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図面 (1)

課題

酸性ハイブリッドモノマーおよびそれをベースとする歯科材料を提供すること。

解決手段

本発明は、1つまたはより多くのホスホン酸基、および1つまたはより多くのリン酸二水素基を有し、フリーラジカル重合し得る、モノマーに関する。本発明はまた、このような酸性モノマーの、歯科材料(例えば、接着剤セメントコンポジットおよびコーティング材料)における使用に関する。本発明によるモノマーは、歯科材料、好ましくはセルフエッチング歯科材料の調製に、特に適している。

概要

背景

酸性モノマー、例えば、カルボン酸スルホン酸ホスホン酸、およびリン酸二水素エステルは、様々な種類の歯科材料(例えば、接着剤自己接着性レジンセメントまたはコンポマー(compomer))において使用される。セルフエッチング接着剤(SEA)は、修復用コンポジットと歯の硬い組織ぞうげ質およびエナメル質)との間の強い接着を達成するために、使用される。SEAは、酸性モノマー、架橋性ジメタクリレート(例えば、ビスGMA(メタクリル酸ビスフェノール−Aジグリシジルエーテルとの付加生成物)またはUDMA(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルHEMA)と2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物))、単官能コモノマー(例えば、HEMA)、開始剤および添加剤を含有する水溶液である。この酸性モノマーが、歯の硬い組織のエッチングを担うので、SEAの重要な成分である。

自己接着性レジンセメント(SARC)は、さらなる接着剤を使用せずに、ぞうげ質とエナメル質との両方に接着する。これらの応用が簡単であるので、このような材料は、歯科医の間で人気を得ている。SARCは、嵩高い架橋性モノマー(例えば、ビスGMAまたはUDMA)、希釈剤(例えば、トリエチレングリコールジメタクリレートTEGDMA))、酸性モノマー、様々な種類の充填材、開始剤および添加剤を含有する。SARCにおいて、酸性モノマーは、歯の硬い組織から部分的に鉱質除去すること、およびヒドロキシアパタイトとの強い化学的接着を形成することが可能である。さらに、これらの酸性モノマーは、充填材と反応してフッ化物イオンを放出し得る。

酸性基(例えば、ホスホン酸基)を有するモノマーは、フリーラジカル重合において、高い反応性を示す。この現象は、この酸性基が強い水素結合を形成する能力に起因すると考えられている。歯科材料において一般的に使用される酸性モノマーは、例えば、リン酸二水素10−(メタクリロイルオキシ)−デシル(MDP)、リン酸二水素2−(メタクリロイルオキシ)エチル(MEP)、4−[4−(メタクリロイルオキシ)エトキシカルボニルフタル酸(4−MET)または2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサブチルアクリレート(EAEPA)である。

欧州特許出願公開第1 057 468号は、重合性リン酸二水素エステル(例えば、MDP)を含有する歯科用接着剤を開示する。歯科材料における重合性ホスホン酸の使用は、例えば、欧州特許出願公開第1 374 829号、欧州特許出願公開第1 169 996号および国際公開第02/02057号に記載されている。

SEAおよびSARCの性能は、強いキレート化特性を示す酸性モノマーを組み込むことによって、改善され得る。β−ケトホスホン酸(欧州特許出願公開第2 816 049号)およびジホスホン酸(国際公開第2004/060327号、欧州特許出願公開第2 755 624号)の、SEAにおける使用は、歯科用コンポジットと歯の硬い組織との間に、強い接着をもたらすことが示されている。

尿素基を有するホスホン酸(欧州特許出願公開第2 823 801号)もまた、歯科材料の接着を有意に改善することが可能であった。

特開2012−006880は、ホスホン酸とカルボン酸基との両方を有するハイブリッド酸性モノマーを含有する、歯科用接着剤に関する。米国特許出願公開第2010/0076157号は、カルボン酸基を含む重合性リン酸二水素エステルの調製、およびこれらの歯科材料における使用を開示する。

概要

酸性ハイブリッドモノマーおよびそれをベースとする歯科材料を提供すること。本発明は、1つまたはより多くのホスホン酸基、および1つまたはより多くのリン酸二水素基を有し、フリーラジカル重合し得る、モノマーに関する。本発明はまた、このような酸性モノマーの、歯科材料(例えば、接着剤、セメント、コンポジットおよびコーティング材料)における使用に関する。本発明によるモノマーは、歯科材料、好ましくはセルフエッチング歯科材料の調製に、特に適している。なし

目的

本発明の目的は、歯の硬い組織(ぞうげ質およびエナメル質)への強い接着を形成し、ホスホン酸基またはリン酸二水素基を含有するモノマーと比較して、改善された接着性能および改善された反応性を示す、歯科材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

式I:による酸性モノマーであって、式Iにおいて、Aは、直鎖または分枝鎖脂肪族C1〜C18炭化水素基であり、該脂肪族C1〜C18炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得、R1は、HまたはC1〜C6アルキル基であり、Xは、存在しないか、または直鎖もしくは分枝鎖の脂肪族C1〜C10炭化水素基であり、該脂肪族C1〜C10炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR2−によって分断され得、R2は、HまたはC1〜C6アルキル基であり、PGは、ラジカル重合性基であり、好ましくは、ビニルアリル、CH2=CR3−CO−Y−またはR4O−CO−C(=CH2)−CH2−Y−であり、Yは、OもしくはNR5であるか、または存在せず、R3は、HまたはCH3であり、R4は、HまたはC1〜C7アルキル基であり、R5は、HまたはC1〜C7アルキル基であり、nは、1、2、3または4であり、mは、1または2であり、pは、1、2または3であり、そしてqは、1、2または3である、酸性モノマー。

請求項2

式Iの可変物が、以下の意味:Aは、直鎖または分枝鎖のC1〜C10脂肪族基であり、該C1〜C10脂肪族基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得る、R1はHである、Xは、−CH2−であるか、または存在しない、PGはCH2=CR3−CO−Y−である、Yは、OまたはNR5である、R3は、HまたはCH3である、R5は、HまたはC1〜C4アルキル基である、nは、1または2である、mは1である、pは1である、およびqは1であるを有する、請求項1に記載の酸性モノマー。

請求項3

式Iの可変物が、以下の意味:Aは、直鎖または分枝鎖のC3〜C10脂肪族基であり、該C3〜C10脂肪族基は、1つの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得る、R1はHである、Xは存在しない、PGはCH2=CR3−CO−Y−である、Yは、OまたはNR5である、R3は、HまたはCH3である、R5は、HまたはC1〜C3アルキル基である、nは、1または2である、mは1である、pは1である、qは1であるを有する、請求項2に記載の酸性モノマー。

請求項4

リン酸二水素基−O−PO(OH)2とホスホン酸基−PO(OH)2とが、同じ炭素原子に結合している、請求項2または3に記載の酸性モノマー。

請求項5

少なくとも1つの請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸性モノマーを含有する、歯科材料

請求項6

前記歯科材料の総重量に基づいて、0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜20重量%の、前記式Iによる酸性モノマーを含有する、請求項5に記載の歯科材料。

請求項7

少なくとも1つのさらなるラジカル重合性モノマーを含有し、好ましくは、少なくとも1つのラジカル重合開始剤もまた含有する、請求項5または6に記載の歯科材料。

請求項8

少なくとも1つの多官能メタアクリレート、または単官能(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとの混合物を含有する、請求項7に記載の歯科材料。

請求項9

少なくとも1つの充填材を含有する、請求項5〜8のいずれか1項に記載の歯科材料。

請求項10

各場合に、前記歯科材料の総質量に対して、a)0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、b)0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、c)5重量%〜80重量%、好ましくは5重量%〜60重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、d)0重量%〜80重量%の充填材(単数または複数)、e)0重量%〜70重量%、好ましくは0重量%〜50重量%、そして最も好ましくは0重量%〜25重量%の溶媒(単数または複数)、および必要に応じて、f)0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤(単数または複数)を含有する、請求項5〜9のいずれか1項に記載の歯科材料。

請求項11

各場合に、前記歯科材料の総質量に対して、a)0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、b)0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、c)10重量%〜70重量%、好ましくは10重量%〜40重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、d)0重量%〜20重量%の充填材(単数または複数)、e)5重量%〜50重量%、好ましくは5重量%〜40重量%、そして最も好ましくは5重量%〜30重量%の溶媒(単数または複数)、好ましくは、水か、または水、エタノールおよび/もしくはアセトンの混合物、ならびに必要に応じて、f)0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤(単数または複数)を含有する、接着剤として使用するための請求項10に記載の歯科材料。

請求項12

各場合に、前記歯科材料の総質量に対して、a)0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、b)0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、c)10重量%〜70重量%、好ましくは10重量%〜40重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、d)30重量%〜75重量%の充填材(単数または複数)、e)0重量%〜5重量%、好ましくは1重量%未満の溶媒(単数または複数)、f)0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤を含有する、セメントとして使用するための請求項10に記載の歯科材料。

請求項13

損傷した歯を修復するための口内での使用のための、請求項5〜12のいずれか1項に記載の歯科材料。

請求項14

歯科用セメント充填コンポジット前装またはブレンド用材料として使用するための、請求項13に記載の歯科材料。

請求項15

歯科用修復物の口外での製造または修復のための材料としての、請求項5〜12のいずれか1項に記載の歯科材料の使用。

請求項16

歯科用修復物の口外での製造または修復のための、請求項5〜12のいずれか1項に記載の歯科材料。

技術分野

0001

本発明は、1つまたはより多くのホスホン酸基、および1つまたはより多くのリン酸二水素基を有し、フリーラジカル重合し得る、モノマーに関する。本発明はまた、このような酸性モノマーの、歯科材料(例えば、接着剤セメントコンポジットおよびコーティング材料)における使用に関する。

背景技術

0002

酸性モノマー、例えば、カルボン酸スルホン酸ホスホン酸、およびリン酸二水素エステルは、様々な種類の歯科材料(例えば、接着剤、自己接着性レジンセメントまたはコンポマー(compomer))において使用される。セルフエッチング接着剤(SEA)は、修復用コンポジットと歯の硬い組織ぞうげ質およびエナメル質)との間の強い接着を達成するために、使用される。SEAは、酸性モノマー、架橋性ジメタクリレート(例えば、ビスGMA(メタクリル酸ビスフェノール−Aジグリシジルエーテルとの付加生成物)またはUDMA(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルHEMA)と2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物))、単官能コモノマー(例えば、HEMA)、開始剤および添加剤を含有する水溶液である。この酸性モノマーが、歯の硬い組織のエッチングを担うので、SEAの重要な成分である。

0003

自己接着性レジンセメント(SARC)は、さらなる接着剤を使用せずに、ぞうげ質とエナメル質との両方に接着する。これらの応用が簡単であるので、このような材料は、歯科医の間で人気を得ている。SARCは、嵩高い架橋性モノマー(例えば、ビスGMAまたはUDMA)、希釈剤(例えば、トリエチレングリコールジメタクリレートTEGDMA))、酸性モノマー、様々な種類の充填材、開始剤および添加剤を含有する。SARCにおいて、酸性モノマーは、歯の硬い組織から部分的に鉱質除去すること、およびヒドロキシアパタイトとの強い化学的接着を形成することが可能である。さらに、これらの酸性モノマーは、充填材と反応してフッ化物イオンを放出し得る。

0004

酸性基(例えば、ホスホン酸基)を有するモノマーは、フリーラジカル重合において、高い反応性を示す。この現象は、この酸性基が強い水素結合を形成する能力に起因すると考えられている。歯科材料において一般的に使用される酸性モノマーは、例えば、リン酸二水素10−(メタクリロイルオキシ)−デシル(MDP)、リン酸二水素2−(メタクリロイルオキシ)エチル(MEP)、4−[4−(メタクリロイルオキシ)エトキシカルボニルフタル酸(4−MET)または2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサブチルアクリレート(EAEPA)である。

0005

欧州特許出願公開第1 057 468号は、重合性リン酸二水素エステル(例えば、MDP)を含有する歯科用接着剤を開示する。歯科材料における重合性ホスホン酸の使用は、例えば、欧州特許出願公開第1 374 829号、欧州特許出願公開第1 169 996号および国際公開第02/02057号に記載されている。

0006

SEAおよびSARCの性能は、強いキレート化特性を示す酸性モノマーを組み込むことによって、改善され得る。β−ケトホスホン酸(欧州特許出願公開第2 816 049号)およびジホスホン酸(国際公開第2004/060327号、欧州特許出願公開第2 755 624号)の、SEAにおける使用は、歯科用コンポジットと歯の硬い組織との間に、強い接着をもたらすことが示されている。

0007

尿素基を有するホスホン酸(欧州特許出願公開第2 823 801号)もまた、歯科材料の接着を有意に改善することが可能であった。

0008

特開2012−006880は、ホスホン酸とカルボン酸基との両方を有するハイブリッド酸性モノマーを含有する、歯科用接着剤に関する。米国特許出願公開第2010/0076157号は、カルボン酸基を含む重合性リン酸二水素エステルの調製、およびこれらの歯科材料における使用を開示する。

先行技術

0009

欧州特許出願公開第1057468号明細書
欧州特許出願公開第1374829号明細書
欧州特許出願公開第1169996号明細書
国際公開第02/02057号
欧州特許出願公開第2816049号明細書
国際公開第2004/060327号
欧州特許出願公開第2755624号明細書
欧州特許出願公開第2823801号明細書
特開2012−006880
米国特許出願公開第2010/0076157号明細書

課題を解決するための手段

0010

本発明の目的は、歯の硬い組織(ぞうげ質およびエナメル質)への強い接着を形成し、ホスホン酸基またはリン酸二水素基を含有するモノマーと比較して、改善された接着性能および改善された反応性を示す、歯科材料を提供することである。

0011

本発明は、例えば、以下を提供する:
項目1)
式I:



による酸性モノマーであって、式Iにおいて、
Aは、直鎖または分枝鎖脂肪族C1〜C18炭化水素基であり、該脂肪族C1〜C18炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得、
R1は、HまたはC1〜C6アルキル基であり、
Xは、存在しないか、または直鎖もしくは分枝鎖の脂肪族C1〜C10炭化水素基であり、該脂肪族C1〜C10炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR2−によって分断され得、
R2は、HまたはC1〜C6アルキル基であり、
PGは、ラジカル重合性基であり、好ましくは、ビニルアリル、CH2=CR3−CO−Y−またはR4O−CO−C(=CH2)−CH2−Y−であり、
Yは、OもしくはNR5であるか、または存在せず、
R3は、HまたはCH3であり、
R4は、HまたはC1〜C7アルキル基であり、
R5は、HまたはC1〜C7アルキル基であり、
nは、1、2、3または4であり、
mは、1または2であり、
pは、1、2または3であり、そして
qは、1、2または3である、
酸性モノマー。
(項目2)
式Iの可変物が、以下の意味:
Aは、直鎖または分枝鎖のC1〜C10脂肪族基であり、該C1〜C10脂肪族基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得る、
R1はHである、
Xは、−CH2−であるか、または存在しない、
PGはCH2=CR3−CO−Y−である、
Yは、OまたはNR5である、
R3は、HまたはCH3である、
R5は、HまたはC1〜C4アルキル基である、
nは、1または2である、
mは1である、
pは1である、および
qは1である
を有する、上記項目に記載の酸性モノマー。
(項目3)
式Iの可変物が、以下の意味:
Aは、直鎖または分枝鎖のC3〜C10脂肪族基であり、該C3〜C10脂肪族基は、1つの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得る、
R1はHである、
Xは存在しない、
PGはCH2=CR3−CO−Y−である、
Yは、OまたはNR5である、
R3は、HまたはCH3である、
R5は、HまたはC1〜C3アルキル基である、
nは、1または2である、
mは1である、
pは1である、
qは1である
を有する、上記項目のいずれかに記載の酸性モノマー。
(項目4)
リン酸二水素基−O−PO(OH)2とホスホン酸基−PO(OH)2とが、同じ炭素原子に結合している、上記項目のいずれかに記載の酸性モノマー。
(項目5)
少なくとも1つの上記項目のいずれかに記載の酸性モノマーを含有する、歯科材料。
(項目6)
前記歯科材料の総重量に基づいて、0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜20重量%の、前記式Iによる酸性モノマーを含有する、上記項目に記載の歯科材料。
(項目7)
少なくとも1つのさらなるラジカル重合性モノマーを含有し、好ましくは、少なくとも1つのラジカル重合開始剤もまた含有する、上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目8)
少なくとも1つの多官能メタ)アクリレート、または単官能(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとの混合物を含有する、上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目9)
少なくとも1つの充填材を含有する、上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目10)
各場合に、前記歯科材料の総質量に対して、
a) 0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、
b) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、
c) 5重量%〜80重量%、好ましくは5重量%〜60重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、
d) 0重量%〜80重量%の充填材(単数または複数)、
e) 0重量%〜70重量%、好ましくは0重量%〜50重量%、そして最も好ましくは0重量%〜25重量%の溶媒(単数または複数)、および必要に応じて、
f) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤(単数または複数)
を含有する、上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目11)
各場合に、前記歯科材料の総質量に対して、
a) 0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、
b) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、
c) 10重量%〜70重量%、好ましくは10重量%〜40重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、
d) 0重量%〜20重量%の充填材(単数または複数)、
e) 5重量%〜50重量%、好ましくは5重量%〜40重量%、そして最も好ましくは5重量%〜30重量%の溶媒(単数または複数)、好ましくは、水か、または水、エタノールおよび/もしくはアセトンの混合物、ならびに必要に応じて、
f) 0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤(単数または複数)
を含有する、接着剤として使用するための上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目12)
各場合に、前記歯科材料の総質量に対して、
a) 0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、
b) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、
c) 10重量%〜70重量%、好ましくは10重量%〜40重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、
d) 30重量%〜75重量%の充填材(単数または複数)、
e) 0重量%〜5重量%、好ましくは1重量%未満の溶媒(単数または複数)、
f) 0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤
を含有する、セメントとして使用するための上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目13)
損傷した歯を修復するための口内での使用のための、上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目14)
歯科用セメント充填コンポジット、前装またはブレンド用材料として使用するための、上記項目のいずれかに記載の歯科材料。
(項目15)
歯科用修復物の口外での製造または修復のための材料としての、上記項目のいずれかに記載の歯科材料の使用。
(項目16)
歯科用修復物の口外での製造または修復のための、上記項目のいずれかに記載の歯科材料。

0012

摘要
式I:

0013

0014

による酸性モノマーであって、式Iにおいて、Aは、直鎖または分枝鎖の脂肪族C1〜C18炭化水素基であり、この脂肪族C1〜C18炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得;R1は、HまたはC1〜C6アルキル基であり;Xは、存在しないか、または直鎖もしくは分枝鎖の脂肪族C1〜C10炭化水素基であり、この脂肪族C1〜C10炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR2−によって分断され得;R2は、HまたはC1〜C6アルキル基であり;PGは、ラジカル重合性基であり、好ましくは、ビニル、アリル、CH2=CR3−CO−Y−またはR4O−CO−C(=CH2)−CH2−Y−であり;Yは、OもしくはNR5であるか、または存在せず;R3は、HまたはCH3であり;R4は、HまたはC1〜C7アルキル基であり;R5は、HまたはC1〜C7アルキル基であり;nは、1、2、3または4であり;mは、1または2であり;pは、1、2または3であり;そしてqは、1、2または3である。これらのモノマーは、歯科材料の成分として特に適切である。

図面の簡単な説明

0015

図1は、実施例1のモノマー(本発明による)、MDPまたはMDPAと、HEMAとの混合物の共重合についての、照射時間に対する重合速度(Rp)を示す。図1は、実施例1のモノマーが、公知の酸性モノマーであるMDPおよびMDPAよりも有意に反応性が高いことを示す。

0016

上記目的は、一般式I

0017

0018

による少なくとも1つの酸性モノマーを含有する歯科材料によって達成され、一般式Iにおいて、
Aは、直鎖または分枝鎖の脂肪族C1〜C18炭化水素基であり、この脂肪族C1〜C18炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得、
R1は、HまたはC1〜C6アルキル基であり、
Xは、存在しないか、または直鎖もしくは分枝鎖の脂肪族C1〜C10炭化水素基であり、この脂肪族C1〜C10炭化水素基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR2−によって分断され得、
R2は、HまたはC1〜C6アルキル基であり、
PGは、ラジカル重合性基であり、好ましくは、ビニル、アリル、CH2=CR3−CO−Y−またはR4O−CO−C(=CH2)−CH2−Y−であり、
Yは、OもしくはNR5であるか、または存在せず、
R3は、H、またはCH3であり、
R4は、HまたはC1〜C7アルキル基であり、
R5は、HまたはC1〜C7アルキル基であり、
nは、1、2、3または4であり、
mは、1または2であり、
pは、1、2または3であり、そして
qは、1、2または3である。

0019

この式は、化学原子価論と矛盾しない化合物のみに及ぶ。例えば、AがC1ラジカルである場合、mとpとqとの合計は、最大で4であり得る。ラジカルが、1つまたはより多くのウレタン基、O原子、S原子などによって分断されるとの表示は、これらの基が、各場合において、このラジカルの炭素鎖に挿入されることを意味すると理解されるべきである。従って、これらの基は、両側でC原子と接しているのであり、末端ではあり得ない。C1ラジカルは、分断され得ない。ヘテロ原子および/または官能基順序は、この定義に影響されない。

0020

式Iは、m個、p個またはq個の角括弧内の基が、ラジカルAに結合していることを意味すると理解されるべきである。好ましくは、1つまたはより多くの重合性基PGと、酸性基とは、ラジカルAの反対側に結合する。より好ましくは、一方の1つまたはより多くの重合性基PGと、他方の酸性基とは、少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個、そしてより好ましくは少なくとも6個の介在原子によって、互いに分離される。これらの介在原子には、酸性基−O−PO(OH)2および−PO(OH)2が結合している原子(単数または複数)が含まれる。

0021

可変物が以下のように:
Aは、直鎖または分枝鎖のC1〜C10脂肪族基であり、このC1〜C10脂肪族基は、1つまたはより多くの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得る、
R1はHである、
Xは−CH2−であるか、または存在しない、
PGはCH2=CR3−CO−Y−である、
Yは、OまたはNR5である、
R3は、HまたはCH3である、
R5は、HまたはC1〜C4アルキル基である、
nは、1または2である、
mは1である、
pは1である、
qは1である
と定義される、式Iの化合物が好ましい。

0022

可変物が以下のように:
Aは、直鎖または分枝鎖のC3〜C10脂肪族基であり、このC3〜C10脂肪族基は、1つの−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−NH−、−HN−CO−NH−または−CO−NR1−によって分断され得る、
R1はHである、
Xは存在しない、
PGはCH2=CR3−CO−Y−である、
Yは、OまたはNR5である、
R3は、HまたはCH3である、
R5は、HまたはC1〜C3アルキル基である、
nは、1または2である、
mは1である、
pは1である、
qは1である
と定義される、式Iの化合物が、特に好ましい。

0023

pが1でありかつqが1である、式Iによる化合物において、リン酸二水素基−O−PO(OH)2およびホスホン酸基−PO(OH)2は、好ましくは、同じ炭素原子に結合している。

0024

AがC1〜C18脂肪族基であり、Xが存在せず、PGがCH2=CCH3−CO−O−であり、nが1であり、mが1であり、pが1であり、qが1であり、かつリン酸二水素基とホスホン酸基との両方が同じ炭素原子上に位置する、一般式Iの酸性モノマーは、対応するヒドロキシアルカン酸から出発して、7工程で調製され得る(スキーム1)。最初に、アルコール基が、tert−ブチルジフェニルシリル基で保護される。得られるカルボン酸と塩化オキサリルとの間の反応は、所望の塩化アシルをもたらす。その後のトリエチルホスファイトとの反応は、対応するα−ケトホスホネートを与える。このα−ケトホスホネートとジエチルホスファイトとの、触媒量のジエチルアミンの存在下での反応は、gem−ホスホネートホスフェート化合物の形成をもたらす。テトラブチルアンモニウムフルオリドを使用してのtert−ブチルジフェニルシリル基の脱保護、およびその後の、メタクリル酸無水物でのアルコール基のアシル化は、gem−ホスホネート−ホスフェートメタクリレートを与える。最後に、ホスホネート基ホスフェート基との両方の脱保護が、ブロモトリメチルシランを使用して行われ、その後、メタノール分解が行われる。

0025

0026

TBDPSCl=tert−ブチルジフェニルシリルクロリド;DMAP=4−ジメチルアミノピリジン、TBAF=テトラブチルアンモニウムフルオリド;TMSBr=ブロモトリメチルシラン。

0027

Aがカルバメート基によって分断されたC1〜C18脂肪族基であり、Xが存在せず、PGがCH2=CCH3−CO−O−であり、nが1であり、mが1であり、pが1であり、qが1であり、かつリン酸二水素とホスホン酸基との両方が同じ炭素原子上に位置する、一般式Iの酸性モノマーは、ヒドロキシル基を有するgem−ホスホネート−ホスフェートから出発して、2工程で調製され得る(スキーム2)。このようなアルコール(RaはC1〜C17アルキレン基である)と、メタクリレート基を有するイソシアネート(RbはC1〜C17アルキレン基鎖である)との反応、およびその後の、ジエチルホスホネート基とジエチルホスフェート基との両方の脱保護は、所望の酸性ハイブリッドモノマーをもたらす。

0028

0029

本発明による、一般式Iの重合性酸性モノマーの好ましい例は:

0030

0031

0032

である。

0033

一般式Iの重合性リン酸二水素エステル−ホスホン酸ハイブリッドモノマーは、歯科材料、好ましくはセルフエッチング歯科材料の調製に、特に適している。

0034

本発明による重合性リン酸二水素エステル−ホスホン酸ハイブリッドモノマーは、アルコール(例えば、エタノールおよびイソプロパノール)ならびにアセトン、またはこれらと水との混合物に易溶性である。式Iによるモノマーは、対応するホスホン酸(同じスペーサー長)と比較して、ぞうげ質とエナメル質との両方へのより良好な接着を提供することが見出された。さらに、これらは、フリーラジカル重合において、対応する重合性ホスホン酸またはリン酸二水素エステルよりも反応性が高い。

0035

本発明による歯科材料は、好ましくは、この歯科材料の総重量に基づいて、0.1重量%〜50重量%、より好ましくは1重量%および20重量%の、式Iによる少なくとも1つのモノマーを含有する。

0036

式Iによる酸性モノマーに加えて、本発明による歯科材料は、好ましくは、フリーラジカル重合し得る少なくとも1つのさらなるモノマー(コモノマー)を含有する。好ましいコモノマーは、単官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリレートである。少なくとも1つの多官能(メタ)アクリレート、または単官能(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとの混合物を、ラジカル重合性モノマーとして含有する材料が、特に好ましい。単官能(メタ)アクリレートとは、重合性基を1個のみ有するモノマーであり、一方で、多官能性(メタ)アクリレートは、2個またはより多く(好ましくは2個〜4個)の重合性基を有する。極めて特に好ましい実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも1つのジメタクリレート、またはモノメタクリレートとジメタクリレートとの混合物を含有する。単官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリレートを、ラジカル重合性モノマーとして含有する材料は、特に歯科材料として適しており、ここでメタクリレートは、口内で硬化する材料に好ましい。

0037

好ましい(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルまたは(メタ)アクリル酸イソボルニルエトキシ化またはプロポキシ化されたビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスGMA、メタクリル酸とビスフェノールAジグリシジルエーテルとの付加生成物、UDMA(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)と2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物)、ジ、トリ、もしくはテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレートおよびグリセロールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレートおよび1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートである。

0038

好ましいコモノマーの別の群は、N−一置換またはN−二置換アクリルアミド(例えば、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドもしくはN−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド)、またはN−一置換メタクリルアミド(例えば、N−エチルメタクリルアミドもしくはN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド)、およびN−ビニルピロリドンあるいはアリルエーテルである。これらのモノマーは、加水分解に対する高い安定性および比較的低い粘度により特徴付けられ、従って、例えば、希釈モノマーとして適切である。

0039

同様に好ましいコモノマーは、架橋ピロリドン(例えば、1,6−ビス(3−ビニル−2−ピロリニルヘキサン)、あるいは市販のビスアクリルアミド(例えば、メチレンビスアクリルアミドもしくはエチレンビスアクリルアミド)またはビス(メタ)アクリルアミド(例えば、N,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)プロパン、1,3−ビス(メタクリルアミド)プロパン、1,4−ビス(アクリルアミド)ブタンもしくは1,4−ビス(アクリロイルピペラジン(これは、対応するジアミンと(メタ)アクリロイルクロリドとの反応により合成され得る))である。これらのモノマーもまた、加水分解に対する高い安定性によって特徴付けられる。これらは、フリーラジカル重合し得る2つまたはより多くの基を含み、従って、架橋性モノマーとして適切である。

0040

上記モノマーのうちの1つまたはより多くと、酸性基を含みかつフリーラジカル重合し得るさらなる接着性モノマー酸性コモノマー)との混合物もまた使用され得る。

0041

酸性基を含む適切なコモノマーは、重合性カルボン酸(例えば、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリト酸無水物、10−メタクリロイルオキシ−デシルマロン酸、N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ−プロピル)−N−フェニルグリシンまたは4−ビニル安息香酸)である。適切なホスホン酸モノマーの例は、ビニルホスホン酸、4−ビニルフェニルホスホン酸、4−ビニルベンジルホスホン酸、2−メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、2−メタクリルアミド−エチル−ホスホン酸、4−メタクリルアミド−4−メチルフェニル−ホスホン酸、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサブチル]アクリル酸または2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサブチル]アクリル酸のエチルエステルまたは2,4,6−トリメチルフェニルエステルである。適切な重合性のリン酸水素エステルまたはリン酸二水素エステルの例は、リン酸水素2−メタクリロイルオキシプロピルもしくはリン酸二水素2−メタクリロイルオキシプロピル、リン酸水素2−メタクリロイルオキシエチルもしくはリン酸二水素2−メタクリロイルオキシエチル、リン酸水素2−メタクリロイルオキシフェニルペンタメタクリロイルオキシリン酸ジペンタエリトリトール、リン酸二水素10−メタクリロイルオキシデシル、リン酸モノ−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)エステル、リン酸二水素6−(メタクリルアミド)ヘキシル、およびリン酸二水素1,3−ビス(N−アクリロイル−N−プロピルアミノ)プロパン−2−イルである。適切な重合性スルホン酸の例は、ビニルスルホン酸、4−ビニルフェニルスルホン酸または3−(メタクリルアミド)プロピルスルホン酸である。酸基を含むさらなるモノマーの総量は、好ましくは、式Iによるモノマーの量を超えないように選択される。好ましくは、酸性コモノマーの量は、式Iによる酸性モノマーの量より低く、そしてより好ましくは、本発明による歯科材料は、酸性コモノマーを含有しない。

0042

本発明による歯科材料はまた、重合性酸ポリマーを含有し得る。「重合性酸性ポリマー」とは、少なくとも1つの酸性基および少なくとも1つのラジカル重合性基を含む、任意の種類のポリマーをいう。好ましい酸性基は、カルボン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基およびリン酸二水素基である。好ましいラジカル重合性基は、(メタ)アクリレート基、(N−アルキルアクリルアミド基および(メタ)アクリルアミド基である。このようなポリマーは、例えば、ポリカルボン酸と、メタクリル酸2−イソシアノエチルまたはメタクリル酸グリシジルとの反応によって、合成され得る。

0043

RAFT(可逆的付加−開裂連鎖移動)剤もまた、本発明による歯科材料に組み込まれ得る。適切なRAFT剤の例は、以下の概説:Moad,G.,Rizzardo,E.,Thang,S.H.Polymer 2008,49,1079−1131に報告されている。好ましい連鎖移動剤は、ジチオエステルトリチオカーボネート硫化アリル、アリルスルホン、およびビニルスルホンエステルである。

0044

本発明による歯科材料は、好ましくは、ラジカル重合開始剤もまた含有する。

0045

光重合のために、1つの成分、2つの成分、または複数の成分を含む開始剤が、使用され得る。ノリッシュI型光重合開始剤が特に適している。ベンゾインおよびその誘導体、ならびにアシル−ホスフィンオキシドまたはビスアシル−ホスフィンオキシド(例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−ホスフィンオキシド(Lucirin(登録商標TPO,BASF)またはビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(Irgacure(登録商標)818,BASF))が、好ましくは、光重合開始剤として使用され得る。モノアシルトリアルキルゲルマニウム化合物ジアシルジアルキルゲルマニウム化合物、またはテトラアシルゲルマニウム化合物(例えば、ベンゾイルトリメチルゲルマニウムジベンゾイルジエチルゲルマニウム、ビス(4−メトキシベンゾイル)ジエチルゲルマニウムまたはテトラベンゾイルゲルマニウム)もまた好ましい。

0046

他の好ましい光重合開始剤は、ベンゾフェノンおよびその誘導体、ならびにα−ジケトンまたはその誘導体(例えば、ショウノウキノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1−フェニルプロパン−1,2−ジオンジアセチルまたは4,4’−ジクロロベンジル)、ならびにクマリンおよびチオキサントンならびにこれらの誘導体である。これらの光重合開始剤は、好ましくは、共開始剤(coinitiator)と組み合わせて使用される。好ましい共開始剤は、脂肪族アミンおよび芳香族アミンである。好ましい芳香族アミンは、4−(ジメチルアミノ)−安息香酸エステル、N,N−ジメチルアミノ−p−ベンズアルデヒド、4−(ジメチルアミノ)ベンゾニトリル、N,N,3,5−テトラメチルアニリンまたはN,N−ジメチルp−トルイジンである。好ましい脂肪族アミンは、第三級アミン(例えば、トリエタノールアミンおよびメタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル)である。1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンなどの複素環式アミンもまた適している。N−フェニルグリシンなどのアミノ酸もまた使用され得る。他の適切な共開始剤は、シラン(例えば、トリス(トリメチルシリル)シラン)、ボラン錯体およびゲルマンである。

0047

多成分光重合開始系のうちでもとりわけ、ケトンアミンオニウム塩の組み合わせが最も好ましい。一例として、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート)が、ショウノウキノンおよびアミンと組み合わせて使用され得る。種々の光重合開始剤の混合物(例えば、ショウノウキノンおよび4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルと組み合わせた、ジベンゾイルジエチルゲルマニウム)もまた使用され得る。

0048

室温で行われる重合のために好ましく使用される開始剤は、レドックス開始剤の組み合わせ(例えば、過酸化ベンゾイルと、N,N,3,5−テトラメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチルアニリンまたはN,N−ジエタノール−p−トルイジンとの組み合わせ)である。過酸化物またはヒドロペルオキシドおよび還元剤(例えば、アスコルビン酸バルビツレートチオ尿素またはスルフィン酸)を含むレドックス系が、特に好ましい。ARGETATRPのために使用される系と同様に、ハロゲン化合物(開始剤)/遷移金属配位子/還元剤の組み合わせもまた、ラジカルを発生させるために使用され得る(Jakubowski,W.,Matyjaszewski,K.Angew.Chem.2006,118,4594−4598;Kamigaito,M.,Abdo,T.,Sawamoto,M.Chem.Rev.2001,101,3689−3745)。

0049

本発明による歯科材料は、好ましくは、光重合開始剤、または光重合開始剤とレドックス開始剤(好ましくは過酸化物)との組み合わせを含有する。二重硬化に特に好ましい開始剤の組み合わせは、ショウノウキノンと過酸化ベンゾイルとの混合物であり、ここでこれらの開始剤は、好ましくは、アミンともまた組み合わせられる。

0050

本発明による歯科材料はまた、さらに好ましくは、機械特性を改善するため、または粘度を調節するために、少なくとも1つの充填材、好ましくは有機または無機充填材粒子を含有する。機械特性を適合させるための充填材は、好ましくは10nm〜10μm、好ましくは10nm〜1.0μmの範囲の平均粒径を有し、そして粘度を調節するための充填材は、好ましくは10nm〜1,000nm、好ましくは10nm〜200nmの範囲の平均粒径を有する。これらの充填材の型は、好ましくは、一緒に使用される。他に記載されない限り、この平均粒径は、重量平均値である。

0051

好ましい無機粒子充填材は、酸化物(例えば、ZrO2およびTiO2)、またはSiO2、ZrO2および/もしくはTiO2の混合酸化物ベースとする非晶質球状材料ナノ粒子またはマイクロファイン充填材(例えば、発熱性シリカまたは沈降シリカ)、ならびにミニフィラー(例えば、0.01μm〜1μmの範囲の平均粒径を有する石英ガラスセラミックまたはガラス粉末)、ならびに放射線不透過性充填材(例えば、フッ化イッテルビウムまたはナノ粒子酸化タンタル(V)または硫酸バリウム)である。好ましい有機充填材は、ポリ(メタ)アクリレート(例えば、PMMA)、またはセルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース)をベースとする充填材であり、これらは、硬化後に上記粒子サイズに粉砕される。次に、これらの有機充填材は、記載された無機充填材充填材含有量を有する。

0052

充填材粒子と架橋した重合マトリックスとの間の接着を改善するために、SiO2をベースとする充填材は、(メタ)アクリレート官能基化シランで表面修飾され得る。このようなシランの一例は、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランである。非シリケート充填材(例えば、ZrO2またはTiO2)を表面修飾するために、官能基化酸性ホスフェート(例えば、リン酸二水素10−(メタ)アクリロイルオキシデシル)もまた使用され得る。

0053

溶媒含有歯科材料は、本発明のさらに好ましい実施形態を表す。好ましい溶媒は、水および極性有機溶媒(例えば、アセトン、イソプロパノールおよび特にエタノール)、ならびにこれらの溶媒の混合物である。水と極性有機溶媒との混合物、特に、水とエタノールとの混合物、水とアセトンとの混合物、または水とエタノールとアセトンとの混合物が、特に好ましい。

0054

さらに、本発明による歯科材料は、さらなる添加剤(例えば、安定剤、矯味矯臭物質着色剤殺菌活性化合物、フッ化物イオンを放出する添加剤、蛍光増白剤可塑剤および/またはUV吸収剤)を必要に応じて含有し得る。

0055

以下の成分:
a) 0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、
b) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、
c) 5重量%〜80重量%、好ましくは5重量%〜60重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、
d) 0重量%〜80重量%の充填材(単数または複数)、
e) 0重量%〜70重量%、好ましくは0重量%〜50重量%、そして最も好ましくは0重量%〜25重量%の溶媒(単数または複数)、および必要に応じて、
f) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤(単数または複数)
を含有する本発明による歯科材料が、特に好ましい。

0056

充填材(単数または複数)(d)の量は、意図される用途に依存する。接着剤として使用するための歯科材料は、好ましくは、0重量%〜20重量%の充填材を含有し、そしてセメントまたは充填材料(コンポジット)として使用するための歯科材料は、好ましくは、30重量%〜80重量%の充填材を含有する。セメントまたは充填材料として使用するための歯科材料は、好ましくは、溶媒を含有しない。

0057

接着剤として使用するための歯科材料は、好ましくは、以下の組成
a) 0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、
b) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、
c) 10重量%〜70重量%、好ましくは10重量%〜40重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、
d) 0重量%〜20重量%の充填材(単数または複数)、
e) 5重量%〜50重量%、好ましくは5重量%〜40重量%、そして最も好ましくは5重量%〜30重量%の溶媒(単数または複数)、好ましくは、水か、または水、エタノールおよび/もしくはアセトンの混合物、および必要に応じて、
f) 0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤(単数または複数)
を有する。

0058

セメントとして使用するための歯科材料は、好ましくは、以下の組成:
a) 0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜35重量%、そして最も好ましくは1重量%〜20重量%の、一般式Iの酸性モノマー(単数または複数)、
b) 0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤(単数または複数)、
c) 10重量%〜70重量%、好ましくは10重量%〜40重量%のさらなるモノマー(単数または複数)、
d) 30重量%〜75重量%の充填材(単数または複数)、
e) 0重量%〜5重量%、好ましくは1重量%未満の溶媒(単数または複数)、
f) 0.01重量%〜3重量%のさらなる添加剤
を有する。

0059

これらの全ての百分率は、各場合において、その歯科材料の総重量に関してである。

0060

個々の成分が、各場合において、上記好ましい物質および特に好ましい物質から選択される材料が、さらに好ましい。

0061

本発明による材料は、特に歯科材料として、特に、歯科用接着剤、セメント、充填コンポジット、前装およびコーティング材料として、適している。

0062

これらの歯科材料は、主として、歯科医による、損傷した歯を修復する口内での用途(臨床材料)、すなわち、治療用途に適している(例えば、歯科用セメント、充填コンポジットおよび前装またはブレンド用材料として)。しかし、これらの歯科材料はまた、口外で、例えば、歯科用修復物(例えば、義歯人工歯インレーアンレークラウンおよびブリッジ(技術材料))の製造または修復において使用されてもよい。

0063

図1は、実施例1のモノマー(本発明による)、MDPまたはMDPAと、HEMAとの混合物の共重合についての、照射時間に対する重合速度(Rp)を示す。図1は、実施例1のモノマーが、公知の酸性モノマーであるMDPおよびMDPAよりも有意に反応性が高いことを示す。

0064

以下の実施例は、本発明をより詳細に説明する。

0065

実施例1:
10−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸7の合成
a) 10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシデカン酸1の合成

0066

0067

tert−ブチルクロロジフェニルシラン(16.06g,58.4mmol)を、アルゴン雰囲気下で、10−ヒドロキシデカン酸(10.0g,53.1mmol)およびイミダゾール(8.14g,119.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の溶液に添加した。この溶液を50℃で15時間撹拌した。この溶液を200mLのブラインに注ぎ、そしてこの混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。その有機層を集め、そして脱イオン水(2×300mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー溶出液=酢酸エチル/ヘキサン:2/8)により精製した。17.3gの所望のカルボン酸1が、無色油状物として単離された。収率=76%。

0068

0069

b) 10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−デカノイルクロリド2の合成

0070

0071

塩化オキサリル(0.48mL,5.62mmol)を、カルボン酸1(2.0g,4.69mmol)の無水トルエン(15mL)中の溶液に滴下により添加した。この溶液を室温で4時間撹拌した。この溶液を減圧下で濃縮した。2.09gの無色油状物が得られた。収率=100%。

0072

0073

c) 10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−オキソ−デシルホスホン酸ジエチル3の合成

0074

0075

亜リン酸トリエチル(0.81mL,4.72mmol)を、アルゴン雰囲気下0℃で、塩化アシル2(2.09g,4.69mmol)の無水ジクロロメタン(20mL)中の溶液に添加した。この溶液を室温で1時間撹拌した。この溶液を減圧下で濃縮した。2.40gの無色油状物が得られた。収率=94%。

0076

0077

d) 10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−ジエトキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸ジエチル4の合成

0078

0079

ケトホスホネート3(15.4g,28.2mmol)のジエチルエーテル(50mL)中の溶液を、0℃で、亜リン酸ジエチル(3.63mL,28.2mmol)およびジエチルアミン(2.92mL,28.2mmol)のジエチルエーテル(80mL)中の溶液にゆっくりと添加した。この反応混合物を0℃で30分間、そして室温で24時間撹拌した。この溶液を減圧下で濃縮した。その粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液=酢酸エチル)により精製した。16.1gの所望の化合物4が、明黄色油状物として単離された。収率=83%。

0080

0081

e) 10−ヒドロキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸ジエチル5の合成

0082

0083

テトラブチルアンモニウムフルオリド(2.15g,6.82mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を、化合物4(3.89g,5.68mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)中の溶液に滴下により添加した。この反応混合物を室温で3時間撹拌した。塩化アンモニウム飽和溶液(1mL)を添加した。この溶液を減圧下で濃縮した。脱イオン水(20mL)を添加し、そしてこの溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液=酢酸エチル/メタノール:9/1)により精製した。2.35gの所望のアルコール5が、無色油状物として単離された。収率=93%。

0084

0085

f) 10−メタクリロイルオキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸ジエチル6の合成

0086

0087

メタクリル酸無水物(1.15mL,7.73mmol)を、アルゴン雰囲気下で、アルコール5(2.30g,5.15mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(31mg,0.26mmol)およびトリエチルアミン(1.08mL,7.73mmol)の乾燥ジクロロメタン(20mL)中の溶液に添加した。この反応混合物を室温で6時間撹拌した。この溶液を減圧下で濃縮した。酢酸エチル(50mL)を添加し、そしてこの溶液を重炭酸ナトリウムの飽和溶液(2×50mL)で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液=酢酸エチル)により精製した。2.29gの所望のモノマー6が無色油状物として単離された。収率=86%。

0088

0089

g) 10−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸7の合成

0090

0091

ブロモトリメチルシラン(3.0mL,22.7mmol)を、アルゴン雰囲気下で、モノマー6(1.95g,3.79mmol)の無水ジクロロメタン(20mL)中の溶液に添加した。30℃で5時間撹拌した後に、この混合物を減圧下で濃縮した。メタノール(200mL)を添加し、そしてこの混合物を室温で30分間撹拌した。その溶媒をエバポレートし、そしてその生成物一定重量になるまで減圧下で乾燥させた。1.52gの所望の酸性モノマーが、非常に粘度の高い黄油状物として単離された。収率=100%。

0092

0093

実施例2:
6−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−ヘキシル−ホスホン酸14の合成
a) 6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)ヘキサン酸8の合成

0094

0095

6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)ヘキサン酸8を、6−ヒドロキシカプロン酸(25.0g,0.189mol)から、10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)デカン酸1の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。46.1gの所望のカルボン酸8が、無色油状物として単離された。収率=66%。

0096

0097

b) 6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−ヘキサノイルクロリド9の合成

0098

0099

6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−ヘキサノイルクロリド9を、カルボン酸8(10.0g,27.0mmol)から、10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−デカノイルクロリド2の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。10.5gの所望の塩化アシル9が、無色油状物として単離された。収率=100%。

0100

0101

c) 6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−オキソ−ヘキシルホスホン酸ジエチル10の合成

0102

0103

6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−オキソ−ヘキシルホスホネート10を、塩化アシル9(10.5g,26.9mmol)から、10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−オキソ−デシルホスホン酸ジエチル3の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。13.1gの所望のα−ケトホスホネート10が、わずかに黄色の油状物として単離された。収率=100%。

0104

0105

d) 6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−ジエトキシホスホリルオキシ−ヘキシルホスホン酸ジエチル11の合成

0106

0107

6−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−ジエトキシホスホリルオキシ−ヘキシル−ホスホネート11を、α−ケトホスホネート10(13.1g,26.6mmol)から、10−(tert−ブチル−ジフェニルシリルオキシ)−1−ジエトキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸ジエチル4の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。12.0gの所望の化合物11が、わずかに黄色の油状物として単離された。収率=72%。

0108

0109

e) 6−ヒドロキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−ヘキシルホスホン酸ジエチル12の合成

0110

0111

6−ヒドロキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−ヘキシルホスホン酸ジエチル12を、化合物11(12.0g,19.1mmol)から、10−ヒドロキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸ジエチル5の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。6.4gの所望のアルコール12が、わずかに黄色の油状物として単離された。収率=86%。

0112

0113

f) 6−メタクリロイルオキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−ヘキシルホスホン酸ジエチル13の合成

0114

0115

6−メタクリロイルオキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−ヘキシル−ホスホン酸ジエチル13を、アルコール12(3.12g,8.0mmol)から、10−メタクリロイルオキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸ジエチル6の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。2.84gの所望のモノマー13が、わずかに黄色の油状物として単離された。収率=78%。

0116

0117

g) 6−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−ヘキシルホスホン酸14の合成

0118

0119

6−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−ヘキシルホスホン酸14を、モノマー13(2.75g,6.0mmol)から、10−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸7の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。1.96gの所望のモノマー14が、非常に粘度の高い黄色油状物として単離された。収率=95%。

0120

0121

実施例3:
6−[(2−メタクリロイルオキシエチルアミノカルボニルオキシ]−1−(ジヒドロキシホスホリルオキシ)−ヘキシルホスホン酸16の合成
a) 6−[(2−メタクリロイルオキシエチルアミノ)−カルボニルオキシ]−1−(ジエトキシホスホリルオキシ)−ヘキシルホスホン酸ジエチル15の合成

0122

0123

ジラウリン酸ジブチルスズ(25.5mg,0.041mmol)の無水DCM(2.0mL)中の溶液を、アルゴン雰囲気下で、6−ヒドロキシ−1−ジエトキシホスホリルオキシ−ヘキシルホスホン酸ジエチル12(3.15g,8.1mmol)の無水DCM(10.0mL)中の溶液に添加した。その後、この混合物にメタクリル酸2−イソシアナトエチル(1.14mL,8.1mmol)を滴下により添加した。この溶液を室温で3時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/メタノール:9/1)により精製した。4.3gの所望の化合物が単離された。収率:93%。

0124

0125

b) 6−[(2−メタクリロイルオキシエチルアミノ)−カルボニルオキシ]−1−(ジヒドロキシホスホリルオキシ)−ヘキシルホスホン酸16の合成

0126

0127

6−[(2−メタクリロイルオキシエチルアミノ)−カルボニルオキシ]−1−(ジヒドロキシ−ホスホリルオキシ)−ヘキシルホスホン酸16を、モノマー15(1.0g,1.83mmol)から、10−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸7の合成について記載された手順と同じ手順に従って合成した。750mgの所望のモノマー16が、非常に粘度の高い黄色油状物として単離された。収率=94%。

0128

0129

実施例4:
10−(メタクリロイルオキシ)−デシルビスホスホン酸17の合成

0130

0131

このビスホスホン酸17を、6工程で、6−(メタクリロイルオキシ)−ヘキシルビスホスホン酸の合成について文献に記載される手順(Catel,Y.et al.,Eur.Polym.J.2012,48,318−330)と類似の手順に従って、合成した。

0132

0133

実施例5:
DSCによる、10−メタクリロイルオキシ−1−ジヒドロキシホスホリルオキシ−デシルホスホン酸7の重合の調査
0.5mol%の光重合開始剤ビス(4−メトキシベンゾイル)−ジエチルゲルマニウムを、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)とモノマー7との、8:2のモル比の混合物に添加した。この混合物を、示差走査熱量計(Diamond,Perkin Elmer)内で重合させた。この混合物を、LEDランプ(Bluephase,Ivoclar Vivadent)で、37℃で2分間照射した。10−(メタクリロイルオキシ)デシルホスホン酸(MDPA)およびリン酸二水素10−(メタクリロイルオキシ)デシル(MDP)もまた、同じ条件を使用して、HEMAと共重合させた。図1は、これらの異なる混合物の重合速度(Rp)を、時間の関数として示す。これらの結果は、新規モノマー7が、対応するリン酸二水素エステルMDPおよび対応するホスホン酸MDPAよりも有意に反応性が高いことを明らかに示す。

0134

実施例6:
選択された酸性ハイブリッドモノマーの接着特性
ウシの歯のぞうげ質およびエナメル質への接着を調査するために、表1に示される組成を有するセルフエッチング接着剤(SEA)を調製した。ハイブリッド酸性モノマー7、14および16、ならびにビスホスホン酸17、MDPおよびMDPAをベースとする配合物を調製した。抜いたばかりのウシの下顎切歯不飽和ポリエステル樹脂(Castolite)に包埋した。平坦なぞうげ質およびエナメル質の表面を、120グリットおよび400グリットの湿った炭化ケイ素紙で、包埋した歯の唇側に準備した。接着剤を最初に、準備した表面(ぞうげ質またはエナメル質)に、マイクロブラシで20秒間擦り付けた。この接着剤層強風で乾燥させ、そしてLED硬化灯(Bluephase G20,Ivoclar Vivadent AG)を用いて10秒間光硬化させた。中心に直径2mmの円形の穴を有する3mmの厚さの円筒形テフロン(登録商標)鋳型を、この表面に固定した。コンポジット(Tetric EvoCeram,Ivoclar Vivadent AG)をこの鋳型に挿入し、そして20秒間光硬化させた。最後に、これらのサンプルを水中37℃で24時間貯蔵し、その後、試験した。剪断接着強さを、ISO指針「ISO 2003−ISO TR 11405:Dental Materials Guidance on Testing of Adhesion to Tooth Structure」に従って決定した。これらの結果を表2に与える。新規酸性ハイブリッドモノマー7、14および16をベースとするSEAは、ホスホン酸MDPAまたはリン酸二水素エステルMDPを含有する接着剤よりも有意に高いぞうげ質のSBSをもたらした。モノマー7、14および16をベースとするSEAはまた、MDPAまたはビスホスホン酸17を含有するSEAよりも有意に高いエナメル質のSBSを与えた。

0135

*) 比較例
1)メタクリル酸とビスフェノールAジグリシジルエーテルとの付加生成物
2) N,N’−ジエチル−1,3−ビス−(アクリルアミド)プロパン
3)ショウノウキノン(0.9%)、4−ジメチル安息香酸エチルエステル(0.42%)およびアシルホスフィンオキシドLucerinTPO(BASF;1.25%)の混合物
4) 10−(メタクリロイルオキシ)デシルホスホン酸
5)リン酸二水素10−(メタクリロイルオキシ)デシル

実施例

0136

*) 比較例

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