図面 (/)

技術 クランパ

出願人 THK株式会社
発明者 小宮吉一重富秀章
出願日 2016年4月5日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-075633
公開日 2017年10月12日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-187102
状態 特許登録済
技術分野 クランプ・クリップ 車両用バンパ 振動減衰装置
主要キーワード クランプエレメント 調整用プレート 非クランプ 圧接部位 所定空間内 調整用ボルト 調整プレート 直線案内
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

円筒状の軸部材保持可能なクランパにおいて、クランパ保護のためにその保持力を調整可能とする。

解決手段

複数の転動体を介して外筒保持器に対して一方の軸方向とは反対の他方の軸方向に移動し該複数の転動体がテーパ部に噛み込むことで、軸部材の外筒に対する一方の軸方向の相対移動規制するクランパであって、規定値以上の外力が該軸部材に該一方の軸方向に加わった場合には、該複数の転動体と該軸部材との接触面が滑るように、外筒と保持器との間の他方の軸方向への相対移動量を制限する規制部材であって、該相対移動量の制限量が調整可能に構成された規制部材を備える。

概要

背景

従来、機械直線案内部には、円筒状の軸部材等に案内される物体の移動を規制するロック機構が用いられている場合がある。このようなロック機構には、軸部材の表面との間に、シャフトの一方の軸方向に向けて徐々に隙間が小さくなるテーパ面が設けられた外筒と、テーパ面部分に配置される転動体と、転動体を保持する保持器と、保持器を介して転動体をテーパ面に食い込む方向に押圧して転動体を軸部材の表面とテーパ面に圧接させる付勢手段と、が備えられている。

一方で、このようなロック機構において、軸部材に過度な力が作用した場合に、軸部材を強固に保持した状態を維持しようとすると、機構に機械的な影響を及ぼし得るため、そのような過度な力から機構を保護する必要がある。例えば、特許文献1には、板ばね部材によるテーパ面とガイド筒内壁面との間に楔空間を形成し、そこにローラを配置することで構成されるロック機構が開示されている。そして、当該ロック機構では、ローラが楔空間に食い込む方向に駆動力が掛かると、板ばね弾性変形する範囲でリミッタ本体とガイド筒との間に保持力が発生する。しかし、更に駆動力が増加すると、ローラの板ばねへの食い込みがストッパにより阻止されるとともに保持力の増加が止まり、リミッタ本体とガイド筒とが相対的に移動する、すなわち、リミッタ本体がガイド筒に対して滑ることが可能となる。このような構成により、過大な駆動力が掛かった場合に、リミッタ本体とガイド筒との間に不用意な保持力が発生するのを回避している。

概要

円筒状の軸部材を保持可能なクランパにおいて、クランパ保護のためにその保持力を調整可能とする。複数の転動体を介して外筒が保持器に対して一方の軸方向とは反対の他方の軸方向に移動し該複数の転動体がテーパ部に噛み込むことで、軸部材の外筒に対する一方の軸方向の相対移動を規制するクランパであって、規定値以上の外力が該軸部材に該一方の軸方向に加わった場合には、該複数の転動体と該軸部材との接触面が滑るように、外筒と保持器との間の他方の軸方向への相対移動量を制限する規制部材であって、該相対移動量の制限量が調整可能に構成された規制部材を備える。

目的

本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、円筒状の軸部材を保持可能なクランパにおいて、クランパ保護のためにその保持力を調整可能とする好適な構成を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

円筒状の軸部材外周面に対して該軸部材の軸方向に転動自在に接触する複数の転動体と、前記複数の転動体を保持する保持器と、前記軸部材が挿通される筒状の外筒であって、内周面に該軸部材の外周面との間隔が該軸部材の一方の軸方向に向かって徐々に小さくなるテーパ部を有し、該テーパ部と該軸部材の外周面との間に前記複数の転動体を挟み込む楔空間が形成される、外筒と、前記外筒と前記保持器との間に、該保持器に保持される前記複数の転動体を前記テーパ部に当接する方向に付勢する付勢手段と、を備えるクランパであって、前記保持器又は前記外筒の何れか一方が、前記クランパが取り付けられるベース部材に固定され、前記複数の転動体を介して前記外筒が前記保持器に対して前記一方の軸方向とは反対の他方の軸方向に相対移動し該複数の転動体が前記テーパ部に噛み込むことで、前記軸部材の前記外筒に対する前記一方の軸方向の相対移動が規制され、規定値以上の外力が該軸部材に該一方の軸方向に加わった場合には、該複数の転動体と該軸部材との接触面が滑るように、前記外筒と前記保持器との間の前記他方の軸方向への相対移動量を制限する規制部材であって、該相対移動量の制限量が調整可能に構成された規制部材を、更に備える、クランパ。

請求項2

前記保持器が前記ベース部材に固定される、請求項1に記載のクランパ。

請求項3

前記外筒が前記ベース部材に固定される、請求項1に記載のクランパ。

請求項4

前記規制部材は、前記軸部材の軸方向に沿って前記保持器上を移動可能に該保持器に螺合又は嵌合され、前記規制部材が前記保持器上を前記外筒に近接、離間するように移動することで、前記相対移動量の制限量が調整される、請求項2又は請求項3に記載のクランパ。

請求項5

前記規制部材は、前記外筒と前記保持器との間の所定空間内交換可能に配置されるスペーサである、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のクランパ。

請求項6

前記転動体は、ローラである、請求項1から請求項5の何れか1項に記載のクランパ。

技術分野

0001

本発明は、円筒状の軸部材保持可能なクランパに関する。

背景技術

0002

従来、機械直線案内部には、円筒状の軸部材等に案内される物体の移動を規制するロック機構が用いられている場合がある。このようなロック機構には、軸部材の表面との間に、シャフトの一方の軸方向に向けて徐々に隙間が小さくなるテーパ面が設けられた外筒と、テーパ面部分に配置される転動体と、転動体を保持する保持器と、保持器を介して転動体をテーパ面に食い込む方向に押圧して転動体を軸部材の表面とテーパ面に圧接させる付勢手段と、が備えられている。

0003

一方で、このようなロック機構において、軸部材に過度な力が作用した場合に、軸部材を強固に保持した状態を維持しようとすると、機構に機械的な影響を及ぼし得るため、そのような過度な力から機構を保護する必要がある。例えば、特許文献1には、板ばね部材によるテーパ面とガイド筒内壁面との間に楔空間を形成し、そこにローラを配置することで構成されるロック機構が開示されている。そして、当該ロック機構では、ローラが楔空間に食い込む方向に駆動力が掛かると、板ばね弾性変形する範囲でリミッタ本体とガイド筒との間に保持力が発生する。しかし、更に駆動力が増加すると、ローラの板ばねへの食い込みがストッパにより阻止されるとともに保持力の増加が止まり、リミッタ本体とガイド筒とが相対的に移動する、すなわち、リミッタ本体がガイド筒に対して滑ることが可能となる。このような構成により、過大な駆動力が掛かった場合に、リミッタ本体とガイド筒との間に不用意な保持力が発生するのを回避している。

先行技術

0004

特開平11−63060号公報

発明が解決しようとする課題

0005

従来のロック機構で示されている過度な力からの機構保護の形態では、ローラの板ばねへの食い込みをストッパによって阻止することで、リミッタ本体とガイド筒との間に規定値以上の保持力が発生することを回避している。しかし、このストッパは、板ばねをリミッタ本体に取り付けるための支持部材の一部を利用して形成されており、ロック機構の使用形態において当該ストッパはリミッタ本体内に一体的に組み込まれた状態となっている。そのため、機構を保護するための上記規定値を調整することは極めて困難となっている。

0006

また、円筒状の軸部材を保持可能なクランパにおいて、その使用目的等に応じてクランパ保護のためにその保持力を調整可能とする構成は極めて有用であると考えられるが、そのような構成は従来技術では十分に検討されていない。

0007

本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、円筒状の軸部材を保持可能なクランパにおいて、クランパ保護のためにその保持力を調整可能とする好適な構成を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明において、上記課題を解決するために、クランパの保持力を発生させる楔空間の
形成に関連する外筒と保持器との間の相対移動量制限量を調整する構成を採用した。このように相対移動量の制限量が調整されることで、外筒の有するテーパ部への転動体の食い込みの程度を調整でき、以て保持力の調整が可能となる。

0009

詳細には、本発明は、円筒状の軸部材の外周面に対して該軸部材の軸方向に転動自在に接触する複数の転動体と、前記複数の転動体を保持する保持器と、前記軸部材が挿通される筒状の外筒であって、内周面に該軸部材の外周面との間隔が該軸部材の一方の軸方向に向かって徐々に小さくなるテーパ部を有し、該テーパ部と該軸部材の外周面との間に前記複数の転動体を挟み込む楔空間が形成される、外筒と、前記外筒と前記保持器との間に、該保持器に保持される前記複数の転動体を前記テーパ部に当接する方向に付勢する付勢手段と、を備えるクランパである。そして、前記保持器又は前記外筒の何れか一方が、前記クランパが取り付けられるベース部材に固定され、前記複数の転動体を介して前記外筒が前記保持器に対して前記一方の軸方向とは反対の他方の軸方向に相対移動し該複数の転動体が前記テーパ部に噛み込むことで、前記軸部材の前記外筒に対する前記一方の軸方向の相対移動が規制される。更に、上記クランパは、規定値以上の外力が該軸部材に該一方の軸方向に加わった場合には、該複数の転動体と該軸部材との接触面が滑るように、前記外筒と前記保持器との間の前記他方の軸方向への相対移動量を制限する規制部材であって、該相対移動量の制限量が調整可能に構成された規制部材を備える。

0010

本発明に係るクランパでは、外筒が有するテーパ部と軸部材の外周面との間に楔空間が形成され、付勢手段によって、その楔空間に複数の転動体が位置させられ、且つ、テーパ部に当接するように付勢される。そして、軸部材に外力が作用して外筒と保持器との間で相対移動が生じることで、複数の転動体を介して外筒が保持器に対して軸部材の他方の軸方向に相対移動することで、複数の転動体がテーパ部に噛み込み、外筒と軸部材との間に保持力が発生する。この結果、軸部材の外筒に対する一方の軸方向への相対移動が規制されることになる。一方で、軸部材に他方の軸方向に外力が作用して外筒と保持器との間に相対移動が生じると、外筒が保持器に対して軸部材の一方の軸方向に移動し、複数の転動体のテーパ部への噛み込みは解消されることになり、発生していた保持力は解消する。この結果、軸部材の外筒に対する他方の軸方向への相対移動は許容されることになる。

0011

外筒と軸部材との間の保持力は、外筒が保持器に対して他方の軸方向へ相対移動し複数の転動体がテーパ部に食い込むことで生じる。そして、外筒が保持器に対して他方の軸方向へ相対移動するほど、外筒のテーパ部と軸部材の外表面との間に形成される楔空間の幅が狭まり、保持力が増大することになる。そこで、本発明に係るクランパでは、規制部材により、外筒と保持器との間の他方の軸方向への相対移動量が制限される。外筒の相対移動が規制部材により制限された状態となると、テーパ部と軸部材の外表面との間の楔空間の幅の最小値確定することになり、保持力が一定以上に増加することが阻止される。その結果、規定値以上の外力が軸部材に一方の軸方向に加わった場合には、複数の転動体と軸部材との接触面が滑ることになる。このように規制部材により、軸部材に規定値以上の外力が加わった場合には軸部材が滑ることで、クランパに過大な負荷が掛かることを避け、クランパ保護が図られることになる。なお、このように軸部材が滑っているときも、規定値程度の保持力は軸部材に掛かった状態となっている。

0012

そして、この規制部材により相対移動量の制限量は調整可能とされるため、外筒が保持器に対して他方の軸方向に最大限、相対移動したときの、外筒と保持器の相対位置関係可変とすることができる。その結果、軸部材の滑りが生じる状態の楔空間の幅を可変とでき、以て、軸部材の滑りが生じる上記規定値に関連する、外筒と軸部材との間の保持力が調整可能とされる。

発明の効果

0013

円筒状の軸部材を保持可能なクランパにおいて、クランパ保護のためにその保持力を調整可能とする好適な構成を提供することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の第1の実施例に係るクランパの概略構成を示す図である。
図1に示すクランパにおける、保持力発生のメカニズムを説明するための図である。
図1に示すクランパにおいて、保持力を可変に調整した際の、シャフトの移動量とシャフトに加わる荷重相関を示す図である。
本発明の第2の実施例に係るクランパの概略構成を示す図である。
図4に示すクランパにおいて、保持力を可変に調整した際の、シャフトの移動量とシャフトに加わる荷重の相関を示す図である。
シャフトをクランプ可能に構成されたクランプエレメントの概略構成を示す図である。
図6に示すクランプエレメントを組み込んで構成された、本発明の第3の実施例に係るクランパの概略構成を示す第1の図である。
図6に示すクランプエレメントを組み込んで構成された、本発明の第3の実施例に係るクランパの概略構成を示す第2の図である。

0015

以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。

0016

<クランパ1の構成>
図1は、本発明に係るクランパ1の構成を示した断面図であり、図2は、クランパ1において円筒状のシャフト10をクランプするための保持力の発生メカニズムを説明するための図である。図2では、クランパ1における、リテーナ3、グォードローラ4、アウターリング5を中心とした一部を拡大して示している。

0017

クランパ1は、外筒としてのアウターリング5、転動体としてのグォードローラ4、グォードローラ4を保持する保持器としてのリテーナ3、付勢手段としてのばね2、規制部材としての調整ナット6、取付フランジ7を備えている。ここで、グォードローラ4は、ローラ中心軸線を通る面で切断した断面形状が、円弧状に凹形状となってシャフト10の外表面に接触する中央凹面部(不図示)と、当該中央凹面部のローラ軸方向両端側に連続しローラ中心軸線を通る面で切断した断面形状が円弧状に凸形状となっており、アウターリング5の内表面に形成されたテーパ面51(本発明のテーパ部に相当)に接触する端部凸面部(不図示)を備えている。グォードローラ4自体は公知の機械要素であるため、詳細な説明は割愛する。なお、転動体として、グォードローラ以外の回転支持部材を採用しても構わない。そして、クランパ1では、複数のグォードローラ4が、シャフト10の軸方向(挿通方向)に沿った外表面上を転動可能となるように、シャフト10の周方向にリテーナ3に保持された状態で配置される。

0018

また、リテーナ3は、円筒形状を有しており、シャフト10が挿通される貫通孔を有している。図1においては、その貫通孔にシャフト10が挿通された状態が示されている。上記の通り、リテーナ3は、複数のグォードローラ4を保持するように、各グォードローラに対応する保持空間34が設けられている。なお、図2で示される保持空間34は、シャフト10の軸方向に沿った断面で表されているが、このとき保持空間34を画定する、軸方向に沿ったリテーナ3の端面のうち図中右側(調整ナット6の配置側)の端面を第1
端面35と称し、図中左側(取付フランジ7の配置側)の端面を第2端面36と称する。

0019

更に、リテーナ3には、図1に示すように図中右側の端部の外表面に、調整ナット6を取り付けるためのネジ溝31が形成されている。調整ナット6は、このネジ溝31を介してリテーナ3に螺合され、また、ネジ溝31の長さは、調整ナット6の厚みより十分に長く確保されている。そのため、調整ナット6は、シャフト10の軸方向に沿って、リテーナ3上を移動可能となるように配置されている。更に、リテーナ3には、図1中の左側の端部の外表面に、取付フランジ7を螺合させるためのネジ溝32が形成されている。取付フランジ7はネジ溝32に螺合された状態で、ネジ71を介してリテーナ3を、クランパ1を固定するためのベース部材20に取り付けるための部材である。

0020

次に、アウターリング5は概ね円筒状に形成されており、クランパ1においてはリテーナ3を覆うように配置される。そして、アウターリング5はその内表面に、シャフト10の外表面との間で、グォードローラ4を挟み込むテーパ面(テーパ部)51を有する。テーパ面51は、シャフト10の外周面との間で、シャフト10の一方の軸方向(図2中の左側方向)に向かって徐々に隙間が小さくなる楔空間9を形成する傾斜面である。この楔空間9には、上記のリテーナ3に設けられた保持空間34も含まれる。そして、アウターリング5の一方の端部(図2中の右側端部)52は、リテーナ3に螺合された調整ナット6に対向しており、また、アウターリング5の他方の端部(図2中の左側端部)53には、後述するばね2が接続されている。

0021

なお、リテーナ3とアウターリング5との間において、リテーナ3がアウターリング5に対して相対的に、シャフト10の軸方向には移動可能で、且つ、シャフト10の周方向には移動不可能となるように両者は組み付けられている。その組み付けの一例として、リテーナ3には、アウターリング5にシャフト10の軸方向に延在するように設けられた溝に係合する凸部が設けられてもよく、逆に、リテーナ3側に溝が設けられ、アウターリング側に凸部が設けられてもよい。また、これらの構成以外の組み付け形態も採用できる。

0022

そして、ばね2は、圧縮状態でリテーナ3に取り付けられた取付フランジ7とアウターリング5の端部53との間に装着されている。その結果、グォードローラ4が楔空間9を形成するテーパ面51に当接する方向に、ばね2によりアウターリング5に付勢力が付与される。グォードローラ4が、シャフト10の外表面と、アウターリング5のテーパ面51と、リテーナ3の第1端面35に圧接されることになるため、シャフト10がアウターリング5に対してクランプされるための保持力が常時作用することになる。なお、図2では、各圧接部位を、C1、C2、C3で表している。このとき、シャフト10に図1中の左方向に外力を作用させても、その外力が規定値より小さければ、その保持力によりシャフト10のクランプ状態が保持される(当該図1中の左方向を、「クランプ方向」と称する)。当該クランプ方向は、図2においても同じく図中左方向に相当する。)。なお、当該規定値の詳細については、後述する。一方で、シャフト10に図1中の右方向に外力を作用させると、収容空間34を含む楔空間9における、シャフト10とテーパ面51との距離は広がるため、上記グォードローラの圧接状態が解消し、以てクランプのための保持力が解消することになる(当該図1中の右方向を、「非クランプ方向」と称する。当該非クランプ方向は、図2においても同じく図中右方向に相当する。)。

0023

ここで、上記規定値、すなわち、シャフト10にクランプ方向に外力を作用させたときに、発生する保持力に勝る外力がシャフト10に加えられることでアウターリング5に対してシャフト10が滑り始めるときの、外力の閾値について、図2に基づいて説明する。図2に示すように、シャフト10に外力がクランプ方向に作用すると、グォードローラ4が保持空間34内で時計方向に回転する。この結果、グォードローラ4と接触しているアウターリング5は、図2中の右側、すなわち調整ナット6が配置されている側に送られ、
移動する。すなわち、グォードローラ4の回転により、アウターリング5がリテーナ3に対して図2中の右側に相対移動する。この相対移動により、グォードローラ4がテーパ面51に食い込み、保持力が発生することになる。

0024

ここで、グォードローラ4のテーパ面51への食い込み量が大きくなるほど、その保持力も大きくなるが、その食い込み量は、アウターリング5のリテーナ3に対する上記相対移動量に依存する。したがって、アウターリング5のリテーナ3に対する上記相対移動量を調整することで、食い込み量が調整でき、以て、シャフト10に作用する保持力を調整することが可能となる。

0025

この保持力の調整に関し、クランパ1には調整ナット6が配置されている。上記の通り、調整ナット6の端面がアウターリング52の端面に対向するように、調整ナット6はリテーナ3上に配置されている。したがって、シャフト10に外力が作用したときに、アウターリング5が図2中の右側に移動可能な距離(本発明の相対移動量の制限量に相当するものであり、「移動代」と称する)を、リテーナ3に対する調整ナット6の相対位置で調整することが可能となる。すなわち、調整ナット6により、当該移動代を調整することで、グォードローラ4のテーパ面51への食い込み量が調整されることになる。具体的には、調整ナット6がアウターリング5の端部52に近接するように移動すると、当該移動代は小さくなるため、食い込み量は小さくなる。その結果、シャフト10に作用する保持力は低下する。逆に、調整ナット6がアウターリング5の端部52から離間するように移動すると、当該移動代は大きくなるため、シャフト10に作用する保持力は増加する。

0026

このように、リテーナ3に対する調整ナット6の相対位置を調整することで、クランパ1の保持力が調整される。このことは、クランパ1にクランプされているシャフト10に外力が作用したときに、アウターリング5に対してシャフト10を滑らせる外力の閾値である上記規定値が、リテーナ3に対する調整ナット6の相対位置によって調整可能であることを意味している。調整ナット6の調整機能は、螺合しているリテーナ3との相対位置を調整するのみによって実現されるから、極めて容易な操作により上記規定値の調整が可能となる。

0027

ここで、リテーナ3に対する調整ナット6の相対位置を調整した4つのパターンにおいて、シャフト10に図1のクランプ方向に外力(荷重)を加えたときの、その外力とシャフト10の移動量との相関を図3に示す。図3における線L1〜線L4の順で上記規定値が小さくなるように、調整ナット6の上記相対位置が調整されている。ここで、図1に示すクランパ1では、取付フランジ7を介してリテーナ3がベース部材20に固定されている。そして、上記の通りシャフト10にクランプ方向の外力が加わると、その力はグォードローラ4を介してアウターリング5へと伝わる。グォードローラ4とシャフト10との接触部位C1と、グォードローラ4とアウターリング5との接触部位C2はグォードローラ4の中心を挟んで概ね対向する場所にあるため、外力によるシャフト10のクランプ方向への変位がアウターリング5の非クランプ方向への変位として伝わりやすい。その結果、図3に示すように、各パターンにおいて外力が規定値に到達するまでのシャフト10の移動量は、例えば後述する図4図5に示すクランパのケースと比べて小さくなる。一方で、アウターリング5の非クランプ方向への変位として伝わりやすくなることで、規定値に到達した際の外力の変動(オーバーシュート)が大きくなる場合がある(例えば、線L1の相関を参照のこと)。

0028

本発明の第2の実施例に係るクランパ1について、図4及び図5に基づいて説明する。本実施例のクランパ1は、ベース部材20に固定される要素がアウターリング5及びそれに連結されている取付フランジ55である点で、実施例1のクランパ1と異なっている。
以下では、本実施例については実施例1との相違点を中心に説明し、具体的な言及がない点については実施例1と基本的には同等とする。

0029

上記の通り、アウターリング5の図中左側端部には、取付フランジ55が接続されており、その取付フランジ55を介してねじ71によりアウターリング5がベース部材20に固定されている。また、リテーナ3の図中左側端部にはばね座8が設けられ、圧縮状態に置かれたばね2が、ばね座8と取付フランジ55又はベース部材20との間に接続されている。このばね2の弾性力は、リテーナ3を、アウターリング5に対して図中左方向に付勢し、楔空間9において、グォードローラ4をテーパ面51及びシャフト10の外表面に圧接した状態を維持しようとする。このグォードローラ4の圧接状態により、シャフト10がアウターリング5に対して保持される保持力が発生することになる。

0030

なお、実施例1と同じように、シャフト10に図4中の左方向に外力を作用させても、その外力が規定値より小さければ、その保持力によりシャフト10のクランプ状態が保持される(当該図4中の左方向を、実施例1と同じく「クランプ方向」と称する)。)。一方で、シャフト10に図1中の右方向に外力を作用させると、収容空間34を含む楔空間9における、シャフト10とテーパ面51との距離は広がるため、上記グォードローラの圧接状態が解消し、以てクランプのための保持力が解消することになる(当該図1中の右方向を、「非クランプ方向」と称する。)。

0031

そして、本実施例においても、上記規定値の調整は、リテーナ3に対する調整ナット6の相対位置によって調整される。すなわち、シャフト10にクランプ方向に外力が加わると、グォードローラ4の回転により、固定されているアウターリング5に対してリテーナ3が図4中の左側に移動させられる。すなわち、アウターリング5はリテーナ3に対して図4中の右側に相対移動することになり、その相対移動可能な距離である移動代が調整ナット6によって調整される。したがって、実施例1と同じように、調整ナット6により当該移動代を調整することで、グォードローラ4のテーパ面51への食い込み量が調整され、以てクランパ1の保持力が調整される。そして、このことは、クランパ1にクランプされているシャフト10に外力が作用したときに、アウターリング5に対してシャフト10を滑らせる外力の閾値である上記規定値が、リテーナ3に対する調整ナット6の相対位置によって調整可能であることを意味している。調整ナット6の調整機能は、螺合しているリテーナ3との相対位置を調整するのみによって実現されるから、極めて容易な操作により上記規定値の調整が可能となる。

0032

ここで、リテーナ3に対する調整ナット6の相対位置を調整した4つのパターンにおいて、シャフト10に図4のクランプ方向に外力(荷重)を加えたときの、その外力とシャフト10の移動量との相関を図5に示す。図5における線L5〜線L8の順で上記規定値が小さくなるように、調整ナット6の上記相対位置が調整されている。ここで、図4に示すクランパ1では、取付フランジ55を介してアウターリング5がベース部材20に固定されている。そして、上記の通りシャフト10にクランプ方向の外力が加わると、その力はグォードローラ4を介してリテーナ3へと伝わる。ここで、グォードローラ4はリテーナ3とは第2端面36を介して接触しているため、外力によるシャフト10のクランプ方向への変位がリテーナ3のクランプ方向への変位として伝わりにくい。すなわち、当該シャフト10のクランプ方向への変位が、アウターリング5の非クランプ方向への変位として伝わりにくい。その結果、図5に示すように、各パターンにおいて外力が規定値に到達するまでのシャフト10の移動量は、上述の図1図3に示すクランパのケースと比べて大きくなる。一方で、リテーナ3のクランプ方向への変位として伝わりにくくなる、すなわちアウターリング5の非クランプ方向への変位として伝わりにくくなることで、規定値に到達した際の外力の変動(オーバーシュート)は抑制され得る。

0033

本発明の第3の実施例に係るクランパについて、図6図8に基づいて説明する。本実施例のクランパ(図7及び図8に示すクランパ)は、図6に示すクランプエレメント100を利用して構成される。クランプエレメント100は、外筒としてのアウターリング110と、転動体としてのグォードローラ111と、付勢手段としてのばね114と、グォードローラ111を保持する保持器としてのリテーナ116とを備えている。

0034

グォードローラ111は、シャフト2の外周面2aに軸方向に転動可能に接触するように配置される。グォードローラ111は、実施例1、2のグォードローラ4と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。アウターリング110は、シャフト10が挿入される軸孔115を備えた閉断面構造ブロック体で構成されている。そして、アウターリング110の軸孔115の内表面には、シャフト10の外周面との間で、グォードローラ111を挟み込むテーパ面113が形成されている。ここで、テーパ面113は、シャフト10の外周面との間で、シャフト10の一方の軸方向(図6中の右方向)に向けて徐々に隙間が小さくなる楔空間112を構成する傾斜面である。なお、軸方向に沿ったアウターリング110の端部のうち楔空間112の当該隙間が大きくなる側の端部(図6中の左側の端部)は、110aで参照される。

0035

リテーナ116は薄肉の円筒形状をなしており、保持空間でグォードローラ111を回転自在に保持している。また、リテーナ116には、アウターリング110にシャフト10の軸方向に伸びるように設けられた溝に係合する凸部が設けられている。これにより、リテーナ116は、アウターリング110に対して相対的に軸方向には移動可能で周方向には移動不能に組み付けられている。また、リテーナ116の端部116aは、クランプ状態でアウターリング110の一方の端部から突出して露出した状態となっている。

0036

また、ばね114はコイルばねで、一端がアウターリング110に設けられたばね座117に係合し、他端は、リテーナ116の端部116aとは軸方向で反対側となる端部に係合している。そして、ばね114は、圧縮状態でアウターリング110に装着されており、アウターリング110に対してリテーナ116を相対的に、グォードローラ111が楔空間112のテーパ面113に食い込む方向に付勢しており、これにより、グォードローラ111がシャフト10の外表面とアウターリング110のテーパ面113に圧接され、アウターリング110がシャフト10に対して常時クランプ状態で保持される。

0037

なお、クランプ状態の解消については、リテーナ116の端部116aを、ばね114の付勢力に抗して、アウターリング110に対して軸方向に相対移動させる(本実施例では、アウターリング110内に向けて押し込む)ことにより、グォードローラ111をテーパ面113の食い込み状態から強制的に離すことで実現される。

0038

このようにクランプエレメント100が構成されることにより、楔空間112内のグォードローラ111の食い込み作用により、シャフト10が図6中の右方向に移動することを規制するとともに、図6中の左方向へのシャフト10の移動を許容する一方向クランプ機構が実現されている。

0039

ここで、クランプエレメント100を用いて構成される、本発明に係るクランパの第1の概略構成について、図7に基づいて説明する。図7に示すクランパでは、クランプエレメント100を構成する部品のうちリテーナ116が、固定プレート130及び固定脚部材132を介してベース部材20に固定されている。固定プレート130と固定脚部材132との間の固定は、ねじ131によって実現される。更に、固定プレート130に対して、調整用ボルト121を介して調整プレート120が取り付けられている。調整用ボルト121は、固定プレート130に対して螺合している。また、各調整用ボルト121に
ついて、調整用プレート120と固定プレート130との間には、圧縮状態に置かれたばね122が調整用ボルト121に沿って取り付けられている。このような構成により、調整用ボルト121を回転させることで、固定プレート130と調整用プレート120との間の距離が調整される。

0040

ここで、上記の通りリテーナ116は、その端部116aが固定プレート130に固定され、最終的にはベース部材20に固定されている。その状態で、クランプエレメント100は、固定プレート130と調整プレート120との間の空間に収容される。なお、アウターリング110の端部110aは、調整用プレート120とは固定されてはいないが、調整プレート120によって、アウターリング110のリテーナ116に対する相対移動が阻止されるように、調整プレート120に対向して配置される。

0041

このように構成される図7のクランパは、シャフト10に対して図7中の下方向であるクランプ方向に外力を加えると、アウターリング110がリテーナ120に対して図7中の上方向に相対移動し、その相対移動量は調整プレート120によって制限される。そして、その制限された相対移動量に対応した、テーパ面113とシャフト10との間の保持力によりシャフト10がクランプされることになる。また、シャフト10にクランプ方向に、その保持力に対応する規定値以上の外力を加えると、シャフト10はアウターリング110に対して滑ることになる。更に、調整用プレート120と固定プレート130との間の距離は、調整用ボルト121によって調整可能であるから、クランプエレメント100で発生する保持力は調整可能とされている、すなわち上記規定値を調整可能とされている。

0042

次に、クランプエレメント100を用いて構成される、本発明に係るクランパの第2の概略構成について、図8に基づいて説明する。図8に示すクランパでは、クランプエレメント100を構成する部品のうちアウターリング110が、固定プレート140及び固定脚部材142を介してベース部材20に固定されている。固定プレート140と固定脚部材142との間の固定は、ねじ141によって実現される。更に、固定プレート140に対して、調整用ボルト151を介して調整プレート150が取り付けられている。調整用ボルト151は、固定プレート140に対して螺合している。また、各調整用ボルト151について、調整用プレート150と固定プレート140との間には、圧縮状態に置かれたばね152が調整用ボルト151に沿って取り付けられている。このような構成により、調整用ボルト151を回転させることで、固定プレート140と調整用プレート150との間の距離が調整される。なお、調整用プレート150は、脚部材142と固定プレート140で概ね囲まれる空間内に配置されている。

0043

ここで、上記の通りアウターリング110は固定プレート140に固定され、最終的にはベース部材20に固定されている。その状態で、クランプエレメント100は、固定プレート140と調整プレート150との間の空間に収容される。なお、リテーナ116の端部116aは、調整用プレート150とは固定されてはいないが、調整プレート150によって、アウターリング110とリテーナ116との間の相対移動が阻止されるように、調整プレート150に対向して配置される。

0044

このように構成される図8のクランパは、シャフト10に対して図7中の下方向であるクランプ方向に外力を加えると、リテーナ116がアウターリング110に対して図8中の下方向に相対移動し、その相対移動量は調整プレート150によって制限される。そして、その制限された相対移動量に対応した、テーパ面113とシャフト10との間の保持力によりシャフト10がクランプされることになる。また、シャフト10にクランプ方向に、その保持力に対応する規定値以上の外力を加えると、シャフト10はアウターリング110に対して滑ることになる。更に、調整用プレート150と固定プレート140との
間の距離は、調整用ボルト151によって調整可能であるから、クランプエレメント100で発生する保持力は調整可能とされている、すなわち上記規定値を調整可能とされている。

0045

<変形例>
上述までの実施例では、リテーナに対するアウターリングの相対移動量の制限量は、調整ナット6のリテーナ3に対する相対位置や、固定プレート130、140に対する調整用プレート120、150の相対位置を変更することで調整される。このような形態に代えて、リテーナに対するアウターリングの相対移動量の制限量を、クランパ内で、アウターリングの端部(例えば、端部52)と当接するように配置されるスペーサ取り換え可能に構成してもよい。スペーサを別のスペーサに取り換えることで、スペーサがクランパ内に配置固定されたときに、上記アウターリングの端部とスペーサとの距離が変更され、以て、上述したようにクランパにおける上記規制値を調整することが可能となる。

実施例

0046

<その他の実施例>
上述までの本発明に係るクランパは、車両のバンパーをクランプする機構に適用できる。この場合、衝突等によりバンパーを通して過大な外力が機構のシャフトに加えられても、バンパーの把持を保ちながらシャフトをアウターリングに対して滑らせることで機構の保護を図ることができる。また、その保護のための外力の閾値である規定値も容易に調整できる。

0047

1・・・クランパ、2・・・ばね、3・・・リテーナ、4・・・グォードローラ、5・・・アウターリング、6・・・調整ナット、7・・・取付フランジ、8・・・ばね座、9・・・楔空間、10・・・シャフト、20・・・ベース部材、34・・・保持空間、51・・・テーパ面、100・・・クランプエレメント、110・・・アウターリング、111・・・グォードローラ、112・・・楔空間、113・・・テーパ面、114・・・ばね、116・・・リテーナ、117・・・ばね座、120・・・調整用プレート、121・・・調整用ボルト、130・・・固定プレート、140・・・固定プレート、150・・・調整用プレート、151・・・調整用ボルト

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ