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技術 乗物用シート

出願人 トヨタ紡織株式会社
発明者 赤池文敏金田浩二
出願日 2016年4月8日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2016-077792
公開日 2017年10月12日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-185959
状態 特許登録済
技術分野 車両用座席
主要キーワード 寸胴形状 各噛合歯 回転止 内部骨格 シェルフレーム リンク運動 ベルト通し孔 角度姿勢
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月12日)のものです。
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図面 (12)

課題

乗物衝突発生時等に着座者の身体からシートバック掛けられる過大な荷重を適切に受け止められるようにすること。

解決手段

シートバック10が個別にリクライニング調節可能に支持されたメインフレーム部11Aとシェルフレーム部12Aとを有するシート1であり、メインフレーム部11A及びシェルフレーム部12Aを個別にリクライニング調節可能に支持するメインバックリクライナ11C及びシェルバックリクライナ12Cと、メインフレーム部11A及びシェルフレーム部12Aのうちの一方に他方に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、上記一方を他方に撓みにより押し当てられるようにメインフレーム部11Aとシェルフレーム部12Aとの傾斜角度をメインバックリクライナ11Cとシェルバックリクライナ12Cの駆動制御により調節する制御手段Cと、を有する。

概要

背景

従来、乗物用シートにおいて、シートバック着座者の身体を後側から支え天板メイン部と、着座者の身体を両外側から支える天板サイド部と、を備えた構成とされたものが知られている(特許文献1)。上記シートバックは、左右の天板サイド部が天板メイン部から独立したひと続きシェル型形状を成す構成とされており、乗降時に天板メイン部に対して後退移動させられるようになっている。

概要

乗物衝突発生時等に着座者の身体からシートバックに掛けられる過大な荷重を適切に受け止められるようにすること。シートバック10が個別にリクライニング調節可能に支持されたメインフレーム部11Aとシェルフレーム部12Aとを有するシート1であり、メインフレーム部11A及びシェルフレーム部12Aを個別にリクライニング調節可能に支持するメインバックリクライナ11C及びシェルバックリクライナ12Cと、メインフレーム部11A及びシェルフレーム部12Aのうちの一方に他方に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、上記一方を他方に撓みにより押し当てられるようにメインフレーム部11Aとシェルフレーム部12Aとの傾斜角度をメインバックリクライナ11Cとシェルバックリクライナ12Cの駆動制御により調節する制御手段Cと、を有する。

目的

本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、乗物の衝突発生時等に着座者の身体からシートバックに掛けられる過大な荷重を適切に受け止められるようにすることにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シートバックが個別にリクライニング調節可能に支持された前後2つのバックフレーム部を有する乗物用シートであって、前記各バックフレーム部を個別にリクライニング調節可能に支持するリクライニングアジャスタと、前記各バックフレーム部のうちの一方に他方に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、前記一方を前記他方に撓みにより押し当てられるように前記各バックフレーム部の傾斜角度を前記リクライニングアジャスタの駆動制御により調節する制御手段と、を有する乗物用シート。

請求項2

請求項1に記載の乗物用シートであって、前記制御手段は、前側のバックフレーム部に後側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、前記各バックフレーム部をそれぞれ互いの間に前後方向の所定の隙間を空けた前荷重受け用の傾斜角度に調節する乗物用シート。

請求項3

請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、更に、後側のバックフレーム部に着座者の身体に装着されるシートベルト装置リトラクタ装備されており、前記制御手段は、前記リトラクタを介して着座者の身体から前記後側のバックフレーム部に前側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、前記各バックフレーム部をそれぞれ互いに前後方向に接触させた後荷重受け用の傾斜角度に調節する乗物用シート。

請求項4

請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シートであって、前記制御手段は、前記各バックフレーム部のうちの一方に他方に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、前記各バックフレーム部のうちの少なくともいずれかが荷重受けに適した所定の角度範囲から外れた傾斜角度にあるときには、前記少なくともいずれかを前記荷重受けに適した所定の角度範囲内の傾斜角度に補正する乗物用シート。

請求項5

請求項1から請求項4のいずれかに記載の乗物用シートであって、前記各バックフレーム部の互いに押し当てられる当接部間に、互いの当接により互いの高さ方向の位置ズレ規制した状態に係合する係合構造が設けられている乗物用シート。

技術分野

0001

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックが個別にリクライニング調節可能に支持された前後2つのバックフレーム部を有する乗物用シートに関する。

背景技術

0002

従来、乗物用シートにおいて、シートバックが着座者の身体を後側から支え天板メイン部と、着座者の身体を両外側から支える天板サイド部と、を備えた構成とされたものが知られている(特許文献1)。上記シートバックは、左右の天板サイド部が天板メイン部から独立したひと続きシェル型形状を成す構成とされており、乗降時に天板メイン部に対して後退移動させられるようになっている。

先行技術

0003

実開平05−076860号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記従来技術では、着座者の身体の後側からの支持が天板メイン部でしか行われないため、乗物衝突発生時等に着座者の身体から受ける過大な負荷を適切に受け止めることができない。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、乗物の衝突発生時等に着座者の身体からシートバックに掛けられる過大な荷重を適切に受け止められるようにすることにある。

課題を解決するための手段

0005

上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。

0006

第1の発明は、シートバックが個別にリクライニング調節可能に支持された前後2つのバックフレーム部を有する乗物用シートである。この乗物用シートは、各バックフレーム部を個別にリクライニング調節可能に支持するリクライニングアジャスタと、各バックフレーム部のうちの一方に他方に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、上記一方を他方に撓みにより押し当てられるように各バックフレーム部の傾斜角度をリクライニングアジャスタの駆動制御により調節する制御手段と、を有する。

0007

この第1の発明によれば、シートバックに前後方向の過大な外部荷重が入力されるときには、制御手段により各バックフレーム部の傾斜角度が調節されて、荷重入力を受ける一方のバックフレーム部が撓みにより他方のバックフレーム部に押し当てられて支持を受けることができる状態となる。上記構成により、乗物の衝突発生時等にシートバックに入力される過大な荷重を、各バックフレーム部によって2段構えで適切に受け止めることができる。

0008

第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。制御手段は、前側のバックフレーム部に後側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、各バックフレーム部をそれぞれ互いの間に前後方向の所定の隙間を空けた前荷重受け用の傾斜角度に調節する。

0009

この第2の発明によれば、乗物の後突発生時等、着座者の身体から前側のバックフレーム部に後側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、前側のバックフレーム部を後側のバックフレーム部との間の所定の隙間内で撓ませることができる。したがって、上記撓みによりエネルギ吸収をした上で、上記の外部荷重を適切に受け止めることができる。

0010

第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。更に、後側のバックフレーム部に着座者の身体に装着されるシートベルト装置リトラクタ装備されている。制御手段は、リトラクタを介して着座者の身体から後側のバックフレーム部に前側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、各バックフレーム部をそれぞれ互いに前後方向に接触させた後荷重受け用の傾斜角度に調節する。

0011

この第3の発明によれば、乗物の前突発生時等、着座者の身体からリトラクタを介して後側のバックフレーム部に前側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、後側のバックフレーム部を前側のバックフレーム部に隙なく瞬時に接触させて上記の外部荷重を適切に受け止めることができる。

0012

第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。制御手段は、各バックフレーム部のうちの一方に他方に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、各バックフレーム部のうちの少なくともいずれかが荷重受けに適した所定の角度範囲から外れた傾斜角度にあるときには、上記少なくともいずれかを荷重受けに適した所定の角度範囲内の傾斜角度に補正する。

0013

この第4の発明によれば、シートバックが傾倒されたリラックス姿勢で使用されているなど、荷重受けに適さない角度姿勢にある状態であっても、シートバックに前後方向の過大な外部荷重が入力されるときには、各々のバックフレーム部を荷重受けに適した所定の角度範囲内の傾斜角度に補正して、外部荷重を適切に受け止めることができる。

0014

第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。各バックフレーム部の互いに押し当てられる当接部間に、互いの当接により互いの高さ方向の位置ズレ規制した状態に係合する係合構造が設けられている。

0015

この第5の発明によれば、各バックフレーム部同士が押し当てられた際に、各バックフレーム部間の高さ方向の位置ズレが規制されるようになるため、上記一方に入力された外部荷重を他方との間でより強固に受け止めることができる。

図面の簡単な説明

0016

実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。
シートバックをリラックス姿勢に後傾させた状態を表した斜視図である。
シートバックのシェルバック部をメインバック部から後側に引き離した状態を表した斜視図である。
シートバックの骨組み構造を表した斜視図である。
シートバックの荷重受けの適正範囲と不適正範囲を表した側面図である。
乗物の前突検知によりシートバックの角度が調節された状態を表した側面図である。
乗物の後突検知によりシートバックの角度が調節された状態を表した側面図である。
シートバックの傾斜角度を調節するシステムブロック図である。
乗物の前突検知によりシートバックの角度が調節される流れを表したフロー図である。
乗物の後突検知によりシートバックの角度が調節される流れを表したフロー図である。
メインバック部とシェルバック部との当接部間に設けられた噛み合い構造の拡大図である。

0017

以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。

0018

始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1図11を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車左側座席として構成されており、着座者の背凭れとなるシートバック10と、着座部となるシートクッション20と、を備えた構成とされている。上述したシートバック10は、着座者の身体を後側から支えるメインバック部11と、メインバック部11の後側に位置して着座者の身体を両外側(両横側)から支えるように両外側へ前側に湾曲した形で張り出すシェルバック部12と、に分かれて構成されている。

0019

上述したメインバック部11とシェルバック部12とは、それぞれが個別にリクライニング調節可能に支持された状態として設けられている。上記構成により、メインバック部11とシェルバック部12とは、図1図2に示すように、それぞれを互いに前後方向に重ね合わせた状態にして一緒に前後方向に傾動させたり、図3に示すように、それぞれを個別に前後方向に引き離す形に動かしてシェルバック部12をメインバック部11から後退させた状態にしたりすることができるようになっている。

0020

上述したシェルバック部12は、図1図2に示すように、メインバック部11の後側に重ね合わされた状態となる時にメインバック部11の左右両側から前方側張り出して着座者の身体を左右両外側から支持するサイドサポート部12Sを有した形状とされている。上述したシェルバック部12は、図3に示すように、メインバック部11に対して後退した傾斜角度となることにより、上述した左右両側のサイドサポート部12Sのメインバック部11に対する前方側への張り出しが抑えられたりなくされたりするようになっている。

0021

上記のようにシェルバック部12がメインバック部11に対して後退することにより、着座者が腕を後方側に引いたリラックスした姿勢をとることができるようになる。特に、メインバック部11が後側に倒されたリラックス姿勢の状態からシェルバック部12が後側に引かれることにより、着座者の腕が各サイドサポート部12Sに圧し掛けられて背凭れ幅が狭められるような窮屈感を感じることがなくなるため、着座者が腕を両外側に広げたり後方側に引いたりした開放感のあるリラックスした姿勢をとることができるようになる。

0022

上述したメインバック部11は、図4に示すように、その内部骨格が、略逆U字形状に組まれたメインフレーム部11Aによって構成されている。上記メインフレーム部11Aは、メインバック部11の両側部や上側部といった外周部に沿った主要な骨格を成すフレーム部材として構成されている。そして、上記メインフレーム部11Aは、その左右両側の各下端部が、それぞれ、電動式のメインバックリクライナ11Cを介してシートクッション20の左右両側の各後端部に連結されている。ここで、メインフレーム部11Aが本発明の「前側のバックフレーム部」に相当し、各メインバックリクライナ11Cがそれぞれ本発明の「リクライニングアジャスタ」に相当する。

0023

上記構成により、メインフレーム部11Aは、上述した各メインバックリクライナ11Cの駆動が停止された通常時には、これらメインバックリクライナ11Cにより回転止めされて、シートクッション20に対する角度姿勢が定位置に固定された状態として保持されるようになっている。また、メインフレーム部11Aは、上述した各メインバックリクライナ11Cが正逆それぞれの方向に駆動操作されることにより、シートクッション20に対する角度姿勢が上記操作方向に対応した前後それぞれの方向に変えられていくようになっている。上述した各メインバックリクライナ11Cは、これらに繋がれたメインバックモータ11Dからの駆動力の伝達を受けて駆動操作されたり、メインバックモータ11Dの駆動停止に伴うブレーキ力により駆動が停止されたりするようになっている。

0024

また、シェルバック部12は、その内部骨格が、略逆U字形状に組まれたシェルフレーム部12Aによって構成されている。上記シェルフレーム部12Aは、シェルバック部12の両側部や上側部といった外周部に沿った主要な骨格を成すフレーム部材として構成されている。そして、上記シェルフレーム部12Aは、その左右両側の各下端部が、それぞれ、電動式のシェルバックリクライナ12Cを介してシートクッション20の左右両側の各後端部に連結されている。ここで、シェルフレーム部12Aが本発明の「後側のバックフレーム部」に相当し、各シェルバックリクライナ12Cがそれぞれ本発明の「リクライニングアジャスタ」に相当する。

0025

上記構成により、シェルフレーム部12Aは、上述した各シェルバックリクライナ12Cの駆動が停止された通常時には、これらシェルバックリクライナ12Cにより回転止めされて、シートクッション20に対する角度姿勢が定位置に固定された状態として保持されるようになっている。また、シェルフレーム部12Aは、上述した各シェルバックリクライナ12Cが正逆それぞれの方向に駆動操作されることにより、シートクッション20に対する角度姿勢が上記操作方向に対応した前後それぞれの方向に変えられていくようになっている。上述した各シェルバックリクライナ12Cは、これらに繋がれたシェルバックモータ12Dからの駆動力の伝達を受けて駆動操作されたり、シェルバックモータ12Dの駆動停止に伴うブレーキ力により駆動が停止されたりするようになっている。

0026

上述したシェルフレーム部12Aには、そのU字の両枠辺間に板状の架橋プレート12Bが一体的に架橋された状態として設けられている。上述した架橋プレート12Bは、上述したメインフレーム部11AのU字の両サイドフレーム11Bの上端側近傍の真後ろ側の領域を左右に横切るように延びた状態として設けられている。上記構成により、シェルフレーム部12Aは、メインフレーム部11Aに対して後側から接近させるように移動させることにより、上述した架橋プレート12Bがメインフレーム部11Aの両サイドフレーム11Bに後側から当てられて移動が係止されるようになっている。

0027

上述した架橋プレート12Bと各サイドフレーム11Bとの互いに押し当てられる各当接部には、図11に示すように、互いに前後方向に押し当てられることで噛み合わされた状態となる噛合歯12B1,11B1が形成されている。これら噛合歯12B1,11B1は、それぞれ、高さ方向に複数の歯を並べる形となって形成されており、互いの噛み合いにより架橋プレート12Bと各サイドフレーム11Bとの間の高さ方向の相対移動を規制した状態とするようになっている。上記構成により、シェルフレーム部12Aとメインフレーム部11Aとは、互いに前後方向に押し当てられて噛合した状態では、互いの間に高さ方向の滑りを生じない形に一体化された状態をとることができるようになっている。ここで、上述した各噛合歯12B1,11B1の組み合わせが本発明の「係合構造」に相当する。

0028

図4に示すように、上述した架橋プレート12Bには、更に、シート1の着座者に対して装着されるシートベルト装置S/BのリトラクタRTが取り付けられている。上記シートベルト装置S/Bは、図1に示すように、上述したリトラクタRTから繰り出されたベルトウェビングBWが、シェルバック部12内を通ってシェルバック部12の左肩口に空けられたベルト通し孔12Tからメインバック部11の前側領域へと引き出されて、着座者の身体に装着されるようになっている。

0029

上記構成により、シェルバック部12は、車両の前面衝突の発生時には、着座者の身体がベルトウェビングBWに圧し掛かることに伴う過大な外部荷重の入力を受けて、リトラクタRTの取り付けられた上部領域が下端側の各シェルバックリクライナ12Cによる固定箇所支点に前方側に片持ち支持梁の撓みのように強く押し撓まされる力を受けるようになっている。また、メインバック部11は、車両の後面衝突の発生時には、着座者の身体が前側から圧し掛かることに伴う過大な外部荷重の入力を受けて、下端側の各メインバックリクライナ11Cによる固定箇所を支点に後方側に片持ち支持梁の撓みのように強く押し撓まされる力を受けるようになっている。ここで、上述した各メインバックリクライナ11Cと各シェルバックリクライナ12Cとは、それぞれ、シート幅方向を向く軸回りにメインバック部11とシェルバック部12とを互いに同軸回りに前後方向にリクライニング調節することができるように設けられている。

0030

このように、シートバック10は、車両の前後衝突の発生により、後側のシェルバック部12が前側のメインバック部11に向かって強く押し撓まされるように力を受けたり、前側のメインバック部11が後側のシェルバック部12に向かって強く押し撓まされるように力を受けたりする構成とされている。しかし、上記シートバック10は、上述したメインバック部11やシェルバック部12に前後方向の過大な外部荷重が入力されても、後述する制御手段Cによる移動制御によって、荷重を受ける側となるメインバック部11或いはシェルバック部12が相手側に押し当てられて裏支えされて、上記の荷重を2段構えで適切に受け止めることができるようになっている。

0031

具体的には、図8に示すように、上述した制御手段Cは、メインバックモータ11Dの駆動のON/OFF切り換え操作を行うメインバック操作スイッチ11Eと、シェルバックモータ12Dの駆動のON/OFFの切り換え操作を行うシェルバック操作スイッチ12Eと、に接続されて、これらの動作指示に基いてメインバックモータ11Dやシェルバックモータ12Dの駆動制御を行うようになっている。その際、制御手段Cは、メインバックモータ11Dやシェルバックモータ12Dの回転位置パルス信号数に基いて検出して、各メインバックリクライナ11Cや各シェルバックリクライナ12Cの駆動操作により角度調節されるメインバック部11やシェルバック部12の傾斜角度を検出することができるようになっている。上述したメインバック操作スイッチ11Eやシェルバック操作スイッチ12Eは、具体的な図示は省略されているが、図1で前述したシートクッション20の側部箇所等のシート1の所定箇所に設けられている。

0032

また、図8に示すように、上述した制御手段Cは、車両に搭載された車両の前後衝突の発生を事前検知する衝突センサCSとも接続されており、同衝突センサCSからの入力信号に基いて、メインバック部11やシェルバック部12に衝突発生に伴う過大な外部荷重が入力されるときを判断して、メインバックモータ11Dやシェルバックモータ12Dを駆動制御するようになっている。具体的には、上述した制御手段Cは、図5に示すように、上記衝突発生に伴う過大な外部荷重がメインバック部11やシェルバック部12に入力されることが判断されたときに、上記メインバック部11が荷重受けに適した適正範囲Wpから外れた不適正範囲Wiの状態となっているときには、先ず、メインバック部11を適正範囲Wp内に移動させるように角度補正するようになっている。

0033

ここで、上述した適正範囲Wpは、着座者の身体が通常の着座姿勢で凭れ掛かる角度範囲となる、起立気味の後傾した角度範囲として設定されている。また、不適正範囲Wiは、上記適正範囲Wpから外れた範囲となっている。ここで、上述した適性範囲が本発明の「荷重受けに適した所定の角度範囲」に相当する。

0034

そして、上記角度補正をした上で、制御手段Cは、上記の衝突検知が車両の前面衝突の検知であるときには、図6に示すように、同前面衝突の発生によって前側への荷重入力を受けるシェルバック部12を、前側のメインバック部11に後側から接触させた後荷重受け用の傾斜角度に調節するよう駆動制御する(図9参照)。上記駆動制御により、シェルバック部12に入力される前側に押し撓まされる過大な外部荷重が、メインバック部11によっても支えられて、両者による2段構えで外部荷重を適切に受け止めることができるようになっている。

0035

一方、制御手段Cは、図7に示すように、上記の衝突検知が車両の後面衝突の検知であるときには、同後面衝突の発生によって後側への荷重入力を受けるメインバック部11に対して、後側のシェルバック部12を後側から所定の隙間Tを空けた状態に近づけた前荷重受け用の傾斜角度に調節するよう駆動制御する(図10参照)。上記駆動制御により、メインバック部11に後側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力された際には、メインバック部11をシェルバック部12との間の所定の隙間Tが詰められるまで後側に押し撓ませて、同撓みによってエネルギ吸収をした上で、メインバック部11をシェルバック部12に当接させて、両者による2段構えで外部荷重を適切に受け止めることができるようになっている。

0036

上記図6図7に示すいずれの場合にも、上述したメインバック部11とシェルバック部12とは、互いの前後方向に押し当てられる関係となる各サイドフレーム11Bと架橋プレート12Bとの当接部に形成された各噛合歯11B1,12B1(図11参照)が噛み合うことにより、互いに高さ方向に滑りを生じさせない形に強く一体化されて、これらの間に入力された外部荷重を2段構えで強固に受け止めることができるようになっている。

0037

以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成とされている。すなわち、シートバック(シートバック10)が個別にリクライニング調節可能に支持された前後2つのバックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)を有する乗物用シート(シート1)である。この乗物用シート(シート1)は、各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)を個別にリクライニング調節可能に支持するリクライニングアジャスタ(メインバックリクライナ11Cとシェルバックリクライナ12C)と、各バックフレーム部のうちの一方(メインフレーム部11A(シェルフレーム部12A))に他方(シェルフレーム部12A(メインフレーム部11A))に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、上記一方(メインフレーム部11A(シェルフレーム部12A))を他方(シェルフレーム部12A(メインフレーム部11A))に撓みにより押し当てられるように各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)の傾斜角度をリクライニングアジャスタ(メインバックリクライナ11Cとシェルバックリクライナ12C)の駆動制御により調節する制御手段(制御手段C)と、を有する。

0038

このような構成とされていることにより、シートバック(シートバック10)に前後方向の過大な外部荷重が入力されるときには、制御手段(制御手段C)により各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)の傾斜角度が調節されて、荷重入力を受ける一方のバックフレーム部(メインフレーム部11A(シェルフレーム部12A))が撓みにより他方のバックフレーム部(シェルフレーム部12A(メインフレーム部11A))に押し当てられて支持を受けることができる状態となる。上記構成により、乗物の衝突発生時等にシートバック(シートバック10)に入力される過大な荷重を、各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)によって2段構えで適切に受け止めることができる。

0039

また、制御手段(制御手段C)は、前側のバックフレーム部(メインフレーム部11A)に後側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)をそれぞれ互いの間に前後方向の所定の隙間(所定の隙間T)を空けた前荷重受け用の傾斜角度に調節するようになっている。このような構成とされていることにより、乗物の後突発生時等、着座者の身体から前側のバックフレーム部(メインフレーム部11A)に後側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、前側のバックフレーム部(メインフレーム部11A)を後側のバックフレーム部(シェルフレーム部12A)との間の所定の隙間(所定の隙間T)内で撓ませることができる。したがって、上記撓みによりエネルギ吸収をした上で、上記の外部荷重を適切に受け止めることができる。

0040

更に、後側のバックフレーム部(シェルフレーム部12A)に着座者の身体に装着されるシートベルト装置(シートベルト装置S/B)のリトラクタ(リトラクタRT)が装備されている。制御手段(制御手段C)は、リトラクタ(リトラクタRT)を介して着座者の身体から後側のバックフレーム部(シェルフレーム部12A)に前側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)をそれぞれ互いに前後方向に接触させた後荷重受け用の傾斜角度に調節するようになっている。このような構成とされていることにより、乗物の前突発生時等、着座者の身体からリトラクタ(リトラクタRT)を介して後側のバックフレーム部(シェルフレーム部12A)に前側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときには、後側のバックフレーム部(シェルフレーム部12A)を前側のバックフレーム部(メインフレーム部11A)に隙なく瞬時に接触させて上記の外部荷重を適切に受け止めることができる。

0041

また、制御手段(制御手段C)は、各バックフレーム部のうちの一方(メインフレーム部11A(シェルフレーム部12A))に他方(シェルフレーム部12A(メインフレーム部11A))に向かって押し撓まされる前後方向の過大な外部荷重が入力されるときに、各バックフレーム部のうちの少なくともいずれか(メインフレーム部11A又はシェルフレーム部12A)が荷重受けに適した所定の角度範囲(適正範囲Wp)から外れた傾斜角度(不適正範囲Wi)にあるときには、上記少なくともいずれかを荷重受けに適した所定の角度範囲(適正範囲Wp)内の傾斜角度に補正する。このような構成とされていることにより、シートバック(シートバック10)が傾倒されたリラックス姿勢で使用されているなど、荷重受けに適さない角度姿勢(不適正範囲Wi)にある状態であっても、シートバック(シートバック10)に前後方向の過大な外部荷重が入力されるときには、各々のバックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)を荷重受けに適した所定の角度範囲(適正範囲Wp)内の傾斜角度に補正して、外部荷重を適切に受け止めることができる。

0042

また、各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)の互いに押し当てられる当接部間に、互いの当接により互いの高さ方向の位置ズレを規制した状態に係合する係合構造(噛合歯11B1,12B1)が設けられている。このような構成とされていることにより、各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)同士が押し当てられた際に、各バックフレーム部(メインフレーム部11Aとシェルフレーム部12A)間の高さ方向の位置ズレが規制されるようになるため、上記一方(メインフレーム部11A(シェルフレーム部12A))に入力された外部荷重を他方(シェルフレーム部12A(メインフレーム部11A))との間でより強固に受け止めることができる。

0043

以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートに係る構成は、自動車の左側座席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機船舶等の他の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。

0044

また、前後2つのバックフレーム部は、リクライニングアジャスタによって、互いに異なる中心軸回りにリクライニング調節される構成であってもよい。上記リクライニングアジャスタは、前後2つのバックフレーム部をスライドリンク運動等の単軸回転以外の運動によってリクライニング調節するものであってもよい。また、各バックフレーム部の互いに押し当てられる当接部間に設けられる係合構造は、噛合歯の組み合わせの他、単に凹凸が嵌まり合う構成から成るものであってもよい。上記凹凸の形状は、歯形状に限らず、寸胴形状曲面形状の凹凸の組み合わせからなるものであってもよい。また、上記係合構造は、互いの当接に伴う粘性抵抗摩擦抵抗により高さ方向の位置ズレを規制した状態に係合するものであってもよい。

実施例

0045

また、制御手段は、前側のバックフレーム部に後側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときに、各バックフレーム部をそれぞれ互いに前後方向に接触させた傾斜角度に調節するものであってもよい。このような構成とすることにより、前側のバックフレーム部を後側のバックフレーム部に隙なく瞬時に接触させて上記の外部荷重を適切に受け止めることができるようになる。また、制御手段は、後側のバックフレーム部に前側に押し撓まされる過大な外部荷重が入力されるときに、各バックフレーム部をそれぞれ互いの間に前後方向の所定の隙間を空けた傾斜角度に調節するものであってもよい。このような構成とすることにより、後側のバックフレーム部を前側のバックフレーム部との間の所定の隙間内で撓ませてエネルギ吸収をした上で、上記の外部荷重を適切に受け止めることができるようになる。

0046

1シート(乗物用シート)
10シートバック
11メインバック部
11Aメインフレーム部(前側のバックフレーム部)
11Bサイドフレーム
11B1噛合歯(係合構造)
11C メインバックリクライナ(リクライニングアジャスタ)
11D メインバックモータ
11E メインバック操作スイッチ
12シェルバック部
12Aシェルフレーム部(後側のバックフレーム部)
12B架橋プレート
12B1 噛合歯(係合構造)
12C シェルバックリクライナ(リクライニングアジャスタ)
12D シェルバックモータ
12E シェルバック操作スイッチ
12Sサイドサポート部
12Tベルト通し孔
20シートクッション
C 制御手段
CS衝突センサ
Wp 適正範囲(荷重受けに適した所定の角度範囲)
Wi 不適正範囲
T 所定の隙間
S/Bシートベルト装置
RTリトラクタ
BW ベルトウェビング

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