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技術 無線チャネル割当方法、無線通信システムおよび無線チャネル割当装置

出願人 日本電信電話株式会社学校法人工学院大学
発明者 中平勝也村山大輔中川匡夫杉山隆利
出願日 2016年4月5日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2016-076083
公開日 2017年10月12日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-188778
状態 特許登録済
技術分野 移動無線通信システム
主要キーワード 所要信号 ノード局 データ伝送回線 空き周波数帯域 波形等価処理 電力加算 回線要求 セルラ網
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この項目の情報は公開日時点(2017年10月12日)のものです。
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図面 (10)

課題

従来、無線通信システム周波数利用効率を向上し、システム帯域残留帯域が無い場合、無線チャネル割り当てることができないという問題があった。

解決手段

複数のユーザ局通信中継するノード局を介してユーザ局の通信に用いる無線チャネルの割り当てを行う無線チャネル割当装置を有する無線通信システムにおける無線チャネル割当方法であって、無線チャネル割当装置は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域受局とし、帯域譲受局に周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みのユーザ局のうちから決定し、帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域創出し、空き周波数帯域を帯域譲受局に割り当てることを特徴とする。

概要

背景

近年、セルラ基地局衛星局などのノード局を介して複数のユーザ局通信を行う無線通信システムが利用されている。このような無線通信システムでは、複数のユーザ局が通信に用いる無線チャネルの総周波数帯域は、ノード局が利用可能な最大帯域(以下、システム帯域と称す)以下に制約される。そこで、システム帯域を有効に利用するために、ユーザ局の通信速度に必要な周波数帯域を通信開始時にユーザ局に割り当てる方法(デマンドアサイン型無線チャネル割当方法)が考えられている。この方法では、変復調方式(QPSKなど)と誤り訂正符号化方式(LDPC 3/4など)とが全ユーザ局に対して一律に設定され、無線チャネルの周波数帯域が固定される。
一方、通信に使用される変復調方式と誤り訂正符号化方式との組み合わせにより、無線チャネルの周波数利用効率が決まることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。ここで、無線チャネルの周波数利用効率(周波数帯域あたりの伝送速度)をη、伝送速度をRとして、伝送速度Rを実現するためにユーザ局に割り当てる必要がある無線チャネルの周波数帯域Wは、式(1)で表される。

そして、あるユーザ局が通信を開始する時、システム帯域において他のユーザ局に割り当てられていない空き周波数帯域(以下、残留帯域と称す)を用いて、式(1)により算出される周波数帯域が無線チャネルとして割り当てられる。ところが、システム帯域に残留帯域が無い場合、通信を開始しようとしているユーザ局に対する無線チャネルの割り当ては失敗する。

図9は、従来の無線チャネルの割り当て方法の一例を示す。なお、図9は、ユーザ局A,B,Cの3台のユーザ局の例を示し、OFFは通信していない状態、ONは通信開始または通信中の状態、をそれぞれ示す。図9において、イベント1では、全ユーザ局(ユーザ局A,B,C)が通信していないので、残留帯域はシステム帯域と等しい。イベント2では、ユーザ局Aが通信を開始するため、残留帯域の範囲内で無線チャネルの割り当てに成功する。さらに、イベント3では、ユーザ局Bが通信を開始し、通信中のユーザ局Aの通信帯域を除く残留帯域の範囲内で無線チャネルの割り当てに成功する。しかし、イベント4では、ユーザ局Cが通信を開始するための無線チャネルに必要な残留帯域が無いため、無線チャネルの割り当てに失敗する。ここで、イベント3以降において、システム帯域は、各無線チャネルにより最大限に利用されており、システム全体の周波数利用効率ηsys(システム帯域あたりの総伝送速度)は最大値(ηsys=η)となる。

一方、送信側で送信信号スペクトラムの一部を削除して送信し、受信側でスペクトラムの一部が削除された受信信号に対して、復調処理誤り訂正処理および波形等価処理などのスペクトラム復元処理を繰り返して、受信信号のスペクトラムを削除する前のスペトラム復元することにより、正常な受信を可能にするスペクトラム削除伝送の技術が知られている(例えば、非特許文献2参照)。

概要

従来、無線通信システムの周波数利用効率を向上し、システム帯域に残留帯域が無い場合、無線チャネルを割り当てることができないという問題があった。 複数のユーザ局の通信を中継するノード局を介してユーザ局の通信に用いる無線チャネルの割り当てを行う無線チャネル割当装置を有する無線通信システムにおける無線チャネル割当方法であって、無線チャネル割当装置は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域が不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域受局とし、帯域譲受局に周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みのユーザ局のうちから決定し、帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域を創出し、空き周波数帯域を帯域譲受局に割り当てることを特徴とする。

目的

本発明の目的は、無線通信システムの周波数利用効率を向上し、システム帯域に残留帯域が無い場合でも無線チャネルの割り当てが可能な無線チャネル割当方法、無線通信システムおよび無線チャネル割当装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数のユーザ局通信中継するノード局を介して前記ユーザ局の通信に用いる無線チャネル割り当てを行う無線チャネル割当装置を有する無線通信システムにおける無線チャネル割当方法であって、前記無線チャネル割当装置は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域受局とし、前記帯域譲受局に前記周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みの前記ユーザ局のうちから決定し、前記帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域創出し、前記空き周波数帯域を前記帯域譲受局に割り当てることを特徴とする無線チャネル割当方法。

請求項2

請求項1に記載の無線チャネル割当方法において、前記帯域譲渡局は、無線チャネルの周波数帯域の一部を削除して空き周波数帯域を創出するときに、周波数帯域を削除した後の無線チャネルの送信電力の変更、削除した周波数帯域を復元する復元処理回数の変更、無線チャネルの伝送方式の変更、の少なくとも1つを実行することを特徴とする無線チャネル割当方法。

請求項3

請求項1または2に記載の無線チャネル割当方法において、前記無線チャネル割当装置は、前記空き周波数帯域が前記帯域譲受局に必要な無線チャネルの周波数帯域に満たない場合、前記空き周波数帯域内に収まるように、前記帯域譲受局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させることを特徴とする無線チャネル割当方法。

請求項4

複数のユーザ局の通信を中継するノード局を介して前記ユーザ局の通信に用いる無線チャネルの割り当てを行う無線チャネル割当装置を有する無線通信システムにおいて、前記無線チャネル割当装置は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域が不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域譲受局とし、前記帯域譲受局に前記周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みの前記ユーザ局のうちから決定し、前記帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域を創出し、前記空き周波数帯域を前記帯域譲受局に割り当てることを特徴とする無線通信システム。

請求項5

請求項4に記載の無線通信システムにおいて、前記帯域譲渡局は、無線チャネルの周波数帯域の一部を削除して空き周波数帯域を創出するときに、周波数帯域を削除した後の無線チャネルの送信電力の変更、削除した周波数帯域を復元する復元処理の回数の変更、無線チャネルの伝送方式の変更、の少なくとも1つを実行することを特徴とする無線通信システム。

請求項6

請求項4または5に記載の無線通信システムにおいて、前記無線チャネル割当装置は、前記空き周波数帯域が前記帯域譲受局に必要な無線チャネルの周波数帯域に満たない場合、前記空き周波数帯域内に収まるように、前記帯域譲受局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させることを特徴とする無線通信システム。

請求項7

複数のユーザ局の通信を中継するノード局を介して前記ユーザ局の通信に用いる無線チャネルの割り当てを行う無線チャネル割当装置において、前記複数のユーザ局毎の無線チャネルの情報を管理する回線管理DBと、前記回線管理DBが管理する前記複数のユーザ局毎の無線チャネルの情報に基づいて、新たなユーザ局に対して無線チャネルを割り当てる処理を行うチャネル割当部とを有し、前記チャネル割当部は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域が不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域譲受局とし、前記帯域譲受局に前記周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みの前記ユーザ局のうちから決定し、前記帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域を創出し、前記空き周波数帯域を前記帯域譲受局に割り当てることを特徴とする無線チャネル割当装置。

請求項8

請求項7に記載の無線チャネル割当装置において、前記帯域譲渡局は、無線チャネルの周波数帯域の一部を削除して空き周波数帯域を創出するときに、周波数帯域を削除した後の無線チャネルの送信電力の変更、削除した周波数帯域を復元する復元処理の回数の変更、無線チャネルの伝送方式を変更、の少なくとも1つを実行することを特徴とする無線チャネル割当装置。

技術分野

0001

本発明は、無線通信システムで使用する周波数帯域を有効利用するための無線チャネル割当方法に関する。

背景技術

0002

近年、セルラ基地局衛星局などのノード局を介して複数のユーザ局通信を行う無線通信システムが利用されている。このような無線通信システムでは、複数のユーザ局が通信に用いる無線チャネルの総周波数帯域は、ノード局が利用可能な最大帯域(以下、システム帯域と称す)以下に制約される。そこで、システム帯域を有効に利用するために、ユーザ局の通信速度に必要な周波数帯域を通信開始時にユーザ局に割り当てる方法(デマンドアサイン型無線チャネル割当方法)が考えられている。この方法では、変復調方式(QPSKなど)と誤り訂正符号化方式(LDPC 3/4など)とが全ユーザ局に対して一律に設定され、無線チャネルの周波数帯域が固定される。
一方、通信に使用される変復調方式と誤り訂正符号化方式との組み合わせにより、無線チャネルの周波数利用効率が決まることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。ここで、無線チャネルの周波数利用効率(周波数帯域あたりの伝送速度)をη、伝送速度をRとして、伝送速度Rを実現するためにユーザ局に割り当てる必要がある無線チャネルの周波数帯域Wは、式(1)で表される。

0003

そして、あるユーザ局が通信を開始する時、システム帯域において他のユーザ局に割り当てられていない空き周波数帯域(以下、残留帯域と称す)を用いて、式(1)により算出される周波数帯域が無線チャネルとして割り当てられる。ところが、システム帯域に残留帯域が無い場合、通信を開始しようとしているユーザ局に対する無線チャネルの割り当ては失敗する。

0004

図9は、従来の無線チャネルの割り当て方法の一例を示す。なお、図9は、ユーザ局A,B,Cの3台のユーザ局の例を示し、OFFは通信していない状態、ONは通信開始または通信中の状態、をそれぞれ示す。図9において、イベント1では、全ユーザ局(ユーザ局A,B,C)が通信していないので、残留帯域はシステム帯域と等しい。イベント2では、ユーザ局Aが通信を開始するため、残留帯域の範囲内で無線チャネルの割り当てに成功する。さらに、イベント3では、ユーザ局Bが通信を開始し、通信中のユーザ局Aの通信帯域を除く残留帯域の範囲内で無線チャネルの割り当てに成功する。しかし、イベント4では、ユーザ局Cが通信を開始するための無線チャネルに必要な残留帯域が無いため、無線チャネルの割り当てに失敗する。ここで、イベント3以降において、システム帯域は、各無線チャネルにより最大限に利用されており、システム全体の周波数利用効率ηsys(システム帯域あたりの総伝送速度)は最大値(ηsys=η)となる。

0005

一方、送信側で送信信号スペクトラムの一部を削除して送信し、受信側でスペクトラムの一部が削除された受信信号に対して、復調処理誤り訂正処理および波形等価処理などのスペクトラム復元処理を繰り返して、受信信号のスペクトラムを削除する前のスペトラム復元することにより、正常な受信を可能にするスペクトラム削除伝送の技術が知られている(例えば、非特許文献2参照)。

先行技術

0006

自治体衛星通信機構(LASCOM):“IP型データ伝送回線LASCOMSTD-303”.
J. Mashino and T. Sugiyama:“A sub-spectrum suppressed transmission scheme for highly efficient satellite communications”,IEEE Vehicular Technology Conference Fall,VTC Fall, Anchorage, Alaska, pp. 1-5 (2011).

発明が解決しようとする課題

0007

従来技術では、システム帯域が各無線チャネルによって最大限に利用されている場合、それ以上の周波数利用効率の向上は望めないという問題がある。また、システム帯域に残留帯域が無い場合、新たなユーザ局が通信を開始することができないという問題が生じる。

0008

上記課題に鑑み、本発明の目的は、無線通信システムの周波数利用効率を向上し、システム帯域に残留帯域が無い場合でも無線チャネルの割り当てが可能な無線チャネル割当方法、無線通信システムおよび無線チャネル割当装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

第1の発明は、複数のユーザ局の通信を中継するノード局を介してユーザ局の通信に用いる無線チャネルの割り当てを行う無線チャネル割当装置を有する無線通信システムにおける無線チャネル割当方法であって、無線チャネル割当装置は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域が不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域受局とし、帯域譲受局に周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みのユーザ局のうちから決定し、帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域を創出し、空き周波数帯域を帯域譲受局に割り当てることを特徴とする。

0010

第2の発明では、第1の発明に記載の無線チャネル割当方法において、帯域譲渡局は、無線チャネルの周波数帯域の一部を削除して空き周波数帯域を創出するときに、周波数帯域を削除した後の無線チャネルの送信電力の変更、削除した周波数帯域を復元する復元処理の回数の変更、無線チャネルの伝送方式の変更、の少なくとも1つを実行することを特徴とする。

0011

第3の発明では、第1または第2の発明に記載の無線チャネル割当方法において、無線チャネル割当装置は、空き周波数帯域が帯域譲受局に必要な無線チャネルの周波数帯域に満たない場合、空き周波数帯域内に収まるように、帯域譲受局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させることを特徴とする。

0012

第4の発明は、複数のユーザ局の通信を中継するノード局を介してユーザ局の通信に用いる無線チャネルの割り当てを行う無線チャネル割当装置を有する無線通信システムにおいて、無線チャネル割当装置は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域が不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域譲受局とし、帯域譲受局に周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みのユーザ局のうちから決定し、帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域を創出し、空き周波数帯域を帯域譲受局に割り当てることを特徴とする。

0013

第5の発明では、第4の発明に記載の無線通信システムにおいて、帯域譲渡局は、無線チャネルの周波数帯域の一部を削除して空き周波数帯域を創出するときに、周波数帯域を削除した後の無線チャネルの送信電力の変更、削除した周波数帯域を復元する復元処理の
回数の変更、無線チャネルの伝送方式の変更、の少なくとも1つを実行することを特徴とする。

0014

第6の発明では、第4または第5の発明に記載の無線チャネル割当装置において、無線チャネル割当装置は、空き周波数帯域が帯域譲受局に必要な無線チャネルの周波数帯域に満たない場合、空き周波数帯域内に収まるように、帯域譲受局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させることを特徴とする。

0015

第7の発明では、複数のユーザ局の通信を中継するノード局を介してユーザ局の通信に用いる無線チャネルの割り当てを行う無線チャネル割当装置において、複数のユーザ局毎の無線チャネルの情報を管理する回線管理DBと、回線管理DBが管理する複数のユーザ局毎の無線チャネルの情報に基づいて、新たなユーザ局に対して無線チャネルを割り当てる処理を行うチャネル割当部とを有し、チャネル割当部は、無線チャネルを割り当てるための周波数帯域が不足している場合、新たに無線チャネルの割り当てを要求するユーザ局を帯域譲受局とし、帯域譲受局に周波数帯域を譲渡する帯域譲渡局を既に無線チャネルを割り当て済みのユーザ局のうちから決定し、帯域譲渡局に無線チャネルの周波数帯域の一部を削除させて空き周波数帯域を創出し、空き周波数帯域を帯域譲受局に割り当てることを特徴とする。

0016

第8の発明では、第7の発明に記載の無線チャネル割当装置において、帯域譲渡局は、無線チャネルの周波数帯域の一部を削除して空き周波数帯域を創出するときに、周波数帯域を削除した後の無線チャネルの送信電力の変更、削除した周波数帯域を復元する復元処理の回数の変更、無線チャネルの伝送方式を変更、の少なくとも1つを実行することを特徴とする。

発明の効果

0017

本発明に係る無線チャネル割当方法、無線通信システムおよび無線チャネル割当装置は、ユーザ局に割り当て済みの無線チャネルの周波数帯域の一部を他のユーザ局の無線チャネルとして譲渡することにより、無線通信システムの周波数利用効率を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0018

本実施形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。
本実施形態に係る無線通信システムをセルラ網または衛星通信網に適用する例を示す図である。
本実施形態に係る無線通信システムにおけるユーザ局とノード局との間で通信される情報の一例を示す図である。
スペクトラム削除伝送の一例を示す図である。
スペクトラム削除率と信号品質との関係の一例を示す図である。
本実施形態に係る無線通信システムにおける無線チャネルの割り当て例を示す図である。
無線チャネルの割当処理の一例を示す図である。
ユーザ局数の増加と周波数利用効率の一例を示す図である。
従来の無線チャネルの割り当て方法の一例を示す図である。

実施例

0019

以下、図面を参照して本発明に係る無線チャネル割当方法、無線通信システムおよび無線チャネル割当装置の実施形態について説明する。

0020

図1は、本実施形態に係る無線通信システム100の一例を示す。無線通信システム1
00は、ユーザ局101、ノード局102および無線チャネル割当装置103を有する。(ユーザ局101)
先ず、ユーザ局101の構成について説明する。ユーザ局101は、データ入出力部201、チャネル要求部202、アクセス制御部203、変復調部204、スペクトラム削除伝送部205、送受信部206およびアンテナ部207を有する。

0021

データ入出力部201は、ユーザ局101が送受信するデータやユーザ局101の外部に接続される通信装置(不図示)が送受信するデータを後述のアクセス制御部203との間で入出力する。

0022

チャネル要求部202は、ユーザ局101が通信を開始するときに、アクセス制御部203にチャネル割当要求を出力する。

0023

アクセス制御部203は、ユーザ局101全体の通信を制御する。なお、図1において、アクセス制御部203が他のブロックを制御するための信号線は省略されているが、アクセス制御部203は、後述の変復調部204、スペクトラム削除伝送部205および送受信部206などユーザ局101全体の通信を制御する。例えば、アクセス制御部203は、チャネル要求部202が出力するチャネル割当要求にユーザ局IDを付加した回線要求信号を、変復調部204、スペクトラム削除伝送部205、送受信部206およびアンテナ部207を介して、ノード局102に送信する。また、アクセス制御部203は、データ入出力部201から入力するデータに送信先のユーザ局101のIDを付加した信号を変復調部204、スペクトラム削除伝送部205、送受信部206およびアンテナ部207を介してノード局102に送信する。このとき、無線チャネル割当装置103から受け取った無線チャネル情報に基づいてスペクトラムの削減を行う場合、アクセス制御部203は、スペクトラム削除伝送部205に送信信号のスペクトラムの一部を削除する指示を出す。ここで、受信時のスペクトラム復元は、変復調部204が誤り訂正処理や波形等化処理などを繰り返して、スペクトラム削除によるデータ誤り訂正することにより実質的に達成される。また、アクセス制御部203は、後述する送受信部206にアンテナ部207から送信する信号の送信電力を制御する。このように、アクセス制御部203は、ノード局102を介して無線チャネル割当装置103から受け取る無線チャネル情報に基づいて、変復調部204、スペクトラム削除伝送部205および送受信部206などの動作を制御する。ここで、以降で説明する無線チャネル情報は、例えば、変調方式および符号化レートなどの伝送方式、周波数帯域、スペクトラム削除の有無、誤り訂正処理回数、送信電力などの通信に必要な情報の少なくとも1つを含む。

0024

変復調部204は、アクセス制御部203から指示される無線チャネル情報(変調方式や符号化レートなど)に基づいて、アクセス制御部203が出力する信号の変調またはスペクトラム削除伝送部205が出力する信号の復調を行う。また、変復調部204は、アクセス制御部203からスペクトラム復元が指示された場合、スペクトラム削除伝送部205を介して送受信部206が出力する受信信号のスペクトラムを復元して復調したデータをアクセス制御部203に出力する。なお、変復調部204は、アクセス制御部203からスペクトラム復元が指示されていない場合、スペクトラム削除伝送部205を介して送受信部206が出力する受信信号をそのまま復調してアクセス制御部203に出力する。ここで、変復調部204がアクセス制御部203の指示に基づいて実行するスペクトラム復元処理は、例えば、予め設定された回数の誤り訂正処理や波形等化処理などに相当する。

0025

スペクトラム削除伝送部205は、アクセス制御部203からスペクトラム削除が指示された場合、変復調部204が出力する送信信号のスペクトラムの一部を削除して、送受信部206に出力する。なお、スペクトラム削除伝送部205は、アクセス制御部203
からスペクトラム削除が指示されていない場合、変復調部204が出力する送信信号をそのまま送受信部206に出力する。また、受信時において、スペクトラム削除伝送部205は、送受信部206から受け取る受信信号を変復調部204にそのまま出力する。

0026

送受信部206は、ノード局102に信号を送信する場合、スペクトラム削除伝送部205から入力する送信信号を高周波信号アップコンバートしてアンテナ部207に出力し、ノード局102から信号を受信する場合、アンテナ部207から入力する高周波信号をダウンコンバートした受信信号をスペクトラム削除伝送部205に出力する。なお、送受信部206は、アクセス制御部203から指示された送信電力になるように送信アンプゲインを調整し、アンテナ部207から送信する。

0027

アンテナ部207は、送受信部206から出力される高周波信号を電磁波に変換してノード局102に送信する。或いは、アンテナ部207は、ノード局102から受信する電磁波を高周波信号に変換して送受信部206に出力する。

0028

ここで、図1に示したユーザ局101では、変復調部204を独立したブロックとして設けたが、変復調部204は、スペクトラム削除伝送部205またはアクセス制御部203と一体化されてもよい。
(ノード局102)
次に、ノード局102の構成について説明する。ノード局102は、アンテナ部301、送受信部302、スペクトラム削除伝送部303、変復調部304、アクセス制御部305およびデータ入出力部306を有する。

0029

アンテナ部301は、送受信部302から出力される高周波信号を電磁波に変換してユーザ局101に送信する。或いは、アンテナ部301は、ユーザ局101から受信する電磁波を高周波信号に変換して送受信部302に出力する。

0030

送受信部302は、ユーザ局101に信号を送信する場合、スペクトラム削除伝送部303から入力する送信信号を高周波信号にアップコンバートしてアンテナ部301に出力し、ユーザ局101から信号を受信する場合、アンテナ部301から入力する高周波信号をダウンコンバートした受信信号をスペクトラム削除伝送部303に出力する。なお、送受信部302は、アクセス制御部305から指示された送信電力になるように送信アンプのゲインを調整し、アンテナ部301から送信する。

0031

スペクトラム削除伝送部303は、アクセス制御部305からスペクトラム削除が指示された場合、変復調部304が出力する送信信号のスペクトラムの一部を削除して、送受信部302に出力する。なお、スペクトラム削除伝送部303は、アクセス制御部305からスペクトラム削除が指示されていない場合、変復調部304が出力する送信信号をそのまま送受信部302に出力する。また、受信時において、スペクトラム削除伝送部303は、送受信部302から受け取る受信信号を変復調部304にそのまま出力する。

0032

変復調部304は、アクセス制御部305から指示される無線チャネル情報(変調方式や符号化レートなど)に基づいて、アクセス制御部305が出力する信号の変調またはスペクトラム削除伝送部303が出力する信号の復調を行う。また、変復調部304は、アクセス制御部305からスペクトラム復元が指示された場合、スペクトラム削除伝送部303を介して送受信部302が出力する受信信号のスペクトラムを復元して復調したデータをアクセス制御部305に出力する。なお、変復調部304は、アクセス制御部305からスペクトラム復元が指示されていない場合、スペクトラム削除伝送部303を介して送受信部302が出力する受信信号をそのまま復調してアクセス制御部305に出力する。ここで、変復調部304がアクセス制御部305の指示に基づいて実行するスペクト
ム復元処理は、変復調部204と同様に、予め設定された回数の誤り訂正処理や波形等化処理などに相当する。

0033

アクセス制御部305は、ノード局102の通信動作を制御する。なお、図1において、ユーザ局101のアクセス制御部203と同様に、アクセス制御部305が他のブロックを制御するための信号線は省略されているが、アクセス制御部305は、変復調部304、スペクトラム削除伝送部303および送受信部302などノード局102全体の通信を制御する。例えば、アクセス制御部305は、アンテナ部301および送受信部302を介してユーザ局101から回線要求信号を受信した場合、当該回線要求信号に含まれるユーザ局IDを取り出して、無線チャネル割当装置103のチャネル割当処理部401に通知する。そして、アクセス制御部305は、チャネル割当処理部401により決定された無線チャネル情報にユーザ局IDを付加した回線要求信号を、変復調部304、スペクトラム削除伝送部303、送受信部302およびアンテナ部301を介してユーザ局101に送信する。なお、チャネル割当処理部401が行う無線チャネル情報の決定方法については後述する。また、アクセス制御部305は、データ入出力部306から入力するデータに送信先のユーザ局101のIDを付加した信号を、変復調部304、スペクトラム削除伝送部303、送受信部302およびアンテナ部301を介してユーザ局101に送信する。このとき、アクセス制御部305は、無線チャネル割当装置103からスペクトラムの削減を指示されている場合、スペクトラム削除伝送部303に送信信号のスペクトラムの一部を削除するように指示する。ここで、受信時のスペクトラム復元は、変復調部304が誤り訂正処理や波形等化処理などを繰り返して、スペクトラム削除によるデータ誤りを訂正することにより実質的に達成される。また、アクセス制御部305は、送受信部302にアンテナ部301から送信する信号の送信電力を制御する。このように、アクセス制御部305は、無線チャネル割当装置103から受け取る無線チャネル情報に基づいて、変復調部304、スペクトラム削除伝送部303および送受信部302などの動作を制御する。

0034

データ入出力部306は、ノード局102が送受信するデータやノード局102の外部に接続される通信装置(不図示)が送受信するデータをアクセス制御部305との間で入出力する。なお、アクセス制御部305は、ユーザ局101から受信する無線チャネルの割り当てに関連する制御データを無線チャネル割当装置103に出力し、それ以外のユーザデータをデータ入出力部306に出力する。

0035

ここで、図1に示したノード局102では、変復調部304を独立したブロックとして設けたが、変復調部304は、スペクトラム削除伝送部303またはアクセス制御部305に含めてもよい。
(無線チャネル割当装置103)
次に、無線チャネル割当装置103の構成について説明する。無線チャネル割当装置103は、チャネル割当処理部401および回線管理DB(Data Base)402を有する。なお、無線チャネル割当装置103は、ノード局102に含まれていてもよいし、別の装置であってもよい。

0036

チャネル割当処理部401は、CPU(Central Processing Unit)で実行されるチャネル割当プログラムに従って動作する。チャネル割当処理部401は、ノード局102を経由してユーザ局101から回線要求信号(チャネル割当要求)を受信した場合、後述する無線チャネルの割当方法により、無線チャネル情報を決定し、決定した無線チャネル情報をノード局102を経由してユーザ局101に送信すると共に、回線管理DB402の内容をアップデートする。

0037

回線管理DB402には、無線通信システム100で使用される複数のユーザ局101
について、ID毎の無線チャネル情報と無線チャネルを割り当て済みであるか否かの情報が格納されている。これにより、アクセス制御部305は、ノード局102がユーザ局101から受信する回線要求信号のユーザ局101のIDを抽出し、回線管理DB402を参照して当該IDのユーザ局101の無線チャネル情報を確認する。そして、アクセス制御部305は、当該ユーザ局101の無線チャネル情報から変調方式、符号化レートなどの伝送方式、周波数帯域、スペクトラム削除の有無、誤り訂正処理回数、送信電力などの情報を取得し、無線チャネル情報に対応する周波数帯域での送受信やスペクトラム削除、或いは、スペクトラム復元などをユーザ局101やノード局102に指示する。
(無線通信システム100の実用例)
図2は、本実施形態に係る無線通信システム100をセルラ網または衛星通信網に適用する例を示す。

0038

図2(a)は、セルラ網100aの一例を示す。なお、図2(a)において、図1同符号のブロックは図1と同一または同様の機能を有する。図2(a)では、図1に示したノード局102としてセルラ基地局102aが用いられる。そして、ユーザ局101A、ユーザ局101Bおよびユーザ局101Cの3台のユーザ局101がセルラ基地局102aに接続される。また、セルラ基地局102aは、図1で説明した無線チャネル割当装置103に接続され、各ユーザ局101の管理や制御が行われる。ここで、ユーザ局101A、ユーザ局101Bおよびユーザ局101Cに共通の事項を説明する場合は、符号末尾アルファベットを省略してユーザ局101と表記する。また、図2(a)において、点線矢印は制御用チャネルでの通信を示し、実線矢印は無線チャネルでの通信を示す。そして、ユーザ局101A、ユーザ局101Bおよびユーザ局101Cは、それぞれセルラ基地局102aとの間で無線チャネルと制御用チャネルとを用いて通信を行うことができる。なお、制御用チャネルは、回線要求信号や伝送パラメータなどの無線チャネル情報を送受信するための予め決められた通信チャネルである。また、無線チャネルは、ユーザデータを送受信するための通信チャネルで、通信を開始するときに割り当てられ、通信が終了すると解放される。

0039

図2(b)は、衛星通信網100bの一例を示す。なお、図2(b)において、図1と同符号のブロックは図1と同一または同様の機能を有する。図2(b)では、図1に示したノード局102として通信衛星102bが用いられる。そして、ユーザ局101A、ユーザ局101Bおよびユーザ局101Cの3台のユーザ局101が通信衛星102bに接続される。また、通信衛星102bは、図1で説明した無線チャネル割当装置103に接続され、各ユーザ局101の管理や制御が行われる。また、図2(b)においても、図2(a)と同様に、点線矢印は制御用チャネルでの通信を示し、実線矢印は無線チャネルでの通信を示す。そして、ユーザ局101A、ユーザ局101Bおよびユーザ局101Cは、それぞれ通信衛星102bとの間で無線チャネルと制御用チャネルとを用いて通信を行うことができる。
(ユーザ局101とノード局102との間の通信例)
図3は、本実施形態に係る無線通信システム100におけるユーザ局101とノード局102との間で通信される情報の一例を示す。ここで、縦方向は時間の流れを示す。

0040

図3において、ユーザ局101は、新たな通信を開始するときに、ノード局102に回線要求(チャネル割当要求)を行う(図3(a))。そして、ノード局102は、ユーザ局101が通信を開始するための伝送パラメータなどの無線チャネル情報を返信する(図3(b))。このようにして、ユーザ局101は、ノード局102との間に無線チャネルを設定して、ノード局102とデータ通信を行うことができる(図3(c))。そして、ユーザ局101とノード局102との間の通信が終了すると、回線解放が行われ、無線チャネルとして割り当てられていた周波数帯域を他のノード局102に解放する(図3(d))。
(スペクトラム削除伝送の一例)
ここで、本実施形態に係る無線通信システム100は、スペクトラム削除伝送の技術を使用する。スペクトラム削除伝送では、送信側のユーザ局101またはノード局102は、変調処理符号化処理で形成した無線チャネルのスペトラムに対して、伝送速度を維持したまま当該スペクトラムの一部を削除して送信する。そして、受信側のユーザ局101またはノード局102は、スペクトラムの一部が削除された受信信号に対してスペクトラムの復元処理を行う。復元処理は、復調処理と誤り訂正処理と波形等価処理などを誤りが無くなるまで(或いは、所定の誤り率が得られるまで)複数回、繰り返し実行される。これにより、受信側の装置は、送信側で削除されたスペクトラムの実質的な復元を行うことができ、データを正常に復調することができる。

0041

図4は、スペクトラム削除伝送の一例を示す。図4(a)は送信側におけるスペクトラム削除の例、図4(b)は受信側におけるスペクトラム復元の例をそれぞれ示す。ここでは、送信側が図1に示したユーザ局101、受信側がノード局102の場合について説明するが、送信側がノード局102、受信側がユーザ局101の場合についても同様に動作する。

0042

図4(a)において、図1に示したユーザ局101から帯域の一部を削除せずに送信された信号(当初の送信信号)の周波数帯域がChannelXで示されている。そして、スペクトラム削除伝送部205によって信号のスペクトラムの一部を削除して送信される信号の周波数帯域がChannelX’で示されている。このようにして、スペクトラム削除伝送では、送信側において、送信信号のスペクトラムの一部が削除されて送信される。これにより、削除した部分の周波数帯域が他のユーザ局101の無線チャネルとして使用できるようになる。

0043

一方、図4(b)において、例えば、ノード局102は、ユーザ局101から送信されたスペクトラムの一部が削除された周波数帯域(ChannelX’)の信号を受信する。ノード局102側において、周波数帯域がChannelX’の受信信号は、アンテナ部301、送受信部302およびスペクトラム削除伝送部303を介して変復調部304に入力される。そして、変復調部304は、例えば誤り訂正処理を繰り返すことにより、スペクトラム削除によるデータ誤りを訂正し、実質的なスペクトラム復元を行う。このようにして、受信側のノード局102は、送信側で削除された信号のスペクトラムの一部を復元して、削除前の送信信号として正常に復調することができる。

0044

ここで、所定の変復調方式と所定の誤り訂正符号化方式とにより作成される送信信号の周波数帯域をWinit、周波数帯域の削除を行える単位(周波数スロットと称する)をWslot(Hz)とする。そして、Ndel個の周波数スロットを削減した場合のスペクトラム削除率cは、式(2)で定義される。

0045

このとき、スペクトラム削除伝送では、スペクトラム削除後の周波数帯域Winit(1−c)により、伝送速度ηWinitが維持できるようにするので、スペクトラム削除後の周波数利用効率ηcomp(c)は、式(3)で表すことができる。

0046

ここで、削除する周波数帯域が広いほど(スペクトラム削除率が大きいほど)、受信信
号の符号間干渉が大きくなる。その結果、受信信号のBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)が大きくなり、受信信号のC/N(Carrier to Noise:キャリア電力雑音電力比)が低くなる。以降の説明では、受信信号のBERが大きくなること、或いは、受信信号のC/Nが低くなることを、信号品質が劣化すると記載する。また、受信信号のBERが小さくなること、或いは、受信信号のC/Nが高くなることを、信号品質が高くなると記載する。さらに、予め決められた一定値以下のBER(所要BER)より低いBERとなる通信を行うこと、或いは、予め決められた一定値以上のC/N(所要C/N)より大きいC/Nとなる通信を行うことを、所要信号品質を満たすと記載する。

0047

スペクトラム削除伝送において、所要信号品質を満たすための制御方法として、次の3つの方法が考えられる。
(1)送信側において、送信信号のスペトラムの電力加算を行う。つまり、送信信号の送信電力を増加する。
(2)受信側において、スペクトラム復元処理の回数を増加する。例えば、復調処理、誤り訂正処理および波形等化処理などの回数を増加する。
(3)送受信側において、伝送方式(変復調方式と誤り訂正符号化方式の組み合わせ)を変更する。

0048

図5は、上述の各方法におけるスペクトラム削除率と信号品質との関係の一例を示す。ここで、縦軸は信号品質、横軸はスペクトラム削除率をそれぞれ示す。

0049

図5(a)は、送信電力が異なる場合のスペクトラム削除率と信号品質との関係の一例を示す。図5(a)において、送信電力A>送信電力Bの場合、送信電力Bよりも送信電力の大きい送信電力Aの方が信号品質は高くなる。

0050

図5(b)は、復元処理回数が異なる場合のスペクトラム削除率と信号品質との関係の一例を示す。図5(b)において、復元処理回数A回>復元処理回数B回の場合、復元処理回数B回よりも処理の回数が多い復元処理回数A回の方が信号品質は高くなる。

0051

図5(c)は、伝送方式が異なる場合のスペクトラム削除率と信号品質との関係の一例を示す。図5(c)において、スペクトラム削除率がある値よりも小さい場合は、伝送方式Bよりも伝送方式Aの方が信号品質は高くなり、スペクトラム削除率がある値よりも大きい場合は、伝送方式Aよりも伝送方式Bの方が信号品質は高くなる。

0052

このように、スペクトラム削除率が大きくなる条件下で所要信号品質を満たすためには、スペクトラム削除率が小さい条件下よりも送信電力を大きくし、あるいは復元処理回数を多くすればよい。また、スペクトラム削除率に応じて伝送方式を変えることにより、所要信号品質を満たすことができる。本実施形態に係る無線通信システム100は、上述の所要信号品質を満たすための3つの方法の少なくとも1つを実行する。

0053

図6は、本実施形態に係る無線通信システム100における無線チャネルの割り当て例を示す。なお、図6は、従来技術で説明した図9のイベント4に対応し、ユーザ局A、ユーザ局Bおよびユーザ局Cの3台のユーザ局101で構成される例を示す。

0054

図6(a)は、図9のイベント4の状態からユーザ局Cが通信を開始する場合の例を示す。図9のイベント4では、ユーザ局Aおよびユーザ局Bの無線チャネルは割り当て済みであり、残留帯域の範囲内でユーザ局Cに無線チャネルの割り当てを行おうとするが、残留帯域が不足している。そこで、無線チャネル割当装置103のチャネル割当処理部401は、ユーザ局Aおよびユーザ局Bに割り当て済みの無線チャネルのスペクトラムの一部を削除させることにより、新たな周波数帯域を創出し、この創出した周波数帯域をユーザ
局Cに譲渡する。その結果、ユーザ局Cは、無線チャネルの取得に成功し、無線チャネルを使用することができる。

0055

図6(b)は、図6(a)で説明したユーザ局Aおよびユーザ局Bからのユーザ局Cへの周波数帯域の譲渡と並行して、ユーザ局Aおよびユーザ局Bは、所要信号品質を満たすために、スペクトラム削除後の送信電力を増加させる。これにより、ユーザ局Aおよびユーザ局Bは、スペクトラム削除による信号品質の劣化を補償して所要信号品質を維持することができる。

0056

図6(c)は、図6(a)で説明したユーザ局Aおよびユーザ局Bからのユーザ局Cへの周波数帯域の譲渡と並行して、ユーザ局Aおよびユーザ局Bは、所要信号品質を満たすために、受信側でのスペクトラムの復元処理回数をX回に増加する。これにより、ユーザ局Aおよびユーザ局Bは、スペクトラム削除による信号品質の劣化を補償して所要信号品質を維持することができる。

0057

図6(d)は、図6(a)で説明したユーザ局Aおよびユーザ局Bからのユーザ局Cへの周波数帯域の譲渡と並行して、ユーザ局Aおよびユーザ局Bは、所要信号品質を満たすために、送信側と受信側の伝送方式を変更する。例えばユーザ局Aは、変調方式:QAMおよび符号化方式LPDC3/4から、変調方式:8PSKおよび符号化方式:Turbo1/2に変更する。また、ユーザ局Bは、変調方式:64QAMおよび符号化方式:LPDC3/4から、変調方式:16QAMおよび符号化方式:Turbo3/9に変更する。なお、ユーザ局Cは、変調方式:QPSKおよび符号化方式:LPDC3/4に設定される。これにより、ユーザ局Aおよびユーザ局Bは、スペクトラム削除による信号品質の劣化を補償して所要信号品質を維持することができる。

0058

図6(e)は、ユーザ局Cの無線チャネルのスペクトラムが図6(a)から図6(d)で説明したユーザ局Cの無線チャネルのスペクトラムよりも広い場合に、ユーザ局Cの無線チャネルのスペクトラムの一部を削除する例を示す。これにより、ユーザ局Aおよびユーザ局Bから譲渡された周波数帯域にユーザ局Cの無線チャネルのスペクトラムが入らない場合でも、ユーザ局Cは、無線チャネルの割り当てを受けることができる。なお、この場合、ユーザ局Cは、変調方式:QPSKおよび符号化方式:LPDC3/4を例えば変調方式:8PSKおよび符号化方式:Turbo1/2に変更して、所要信号品質を満たすようにしてもよい。

0059

このようにして、ユーザ局Aおよびユーザ局Bは、割り当て済みの無線チャネルのスペクトラムの一部を削除して新たな周波数帯域を創出し、創出した周波数帯域をユーザ局Cに譲渡することにより、ユーザ局Cは無線チャネルの割り当てを受けることができる。
(無線チャネルの割当方法)
次に、無線チャネル割当装置103のチャネル割当処理部401が実行する無線チャネルの割当方法について説明する。チャネル割当処理部401は、回線管理DB402に格納された各ユーザ局101の情報により、システム帯域に残っている残留帯域を監視している。そして、チャネル割当処理部401は、ノード局102を介してユーザ局101から回線要求信号を受信したときに、残留帯域が不足している場合、当該ユーザ局101のIDを帯域譲受局に設定する。同時に、チャネル割当処理部401は、回線管理DB402に格納されている無線チャネルの割り当て済みのユーザ局101の中から帯域譲渡局を1台以上決定する。なお、帯域譲渡局は、例えば、スペクトラム削除可能な帯域と帯域譲受局が必要な周波数帯域とを考慮して決定する。例えば、先ず、チャネル割当処理部401は、帯域譲受局の通信に必要な分の周波数帯域を削除可能な1台の帯域譲渡局を検索する。そして、該当する帯域譲渡局が見つからない場合、次に、チャネル割当処理部401は、削除可能な周波数帯域を合算したときに帯域譲受局の通信に必要な分の周波数帯域を
確保できる2台の帯域譲渡局を検索する。或いは、特定のユーザ局101に負担がかからないように、帯域譲受局が必要な周波数帯域が得られるように、無線チャネルが割り当てられているユーザ局101の無線チャネルのスペクトラムを少しずつ削除するようにしてもよい。

0060

このようにして、チャネル割当処理部401は、帯域譲渡局から帯域譲受局に譲渡する無線チャネルの周波数帯域を決定する。無線チャネル割当装置103は、決定された譲渡する周波数帯域に応じた無線チャネル情報を帯域譲受局と帯域譲渡局とにノード局102を経由して送信すると共に、回線管理DB402に格納されている各ユーザ局101に関する情報をアップデートする。
(無線チャネルの割当処理)
次に、本実施形態に係る無線通信システム100における無線チャネルの割当処理の流れについて説明する。

0061

図7は、無線チャネル割当装置103を中心に実行される無線チャネルの割当処理の一例を示す。

0062

テップS101において、新規に通信を開始しようとするユーザ局101は、ノード局102に無線チャネルの割り当てを要求する。

0063

ステップS102において、無線チャネル割当装置103は、残留帯域でチャネル割当が可能であるか否かを判別する。そして、無線チャネル割当装置103は、残留帯域でチャネル割当が可能である場合、ステップS106の処理に進み、残留帯域でチャネル割当ができない場合、ステップS103の処理に進む。

0064

ステップS103において、無線チャネル割当装置103は、回線管理DB402に格納されているユーザ局101の情報を参照して、所要信号品質を満たし、且つ、スペクトラム削除が可能な帯域譲渡局の候補があるか否かを確認する。そして、無線チャネル割当装置103は、帯域譲渡局の候補がある場合、ステップS104の処理に進み、帯域譲渡局の候補がない場合、ステップS107の処理に進む。

0065

ステップS104において、無線チャネル割当装置103は、帯域譲渡局候補にスペクトラム削除を指示する無線チャネル情報を送信し、スペクトラム削除の指示を受けた帯域譲渡局は、自局の無線チャネルのスペクトラムの一部を削除する。

0066

ステップS105において、無線チャネル割当装置103は、帯域譲渡局が削除した帯域を残留帯域に加算して、ステップS102の処理に戻って、同様の処理を繰り返す。

0067

ステップS106において、無線チャネル割当装置103は、残留帯域で帯域譲受局への無線チャネルの割り当てが可能なので、帯域譲受局に無線チャネルの周波数帯域を割り当てる無線チャネル情報を送信する。これにより、帯域譲受局は、無線チャネルの割り当てを受けることに成功する。

0068

ステップS107において、無線チャネル割当装置103は、残留帯域で帯域譲受局への無線チャネルの割り当てができないので、帯域譲受局への無線チャネルの周波数帯域の割り当てを行わない。これにより、帯域譲受局は、無線チャネルの割り当てを受けることに失敗する。

0069

このようにして、無線チャネル割当装置103は、新たなユーザ局101からチャネル割当要求を受けた場合に、残留帯域がある場合は、残留帯域を当該ユーザ局101に割り
当て、残留帯域が不足する場合は、既に無線チャネルを割り当てたユーザ局101の無線チャネルのスペクトラムを削除して残留帯域を増やすことにより、新たなユーザ局101に無線チャネルの周波数帯域を割り当てることができる。
性能評価
次に、本実施形態に係る無線通信システム100の周波数利用効率について説明する。

0070

図8は、ユーザ局数の増加に対するシステム全体の周波数利用効率の一例を示す。なお、縦軸は周波数利用効率(bit/s/Hz)、横軸はユーザ局数(台)をそれぞれ示す。また、丸印は従来技術の特性、三角印は本実施形態に係る無線通信システム100の特性をそれぞれ示す。ここで、図8に示した性能評価は、変復調方式:QPSK、誤り訂正符号化方式:LDPC 1/2、システム帯域:36MHz、スペクトラム削除率:0.1の条件で行っている。

0071

図8において、ユーザ局数が増加するとシステム全体の周波数利用効率が向上することがわかる。従来技術の場合、変復調方式:QPSK、誤り訂正符号化方式:1/2から決まる周波数利用効率は、ユーザ局数が増加するにつれて1bit/s/Hzに達する。一方、本実施形態に係る無線通信システム100の場合、スペクトラム削除により、周波数帯域の一部を削除して他のユーザ局101に割り当てることができるので、周波数利用効率は、ユーザ局数が増加するにつれて従来技術の1bit/s/Hzを超える結果が得られている。

0072

このように、本実施形態に係る無線通信システム100は、帯域譲渡局の通信において、送信側ではスペクトラムの一部を削除した無線チャネルの送信電力を大きくすること、受信側ではスペクトラム復元処理の回数を多くすること、或いは、伝送方式を変更すること、などの補償を行うことにより、所要信号品質を満たすことができ、周波数利用効率を従来技術よりも向上させることができる。

0073

以上、説明したように、本実施形態に係る無線通信システム100は、ユーザ局101に割り当て済みの無線チャネルの周波数帯域の一部を他のユーザ局101の無線チャネルとして譲渡することにより、通信システムの周波数利用効率を向上させることができる。

0074

100・・・無線通信システム;101・・・ユーザ局;102・・・ノード局;102a・・・セルラ基地局;102b・・・通信衛星;103・・・無線チャネル割当装置;201・・・データ入出力部;202・・・チャネル要求部;203・・・アクセス制御部;204・・・変復調部;205・・・スペクトラム削除伝送部;206・・・送受信部;207・・・アンテナ部;301・・・アンテナ部;302・・・送受信部;303・・・スペクトラム削除伝送部;304・・・変復調部;305・・・アクセス制御部;306・・・データ入出力部;401・・・チャネル割当処理部;402・・・回線管理DB

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