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技術 チョッパ回路

出願人 富士電機株式会社
発明者 窪内源宜
出願日 2016年12月2日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-235240
公開日 2017年10月12日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-189083
状態 特許登録済
技術分野 DC‐DCコンバータ
主要キーワード 直流出力回路 短絡検出用 耐圧破壊 逆方向漏れ電流 短絡検出 コンデンサ回路 到達電圧 イベント駆動
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月12日)のものです。
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図面 (7)

課題

第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化故障を抑制することが可能なチョッパ回路を提供する。

解決手段

この降圧チョッパ回路100(昇圧チョッパ回路300)は、リアクトル2と、コンデンサ3と、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bと、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bと、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bの短絡を検出する電流検出部7および制御部8とを備え、制御部8は、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合に、第2スイッチング素子5bをオンする制御を行うとともに、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合に、第1スイッチング素子5aをオンする制御を行うように構成されている。

概要

背景

従来、第1ダイオードおよび第2ダイオードを備えるチョッパ回路が知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。

上記特許文献1には、電力を阻止する第1のダイオードおよび第2のダイオードを備える降圧チョッパ回路が開示されている。この降圧チョッパ回路には、互いに直列に接続された第1の直流電源および第2の直流電源と、第1の直流電源のプラス側に接続された第1のスイッチング素子と、第2の直流電源のマイナス側に接続された第2のスイッチング素子とが設けられている。また、この降圧チョッパ回路には、第1の直流電源に並列に接続された第1のダイオードと第2の直流電源に並列に接続された第2のダイオードとが設けられている。また、降圧チョッパ回路には、平滑リアクトルが設けられている。そして、降圧チョッパ回路は、平滑リアクトルを用いて、第1の直流電源および第2の直流電源の電圧降圧して、負荷に電力を供給するように構成されている。

また、上記特許文献2には、電力を阻止する第1ダイオードおよび第2ダイオードを備える昇圧チョッパ回路が開示されている。この昇圧チョッパ回路には、互いに直列に接続された第1トランジスタおよび第2トランジスタが設けられている。また、この昇圧チョッパ回路には、互いに直列に接続された第1コンデンサおよび第2コンデンサが設けられ、第1トランジスタと第2トランジスタの両端に、それぞれ第1ダイオードおよび第2ダイオードを介して接続されている。また、第1トランジスタ(第1のスイッチング素子)と第2トランジスタ(第2のスイッチング素子)との接続点と、第1コンデンサと第2コンデンサとが互いに接続されている。また、昇圧チョッパ回路には、コイルが設けられている。そして、昇圧チョッパ回路は、コイルを用いて、直流電源の電圧を昇圧して、負荷に電力を供給するように構成されている。

概要

第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化故障を抑制することが可能なチョッパ回路を提供する。この降圧チョッパ回路100(昇圧チョッパ回路300)は、リアクトル2と、コンデンサ3と、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bと、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bと、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bの短絡を検出する電流検出部7および制御部8とを備え、制御部8は、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合に、第2スイッチング素子5bをオンする制御を行うとともに、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合に、第1スイッチング素子5aをオンする制御を行うように構成されている。

目的

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することが可能なチョッパ回路を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

リアクトルと、直流出力回路と、負荷に接続されるコンデンサ回路と、前記コンデンサ回路に接続されている第1ダイオードおよび第2ダイオードと、前記第1ダイオードに直列に接続されている第1スイッチング素子と、前記第2ダイオードに直列に接続されている第2スイッチング素子と、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードの短絡を検出する短絡検出部と、前記短絡検出部により前記第1ダイオードの短絡が検出された場合に、前記第2スイッチング素子をオンする制御を行うとともに、前記短絡検出部により前記第2ダイオードの短絡が検出された場合に、前記第1スイッチング素子をオンする制御を行うように構成されている制御部とを備える、チョッパ回路

請求項2

前記コンデンサ回路の電圧値を検出する電圧検出部をさらに備え、前記制御部は、前記短絡検出部により前記第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、前記電圧検出部により検出された前記コンデンサ回路の電圧値が前記直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、前記第2スイッチング素子をオンする制御を行うとともに、前記短絡検出部により前記第2ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、前記電圧検出部により検出された前記コンデンサ回路の電圧値が前記直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、前記第1スイッチング素子をオンする制御を行うように構成されている、請求項1に記載のチョッパ回路。

請求項3

前記リアクトルの電流の流れる方向を検出する電流方向検出部をさらに備え、前記制御部は、前記短絡検出部により前記第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、前記電圧検出部により検出された前記コンデンサ回路の電圧値が前記直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、前記電流方向検出部が検出する電流の流れる向きが反転したことに基づいて、前記第2スイッチング素子をオフからオンに切り替える制御を行うように構成されている、請求項2に記載のチョッパ回路。

請求項4

前記制御部は、前記短絡検出部により前記第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、前記電圧検出部により検出された前記コンデンサ回路の電圧値が前記直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、前記電流方向検出部が検出する電流の流れる向きが前記コンデンサ回路のコンデンサ充電する向きから前記コンデンサ回路のコンデンサから放電される向きに反転したことに基づいて、前記第2スイッチング素子をオフからオンに切り替える制御を行うように構成されている、請求項3に記載のチョッパ回路。

請求項5

前記制御部は、前記短絡検出部により前記第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、前記電圧検出部により検出された前記コンデンサ回路の電圧値が前記直流出力回路の正極の電圧値よりも小さい場合に、前記第2スイッチング素子をオフする制御を行うように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載のチョッパ回路。

請求項6

前記第1スイッチング素子に逆並列に接続されている第1逆並列ダイオードと、前記第2スイッチング素子に逆並列に接続されている第2逆並列ダイオードとをさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載のチョッパ回路。

請求項7

前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のチョッパ回路。

請求項8

前記チョッパ回路は、降圧チョッパ回路であり、前記コンデンサ回路は、前記リアクトルに直列に接続されている降圧チョッパ用コンデンサを含み、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードは、前記リアクトルを介して前記降圧チョッパ用コンデンサの両端に接続され、互いに直列に接続されており、前記直流出力回路は、正極が前記第1スイッチング素子に接続されているとともに、負極が前記第1ダイオードのアノードに接続されている第1出力回路と、正極が前記第1出力回路の負極および前記第2ダイオードのカソードに接続されているとともに、負極が前記第2スイッチング素子に接続されている第2出力回路とを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のチョッパ回路。

請求項9

前記チョッパ回路は、昇圧チョッパ回路であり、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子は、前記リアクトルを介して前記直流出力回路の両端に接続され、互いに直列に接続されており、前記コンデンサ回路は、前記第1スイッチング素子に接続されるとともに、前記第1ダイオードに接続される昇圧チョッパ用第1コンデンサと、前記第2スイッチング素子に接続されるとともに、前記第2ダイオードに接続される昇圧チョッパ用第2コンデンサとを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のチョッパ回路。

技術分野

0001

この発明は、チョッパ回路に関し、特に、第1ダイオードおよび第2ダイオードを備えるチョッパ回路に関する。

背景技術

0002

従来、第1ダイオードおよび第2ダイオードを備えるチョッパ回路が知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。

0003

上記特許文献1には、電力を阻止する第1のダイオードおよび第2のダイオードを備える降圧チョッパ回路が開示されている。この降圧チョッパ回路には、互いに直列に接続された第1の直流電源および第2の直流電源と、第1の直流電源のプラス側に接続された第1のスイッチング素子と、第2の直流電源のマイナス側に接続された第2のスイッチング素子とが設けられている。また、この降圧チョッパ回路には、第1の直流電源に並列に接続された第1のダイオードと第2の直流電源に並列に接続された第2のダイオードとが設けられている。また、降圧チョッパ回路には、平滑リアクトルが設けられている。そして、降圧チョッパ回路は、平滑リアクトルを用いて、第1の直流電源および第2の直流電源の電圧降圧して、負荷に電力を供給するように構成されている。

0004

また、上記特許文献2には、電力を阻止する第1ダイオードおよび第2ダイオードを備える昇圧チョッパ回路が開示されている。この昇圧チョッパ回路には、互いに直列に接続された第1トランジスタおよび第2トランジスタが設けられている。また、この昇圧チョッパ回路には、互いに直列に接続された第1コンデンサおよび第2コンデンサが設けられ、第1トランジスタと第2トランジスタの両端に、それぞれ第1ダイオードおよび第2ダイオードを介して接続されている。また、第1トランジスタ(第1のスイッチング素子)と第2トランジスタ(第2のスイッチング素子)との接続点と、第1コンデンサと第2コンデンサとが互いに接続されている。また、昇圧チョッパ回路には、コイルが設けられている。そして、昇圧チョッパ回路は、コイルを用いて、直流電源の電圧を昇圧して、負荷に電力を供給するように構成されている。

先行技術

0005

特開平4−200268号公報
特開2013−38921号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ここで、上記特許文献1に記載の降圧チョッパ回路および上記特許文献2に記載の昇圧チョッパ回路(以下、「従来のチョッパ回路」)では、第1のダイオードまたは第2のダイオードのうちの一方が逆回復時サージ電圧(逆回復サージ)等に起因して短絡故障する場合がある。この時、従来のチョッパ回路では、第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子は、共に、オフされる制御が行われる。しかしながら、従来のチョッパ回路では、たとえば、第1のダイオードが短絡故障した場合で、かつ、負荷側(コンデンサまたは第1のコンデンサであり、以下「コンデンサ回路」とする)の電圧値が直流電源よりも大きい場合には、第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子をオフした場合でも、コンデンサ回路からの電流短絡した第1のダイオードを通過して、直流電源に逆流する。そして、直流電源から第2のスイッチング素子に電流が逆流して流れる。この場合、第2のスイッチング素子の劣化故障要因となる。たとえば、第2のスイッチング素子のボディダイオード寄生ダイオード)に電流が流れることにより、第2のスイッチング素子の性能が劣化する場合や、第2のスイッチング素子から漏れ電流が生じて発熱することにより、第2のスイッチング素子が破損する場合があると考えられる。したがって、従来のチョッパ回路では、第1のダイオードまたは第2のダイオードの短絡故障に起因して、第1のスイッチング素子または第2のスイッチング素子が劣化や故障する場合があるという問題点がある。

0007

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することが可能なチョッパ回路を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、この発明の一の局面によるチョッパ回路は、リアクトルと、直流出力回路と、負荷に接続されるコンデンサ回路と、コンデンサ回路に接続されている第1ダイオードおよび第2ダイオードと、第1ダイオードに直列に接続されている第1スイッチング素子と、第2ダイオードに直列に接続されている第2スイッチング素子と、第1ダイオードおよび第2ダイオードの短絡を検出する短絡検出部と、短絡検出部により第1ダイオードの短絡が検出された場合に、第2スイッチング素子をオンする制御を行うとともに、短絡検出部により第2ダイオードの短絡が検出された場合に、第1スイッチング素子をオンする制御を行うように構成されている制御部とを備える。なお、「回路」とは、一般的に導体終端がないように接続したものをいうが、本願明細書では、「回路」を、終端がある場合も含む「電流の通路」を意味する広い概念として記載している。また、「オンする」とは、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子を導通状態にすることを意味するものとして記載している。

0009

この発明の一の局面によるチョッパ回路では、上記のように、制御部を、短絡検出部により第1ダイオードの短絡が検出された場合に、第2スイッチング素子をオンする制御を行うとともに、短絡検出部により第2ダイオードの短絡が検出された場合に、第1スイッチング素子をオンする制御を行うように構成する。これにより、第1ダイオードが短絡故障して、コンデンサ回路から第2スイッチング素子に電流が逆流して流れる場合でも、第2スイッチング素子はオンされるので、第2スイッチング素子のボディダイオード(寄生ダイオード)に電流が流れることや、漏れ電流が生じることが抑制される。そして、逆流して流れる電流は、導通還流)させられる。また、第2ダイオードが短絡故障して、コンデンサ回路から第1スイッチング素子に電流が逆流して流れる場合でも、第1スイッチング素子はオンされるので、第2スイッチング素子と同様に、逆流して流れる電流が導通(還流)させられる。その結果、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することができる。したがって、第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因して、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することができる。

0010

上記一の局面によるチョッパ回路において、好ましくは、コンデンサ回路の電圧値を検出する電圧検出部をさらに備え、制御部は、短絡検出部により第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部により検出されたコンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、第2スイッチング素子をオンする制御を行うとともに、短絡検出部により第2ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部により検出されたコンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、第1スイッチング素子をオンする制御を行うように構成されている。ここで、第1ダイオードが短絡故障した場合で、かつ、コンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、直流出力回路および第2スイッチング素子に電流が逆流する。また、第2ダイオードが短絡故障した場合で、かつ、コンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、直流出力回路および第1スイッチング素子に電流が逆流する。この点に着目して、本発明では、上記のように構成することにより、第1スイッチング素子に電流が逆流して流れる場合、または、第2スイッチング素子に電流が逆流して流れる場合に、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子をオンすることにより、逆流して流れる電流を導通させることができる。

0011

この場合、好ましくは、リアクトルの電流の流れる方向を検出する電流方向検出部をさらに備え、制御部は、短絡検出部により第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部により検出されたコンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、電流方向検出部が検出する電流の流れる向きが反転したことに基づいて、第2スイッチング素子をオフからオンに切り替える制御を行うように構成されている。このように構成すれば、たとえば、チョッパ回路を降圧チョッパ回路として構成する場合には、第1ダイオードが短絡故障した場合に、コンデンサ回路から直流出力回路に電流が逆流する時点までは、第2スイッチング素子をオフすることにより、直流出力回路からコンデンサ回路への電力の供給を遮断することができる。これにより、コンデンサ回路に充電が継続されるのを回避することができる。その結果、コンデンサ回路の充電が抑制される分、コンデンサ回路により放電が開始される時点での到達電圧充電電圧)が増大するのを抑制することができるので、逆流する電流の量が増大するのを抑制することができる。また、チョッパ回路を昇圧チョッパ回路として構成する場合には、第1ダイオードが短絡故障した場合に、コンデンサ回路から直流出力回路に電流が逆流する時点までは、第2スイッチング素子をオフすることにより、コンデンサ回路に含まれる一部のコンデンサのみに充電が継続されるのを回避することができる。その結果、コンデンサ回路に含まれる一部のコンデンサのみへの充電が回避される分、このコンデンサが耐圧破壊するのを防ぐことができる。その後、コンデンサ回路からの放電が開始され、直流出力回路および第2スイッチング素子に電流が逆流する時点からは、第2スイッチング素子をオンにすることにより、第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することができる。

0012

上記電圧検出部および電流方向検出部を備えるチョッパ回路において、好ましくは、制御部は、短絡検出部により第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部により検出されたコンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも大きい場合に、電流方向検出部が検出する電流の流れる向きがコンデンサ回路のコンデンサを充電する向きからコンデンサ回路のコンデンサから放電される向きに反転したことに基づいて、第2スイッチング素子をオフからオンに切り替える制御を行うように構成されている。このように構成すれば、たとえば、チョッパ回路を降圧チョッパ回路として構成する場合には、第1ダイオードの短絡が検出された場合でも、コンデンサ回路を充電する向きに電流が流れることを抑制することにより、コンデンサ回路から放電が開始される時点での到達電圧の増大を抑制することができる。また、チョッパ回路を昇圧チョッパ回路として構成する場合には、第1ダイオードの短絡が検出された場合でも、コンデンサ回路のうちの一部のコンデンサのみへの充電が継続されるのを回避することができるので、このコンデンサが耐圧破壊するのを防ぐことができる。その後、コンデンサ回路から放電が開始され、第2スイッチング素子に電流が逆流する時点からは、第2スイッチング素子をオンすることにより、第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することができる。

0013

上記電圧検出部を備えるチョッパ回路において、好ましくは、制御部は、短絡検出部により第1ダイオードの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部により検出されたコンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも小さい場合に、第2スイッチング素子をオフする制御を行うように構成されている。このように構成すれば、コンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも小さい場合には、第2スイッチング素子をオフすることにより、コンデンサ回路の充電が継続されるのを回避することができる。なお、第1ダイオードが短絡故障した場合に、コンデンサ回路の電圧値が直流出力回路の正極の電圧値よりも小さい場合には、第2スイッチング素子に電流は逆流しないので、第2スイッチング素子をオフしても、第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することができる。

0014

上記一の局面によるチョッパ回路において、好ましくは、第1スイッチング素子に逆並列に接続されている第1逆並列ダイオードと、第2スイッチング素子に逆並列に接続されている第2逆並列ダイオードとをさらに備える。このように構成すれば、第1スイッチング素子に電流が逆流する場合には、逆流した電流が第1逆並列ダイオードにも流れるため、その分、第1スイッチング素子に逆流する電流の量を小さくすることができる。また、第2スイッチング素子に電流が逆流する場合には、逆流した電流が第2逆並列ダイオードにも流れるため、その分、第2スイッチング素子に逆流する電流の量を小さくすることができる。その結果、より確実に、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することができる。

0015

上記一の局面によるチョッパ回路において、好ましくは、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体を含む。このように構成すれば、ワイドバンドギャップ半導体を含む第1スイッチング素子および第2スイッチング素子を用いることにより、一般的なシリコン半導体からなるスイッチング素子を用いる場合に比べてスイッチング損失を低減することができる。その結果、チョッパ回路を駆動させる際の電力損失を低減することができる。

0016

上記一の局面によるチョッパ回路において、チョッパ回路は、降圧チョッパ回路であり、コンデンサ回路は、リアクトルに直列に接続されている降圧チョッパ用コンデンサを含み、第1ダイオードおよび第2ダイオードは、リアクトルを介して降圧チョッパ用コンデンサの両端に接続され、互いに直列に接続されており、直流出力回路は、正極が第1スイッチング素子に接続されているとともに、負極が第1ダイオードのアノードに接続されている第1出力回路と、正極が第1出力回路の負極および第2ダイオードのカソードに接続されているとともに、負極が第2スイッチング素子に接続されている第2出力回路とを含む。このように構成すれば、第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することが可能な降圧チョッパ回路を提供することができる。

0017

上記一の局面によるチョッパ回路において、チョッパ回路は、昇圧チョッパ回路であり、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子は、リアクトルを介して直流出力回路の両端に接続され、互いに直列に接続されており、コンデンサ回路は、第1スイッチング素子に接続されるとともに、第1ダイオードに接続される昇圧チョッパ用第1コンデンサと、第2スイッチング素子に接続されるとともに、第2ダイオードに接続される昇圧チョッパ用第2コンデンサとを含む。このように構成すれば、第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することが可能な昇圧チョッパ回路を提供することができる。

発明の効果

0018

本発明によれば、上記のように、第1ダイオードまたは第2ダイオードの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子の劣化や故障を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の第1実施形態による降圧チョッパ回路の全体構成を示す電気回路図である。
本発明の第1実施形態による降圧チョッパ回路の制御動作を説明するためのフローチャートである。
本発明の第2実施形態による降圧チョッパ回路の全体構成を示す電気回路図である。
本発明の第3実施形態による昇圧チョッパ回路の全体構成を示す電気回路図である。
本発明の第3実施形態による昇圧チョッパ回路の制御動作を説明するためのフローチャートである。
本発明の第4実施形態による昇圧チョッパ回路の全体構成を示す電気回路図である。

実施例

0020

以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。

0021

[第1実施形態]
図1を参照して、第1実施形態による降圧チョッパ回路100の構成について説明する。なお、降圧チョッパ回路100は、特許請求の範囲の「チョッパ回路」の一例である。

0022

(降圧チョッパ回路の構成)
図1に示すように、降圧チョッパ回路100は、直流出力回路1を備える。直流出力回路1は、互いに直列に接続された第1直流出力回路1aおよび第2直流出力回路1bの電圧を降圧して負荷101に印加するように構成されている。すなわち、降圧チョッパ回路100は、第1直流出力回路1aの正極の電圧値と第2直流出力回路1bの正極の電圧値との合計値よりも小さい電圧値を有する電圧を負荷101に印加するように構成されている。また、降圧チョッパ回路100は、いわゆる3レベル降圧チョッパ回路として構成されている。なお、「回路」とは、一般的に導体を終端がないように接続したものをいうが、本願明細書では、「回路」を、終端がある場合も含む「電流の通路」を意味する広い概念として記載している。また、第1直流出力回路1aは、特許請求の範囲の「直流出力回路」および「第1出力回路」の一例である。また、第2直流出力回路1bは、特許請求の範囲の「直流出力回路」および「第2出力回路」の一例である。

0023

第1直流出力回路1aおよび第2直流出力回路1bは、直流電源またはコンデンサとして構成されている。そして、第1直流出力回路1aおよび第2直流出力回路1bがコンデンサとして構成されている場合には、さらに別個に、交流電源または直流電源が設けられていてもよい。たとえば、交流電源として回転電機が設けられている場合には、降圧チョッパ回路100は、回転電機からの電力を負荷101(たとえば、バッテリ等)に回生するように構成されている。

0024

そして、降圧チョッパ回路100には、リアクトル2と、コンデンサ3と、第1ダイオード4aと、第2ダイオード4bと、第1スイッチング素子5aと、第2スイッチング素子5bと、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とが設けられている。なお、電流検出部7は、特許請求の範囲の「電流方向検出部」および「短絡検出部」の一例である。また、制御部8は、特許請求の範囲の「制御部」および「短絡検出部」の一例である。また、コンデンサ3は、特許請求の範囲の「コンデンサ回路」、「降圧チョッパ用コンデンサ」の一例である。また、図1では、1つのコンデンサとして図示しているが、1つのコンデンサに限られず、複数のコンデンサから構成されていてもよい。

0025

コンデンサ3は、負荷101の両端に接続されている。また、コンデンサ3は、リアクトル2に直列に接続されており、コンデンサ3の正極とリアクトル2の一方端とが接続されている。

0026

第1ダイオード4aと第2ダイオード4bとは、互いに直列に接続されている。詳細には、第1ダイオード4aのアノードと第2ダイオード4bのカソードとが接続されている。そして、第1ダイオード4aのカソードとリアクトル2の他方端とが接続されており、第2ダイオード4bのアノードとコンデンサ3の負極とが接続されている。すなわち、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bは、リアクトル2を介してコンデンサ3の両端に接続されている。これにより、リアクトル2とコンデンサ3と第1ダイオード4aと第2ダイオード4bとは、直列回路を構成する。

0027

ここで、第1実施形態では、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bは、ワイドバンドギャップ半導体を含む。具体的には、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bは、SiC、GaN、ダイヤモンド、AlN、AlGaN、Ga2O3、または、ZnOなどのシリコン半導体よりもバンドギャップが大きい(広い)半導体素子からなる。そして、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bは、SiC−MOSFET、または、バイポーラトランジスタにより構成されている。たとえば、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bは、SiC−MOSFETとして構成されている。なお、図1では、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bをMOSFETとして図示しているが、上記したように、バイポーラトランジスタにより構成されていてもよい。

0028

また、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bは、好ましくは、上記したワイドバンドギャップ半導体から構成されている。この場合、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bを、シリコン半導体から構成する場合に比べて、逆回復損失を低減することができる。

0029

第1スイッチング素子5aは、第1ダイオード4aに直列に接続されている。具体的には、第1スイッチング素子5aのソースと、第1ダイオード4aのカソードとが接続されている。また、第1スイッチング素子5aのドレインと、第1直流出力回路1aの正極とが接続されている。また、第1直流出力回路1aの負極は、第1ダイオード4aのアノードおよび第2ダイオード4bのカソードに接続されている。

0030

第2スイッチング素子5bは、第2ダイオード4bに直列に接続されている。具体的には、第2スイッチング素子5bのドレインと、第2ダイオード4bのアノードとが接続されている。また、第2スイッチング素子5bのソースと、第2直流出力回路1bの負極とが接続されている。また、第2直流出力回路1bの正極は、第1ダイオード4aのアノードおよび第2ダイオード4bのカソードに接続されている。

0031

電圧検出部6は、コンデンサ3の正極に接続されており、コンデンサ3の正極の電圧値Vcを検出するように構成されている。そして、電圧検出部6は、検出した電圧値Vcを制御部8に伝達するように構成されている。

0032

電流検出部7は、リアクトル2に流れる電流の流れる向きと、リアクトル2に流れる電流の電流値ILとを検出することが可能に構成されている。そして、電流検出部7は、検出した電流の流れる向き(図1の矢印C1方向および矢印C2方向)と、電流値ILとを制御部8に伝達するように構成されている。

0033

〈制御部の構成〉
制御部8は、第1スイッチング素子5aのゲートおよび第2スイッチング素子5bのゲートに接続されており、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bのオンオフスイッチング動作)の時比率デューティ)を制御するように構成されている。そして、制御部8は、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bのオンオフの時比率を制御することにより、降圧チョッパ回路100の負荷101に対する電圧値(降圧)および電流値(リアクトル2に流れる電流値IL)を調整(制御)することが可能に構成されている。

0034

ここで、第1実施形態では、制御部8は、電流検出部7の検出結果に基づいて、第1ダイオード4aの短絡、および、第2ダイオード4bの短絡を検出するように構成されている。具体的には、制御部8は、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bのオンオフ動作によらず、リアクトル2に電流が流れている場合に、第1ダイオード4aまたは第2ダイオード4bのいずれかにおいて短絡が生じていると判断する制御を行う。

0035

たとえば、制御部8は、電流値ILと予め記憶された所定のしきい値ILtとを比較して、電流値ILが所定のしきい値ILtを超えた場合を、短絡として検出する。この場合、制御部8は、電流値ILが所定のしきい値ILtを超えた時点と、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bの動作状態とを対応付けて、第1ダイオード4aまたは第2ダイオード4bのいずれが短絡したかを検出する(判断する)ように構成されている。なお、所定のしきい値ILtは1つの値に限られず、複数の値設けられていてもよい。

0036

ここで、第1ダイオード4aが短絡故障した場合で、かつ、コンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの電圧値Va2よりも高い場合には、コンデンサ3、リアクトル2、短絡した第1ダイオード4a、第2直流出力回路1b、および、第2スイッチング素子5bのこの順に、電流が逆流する。この時、第2スイッチング素子5bをオフの状態にした場合には、第2スイッチング素子5b(MOSFETの場合)のボディダイオード(寄生ダイオード)に電流が流れ、劣化の原因になる場合や、発熱による故障の原因になる場合がある。また、第2ダイオード4bが短絡故障した場合も、コンデンサ3の電圧値Vcが第1直流出力回路1aの電圧値Va1よりも高い場合で、かつ、第1スイッチング素子5aをオフした場合には、第1スイッチング素子5aの劣化の原因や故障の原因になる。

0037

そこで、第1実施形態では、制御部8は、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合に、第2スイッチング素子5bをオンする(導通状態にする)制御を行うとともに、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合に、第1スイッチング素子5aをオンする(導通状態にする)制御を行うように構成されている。

0038

具体的には、制御部8は、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも大きい場合に、第2スイッチング素子5bをオンする制御を行うように構成されている。なお、電圧値Va2の情報は、降圧チョッパ回路100に予め記憶されていてもよいし、電圧検出部を設けて取得されるように構成してもよい。

0039

より詳細には、制御部8は、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合で、かつ、コンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも大きい場合に、電流検出部7が検出する電流の流れる向きが、コンデンサ3を充電する向き(図1の矢印C1方向)からコンデンサ3から放電される向き(図1の矢印C2方向)に反転したことに基づいて(反転する時点に)、第2スイッチング素子5bをオフ(切断状態)からオン(導通状態)に切り替える制御を行うように構成されている。なお、この時、制御部8は、第1スイッチング素子5aをオフの状態にしている。

0040

これにより、第2スイッチング素子5bに逆流した電流が流れる際には、第2スイッチング素子5bは、導通状態にされているので、第2スイッチング素子5bのボディダイオードに電流が流れずに、電流を還流させることができ、第2スイッチング素子5bが劣化したり、故障したりすることが抑制される。

0041

また、制御部8は、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合であっても、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも小さい場合には、電流は逆流しないため、第2スイッチング素子5b(および第1スイッチング素子5a)をオフする制御を行うように構成されている。

0042

また、制御部8は、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第1直流出力回路1aの正極の電圧値Va1よりも大きい場合に、第1スイッチング素子5aをオンする制御を行うように構成されている。なお、電圧値Va1の情報は、上記電圧値Va2と同様に、降圧チョッパ回路100に予め記憶されていてもよいし、電圧検出部を設けて取得されるように構成してもよい。

0043

より詳細には、制御部8は、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合で、かつ、コンデンサ3の電圧値Vcが第1直流出力回路1aの正極の電圧値Va1よりも大きい場合に、電流検出部7が検出する電流の流れる向きが、コンデンサ3を充電する向き(図1の矢印C1方向)からコンデンサ3から放電される向き(図1の矢印C2方向)に反転したことに基づいて(反転する時点に)、第1スイッチング素子5aをオフ(切断状態)からオン(導通状態)に切り替える制御を行うように構成されている。なお、この時、制御部8は、第2スイッチング素子5bをオフの状態にしている。

0044

これにより、第1スイッチング素子5aに逆流した電流が流れる際には、第1スイッチング素子5aは、導通状態にされているので、第1スイッチング素子5aのボディダイオードに電流が流れずに、電流を還流させることができ、第1スイッチング素子5aが劣化したり、故障したりすることが抑制される。

0045

また、制御部8は、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合であっても、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第1直流出力回路1aの正極の電圧値Va1よりも小さい場合には、電流は逆流しないため、第1スイッチング素子5a(および第2スイッチング素子5b)をオフする制御を行うように構成されている。

0046

負荷101は、たとえば、バッテリー(直流電源)として構成されていてもよいし、複数のスイッチング素子を含むインバータおよび電動機の組み合わせとして構成されていてもよい。負荷101がバッテリーとして構成されている場合には、直流出力回路1からの電力(回生電力)を充電するように構成されている。また、負荷101に電動機を含む場合には、電力を消費して、駆動するように構成されている。

0047

(降圧チョッパ回路の動作)
通常運転時の動作〉
次に、図1を参照して、第1実施形態による降圧チョッパ回路100の通常運転時の動作について説明する。降圧チョッパ回路100の動作は、制御部8の制御処理により実行される。

0048

まず、第1スイッチング素子5aがオンされ、かつ、第2スイッチング素子5bがオフされると、第1直流出力回路1a、第1スイッチング素子5a、リアクトル2、コンデンサ3、および、第2ダイオード4bに、この順で電流が流れる。

0049

そして、第1スイッチング素子5aがオフされ、かつ、第2スイッチング素子5bがオンされると、第2直流出力回路1b、第1ダイオード4a、リアクトル2、コンデンサ3、および、第2スイッチング素子5bに、この順で電流が流れる。

0050

そして、第1スイッチング素子5aがオンされ、かつ、第2スイッチング素子5bがオンされると、第1直流出力回路1a、第1スイッチング素子5a、リアクトル2、コンデンサ3、第2スイッチング素子5b、および、第2直流出力回路1bに、この順で電流が流れる。

0051

そして、第1スイッチング素子5aがオフされ、かつ、第2スイッチング素子5bがオフされると、リアクトル2、コンデンサ3、第2ダイオード4b、および、第1ダイオード4aにこの順で電流が流れる。

0052

降圧チョッパ回路100では、上記の動作のそれぞれの期間(時比率)が制御部8により制御されるとともに、上記の動作が繰り返されることにより、第1直流出力回路1aおよび第2直流出力回路1bの電圧から降圧された(電力変換された)電力が負荷101に供給される。

0053

短絡検出時の動作〉
次に、図1および図2を参照して、第1実施形態による降圧チョッパ回路100の短絡検出時の動作について説明する。降圧チョッパ回路100の動作は、制御部8の制御処理により実行される。

0054

図2に示すように、ステップS1において、第1ダイオード4aの短絡を検出したか否かが判断される。第1ダイオード4aの短絡を検出していない場合、ステップS2に進み、第1ダイオード4aの短絡を検出した場合、ステップS3に進む。

0055

そして、ステップS2において、第2ダイオード4bの短絡を検出したか否かが判断される。第2ダイオード4bの短絡を検出した場合、ステップS8に進み、第2ダイオード4bの短絡を検出していない場合、降圧チョッパ回路100の短絡検出時の動作は終了される。

0056

なお、上記ステップS1およびS2を、上記の通常運転時の動作中に繰り返すことにより、通常運転時の動作中に短絡を検出することが可能である。

0057

また、ステップS1において第1ダイオード4aの短絡を検出した場合に進むステップS3において、コンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも大きいか否かが判断される。電圧値Vcが電圧値Va2よりも大きい場合には、ステップS4に進み、電圧値Vcが電圧値Va2以下の場合には、ステップS7に進む。

0058

そして、ステップS4において、リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きか否かが判断される。すなわち、リアクトル2に流れる電流の向きが、コンデンサ3を充電する向き(図1の矢印C1方向)か、コンデンサ3から放電される向き(矢印C2方向)かが判断される。そして、リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きの場合、ステップS5に進み、リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きでない場合、ステップS6に進む。

0059

そして、ステップS5において、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bが共にオフにされる。ここで、図1に示すように、第1ダイオード4aが短絡故障した場合でも、しばらくの間は、コンデンサ3を充電する向き(第1ダイオード4a、リアクトル2、コンデンサ3、および、第2ダイオード4bのこの順)に電流が流れるので、コンデンサ3とリアクトル2との共振回路となる。そこで、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bが共にオフにされることにより、第1直流出力回路1aおよび第2直流出力回路1bからコンデンサ3への充電を阻止することが可能になるので、充電が阻止される分、コンデンサ3からの放電が開始する時点での到達電圧(充電電圧)の増大を抑制することが可能となる。

0060

その後、ステップS4に戻る。すなわち、リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きでない状態になるまで、ステップS4およびS5を繰り返し、リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きから放電する向きに反転した時点に、ステップS6に進む。なお、コンデンサ3を充電する向きから放電する向きに反転した時点とは、電流が逆流を開始した時点である。

0061

そして、ステップS6において、第1スイッチング素子5aがオフされる一方、第2スイッチング素子5bは、オンにされる。これにより、コンデンサ3、リアクトル2、短絡した第1ダイオード4aおよび第2直流出力回路1bのこの順に逆流した電流が、第2スイッチング素子5bのボディダイオードを流れることなく、オンの状態の第2スイッチング素子5bを流れる。そして、コンデンサ3からの放電は、終了される。その後、降圧チョッパ回路100の短絡検出時の動作が終了される。

0062

また、ステップS3において電圧値Vcが電圧値Va2以下の場合に進むステップS7において、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bが共にオフにされる。この場合、電流は略逆流しないので、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bが共にオフされることにより、降圧チョッパ回路100の動作が停止される。その後、降圧チョッパ回路100の短絡検出時の動作が終了される。

0063

そして、ステップS2において第2ダイオード4bの短絡を検出した場合に進むステップS8において、コンデンサ3の電圧値Vcが第1直流出力回路1aの正極の電圧値Va1よりも大きいか否かが判断される。電圧値Vcが電圧値Va1よりも大きい場合には、ステップS9に進み、電圧値Vcが電圧値Va1以下の場合には、ステップS12に進む。

0064

そして、ステップS9において、リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きか否かが判断される。リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きの場合、ステップS10に進み、リアクトル2に流れる電流の向きがコンデンサ3を充電する向きでない場合、ステップS11に進む。

0065

そして、ステップS10において、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bが共にオフにされる。その後、ステップS9に戻る。

0066

そして、ステップS11において、第1スイッチング素子5aがオンされ、かつ、第2スイッチング素子5bが、オフにされる。これにより、コンデンサ3、リアクトル2、第1スイッチング素子5a、第1直流出力回路1a、および、短絡した第2ダイオード4bのこの順に流れる逆流した電流が、第1スイッチング素子5aのボディダイオードを流れることなく、オンの状態の第1スイッチング素子5aを流れる。そして、コンデンサ3からの放電は、終了される。その後、降圧チョッパ回路100の短絡検出時の動作が終了される。

0067

また、ステップS8において電圧値Vcが電圧値Va1以下の場合に進むステップS12において、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bが共にオフにされる。その後、降圧チョッパ回路100の短絡検出時の動作が終了される。

0068

[第1実施形態の効果]
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。

0069

第1実施形態では、上記のように、制御部8を、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合に、第2スイッチング素子5bをオンする制御を行うとともに、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合に、第1スイッチング素子5aをオンする制御を行うように構成する。これにより、第1ダイオード4aが短絡故障して、コンデンサ3から第2スイッチング素子5bに電流が逆流して流れる場合でも、第2スイッチング素子5bはオンされるので、第2スイッチング素子5bのボディダイオードに電流が流れることや、漏れ電流が生じることが抑制される。そして、逆流して流れる電流は、導通(還流)させられる。また、第2ダイオード4bが短絡故障して、コンデンサ3から第1スイッチング素子5aに電流が逆流して流れる場合でも、第1スイッチング素子5aはオンされるので、第1スイッチング素子5aのボディダイオードに電流が流れることや、漏れ電流が生じることが抑制される。そして、逆流して流れる電流を導通(還流)させられる。その結果、第1スイッチング素子5aまたは第2スイッチング素子5bの劣化や故障を抑制することができる。したがって、第1ダイオード4aまたは第2ダイオード4bの短絡故障に起因して、第1スイッチング素子5aまたは第2スイッチング素子5bの劣化や故障を抑制することができる。

0070

また、第1実施形態では、上記のように、降圧チョッパ回路100に、コンデンサ3の電圧値Vcを検出する電圧検出部6を設ける。そして、制御部8を、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも大きい場合に、第2スイッチング素子5bをオンする制御を行うとともに、第2ダイオード4bの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第1直流出力回路1aの正極の電圧値Va1よりも大きい場合に、第1スイッチング素子5aをオンする制御を行うように構成する。ここで、第1ダイオード4aが短絡故障した場合で、かつ、コンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも大きい場合に、第2直流出力回路1bおよび第2スイッチング素子5bに電流が逆流する。また、第2ダイオード4bが短絡故障した場合で、かつ、コンデンサ3の電圧値Vcが第1直流出力回路1aの正極の電圧値Va1よりも大きい場合に、第1直流出力回路1aおよび第1スイッチング素子5aに電流が逆流する。この点に着目して、第1実施形態では、上記のように構成することにより、第1スイッチング素子5aに電流が逆流して流れる場合、または、第2スイッチング素子5bに電流が逆流して流れる場合に、第1スイッチング素子5aまたは第2スイッチング素子5bをオンすることにより、逆流して流れる電流を導通させることができる。

0071

また、第1実施形態では、上記のように、降圧チョッパ回路100に、リアクトル2の電流の流れる方向を検出する電流検出部7を設ける。また、制御部8を、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも大きい場合に、電流検出部7が検出する電流の流れる向きが反転したことに基づいて、第2スイッチング素子5bをオフからオンに切り替える制御を行うように構成する。これにより、第1ダイオード4aが短絡故障した場合に、コンデンサ3から第2直流出力回路1bに電流が逆流する時点までは、第2スイッチング素子5bをオフすることにより、第2直流出力回路1bからコンデンサ3への電力の供給を遮断することができる。これにより、コンデンサ3に充電が継続されるのを回避することができる。その結果、コンデンサ3の充電が抑制される分、コンデンサ3により放電が開始される時点での到達電圧が増大するのを抑制することができるので、逆流する電流の量が増大するのを抑制することができる。また、コンデンサ3からの放電が開始され、第2直流出力回路1bおよび第2スイッチング素子5bに電流が逆流する時点からは、第2スイッチング素子5bをオンにすることにより、第2スイッチング素子5bの劣化や故障を抑制することができる。

0072

また、第1実施形態では、上記のように、制御部8を、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも大きい場合に、電流検出部7が検出する電流の流れる向きがコンデンサ3を充電する向き(図1の矢印C1方向)からコンデンサ3から放電される向き(図1の矢印C2方向)に反転したことに基づいて、第2スイッチング素子5bをオフからオンに切り替える制御を行うように構成する。これにより、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合でも、コンデンサ3を充電する向きに電流が流れることを回避させることにより、コンデンサ3から放電が開始される時点での到達電圧の増大を抑制することができる。また、コンデンサ3から放電が開始され、第2スイッチング素子5bに電流が逆流する時点からは、第2スイッチング素子5bをオンすることにより、第2スイッチング素子5bの劣化や故障を抑制することができる。

0073

また、第1実施形態では、上記のように、制御部8を、第1ダイオード4aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部6により検出されたコンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも小さい場合に、第2スイッチング素子5bをオフする制御を行うように構成する。これにより、コンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも小さい場合には、第2スイッチング素子5bをオフすることにより、コンデンサ3の充電が継続されるのを回避することができる。なお、第1ダイオード4aが短絡故障した場合に、コンデンサ3の電圧値Vcが第2直流出力回路1bの正極の電圧値Va2よりも小さい場合には、第2スイッチング素子5bに電流は逆流しないので、第2スイッチング素子5bをオフしても、第2スイッチング素子5bの劣化や故障を抑制することができる。

0074

また、第1実施形態では、上記のように、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bを、ワイドバンドギャップ半導体(たとえば、SiC−MOSFET)により構成する。これにより、ワイドバンドギャップ半導体を含む第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bを用いることにより、一般的なシリコン半導体からなるスイッチング素子を用いる場合に比べてスイッチング損失を低減することができる。その結果、降圧チョッパ回路100を駆動させる際の電力損失を低減することができる。

0075

また、第1実施形態では、上記のように、リアクトル2に直列に接続されているコンデンサ3と、第1ダイオード4aおよび第2ダイオード4bを、リアクトル2を介してコンデンサ3の両端に接続するとともに、互いに直列に接続し、正極が第1スイッチング素子5aに接続されているとともに、負極が第1ダイオード4aのアノードに接続されている第1直流出力回路1aと、正極が第1直流出力回路1aの負極および第2ダイオード4bのカソードに接続されているとともに、負極が第2スイッチング素子5bに接続されている第2直流出力回路1bとを含む、降圧チョッパ回路100を構成する。これにより、第1ダイオード4aまたは第2ダイオード4bの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子5aまたは第2スイッチング素子5bの劣化や故障を抑制することが可能な降圧チョッパ回路100を提供することができる。

0076

[第2実施形態]
次に、図3を参照して、第2実施形態による降圧チョッパ回路200の構成について説明する。第2実施形態の降圧チョッパ回路200には、第1実施形態の降圧チョッパ回路100の構成に加えて、第1スイッチング素子5aに逆並列に接続されている第1逆並列ダイオード209aと、第2スイッチング素子5bに逆並列に接続されている第2逆並列ダイオード209bとがさらに設けられている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。

0077

(第2実施形態による降圧チョッパ回路の構成)
図3に示すように、第2実施形態による降圧チョッパ回路200は、第1スイッチング素子5aに逆並列に接続されている第1逆並列ダイオード209aと、第2スイッチング素子5bに逆並列に接続されている第2逆並列ダイオード209bとを含む。

0078

そして、第1逆並列ダイオード209aおよび第2逆並列ダイオード209bは、シリコン半導体(好ましくは、Si−PiNダイオード)から構成されている。ここで、通常運転時の動作では、第1逆並列ダイオード209aおよび第2逆並列ダイオード209bには、電流が流れず損失(逆回復損失)に影響を与えないため、シリコン半導体を用いた場合でも、電力損失の増大するのを抑制することができる。また、Si−PiNダイオードは、SiC−SBD(ショットキーバリアダイオード)よりも逆方向漏れ電流が小さいという利点がある。また、還流時においても、Si−PiNダイオードは、SiC−SBDに比べてオン電圧が低いという利点がある。なお、第1逆並列ダイオード209aおよび第2逆並列ダイオード209bは、SiC−SBDとして構成することも可能である。

0079

詳細には、第1スイッチング素子5aのドレインと、第1逆並列ダイオード209aのカソードとが接続されている。また、第1スイッチング素子5aのソースと、第1逆並列ダイオード209aのアノードとが接続されている。また、第2スイッチング素子5bのドレインと、第2逆並列ダイオード209bのカソードとが接続されている。また、第2スイッチング素子5bのソースと、第2逆並列ダイオード209bのアノードとが接続されている。また、第2実施形態による降圧チョッパ回路200のその他の構成は、第1実施形態における降圧チョッパ回路100と同様である。

0080

(第2実施形態による降圧チョッパ回路の短絡時の動作)
次に、図3を参照して、第2実施形態による降圧チョッパ回路200の短絡時の動作について説明する。なお、降圧チョッパ回路200の制御動作は、制御部8の制御処理により実行される。

0081

第1ダイオード4aが短絡故障した場合で、かつ、コンデンサ3から電流の逆流が開始した場合(放電が開始した場合)、第2スイッチング素子5bはオンされる。逆流した電流は、コンデンサ3から、リアクトル2、短絡した第1ダイオード4a、第2直流出力回路1b、第2スイッチング素子5bおよび第2逆並列ダイオード209bに流れる。この時、第2スイッチング素子5bのボディダイオードには電流は略流れず、漏れ電流も略流れない。

0082

第2ダイオード4bが短絡故障した場合で、かつ、コンデンサ3から電流の逆流が開始した場合(放電が開始した場合)、第1スイッチング素子5aはオンされる。その後、逆流した電流は、第1スイッチング素子5aおよび第1逆並列ダイオード209aに流れる。なお、この時、第1スイッチング素子5aのボディダイオードには電流は略流れず、漏れ電流も略流れない。また、第2実施形態による降圧チョッパ回路200の通常運転時の動作および短絡検出時の動作(図2参照)は、第1実施形態における降圧チョッパ回路100と同様である。

0083

[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。

0084

第2実施形態では、上記のように、降圧チョッパ回路200に、第1スイッチング素子5aに逆並列に接続されている第1逆並列ダイオード209aと、第2スイッチング素子5bに逆並列に接続されている第2逆並列ダイオード209bとを設ける。これにより、第1スイッチング素子5aに電流が逆流する場合には、逆流した電流が第1逆並列ダイオード209aにも流れるため、その分、第1スイッチング素子5aに逆流する電流の量を小さくすることができる。また、第2スイッチング素子5bに電流が逆流する場合には、逆流した電流が第2逆並列ダイオード209bにも流れるため、その分、第2スイッチング素子5bに逆流する電流の量を小さくすることができる。その結果、より確実に、第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bの劣化や故障を抑制することができる。また、第2実施形態による降圧チョッパ回路200のその他の効果は、第1実施形態における降圧チョッパ回路100と同様である。

0085

[第3実施形態]
次に、図4を参照して、第3実施形態による昇圧チョッパ回路300の構成について説明する。また、昇圧チョッパ回路300は、特許請求の範囲の「チョッパ回路」の一例である。なお、上記第1および第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。

0086

(第3実施形態による昇圧チョッパ回路の構成)
図4に示すように、第3実施形態による昇圧チョッパ回路300は、直流出力回路301の電圧を昇圧して負荷101に印加するように構成されている。すなわち、昇圧チョッパ回路300は、直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きい電圧値を有する電圧を負荷101に印加するように構成されている。また、昇圧チョッパ回路300は、いわゆる3レベル昇圧チョッパ回路として構成されている。

0087

直流出力回路301は、直流電源またはコンデンサとして構成されている。そして、直流出力回路301がコンデンサとして構成されている場合には、さらに別個に、交流電源または直流電源が設けられていてもよい。たとえば、交流電源として回転電機が設けられている場合には、昇圧チョッパ回路300は、回転電機からの電力を負荷101(たとえば、バッテリ等)に回生するように構成されている。

0088

そして、昇圧チョッパ回路300には、リアクトル302と、コンデンサ回路303と、第1ダイオード304aと、第2ダイオード304bと、第1スイッチング素子305aと、第2スイッチング素子305bと、電圧検出部306と、電流検出部307と、制御部308とが設けられている。なお、電流検出部307は、特許請求の範囲の「電流方向検出部」および「短絡検出部」の一例である。また、制御部308は、特許請求の範囲の「制御部」および「短絡検出部」の一例である。

0089

コンデンサ回路303は、負荷101の両端に接続されている。詳細には、コンデンサ回路303は、互いに直列に接続された第1コンデンサ303aと、第2コンデンサ303bとを含む。第1コンデンサ303aの正極が負荷101の一方端に接続されているとともに、第2コンデンサ303bの負極が負荷101の他方端に接続されている。そして、第1コンデンサ303aの負極と第2コンデンサ303bの正極とが接続されている。なお、第1コンデンサ303aおよび第2コンデンサ303bは、図4では、それぞれ、1つのコンデンサとして図示しているが、1つのコンデンサに限られず、複数のコンデンサから構成されていてもよい。なお、第1コンデンサ303aは、特許請求の範囲の「昇圧チョッパ用第1コンデンサ」の一例である。また、第2コンデンサ303bは、特許請求の範囲の「昇圧チョッパ用第2コンデンサ」の一例である。

0090

また、第1コンデンサ303aは、第1ダイオード304aを介して、リアクトル302および直流出力回路301に直列に接続されている。また、第2コンデンサ303bは、第2ダイオード304bを介してリアクトル302および直流出力回路301に直列に接続されている。詳細には、リアクトル302の一方端に、第1ダイオード304aのアノードが接続されている。また、第1ダイオード304aのカソードに、第1コンデンサ303aの正極が接続されている。また、第2コンデンサ303bの負極に、第2ダイオード304bのアノードが接続されている。また、第2ダイオード304bのカソードに直流出力回路301の負極が接続されている。また、直流出力回路301の正極にリアクトル302の他方端が接続されている。

0091

これにより、直流出力回路301とリアクトル302と第1ダイオード304aと第1コンデンサ303aと第2コンデンサ303bと第2ダイオード304bとは、直列回路を構成する。

0092

ここで、第3実施形態では、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bは、第1実施形態による第1スイッチング素子5aおよび第2スイッチング素子5bと同様に、ワイドバンドギャップ半導体を含む。なお、図4では、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bをMOSFETとして図示しているが、バイポーラトランジスタにより構成されていてもよい。また、第1ダイオード304aおよび第2ダイオード304bは、好ましくは、上記したワイドバンドギャップ半導体から構成されている。

0093

第1スイッチング素子305aは、第1ダイオード304aに直列に接続されている。具体的には、第1スイッチング素子305aのドレインまたはコレクタと、第1ダイオード304aのアノードとが接続されている。また、第1スイッチング素子305aのソースまたはエミッタと、第2コンデンサ303bの正極とが接続されている。

0094

第2スイッチング素子305bは、第2ダイオード304bに直列に接続されている。具体的には、第2スイッチング素子305bのソースまたはエミッタと、第2ダイオード304bのカソードとが接続されている。また、第2スイッチング素子305bのドレインまたはコレクタと、第1コンデンサ303aの負極とが接続されている。

0095

電圧検出部306は、第1コンデンサ303aの正極、および、第2コンデンサ303bの正極に接続されており、第1コンデンサ303aの正極の電圧値Vc1、および、第2コンデンサの正極の電圧値Vc2を検出するように構成されている。そして、電圧検出部306は、検出した電圧値Vc1およびVc2を、制御部308に伝達するように構成されている。

0096

電流検出部307は、リアクトル302に流れる電流の流れる向きと、リアクトル302に流れる電流の電流値IL10とを検出することが可能に構成されている。そして、電流検出部307は、検出した電流の流れる向き(図4の矢印C11方向および矢印C12方向)と、電流値IL10とを制御部308に伝達するように構成されている。

0097

〈第3実施形態による制御部の構成〉
制御部308は、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bのオンオフの時比率を制御することにより、昇圧チョッパ回路300の負荷101に対する電圧値(昇圧)および電流値(リアクトル302に流れる電流値IL10)を調整(制御)することが可能に構成されている。

0098

また、制御部308は、第1実施形態による制御部8と同様に、電流検出部307の検出結果に基づいて、第1ダイオード304aの短絡、および、第2ダイオード304bの短絡を検出するように構成されている。

0099

ここで、第1ダイオード304aが短絡故障した場合で、かつ、第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の電圧値Va10よりも高い場合には、第1コンデンサ303a、短絡した第1ダイオード304a、リアクトル302、直流出力回路301、および、第2スイッチング素子305bのこの順に、電流が逆流する。この時、第2スイッチング素子305bをオフの状態にした場合には、第2スイッチング素子305b(MOSFETの場合)のボディダイオード(寄生ダイオード)に電流が流れ、劣化の原因になる場合や、発熱による故障の原因になる場合がある。また、第2ダイオード304bが短絡故障した場合も、第2コンデンサ303bの電圧値Vc2が直流出力回路301の電圧値Va10よりも高い場合で、かつ、第1スイッチング素子305aをオフした場合には、同様に、第1スイッチング素子305aの劣化の原因や故障の原因になる。

0100

そこで、第3実施形態では、制御部308は、第1ダイオード304aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部306により検出された第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きい場合に、第2スイッチング素子305bをオンする制御を行うように構成されている。また、制御部308は、第2ダイオード304bの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部306により検出された第2コンデンサ303bの電圧値Vc2が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きい場合に、第1スイッチング素子305aをオンする制御を行うように構成されている。

0101

より詳細には、制御部308は、第1ダイオード304aの短絡が検出された場合で、かつ、第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きい場合に、電流検出部307が検出する電流の流れる向きが、第1コンデンサ303aを充電する向き(図4の矢印C11方向)から第1コンデンサ303aから放電される向き(図4の矢印C12方向)に反転したことに基づいて(反転する時点に)、第2スイッチング素子305bをオフ(切断状態)からオン(導通状態)に切り替える制御を行うように構成されている。なお、この時、制御部308は、第1スイッチング素子305aをオフの状態にしている。

0102

また、制御部308は、第2ダイオード304bの短絡が検出された場合で、かつ、第2コンデンサ303bの電圧値Vc2が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きい場合に、電流検出部307が検出する電流の流れる向きが、第2コンデンサ303bを充電する向き(図4の矢印C11方向)から第2コンデンサ303bから放電される向き(図4の矢印C12方向)に反転したことに基づいて(反転する時点に)、第1スイッチング素子305aをオフ(切断状態)からオン(導通状態)に切り替える制御を行うように構成されている。なお、この時、制御部308は、第2スイッチング素子305bをオフの状態にしている。

0103

これにより、第2スイッチング素子305bに逆流した電流が流れる際には、第2スイッチング素子305bは、導通状態にされているので、第2スイッチング素子305bのボディダイオードに電流が流れずに、電流を還流させることができ、第2スイッチング素子305bが劣化したり、故障したりすることが抑制される。また、第1スイッチング素子305aに逆流した電流が流れる際には、第1スイッチング素子305aは、導通状態にされているので、第1スイッチング素子305aのボディダイオードに電流が流れずに、電流を還流させることができ、第1スイッチング素子305aが劣化したり、故障したりすることが抑制される。

0104

また、制御部308は、第1ダイオード304aの短絡が検出された場合であっても、電圧検出部306により検出された第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも小さい場合には、電流は逆流しないため、第2スイッチング素子305b(および第1スイッチング素子305a)をオフする制御を行うように構成されている。また、制御部308は、第2ダイオード304bの短絡が検出された場合であっても、電圧検出部306により検出された第2コンデンサ303bの電圧値Vc2が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも小さい場合には、電流は逆流しないため、第1スイッチング素子305a(および第2スイッチング素子305b)をオフする制御を行うように構成されている。また、第3実施形態による昇圧チョッパ回路300のその他の構成は、第1実施形態における降圧チョッパ回路100と同様である。

0105

(第3実施形態による昇圧チョッパ回路の動作)
〈通常運転時の動作〉
次に、図4を参照して、第3実施形態による昇圧チョッパ回路300の通常運転時の動作について説明する。昇圧チョッパ回路300の動作は、制御部308の制御処理により実行される。

0106

まず、第1スイッチング素子305aがオンされ、かつ、第2スイッチング素子305bがオフされると、直流出力回路301、リアクトル302、第1スイッチング素子305a、第2コンデンサ303b、および、第2ダイオード304bに、この順で電流が流れる。

0107

そして、第1スイッチング素子305aがオフされ、かつ、第2スイッチング素子305bがオンされると、直流出力回路301、リアクトル302、第1ダイオード304a、第1コンデンサ303a、および、第2スイッチング素子305bに、この順で電流が流れる。

0108

そして、第1スイッチング素子305aがオンされ、かつ、第2スイッチング素子305bがオンされると、直流出力回路301、リアクトル302、第1スイッチング素子305a、第2スイッチング素子305bに、この順で電流が流れる。

0109

そして、第1スイッチング素子305aがオフされ、かつ、第2スイッチング素子305bがオフされると、直流出力回路301、リアクトル302、第1ダイオード304a、第1コンデンサ303a、第2コンデンサ303b、第2ダイオード304bにこの順で電流が流れる。

0110

昇圧チョッパ回路300では、上記の動作のそれぞれの期間(時比率)が制御部308により制御されるとともに、上記の動作が繰り返されることにより、直流出力回路301の電圧から昇圧された(電力変換された)電力が負荷101に供給される。

0111

〈短絡検出時の動作〉
次に、図4および図5を参照して、第3実施形態による昇圧チョッパ回路300の短絡検出時の動作について説明する。昇圧チョッパ回路300の動作は、制御部308の制御処理により実行される。

0112

図5に示すように、ステップS101において、第1ダイオード304aの短絡を検出したか否かが判断される。第1ダイオード304aの短絡を検出していない場合、ステップS102に進み、第1ダイオード304aの短絡を検出した場合、ステップS103に進む。

0113

そして、ステップS102において、第2ダイオード304bの短絡を検出したか否かが判断される。第2ダイオード304bの短絡を検出した場合、ステップS108に進み、第2ダイオード304bの短絡を検出していない場合、昇圧チョッパ回路300の短絡検出時の動作は終了される。

0114

なお、上記ステップS101およびS102を、上記の通常運転時の動作中に繰り返すことにより、通常運転時の動作中に短絡を検出することが可能である。

0115

また、ステップS101において第1ダイオード304aの短絡を検出した場合に進むステップS103において、第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きいか否かが判断される。電圧値Vc1が電圧値Va10よりも大きい場合には、ステップS104に進み、電圧値Vc1が電圧値Va10以下の場合には、ステップS107に進む。

0116

そして、ステップS104において、リアクトル302に流れる電流の向きが第1コンデンサ303aを充電する向きか否かが判断される。すなわち、リアクトル302に流れる電流の向きが、第1コンデンサ303aを充電する向き(図4の矢印C11方向)か、第2コンデンサ3aから放電される向き(矢印C12方向)かが判断される。そして、リアクトル302に流れる電流の向きが第1コンデンサ303aを充電する向きの場合、ステップS105に進み、リアクトル302に流れる電流の向きが第1コンデンサ303aを充電する向きでない場合、ステップS106に進む。

0117

そして、ステップS105において、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bが共にオフにされる。ここで、図4に示すように、第1ダイオード304aが短絡故障した場合でも、しばらくの間は、第1コンデンサ303aを充電する向き(第1ダイオード304a、第1コンデンサ303a、第2コンデンサ303b、および、第2ダイオード304bのこの順)に電流が流れるので、直流出力回路301と第1コンデンサ303aと第2コンデンサ303bとリアクトル302との共振回路となる。この時、第1スイッチング素子305aをオンにすると、第1コンデンサ303aが短絡し放電してしまう。また、直流出力回路301と第2コンデンサ303bとリアクトル302との共振回路となり、第2コンデンサ303bの電圧が通常動作時よりも高い電圧にまで充電されてしまう。この時、第2スイッチング素子305bをオンにすると、直流出力回路301と第1コンデンサ303aとリアクトル302との共振回路となり、第1コンデンサ303aの電圧が通常動作時よりも高い電圧にまで充電されてしまう。第1スイッチング素子305aと第2スイッチング素子305bを共にオンにすると、第1コンデンサ303aが短絡し放電するとともに、直流出力回路301がリアクトル302を挟んで短絡して電流が増大してしまう。そこで、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bが共にオフにされることにより、昇圧チョッパ回路300全体の安全性を高めることが可能となる。

0118

その後、ステップS104に戻る。すなわち、リアクトル302に流れる電流の向きが第1コンデンサ303aを充電する向きでない状態になるまで、ステップS104およびS105を繰り返し、リアクトル302に流れる電流の向きが第1コンデンサ303aを充電する向きから放電する向きに反転した時点に、ステップS106に進む。なお、第1コンデンサ303aを充電する向きから放電する向きに反転した時点とは、電流が逆流を開始した時点である。

0119

そして、ステップS106において、第1スイッチング素子305aがオフされる一方、第2スイッチング素子305bは、オンにされる。これにより、第1コンデンサ303a、短絡した第1ダイオード304a、リアクトル302および直流出力回路301のこの順に逆流した電流が、第2スイッチング素子305bのボディダイオードを流れることなく、オンの状態の第2スイッチング素子305bを流れる。そして、第1コンデンサ303aからの放電は、終了される。なお、この間、第2コンデンサ303bは第2ダイオード304bによって放電は防止される。その後、昇圧チョッパ回路300の短絡検出時の動作が終了される。

0120

また、ステップS103において電圧値Vc1が電圧値Va10以下の場合に進むステップS107において、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bが共にオフにされる。この場合、電流は略逆流しないので、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bが共にオフされることにより、昇圧チョッパ回路300の動作が停止される。その後、昇圧チョッパ回路300の短絡検出時の動作が終了される。

0121

そして、ステップS102において第2ダイオード304bの短絡を検出した場合に進むステップS108において、第2コンデンサ303bの電圧値Vc2が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きいか否かが判断される。電圧値Vc2が電圧値Va10よりも大きい場合には、ステップS109に進み、電圧値Vc2が電圧値Va10以下の場合には、ステップS112に進む。

0122

そして、ステップS109において、リアクトル302に流れる電流の向きが第2コンデンサ303bを充電する向きか否かが判断される。リアクトル302に流れる電流の向きが第2コンデンサ303bを充電する向きの場合、ステップS110に進み、リアクトル302に流れる電流の向きが第2コンデンサ303bを充電する向きでない場合、ステップS111に進む。

0123

そして、ステップS110において、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bが共にオフにされる。その後、ステップS109に戻る。

0124

そして、ステップS111において、第1スイッチング素子305aがオンされ、かつ、第2スイッチング素子305bが、オフにされる。これにより、第2コンデンサ303b、第1スイッチング素子305a、リアクトル302、直流出力回路301、および、短絡した第2ダイオード304bのこの順に流れる逆流した電流が、第1スイッチング素子305aのボディダイオードを流れることなく、オンの状態の第1スイッチング素子305aを流れる。そして、第2コンデンサ303bからの放電は、終了される。なお、この間、第1コンデンサ303aは第1ダイオード304aによって放電は防止される。その後、昇圧チョッパ回路300の短絡検出時の動作が終了される。

0125

また、ステップS108において電圧値Vc2が電圧値Va10以下の場合に進むステップS112において、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bが共にオフにされる。その後、昇圧チョッパ回路300の短絡検出時の動作が終了される。

0126

[第3実施形態の効果]
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。

0127

第3実施形態では、上記のように、昇圧チョッパ回路300に、リアクトル302の電流の流れる方向を検出する電流検出部307を設ける。また、制御部308を、第1ダイオード304aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部306により検出された第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きい場合に、電流検出部307が検出する電流の流れる向きが反転したことに基づいて、第2スイッチング素子305bをオフからオンに切り替える制御を行うように構成する。これにより、第1ダイオード304aが短絡故障した場合に、第1コンデンサ303aから直流出力回路301に電流が逆流する時点までは、第2スイッチング素子305bをオフすることにより、直流出力回路301から第1コンデンサ303aのみに充電されるのを回避することができる。その結果、第1コンデンサ303aのみへの充電が回避される分、第1コンデンサ303aの耐圧破壊を防ぐことができる。また、第1コンデンサ303aからの放電が開始され、直流出力回路301および第2スイッチング素子305bに電流が逆流する時点からは、第2スイッチング素子305bをオンにすることにより、第2スイッチング素子305bの劣化や故障を抑制することができる。

0128

また、第3実施形態では、上記のように、制御部308を、第1ダイオード304aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部306により検出された第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも大きい場合に、電流検出部307が検出する電流の流れる向きが第1コンデンサ303aを充電する向き(図4の矢印C11方向)から第1コンデンサ303aから放電される向き(図4の矢印C12方向)に反転したことに基づいて、第2スイッチング素子305bをオフからオンに切り替える制御を行うように構成する。これにより、第1ダイオード304aの短絡が検出された場合でも、直流出力回路301から第1コンデンサ303aのみに充電されるのを回避することができ、第1コンデンサ303aの耐圧破壊を防ぐことができる。また、第1コンデンサ303aから放電が開始され、第2スイッチング素子305bに電流が逆流する時点からは、第2スイッチング素子305bをオンすることにより、第2スイッチング素子305bの劣化や故障を抑制することができる。

0129

また、第3実施形態では、上記のように、制御部308を、第1ダイオード304aの短絡が検出された場合で、かつ、電圧検出部306により検出された第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも小さい場合に、第2スイッチング素子305bをオフする制御を行うように構成する。これにより、第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも小さい場合には、第2スイッチング素子305bをオフすることにより、第1コンデンサ303aのみへの充電が継続されるのを回避することができる。なお、第1ダイオード304aが短絡故障した場合に、第1コンデンサ303aの電圧値Vc1が直流出力回路301の正極の電圧値Va10よりも小さい場合には、第2スイッチング素子305bに電流は逆流しないので、第2スイッチング素子305bをオフしても、第2スイッチング素子305bの劣化や故障を抑制することができる。

0130

また、第3実施形態では、上記のように、互いに直列に接続され、リアクトル302を介して直流出力回路301の両端に接続された第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bと、第1スイッチング素子305aに接続されるとともに、第1ダイオード304aに接続される第1コンデンサ303aと、第2スイッチング素子305bに接続されるとともに、第2ダイオード304bに接続される第2コンデンサ303bとを含む、昇圧チョッパ回路300を構成する。これにより、第1ダイオード304aまたは第2ダイオード304bの短絡故障に起因する、第1スイッチング素子305aまたは第2スイッチング素子305bの劣化や故障を抑制することが可能な昇圧チョッパ回路300を提供することができる。また、第3実施形態による昇圧チョッパ回路300のその他の効果は、第1実施形態における降圧チョッパ回路100と同様である。

0131

[第4実施形態]
次に、図6を参照して、第4実施形態による昇圧チョッパ回路400の構成について説明する。第4実施形態の昇圧チョッパ回路400には、第3実施形態の昇圧チョッパ回路300の構成に加えて、第1スイッチング素子305aに逆並列に接続されている第1逆並列ダイオード409aと、第2スイッチング素子305bに逆並列に接続されている第2逆並列ダイオード409bとがさらに設けられている。なお、上記第1〜第3実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。

0132

(第4実施形態による昇圧チョッパ回路の構成)
図6に示すように、第4実施形態による昇圧チョッパ回路400は、第1スイッチング素子305aに逆並列に接続されている第1逆並列ダイオード409aと、第2スイッチング素子305bに逆並列に接続されている第2逆並列ダイオード409bとを含む。

0133

そして、第1逆並列ダイオード409aおよび第2逆並列ダイオード409bは、シリコン半導体(好ましくは、Si−PINダイオード)から構成されている。なお、第1逆並列ダイオード409aおよび第2逆並列ダイオード409bは、SiC−SBDとして構成することも可能である。

0134

詳細には、第1スイッチング素子305aのドレインまたはコレクタと、第1逆並列ダイオード409aのカソードとが接続されている。また、第1スイッチング素子305aのソースまたはエミッタと、第1逆並列ダイオード409aのアノードとが接続されている。また、第2スイッチング素子305bのドレインまたはコレクタと、第2逆並列ダイオード409bのカソードとが接続されている。また、第2スイッチング素子305bのソースまたはエミッタと、第2逆並列ダイオード409bのアノードとが接続されている。また、第4実施形態による昇圧チョッパ回路400のその他の構成は、第3実施形態における昇圧チョッパ回路300と同様である。

0135

(第4実施形態による昇圧チョッパ回路の短絡時の動作)
次に、図6を参照して、第4実施形態による昇圧チョッパ回路400の短絡時の動作について説明する。なお、昇圧チョッパ回路400の制御動作は、制御部308の制御処理により実行される。

0136

第1ダイオード304aが短絡故障した場合で、かつ、第1コンデンサ303aから電流の逆流が開始した場合(放電が開始した場合)、第2スイッチング素子305bはオンされる。逆流した電流は、第1コンデンサ303aから、短絡した第1ダイオード304a、リアクトル302、直流出力回路301、第2スイッチング素子305bおよび第2逆並列ダイオード409bに流れる。この時、第2スイッチング素子305bのボディダイオードには電流は略流れず、漏れ電流も略流れない。

0137

第2ダイオード304bが短絡故障した場合で、かつ、第2コンデンサ303bから電流の逆流が開始した場合(放電が開始した場合)、第1スイッチング素子305aはオンされる。その後、逆流した電流は、第1スイッチング素子305aおよび第1逆並列ダイオード409aに流れる。なお、この時、第1スイッチング素子305aのボディダイオードには電流は略流れず、漏れ電流も略流れない。また、第4実施形態による昇圧チョッパ回路400の通常運転時の動作および短絡検出時の動作(図5参照)は、第3実施形態における昇圧チョッパ回路300と同様である。

0138

[第4実施形態の効果]
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。

0139

第4実施形態では、上記のように、昇圧チョッパ回路400に、第1スイッチング素子305aに逆並列に接続されている第1逆並列ダイオード409aと、第2スイッチング素子305bに逆並列に接続されている第2逆並列ダイオード409bとを設ける。これにより、第1スイッチング素子305aに電流が逆流する場合には、逆流した電流が第1逆並列ダイオード409aにも流れるため、その分、第1スイッチング素子305aに逆流する電流の量を小さくすることができる。また、第2スイッチング素子305bに電流が逆流する場合には、逆流した電流が第2逆並列ダイオード409bにも流れるため、その分、第2スイッチング素子305bに逆流する電流の量を小さくすることができる。その結果、より確実に、第1スイッチング素子305aおよび第2スイッチング素子305bの劣化や故障を抑制することができる。また、第4実施形態による昇圧チョッパ回路400のその他の効果は、第3実施形態における昇圧チョッパ回路300と同様である。

0140

[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。

0141

たとえば、上記第1〜第4実施形態では、第1ダイオードおよび第2ダイオードの短絡の検出を、電流検出部および制御部により行う例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、本発明では、昇圧チョッパ回路に、短絡検出用の専用の回路を、電流検出部および制御部とは別個に設けてもよい。

0142

たとえば、第1ダイオードおよび第2ダイオードの両極間の電圧を検出する検出器によって、短絡を検知するのでもよい。これにより、両極間の電圧と、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子の動作状態とを対応付けて、第1ダイオードおよび第2ダイオードの順電圧、あるいは、逆電圧と合わせて短絡を検知することができる。

0143

また、上記第1〜第4実施形態では、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第1ダイオード、および、第2ダイオードを、ワイドバンドギャップ半導体から構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、本発明では、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第1ダイオード、および、第2ダイオードを、たとえば、シリコン半導体から構成してもよい。

0144

また、上記第1実施形態による降圧チョッパ回路の制御動作および上記第3実施形態による昇圧チョッパ回路の制御動作の説明を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御の処理動作を、イベントごとに処理を実行するイベント駆動型イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。

0145

1、301直流出力回路
1a 第1直流出力回路(直流出力回路、第1出力回路)
1b 第2直流出力回路(直流出力回路、第1出力回路)
2、302リアクトル
3コンデンサ(コンデンサ回路、降圧チョッパ用コンデンサ)
4a、304a 第1ダイオード
4b、304b 第2ダイオード
5a、305a 第1スイッチング素子
5b、305b 第2スイッチング素子
6、306電圧検出部
7、307電流検出部(電流方向検出部、短絡検出部)
8、308 制御部(短絡検出部)
100、200降圧チョッパ回路(チョッパ回路)
209a、409a 第1逆並列ダイオード
209b、409b 第2逆並列ダイオード
300、400昇圧チョッパ回路(チョッパ回路)
303 コンデンサ回路
303a 第1コンデンサ(昇圧チョッパ用第1コンデンサ)
303b 第2コンデンサ(昇圧チョッパ用第2コンデンサ)

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