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技術 鉄道車両用緩衝器

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 谷本基弘亀甲智
出願日 2016年4月19日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-084047
公開日 2017年10月26日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-193229
状態 特許登録済
技術分野 防振装置 機関車 振動減衰装置
主要キーワード 後板部材 前板部材 鍛鋼品 配列状況 フックの法則 鋳鋼品 凹領域 せん断荷重
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月26日)のものです。
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図面 (17)

課題

衝撃吸収性能に優れ、小型化が可能な鉄道車両用緩衝器を提供する。

解決手段

緩衝器(1)は、複数のゴム板(2)と、第1の金属板(3)と、第2の金属板(4)と、第1の結合部材と、第2の結合部材と、を備える。複数のゴム板(2)は、上下方向に重なるように配置されている。第1の金属板(3)は、各ゴム板(2)の上面及び下面のうちのいずれか一方の面に接着されている。第2の金属板(4)は、各ゴム板(2)の上面及び下面のうちで第1の金属板(3)が接着された面とは反対の面に接着されている。第1の結合部材は、前ブロック部材(5a)及び後ブロック部材(5b)を含み、全ての第1の金属板(3)につながり連結器に接続される。第2の結合部材は、前板部材(6a)及び後板部材(6b)を含み、全ての第2の金属板(4)につながり、車体に接続される。

概要

背景

一般に、軌道上を走行する鉄道車両は複数の車両から構成される。車両は、機関車客車及び貨車等である。複数の車両は連結装置によって連結される。連結装置は、主に、連結器と、緩衝器とを備える。連結器は車両(具体的には車体)同士を結合する。緩衝器は、車両の連結時及び走行時に生じる前後方向の衝撃及び振動(以下、単に「衝撃」ともいう)を吸収する。

従来の緩衝器は、例えば、特開2011−178282号公報(特許文献1)、特開2013−173496号公報(特許文献2)及び特開2014−151824号公報(特許文献3)に開示される。従来の緩衝器は、衝撃を吸収するために積層ゴムを備える。積層ゴムは、ゴム板鋼板が交互に積層されて、それらのゴム板及び鋼板の全てが一体化されたものである。複数のゴム板は車両の前後方向に重なるように配置されている。緩衝器に前後方向の衝撃が加えられると、積層ゴムにはゴム板の厚み方向に荷重が作用する。これにより、各ゴム板が弾性的に圧縮変形して衝撃を吸収できる。圧縮変形した各ゴム板は、自身の弾性的な復元力によって元の形に戻る。

概要

衝撃吸収性能に優れ、小型化が可能な鉄道車両用緩衝器を提供する。緩衝器(1)は、複数のゴム板(2)と、第1の金属板(3)と、第2の金属板(4)と、第1の結合部材と、第2の結合部材と、を備える。複数のゴム板(2)は、上下方向に重なるように配置されている。第1の金属板(3)は、各ゴム板(2)の上面及び下面のうちのいずれか一方の面に接着されている。第2の金属板(4)は、各ゴム板(2)の上面及び下面のうちで第1の金属板(3)が接着された面とは反対の面に接着されている。第1の結合部材は、前ブロック部材(5a)及び後ブロック部材(5b)を含み、全ての第1の金属板(3)につながり、連結器に接続される。第2の結合部材は、前板部材(6a)及び後板部材(6b)を含み、全ての第2の金属板(4)につながり、車体に接続される。

目的

本発明の目的の1つは、衝撃吸収性能に優れ、小型化が可能な鉄道車両用緩衝器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

上下方向に重なるように配置された複数のゴム板と、前記各ゴム板の上面及び下面のうちのいずれか一方の面に接着された第1の金属板と、前記各ゴム板の上面及び下面のうちで前記第1の金属板が接着された面とは反対の面に接着された第2の金属板と、全ての前記第1の金属板につながり連結器に接続される第1の結合部材と、全ての前記第2の金属板につながり、車体に接続される第2の結合部材と、を備える、鉄道車両用緩衝器

請求項2

請求項1に記載の鉄道車両用緩衝器であって、隣り合う前記ゴム板の組のうちの少なくとも1つの組が前記第1の金属板を共用する、鉄道車両用緩衝器。

請求項3

請求項1又は2に記載の鉄道車両用緩衝器であって、隣り合う前記ゴム板の組のうちの少なくとも1つの組が前記第2の金属板を共用する、鉄道車両用緩衝器。

請求項4

請求項1から3のいずれか1項に記載の鉄道車両用緩衝器であって、前記ゴム板、前記第1の金属板及び前記第2の金属板の全体の配置形態が、上下対称である、鉄道車両用緩衝器。

請求項5

請求項1に記載の鉄道車両用緩衝器であって、前記第1の金属板と前記第2の金属板が前記ゴム板を挟んで交互に積層され、前記ゴム板、前記第1の金属板及び前記第2の金属板の全てが一体化されている、鉄道車両用緩衝器。

請求項6

請求項5に記載の鉄道車両用緩衝器であって、一体化された前記ゴム板、前記第1の金属板及び前記第2の金属板の全体における最上層及び最下層に前記第2の金属板が配置されている、鉄道車両用緩衝器。

請求項7

請求項5に記載の鉄道車両用緩衝器であって、一体化された前記ゴム板、前記第1の金属板及び前記第2の金属板の全体における最上層及び最下層に前記第1の金属板が配置されている、鉄道車両用緩衝器。

技術分野

0001

本発明は、鉄道車両用緩衝器(以下、単に「緩衝器」ともいう)に関する。

背景技術

0002

一般に、軌道上を走行する鉄道車両は複数の車両から構成される。車両は、機関車客車及び貨車等である。複数の車両は連結装置によって連結される。連結装置は、主に、連結器と、緩衝器とを備える。連結器は車両(具体的には車体)同士を結合する。緩衝器は、車両の連結時及び走行時に生じる前後方向の衝撃及び振動(以下、単に「衝撃」ともいう)を吸収する。

0003

従来の緩衝器は、例えば、特開2011−178282号公報(特許文献1)、特開2013−173496号公報(特許文献2)及び特開2014−151824号公報(特許文献3)に開示される。従来の緩衝器は、衝撃を吸収するために積層ゴムを備える。積層ゴムは、ゴム板鋼板が交互に積層されて、それらのゴム板及び鋼板の全てが一体化されたものである。複数のゴム板は車両の前後方向に重なるように配置されている。緩衝器に前後方向の衝撃が加えられると、積層ゴムにはゴム板の厚み方向に荷重が作用する。これにより、各ゴム板が弾性的に圧縮変形して衝撃を吸収できる。圧縮変形した各ゴム板は、自身の弾性的な復元力によって元の形に戻る。

先行技術

0004

特開2011−178282号公報
特開2013−173496号公報
特開2014−151824号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上記のとおり、従来の緩衝器では、複数のゴム板が車両の前後方向に重なるように配置されている。つまり、複数のゴム板が車両の前後方向に沿って直列に配置されている。この場合、衝撃荷重による積層ゴム全体の前後方向の変位は、各ゴム板の圧縮変形による変位を合計したものになる。そのため、緩衝器の前後方向の長さを長目に確保する必要がある。

0006

本発明は上記の実情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の1つは、衝撃吸収性能に優れ、小型化が可能な鉄道車両用緩衝器を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の実施形態による鉄道車両用緩衝器は、複数のゴム板と、第1の金属板と、第2の金属板と、第1の結合部材と、第2の結合部材と、を備える。複数のゴム板は、上下方向に重なるように配置されている。第1の金属板は、各ゴム板の上面及び下面のうちのいずれか一方の面に接着されている。第2の金属板は、各ゴム板の上面及び下面のうちで第1の金属板が接着された面とは反対の面に接着されている。第1の結合部材は、全ての第1の金属板につながり、連結器に接続される。第2の結合部材は、全ての第2の金属板につながり、車体に接続される。

発明の効果

0008

本発明の実施形態による鉄道車両用緩衝器は、衝撃吸収性能に優れ、小型である。

図面の簡単な説明

0009

図1は、本発明の実施形態の緩衝器におけるゴム板の配列状況を示す模式図である。
図2は、従来の緩衝器におけるゴム板の配列状況を示す模式図である。
図3は、本発明の実施形態による緩衝器の斜視図である。
図4は、図3に示す緩衝器の上面図である。
図5は、図3に示す緩衝器の側面図である。
図6は、図4の線VI−VIにおける断面図である。
図7は、本発明の実施形態による緩衝器に圧縮荷重負荷されたときの状況を示す断面図である。
図8は、本発明の実施形態による緩衝器に引張荷重が負荷されたときの状況を示す断面図である。
図9は、図3図6に示す緩衝器におけるゴム板、第1の金属板及び第2の金属板の全体の配置形態を示す模式図である。
図10は、緩衝器の変形例を示す模式図である。
図11は、緩衝器の変形例を示す模式図である。
図12は、緩衝器の変形例を示す模式図である。
図13は、緩衝器の変形例を示す模式図である。
図14は、緩衝器の変形例を示す模式図である。
図15は、緩衝器の変形例を示す模式図である。
図16は、緩衝器の変形例を示す模式図である。

実施例

0010

本発明の実施形態による鉄道車両用緩衝器は、複数のゴム板と、第1の金属板と、第2の金属板と、第1の結合部材と、第2の結合部材と、を備える。複数のゴム板は、上下方向に重なるように配置されている。第1の金属板は、各ゴム板の上面及び下面のうちのいずれか一方の面に接着されている。第2の金属板は、各ゴム板の上面及び下面のうちで第1の金属板が接着された面とは反対の面に接着されている。第1の結合部材は、全ての第1の金属板につながり、連結器に接続される。第2の結合部材は、全ての第2の金属板につながり、車体に接続される。

0011

本実施形態の緩衝器に前後方向の衝撃が加えられると、第1の結合部材と第2の結合部材を通じて第1の金属板と第2の金属板に荷重が負荷され、第1の金属板と第2の金属板は相対的に互いに反対方向にスライドする。これにより、各ゴム板にはせん断荷重が作用し、各ゴム板が弾性的にせん断変形して衝撃を吸収できる。せん断変形した各ゴム板は、自身の弾性的な復元力によって元の形に戻る。この場合、複数のゴム板が車両の前後方向に対し並列に配置されている。そのため、衝撃荷重によるゴム板全体の前後方向の変位は、1つのゴム板のせん断変形による変位に過ぎない。そのため、緩衝器の前後方向の長さを短くすることができる。したがって、本実施形態の緩衝器は、小型であり、衝撃吸収性能に優れる。

0012

ゴム板の数は、2以上である限り、特に限定されない。第1の金属板の数は、ゴム板の上面及び下面のうちのいずれか一方の面に第1の金属板が接着される限り、特に限定されない。第2の金属板の数は、ゴム板の上面及び下面のうちで第1の金属板が接着された面とは反対の面に第2の金属板が接着される限り、特に限定されない。典型的な例では、互いに接着された1つの第1の金属板、1つのゴム板及び1つの第2の金属板が1つの集合体(以下、「3層体」ともいう)になり、ゴム板の数に応じた複数の3層体が個々に独立する。この場合、第1の金属板及び第2の金属板のそれぞれの数はゴム板の数と一致する。

0013

ただし、本実施形態の緩衝器では、隣り合うゴム板の組のうちの少なくとも1つの組が第1の金属板を共用してもよい。つまり、共用される1つの第1の金属板の上面及び下面それぞれにゴム板が接着され、その2つのゴム板にそれぞれ第2の金属板が接着されてもよい。典型的な例では、互いに接着された1つの第1の金属板、2つのゴム板及び2つの第2の金属板が1つの集合体(以下、「第1の5層体」ともいう)になる。この場合、第1の金属板の数はゴム板の数よりも少なくなる。本実施形態の緩衝器では、ゴム板の数に応じて、第1の5層体のみが存在してもよいし、第1の5層体と3層体が混在してもよい。

0014

本実施形態の緩衝器では、隣り合うゴム板の組のうちの少なくとも1つの組が第2の金属板を共用してもよい。つまり、共用される1つの第2の金属板の上面及び下面それぞれにゴム板が接着され、その2つのゴム板にそれぞれ第1の金属板が接着されてもよい。典型的な例では、互いに接着された2つの第1の金属板、2つのゴム板及び1つの第2の金属板が1つの集合体(以下、「第2の5層体」ともいう)になる。この場合、第2の金属板の数はゴム板の数よりも少なくなる。本実施形態の緩衝器では、ゴム板の数に応じて、第2の5層体のみが存在してもよいし、第2の5層体と3層体が混在してもよい。

0015

本実施形態の緩衝器では、第1の金属板を共用するとともに、第2の金属板を共用してもよい。典型的な例では、互いに接着された2つの第1の金属板、3つのゴム板及び2つの第2の金属板が1つの集合体(以下、「7層体」ともいう)になる。例えば、本実施形態の緩衝器では、7層体のみが存在してもよいし、7層体と3層体が混在してもよい。更に、第1の5層体及び第2の5層体のうちの少なくとも1つが混在してもよい。

0016

本実施形態の緩衝器では、ゴム板、第1の金属板及び第2の金属板の全体の配置形態が、上下対称であることが好ましい。第1の金属板と第2の金属板への荷重負荷の状況が上下で同じになるからである。この場合、各ゴム板のせん断変形が安定し、衝撃吸収性能がより安定する。

0017

ゴム板の数、サイズ及び材質は、緩衝器に要求される仕様に応じて適宜設定される。また、第1及び第2の金属板のサイズ及び材質も、緩衝器に要求される仕様に応じて適宜設定される。ゴム板、第1の金属板及び第2の金属板の全体の配置形態も同様に適宜設定される。ゴム板が弾性的なせん断変形を許容できる限り、ゴム板の材質は特に限定されない。典型的な例では、ゴム板の材質は、天然ゴム(NR)、合成ゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)等である。第1及び第2の金属板の材質は、特に限定されない。第1及び第2の金属板は例えば鋼板である。第1の金属板の材質と第2の金属板の材質は、同じであってもよいし、異なってもよい。第1及び第2の連結部材の材質も、特に限定されない。典型的な例では、第1及び第2の連結部材は、鍛鋼品又は鋳鋼品である。それらの連結部材は、複数の鋼板を溶接によって接合した複合品であってもよい。

0018

第1及び第2の金属板とゴム板とを強固に接着できる限り、第1及び第2の金属板とゴム板との接着方法は特に限定されない。典型的な例では、各金属板とゴム板とが加硫接着される。接着剤によって接着してもよい。

0019

ここで、本実施形態の緩衝器では、複数のゴム板が車両の前後方向(衝撃荷重の負荷方向)に対し並列に配置されている。一方、従来の緩衝器では、複数のゴム板が車両の前後方向に沿って直列に配置されている。このようなゴム板の配列の相違は、次に示すようにゴム板全体のばね定数に表われ、緩衝器の衝撃吸収性能に影響する。

0020

図1は、本実施形態の緩衝器におけるゴム板の配列状況を示す模式図である。図2は、従来の緩衝器におけるゴム板の配列状況を示す模式図である。

0021

図1に示すように、本実施形態の緩衝器では、複数のゴム板21、22、・・・及び2nが並列に配置されている。これらのゴム板21、22、・・・及び2nそれぞれのばね定数をkとすると、ゴム板全体のばね定数Kaは下記の式(1)によって表わされる。
Ka=k×n …(1)

0022

一方、図2に示すように、従来の緩衝器では、複数のゴム板31、32、・・・及び3nが直列に配置されている。これらのゴム板31、32、・・・及び3nそれぞれのばね定数をkとすると、ゴム板全体のばね定数Kbは下記の式(2)によって表わされる。
Kb=k/n …(2)

0023

上記式(1)と式(2)から、本実施形態の緩衝器におけるばね定数Kaは、従来の緩衝器におけるばね定数Kbよりも大きい。したがって、フックの法則(F=K×x)に従い、本実施形態の緩衝器と従来の緩衝器に同じ大きさの衝突荷重Fが負荷された場合、ゴム板全体の変位xは本実施形態の緩衝器のほうが小さくなる。そうすると、本実施形態の緩衝器は、小型であっても衝撃吸収性能に優れると言える。

0024

本実施形態の緩衝器では、第1の金属板と第2の金属板がゴム板を挟んで交互に積層され、ゴム板、第1の金属板及び第2の金属板の全てが接着され一体化されていることが好ましい。第1及び第2の金属板の数を最大限に少なくすることができる。

0025

この場合の典型的な例では、一体化されたゴム板、第1の金属板及び第2の金属板の全体における最上層及び最下層に第2の金属板が配置されている。その最上層及び最下層に第1の金属板が配置されてもよい。ただし、その最上層及び最下層に、異なる金属板が配置されてもよい。

0026

以下に、本発明の鉄道車両用緩衝器について、その実施形態を詳述する。

0027

図3図6は、本発明の実施形態による緩衝器を示す図である。これらの図のうち、図3はその緩衝器の斜視図である。図4はその緩衝器の上面図である。図5はその緩衝器の側面図である。図6図4の線VI−VIにおける断面図である。なお、図4図6において、左右方向が車両の前後方向である。例えば、左側が車両の前方向であり、右側が車両の後方向である。

0028

図3図6に示すように、本実施形態の緩衝器1は、4つのゴム板2と、2つの第1の金属板3と、3つの第2の金属板4と、を備える。4つのゴム板2は、上下方向に重なるように配置されている。第1の金属板3と第2の金属板4は、ゴム板2を挟んで交互に積層されている。つまり、第1の金属板3は、ゴム板2の上面及び下面のうちのいずれか一方の面に接着されている。第2の金属板4は、ゴム板2の上面及び下面のうちで第1の金属板3が接着された面とは反対側の面に接着されている。更に、隣り合うゴム板2の間の第1の金属板3は、それらのゴム板2に共用される。隣り合うゴム板2の間の第2の金属板4は、それらのゴム板2に共用される。

0029

このようにゴム板2、第1の金属板3及び第2の金属板4の全てが接着され一体化されている。一体化されたゴム板2、第1の金属板3及び第2の金属板4の全体における最上層及び最下層に第2の金属板4が配置されている。また、ゴム板2、第1の金属板3及び第2の金属板4の全体の配置形態は上下対称である。

0030

第1の金属板3それぞれの前端において、幅方向の中央部から前方に向けて凸部(以下、「第1の前凸部」ともいう)3aが突出する。更に、第1の金属板3それぞれの後端において、幅方向の中央部から後方に向けて凸部(以下、「第1の後凸部」ともいう)3bが突出する。第1の前凸部3a及び後凸部3bは第1の金属板3と一体の板状である。上下方向に並ぶ第1の前凸部3aの全てを架け渡すようにブロック部材(以下、「前ブロック部材」ともいう)5aが配置されている。それらの第1の前凸部3aと前ブロック部材5aは溶接によって接合されている。更に、上下方向に並ぶ第1の後凸部3bの全てを架け渡すようにブロック部材(以下、「後ブロック部材」ともいう)5bが配置されている。それらの第1の後凸部3bと後ブロック部材5bは溶接によって接合されている。

0031

このように、全ての第1の金属板3は、第1の前凸部3a及び後凸部3bを介して、前ブロック部材5a及び後ブロック部材5bと一体化されている。つまり、前ブロック部材5a及び後ブロック部材5bは、全ての第1の金属板3をつなぐ。一体化された第1の金属板3、前ブロック部材5a及び後ブロック部材5bは、他の部材を介して、連結器に接続される。本実施形態では、前ブロック部材5aが他の部材を介して連結器に接続される。前ブロック部材5a及び後ブロック部材5bが上記の第1の結合部材に含まれる。

0032

第2の金属板4それぞれの前端において、左右の各端部から前方に向けて凸部(以下、「第2の前凸部」ともいう)4aが突出する。更に、第2の金属板4それぞれの後端において、左右の各端部から後方に向けて凸部(以下、「第2の後凸部」ともいう)4bが突出する。第2の前凸部4a及び後凸部4bは第2の金属板4と一体の板状である。左右のそれぞれにおいて、上下方向に並ぶ第2の前凸部4aの全てを架け渡すように板部材(以下、「前板部材」ともいう)6aが配置されている。それらの第2の前凸部4aと前板部材6aは溶接によって接合されている。更に、左右のそれぞれにおいて、上下方向に並ぶ第2の後凸部4bの全てを架け渡すように板部材(以下、「後板部材」ともいう)6bが配置されている。それらの第2の後凸部4bと後板部材6bは溶接によって接合されている。

0033

このように、全ての第2の金属板4は、第2の前凸部4a及び後凸部4bを介して、前板部材6a及び後板部材6bと一体化されている。つまり、前板部材6a及び後板部材6bは、全ての第2の金属板4をつなぐ。一体化された第2の金属板4、前板部材6a及び後板部材6bは、他の部材を介して、車体に接続される。前板部材6a及び後板部材6bが上記の第2の結合部材に含まれる。

0034

このような構成の緩衝器1は、4つのゴム板2が車両の前後方向に対し並列に配置されている。以下に、緩衝器1に前後方向の衝撃が加わったときの状況を説明する。

0035

図7及び図8は、本発明の実施形態による緩衝器の挙動を説明するための断面図である。これらの図のうち、図7は緩衝器に圧縮荷重が負荷されたときの状況を示す。図8は緩衝器に引張荷重が負荷されたときの状況を示す。なお、図7及び図8において、左右方向が車両の前後方向である。例えば、左側が車両の前方向であり、右側が車両の後方向である。緩衝器に負荷される前後方向の衝撃荷重は、圧縮荷重と引張荷重である。

0036

図7中の実線矢印で示すように、緩衝器1に前後方向の衝撃が加えられることにより、第1の結合部材(前ブロック部材5a及び後ブロック部材5b)に後向きの荷重が負荷され、第2の結合部材(前板部材6a及び後板部材6b)に前向きの荷重が負荷された場合、緩衝器1には圧縮荷重が負荷される。つまり、第1の金属板3には後向きの荷重が負荷され、第2の金属板4には前向きの荷重が負荷される。すると、第1の金属板3は第2の金属板4に対して後方にスライドし、第2の金属板4は第1の金属板3に対して前方にスライドする。これにより、各ゴム板2にはせん断荷重が作用し、各ゴム板2が弾性的にせん断変形して圧縮の衝撃を吸収できる。

0037

一方、図8中の実線矢印で示すように、緩衝器1に前後方向の衝撃が加えられることにより、第1の結合部材(前ブロック部材5a及び後ブロック部材5b)に前向きの荷重が負荷され、第2の結合部材(前板部材6a及び後板部材6b)に後向きの荷重が負荷された場合、緩衝器1には引張荷重が負荷される。つまり、第1の金属板3には前向きの荷重が負荷され、第2の金属板4には後向きの荷重が負荷される。すると、第1の金属板3は第2の金属板4に対して前方にスライドし、第2の金属板4は第1の金属板3に対して後方にスライドする。これにより、各ゴム板2にはせん断荷重が作用し、各ゴム板2が弾性的にせん断変形して引張の衝撃を吸収できる。

0038

本実施形態では、図3図8に示すように、第2の金属板4それぞれの前端において、左右の第2の前凸部4aの間の領域4cが凹んでいる。以下、この領域4cを前凹領域4cともいう。図7に示すように、圧縮荷重の負荷時、前凹領域4cは第1の金属板3の後方へのスライド移動を許容する。第1の金属板3が後方へ大きくスライドした場合、第1の金属板3と一体の前ブロック部材5aが第2の金属板4の前凹領域4cに接触する。つまり、圧縮荷重の負荷時、前凹領域4cは第1の金属板3の過剰なスライドを制限する。

0039

一方、第2の金属板4それぞれの後端において、左右の第2の後凸部4bの間の領域4dが凹んでいる。以下、この領域4dを後凹領域4dともいう。図8に示すように、引張荷重の負荷時、後凹領域4dは第1の金属板3の前方へのスライド移動を許容する。第1の金属板3が前方へ大きくスライドした場合、第1の金属板3と一体の後ブロック部材5bが第2の金属板4の後凹領域4dに接触する。つまり、引張荷重の負荷時、後凹領域4dは第1の金属板3の過剰なスライドを制限する。

0040

図9は、図3図6に示す緩衝器におけるゴム板、第1の金属板及び第2の金属板の全体の配置形態を示す模式図である。図10図16は、緩衝器におけるゴム板、第1の金属板及び第2の金属板の全体の配置形態について変形例を示す模式図である。

0041

図9図11に示す緩衝器1では、第1の金属板3と第2の金属板4が、ゴム板2を挟んで交互に積層され、ゴム板2、第1の金属板3及び第2の金属板4の全てが一体化されている。つまり、最上層及び最下層の金属板を除く第1の金属板3及び第2の金属板4が共用である。具体的には、図9に示す緩衝器1では、全ての第1の金属板3が共用であり、最上層及び最下層以外の1つの第2の金属板4が共用である。図10に示す緩衝器1では、最上層及び最下層以外の1つの第1の金属板3が共用であり、全ての第2の金属板4が共用である。図11に示す緩衝器1では、第2の金属板4のみが共用である。図11に示す緩衝器1は、第2の5層体を備える。ここで、図9に示すように、最上層及び最下層は第2の金属板4であってもよいし、図10及び図11に示すように、最上層及び最下層が第1の金属板3であってもよい。

0042

図12図14に示す緩衝器1では、全ての第1の金属板3が共用でなく、全ての第2の金属板4も共用でない。つまり、第1の金属板3及び第2の金属板4の全てが独立している。具体的には、図12に示す緩衝器1は、2つの3層体を備える。図13及び図14に示す緩衝器1は、4つの3層体を備える。ここで、図12及び図13に示すように、ゴム板2、第1の金属板3及び第2の金属板4の全体の配置形態は上下対称でなくてもよい。図14に示すように、その配置態様は上下対称であってもよい。

0043

図15に示す緩衝器1では、一部の第1の金属板3が共用である。具体的には、図15に示す緩衝器1は、1つの第1の5層体と2つの3層体を備える。図16に示す緩衝器1では、一部の第2の金属板4が共用である。具体的には、図16に示す緩衝器1は、1つの第2の5層体と2つの3層体を備える。ここで、図15及び図16に示すように、ゴム板2、第1の金属板3及び第2の金属板4の全体の配置形態は上下対称であってもよい。ただし、その配置態様は上下対称でなくてもよい。

0044

その他、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であることは言うまでもない。

0045

本発明の緩衝器は、あらゆる鉄道車両に有効に利用できる。

0046

1緩衝器
2ゴム板
3 第1の金属板
3a 第1の前凸部
3b 第1の後凸部
4 第2の金属板
4a 第2の前凸部
4b 第2の後凸部
4c前凹領域
4d 後凹領域
5a 前ブロック部材
5b 後ブロック部材
6a前板部材
6b 後板部材

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