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技術 回転ダンパー

出願人 不二ラテックス株式会社
発明者 寺岡正夫酒巻有範増本良澄
出願日 2016年4月7日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-077568
公開日 2017年10月12日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-187140
状態 特許登録済
技術分野 流体減衰装置 ブレーキ装置 減速機2
主要キーワード 回転板間 ギア回転軸 周回形状 減衰対象 キャップ端 非磁性体金属 開口部内周 回転軸心方向
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

減衰力可変とする場合に十分なダンパー効果を確実に発揮することが可能な回転ダンパーを提供する。

解決手段

磁性体製ケース7と、ケース7内に相対回転可能に配設された磁性体製の回転体9と、ケース7内に収容されケース7と回転体9との間に介在して磁束ループMが通過することで粘性が高くなる作動流体Fと、磁束ループMを発生させる電磁石11と、回転体9からケース7外へと引き出された第1回転軸33と、ケース7外で第1回転軸33に連動連結された遊星ギア機構5とを備えた。

概要

背景

従来の回転ダンパーとしては、例えば特許文献1に記載の制動装置がある。

この制動装置は、磁性体のケース内磁気粘性流体封入すると共に磁性体の回転板相対回転自在に収容し、且つ電磁コイルをケース内に備えている。そして、電磁コイルの通電により磁束ループを形成し、ケース及び回転板間で磁気粘性流体の粘性を増加させるようになっている。

従って、かかる制動装置は、磁気粘性流体の粘性に応じてケース及び回転板間の相対回転に抵抗を増加させ、例えばケース及び回転板の一方を固定して用いれば、制動トルク減衰力)を生じさせることができる。また、電磁コイルの通電制御によって、制動トルクを可変とすることができる。

しかし、電磁コイルの通電制御は、制動トルクを制動装置の構造から定まる最大値最小値との間の調整幅で変化させることは可能であるが、制動トルクの調整幅自体を変化させることはできない。

このため、例えば制動トルクの最大値に対して大きい入力トルクがあった場合に十分なダンパー効果を発揮できないおそれがあった。

また、常時制トルクの最大値に対して小さい入力トルクがあるような環境下では、ダンパーの制動トルクの調整幅全体を有効活用できず、十分なダンパー効果を発揮できないおそれがあった。

このような問題は、例えば電磁コイルに代えて永久磁石を用い、永久磁石の位置を変更することで制動トルクを可変とする回転ダンパーにも生じる。

概要

減衰力を可変とする場合に十分なダンパー効果を確実に発揮することが可能な回転ダンパーを提供する。磁性体製のケース7と、ケース7内に相対回転可能に配設された磁性体製の回転体9と、ケース7内に収容されケース7と回転体9との間に介在して磁束ループMが通過することで粘性が高くなる作動流体Fと、磁束ループMを発生させる電磁石11と、回転体9からケース7外へと引き出された第1回転軸33と、ケース7外で第1回転軸33に連動連結された遊星ギア機構5とを備えた。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

磁性体製ケースと、該ケース内相対回転可能に配設された磁性体製の回転体と、前記ケース内に収容され前記ケースと前記回転体との間に介在して磁束が通過することで粘性が高くなる作動流体と、前記磁束を発生させる磁石と、前記回転体から前記ケース外へと引き出された第1回転軸と、前記ケース外で前記第1回転軸に連動連結された遊星ギア機構と、を備えたことを特徴とする回転ダンパー

請求項2

請求項1記載の回転ダンパーであって、前記遊星ギア機構は、前記ケースに一体回転可能に設けられたインターナルギアと、前記第1回転軸に一体回転可能に設けられたサン・ギアと、前記インターナル・ギアとサン・ギアとの間に介設された遊星ギアと、前記遊星ギアを支持する遊星キャリアと、前記遊星キャリアに一体回転可能に設けられた第2回転軸と、を備えることを特徴とする回転ダンパー。

請求項3

請求項2記載の回転ダンパーであって、前記ケースは、前記第1回転軸の回転軸心方向で前記遊星ギア機構側に位置する端壁部と、該端壁部を貫通して設けられ前記第1回転軸を回転自在に支持して径方向位置決める前記引き出し用の孔部と、前記端壁部に対し前記ケース外で前記孔部の周囲に設けられたボス部とを備え、前記インターナル・ギアは、前記ケースに取り付けられる環状部材であり、前記ケースの前記ボス部によって前記径方向で位置決められた、ことを特徴とする回転ダンパー。

請求項4

請求項2記載の回転ダンパーであって、前記ケースは、前記第1回転軸の回転軸心方向で前記遊星ギア機構側に位置する端壁部と、該端壁部を貫通して設けられ前記第1回転軸を回転自在に支持して径方向に位置決める前記引き出し用の孔部と、前記端壁部に対し前記ケース内で前記孔部の周囲に設けられた支持筒部を備え、前記磁石は、前記支持筒部の外周に支持された電磁コイルを有し、前記支持筒部及び前記端壁部をヨークとする電磁石であり、前記インターナル・ギアは、前記ケースに取り付けられる環状部材であり、前記ケースの前記端壁部に固定された、ことを特徴とする回転ダンパー。

請求項5

請求項3又は4記載の回転ダンパーであって、前記端壁部と前記インターナル・ギアとの間に支持された取付用プレートを備えた、ことを特徴とする回転ダンパー。

請求項6

請求項2記載の回転ダンパーであって、前記ケースは、前記第1回転軸の回転軸心方向で前記遊星ギア機構側に位置する端壁部と、該端壁部に対して前記回転軸心方向で突出し前記遊星ギア機構を収容するギア収容筒部とを備え、前記インターナル・ギアは、前記ギア収容筒部に一体に設けられた、ことを特徴とする回転ダンパー。

請求項7

請求項6記載の回転ダンパーであって、前記遊星ギア機構は、前記ギア収容筒部の開口部に取り付けられ、前記ケースの端壁部との間で前記遊星キャリアを前記回転軸心方向で位置決めるキャップ部を備えた、ことを特徴とする回転ダンパー。

技術分野

0001

本発明は、磁性流体磁気粘性流体粘性変化を利用して減衰力可変とする回転ダンパーに関する。

背景技術

0002

従来の回転ダンパーとしては、例えば特許文献1に記載の制動装置がある。

0003

この制動装置は、磁性体のケース内に磁気粘性流体を封入すると共に磁性体の回転板相対回転自在に収容し、且つ電磁コイルをケース内に備えている。そして、電磁コイルの通電により磁束ループを形成し、ケース及び回転板間で磁気粘性流体の粘性を増加させるようになっている。

0004

従って、かかる制動装置は、磁気粘性流体の粘性に応じてケース及び回転板間の相対回転に抵抗を増加させ、例えばケース及び回転板の一方を固定して用いれば、制動トルク(減衰力)を生じさせることができる。また、電磁コイルの通電制御によって、制動トルクを可変とすることができる。

0005

しかし、電磁コイルの通電制御は、制動トルクを制動装置の構造から定まる最大値最小値との間の調整幅で変化させることは可能であるが、制動トルクの調整幅自体を変化させることはできない。

0006

このため、例えば制動トルクの最大値に対して大きい入力トルクがあった場合に十分なダンパー効果を発揮できないおそれがあった。

0007

また、常時制トルクの最大値に対して小さい入力トルクがあるような環境下では、ダンパーの制動トルクの調整幅全体を有効活用できず、十分なダンパー効果を発揮できないおそれがあった。

0008

このような問題は、例えば電磁コイルに代えて永久磁石を用い、永久磁石の位置を変更することで制動トルクを可変とする回転ダンパーにも生じる。

先行技術

0009

特開2014−20539号公報

発明が解決しようとする課題

0010

解決しようとする問題点は、磁性流体や磁気粘性流体の粘性変化を利用して減衰力を可変としても十分なダンパー効果を発揮できなことがあった点である。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、減衰力を可変とする場合に十分なダンパー効果を発揮するために、磁性体製のケースと、該ケース内に相対回転可能に配設された磁性体製の回転体と、前記ケース内に収容され前記ケースと前記回転体との間に介在して磁束が通過することで粘性が高くなる作動流体と、前記磁束を発生させる磁石と、前記回転体から前記ケース外へと引き出された第1回転軸と、前記ケース外で前記第1回転軸に連動連結された遊星ギア機構とを備えた回転ダンパーを最も主な特徴とする。

発明の効果

0012

本発明の回転ダンパーは、入力トルクを遊星ギア機構のギア比に応じて変化させつつ回転体へと伝達できるため、実質的に制動トルクの最大値を変化させ、その範囲で制動トルクを調整可能とすることで、磁性流体や磁気粘性流体の粘性変化を利用して減衰力を可変とする場合に調整幅を拡げて十分なダンパー効果を発揮することができる。

図面の簡単な説明

0013

回転ダンパーの断面図である。(実施例1)
図1の回転ダンパーの遊星ギア機構を示す一部省略正面図である。(実施例)
回転ダンパーの断面図である。(実施例2)

0014

磁性流体や磁気粘性流体の粘性変化を利用して減衰力を可変とする場合に十分なダンパー効果を確実に発揮するという目的を、遊星ギア機構を設けることで実現した。

0015

すなわち、回転ダンパーは、磁性体製のケースと、ケース内に相対回転可能に配設された磁性体製の回転体と、ケース内に収容されケースと回転体との間に介在して磁束が通過することで粘性が高くなる作動流体と、磁束を発生させる磁石と、回転体からケース外へと引き出された第1回転軸と、ケース外で第1回転軸に連動連結された遊星ギア機構とを備える。

0016

遊星ギア機構は、ケースに一体回転可能に設けられたインターナルギアと、第1回転軸に一体回転可能に設けられたサン・ギアと、インターナル・ギアとサン・ギアとの間に介設された遊星ギアと、遊星ギアを支持する遊星キャリアと、遊星キャリアに一体回転可能に設けられた第2回転軸とを備えてもよい。

0017

ケースは、第1回転軸の回転軸心方向で遊星ギア機構側に位置する端壁部と、端壁部を貫通して設けられ、第1回転軸を回転自在に支持して径方向位置決める引き出し用の孔部と、端壁部に対しケース外で孔部の周囲に設けられたボス部とを備え、インターナル・ギアは、ケースに取り付けられる環状部材であり、ケースのボス部によって径方向で位置決められた構成としてもよい。

0018

ケースは、端壁部に対しケース内で孔部の周囲に設けられた支持筒部を備え、磁石は、支持筒部の外周に支持された電磁コイルを有し支持筒部及び端壁部をヨークとする電磁石であり、インターナル・ギアは、ケースの端壁部に固定された構成としてもよい。

0019

回転ダンパーは、端壁部とインターナル・ギアとの間に支持された取付用プレートを備えてもよい。

0020

ケースは、第1回転軸の回転軸心方向で遊星ギア機構側に位置する端壁部と、端壁部に対して回転軸心方向で突出し遊星ギア機構を収容するギア収容筒部とを備え、インターナル・ギアは、ギア収容筒部に一体に設けられた構成でもよい。

0021

遊星ギア機構は、ギア収容筒部の開口部に取り付けられ、ケースの端壁部との間で遊星キャリアを回転軸心方向で位置決める蓋部を備えてもよい。

0022

[回転ダンパーの構造]
図1は、本発明の一実施例に係る回転ダンパーの断面図であり、図2は、図1の回転ダンパーの遊星ギア機構を示す一部省略正面図である。なお、図2では、遊星キャリア及びキャップ部を省略している。

0023

本実施例の回転ダンパー1は、ダンパー本体3と、遊星ギア機構5とを備え、遊星ギア機構5のギア比に応じて入力トルクを変化させてダンパー本体3で減衰するものである。

0024

ダンパー本体3は、ケース7と、回転体9と、作動流体F、電磁石11とを備えている。ダンパー本体3は、ケース7及び後述する遊星ギア機構5の第2回転軸63の一方を固定して用いることで、ケース7及び回転体9間の相対回転に対して後述する作動流体Fの粘性に応じた抵抗により制動トルク(減衰力)を発生させる。

0025

本実施例のダンパー本体3では、ケース7が固定して用いられ、遊星ギア機構5の第2回転軸63が可動側に連動連結される。なお、遊星ギア機構5の第2回転軸63を固定する場合は、ケース7を可動側に連動連結すればよい。

0026

ケース7は、ケース本体13と蓋部23とで構成されている。

0027

ケース本体13は、全体として磁性体によって形成されている。磁性体としては、例えば軟磁性材料である鉄、ケイ素鋼等を用いることができる。このケース本体13は、周壁部15、端壁部17、支持筒部19が一体に設けられている。

0028

周壁部15は、中空円筒状に構成され、軸心方向(第1回転軸33の回転軸心方向と同じ。)の一側内周に端壁部17が設けられている。周壁部15には、凹部又は非磁性体からなる高磁気抵抗部15aが設けられている。高磁気抵抗部15aは、周壁部15の他の部分に対して相対的に磁気抵抗が高くなっている。

0029

端壁部17は、全体として周回形状であり、相対的に薄肉の連結部17aを介して周壁部15の一側内周に一体に形成されている。これにより、端壁部17は、第1回転軸33の回転軸心方向で遊星ギア機構5側に位置する。

0030

端壁部17の軸心方向の一側は、周壁部15及び連結部17aに対してケース7外へ突出している。端壁部17の軸心方向の他側は、連結部17aに対してケース7内へ突出して、外周部が周壁部15との間で作動室31aの一部を形成している。

0031

端壁部17の内周部には、回転体9の第1回転軸33を挿通する孔部25が設けられている。この孔部25の周囲には、端壁部17に対し、ケース7外でボス部21が設けられ、ケース7内で支持筒部19が設けられている。

0032

ボス部21は、端壁部17に一体に設けられて軸心方向でケース7外へ突出する環状の凸部である。ボス部21の内周は、孔部25の一部を構成し、ボス部21の外周は、遊星ギア機構5のインターナル・ギア55に対する位置決め部を構成する。

0033

支持筒部19は、中空円筒状であり、端壁部17に一体に設けられて軸心方向でケース7内へ突出する。支持筒部19の先端は、蓋部23との間に回転体9を通すためのクリアランスが確保されている。

0034

支持筒部19の内周は、孔部25の一部を構成し、支持筒部19の外周は、電磁石11の電磁コイル51の支持部を構成する。

0035

蓋部23は、ケース本体13に対し、周壁部15の他側内周にスナップリング等の止め具27によって固定されている。蓋部23とケース本体13との間には、Oリング等のシール部材29が介設されている。

0036

蓋部23は、全体として樹脂非磁性体金属等の非磁性体によって形成された円板状となっている。非磁性体金属は、例えば、銅、アルミニウム等である。蓋部23は、ケース本体13の周壁部15、端壁部17、支持筒部19と共に回転体9及び作動流体Fの収容室31を区画する。また、蓋部23は、外周側に湾曲部23aが形成されており、ケース7内の作動流体Fの体積変化弾性変形によって吸収するようになっている。

0037

回転体9は、第1回転軸33と回転体本体35とが磁性体により一体に形成されたものである。

0038

第1回転軸33は、円柱状に形成されている。第1回転軸33は、上記のようにケース7の孔部25を挿通し、先端部がケース7外に引き出されている。この第1回転軸33は、べアリング37a、37bを介してケース7の孔部25内に支持されている。これにより、第1回転軸33は、径方向に位置決められ、第1回転軸33及び支持筒部19を介して回転体9がケース7に相対回転自在に支持され、径方向に位置決められている。べアリング37a、37b間は、スペーサ39によって間隔が保持されている。スペーサ39は、磁路を形成する役割も果たす。

0039

べアリング37a、37bに対するケース7の内側では、第1回転軸33と孔部25との間にXリング等のシール部材41が配置され、シール部材41に対して更にケース7の内側には、第1回転軸33と孔部25との間にフィルター43が配置されている。フィルター43は、作動流体F中の微粒子を捉えてシール部材41側に至らないようにし、シール部材41を保護する。フィルター43の更に内側で、第1回転軸33の基端部に、回転体本体35が一体に結合されている。

0040

回転体本体35は、ケース7内の収容室31に収容される部分である。この回転体本体35は、回転板部45の外周部に回転筒部47を備えている。

0041

回転板部45は、収容室31内の第1回転軸33の基端部から径方向に延設された円板状となっている。回転板部45の内外周の中間部は、回転軸心方向で電磁石11の電磁コイル51側に膨出した膨出部49を有し、膨出部49は、ケース7の支持筒部19と径方向で対向している。また、膨出部49には、軸心方向で貫通した油路49aが設けられている。回転板部45の外周部は、収容室31の作動室31aに臨んでおり、作動室31a内に位置する回転筒部47に至る。

0042

回転筒部47は、電磁コイル51の外周側でケース7の周壁部15に沿って延設されている。回転筒部47には、凹部又は非磁性体からなる高磁気抵抗部47aが設けられている。回転筒部47の外周は、周壁部15の内周に隙間を持って径方向で対向し、回転筒部47の内周は、電磁石11の電磁コイル51及び先端部においてケース7の端壁部17の外周部に隙間を持って径方向で対向する。

0043

作動流体Fは、ケース7の収容室31内に収容されて、回転体9とケース7との間に渡っている。作動流体Fは、磁性流体(Magnetic Fluid)やMR流体と称される磁気粘性流体(Magneto Rheological Fluid)が用いられる。このため、作動流体Fは、電磁石11の磁束ループMが通過することで粘性を増加させるものとなっている。

0044

電磁石11は、電磁コイル51を備えている。電磁コイル51は、ケース7の支持筒部19の外周に支持されると共に端壁部17に回転軸心方向で突き当てられている。電磁コイル51は、支持筒部19に対し、スナップ・リング等の止め具53により抜け止めがなされている。これにより、電磁コイル51は、支持筒部19及び端壁部17をヨークとする電磁石11を構成する。

0045

従って、電磁石11は、支持筒部19及び端壁部17を介して磁束ループMを形成することができる。この磁束ループMにより、ケース7及び回転体9間で作動流体Fの粘性を変化させてケース7と回転体9間に制動トルク(減衰力)を生じさせる。なお、磁束ループMは、図1中、上半分にのみ示しているが、下半分にも対称に生じる。

0046

制動トルクは、電磁石11の電磁コイル51の通電制御により、構造上から定まる最大値と最小値との間の調整幅で調整可能となっている。従って、回転ダンパー1は、減衰力が可変となっている。

0047

遊星ギア機構5は、インターナル・ギア55、サン・ギア57、遊星ギア59、遊星キャリア61、第2回転軸63、キャップ部65を備える。 インターナル・ギア55は、ケース7に対して一体回転可能に設けられている。本実施例のインターナル・ギア55は、非磁性体、例えば樹脂によって形成され、ケース7に取り付けられる環状部材となっている。このインターナル・ギア55は、本体部55aとギア部55bとを備えている。

0048

本体部55aは、回転軸心方向でケース7の端壁部17と同等の板厚を有する環状部分である。本体部55aの内周には、嵌合孔55aaが区画されている。嵌合孔55aaは、ケース7のボス部21の外周に嵌合している。これによって、インターナル・ギア55は、ケース7のボス部21によって径方向で位置決められている。

0049

また、本体部55aは、回転軸心方向でケース7の端壁部17に対して、突き当てられた状態で、周方向所定間隔毎、例えば45度毎にボルト等の締結具67によって締結固定されている。端壁部17は、電磁石11のヨークを構成するために板厚が確保されているので、インターナル・ギア55の確実な固定を行うことができる。なお、インターナル・ギア55の本体部55aとケース7の端壁部17との間には、取付プレート69を挟持してもよい。取付プレート69は、ダンパー本体3のケース7を固定側に固定するためのものである。図中では、取付プレート69をインターナル・ギア55の本体部55aと重なった状態の2点鎖線で示している。

0050

本体部55aの外周部は、本体部55aが突き当てられているケース7の端壁部17のケース7外の部分と同等の径を有し、ケース7外において端壁部17の外周部と共に径方向の凹部71を区画している。本体部55aの外周部には、外周側に突出するフランジ部55abが設けられる。フランジ部55abの外周部には、ギア部55bが一体に設けられている。

0051

ギア部55bは、フランジ部55abに対して回転軸心方向でケース7とは反対側に突出する環状部分であり、内周に歯部55baが形成されている。ギア部55bからフランジ部55abに渡るインターナル・ギア55の外周には、キャップ部65を取り付けるための突起部55bbが周方向所定間隔毎に複数、例えば60毎に6個設けられている。

0052

サン・ギア57は、第1回転軸33に一体回転可能に設けられている。本実施例のサン・ギア57は、非磁性体、例えば樹脂によって円板状に形成され、外周に歯部57aが設けられている。サン・ギア57の内周には、取付孔57bが形成され、取付孔57bがダンパー本体3の第1回転軸33の先端部外周に嵌合固定されている。なお、第1回転軸33の先端とサン・ギア57との間は、いわゆるダブルカットによる回り止めがなされている。

0053

サン・ギア57の内周部には、回転軸心方向でケース7側に突出するギア・ボス部57cが設けられている。ギア・ボス部57cは、第1回転軸33の回り止めを利用した段部33aに突き当てられている。これにより、サン・ギア57の歯部57aは、インターナル・ギア55の歯部55baに径方向で対向するように位置決められる。

0054

遊星ギア59は、インターナル・ギア55とサン・ギア57との間に介設されている。遊星ギア59は、非磁性体、例えば樹脂によって円板状に形成され、周方向に複数、例えば45度毎に4つ設けられている。

0055

遊星ギア59の外周には歯部59aが設けられている。遊星ギア59の歯部59aは、インターナル・ギア55の歯部55ba及びサン・ギア57の歯部57aに噛み合っており、サン・ギア59は、インターナル・ギア55及びサン・ギア57間で自転及び公転するようになっている。遊星ギア59の内周には、支持孔59bが設けられ、支持孔59bを介して遊星キャリア61に支持されている。

0056

遊星キャリア61は、金属により円板状に形成され、回転軸心方向でインターナル・ギア55の本体部55aとの間に遊星ギア59を介在させて配置されている。ここでの金属は、磁性体及び非磁性体の何れでもよい。また、遊星キャリア61は、樹脂で形成してもよい。遊星キャリア61には、遊星ギア59を支持するためのギア回転軸61aが周方向に複数設けられている。

0057

ギア回転軸61aは、回転軸心方向で遊星キャリア61から遊星ギア59側に突出した円柱形状であり、遊星ギア59の支持孔59bを挿通している。ギア回転軸61aの先端は、遊星ギア59と共にインターナル・ギア55の本体部55aに突き当てられている。

0058

第2回転軸63は、遊星キャリア61に一体回転可能に設けられている。本実施例の第2回転軸63は、遊星キャリア61の軸心部に一体に設けられた円柱状である。この第2回転軸63は、回転軸心方向で遊星キャリア61からケース7とは反対側に突出している。

0059

キャップ部65は、インターナル・ギア55に取り付けられ、遊星ギア機構5をカバーすると共に第2回転軸63を支持する。キャップ部65は、周回状キャップ周壁部65aに円盤状のキャップ端壁部65bを備えて構成されている。

0060

キャップ周壁部65aには、インターナル・ギア55の突起部55bbに対応した位置において開口65aaが設けられている。開口65aaには、インターナル・ギア55の突起部55bbが係合している。

0061

キャップ端壁部65bは、遊星キャリア61に沿って配置され、内周側に第2回転軸63の軸支持部65bbが設けられている。軸支持部65bbは、内周にベアリング73を介して第2回転軸63を挿通すると共に回転自在に支持する。

0062

[回転ダンパーの動作]
回転ダンパー1は、例えばケース7を固定側に、遊星ギア機構5の第2回転軸63を減衰対象となる可動側に連動するように連結(結合)する。これにより、回転体9の第1回転軸33が遊星ギア機構5を介して可動側に結合される。なお、ケース7を可動側に、遊星ギア機構5の第2回転軸63を固定側に結合してもよい。

0063

電磁コイル51の通電制御によって磁束ループMが形成されると、可動側から入力される入力トルクに対する制動トルク(減衰力)を発生させる。

0064

具体的には、入力トルクが遊星ギア機構5の第2回転軸63で受けられると、第2回転軸63が回転して遊星キャリア61を一体回転させる。遊星キャリア61は、インターナル・ギア55とサン・ギア57との間で遊星ギア59を自転させつつ公転させ、固定されているインターナル・ギア55に対してサン・ギア57を回転させる。サン・ギア57は、第1回転軸33を一体回転させ、結果として、回転体9全体をケース7に対して回転させる。

0065

このとき、本実施例では、第2回転軸63の入力トルクによる回転が遊星ギア機構5のギア比に応じて増速されて第1回転軸33(回転体9)に伝達される。従って、回転体9に伝達されたトルク(伝達トルク)は、増速に応じて初期の入力トルクよりも小さくなっている。

0066

この伝達トルクに対し、ダンパー本体3は、電磁コイル51の通電制御による磁束ループMで作動流体Fの粘性を高め、制動トルクを生じさせることができる。

0067

このため、回転ダンパー1では、入力トルクが構造から定まる制動トルクの最大値を超えていても、ギア比によって入力トルクを制動トルクの最大値以下にすることが可能となり、十分なダンパー効果を発揮することができる。

0068

なお、遊星ギア機構を回転軸心方向で逆向きに取り付ければ、入力トルクに対して伝達トルクを大きくすることが可能である。この場合、入力トルクが制動トルクの最大値に対して常時小さい使用環境において、入力トルクを制動トルクの最大値に近づけ或は一致させることができるので、制動トルクの調整幅全体を有効活用して、十分なダンパー効果を発揮できる。

0069

遊星ギア機構を逆向きに取り付ける際には、第2回転軸と遊星キャリアとを分けた上で、遊星キャリアを本実施例とは逆向きにしてダンパー本体3の第1回転軸33に一体回転可能に設け、第2回転軸を実施例と同様に可動側に連動して回転するように設け、第2回転軸にサン・ギアを一体回転可能に設け、インターナル・ギアを固定側やダンパー本体3のケース7に一体的に設け、サン・ギアとインターナル・ギアとの間に遊星ギアを設ければよい。

0070

[実施例1の効果]
本実施例の回転ダンパー1は、磁性体製のケース7と、ケース7内に相対回転可能に配設された磁性体製の回転体9と、ケース7内に収容されケース7と回転体9との間に介在して磁束ループMが通過することで粘性が高くなる作動流体Fと、磁束ループMを発生させる電磁石11と、回転体9からケース7外へと引き出された第1回転軸33と、ケース7外で第1回転軸33に連動連結された遊星ギア機構5とを備えた。

0071

従って、回転ダンパー1は、入力トルクを遊星ギア機構5のギア比に応じて変化させつつ回転体9へと伝達できるため、実質的に制動トルクの最大値を変化させることになり、その範囲で制動トルクを調整可能とすることで、磁性流体や磁気粘性流体の粘性変化を利用して減衰力を可変とする場合に調整幅を拡げて十分なダンパー効果を確実に発揮することができる。

0072

本実施例の回転ダンパー1は、遊星ギア機構5が、ケース7に一体回転可能に設けられたインターナル・ギア55と、第1回転軸33に一体回転可能に設けられたサン・ギア57と、インターナル・ギア55とサン・ギア57との間に介設された遊星ギア59と、遊星ギア59を支持する遊星キャリア61と、遊星キャリア61に一体回転可能に設けられた第2回転軸63とを備える。

0073

このため、本実施例では、入力トルクを確実に小さくする場合に、容易且つ確実に遊星ギア機構5を第1回転軸33に連動連結できると共に全体としてコンパクトな構造とすることができる。

0074

ケース7は、第1回転軸33の回転軸心方向で遊星ギア機構5側に位置する端壁部17と、端壁部17を貫通して設けられ、第1回転軸33を回転自在に支持して径方向に位置決める引き出し用の孔部25と、端壁部17に対しケース7外で孔部25の周囲に設けられたボス部21とを備え、インターナル・ギア55は、ケース7に取り付けられる環状部材であり、ケース7のボス部21によって径方向で位置決められている。

0075

このため、孔部25に対し、ボス部21によってインターナル・ギア55を位置決め、第1回転軸33を介してサン・ギア57を位置決めるため、サン・ギア57とインターナル・ギア55との間を正確に位置決め、安定した動作を行わせることができる。

0076

また、本実施例の磁石は、支持筒部19の外周に支持された磁コイル51を有し、支持筒部19及び端壁部17をヨークとする電磁石11であり、インターナル・ギア55は、ケース7の端壁部17に固定されている。

0077

従って、端壁部17は、電磁石11のヨークを構成するために板厚が確保されているので、インターナル・ギア55の確実な固定を行うことができる。

0078

また、回転ダンパー1は、遊星ギア機構5の取り付けを利用して、端壁部17とインターナル・ギア55との間に支持された取付プレート69を備えることができ、且つ遊星ギア機構5とタンパ—本体3との間で取付プレート69の支持を安定させることができる。

0079

図3は、本発明の実施例2に係る回転ダンパーの断面図である。なお、本実施例は、実施例1と基本構造が共通するため、対応する部分に同符号又は同符号にAを付した符号を用いて、重複した説明を省略する。

0080

本実施例の回転ダンパー1Aは、遊星ギア機構5Aのインターナル・ギア55Aをダンパー本体3Aのケース7Aに一体に設けたものである。

0081

すなわち、ケース7Aは、ケース本体13Aの周壁部15Aから回転軸心方向で外側に突出するギア収容筒部75を備えている。ギア収容筒部75は、ケース本体13Aの周壁部15Aと同様に円筒形状となっており、遊星ギア機構5Aを収容する。

0082

遊星ギア機構5Aは、実施例1と同様に、インターナル・ギア55A、サン・ギア57A、遊星ギア59A、遊星キャリア61A、第2回転軸63Aを備える。

0083

インターナル・ギア55Aは、歯部55Abaがギア収容筒部75の基端部内周に周壁部15に隣接して一体に設けられている。

0084

サン・ギア57Aは、実施例1と同様にダンパー本体3Aの第1回転軸33の先端部に取り付けられているが、インターナル・ギア55が実施例1に対してケース7A側に寄っているため、ギア・ボス部を省略してケース7A側に寄って配置されている。

0085

遊星ギア59Aは、実施例1と同様にインターナル・ギア55Aとサン・ギア57Aとの間に介設されている。

0086

遊星キャリア61Aは、内周側が回転軸心方向で段状に形成され、回転軸心方向のケース7A側で第1回転軸33の先端部を避ける凹部61Abを区画している。凹部61Abに対する反対側には、第2回転軸63Aが一体に設けられている。

0087

遊星キャリア61Aの外周側は、遊星ギア59Aを支持するためのギア回転軸61Aaが周方向に複数設けられている。本実施例では、遊星キャリア61Aにギア回転軸61Aaの対応箇所圧入孔61Acが設けられており、圧入孔61Acに対して金属からなるギア回転軸61Aaが基端部を圧入して固定されている。

0088

ギア回転軸61Aaは、遊星ギア59Aの支持孔59Abを挿通し、先端がケース本体13側に凸曲面状張り出す膨出部61Aaaとなっている。この膨出部49は、遊星ギア59Aの回転軸心方向の位置決めと同時に、ケース本体13Aの端壁部17に突き当たって遊星キャリア61Aをケース7A側に対して位置決めるようになっている。

0089

キャップ部65Aは、金属からなる板状態であり、ギア収容筒部75の開口部に取り付けられている。具体的には、キャップ部65Aのキャップ周壁部65Aaの外周に雄ねじ部65Aaaが設けられ、ギア収容筒部75の開口部内周雌ねじ部75aが設けられている。この雄ねじ部65Aaa及び雌ねじ部75aにより、キャップ部65Aは、ギア収容筒部75の開口部に螺合されている。

0090

キャップ部65Aのキャップ周壁部65Aaには、雄ねじ部65Aaaに隣接して環状凸部65Aabが設けられている。環状凸部65Aabは、ギア収容筒部75の開口縁に当接している。

0091

キャップ部65Aのキャップ端壁部65Abは、遊星キャリア61Aの段状の形状を利用して、外周側が内周側に対して厚肉に形成されている。このキャップ端壁部65Abの厚肉部分には、固定側又は可動側に取り付けられる。本実施例では、キャップ端壁部65Abに締結用の雌ねじ部65Abbが設けられている。

0092

キャップ部65Aの内周部には、第2回転軸63Aの軸支持部65Abaが設けられ、軸支持部65Abaは、ベアリング73Aを介して第2回転軸63Aを挿通すると共に回転自在に支持する。これにより、軸支持部65Abaは、第2回転軸63Aを介して遊星キャリア61Aをケース7に対する反対側で回転軸心方向に位置決めている。

0093

従って、キャップ部65Aは、ケース7Aの端壁部17Aとの間で遊星キャリア61Aを回転軸心方向で位置決めるようになっている。

0094

本実施例では、遊星ギア機構5Aをケース本体13から延設したギア収容支持部75内に収容することができるため、回転ダンパー1の取り扱いが容易であると共に、構造をよりコンパクトにすることができる。

0095

また、本実施例では、遊星ギア機構5Aのキャップ部65Aをギア収容支持部75に取り付けるだけで、遊星ギア機構5Aをカバーすると共に遊星キャリア61A及びそれに支持された遊星ギア59Aを回転軸心方向で位置決めることができる。

実施例

0096

その他、上記実施例1と同様の作用効果を奏することができる。

0097

1回転ダンパー5遊星ギア機構7ケース9回転体11電磁石(磁石) 17端壁部 19支持筒部 21ボス部 25 孔部 33 第1回転軸51電磁コイル55インターナル・ギア57サン・ギア 59遊星ギア61遊星キャリア63 第2回転軸 65キャップ部 75 ギア収容筒部

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