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技術 可変デジタルフィルタ回路、人工衛星搭載通信機器、移動通信端末、センサ装置および不要波除去方法

出願人 NECスペーステクノロジー株式会社
発明者 青木知美杉山和聡
出願日 2016年3月30日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-067732
公開日 2017年10月5日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-183985
状態 特許登録済
技術分野 ディジタル回路網
主要キーワード 設置環境条件 ソフトウェアロジック 時間窓毎 成分検出器 コマンド受信機 搭載個数 デジタルフィルタ回路 遮断帯域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

使用環境や用途に柔軟に対応することが可能な汎用的な可変デジタルフィルタ回路を提供する。

解決手段

入力デジタル信号フーリエ変換を行うFFT回路11と、FFT回路11の出力信号フィルタリング処理を設定されたフィルタ係数に従って行うデジタルフィルタ12と、所望の信号波周波数領域を示す許容通過帯域、除去すべき不要波の信号レベルの下限を示す閾値レベル、周波数ごとの通過特性を与えるフィルタ係数に関する情報を記憶する外部メモリ14と、FFT回路11が検出した信号の周波数成分を許容通過帯域と比較して所望の信号波と不要波とを推定し、不要波と推定した信号の信号レベルを閾値レベルと比較して除去すべき不要波であるか否かを判定し、除去すべきと判定した不要波の周波数成分を除去するフィルタ係数を外部メモリ14から読み出して、デジタルフィルタ12に設定する閾値判定部13とを有する。

概要

背景

人工衛星に搭載される人工衛星搭載通信機器コマンド受信機には、指定された地上局から変調して発せられた信号のみを受け取って復調し、該地上局以外から発せられた信号は不要波として復調しないような機能が求められている。このような不要波として想定される信号としては、人工衛星に搭載されている機器からの信号である場合も多い。したがって、人工衛星に搭載される機器が変わると、不要波の周波数帯域信号レベルも異なるものになる場合が多い。特に、昨今は、人工衛星打ち上げコストの低減を図るために、多種多様ペイロード機器を1台の人工衛星内に収納して使用するケースが多くなってきており、不要波となる信号も多様化している。

一方、従来は、全ての人工衛星の環境条件に対応することができる汎用的な不要波遮断技術(フィルタリング技術)を採用することが困難であることから、事前にさまざまな状況を想定しておき、想定した状況下における最悪値を不要波の規格として採用していた。その結果、人工衛星に搭載するコマンド受信機は、種々の通過周波数帯域通過中心周波数を有するフィルタを複数用いて構成することが必要であった。

また、移動体通信システムセンサ情報収集システム等の分野においても、移動通信端末センサ装置等の受信機側に不要波が入力されると、不要な信号を出力したり、動作不能に陥ったりするなど、性能劣化を招いてしまう。かかる現象を防ぐために、受信機の入力部には不要波を除外するフィルタが配置される。例えば、特許文献1の特開2003−185726号公報「受信装置および検出装置」等にも記載されているように、種々な周波数帯の不要波を除くために、受信機には、種々の通過周波数帯域や通過中心周波数を有するアナログもしくはデジタルのフィルタを複数設けることが必要であった。図2は、従来の受信機において複数のデジタルフィルタを配置している様子を示す説明図であり、前述した衛星通信システムのコマンド受信機や移動通信端末・センサ装置等の受信機について説明したように、種々の不要波(妨害波)を遮断するために、通過周波数帯域や通過中心周波数が異なる種々のデジタルフィルタを複数備えた構成になっている。

すなわち、図2に示すように、従来技術においては、衛星通信システムにおける人工衛星搭載通信機器や移動体通信システムにおける移動通信端末やセンサ情報収集システムにおけるセンサ装置等の端末機器側に備えられる受信機は、受信信号信号処理を行う受信信号処理部20(復調部を含む)の前段側に、入力されてくる信号波の中に含まれている種々の不要波(妨害波)を除去するために、通過周波数帯域や通過中心周波数が異なる種々のデジタルフィルタ21,22,…を配置した構成を採用している。

概要

使用環境や用途に柔軟に対応することが可能な汎用的な可変デジタルフィルタ回路を提供する。入力デジタル信号フーリエ変換を行うFFT回路11と、FFT回路11の出力信号フィルタリング処理を設定されたフィルタ係数に従って行うデジタルフィルタ12と、所望の信号波の周波数領域を示す許容通過帯域、除去すべき不要波の信号レベルの下限を示す閾値レベル、周波数ごとの通過特性を与えるフィルタ係数に関する情報を記憶する外部メモリ14と、FFT回路11が検出した信号の周波数成分を許容通過帯域と比較して所望の信号波と不要波とを推定し、不要波と推定した信号の信号レベルを閾値レベルと比較して除去すべき不要波であるか否かを判定し、除去すべきと判定した不要波の周波数成分を除去するフィルタ係数を外部メモリ14から読み出して、デジタルフィルタ12に設定する閾値判定部13とを有する。

目的

本発明の目的)
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、複数種の不要波を遮断することができ、かつ、使用環境や用途に柔軟に対応することが可能な汎用的な可変デジタルフィルタ回路、人工衛星搭載通信機器、移動通信端末、センサ装置および不要波除去方法を提供する

効果

実績

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請求項1

入力したデジタル信号の中に含まれる不要波を除去し所望の信号波に関するデジタル信号を抽出して受信信号処理部に対して出力する可変デジタルフィルタ回路であって、入力した前記デジタル信号のフーリエ変換処理を行い、該デジタル信号に含まれる信号の周波数成分と該信号の信号レベルとを検出するフーリエ変換回路と、前記フーリエ変換回路を介して出力された信号のフィルタリング処理を、設定されたフィルタ係数に従って行うデジタルフィルタと、前記所望の信号波の周波数成分が存在する周波数領域を示す許容通過帯域と、除去すべき前記不要波の信号レベルか否かを識別するための閾値レベルと、前記デジタルフィルタにおける周波数ごとの信号通過遮断特性を付与する前記フィルタ係数と、に関する情報を制御用データとして少なくとも記憶する外部メモリと、前記フーリエ変換回路が検出した信号の周波数成分を、前記外部メモリに記憶している前記許容通過帯域と比較することにより、前記デジタル信号に含まれている前記所望の信号波と前記不要波とを推定し、前記不要波と推定した信号の信号レベルを前記外部メモリに記憶している前記閾値レベルと比較することにより、除去すべき不要波であるか否かを判定して、除去すべき不要波と判定した場合、当該不要波の周波数成分を除去することができるフィルタ係数を、前記外部メモリの前記フィルタ係数に関する情報の中から読み出して、前記デジタルフィルタに設定する閾値判定部とを有することを特徴とする可変デジタルフィルタ回路。

請求項2

前記デジタル信号に含まれる前記不要波の個数が複数存在する環境下にある場合に備え、存在する前記不要波の個数と同数内部メモリを前記デジタルフィルタの出力側に接続し、前記閾値判定部からの指示により、前記フーリエ変換回路において一つの前記不要波の周波数成分と該不要波の信号レベルとを検出するために要する演算時間に関する情報を前記制御用データに追加して記憶している前記外部メモリから該演算時間に関する情報を読み出して、各前記内部メモリの書き込みタイミングとして用い、該書き込みタイミングが経過する都度、順番に、前記内部メモリを切り替えて、前記デジタルフィルタの出力を各前記内部メモリに順次保持するメモリ群と、前記フーリエ変換回路における前記デジタル信号の全演算に要する積算時間が経過した時点で、前記メモリ群の全ての前記内部メモリの保存内容を合成して出力する合成器とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の可変デジタル回路

請求項3

前記外部メモリに記憶する前記制御用データを、任意のタイミングで外部から任意のデータに書き換えることができることを特徴とする請求項1または2に記載の可変デジタルフィルタ回路。

請求項4

FPGA(FieldProgrammableGateArray)またはASIC(ApplicationSpecificIntegratedCircuit)であるデジタルIC実装することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の可変デジタルフィルタ回路。

請求項5

デジタルフィルタ回路を備える受信機を有する人工衛星搭載通信機器であって、該デジタルフィルタ回路として、請求項1ないし4のいずれかに記載の可変デジタルフィルタ回路を用いることを特徴とする人工衛星搭載通信機器。

請求項6

デジタルフィルタ回路を備える受信機を有する移動通信端末であって、該デジタルフィルタ回路として、請求項1ないし4のいずれかに記載の可変デジタルフィルタ回路を用いることを特徴とする移動通信端末。

請求項7

デジタルフィルタ回路を備える受信機を有し、周辺に存在する対象に関する情報を取得するセンサ装置であって、該デジタルフィルタ回路として、請求項1ないし4のいずれかに記載の可変デジタルフィルタ回路を用いることを特徴とするセンサ装置。

請求項8

入力したデジタル信号のフーリエ変換処理を行い、該デジタル信号に含まれる信号の周波数成分と該信号の信号レベルとを検出するフーリエ変換回路と、前記フーリエ変換回路を介して出力された信号のフィルタリング処理を、設定されたフィルタ係数に従って行うデジタルフィルタと、所望の信号波の周波数成分が存在する周波数領域を示す許容通過帯域と、除去すべき不要波の信号レベルか否かを識別するための閾値レベルと、前記デジタルフィルタにおける周波数ごとの信号通過・遮断特性を付与するフィルタ係数と、に関する情報を制御用データとして記憶する外部メモリとを有する可変デジタルフィルタ回路において、入力した前記デジタル信号の中に含まれる前記不要波を除去し前記所望の信号波に関するデジタル信号を抽出して受信信号処理部に対して出力する不要波除去方法であって前記フーリエ変換回路が検出した信号の周波数成分を、前記外部メモリに記憶している前記許容通過帯域と比較することにより、前記デジタル信号に含まれている前記所望の信号波と前記不要波とを推定し、前記不要波と推定した信号の信号レベルを前記外部メモリに記憶している前記閾値レベルと比較することにより、除去すべき不要波であるか否かを判定して、除去すべき不要波と判定した場合、当該不要波の周波数成分を除去することができるフィルタ係数を、前記外部メモリの前記フィルタ係数に関する情報の中から読み出して、前記デジタルフィルタに設定する閾値判定ステップを有していることを特徴とする不要波除去方法。

請求項9

前記デジタル信号に含まれる前記不要波の個数が複数存在する環境下にある場合に備え、存在する前記不要波の個数と同数の内部メモリをさらに前記デジタルフィルタの出力側に接続した前記可変デジタルフィルタ回路において、前記閾値判定ステップは、前記フーリエ変換回路において一つの前記不要波の周波数成分と該不要波の信号レベルとを検出するための演算時間に関する情報を前記制御用データに追加して記憶している前記外部メモリから該演算時間に関する情報を読み出して、各前記内部メモリの書き込みタイミングとして用いて、該書き込みタイミングが経過する都度、順番に、前記内部メモリを切り替えて、前記デジタルフィルタの出力を各前記内部メモリに順次保持し、前記フーリエ変換回路における前記デジタル信号の全演算に要する積算時間が経過した時点で、全ての前記内部メモリの保存内容を合成して出力することを特徴とする請求項8に記載の不要波除去方法。

技術分野

0001

本発明は、可変デジタルフィルタ回路人工衛星搭載通信機器移動通信端末センサ装置および不要波除去方法に関する。

背景技術

0002

人工衛星に搭載される人工衛星搭載通信機器のコマンド受信機には、指定された地上局から変調して発せられた信号のみを受け取って復調し、該地上局以外から発せられた信号は不要波として復調しないような機能が求められている。このような不要波として想定される信号としては、人工衛星に搭載されている機器からの信号である場合も多い。したがって、人工衛星に搭載される機器が変わると、不要波の周波数帯域信号レベルも異なるものになる場合が多い。特に、昨今は、人工衛星打ち上げコストの低減を図るために、多種多様ペイロード機器を1台の人工衛星内に収納して使用するケースが多くなってきており、不要波となる信号も多様化している。

0003

一方、従来は、全ての人工衛星の環境条件に対応することができる汎用的な不要波遮断技術(フィルタリング技術)を採用することが困難であることから、事前にさまざまな状況を想定しておき、想定した状況下における最悪値を不要波の規格として採用していた。その結果、人工衛星に搭載するコマンド受信機は、種々の通過周波数帯域通過中心周波数を有するフィルタを複数用いて構成することが必要であった。

0004

また、移動体通信システムセンサ情報収集システム等の分野においても、移動通信端末やセンサ装置等の受信機側に不要波が入力されると、不要な信号を出力したり、動作不能に陥ったりするなど、性能劣化を招いてしまう。かかる現象を防ぐために、受信機の入力部には不要波を除外するフィルタが配置される。例えば、特許文献1の特開2003−185726号公報「受信装置および検出装置」等にも記載されているように、種々な周波数帯の不要波を除くために、受信機には、種々の通過周波数帯域や通過中心周波数を有するアナログもしくはデジタルのフィルタを複数設けることが必要であった。図2は、従来の受信機において複数のデジタルフィルタを配置している様子を示す説明図であり、前述した衛星通信システムのコマンド受信機や移動通信端末・センサ装置等の受信機について説明したように、種々の不要波(妨害波)を遮断するために、通過周波数帯域や通過中心周波数が異なる種々のデジタルフィルタを複数備えた構成になっている。

0005

すなわち、図2に示すように、従来技術においては、衛星通信システムにおける人工衛星搭載通信機器や移動体通信システムにおける移動通信端末やセンサ情報収集システムにおけるセンサ装置等の端末機器側に備えられる受信機は、受信信号信号処理を行う受信信号処理部20(復調部を含む)の前段側に、入力されてくる信号波の中に含まれている種々の不要波(妨害波)を除去するために、通過周波数帯域や通過中心周波数が異なる種々のデジタルフィルタ21,22,…を配置した構成を採用している。

先行技術

0006

特開2003−185726号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、前述したような従来技術においては、複数のデジタルフィルタを配置しているために、所望の信号波の受信周波数帯域における減衰量も増加してしまい、受信信号の信号レベルを補うための増幅器を設けることが必要になって、端末機器の構成が大型化する要因となったり、また、コスト増加の要因になったりしている。また、デジタルフィルタへ求められる特性(性能)は、端末機器が使用される環境や用途によって異なることが多いため、既設計のデジタルフィルタは、そのままでは、新たな環境条件における不要波には対応することができず、環境や用途が変わる都度、通過周波数帯域や通過中心周波数等のデジタルフィルタの設計を見直すことが必要になるという問題もあった。

0008

(本発明の目的)
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、複数種の不要波を遮断することができ、かつ、使用環境や用途に柔軟に対応することが可能な汎用的な可変デジタルフィルタ回路、人工衛星搭載通信機器、移動通信端末、センサ装置および不要波除去方法を提供することを、その目的としている。

課題を解決するための手段

0009

前述の課題を解決するため、本発明による可変デジタルフィルタ回路、人工衛星搭載通信機器、移動通信端末、センサ装置および不要波除去方法は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。

0010

(1)本発明による可変デジタルフィルタ回路は、
入力したデジタル信号の中に含まれる不要波を除去し所望の信号波に関するデジタル信号を抽出して受信信号処理部に対して出力する可変デジタルフィルタ回路であって、
入力した前記デジタル信号のフーリエ変換処理を行い、該デジタル信号に含まれる信号の周波数成分と該信号の信号レベルとを検出するフーリエ変換回路と、
前記フーリエ変換回路を介して出力された信号のフィルタリング処理を、設定されたフィルタ係数に従って行うデジタルフィルタと、
前記所望の信号波の周波数成分が存在する周波数領域を示す許容通過帯域と、除去すべき前記不要波の信号レベルか否かを識別するための閾値レベルと、前記デジタルフィルタにおける周波数ごとの信号通過遮断特性を付与する前記フィルタ係数と、に関する情報を制御用データとして記憶する外部メモリと、
前記フーリエ変換回路が検出した信号の周波数成分を、前記外部メモリに記憶している前記許容通過帯域と比較することにより、前記デジタル信号に含まれている前記所望の信号波と前記不要波とを推定し、前記不要波と推定した信号の信号レベルを前記外部メモリに記憶している前記閾値レベルと比較することにより、除去すべき不要波であるか否かを判定して、除去すべき不要波と判定した場合、当該不要波の周波数成分を除去することができるフィルタ係数を、前記外部メモリの前記フィルタ係数に関する情報の中から読み出して、前記デジタルフィルタに設定する閾値判定部と
を有することを特徴とする。

0011

(2)本発明による人工衛星搭載通信機器は、デジタルフィルタ回路を備える受信機を有する人工衛星搭載通信機器であって、該デジタルフィルタ回路として、前記(1)に記載の可変デジタルフィルタ回路を用いることを特徴とする。

0012

(3)本発明による移動通信端末は、デジタルフィルタ回路を備える受信機を有する移動通信端末であって、該デジタルフィルタ回路として、前記(1)に記載の可変デジタルフィルタ回路を用いることを特徴とする。

0013

(4)本発明によるセンサ装置は、デジタルフィルタ回路を備える受信機を有し、周辺に存在する対象に関する情報を取得するセンサ装置であって、該デジタルフィルタ回路として、前記(1)に記載の可変デジタルフィルタ回路を用いることを特徴とする。

0014

(5)本発明による不要波除去方法は、
入力したデジタル信号のフーリエ変換処理を行い、該デジタル信号に含まれる信号の周波数成分と該信号の信号レベルとを検出するフーリエ変換回路と、
前記フーリエ変換回路を介して出力された信号のフィルタリング処理を、設定されたフィルタ係数に従って行うデジタルフィルタと、
所望の信号波の周波数成分が存在する周波数領域を示す許容通過帯域と、除去すべき不要波の信号レベルか否かを識別するための閾値レベルと、前記デジタルフィルタにおける周波数ごとの信号通過・遮断特性を付与するフィルタ係数と、に関する情報を制御用データとして記憶する外部メモリと
を有する可変デジタルフィルタ回路において、入力した前記デジタル信号の中に含まれる前記不要波を除去し前記所望の信号波に関するデジタル信号を抽出して受信信号処理部に対して出力する不要波除去方法であって
前記フーリエ変換回路が検出した信号の周波数成分を、前記外部メモリに記憶している前記許容通過帯域と比較することにより、前記デジタル信号に含まれている前記所望の信号波と前記不要波とを推定し、前記不要波と推定した信号の信号レベルを前記外部メモリに記憶している前記閾値レベルと比較することにより、除去すべき不要波であるか否かを判定して、除去すべき不要波と判定した場合、当該不要波の周波数成分を除去することができるフィルタ係数を、前記外部メモリの前記フィルタ係数に関する情報の中から読み出して、前記デジタルフィルタに設定する閾値判定ステップ
を有していることを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明の可変デジタルフィルタ回路、人工衛星搭載通信機器、移動通信端末、センサ装置および不要波除去方法によれば、以下のような効果を奏することができる。

0016

第1に、端末機器へのデジタルフィルタの搭載個数を削減することができ、端末機器の小型化、省消費電力化、低コスト化を実現することができる。通常、不要波は複数種存在しているため、従来技術においては、複数のフィルタを組み合わせることによって不要波を除去するという構成にしていたのに対し、本発明においては、一つのデジタルフィルタのフィルタ係数を時分割的切り替えて適用することによって複数種全ての不要波を一つのデジタルフィルタのみで取り除くことを可能にしていることにより、所要フィルタの個数の削減という効果を奏することができる。

0017

第2に、デジタルフィルタ設計の汎用化が可能になることである。本発明では、外部メモリにフィルタ係数や閾値レベル等のフィルタリング処理に必要とする全ての制御用データを記憶する。そこで、本発明によれば、外部メモリの該制御用データを変更するだけで、除去すべき対象となる周波数成分の不要波の指定ができるので、デジタルフィルタの設計が汎用化され、デジタルフィルタ自体(ハードウエア)の構成を変えることなく、所望の特性を有する可変デジタルフィルタ回路を迅速に実現することができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明に係る可変デジタルフィルタ回路のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。
従来の受信機において複数のデジタルフィルタを配置している様子を示す説明図である。

実施例

0019

以下、本発明による可変デジタルフィルタ回路、人工衛星搭載通信機器、移動通信端末、センサ装置および不要波除去方法の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による可変デジタルフィルタ回路および不要波除去方法について説明する。しかし、かかる可変デジタルフィルタ回路を備えた受信機を、地上局からのコマンドを受信する衛星搭載用コマンド受信機として、人工衛星に搭載する人工衛星搭載通信機器に備えるようにしても良いし、あるいは、移動体に搭載して無線通信を行う移動通信端末の受信機として備えるようにしても良いし、あるいは、周辺に存在する対象に関する情報をセンシングして取得するセンサ装置の受信機として備えるようにしても良いことは言うまでもない。

0020

また、以下の図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。

0021

(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、周囲の不要波(妨害波)の発生状況に応じて、デジタルフィルタのフィルタリング特性(通過させる所望の信号波の許容通過帯域やフィルタ係数、遮断すべき不要波の周波数成分や閾値レベルやフィルタ係数等)を時分割的に任意に切り替えて設定することを可能とすることを主要な特徴としている。而して、複数の不要波が存在している通常の環境下に配置しようとする場合、従来技術においては、複数のデジタルフィルタを組み合わせることによって、不要波を除外していたが、本発明においては、一つのデジタルフィルタによって全ての不要波を取り除くことができる。

0022

(本発明の実施形態の構成例)
本発明に係る可変デジタルフィルタ回路の実施形態の構成例について、図1を参照して説明する。図1は、本発明に係る可変デジタルフィルタ回路のブロック構成の一例を示すブロック構成図であり、図1(A)は、単一の不要波(妨害波)しか存在していない環境下に設置する場合のブロック構成例を示し、図1(B)は、複数種の不要波(妨害波)が存在する環境下に設置する場合のブロック構成例を示している。

0023

なお、本発明の一つのアプリケーションとして想定している、人工衛星搭載通信機器のコマンド受信機や移動通信端末やセンサ装置等の端末機器においては、小型化・汎用化の要請から、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific IntegratedCircuit)を内蔵したデジタルIC(Integrated Circuit)を用いる場合が多いので、図1(A)、図1(B)のいずれの場合についても、可変デジタルフィルタ回路は、FPGAやASICを含むデジタルIC内部に実装される場合を想定している(但し、可変デジタルフィルタ回路における外部メモリ14はそのデジタルICに外付けされることを想定している。)。また、図1(A)、図1(B)のいずれの場合も、従来技術として図2に示した回路構成の場合と同様、受信信号処理部10の前段に、可変デジタルフィルタ回路100a,100が配置され、受信したデジタル信号に含まれている不要波を除去して、所要の本来の信号波のみを受信信号処理部10に引き渡すように構成している。受信信号処理部10は復調部を有している。

0024

図1(A)に示す可変デジタルフィルタ回路100aは、FFT回路(フーリエ変換回路)11、デジタルフィルタ12、閾値判定部13、外部メモリ14を有して構成される。また、図1(B)に示す可変デジタルフィルタ回路100は、図1(A)と同様のFFT回路11、デジタルフィルタ12、閾値判定部13、外部メモリ14の他に、さらに、複数の内部メモリFF)からなるメモリ群15、合成器16を追加して備えている。

0025

FFT回路11は、入力したデジタル信号に対してFFT(Fast Fourier Transfer:高速フーリエ変換演算処理を行い、当該デジタル信号に含まれている所望の信号波と1ないし複数の不要波との双方の周波数成分とのそれぞれの信号レベルを検出して、検出した結果を閾値判定部13とデジタルフィルタ12とに出力する。

0026

FFT回路11では、複数の信号の周波数成分が含まれている場合は、各周波数成分および信号レベルを検出する演算処理が繰り返し行われる。そして、デジタル信号に含まれる一つの不要波の周波数成分と該不要波の信号レベルとを検出するために要する演算時間に関する情報は、後述するように、外部メモリ14内に制御用データの一つとしてあらかじめ記憶される。なお、FFT回路11は、必ずしも、高速フーリエ変換を行う回路である必要はなく、入力したデジタル信号に含まれる信号の周波数成分と該信号の信号レベルを、当該デジタル信号の入力速度に応じて検出することが可能であれば、あらかじめ設定した時間窓毎にデジタル信号を切り出して離散化したフーリエ変換を行うDFT(Discrete Fourier Transfer)であっても良いし、他の周波数成分検出器であっても差し支えない。

0027

閾値判定部13は、FFT回路11から出力されてきた信号の周波数成分と、外部メモリ14に制御用データとしてあらかじめ設定されている許容通過帯域(所望の信号波のチャネル幅に該当する周波数帯域すなわち所望の信号波の周波数成分が存在する周波数帯域)と比較する。比較結果に基づいて、FFT回路11を介してデジタルフィルタ12に入力されるデジタル信号のうち、許容通過帯域に含まれる周波数成分の信号は、所望の信号波であると推定し、一方、該許容通過帯域から外れた周波数成分の信号は、不要波(妨害波)であると推定する。

0028

さらに、閾値判定部13は、不要波と推定された信号の信号レベルを、外部メモリ14に制御用データとしてあらかじめ設定されている閾値レベル(除去すべき不要波の信号レベルか否かを識別するための閾値)と比較する。比較結果に基づいて、除去すべき不要波であると判定した場合には、当該不要波の周波数成分を除去する(遮断する)フィルタ係数を、外部メモリ14に制御用データとしてあらかじめ設定されているフィルタ係数(デジタルフィルタ12における周波数ごとの信号通過・遮断特性を付与するためのフィルタ係数一覧)に関する情報の中から読み出して、デジタルフィルタ12に設定する。また、閾値判定部13は、不要波が複数種含まれていた場合には、FFT回路11においてデジタル信号に含まれる全ての信号の検出動作が完了する積算時間に達するまで、各不要波それぞれの除去を行うことに対応するフィルタ係数を外部メモリ14から読み出してデジタルフィルタ12に対して設定するという動作を繰り返す。

0029

さらに、閾値判定部13は、不要波が複数種含まれていた場合には、図1(B)に示すように、デジタルフィルタ12から出力されてくる出力信号を、メモリ群15の複数の内部メモリに順次切り替えながら保存させていくために、デジタルフィルタ12の出力側端子とメモリ群15の各内部メモリとの接続を、メモリ群15の書き込みタイミングに合わせて、順次切り替えて、FFT回路11の積算時間が終了するまで切り替えた内部メモリに対して順番に出力する。つまり、各内部メモリへの書き込みタイミングが経過する都度、順番に、メモリ群15の内部メモリを切り替えて、デジタルフィルタ12の出力を各内部メモリに順次保持させていく。ここで、デジタル信号に含まれる一つの信号(所望の信号波や不要波)の周波数成分と該信号(所望の信号波や不要波)の信号レベルとを検出するために要するFFT回路11における演算時間に関する情報を制御用データとして外部メモリ14にあらかじめ記憶しているので、この演算時間に関する情報を外部メモリ14から読み出して、各内部メモリへの書き込みタイミングとして用いる。

0030

なお、閾値判定部13における動作は、ワイヤードロジックのみならずソフトウェアロジックを用いて実施しても良いし、任意の手段により実現する閾値判定ステップとして実施することができる。例えば、マイクロプロセッサやASIC(Application Specific IntegratedCircuit)等により実行可能な閾値判定プログラムとして実施するようにしても良い。

0031

デジタルフィルタ12は、FFT回路11を介して出力されてきた信号のフィルタリング処理を、設定されたフィルタ係数に従って行うものであり、外部から可変制御が可能な許容通過帯域特性を有している。つまり、デジタルフィルタ12は、閾値判定部13から指定されたフィルタ係数により特定される許容通過帯域に従って、FFT回路11からの入力デジタル信号のフィルタリング処理を行って、許容通過帯域として設定された周波数帯域に制限したデジタル信号を出力する。なお、不要波が一つしか存在しない環境下にある場合は、図1(A)に示すように、デジタルフィルタ12からの出力は、受信信号処理部10に直接入力される。一方、不要波が複数種存在する環境下にある場合は、図1(B)に示すように、デジタルフィルタ12からの出力は、メモリ群15のうち、閾値判定部13からの切り替えタイミングに応じて指定されている内部メモリに一旦保持される。

0032

外部メモリ14は、任意のタイミングで外部から任意の記憶内容書き換えることが可能なメモリであり、所望の信号波として受信信号処理部10に引き渡すことができる周波数帯域すなわち所望の信号波の周波数成分が存在する周波数領域を示す許容通過帯域と、除去すべき不要波の信号レベルか否かを識別するための閾値レベルと、デジタルフィルタ12における周波数ごとの信号通過・遮断特性を付与するフィルタ係数と、FFT回路11においてデジタル信号に含まれる一つの信号(所望の信号波や不要波)の周波数成分と該信号(所望の信号波や不要波)の信号レベルとを検出するために要する演算時間と、に関する情報を制御用データとして少なくとも記憶している。

0033

メモリ群15は、複数種の不要波が存在する環境下の場合に備えられるメモリであり、不要波の種類数(個数)と同数の個数分の内部メモリをデジタルフィルタ12の出力側並列接続して備える構成としている。メモリ群15の各内部メモリは、閾値判定部13からの指示に基づき、各不要波の検出結果に応じてそれぞれに該当する不要波を遮断した状態でデジタルフィルタ12から出力されてくるデジタル信号を順次一旦保存する。つまり、FFT回路11において一つの不要波の周波数成分と該不要波の信号レベルとを検出するために要する演算時間に関する情報を外部メモリ14から読み出して、読み出した該演算時間を各内部メモリの書き込みタイミングとして用いて、該書き込みタイミングが経過する都度、順番に、デジタルフィルタ12から出力されてくるデジタル信号の保存をする内部メモリを切り替える。そして、FFT回路11におけるデジタル信号の全演算に要する積算時間が経過した際に、閾値判定部13からの制御により、各内部メモリの保存内容が読み出されて、合成器16に対して出力される。

0034

合成器16は、複数種の不要波が存在する環境下の場合に備えられる信号合成手段であり、FFT回路11において、デジタル信号に含まれるすべての信号に関する演算が終了した総演算時間すなわち前記積算時間が経過した際に、閾値判定部13からの制御により、メモリ群15の各内部メモリの保存内容を読み出して、それぞれの保存内容であるデジタル信号を合成して出力する。その結果、デジタル信号に含まれていた複数種の不要波を全て除去して、所望の信号波のみを抽出したデジタル信号が生成されて、受信信号処理部10に対して出力されることになる。

0035

以上のような可変デジタルフィルタ回路100,100aの回路構成でもって、任意の環境下において受信したデジタル信号の周波数成分の検出処理により、所望の信号波と不要波双方に関する周波数成分および信号強度を検出し、検出した結果(周波数成分および信号強度)に基づいて、デジタルフィルタ12の通過・遮断帯域特性を時分割的に可変に制御することができるので、如何なる設置環境下においても、不要波を的確に除去することができる。

0036

(実施形態の動作の説明)
次に、図1に示した可変デジタルフィルタ回路100,100aの動作の一例について説明する。

0037

所望の信号波以外の不要波をも含むデジタル信号が可変デジタルフィルタ回路100,100aに入力されると、まず、FFT回路11において、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transfer)の演算処理を施すことにより、当該デジタル信号に含まれている所望の信号波と不要波との両者の周波数成分とそれぞれの信号レベルとを検出して、検出した結果を、閾値判定部13に対して出力する。なお、FFT回路11は、前述のように、フーリエ変換回路として、FFT演算処理に限らず、その他のフーリエ変換処理を用いても差し支えない。

0038

閾値判定部13は、所望の信号波の周波数成分を含む周波数帯域としてあらかじめ設定されている許容通過帯域と除去すべき不要波の検出レベルとしてあらかじめ設定されている閾値レベルとを外部メモリ14で参照し、FFT回路11から受け取ったデジタル信号の周波数成分と信号レベルとを確認する。つまり、当該デジタル信号に、前記許容通過帯域以外の周波数成分の信号であって、かつ、信号レベルが前記閾値レベルを超えて含まれているか否かを確認する。

0039

閾値判定部13は、当該デジタル信号に前記許容通過帯域以外の周波数成分の信号が存在しなかった場合には、当該デジタル信号には、不要波は含まれておらず、所望の信号波の周波数成分のみであると推定する。このときには、閾値判定部13は、前記許容通過帯域の範囲内の周波数成分からなるデジタル信号をそのまま通過させるフィルタ係数がデジタルフィルタ12に現在設定されているか否かを確認する。設定されていなかった場合には、閾値判定部13は、所望の信号波の周波数成分をそのまま通過させるための係数として外部メモリ14にあらかじめ設定されているフィルタ係数を取り出して、デジタルフィルタ12にそのフィルタ係数の設定をする。この設定は、閾値判定部13から外部メモリ14に対し、フィルタ係数設定命令を与えることにより行われる。

0040

一方、当該デジタル信号に前記許容通過帯域以外の周波数成分の信号が存在し、かつ、該信号の信号レベルが前記閾値レベルを超えて含まれていた場合には、閾値判定部13は、当該デジタル信号に許容信号ベル以上の不要波が含まれているものと推定して、当該不要波の周波数成分を除去するための係数として外部メモリ14にあらかじめ設定されているフィルタ係数を取り出して、デジタルフィルタ12にそのフィルタ係数の設定をする。この設定は、閾値判定部13から外部メモリ14に対し、フィルタ係数設定命令を与えることにより行われる。その結果、FFT回路11からデジタルフィルタ12に入力されたデジタル信号に含まれている当該周波数成分の不要波は、遮断されるか、あるいは、前記閾値レベルよりも低いレベルまで減衰されて、デジタルフィルタ12から出力される。

0041

当該デジタル信号に前記通過許可帯域以外の周波数成分の信号が存在していなかったか、あるいは、1個しか存在していなかった場合には、図1(A)に示すように、デジタルフィルタ12を通過したデジタル信号は、そのまま、受信信号処理部10に対して出力しても良い。しかしながら、通常の環境下においては、不要波は、1個のみではなく、複数種含まれている場合が多い。したがって、デジタルフィルタ12は、複数種の周波数成分の不要波を除去するフィルタリング処理が必要になる場合が多い。このため、図1(B)に示すように、デジタルフィルタ12の出力側には、デジタルフィルタ12におけるフィルタリング処理回数すなわち不要波が含まれている種類数に該当する個数の内部メモリを、メモリ群15として接続している。

0042

かかる場合には、FFT回路11におけるフーリエ変換の演算結果として一つの信号の周波数成分および信号レベルが得られる都度、FFT回路11からは、当該信号の周波数成分と該不要波の信号レベルとが、複数回に亘って、閾値判定部13に通知されてくる。閾値判定部13は、かかる通知を受け取る都度、当該デジタル信号に前記許容通過帯域以外の周波数成分の信号であって、かつ、信号レベルが前記閾値レベルを超えて含まれているか否かを確認する。

0043

そして、当該デジタル信号に前記許容通過帯域以外の周波数成分の信号が存在し、かつ、該信号の信号レベルが前記閾値レベルを超えて含まれていることを検出する都度、それぞれの信号を不要波と推定し、第1番目から最後の不要波に至るまで、順番にそれぞれの不要波を除去するためのフィルタ係数を外部メモリ14から順次取り出して、デジタルフィルタ12に設定する。その結果としてデジタルフィルタ12から出力される出力信号は、メモリ群15の第1番目の内部メモリから開始して、第2番目、第3番目、…、最後の内部メモリまで、メモリ群15の各内部メモリの書き込みタイミングに合わせて、順番に切り替えて、それら各内部メモリに保存されることになる。ここで、メモリ群15の各内部メモリの切り替えは、結果的に、FFT回路11の積算時間をメモリ群15の内部メモリの個数すなわち不要波の種類数で分割したタイミングで実施されていることになる。

0044

この結果、メモリ群15の各内部メモリには、第1番目、第2番目、第3番目、…、最後の不要波の順にそれぞれの不要波が除去された状態のデジタル信号が順番に保存されることになる。図1(B)に示すように、メモリ群15の各内部メモリの出力側は、合成器16に接続されている。FFT回路11においてデジタル信号に含まれている全ての信号に関する検出処理が完了するFFT回路11の積算時間が経過した時点に達すると、閾値判定部13からの指示に基づいて、メモリ群15の各内部メモリにそれぞれ保存されているデジタル信号を合成器16において合成することによって、第1番目、第2番目、第3番目、…、最後の不要波までの全ての不要波が除去されて、所望の信号波のみのデジタル信号が得られる。合成器16により合成されたデジタル信号は、受信信号処理部10に入力される。

0045

以上のように、図1(B)のような複数種の不要波が存在する環境下の場合には、FFT回路11の1回の積算時間の間に、複数種の不要波を除去するためのそれぞれのフィルタ係数が時分割的に順次設定された状態のデジタルフィルタ12に切り替えていくという時分割的な動作により、異なるフィルタ係数が設定されたデジタルフィルタを複数設けた場合と同等の効果が得られる。また、FFT回路11におけるフーリエ変換処理には積算時間がかかるが、1回の積算時間を、不要波の種類数に該当する数に分割して処理することによって、可変デジタルフィルタ回路100におけるフィルタ動作遅延を防いでいる。

0046

また、外部メモリ14は、任意のタイミングで外部から読み書きすることが可能なメモリであり、可変デジタルフィルタ回路100,100aを備えた端末機器の設置環境条件に変化が生じた場合には、変化した環境条件に応じて、外部メモリ14に記憶している制御用データのうち該当する制御用データを外部から書き換えることが容易に可能である。また、可変デジタルフィルタ回路100,100aは、FPGAやASICを含むデジタルIC内に実装されているものであり、FPGAやASICの変更により任意の動作に変更させることも容易に可能である。例えば、デジタル信号に含まれている信号の変調方式を抽出して、所望の信号波以外の変調方式の信号を不要波としてフィルタリング処理によって除去することも容易に実現することができる。

0047

(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、以下のような効果が得られる。

0048

第1に、端末機器へのデジタルフィルタの搭載個数を削減することができ、端末機器の小型化、省消費電力化、低コスト化を実現することができる。通常、不要波は複数種存在しているので、従来技術においては、端末機器の構成を、複数のフィルタを組み合わせることによって不要波を除去するという構成にしていたが、本実施形態においては、一つのデジタルフィルタ12のフィルタ係数を時分割的に切り替えて適用することによって複数種全ての不要波を一つのデジタルフィルタ12のみで取り除くことを可能にしているから、端末機器へのデジタルフィルタの搭載個数を削減できるのである。

0049

第2に、フィルタ設計の汎用化が可能になることである。本実施形態においては、外部メモリ14にフィルタ係数や閾値レベル等のフィルタリング処理に必要とする全ての制御用データ記憶しているから、外部メモリ14の該制御用データを変更するだけで、除去すべき対象となる周波数成分の不要波を指定することができるから、フィルタ設計の汎用化が可能になるのである。而して、デジタルフィルタ12自体の構成(ハードウエア)を変えることなく、所望の特性を有する可変デジタルフィルタ回路100,100aを迅速に実現することができる。

0050

以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。

0051

10受信信号処理部
11FFT回路(フーリエ変換回路)
12デジタルフィルタ
13閾値判定部
14外部メモリ
15メモリ群
16合成器
20 受信信号処理部
21 デジタルフィルタ
22 デジタルフィルタ
100可変デジタルフィルタ回路
100a 可変デジタルフィルタ回路

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