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技術 被水防止構造

出願人 スズキ株式会社
発明者 笹原冬月
出願日 2016年3月28日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-063072
公開日 2017年10月5日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-183306
状態 特許登録済
技術分野 接続箱 電気装置のための箱体 車両用電気・流体回路 電気装置のための電線の貫通・束線・固定
主要キーワード 三又形状 被水対策 所定部品 接合フィルム 立体形 被水防止 車両電子制御ユニット 撥水性フィルム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

車載用コントローラへの被水を効果的に防止できる被水防止構造を提供する。

解決手段

被水防止構造100は、立体形状を有し側面110の所定領域112からコネクタ116を介してハーネス114が延びている車載用コントローラ102への被水を防止する被水防止構造において、車載用コントローラの下面124から側面の所定領域を経由して上面126に至る長尺撥水性フィルム118であって、車載用コントローラの下面に接合されている撥水性フィルムと、撥水性フィルムのうち車載用コントローラの上面に面する範囲136に取り付けられ車載用コントローラの上面、および、所定領域を除く側面130、132、134を覆う箱状であって、ハーネスを通過させる開口138を有するカバー120と、撥水性フィルムのうち車載用コントローラの側面の所定領域に面する範囲150に取り付けられハーネスを覆うスポンジ状の第1吸水材122とを備える。

概要

背景

自動車などの車両には、精密な制御を行う各種車載用コントローラ多数設置されている。車載用コントローラは例えば、車載用電子機器としての制御基板と、制御基板を収容する筐体とを含む。筐体は、制御基板を収容した状態で車両の所定の設置面に設置される。

従来から車載用コントローラに対しては、筐体内に浸入する水分によって、制御基板による各種制御が影響を受けることがないように、被水対策が施されている(例えば、特許文献1)。

特許文献1には、回路基板(制御基板)と、コネクタと、これらを内部に収容するケースとを備えた車両電子制御ユニットが開示されている。特許文献1では、回路基板のうちコネクタが実装された面が車両下向きになるように回路基板をケースに取付け、さらに回路基板とコネクタとの隙間を車両上下方向において回路基板よりも低い位置に設定している。

特許文献1では、ケース内に浸入した水滴は、重力により回路基板よりも下に位置するコネクタの上面を流れるため、回路基板を被水させることなく、水滴を排出させる、としている。

概要

車載用コントローラへの被水を効果的に防止できる被水防止構造を提供する。被水防止構造100は、立体形状を有し側面110の所定領域112からコネクタ116を介してハーネス114が延びている車載用コントローラ102への被水を防止する被水防止構造において、車載用コントローラの下面124から側面の所定領域を経由して上面126に至る長尺撥水性フィルム118であって、車載用コントローラの下面に接合されている撥水性フィルムと、撥水性フィルムのうち車載用コントローラの上面に面する範囲136に取り付けられ車載用コントローラの上面、および、所定領域を除く側面130、132、134を覆う箱状であって、ハーネスを通過させる開口138を有するカバー120と、撥水性フィルムのうち車載用コントローラの側面の所定領域に面する範囲150に取り付けられハーネスを覆うスポンジ状の第1吸水材122とを備える。

目的

本発明は、このような課題に鑑み、車載用コントローラへの被水を効果的に防止できる被水防止構造を提供する

効果

実績

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請求項1

立体形状を有し側面の所定領域からコネクタを介してハーネスが延びている車載用コントローラへの被水を防止する被水防止構造において、前記車載用コントローラの少なくとも下面から前記側面の所定領域を経由して上面に至る長尺撥水性フィルムであって、該車載用コントローラの下面に接合されている撥水性フィルムと、前記撥水性フィルムのうち前記車載用コントローラの上面に面する範囲に取り付けられ該車載用コントローラの該上面、および、前記所定領域を除く側面を覆う箱状のカバーであって、前記ハーネスを通過させる開口を有するカバーと、前記撥水性フィルムのうち前記車載用コントローラの側面の前記所定領域に面する範囲に取り付けられ前記ハーネスを覆うスポンジ状の第1吸水材とを備えることを特徴とする被水防止構造。

請求項2

当該被水防止構造は、前記カバーの前記開口の側縁に沿って取付けられ該開口と前記ハーネスとの隙間を埋める第2吸水材とを有することを特徴とする請求項1に記載の被水防止構造。

請求項3

前記カバーのうち、前記車載用コントローラの前記所定領域を除く側面を覆う部分には、上下方向に長手であって前記部分の下端に向かって幅広となる溝部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の被水防止構造。

請求項4

前記撥水性フィルムは、前記車載用コントローラの下面から、側面のうち前記所定領域に対面する領域に直接に至る範囲を有し、当該被水防止構造はさらに、前記撥水性フィルムのうち前記直接に至る範囲に取付けられたスポンジ状の第3吸水材と、前記カバーのうち前記対面する領域を覆う部分に取付けられ前記第3吸水材と係合するスポンジ状の第4吸水材とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の被水防止構造。

技術分野

0001

本発明は、立体形状を有し側面の所定領域からハーネスが延びている車載用コントローラへの被水を防止する被水防止構造に関するものである。

背景技術

0002

自動車などの車両には、精密な制御を行う各種車載用コントローラが多数設置されている。車載用コントローラは例えば、車載用電子機器としての制御基板と、制御基板を収容する筐体とを含む。筐体は、制御基板を収容した状態で車両の所定の設置面に設置される。

0003

従来から車載用コントローラに対しては、筐体内に浸入する水分によって、制御基板による各種制御が影響を受けることがないように、被水対策が施されている(例えば、特許文献1)。

0004

特許文献1には、回路基板(制御基板)と、コネクタと、これらを内部に収容するケースとを備えた車両電子制御ユニットが開示されている。特許文献1では、回路基板のうちコネクタが実装された面が車両下向きになるように回路基板をケースに取付け、さらに回路基板とコネクタとの隙間を車両上下方向において回路基板よりも低い位置に設定している。

0005

特許文献1では、ケース内に浸入した水滴は、重力により回路基板よりも下に位置するコネクタの上面を流れるため、回路基板を被水させることなく、水滴を排出させる、としている。

先行技術

0006

特開2015−60708号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし特許文献1に記載の技術は、被水防止のためのカバーを設け、カバー内に水滴が浸入したら水滴を外部に排水させるものに過ぎず、車載用コントローラの構造や設置場所を考慮した被水防止策については記載がない。

0008

通常、車載用コントローラの制御基板には、コネクタを介して、例えばハーネスが直結されている。ハーネスは制御対象となる部品まで延びてそれら部品に制御信号を伝達する。このため、コネクタはとりわけ被水を防止しなければならない部位となる。このような車載用コントローラの構造を考慮すると、被水防止構造としては、単に車載用コントローラ本体だけでなく、ハーネスが取付けられるコネクタに空気中の水分すなわち水蒸気などが接近し浸入することも防止する構造が求められている。

0009

さらに車載用コントローラは、人や物が触れて損傷してしまうことを避けるために、所定の部品の背後に配置され、湿度の高い環境に晒されることがある。このように、車載用コントローラの設置場所を考慮すると、被水防止構造には、単に水滴だけではなく、空気中の水蒸気の浸入を防止できることが好まれる。

0010

本発明は、このような課題に鑑み、車載用コントローラへの被水を効果的に防止できる被水防止構造を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するために、本発明にかかる被水防止構造の代表的な構成は、立体形状を有し側面の所定領域からコネクタを介してハーネスが延びている車載用コントローラへの被水を防止する被水防止構造において、車載用コントローラの少なくとも下面から側面の所定領域を経由して上面に至る長尺撥水性フィルムであって、車載用コントローラの下面に接合されている撥水性フィルムと、撥水性フィルムのうち車載用コントローラの上面に面する範囲に取り付けられ車載用コントローラの上面、および、所定領域を除く側面を覆う箱状のカバーであって、ハーネスを通過させる開口を有するカバーと、撥水性フィルムのうち車載用コントローラの側面の所定領域に面する範囲に取り付けられハーネスを覆うスポンジ状の第1吸水材とを備えることを特徴とする。

0012

上記構成によれば、車載用コントローラへの被水を効果的に防止できる。車載用コントローラの下面は撥水性フィルムで覆われ、車載用コントローラの上面、および、ハーネスが延びている所定領域を除く側面は、カバーで覆われている。これら撥水性フィルムおよびカバーによって、車載用コントローラに接近する水分ははじかれる。

0013

一方、車載用コントローラの側面の所定領域から延びるハーネスは複雑な形状を有するため、これを単に撥水性フィルムで覆っただけでは、カバーの開口からの水分の浸入を防止できない。またハーネスは、車載用コントローラに設けられたコネクタを介してコントローラ結線されていて、このコネクタはとりわけ被水を防止しなければならない部位である。

0014

そこで本発明では、カバーの開口によってカバーと干渉することなくカバーの外に露出したハーネスを、スポンジ状の第1吸水材によって覆っている。ハーネスを覆う第1吸水材はスポンジ状であるため、ハーネスの複雑な形状や、車両走行時の揺動によるハーネスの姿勢の変更にも対応して変形し、車両停車時だけでなく車両走行時においても、常に隙間の少ない密着した状態でハーネスを覆うことが可能である。したがって、仮に空気中の水蒸気などが、ハーネスが通過しているカバーの開口を介して車載用コントローラのコネクタに接近しようとしても、ハーネスを隙間なく覆うスポンジ状の第1吸水材により、車載用コントローラへの直接の接触防止に結び付く。

0015

また本発明によれば、車載用コントローラに上記被水防止構造を組み付ける組付作業は、次の通り、極めて簡便である。まず、撥水性フィルムに車載用コントローラの下面を接合する。次に、撥水性フィルムを、車載用コントローラの側面のハーネスが出ている所定領域および上面に取りまわし、カバーおよび第1吸水材が車載用コントローラの上面および各側面を覆うことで組付作業は完了する。

0016

なお撥水性フィルムとしてプラスチックフィルムを用いると、上記の組付作業の最初の、撥水性フィルムに車載用コントローラの下面を接合する作業がより容易になる。カバーおよび第1吸水材の土台となっている撥水性フィルムに車載用コントローラを接合する際、撥水性フィルムが多少延びるためである。

0017

さらに本発明によれば、車載用コントローラから被水防止構造を取り外す作業も、カバーおよび第1吸水材を、車載用コントローラの上面および各側面から取り外すだけであるため、非常に容易である。

0018

なお、被水防止構造の組付作業後、例えば車載用コントローラの保守点検のために再度ハーネスの結線作業を行う場合がある。このとき、本発明によればスポンジ状の第1吸水材を押しのけて作業者が手を差し入れるなどすれば、車載用コントローラのコネクタにアクセス可能である。したがって、ハーネスの再結線といった程度の作業であれば、被水防止構造を取り外す必要もなく実行可能である。

0019

上記の被水防止構造は、カバーの開口の側縁に沿って取付けられ開口とハーネスとの隙間を埋める第2吸水材とを有するとよい。上記構成によれば、第1吸水材がハーネスを隙間の少ない密着した状態で覆うだけでなく、カバーの開口の側縁に第2吸水材を取付け、これによって、カバーの開口とハーネスとの間に生じる隙間をも埋める。よって、カバーの開口を通ってコネクタに水分が接近することを、より十全に防止できる。

0020

上記のカバーのうち、車載用コントローラの所定領域を除く側面を覆う部分には、上下方向に長手であって上記部分の下端に向かって幅広となる溝部が形成されているとよい。これにより、車載用コントローラにカバーを組み付ける際、カバー内部の空気が溝部を通って壁の下端から外部に抜けていく。このため、カバー内の内圧による影響を受けず組付作業が可能となり、密閉性も高めることができる。

0021

上記の撥水性フィルムは、車載用コントローラの下面から、側面のうち所定領域に対面する領域に直接に至る範囲を有し、被水防止構造はさらに、撥水性フィルムのうち上記直接に至る範囲に取付けられたスポンジ状の第3吸水材と、カバーのうち上記対面する領域を覆う部分に取付けられ第3吸水材と係合するスポンジ状の第4吸水材とを備えるとよい。

0022

これにより、車載用コントローラの側面のうち所定領域に対面する領域は、撥水性フィルムに取付けられた第3吸水材と、カバーに取付けられた第4吸水材とが係合した状態で、カバーおよび撥水性フィルムで覆われる。このため、車載用コントローラの対面する領域での被水をより確実に防止できる。またスポンジ状の第3吸水材と第4吸水材とが係合するので、組付作業が容易であり、また組付作業後、保守点検を行う際の取り外し作業も容易となる。さらに車載用コントローラの対面する領域に、空気中の水蒸気などが接近しても第3吸水材および第4吸水材により吸収されるため、被水を十全に防止できる。

発明の効果

0023

本発明によれば、車載用コントローラへの被水を効果的に防止できる被水防止構造を提供することができる。

図面の簡単な説明

0024

本発明の実施形態における被水防止構造の展開状態を示す図である。
図1の被水防止構造を車載用コントローラに組み付ける組付作業を説明する図である。
図2後続する組付作業を示す模式図である。
図1の被水防止構造を車載用コントローラに組み付けた状態を示す図である。
図4の被水防止構造の模式図である。

実施例

0025

以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。

0026

図1は、本発明の実施形態における被水防止構造の展開状態を示す図である。展開状態とは、被水防止構造100を車載用コントローラ102(図2参照)に組み付ける前の状態をいう。図2は、図1の被水防止構造100を車載用コントローラ102に組み付ける組付作業を説明する図である。

0027

車載用コントローラ102は、精密な制御を行う車載用電子機器としての制御基板(不図示)と、制御基板を収容する筐体104とを含む。筐体104は、外側に張り出した例えば脚部106a、106bを有し、脚部106a、106bの孔部108a、108bを貫通するボルトなどを用いて車両に設置される。車載用コントローラ102は、例えば人や物が触れて損傷することを回避するために、所定部品の背後に設置されるなど、湿度の高い環境に置かれる場合がある。

0028

また車載用コントローラ102は、図示のように立体形状(ここでは直方体)を有し、その側面110の所定領域112からハーネス114が延びている。ハーネス114は、車載用コントローラ102の制御基板に直結するコネクタ116に取付けられていて、例えば制御対象とされる部品まで配索される。このため、コネクタ116は、とりわけ被水を防止しなければならない部位とされる。よって車載用コントローラ102は、湿度の高い環境に置かれることで、水滴だけでなく空気中の水分すなわち水蒸気などがコネクタ116に接近し浸入し、制御基板の各種制御に影響を与える場合があり得る。

0029

そこで本実施形態では、車載用コントローラ102への被水を防止する構造として、車載用コントローラ102に対して水滴だけでなく、空気中の水蒸気も接近し浸入することを防止する被水防止構造100を採用した。

0030

被水防止構造100は、撥水性フィルム118と、撥水性フィルム118に取付けられる樹脂製のカバー120およびスポンジ状の第1吸水材122とを備える。撥水性フィルム118は、例えば撥水するプラスチック材料シート状に延ばして形成した長尺なプラスチックフィルムである。撥水性フィルム118は、車載用コントローラ102の少なくとも下面124から側面110の所定領域112を経由して上面126に至る長さを有する。撥水性フィルム118には、両面テープ状の接合フィルム128が取付けられていて、接合フィルム128を介して車載用コントローラ102の下面124が接合される。

0031

カバー120は、車載用コントローラ102の上面126、および、所定領域112を除く側面110、130、132、134を覆う箱状である。またカバー120は、撥水性フィルム118のうち車載用コントローラ102の上面126に面する範囲136に取り付けられている。またカバー120は図1に示すように、ハーネス114を通過させる開口138を有する。

0032

さらにカバー120は、車載用コントローラ102の所定領域112を除く側面130、132、134を覆う各壁面140、142、144を有する。各壁面140、142、144には、溝部146a、146b、146cが形成されている。溝部146a、146b、146cは、上下方向に長手であって各壁面140、142、144の下端148a、148b、148cに向かって幅広となっている。

0033

第1吸水材122は、撥水性フィルム118のうち車載用コントローラ102の側面110の所定領域112に面する範囲150に取り付けられ、図1に示すようにカバー120の開口138の下縁152まで連続している。被水防止構造100はさらに、スポンジ状の第2吸水材154a、154b、第3吸水材156および第4吸水材158を備える。

0034

第2吸水材154a、154bは、第1吸水材122に接していてさらにカバー120の開口138の側縁160a、160bに沿ってそれぞれ取付けられている。ここで撥水性フィルム118は、図2に示す車載用コントローラ102の下面124から、側面130のうち所定領域112に対面する領域162に直接に至る範囲164を有する。

0035

第3吸水材156は、撥水性フィルム118のうちこの直接に至る範囲164に取付けられている。第4吸水材158は、カバー120のうち、車載用コントローラ102の側面130の領域162を覆う壁面140の内側に取付けられていて、組付作業により第3吸水材156と係合する(図3(b)参照)。

0036

つぎに、車載用コントローラ102に被水防止構造100を組み付ける組付作業について説明する。図3は、図2に後続する組付作業を示す模式図である。図3(a)は組付作業の途中の状態、図3(b)は組付作業が完了した状態をそれぞれ模式的に示し、便宜上、ハーネス114および第1吸水材122を省略している。図4は、図1の被水防止構造100を車載用コントローラ102に組み付けた状態を示す図である。図5は、図4の被水防止構造100の模式図である。

0037

まず車載用コントローラ102は、図2に示すように、コネクタ116にハーネス114を取付ける結線作業により側面110の所定領域112からハーネス114が延びている状態となっている。この状態で図2の矢印Aに示すように、車載用コントローラ102の下面124を、接合フィルム128を介して撥水性フィルム118に接合する。

0038

つぎに、撥水性フィルム118のうち上記範囲164を折り込み(矢印B参照)、接合フィルム128を介して車載用コントローラ102の側面130の領域162に取付ける。さらに撥水性フィルム118のうち外側にそれぞれ延長された各範囲166、168をそれぞれ折り込み(矢印C、D参照)、接合フィルム128を介して車載用コントローラ102の各側面132、134に取付ける。

0039

続いて撥水性フィルム118を、車載用コントローラ102の側面110のハーネス114が出ている所定領域112および上面126に取りまわす(矢印E参照)。これに伴い図3(a)に示す組付作業の途中において、カバー120の壁面140の内側に取付けられた第4吸水材158は、撥水性フィルム118の上記範囲164に取付けられた第3吸水材156を上方から乗り越える(矢印F参照)。なお、撥水性フィルム118の範囲164は、車載用コントローラ102の上記領域162に取付けられている。

0040

そして図3(b)に示すように組付作業が完了した状態では、第4吸水材158が第3吸水材156に係合する。また第2吸水材154a、154bは、カバー120の開口138の側縁160a、160bに沿って取付けられているため、開口138とハーネス114との隙間170(図4参照)を埋める。

0041

よって組付状態での車載用コントローラ102に対するカバー120の上方向のずれ(矢印G参照)は、第3吸水材156と第4吸水材158との係合により抑制される。さらに、左右方向のずれ(矢印H参照)は、第2吸水材154a、154b、第3吸水材156および第4吸水材158により抑制される。

0042

また組付作業において、図3(a)の状態から図3(b)および図4の状態に至るように車載用コントローラ102にカバー120を組み付ける際、カバー120内部の空気が溝部146a、146b、146cを通って各壁面140、142、144の下端148a、148b、148cから外部に抜けていく。よって、カバー120内の内圧による影響を受けず組付作業が可能となり、密閉性も高めることができる。

0043

このように被水防止構造100によれば、車載用コントローラ102の下面124は撥水性フィルム118で覆われ(図5参照)、車載用コントローラ102の上面126、および、ハーネス114が延びている所定領域112を除く側面130、132、134は、カバー120で覆われている。したがって、これら撥水性フィルム118およびカバー120によって、車載用コントローラ102に接近する水分ははじかれる。

0044

ここでハーネス114は、カバー120の開口138によってカバー120と干渉することなくカバー120の外に露出している。そしてハーネス114は、例えば三又形状を有し車両走行時の揺動によって姿勢が変更する場合がある。さらにコネクタ116も複雑な形状を有する場合がある。これに対して被水防止構造100では、ハーネス114およびコネクタ116を、図4およびその模式図である図5に示すように、第1吸水材122および第2吸水材154a、154bによって覆っている。

0045

第1吸水材122は、スポンジ状であるため、コネクタ116やハーネス114の複雑な形状や車両走行時の揺動によるハーネス114の姿勢の変更にも対応して変形する。よって第1吸水材122は、車両停車時だけでなく車両走行時においても、常に隙間の少ない密着した状態でハーネス114およびコネクタ116を覆うことが可能である。したがって、被水防止構造100では、仮に空気中の水蒸気などが、ハーネス114が通過しているカバー120の開口138を介して車載用コントローラ102のコネクタ116に接近しようとしても、ハーネス114を隙間なく覆うスポンジ状の第1吸水材122により、車載用コントローラ102への直接の接触防止に結び付く。

0046

また被水防止構造100では、第1吸水材122がハーネス114を隙間の少ない密着した状態で覆うだけでなく、カバー120の開口138の側縁160a、160bに取付けられた第2吸水材154a、154bによって、カバー120の開口138とハーネス114との間に生じる隙間170をも埋めている。よって、カバー120の開口138を通ってコネクタ116に水分が接近することを、より十全に防止できる。

0047

さらに被水防止構造100では、車載用コントローラ102の側面130の領域162は、撥水性フィルム118に取付けられた第3吸水材156と、カバー120に取付けられた第4吸水材158とが係合した状態で(図5参照)、カバー120および撥水性フィルム118で覆われる。このため、車載用コントローラ102の側面130の領域162での被水をより確実に防止できる。

0048

したがって、被水防止構造100によれば、車載用コントローラ102の周囲をカバー120と撥水性フィルム118で覆い、さらに車載用コントローラ102から配索されるハーネス114とそのコネクタ116を撥水性フィルム118、第1吸水材122および第2吸水材154a、154bで覆っている。つまり、被水防止構造100では、車載用コントローラ102の周囲をカバー120と水分をはじく撥水性フィルム118で保護し、ハーネス114およびコネクタ116を撥水性フィルム118だけでなく、水蒸気などを吸収する吸水材で保護しているため、車載用コントローラ102への被水を効果的に防止できる。

0049

さらに被水防止構造100では、ボルトなどの固定部品を用いることなく、組付作業を容易に行うことができる。すなわち、撥水性フィルム118に車載用コントローラ102の下面124を接合後、撥水性フィルム118を、車載用コントローラ102の所定領域112および上面126に取りまわすことで組付作業を完了できる。そして組付作業の際には、カバー120および第1吸水材122により車載用コントローラ102の上面126および各側面110、130、132、134を覆い、第3吸水材156と第4吸水材158とを係合させるだけでよい。なお第2吸水材154a、154bは、撥水性フィルム118の取りまわしに追従して、カバー120の開口138とハーネス114との間に生じる隙間170をも埋めることができる。

0050

また被水防止構造100では、カバー120および第1吸水材122の土台となっている撥水性フィルム118としてプラスチックフィルムを用いている。よって、組付作業の最初の、撥水性フィルム118に車載用コントローラ102の下面124を接合する際、撥水性フィルム118が多少延びるため、この作業をより容易に行うことができる。

0051

さらに被水防止構造100によれば、組付作業後、保守点検を行う際など、車載用コントローラ102から被水防止構造100を取り外す作業も容易に行うことができる。すなわち取外し作業は、第3吸水材156と第4吸水材158との係合を解除し、カバー120および第1吸水材122を、車載用コントローラ102の上面126および各側面110、130、132、134から取り外すだけで可能となる。

0052

さらにまた、被水防止構造100の組付作業後、例えば車載用コントローラ102の保守点検のために再度ハーネス114の結線作業を行う場合がある。この場合には、スポンジ状の第1吸水材122を押しのけて作業者が手を差し入れるなどすれば、車載用コントローラ102のコネクタ116にアクセス可能である。したがって、ハーネス114の再結線といった程度の作業であれば、被水防止構造100を取り外す必要もなく実行可能となる。

0053

なお車載用コントローラ102を上方から覆うカバー120は、サイズが大き過ぎると、車載用コントローラ102とカバー120との間に隙間が生じ、水分を含んだ空気がその隙間に滞留してしまう可能性がある。また、カバー120のサイズが大きくなることで、重量が増加したりレイアウト制約が生じたりする場合もある。このため、カバー120は、車載用コントローラ102に対してなるべく一回りほど大きい程度のサイズで形成される。

0054

しかしこのサイズのカバー120を用いて車載用コントローラ102に組み付けると、カバー120内部の空気が内圧となって組付けの際の抵抗となる。そこで、被水防止構造100では、カバー120の壁部140、142、144に溝部146a、146b、146cを設けることで、組付時に空気が抜け易くなり、内圧の高まりを防止できる。そしてカバー120のサイズも大き過ぎないため、車載用コントローラ102との間で大きな隙間も生じず、密着性を高めることもできる。

0055

上記実施形態では、車載用コントローラ102の下面124は、両面テープ状の接合フィルム128を用いて撥水性フィルム118に接合したが、これに限定されず、例えば接着剤を用いてもよい。また上記実施形態では、車載用コントローラ102の形状は、直方体として図示したが、これに限られず、側面110の所定領域112からハーネス114が延びている形状であれば、適宜の立体形状であってよい。さらに上記実施形態では、樹脂製のカバー120を用いたが、所定形状に成形可能であれば、これに限られず、金属製であってもよい。

0056

以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

0057

本発明は、立体形状を有し側面の所定領域からハーネスが延びている車載用コントローラへの被水を防止する被水防止構造に利用することができる。

0058

100…被水防止構造、102…車載用コントローラ、104…筐体、106a、106b…脚部、108a、108b…孔部、110、130、132、134…車載用コントローラの側面、112…所定領域、114…ハーネス、116…コネクタ、118…撥水性フィルム、120…カバー、122…第1吸水材、124…車載用コントローラの下面、126…車載用コントローラの上面、128…接合フィルム、136、150、164、166、168…撥水性フィルムの範囲、138…開口、140、142、144…カバーの壁面、146a、146b、146c…溝部、148a、148b、148c…壁面の下端、152…開口の下縁、154a、154b…第2吸水材、156…第3吸水材、158…第4吸水材、160a、160b…開口の側縁、162…車載用コントローラの領域、170…開口とハーネスとの隙間

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