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技術 電力系統運用支援装置及び方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 齋藤直土屋和利家坂聡加藤大祐
出願日 2016年3月29日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-064826
公開日 2017年10月5日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-184348
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電 特定用途計算機 給配電網の遠方監視・制御 気象学
主要キーワード 観測事象 特徴量抽出結果 運用支援装置 条件付確率表 中央指令所 高電圧系統 確率推論 電力系統監視システム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

電力系統監視情報は大量に生成され、データベースに保存されるため、過去の類似した事象検索するための業務負担が大きく、監視するべき系統計測情報絞り込むことが困難であった。

解決手段

上記課題を解決するために、本発明に係る電力系統運用支援装置は、気象事例情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象事例情報特徴量抽出部と、気象情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象情報特徴量抽出部と、前記気象事例情報と前記気象情報における気象関連情報の特徴量を比較し、比較結果に基づいて系統異常事例情報の地理的情報を抽出する類似気象条件データ抽出部と、前記系統異常事例情報の地理的情報と系統計測情報の地理的情報とを比較し、比較結果に基づいて前記系統計測情報から監視対象とする系統計測情報を抽出する監視対象系統計測情報抽出部とを備えることを特徴とする。

概要

背景

近年、太陽光発電風力発電などに代表される自然エネルギーの利用が世界各地において増えてきている。自然エネルギーの出力を一定に制御することは容易ではないため、電力系統不安定化している。一方、台風集中豪雨豪雪竜巻などの自然災害により、広域電力系統事故が生じ、停電が発生することも多くなっている。そのため、電力系統の信頼性を維持するための電力系統運用者の操作業務の重要性増している。安定した電力系統の運用を可能とするため、特開2013−208042号公報(特許文献1)に記載の技術がある。この公報には、「本発明の実施形態の電力系統監視システムは、電力系統監視情報を受信し、監視情報記録データとして保存する監視情報記録手段と、事象が定義された事象定義情報と、事象同士の因果関係を抽出する因果関係抽出手段と、因果関係と監視情報記録データとを比較して、事象定義情報により定義された各事象の条件付確率を計算する条件付確率計算手段と、を備える。また、受信した電力系統監視情報と事象定義情報とを比較して、事象が発生したか否かを判断し、事象が発生したと判断した場合の電力系統監視情報を観測事象として保存する事象発生判断手段と、条件付確率表と観測事象と因果関係とに基づいて、将来または過去の設備の状態に対して確率推論を行う確率推論手段と、を備える。」という記載がある。

概要

電力系統監視情報は大量に生成され、データベースに保存されるため、過去の類似した事象を検索するための業務負担が大きく、監視するべき系統計測情報絞り込むことが困難であった。 上記課題を解決するために、本発明に係る電力系統運用支援装置は、気象事例情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象事例情報特徴量抽出部と、気象情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象情報特徴量抽出部と、前記気象事例情報と前記気象情報における気象関連情報の特徴量を比較し、比較結果に基づいて系統異常事例情報の地理的情報を抽出する類似気象条件データ抽出部と、前記系統異常事例情報の地理的情報と系統計測情報の地理的情報とを比較し、比較結果に基づいて前記系統計測情報から監視対象とする系統計測情報を抽出する監視対象系統計測情報抽出部とを備えることを特徴とする。

目的

本発明では、気象情報に基づき監視対象系統計測情報を抽出し、電力系統運用者の操作業務を支援可能とする技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

気象事例情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象事例情報特徴量抽出部と、気象情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象情報特徴量抽出部と、前記気象事例情報と前記気象情報における気象関連情報の特徴量を比較し、比較結果に基づいて系統異常事例情報の地理的情報を抽出する類似気象条件データ抽出部と、前記系統異常事例情報の地理的情報と系統計測情報の地理的情報とを比較し、比較結果に基づいて前記系統計測情報から監視対象とする系統計測情報を抽出する監視対象系統計測情報抽出部とを備えること、を特徴とする電力系統運用支援装置

請求項2

請求項1に記載の電力系統運用支援装置において、前記気象関連情報の特徴量は、気温湿度風速風向日射量、降水量降雪量、又は雲量の内何れかを含む物理的情報で構成することを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項3

請求項2に記載の電力系統運用支援装置において、前記気象関連情報の特徴量は、前記物理的情報を軸とする多次元空間上に、マッピングして構成することを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項4

請求項1に記載の電力系統運用支援装置において、前記系統異常事例情報には、断線地絡短絡、一時的な電圧異常、周波数異常、又は潮流異常の内何れかを含むことを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項5

請求項1に記載の電力系統運用支援装置において、前記地理的情報には、緯度経度、高度、又は電力系統におけるトポロジー上の相対的位置関係を示す情報の内何れかを含むことを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項6

請求項1に記載の電力系統運用支援装置において、気象事例情報特徴量抽出部は、気象事例情報及び系統異常事例情報の時間的情報を抽出する時間的情報抽出部と、前記時間的情報を比較する時間的情報比較部と、前記気象事例情報及び系統異常事例情報の地理的情報を抽出する地理的情報抽出部と、前記地理的情報を比較する地理的情報比較部と、それぞれの比較結果に基づいて、前記気象事例情報から気象関連情報の特徴量を抽出する特徴量抽出部とを備えることを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項7

請求項6に記載の電力系統運用支援装置において、前記時間的情報には、年、月、日、時、分、又は秒を含む時刻を表す情報、又は基準時刻に対する相対的時間関係を示す情報の内何れかを含むことを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項8

請求項6に記載の電力系統運用支援装置において、気象情報特徴量抽出部は、気象情報の地理的情報を抽出する地理的情報抽出部と、前記気象情報の地理的情報と系統異常事例情報の地理的情報とを比較する地理的情報比較部と、比較結果に基づいて、前記気象情報から気象関連情報の特徴量を抽出する特徴量抽出部とを備えることを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項9

請求項8に記載の電力系統運用支援装置において、類似気象条件データ抽出部は、前記気象事例情報における気象関連情報の特徴量と、前記気象情報における気象関連情報の特徴量を比較する特徴量比較部と、比較結果に基づいて、系統異常事例情報の地理的情報を抽出する地理的情報抽出部と、を備えることを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項10

請求項9に記載の電力系統運用支援装置において、前記類似気象条件データ抽出部は、前記気象事例情報の監視対象を監視対象気象事例情報として出力し、前記系統異常事例情報の監視対象を監視対象系統異常事例情報として出力することを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項11

請求項9に記載の電力系統運用支援装置において、前記類似気象条件データ抽出部は、監視対象となる系統異常事例における制御操作事例情報を監視対象制御操作事例情報として出力することを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項12

請求項9に記載の電力系統運用支援装置において、前記類似気象条件データ抽出部は、監視対象となる気象情報を監視対象気象情報として出力することを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項13

請求項9に記載の電力系統運用支援装置において、監視対象系統計測情報抽出部は、系統計測情報の地理的情報を抽出する地理的情報抽出部と、前記系統計測情報の地理的情報と、前記類似気象条件データ抽出部で抽出された地理的情報とを比較する地理的情報比較部と、比較結果に基づいて、前記系統計測情報から監視対象系統計測情報を抽出する系統計測情報抽出部とを備えることを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項14

請求項10乃至13の何れかに記載の電力系統運用支援装置において、前記監視対象系統計測情報と、前記監視対象気象事例情報と、前記監視対象系統異常事例情報と、前記監視対象制御操作事例情報と、前記監視対象気象情報と、の内、少なくとも一つを表示することを可能とする表示装置を備えることを特徴とする電力系統運用支援装置。

請求項15

気象事例情報から気象関連情報の特徴量を抽出し、気象情報から気象関連情報の特徴量を抽出し、前記気象事例情報と前記気象情報における気象関連情報の特徴量を比較し、比較結果に基づいて系統異常事例情報の地理的情報を抽出し、前記系統異常事例情報の地理的情報と系統計測情報の地理的情報とを比較し、比較結果に基づいて前記系統計測情報から監視対象とする系統計測情報を抽出すること、を特徴とする電力系統運用支援方法

技術分野

0001

本発明は、広域電力系統状態監視に伴い、運用者への運用支援を行う電力系統運用支援装置及び方法に関する。

背景技術

0002

近年、太陽光発電風力発電などに代表される自然エネルギーの利用が世界各地において増えてきている。自然エネルギーの出力を一定に制御することは容易ではないため、電力系統が不安定化している。一方、台風集中豪雨豪雪竜巻などの自然災害により、広域電力系統に事故が生じ、停電が発生することも多くなっている。そのため、電力系統の信頼性を維持するための電力系統運用者の操作業務の重要性増している。安定した電力系統の運用を可能とするため、特開2013−208042号公報(特許文献1)に記載の技術がある。この公報には、「本発明の実施形態の電力系統監視システムは、電力系統監視情報を受信し、監視情報記録データとして保存する監視情報記録手段と、事象が定義された事象定義情報と、事象同士の因果関係を抽出する因果関係抽出手段と、因果関係と監視情報記録データとを比較して、事象定義情報により定義された各事象の条件付確率を計算する条件付確率計算手段と、を備える。また、受信した電力系統監視情報と事象定義情報とを比較して、事象が発生したか否かを判断し、事象が発生したと判断した場合の電力系統監視情報を観測事象として保存する事象発生判断手段と、条件付確率表と観測事象と因果関係とに基づいて、将来または過去の設備の状態に対して確率推論を行う確率推論手段と、を備える。」という記載がある。

先行技術

0003

特開2013−208042

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1では、電力系統監視情報は大量に生成され、データベースに保存されるため、過去の類似した事象を検索するための業務負担が大きく、監視するべき系統計測情報絞り込むことが困難であった。そこで、本発明では、気象情報に基づき監視対象系統計測情報を抽出し、電力系統運用者の操作業務を支援可能とする技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記課題を解決するために、本発明に係る電力系統運用支援装置は、気象事例情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象事例情報特徴量抽出部と、気象情報から気象関連情報の特徴量を抽出する気象情報特徴量抽出部と、前記気象事例情報と前記気象情報における気象関連情報の特徴量を比較し、比較結果に基づいて系統異常事例情報の地理的情報を抽出する類似気象条件データ抽出部と、前記系統異常事例情報の地理的情報と系統計測情報の地理的情報とを比較し、比較結果に基づいて前記系統計測情報から監視対象とする系統計測情報を抽出する監視対象系統計測情報抽出部とを備えることを特徴とする。

発明の効果

0006

本発明によって、電力系統運用者が監視するべき系統計測情報を高速かつ正確に絞り込むことが可能となり、電力系統運用者の業務負担を軽減し、電力系統運用の信頼性を向上することが可能となる。

図面の簡単な説明

0007

本発明の第一の実施形態を表す電力系統運用支援装置を示す。
本発明の第二の実施形態を表す電力系統運用支援装置を示す。
本発明の第三の実施形態を表す電力系統運用支援装置を示す。
電力系統運用支援システムの一例を示す。
気象事例情報特徴量抽出部の一例を示す。
気象情報特徴量抽出部の一例を示す。
類似気象条件データ抽出部の一例を示す。
監視対象系統計測情報抽出部の一例を示す。
気象関連情報の特徴量のマッピング空間の一例を示す。
本発明の第一の実施形態のフローチャートの一例を示す。

0008

以下、本発明の実施に好適な実施例について説明する。尚、下記はあくまでも実施の例に過ぎず、下記具体的内容に発明自体が限定されることを意図する趣旨ではない。

0009

[電力系統運用支援装置]
図1は本発明を実施するための第一の実施形態を表す電力系統運用支援装置10aの構成を示す図である。電力系統の状態を表す系統計測情報101と、現在または未来の気象を表す気象情報102と、過去または現在の気象事例情報103と、過去または現在の電力系統の異常を表す系統異常事例情報104と、を入力情報とする。また系統計測情報101の一部または全てを含む監視対象系統計測情報201と、気象事例情報103の一部または全てを含む監視対象気象事例情報203と、系統異常事例情報104の一部または全てを含む監視対象系統異常事例情報204と、を出力情報とする。また電力系統運用支援装置10aは監視対象系統計測情報抽出部11と、類似気象条件データ抽出部12aと、気象情報特徴量抽出部13と、系統異常事例地理的情報データベース14と、気象事例情報特徴量抽出部15と、類似事例保存データベース16aによって構成される。

0010

電力系統は複数の送配電線で構成され、メッシュ系統放射状系統などの複数のトポロジーによって構成される。例えば、北米大陸では、高電圧系統送電線メッシュ状系統で構成されていることが多い。一方、日本では、高電圧系統の送電線は放射状系統で構成されていることが多い。ただし、メッシュ状系統や放射状系統、その他の構成も含めて、様々な構成の組み合わせによって、電力系統が構成されるのが一般的である。

0011

電力系統では、落雷強風豪雨、豪雪、台風、竜巻、などの気象的要因や、保守作業作業ミスなどの人為的要因、航空機事故などの外部的要因など、様々な要因によって、電力系統に異常が生じる可能性がある。異常事例としては、例えば、断線地絡短絡などに代表される原因によって需要家に停電が発生することもあり、また停電には至らない場合でも、一時的に電圧周波数潮流などに異常が発生することがある。そのため電力系統を制御する中央指令所制御所では、系統計測装置によって電力系統の状態を把握するために電力系統の電圧、電流、周波数、などを常時計測している。

0012

系統計測情報101とは、例えば、電力系統の電圧、電流、周波数、などを含む物理的情報に関し、地理的情報と時間的情報を含む情報のことである。地理的情報とは、緯度経度、高度などの情報や、あるいは電力系統におけるトポロジー上の相対的位置関係を示す情報のことである。時間的情報とは、年、月、日、時、分、秒、などの時刻を表す情報や、あるいは基準時刻に対する相対的時間関係を示す情報のことである。

0013

系統異常事例情報104とは、例えば、上記のような停電、もしくは停電には至らない異常事象の両方を含む情報に関し、その種別名称及び内容、上記の地理的情報と時間的情報を含む情報のことである。上記系統異常事例情報104は、例えば、中央指令所や制御所に設置されるSCADA装置によって、電力系統から収集される情報のことである。あるいは外部から入力される情報でも良い。

0014

また前記の人為的要因や外部的要因については、いつ発生するかを予め予測することは困難であるが、気象的要因に関しては、気象庁や気象会社によって気象関連情報が常時計測および解析、予測されているため、気象的要因を予測することは相対的に実現し易い。ここで気象関連情報とは、例えば、気温湿度風速風向日射量、降水量降雪量雲量、などに代表される物理的情報に関し、上記の地理的情報と時間的情報を含む情報のことである。ここで気象情報102とは、現在または未来の気象を表す気象関連情報のことである。また気象事例情報103とは、現在または過去の気象を表す気象関連情報のことである。

0015

電力系統運用支援装置10aでは、系統異常事例情報104が入力されると、類似事例保存データベース16に保存される。また気象事例情報103が入力されると、気象事例情報特徴量抽出部15では、系統異常事例情報104に含まれる地理的情報と時間的情報を抽出し、気象事例情報103に含まれる地理的情報と時間的情報を比較することで、地理的および時間的に一致する条件における気象関連情報を抽出する。なお、地理的および時間的に一致するとは、全ての物理量が完全に一致することを指すだけでなく、ほぼ近似的に一致することも含む。その気象関連情報から特徴量を抽出して、気象事例情報特徴量として、当該の系統異常事例情報104と関連づけて類似事例保存データベース16に保存される。ここで気象関連情報の特徴量を抽出することによって、気象情報102との類似する気象条件におけるデータを抽出することを容易にするという効果を有する。また気象事例情報特徴量抽出部15において抽出された地理的情報は、系統異常事例地理的情報データベース14に保存される。

0016

次に、気象情報特徴量抽出部13では、気象情報102が入力されると、気象情報102に含まれる地理的情報を抽出し、系統異常事例地理的情報データベース14に保存されている地理的情報と比較することで、地理的に一致する条件における気象関連情報を抽出する。なお、地理的に一致するとは、全ての物理量が完全に一致することを指すだけでなく、ほぼ近似的に一致することも含む。地理的に一致する条件の気象関連情報を抽出することで、現在または未来の複数の気象関連情報を抽出することが可能となり、現在の電力系統の状態の正しい把握や、未来の電力系統の状態を予測することが可能となり、電力系統運用の信頼性を向上することが可能になるという効果を有する。

0017

次に、類似気象条件データ抽出部12aでは、気象情報特徴量抽出部13において抽出された気象関連情報の特徴量と、類似事例保存データベース16aに保存された複数の気象関連情報の特徴量と、を比較し、類似した気象関連情報の特徴量に関連する、地理的情報と、監視対象気象事例情報203と、監視対象系統異常事例情報204を抽出する。監視対象とするべき気象情報102を少なくすることが可能となり、類似気象条件のデータ抽出を容易にするという効果を有する。

0018

最後に、監視対象系統計測情報抽出部11では、類似気象条件データ抽出部12aから出力される地理的情報を入力されて、系統計測情報101の地理的情報を比較することで、監視対象系統計測情報201を抽出し、電力系統運用支援装置10aから出力する。監視するべき系統計測情報101を絞り込むことが可能となり、電力系統運用者の業務を支援することができ、電力系統運用業務の信頼性を向上することが可能になるという効果を有する。

0019

なお、本実施例では、説明を容易とするために、系統異常事例地理的情報データベース14と、類似事例保存データベース16aを別々のデータベースとして構成したが、これらを同等の機能を有する単一のデータベースとして構成しても構わない。

0020

[電力系統運用支援システム]
電力系統運用支援装置10aを含む電力系統運用支援システム20の構成図の一例を図4に示す。中央指令所または制御所21には、電力系統運用支援装置10a、表示装置22、SCADA装置23、系統計測装置24、気象関連情報収集端末25で構成される。中央指令所または制御所21の外部には、送電線34aで接続される電力系統33aと、さらにその先には送電線34bで接続される電力系統33b、送電線34cで接続されるは、電力系統33cなど、およびインターネット32で接続される気象情報会社31、が接続される。

0021

SCADA装置23は、送電線34a、34b、34cを介して、電力系統33a、33b、33cにおける系統異常事例情報104を収集することが可能であるとする。SCADA装置23は、例えば、SVデータ(デジタル情報)、TMデータ(アナログ情報)を収集可能な装置であるとしてもよい。収集された系統異常事例情報104は、電力系統運用支援装置10aに入力される。また系統異常事例情報104は、必ずしもSCADA装置23から電力系統運用支援装置10aに入力される必要はなく、手動によって入力する方法を用いても構わない。

0022

同様に、系統計測装置24は、送電線34a、34b、34cを介して、電力系統33a、33b、33cにおける系統計測情報101を収集することが可能であるとする。系統計測装置24は、例えば、PMU(Phasor Measurement Unit)データを収集可能なPDC(Phasor Data Concentrator)装置であるとしてもよい。収集された系統計測情報101は、電力系統運用支援装置10aに入力される。なお、本実施例では、SCADA装置23と、系統計測装置24を、別々の装置として説明するが、両方の機能を備えた単一の装置として構成しても構わない。

0023

気象関連情報収集端末25は、インターネット32を介して、気象情報会社31から、気象情報102と気象事例情報103を収集することが可能であるとする。収集された気象情報102と気象事例情報103は、電力系統運用支援装置10aに入力される。なお、気象情報102と気象事例情報103は、必ずしもリアルタイムに収集される必要性はなく、予め事前に収集しておくなど、必要に応じて適宜収集することができれば良い。

0024

電力系統運用支援装置10aからは、監視対象系統計測情報201、監視対象気象事例情報203、監視対象系統異常事例情報204、が表示装置22に出力される。表示装置22において、監視対象系統計測情報201、監視対象気象事例情報203、監視対象系統異常事例情報204の内、いずれか一つ以上または全てを表示することで、電力系統運用者が視認することで、電力系統運用者の操作業務を支援することが可能となり、電力系統運用の信頼性が向上するという効果が得られる。

0025

なお、本実施例における電力系統運用支援システム20は、実施形態の一例を示したものであり、本実施形態によって構成が縛られるものではなく、また得られる効果についても影響を受けるものではない。

0026

[気象事例情報特徴量抽出部]
気象事例情報特徴量抽出部15の構成の一例を示す図を図5に示す。気象事例情報特徴量抽出部15では、気象事例情報103と系統異常事例情報104が入力される。時間的情報抽出部151aでは気象事例情報103の時間的情報を抽出し、時間的情報抽出部151bでは系統異常事例情報104の時間的情報を抽出し、それぞれの抽出した時間的情報を、時間的情報比較部154において比較することで、時間的に一致する気象事例情報を抽出する。ここで時間的に一致するとは、完全に時間が一致することのみを指すのではなく、近似的に時間が一致することも含んでよい。

0027

次に、地理的情報抽出部152aでは気象事例情報103の地理的情報を抽出し、地理的情報抽出部152bでは系統異常事例情報104の地理的情報を抽出し、それぞれの抽出した地理的情報を、地理的情報比較部155において比較することで、地理的に一致する気象事例情報を抽出する。ここで地理的に一致するとは、完全に地理が一致することのみを指すのではなく、近似的に地理が一致することも含んでよい。

0028

次に、特徴量抽出部153では、時間的情報比較部154と地理的情報比較部155の両方の比較結果が入力され、両方が一致した場合に、気象事例情報103から気象関連情報の特徴量を、類似事例保存データベース16において保存すると共に、系統異常事例情報104も関連付けて類似事例保存データベース16に保存する。

0029

また地理的情報抽出部152bにおいて、系統異常事例情報104から抽出された地理的情報は、系統異常事例地理的情報データベース14に保存される。

0030

ここで気象関連情報の特徴量を抽出するための説明図を図9に示す。気象関連情報は、前述の通り、例えば、気温、湿度、風速、風向、日射量、降水量、降雪量、雲量、などに代表される物理的情報によって構成される。これらの一部または全ての物理的情報を軸とする多次元空間上に、気象関連情報をマッピングすることが可能である。図9では説明を容易とするため、3次元の空間によって説明する。物理的情報A、物理的情報B、物理的情報Cをそれぞれ軸として、気象関連情報をマッピングしている。気象関連情報は、他と近接するものもあれば、離れてマッピングされるものもある。この内、近接した複数の気象関連情報を、それぞれクラスタ51a、クラスタ51b、クラスタ51cと定義し、それぞれのクラスタ内にマッピングされた気象関連情報は、同一の気象関連情報であると判定する。このように気象関連情報を整理することで、例えば、クラスタの中心点を、気象関連情報の特徴量と定義することが可能である。その結果、気象関連情報を比較することが容易になるという効果を得られる。

0031

[気象情報特徴量抽出部]
気象情報特徴量抽出部13の構成の一例を示す図を図6に示す。気象情報特徴量抽出部13では、気象情報102と、系統異常事例地理的情報データベース14に保存された地理的情報が入力される。地理的情報抽出部131aでは気象情報102の地理的情報を抽出し、地理的情報抽出部131bでは系統異常事例地理的情報データベース14に保存された地理的情報を抽出し、それぞれの抽出した地理的情報を、地理的情報比較部133において比較することで、地理的に一致する気象関連情報を抽出する。ここで地理的に一致するとは、完全に地理が一致することのみを指すのではなく、近似的に地理が一致することも含んでよい。

0032

次に、特徴量抽出部132では、地理的情報比較部133の比較結果が入力され、比較結果が一致した場合に、気象情報102から気象関連情報特徴量を、類似気象条件データ抽出部12に出力する。

0033

[類似気象条件データ抽出部]
類似気象条件データ抽出部12aの構成の一例を示す図を図7に示す。類似気象条件データ抽出部12aでは、気象情報特徴量抽出部13における特徴量抽出結果と、類似事例保存データベース16に保存された気象関連情報特徴量と系統異常事例情報が入力される。気象関連情報特徴量抽出部122では、気象関連情報特徴量を抽出し、気象関連情報特徴量比較部121へ出力し、系統異常事例情報を地理的情報抽出部123へ出力すると共に、監視対象気象事例情報203と、監視対象系統異常事例情報204と、を類似気象条件データ抽出部12aから出力する。

0034

気象関連情報特徴量比較部121では、気象関連情報特徴量抽出部122からの入力情報と、気象情報特徴量抽出部13からの入力情報と、を比較し、その比較結果を地理的情報抽出部123へ出力する。

0035

地理的情報抽出部123では、前記比較結果が一致した場合に、系統異常事例情報に含まれる地理的情報を抽出し、監視対象系統計測情報抽出部11へ出力する。

0036

[監視対象系統計測情報抽出部]
監視対象系統計測情報抽出部11の構成の一例を示す図を図8に示す。監視対象系統計測情報抽出部11では、類似気象条件データ抽出部12aにおける地理的情報の抽出結果と、系統計測情報101が入力される。地理的情報抽出部112では、系統計測情報101の地理的情報を抽出し、地理的情報比較部111へ出力すると共に、系統計測情報101を系統計測情報抽出部113へ出力する。

0037

地理的情報比較部111では、地理的情報抽出部112からの入力情報と、類似気象条件データ抽出部12aからの入力情報と、を比較し、その比較結果を系統計測情報抽出部113へ出力する。

0038

系統計測情報抽出部113では、前記比較結果が一致した場合に、系統計測情報101に含まれる監視対象系統計測情報201を出力する。

0039

以上のような構成によって、監視対象系統計測情報201を抽出することで、電力系統運用者が監視するべき系統計測情報を絞り込むことが可能となり、電力系統運用者の業務負担を軽減し、電力系統運用の信頼性を向上することが可能となる。電力系統運用の信頼性が向上した結果、停電などの異常事例の発生が抑制され、社会経済的な損失を低減可能になるという効果も得られる。

0040

[電力系統運用支援装置の処理手順]
電力系統運用支援装置10aの処理手順の一例を示すフローチャートを図10に示す。ステップS101からフローチャートは開始する。ステップS102において、系統異常事例情報104と気象事例情報103があるかを判定し、YESの場合は、ステップS103に進む。ステップS103では、気象事例情報特徴量抽出部15を実行し、再びステップS102に戻る。ステップS102において、NOの場合は、ステップS104へ進む。

0041

ステップS104では、気象情報102があるかを判定し、YESの場合は、ステップS105に進む。NOの場合は、ステップS109に進み、処理を終了する。ステップS105では、気象情報特徴量抽出部13を実行し、続いて、ステップS106の類似気象条件データ抽出部12aを実行し、その後にステップS107に進む。

0042

ステップS107では、類似気象条件データ抽出部12aを実行した結果として類似気象条件があるかどうかを判定し、YESの場合は、ステップS108へ進む。NOの場合は、ステップS109へ進み、処理を終了する。ステップS108では、監視対象系統計測情報抽出部11を実行し、その後にステップS109に進み、処理を終了する。

0043

なお、本フローチャートで示した処理手順は一例を示したのみであり、本処理手順によって本発明の実施形態、効果が限定されるものではない。本処理手順とは異なる手順によって、本発明を実施することは可能である。

0044

図2は本発明を実施するための第二の実施形態を表す電力系統運用支援装置10bの構成を示す図である。電力系統運用支援装置10bは、電力系統運用支援装置10aとほぼ同一の構成であるが、制御操作事例情報105を入力とし、監視対象制御操作事例情報205を出力とすることが追加されている。

0045

電力系統運用支援装置10bを、図4に示した電力系統運用支援システム20における電力系統運用支援装置10aと置き換えることで、同様に実現することが可能である。

0046

このように電力系統運用支援装置10bを構成することで、表示装置22に監視対象制御操作事例情報205を表示することが可能となる。その結果、電力系統運用者は過去の系統異常事例における制御操作事例を確認することが可能となるため、電力系統運用者の制御操作の正確性が向上し、電力系統運用の信頼性、安定性が向上するという効果を得ることができる。

0047

このような機能を有しない場合には、電力系統運用者は自らの経験やマニュアルに基づいて、適切な制御操作を推測するため、電力系統運用者が行うべき操作内容が必ずしも適切では無い可能性があり、電力系統運用者の系統運用業務への習熟度によって信頼性が影響を受けるという課題がある。そこで、本実施例では、制御操作事例情報を提示することで電力系統運用者の操作業務を支援可能とするという効果を得られる。

0048

図3は本発明を実施するための第三の実施形態を表す電力系統運用支援装置10cの構成を示す図である。電力系統運用支援装置10cは、電力系統運用支援装置10bとほぼ同一の構成であるが、監視対象気象情報202を出力とすることが追加されている。

0049

電力系統運用支援装置10cを、図4に示した電力系統運用支援システム20における電力系統運用支援装置10aと置き換えることで、同様に実現することが可能である。

0050

このように電力系統運用支援装置10cを構成することで、表示装置22に監視対象気象情報202を表示することが可能となる。その結果、電力系統運用者は、現在または未来の気象情報を確認することが可能となるため、電力系統運用者の制御操作をより適切に判定することで正確性が向上し、電力系統運用の信頼性、安定性が向上するという効果を得ることができる。

実施例

0051

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラム解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスクSSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカードSDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。

0052

10a,10b,10c電力系統運用支援装置
11監視対象系統計測情報抽出部
12a,12b,12c 類似気象条件データ抽出部
13気象情報特徴量抽出部
14 系統異常事例地理的情報データベース
15気象事例情報特徴量抽出部
16a,16b,16c 類似事例保存データベース
20 電力系統運用支援システム
21中央指令所または制御所
22表示装置
23SCADA装置
24 系統計測装置
25気象関連情報収集端末
31 気象情報会社
32インターネット
33a,33b,33c 電力系統
34a,34b,34c送電線
50 気象関連情報の特徴量のマッピング空間
51a,51b,51c 気象関連情報の特徴量のクラスタ
101 系統計測情報
102 気象情報
103 気象事例情報
104 系統異常事例情報
105制御操作事例情報
111地理的情報比較部
112 地理的情報抽出部
113 系統計測情報抽出部
121 気象関連情報特徴量比較部
122 気象関連情報特徴量抽出部
123 地理的情報抽出部
131a,131b 地理的情報抽出部
132 特徴量抽出部
133 地理的情報比較部
151a,151b時間的情報抽出部
152a,152b 地理的情報抽出部
153 特徴量抽出部
154 時間的情報比較部
155 地理的情報比較部
201 監視対象系統計測情報
202 監視対象気象情報
203 監視対象系統計測情報
204 監視対象系統異常事例情報
205 監視対象制御操作事例情報

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