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技術 弁要素及び流体制御弁

出願人 株式会社堀場エステック
発明者 林繁之赤土和也
出願日 2017年4月7日 (3年8ヶ月経過) 出願番号 2017-076462
公開日 2017年10月19日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-190872
状態 未査定
技術分野 リフト弁 弁の操作手段一般;電気駆動弁
主要キーワード 中間接続部材 有底溝状 耐熱耐食合金 粘りつく 断面凹形 外側突条 概略円環形状 ダイアフラム部材
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

コンタミの生じにくい流体制御弁3及び該流体制御弁3を用いた流体制御装置を提供する。

解決手段

弁座部材4又は弁体部材6の少なくともいずれか一方が、金属製の基体61と、該基体61の表面を被覆して弁座面4a又は着座面6aを形成する樹脂層62とを具備したものにおいて、前記樹脂層62を、前記基体61に直接化学結合させた。

概要

背景

この種の流量制御装置流体制御弁には、従来、特許文献1に示すように、金属基体の表面を弾性体である樹脂層コーティングして座面を形成することによって、シール性を向上させたり、パーティクルの影響を受けにくくしたりする工夫が施されている。そして、従来、前記樹脂層は、金属基体に対してプライマーなどの接着層を介して貼り付けられている。

概要

コンタミの生じにくい流体制御弁3及び該流体制御弁3を用いた流体制御装置を提供する。弁座部材4又は弁体部材6の少なくともいずれか一方が、金属製の基体61と、該基体61の表面を被覆して弁座面4a又は着座面6aを形成する樹脂層62とを具備したものにおいて、前記樹脂層62を、前記基体61に直接化学結合させた。

目的

本発明は、コンタミの生じにくい流体制御弁及び該流体制御弁を用いた流体制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

弁座面が表面に形成された弁座部材と前記弁座面に着座する着座面が表面に形成された弁体部材とを具備し、前記弁座面と着座面との離接によって流体の流れを制御する流体制御弁であって、前記弁座部材又は弁体部材の少なくともいずれか一方が、金属製の基体と、該基体の表面を被覆して前記弁座面又は着座面の一部又は全部を形成する樹脂層とを具備したものであり、前記樹脂層が、前記基体に直接化学結合していることを特徴とする流体制御弁。

請求項2

前記樹脂層が、架橋改質フッ素系樹脂で形成してある請求項1記載の流体制御弁。

請求項3

前記基体の表面に流体が流通する溝又は孔が形成してあり、前記樹脂層が前記溝又は孔を避けて形成されていることを特徴とする請求項1記載の流体制御弁。

請求項4

前記弁座部材又は弁体部材が、ピエゾ素子伸縮を利用した駆動機構によって駆動され、前記弁座面と着座面とが離接するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の流体制御弁。

請求項5

前記架橋改質フッ素系樹脂が、テトラフルオロエチレン系共重合体テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル系共重合体、テトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチレン‐エチレン系共重合体ポリクロロトリフルオロエチレン系共重合体から選ばれる1種又は2種以上を混合して得られたものを架橋改質したものであることを特徴とする請求項2記載の流体制御弁。

請求項6

請求項1記載の流体制御弁を具備する流体制御装置

請求項7

弁座面が表面に形成された弁座部材と前記弁座面に着座する着座面が表面に形成された弁体部材とを具備し、前記弁座面と着座面との離接によって流体の流れを制御する流体制御弁であって、前記弁座部材又は弁体部材の少なくともいずれか一方が、金属製の基体と、該基体の表面を被覆して前記弁座面又は着座面の一部又は全部を形成する樹脂層とを具備したものであり、前記樹脂層が、前記基体に直接共有結合していることを特徴とする流体制御弁。

技術分野

0001

本発明は、例えば半導体プロセス等で用いられるガスの流れを制御する流体制御弁及び該流体制御弁を有した流量制御装置又は圧力制御装置等の流体制御装置に関するものである。

背景技術

0002

この種の流量制御装置の流体制御弁には、従来、特許文献1に示すように、金属基体の表面を弾性体である樹脂層コーティングして座面を形成することによって、シール性を向上させたり、パーティクルの影響を受けにくくしたりする工夫が施されている。そして、従来、前記樹脂層は、金属基体に対してプライマーなどの接着層を介して貼り付けられている。

先行技術

0003

特開2014−052036号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、例えば半導体プロセス等でこのような流量制御装置が用いられる場合、前記樹脂層にクリープ損傷などが生じると、下地の接着層が表出してコンタミとなって流出し、半導体製造に悪影響を及ぼす場合があり得る。

0005

そこで本発明は、コンタミの生じにくい流体制御弁及び該流体制御弁を用いた流体制御装置を提供することをその主たる初期課題とするものである。

課題を解決するための手段

0006

すなわち、本発明に係る流体制御弁は、弁座面が表面に形成された弁座部材と前記弁座面に着座する着座面が表面に形成された弁体部材とを具備し、前記弁座面と着座面との離接によって流体の流れを制御する流体制御弁であって、前記弁座部材又は弁体部材の少なくともいずれか一方が、金属製の基体と、該基体の表面を被覆して前記弁座面又は着座面の一部又は全部を形成する樹脂層とを具備したものであり、該樹脂層が、前記基体に直接化学結合していることを特徴とするものである。

0007

このような構成であれば、樹脂層自らが金属基体と化学的に結合しており、プライマーなどの接着層は介在しないため、接着層の流出によるコンタミ発生を根本的に解消することができる。

0008

この樹脂層の素材として特に好ましいのが架橋改質フッ素系樹脂である。
フッ素系樹脂は、元来耐熱性及び耐食性に優れ、その他に非粘着性、低摩擦といった長所も有するため、高温下で腐食性のガスが用いられる半導体製造分野に本流体制御弁が使用される場合に好適に用いられる。
しかしながら、フッ素系樹脂は、接着性が悪いため、下地としてプライマーが必要となり、これが前述したコンタミの原因ともなり得る。
これに対し、前記架橋改質フッ素系樹脂は、フッ素系樹脂に特定の条件下で電離放射線照射するなどして、架橋させたものであり、架橋時に自ら金属と化学的に結合し、金属基体に直接接着することができるので、コンタミの要因ともなるプライマーを不要化できる。なお、ここでの架橋とは、樹脂同士の架橋であって、金属と樹脂との架橋という意味ではない。

0009

さらに、架橋改質フッ素系樹脂は、改質前に比べ、摩耗性が向上し、クリープ度合いも大きく低減するので、弁座面又は着座面の変形や損傷を抑制でき、寿命を延ばせるといった効果が得られる他、改質前と比べ弾性も向上するので、着座面に弁座面が粘りつくことなく離接でき、流体制御弁の応答性が向上するという効果をも期待できる。

0010

具体的には、前記架橋改質フッ素系樹脂が、テトラフルオロエチレン系共重合体テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル系共重合体、テトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチレン‐エチレン系共重合体ポリクロロトリフルオロエチレン系共重合体から選ばれる1種又は2種以上を混合して得られたものを架橋改質したものを挙げることができる。

0011

本発明の効果がより顕著となる実施態様としては、前記弁座部材又は弁体部材が、ピエゾ素子伸縮を利用した駆動機構によって駆動され、前記弁座面と着座面とが離接するように構成されているものを挙げることができる。

0012

この種のピエゾ駆動式流体制御弁は、基本的には開閉ストロークが小さく、弁座面や着座面のわずかな損傷や変形によってシール性が大きく悪化したり、流量制御特性が大きく変化したりするので、座面の損傷や変形を抑制できるという効果がより顕著となる。

0013

また、樹脂層に架橋改質フッ素系樹脂を用いると、前述したように弁座面又は着座面の弾性が向上して弁の応答性が高くなる効果が見込まれるところ、ピエゾ駆動式流体制御弁は、そもそも高い応答性を特徴とするので、その特徴がより活かされることとなる。

0014

小さなストロークで大流量を制御できるようにするために、前記基体の表面に流体が流通する溝又は孔を形成した流体制御弁が知られているが、このような流体制御弁においては、前記樹脂層が前記溝又は孔を避けて形成されているものが好適である。

発明の効果

0015

このように構成した本発明によれば、弁座面又は着座面の変形や損傷を抑制でき、長期間に亘って安定した性能を発揮できるといった効果を得られる他、プライマー等によるコンタミ問題も発生しない。さらに、応答性が向上するという効果をも期待できる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の第1実施形態における流量制御装置の全体縦断面図。
同実施形態における流体制御弁の縦断面図。
同実施形態の弁体部材の平面図。
同実施形態の弁体部材の縦断面図。
同実施形態における樹脂層と基体との結合部分の模式図。
本発明の他の実施形態における弁体部材の平面図。
本発明の他の実施形態における弁体部材の縦断面図。
本発明のさらに他の実施形態における弁体部材の平面図。
本発明のさらに他の実施形態における弁体部材の縦断面図。
本発明のさらに他の実施形態における流量制御装置の全体縦断面図。
同実施形態における弁座部材の平面図。
図11におけるA−A断面図。
本発明のさらに他の実施形態における弁体部材の縦断面図及び底面図。

実施例

0017

以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。

0018

本実施形態では、流体制御装置の一種である流量制御装置100について説明する。
該流量制御装置100は、半導体製造装置に用いられるものであって、図1に示すように、例えば半導体プロセスに用いられるガス等の流体が流れる流路51を形成したボディ5と、このボディ5の流路51を流れる流体の流量をセンシングする流量検知機構2と、前記流路51を流れる流体の流量を制御する流体制御弁3と、前記流量検知機構2の出力する測定流量を予め定めた設定流量に近づけるべく流体制御弁3の弁開度を制御する制御部(図示しない)とを具備する。以下に各部を詳述する。

0019

前記ボディ5は、前述した流路51が貫通するブロック状をなすものであり、当該流路51の上流端が、上流側ポート5Aとして外部流入配管(図示しない)に接続されるとともに、下流端下流側ポート5Bとして外部流出配管(図示しない)に接続されている。

0020

流量検知機構2としては、熱式差圧式コリオリ式超音波式など種々考えられるが、ここでは、いわゆる熱式流量検知機構を採用している。この熱式の流量検知機構2は、前記流路51を流れる流体のうちの所定割合の流体が導かれるように当該流路51と並列接続した細管21と、この細管21に設けたヒータ24及びその前後に設けた一対の温度センサ22、23とを具備したものである。そして、前記細管21に流体が流れると、二つの温度センサ22、23の間にその質量流量に対応した温度差が生じることから、この温度差に基づいて流量を測定するように構成してある。

0021

この実施形態では、前記細管21、ヒータ24、温度センサ22、23及びその周辺電気回路を収容する長尺状の筐体25を設ける一方、ボディ5の流路51から一対の分岐流路2a、2bを分岐させ、この筐体25を前記ボディ5に取り付けることによって、前記細管21の導入口が上流側の分岐流路2aに接続され、該細管21の導出口が下流側の分岐流路2bに接続されるように構成してある。なお、流量センサはこの方式に限定されるものではない。

0022

流体制御弁3は、前記流路51上に設けられたノーマルクローズタイプのもので、前記ボディ5内に収容された弁座部材4及び弁体部材6と、前記弁体部材6を駆動して弁開度、すなわち弁座部材4と弁体部材6との離間距離を設定する駆動機構たるアクチュエータ7とを備えたものである。

0023

弁座部材4は、図2に示すように、その下面に弁体部材6側に突出した弁座面4aを有する概略回転体形状をなす金属製(ここでは、ステンレス鋼を素材として用いているが、その他ハステロイ等の高耐熱耐食合金を用いてもよい。)のものであり、その内部には内部流路41が形成されている。なお、この弁座部材4の素材として、ハステロイ等の高耐熱耐食合金を用いてもよい。

0024

前記内部流路41は、一端が弁座面4aに開口し、他端が弁座部材4の上面に開口する第1の内部流路411と、一端が弁座部材4の上面に開口し、他端が弁座部材4の側周面に開口する第2の内部流路412とからなる。また、第1の内部流路411は、後述するアクチュエータ7の駆動軸(当接軸部722)が挿入されている。

0025

ここで、第1の内部流路411の一端開口は、弁座面4aの中央部に開口しており、これにより弁座面4aは、平面視概略円環状をなすものとなる。さらに第1の内部流路411及び第2の内部流路412は、弁座部材4の上面に形成された凹部と当該凹部を塞ぐダイアフラム部材721により形成される空間を介して連通している。なお、内部流路41は、第1の内部流路411及び第2の内部流路412からなる構成に限られず、弁座部材4の内部で連通する構成としても良い。

0026

この弁座部材4は、ボディ5に設けた円柱状の収容凹部52に収容されている。この収容凹部52は、ボディ5の流路51を分断するように配置してあり、この収容凹部52によって分断された流路51のうち、上流側の流路(以下、上流側流路とも言う)51(A)が、例えば当該収容凹部52の底面中央部に開口し、この収容凹部52より下流側の流路(以下、下流側流路とも言う)52(B)が、例えばこの収容凹部52の底面周縁部又は側面に開口するように構成してある。

0027

そして、弁座部材4を収容凹部52に収容した状態では、当該弁座部材4の外側周面と収容凹部52の内側周面との間に隙間が形成され、ボディ5の下流側流路51(B)が前記内部流路41に収容凹部52の側周面を介して連通することとなる。

0028

弁体部材6は、ボディ5の収容凹部52において前記弁座部材4に対向配置される
とともに、収容凹部52の内側周面に接触することなく当該内側周面から所定の間隔をおいて配置され、その上面に着座面6aを有する概略回転体形状をなすものである。

0029

この弁体部材6は、アクチュエータ7により駆動されて、弁座部材4に接触して上流側流路51(A)及び下流側流路51(B)を遮断する閉状態から、弁座部材4から離間して上流側流路51(A)及び下流側流路51(B)を連通させる開状態に移動する。このように閉状態から開状態に向かう方向、つまり、弁体部材6に対するアクチュエータ7の駆動力の作用方向が開弁方向である。一方、開状態から閉状態に向かう方向、つまり、弁体部材6に対するアクチュエータ7の駆動力の作用方向とは反対方向が閉弁方向である。

0030

アクチュエータ7は、例えば、ピエゾ素子を複数枚積層して形成されるピエゾスタック71と、当該ピエゾスタック71の伸長により変位する作動体72とを備えたものである。

0031

このピエゾスタック71は、前記ケーシング部材74内に収容されており、その先端部が中間接続部材73を介して作動体72に接続してある。本実施形態の作動体72は、ダイアフラム部材721と、当該ダイアフラム部材721の中心に設けられて、前記弁座部材4の中心(第1の内部流路411)を貫通して弁体部材6の上面に当接する当接軸部722とを有する。そして、所定の全開電圧印加されるとピエゾスタック71が伸長し、作動体72が弁体部材6を開弁方向に付勢して、弁座面4aが着座面6aから離間して開状態となる。また、全開電圧を下回る電圧であれば、その電圧値に応じた距離だけ弁座面4aと着座面6aとが離間する。そして、この隙間を通じて上流側流路51(A)と下流側流路(B)とが連通する。

0032

また、弁体部材6には、当該弁体部材6を閉弁方向に付勢する弁体戻しばね8が接触して設けられている。この弁体戻しばね8により、アクチュエータ7に電圧を印加しないノーマル状態においては、弁体部材6が閉状態となる。

0033

この弁体戻しばね8は、ボディ5の収容凹部52内に収容されたばねガイド部材10に支持される板ばねであり、図2に示すように、弁体部材6の下向き面に接触して設けられている。なお、弁体戻しばね8は、弁体部材6を付勢するものであれば板ばね以外の弾性体を用いても良い。弾性体は弁体部材6を直接的又は間接的に付勢しても良い。

0034

ばねガイド部材10は、収容凹部52内にばね8を支持するための、断面凹形の概略回転体形状をなすものであり、その底壁には、収容凹部52の底面に開口する上流側流路51(A)に連通する開口部10xが形成されるとともに、その側周壁上端部が弁座部材4の周縁部に接触する。そして、その内側周面に前記弁体戻しばね8が設けられている。このように本実施形態では、弁座部材4及びばねガイド部材10により形成される空間内に弁体部材6が収容される構成としている。また、弁体部材6は、ばねガイド部材10の内側周面から所定の間隔を介して配置されており、弁体部材6の外側周面は、当該外側周面に対向するばねガイド部材10の内側周面から離間している。

0035

しかして本実施形態の弁体部材6は、図3図4に示すように、金属製(ここでは、ステンレス鋼を素材として用いているが、その他ハステロイ等の高耐熱耐食合金を用いてもよい。)の基体61と、該基体61における一端面の一部を被覆する樹脂層62とを具備したものである。
前記基体61は、例えば円盤部611及び該円盤部611から同軸で一体に延出する小径の円柱部612とからなるものである。前記円盤部611における反円柱部側の一端面には、幅広円環有底溝状の凹部61aが形成してある。

0036

この凹部61aは、前記アクチュエータ7の当接軸部722が接触して駆動力を受ける駆動力作用面6bを囲むように形成されており、平面視概略円環形状をなし、断面概略上向きコの字状をなすものである。その深さは、例えば50〜150μmである。駆動力作用面6bは、弁体部材6の上面中央部に形成されており、前記当接軸部722との接触面積よりも若干大きくなるように形成されている。このように駆動力作用面6b及び凹部61aは、上面において同心円状に形成されている。

0037

樹脂層62は、前記凹部61a内に嵌め込まれるように設けられたものであり、その表面が前記着座面6aとなる。そして該着座面6aが、前記凹部61aの周囲面、すなわち前記駆動力作用面6b及び外側突条部63の表面6cと面一となるように、樹脂層62の厚みが設定されている。

0038

さらに、この実施形態では、この樹脂層62に、架橋改質フッ素系樹脂(ここでは改質PFA)を用いるとともに、この樹脂層62を基体61に直接貼着している。
架橋改質フッ素系樹脂とは、フッ素系樹脂に特定の条件下で電離放射線を照射するなどして、架橋させたものであり、改質前に比べ、摩耗性が向上し、クリープの度合いも大きく低減する。

0039

しかして、このように構成した流体制御弁3によれば、着座面6aが、架橋改質フッ素系樹脂で形成されているので、該着座面6aの変形や損傷を抑制でき、長期間に亘ってシール性や動作円滑性が維持される。したがって長期に亘って安定かつ高精度な流量コントロールを行うことができる。

0040

また、架橋改質フッ素系樹脂は、図5に示すように、架橋時に金属基体61と共有結合し、直接接着する。したがって、プライマーなどの下地や接着材が不要となるので、そもそもプライマー等によるコンタミ問題が発生し得ない。
共有結合は、配位結合イオン結合分子間力等と比べて強い結合であるので、前記架橋改質フッ素系樹脂と金属基体61とを強い結合力で安定して接着することができる。

0041

さらに、架橋改質フッ素系樹脂は、改質前と比べ弾性が向上するので、着座面6aが弁座面4aに粘りつくことなく離接でき、流体制御弁3の応答性が向上するという効果をも期待できる。

0042

なお、本発明は前記実施形態に限られない。
樹脂層は、架橋改質フッ素系樹脂のみならず、種々の樹脂、例えばポリアミドポリカーボネート、PBTなどのポリエステル樹脂や、エポキシ樹脂不飽和ポリテル樹脂などでもよい。これらの場合、接着剤を不要とするため、例えば、金属基体の表面に特定の薬剤を使用するなどして反応性官能基を形成しておき、この反応性官能基と樹脂とを加熱するなどして化学結合させる。

0043

フッ素系樹脂としては、テトラフルオロエチレン系共重合体、テトラフルオロエチレン‐パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)系共重合体、テトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチレン‐エチレン系共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン系共重合体から選ばれる1種又は2種以上を混合して得られたものを用いて構わない。
前記基体に前記樹脂を塗布する前に、前記基体の表面をブラスト加工により粗面化して表面積を増やし、前記樹脂層と前記基体との間の化学結合をより形成しやすくしても良い。
前記化学結合とは、前述した共有結合に限らず、配位結合、イオン結合、又は分子間力による結合などを含むものである。

0044

図6図9に示すように、小さなストロークで大流量を制御できるようにするために、前記基体61の表面に流体が流通する孔6pや溝6qを形成した流体制御弁3においては、前記樹脂層62が前記孔6pや溝6qを避けて形成しておくことが好ましい。孔6pや溝6qの側面や底面をも樹脂層62で覆うと、当該溝や孔の流路断面積が小さくなり、大流量化にとって不利になるからである。

0045

前記実施形態では弁体部材側の着座面にのみ樹脂層を設けていたが、図10〜12に示すように、弁座面4aにのみ樹脂層42を設けてもよいし、双方に樹脂層を設けても構わない。一方の座面の全てを樹脂層で覆う必要はなく、例えば、座面の幅よりも細い幅の環状の樹脂層が形成されていてもよい。
前記実施形態ではノーマルクローズタイプの流体制御弁であったが、例えば、図10に示すように、ノーマルオープンタイプの流体制御弁に本発明を適用しても構わない。
例えば、図10記載のノーマルオープンタイプの流体制御弁のさらに他の変形例として、図13に示すように、弁体部材6の着座面6aに前記樹脂層62が形成されていてもよい。

0046

流体制御弁として、前記実施形態のように開度を任意に設定できるものの他、全開又は全閉いずれかの2値をとるON/OFF開閉弁にも本発明を適用できる。また、アクチュエータはピエゾ式に限らず、電磁コイル等を用いてもよい。
また、前記実施形態では、流量制御装置について記載したが、本発明は、例えば圧力制御装置として構成されていても良い。
弁体部材や弁座部材の形状も、前記実施形態に限られるものではない。
図6〜9では、弁体部材に流体が流通する孔6pや溝6qが形成されていたが、図10図12に示すように、流体が流通する孔4pや溝4qが弁座部材4の基体表面に形成されていても良い。
さらに言えば、流体が流通する孔又は溝が弁座部材及び弁体部材の両方に形成されていても良い。
なお、図6図12において、前記実施形態に対応する構造や部材には同じ符号を付している。

0047

その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形や実施形態の組合せが可能であるのは言うまでもない。

0048

100・・・流量制御装置
3・・・流体制御弁
4・・・弁座部材
6・・・弁体部材
6a・・・着座面
62・・・樹脂層
7・・・アクチュエータ(駆動機構)
6p・・・孔
6q・・・溝

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