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技術 回転電機の固定子、及びこれを備えた回転電機

出願人 日立オートモティブシステムズ株式会社
発明者 狩野祐二清水尚也小泉孝行齋藤泰行御前成吾
出願日 2016年4月6日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2016-076269
公開日 2017年10月12日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-189020
状態 未査定
技術分野 電動機、発電機の巻線
主要キーワード 低電圧電力 スロット絶縁材 成型用樹脂 総合制御装置 各上下アーム 各直列回路 コネクタ基板 コイル表面
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

固定子コイルコイルエンドにおける隣接導体間の干渉を避けつつ、コイルエンドの高さを抑えた回転電機固定子、及びこれを備えた回転電機。

解決手段

複数のスロットを有する固定子コアと、前記スロットに挿入された固定子コイルとを備える回転電機の固定子であって、前記固定子コイルの前記固定子コア端面から突出した部位の頂点において、前記固定子コア端面と平行な平面部250を有し、前記平面部250と前記固定子コア端面との両端にあるコイル中間部位251において、片側の中間部位251には1種の中間部位251を有し、もう片側の中間部位には2種の中間部位252、253を有する回転電機の固定子。

概要

背景

本技術分野の背景技術として、特開2011−234482号公報(特許文献1)がある。この公報には、「固定子コイルコイルエンドの大型化を抑制しつつ、固定子コイルを構成する導線絶縁皮膜へのダメージを軽減し得るようにした回転電機固定子を提供する。導線のターン部は、第1スロットから固定子コアの軸方向と平行な方向に突出する突出部と、突出部の先端から周方向屈曲する第1屈曲部を介して第1スロットから所定間隔(1磁極ピッチ)離れた第kスロット(他方のスロット)に向けて90度未満の角度で斜めに延びるスロープ部と、スロープ部の先端から固定子コアの軸方向と平行な方向に屈曲し第kスロットに収容されたスロット収容部に繋がる第2屈曲部とからなる。これにより、ターン部は、屈曲部が2箇所に形成され、周方向において非対称な形状にされている」と記載されている(要約参照)。

概要

固定子コイルのコイルエンドにおける隣接導体間の干渉を避けつつ、コイルエンドの高さを抑えた回転電機の固定子、及びこれを備えた回転電機。複数のスロットを有する固定子コアと、前記スロットに挿入された固定子コイルとを備える回転電機の固定子であって、前記固定子コイルの前記固定子コア端面から突出した部位の頂点において、前記固定子コア端面と平行な平面部250を有し、前記平面部250と前記固定子コア端面との両端にあるコイル中間部位251において、片側の中間部位251には1種の中間部位251を有し、もう片側の中間部位には2種の中間部位252、253を有する回転電機の固定子。

目的

この公報には、「固定子コイルのコイルエンドの大型化を抑制しつつ、固定子コイルを構成する導線の絶縁皮膜へのダメージを軽減し得るようにした回転電機の固定子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数のスロットを有する固定子コアと、前記スロットに挿入された固定子コイルとを備える回転電機固定子であって、前記固定子コイルの前記固定子コア端面から突出した部位の頂点において、前記固定子コア端面と平行な平面部を有し、前記平面部と前記固定子コア端面との両端にあるコイル中間部位において、片側の中間部位には1種の中間部位を有し、もう片側の中間部位には2種の中間部位を有する回転電機の固定子。

請求項2

請求項1に記載の回転電機の固定子において、前記1種の中間部位は、前記固定子コアの内周側に設けられ、前記2種の中間部位は、前記固定子コアの外周側に設けられる回転電機の固定子。

請求項3

請求項1に記載の回転電機の固定子において、前記固定子コアの端面と前記2種の中間部位を有する中間部位の前記固定子コア端面側の中間部位との角度は、前記固定子コアの端面と前記1種の中間部位を有する中間部位との角度より小さい回転電機の固定子。

請求項4

請求項2に記載の回転電機の固定子において、前記固定子コアの端面と前記2種の中間部位を有する中間部位の固定子コア端面側の中間部位との角度は、前記固定子コアの端面と前記1種の中間部位を有する中間部位との角度より小さい回転電機の固定子。

請求項5

請求項1に記載の回転電機の固定子において、前記固定子コアの端面と前記2種の中間部位を有する中間部位の前記平面側の中間部位との角度は、前記固定子コアの端面と前記1種の中間部位を有する中間部位との角度より大きい回転電機の固定子。

請求項6

請求項2に記載の回転電機の固定子において、前記固定子コアの端面と前記2種の中間部位を有する中間部位の前記平面側の中間部位との角度は、前記固定子コアの端面と前記1種の中間部位を有する中間部位との角度より大きい回転電機の固定子。

請求項7

請求項3に記載の回転電機の固定子において、前記固定子コアの端面と前記2種の中間部位を有する中間部位の前記平面側の中間部位との角度は、前記固定子コアの端面と前記1種の中間部位を有する中間部位との角度より大きい回転電機の固定子。

請求項8

請求項4に記載の回転電機の固定子において、前記固定子コアの端面と前記2種の中間部位を有する中間部位の前記平面側の中間部位との角度は、前記固定子コアの端面と前記1種の中間部位を有する中間部位との角度より大きい回転電機の固定子。

請求項9

請求項1乃至8のいずれかに記載の回転電機の固定子において、断面形状が角型である回転電機の固定子。

請求項10

請求項1乃至8のいずれかに記載の回転電機の固定子において、前記固定子コイルの端末部にコイル同士を繋ぐ溶接部が設けられる回転電機の固定子。

請求項11

請求項1乃至8のいずれかに記載の回転電機の固定子において、前記固定子コアの全周に渡り、連続して巻回される回転電機の固定子。

請求項12

請求項1乃至11のいずれかに記載の回転電機の固定子を備える回転電機。

技術分野

0001

本発明は、モータ発電機等の回転電機固定子、及びこれを備えた回転電機に関する。

背景技術

0002

本技術分野の背景技術として、特開2011−234482号公報(特許文献1)がある。この公報には、「固定子コイルコイルエンドの大型化を抑制しつつ、固定子コイルを構成する導線絶縁皮膜へのダメージを軽減し得るようにした回転電機の固定子を提供する。導線のターン部は、第1スロットから固定子コアの軸方向と平行な方向に突出する突出部と、突出部の先端から周方向屈曲する第1屈曲部を介して第1スロットから所定間隔(1磁極ピッチ)離れた第kスロット(他方のスロット)に向けて90度未満の角度で斜めに延びるスロープ部と、スロープ部の先端から固定子コアの軸方向と平行な方向に屈曲し第kスロットに収容されたスロット収容部に繋がる第2屈曲部とからなる。これにより、ターン部は、屈曲部が2箇所に形成され、周方向において非対称な形状にされている」と記載されている(要約参照)。

先行技術

0003

特開2011−234482号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、特許文献1に示される技術では、固定子コイルの線径が大きくなると、第1スロットから第2スロットに移行する際に隣接するコイル同士が干渉し易くなってしまう。干渉を避けるためにはスロット移行の際に導線を多く屈曲させる必要があるが、コイル表面被覆している絶縁被膜を損傷し易くなる虞がある。この対策として絶縁被膜を厚くすると、スロット内の導体占積率が小さくなり、効率が低下する上に隣接導体間の干渉により低コイルエンド化が難しくなってしまうという課題があった。

0005

そこで本発明は、固定子コイルのコイルエンドにおける隣接導体間の干渉を避けつつ、コイルエンドの高さを抑えた回転電機の固定子、及びこれを備えた回転電機を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。

0007

本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、複数のスロットを有する固定子コアと、前記スロットに挿入された固定子コイルとを備える回転電機の固定子であって、前記固定子コイルの前記固定子コア端面から突出した部位の頂点において、前記固定子コア端面と平行な平面部を有し、前記平面部と前記固定子コア端面との両端にあるコイル中間部位において、片側の中間部位には1種の中間部位を有し、もう片側の中間部位には2種の中間部位を有することを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、反接続側コイルエンドの軸方向高さを抑制しつつ、冷却性の高い固定子コイルを備えた回転電機の固定子、及びこれを備えた回転電機を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0009

本実施形態の回転電機を搭載したハイブリッド型電気自動車概略構成図。
電力変換装置600の回路図。
本実施形態の回転電機の断面図。
本実施形態の固定子230および回転子250のr−θ断面図。
本実施形態の固定子230の反接続側コイルエンド242から見た斜視図。
本実施形態の固定子230の1スロットのr−θ断面を拡大した概略図。
本実施形態の固定子コア232に組み付け前のセグメントコイル243を固定子コア内周側から見た図。
本実施形態の固定子230の反接続側コイルエンド241を外周側から見た図。
本実施形態の固定子230の反接続側コイルエンド241を内周側から見た図。

実施例

0010

以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。

0011

本実施形態では、例えば電気自動車走行用モータとして好適である。本発明による回転電機は、回転電機のみによって走行する純粋な電気自動車や、エンジンと回転電機の双方によって駆動されるハイブリッド型の電気自動車にも適用できるが、以下ではハイブリッド型の電気自動車を例に説明する。

0012

図1は、本発明の一実施形態の回転電機を搭載したハイブリッド型電気自動車の概略構成を示す図である。車両100には、エンジン120と第1の回転電機200と第2の回転電機202とバッテリ180とが搭載されている。バッテリ180は、回転電機200,202による駆動力が必要な場合には電力変換装置600を介して回転電機200,202に直流電力を供給し、回生走行時には回転電機200,202から直流電力を受ける。バッテリ180と回転電機200,202との間の直流電力の授受は、電力変換装置600を介して行われる。また、図示していないが、車両には低電圧電力(例えば、14ボルト電力)を供給するバッテリが搭載されており、以下に説明する制御回路に直流電力を供給する。

0013

エンジン120および回転電機200,202による回転トルクは、変速機130とデファレンシャルギア160を介して前輪110に伝達される。変速機130は変速機制御装置134により制御され、エンジン120はエンジン制御装置124により制御される。バッテリ180は、バッテリ制御装置184により制御される。変速機制御装置134、エンジン制御装置124、バッテリ制御装置184、電力変換装置600および統合制御装置170は、通信回線174によって接続されている。

0014

統合制御装置170は、変速機制御装置134,エンジン制御装置124,電力変換装置600およびバッテリ制御装置184よりも上位の制御装置であり、変速機制御装置134,エンジン制御装置124,電力変換装置600およびバッテリ制御装置184の各状態を表す情報を、通信回線174を介してそれらからそれぞれ受け取る。統合制御装置170は、取得したそれらの情報に基づき各制御装置の制御指令演算する。演算された制御指令は通信回線174を介してそれぞれの制御装置へ送信される。

0015

高電圧のバッテリ180はリチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池などの2次電池で構成され、250ボルトから600ボルト、あるいはそれ以上の高電圧の直流電力を出力する。バッテリ制御装置184は、バッテリ180の充放電状況やバッテリ180を構成する各単位セル電池の状態を、通信回線174を介して統合制御装置170に出力する。

0016

統合制御装置170は、バッテリ制御装置184からの情報に基づいてバッテリ180の充電が必要と判断すると、電力変換装置600に発電運転の指示を出す。また、統合制御装置170は、主に、エンジン120および回転電機200,202の出力トルクの管理、エンジン120の出力トルクと回転電機200,202の出力トルクとの総合トルクトルク分配比演算処理を行い、その演算処理結果に基づく制御指令を、変速機制御装置134,エンジン制御装置124および電力変換装置600へ送信する。電力変換装置600は、統合制御装置170からのトルク指令に基づき、指令通りのトルク出力あるいは発電電力が発生するように回転電機200,202を制御する。

0017

電力変換装置600には、回転電機200,202を運転するためのインバータを構成するパワー半導体が設けられている。電力変換装置600は、統合制御装置170からの指令に基づきパワー半導体のスイッチング動作を制御する。このパワー半導体のスイッチング動作により、回転電機200,202は電動機としてあるいは発電機として運転される。

0018

回転電機200,202を電動機として運転する場合は、高電圧のバッテリ180からの直流電力が電力変換装置600のインバータの直流端子に供給される。電力変換装置600は、パワー半導体のスイッチング動作を制御して供給された直流電力を3相交流電力に変換し、回転電機200,202に供給する。一方、回転電機200,202を発電機として運転する場合には、回転電機200,202の回転子が外部から加えられる回転トルクで回転駆動され、回転電機200,202の固定子巻線に3相交流電力が発生する。発生した3相交流電力は電力変換装置600で直流電力に変換され、その直流電力が高電圧のバッテリ180に供給されることにより、バッテリ180が充電される。
図2は、図1の電力変換装置600の回路図を示す。電力変換装置600には、回転電機200のための第1のインバータ装置と、回転電機202のための第2のインバータ装置とが設けられている。第1のインバータ装置は、パワーモジュール610と、パワーモジュール610の各パワー半導体21のスイッチング動作を制御する第1の駆動回路652と、回転電機200の電流を検知する電流センサ660とを備えている。駆動回路652は駆動回路基板650に設けられている。

0019

一方、第2のインバータ装置は、パワーモジュール620と、パワーモジュール620における各パワー半導体21のスイッチング動作を制御する第2の駆動回路656と、回転電機202の電流を検知する電流センサ662とを備えている。駆動回路656は駆動回路基板654に設けられている。制御回路基板646に設けられた制御回路648、コンデンサモジュール630およびコネクタ基板642に実装された送受信回路644は、第1のインバータ装置と第2のインバータ装置とで共通に使用される。

0020

パワーモジュール610,620は、それぞれ対応する駆動回路652,656から出力された駆動信号によって動作する。パワーモジュール610,620は、それぞれバッテリ180から供給された直流電力を三相交流電力に変換し、その電力を対応する回転電機200,202の電機子巻線である固定子巻線に供給する。また、パワーモジュール610,620は、回転電機200,202の固定子巻線に誘起された交流電力を直流に変換し、高電圧バッテリ180に供給する。

0021

パワーモジュール610,620は図2に記載のごとく3相ブリッジ回路を備えており、3相に対応した直列回路が、それぞれバッテリ180の正極側と負極側との間に電気的に並列に接続されている。各直列回路は上アームを構成するパワー半導体21と下アームを構成するパワー半導体21とを備え、それらのパワー半導体21は直列に接続されている。パワーモジュール610とパワーモジュール620とは、図2に示す如く回路構成がほぼ同じであり、ここではパワーモジュール610で代表して説明する。

0022

本実施形態では、スイッチング用パワー半導体素子としてIGBT絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)21を用いている。IGBT21は、コレクタ電極エミッタ電極及びゲート電極の3つの電極を備えている。IGBT21のコレクタ電極とエミッタ電極との間にはダイオード38が電気的に接続されている。ダイオード38は、カソード電極及びアノード電極の2つの電極を備えており、IGBT21のエミッタ電極からコレクタ電極に向かう方向が順方向となるように、カソード電極がIGBT21のコレクタ電極に、アノード電極がIGBT21のエミッタ電極にそれぞれ電気的に接続されている。

0023

なお、スイッチング用パワー半導体素子として、MOSFET金属酸化物半導体型電界効果トランジスタ)を用いてもよい。MOSFETは、ドレイン電極ソース電極及びゲート電極の3つの電極を備えている。MOSFETの場合には、ソース電極とドレイン電極との間に、ドレイン電極からソース電極に向かう方向が順方向となる寄生ダイオードを備えているので、図2のダイオード38を設ける必要がない。

0024

各相のアームは、IGBT21のエミッタ電極とIGBT21のコレクタ電極とが電気的に直列に接続されて構成されている。なお、本実施形態では、各相の各上下アームのIGBTを1つしか図示していないが、制御する電流容量が大きいので、実際には複数のIGBTが電気的に並列に接続されて構成されている。以下では、説明を簡単にするため、1個のパワー半導体として説明する。

0025

図2に示す例では、各相の各上下アームはそれぞれ3個のIGBTによって構成されている。各相の各上アームのIGBT21のコレクタ電極はバッテリ180の正極側に、各相の各下アームのIGBT21のソース電極はバッテリ180の負極側にそれぞれ電気的に接続されている。各相の各アームの中点(上アーム側IGBTのエミッタ電極と下アーム側のIGBTのコレクタ電極との接続部分)は、対応する回転電機200,202の対応する相の電機子巻線(固定子巻線)に電気的に接続されている。

0026

駆動回路652,656は、対応するインバータ装置610,620を制御するための駆動部を構成しており、制御回路648から出力された制御信号に基づいて、IGBT21を駆動させるための駆動信号を発生する。それぞれの駆動回路652,656で発生した駆動信号は、対応するパワーモジュール610,620の各パワー半導体素子ゲートにそれぞれ出力される。駆動回路652,656には、各相の各上下アームのゲートに供給する駆動信号を発生する集積回路がそれぞれ6個設けられており、6個の集積回路を1ブロックとして構成されている。

0027

制御回路648は各インバータ装置610,620の制御部を構成しており、複数のスイッチング用パワー半導体素子を動作(オンオフ)させるための制御信号(制御値)を演算するマイクロコンピュータによって構成されている。制御回路648には、上位制御装置からのトルク指令信号トルク指令値)、電流センサ660,662のセンサ出力、回転電機200,202に搭載された回転センサのセンサ出力が入力される。制御回路648はそれらの入力信号に基づいて制御値を演算し、駆動回路652,656にスイッチングタイミングを制御するための制御信号を出力する。

0028

コネクタ基板642に実装された送受信回路644は、電力変換装置600と外部の制御装置との間を電気的に接続するためのもので、図1の通信回線174を介して他の装置と情報の送受信を行う。コンデンサモジュール630は、IGBT21のスイッチング動作によって生じる直流電圧の変動を抑制するための平滑回路を構成するもので、第1のパワーモジュール610や第2のパワーモジュール620における直流側端子に電気的に並列に接続されている。

0029

図3は、図1の回転電機200のr−Z断面図を示す。なお、回転電機200と回転電機202とはほぼ同じ構造を有しており、以下では回転電機200の構造を代表例として説明する。ただし、以下に示す構造は回転電機200,202の双方に採用されている必要はなく、一方だけに採用されていても良い。

0030

ハウジング212の内部には固定子230が保持されており、固定子230は固定子コア232と固定子巻線238とを備えている。固定子コア232の内周側には、回転子280が空隙222を介して回転可能に保持されている。回転子280は、シャフト218に固定された回転子コア282と、永久磁石284と、非磁性体のあて板226とを備えている。ハウジング212は軸受216が設けられた一対のエンドブラケット214を有しており、シャフト218はこれらの軸受216により回転自在に保持されている。

0031

シャフト218には、回転子280の極の位置や回転速度を検出するレゾルバ224が設けられている。このレゾルバ224からの出力は、図2に示した制御回路648に取り込まれる。制御回路648は、取り込まれた出力に基づいて制御信号を駆動回路652に出力する。駆動回路652は、その制御信号に基づく駆動信号をパワーモジュール610に出力する。パワーモジュール610は、制御信号に基づきスイッチング動作を行い、バッテリ180から供給される直流電力を3相交流電力に変換する。この3相交流電力は図3に示した固定子巻線238に供給され、回転磁界が固定子230に発生する。3相交流電流周波数はレゾルバ224の出力値に基づいて制御され、3相交流電流の回転子280に対する位相も同じくレゾルバ224の出力値に基づいて制御される。

0032

図4は固定子230および回転子280のr−θ断面を示す図であり、図3のA−A断面図を示したものである。なお、図4ではハウジング212、シャフト218および固定子巻線238の記載を省略した。固定子コア232の内周側には、多数のスロット237とティース236とが全周に渡って均等に配置されている。図4では、スロットおよびティースの全てに符号を付すことはせず、代表して一部のティースとスロットにのみに符号を付した。スロット237内にはスロット絶縁材(図示省略)が設けられ、図3の固定子巻線238を構成するU相、V相、W相の複数の相巻線が装着されている。本実施形態では、毎極毎相スロット数が2であるため、スロット237は等間隔に72個形成されている。この毎極毎相スロット数とは、各スロット237のU相、V相、W相がθ方向にU相、U相、V相、V相、W相、W相、・・・と2つずつ並ぶように相を配置することを意味し、1極のU相、V相、W相で6つのスロット237を使うことになる。本実施形態では、後述する永久磁石284がθ方向に12個並ぶ12極であるため、固定子コア232のスロット237の数は6×12の72個となっている。

0033

回転子コア282の外周近傍には、矩形磁石を挿入するための複数の穴283がθ方向に沿って等間隔に12個配設されている。各穴283はz方向に沿って形成されており、その穴283には永久磁石284がそれぞれ埋め込まれ、接着剤などで固定されている。穴283のθ方向の幅は、永久磁石284(284a,284b)のθ方向の幅よりも大きく設定されており、永久磁石284の両側の穴空間287は磁気的空隙として機能する。この穴空間287は接着剤を埋め込んでも良いし,成型用樹脂で永久磁石284と一体に固めても良い。永久磁石284は回転子280の界磁極として作用し、本実施形態では12極構成となっている。

0034

永久磁石284の磁化方向は径方向を向いており、界磁極毎に磁化方向の向きが反転している。すなわち、永久磁石284aの固定子側面がN極、軸側の面がS極であったとすれば、隣の永久磁石284bの固定子側面はS極、軸側の面はN極となっている。そして、これらの永久磁石284a,284bがθ方向に交互に配置されている。

0035

永久磁石284は、磁化した後に穴283に挿入しても良いし、回転子コア282の穴283に挿入した後に強力な磁界を与えて磁化するようにしても良い。ただし、磁化後の永久磁石284は強力な磁石なので、回転子280に永久磁石284を固定する前に磁石を着磁すると、永久磁石284の固定時に回転子コア282との間に強力な吸引力が生じて組み付け作業の妨げとなる。また、永久磁石284の強力な吸引力により、永久磁石284に鉄粉などのごみが付着するおそれがある。そのため、回転電機の生産性を考慮した場合、永久磁石284を回転子コア282に挿入した後に磁化するのが好ましい。

0036

なお、永久磁石284には、ネオジウム系,サマリウム系の焼結磁石フェライト磁石,ネオジウム系のボンド磁石などを用いることができる。永久磁石284の残留磁束密度は0.4〜1.4T程度である。

0037

3相交流電流を固定子巻線238に流すことにより回転磁界が固定子230に発生すると、この回転磁界が回転子280の永久磁石284a,284bに作用してトルクが生じる。このトルクは、永久磁石284から出される磁束のうち各相巻線鎖交する成分と、各相巻線に流れる交流電流の鎖交磁束に直交する成分の積で表される。ここで、交流電流は正弦波状になるように制御されているので、鎖交磁束の基本波成分と交流電流の基本波成分の積がトルクの時間平均成分となり、鎖交磁束の高調波成分と交流電流の基本波成分の積がトルクの高調波成分であるトルクリプルとなる。つまり、トルクリプルを低減するには、鎖交磁束の高調波成分を低減すればよい。言い換えれば、鎖交磁束と回転子の回転する角速度の積が誘起電圧であるから、鎖交磁束の高調波成分を低減することは、誘起電圧の高調波成分を低減することに等しい。

0038

図5は固定子230の斜視図である。本実施形態では、固定子コア232に複数の略U字形状のセグメントコイル243を用いて、セグメントコイル243を波状巻回波巻で固定子巻線238を形成している。固定子コア232の両端面には、セグメントコイル243の端末部を接続する接続側コイルエンド241と、セグメントコイル243のU字の底となる箇所によって形成される反接続側コイルエンド242が形成されている。本実施形態では、スロット237は72個なので、周方向に72個のセグメントコイル243が並ぶように挿入される。また周方向に72個挿入されたセグメントコイル243を1つの巻線群としたとき、本実施形態では固定子コア232の最内周から第1巻線群とした場合、第1巻線群242a、第2巻線群242b 、第3巻線群242c 、第4巻線群242dの4つ巻線群で構成されている。

0039

図6は固定子230の1スロットのr−Θ断面を拡大した概略図であり、固定子コア232とセグメントコイル243間に設けるスロット絶縁材は省略した簡略図となっている。図6のように、固定子コア232には、複数の層となるようにセグメントコイル243が配置されている。本実施形態では、r方向に内周側(図下部)から順にレイヤ1〜レイヤ8からなるように配置されている。反接続側コイルエンド242では4つの巻線群により構成されているが、第1巻線群242aはレイヤ1とレイヤ2、第2巻線群242bはレイヤ3とレイヤ4、第3巻線群242cはレイヤ5とレイヤ6、第4巻線群242dはレイヤ7と8レイヤに挿入されている 。本実施形態では断面が角型のセグメントコイルを用いているが、断面が丸型のセグメントコイルでも良い。

0040

図7は、固定子コア232に組み付けられているセグメントコイル243の1つを固定子コア内周側から見た図である。

0041

図6で示したr−Θ断面は、図7に示すスロット挿入部にあたる部分の断面図である。

0042

セグメントコイル243の略U字形状となっており、例えば第1巻線群242aではスロット挿入部244aがレイヤ1、スロット挿入部244bがレイヤ2に挿入されるような形状となっている。

0043

同様に第2巻線群242bではスロット挿入部244aがレイヤ3、スロット挿入部244bがレイヤ4、第3巻線群242cではスロット挿入部244aがレイヤ5、スロット挿入部244bがレイヤ6、第4巻線群242dではスロット挿入部244aがレイヤ7、スロット挿入部244bがレイヤ8に挿入され、奇数のレイヤにスロット挿入部244aが入り偶数のレイヤにスロット挿入部244bが入る。

0044

セグメントコイル243の反接続側コイルエンド部の略U字形状部において、固定子コア232の端面から一番離れているU字形状の底となる頂点では平面部250が設けられており、平面部250と奇数レイヤに入るスロット挿入部244aとの間にある中間部位は1種類の中間部位251で構成され、平面部250と偶数レイヤに入るスロット挿入部244bとの間にある中間部位は2種類の中間部位252、253で構成される。

0045

このような構成を取ることで、奇数レイヤと偶数レイヤの中間部位がともに1種類ずつしかないセグメントコイルよりも反接続側コイルエンドのZ方向高さを抑制することができる。

0046

図8(a)は、反接続側コイルエンド242を外周側から見た図であり、図8(b)は内周側から見た図である。反接続側コイルエンド242のz方向高さを抑制するために平面部250を設けて、平面部250と固定子コア232との間にある中間部位が偶数レイヤと奇数レイヤのいずれも1種類ずつとなると、点線255に示すように隣接するセグメントコイル243と干渉する。

0047

そのため、偶数レイヤに入るスロット挿入部244bとの間にある中間部位は2種類の中間部位252、253のうち、中間部位252は、中間部位252と固定子コア232の端面との角度を、中間部位251と固定子コア端面232の端面との角度より大きくとり、中間部位253は中間部位253と固定子コア232の端面との角度を、中間部位251と固定子コア端面232の端面との角度より小さくすることで、反接続側コイルエンド242のz方向高さを抑制しつつ隣接するセグメントコイル243との干渉を回避することができる。

0048

また、このような構成をとることで、セグメントコイル243が周方向に複数並んだとき、平面部250と偶数レイヤに入るスロット挿入部244bとの間にある2種類の中間部位252、253付近には空間254があり、隣接するセグメントコイル243の平面部250と奇数レイヤに入るスロット挿入部244aとの間にある1種類の中間部位251が見えるようになる。

0049

このように空間が設けられることで、例えば冷却方式の1つであるATF直接冷却を用いたときに、複数の巻線群からなる反接続側コイルエンドとした場合においても内周側に近い巻線群のセグメントコイルにもATFがかかりやすくなり、より冷却効果を高めることができる。奇数レイヤに入るスロット挿入部244aとの間にある中間部位も、偶数レイヤと同様に中間部位を2種類としてしまうと、空間254には隣接するセグメントコイル243が見えなくなり、ATFが貫通してしまうため、ATF直接冷却を用いる場合は奇数レイヤに入るスロット挿入部244aとの間にある中間部位は1種類の方が高い冷却効果を期待することができる。

0050

また、奇数レイヤに入るスロット挿入部244aとの間にある中間部位を2種類、偶数レイヤに入るスロット挿入部244bとの間にある中間部位を1種類とした場合、反接続側コイルエンド242の外周から見た図8(a)と内周から見た図8(b)とが入れ替わる形となる。そうなるとATFをかける外周側には空間254がなくなるため、本実施形態の構成よりも反接続側コイルエンド内部までATFがかかりにくくなり、冷却効果が低くなる。よって、本実施形態のように、奇数レイヤに入るスロット挿入部244aとの間にある1種類の中間部位251を設け、偶数レイヤに入るスロット挿入部244bとの間にある2種類の中間部位252、253を設けることで反接続側コイルエンド高さを抑制するだけでなく、冷却効果を高める効果も期待することができる。

0051

なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

0052

21…パワー半導体又はIGBT、38…ダイオード、100…車両、110…前輪、120…エンジン、124…エンジン制御装置、130…変速機、134…変速機制御装置、160…デファレンシャルギア、170…総合制御装置、174…通信回線、180…バッテリ、184…バッテリ制御装置、200…第一回転電機、202…第二回転電機、212…ハウジング、214…エンドブラケット、216…軸受、218…シャフト、222…空隙、224…レゾルバ、226…あて板、230…固定子、232…固定子コア、236…ティース、237…スロット、238…固定子巻線、241…接続側コイルエンド、242…反接続側コイルエンド、242a…第1巻線群、242b…第2巻線群、242c…第3巻線群、242d…第4巻線群、243…セグメントコイル、244a…スロット挿入部、244b…スロット挿入部、250…平面部、251…中間部位、252…中間部位、253…中間部位、280…回転子、282…回転子コア、283…磁石挿入穴、284…永久磁石、284a:永久磁石(N極)、284b:永久磁石(S極)、287:磁石の両側の穴空間、600…電力変換装置、610…第1インバータ装置のパワーモジュール、620…第2インバータ装置のパワーモジュール、630…コンデンサモジュール、642…コネクタ基板、644…送受信回路、646…制御回路基板、648…制御回路、650…駆動回路基板、652…第1の駆動回路、654…駆動回路基板、656…第2の駆動回路、660…第一回転電機の電流センサ、662…第二回転電機の電流センサ

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