図面 (/)

技術 末端共役ジエン構造を有する脂肪族アルデヒド化合物の製造方法及びその中間体

出願人 信越化学工業株式会社
発明者 馬場啓弘三宅裕樹金生剛
出願日 2016年4月18日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2016-083120
公開日 2017年10月26日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2017-193493
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 触媒 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 工業的経済性 森林地帯 テトラデセナール メチルエチルピリジン 共役ジエン構造 ヒドロキシアセタール 落葉果樹 反応溶液温度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

酸化反応が不要な末端共役ジエナール化合物の製造方法と、当該方法の有用な中間体である末端ヒドロキシアセタール化合物を提供する。

解決手段

アルキナール=アセタール化合物(1)を出発原料として、メタル化反応により有機金属化合物(2)、エチレンオキシド付加反応によりヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)、還元反応により三重結合をZ−二重結合に変換して(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)、ヒドロキシル基脱離基Xに変換して(E)−アルケナール=アセタール化合物(5)及び、HXを脱離して(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)を経てアセタールアルデヒドへ変換して、(E)−ジエナール化合物(7)を得る工程とを少なくとも含む(E)−ジエナール化合物の製造方法。

概要

背景

昆虫の性フェロモンは、通常雌個体が雄個体を誘引する機能をもつ生物活性物質であり、少量で高い誘引活性を示す。性フェロモンは、発生予察地理的な拡散特定地域への侵入)の確認の手段として、また、害虫防除の手段として広く利用されている。害虫防除の手段としては、大量誘殺(Mass trapping)、誘引殺虫法(Lure & KillまたはAttract & Kill)、誘引感染法(Lure & infectまたはAttract & infect)や交信撹乱法(Mating disruption)と呼ばれる防除法が広く実用に供されている。性フェロモンの利用にあたっては必要量のフェロモン原体経済的に製造することが、基礎研究のために、更には、応用のために必要とされる。

Blackheaded Budwormは、米国に分布し、森林地帯に深刻な被害を与える食葉害虫である。Blackheaded Budwormの性フェロモンとしては(E)−11,13−テトラデカジエナールが知られている。
(E)−11,13−テトラデカジエナールの製造方法として、9−クロノナナールジエチルアセタールグリニャール試薬へ変換し、1,4−ペンタジエン−3−イルイソブチラートとの反応、次いで、アセタールの加水分解により合成する方法が報告されている(特許文献1)。

South American Tortricid Mothは、ウルグアイブラジルなど米に分布し、落葉果樹ブドウ等、種々の作物に被害を与えるため、経済的に非常に重要な害虫である。
Legrandらは、South American Tortricid Mothのトラップ試験では、(Z)−11,13−テトラデカジエナール、(Z)−11,13−テトラデカジエニルアセテートの10:1の混合物が、最も誘引効果の高い組み合わせであったことを報告している(非特許文献1)。また、彼らはこの文献において、11−ブロモ−1−ウンデカノールアセチル化、次いでホスホニウム塩への変換、このホスホニウム塩から調製されるリンイリドアクロレインとのWittig反応により(Z)−11,13−テトラデカジエニル=アセテートの合成、次いで加水分解、酸化反応により(Z)−11,13−テトラデカジエナールの合成も行っている。

概要

酸化反応が不要な末端共役ジエナール化合物の製造方法と、当該方法の有用な中間体である末端ヒドロキシアセタール化合物を提供する。アルキナール=アセタール化合物(1)を出発原料として、メタル化反応により有機金属化合物(2)、エチレンオキシド付加反応によりヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)、還元反応により三重結合をZ−二重結合に変換して(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)、ヒドロキシル基脱離基Xに変換して(E)−アルケナール=アセタール化合物(5)及び、HXを脱離して(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)を経てアセタールをアルデヒドへ変換して、(E)−ジエナール化合物(7)を得る工程とを少なくとも含む(E)−ジエナール化合物の製造方法。なし

目的

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、生物学的又は農学的活性試験や実際の応用又は利用等に必要な十分量の原体を供給するために、酸化反応は不要で、純度良く良好な収率で末端共役ジエナール化合物を製造する方法と、末端共役ジエナール化合物を製造するための有用な中間体である末端ヒドロキシアセタール化合物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下記一般式(1)(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)で表されるアルキナール=アセタール化合物メタル化反応により、前記アルキナール=アセタール化合物の末端アルキンをメタル化して下記一般式(2)(式中、Mはカチオン部を表す。)で表される有機金属化合物を得る工程と、得られた前記有機金属化合物のエチレンオキシドへの付加反応により、下記一般式(3)で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物を得る工程と、得られたヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の還元反応により、前記ヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の三重結合をE−二重結合に変換して下記一般式(4)で表される(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物の官能基変換反応により、前記(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物のヒドロキシル基脱離基Xに変換して下記一般式(5)(式中、Xは脱離基を表す。)で表される脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物の脱離反応により、前記(E)−アルケナール=アセタール化合物からHXを脱離して下記一般式(6)で表される(E)−ジエナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた(E)−ジエナール=アセタール化合物の加水分解反応により、前記(E)−ジエナール=アセタール化合物のアセタールアルデヒドに変換して下記一般式(7)で表される(E)−ジエナール化合物を得る工程とを少なくとも含む(E)−ジエナール化合物の製造方法。

請求項2

前記(E)−ジエナール化合物が、(E)−11,13−テトラデカジエナールである請求項1に記載の(E)−ジエナール化合物の製造方法。

請求項3

下記一般式(1)(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)で表されるアルキナール=アセタール化合物のメタル化反応により、前記アルキナール=アセタール化合物の末端アルキンをメタル化して下記一般式(2)(式中、Mはカチオン部を表す。)で表される有機金属化合物を得る工程と、得られた有機金属化合物のエチレン=オキシドへの付加反応により、下記一般式(3)で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物を得る工程と、得られたヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の還元反応により、前記ヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の三重結合をZ−二重結合に変換して下記一般式(8)で表される(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物の官能基変換反応により、前記(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物のヒドロキシル基を脱離基Xに変換して下記一般式(9)(式中、Xは脱離基を表す。)で表される脱離基Xを有する(Z)−アルケナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた脱離基Xを有する(Z)−アルケナール=アセタール化合物の脱離反応により、前記(Z)−アルケナール=アセタール化合物からHXを脱離して下記一般式(10)で表される(Z)−ジエナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた(Z)−ジエナール=アセタール化合物の加水分解反応により、前記(Z)−ジエナール=アセタール化合物のアセタールをアルデヒドに変換して下記一般式(11)で表される(Z)−ジエナール化合物を得る工程とを少なくとも含む(Z)−ジエナール化合物の製造方法。

請求項4

前記(Z)−ジエナール化合物が、(Z)−11,13−テトラデカジエナールである請求項3に記載の(Z)−ジエナール化合物の製造方法。

請求項5

下記一般式(3)(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物。

請求項6

下記一般式(4)(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)で表される(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物。

請求項7

下記一般式(8m)(式中、mは5〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)で表される(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物。

技術分野

0001

本発明は、昆虫の性フェロモンとして、末端共役ジエン構造を有する脂肪族アルデヒド化合物の製造方法及びそれに用いる合成中間体に関する。

背景技術

0002

昆虫の性フェロモンは、通常雌個体が雄個体を誘引する機能をもつ生物活性物質であり、少量で高い誘引活性を示す。性フェロモンは、発生予察地理的な拡散特定地域への侵入)の確認の手段として、また、害虫防除の手段として広く利用されている。害虫防除の手段としては、大量誘殺(Mass trapping)、誘引殺虫法(Lure & KillまたはAttract & Kill)、誘引感染法(Lure & infectまたはAttract & infect)や交信撹乱法(Mating disruption)と呼ばれる防除法が広く実用に供されている。性フェロモンの利用にあたっては必要量のフェロモン原体経済的に製造することが、基礎研究のために、更には、応用のために必要とされる。

0003

Blackheaded Budwormは、米国に分布し、森林地帯に深刻な被害を与える食葉害虫である。Blackheaded Budwormの性フェロモンとしては(E)−11,13−テトラデカジエナールが知られている。
(E)−11,13−テトラデカジエナールの製造方法として、9−クロノナナールジエチルアセタールグリニャール試薬へ変換し、1,4−ペンタジエン−3−イルイソブチラートとの反応、次いで、アセタールの加水分解により合成する方法が報告されている(特許文献1)。

0004

South American Tortricid Mothは、ウルグアイブラジルなど米に分布し、落葉果樹ブドウ等、種々の作物に被害を与えるため、経済的に非常に重要な害虫である。
Legrandらは、South American Tortricid Mothのトラップ試験では、(Z)−11,13−テトラデカジエナール、(Z)−11,13−テトラデカジエニルアセテートの10:1の混合物が、最も誘引効果の高い組み合わせであったことを報告している(非特許文献1)。また、彼らはこの文献において、11−ブロモ−1−ウンデカノールアセチル化、次いでホスホニウム塩への変換、このホスホニウム塩から調製されるリンイリドアクロレインとのWittig反応により(Z)−11,13−テトラデカジエニル=アセテートの合成、次いで加水分解、酸化反応により(Z)−11,13−テトラデカジエナールの合成も行っている。

0005

特表2012−507520号公報

先行技術

0006

Z.Naturforsch.59C, 709−712(2004)

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1の場合、9−クロロノナナール=ジエチル=アセタールから11,13−テトラデカジエナールまでの通算収率はわずか24.3%と低い。また、主鎖の構築と末端共役ジエンの形成を同時に行っているが、末端共役ジエンは不安定であるため、グリニャール試薬等の有機金属化合物を経由することにより二重結合幾何異性化が起こる可能性があり、高純度の末端ジエンを得ることは困難であると考えられる。実際、得られた11,13−テトラデカジエナールのE体とZ体の比も76:24となっており、E体純度としては高いものではない。

0008

また、非特許文献1の場合、Wittig反応により主鎖の構築と末端共役ジエンの形成を同時に行っているが、精製後の単離収率は22%と低く、原料として使用するアクロレインは工業的にも入手が困難であることや、反応温度は−78℃と工業的には実施し難い温度である。さらには、大量に副生するトリフェニルホスフィンオキシド除去方法廃棄等の問題もあることから、末端ジエナール化合物の合成にWittig反応を利用することは工業的には難しい。また、この文献中では、アルコール酸化によりアルデヒドを構築しているが、酸化剤として有害なクロム廃棄物を生成する二クロム酸ピリジニウム(PDC)を用いていることからも、工業的には実施が困難である。さらに、各工程の中間体の分離や精製にクロマトグラフィーを用いている点からも工業的合成方法とは言い難く、11−ブロモ−1−ウンデカノールから(Z)−11,13−テトラデカジエナールまでの通算収率はわずか4.5%にすぎない。

0009

このように、従来の製造方法では、収率、中間体及び目的物の分離や精製の手段等の理由で、十分量の(E)−11,13−テトラデカジエナール、及び、(Z)−11,13−テトラデカジエナールを工業的に製造するのは非常に困難と考えられた。

0010

本発明者らは、末端共役ジエンの形成を伴う増炭反応又は末端共役ジエンの形成後の増炭反応により末端共役ジエナールを合成する方法では、異性体純度及び収率が低下する可能性があると考え、必要な炭素骨格構築後に末端共役ジエンを形成することにより、異性体純度が高く、かつ、良好な収率で末端共役ジエナール化合物を合成できると考えた。また、アルデヒド前駆体としてアセタールを有する化合物を用いることにより、酸化反応を行うことなくアルデヒドを合成できると考えた。
すなわち、アルキンとアセタールを有する化合物を合成できれば、アルキンをE又はZ体のアルケンへと選択的に還元し、その後に末端共役ジエン形成及び加水分解を行うことにより、高純度のE及びZ体の末端共役ジエナール化合物を得ることができると考えた。

0011

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、生物学的又は農学的活性試験や実際の応用又は利用等に必要な十分量の原体を供給するために、酸化反応は不要で、純度良く良好な収率で末端共役ジエナール化合物を製造する方法と、末端共役ジエナール化合物を製造するための有用な中間体である末端ヒドロキシアセタール化合物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明の一つの態様では、下記一般式(1)



(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)
で表されるアルキナール=アセタール化合物メタル化反応により、前記アルキナール=アセタール化合物の末端アルキンをメタル化して下記一般式(2)



(式中、Mはカチオン部を表す。)
で表される有機金属化合物を得る工程と、得られた有機金属化合物のエチレン=オキシドへの付加反応により、下記一般式(3)



で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物を得る工程と、得られたヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の還元反応により、前記ヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の三重結合をE−二重結合に変換して下記一般式(4)



で表される(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物の官能基変換反応により、前記(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物のヒドロキシル基脱離基Xに変換して下記一般式(5)



(式中、Xは脱離基を表す。)
で表される脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物の脱離反応により、前記(E)−アルケナール=アセタール化合物からHXを脱離して下記一般式(6)



で表される(E)−ジエナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた(E)−ジエナール=アセタール化合物の加水分解反応により、前記(E)−ジエナール=アセタール化合物のアセタールをアルデヒドに変換して下記一般式(7)



で表される(E)−ジエナール化合物を得る工程とを少なくとも含む(E)−ジエナール化合物の製造方法が提供される。
本発明の他の態様では、下記一般式(1)



(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)
で表されるアルキナール=アセタール化合物のメタル化反応により、前記アルキナール=アセタール化合物の末端アルキンをメタル化して下記一般式(2)



(式中、Mはカチオン部を表す。)
で表される有機金属化合物を得る工程と、得られた有機金属化合物のエチレン=オキシドへの付加反応により、下記一般式(3)



で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物を得る工程と、得られたヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の還元反応により、前記ヒドロキシアルキナール=アセタール化合物の三重結合をZ−二重結合に変換して下記一般式(8)



で表される(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物を得る工程と、
得られた(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物の官能基変換反応により、前記(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物のヒドロキシル基を脱離基Xに変換して下記一般式(9)



(式中、Xは脱離基を表す。)
で表される脱離基Xを有する(Z)−アルケナール=アセタール化合物を得る工程と、
得られた脱離基Xを有する(Z)−アルケナール=アセタール化合物の脱離反応により、前記(Z)−アルケナール=アセタール化合物からHXを脱離して下記一般式(10)



で表される(Z)−ジエナール=アセタール化合物を得る工程と、得られた(Z)−ジエナール=アセタール化合物の加水分解反応により、前記(Z)−ジエナール=アセタール化合物のアセタールをアルデヒドに変換して下記一般式(11)



で表される(Z)−ジエナール化合物を得る工程とを少なくとも含む(Z)−ジエナール化合物の製造方法が提供される。
本発明の他の態様では、下記一般式(3)



(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)
で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物が提供される。
本発明の他の態様では、下記一般式(4)



(式中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)
で表される(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物が提供される。
本発明の他の態様では、下記一般式(8m)



(式中、mは5〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。)
で表される(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物が提供される。

発明の効果

0013

本発明によれば、アルキンとアセタールを有するヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)を合成することにより、アルキンを選択的にE又はZ体のアルケンへと還元し、次いで、ヒドロキシル基の脱離基への変換を経由した脱離による末端共役ジエンを形成し、最後にアセタールの加水分解を行い、E及びZ体の末端共役ジエナール化合物の合成が可能となる。還元後の脱離反応工程又は加水分解反応工程は、どちらの工程でも異性化はほとんど生じることなく、高純度の末端共役ジエナール化合物を合成できる。さらに、還元反応工程から最終工程の加水分解反応工程まで、単離や精製が必要な不純物を生じることなく、最終生成物である末端共役ジエナール化合物は蒸留のみで精製可能となる。
このように、本発明によれば、酸化反応は不要で、純度良く良好な収率でE及びZ体の末端共役ジエナール化合物を製造する方法を提供できる。また、末端共役ジエナール化合物を製造するための有用な中間体であるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)及び(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)及び(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(8)、(8m)を提供できる。

0014

以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
最初に、(E)−11,13−テトラデカジエナール等の下記一般式(7)で表される(E)−ジエナール化合物の製造について述べる。一般式(7)中、nは2〜11の整数を表す。

0015

0016

本発明の出発原料は、公知の方法で合成される下記一般式(1)に示すアルキナール=アセタール化合物である。一般式(1)中、nは2〜11の整数を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表すか、両者が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す。

0017

0018

R1およびR2における一価の炭化水素基としては、炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の一価の炭化水素基が挙げられる。一価の炭化水素基としては、例えば、メチル基エチル基、n−プロピル基n−ブチル基、n−ペンチル基イソプロピル基等の直鎖状分岐状の飽和炭化水素基の他、2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−プロピニル基等の直鎖状、分岐状の不飽和炭化水素基シクロプロピル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の環状炭化水素基が挙げられ、これらと異性体の関係にある炭化水素基でも良い。また、これらの炭化水素基の水素原子中の一部がメチル基、エチル基等で置換されていても良い。これらの炭化水素基のうち、脱保護における反応性や精製の容易さを考慮すると、反応性が高く、脱保護により生成する副生物水洗濃縮によって容易に除去可能なメチル基、エチル基、n−プロピル基等を特に好ましい例として挙げることができる。

0019

次に、R1およびR2が結合して炭素数2〜10の二価の炭化水素基を表す場合について述べる。二価の炭化水素基としては、炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6の二価の炭化水素基が挙げられる。二価の炭化水素基としては、例えば、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,4−ブチレン基、2,3−ブチレン基、2,3−ジメチル−2,3−ブチレン基等の直鎖状、分岐状の飽和炭化水素基の他、1−ビニルエチレン基、2−メチレン−1,3−プロピレン基、(Z)−2−ブテン−1,4−ジイル基等の直鎖状、分岐状の不飽和炭化水素基、1,2−シクロプロピレン基、1,2−シクロブチレン基、1,2−シクロペンチレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,2−フェニレン基等の環状炭化水素基が挙げられ、これらと異性体の関係にある炭化水素基でも良い。また、これらの炭化水素基の水素原子中の一部がメチル基、エチル基等で置換されていても良い。これらの炭化水素基のうち、脱保護における反応性や精製の容易さ、入手の容易さを考慮すると、二価の炭化水素基の特に好ましい例として、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基等を挙げられる。

0020

次に、アルキナール=アセタール化合物(1)のメタル化反応により、下記一般式(2)で表される有機金属化合物を調製するメタル化工程について述べる。一般式(2)中、n、R1、R2は、上記と同様である。Mはカチオン部を表す。

0021

0022

有機金属化合物(2)は、基質であるアルキナール=アセタール化合物(1)1molに対し、好ましくは0.01〜1000mol、より好ましくは0.1〜100molの金属試薬を用いて、溶媒中又は無溶媒で、加熱又は冷却下で、メタル化(Metalation)することにより調製できる。
Mのカチオン部では、具体的には、Na、Li、MgX、ZnX、Cu、CuX(Xは塩素原子臭素原子ヨウ素原子等のハロゲン原子を表す)が特に好ましい。

0023

メタル化に使用する金属試薬としては、ナトリウム等の単体金属や、メチルリチウムエチルリチウム、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、2−プロペニルリチウム、イソプロペニルリチウム、リチウム=ヘキサメチルジシラジド、リチウム=ジイソプロピルアミド等の有機リチウム試薬、メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウム=ブロミド、メチルマグネシウム=ヨージド、エチルマグネシウム=クロリド、エチルマグネシウム=ブロミド、エチルマグネシウム=ヨージド、n−プロピルマグネシウム=クロリド、n−プロピルマグネシウム=ブロミド、n−プロピルマグネシウム=ヨージド等の有機マグネシウム試薬を含む有機金属試薬等が挙げられ、好ましい例として、n−ブチルリチウム、メチルマグネシウム=クロリド等が挙げられる。

0024

メタル化に使用する溶媒としては、有機金属化合物(2)が反応しないものであれば特に制限されないが、ヘキサンヘプタンベンゼントルエンキシレンクメン等の炭化水素類、ジエチル=エーテルジブチル=エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類が好ましく、これらの溶媒は単独もしくは混合して使用することができる。メタル化に使用する溶媒の量は、基質であるアルキナール=アセタール化合物(1)1molに対し、好ましくは1gから10,000gである。

0025

メタル化の反応温度は、金属元素の種類や金属試薬の調製方法に拠るが、好ましくは−78℃〜120℃、より好ましくは−50℃〜100℃、さらに好ましくは−30℃〜80℃で行うのが良い。
メタル化の反応時間は、任意に設定できるが、通常0.5〜72時間程度である。

0026

次に、調製した有機金属化合物(2)のエチレン=オキシドへの付加反応により、下記一般式(3)で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物を得る工程について述べる。一般式(3)中、n、R1、R2は、上記と同様である。

0027

0028

ヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)は、基質である有機金属化合物(2)を、基質1molに対し、好ましくは1〜1000mol、より好ましくは1〜100molのエチレン=オキシドへ、溶媒中又は無溶媒で、必要に応じて加熱又は冷却し、付加させることにより合成できる。
付加反応に使用する溶媒としては、有機金属化合物(2)が反応しないものであれば特に制限されないが、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類が好ましく、これらの溶媒は単独もしくは混合して使用することができる。付加反応に使用する溶媒の量は、基質である有機金属化合物(2)1molに対し、好ましくは10g〜10,000gである。

0029

付加反応の反応温度は、好ましくは−78℃〜120℃、より好ましくは0℃〜100℃で行うのが良い。
付加反応の反応時間は、任意に設定できるが、ガスクロマトグラフィーGC)やシリカゲル薄層クロマトグラフィーTLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましく、通常0.5〜72時間程度である。目的のヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)の単離と精製は、減圧蒸留や各種クロマトグラフィー等の通常の有機合成における精製方法から適宜選択して用いることができるが、工業的経済性の観点から減圧蒸留が好ましい。一般式(3)の具体例としては、11−ヒドロキシ−8−ウンデシナール=ジエチル=アセタール、14−ヒドロキシ−11−テトラデシナール=ジエチル=アセタールが挙げられる。

0030

次に、ヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)の還元反応により、下記一般式(4)で表される(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物を得る工程について述べる。一般式(4)中、n、R1、R2は、上記と同様である。

0031

0032

(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)は、基質であるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)に対し、還元剤を用いて、溶媒中又は無溶媒で、必要に応じて加熱又は冷却することにより合成できる。
還元の方法としては、例えば、還元剤として水素を用いる接触水素添加反応金属水素化物を用いる還元反応等を挙げることができ、好ましい例として、金属水素化物を用いる還元反応が挙げられる。
金属水素化物を用いる還元法において、水素化還元剤としては、例えば、水素化アルミニウム、水素化アルミニウム=リチウム、水素化ホウ素=リチウム、ジボランなどを挙げることができ、好ましい例として、水素化アルミニウム=リチウムが挙げられる。還元反応に用いる金属水素化物の量としては、基質であるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)1molに対し、好ましくは0.01〜100mol、より好ましくは0.1〜50molである。

0033

還元反応に使用する溶媒としては、用いる還元剤の種類にもよるが、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグライム等のエーテル類が好ましく、これらの溶媒は単独もしくは混合して使用することができる。還元反応に使用する溶媒の量は、基質であるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)1molに対し、好ましくは10g〜10,000gである。

0034

還元反応の反応温度は、好ましくは−78℃から溶媒の沸点温度、より好ましくは−10℃〜200℃である。
還元反応の反応時間は、任意に設定できるが、ガスクロマトグラフィー(GC)やシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましく、通常0.5〜72時間程度である。得られる(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)は特に精製操作を必要とせず、粗生成物のまま次工程へ用いることができるが、精製を行う場合は、減圧蒸留や各種クロマトグラフィー等の通常の有機合成における精製方法から適宜選択して用いることができ、工業的経済性の観点から減圧蒸留が好ましい。一般式(4)の具体例としては、(E)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタールが挙げられる。

0035

次に、(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)の官能基変換反応により、下記一般式(5)で表される脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物を得る工程について述べる。一般式(5)中、n、R1、R2は、上記と同様であり、Xは脱離基を表す。

0036

0037

Xの脱離基としては、例えば、塩素臭素等のハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基エタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の置換基を有していてもよいアルカンスルホニルオキシ基、または、ベンゼンスルホニルオキシ基トルエンスルホニルオキシ基等のアレーンスルホニルオキシ基を用いることができるが、塩素原子、メタンスルホニルオキシ基等を好ましい例として挙げることができる。

0038

脱離基としてハロゲン原子を用いる場合のハロゲン化剤としては、塩化チオニル臭化チオニル等のハロゲン化チオニル三塩化リン三臭化リン五塩化リン五臭化リン等のハロゲン化リン化合物オキシ塩化リンオキシ臭化リン等のオキシハロゲン化リン化合物、ジクロロトリフェニルホスホランジブロモトリフェニルホスホラン等の芳香族ハロゲン化リン化合物等が挙げられる。また、メタンスルホニル=クロリド、エタンスルホニル=クロリド、トリフルオロメタンスルホニル=クロリド等のスルホン酸ハロゲン化物を用いると、(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)の水酸基スルホン化されるが、その後、必要に応じて加熱することにより、スルホニルオキシ基を、スルホン酸ハロゲン化物に対応するハロゲン原子に置換することができる。

0039

脱離基として置換基を有していてもよいアルカンスルホニルオキシ基を用いる場合のアルカンスルホン化剤としては、メタンスルホン酸エタンスルホン酸トリフルオロメタンスルホン酸等の置換基を有していてもよいアルカンスルホン酸メタンスルホン酸無水物、エタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等の置換基を有していてもよいアルカンスルホン酸無水物、または、メタンスルホニル=クロリド、エタンスルホニル=クロリド、トリフルオロメタンスルホニル=クロリド等の置換基を有していてもよいアルカンスルホン酸ハロゲン化物が挙げられる。
脱離基としてアレーンスルホニルオキシ基を用いる場合のアレーンスルホン化剤としては、ベンゼンスルホン酸p−トルエンスルホン酸等のアレーンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物等のアレーンスルホン酸無水物、または、ベンゼンスルホニル=クロリド、p−トルエンスルホニル=クロリド等のアレーンスルホン酸ハロゲン化物が挙げられる。

0040

官能基変換反応の条件としては、強酸性条件下で反応を行うと基質のアセタールが分解されてしまう可能性が考えられることから、本反応は塩基性もしくは弱酸性条件下で反応を行うことが好ましく、好ましい例として、スルホン酸ハロゲン化物と塩基を用いた反応が挙げられる。
塩基としては、ジエチルアミントリエチルアミンジイソプロピルエチルアミントリn−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミンジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン等のアミン類ピリジンメチルエチルピリジンルチジン、 N,N−ジメチル−4−アミノピリジン等のピリジン類イミダゾールピラゾール類等の有機塩基類、水酸化リチウム水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化マグネシウム水酸化カルシウム水酸化バリウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属水酸化物炭酸ナトリウム炭酸カリウム炭酸セシウム炭酸マグネシウム炭酸カルシウム炭酸バリウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩、ナトリウム=エトキシド等の金属アルコキシド、ナトリウム=アミド、リチウム=アミド等のアルカリ金属アミド、又は水素化ナトリウム水素化リチウム等の水素化アルカリ金属等の無機塩基類等が挙げられ、好ましい例として、ピリジン、トリエチルアミンを挙げることができる。

0041

官能基変換反応に使用する溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、塩化メチレンクロロホルムトリクロロエチレン等の塩素系溶剤類、アセトン、メチル=ブチルケトン、メチル=イソブチル=ケトン等のケトン類、N,N-ジメチルホルムアミドDMF)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンDMI)、ジメチル=スルホキシドDMSO)、ヘキサメチルホスホリック=トリアミドHMPA)等の非プロトン性極性溶媒類、アセトニトリルブチロニトリル等のニトリル類が好ましく、これらを単独または混合して用いることができる。使用する溶媒の量としては、基質である(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)1molに対し、好ましくは10〜10,000gである。

0042

官能基変換反応の反応温度は、反応条件によるが、好ましくは−78℃から溶媒の沸点温度、より好ましくは−10℃〜100℃である。
官能基変換反応の反応時間は、任意に設定できるが、ガスクロマトグラフィー(GC)やシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましく、通常0.5〜72時間程度である。得られる脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物(5)は特に精製操作を必要とせず、粗生成物のまま次工程へ用いることができるが、精製を行う場合は、減圧蒸留や各種クロマトグラフィー等の通常の有機合成における精製方法から適宜選択して用いることができ、工業的経済性の観点から減圧蒸留が好ましい。

0043

次に、脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物(5)の脱離反応により、下記一般式(6)で表される(E)−ジエナール=アセタール化合物を得る工程について述べる。一般式(6)中、n、R1、R2は、上記と同様である。

0044

0045

(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)は、基質である脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物(5)1molに対し、好ましくは0.01〜100molの塩基を用いて、溶媒中又は無溶媒で必要に応じて加熱又は冷却し、HXを脱離させることにより合成できる。
脱離反応に用いる塩基としては、例えば、ナトリウム=メトキシド、ナトリウム=エトキシド、ナトリウム=t−ブトキシド、ナトリウム=t−アミロキシド、リチウム=メトキシド、リチウム=エトキシド、リチウム=t−ブトキシド、リチウム=t−アミロキシド、カリウム=メトキシド、カリウム=エトキシド、カリウム=t−ブトキシド、カリウム=t−アミロキシド等のアルコキシド類、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等の水酸化物塩類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム炭酸水素カリウム等の炭酸塩類、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、メチルマグネシウム=クロリド等の有機金属試薬、リチウム=ジイソプロピルアミド、リチウム=ヘキサメチルジシラジド、ナトリウム=ヘキサメチルジシラジド、リチウム=ジシクロヘキシルアミド等の金属アミド類、水素化ナトリウム、水素化カリウム水素化カルシウム等の水素化金属類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンキノリンピロリジンピペリジンコリジン、ルチジン、モルホリンピペラジン等の有機塩基類を挙げることができる。これらの塩基は単独で用いても複数の塩基を混合して用いてもよく、基質の種類や反応性や選択性を考慮して選択できる。これら塩基のうち、好ましい例として炭酸カリウム等の炭酸塩類を挙げることができる。

0046

脱離反応に使用する溶媒としては、例えば、水、メタノールエタノールイソプロピル=アルコール、t−ブチル=アルコール、ベンジル=アルコール、メトキシエタノールエトキシエタノール等のアルコール類、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、ジメチル=スルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホリック=トリアミド(HMPA)等の非プロトン性極性溶媒類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類が好ましく、これらを単独または混合して用いることができる。ここで、塩基と溶媒の選択において、水を含む溶媒中塩基としてアルコキシド類を使用する場合とアルコール類を含む溶媒中塩基として水酸化物塩類を使用する場合は、系内で同一の条件となると考えられる。

0047

脱離反応の反応温度は、好ましくは−78℃から溶媒の沸点温度、より好ましくは−10℃〜100℃である。
脱離反応の反応時間は、任意に設定できるが、ガスクロマトグラフィー(GC)やシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましく、通常0.5〜72時間程度である。得られる(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)は特に精製操作を必要とせず、粗生成物のまま次工程へ用いることができるが、精製を行う場合は、減圧蒸留や各種クロマトグラフィー等の通常の有機合成における精製方法から適宜選択して用いることができ、工業的経済性の観点から減圧蒸留が好ましい。

0048

次に、(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)の加水分解反応により、下記一般式(7)で表される(E)−ジエナール化合物を得る工程について述べる。一般式(7)中、nは上記と同様である。

0049

0050

(E)−ジエナール化合物(7)は(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)に、酸と水、必要に応じて溶媒を加え、冷却または加熱することにより合成できる。
加水分解に用いる酸としては、例えば、塩酸臭化水素酸ヨウ化水素酸硫酸硝酸リン酸等の無機酸類またはこれらの塩類ギ酸酢酸プロピオン酸シュウ酸トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の有機酸類またはこれらの塩類、テトラフルオロホウ酸リチウム三フッ化ホウ素三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三塩化アルミニウム塩化亜鉛臭化亜鉛ヨウ化亜鉛四塩化錫四臭化錫二塩化錫、四塩化チタン、四臭化チタントリメチルシリル=ヨージド等のルイス酸類、アルミナ、シリカゲル、チタニア等の酸化物モンモリロナイト等の鉱物を挙げることができ、これらは単独または混合して用いられる。
酸の使用量は、経済性の点からは少量の酸が好ましく、実用上十分な反応速度が得られれば任意に設定できるが、基質である(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)1molに対して、好ましくは0.00001mol〜10,000mol、より好ましくは0.0001mol〜1,000mol、さらに好ましくは0.001mol〜100molである。

0051

加水分解における水の量としては、加える水の量が多いほど平衡がアルデヒドの生成側に傾くため有利だが、経済性、作業性、収率等を考慮すると、加える水の量は基質である(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)1molに対し、好ましくは1mol〜10,000mol、より好ましくは1mol〜1,000mol、さらに好ましくは1mol〜500molである。また、アセタールの加水分解により生成するアルコールを留出や層分離等の方法で系外に除去しながら反応を行っても良い。

0052

加水分解における溶媒としては、例えば、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレン等の塩素系溶剤類、アセトン、メチル=エチル=ケトン等のケトン類、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、ジメチル=スルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホリック=トリアミド(HMPA)等の非プロトン性極性溶媒類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類、メタノール、エタノール、t−ブチル=アルコール等のアルコール類が挙げられ、これらを単独又は混合して用いることができる。脱保護に使用する溶媒の量は、基質である(E)−ジエナール=アセタール化合物(6)1molに対し、好ましくは10g〜10,000gである。

0053

加水分解の反応温度は、反応条件に拠るが−78℃から160℃、好ましくは−50℃から140℃、さらに好ましくは−30℃から120℃で行うのが良い。
加水分解の反応時間は、任意に設定できるが、ガスクロマトグラフィー(GC)やシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましく、通常0.5〜24時間程度である。目的の(E)−ジエナール化合物(7)の単離と精製は、減圧蒸留や各種クロマトグラフィー等の通常の有機合成における精製方法から適宜選択して用いることができるが、工業的経済性の観点から減圧蒸留が好ましい。

0054

次に、(Z)−11,13−テトラデカジエナール等の下記一般式(11)で表される(Z)−ジエナール化合物の製造について述べる。一般式(11)中、nは上記と同様である。

0055

0056

上記のヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)の製造方法は、一般式(1)で表されるアルキナール=アセタール化合物のメタル化反応により一般式(2)で表される有機金属化合物を得る工程と、得られた有機金属化合物のエチレン=オキシドへの付加反応により一般式(3)で表されるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)を得る工程とを少なくとも含む、上記の製造方法と同様である。

0057

次に、ヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)の還元反応により、下記一般式(8)で表される(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物を得る工程について述べる。一般式(8)中、n、R1、R2は、上記と同様である。

0058

0059

(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(8)は、基質であるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)に対し、還元剤を用いて、三重結合をZ−アルケンに選択的に還元することにより合成できる。
還元の方法としては、例えば、還元剤として水素を用いる接触水素添加反応、水素化還元剤を用いる還元反応を挙げることができ、好ましい例として、水素を用いる接触水素添加反応が挙げられる。
接触水素添加反応としては、通常、水素雰囲気触媒を用い、溶媒中または無溶媒で、均一系または不均一系で必要に応じて冷却または加熱して反応を行う。
水素添加反応における触媒としては、コバルトニッケルロジウムパラジウムルテニウムオスミウム白金イリジウム、銅、鉄等の金属およびこれらを含む酸化物、水酸化物、ハロゲン化物等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。また、上記に例示した金属触媒担体担持される場合の担体としては、炭酸カルシウム、カーボン、アルミナ、ゼオライト、シリカゲル等が挙げられる。これらの中でも、酢酸鉛などで被毒させ、触媒活性を減じた炭酸カルシウム担持型パラジウム触媒であるLindlar触媒は特に好ましい例として挙げることができる。

0060

水素添加反応における溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピル=アルコール、t−ブチル=アルコール、ベンジル=アルコール、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のアルコール類、ジエチル=エーテル、ジブチル=エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、ジメチル=スルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホリック=トリアミド(HMPA)等の非プロトン性極性溶媒類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類を挙げることができ、これらを単独または混合して用いることができる。

0061

水素添加反応における水素圧は、常圧から5MPaが好ましく、反応温度は、好ましくは5℃〜70℃、より好ましくは20℃〜50℃で行う。
水素添加反応における反応時間は、任意に設定できるが、ガスクロマトグラフィー(GC)や薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましく、通常0.5〜72時間程度である。得られる(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(8)は特に精製操作を必要とせず、粗生成物のまま次工程へ用いることができるが、精製を行う場合は、減圧蒸留や各種クロマトグラフィー等の通常の有機合成における精製方法から適宜選択して用いることができ、工業的経済性の観点から減圧蒸留が好ましい。一般式(8)の具体例としては、(Z)−11−ヒドロキシ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール、(Z)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタールが挙げられる。

0062

(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(8)の官能基変換反応により、下記一般式(9)で表される脱離基Xを有する(Z)−アルケナール=アセタール化合物を得る工程については、一般式(4)で表される(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物の官能基変換反応により、一般式(5)で表される脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物を得る工程と同様である。一般式(5)中、n、R1、R2、Xは上記と同様である。

0063

0064

脱離基Xを有する(Z)−アルケナール=アセタール化合物(9)の脱離反応により、下記一般式(10)で表される(Z)−ジエナール=アセタール化合物を得る工程については、一般式(5)で表される脱離基Xを有する(E)−アルケナール=アセタール化合物の脱離反応により、一般式(6)で表される(E)−ジエナール=アセタール化合物を得る工程と同様である。一般式(10)中、n、R1、R2は、上記と同様である。

0065

0066

(Z)−ジエナール=アセタール化合物(10)の加水分解反応により、下記一般式(11)で表される(Z)−ジエナール化合物を得る工程については、一般式(6)で表される(E)−ジエナール=アセタール化合物の加水分解反応により、一般式(7)で表される(E)−ジエナール化合物を得る工程と同様である。一般式(11)中、nは上記と同様である。

0067

0068

以上のようにして、応用又は利用等に必要な十分量の原体を供給するために、高純度かつ高収率でE及びZ体の末端共役ジエナール化合物の製造方法が実現できる。また、末端共役ジエナール化合物を製造するために有用な中間体であるヒドロキシアルキナール=アセタール化合物(3)及び(E)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(4)及び(Z)−ヒドロキシアルケナール=アセタール化合物(8)、(8m)が提供できる。化合物(8)中のnをmに置き換えたものが化合物(8m)であるが、nが炭素数2〜11の整数を表すのに対し、mは炭素数5〜11の整数を表す。

0069

以下、実施例を示して、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1 <8−ノニナール=ジエチル=アセタール(1)をメタル化して得られる有機金属化合物(2)の合成>,(n=6、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、金属試薬としてメチルマグネシウム=クロリドを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器にメチルマグネシウム=クロリド(38.59g:0.516mol)のテトラヒドロフラン(160.99g)溶液を加え、溶液温度50〜55℃にて撹拌した。この溶液に、8−ノニナール=ジエチル=アセタール(1)(89.03g:0.3967mol)を溶液温度55〜60℃にて30分かけて滴下し、その後60〜65℃にて6時間撹拌した。反応溶液を55℃以下まで冷却し、次工程へ用いた。

0070

実施例2 <11−ヒドロキシ−8−ウンデシナール=ジエチル=アセタール(3)の合成>,(n=6、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3の例)
前記記載にて調製した有機金属化合物(2)の溶液に、エチレン=オキシド(27.93g:0.635mol)を、反応溶液温度50〜60℃で45分かけて滴下し、その後50〜60℃にて3時間撹拌した。反応溶液を50℃以下に冷却し、純水(500g)、酢酸(48g)、ヘキサン(100g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の粗生成物(110.01g)を得た。この粗生成物に対し減圧蒸留を行うことにより目的の11−ヒドロキシ−8−ウンデシナール=ジエチル=アセタール(3)(85.56g:0.558mol)を得た。前留フラクションを含めた全フラクションの重量x純度の合計で算出した2工程収率は91.98%であった。

0071

11−ヒドロキシ−8−ウンデシナール=ジエチル=アセタール(3)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=3449、2974、2931、2859、1443、1374、1345、1128、1056、849、724cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.18(6H,t,J=7.1Hz)、1.21−1.38(6H,m)、1.46(2H,quin,J=7.2Hz)、1.56−1.60(2H,m)、2.13(2H,tt,J=2.3,7.1Hz)、2.40(2H,tt,J=2.3,6.2Hz)、3.42−3.53(2H,m)、3.57−3.71(4H,m)、4.45(1H,t,J=6.0Hz)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.29、18.64、23.09、24.55、28.69、28.79、28.89、33.45、60.78、61.28、76.34、82.48、102.84ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、43、57、75、89、103、121、137、151、165、181、195、211、227、255、281(M+)。

0072

実施例3 <11−ドデシナール=ジエチル=アセタール(1)をメタル化して得られる有機金属化合物(2)の合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、金属試薬としてメチルマグネシウム=クロリドを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器にメチルマグネシウム=クロリド(63.05g:0.843mol)のテトラヒドロフラン(263.16g)溶液を加え、溶液温度50〜55℃にて撹拌した。この溶液に、11−ドデシナール=ジエチル=アセタール(1)(196.84g:0.6484mol)を溶液温度55〜60℃にて1時間かけて滴下し、その後60〜65℃にて6時間撹拌した。反応溶液を55℃以下まで冷却し、次工程へ用いた。

0073

実施例4 <14−ヒドロキシ−11−テトラデシナール=ジエチル=アセタールの合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3の例)
前記記載にて調製した有機金属化合物(2)の溶液に、エチレン=オキシド(69.65g:1.583mol)を、反応溶液温度50〜60℃で30分かけて滴下し、その後50〜60℃にて3時間撹拌した。反応溶液を50℃以下に冷却し、純水(810g)、酢酸(98.36g)、ヘキサン(100g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の粗生成物(233.15g)を得た。この粗生成物に対し減圧蒸留を行うことにより目的の14−ヒドロキシ−11−テトラデシナール=ジエチル=アセタール(3)(189.32g:0.558mol)を得た。前留フラクションを含めた全フラクションの重量x純度の合計で算出した2工程収率は92.69%であった。

0074

14−ヒドロキシ−11−テトラデシナール=ジエチル=アセタール(3)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=3418、2974、2928、2855、1457、1444、1374、1344、1127、1055、850、725cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.18(6H,t,J=7.1Hz)、1.23−1.39(12H,m)、1.46(2H,quin,J=7.3Hz)、1.56−1.60(2H,m)、1.97−1.99(1H,m)、2.14(2H,tt,J=2.4,7.1Hz)、2.41(2H,tt,J=2.5,6.3Hz)、3.44−3.50(2H,m)、3.58−3.67(4H,m)、4.46(1H,t,J=5.8Hz)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.30、18.67、23.11、24.69、28.77、28.91、29.03、29.35、29.39、29.42、33.52、60.77、61.31、76.23、82.64、102.91ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、47、61、75、89、103、121、147、161、175、189、207、225、239、253、269、297(M+)。

0075

実施例5 <(E)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(4)の合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、還元剤として水素化アルミニウムリチウムを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に水素化アルミニウム=リチウム(1.68g:0.044mol)、ジグライム(60g)を加え、溶液温度20〜30℃にて2時間撹拌した。この溶液に、14−ヒドロキシ−11−テトラデシナール=ジエチル=アセタール(3)(15.00g:0.047mol)を溶液温度20〜40℃で15分かけて滴下し、その後、130〜140℃にて6時間撹拌した。反応溶液を40℃以下に冷却し、テトラヒドロフラン(200g)を添加した。この反応溶液に、純水(1.68g)を溶液温度20〜25℃で5分かけて滴下し、1時間撹拌した。次いで、この反応溶液に15%NaOH溶液(1.68g)を溶液温度20〜25℃で5分かけて滴下し、1時間撹拌した。次いで、この反応溶液に純水(5.04g)を溶液温度20〜25℃で5分かけて滴下し、1時間撹拌した。この反応溶液に、セライト(33g)を溶液温度20〜25℃にて添加し、30分間撹拌した。その後、ろ過により固形物を除いた溶液に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(E)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(4)(14.98g:0.043mol)を得た。E:Z=100:0で、収率は92.4%であった。

0076

(E)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(4)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=3445、2975、2925、2854、1457、1443、1374、1345、1127、1056、968、722cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.17(6H,t,J=6.9Hz)、1.21−1.36(14H,m)、1.56−1.61(3H,m)、1.99(2H,q,J=6.9Hz)、2.22−2.26(2H,m)、3.44−3.50(2H,m)、3.58−3.65(4H,m)、4.46(1H,t,J=5.9Hz)、5.36(1H,dt、J=5.4、15.3Hz)、5.53(1H,dt,J=6.8,15.3Hz)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.31、24.70、29.09、29.39、29.41、29.45、29.48、32.62、33.52、35.95、60.75、61.98、102.91、125.67、134.24ppm。
GC−MS(EI,70eV):25、41、57、85、103、121、149、165、192、208、224、255、281、299(M+)。

0077

実施例6 <(E)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタールの合成(5)>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、X=Cl、ハロゲン化剤としてメタンスルホニル=クロリド、塩基としてピリジンを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に(E)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(4)(13.32g:0.038mol)、ピリジン(4.55g:0.058mol)、N,N−ジメチルホルムアミド(53.28g)を加え、溶液温度0〜5℃にて5分間撹拌した。この溶液に、メタンスルホニル=クロリド(6.15g:0.054mol)を溶液温度10℃以下にて1時間かけて滴下し、その後、反応溶液温度20〜25にて2時間撹拌し、その後、反応溶液温度55〜60℃にて2時間撹拌した。反応溶液を40℃以下に冷却し、純水(200g)、n−ヘキサン(200g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(E)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(5)(10.17g:0.029mol)を得た。収率は76.32%であった。

0078

(E)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(5)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=2975、2925、2854、1727、1654、1444、1373、1345、1301、1127、1062、969、722、660cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.19(6H,t,J=7.1Hz)、1.22−1.38(14H,m)、1.57−1.60(2H,m)、1.94−2.01(2H,m)、2.44(2H,dq,J=0.9Hz,6.9Hz)、3.42−3.60(4H,m)、3.60−3.69(2H,m)、4.47(1H,t,J=5.7Hz)、5.35-5.42(1H,m)、5.50−5.56(1H,m)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.33、24.71、29.06、29.25、29.40、29.44、29.47、29.50、32.50、33.55、35.88、44.46、60.75、102.92、125.42、134.04ppm。
GC−MS(EI,70eV):25、41、57、85、103、119、135、157、176、192、215、236、257、273、317(M+)。

0079

実施例7 <(E)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(6)の合成>
窒素雰囲気下、反応器にカリウム=t−ブトキシド(3.50g:0.031mol)、テトラヒドロフラン(34.24g)を加え、溶液温度0〜5℃にて15分間撹拌した。この溶液に、(E)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=セタール(5)(8.56g:0.024mol)を溶液温度10℃以下にて15分間かけて滴下し、その後、室温にて5時間撹拌した。反応溶液に、純水(200g)、n−ヘキサン(200g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(E)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(6)(7.25g:0.023mol)を得た。収率は95.83%であった。

0080

(E)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(6)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=2974、2925、2854、1653、1603、1465、1373、1345、1127、1061、1002、950、895、723cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.20(6H,t,J=7.1Hz)、1.23−1.38(14H,m)、1.57−1.61(2H,m)、2.06(2H,q,J=7.0Hz)、3.44−3.51(2H,m)、3.60−3.65(2H,m)、4.47(1H,t,J=5.8Hz)、4.94(1H,d,J=9.9Hz)、5.07(1H,d,J=16.5Hz),5.69(1H,dt,J=7.3,14.6Hz)、6.03(1H,dd,J=5.2,15.1Hz)、6.30(1H,dt,J=10.2,17.0Hz)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.33、24.73、29.16、29.20、29.38、29.43、29.46、29.52、33.56、60.77、102.93、114.52、130.81、135.58、137.33ppm。
GC−MS(EI,70eV):27、41、57、71、85、103、121、136、161、175、192、207、221、236、253、282(M+)。

0081

実施例8 <(E)−11,13−テトラデカジエナール(7)の合成>,(n=9、酸としてシュウ酸を用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に(E)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(6)(5.85g:0.019mol)、テトラヒドロフラン(58.5g)、純水(58.5g)、シュウ酸二水和物(2.81g:0.022mol)を加え、還流下にて5時間撹拌した。反応溶液を40℃以下に冷却し、塩化ナトリウム(5.85g)、n−ヘキサン(100g)を加えて30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、粗生成物4.90gを得た。この粗生成物に対し減圧蒸留を行うことにより目的の(E)−11、13−テトラデカジエナール(7)(4.75g:0.017mol)を得た。E:Z=99:1で、収率は89.47%であった。

0082

(E)−11,13−テトラデカジエナール(7)
IR(D−ATR):ν=3085、2925、2854、2716、1726、1652、1602、1464、1004、951、896、722cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.25−1.42(12H,m),1.61(2H,quin,J=7.3Hz),2.06(2H,q,J=6.9Hz),2.41(2H,dt,J=1.5,7.5Hz),4.94(1H,dd,J=1.1,10.7Hz),5.07(1H,dd,J=1.1,16.5Hz)、5.69(1H,dt,J=7.3,14.6Hz)、6.03(1H,dd,J=10.5,15.1Hz)、6.30(1H,dt,J=10.2,17.0)、9.75(1H,t,J=2.0Hz)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=22.01、29.10、29.29、29.34、32.48、43.86、114.54、130.82、135.51、137.29、202.90ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、41、54、67、81、95、109、121、135、151、165、179、193、208、220(M+)。

0083

実施例9 <(Z)−11−ヒドロキシ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール(8)の合成>,(n=6、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、リンドラー触媒を用いた水素添加反応による還元の例)
内容積600mlのステンレス鋼オートクレーブに11−ヒドロキシ−8−ウンデシナール=ジエチル=アセタール(3)(83.23g:0.322mol)、n−ヘキサン210g、25%水酸化ナトリウム水溶液0.01g、リンドラー触媒0.24gを充填し、反応混合液温度45〜50℃にて水素を0.5MPa加え、1時間撹拌した。反応混合液をろ過後、通常の洗浄、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−11−ヒドロキシ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール(8)(83.54g:0.298mol)を得た。E:Z=0:100で、収率は92.55%であった。

0084

(Z)−11−ヒドロキシ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール(8)
IR(D−ATR):ν=3443、3006、2974、2928、2857、1444、1374、1345、1127、1057、875、722cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.18(6H,t,J=7.1Hz)、1.22−1.33(8H,m)、1.56−1.60(2H,m)、1.68(1H,s)、2.03(2H,q,J=6.9Hz)、2.28−2.32(2H,m)、3.44−3.50(2H,m)、3.58−3.63(4H,m)、4.46(1H,t,J=5.8Hz)、5.31−5.37(1H,m)、5.49−5.55(1H,m)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.29、24.63、27.24、29.11、29.26、29.51、30.75、33.48、60.75、62.22、102.85、125.01、133.24ppm。
GC−MS(EI,70eV):27、41、57、75、89、103、121、135、149、167、182、197、213、227、241、257、281(M+)。

0085

実施例10 <(Z)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(8)の合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、リンドラー触媒を用いた水素添加反応による還元の例)
内容積600mlのステンレス鋼製オートクレーブに14−ヒドロキシ−11−テトラデシナール=ジエチル=アセタール(3)(90.00g:0.265mol)、n−ヘキサン100g、25%水酸化ナトリウム水溶液0.01g、リンドラー触媒0.24gを充填し、反応混合液温度45〜50℃にて水素を0.5MPa加え、1時間撹拌した。反応混合液をろ過後、通常の洗浄、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(8)(91.73g:0.265mol)を得た。E:Z=1:99で、収率は100%であった。

0086

(Z)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(8)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=3422、2974、2924、2854、1465、1374、1345、1126、1059、998、721cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.19(6H,t,J=7.1Hz)、1.21−1.39(14H,m)、1.56−1.61(3H,m)、2.04(2H,q,J=6.7Hz)、2.29−2.33(2H,m)、3.44−3.50(2H,m)、3.59−3.65(4H,m)、4.46(1H,t,J=5.8Hz)、5.32−5.37(1H,m)、5.51−5.57(1H,m)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.19、24.69、27.31、29.20、29.41、29.44、29.47、29.62、30.75、33.52、60.75、62.25、102.91、124.92、133.40ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、47、75、103、119、135、153、175、191、208、224、255、283、299(M+)。

0087

実施例11 <(Z)−11−クロロ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール(9)の合成>,(n=6、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、X=Cl、ハロゲン化剤としてメタンスルホニル=クロリド、塩基としてピリジンを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に(Z)−11−ヒドロキシ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール(8)(81.18g:0.290mol)、ピリジン(34.38g:0.435mol)、N,N−ジメチルホルムアミド(330g)を加え、溶液温度0〜5℃にて20分間撹拌した。この溶液に、メタンスルホニル=クロリド(46.38g:0.405mol)を溶液温度10℃以下にて30分間かけて滴下し、その後、反応溶液温度20〜25にて2時間撹拌し、その後、反応溶液温度55〜60℃にて6時間撹拌した。反応溶液を40℃以下に冷却し、純水(800g)、n−ヘキサン(500gを添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−11−クロロ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール(9)(74.60g:0.259mol)を得た。収率は89.27%であった。

0088

(Z)−11−クロロ−8−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=3010、2975、2928、2856、1730、1654、1444、1374、1345、1295、1238、1128、1062、1004、738、665cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.19(6H,t,J=7.1Hz)、1.21−1.34(8H,m)、1.57−1.61(2H,m)、2.06(2H,q,J=6.9Hz)、2.48−2.52(2H,m)、3.44−3.51(4H,m)、3.59−3.65(2H,m)、4.47(1H,t,J=5.7Hz)、5.33−5.38(1H,m)、5.48−5.54(1H,m)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.32、24.65、27.31、29.13、29.38、30.65、33.53、44.21、60.78、102.88、124.82、133.17ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、47、61、75、89、103、121、142、157、184、201、215、231、247、275(M+)。

0089

実施例12 <(Z)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)の合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、X=Cl、ハロゲン化剤としてメタンスルホニル=クロリド、塩基としてピリジンを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に(Z)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(8)(70.00g:0.204mol)、ピリジン(24.22g:0.306mol)、N,N−ジメチルホルムアミド(280g)を加え、溶液温度0〜5℃にて15分間撹拌した。この溶液に、メタンスルホニル=クロリド(32.73g:0.286mol)を溶液温度10℃以下にて1時間かけて滴下し、その後、反応溶液温度20〜25にて3時間撹拌し、その後、反応溶液温度55〜60℃にて2時間撹拌した。反応溶液を40℃以下に冷却し、純水(1000g)、n−ヘキサン(1000g)、酢酸(20g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)(60.46g:0.165mol)を得た。収率は80.84%であった。

0090

(Z)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=2974、2925、2854、1728、1656、1457、1445、1373、1345、1294、1239、1127、1062、997、722、660cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.19(6H,t,J=7.1Hz)、1.23−1.37(14H,m)、1.56−1.63(2H,m)、2.03(2H,q,J=6.9Hz)、2.48−2.53(2H,m)、3.44−3.49(4H,m)、3.59−3.69(2H,m)、4.47(1H,t,J=5.7Hz)、5.33−5.39(1H,m)、5.49−5.55(1H,m)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.33、24.72、27.36、29.21、29.44、29.49、29.51、30.67、33.56、44.22、60.77、102.93、124.75、133.27ppm。
GC−MS(EI,70eV):25、41、57、75、103、119、135、157、176、192、215、236、255、273、317(M+)。

0091

実施例13 <(Z)−14−メタンスルホニルオキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)の合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、X=OMs、アルキルスルホン化剤としてメタンスルホニル=クロリド、塩基としてトリエチルアミンを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に(Z)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(8)(5.00g:0.015mol)、トリエチルアミン(2.22g:0.022mol)、ジクロロメタン(20g)を加え、溶液温度0〜5℃にて15分間撹拌した。この溶液に、メタンスルホニル=クロリド(1.84g:0.016mol)を溶液温度10℃以下にて5分かけて滴下し、その後、反応溶液温度20〜25にて3時間撹拌した。反応溶液に、純水(50g)、n−ヘキサン(200g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−14−メタンスルホニルオキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)(5.48g)を得た。(Z)−14−メタンスルホニルオキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)はGC分析では正確に検出できないので、次工程の脱離反応後に2工程収率として算出した。

0092

(Z)−14−メタンスルホニルオキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.19(6H,t,J=5.5Hz)、1.26−1.36H(14H,m)、1.56−1.60(2H,m)、2.02(2H,q,J=7.4Hz)、2.47−2.51(2H,m)、2.99(3H,s)、3.44−3.50(2H,m)、3.59−3.65(2H,m)、4.19(2H,t,J=6.9Hz)、4.46(1H,t,J=5.6Hz)、5.29−5.36(1H,m)、5.52−5.57(1H,m)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.31、24.69、27.28、27.32、29.19、29.41、29.45、29.48、31.53、33.54、37.42、60.77、69.24、102.91、122.52、134.18ppm。

0093

実施例14 <(Z)−8,10−ウンデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)の合成>,(n=6、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、塩基としてカリウム=t−ブトキシドを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器にカリウム=t−ブトキシド(10.12g:0.090mol)、テトラヒドロフラン(80g)を加え、溶液温度0〜5℃にて15分間撹拌した。この溶液に、(Z)−11−クロロ−8−ウンデセナール=ジエチル=アセタール(9)(20.00g:0.069mol)を溶液温度10℃以下にて30分間かけて滴下し、その後、室温にて4時間撹拌した。反応溶液に、純水(100g)、n−ヘキサン(100g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−8,10−ウンデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)(17.52g:0.069mol)を得た。収率は100%であった。

0094

(Z)−8,10−ウンデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=3085、2975、2928、2856、1654、1592、1457、1443、1374、1344、1128、1063、997、902、787、728、655、618、612cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.19(6H,t,J=7.1Hz)、1.22−1.42(8H,m)、1.57−1.61(2H,m)、2.17(2H,dq,J=1.4,7.4Hz)、3.45−3.51(2H,m)、3.60−3.65(2H,m)、4.46(1H,t,J=6.0Hz)、5.07(1H,d,J=10.3Hz)、5.16(1H,dd,J=1.9Hz,15.8Hz),5.44(1H,dt,J=8.4,8.9Hz)、5.98(1H,t,J=10.9Hz)、6.61(1H,ddt,J=1.1,10.6,17.4)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.32、24.65、27.64、29.08、29.28、29.45、33.44、33.56、60.77、102.88、116.67、129.12、132.27、132.90ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、47、59、75、91、103、121、135、150、165、179、195、211、225、240(M+)。

0095

実施例15 <(Z)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)の合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、塩基としてカリウム=t−ブトキシドを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器にカリウム=t−ブトキシド(17.36g:0.155mol)、テトラヒドロフラン(200g)を加え、溶液温度0〜5℃にて15分間撹拌した。この溶液に、(Z)−14−クロロ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)(48.00g:0.119mol)を溶液温度10℃以下にて30分間かけて滴下し、その後、室温にて5時間撹拌した。反応溶液に、純水(200g)、n−ヘキサン(200g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)(43.97g:0.119mol)を得た。収率は100%であった。

0096

実施例16 <(Z)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)の合成>,(n=9、R1=CH2CH3、R2=CH2CH3、基質として(Z)−14−メタンスルホニルオキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)、塩基としてカリウム=t−ブトキシドを用いた例)
窒素雰囲気下、反応器にカリウム=t−ブトキシド(0.88g:0.008mol)、テトラヒドロフラン(10g)を加え、溶液温度0〜5℃にて30分間撹拌した。この溶液に、(Z)−14−メタンスルホニルオキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(9)(2.00g)を溶液温度10℃以下にて10分間かけて滴下し、その後、室温にて2時間撹拌した。反応溶液に、純水(10g)、n−ヘキサン(20g)を添加し、30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、目的の(Z)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)(1.15g:0.003mol)を得た。(Z)−14−ヒドロキシ−11−テトラデセナール=ジエチル=アセタール(8)からの2工程収率は50.0%であった。

0097

(Z)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)
無色から淡黄色油状液体
IR(D−ATR):ν=3086、2974、2925、2854、1644、1458、1444、1373、1345、1127、1061、997、902、786、721、656、612cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.19(6H,t,J=7.1Hz)、1.23−1.38(14H,m)、1.57−1.61(2H,m)、2.17(2H,dt,J=1.1,7.4Hz)、3.44−3.51(2H,m)、3.60−3.65(2H,m)、4.47(1H,t,J=5.8Hz)、5.07(1H,d,J=10.3Hz)、5.16(1H,dd,J=2.1Hz,17Hz),5.44(1H,dt,J=8.1,9.9Hz)、5.97(1H,t,J=10.9Hz)、6.63(1H,ddt,J=1.2,11.1,17.4)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=15.33、24.73、27.70、29.17、29.42、29.44、29.47、29.51、29.57、33.56、60.76、102.93、116.61、129.06、132.30、133.03ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、47、61、75、89、103、121、135、149、163、177、192、207、221、236、253、267、282(M+)。

0098

実施例17 <(Z)−8,10−ウンデカジエナール(11)の合成>,(n=6、酸としてシュウ酸を用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に(Z)−8,10−ウンデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)(15.97g:0.065mol)、テトラヒドロフラン(160g)、純水(160g)、シュウ酸二水和物(16.75g:0.132mol)を加え、還流下にて5時間撹拌した。反応溶液を40℃以下に冷却し、塩化ナトリウム(20g)、n−ヘキサン(300g)を加えて30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、粗生成物11.75gを得た。この粗生成物に対し減圧蒸留を行うことにより目的の(Z)−8,10−ウンデカジエナール(11)(9.94g:0.056mol)を得た。E:Z=1:99で、収率は86.15%であった。

0099

(Z)−8,10−ウンデカジエナール(11)
IR(D−ATR):ν=3084、3007、2930、2856、2718、1725、1643、1592、1463、1434、999、904、785、727、657cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.24−1.43(6H,m),1.59−1.67(2H,m),2.17(2H,dq,J=1.4,7.4Hz),2.41(2H,dt,J=1.9,7.3Hz),5.07(1H,d,J=10.3Hz),5.17(1H,dd,J=1.9,17.2Hz)、5.44(1H,dt,J=8.0,10.0Hz)、5.99(1H,t,J=10.7Hz)、6.63(1H,ddt,J=1.2,10.5,17.9Hz)、9.75(1H,t,J=1.9Hz)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=21.94、27.52、28.81、28.92、29.26、43.80、116.79、129.24、132.17、132.63、202.77ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、41、54、67、79、98、109、123、137、151、166(M+)。

0100

実施例18 <(Z)−11,13−テトラデカジエナール(11)の合成>,(n=9、酸としてシュウ酸を用いた例)
窒素雰囲気下、反応器に(Z)−11,13−テトラデカジエナール=ジエチル=アセタール(10)(42.00g:0.114mol)、テトラヒドロフラン(420g)、純水(420g)、シュウ酸二水和物(14.32g:0.114mol)を加え、還流下にて5時間撹拌した。反応溶液を40℃以下に冷却し、塩化ナトリウム(42g)を加えて30分間撹拌した。分離した有機層に対し、通常の洗浄、乾燥、濃縮による後処理を行い、粗生成物33.58gを得た。この粗生成物に対し減圧蒸留を行うことにより目的の(Z)−11,13−テトラデカジエナール(11)(29.55g:0.101mol)を得た。E:Z=1:99で、収率は88.60%であった。

実施例

0101

(Z)−11,13−テトラデカジエナール(11)
IR(D−ATR):ν=3084、3008、2925、2854、2714、1727、1643、1593、1464、1369、1123、1067、997、902、785、722、652cm-1。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=1.25−1.42(12H,m),1.58−1.64(2H,m),2.14−2.19(2H,m),2.41(2H,dt,J=1.7,7.8Hz),5.07(1H,d,J=10.0Hz),5.16(1H,d,J=16.8Hz)、5.44(1H,dt,J=7.7,10.3Hz)、5.98(1H,t,J=10.9Hz)、6.63(1H,ddt,J=1.0,10.6,16.8)、9.75(1H,t,J=1.9Hz)ppm。
13C−NMR(125MHz,CDCl3):δ=22.02、27.66、29.10、29.12、29.27、29.31、29.35、29.53、43.86、116.65、129.09、132.28、132.96、202.89ppm。
GC−MS(EI,70eV):29、41、54、67、81、95、109、121、135、151、165、179、193、208(M+)。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ