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技術 電源装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 白川和博金崎正樹谷恵亮筒井拓朗
出願日 2016年10月11日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2016-200351
公開日 2017年10月19日 (2年2ヶ月経過) 公開番号 2017-192282
状態 特許登録済
技術分野 インバータ装置
主要キーワード 間欠出力 容量性放電 直列共振特性 目標比率 定常出力 半波整流波形 共振負荷 低周波数化
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

容量性負荷に対する出力電力制御において、電力変換効率の悪化を防止しつつ、さらに電力変換装置インバータのみで実現する。

解決手段

容量性放電負荷31に対して交流電力を出力するプッシュプル方式インバータ回路21を有する電源装置20であって、トランスTrの一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算値Lsbと放電負荷31の容量とを有する共振回路30の共振周波数以下、かつ、共振周波数近傍駆動周波数で、スイッチSW1,SW2を交互に駆動し、インバータ回路21の出力電圧及び駆動周波数に応じて定まるインバータ回路21の出力可能電力と、放電負荷31に供給する供給電力目標値と、の比率を算出する制御装置40、を備え、制御装置40は、所定周期において、その所定周期と前記算出部が算出した比率との積に相当する時間を出力期間とし、その出力期間にわたって、スイッチSW1,SW2を交互にオン状態とする。

概要

背景

オゾン発生装置プラズマ処理装置などを備えて構成される容量性負荷は、高周波電源装置から高周波電力を供給されて動作する。一般的に、オゾン発生装置などに電力を供給する高周波電源装置は、直流電源から直流電力を供給され、電圧調整を実施するDCDCコンバータと、そのDCDCコンバータから直流電力を供給され、直流交流変換を実施するインバータ回路と、を備えて構成されている。

ここで、高周波電源装置から容量性負荷側を見たインピーダンスが変化する場合がある。例えば、オゾン発生装置の場合、オゾン発生装置を構成する容量性負荷は、印加電圧に応じて容量が変化し、電圧印加の開始から終了までの期間に対する放電期間の割合に応じた等価的な容量として振る舞う。このような容量性負荷のインピーダンスの変化時において、インバータ回路の周波数リアクトルと容量性負荷の等価的な容量で決定される共振周波数より高い周波数に設定する。そして、インバータ回路の出力電流遅れ位相量で電力を制御する方法が、特許文献1に記載されている。

概要

容量性負荷に対する出力電力制御において、電力変換効率の悪化を防止しつつ、さらに電力変換装置インバータのみで実現する。容量性放電負荷31に対して交流電力を出力するプッシュプル方式のインバータ回路21を有する電源装置20であって、トランスTrの一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算値Lsbと放電負荷31の容量とを有する共振回路30の共振周波数以下、かつ、共振周波数近傍駆動周波数で、スイッチSW1,SW2を交互に駆動し、インバータ回路21の出力電圧及び駆動周波数に応じて定まるインバータ回路21の出力可能電力と、放電負荷31に供給する供給電力目標値と、の比率を算出する制御装置40、を備え、制御装置40は、所定周期において、その所定周期と前記算出部が算出した比率との積に相当する時間を出力期間とし、その出力期間にわたって、スイッチSW1,SW2を交互にオン状態とする。

目的

本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、容量性負荷に対する出力電力制御において、電力変換効率の悪化を防止しつつ、さらに電力変換装置をインバータのみで実現することを主たる目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

直流電圧源(10)から直流電力を供給され、容量性負荷(31)に対して交流電力を出力するインバータ回路(21)を有する電源装置(20)であって、前記インバータ回路は、センタタップ(CT)を有する一次コイル(L1)と、その一次コイルと磁気的に結合する二次コイル(L2)とを有するトランス(Tr)と、前記一次コイルの両端のそれぞれに接続された半導体スイッチング素子である第1スイッチ(SW1)及び第2スイッチ(SW2)と、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチにそれぞれ逆並列に接続された第1ダイオード(D1)及び第2ダイオード(D2)と、を備え、前記センタタップは、前記直流電圧源の一方の端子に接続され、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、前記直流電圧源の他方の端子に接続されているプッシュプル方式のインバータ回路であり、前記トランスの一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算値(Lsb)と前記容量性負荷の容量とを有する共振回路(30)の共振周波数以下、かつ、その共振周波数近傍駆動周波数で、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを交互に駆動する駆動部(40)と、前記インバータ回路の出力電圧及び前記駆動周波数に応じて定まる前記インバータ回路の出力可能電力と、前記容量性負荷に供給する供給電力目標値である目標電力と、の比率を算出する算出部(40)と、を備え、前記駆動部は、所定周期において、その所定周期と前記算出部が算出した比率との積に相当する時間を出力期間とし、その出力期間にわたって、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを交互にオン状態とするとともに、前記所定周期において、前記出力期間以外の期間を停止期間とし、その停止期間にわたって、前記直流電圧源から前記一次コイルに流れる電流遮断する電源装置。

請求項2

前記センタタップと前記直流電圧源との間、又は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの接続点と前記直流電圧源との間に接続された半導体スイッチング素子である第3スイッチ(SW3)を備える請求項1に記載の電源装置。

請求項3

前記駆動部は、前記出力期間にわたって、前記第3スイッチをオン状態とし、前記停止期間にわたって、前記第3スイッチをオフ状態とすることで、前記直流電圧源から前記一次コイルに流れる電流を遮断するとともに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオン状態とする請求項2に記載の電源装置。

請求項4

前記第3スイッチよりも前記一次コイル側において、前記センタタップと前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの接続点とを接続する経路上に還流ダイオード(DT)を備える請求項3に記載の電源装置。

請求項5

前記一次コイルと前記第1スイッチの接続点と、前記一次コイルと前記第2スイッチの接続点との間に接続された半導体スイッチング素子である第4スイッチ(SW4)を備える請求項1に記載の電源装置。

請求項6

前記駆動部は、前記出力期間にわたって、前記第4スイッチをオフ状態とし、前記停止期間にわたって、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオフ状態とすることで、前記直流電圧源から前記一次コイルに流れる電流を遮断するとともに、前記第4スイッチをオン状態とする請求項5に記載の電源装置。

請求項7

前記駆動部は、前記出力期間から前記停止期間への切り替えの際、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの一方がオン状態とされ、かつ、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの他方がオフ状態とされている場合に、次の前記停止期間から前記出力期間への切り替えの際、前記出力期間にオフ状態とされていたものと異なる前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの一方をオフ状態とし、かつ、前記出力期間にオン状態とされていたものと異なる前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの他方をオン状態とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の電源装置。

請求項8

前記駆動部は、前記出力期間から前記停止期間への切り替えの際、前記駆動周波数の逆数である駆動周期の1/4の期間にわたって、前記第1スイッチをオン状態、前記第2スイッチをオフ状態とした後、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをともにオン状態とすることで、前記出力期間から前記停止期間への切り替えを行う請求項3乃至6のいずれか1項に記載の電源装置。

請求項9

前記駆動部は、前記停止期間から前記出力期間への切り替えの際、前記駆動周波数の逆数である駆動周期の1/4の期間にわたって、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの一方をオン状態、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの他方をオフ状態とする請求項8記載の電源装置。

請求項10

前記二次コイルに流れる二次側電流検出値、又は、前記二次コイルに生じる二次側電圧の検出値を取得する検出値取得部を備え、前記駆動部は、前記出力期間から前記停止期間への切り替えの際、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをともにオフ状態とすることで、前記出力期間から前記停止期間への切り替えを行い、前記検出値取得部が取得した検出値に基づいて、前記トランスに流れる励磁電流所定値より小さい場合に前記停止期間から前記出力期間への切り替えを行う請求項1に記載の電源装置。

請求項11

前記検出値取得部は、前記二次コイルに生じる二次側電圧の検出値を取得するものであって、前記駆動部は、前記検出値取得部が取得した検出値の絶対値が略最大となる場合に、前記停止期間から前記出力期間への切り替えを行う請求項10に記載の電源装置。

請求項12

前記駆動部は、前記停止期間から前記出力期間への切り替えの際、前記駆動周波数の逆数である駆動周期に対し、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの一方をオン状態、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの他方をオフ状態とする期間の比率を目標比率の半分とした後、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの他方をオン状態、一方をオフ状態とする期間の比率を前記目標比率とする請求項10又は11に記載の電源装置。

請求項13

前記駆動部は、前記停止期間から前記出力期間への切り替えの際、前記駆動周波数の逆数である駆動周期に対し、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの一方をオン状態、他方をオフ状態とする期間の比率を目標比率より小さい所定値に設定するとともに、その後、所定期間経過後に前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの一方をオン状態、他方をオフ状態とする期間の比率を前記目標比率まで増加させる請求項10又は11に記載の電源装置。

請求項14

前記センタタップと前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの接続点とを接続する経路上に平滑コンデンサを備え、前記駆動部は、前記出力期間において、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを前記駆動周波数、かつ、所定のデューティで交互に駆動するものであって、前記出力期間のうち前記停止期間に切り替わる時点を含む所定期間において、前記デューティを減少方向に変化させる請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電源装置。

請求項15

前記駆動部は、前記出力期間において、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを前記駆動周波数、かつ、所定のデューティで交互に駆動するものであって、前記出力期間の開始時点からその出力期間中の所定時点にわたって前記デューティを増加方向に変化させるとともに、前記所定時点からその出力期間の終了時点にわたって前記デューティを減少方向に変化させる請求項1乃至14のいずれか1項に記載の電源装置。

技術分野

0001

直流電圧源から直流電力を供給され、直列共振特性を有する共振負荷に対して交流電力を出力するインバータ回路を有する電源装置に関する。

背景技術

0002

オゾン発生装置プラズマ処理装置などを備えて構成される容量性負荷は、高周波電源装置から高周波電力を供給されて動作する。一般的に、オゾン発生装置などに電力を供給する高周波電源装置は、直流電源から直流電力を供給され、電圧調整を実施するDCDCコンバータと、そのDCDCコンバータから直流電力を供給され、直流交流変換を実施するインバータ回路と、を備えて構成されている。

0003

ここで、高周波電源装置から容量性負荷側を見たインピーダンスが変化する場合がある。例えば、オゾン発生装置の場合、オゾン発生装置を構成する容量性負荷は、印加電圧に応じて容量が変化し、電圧印加の開始から終了までの期間に対する放電期間の割合に応じた等価的な容量として振る舞う。このような容量性負荷のインピーダンスの変化時において、インバータ回路の周波数リアクトルと容量性負荷の等価的な容量で決定される共振周波数より高い周波数に設定する。そして、インバータ回路の出力電流遅れ位相量で電力を制御する方法が、特許文献1に記載されている。

先行技術

0004

特許第5681943号公報

発明が解決しようとする課題

0005

遅れ位相(高周波化)で出力電力を抑制する場合、力率悪化に伴う電力抑制を利用することになる。しかしながら、高周波化には出力電力を増加させる背反的な効果があるため、電力抑制には共振周波数から乖離した高周波数で駆動することになり、スイッチング損失の増加を招き、電力変換効率が悪化するという問題がある。よって、共振周波数の遅れ位相近傍の周波数で駆動する場合には、DCDCコンバータを用いて出力電圧を制御する必要が出てくる。

0006

本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、容量性負荷に対する出力電力制御において、電力変換効率の悪化を防止しつつ、さらに電力変換装置インバータのみで実現することを主たる目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本構成は、直流電圧源(10)から直流電力を供給され、容量性負荷(31)に対して交流電力を出力するインバータ回路(21)を有する電源装置(20)であって、前記インバータ回路は、センタタップ(CT)を有する一次コイル(L1)と、その一次コイルと磁気的に結合する二次コイル(L2)とを有するトランス(Tr)と、前記一次コイルの両端のそれぞれに接続された半導体スイッチング素子である第1スイッチ(SW1)及び第2スイッチ(SW2)と、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチにそれぞれ逆並列に接続された第1ダイオード(D1)及び第2ダイオード(D2)と、を備え、前記センタタップは、前記直流電圧源の一方の端子に接続され、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、前記直流電圧源の他方の端子に接続されているプッシュプル方式のインバータ回路であり、前記トランスの一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算(Lsb)と前記容量性負荷の容量とを有する共振回路(30)の共振周波数以下、かつ、その共振周波数近傍駆動周波数で、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを交互に駆動する駆動部(40)と、前記インバータ回路の出力電圧及び前記駆動周波数に応じて定まる前記インバータ回路の出力可能電力と、前記容量性負荷に供給する供給電力目標値である目標電力と、の比率を算出する算出部(40)と、を備え、前記駆動部は、所定周期において、その所定周期と前記算出部が算出した比率との積に相当する時間を出力期間とし、その出力期間にわたって、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを交互にオン状態とするとともに、前記所定周期において、前記出力期間以外の期間を停止期間とし、その停止期間にわたって、前記直流電圧源から前記一次コイルに流れる電流遮断する。

0008

共振負荷に電力を供給する電源装置において、プッシュプル方式のインバータ回路を適用する。これにより、フルブリッジ方式のインバータ回路と比較して、スイッチング素子フローティング電源の数を低減することができ、構成を簡素化できる。また、ターンオン損失の発生を抑制することができる。ここで、プッシュプル方式のインバータでは、スイッチに順方向電流が流れている状態で、スイッチに対してオフ操作を行うと、サージ電圧が発生することが懸念される。そこで、駆動信号に対して、スイッチ電流同位相又は進み位相となるように駆動周波数を設定することで、第1スイッチ及び第2スイッチがオフ状態とされる時点で、スイッチ電流を負の値とし、サージ電圧を抑制することが可能となる。つまり、容量性負荷に対する出力電力制御において、変換器効率の悪化を防止しつつ、さらに電力変換装置をインバータのみで実現することが可能になる。なお、フルブリッジ方式のインバータは進み位相でスイッチ電流が負の値でオフする場合、ダイオードのリカバリ特性により、リカバリサージ電圧が発生するので、共振周波数に対し、駆動周波数は高周波側を設定する。一方プッシュプル方式のインバータにおいて、進み位相でスイッチ電流が負の値でオフした場合は、上述したトランスの漏れインダクタンスによりダイオードがソフトリカバリするため、リカバリサージ電圧はフルブリッジ方式のインバータに対して小さくなる。

図面の簡単な説明

0009

第1実施形態の電気的構成を表す図。
容量性放電負荷の容量の変化を表す図。
サージ電圧が生じるときの電流の流れを表す図。
サージ電圧が生じたときのスイッチ電圧、スイッチ電流、及び、駆動信号の時間変化を表すタイミングチャート
駆動信号に対しスイッチ電流が同位相、及び、進み位相にある場合の負荷電流、スイッチ電流、及び、駆動信号の時間変化を表すタイミングチャート。
駆動周波数と出力電力との関係を表す図。
第1実施形態の間欠出力を表す図。
第1実施形態の間欠出力処理を表すフローチャート
トランスの等価回路において励磁電流の流れを表す図。
出力再開時において励磁電流が過大となる場合のタイミングチャート。
第1実施形態における出力期間と停止期間との切り替え処理を表すフローチャート。
第1実施形態における制御を実施した場合の励磁電流の変化を表すタイミングチャート。
第2実施形態における制御を実施した場合の励磁電流の変化を表すタイミングチャート。
第3実施形態の電気的構成を表す図。
第4実施形態の電気的構成を表す図。
平滑コンデンサ端子間電圧の変化を表すタイミングチャート。
本実施形態における出力電圧振幅変調を表す図。
第4実施形態の制御を実施した場合の平滑コンデンサの端子間電圧の変化を表すタイミングチャート。
出力電圧Voutの各周波数成分を表す図。
変形例の電気的構成を表す図。
変形例における制御を実施した場合の励磁電流の変化を表すタイミングチャート。
変形例における制御を実施した場合の励磁電流の変化を表すタイミングチャート。

実施例

0010

(第1実施形態)
図1に本実施形態における電源装置20と、電源装置20から電力を供給される放電負荷31の等価回路を示す。

0011

電源装置20を構成するインバータ回路21は、直流電圧源10から供給される直流電力を交流電力に変換し、放電負荷31を含む共振負荷30に対して交流電力を出力する。インバータ回路21はプッシュプル方式のインバータ回路であって、平滑コンデンサCin、トランスTr、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第1ダイオードD1、及び、第2ダイオードD2を備えて構成されている。

0012

平滑コンデンサCinは、直流電圧源10から入力される電圧を平滑化するとともに、インバータ回路21の動作による電圧変動が直流電圧源10の出力電圧に与える影響を抑制する。トランスTrは磁気的に結合する一次コイルL1、二次コイルL2を備えて構成されている。図1では、トランスTrの一次二次側間の漏れインダクタンスを一次側漏れインダクタンスLs1,Ls2として表している。また、トランスTrの一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算値をLsb(図示略)とする。一次コイルL1と二次コイルL2の巻線比をnとすると、二次側換算値Lsbは、スイッチSW1に電流が流れているときはLsb=n^2・Ls1、スイッチSW2に電流が流れているときはLsb=n^2・Ls2として表すことができる。また、一次コイルL1の中点にはセンタタップCTが設けられている。センタタップCTは、直流電圧源10の正極に接続されている。

0013

第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2は、一次コイルL1の両端(端子P1,P2)のそれぞれに接続されている。スイッチSW1,SW2は、それぞれ半導体スイッチング素子であり、具体的には、NチャネルMOSFETである。スイッチSW1,SW2について、まとめてスイッチSWとも表記する。

0014

第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2には、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2がそれぞれ逆並列に接続されている。ダイオードD1,D2は、スイッチSW1,SW2のボディダイオードである。ダイオードD1,D2のカソードは、スイッチSW1,SW2のドレインに接続されており、ダイオードD1,D2のアノードは、スイッチSW1,SW2のソースに接続されている。

0015

スイッチSW1,SW2は、ドライバ回路50からハイ状態の駆動信号gSW1,gSW2が入力されることで、それぞれオン状態とされ、ロー状態の駆動信号gSW1,gSW2が入力されることで、それぞれオフ状態とされる。第1スイッチSW1と第2スイッチSW2とが交互にオン状態とされることで、インバータ回路21から交流電力が出力される。

0016

具体的には、第1スイッチSW1がオン状態とされることで、一次コイルL1のセンタタップCTと端子P1との間の部分に、直流電圧源10の電圧が印加される。一次コイルL1に電圧が印加され電流が流れることで、二次コイルL2に対し、図面下向き(端子P4から端子P3の方向)に誘導電流が流れる。第2スイッチSW2がオン状態とされることで、一次コイルL1のセンタタップCTと端子P2との間の部分に、直流電圧源10の電圧が印加される。一次コイルL1に電圧が印加され電流が流れることで、二次コイルL2に対し、図面上向き(端子P3から端子P4の方向)に誘導電流が流れる。

0017

制御装置40は、電圧センサ42からインバータ回路21の出力電圧Vout(負荷電圧)の検出値を取得し、電流センサ43からインバータ回路21の出力電流Iout(負荷電流)の検出値を取得する。そして、センサ42,43の検出値と、放電負荷31の要求電力とに基づいて、スイッチSW1,SW2の駆動周波数fswを設定する。そして、制御装置40は、駆動周波数fswに応じた指令信号をドライバ回路50に出力する。ドライバ回路50は、指令信号に応じて、スイッチSW1,SW2のゲートに駆動信号gSW1,gSW2を出力する。

0018

放電負荷31は、具体的には、オゾン発生装置であり、2枚の板状の誘電体で保護された電極が、空気層放電ギャップ)を挟んで設けられ、各電極の2面のうち空気層に対して反対の面にセラミック基板が設けられて構成されている。放電負荷31は、「容量性の放電負荷」である。放電負荷31の等価回路は、放電ギャップの静電容量である空気層容量Cgと、誘電体の静電容量である誘電体容量Cpとの直列接続体として表すことができる。

0019

また、放電ギャップに対し印加される電圧が放電維持電圧Vaを上回ると、放電ギャップにバリア放電が生じる。バリア放電が生じている状態では、放電ギャップの電圧は放電維持電圧Vaで維持される。放電負荷31の放電時における特性は、空気層容量Cgに対し並列接続され、降伏電圧Vaを有し、互いに逆方向に接続されたツェナーダイオードDT1,DT2として表すことができる。

0020

放電負荷31は、印加される電圧に応じて等価容量Cが変化する。放電負荷31の等価容量Cは、印加電圧が低い領域では、空気層容量Cgが支配的であり、印加電圧が高い領域では、誘電体容量Cpが支配的である。

0021

図2を用いて印加電圧に対する放電負荷31の等価容量Cの特性を示す。図2では、Vb1>Vb2>Vaの関係を有する所定電圧Vb1,Vb2を放電負荷31に対して印加した場合の放電負荷31の端子間電圧Vbの時間変化を示している。

0022

高電圧Vb1を印加した場合、時刻T0から端子間電圧Vbが上昇し、時刻Ta1において放電維持電圧Vaを上回る。これにより、時刻Ta1からバリア放電が開始される。その後、端子間電圧Vbが高電圧Vb1に達した後、共振による放電で端子間電圧Vbが低下していく。時刻Ta4において端子間電圧Vbが放電維持電圧Vaを下回るため、時刻Ta4においてバリア放電が停止される。その後、時刻Ta5において端子間電圧Vbが0になる。

0023

低電圧Vb2を印加した場合、時刻T0から端子間電圧Vbが上昇し、時刻Ta2において放電維持電圧Vaを上回る。これにより、時刻Ta2からバリア放電が開始される。その後、端子間電圧Vbが低電圧Vb2に達した後、共振による放電で端子間電圧Vbが低下していく。時刻Ta3において端子間電圧Vbが放電維持電圧Vaを下回るため、時刻Ta3においてバリア放電が停止される。その後、時刻T5において端子間電圧Vbが0になる。

0024

高電圧Vb1が印加された場合と比較して、端子間電圧Vbの立ち上がりが遅いため、低電圧Vb2を印加した場合、バリア放電の開始が遅い(Ta2>Ta1)。また、高電圧Vb1が印加された場合と比較して、端子間電圧Vbの頂点が低いため、低電圧Vb2を印加した場合、バリア放電の終了が早い(Ta4>Ta3)。このため、バリア放電が維持されている期間が、高電圧Vb1が印加された場合と、低電圧Vb2が印加された場合とで異なり、高電圧Vb1が印加された場合の方が長くなる。

0025

バリア放電が維持される期間における放電負荷31の容量は、誘電体容量Cpとなる。また、バリア放電が生じていない期間における放電負荷31の容量は、放電前等価容量Cbとなり、放電前等価容量Cbは、下記式で与えられる。

0026

また、バリア放電時における放電負荷31の等価容量Ceは、電圧印加期間図2のTa0〜Ta5)におけるバリア放電の維持期間の割合をdとすると、

0027

と表すことができる。

0028

容量性の負荷である放電負荷31と、トランスTrの一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算値Lsbと、で共振負荷30を構成する。この共振負荷30の共振周波数frは、上述した放電負荷31の等価容量Cの変化に伴って変化する。

0029

このため、二次コイルL2に流れる電流(負荷電流Iout)の周波数が変化し、負荷電流Ioutの周波数の変化に伴って、一次コイルL1に流れる電流(スイッチSWに流れるスイッチ電流Isw)の周波数が変化する。スイッチ電流Iswの周波数fswの変化によって、スイッチSW1,SW2に対してサージ電圧が発生し、スイッチSW1,SW2に損傷が生じたり、電力損失が起きたりすることが懸念される。プッシュプル方式のインバータ回路21におけるスイッチ電流Iswの周波数の変化に伴うサージ電圧の発生について、以下に説明を行う。

0030

図3において、第1スイッチSW1をオン状態としている場合に流れる電流を一点鎖線で示し、第1スイッチSW1に対して順方向電流が流れている状態で、第1スイッチSW1をオフ操作した直後に流れる電流を破線で示している。

0031

一点鎖線で示すように、第1スイッチSW1をオン状態とし、さらに、第1スイッチSW1に順方向電流が流れている状況では、一次コイルL1の漏れインダクタンスLs1に対して電流が流れることで、漏れインダクタンスLs1に対して磁界エネルギー蓄積される。この状態で、第1スイッチSW1をオフ操作すると、破線で示すように、漏れインダクタンスLs1から第1スイッチSW1の寄生容量Cossに対して電流が流れ込む。即ち、漏れインダクタンスLs1に蓄積された磁界エネルギーが、寄生容量Cossに電界エネルギーとして蓄積され、サージ電圧が発生する。なお、第2スイッチSW2のオフ操作時にも同様にサージ電圧が発生することが懸念される。

0032

図4に、スイッチSWに対して順方向電流が流れている状態で、スイッチSWをオフ操作した場合に発生するサージ電圧を示す。スイッチ電流Iswが正方向に流れている状態で(例えば、10A)、駆動信号gSWをハイ状態からロー状態とし、スイッチSWをオフ操作すると、定常時において印加される電圧Vswに比して、非常に高い電圧(サージ電圧)が発生する。なお、フルブリッジ方式のインバータでは、順方向電流が流れている場合に、スイッチに対してオフ操作を行ったとしても、還流ダイオードによる還流経路が存在するため、サージ電圧は発生しない。

0033

図5(a)に、共振負荷30の共振周波数frと、スイッチSWの駆動周波数fswとが一致する場合の負荷電流Iout、スイッチ電流Isw、及び、駆動信号gSWの時間変化を表すタイミングチャートを示す。負荷電流Ioutは、駆動周波数fswに依存せず、共振周波数frで変化する。また、スイッチSWのオン期間において、スイッチ電流Iswは、負荷電流Ioutと同じ周波数で動作する。共振周波数frと駆動周波数fswとが一致する場合、スイッチSWのオフ時刻と、負荷電流Ioutがゼロクロスする時刻、即ち、スイッチ電流Iswがゼロクロスする時刻とが一致するため、スイッチSWにおけるサージ電圧は生じない。

0034

図5(b)に、共振周波数frと駆動周波数fswとがほぼ等しく、さらに、共振周波数frが駆動周波数fswより高い場合の負荷電流Iout、スイッチ電流Isw、及び、駆動信号gSWの時間変化を表すタイミングチャートを示す。図5(a)と同様に、負荷電流Ioutは、駆動周波数fswに依存せず、共振周波数frで変化する。また、スイッチSWのオン期間において、スイッチ電流Iswは、負荷電流Ioutと同じ周波数で動作する。共振周波数frが駆動周波数fswより高いため、スイッチSWのオフ時刻が、負荷電流Ioutがゼロクロスする時刻、即ち、スイッチ電流Iswがゼロクロスする時刻より遅くなる。このため、スイッチSWにおけるサージ電圧は生じない。

0035

このように、スイッチSWの駆動信号gSWに対して、スイッチ電流Iswが同位相(fsw=fr)又は進み位相(fsw<fr)となるように、駆動信号gSWの周波数fswを設定することで、プッシュプルインバータにおいて、オフ時のサージ電圧の発生を抑制できる。

0036

ここで、スイッチSWの駆動信号gSWに対して、スイッチ電流Iswが同位相(fsw=fr)又は進み位相(fsw<fr)となるように、駆動信号gSWの周波数fswを設定する場合、スイッチSWの駆動信号gSWに対して、スイッチ電流Iswが同位相となるときに電力効率最高となる。つまり、駆動周波数fswを共振周波数frと略同一に設定した場合に、電力効率が最も高くなる。また、図6に示すように、電源装置20の出力電力Poutは、駆動周波数fswが共振周波数frに近づくほど大きくなる。

0037

そこで、本実施形態では、駆動周波数fswを共振周波数fr近傍に設定するとともに、図7に示すような間欠出力を実施する。本実施形態における間欠出力では、スイッチSW1,SW2の一駆動周期におけるオン時間の割合(デューティ)を、それぞれ50%に保つ。さらに、所定周期における第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2のオン操作回数、即ち、所定周期において電力が出力される期間の長さを電力指令値Pout*(供給電力の目標値)と駆動周波数fswに応じて出力される出力電力Pout(出力可能電力)との比(Rate)に基づいて設定する。

0038

出力電力Poutと電力指令値Pout*(放電負荷31の要求電力)との比が(Pout*:Pout=1:x,xは任意の実数)である場合に、所定周期における電力の出力期間(スイッチSW1,SW2を交互にオンする期間)の長さを所定期間全体の1/xとなるように設定する。これにより、スイッチSW1,SW2の駆動時において、駆動周波数fswを共振周波数frに近づけつつ、電源装置20から放電負荷31に供給される電力を電力指令値Pout*に近づけることが可能になる。

0039

例えば、図7に示す例では、出力電力Poutが電力指令値Pout*(放電負荷31の要求電力)の2倍の値となっている(Pout*:Pout=1:2)。そこで、所定周期における電力の出力期間の長さを所定期間全体の1/2となるように設定している。より具体的には、図7に示す例では、所定周期は、スイッチSW1,SW2の駆動周期の16倍の長さの期間に設定されており、所定周期における第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2のオン操作の回数がそれぞれ8回(8=16/2)とされている。

0040

図8に本実施形態の間欠出力処理を表すフローチャートを示す。本処理は、「算出部」としての制御装置40によって周期的に実施される。

0041

テップS01において、駆動周波数fswが共振周波数frと略同一であるか否かを判定する。ここで、電力出力指令が入力されていない場合、電力指令値Pout*と出力電力Poutとの比率(Rate)は、ステップS04において、出力電力Poutが算出可能な値であって、さらに、可能な限り小さい値に設定されている。具体的には、出力期間の長さが、スイッチSW1,SW2の一駆動周期において、スイッチSW1,SW2の少なくとも一方を50%のデューティでオン操作可能となるように、電力指令値Pout*と出力電力Poutとの比率(Rate)とを設定する。当該制御により、電力出力指令が入力された場合に、応答性よく電源装置20から放電負荷31に供給される電力を電力指令値Pout*に近づけることが可能になるとともに、電力出力指令が入力されていない場合の電力消費を低減することができる。駆動周波数fswと共振周波数frとが略同一でない場合(S01:YES)、ステップS02において、駆動周波数fswを共振周波数frに近づける制御を実施し、処理を終了する。ステップS02では、具体的には、駆動周波数fswを進み位相領域に保つとともに、出力電力Poutが大きくなるように駆動周波数fswを変化させる制御を実施する。

0042

駆動周波数fswと共振周波数frとが略同一である場合(S01:NO)、ステップS03において、制御装置40に対し上位のECUから電源装置20から放電負荷31への電力出力指令が入力されているか否かを判定する。制御装置40に対して電力出力指令が入力されていない場合(S03:NO)、処理を終了する。

0043

制御装置40に対して、電力出力指令が入力されている場合(S03:YES)、ステップS04において、負荷電圧Vout及び負荷電流Ioutの検出値に基づいて、共振負荷30に供給されている出力電力Poutを算出する。ステップS05において、電力指令値Pout*と出力電力Poutとの比率を算出する。そして、ステップS06において、電力指令値Pout*と出力電力Poutとの比率と所定周期の積に相当する時間を出力期間に設定して処理を終了する。

0044

ここで、間欠出力動作によって、電源装置20の出力状態停止状態とを繰り返す場合に、出力状態とされた後、停止状態とされ、再度出力状態にされる場合に、トランスTrの偏磁が問題となる。より具体的には、トランスTrに流れる励磁電流ILMが過大になり、その結果、トランスTrが磁気飽和することが懸念される。

0045

図9にトランスTrの励磁電流ILMの流れを表すモデル図を示す。トランスTrは、励磁インダクタンスLM、一次側漏れインダクタンスLsa及び二次側漏れインダクタンスLsbから構成されるT字型等価回路として表すことができる。トランスTrの一次側には、トランスTrを励磁させる励磁電流ILMが流れている(実線)。

0046

ここで、スイッチSW1,SW2をともにオフ状態とすることで、電源装置20を出力状態から停止状態に変更すると、トランスTrの一次側において励磁電流ILMが流れることができなくなる。このため、励磁電流ILMがトランスTrの二次側に流れることになる(破線)。二次側に流れる励磁電流ILMは、励磁インダクタンスLM及び漏れインダクタンスLsbと、容量性の放電負荷31とで共振する。このため、出力再開のタイミングによっては、一次コイルL1に対して直流電圧源10が接続されることで励磁電流ILMが増加し、トランスTrが磁気飽和することが懸念される。

0047

図10に、間欠出力の実施時における励磁電流ILMの時間変化を表すタイミングチャートを示す。出力期間において、スイッチSW1とスイッチSW2とが交互にオンオフされている。時刻T1において、スイッチSW2がオフ状態とされ、スイッチSW1のオフ状態が継続されることで、スイッチSW1,SW2がともにオフ状態とされ、出力期間から停止期間へと移行する。

0048

時刻T1の後、励磁電流ILMが、励磁インダクタンスLM、二次側漏れインダクタンスLsb、及び、放電負荷31に流れる。停止期間において、励磁電流ILMは、励磁電流ILMが、励磁インダクタンスLM、二次側漏れインダクタンスLsb、及び、放電負荷31を備えるLC共振回路における共振周波数1/(2π√((LM+Lsb)・Cb))で変化する。一方、出力期間において、励磁電流ILMは、二次側漏れインダクタンスLsbと放電負荷31とから構成される共振回路の共振周波数fr(=1/(2π√(Lsb・Ce)))で変化する。励磁インダクタンスLMは、二次側漏れインダクタンスLsbより大きく、停止期間における励磁電流ILMの周波数は、出力期間と比べて低くなる。これにより、停止期間の励磁電流ILMは出力期間と比べて振幅が大きくなる。

0049

時刻T2において、スイッチSW1がオン状態とされることで、停止期間から出力期間へと移行する。ここで、出力期間から停止期間への移行時である時刻T2の直後において、一次コイルL1に対して直流電圧源10が接続されることで励磁電流ILMが増加することで、励磁電流ILMが過大となり、トランスTrが磁気飽和することが懸念される。

0050

そこで、本実施形態の構成では、図1に示すように、センタタップCTと、直流電圧源10とを接続する接続線の間に第3スイッチSW3を設けている。より具体的には、平滑コンデンサCinよりもセンタタップCT側にスイッチSW3を設けている。スイッチSW3には、ボディダイオードD3が逆並列に接続されている。ダイオードD3のカソードは、スイッチSW3のドレインに接続されており、ダイオードD3のアノードは、スイッチSW3のソースに接続されている。スイッチSW3は、ドライバ回路50からハイ状態の駆動信号gSW3が入力されることで、オン状態とされ、ロー状態の駆動信号gSW3が入力されることで、オフ状態とされる。

0051

制御装置40は、出力期間において、スイッチSW3を常時オン状態とするとともに、スイッチSW1,SW2を交互にオンオフすることで、放電負荷31に対する電力出力を実施する。また、制御装置40は、停止期間において、スイッチSW3を常時オフ状態とするとともに、スイッチSW1,SW2を常時オン状態とすることで、放電負荷31に対する電力出力を停止するとともに、励磁電流ILMを一次コイルL1側で還流させる。これらの制御により、停止期間から出力期間への移行時の直後において、励磁電流ILMが過大になることを抑制できる。

0052

図11に出力期間と停止期間との切り替え処理を表すフローチャートを示す。本処理は「駆動部」としての制御装置40によって周期的に実施される。

0053

ステップS11において、現在出力期間であるか否かを判定する。出力期間である場合(S11:YES)、ステップS12において、出力期間から停止期間への切り替えタイミングであるか否かを判定する。停止期間への切り替えタイミングでない場合(S12:NO)、ステップS13において、スイッチSW3をオン状態にするとともに、ステップS14において、駆動周波数fsw(共振周波数fr)でスイッチSW1,SW2を交互にオンオフ操作し、処理を終了する。

0054

出力期間から停止期間への切り替えタイミングである場合(S12:YES)、ステップS15において、スイッチSW1,SW2の現在のオンオフ状態を記憶する。そして、ステップS16において、スイッチSW1,SW2をオン状態、スイッチSW3をオフ状態にすることで、出力期間から停止期間への切り替えを実施する。

0055

ステップS11において、停止期間であると判定された場合(S11:NO)、ステップS17において、出力期間への切り替えタイミングであるか否かを判定する。出力期間への切り替えタイミングでない場合(S17:NO)、ステップS18において、スイッチSW1,SW2をオン状態にするとともに、スイッチSW3をオフ状態にする。

0056

停止期間から出力期間への切り替えタイミングである場合(S17:YES)、ステップS19において、スイッチSW3をオン状態にするとともに、スイッチSW1,SW2のオンオフ状態をステップS15において記憶した状態と逆の状態に設定し、処理を終了する。ステップS19では、具体的には、ステップS15においてスイッチSW1がオン状態、スイッチSW2がオフ状態とされていた場合には、スイッチSW1をオフ状態、スイッチSW2をオン状態に設定する。また、ステップS15においてスイッチSW1がオフ状態、スイッチSW2がオン状態とされていた場合には、スイッチSW1をオン状態、スイッチSW2をオフ状態に設定する。

0057

図12に、本実施形態の間欠出力実施時における励磁電流ILMの時間変化を表すタイミングチャートを示す。出力期間において、スイッチSW1とスイッチSW2とが交互にオンオフされている。時刻T11の直前において、スイッチSW1がオフ状態とされており、スイッチSW2がオン状態とされており、スイッチSW3がオン状態とされている。時刻T11の直前において、スイッチSW2のデューティは50%とされている。

0058

時刻T11の後、励磁電流ILMは、一次側漏れインダクタンスLs1,Ls2、及び、スイッチSW1,SW2を有する一次側の閉回路に流れる。停止期間において、励磁電流ILMは、略一定値となる。また、トランスTrと直流電圧源10との接続が遮断されることで、二次側電圧Voutは振動しながら減衰する。

0059

その後、時刻T12において、スイッチSW1,SW2がともにオン状態とされ、スイッチSW3がオフ状態とされることで、出力期間から停止期間へと移行する。時刻T12の直後において、スイッチSW1のデューティは50%とされている。

0060

時刻T12において、スイッチSW2がオフ状態とされるとともに、第3スイッチSW3がオン状態とされることで、停止期間から出力期間へと移行する。ここで、時刻T12において、スイッチSW1,SW2のうち時刻T11の直前においてオン状態とされていたスイッチ(図11では、SW1)とは異なるスイッチ(図10では、SW2)をオン状態とする。これにより、時刻T12の直後において、励磁電流ILMの絶対値が減少する方向に変化する。また、時刻T11の直前におけるスイッチSW1のデューティ(図11では、50%)と、時刻T12の直後におけるスイッチSW2のデューティ(図11では、50%)とを略同一とする。これらの制御により、励磁電流ILMの交流的な振動の中心を0Aとすることができ、トランスTrにおいて磁気飽和が生じることを抑制できる。

0061

以下、本実施形態の効果を述べる。

0062

プッシュプル方式のインバータ回路21を用いた上で、駆動周波数を共振周波数以下に設定することにより、スイッチSW1,SW2に流れる電流I1をスイッチSW1,SW2に印加される電圧V1に対して進み位相とし、サージ電圧の発生を抑制することができる。さらに、駆動周波数fswを共振周波数fr近傍に設定するとともに、所定周期において、電力指令値Pout*及び出力可能電力Poutに基づいて設定される出力期間にインバータ回路21から電力出力を行う構成とした。このような構成にすることで、容量性負荷である放電負荷31に供給される電力を電力指令値Pout*に近づけるとともに、電力効率を向上させることができる。

0063

出力期間において、一次コイルL1には励磁電流ILMが流れている。停止期間に、直流電圧源10と一次コイルL1とが遮断状態にされると、この励磁電流ILMによってトランスTrに蓄積された磁気エネルギーが二次側に流れる。停止期間において、励磁電流ILMが二次側で流れている状態で、出力期間が再開されると、タイミングによっては、励磁電流ILMが増加するため、トランスTrが磁気飽和することが懸念される。そこで、第3スイッチSW3を設けることで、出力期間の開始時における磁気飽和を抑制する。

0064

具体的には、停止期間において、第3スイッチSW3をオフ状態にすることで、電力出力を停止するとともに、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2をオン状態とすることで、一次コイルL1の両端子を短絡させる。これにより、励磁電流ILMが一次側に流れるため、トランスTrの二次側に励磁電流ILMが流れることを抑制できる。これにより、励磁電流ILMの低周波数化による励磁電流ILMの振幅の増加を抑制できる。

0065

出力期間から停止期間への切り替えの際、スイッチSW1,SW2の一方がオン状態とされ、かつ、スイッチSW1,SW2の他方がオフ状態とされている場合に、次の停止期間から出力期間への切り替えの際、出力期間にオフ状態とされていたものと異なるスイッチSW1,SW2の一方をオフ状態とし、かつ、出力期間にオン状態とされていたものと異なるスイッチSW1,SW2の他方をオン状態とする構成とした。これにより、出力期間の開始時において、停止期間に流れている励磁電流ILMを減少させる向きにトランスTrに対して電圧を印加することができ、励磁電流ILMの絶対値が減少する方向に励磁電流ILMを変化させ、トランスTrにおける磁気飽和を抑制できる。

0066

(第2実施形態)
第2実施形態における制御装置40は、出力期間から停止期間への切り替えの際、駆動周波数の逆数である駆動周期の1/4の期間にわたって、スイッチSW1,SW2の一方をオン状態、他方をオフ状態とした後、スイッチSW1,SW2をともにオン状態とすることで、出力期間から停止期間への切り替えを行う。

0067

具体的には、図13に示すように、出力期間から停止期間への切り替え(時刻T21)の直前におけるスイッチSW1,SW2のオン時間(デューティ)を略50%から略25%へと減少させる。これにより、出力期間から停止期間へと切り替わる際に、一次側電圧Vに対して、一次側電流Iが1/8周期遅れ位相となる。

0068

出力期間において、スイッチSW1,SW2の一方が駆動周期の1/4の期間にわたりオン状態とされると、励磁電流ILMは略0となり、トランスTrに蓄積されている磁気エネルギーは略0となる。

0069

さらに、停止期間から出力期間への切り替え(時刻T22)の際、駆動周期の1/4の期間にわたって、スイッチSW1,SW2の一方をオン状態、スイッチSW1,SW2の他方をオフ状態とする。つまり、停止期間から出力期間へと移行する際に、スイッチSW1,SW2のオン時間(デューティ)を略50%から略25%へと減少させる。これにより、出力期間の開始直後における励磁電流ILMの大きさの最大値定常出力期間の最大値と略一定とすることができ、トランスTrが磁気飽和することを抑制できる。

0070

(第3実施形態)
図14に第3実施形態の電気的構成を示す。本実施形態の構成では、第3スイッチSW3を省略している。そして、一次コイルL1と第1スイッチSW1の接続点と、一次コイルL1と第2スイッチSW2の接続点との間に接続された半導体スイッチング素子である第4スイッチSW4を備える構成としている。より具体的には第4スイッチSW4は、2つのMOSFET(スイッチSW4a、SW4b)が直列接続されることで構成されている。さらに、その2つのMOSFETにそれぞれ並列接続されているボディダイオード(ダイオードD4a,D4b)が互いに逆向きになるように接続されている。即ち、アノード同士、又は、カソード同士が接続されるようにボディダイオードが接続されている。なお、第4スイッチとしてIGBTを用いてもよい。

0071

出力期間において、一次コイルL1には励磁電流ILMが流れている。停止期間に、直流電圧源10と一次コイルL1とが遮断状態にされると、この励磁電流ILMによってトランスTrに蓄積された磁気エネルギーが二次側に流れる。停止期間において、励磁電流ILMが二次側で流れている状態で、出力期間が再開されると、タイミングによっては、励磁電流ILMが増加するため、トランスTrが磁気飽和することが懸念される。そこで、第4スイッチSW4を設けることで、出力期間の開始時における磁気飽和を抑制する。

0072

具体的には、「駆動部」としての制御装置40は、停止期間にわたって、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2をともにオフ状態とすることで、直流電圧源10から一次コイルL1に流れる電流を遮断するとともに、第4スイッチSW4をオン状態とする。また、制御装置40は、出力期間にわたって、第4スイッチSW4をオフ状態とし、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2を交互にオン状態にする。

0073

停止期間において、スイッチSW1,SW2をともにオフ状態にすることで、電力出力を停止するとともに、第4スイッチSW4をオン状態とすることで、一次コイルL1の両端子を短絡させる。これにより、励磁電流ILMが一次側に流れるため、トランスTrの二次側に励磁電流ILMが流れることを抑制でき、励磁電流ILMの低周波数化による励磁電流ILMの振幅の増加を抑制できる。また、出力期間において、第4スイッチSW4をオフ状態とすることで、1次側から2次側への電力出力を正常に行うことができる。

0074

(第4実施形態)
図15に第4実施形態の電気的構成を示す。本実施形態の構成は、図1に示す第1実施形態の構成にLCフィルタ回路22を追加している構成である。

0075

第4実施形態の構成では、第1実施形態の構成と同様に、第3スイッチSW3と直流電圧源10の正極との接続点と、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の接続点とを接続する経路を設け、その経路上に平滑コンデンサCinを設ける構成としている。当該平滑コンデンサCinを設けることで、インバータ回路21に入力される電圧が平滑化(安定化)される。

0076

さらに、本実施形態の構成では、平滑コンデンサCinと直流電圧源10との間にLCフィルタ回路22を設ける構成としている。LCフィルタ回路22を構成するインダクタLfは、直流電圧源10の正極と、第3スイッチSW3とを接続する経路上に設けられている。LCフィルタ回路22を構成するコンデンサCfは、インダクタLfよりも直流電圧源10側において、直流電圧源10の正極と負極とを接続する経路上に設けられている。LCフィルタ回路22は、インバータ回路21の動作に伴う高周波ノイズが直流電圧源10に入力されることを抑制する。

0077

ここで、出力期間から停止期間への切り替え時には、第3スイッチSW3をオフ状態とすることで、直流電圧源10とインバータ回路21とを遮断状態とする。この際、インダクタLfからインバータ回路21(センタタップCT)に向かって流れている電流、即ち、インダクタLfに蓄えられているエネルギーが平滑コンデンサCinに流れ込むことになる。インダクタLfから平滑コンデンサCinへの電流の流れ込みにより、平滑コンデンサCinの端子間電圧が上昇する。このため、平滑コンデンサCinの耐圧を高くする必要が生じ平滑コンデンサCinの体格の増加などが問題となる。

0078

図16を用いて、上述した出力期間から停止期間への切り替え時における平滑コンデンサCinの端子間電圧の変化を説明する。図16において、時刻T40が出力期間から停止期間への切り替え時点である。入力電流Iinが電源から供給される電流であり、センタタップ電流Ictが第3スイッチSW3を介してセンタタップCTに向かって流れる電流である。

0079

時刻T40より前の出力期間において、駆動信号gSW3(図示略)が常にハイ状態とされることで、スイッチSW3が常にオン状態とされ、駆動信号gSW1,gSW2が交互にハイ状態とされることで、スイッチSW1,SW2が交互にオン状態とされている。また、LCフィルタ回路22により、入力電流Iinは直流となっている。また、入力電流Iinは、スイッチSW1,SW2が駆動される駆動周期で周期的に変化している。

0080

時刻T40において、制御装置40によって、駆動信号gSW1,gSW2がともにハイ状態とされることで、スイッチSW1,2がともにオン状態とされ、駆動信号gSW3(図示略)が常にロー状態とされることで、第3スイッチSW3がオフ状態とされて、電源装置20は、出力期間から停止期間へ移行する。時刻T40において、インダクタLfとインバータ回路21との電気的接続が切断される即ち、インダクタLfと一次コイルL1をともに含む閉回路が存在しなくなる。このため、インダクタLfからセンタタップCTに流れていたセンタタップ電流Ictが0になる。また、インダクタLfから平滑コンデンサCin及びセンタタップCTに流れていたインダクタ電流は、平滑コンデンサCinに流れ込むことになる。

0081

つまり、時刻T40において、インダクタLfに蓄積されているエネルギーによって、インダクタLfと平滑コンデンサCinとの間にLC共振が生じる。LC共振によって生じる平滑コンデンサCinの端子間電圧Vcの最大変化量ΔVc値は、平滑コンデンサCinのキャパシタンス値をCin、インダクタLfのインダクタンス値をLf、時刻T40における入力電流IinをIin0、時刻T40におけるセンタタップ電流IctをIct0とすると、ΔVc=√{(Lf/Cin)(Iin0−Ict0)^2}と表すことができる。即ち、平滑コンデンサCinの端子間電圧Vcのピーク値は、出力期間から停止期間に切り替わる時点における入力電流Iin0に比例する。

0082

そこで、本実施形態の「駆動部」としての制御装置40は、出力期間において、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2を所定の駆動周波数fsw、かつ、50%以下の所定のデューティで交互に駆動する。さらに、制御装置40は、出力期間のうち停止期間に切り替わる時点を含む所定期間において、デューティを減少方向に変化させる。当該制御により、出力期間から停止期間に切り替わる時点において、インダクタLfに蓄えられているエネルギーを減少させることができ、平滑コンデンサCinの端子間電圧の上昇を抑制することができる。

0083

また、制御装置40は、インバータ回路21において、出力期間において出力電流Ioutを出力し、停止期間において出力電流Ioutを停止するバースト出力を行う。つまり、インバータ回路21の出力電流Ioutは、1つの出力期間と1つの停止期間とをあわせた期間を一周期バースト周期)として、周期的に変化することになる。このため、インバータ回路21の出力電流Ioutは、バースト周期の逆数に相当する周波数成分、及び、そのn次高調波周波数成分を有することになる。このバースト周期に起因する周波数成分は、共振周波数frなどと比較して低周波数のものであり、可聴域のものを含むことが懸念される。バースト周期に起因し、可聴域に属する出力電流Ioutの周波数成分による悪影響、例えば、磁歪などによる騒音の発生などが問題となる。

0084

そこで、制御装置40は、出力期間の開始時点からその出力期間中の所定時点にわたってデューティを増加方向に変化させるとともに、所定時点からその出力期間の終了時点にわたってデューティを減少方向に変化させ、出力期間の出力電圧Voutの振幅が出力期間の2倍の周期で変化するようにディティを変化させる構成とした。より具体的には、図17のようにインバータ回路21の出力電圧Voutの振幅(出力電圧Voutの包絡線上下幅)が正弦波状に変化するようにスイッチSW1,SW2のディーティを変化させる構成とした。より詳しくは、出力電圧Voutの振幅の絶対値(変調率)が正弦波の半波整流波形状に変化するようにスイッチSW1,SW2のデューティを変化させる構成とした。即ち、制御装置40は、出力期間の開始時において、出力電圧Voutの振幅を略0し、その後、出力電圧Voutの振幅を正弦波状に増加させる。そして、出力期間の開始時と終了時との中間時点において、出力電圧Voutの振幅を最大値とし、その後出力電圧Voutの振幅を正弦波状に減少させる。そして、出力期間の終了時において、出力電圧Voutの振幅を略0とする。本構成により、バースト周期に起因する出力電圧Voutの各周波数成分を弱め、可聴域に属する出力電流Ioutの周波数成分による悪影響を抑えることができる。

0085

また、出力期間の開始時点からその出力期間中の所定時点にわたってデューティを増加方向に変化させるとともに、所定時点からその出力期間の終了時点にわたってデューティを減少方向に変化させる構成では、出力期間のうち停止期間に切り替わる時点を含む所定期間において、スイッチSW1,SW2のデューティ(駆動周期におけるオン時間の割合)が減少方向に変化する。つまり、出力期間から停止期間に切り替わる時点において、誘導成分に蓄えられているエネルギーを減少させることができ、平滑コンデンサCinの端子間電圧Vcの上昇を抑制することができる。

0086

ここで、本実施形態の制御を実施すると出力期間におけるスイッチSW1,SW2のデューティが50%より低いものを含むこととなり、スイッチSW1,SW2のデューティを50%に設定した場合と比較して、出力電圧Voutが低くなる。このため、放電負荷31に供給される電力の低下が懸念される。そこで、制御装置40は、スイッチSW1,SW2のデューティを低下させる場合に、そのデューティ低下に伴う出力電力Poutの低下を補うべく、出力期間を長く設定する。

0087

図18を用いて、出力期間の出力電圧の振幅が正弦波状に変化するようにディーティを変化させた場合の平滑コンデンサCinの端子間電圧の変化について説明する。

0088

出力期間中の時刻T50より前の期間(出力期間の開始時点からその出力期間中の所定時刻T50より前の期間)において、スイッチSW1,SW2(駆動信号gSW1,gSW2)それぞれのデューティが増加方向に変化し、時刻T50において、スイッチSW1,SW2それぞれのデューティが最高値(50%)に達する。出力期間中の時刻T50より前の期間では、出力電圧Voutの振幅(包絡線の上下幅)が増加方向に変化しており、インバータ回路21のセンタタップ電流Ictの振幅(ピーク値)が増加方向に変化しており、入力電流Iinは増加方向に変化している。

0089

時刻T50の後、時刻T50から出力期間の終了時点である時刻T51までの期間にわたってスイッチSW1,SW2それぞれのデューティが減少方向に変化する。時刻T50から時刻T51までの期間では、出力電圧Voutの振幅(包絡線の上下幅)が減少方向に変化しており、センタタップ電流Ictの振幅(ピーク値)が減少方向に変化しており、入力電流Iinは減少方向に変化している。

0090

時刻T51において、駆動信号gSW1,gSW2がともにハイ状態とされることで、スイッチSW1,SW2がともにオン状態とされるとともに、駆動信号gSW3(図示略)がロー状態とされることで、スイッチSW3がオフ状態とされ、出力期間から停止期間への切り替えが行われる。出力期間から停止期間への切り替え時において、入力電流Iinを減少させておくことで、インダクタLfに蓄積されているエネルギーが小さくなるため、インダクタLfから平滑コンデンサCinへの電流の流れ込みに伴う平滑コンデンサCinの端子間電圧の増加を抑制できる。

0091

また、インバータ回路21から電力を供給される放電負荷31は、電圧と電流とが比例関係とならない非線形素子である。このため、出力電圧Voutの振幅が正弦波状で変化するようにスイッチSW1,SW2のデューティを設定しているが、実際の出力電圧Voutの振幅は、歪んだ正弦波状に変化する。

0092

図19にバースト周期に起因するインバータ回路21の雑音端子電圧の周波数成分の大きさを示す。出力期間において、スイッチSW1,SW2のデューティを常に50%とした場合の雑音端子電圧の周波数成分を黒色で示している。また、本実施形態のスイッチSW1,SW2のデューティを正弦波状に変化させた場合の雑音端子電圧の周波数成分を灰色で示している。図19に示すように、本実施形態の制御を実施することで、バースト周波数のn次高調波成分を低減することができる。

0093

なお、上記説明では、直流電圧源10と平滑コンデンサCinとの間にLCフィルタ回路22を設ける構成としたがこれを省略してもよい。LCフィルタ回路22を省略した構成においても、出力期間から停止期間への切り替え時において、直流電圧源10と平滑コンデンサCinとの間に存在する寄生インダクタから平滑コンデンサCinへの電流の流れ込みが生じる。このため、LCフィルタ回路22を省略した構成に対して、出力期間のうち停止期間に切り替わる時点を含む所定期間においてスイッチSW1,SW2のデューティを減少させる構成を適用した場合においても、平滑コンデンサCinの端子間電圧の増加を抑制できる。

0094

出力期間の開始時点からその出力期間中の所定時点にわたってスイッチSW1,SW2のデューティを増加方向に変化させるとともに、所定時点からその出力期間の終了時点にわたってスイッチSW1,SW2のデューティを減少方向に変化させる構成の変形例として、制御装置40が、出力電圧Voutが三角波状に変化するようにスイッチSW1,SW2のデューティをそれぞれ設定する構成としてもよい。ここで、各時点におけるスイッチSW1,SW2のデューティは略等しくなるように設定するとよい。

0095

出力期間のうち停止期間に切り替わる時点を含む所定期間において、デューティを減少方向に変化させる構成の変形例として、制御装置40が、出力期間の所定時点までスイッチSW1,SW2のデューティをそれぞれ50%に設定し、所定時点以降において、スイッチSW1,SW2のデューティをそれぞれ減少させる構成としてもよい。

0096

本実施形態の説明では、第1実施形態の電気的構成を前提としたが、これを変更し、第3実施形態の電気的構成を前提とするものであってもよい。第3実施形態の電気的構成を前提とした場合、出力期間において、スイッチSW1,SW2のデューティを出力期間の開始時点からその出力期間中の所定時点にわたってデューティを増加方向に変化させるとともに、所定時点からその出力期間の終了時点にわたってデューティを減少方向に変化させる構成とするとよい。また、出力期間において、第4スイッチSW4をオフとする構成とするとよい。また、停止期間において、スイッチSW1,SW2をともにオフとするとともに、第4スイッチSW4をオン状態とするとよい。

0097

(他の実施形態)
・平滑コンデンサCinを省略する構成としてもよい。

0098

・第1,2,4実施形態では、直流電圧源10と、センタタップCTとの間にスイッチSW3を設ける構成としたが、これを変更し、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2との接続点(第1スイッチSW1のエミッタと第2スイッチSW2のエミッタとの接続点)と、直流電圧源10との間にスイッチSW3を設ける構成としてもよい。なお、平滑コンデンサCinを設ける構成では、平滑コンデンサCinよりも第1スイッチSW1と第2スイッチSW2との接続点側にスイッチSW3を設ける構成とするとよい。

0099

・第2実施形態において、図20に示すように、図1に示す第1実施形態の電気的構成に加えて、第3スイッチSW3よりも一次コイルL1側において、センタタップCTと第1スイッチSW及び第2スイッチSWの接続点とを接続する経路上に還流ダイオードDTを設ける構成とするとよい。

0100

本構成では、スイッチSW1,SW2の一方が駆動周期の1/4の期間にわたりオン状態とされた時点で、出力期間から停止期間に移行する。この構成では、スイッチSW3に電流が流れている状態で、スイッチSW3がオフ状態にされることとなり、スイッチSW3にサージ電圧が発生する。そこで、還流ダイオードDTを設ける構成とすることで、スイッチSW3に生じるサージ電圧を抑制することが可能になる。

0101

また、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2との接続点と、直流電圧源10との間にスイッチSW3を設ける構成においても、第3スイッチSW3よりも一次コイルL1側において、センタタップCTと第1スイッチSW及び第2スイッチSWの接続点とを接続する経路上に還流ダイオードDTを設ける構成とするとよい。

0102

・第1実施形態において、出力期間から停止期間への切り替えの直前において、スイッチSW1,SW2の一方をデューティ50%でオンとし、その後の停止期間から出力期間への切り替えの直前において、スイッチSW1,SW2の他方をデューティ50%でオンとする構成としたが、これを変更してもよい。例えば、出力期間から停止期間への切り替えの直前において、スイッチSW1,SW2の一方を所定のデューティ(A%)でオンとし、その後の停止期間から出力期間への切り替えの直前において、スイッチSW1,SW2の他方を当該所定のデューティ(A%)でオンとする構成としてもよい(Aは、0〜50のうち任意の値)。

0103

・二次側に、放電負荷31と直列コイルを挿入する構成としてもよい。この構成では、共振周波数frは、トランスTrの一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算値Lsbと、コイルのインダクタンスと、放電負荷31の容量成分とによって決定される。

0104

・スイッチSW1,SW2をNチャネルMOS−FETから変更してもよい。例えば、IGBTを用いてもよい。なお、スイッチSW1,SW2にIGBTを用いる場合は、還流ダイオードを設ける構成とするとよい。

0105

・上記実施形態では、停止期間において、スイッチSW1,SW2をオン、スイッチSW3をオフとすることで、電力出力を停止する構成とした。これを変更し、スイッチSW3を省略し、停止期間において、SW1,SW2をオフする構成としてもよい。

0106

さらに、スイッチSW3を省略する構成において、励磁電流ILMが略0となるタイミングで停止期間から出力期間へと移行する構成とするとよい。ここで、励磁電流ILMは停止期間中において、励磁インダクタンスLM、放電負荷31の放電前等価容量Cb、及び、二次側の寄生容量に応じた共振周期で共振する。そこで、励磁電流ILMが略0となるタイミングで出力期間から停止期間へと移行し、k×共振周期(kは任意の自然数)が経過したタイミングで停止期間から出力期間へと移行することで、励磁電流ILMが略0となるタイミングで停止期間から出力期間へと移行することができる。

0107

図21に、本変形例における間欠出力実施時における励磁電流ILMの時間変化を表すタイミングチャートを示す。励磁電流ILMが略0となる時刻T31において、出力期間から停止期間への切り替えを実施する。つまり、時刻T31において、オン状態とされているスイッチSW2をオフ状態とすることで、スイッチSW1,SW2をともにオフ状態とさせる。その後、時刻T31から7×共振周期分の期間が経過し、励磁電流ILMが略0となる時刻T32において、停止期間から出力期間への切り替えを実施する。これにより、励磁電流ILMが過大になることを抑制できる。

0108

・励磁電流ILMは、二次コイルL2に流れる二次側電流、及び、二次コイルL2に生じる二次側電圧と相関を有する。「検出値取得部」としての制御装置40は、出力電流Ioutの検出値を二次コイルL2に流れる二次側電流の検出値として取得できる。また、「検出値取得部」としての制御装置40は、出力電圧Voutの検出値を二次コイルL2に生じる二次側電圧の検出値として取得できる。

0109

そこで、制御装置40は、二次側電流の検出値、又は、二次側電圧の検出値に基づいて、トランスTrに流れる励磁電流ILMが所定値より小さい場合に停止期間から前記出力期間への切り替えを行う。

0110

より具体的には、図22に示すように、二次側電圧の検出値(出力電圧Voutの検出値)の絶対値が略最大となる場合に、停止期間から出力期間への切り替えを行う。二次側電圧と励磁電流ILMとは、略90度の位相差を有するため、二次側電圧の絶対値が略最大となる場合に、励磁電流ILMは略0となる。このため、励磁電流ILMが略0となる時点において、停止期間から前記出力期間への切り替えを行うことが可能になり、その結果、トランスTrにおける磁気飽和を抑制することが可能となる。

0111

また、図22に示すように、停止期間から出力期間への切り替えの際、駆動周期に対し、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の一方(スイッチSW2)をオン状態、他方(スイッチSW1)をオフ状態とする期間の比率を目標比率(例えば、1/2)の半分とする。その後、駆動周期に対し、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の他方(スイッチSW2)をオン状態、一方(スイッチSW1)をオフ状態とする期間の比率を目標比率とする構成とする。このような構成にすることで、停止期間から出力期間への移行時の直後において、励磁電流ILMが過大になることを抑制できる。

0112

ここで、停止期間から出力期間への切り替えの際、駆動周期に対し、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の一方をオン状態、他方をオフ状態とする期間の比率を目標比率(例えば、1/2)より小さい所定値に設定する構成にしてもよい。さらに、その後、所定期間経過後に、駆動周期に対し、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の一方をオン状態、他方をオフ状態とする期間の比率を目標比率まで増加させる構成としてもよい。ここで、駆動周期に対し、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の一方をオン状態、他方をオフ状態とする期間の比率について、徐々に増加させる構成とするとよい。このような構成にすることで、停止期間から出力期間への移行時の直後において、励磁電流ILMが過大になることを抑制できる。

0113

10…直流電圧源、20…電源装置、21…インバータ回路、30…共振負荷、31…放電負荷、40…制御装置、D1,D2…ダイオード、SW1,SW2…スイッチ、Tr…トランス、L1…一次コイル、L2…二次コイル、CT…センタタップ、Lsb…一次二次側間の漏れインダクタンスの二次側換算値。

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