図しない。

0036

本明細書および請求項において使用されるように、単数形は、複数の参照を含み、別途文脈が明白に示さない限り、逆もまた同様である。「または(もしくは)」という用語は、例えば、「いずれか」によって修飾されない限り、包含的である。動作例以外において、または別途示される場合、本明細書において使用される材料の量または反応条件を表す全ての数字は、「約」という用語によって全ての例において修飾されるように理解されたい。核酸またはポリペプチドに関して与えられる、全ての塩基サイズまたはアミノ酸サイズ、および全ての分子量または分子質量値は、おおよそであり、説明のために提供されるということがさらに理解されるものとする。

0037

識別される全ての特許および他の公開物は、例えば、本発明とともに使用され得るかかる公開物において説明される方法論を説明および開示する目的で、参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる。これらの公開物は、本出願の出願日前のそれらの開示の対してのみ提供される。この点において、いかなるものも、本発明者が、先の発明によって、またはいかなる他の理由よっても、かかる開示に先行する権利がないという承認として解釈されるべきではない。日付に関する全ての記載、またはこれらの文書の内容の表明は、本出願人に利用可能な情報に基づき、日付またはこれらの文書の内容お正確性に関するいかなる承認も成さない。

0038

別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する当業者に一般に理解されるものと同じ意味を有する。任意の既知の方法、デバイス、および材料が、発明の実践または試験において使用され得るが、この点における方法、デバイス、および材料は、本明細書において説明される。

0039

本発明は、免疫原性組成物、および対象に投与される時、ポリマーに結合した抗原の各々に対するまたは任意でポリマー自体に対する免疫応答を誘発するための使用のためのポリマー骨格に結合された少なくとも1つの抗原または多重抗原を含む免疫原性複合体を含む組成物に関する。この多重抗原を提示する系(MAPS)は、体液性および細胞性免疫応答を刺激する。それは、単一のMAPS免疫原性構築物を使用して、複数のタンパク質抗原に対する抗多糖抗体およびB細胞/Th1/Th17応答を生成することができる。生物体に対するBおよびT細胞免疫の組み合わせは、肺炎球菌疾患関連の侵襲性感染および鼻咽頭輸送を含む、多くの疾患に対する最適なワクチン戦略を表し得る。一部の実施形態において、免疫原性組成物は、ワクチンであるか、またはワクチンに含まれる。

0040

したがって、本発明の一態様は、少なくとも1つのポリマー、例えば1つの多糖と、少なくとも1つのタンパク質もしくはペプチド抗原と、(i)ポリマーと結合した第1の親和性分子、および(ii)抗原と結合した相補的親和性分子を含む、少なくとも1つの相補的親和性分子対とを含む、免疫原性組成物(多重抗原を提示する系、またはMAPS)に関し、これは、抗原をポリマー(例えば、第1の親和性分子は、抗原をポリマーに連結するように、相補的親和性分子と結合する)に間接的に結合させるように働く。したがって、ポリマーは、同じもしくは異なる抗原の少なくとも1つ、または少なくとも2つ、またはそれ以上(例えば、複数)を結合させるための骨格として使用することができる。本明細書において開示される免疫原性組成物は、同時に、多重抗原に対する体液性および細胞免疫の両方を誘発するために使用することができる。

0041

したがって、本明細書における実施形態は、対象において免疫応答を高めるために有用な免疫原性組成物および方法を提供し、それのみで、または本質的に任意の既存のワクチン手法とともに、もしくは混合で使用することができる。

0042

定義:
便宜上、本出願全体(明細書、実施例、および添付の請求項を含む)において採用されるある用語を、ここにまとめる。別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。

0043

本明細書において使用される「免疫原性組成物」という用語は、対象に投与される時、抗体または細胞性免疫応答といった免疫応答を誘発することが可能な組成物として定義される。本発明の免疫原性組成物は、免疫防御的または治療的であっても、なくてもよい。本発明の免疫原性組成物が、疾患を予防、改善、緩和、または対象から排除する時、免疫原性組成物は、任意でワクチンと称されてもよい。しかしながら、本明細書において使用される際、免疫原性組成物という用語は、ワクチンに限定されることは意図されない。

0044

本明細書において使用される際、「抗原」という用語は、物質に対して向けられる免疫応答を促進する任意の物質を指す。一部の実施形態において、抗原は、ペプチドまたはポリペプチドであり、他の実施形態において、それは、任意の化学物質または部分、例えば、物質に対して向けられる免疫応答を誘発する炭水化物であり得る。

0045

「結合する」という用語は、本明細書において使用される際、非共有または共有結合による2つ以上の分子の連結を指す。一部の実施形態において、2つ以上の分子の連結が、共有結合によって生じる場合、2つ以上の分子は、ともに融合されるか、またはともに架橋されることができる。一部の実施形態において、2つ以上の分子が、非共有結合によって生じる場合、2つ以上の分子は、複合体を形成することができる。

0046

「複合体」という用語は、本明細書において使用される際、共有相互作用以外の手段によって、空間的に接続される2つ以上の分子の集団を指し、例えば、それらは、静電相互作用水素結合によって、または疎水性相互作用によって(即ち、ファンデルワールス力)、接続されることができる。

0047

「架橋される」という用語は、本明細書において使用される際、ポリマー鎖と第2の分子との間に形成される共有結合を指す。「架橋試薬」という用語は、ポリマーと例えば第1の親和性分子または共刺激因子である実体との共有連結を触媒するための中間分子である、実体または物質を指す。

0048

本明細書において使用される際、「融合される」という用語は、少なくとも1つのタンパク質またはペプチドが、第2のタンパク質またはペプチドと物理的に結合されることを意味する。一部の実施形態において、融合は、典型的に、共有連結であるが、しかしながら、例えば、静電相互作用、または疎水性相互作用等を介する連結を含む、他のタイプの連結が、「融合される」という用語に包含される。共有連結は、融合タンパク質としての連結、または例えば、2つのシステイン残基間に形成されるジスルフィド結合を介する、化学結合された連結を包含することができる。

0049

本明細書において使用される際、「融合ポリペプチド」または「融合タンパク質」という用語は、2つ以上のポリペプチド配列をともに接合することによって創出されるタンパク質を意味する。本発明に包含される融合ポリペプチドは、単一のオープンリーディングフレームを形成するように、1つ以上の抗原、またはそのフラグメントもしくは突然変異体コード化するDNA配列を、第2のポリペプチドをコード化するDNA配列と接合させる、キメラ遺伝子構築物の翻訳生成物を含む。換言すると、「融合ポリペプチド」または「融合タンパク質」は、ペプチド結合によって、またはいくつかのペプチドを介して接合される、2つ以上のタンパク質の組み換えタンパク質である。一部の実施形態において、抗原が融合される第2のタンパク質は、相補的親和性対の第1の親和性分子と相互作用することが可能である、相補的親和性分子である。

0050

「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は、ペプチド結合によって連結されるアミノ酸残基のポリマーを指すように、および特許請求される本発明の目的上、少なくとも25個のアミノ酸の典型的な最小長さを有するように、同義的に使用され得る。「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は、多量体タンパク質、例えば、2つ以上のドメインまたはサブユニットを含有するタンパク質を包含することができる。「ペプチド」という用語は、本明細書において使用される際、25個未満のアミノ酸、例えば、約4個のアミノ酸〜25個のアミノ酸長を含有する、ペプチド結合連結されたアミノ酸の配列を指す。タンパク質およびペプチドは、生物学的に、組み換え的に、または合成的に生成されるかどうか、および天然に存在するまたは天然に存在しないアミノ酸から成るかどうかにかかわらず、ペプチド結合によって連結される線的に配設されるアミノ酸から成ることができ、本定義内に含まれる。25個超のアミノ酸の完全長タンパク質およびそのフラグメントの両方が、タンパク質の定義によって包含される。該用語はまた、ポリペプチドの共翻訳(例えば、シグナルペプチド開裂)、および、例えば、ジスルフィド結合形成グリコシル化アセチル化リン酸化、脂質化、タンパク質分解開裂(例えば、メタロプロテアーゼによる開裂)等といった、翻訳後修飾を有する、ポリペプチドを含む。さらに、本明細書において使用される際、「ポリペプチド」は、タンパク質が所望の活性を維持する限り、天然配列に対する欠失、追加、および置換(当業者には既知であろうように、一般的に自然界において保存的)といった修飾を含むタンパク質を指す。これらの修飾は、部位特異的な突然変異を通じて、人為的であり得るか、あるいはタンパク質を生成するホストの変異、またはPCR増幅もしくは他の組み換えDNA方法によるエラーを通じて、偶発的であり得る。

0051

「シグナル配列」は、核酸分子に機能的に連結される時、核酸分子によってコード化される生成物(例えば、タンパク質またはペプチド)の分泌を促進する、核酸配列を意味する。一部の実施形態において、シグナル配列は、好ましくは、核酸分子に対する5'に位置する。

0052

本明細書において使用される際、「N−グリコシル化された」または「N−グリコシル化」という用語は、ポリペプチドにおけるアスパラギン残基への糖部分の共有結合を指す。糖部分は、グルコースマンノース、およびN−アセチルグルコサミンを含むことができるが、これらに限定されない。グリカンの修飾、例えば、シアリル化も含まれる。

0053

抗原提示細胞」または「APC」は、主要組織適合複合体MHC)分子を発現し、その表面上でMHCと複合化される外来抗原を提示することができる、細胞である。抗原提示細胞の例は、樹木状細胞、マクロファージ、B細胞、線維芽細胞(皮膚)、胸腺上皮細胞甲状腺上皮細胞グリア細胞(脳)、膵臓ベータ細胞、および血管内皮細胞である。

0054

「機能部分」または「機能フラグメント」という用語は、「抗原の機能部分」の文脈において使用される際、完全な抗原部分と同じ効果を媒介する、例えば、対象において免疫応答を誘発する、または例えば、少なくとも1つのエピトープを含む、他の分子との結合を媒介する、抗原または抗原ポリペプチドの部分を指す。

0055

標的抗原の「部分」は、その用語が本明細書において使用される際、少なくとも3個のアミノ酸長であり、例えば、少なくとも6個、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、もしくは少なくとも25個(各数値を含む)、またはそれ以上のアミノ酸長であり得る。

0056

細胞毒性Tリンパ球」または「CTL」という用語は、標的化される細胞におけるアポトーシスまたは他の機構を介する死亡を誘導するリンパ球を指す。CTLは、標的細胞表面上の処理された抗原(Ag)とのTCRの相互作用を介する、標的細胞との抗原特異的共役を形成し、標的化される細胞のアポトーシスをもたらす。アポトーシス小体は、マクロファージによって排除される。「CTL応答」という用語は、CTL細胞によって媒介される一次免疫応答を指すために使用される。

0057

細胞媒介免疫」または「CMI」という用語は、本明細書において使用される際、抗体または相補体関与しないが、むしろ、例えば、マクロファージ、ナチュラルキラー細胞(NK)、抗原特異的細胞毒性Tリンパ球(T細胞)、Tヘルパー細胞、好中球の活性化、および標的抗原に応答して種々のサイトカインの放出に関与する、免疫応答を指す。別の言い方をすれば、CMIは、標的抗原を提示する他の細胞(抗原提示細胞(APC)等)の表面に結合し、応答を誘発する、免疫細胞(T細胞および他のリンパ球等)を指す。応答は、他のリンパ球および/または他の白血球(white blood cell)(白血球(leukocyte))のいずれか、ならびにサイトカインの放出に関与し得る。細胞免疫は、(i)ウイルス感染した細胞、および細胞内細菌を有する細胞といった、それらの表面上で外来抗原のエピトープを提示する体細胞を破壊することができる、抗原特異的細胞毒性Tリンパ球(CTL)を活性化すること;(2)マクロファージおよびNK細胞を活性化し、それらが細胞内病原体を破壊することを可能にすること;ならびに(3)適応免疫応答および先天性免疫応答に関与するT細胞、マクロファージ、もしくは好中球といった他の細胞の機能に影響する、多様なサイトカインまたはケモカインを分泌するように、細胞を刺激することによって、体を保護する。

0058

「免疫細胞」という用語は、本明細書において使用される際、直接的または間接的抗原性刺激に応答して、サイトカイン、ケモカイン、または抗体を放出することができる、任意の細胞を指す。本明細書において、「免疫細胞」という用語には、ナチュラルキラー(NK)細胞、T細胞(CD4+および/またはCD8+細胞)、B細胞、マクロファージ;白血球;樹木状細胞;マスト細胞単球;ならびに直接的または間接的抗原刺激に応答して、サイトカインもしくはケモカイン分子を生成することが可能な任意の他の細胞を含む、リンパ球が含まれる。典型的に、免疫細胞は、リンパ球、例えば、T細胞リンパ球である。

0059

「サイトカイン」という用語は、本明細書において使用される際、抗原による刺激に応答して、免疫細胞から放出される分子を指す。かかるサイトカインの例としては、GMCSF;IL−1α;IL−1β;IL−2;IL−3;IL−4;IL−5;IL−6;IL−7;IL−8;IL−10;IL−12;IL−17A、IL−17F、またはIL−17ファミリーの他のメンバ、IL−22、IL−23、IFN−α;IFN−β;IFN−γ;MIP−1α;MIP−1β;TGF−β;TNFα、またはTNFβが挙げられるが、これらに限定されない。「サイトカイン」という用語は、抗体を含まない。

0060

「対象」という用語は、本明細書において使用される際、そこで免疫応答を誘発することが有用である任意の動物を指す。対象は、トリもしくは哺乳類といった野生、飼育用、商業用、またはコンパニオン動物であり得る。対象は、ヒトであり得る。本発明の一実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物はまた、ヒトにおける治療または予防処置に好適であり得ることが企図されるが、それはまた、温血脊椎動物、例えば、非ヒト霊長類といった哺乳類(特に、高等霊長類)、ヒツジイヌげっ歯類(例えば、マウスもしくはラット)、モルモットヤギブタネコウサギウシ、ならびにニワトリ、アヒル、またはシチメンチョウといった非哺乳類に適用可能である。別の実施形態において、対象は、野生動物、例えば、鳥インフルエンザを診断するため等のトリである。一部の実施形態において、対象は、疾患モデルとしての実験動物または動物代用物である。対象は、抗原に対する免疫応答の誘発が、疾患を予防するのに有用である、ならびに/または疾患、例えば、SIV、STL1、SFV、または家畜の場合は病および口腔疾患、またはトリの場合はマレック病もしくは鳥インフルエンザ、および他のそのような疾患の蔓延を制御するのに有用である、獣医学的処置を必要とする対象であってもよい。

0061

本明細書において使用される際、「病原体」という用語は、対象において疾患または疾病を引き起こす生物体または分子を指す。例えば、病原体としては、ウイルス、真菌、細菌、寄生生物、および他の感染性生物体もしくはそれら由来の分子、ならびに藻、真菌、酵母原虫等のカテゴリー内の分類学的に関連する肉眼的生物体が挙げられるが、これらに限定されない。

0062

癌細胞」は、新たな遺伝子材料取込みを必ずしも含まない、自発的または誘導された表現型の変化を有する、体内生体外、または組織培養のいずれかにおける、癌性前癌性、または形質転換された細胞を指す。形質転換は、形質転換ウイルスによる感染、および新たなゲノム核酸の組み込み、または外因性核酸の取込みから生じ得るが、それはまた、自発的に、または発癌物質への曝露後に生じ得、それにより、内因性遺伝子を突然変異させる。形質転換/癌は、例えば、ヌードマウスといった好適な動物宿主における形態学的変化、細胞の不死化、異常成長制御、病巣形成、異常依存性悪性、成長の接触阻止および密度制限の喪失成長因子もしくは血清依存性、腫瘍特異的マーカー、侵襲性もしくは転移、ならびに腫瘍成長と関連付けられる。例えば、Freshney, CULTURE ANIMAL CELLS:MANUABASICTECH. (3rd ed., 1994)を参照されたい。

0063

野生型」という用語は、それが通常、体内に存在するような、タンパク質をコード化する、天然に存在する通常のポリヌクレオチド配列もしくはその一部分、またはタンパク質配列もしくはその一部分をそれぞれ指す。

0064

「突然変異体」という用語は、その遺伝子材料における任意の変化、特に、野生型ポリヌクレオチド配列に関する変化(即ち、欠失、置換、追加、または改変)、または野生型タンパク質配列に関する任意の変化を有する、生物体または細胞を指す。「変異型」という用語は、「突然変異体」と同義的に使用され得る。遺伝子材料における変化は、タンパク質の機能の変化をもたらすことがしばしば推測されるが、「突然変異体」および「変異型」という用語は、その変化が、タンパク質の機能を改変する(例えば、増加させる、減少させる、新たな機能を与える)かどうか、またはその変化がタンパク質の機能に影響を及ぼさない(例えば、変異もしくは変型がサイレントである)かどうかにかかわらず、野生型タンパク質の配列における変化を指す。

0065

薬学的に許容可能な」という用語は、過度の毒性を伴わずに、哺乳類に投与され得る、化合物および組成物を指す。「薬学的に許容可能な担体」という用語は、組織培地を除外する。例示的な薬学的に許容可能な塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩リン酸塩硫酸塩等といった、鉱酸塩、ならびに酢酸塩プロピオン酸塩マロン酸塩安息香酸塩等といった有機酸の塩が挙げられるが、これに限定されない。薬学的に許容可能な担体は、当該技術分野において公知である。

0066

タンパク質またはポリペプチドは、しばしば、一般に20の天然に存在するアミノ酸と称される20のアミノ酸以外のアミノ酸を含有すること、および末端アミノ酸を含む多くのアミノ酸は、グリコシル化および他の翻訳後修飾といった天然プロセス、または当該技術分野において公知である化学的修飾技術のいずれかによって、所与のポリペプチドにおいて修飾することができることが理解されよう。本発明のポリペプチドにおいて存在し得る既知の修飾としては、アセチル化、アシル化ADPリボシル化アミド化フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタミン酸の形成、製剤化、ガンマカルボキシル化糖化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化ヨード化メチル化ミリストイル化酸化タンパク質分解処理、リン酸化、プレニル化ラセミ化セレノイル化、硫酸化アルギニン化といったタンパク質へのアミノ酸の転移RNA媒介追加、およびユビキチン化が挙げられるが、これらに限定されない。

0067

本明細書において使用される際、「相同」または「相同体」という用語は、同義的に使用され、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドを説明するために使用される時、2つのポリヌクレオチドもしくはポリペプチド、またはそれらの指定される配列が、例えば、整列化のためにデフォルトパラメータを用いたBLASTバージョン2.2.14を使用して、最適に整列および比較される時、典型的に、高い相同性については、ヌクレオチドのうちの少なくとも70%のヌクレオチドにおいて、適切なヌクレオチド挿入もしくは欠失、またはアミノ酸挿入もしくは欠失を伴って、同一であることを示す。ポリペプチドに関しては、ポリペプチドにおいて少なくとも30%のアミノ酸同一性、またはより高い相同性に対しては少なくとも50%のアミノ酸同一性が存在するべきである。「ホモログ」または「相同」という用語はまた、本明細書において使用される際、構造に関しての相同性を指す。遺伝子またはポリペプチドのホモログの判定は、当業者によって容易に確認することができる。規定の割合(%)を伴う文脈にある時、規定の相同性の割合(%)は、少なくともその割合(%)のアミノ酸の類似性を意味する。例えば、85%の相同性は、少なくとも85%のアミノ酸の類似性を指す。

0068

本明細書において使用される際、核酸配列、タンパク質、またはポリペプチドへの「非相同」という用語の言及は、これらの分子が、その細胞において、天然に存在しないことを意味する。例えば、例えば、タンパク質発現ベクターの文脈において、細胞に挿入される、本明細書において説明される融合抗原ポリペプチドをコード化する核酸配列は、非相同核酸配列である。

0069

列比較に関して、典型的に1つの配列が、試験配列が比較される参照配列として機能する。配列比較アルゴリズムを使用する時、試験および参照配列は、コンピュータに入力され、必要な場合、部分配列座標が指定され、配列アルゴリズムプログラムパラメータが指定される。次いで、配列比較アルゴリズムは、指定されたプログラムパラメータに基づいて、参照配列に対する試験配列(複数を含む)に関する配列同一性の割合(%)を計算する。必要な、または所望される場合、比較のための配列の最適な整列化を、任意の多様な手法によって行うことができ、これらは、当該技術分野において公知である。

0070

「変異型」という用語は、本明細書において使用される際、1つ以上のアミノ酸または核酸の欠失、追加、置換、もしくは側鎖修飾によって、天然に存在するポリペプチドまたは核酸とは異なるが、なお天然に存在する分子の1つ以上の特異的機能または生物学的活性を保持する、ポリペプチドまたは核酸を指し得る。アミノ酸置換は、アミノ酸が異なる天然に存在するまたは非従来のアミノ酸残基で置き換えられる改変を含む。かかる置換は、「保存的」として分類され得、この場合、ポリペプチドに含有されるアミノ酸残基は、極性、側鎖機能、またはサイズのいずれかに関して、別の天然に存在するアミノ酸または類似の特徴で置き換えられる。本明細書において説明される変異型によって包含される置換はまた、「非保存的」であり得、ここでは、ペプチドに存在するアミノ酸残基は、異なる特性を有するアミノ酸で置換される(例えば、アラニンでの荷電もしくは疎水性アミノ酸の置換)か、または代替的に、天然に存在するアミノ酸は、非従来のアミノ酸で置換される。「変異型」という用語には、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドへの言及とともに使用される時、それぞれ参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと比較して(例えば、野生型ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと比較して)、1次、2次、または3次構造における変型が包含される。

0071

元の抗原と比較して、抗原または抗原の機能的誘導体の変異型を参照して使用される時、「実質的に同様」という用語は、特定の対象配列が、1つ以上の置換、欠失、または追加によって、抗原ポリペプチドの配列から変化するが、対象において免疫応答を誘発するように、少なくとも50%またはそれ以上、例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%(各数値を含む)、またはそれ以上の抗原の機能を保持することを意味する。ポリヌクレオチド配列を判定する際、実質的に類似のアミノ酸配列をコード化することが可能な全ての対象ポリヌクレオチド配列は、コドン配列における相違にかかわらず、参照ポリヌクレオチド配列と実質的に類似であると考えられる。ヌクレオチド配列は、(a)ヌクレオチド配列が、ネイティブ抗原配列のコード化領域ハイブリダイズするか、または(b)ヌクレオチド配列が、適度にストリンジェントな条件下で、ネイティブ抗原のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることが可能であり、ネイティブ抗原タンパク質と類似の生物学的活性を有するか、または(c)ヌクレオチド配列が、(a)もしくは(b)に定義されるヌクレオチド配列に対する遺伝子コードの結果として、縮退している場合、所与の抗原核酸配列に「実質的に類似」である。実質的に類似のタンパク質は、典型的に、ネイティブタンパク質の対応する配列に約80%を超えて類似する。

0072

変異型は、以降で説明されるように、保存的または非保存的アミノ酸変化を含むことができる。ポリヌクレオチド変化は、参照配列によってコード化されるポリペプチドにおけるアミノ酸置換、追加、欠失、融合、および切断をもたらし得る。変異型はまた、変異型の基礎であるペプチド配列において通常生じない、アミノ酸および他の分子の挿入および置換)、例えば、これに限定されないが、ヒトタンパク質において通常生じないオルニチンの挿入を含む、アミノ酸の挿入、欠失、または置換を含み得る。「保存的アミノ酸置換」は、1つのアミノ酸を、類似の構造的および/または化学的特性を有する別のもので置き換えることに起因する。機能的に類似のアミノ酸を提供する保存的置換表は、当該技術分野において公知である。例えば、以下の6つの群は、各々、互いに保存的置換であるアミノ酸を含有する:(1)アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T);(2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);(3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);(4)アルギニン(R)、リジン(K);(5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);および(6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。例えば、Creighton, PROTEINS (W.H.Freeman & Co.,1984)を参照されたい。

0073

保存的アミノ酸の選択肢は、ペプチドにおける置換されるべきアミノ酸の場所、例えば、アミノ酸が、ペプチドの外側にあり、溶媒に曝露されるか、または内側にあり、溶媒に曝露されないかどうかに基づいて、選択され得る。かかる保存的アミノ酸置換の選択は、当業者の技能内である。したがって、タンパク質またはペプチドの外部のアミノ酸(即ち、溶媒に曝露されるアミノ酸)に好適な保存的アミノ酸置換を選択することができる。これらの置換としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:FによるYの置換、SまたはKによるTの置換、AによるPの置換、DまたはQによるEの置換、DまたはGによるNの置換、KによるRの置換、NまたはAによるGの置換、SまたはKによるTの置換、NまたはEによるDの置換、LまたはVによるIの置換、YによるFの置換、TまたはAによるSの置換、KによるRの置換、NまたはAによるGの置換、RによるKの置換、S、K、またはPによるAの置換。

0074

代替的に、タンパク質またはペプチドの内部のアミノ酸(即ち、溶媒に曝露されないアミノ酸)に好適な保存的アミノ酸置換を選択することができる。例えば、以下の保存的置換を使用することができる:FによるYの位置の置換、AまたはSによるTの置換、LまたはVによるIの置換、YによるWの置換、LによるMの置換、DによるNの置換、AによるGの置換、AまたはSによるTの置換、NによるDの置換、LまたはVによるIの置換、YまたはLによるFの置換、AまたはTによるSの置換、およびS、G、T、またはVによるAの置換。一部の実施形態において、非保存的アミノ酸置換を含むLFポリペプチドもまた、「変異型」という用語内に包含される。本明細書において使用される際、「非保存的」置換という用語は、異なる化学的特性を有する異なるアミノ酸残基に対する、アミノ酸残基の置換を指す。非保存的置換の非限定的な例としては、グリシン(G)で置き換えられているアスパラギン酸(D);リジン(K)で置き換えられているアスパラギン(N);およびアルギニン(R)で置き換えられているアラニン(A)が挙げられる。

0075

「誘導体」という用語は、本明細書において使用される際、例えば、ユビキチン化、標識化ペグ化(ポリエチレングリコールでの誘導体化)、または他の分子の追加によって、化学的に修飾されたタンパク質またはペプチドを指す。分子はまた、それが、通常、分子の一部ではない、追加の化学部分を含有する時、別の分子の「誘導体」である。かかる部分は、分子の溶解性、吸収、生物学的半減期等を改善することができる。部分は、代替的に、分子の毒性を減少させること、または分子の望ましくない副作用を排除もしくは軽減すること等ができる。かかる効果を媒介することが可能な部分は、REMINGTON'SPHARMACEUTICAL SCIENCES(21st ed., Tory, ed., Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore, MD, 2006)に開示される。

0076

「誘導体」または「変異型」と関連して使用される時、「機能」という用語は、該誘導体または変異型の元である実体または分子の生物学的活性に実質的に類似である生物学的活性を有するタンパク質分子を指す。この文脈における「実質的に類似」は、生物学的活性、例えば、ポリペプチドの抗原性が、参照、例えば対応する野生型ポリペプチドの少なくとも50%の活性、例えば、少なくとも60%の活性、70%の活性、80%の活性、90%の活性、95%の活性、100%の活性、またはさらにはより高い(即ち、変異型または誘導体が、野生型を上回る活性を有する)、例えば、110%の活性、120%の活性(各数値を含む)、またはそれ以上の活性と同じであることを意味する。

0077

核酸分子を説明するために使用される時、「組み換え」という用語は、その起源または操作により、それが自然界においては関連付けられるポリヌクレオチド配列の全てまたは一部分と関連付けられない、ゲノムcDNA、ウイルス、半合成、および/もしくは合成起源のポリヌクレオチドを意味する。組み換えという用語は、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、または組み換え融合タンパク質に関して使用される際、組み換えポリヌクレオチドからの発現によって生成されるポリペプチドを意味する。組み換えという用語は、宿主細胞に関して使用される際、組み換えポリヌクレオチドが組み込まれている宿主細胞を意味する。組み換えはまた、材料(例えば、細胞、核酸、タンパク質、またはベクター)に関して、材料が、非相同材料(例えば、細胞、核酸、タンパク質、またはベクター)の導入によって修飾されていることを指すために、本明細書において使用される。

0078

「ベクター」という用語は、それが連結されている非相同核酸を、宿主細胞に対し輸送するまたはその発現の媒介することが可能な核酸分子を指し、プラスミドは、「ベクター」という用語によって包含される属の種である。「ベクター」という用語は、典型的に、複製起源、ならびに宿主細胞における複製および/または維持に必要な他の実体を含有する核酸配列を指す。それらが機能的に連結される遺伝子および/または核酸配列の発現を指示することが可能なベクターは、本明細書において、「発現ベクター」と称される。一般的に、有用な発現ベクターは、しばしば、それらのベクター形態において、染色体に結合されず、典型的に、安定したもしくは一時的な発現のための実体、またはコード化されたDNAを含む、環状二重鎖DNA分子を指す、「プラスミド」の形態である。本明細書において開示される方法において使用することができる他の発現ベクターとしては、プラスミド、エピソーム細菌人工染色体、酵母人工染色体バクテリオファージ、またはウイルスベクターが挙げられるが、これらに限定されず、かかるベクターは、宿主のゲノムに統合される、または特定の細胞において自律的に複製することができる。ベクターは、DNAまたはRNAベクターであり得る。同等の機能を果たす、当業者によって既知の他の形態の発現ベクター、例えば、自己複製染色体外ベクター、または宿主ゲノムに統合するベクターもまた、使用することができる。好ましいベクターは、それらが連結される核酸の自律複製および/または発現が可能なものである。

0079

「低減された」もしくは「低減する」または「減少する」という用語は、本明細書において使用される際、概して、参照に対して統計的に有意な量の減少を意味する。誤解を避けるために、「低減された」は、該用語が本明細書において定義されるように、参照レベルと比較して、少なくとも10%の統計的に有意な減少、例えば、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%、少なくとも90%、またはそれ以上の減少、最大100%(100%を含む)の減少(即ち、参照試料と比較して非存在レベル)、または参照レベルと比較して10〜100%の任意の減少を意味する。

0080

「低い」という用語は、本明細書において使用される際、概して、統計的に有意な量、より低いことを意味し、誤解を避けるために、「低い」は、参照レベルよりも少なくとも10%低い統計的に有意な値、例えば、参照レベルよりも少なくとも20%低い、参照レベルよりも少なくとも30%低い、参照レベルよりも少なくとも40%低い、参照レベルよりも少なくとも50%低い、参照レベルよりも少なくとも60%低い、参照レベルよりも少なくとも70%低い、参照レベルよりも少なくとも80%低い、参照レベルよりも少なくとも90%低い、参照レベルよりも最大100%(100%を含む)低い値(即ち、参照試料と比較して非存在レベル)を意味する。

0081

「増加された」または「増加する」という用語は、本明細書において使用される際、該用語が本明細書において定義されるように、概して、統計的に有意な量の増加、例として、参照レベルと比較して少なくとも10%の統計的に有意な増加を意味し、これは、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%(各数値を含む)、またはそれ以上の増加を含み、例えば、参照レベルと比較して、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍の増加またはそれ以上を含む。

0082

「高い」という用語は、本明細書において使用される際、概して、参照に対して統計的に有意な量、例として、参照レベルよりも少なくとも10%高い、例えば、少なくとも20%高い、少なくとも30%高い、少なくとも40%高い、少なくとも50%高い、少なくとも60%高い、少なくとも70%高い、少なくとも80%高い、少なくとも90%高い、少なくとも100%高い(各数値を含む)統計的に有意な値だけ、より高いことを意味し、例として、参照レベルと比較して、少なくとも2倍高い、少なくとも3倍高い、少なくとも4倍高い、少なくとも5倍高い、少なくとも10倍以上高い、またはそれ以上である。

0083

本明細書において使用される際、「含む/備える(comprising)」という用語は、提示される規定の要素に加えて、他の要素もまた、存在し得ることを意味する。「含む/備える」の使用は、限定ではなくむしろ包含を示す。

0084

「〜から成る」という用語は、実施形態のその説明において列挙されないいかなる要素も除く、本明細書において説明される組成物、方法、およびそのそれぞれの構成要素を指す。

0085

本明細書において使用される際、「本質的に〜から成る」という用語は、所与の実施形態に必要とされるそれらの要素を指す。この用語は、本発明のその実施形態の基本的および新規のまたは機能的特徴(複数を含む)に物質的に影響しない要素の存在を許容する。

0086

本発明は、特定の、広範囲の、または多様な抗原性標的を誘発するために設計および製造することができる、柔軟性があり、かつ多用途の組成物を提供する。表1は、MAPS実施形態の柔軟性を想定するための単純な例示的な指針を提供する。

0087

(表1)MAPSプラットフォームの多用途性

0088

ポリマー
MAPの一構成要素は、「バックボーン」、典型的には、ポリマーから成る。ポリマーは、抗原性または非抗原性であり得る。それは、本明細書において説明されるように、広範な物質で作製することができるが、ただし、ポリマーは、免疫原性的に免疫系に結合抗原を提示する手段として働く。一部の実施形態において、ポリマーは、合成ポリマーである。一部の実施形態において、ポリマーは、天然に存在するポリマー、例えば、細菌細胞に由来またはそれから精製される多糖である。一部の実施形態において、多糖は、真核細胞、例えば、真菌、昆虫、または植物細胞に由来、またはそれらから精製される。なお他の実施形態において、ポリマーは、ウイルス感染細胞または癌細胞といった、哺乳類細胞に由来する。一般的に、かかるポリマーは、当該技術分野において公知であり、本明細書において開示される方法および組成物における使用のために包含される。

0089

一部の実施形態において、ポリマーは、以下より選択される多糖である:デキストラン、チフス菌のVi多糖、肺炎球菌莢膜多糖、肺炎球菌細胞壁多糖(CWPS)、髄膜炎菌多糖、ヘモフィルスインフルエンザb型多糖、またはウイルス、原核生物、もしくは真核起源の任意の別の多糖。

0090

一部の実施形態において、多糖は、抗原性糖部分から成る、またはそれを含む。例えば、一部の実施形態において、本明細書において開示される方法および免疫原性組成物における使用のための多糖は、チフス菌のVi多糖である。Vi莢膜多糖は、腸チフスといった細菌腸内感染に対して開発されている。Robbins et al., 150 J. Infect. Dis. 436(1984);Levine et al., 7 Baillieres Clin. Gastroenterol. 501(1993)。Viは、C−2位にNアセチル、およびC−3位に可変O−アセチル化を有する、α−1→4−ガラクツロン酸のポリマーである。チフス菌の病原性は、この分子の発現と相関する。Sharma et al., 101 PNAS 17492(2004)。チフス菌のVi多糖ワクチンは、いくつかの利点を有する。副作用は、低頻度かつ軽度であり、単回投与は、一貫した免疫原性および有効性をもたらす。Vi多糖は、他の多糖ワクチンに対して検証された物理化学的方法によって確実に標準化され得、Viは、室温で安定しており、それは、免疫原性および耐性に影響することなく、他のワクチンと同時に投与されてもよい。 Azze et al., 21 Vaccine 2758 (2003)。

0091

このため、チフス菌のVi多糖は、少なくとも1つの抗原を多糖に結合させるために、本明細書において開示されるように、第1の親和性分子に架橋されてもよい。一部の実施形態において、抗原は、得られる免疫原性組成物が、1つの病原体、または2つの異なる病原体に対する少なくともいくらかのレベルの免疫を付与するように、同じ、または別の生物体由来のものとすることができる。抗原が、肺炎球菌に対する防護を付与する場合、ポリマー骨格がVi多糖である免疫原性組成物は、チフス菌および肺炎球菌の両方に対する免疫原性応答を高めることができる。他の例は、2つの異なる病原体に対する免疫応答を高める免疫原性組成物を提供するように、被包性細菌(髄膜炎菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、Hib等)からの糖、および結核抗原を組み合わせることを含む。

0092

デキストラン、細菌細胞壁多糖(CWPS)等の代わりに本発明において使用され得る他の多糖(PS)部分としては、癌の炭水化物抗原が挙げられる。

0093

さらに、肺炎球菌多糖に関して、多糖は、例えば、血清型1、2、3、4、5、6A、6B、6C、6D、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、および33Fを含むが、これらに限定されない、これまでに識別されている肺炎球菌の93以上の血清型のいずれかに由来することができる。追加の血清型が、本明細書において説明される本免疫原性組成物において識別され、含まれ得る。2つ以上の肺炎球菌多糖を、本免疫原性組成物のポリマーバックボーンとして、または本MAPS組成物を含むワクチンに含むことができる。

0094

多糖はまた、本発明に由来することができ、免疫原性組成物は、血清群A、C、W、W135、またはYのうちの少なくとも1つ、2つ、3つ、または4つからの髄膜炎菌莢膜多糖を含む。

0095

さらなる実施形態は、黄色ブドウ球菌の多糖またはオリゴ糖5型、8型、またはいずれかを含む。

0096

一部の実施形態において、ポリマーは、2つ以上のタイプのポリマーを含む、キメラポリマーである。例えば、本明細書において開示される免疫原性組成物のポリマーは、ポリマーAの部分、およびポリマーBの残りの部分を含むことができる。単一のMAPSバックボーン実体において使用することができる、異なるタイプのポリマーの量に制限はない。一部の実施形態において、ポリマーが分岐ポリマーである場合、鎖ポリマーは、ポリマーAとすることができ、分岐は、少なくとも1つ、または少なくとも2つ、または少なくとも3つまたはそれ以上の異なるポリマーとすることができる。

0097

一部の実施形態において、ポリマーは、分岐ポリマーである。一部の実施形態において、ポリマーは、一本鎖ポリマーである。

0098

一部の実施形態において、ポリマーは、少なくとも10個の炭水化物繰り返し単位、または少なくとも20個、または少なくとも50個、または少なくとも75個、または少なくとも100個、または少なくとも150個、または少なくとも200個、または少なくとも250個、または少なくとも300個、または少なくとも350個、または少なくとも400個、または少なくとも450個、または少なくとも500個、または500個を超える(各数値を含む)繰り返し単位を含む多糖である。

0099

本発明の一態様において、多糖(PS)は、<500kDaまたは>500kDaの分子量を有することができる。本発明の別の態様において、PSは、<70kDaの分子量を有する。

0100

一部の実施形態において、ポリマーは、大きい分子量のポリマーであり、例えば、ポリマーは、約425以上500kDa以下の、例えば、少なくとも300kDa、または少なくとも350kDa、または少なくとも400kDa、または少なくとも425kDa、または少なくとも450kDa、または少なくとも500kDa、または500kDaよりも大きい(各数値を含む)平均分子量であるが、典型的には、500kDa未満の平均分子量であり得る。

0101

一部の実施形態において、ポリマーは、小さい分子量のポリマーであり得、例えば、ポリマーは、約60kDA〜約90kDa、例えば、少なくとも50kDa、または少なくとも60kDa、または少なくとも70kDa、または少なくとも80kDa、または少なくとも90kDa、または少なくとも100kDa、または100kDaよりも大きい(各数値を含む)の平均分子量であるが、一般的には、約120kDa未満の平均分子量であり得る。

0102

一部の実施形態において、ポリマーは、天然源から採取および精製され、他の実施形態においては、ポリマーは、合成である。合成多糖を含む、合成ポリマーを生成するための方法は、当業者に既知であり、本明細書において開示される組成物および方法に包含される。

0103

1つ以上の抗原または抗原タイプに対するバックボーンとして働くことができる多糖ポリマーのうちのほんのいくつかを、表2に例示する。

0104

(表2)例示的な多糖ポリマーMAPSバックボーンおよび関連する例示的な抗原

0105

本明細書において説明される免疫原性MAPS組成物において使用することができる追加のポリマーとしては、ポリエチレングリコール系ポリマーポリオルトエステル)ポリマー、ポリアクリルキャリアPLGA、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアミドアミン(PAMAM)デンドリマー、β−アミノエステルポリマー、ポリリン酸エステル(PPE)、リポソームポリマーソーム、核酸、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドキトサンシルク高分子ミセルタンパク質ポリマーウイルス粒子ウイルス様粒子(VLP)、または他の微粒子が挙げられる。例えば、El−Sayed et al., Smart Polymer Carriers for Enhanced Intracellular Delivery of Therapeutic Molecules, 5 Exp. Op. Biol. Therapy, 23 (2005)を参照されたい。核酸送達のために開発される生体適合性ポリマーは、本明細書におけるバックボーンとしての使用のために適合され得る。例えば、BIOCOMPATIBLE POL. NUCL. ACID. DELIV. (Domb et al., eds., John Wiley & Sons, Inc. Hoboken, NJ, 2011)を参照されたい。

0106

例えば、VLPは、ウイルスに似ているが、それらは、いかなるウイルス遺伝子材料も含有しないため、非感染性である。エンベロープまたはカプシド構成要素といった、ウイルス構造タンパク質の組み換え発現を含む発現は、VLPの自己集合をもたらし得る。VLPは、パルボウイルス(例えば、アデノ関連ウイルス)、レトロウイルス(例えば、HIV)、およびフラビウイルス(例えば、BまたはC型肝炎ウイルス)を含む、多種多様なウイルスファミリーの構成要素から生成されている。VLPは、哺乳類細胞株、昆虫細胞株、酵母、および植物細胞を含む、多様な細胞培養系において生成することができる。組み換えVLPは、ウイルス構成要素を本明細書において説明される組み換え抗原に融合することができるため、特に有利である。

0107

抗原
本明細書において開示される免疫原性組成物は、対象において免疫応答を誘発するあらゆる抗原を含むことができる。一部の実施形態において、少なくとも1つまたはそれ以上の抗原は、組成物のポリマーと結合される。一部の実施形態において、少なくとも2個、または少なくとも3個、または少なくとも5個、または少なくとも10個、または少なくとも15個、または少なくとも20個、または少なくとも50個、または少なくとも100個、または100個を超える抗原が、本明細書において開示されるポリマーと結合してもよい。一部の実施形態において、免疫原性組成物が1個を超える抗原を含む場合、これらの抗原は同じ抗原であってもよく、またはこれらの抗原は、ポリマーと結合した多様な異なる抗原であってもよい。一部の実施形態において、免疫原性組成物が1個を超える抗原を含む場合、この抗原は、同じ病原体由来または異なる病原体由来の抗原であってもよく、あるいは代替的に、同じ病原体由来の異なる抗原、または異なる血清型の病原体由来の同様の抗原であってもよい。

0108

本明細書において説明される免疫原性組成物および方法で使用するための抗原は、病原性ペプチド、毒素、トキソイド、それらのサブユニット、またはそれらの組み合わせ(例えば、コレラ毒素破傷風トキソイド)を含むがこれらに限定されない、いかなる抗原であってもよい。

0109

一部の実施形態において、相補的親和性分子と融合されていてもよい抗原は、感染性疾患、または癌もしくは免疫疾患と関連するいかなる抗原であってもよい。一部の実施形態において、抗原は、ウイルス、細菌、真菌、または寄生生物を含む多様な感染因子のいずれによって発現された抗原であってもよい。

0110

一部の実施形態において、抗原は、病原性生物体に由来する(例えば、これから取得される)。一部の実施形態において、抗原は、癌抗原または腫瘍抗原、例えば、腫瘍細胞または癌細胞に由来する抗原である。

0111

一部の実施形態において、病原性生物体に由来する抗原は、感染性疾患に関連する抗原であり、これはウイルス、細菌、真菌、または寄生生物を含む多様な感染病原体のいずれに由来してもよい。

0112

一部の実施形態において、標的抗原は、病態、例えば、感染性疾患または病原体、あるいは癌または自己免疫疾患等の免疫疾患に関連するあらゆる抗原である。一部の実施形態において、抗原は、ウイルス、細菌、真菌、または寄生生物を含む多様な感染病原体のいずれによって発現されてもよい。本明細書において開示される方法および組成物で使用するための標的抗原はまた、例えば、病原性ペプチド、毒素、トキソイド、それらのサブユニット、またはそれらの組み合わせ(例えば、コレラ毒素、破傷風トキソイド)も含み得る。

0113

感染性ウイルスの非限定的な例としては、レトロウイルス科ピコルナウイルス科(例えば、ポリオウイルスA型肝炎ウイルスエンテロウイルス、ヒトコクサッキーウイルス、ライノウイルスエコーウイルス);カリシウイルス科胃腸炎を引き起こす株等);トガウイルス科(例えば、ウマ脳炎ウイルス、風疹ウイルス);フラビウイルス科(例えば、デング熱ウイルス脳炎ウイルス黄熱病ウイルス);コロナウイルス科(例えば、コロナウイルス);ラブドウイルス科(例えば、水疱性口内炎ウイルス狂犬病ウイルス);フィロウイルス科(例えば、エボラウイルス);パラミクソウイルス科(例えば、パラインフルエンザウイルスムンプスウイルス麻疹ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス);オルトミクソウイルス科(例えば、インフルエンザウイルス);ブンガウイルス科(例えば、ハンターンウイルス、ブンガウイルス、フレボウイルス、およびナイロウイルス);アレナウイルス科出血熱ウイルス);レオウイルス科(例えば、レオウイルスオルビウイルス、およびロタウイルス);ビルナウイルス科;ヘパドナウイルス科(B型肝炎ウイルス);パルボウイルス科(パルボウイルス);パポバウイルス科パピローマウイルスポリオーマウイルス);アデノウイルス科(ほとんどのアデノウイルス);ヘルペスウイルス科単純ヘルペスウイルス(HSV)1およびHSV−2、水痘帯状疱疹ウイルスサイトメガロウイルス(CMV)、マレック病ウイルス、ヘルペスウイルス);ポックスウイルス科天然痘ウイルス、ワクシニアウイルスポックスウイルス);およびイリドウイルス科アフリカブタ熱ウイルス等);ならびに未分類ウイルス(例えば、海綿状脳症病原因子デルタ肝炎因子(B型肝炎ウイルスの欠損サテライトであると考えられる)、非A非B型肝炎の因子(クラス1=内部伝染型;クラス2=非経口伝染型(即ち、C型肝炎);ノーウォークウイルスおよび関連ウイルス、ならびにアストロウイルス)が挙げられる。本明細書において説明される組成物および方法は、これらのウイルス因子による感染症の治療における使用が企図される。

0114

本実施形態に抗原を含めることにより対処可能な真菌感染症の例としては、アスペルギルス症鵞口瘡カンジダアルビカンスにより引き起こされる)、クリプトコッカス症クリプトコッカスにより引き起こされる)、およびヒストプラスマ症が挙げられる。このため、感染性真菌の例としては、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、ヒストプラズマ・カプスラツムコクシジオイデス・イミチスブラストミセス・デルマチチジス、クラミジア・トラコマチス、カンジダ・アルビカンスが挙げられるが、これらに限定されない。これらの生物体の構成要素は、本明細書において説明されるMAPSに抗原として含めることができる。

0115

本発明の一態様では、抗原は、感染性微生物、例えば、百日咳菌、ブルセラ菌腸球菌属の種、髄膜炎菌、淋菌、モラクセラ、分類可能もしくは分類不可能なヘモフィルス、シュードモナスサルモネラ赤痢菌エンテロバクターシトロバクタークレブシエラ、大腸菌、ヘリコバクターピロリクロストリジウムバクテロイドクラミジア科コレラ菌マイコプラズマトレポネーマライム病ボレリアレジオネラニューモフィラマイコバクテリウム属の種(結核菌、マイコバクテリウムアビウム、マイコバクテリウム・イントラセルラーレ、カンサシ菌(M.kansaii)、マイコバクテリウム・ゴルドナエ、ライ菌(M. leprae)等)、黄色ブドウ球菌、リステリア菌(Listeria monocytogenes)、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)(A群レンサ球菌)、ストレプトコッカス・アガラチアB群連鎖球菌)、連鎖球菌ビリダンス群)、ストレプトコッカス・フェカリス、ストレプトコッカス・ボビス、連鎖球菌(嫌気性種)、肺炎連鎖球菌、病原性カンピロバクター属の種、腸球菌属の種、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、炭疽菌、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)、コリネバクテリウム属の種、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringen)、破傷風菌(Clostridium tetani)、エンテロバクター・エロゲネス、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、レプトスピラ属の種、パスツレラマルトシダ、バクテロイド属の種、フソバクテリウムヌクレアタムストレプトバシラス・モニリフォルミス、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidium)、トレポネーマ・ペルニュ、およびアクチノマイセス・イスラエリーに由来する。本明細書において説明される組成物および方法は、これらの細菌因子に対する感染症の治療または予防における使用が企図される。

0116

抗原が由来し得る追加の寄生生物病原体としては、例えば、赤痢アメーバ熱帯熱マラリア原虫リーシュマニア種、トキソプラズマ原虫リケッチア、および蠕虫類が挙げられる。

0117

本発明の別の態様では、抗原は、切断肺炎球菌PsaAタンパク質、肺炎球菌溶血素トキソイド肺炎球菌セリン/トレオニンタンパク質キナーゼ(StkP)、肺炎球菌セリン/トレオニンタンパク質キナーゼ繰り返し単位(StkPR)、肺炎球菌PcsBタンパク質、ブドウ球菌α溶血素、結核菌mtbタンパク質ESAT−6、結核菌細胞壁コア抗原、クラミジアCT144、CT242、もしくはCT812ポリペプチドまたはこれらのフラグメント、クラミジアDNAジャイレースサブユニットB、クラミジア亜硫酸塩合成/二リン酸脱リン酸化酵素クラミジア細胞分裂タンパク質FtsY、クラミジアメチオニルtRNA合成酵素、クラミジアDNAヘリカーゼ(uvrD)、クラミジアATP合成酵素サブユニットI(atpI)、またはクラミジア金属依存性加水分解酵素である。

0118

本発明の一実施形態は、細胞内細菌性寄生生物である病原体結核菌(TB)を標的とする免疫原性組成物を提供する。TB抗原の一例は、TbH9(Mtb 39Aとしても知られている)である。他のTB抗原としては、DPV(Mtb8.4としても知られている)、381、Mtb41、Mtb40、Mtb32A、Mtb64、Mtb83、Mtb9.9A、Mtb9.8、Mtb16、Mtb72f、Mtb59f、Mtb88f、Mtb71f、Mtb46f、およびMtb31f(「f」は、それが融合体であるか、または2つ以上のタンパク質であることを示す)が挙げられるが、これらに限定されない。

0119

上述のように、本発明の免疫原性組成物に使用するための抗原は、クラミジア種に由来してもよい。クラミジア科(クラミジア属およびクラミドフィラ属からなる)は、偏性細胞内グラム陰性細菌である。クラミジア・トラコマチス感染症は、最もよく見られる細菌性性感染症の1つであり、毎年おそらく8,900万人が新たに性器クラミジア感染症を発症している。本発明のクラミジアには、例えば、クラミジア・トラコマチス、肺炎クラミジア、クラミジア・ムリダルム、クラミジア・スイス(C.suis)、クラミドフィラ・アボルタス(Chlamydophila abortus)、クラミドフィラ・シタッシ、クラミドフィラ・キャビエ(Chlamydophila caviae)、クラミドフィラ・フェリス、クラミドフィラ・ペコルム(Chlamydophila pecorum)、および肺炎クラミジアが含まれる。クラミジア感染症の動物モデルは、T細胞が、初期感染の排除および感受性宿主の再感染予防の双方において重要な役割を果たすことを立証した。したがって、本明細書において開示される免疫原性組成物を使用して、クラミジア感染に対する細胞免疫応答を誘発することにより、特定の利益をもたらすことができる。

0120

より具体的には、本発明で有用なクラミジア抗原には、DNAジャイレースサブユニットB、亜硫酸塩合成/二リン酸脱リン酸化酵素、細胞分裂タンパク質FtsY、メチオニル−tRNA合成酵素、DNAヘリカーゼ(uvrD);ATP合成酵素サブユニットI(atpI)、または金属依存性加水分解酵素(米国特許出願公開第20090028891号)が含まれる。追加のクラミジア・トラコマチス抗原には、CT144ポリペプチド、CT144のアミノ酸残基67〜86を有するペプチド、CT144のアミノ酸残基77〜96を有するペプチド、CT242タンパク質、CT242のアミノ酸109〜117を有するペプチド、CT242ポリペプチドのアミノ酸112〜120を有するペプチド、CT812タンパク質(pmpD遺伝子由来)、CT812タンパク質のアミノ酸残基103〜111を有するペプチド;ならびにいくつかの他のクラミジア・トラコマチス由来の抗原性ペプチド

が含まれる。国際公開第2009/020553号を参照されたい。さらに、前述のポリペプチドのホモログ(米国特許第6,919,187号を参照)を含む肺炎クラミジア抗原は、本明細書において開示される免疫原性組成物および方法において抗原として使用できる。

0121

真菌抗原は、カンジダ属の種および他の酵母菌、または他の真菌(アスペルギルス、他の環境真菌)に由来してもよい。他の寄生生物に関しては、マラリア、ならびに虫およびアメーバは、本明細書において開示される免疫原性組成物および方法で使用するための抗原性抗原をもたらし得る。

0122

一部の実施形態において、抗原が抗インフルエンザ免疫原を生成する場合、表面糖タンパク質である赤血球凝集素HA)およびノイラミニダーゼ(NA)は、概して最適な抗原である。核タンパク質(NP)ポリペプチドおよびマトリックス(M)の両者は、内部ウイルスタンパク質であり、したがって抗体に基づく免疫のためのワクチン設計において、通常は考慮されない。インフルエンザワクチンは、日常的にヒトに使用されており、不活化した全インフルエンザウイルス、弱毒化生インフルエンザウイルス、またはウイルス株由来の精製および不活化した材料に由来するワクチンを含む。例えば、従来のインフルエンザワクチンは、3つの潜在的に脅威となるインフルエンザウイルス株を用いて製造することができる。これらの株は、通常は受精鶏卵中で成長させるが、これはの接種およびインキュベーション、卵採取、ウイルスの精製および不活化、ウイルスまたはウイルス構成要素の最終ワクチン製剤となるまでの処理および貯蔵、ならびに適切な容器への無菌充填を含む広範囲の処理を必要とする。典型的には、この卵に基づく製造サイクルは、70週間を超える。大規模なインフルエンザが流行した場合、強力かつ安全なワクチンの入手可能性は大きな懸案事項である。さらに、抗生物質および混入物質等の卵内不純物に関するリスクがあり、これはワクチンの無菌性に悪影響を与える。さらに、卵由来のインフルエンザワクチンは、卵タンパク質に重度のアレルギーがある者およびギランバレー症候群病歴があるものには禁忌である。本発明は、卵に関する後遺症を避けるためだけではなく、高度に制御されたプラットフォームで複数のインフルエンザ抗原を使用するためのプラットフォームを提供する、卵に基づくインフルエンザワクチンに代わるものを提供する。

0123

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物に使用するための抗原はまた、CMI応答を引き起こし得る、リシン等の生物戦争において使用されるものを含んでもよい。

0124

さらに、本発明はまた、癌に対する免疫応答をもたらす抗原を含む免疫原性組成物も提供する。これらの共役体では、抗原は、癌または腫瘍によって発現された抗原、あるいは腫瘍に由来する抗原である。一部の実施形態において、かかる抗原は、本明細書において、「癌抗原」と称され、典型的には、主に癌細胞で発現されたタンパク質であり、その共役体がこのタンパク質に対する強力な体液免疫および強力な細胞免疫の両者を誘発する。多数の癌関連抗原が特定されており、そのうちのいくつかは、実験癌治療ワクチンを作製するために現在使用されており、このため本実施形態での使用に好適である。1種類を超える癌に関連する抗原には、癌胎児性抗原CEA);癌/精巣抗原、例えばNY−ESO−1;Mucin−1(MUC1)、例えばシアリルTn(STn);ガングリオシド、例えばGM3およびGD2;p53タンパク質;ならびにHER2/neuタンパク質ERBB2としても知られる)が含まれる。特定の種類の癌に特有の抗原には、EGFRvIIIと称される突然変異型上皮成長因子受容体メラニン細胞メラノーマ分化抗原、例えば、チロシナーゼ、MART1、gp100、系統関連癌−精巣群(MAGE)およびチロシナーゼ関連抗原;前立腺特異抗原白血病関連抗原(LAA)、例えば、融合タンパク質BCR−ABL、ウィルムス腫瘍タンパク質およびプロテイナーゼ3;ならびにイディオタイプ(Id)抗体が含まれる。例えば、Mitchell,3 Curr.Opin.Investig.Drugs 150(2002)、Dao & Scheinberg,21 Best Pract.Res.Clin.Haematol.391(2008)を参照されたい。

0125

癌に対する免疫応答を生じるための別の手法は、癌の発症を引き起こす、または癌の発症に関与する微生物由来の抗原を使用する。これらのワクチンは、肝細胞癌(B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、タイ肝吸虫)、リンパ腫および鼻咽頭癌(エプスタイン・バーウイルス)、結腸直腸癌胃癌(ヘリコバクター・ピロリ)、膀胱癌ビルハルツ住血吸虫)、T細胞白血病(ヒトT細胞白血病ウイルス)、癌(ヒトパピローマウイルス)等を含む癌に対して使用されてきた。これまでに、膀胱癌、脳腫瘍乳癌、頸癌、腎臓癌、メラノーマ、多発性骨髄腫、白血病、肺癌膵臓癌前立腺癌、および固形腫瘍を標的とするワクチンのための臨床試験が行われている。Pardoll et al.,ABELOFF'S CLIN.ONCOL.(4th ed.,Churchill Livingstone,Philadelphia 2008)、Sioud,360 MethodsMol.Bio.277(2007)、Pazdur et al.,30 J.Infusion Nursing 30(3):173(2007)、Parmiani et al.,178 J.Immunol.1975(2007)、Lollini et al.,24 Trends Immunol. 62(2003)、Schlom et al.,13 Clin. Cancer Res. 3776(2007)、Banchereau et al.,392 Nature 245(1998)、Finn,358 New Engl.J.Med.2704(2008)、Curigliano et al.,7 Exp.Rev.Anticancer Ther. 1225(2007)を参照されたい。家禽に腫瘍を引き起こすヘルペスウイルスであるマレック病ウイルスは、長い間ワクチンにより管理されている。このため、本実施形態は、予防的(preventiveまたはprophylactic)抗癌免疫原性組成物および治療的/治癒的癌ワクチンの両者を包含する。

0126

企図される増殖性疾患および癌には、AIDS関連癌、聴神経腫瘍、急性リンパ性白血病急性骨髄性白血病癌腫副腎皮質癌、特発性骨髄線維症脱毛症胞状軟部肉腫肛門癌、血管肉腫星状細胞腫毛細血管拡張性運動失調症基底細胞癌(皮膚)、膀胱癌、骨癌、腸癌、脳およびCNS腫瘍、乳癌、カルチノイド腫瘍、頸癌、小児脳腫瘍、小児癌、小児白血病、小児軟部組織肉腫軟骨肉腫絨毛癌慢性リンパ球性白血病慢性骨髄性白血病、結腸直腸癌、皮膚T細胞リンパ腫隆起性皮膚線維肉腫線維形成性小円細胞腫瘍、腺管癌内分泌癌、子宮内膜癌上衣腫食道癌ユーイング肉腫肝外胆管癌、例えば眼球メラノーマおよび網膜芽細胞腫を含む眼癌、卵管癌、ファンコニ貧血線維肉腫胆嚢癌、胃癌、消化管癌消化管カルチノイド腫瘍、泌尿生殖器癌、胚細胞腫瘍妊娠性絨毛性疾患、神経膠腫婦人科癌血液悪性腫瘍有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、遺伝性乳癌、ホジキン病、ヒトパピローマウイルス関連頸癌、胞状奇胎下咽頭癌島細胞癌カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭癌、平滑筋肉腫、白血病、リー・フラウメニ症候群口唇癌、脂肪肉腫、肺癌、リンパ浮腫、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫男性乳癌、腎臓の悪性横紋筋様腫瘍、髄芽細胞腫、メラノーマ、メルケル細胞癌中皮腫、転移癌、口癌、多発性内分泌腫瘍症、菌状息肉腫骨髄異形成症候群骨髄腫骨髄増殖性疾患、鼻腔癌、鼻咽頭癌、腎芽細胞腫神経芽細胞腫神経線維腫症、ナイミーヘン染色体不安定症候群、非メラノーマ皮膚癌非小細胞肺癌(NSCLC)、口腔癌中咽頭癌骨肉腫オストミー卵巣癌(ostomy ovarian cancer)、膵臓癌、副鼻腔癌、副甲状腺癌、耳下腺癌、陰茎癌、末梢性神経外胚葉性腫瘍、下垂体癌、真性多血症、前立腺癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、ロトムンド・トムソン症候群、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫セザリー症候群皮膚癌小細胞肺癌(SCLC)、小腸癌、軟部組織肉腫、脊髄腫瘍、扁平上皮癌(皮膚)、胃癌、滑膜肉腫、精巣癌、胸腺癌甲状腺癌移行細胞癌(膀胱)、移行細胞癌(腎盂尿管)、絨毛性癌、尿道癌、泌尿器系癌、子宮肉腫子宮癌、膣癌、外陰癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、およびウィルムス腫瘍が含まれる。

0127

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物に使用するための抗原は、自己免疫疾患の抗原を含んでもよく、例えば、これらは「自己抗原」であってもよい。本明細書において説明されるアッセイによる診断に企図される自己免疫疾患としては、円形脱毛症強直性脊椎炎抗リン脂質症候群、アジソン病再生不良性貧血多発性硬化症副腎の自己免疫疾患、自己免疫性溶血性貧血自己免疫性肝炎自己免疫性卵巣炎および精巣炎、ベーチェット病水疱性類天疱瘡心筋症セリアックスプルー皮膚炎慢性疲労症候群慢性炎症脱髄性症候群(CFIDS)、慢性炎症性多発性ニューロパシーチャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡クレスト症候群寒冷凝集素症候群、クローン病疱疹状皮膚炎円板ループス本態性混合型クリオグロブリン血症線維筋痛症糸球体腎炎グレーブス病、ギラン・バレー橋本甲状腺炎特発性肺線維症特発性血小板減少性紫斑病ITP)、IgA腎症インスリン依存性糖尿病I型)、扁平苔癬狼瘡メニエール病混合性結合組織疾患重症筋無力症心筋炎尋常性天疱瘡悪性貧血結節性多発動脈炎多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎および皮膚筋炎原発性無ガンマグロブリン血症原発性胆汁性肝硬変乾癬レイノー現象ライター症候群リウマチ熱関節リウマチサルコイドーシス強皮症シェーグレン症候群、全身硬直症候群、高安動脈炎側頭動脈炎巨細胞性動脈炎潰瘍性大腸炎ブドウ膜炎、ヴェーグナー症候群、血管炎、および白斑症が挙げられるが、これらに限定されない。自己免疫疾患を有する、または自己免疫疾患を有する疑いがある、自己免疫疾患にかかりやすい対象において、潜在的または実際のCMI応答性を評価することは、概して重要である。

0128

一部の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物に使用するための抗原は、炎症性疾患または状態に関連する抗原であってもよい。抗原が有用となり得る炎症性疾患状態の例としては、なかでも、座瘡アンギナ関節炎誤嚥性肺炎膿胸、胃腸炎、壊死性腸炎骨盤内炎症性疾患、咽頭炎胸膜炎、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、慢性炎症性脱髄性多発神経根筋障害、および慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシーが挙げられるが、これらに限定されない。

0129

一部の実施形態において、抗原は、無傷(即ち、完全または全)抗原、または1個を超えるエピトープを含む抗原の機能性部分であってよい。一部の実施形態において、抗原は、抗原のペプチド機能性部分である。これに関して、「無傷」とは、抗原が、その抗原ポリペプチドが天然に存在するのと同様の全長抗原であることを意味する。これは抗原の小部分またはペプチドのみの送達とは全く対照的である。無傷抗原を細胞に送達することは、単一または選択されたわずかなペプチドエピトープだけではなく、無傷抗原の全てのエピトープに対する免疫応答を可能にする、または誘発を促進する。したがって、本明細書において説明される方法および免疫原性組成物は、単一エピトープペプチドに基づく抗原の使用と比較して、より感受性が高く、かつより高い特異性を有する免疫応答のために、ポリマーと結合した無傷抗原を包含する。

0130

代替的に、一部の実施形態において、無傷抗原は、最初の抗原のサイズに応じて、多くの部分に分割することができる。典型的には、全抗原多量体ポリペプチドである場合、全タンパク質は、サブユニットおよび/またはドメインに分割することができ、このとき抗原のそれぞれ個々のサブユニットまたはドメインは、本明細書において開示される方法により、ポリマーと結合させることができる。代替的に、一部の実施形態において、無傷抗原は、全抗原の機能性フラグメントまたは部分、例えば、少なくとも2個、または少なくとも3個、または少なくとも4個、または少なくとも5個、または少なくとも6個、または少なくとも7個、または少なくとも8個、または少なくとも9個、または少なくとも10個、または少なくとも11個、または少なくとも12個、または少なくとも13個、または少なくとも15個、または少なくとも20個、または少なくとも25個、または25個を超える(各数値を含む)部分(例えば、断片またはフラグメント)に分割することができ、抗原のそれぞれ個々の機能性フラグメントは、本明細書において開示される方法により、ポリマーと結合させることができる。

0131

全長抗原ポリペプチドのフラグメント化または分割は、全長抗原ポリペプチドの均等分割であってもよく、あるいは代替的に、一部の実施形態において、フラグメント化は、不対照または不均等である。非限定的な例として、抗原を2つの重複フラグメントに分割する場合、抗原は、ほぼ同じ(均等な)サイズのフラグメントに分割することができ、あるいは代替的に、一方のフラグメントが全抗原の約45%であってもよく、他方のフラグメントが約65%であってもよい。さらなる非限定的な例として、全抗原を異なるサイズのフラグメントの組み合わせに分割することができ、例えば、抗原を2つのフラグメントに分割する場合、フラグメントは、全抗原の約40%と約70%、または約45%と約65%、または約35%と約75%、または約25%と約85%(各数値を含む)に分割することができる。抗原の重複ポリペプチドのパネルを作製する際に使用するために、全長の全抗原の重複フラグメントのいかなる組み合わせも包含される。単なる実例として、抗原を5つの部分に分割する場合、それらの部分は、均等に(即ち、それぞれの重複フラグメントが、抗原の全長全体の約21%〜25%である)、または不均等に(即ち、抗原を以下の5つの重複フラグメントに分割することができる;フラグメント1は、全長抗原のサイズの約25%、フラグメント2は約5%、フラグメント3は約35%、フラグメント4は約10%、およびフラグメント5は約25%であり、但し各フラグメントは、少なくとも1つの他のフラグメントと重複する)分割することができる。

0132

典型的には、抗原部分のパネルは、全(即ち無傷)抗原ポリペプチドの全長を実質的に包含してもよい。したがって、一部の実施形態において、免疫原性組成物は、同じ無傷抗原の多くの異なる、および/または重複するフラグメントを有するポリマーを含む。抗原の重複タンパク質フラグメントは、ペプチド抗原のみの使用と比較して、はるかに迅速かつ安価で、かつ向上した安定性で生産することができる。さらに、一部の実施形態において、エピトープ認識に立体構造が重要であり、またより大きい抗原ペプチドまたはフラグメントは、ペプチドフラグメントよりも優れた利益をもたらすことから、単純ペプチドよりも大きいポリペプチドである抗原が好ましい。

0133

当業者は、全抗原を抗原の重複タンパク質に分割して、抗原のポリペプチドのパネルを作製することができる。単なる実例として、TB特異的抗原TB1(CFP培養濾液−10またはCFP−10としても知られる)は、例えば少なくとも17個の部分に分割して、それぞれが、異なるが重複するTB特異的抗原TB1(CFP)フラグメントを含む、17個の異なるポリペプチドのパネルを作製することができる。培養濾液タンパク質(CFP−10)(Genbank AAC83445)は、結核菌由来の10kDaの100アミノ酸残基タンパク質フラグメントである。これは、L45抗原ホモログタンパク質(LHP)としても知られている。

0134

本明細書において説明される方法および組成物で使用するための標的抗原は、組み換え手段によって発現させることができ、任意に親和性タグまたはエピトープタグを含んで精製を促進してもよいが、これらの方法は、当該技術分野において公知である。遊離オリゴペプチドまたは担体タンパク質と共役したオリゴペプチドのいずれかの化学合成を用いて、本発明の抗原を得ることができる。オリゴペプチドは、ポリペプチドの一種とみなされる。抗原は、例えばリズアビジンまたはその誘導体もしくは機能性フラグメントであるが、それらに限定されない相補的親和性分子との融合体として発現させることができる。代替的に、標的抗原を調製してから、例えばリズアビジンまたはその誘導体もしくは機能性フラグメントであるがそれらに限定されない相補的親和性分子に、それを共役させることも可能である。

0135

ポリペプチドはまた、米国特許第5,229,490号および第5,390,111号に開示されているもののような分岐構造体として合成することもできる。抗原性ポリペプチドは、例えば、合成または組み換えB細胞およびT細胞エピトープユニバーサルT細胞エピトープ、ならびに1つの生物体または疾患由来のT細胞エピトープと別のものに由来するB細胞エピトープとの混合物を含む。

0136

抗原は、組み換え手段または化学的ポリペプチド合成により得ることができ、また、天然源または抽出物から得た抗原を、例えば分画またはクロマトグラフィにより、その抗原の物理的および化学的特性を用いて精製してもよい。これらの技法は、当該技術分野で公知である。

0137

一部の実施形態において、抗原は、水、メタノール等の溶媒、または緩衝液可溶化することができる。好適な緩衝液としては、Ca2+/Mg2+不含有のリン酸緩衝生理食塩水PBS)、通常生理食塩水(水中の150mM NaCl)、およびトリス緩衝液が挙げられるが、これらに限定されない。中性緩衝液に可溶性でない抗原は、10mM酢酸で可溶化してから、PBS等の中性緩衝液で所望の容量に希釈することができる。酸性pHでのみ可溶性の抗原の場合は、希酢酸で可溶化した後、酸性pHで酢酸−PBSを希釈剤として使用してもよい。グリセロールは、本明細書において説明される組成物、方法、およびキットで使用するための好適な非水性溶媒となり得る。

0138

典型的には、病原体に対するタンパク質ワクチンを設計するとき、細胞外タンパク質またはウイルスの環境に暴露されたものは、ワクチン中の抗原構成要素としての理想的な候補であることが多い。その細胞外タンパク質に対して作製された抗体は、感染中の病原体に対する防御の第一線となる。抗体は、病原体のタンパク質に結合して抗体のオプソニン化を促進し、マクロファージ等の食細胞により摂取および破壊する病原体をマークする。抗体のオプソニン化はまた、抗体依存性細胞傷害作用により、病原体を殺傷することもできる。抗体は、単球、好中球、好酸球、およびナチュラルキラー細胞等の細胞からの溶解産物の放出を促す。

0139

本明細書において説明される発明の一実施形態において、本明細書において開示される組成物に使用するための抗原である、全ての野生型タンパク質は、アミノ酸残基に見られるような、天然に存在するウイルスに認められる配列を有し、選択成長条件または分子生物学的方法により変更されていない。

0140

一実施形態において、本明細書において説明される免疫原性組成物は、グリコシル化タンパク質である抗原を含んでもよい。換言すると、関心抗原はそれぞれ、グリコシル化タンパク質であってもよい。本明細書において説明される免疫原性組成物の一実施形態において、抗原、または抗原融合ポリペプチドは、O結合型グリコシル化されている。本明細書において説明される免疫原性組成物の別の実施形態において、抗原、または抗原融合ポリペプチドは、N結合型グリコシル化されている。本明細書において説明される免疫原性組成物のさらに別の実施形態において、抗原、または抗原融合体は、O結合型グリコシル化され、かつN結合型グリコシル化されている。他の実施形態において、他のタイプのグリコシル化、例えばC−マンノシル化が可能である。タンパク質のグリコシル化は、主に真核細胞で発生する。N−グリコシル化は、一部の真核タンパク質の折り畳みに重要であり、膜タンパク質および分泌タンパク質の構造および機能を調節する翻訳時および翻訳後修飾機序をもたらす。グリコシル化は、サッカライドを連結させてグリカンを生成し、それらをタンパク質および脂質に結合させる酵素過程である。N−グリコシル化では、グリカンは、タンパク質翻訳中にアスパラギン側鎖のアミド窒素に結合する。グリカンを形成する3つの主要なサッカライドは、グルコース、マンノース、およびN−アセチルグルコサミン分子である。N−グリコシル化コンセンサスは、Asn−Xaa−Ser/Thrであり、式中、Xaaは、既知のアミノ酸のいずれであってもよい。O結合型グリコシル化は、タンパク質プロセシングにおける後半段階で、おそらくゴルジ装置内で発生する。O結合型グリコシル化では、N−アセチル−ガラクトサミン、O−フコース、O−グルコース、および/またはN−アセチルグルコサミンが、セリン残基またはトレオニン残基に付加される。当業者は、Technical University(Denmark)のNetNGlyc 1.0およびNetOGlyc Predictionソフトウェア等のバイオインフォマテクスソフトウェアを使用して、本発明におけるポリペプチド中のN−およびO−グリコシル化部位を見つけることができる。NetNglycサーバーは、Asn−Xaa−Ser/Thrシークオンの配列前後関係を調べる人工神経網を用いて、タンパク質中のN−グリコシル化部位を予測する。NetNGlyc 1.0およびNetOGlyc 3.1 Predictionソフトウェアは、EXPASウェブサイトアクセスできる。一実施形態において、N−グリコシル化は、本明細書において説明される融合ポリペプチドの標的抗原ポリペプチドにおいて発生する。

0141

親和性分子対:
本明細書において開示されるように、一部の実施形態において、抗原は、相補的親和性対を介してポリマーに接続される。この抗原とポリマーの接続は、第1の親和性分子に接続された、抗原に結合した第2の(例えば、相補的)親和性分子と結合するポリマーに媒介される。相補的親和性対の例は、ビオチン/ビオチン結合タンパク質である。

0142

例示的親和性相補的親和性対の例としては、ビオチン結合タンパク質、またはビオチンに結合するアビジン様タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、第1の親和性結合分子がビオチン(ポリマーと結合する)である場合、相補的親和性分子は、ビオチン結合タンパク質またはアビジン様タンパク質、あるいはそれらの誘導体、例えば、限定するものではないが、アビジン、リズアビジン、またはストレプトアビジン、あるいはそれらの変異型、誘導体、もしくは機能性部分であってもよい。

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