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技術 光学コード、光学コードの作成方法、光学コードの読取方法、及びバーコードの読取装置

出願人 株式会社テララコード研究所
発明者 寺浦信之
出願日 2017年6月9日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2017-114119
公開日 2017年10月5日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2017-182835
状態 特許登録済
技術分野 記録担体の読み取り デジタルマーク記録担体
主要キーワード 感圧式スイッチ 赤外光反射率 上下二列 抜き打ち検査 判定境界 位置交換 スタック型二次元コード トナーインキ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
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図面 (14)

課題

既存の光学コードとの互換性を維持させつつも、所定の条件で記録された情報とは異なる情報を記録可能な光学コードの提供を目的とする。

解決手段

明色を呈する複数の明色モジュール2aと、暗色を呈する複数の暗色モジュール2bのパターンによって、第一のデータを記録する光学コード1にあって、明色モジュール2aと暗色モジュール2bの少なくとも一方を、所定波長の光の反射率相違する第一のモジュール2baと第二のモジュール2bbで構成し、前記第一のモジュール2baと前記第二のモジュール2bbのパターンによって、第二のデータを記録するようにする。

概要

背景

光学コードは、一般的にモジュール明暗パターンによって情報を記録するものであり、モジュールを横方向にのみ配列するバーコード一次元コード)と、モジュールを縦横マトリクス状に配列する二次元コードに大別される。バーコードと二次元コードには、複数種類規格が存在しており、各業界の用途に応じた規格の光学コードが採用されて、長年にわたって使用されている。例えば、現在、一般消費者向けに販売されている商品包装には、バーコードの一種であるEAN/JANシンボル印刷されており、販売時に商品包装に付されたEAN/JANシンボルをPOSレジスターに読み取らせると、POSレジスターが、EAN/JANシンボルに記録された共通商品コード販売価格に変換するよう構成されている。また、特許文献1には、明暗パターンに加えてデザイン、色を組み合わせた二次元コードが公開されている。また、一般的なEAN/JANシンボルは、共通商品コードを記録するだけの容量しか有しておらず、EAN/JANシンボルに記録可能な容量では十分ではなかったため、EAN/JANシンボルよりも記録容量が多い二次元コードが特許文献2には記載されている。

概要

既存の光学コードとの互換性を維持させつつも、所定の条件で記録された情報とは異なる情報を記録可能な光学コードの提供を目的とする。明色を呈する複数の明色モジュール2aと、暗色を呈する複数の暗色モジュール2bのパターンによって、第一のデータを記録する光学コード1にあって、明色モジュール2aと暗色モジュール2bの少なくとも一方を、所定波長の光の反射率相違する第一のモジュール2baと第二のモジュール2bbで構成し、前記第一のモジュール2baと前記第二のモジュール2bbのパターンによって、第二のデータを記録するようにする。

目的

本発明は、かかる問題の解決を試みて為されたものであり、既存の光学コードとの互換性を維持させつつも、所定の条件で記録された情報とは異なる情報を記録可能な光学コードの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

明色を呈する複数の明色モジュールと、暗色を呈する複数の暗色モジュールパターンによって、第一のデータを記録する光学コードであって、明色モジュールと暗色モジュールの少なくとも一方は、所定波長の光の反射率相違する第一のモジュールと第二のモジュールを含み、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって、第二のデータを記録することを特徴とする光学コード。

請求項2

前記所定波長の光は不可視光であることを特徴とする請求項1に記載の光学コード。

請求項3

前記所定波長の光は赤外光であることを特徴とする請求項2に記載の光学コード。

請求項4

前記第一のモジュールと前記第二のモジュールは、可視光反射特性が同等であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の光学コード。

請求項5

暗色モジュールは、可視光及び前記所定波長の光の反射率の高い明色ベース層の表側に形成されるものであり、前記第一のモジュール及び前記第二のモジュールは、暗色モジュールに含まれており、前記第一のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を透過し、かつ暗色を呈する第一の暗色層が形成されており、前記第二のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を吸収し、かつ暗色を呈する第二の暗色層が形成されており、前記第一のモジュールは、前記第二のモジュールに比べて前記所定波長の光の反射率が高いことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の光学コード。

請求項6

前記所定波長の光は赤外光であり、前記第一の暗色層は、前記所定波長の光を透過する赤外光透過層によって形成され、前記第二の暗色層は、少なくとも、前記所定波長の光を吸収する赤外光吸収層によって形成されていることを特徴とする請求項5に記載の光学コード。

請求項7

暗色モジュールは、可視光及び前記所定波長の光の反射率の高い明色ベース層の表側に形成されるものであり、前記第一のモジュール及び前記第二のモジュールは、暗色モジュールに含まれており、前記第一のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を部分的に透過し、かつ暗色を呈する第一の暗色層が形成されており、前記第二のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を吸収し、かつ暗色を呈する第二の暗色層が形成されており、前記第一のモジュールは、前記第二のモジュールに比べて前記所定波長の光の反射率が高く、前記明色モジュールに比べて前記所定波長の光の反射率が低いことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の光学コード。

請求項8

明色モジュールは白色であり、暗色モジュールは黒色であることを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか1項に記載の光学コード。

請求項9

前記所定波長の光は、可視光であることを特徴とする請求項1に記載の光学コード。

請求項10

明色モジュールからなる明色平行バーと、暗色モジュールからなる暗色平行バーとを読取方向に一列に配列してなるバーコードであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の光学コード。

請求項11

前記第一のモジュールと前記第二のモジュールは、暗色モジュールに含まれており、前記所定波長の光の反射率が高く、かつ明色を呈する余白部を両側に備え、両端に設けられる暗色平行バーは、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのうち、前記所定波長の可視光の反射率が低い方のモジュールからなることを特徴とする請求項10に記載の光学コード。

請求項12

明色平行バー及び暗色平行バーの配列は、読取方向に沿って二列に配置されたモジュール列からなり、各モジュール列には、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって相異なる前記第二のデータが記録されるとともに、明色モジュールと暗色モジュールのパターンが固定された部分に、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって、二列のモジュール列を相互に区別するための識別パターンが記録されていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の光学コード。

請求項13

前記明色平行バーと前記暗色平行バーとからなるバーコード本体と、該バーコード本体の下方に付された、前記第一のデータを示す目視可能数字とを備えてなるバーコードであり、前記目視可能数字を構成する数字は、前記所定波長の光の反射率が相違する第一の数字と第二の数字とを含み、前記第一の数字と前記第二の数字のパターンによって、第三のデータを記録することを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の光学コード。

請求項14

商品商品包装、及び商品タグの少なくともいずれかに付される光学コードであって、前記第二のデータは、商品管理に用いられる情報と、該情報の種類を示す識別情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の光学コード。

請求項15

請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の光学コードの作成方法であって、前記第一のデータを記録する明色モジュールと暗色モジュールのパターンを決定する第一のステップと、前記第二のデータを記録する前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンを決定する第二のステップと、該第二のステップで決定した前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンに対して、所定のマスクパターンマスク処理を行って、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンの一部を反転させる第三のステップとを含むことを特徴とする光学コードの作成方法。

請求項16

請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の光学コードの読取方法であって、可視光で前記光学コードを撮像する可視光撮像ステップと、前記所定波長の光で前記光学コードを撮像する不可視光撮像ステップと、可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記光学コードに含まれる少なくとも一部のモジュールについて、明色モジュールと暗色モジュールのいずれであるかを識別する可視光識別ステップと、不可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記光学コードに含まれる少なくとも一部のモジュールについて、前記所定波長の光の反射率の高いモジュールと低いモジュールのいずれであるかを識別する不可視光識別ステップと、可視光識別ステップと不可視光識別ステップの結果に基づいて、少なくとも一部のモジュールについて、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのいずれであるかを識別する不可視光モジュール識別ステップと、可視光撮像ステップの結果に基づいて、第一のデータを復号する第一復号ステップと、不可視光モジュール識別ステップの結果に基づいて、第二のデータを復号する第二復号ステップとを含むことを特徴とする光学コードの読取方法。

請求項17

請求項9に記載の光学コードの読取方法であって、可視光で前記光学コードを撮像する可視光撮像ステップと、可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記光学コードに含まれる少なくとも一部のモジュールについて、明色モジュールと暗色モジュールのいずれであるかを識別する第一の識別ステップと、可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記所定波長の光の強度の頻度分布を測定し、当該頻度分布に基づいて前記所定波長の光の強度の閾値を決定し、当該閾値に基づいて、可視光撮像ステップで撮像した画像に含まれる前記第一のモジュールと、前記第二のモジュールを識別する第二の識別ステップとを含むことを特徴とする光学コードの読取方法。

請求項18

明色を呈する複数の明色モジュールからなる明色平行バーと、暗色を呈する複数の暗色モジュールからなる暗色平行バーとを読取方向に一列に配列してなり、明色モジュールと暗色モジュールのパターンによって第一のデータを記録するとともに、暗色モジュールが、所定波長の不可視光の反射率が相違する第一のモジュールと第二のモジュールを含み、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって第二のデータを記録するバーコードの読取装置であって、可視光及び前記所定波長の不可視光を照射可能な照射部と、前記照射部が前記バーコードに照射した光が反射してなす反射光を撮像可能な撮像部と、前記撮像部の撮像領域の一部領域で反射する光について、可視光を遮断し、前記所定波長の不可視光を透過させた後に、前記撮像部に受光させ、かつ、前記撮像領域の前記一部領域以外を反射する光について、可視光を遮断せずに前記撮像部に受光させるよう配設された不可視光部分フィルタとを備え、前記撮像部は、前記可視光が、前記撮像領域の前記一部領域以外で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第一のデータを読み取り可能な可視光記録データ読取部と、前記所定波長の不可視光が、前記撮像領域の前記一部領域で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第二のデータを読み取り可能な不可視光記録データ読取部とを備えることを特徴とするバーコードの読取装置。

請求項19

明色を呈する複数の明色モジュールからなる明色平行バーと、暗色を呈する複数の暗色モジュールからなる暗色平行バーとを読取方向に一列に配列してなり、明色モジュールと暗色モジュールのパターンによって第一のデータを記録するとともに、暗色モジュールが、所定波長の不可視光の反射率が相違する第一のモジュールと第二のモジュールを含み、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって第二のデータを記録するバーコードの読取装置であって、可視光及び前記所定波長の不可視光を照射可能な照射部と、前記照射部が前記光学コードに照射した光が反射してなす反射光を撮像可能な撮像部と、を備え、前記照射部は、前記撮像部の撮像領域の一部領域に対して、可視光を照射せず、前記所定波長の不可視光を照射し、前記撮像領域の前記一部領域以外に可視光を照射するものであり、前記撮像部は、前記可視光が、前記撮像領域の前記一部領域以外で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第一のデータを読み取り可能な可視光記録データ読取部と、前記所定波長の不可視光が、前記撮像領域の前記一部領域で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第二のデータを読み取り可能な不可視光記録データ読取部とを備えることを特徴とするバーコードの読取装置。

技術分野

0001

本発明は、複数のモジュールによって構成される光学コードに関する。

背景技術

0002

光学コードは、一般的にモジュールの明暗パターンによって情報を記録するものであり、モジュールを横方向にのみ配列するバーコード一次元コード)と、モジュールを縦横マトリクス状に配列する二次元コードに大別される。バーコードと二次元コードには、複数種類規格が存在しており、各業界の用途に応じた規格の光学コードが採用されて、長年にわたって使用されている。例えば、現在、一般消費者向けに販売されている商品包装には、バーコードの一種であるEAN/JANシンボル印刷されており、販売時に商品包装に付されたEAN/JANシンボルをPOSレジスターに読み取らせると、POSレジスターが、EAN/JANシンボルに記録された共通商品コード販売価格に変換するよう構成されている。また、特許文献1には、明暗パターンに加えてデザイン、色を組み合わせた二次元コードが公開されている。また、一般的なEAN/JANシンボルは、共通商品コードを記録するだけの容量しか有しておらず、EAN/JANシンボルに記録可能な容量では十分ではなかったため、EAN/JANシンボルよりも記録容量が多い二次元コードが特許文献2には記載されている。

先行技術

0003

特許第4374331号
特許第2938338号

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、従来の光学コードは、二次元コードによって、記録可能な情報量は増加したものの、記録された情報とは異なる情報を記録させることはできなかった。それは、様々な色を使って作成された二次元コードも同じで、二次元コード内に記録される情報は、色を変えても通常の二次元コードと同じ情報量の情報が記録されている。
本発明は、かかる問題の解決を試みて為されたものであり、既存の光学コードとの互換性を維持させつつも、所定の条件で記録された情報とは異なる情報を記録可能な光学コードの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、明色を呈する複数の明色モジュールと、暗色を呈する複数の暗色モジュールパターンによって、第一のデータを記録する光学コードであって、明色モジュールと暗色モジュールの少なくとも一方は、所定波長の光の反射率相違する第一のモジュールと第二のモジュールを含み、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって、第二のデータを記録することを特徴とする光学コードである。

0006

本発明の光学コードは、既存の規格に則って明色モジュールと暗色モジュールのパターンによって第一のデータを記録すれば、当該既存の規格の光学コード用の読取装置によって、第一のデータを読取可能となり、既存の規格の光学コードとの互換性を確保することができる。一方で、本発明の光学コードは、所定波長の光の反射率を測定することにより、第一のモジュールと第二のモジュールを特定すれば、第二のデータを読み取ることができるため、本発明によれば、既存の規格の光学コードに記録できない情報を、既存規格の光学コードとの互換性を維持したまま記録可能となる。

0007

本発明にあっては、前記所定波長の光は不可視光である構成が提案される。一般的なコピー機では、各モジュールの不可視光の反射率を考慮せず、可視光反射特性(色)のみを再現するため、かかる構成にあっては、光学コードをコピー機で複写した複写物で、第一のモジュールと第二のモジュールのパターンは複写されず、第二のデータは失われる。このように、かかる構成によれば、第二のデータが正しく記録されているか否かを識別することで、オリジナルの光学コードと複写物とを判別可能となるため、光学コードの複写による悪用を防止できる。なお、「所定波長の不可視光」としては、紫外光赤外光が挙げられるが、「所定波長の不可視光」は、赤外光であることが好ましい。赤外光の方が、紫外光に比べて軽量でコンパクト照射装置を低廉に製造可能なためである。

0008

また、本発明にあっては、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールは、可視光の反射特性が同等であることが好ましい。かかる構成では、第一のモジュールと第二のモジュールを可視光イメージセンサで識別困難となるため、第二のデータの秘匿性を高めることができ、また、光学コードの複製も困難となるためである。

0009

さらに、本発明にあって、暗色モジュールは、可視光及び前記所定波長の光の反射率の高い明色ベース層の表側に形成されるものであり、前記第一のモジュール及び前記第二のモジュールは、暗色モジュールに含まれており、前記第一のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を透過し、かつ暗色を呈する第一の暗色層が形成されており、前記第二のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を吸収し、かつ暗色を呈する第二の暗色層が形成されており、前記第一のモジュールは、前記第二のモジュールに比べて前記所定波長の光の反射率が高い構成が提案される。

0010

また、上記構成にあっては、前記所定波長の光は赤外光であり、前記第一の暗色層は、前記所定波長の光を透過する赤外光透過層によって形成され、前記第二の暗色層は、少なくとも、前記所定波長の光を吸収する赤外光吸収層によって形成されていることが提案される。かかる光学コードは、低廉に作成可能である。具体的には、一般的な白色系の紙基材は可視光及び赤外光を反射するため、白色系の紙基材を明色ベース層として、該紙基材の表側に赤外光透過インキと、赤外光吸収インキで第一の暗色層と第二の暗色層を印刷形成することで容易に作成することができ、また、汎用染料インキの多くは赤外光透過インキであり、汎用の顔料インキの多くは赤外光吸収インキであるため、明色ベース層、第一の暗色層、第二の暗色層の全てを低廉な材料で実現できる。

0011

また、本発明にあっては、暗色モジュールは、可視光及び前記所定波長の光の反射率の高い明色ベース層の表側に形成されるものであり、前記第一のモジュール及び前記第二のモジュールは、暗色モジュールに含まれており、前記第一のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を部分的に透過し、かつ暗色を呈する第一の暗色層が形成されており、前記第二のモジュールの形成部位には、前記明色ベース層の表側に、前記所定波長の光を吸収し、かつ暗色を呈する第二の暗色層が形成されており、前記第一のモジュールは、前記第二のモジュールに比べて前記所定波長の光の反射率が高く、前記明色モジュールに比べて前記所定波長の光の反射率が低い構成が提案される。かかる構成にあっては、所定波長の光の反射率によって、明色モジュールと、第一のモジュールと、第二のモジュールとを識別できるため、各モジュールについて所定波長の光の反射率を測定すれば、可視光の反射率を測定することなく、第一のデータと第二のデータの読取りを行うことができる。

0012

また、本発明にあっては、明色モジュールは白色であり、暗色モジュールは黒色であることが提案される。かかる構成とすれば、肉眼では既存一般の光学コード同様の外観となるため、消費者等に違和感なく受け入れてもらうことが可能となる。

0013

また、本発明にあっては、前記所定波長の光は、可視光である構成が提案される。かかる構成では、第一のモジュールと第二のモジュールが異なる色となり、可視光イメージセンサによって、第一のモジュールと第二のモジュールを識別可能となるため、専用ソフトウェアインストールしたスマートフォン等を、第一のデータ及び第二のデータを読取可能な読取装置として使用可能となる。

0014

また、本発明にあっては、明色モジュールからなる明色平行バーと、暗色モジュールからなる暗色平行バーとを読取方向に一列に配列してなるバーコードであることが提案される。上述のように、バーコード(一次元バーコード)は、二次元コードに比べて記録容量が制限されているため、本発明をバーコードに適用すれば、記録容量を大幅に増やすことができるためである。

0015

また、上記構成にあっては、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールは、暗色モジュールに含まれており、前記所定波長の光の反射率が高く、かつ明色を呈する余白部を両側に備え、両端に設けられる暗色平行バーは、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのうち、前記所定波長の可視光の反射率が低い方のモジュールからなる構成が提案される。かかる構成にあっては、所定波長の光の反射率を測定した際に、当該反射率の差によってバーコードの両端を明確に識別できるため、第一のモジュールと第二のモジュールの読取りの正確性を向上させることができる。

0016

また、上記構成にあっては、明色平行バー及び暗色平行バーの配列は、読取方向に沿って二列に配置されたモジュール列からなり、各モジュール列には、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって相異なる前記第二のデータが記録されるとともに、明色モジュールと暗色モジュールのパターンが固定された部分に、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって、二列のモジュール列を相互に区別するための識別パターンが記録されていることが提案される。

0017

かかる構成とすれば、第二のデータの記録容量を拡張できる。また、各列のモジュール列には、相互に区別するための識別パターンが記録されているため、各列のモジュール列に記録された第二のデータを正確に読み取ることができるという利点もある。

0018

また、本発明にあっては、前記明色平行バーと前記暗色平行バーとからなるバーコード本体と、該バーコード本体の下方に付された、前記第一のデータを示す目視可能数字とを備えてなるバーコードであり、前記目視可能数字を構成する数字は、前記所定波長の光の反射率が相違する第一の数字と第二の数字とを含み、前記第一の数字と前記第二の数字のパターンによって、第三のデータを記録する構成が提案される。かかる構成とすれば、既存の規格のバーコードとの互換性を保ちつつ、バーコードの記録容量を一層増加させることができる。

0019

また、本発明にあっては、商品、商品包装、及び商品タグの少なくともいずれかに付される光学コードであって、前記第二のデータは、商品管理に用いられる情報と、該情報の種類を示す識別情報とを含む構成が提案される。かかる構成とすれば、商品の特性に応じた種類の情報を、第二のデータとして選択的に記録させることができるため、商品管理に用いる光学コードの利便性を向上させることができる。

0020

本発明の光学コードの作成方法として、前記第一のデータを記録する明色モジュールと暗色モジュールのパターンを決定する第一のステップと、 前記第二のデータを記録する前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンを決定する第二のステップと、該第二のステップで決定した前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンに対して、所定のマスクパターンマスク処理を行って、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンの一部を反転させる第三のステップとを含む方法が提案される。かかる作成方法によれば、第一のモジュールと第二のモジュールのパターンの一部をマスク処理によって反転させることで、第一のモジュールと第二のモジュールの偏在を解消可能となるため、第一のモジュールと第二のモジュールをより正確に読み取ることが可能となる。また、マスク処理を行ったマスクパターンを限られた対象者にのみ公開すれば、第二のデータを秘匿化することも可能となる。

0021

本発明の光学コードにあって、前記所定波長の光が不可視光である構成に対しては、可視光で前記光学コードを撮像する可視光撮像ステップと、前記所定波長の光で前記光学コードを撮像する不可視光撮像ステップと、可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記光学コードに含まれる少なくとも一部のモジュールについて、明色モジュールと暗色モジュールのいずれであるかを識別する可視光識別ステップと、不可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記光学コードに含まれる少なくとも一部のモジュールについて、前記所定波長の光の反射率の高いモジュールと低いモジュールのいずれであるかを識別する不可視光識別ステップと、可視光識別ステップと不可視光識別ステップの結果に基づいて、少なくとも一部のモジュールについて、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのいずれであるかを識別する不可視光モジュール識別ステップと、可視光撮像ステップの結果に基づいて、第一のデータを復号する第一復号ステップと、不可視光モジュール識別ステップの結果に基づいて、第二のデータを復号する第二復号ステップとを含む読取方法が提案される。かかる読取方法によれば、本発明に係る光学コードを容易に読み取り可能となる。

0022

本発明の光学コードにあって、前記所定波長の光が可視光である構成に対しては、可視光で前記光学コードを撮像する可視光撮像ステップと、可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記光学コードに含まれる少なくとも一部のモジュールについて、明色モジュールと暗色モジュールのいずれであるかを識別する第一の識別ステップと、可視光撮像ステップで撮像した画像に基づいて、前記所定波長の光の強度の頻度分布を測定し、当該頻度分布に基づいて前記所定波長の光の強度の閾値を決定し、当該閾値に基づいて、可視光撮像ステップで撮像した画像に含まれる前記第一のモジュールと、前記第二のモジュールを識別する第二の識別ステップとを含むことを特徴とする光学コードの読取方法が提案される。かかる読取方法によれば、一度の撮像で第一のモジュールと第二のモジュールを正確に識別可能となる。

0023

また、本発明の別の態様として、明色を呈する複数の明色モジュールからなる明色平行バーと、暗色を呈する複数の暗色モジュールからなる暗色平行バーとを読取方向に一列に配列してなり、明色モジュールと暗色モジュールのパターンによって第一のデータを記録するとともに、暗色モジュールが、所定波長の不可視光の反射率が相違する第一のモジュールと第二のモジュールを含み、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって第二のデータを記録するバーコードの読取装置であって、可視光及び前記所定波長の不可視光を照射可能な照射部と、前記照射部が前記バーコードに照射した光が反射してなす反射光を撮像可能な撮像部と、前記撮像部の撮像領域の一部領域で反射する光について、可視光を遮断し、前記所定波長の不可視光を透過させた後に、前記撮像部に受光させ、かつ、前記撮像領域の前記一部領域以外を反射する光について、可視光を遮断せずに前記撮像部に受光させるよう配設された不可視光部分フィルタとを備え、前記撮像部は、前記可視光が、前記撮像領域の前記一部領域以外で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第一のデータを読み取り可能な可視光記録データ読取部と、前記所定波長の不可視光が、前記撮像領域の前記一部領域で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第二のデータを読み取り可能な不可視光記録データ読取部とを備えることを特徴とするバーコードの読取装置が提案される。かかる読取装置によれば、バーコードに記録された第一のデータ及び第二のデータを、一枚の画像を撮像するだけで復号可能となる。

0024

また、本発明の別の態様として、明色を呈する複数の明色モジュールからなる明色平行バーと、暗色を呈する複数の暗色モジュールからなる暗色平行バーとを読取方向に一列に配列してなり、明色モジュールと暗色モジュールのパターンによって第一のデータを記録するとともに、暗色モジュールが、所定波長の不可視光の反射率が相違する第一のモジュールと第二のモジュールを含み、前記第一のモジュールと前記第二のモジュールのパターンによって第二のデータを記録するバーコードの読取装置であって、可視光及び前記所定波長の不可視光を照射可能な照射部と、前記照射部が前記光学コードに照射した光が反射してなす反射光を撮像可能な撮像部と、を備え、前記照射部は、前記撮像部の撮像領域の一部領域に対して、可視光を照射せず、前記所定波長の不可視光を照射し、前記撮像領域の前記一部領域以外に可視光を照射するものであり、前記撮像部は、前記可視光が、前記撮像領域の前記一部領域以外で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第一のデータを読み取り可能な可視光記録データ読取部と、前記所定波長の不可視光が、前記撮像領域の前記一部領域で反射してなす反射光から得られるモジュールのパターンに基づいて、前記第二のデータを読み取り可能な不可視光記録データ読取部とを備えることを特徴とするバーコードの読取装置が提案される。かかる読取装置によれば、バーコードに記録された第一のデータ及び第二のデータを、一枚の画像を撮像するだけで復号可能となる。

図面の簡単な説明

0025

(a)は実施例1の光学コード1であり、(b)は実施例1の光学コード1の各領域を機能別に模様分けして示す説明図である。
赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbを区別して示す、実施例1の光学コード1の説明図である。
各モジュールの特性を示す説明図である。
実施例3に係る各モジュールの特性を示す図表である。
第一赤外光反射暗色モジュール2baaと、第二赤外光反射暗色モジュール2babと、赤外光吸収暗色モジュール2bbとを区別して示す、実施例3の光学コード1aの説明図である。
(a)は実施例4の光学コード1bであり、(b)は実施例4の光学コード1bの左上部拡大図である。
赤外光反射暗色平行バー13baと、赤外光吸収暗色平行バー13bbを区別して示す、実施例4の光学コード1bの説明図である。
実施例8の光学コードに係る各モジュールの特性を示す説明図である。
(a)は、実施例10の専用読取装置による光学コード1bの撮像方法を示す説明図であり、(b)は実施例10の専用読取装置で撮像した光学コード1bの画像26を示す説明図である。
(a)は、実施例11の専用読取装置による光学コード1bの撮像方法を示す説明図であり、(b)は実施例11の専用読取装置で撮像した光学コード1bの画像26を示す説明図である。
赤外光反射暗色モジュールと、赤外光吸収暗色モジュールとを区別して示す、実施例12の光学コード1cの説明図である。
実施例13の読取補助装置39とスマートフォンPの斜視図である。
実施例13の読取補助装置39の内部構造を、筐体40を縦断して示す説明図である。

0026

本実施例の光学コード1は、薬剤包装箱に付される商品管理用の光学コードである。かかる光学コード1は、可視光で読み取る場合に二次元コードの中で最も普及しているQRコード登録商標)と互換性を有するものであり、その基本構造は、QRコードに準拠したものとなっている。具体的には、図1(a)に示すように、本実施例の光学コード1は、正方形のモジュール2を、縦横に21個ずつマトリクス状に配置してなるものである。モジュール2は、可視光の反射率が高くなるように明色(白色)で配色された明色モジュール2aと、可視光の反射率が低くなるように暗色(黒色)で配色された暗色モジュール2bとからなり、明色モジュール2aと暗色モジュール2bのパターンによってデータを記録している。また、図1(b)に示すように、光学コード1は、QRコードと同様に、機能パターン固定領域)3と符号化領域4とによって構成される。機能パターン3は、QRコードにあって明色モジュール2aと暗色モジュール2bの位置が予め定められている領域であり、光学コード1の光学的読取りを補助する位置検出パターン5、分離パターン6、タイミングパターン7などによって構成される。符号化領域4は、明色モジュール2aと暗色モジュール2bのパターンによってデータを記録する領域であり、データコード語及び誤り訂正コード語が記録されるデータコード領域8と、形式情報を示すコードが配置される形式情報コード領域9とによって構成される。こうした構成は、基本的に、QRコードのJIS規格(JIS X 0510:2004)に準拠したものであるため詳細な説明は省略する。

0027

本実施例の光学コード1の暗色モジュール2bは、1000nmの波長の赤外光(以下では、実施例3を除いて、単に「赤外光」という。)の反射率の高い赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光の反射率の低い赤外光吸収暗色モジュール2bbとで構成される。具体的には、図2において、白く表されたモジュールが明色モジュール2aであり、「×」でマークされたモジュールが赤外光反射暗色モジュール2baであり、黒く表されたモジュールが赤外光吸収暗色モジュール2bbである。赤外光反射暗色モジュール2baの赤外光の反射率は、75%以上であることが好ましく、赤外光吸収暗色モジュール2bbの赤外光の反射率は、25%以下であることが好ましい。本実施例では、機能パターン3を構成する暗色モジュール2bは、全て赤外光吸収暗色モジュール2bbで構成される。そして、符号化領域4に含まれる暗色モジュール2bは、赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbで構成される。赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbは、赤外光の反射特性を測定することで明確に識別可能であるが、いずれも黒色を呈しており、可視光の反射特性が同等であるため、両モジュールを識別するのは困難である。なお、明色モジュール2aは、可視光と赤外光の反射率の高いモジュールのみによって構成される。すなわち、本実施例の光学コード1の各モジュール2は、可視光の反射率(明度)を測定することで、可視光の反射率の高い明色モジュール2aと、可視光の反射率の低い暗色モジュール2bとを識別できる。そして、赤外光の反射率を測定することで、赤外光の反射率の低い赤外光吸収暗色モジュール2bbと、赤外光の反射率の高いその他のモジュール(明色モジュール2a及び赤外光反射暗色モジュール2ba)とを識別できる。

0028

本実施例の光学コード1は、包装箱を構成する白色の紙基材10の表面に、印刷により黒色インキ11a,11bの層を形成することにより作成される。具体的には、図3(a)に示すように、黒色インキ11a,11bの層を印刷せず、紙基材10の表面が露出する部分が、可視光の反射率が高い明色モジュール2aとなり、黒色インキ11a,11bの層が形成された部分が、可視光の反射率が低い暗色モジュール2bとなる。黒色インキ11a,11bは、赤外光を透過する赤外光透過黒色インキ11aと、赤外光を吸収する赤外光吸収黒色インキ11bの二種類が用いられる。紙基材10は、可視光及び赤外光の反射率が高いものであり、図3(b)に示すように、赤外光透過黒色インキ11aの層(本発明に係る第一の暗色層に相当)が形成された部分は、赤外光がインキ11aを透過して紙基材10で反射するため赤外光反射暗色モジュール2baとなる。一方、赤外光吸収黒色インキ11bの層の層(本発明に係る第二の暗色層に相当)が形成された部分は、赤外光がインキ11bに吸収されるため赤外光吸収暗色モジュール2bbとなる。なお、一般的に、白色の紙基材は赤外光の反射率が高く、また、黒色染料インキは一般的に赤外光を透過し、黒色顔料インキは一般的に赤外光を吸収するため、本実施例の光学コード1は、一般的な材料で作成可能である。

0029

本実施例の光学コード1には、データを記録する領域が二種類設けられている。一つは、符号化領域4における明色モジュール2aと暗色モジュール2bのパターンによってデータを記録する可視光記録領域である。もう一つは、符号化領域4における赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンによってデータを記録する赤外光記録領域である。

0030

可視光記録領域には、商品管理に使用する商品情報が記録される。商品情報は、製造者ID、商品識別コード有効期限日、ロット番号、シリアル番号を含んでいる。なお、かかる商品情報は、GS1識別コードの規格に則ったものである。また、商品情報に含まれる情報は、これらに限定されず、適宜変更可能である。可視光記録領域に記録される商品情報は、QRコードの規格にしたがって記録される。本実施例の光学コード1を、一般的なQRコードの読取装置(スマートフォン等)で読み取ると、明色モジュール2aは明色のモジュールと識別され、暗色モジュール2bは暗色のモジュールと識別される。一般的なQRコードの読取装置は、可視光の反射特性(明度)のみよって、各モジュール2の明暗を識別するためである。このため、光学コード1の可視光記録領域記録された商品情報は、一般的なQRコードの読取装置で読み取ることができる。このように、本実施例の光学コード1は、可視光で読み取る場合には、QRコードと互換性を有するものとなる。

0031

赤外光記録領域には、正規品であることを示す正規品識別コードが記録される。具体的には、ASCIIコードで符号化した正規品識別コードを暗号化し、さらに、誤り訂正符号を付与してなるバイナリデータが、符号化領域4における赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンによって記録される。このため、赤外光記録領域に記録された正規品識別コードは、赤外光の反射率を測定可能であって、かつ、暗号化された正規品識別コードを復号するための復号キーを記録した専用の読取装置でなければ読み取ることができない。このように、赤外光記録領域は、特殊な読取装置を具備したものだけが、記録情報を読取可能な秘匿領域としての性格を有している。

0032

本実施例の光学コード1をコピー機で複写する場合、コピー機に内蔵されたスキャナは、赤外光反射特性を測定しないため、赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbは、同じ「黒色(暗色)」として識別される。したがって、コピー機によって複写された複写物では、全ての暗色モジュール2bが、同じインキで黒色に印刷されることとなる。一般的なコピー機には、黒色を赤外光透過インキ(多くは染料インキ)で印刷するものと、赤外光吸収インキ(多くは顔料インキ)で印刷するものがあるが、いずれのコピー機で複写した場合であっても、複写した光学コードでは、複写元の光学コード1に設けられた赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンが失われるため、赤外光記録領域に記録されたデータは失われる。したがって、本実施例の光学コード1は、専用の読取装置を用いて赤外光記録領域に正規品識別コードが記録されているか否かを判定することで、オリジナルの光学コード1と複写物を判別できる。

0033

このように、本実施例の光学コード1は、赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンによってデータを記録することで、明色モジュール2aと暗色モジュール2bのパターンによって記録するデータとは別に、一般のQRコードの読取装置では読取困難であり、コピー機による複写が困難な、秘匿性の高いデータを記録できるという利点がある。

0034

本実施例の光学コード1は、例えば、以下のステップからなる作成方法によって、容易に作成できる。
(1)記録データの準備
可視光記録領域に記録するデータ(商品情報)を用意する。
(2)QRコード準拠データの作成
ステップ(1)で準備した商品情報を記録するQRコードの情報を作成する。すなわち、光学コード1における明色モジュール2aと暗色モジュール2bのパターンを決定する。かかるステップは、公知のQRコードの作成方法に則って実現できるため、詳細な説明は省略する。
(3)赤外光記録領域の記録データの作成
赤外光記録領域に記録するデータ(正規品識別コード)を用意する。具体的には、正規品識別コードを符号化、暗号化し、誤り訂正符号を付加する。
(4)赤外光反射暗色モジュールと赤外光吸収暗色モジュールの決定
ステップ(2)で決定した各暗色モジュール2bについて、赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光吸収暗色モジュール2bbのいずれであるかを決定する。具体的には、ステップ(3)で用意したデータ(正規品識別コード)のバイナリデータの1ビットを、符号化領域4の1つの暗色モジュール2bに記録させるようにして、記録させるビットが「1」である場合は、当該暗色モジュール2bを赤外光反射暗色モジュール2baと決定し、記録させるビットが「0」である場合は、当該暗色モジュール2bを赤外光吸収暗色モジュール2bbと決定する。かかるステップにより、全てのモジュール2のパターンが決定される。なお、記録させるバイナリデータの各ビットを、符号化領域4のどの暗色モジュール2bに記録させるかは、適宜決定可能である。例えば、符号化領域4の暗色モジュール2bを、一番上の行の左端のものから順位付けして、最上位の暗色モジュール2bから順番に、前記バイナリデータを1ビットずつ記録させることが挙げられる。また、インターリーブを行い、一定数の暗色モジュール2b毎にバイナリーデータを記録させるようにしてもよい。
(5)印刷
包装箱を構成する白色の紙基材10に、黒色インキ11a,11bで光学コード1を印刷する。具体的には、紙基材10の表側に赤外光透過黒色インキ11aの層を形成することにより黒色の赤外光反射暗色モジュール2baを印刷し、紙基材10の表側に赤外光吸収黒色インキ11bの層を形成することにより黒色の赤外光吸収暗色モジュール2bbを印刷する。明色モジュール2aの部分は、インキ11a,11bを印刷せず、紙基材10の表面の白色で形成する。かかる印刷ステップは、版を用いて印刷してもよいし、プリンタインクジェットプリンタレーザープリンタ)を用いて印刷してもよい。

0035

本実施例の光学コード1の具体的な使用方法を説明する。
本実施例の光学コード1は、上述のように薬剤の包装箱に印刷されるものであり、可視光記録領域に商品情報が記録され、赤外光記録領域に正規品識別コードが記録される。一般的に、薬剤は「製造者」→「卸売業者」→「医療機関」or「薬局」→「消費者」の順番に流通する。本実施例の光学コード1を包装箱に印刷した薬剤は、製造者の出荷時、卸売業者の入荷時及び出荷時、医療機関や薬局での入荷時、消費者への販売時などに、光学コード1の可視光記録領域に記録された商品情報を読み取ることで、商品管理を行うことができる。可視光記録領域のデータは、一般的なQRコードの読取装置を使用して読み取ることが可能であるため、基本的な商品管理は、低廉な読取装置を使用して実現できる。

0036

一方で、薬剤は、非正規品偽造品)の流通が深刻な問題となっているため、商品の流通過程において非正規品の混入防止が求められる。本実施例の光学コード1が包装箱に印刷された薬剤は、正規品識別コードの有無に基づいて当該包装箱の光学コード1が複写物であるか否かを判定することで、商品の正規品確認を行うことができる。

0037

本実施例の光学コード1は、商品管理に使用する商品情報を記録するものであるから、商品情報の読取作業と同時に、正規品識別コードの有無によって光学コード1の真贋判定を行うことで、商品の正規品確認作業を、商品確認作業と同時に行うことが可能となる。例えば、以下に説明する専用読取装置を使用することで、本実施例の光学コード1に対して、商品情報の読取作業と商品の正規品確認作業を、一度の作業で実行可能となる。

0038

以下に、商品情報の読取作業と正規品確認作業を同時に実行可能な専用読取装置について説明する。
専用読取装置は、可視光及び赤外光を検知可能な撮像素子を備えた撮像部と、可視光を遮断して赤外光を透過させる赤外光フィルタと、赤外光を遮断して可視光を透過する可視光フィルタと、赤外光フィルタと可視光フィルタを光路に対して挿脱可能とする挿脱機構と、赤外光と可視光を照射可能な照射部と、画像の撮像及びデータ処理を制御する制御部と、各種情報を表示する表示部と、データを外部出力する通信部とを備えている。

0039

専用読取装置は、以下の手順によって、商品情報の読取作業と正規品確認作業を同時に実行する。
(1)可視光撮像処理
光学コード1の可視光の画像を撮像する。具体的には、赤外光フィルタを光路から外し、可視光フィルタを光路に挿入した状態で光学コード1を撮像する。また、必要に応じて、照射部によって光学コード1を可視光で照らす。
(2)赤外光撮像処理
光学コード1の赤外光の画像を撮像する。具体的には、可視光フィルタを光路から外し、赤外光フィルタを光路に挿入した状態で光学コード1を撮像する。また、必要に応じて、照射部によって光学コード1を赤外光で照らす。
(3)可視光反射特性識別処理
可視光撮像処理で撮像した画像に基づいて、光学コード1を構成する各モジュール2の位置を特定し、各モジュール2が、明色モジュール2aと暗色モジュール2bのいずれであるか識別する。かかるステップは、公知のQRコードの読取方法によって実現可能である。
(4)商品情報読取処理
符号化領域4の明色モジュール2aと暗色モジュール2bのパターンに記録された商品情報を読み取る。かかるステップは、公知のQRコードの読取方法によって実現可能である。
(5)赤外光反射特性識別処理
赤外光撮像処理で撮像した画像に基づいて、光学コード1を構成する各モジュール2の位置を特定し、各モジュール2が、赤外光の反射率の高いモジュール(明色モジュール2a及び赤外光反射暗色モジュール2ba)と、赤外光の反射率の低いモジュール(赤外光吸収暗色モジュール2bb)のいずれであるかを識別する。そして、可視光反射特性識別処理の結果と組み合わせることにより、光学コード1の各モジュール2が、明色モジュール2aと、赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光吸収暗色モジュール2bbのいずれであるかを識別する。ここで、赤外光で撮像した画像から各モジュール2の位置の特定を複数回試みて、特定不能であった場合には、そのまま、次の真贋判定処理に進む。なお、赤外光反射特性識別処理では、赤外光で撮像した画像に含まれる機能パターン3に基づいて、画像内の各モジュール2の位置を特定する。赤外光で撮像した画像には、左上の位置検出パターン5は不完全であるものの、各モジュール2の位置を十分に特定可能な機能パターン3が含まれているためである。
(6)赤外光記録領域読取処理
符号化領域4の赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンに記録されたデータを読み取る。具体的には、誤り訂正符号を用いて誤りの検出・訂正を行い、暗号化されたデータを復号する。
(7)真贋判定処理
赤外光記録領域に記録されたデータを、専用読取装置に予め記録された正規品識別コードと照合して、データが正規品識別コードと一致した場合には、当該光学コードが包装箱に付された商品を正規品であると判定する。一方、赤外光記録領域に記録されたデータが正規品識別コードと一致しない場合や、赤外光記録領域に記録されたデータが読取不能であった場合、また、商品情報読取処理において、商品情報の読取りに成功したが、赤外光反射特性識別処理で、光学コード1を構成するモジュール2の切出しに失敗した場合は、当該光学コードが包装箱に付された商品を非正規品であると判定する。
(8)結果出力処理
商品情報読取処理で読み取った商品情報と真贋判定処理の判定結果を、表示部に表示するとともに、通信部を介して外部出力する。

0040

以上のように、薬剤の包装箱に付された本実施例の光学コード1は、一般的なQRコードの読取装置によって商品情報を読取可能であるため、流通過程の各段階で、光学コード1に記録された商品情報を低コストで読み取って商品管理を行うことができる。

0041

また、本実施例の光学コード1では、赤外光記録領域に正規品識別コードが記録されているか否かを判定することによって、複写物を検出できるため、当該光学コード1の複写物を包装箱に使用した非正規品の流通を適切に防止可能となる。

0042

ここで、商品情報の読取りは流通過程の各段階で、略全ての商品について必要となるが、正規品確認作業は、流通過程の全ての段階で実施する必要はなく、また、抜き打ち検査や、抜き取り検査によって一部の商品について実施するだけでも一定の効果が得られるため、正規品確認作業は、商品情報の読取りに比べて少ない頻度で実施すれば足りる。このように、本実施例の光学コード1は、複写物の判別に赤外光の反射率を測定可能な専用装置が必要となるが、実施頻度は少なくて済むため、低コストで実現できる。

0043

特に、本実施例の光学コード1は、商品管理に用いる商品情報を記録しているため、薬剤の流通過程において商品管理を行う際に、可視光記録領域に記録された商品情報の読取りと同時に、赤外光記録領域に記録された正規品識別コードを確認することで、商品の正規品確認作業を簡易に実行できるという利点がある。

0044

また、本実施例では、赤外光記録領域に正規品識別コードが記録されているか否かを判定することによって、商品情報の内容を改ざんした偽造光学コードも検出できる。商品情報の内容を改ざんするためには、明色モジュール2aと暗色モジュール2bの位置を改変しなければならないが、明色モジュール2aと暗色モジュール2bの位置を改変した偽造光学コードでは、暗色モジュール2bに記録された正規品識別コードが失われてしまうためである。したがって、本実施例の構成によれば、光学コード1の複写物や、光学コード1のデータを改ざんした偽造光学コードの流通を適切に取り締まることが可能となる。

0045

また、本実施例の光学コード1は、機能パターン3の暗色モジュール2bが全て赤外光吸収暗色モジュール2bbであるため、赤外光で撮像した画像には、明色モジュール2aと暗色モジュール2bが形成する機能パターン3が、そのまま写ることとなる。したがって、本実施例によれば、赤外光で撮像した画像において、当該画像に含まれる機能パターン3に基づいて各モジュール2の位置を容易に特定できるという利点がある。

0046

なお、本実施例では、真贋判定処理において、赤外光記録領域に正規品識別コードが記録されている場合に、当該光学コード1を正規のものであると判定しているが、かかる判定に替えて、符号化領域4の暗色モジュール2bが、赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbの二種類で構成されている場合は、当該光学コードを正規のものであると判定するようにしてもよい。

0047

また、本実施例では、赤外光記録領域に真贋判定処理に用いる正規品識別コードのみを記録しているが、赤外光記録領域に、その他の情報を記録するよう構成してもよい。

0048

本実施例は、上記実施例1の構成を一部変更したものである。このため、実施例1と共通する構成については説明を省略する。

0049

本実施例の光学コードは、赤外光記録領域に正規品識別コードでなく、商品のシリアルコードを記録したことを特徴とする。商品のシリアルコードは、可視光記録領域の商品情報にも含まれるため、本実施例の光学コードでは、可視光記録領域と赤外光記録領域に商品のシリアルコードが重複して記録される。

0050

本実施例の光学コードは、可視光記録領域と赤外光記録領域に記録されたシリアルコードを照合して、一致していた場合に正規の光学コードであると判定することができる。実施例1と同様に、本実施例の光学コードをコピー機で複写した複写物では、赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンが失われて、赤外光記録領域に記録されたデータが失われるためである。

0051

本実施例と実施例1を比較すると、本実施例の光学コードは、可視光記録領域のデータと、赤外光記録領域のデータとを照合することにより、光学コードの真贋を判定するため、真贋判定を実行する装置に、照合用のデータ(実施例1に係る正規品識別コード)を記録しなくてもよいという利点がある。また、赤外光記録領域に記録されるデータが、可視光記録領域に記録される商品情報と密接に関連付けられているため、商品情報を改ざんした偽造光学コードの作成が一層困難となる。

0052

本実施例は、上記実施例1の構成を一部変更したものである。このため、実施例1と共通する構成については、図中で同一符号を付して、説明を省略する。

0053

本実施例の光学コード1aは、実施例1(図2参照)と同様に、符号化領域4を構成する暗色モジュール2bが、赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光吸収暗色モジュール2bbとで構成される。ここで、図4に示すように、本実施例では、赤外光反射暗色モジュール2baが、第一赤外光反射暗色モジュール2baaと、第二赤外光反射暗色モジュール2babとで構成される。第一赤外光反射暗色モジュール2baaは、可視光、及び880nmの赤外光の反射率が低く、1000nmの赤外光の反射率が高いものである。第二赤外光反射暗色モジュール2babは、可視光、及び880nmの赤外光の反射率が低く、1000nmの赤外光の反射率が高いものである。図5において、白く表示されたもモジュールは、明色モジュール2aであり、「×」でマークされたモジュールが第一赤外光反射暗色モジュール2baaであり、「○」でマークされたモジュールが第二赤外光反射暗色モジュール2babであり、黒く表示されたモジュールが赤外光吸収暗色モジュール2bbである。

0054

本実施例の光学コード1aは、データを記録する領域が二種類設けられている。一つは、符号化領域4における明色モジュール2aと暗色モジュール2bのパターンによってデータを記録する可視光記録領域である。もう一つは、符号化領域4における第一赤外光反射暗色モジュール2baaと、第二赤外光反射暗色モジュール2babと、赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンによってデータを記録する赤外光記録領域である。

0055

可視光記録領域には、実施例1と同様に、商品情報(製造者ID、商品識別コード、有効期限日、ロット番号、シリアル番号)が記録される。可視光記録領域に記録された商品情報は、実施例1と同様に、QRコードの規格にしたがって記録されており、一般的なQRコードの読取装置で読取可能となっている。

0056

赤外光記録領域には、実施例1と同じ正規品識別コードが記録される。ここで、本実施例では、ASCIIコードで符号化した正規品識別コードを暗号化し、さらに、誤り訂正符号を付与してなるバイナリデータを作成し、3進数に変換する。そして、当該3進数のデータを、符号化領域4における第一赤外光反射暗色モジュール2baaと、第二赤外光反射暗色モジュール2babと、赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンによって記録する。このため、本実施例の赤外光記録領域に記録された正規品識別コードは、880nmと1000nmの赤外光の反射率を個別に測定可能であって、かつ、暗号化された正規品識別コードを復号するための復号キーを記録した専用の読取装置でなければ読み取ることができない。このように、赤外光記録領域は、特殊な読取装置を具備したものだけが、記録情報を読取可能な秘匿領域としての性格を有している。

0057

本実施例の光学コード1aは、包装箱を構成する白色の紙基材10の表面に3種類の黒色インキで印刷を施すことにより作成される。具体的には、黒色インキを印刷せず、紙基材10の表面が露出する部分が、可視光の反射率が高い明色モジュール2aとなり、黒色インキが印刷された部分が、可視光の反射率が低い暗色モジュール2bとなる。黒色インキは、880nm赤外光を吸収し、1000nmの赤外光を透過する第一の赤外光透過黒色インキと、880nmの赤外光及び1000nmの赤外光を透過する第二の赤外光透過黒色インキと、880nmの赤外光、及び1000nmの赤外光を吸収する赤外光吸収黒色インキの二種類が用いられる。すなわち、第一の赤外光透過黒色インキで印刷された部分は、1000nmの赤外光のみがインキを透過して紙基材で反射するため第一赤外光反射暗色モジュール2baaとなる。また、第二の赤外光透過黒色インキで印刷された部分は、880nmの赤外光、及び1000nmの赤外光がインキを透過して紙基材で反射するため第二赤外光反射暗色モジュール2babとなる。そして、赤外光吸収黒色インキで印刷された部分は、880nmの赤外光、及び1000nmの赤外光がインキに吸収されるため赤外光吸収暗色モジュール2bbとなる。

0058

このように、本実施例の光学コード1aは、赤外光の透過特性の相違する三種類のインキを使用して作成されるものであるため、実施例1の光学コードよりも、同構成の光学コード1aの偽造が一層困難である。したがって、本実施例の光学コード1aを包装箱に付した薬剤は、非正規品の流通を防止することができる。

0059

本実施例の光学コード1bは、食品の包装箱に付される商品管理用の光学コードである。かかる光学コード1bは、商品バーコードであるEAN/JANシンボルと互換性を有するものである。具体的には、図6(a),6(b)に示すように、本実施例の光学コード1bは、バーコード本体20と、該バーコード本体20の下方に表示される目視可能数字21とで構成される。バーコード本体20は、白色を呈する明色平行バー13aと、黒色を呈する暗色平行バー13bとを読取方向に交互に配列してなるものである。明色平行バー13aは、短冊状をなす白色の明色モジュール2aを長手方向に1〜4本並置してなるものである。暗色平行バー13bは、短冊状をなす黒色の暗色モジュール2bを長手方向に1〜4本並置してなるものである。明色モジュール2a及び暗色モジュール2bは、所定の単位幅を有しており、明色平行バー13a及び暗色平行バー13bは、当該単位幅の1〜4倍の幅を有している。

0060

図6(a)に示すように、バーコード本体20は、中央と両端に配設される制御部18a,18b,18cと、平行バー13a,13bの明暗パターンによってデータを記録するキャラクタ16と、両端の制御部18a,18cのさらに外側に配設される一定幅の余白部17とで構成される。制御部18a〜18cと余白部17は、バーコード本体20の光学的読取りを補助するためのものである。左右の制御部18a,18cは、1本の明色平行バー13aと2本の暗色平行バー13bを交互に配置してなるものであり、中央の制御部18bは、3本の明色平行バー13aと2本の暗色平行バー13bを交互に配設してなるものである。また、余白部17は、明色平行バー13aと同じ白色で形成される。キャラクタ16は、2本の明色平行バー13aと2本の暗色平行バー13bとを交互に配置してなるものであり、左端の制御部18aと中央の制御部18bの間に6つ配設され、また、中央の制御部18bと右端の制御部18cの間に6つ配設される。図6(b)に示すように、1つのキャラクタ16は、7本のモジュール2a,2bによって構成されており、明色平行バー13aと暗色平行バー13bの幅寸法によって、1〜9の数字を表している。また、左側の6つのキャラクタ16は、奇数パリティ偶数パリティの配置によって1〜9の数字を表している。すなわち、かかるバーコード本体20は、明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンによって、13桁の数字(10進数)を記録可能となっている。バーコード本体20に記録される13桁の数字は、商品を特定するための12桁の商品コードと、1桁のチェックディジットである。商品コードは、事業者コード商品アイテムコードとで構成される。これらの構成は、基本的にJIS規格(JIS X 0501:1985)に準拠しているため詳細な説明は省略する。

0061

目視可能数字21は、明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンによって記録される13桁の数字を、目視可能な数字で表したものである。かかる目視可能数字21は、バーコード本体20に記録された商品コードの読取りに失敗した場合に、作業者が商品コードを手入力するためのものである。目視可能数字21は、OCR光学文字認識)で読み取り可能なフォント(OCR−B等)で印刷されており、バーコード本体20に替えて、OCRで目視可能数字21を読み取ることによっても商品コードを機械的に読み取ることができる。

0062

本実施例にあって、バーコード本体20の暗色平行バー13bを構成する暗色モジュール2bは、赤外光を反射する赤外光反射暗色モジュールと、赤外光を吸収する赤外光吸収暗色モジュールとからなり、暗色平行バー13bは、赤外光反射暗色モジュールによって構成される赤外光反射暗色平行バー13baと、赤外光吸収暗色モジュールによって構成される赤外光吸収暗色平行バー13bbとからなる。図7において、灰色で示された平行バーが赤外光反射暗色平行バー13baであり、黒色で示された平行バーが赤外光吸収暗色平行バー13bbである。

0063

本実施例の光学コード1bは、実施例1と同様に、包装箱を構成する白色の紙基材10の表面に黒色インキで印刷を施すことにより作成される。具体的には、図3(a)に示すように、黒色インキ11a,11bを印刷せず、紙基材10の表面が露出する部分が、可視光の反射率が高い明色モジュール2aとなり、黒色インキ11a,11bが印刷された部分が、可視光の反射率が低い暗色モジュール2bとなる。黒色インキ11a,11bは、赤外光を透過する赤外光透過黒色インキ11aと、赤外光を吸収する赤外光吸収黒色インキ11bの二種類が用いられる。紙基材10は、可視光及び赤外光の反射率が高いものであり、図3(b)に示すように、赤外光透過黒色インキ11aの層が印刷によって形成された部分は、赤外光がインキ11aを透過して紙基材10で反射するため赤外光反射暗色モジュール2baとなる。一方、赤外光吸収黒色インキ11bの層が印刷によって形成された部分は、赤外光がインキ11bに吸収されるため赤外光吸収暗色モジュール2bbとなる。また、白色の余白部17では、黒色インキ11a,11bを印刷せず、明色モジュール2aと同様に紙基材10の表面が露出しており、目視可能数字21は、赤外光吸収黒色インキ11bによって印刷される。なお、一般的に、白色の紙基材は赤外光の反射率が高く、また、黒色染料インキは一般的に赤外光を透過し、黒色顔料インキは一般的に赤外光を吸収するため、本実施例の光学コード1は、一般的な材料で作成可能である。

0064

本実施例の光学コード1bにも、データを記録する領域が二種類設けられている。一つは、上述のように、キャラクタ16における明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンによって13桁の数字を記録する可視光記録領域である。もう一つは、バーコード本体20における、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンによってデータを記録する赤外光記録領域である。

0065

赤外光記録領域について詳述すると、バーコード本体20は、可視光記録領域に記録するデータに関わらず、30本(制御部18a〜18cに計6本+キャラクタ16に計24本)の暗色平行バー13bを含んでいる。本実施例では、かかる30本の暗色平行バー13bを、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのいずれかで選択的に形成することにより、赤外光記録領域に30ビットのデータを記録する。

0066

本実施例の光学コード1bでは、可視光記録領域に記録された商品コード以外の商品情報(付加的商品情報)が、赤外光記録領域に記録される。具体的には、本実施例では、付加的商品情報として商品の消費期限が記録される。より具体的には、本実施例では、消費期限(2017年3月31日)にチェックディジット「8」を付した「201703318」を、30ビットの2進数「001100000001011011111110010110」に変換して、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンとして記録させる。図7に示すように、本実施例では、赤外光反射暗色平行バー13baが「0」を示し、赤外光吸収暗色平行バー13bbが「1」を示しており、また、左方の暗色平行バー13bが上位ビット右方の暗色平行バー13bが下位ビットを示している。

0067

本実施例の光学コード1bは、例えば、以下のステップからなる作成方法によって、容易に作成できる。
(1)記録データの準備
可視光記録領域に記録するデータ(商品コード)と、赤外光記録領域に記録するデータ(消費期限)を用意する。
(2)バーコード準拠データの作成
ステップ(1)で準備した商品コードを記録するバーコードの情報を作成する。すなわち、光学コード1bにおける明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンを決定する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの作成方法に則って実現できるため、詳細な説明は省略する。
(3)赤外光記録領域の記録データの作成
消費期限からチェックディジットを計算して末尾に付加し、30桁のバイナリデータに変換する。
(4)赤外光反射暗色平行バーと赤外光吸収暗色平行バーの決定
ステップ(3)で作成した30桁のバイナリデータに基づいて、暗色平行バー13bにおける赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンを決定する。具体的には、ステップ(3)で作成した30桁のバイナリデータの所定順位のビットが「0」である場合は、当該順位のビットに対応する位置の暗色モジュール2bを赤外光反射暗色モジュール2baと決定し、「1」である場合は赤外光吸収暗色平行バー13bbと決定する。なお、本実施例では、左方の暗色モジュール2bが、バイナリデータの上位ビットを表すように対応付けているが、どの位置の暗色平行バー13bと、どの順位のビットとを対応付けするかは、適宜決定可能である。
(5)印刷
実施例1と同様にして、包装箱を構成する紙基材10に、黒色インキ11a,11bで光学コード1bを印刷する。

0068

本実施例の光学コード1bでは、EAN/JANシンボルの規格にしたがって、可視光記録領域に商品コードが記録されているため、一般的なEAN/JANシンボルの読取装置によって、光学コード1bに記録された商品コードを読み取ることができる。したがって、本実施例の光学コード1bが包装箱に付された食品は、流通過程における各段階で、一般的なEAN/JANシンボルの読取装置を使用して商品コードを読み取って、商品管理を行うことができる。

0069

また、本実施例の光学コード1bは、専用読取装置を使用することで、可視光記録領域に記録された商品コードと同時に、赤外光記録領域に記録された消費期限を読み取ることができる。本実施例の光学コード1bを読取可能な専用読取装置のハードウェア構成は、実施例1で説明した専用読取装置と同じである。専用読取装置は、以下の手順によって、商品コードと消費期限の読取作業を一度に実行する。
(1)可視光撮像処理
光学コード1bの可視光の画像を撮像する。具体的には、赤外光フィルタを光路から外し、可視光フィルタを光路に挿入した状態で光学コード1を撮像する。また、必要に応じて、照射部によって光学コード1bを可視光で照らす。
(2)赤外光撮像処理
光学コード1bの赤外光の画像を撮像する。具体的には、可視光フィルタを光路から外し、赤外光フィルタを光路に挿入した状態で光学コード1を撮像する。また、必要に応じて、照射部によって光学コード1bを赤外光で照らす。
(3)可視光反射特性識別処理
可視光撮像処理で撮像した画像に基づいて、バーコード本体20の位置を特定し、バーコード本体20における明色モジュール2aと暗色モジュール2bの配列を識別する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの読取方法によって実現可能である。
(4)商品情報読取処理
可視光反射特性識別処理での識別結果に基づいて、可視光記録領域に記録された商品コードを復号する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの読取方法によって実現可能である。
(5)赤外光反射特性識別処理
赤外光撮像処理で撮像した画像に基づいて、バーコード本体20における、赤外光の反射率の高いモジュール(明色モジュール2a及び赤外光反射暗色モジュール)と、赤外光の反射率の低いモジュール(赤外光吸収暗色モジュール)の配列を識別する。そして、可視光反射特性識別処理の識別結果と組み合わせることにより、バーコード本体20に含まれる個々の暗色平行バー13bが、赤外光反射暗色平行バー13baと、赤外光吸収暗色平行バー13bbのいずれであるかを識別する。
(6)赤外光記録領域読取処理
赤外光反射特性識別処理の識別結果に基づいて、赤外光記録領域に記録された消費期限を復号する。

0070

以上のように、本実施例の光学コード1bには、EAN/JANシンボルの規格に則って、明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンによって商品コードが記録されており、EAN/JANシンボル用の読取装置によって商品コードを読取可能であるため、EAN/JANシンボルとの互換性を確保することができる。そして、本発明の光学コードは、赤外光の反射率を測定して赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンを特定すれば、EAN/JANシンボルには記録し得ない付加的商品情報(消費期限)を読み取ることができる。このため、本実施例の光学コード1bが包装箱に付された食品は、商品販売時にPOSシステムに、光学コード1bに記録された商品コードと消費期限を同時に読み取らせることで、消費期限間際の商品や、消費期限を経過した商品の販売を防止可能となる。また、本実施例の光学コード1bを使用すれば、日常消費期限管理を、商品の消費期限を目視確認せずに行うことが可能となる。

0071

本実施例は、上記実施例4の構成を一部変更したものである。このため、実施例4と共通する構成については、本文中で同一符号を付して、説明を省略する。
本実施例の光学コードは、キャラクタ16の暗色平行バー13bに記録される付加的商品情報の種類を、制御部18a〜18cの暗色平行バー13bに記録することを特徴とする。具体的には、本実施例では、赤外光記録領域に、商品の消費期限、賞味期限、ロット番号などの複数種類の付加的商品情報が選択的に記録される。ここで、付加的商品情報は、キャラクタ16を構成する24本の暗色平行バー13bにおける、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンによって記録される。なお、6桁の消費期限(西下2桁+月2桁+日2桁)であれば、24ビットで十分に記録可能である。そして、制御部18a〜18cを構成する6本の暗色平行バー13bは、両端の2本が赤外光吸収暗色平行バー13bbで固定され、残り4本の暗色平行バー13bにおける、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンによって、キャラクタ16の暗色平行バー13bに記録された付加的商品情報の種類が記録される。

0072

本実施例にあっては、バーコード本体20の両端の暗色平行バー13bが、赤外光吸収暗色平行バー13bbに固定されるため、バーコード本体20を赤外光で撮像した画像において、バーコード本体20の両端を正確に特定できるという利点がある。また、本実施例では、赤外光記録領域に、付加的商品情報と、当該付加的商品情報の種類を示す情報とが記録されるため、商品管理用バーコードとしての利便性を一層向上させることができる。

0073

本実施例は、上記実施例4の構成を一部変更したものである。このため、実施例4と共通する構成については、本文中で同一符号を付して、説明を省略する。
本実施例の光学コードは、キャラクタ16の暗色平行バー13bに記録される付加的商品情報の記録形式に関する情報を、制御部18a〜18cの暗色平行バー13bに記録することを特徴とする。具体的には、本実施例では、制御部18a〜18cの6本の暗色平行バー13bのうち、両端の2本が赤外光吸収暗色平行バー13bbで固定される。上述のように赤外光で撮像した画像において、バーコード本体20の両端を特定し易くするためである。そして、本実施例では、制御部18a〜18cの残り4本の暗色平行バー13bにおける、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンによって、キャラクタ16の暗色平行バー13bに記録される付加的商品情報の記録形式に関する情報が記録される。

0074

付加的商品情報の記録形式について詳述すると、制御部18a〜18cの、両端を除く4本の暗色平行バー13bを、左側から制御バーC1,C2,C3,C4とすると、制御バーC1は、付加的商品情報の記録領域を示している。具体的には、制御バーC1が赤外光吸収暗色平行バー13bbの場合は、キャラクタ16の24本の暗色平行バー13bのみに付加的商品情報が記録され、制御バーC1が赤外光反射暗色平行バー13baの場合は、制御バーC2〜C4に、付加的商品情報の記録形式が記録されず、制御バーC2〜C4を含めた27本の暗色平行バー13bに付加的商品情報が記録される。制御バーC2は、後述するマスク処理の有無を示している。制御バーC2が赤外光吸収暗色平行バー13bbの場合はマスク処理されていない光学コードであり、制御バーC2が赤外光反射暗色平行バー13baの場合は所定のマスクパターンでマスク処理されている光学コードである。また、制御バーC3は、キャラクタ16の暗色平行バー13bに記録される付加的商品情報が暗号化されているか否かを示している。制御バーC3が赤外光吸収暗色平行バー13bbの場合は暗号化されていない光学コードであり、制御バーC3が赤外光反射暗色平行バー13baの場合は暗号化された光学コードである。制御バーC4は、キャラクタ16の暗色平行バー13bに、誤り訂正符号が含まれるか否かを示している。制御バーC4が赤外光吸収暗色平行バー13bbの場合は「誤り訂正符号なし」を示し、制御バーC4が赤外光反射暗色平行バー13baの場合は「誤り訂正符号あり」を示している。

0075

上述のように、本実施例の光学コードは、作成時に選択的にマスク処理が行われる。マスク処理は、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンの読取精度を向上させるために行われる。具体的には、マスク処理の前段階で、キャラクタ16に含まれる赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbの一方が15本以上(他方が9本以下)である場合には、キャラクタ16に記録される24ビットのデータと、予め規定されたマスクパターン(例えば「010101010101101010101010」)とのXOR演算を行って、一部の暗色平行バー13baのパターンを、赤外光反射暗色平行バー13baを赤外光吸収暗色平行バー13bbに、又は、赤外光吸収暗色平行バー13bbを赤外光反射暗色平行バー13baに変更する。このように、本実施例では、赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbの本数に偏りが生じる場合には、マスク処理を行って赤外光反射暗色平行バー13baと赤外光吸収暗色平行バー13bbの本数を平準化することにより、読取精度を向上させる。

0076

上述のように、本実施例の光学コードでは、作成時に付加的商品情報を暗号化することができる。暗号化の方法としては、暗号化マスク処理、ビット位置交換ビットシフトなどの手法を単独又は組み合わせることが提案される。暗号化マスク処理は、記録情報(付加的商品情報)と、秘匿化されたマスクパターンとのXOR演算を行う処理である。ビット位置交換とは、記録情報の予め指定された位置のビットの値を交換する処理であり、インターリーブの一つの実施手法である。ビットシフトでは、記録情報を右に1ビットシフトし、右端のビットは左端に移動させる処理である。例えば、マスク処理と、ビット位置交換と、ビットシフトを組み合わせた暗号化を行う場合であれば、マスク処理におけるマスクパターンと、ビット位置交換の処理回数と、ビットシフトの処理回数とを含むデータを共通鍵として使用する。

0077

上述のように、本実施例の光学コードは、赤外光記録領域に誤り訂正符号を記録可能となっている。誤り訂正の対象は、可視光記録領域に記録される商品コードである。赤外光記録領域に誤り訂正符号を記録する場合は、付加的商品情報は赤外光記録領域に記録されない。かかる構成のように、赤外光記録領域に誤り訂正符号を記録させた場合には、EAN/JANシンボル等の読取精度を向上させ、読取りに要する平均時間を大幅に短縮できる。

0078

本実施例の光学コードは、例えば、以下のステップからなる作成方法によって作成できる。
(1)記録データの準備
可視光記録領域に記録するデータ(商品コード)と、赤外光記録領域に記録するデータ(付加的商品情報)を用意する。
(2)バーコード準拠データの作成
実施例4と同内容であるため説明を省略する。
(3)赤外光記録領域の記録データの作成
実施例4と同内容であるため説明を省略する。
(3a)誤り訂正符号の算出
赤外光記録領域に誤り訂正符号を記録する場合は、誤り訂正符号の算出を行う。
(3b)データの暗号化
付加的商品情報を暗号化する場合は、データの暗号化を行う。
(4)赤外光反射暗色平行バーと赤外光吸収暗色平行バーの決定
実施例4と同内容であるため説明を省略する。
(5)マスク処理
ステップ(4)で決定した赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンについて、一方のモジュールの本数が15本以上である場合には、マスク処理を実行する。
(6)印刷
実施例4と同内容であるため説明を省略する。

0079

本実施例は、上記実施例4の構成を一部変更したものである。このため、実施例4と共通する構成については、本文中で同一符号を付して、説明を省略する。
本実施例は、13桁の目視可能数字21を、赤外光透過黒色インキ11aで形成した赤外光反射数字と、赤外光吸収黒色インキ11bで形成した赤外光吸収数字とで構成し、個々の目視可能数字21が、赤外光反射数字と赤外光吸収数字のいずれであるかのパターンによって、13ビットのデータを記録可能な拡張赤外光記録領域を設けたことを特徴とする。本実施例によれば、拡張赤外光記録領域に、赤外光記録領域と異なる種類の付加的商品情報を記録可能となる。また、赤外光記録領域だけでは記録容量が足りない情報を、赤外光記録領域と拡張赤外光記録領域とに分割して記録することも可能となる。

0080

本実施例の光学コードを可視光で撮像した画像においては、13桁の数字全てが暗色(黒色)となるため、OCRによって13桁の数字を全て読み取ることができる。一方、本実施例の光学コードを赤外光で撮像した画像においては、赤外光透過数字は背景と判別困難となるため、OCRによって赤外光吸収数字だけが読み取られる。このため、拡張赤外光記録領域に記録されるデータは、赤外光記録領域に記録されるデータと同様に、可視光で撮像した画像と赤外光で撮像した画像に基づいて機械的に判別できる。

0081

本実施例は、上記実施例4の構成を一部変更したものである。このため、実施例4と共通する構成については、本文中及び図中で同一符号を付して、説明を省略する。

0082

本実施例では、赤外光反射暗色モジュール2baにおける、赤外光の反射率を実施例4よりも低下させたことを特徴とする。具体的には、本実施例では、赤外光反射暗色モジュール2baは、赤外光透過黒色インキ11a単独で形成されるのでなく、赤外光透過黒色インキ11aに、少量の赤外光吸収黒色インキ11bを混合してなる、赤外光半透過黒色インキ11cで形成される。赤外光半透過黒色インキ11cの層では、赤外光は完全には透過せず、一部が吸収されて部分的に透過することとなるため、本実施例では、図8に示すように、赤外光反射暗色モジュール2baにおける赤外光の反射率は50%程度となっている。なお、赤外光反射暗色モジュール2baは、可視光レベルでは黒色となり、可視光の反射特性は赤外光吸収暗色モジュール2bbと同等である。

0083

本実施例の光学コードでは、赤外光の反射率が、明色モジュール2aにおいて高く(75%以上)、赤外光反射暗色モジュール2baにおいて50%程度であり、赤外光吸収暗色モジュール2bbにおいて低く(25%以下)となる。このように、本実施例では、明色モジュール2aと、赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光吸収暗色モジュール2bbの赤外光反射率が夫々相違しているため、赤外光の反射率を測定するだけで、明色モジュール2aと、赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光吸収暗色モジュール2bbとを識別できる。

0084

本実施例の光学コードは、例えば、以下の専用読取装置を用いれば、可視光領域に記録された商品コードと、赤外光記録領域に記録された付加的商品情報を一度に読み取ることができる。
専用読取装置は、赤外光を検知可能な撮像素子を備えた撮像部と、赤外光を照射可能な照射部と、画像の撮像及びデータ処理を制御する制御部と、各種情報を表示する表示部と、データを外部出力する通信部とを備えている。かかる専用読取装置は、下記の処理を実行することにより、可視光領域に記録された商品コードと、拡張可視光記録領域に記録された付加的商品情報を一度に読み取ることができる。
(1)赤外光撮像処理
光学コードの赤外光の画像を撮像する。すなわち、照射部から光学コードに赤外光を照射して、光学コードを反射した赤外光を撮像部で撮像する。
(2)閾値設定処理
赤外光撮像処理で撮像した画像に含まれる複数の画素について、赤外光の強度の頻度分布を測定し、赤外光の反射率が比較的高い画素と、赤外光の反射率が中程度の画素と、赤外光の反射率が比較的低い画素の閾値を設定する。具体的には、本実施例の光学コードは、赤外光の反射率が高い明色モジュール2aと、赤外光の反射率が中程度の赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光の反射率が低い赤外光吸収暗色モジュール2bbの3種類からなるため、赤外光の強度の頻度分布には、3つのピークが表れる。閾値処理では、かかる3つのピークの間の谷の部分を閾値として設定する。
(3)赤外光反射特性識別処理
閾値設定処理で設定した閾値を判定境界として、赤外光撮像処理で撮像した画像に基づいて、バーコード本体20の位置を特定し、赤外光の反射率の高い明色モジュール2aと、赤外光の反射率が中程度の赤外光反射暗色モジュール2baと、赤外光の反射率の低い赤外光吸収暗色モジュール2bbの配列を識別する。そして、バーコード本体20に含まれる明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンを識別するとともに、個々の暗色平行バー13bが、赤外光反射暗色平行バー13baと、赤外光吸収暗色平行バー13bbのいずれであるかを識別する。
(4)商品情報読取処理
赤外光反射特性識別処理で識別した明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンに基づいて、可視光記録領域に記録された商品コードを復号する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの読取方法によって実現可能である。
(5)赤外光記録領域読取処理
赤外光反射特性識別処理で識別した赤外光反射暗色平行バー13baと、赤外光吸収暗色平行バー13bbのパターンに基づいて、赤外光記録領域に記録された付加的商品情報を復号する。

0085

このように、本実施例の光学コードは、各モジュールについて赤外光の反射率を測定するだけで、可視光の反射率を測定することなく、可視光記録領域に記録された商品コードと、赤外光記録領域に記録された付加的商品情報とを読み取ることが可能となる。なお、本実施例の光学コードは、赤外光反射暗色モジュール2baの印刷を赤外光透過黒色インキ11aに替えて赤外光半透過黒色インキ11cを使用する以外は、実施例4の光学コード1bと同様の作成方法によって作成できる。また、本実施例に係る赤外光反射暗色モジュール2baは、赤外光半透過黒色インキ11cによる印刷に替えて、赤外光透過黒色インキ11aと、少量の赤外光吸収黒色インキ11bの重ね印刷によって形成してもかまわない。

0086

本実施例は、上記実施例4の構成を一部変更したものである。このため、実施例4と共通する構成については、本文中で同一符号を付して、説明を省略する。
上記実施例4の光学コード1bが、暗色モジュール2bが、可視光の反射特性が同等で、赤外光の反射特性の相違する2種類の暗色モジュール2ba,2bbで構成されるのに対して、本実施例の光学コードは、暗色モジュール2bが、可視光の反射特性の相違する2種類のモジュールで構成される。具体的には、本実施例では、暗色モジュール2bが、黒色を呈する黒色モジュールと、青色を呈する青色モジュールとで構成され、暗色平行バー13bが、黒色モジュールからなる黒色平行バーと、青色モジュールからなる青色平行バーとで構成される。そして、本実施例では、上記実施例4の赤外光記録領域に替えて、各暗色平行バー13bが、黒色平行バーと青色平行バーのいずれであるかによってデータを記録可能な拡張可視光記録領域が設けられ、該拡張可視光記録領域に付加的商品情報が記録される。

0087

本実施例の光学コードは、例えば、包装箱を構成する白色の紙基材10の表面に黒色インキと青色インキで印刷を施すことにより作成され得る。すなわち、黒色インキと青色インキを印刷せず、紙基材の表面が露出する部分が、可視光の反射率が高い明色モジュール2a(明色平行バー)となり、黒色インキが印刷された部分が黒色モジュール(黒色平行バー)に、青色インキが印刷された部分が青色モジュール(青色平行バー)となる。したがって、本実施例の光学コードは、一般的な材料で作成可能である。

0088

本実施例の光学コードは、一般的なEAN/JANシンボルの読取装置によって、可視光記録領域に記録された商品コードを読み取ることができる。一般的なEAN/JANシンボルの読取装置では、青色モジュールは、暗色モジュールと識別されるためである。一方で、本実施例の光学コードは、可視光で撮像した画像において、黒色モジュールと青色モジュールを識別できるため、専用の読取プログラムをインストールしたスマートフォンなどで、拡張可視光記録領域に記録された付加的商品情報を読み取ることができる。このため、本実施例の光学コードであれば、付加的商品情報を読み取るための読取装置を容易に普及させることができる。

0089

例えば、本実施例の光学コードは、専用の読取プログラムをインストールしたスマートフォンに、下記の処理を実行させることにより、可視光領域に記録された商品コードと、拡張可視光記録領域に記録された付加的商品情報を一度に読み取ることができる。
(1)可視光撮像処理
光学コード1bの可視光の画像を撮像する。すなわち、白色照明又はそれに近い具体的には、RGB値を得る。赤外光フィルタを光路から外し、可視光フィルタを光路に挿入した状態で光学コード1を撮像する。また、必要に応じて、照射部によって光学コード1bを可視光で照らす。
(2)明暗識別処理
可視光撮像処理で撮像した画像に含まれる複数の画素について、明度の頻度分布を測定する。そして、当該頻度分布に表れる2つのピークの間の谷の部分を、可視光の反射率が相対的に高い明色画素と、可視光の反射率が相対的に低い暗色画素との閾値として設定する。そして、当該閾値に基づいて、可視光撮像処理で撮像した画像に含まれる各画素を、明色画素と暗色画素に分類する。そして、明色画素と暗色画素との分布に基づいてバーコード本体20の位置を特定し、さらに、バーコード本体20における明色モジュール2aと暗色モジュール2bの配列を識別する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの読取方法によって実現可能である。
(3)商品情報読取処理
明暗識別処理で識別した明色平行バー13aと暗色平行バー13bのパターンに基づいて、可視光記録領域に記録された商品コードを復号する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの読取方法によって実現可能である。
(4)青色光反射特性識別処理
可視光撮像処理で撮像した画像に含まれる複数の画素について、青色光成分(RGB値のB値)の強度の頻度分布を測定する。そして、当該頻度分布に表れる2つのピークの間の谷の部分を、青色光の反射率の相対的に高い青色光反射画素と、青色光の反射率が相対的に低い青色光吸収画素との閾値として設定する。そして、当該閾値に基づいて、青色光撮像処理で撮像した画像に含まれる各画素を、青色光反射画素と青色光吸収画素に分類する。かかる処理においては、基本的に、黒色モジュールに対応する画素は青色光吸収画素に分類され、明色モジュール及び青色モジュールに対応する画素は青色光反射画素に分類される。そして、明暗識別処理で識別した各暗色モジュール2bに含まれる画素について、青色光反射画素と青色光吸収画素のいずれで構成されているかを判別することにより、バーコード本体20における黒色モジュールと青色モジュールの配列を識別し、バーコード本体20に含まれる個々の暗色平行バー13bが、黒色平行バーと青色平行バーのいずれであるかを識別する。
(5)赤外光記録領域読取処理
赤色光反射特性識別処理の識別結果に基づいて、拡張可視光記録領域に記録された付加的商品情報を復号する。

0090

本実施例は、上記実施例4の光学コード1bについて、可視光記録領域の商品コードと、赤外光記録領域の付加的商品情報を一度に読取可能な専用読取装置の別例である。
本実施例の専用読取装置は、可視光及び赤外光を照射可能な照射部と、可視光及び赤外光を検知可能な撮像素子を備えた撮像部と、前記撮像部の撮像領域の一部領域(高さ方向の中央部)で反射する光について、可視光を遮断し、赤外光を透過させた後に、前記撮像部に受光させ、かつ、前記撮像領域の前記一部領域以外を反射する光について、可視光を遮断せずに前記撮像部に受光させるよう配設された不可視光部分フィルタと、画像の撮像及びデータ処理を制御する制御部と、各種情報を表示する表示部と、データを外部出力する通信部とを備えている。

0091

詳述すると、撮像部は、照射部が光学コード1bに照射した光が反射してなす反射光により光学コードの画像を撮像可能なものであり、可視光が反射してなす反射光の撮像画像から得られるモジュールのパターンに基づいて、情報を読み取り可能な可視光記録データ読取部と、赤外光が反射してなす反射光の撮像画像から得られるモジュールのパターンに基づいて、情報を読み取り可能な不可視光記録データ読取部とを備えている。不可視光部分フィルタは、レンズと撮像部の撮像素子の間の光路に配設される。不可視光部分フィルタは、図9に示すように、撮像部が撮像する矩形状の撮像領域24のうち、高さ方向の中央部を横断するスリット状の領域を、可視光を遮断する可視光遮断領域25とするものである。すなわち、可視光遮断領域25で反射した光は、不可視光部分フィルタによって、可視光が遮断された後に撮像部の撮像素子で受光される。また、不可視光部分フィルタは、可視光遮断領域25を除く領域の反射光については、赤外光を遮断し、可視光のみを透過させる。

0092

また、専用読取装置は、撮像領域24の高さ方向の中央部を横断するように赤色レーザー光を照射可能なガイドライン投光部を備えている。かかるガイドライン投光部は、光学コード1bの撮像時に可視光遮断領域25の位置を確認するためのものである。

0093

本実施例の専用読取装置は、以下の手順によって、商品コードと付加的商品情報の読取作業を一度に実行する。
(1)撮像処理
照射部から赤外光と可視光を照射し、かつ、ガイドライン投光部から赤色レーザー光を照射した状態で、光学コード1bの画像を撮像する。この時、図9(a)に示すように、ガイドライン投光部から照射された赤色レーザー光27が、バーコード本体20の高さ方向の中央部を横断するように撮像領域24を位置合わせする。
(2)画像分割処理
画像分割処理では、撮像処理で撮像された画像26を、可視光遮断領域25の画像と、可視光遮断領域25を除く領域の画像とに分割する。図9(b)に示すように、上記撮像処理で撮像した画像26では、可視光遮断領域25は、可視光の反射光が遮断されているため、赤外光で撮像された画像となる。一方、可視光遮断領域25を除く領域については、赤外光の反射光が遮断されるため可視光で撮像された画像となる。撮像処理では、可視光遮断領域25が、バーコード本体20を横断するように撮像するため、撮像処理で得られた画像26では、可視光遮断領域25からバーコード本体20を赤外光の反射光を撮像した画像が得られ、可視光遮断領域25の上下の領域からバーコード本体20を可視光の反射光で撮像した画像が得られるためである。
(3)可視光反射特性識別処理
撮像処理で撮像した可視光遮断領域25を除く領域の画像に基づいて、バーコード本体20の位置を特定し、バーコード本体20における明色モジュール2aと暗色モジュール2bの配列を識別する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの読取方法によって実現可能である。
(4)商品情報読取処理
可視光反射特性識別処理での識別結果に基づいて、可視光記録領域に記録された商品コードを復号する。かかるステップは、公知のEAN/JANシンボルの読取方法によって実現可能である。
(5)赤外光反射特性識別処理
撮像処理で撮像した可視光遮断領域25の画像に基づいて、バーコード本体20における、赤外光の反射率の高いモジュールと、赤外光の反射率の低いモジュールの配列を識別する。そして、可視光反射特性識別処理の識別結果と組み合わせることにより、バーコード本体20に含まれる個々の暗色平行バー13bが、赤外光反射暗色平行バー13baと、赤外光吸収暗色平行バー13bbのいずれであるかを識別する。
(6)赤外光記録領域読取処理
赤外光反射特性識別処理の識別結果に基づいて、赤外光記録領域に記録された消費期限を復号する。

0094

以上のように、本実施例の専用読取装置によれば、実施例4の光学コード1bを一度撮像するだけで、明色モジュール2aと、赤外光反射暗色モジュールと、赤外光吸収暗色モジュールの配列を識別して、可視光記録領域の商品コードと、赤外光記録領域の付加的商品情報を一度に読み取ることができる。

0095

本実施例は、上記実施例10の専用読取装置の構成を一部変更したものである。なお、実施例10と共通する構成については、本文及び図中で共通符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施例は、不可視光部分フィルタを照射部に配設して、撮像領域24を反射した光でなく、照射部からの照射光を不可視光部分フィルタによって遮断することを特徴とする。具体的には、不可視光部分フィルタは、照射部から撮像領域24に照射される可視光及び赤外光について、可視光遮断領域25に照射する光については、可視光を遮断して、赤外光を透過させる。また、可視光遮断領域25以外に照射する光については、可視光を透過させ、赤外光を遮断する。

0096

本実施例の専用読取装置では、照射部から可視光遮断領域25へ可視光が照射されず、可視光遮断領域25の周囲には可視光が照射されるため、図10(a)に示すように、光学コード1bを撮像する際に、可視光遮断領域25が暗く視認される。このように、本実施例の専用読取装置では、可視光の明暗によって、可視光遮断領域25の位置を確認できる。

0097

本実施例の専用読取装置は、実施例10の専用読取装置と同様の手順によって、商品コードと付加的商品情報の読取作業を一度に実行することができる。図10(a)に示すように、可視光遮断領域25がバーコード本体20の高さ方向の中央部を横断するように撮像領域24を位置合わせして光学コード1bの画像を撮像すれば、図10(b)に示すように、実施例10の上記撮像処理と同様の画像(図9(b)参照)が得られるためである。

0098

本実施例は、上記実施例4の構成を一部変更したものである。このため、実施例4と共通する構成については、図中で同一符号を付して、説明を省略する。
本実施例の光学コード1cは、図11に示すように、明色平行バー13a及び暗色平行バー13bの配列が、読取方向(左右方向)に沿って上下二列に配置されたモジュール列30a,30bからなることを特徴とする。具体的には、本実施例では、上半分が赤外光反射暗色モジュール2baで、下半分が赤外光吸収暗色モジュール2bbで構成された暗色平行バー13bや、下半分が赤外光反射暗色モジュール2baで、上半分が赤外光吸収暗色モジュール2bbで構成された暗色平行バー13bが配列されており、上段のモジュール列30aと下段のモジュール列30bで、赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンが相違している。

0099

本実施例の光学コード1cは、上段のモジュール列30aにおける赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンによってデータを記録する第一の赤外光記録領域と、下段のモジュール列30bにおける赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのパターンによってデータを記録する第二の赤外光記録領域を備えている。このため、本実施例の光学コード1cは、実施例4の光学コード1bに比べて、多くの付加的商品情報を記録できるという利点がある。

0100

ここで、本実施例の光学コード1cでは、バーコード本体20の右端から2本目の暗色平行バーC4は、赤外光記録領域に記録するデータに関わらず、下半分が赤外光反射暗色モジュール2baで、上半分が赤外光吸収暗色モジュール2bbで常に構成される。かかる暗色平行バーC4は、バーコード本体20の光学的読取りを補助するためのものであり、予め暗色モジュール2bとなることが定められた部位である。このため、本実施例では、モジュール列30a,30bの赤外光の反射率を測定する際に、暗色平行バーC4に相当する位置の暗色モジュール2bが、赤外光反射暗色モジュール2baと赤外光吸収暗色モジュール2bbのいずれであるかを判定することで、上段のモジュール列30aと下段のモジュール列30bを混同せずに区別できるという利点がある。

0101

本実施例は、上記実施例1の光学コード1の赤外光記録領域に記録されたデータを、スマートフォンで読取可能とするための読取補助装置である。
一般的に、スマートフォンのカメラの撮像素子は、可視光領域だけでなく、赤外光領域にも感度を有している。このため、上記光学コード1について、可視光の反射光を遮断して、赤外光の反射光のみをスマートフォンのカメラで撮像すれば、スマートフォンのカメラで撮像した画像でも、光学コード1の各モジュール2について、赤外光の反射率の高低を識別できる。本実施例の読取補助装置は、スマートフォンに、かかる環境での撮像を可能とし、スマートフォンを、光学コード1の赤外光記録領域に記録されたデータを読取可能な読取装置として使用可能とするものである。

0102

本実施例の読取補助装置39は、図12,13に示すように、筐体40を具備してなる。筐体40は、天板41と側壁42とからなる立方体形状をなしており、底部は開口部43となっている。筐体40の内部には、電源としての電池44と、白色光と赤外光を選択的に照射可能な照明部46と、該照明部46を制御する制御部47とが収容されている。照明部46は、白色光を照射する白色LED48と赤外光を照射する赤外光LED49を基板50に実装してなるものであり、筐体40の底部の方向に白色光又は赤外光を照射するよう配置されている。

0103

図12,13に示すように、天板41の中央部には、スマートフォンPの背面カメラで筐体40の底部に配置された光学コード1を撮像するためのカメラ用開口部51が形成される。カメラ用開口部51は、背面カメラのレンズQより一回り大きい径を有する貫通孔である。また、天板41には、カメラ用開口部51の周囲に、平面視L字状をなす照明用開口部52が形成される。照明用開口部52には、内部で光(可視光)を拡散させる導光パネル53が嵌め込まれており。照明用開口部52の直下には、照明用開口部52を透過して導光パネル53で拡散した可視光を検知可能な受光センサ54が配設される。また、天板41には、スマートフォンPの乗載を検知するための動作センサ55が設けられる。動作センサ55は感圧式スイッチであり、スマートフォンPが天板41に載せられている間は、スマートフォンPの重みにより動作センサ55がONとなる。

0104

制御部47は、動作センサ55がOFFの状態、すなわち、スマートフォンPが天板41に載せられていない状態では、照明部46が白色光及び赤外光を照射しないよう制御する。一方、制御部47は、動作センサ55がONの状態、すなわち、スマートフォンPが天板41に載せられている状態では、受光センサ54の検知状態に応じて照明部46に白色光と赤外光のいずれか一方を選択的に照射させる。具体的には、制御部47は、動作センサ55がONであり、かつ、受光センサ54が光を検知している場合には、照明部46に白色光のみを照射させ、動作センサ55がONであり、かつ、受光センサ54が光を検知していない場合には、照明部46に赤外光のみを照射させる。

0105

以下に、光学コード1の可視光記録領域と赤外光記録領域に記録されたデータを、読取補助装置39を用いてスマートフォンPで読み取る方法について説明する。なお、(5)〜(9)の処理は、実施例1で説明した同名の処理と同様の内容をスマートフォンPで実行するだけであるため、詳細な説明は省略する。
(1)光学コードの配置
図13に示すように、光学コード1が付された薬剤の包装箱を、光学コード1を上向きにして筐体40の底部に配置する。
(2)スマートフォンの設置
図12,13に示すように、スマートフォンPを天板41の上に載せる。この時、スマートフォンPの背面側カメラのレンズQが、天板41のカメラ用開口部51の真上に位置し、かつ、レンズQの周囲に配設されたLEDライトRが、照明用開口部52の真上に位置するようにスマートフォンPを位置合わせする。なお、この時点では、スマートフォンPのLEDライトRは消灯させておく。
(3)赤外光撮像処理
天板41に載せたスマートフォンPの背面カメラで、カメラ用開口部51を介して底部の光学コード1を撮像する。この時、動作センサ55はONであり、また、スマートフォンPのLEDライトRは消灯しており、照明用開口部52から光が進入していないため、照明部46から底部の光学コード1に向けて赤外光が照射されている。すなわち、かかる赤外光撮像処理では、光学コード1を赤外光で撮像した画像が得られる。
(4)可視光撮像処理
天板41に載せたスマートフォンPのLEDライトRを点灯状態切り替えた後に、背面カメラで、カメラ用開口部51を介して底部の光学コード1を撮像する。この時、動作センサ55はONであり、また、LEDライトRが照射する白色光が照明用開口部52から進入して受光センサ54で検知されるため、照明部46から底部の光学コード1に向けて白色光が照射されている。すなわち、かかる可視光撮像処理では、光学コード1を可視光で撮像した画像が得られる。
(5)可視光反射特性識別処理
(6)商品情報読取処理
(7)赤外光反射特性識別処理
(8)真贋判定処理
(9)結果出力処理

0106

このように、本実施例の読取補助装置39とスマートフォンPを用いれば、光学コード1を可視光で撮像した画像と、赤外光で撮像した画像を得ることができるため、上記実施例1の光学コード1の可視光記録領域と赤外光記録領域に記録されたデータを、専用の読取装置を使用するよりも低廉に読取可能となる。なお、本実施例では、可視光撮像処理の際に、読取補助装置39の筐体40に配設された照明部46から光学コード1に白色光を照射しているが、照明部46からの白色光の照射に替えて、スマートフォンPのLEDライトRの白色光で光学コード1を照らすようにしても良い。

0107

なお、本発明の光学コードは、本発明の趣旨の範囲内で、上記実施例の構成を適宜変更することができる。例えば、上記実施例の光学コードでは、明色モジュールと暗色モジュールのパターンがQRコードの規格に準拠しているが、本発明の光学コードに係る明色モジュールと暗色モジュールのパターンは、QRコード以外の光学コードの規格に準拠していてもよい。具体的には、データマトリックス等のマトリックス型二次元コードや、PDF417等のスタック型二次元コード、バーコード(EAN/JANシンボル)などの規格に準拠させることが提案される。

0108

また、上記実施例の光学コードは、薬剤の包装箱に付されるものであるが、本発明の光学コードは、包装箱に限らず、包装箱内部の個包装に付してもよいし、商品タグや商品本体に付してもよい。また、商品単品包装に限らず、商品を複数個収容した段ボールパレットコンテナなどに付してもよい。また、光学コードを付する対象商品は薬剤に限られず、薬剤に限らず様々な商品に使用可能である。具体的には、鞄や財布などの高級ブランド品や、チケット金券などが挙げられる。また、上記実施例では、光学コードを薬剤の包装箱に直接印刷しているが、包装箱とは別のシートに光学コードを印刷して、包装箱に貼付するようにしてもよい。

0109

また、上記実施例の光学コードでは、個々の暗色モジュールが一種類のインキの層で形成されているが、一つの暗色モジュールを複数種類のインキの層によって形成してもかまわない。なお、暗色モジュールを形成するインキの層は、黒色系のインキに限らず、プロセスインキ等であってもよい。また、暗色モジュールは、印刷インキに限らず、トナーインキ等によって形成することもできる。また、インキの層は、紙基材の表側に積層されていてもよいし、紙基材に表面に染み込んでいてもよい。

0110

また、上記実施例では、本発明に係る第一のモジュール(赤外光反射暗色モジュール2ba)と第二のモジュール(赤外光吸収暗色モジュール2bb)は、暗色モジュール2bに含まれており、いずれも黒色を呈しているが、本発明に係る第一のモジュールと第二のモジュールは、黒色以外の色を採用してもよい。なお、第一のモジュールと第二のモジュールの色は、完全に一致させる必要はないが、目視で識別が困難な程度に、可視光の反射特性が同等であることが好ましい。

0111

また、上記実施例では、本発明に係る第一のモジュール(赤外光反射暗色モジュール2ba)と第二のモジュール(赤外光吸収暗色モジュール2bb)は、いずれも暗色モジュール2bに含まれているが、本発明に係る第一のモジュールと第二のモジュールは、明色モジュールに含まれていてもかまわない。

0112

また、上記実施例では、本発明に係る所定波長の光として主に1000nmの赤外光を採用しているが、赤外光に替えて、紫外光を採用してもよい。

実施例

0113

また、上記実施例の光学コードは、本発明に係る第二のデータとして、光学コードの複写物を検知するための正規品識別コードや、商品コード以外の付加的商品情報を記録しているが、本発明に係る第二のデータは、これらに限定されるものではない。例えば、上記実施例4のように、食品の包装箱に付される商品管理用の光学コードであれば、第二のデータとして、赤外光記録領域に、懸賞当落情報を記録するようにしてもよい。かかる構成とすれば、消費者は商品を購入したとき、販売店のPOSシステムで精算処理をする中で、懸賞の当落が判明し、その結果に応じた利益を享受できる。消費者が販売店に住所、氏名などを登録してあれば、POSシステムからメーカに情報提供し、景品発送を受けることも可能である。懸賞の当落情報としては、当落の結果データ、例えば当選落選の区別や、1等、2等など当選のレベルを記録することが挙げられる。また、抽選番号を記録しておき、POSシステムで予め通知された当選番号と比較して、当選の有無や当選のレベルを決定することも提案される。抽選番号は、製造シリアル番号を兼用することも可能である

0114

1,1a,1b,1c光学コード
2モジュール
2a明色モジュール
2b暗色モジュール
2ba赤外光反射暗色モジュール(第一のモジュール)
2baa 第一赤外光反射暗色モジュール
2bab 第二赤外光反射暗色モジュール
2bb赤外光吸収暗色モジュール(第二のモジュール)
3機能パターン
4符号化領域
5位置検出パターン
10紙基材(明色ベース層)
11a 赤外光透過黒色インキ
11b 赤外光吸収黒色インキ

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