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図面 (4)

課題

使用中の合成繊維ロープ非破壊試験法およびその試験に好適なロープを提供する。

解決手段

試験対象のロープに対して、X線テラヘルツ永久磁場または電磁解析に供してパターンを決定し、解析の結果を、解析により決定される標準パターンと比較し、比較の結果をロープが使用に適するかどうかを決定する。また、このロープは、少なくとも2つのタイプの繊維からなり、第1の繊維タイプは第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有し、かつ第2の繊維タイプは第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものであるが、高密度または低密度材料を備えるものとする。

概要

背景

ロープは使用中に、物性が低下する。いくつかの用途において、例えば、ロープを係船索として使用する場合、ロープは引張−引張疲労を受ける。すなわち、ロープは周期的な引張の増加および減少を受け、これがロープの物性に悪影響を及ぼすことが分かった。他の用途において、例えば、ロープを滑車上で使用する場合は、ロープは曲げ疲労を受ける。すなわち、ロープが繰り返し曲げを受けると、ロープの物性が劣化する。

ロープ使用者の重要な懸念の1つは、いつロープを交換すべきか決定することである。しかしながら、ロープの交換はかなりの費用および労力を必要とする。新しいロープの費用だけでなく、ロープが使用される装置の停止期間に伴う費用、および交換に伴う人件費も考慮に入れる必要がある。そのため、ロープをあまりに早期に、すなわち、その耐用年数が終わるかなり前に交換することは望ましくない。他方で、ロープが破断するまたは故障する状況は容認できず、これを防ぐ必要がある。
そのため、ロープの分野では、使用中にロープの物性を試験して、ロープ使用者がいつロープを交換すべきか決定することを可能にする方法が開発されてきた。使用中のロープの物性を試験することは、非破壊試験としてこの分野で示されている。

当技術分野既知の第1の非破壊試験法は磁場試験であり、この試験では試験される対象に磁場を印加し、ロープ内の磁束漏れの領域を通して欠陥の存在を検出する。さらなる方法は渦電流試験であり、この試験では交流コイルに通過させて磁場を発生させる。コイルを導電材料の近くに置くと、変化する磁場が材料中に電流誘導する。これらの電流は閉ループ中を進むので、渦電流として知られている。渦電流は、ロープ内の欠陥の存在を決定するために測定および使用することができる磁場を作り出す。

上述の方法はワイヤロープでその価値を示したが、これらの方法はロープの磁気特性および導電特性に頼るので、合成繊維ロープに直接適用できない。合成繊維ロープは同一強度でより軽量、腐食非感受性、および低い保守要求を含むいくつかの利点を有するので、原則として、多数の用途でワイヤロープに取って代わるのに極めて魅力的である。しかしながら、合成繊維ロープを危険性が高い用途に使用するためには、使用中にロープ物性を試験する方法の可用性が要求される。

合成繊維ロープの非破壊試験法は公知である。米国特許第6886666号は、金属製および合成繊維製耐荷重部材の非破壊試験を記載している。耐荷重部材は、第1の構造材料合成繊維であり得る)と、第1の材料と区別される特徴を有する第2の材料の少なくとも1つの要素とからなる。
第2の材料は、耐荷重部材上の歪みを検出するために使用される。異なる材料から作られたトラッキング繊維を使用することの欠点は、耐荷重部材の状態を評価するために使用されるトラッキング繊維が、第1の構造部材とは異なる特徴を本質的に有するということである。

概要

使用中の合成繊維ロープの非破壊試験法およびその試験に好適なロープを提供する。試験対象のロープに対して、X線テラヘルツ永久磁場または電磁解析に供してパターンを決定し、解析の結果を、解析により決定される標準パターンと比較し、比較の結果をロープが使用に適するかどうかを決定する。また、このロープは、少なくとも2つのタイプの繊維からなり、第1の繊維タイプは第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有し、かつ第2の繊維タイプは第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものであるが、高密度または低密度材料を備えるものとする。

目的

ロープ使用者の重要な懸念の1つは、いつロープを交換すべきか決定することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

使用中のロープX線テラヘルツ永久磁場または電磁解析に供してパターンを決定し、解析の結果を解析により決定される標準パターンと比較し、比較の結果をロープが使用に適するかどうかを決定するのに使用する合成繊維ロープ非破壊試験法であって、ロープが少なくとも2つのタイプの繊維からなり、第1の繊維タイプは第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有し、かつ第2の繊維タイプは第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものであるが、密度1.4g/cm3以上の高密度材料または低密度材料を備える非破壊試験法。

請求項2

高密度材料または低密度材料が接着剤を用いてまたはコーティングプロセスにより第1の繊維タイプに接着される、請求項1に記載の方法。

請求項3

高密度材料が金属および/またはその誘導体もしくは合金からなる、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

標準パターンおよび使用中のロープのパターンが、ロープの構造に関連する反復振動パターンから得られ、2つのパターンの間の比較がロープを使用することによって引き起こされるロープの構造に関連する反復振動パターンの変化の尺度となる、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

第1の繊維タイプがロープの少なくとも60重量%の量で存在し、ロープ物性に寄与し、かつ第2の繊維タイプがロープの最大で40重量%の量で存在しパターン決定の可能性に寄与する、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

ロープ全体にわたる第2の繊維タイプの分布が、第2の繊維タイプに由来するX線、テラヘルツ、電磁気解析の変化がロープの物性の変化を表す、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

第1および第2の繊維タイプが、アラミドまたはポリエチレンからなる、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

少なくとも2つのタイプの繊維からなる、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法に使用するのに適したロープであって、第1の繊維タイプが第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有し、かつ第2の繊維タイプは第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものであるが、密度1.4g/cm3以上の高密度材料または低密度材料を備えるロープ。

請求項9

高密度材料が接着剤を用いてまたはコーティングプロセスによって第1の繊維タイプに接着されている、請求項8に記載のロープ。

請求項10

高密度材料が金属および/またはその誘導体もしくは合金からなる、請求項8から9のいずれか1項に記載のロープ。

請求項11

第1の繊維タイプがロープの少なくとも60重量%の量で存在し、ロープ物性に寄与し、かつ第2の繊維タイプがロープの最大で40重量%の量で存在し、パターン決定の可能性に寄与する、請求項8から10のいずれか1項に記載のロープ。

請求項12

ロープ全体にわたる第2の繊維タイプの分布が、第2の繊維タイプに由来するX線、テラヘルツ、永久磁場または電磁パターンの変化がロープの特性の変化を表す、請求項8から11のいずれか1項に記載のロープ。

請求項13

第1の繊維タイプがアラミドまたはポリエチレンである、請求項8から12のいずれか1項に記載のロープ。

請求項14

引張−引張疲労および曲げ疲労を受ける用途における、請求項8から13のいずれか1項に記載のロープの使用。

背景技術

0001

ロープは使用中に、物性が低下する。いくつかの用途において、例えば、ロープを係船索として使用する場合、ロープは引張−引張疲労を受ける。すなわち、ロープは周期的な引張の増加および減少を受け、これがロープの物性に悪影響を及ぼすことが分かった。他の用途において、例えば、ロープを滑車上で使用する場合は、ロープは曲げ疲労を受ける。すなわち、ロープが繰り返し曲げを受けると、ロープの物性が劣化する。

0002

ロープ使用者の重要な懸念の1つは、いつロープを交換すべきか決定することである。しかしながら、ロープの交換はかなりの費用および労力を必要とする。新しいロープの費用だけでなく、ロープが使用される装置の停止期間に伴う費用、および交換に伴う人件費も考慮に入れる必要がある。そのため、ロープをあまりに早期に、すなわち、その耐用年数が終わるかなり前に交換することは望ましくない。他方で、ロープが破断するまたは故障する状況は容認できず、これを防ぐ必要がある。
そのため、ロープの分野では、使用中にロープの物性を試験して、ロープ使用者がいつロープを交換すべきか決定することを可能にする方法が開発されてきた。使用中のロープの物性を試験することは、非破壊試験としてこの分野で示されている。

0003

当技術分野既知の第1の非破壊試験法は磁場試験であり、この試験では試験される対象に磁場を印加し、ロープ内の磁束漏れの領域を通して欠陥の存在を検出する。さらなる方法は渦電流試験であり、この試験では交流コイルに通過させて磁場を発生させる。コイルを導電材料の近くに置くと、変化する磁場が材料中に電流誘導する。これらの電流は閉ループ中を進むので、渦電流として知られている。渦電流は、ロープ内の欠陥の存在を決定するために測定および使用することができる磁場を作り出す。

0004

上述の方法はワイヤロープでその価値を示したが、これらの方法はロープの磁気特性および導電特性に頼るので、合成繊維ロープに直接適用できない。合成繊維ロープは同一強度でより軽量、腐食非感受性、および低い保守要求を含むいくつかの利点を有するので、原則として、多数の用途でワイヤロープに取って代わるのに極めて魅力的である。しかしながら、合成繊維ロープを危険性が高い用途に使用するためには、使用中にロープ物性を試験する方法の可用性が要求される。

0005

合成繊維ロープの非破壊試験法は公知である。米国特許第6886666号は、金属製および合成繊維製耐荷重部材の非破壊試験を記載している。耐荷重部材は、第1の構造材料合成繊維であり得る)と、第1の材料と区別される特徴を有する第2の材料の少なくとも1つの要素とからなる。
第2の材料は、耐荷重部材上の歪みを検出するために使用される。異なる材料から作られたトラッキング繊維を使用することの欠点は、耐荷重部材の状態を評価するために使用されるトラッキング繊維が、第1の構造部材とは異なる特徴を本質的に有するということである。

先行技術

0006

米国特許第6886666号

発明が解決しようとする課題

0007

かかる欠点を克服するために、第1の材料と(例えば、機械的特性およびロープの挙動に関して)だいたい同じ特徴および特性を有する、ロープの状態を評価するためのロープ内の第2の材料を使用することが有利である。
本発明はこのような方法を提供する。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、
使用中のロープをX線テラヘルツ永久磁場または電磁解析に供してパターンを決定し、解析の結果を解析により決定される標準パターンと比較し、比較の結果をロープが使用に適するかどうかを決定するのに使用する合成繊維ロープの非破壊試験法であって、ロープが少なくとも2つのタイプの繊維からなり、第1の繊維タイプは第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有し、かつ第2の繊維タイプは第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものであるが、密度1.4g/cm3以上の高密度材料または低密度材料を備える非破壊試験法に関する。

0009

また、本発明、少なくとも2つのタイプの繊維からなる、本発明の方法に使用するのに適したロープであって、第1の繊維タイプは第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有し、かつ第2の繊維タイプは第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものであるが、密度1.4g/cm3以上の高密度材料または低密度材料を備えるロープに関する。

図面の簡単な説明

0010

ZnOからなる組成物コーティングされた繊維からなるアラミド繊維の撚束の光学(上部パネル)およびXRF画像(下部パネル)を示す。
アラミド繊維の束からなり、アラミド繊維束がZnOからなる組成物でコーティングされているロープのX線位相コントラスト画像(吸収)を示す。
ZnOからなる組成物でコーティングされたUHMWPEテープからなるUHMWPEテープ束の光学(パネル1および3)およびXRF画像(パネル2および4)を示す。パネル1および2はフィブリル化されたテープを示している一方、パネル2および4は2mm幅のテープを示す。

0011

一実施形態では、標準パターンおよび使用中のロープのパターンが、ロープの構造に関連する反復振動パターンから得られ、2つのパターンの間の比較がロープを使用することによって引き起こされるロープの構造に関連する反復振動パターンの変化の尺度となる。このことは以下の通り解明され得る。本質的に、2つの異なるタイプのロープ、すなわち、ストランドが平行に配置された平行ロープと、ロープ中のストランドが織込、編組撚糸撚り合わせ、集束、これらの組み合わせおよび当技術分野で既知の他の方法を通して合わせられた構造ロープが存在する。これらの方法では、ストランドがロープに規則的な振動パターンを形成し、正確なパターンは当のロープの構造に依存する。

0012

製造後、ロープの振動パターンはロープ長にわたって規則的である。使用中、ロープの振動パターンは変化し得る。これらは、例えば、ロープの延伸によって延長され得る、またはロープが滑車もしくは他の装置上で使用されているために不規則になり得る。そのため、ロープの構造に関連する反復振動パターンから得られる標準パターンと使用中のロープから得られるパターンとの間の差が、ロープの変化、およびそれによる使用中のロープの劣化の示度として役立ち得る。

0013

別の実施形態では、パターンはロープの第2の繊維タイプの配置から直接には得られないが、検出法シグナル出力(例えば、画像処理またはスパイク解析)から得られる。この出力は、例えば、測定されるシグナルから得られるシグナルパターンスペクトルまたは画像、X線、電磁、永久磁場もしくはテラヘルツ技術から得られるシグナル増幅または
周波数の変化であり得る。このシグナルパターンを新しいロープのシグナルパターンと比較することができる。例えば、第2の繊維タイプの破損は、測定されるシグナルを遮るので、新しい、破断していないロープとは別のパターンを呈するだろう。この実施形態の利点は、本発明の方法を平行ストランドからなるロープ、例えば、いわゆるUDロープ(一方向性ロープ)に使用することもできることである。

0014

一実施形態では、パターンがX線透過データから得られる。特に、X線透過は他の用途への使用で周知であり、それによって利用できる技術であるので、X線透過の使用は有利である。さらに、X線透過を通して得られるパターンは、ロープの反復振動パターンを直接示すことができる。X線透過を通して作成されるデータの解析は、密度差の検出に頼る。そこで、本発明の方法に使用するためのロープの適合性は、ロープの第1の繊維タイプと第2の繊維タイプとの間の密度差を増加させることによって改善され得る。

0015

別の実施形態では、パターンがテラヘルツ解析から得られる。テラヘルツ解析は、非破壊試験にテラヘルツ電磁放射を使用する。テラヘルツのスペクトル範囲は、0.1〜10テラヘルツ(THz)の間の周波数を有し、マイクロ波赤外線との間にある。対応する波長は3mm〜30μmの範囲にわたる。

0016

テラヘルツ波は、2つの隣接するスペクトル領域の利点を合わせ持つ:優れた空間分解能と合わせた大きい侵入深度および小さい散乱がテラヘルツ波の特徴的な特性である。例えば、紫外線またはX線とは異なり、テラヘルツ波は、化学構造を変化させない。結果として、テラヘルツ波はヒトに有害ではなく、健康リスクを呈さない。
テラヘルツ解析は、異なる材料による異なる量のテラヘルツ放射の吸収、散乱および反射に基づく。テラヘルツ解析はさらに、異なる材料の周波数特異的分光挙動に基づき得る。

0017

別の実施形態では、永久磁場を使用してロープのパターンを決定する。永久磁場は、ロープに含まれる第1の繊維タイプによって作り出される。ロープに極めて近接した磁場検出器の配列を使用してパターンを得ることができる。このような配列の例に、ロープの周り検出器円形配置がある。このような配列の別の例に、ロープの長さに沿った検出器の列がある。これらの配置の任意の組み合わせも可能である。

0018

別の実施形態では、電磁解析を使用してパターンを決定する。電磁解析は、非破壊試験のために10kHz〜5GHzの範囲の周波数を有する電磁場を使用する。電磁場は、ロープに極めて近接したトランスミッタコイルによって発生され、いくつかの場合、ロープがコイルの中心を通って進むことができる。電磁場はまた、間をロープが進むコンデンサの2枚の板の間でも発生され得る。電磁解析を使用してロープから状態情報を抽出するためにいくつかの配置が想起され得る。

0019

以下の実施形態は、電磁解析の限定されない例である。
一実施形態では、電磁場を伝達するコイルは、コイルによって作り出される電磁場の周波数を決定する構成要素の1つとなり得る。この場合、電磁場の周波数は、ロープの構成に影響される。

0020

第2の実施形態では、磁束コンセントレータ配置を使用することができる。伝達コイルは、低周波シグナルによって振幅が調節される高周波キャリアによって電気的に駆動される。コイルはロープに垂直に配置され、センサはロープと、電磁場に対して感受性を有するコイルとの間にある(例えば、ホールセンサまたは第2の受信コイル)。電磁場に影響を及ぼすロープ構成要素とセンサの近接性に応じて、電磁場は強くまたは弱くなる。受信コイルからのシグナルは、低周波シグナルのみが残る同期検波を用いて変換することができる。この場合、低周波シグナルの振幅はロープの構成についての情報を含んでいる。

0021

別の実施形態では、ロープが伝達コイルおよび受信コイルを通って進む。受信コイルは伝達コイルの両側に位置する。両受信コイルからのシグナルを別々におよび異なるシグナルとして使用してロープの構成についての情報を得ることができる。
別の実施形態では、ロープがコンデンサの2枚の板の間を進む。コンデンサが周波数決定構成要素の1つである場合、電磁場に影響を及ぼすロープ構成要素の近接性が、発生する周波数に影響を及ぼす。電磁場の周波数は、ロープの構成についての情報を含んでいる。

0022

本発明に使用される電磁および永久磁場解析は、鋼製ワイヤロープの試験に広く使用されている漏洩磁束法とは異なる。
ロープの性質に応じて、ロープの組成適合させて本発明に使用される方法の1つに特に適したものにすることが望ましい。

0023

X線、テラヘルツ、永久磁場または電磁伝達を通して作成されるデータの解析は、第1の繊維タイプと第2の繊維タイプとの間の差の検出に依存する。選択される特定の検出技術に応じて、X線については、これは密度の差であるが、テラヘルツについては、これは異なる吸収、散乱または反射スペクトルであり、永久磁場解析については、これは永久透磁率であり、電磁解析については、これは透磁率および誘電特性である。そこで、本発明の方法に使用するためのロープの適合性は、ロープの測定される特徴に関する差を増加させることによって改善され得る。第2の繊維タイプよりも高いまたは低い密度を有する多くの材料も、テラヘルツ吸収、反射または散乱、電磁および永久磁場特性に関して異なる特性を有する。これを成し遂げるために、ロープは少なくとも2つのタイプの繊維からなり、第1の繊維タイプは第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有する。

0024

本明細書では、ロープという用語は最終製品について使用される。繊維という用語は、ロープ中の最小の個々の要素、例えば、高分子繊維またはテープについて使用される。コードという用語は、例えば、撚糸によって一緒会合される、繊維の長軸方向の会合について使用される。ストランドという用語は、他のストランドと一緒に合わせて構造ロープを形成する1本または複数のコードについて使用される。

0025

本明細書の文脈中、繊維という用語は、その最大寸法である長さが第2の最小寸法である幅および最小寸法である厚さよりも大きい長軸方向の要素を指す。より具体的には、長さ対幅の比は一般的に少なくとも10である。最大比は本発明にとって重要ではなく、処理パラメータによる。したがって、本発明に使用される繊維は、単一フィラメント、複数フィラメントからなる繊維(いわゆるマルチフィラメント繊維)を含むが、テープ、ストリップおよび規則的もしくは不規則的横断面を有する他の長軸方向の要素も含む。
少なくとも2つのタイプの繊維からなるロープであって、第1の繊維タイプは第2の繊維タイプの密度とは異なる密度を有するロープを製造する種々の方法が存在する。

0026

一実施形態では、第1の繊維タイプがロープの少なくとも60重量%の量で存在し、ロープ物性に寄与し、かつ第2の繊維タイプがロープの最大で40重量%の量で存在し、X線、テラヘルツ、永久磁場または電磁解析によるパターン決定の可能性に寄与する。この実施形態では、第2の繊維タイプが「トラッキング繊維」とみなされ得る。
第2の繊維タイプがX線、テラヘルツ、永久磁場または電磁パターン決定の可能性に寄与するという第2の繊維タイプについての指示が、第2の繊維タイプがロープ物性に寄与することもできず、すべきでもないことを意味するわけではないことに留意すべきである。

0027

ロープが少なくとも70重量%、特に少なくとも80重量%の量の第1の繊維タイプからなることが好ましい。最大値として、一般に99.99重量%の量を挙げることができる。いくつかの実施形態では、第2の繊維タイプが最大で30重量%、特に最大で20重量%の量で存在し得る。最小値として、一般に少なくとも0.01重量%の量を挙げることができる。特定の状況に適したトラッキング繊維の量の決定はいくつかのパラメータに依存する。第1のパラメータは、ロープ全体にわたる第2の繊維タイプの分布が、第2の繊維タイプに由来するX線、テラヘルツまたは電磁解析から得られるパターンの変化がロープの特性の変化を表すようなものとなることを保証するために要求される繊維の量である。ストランドの数が多いほど、適当なパターンを得るために繊維が十分な数のストランドに組み込まれ得ることを保証するために、より大量の繊維を要する。第1の繊維タイプと第2の繊維タイプとの間の密度差が比較的小さいことによって、適当なパターンが得られることを保証するために、より大量の第2の繊維タイプを要する。

0028

したがって、ロープ中のトラッキング繊維の量は、ロープ径、高密度または低密度材料のタイプ、および繊維上のこのような材料の量に依存する。材料の密度が大きいほど、例えば、X線技術における可視性が良好になる。可視性は、1本のロープ当たり1本のトラッキング繊維、ロープのストランド中複数のトラッキング繊維、全ストランドのトラッキング繊維またはロープの数本のストランドに挿入されたトラッキング繊維さえ使用することによっても調節することができる。

0029

トラッキング繊維は種々の様式でロープに組み込まれ得る。一実施形態では、トラッキング繊維が第1の繊維タイプの繊維と一緒にストランドに包含される。別の実施形態では、トラッキング繊維が別のストランドとして使用される。ロープはこのようなストランドの1本または複数を含むことができる。
ロープは、例えば、ストランドの編組、撚糸、ビーディング、平行ストランドの撚り合わせ、螺旋巻、一方向レイイング、またはこれらの任意の組み合わせによって得ることができる。例えば、撚られた平行織り繊維またはストランドを1本のロープに合わせることができる。

0030

第2の繊維タイプの密度は、第1の繊維タイプの密度より高くても低くてもよい。一実施形態では、第2の繊維タイプの密度が第1の繊維タイプの密度よりも高い。第2の繊維タイプは、第1の繊維タイプに低密度または高密度材料を提供することによって得られる。
低密度材料とは、材料が第1の繊維材料よりも低い密度を有することを意味する。高密度材料とは、材料が第1の繊維タイプよりも高い密度を有することを意味する。
例えば、第1の繊維タイプがアラミドである場合、高密度材料の密度は1.4g/cm3より大きく、好ましくは、高密度材料は2g/cm3より大きい密度を有する。

0031

第1の繊維タイプ自体が、例えば、約0.8g/cm3の密度を有するポリエチレンテープのように低密度を有する場合、それが第1の繊維タイプの密度よりも大きい限り、第1の繊維タイプ上に提供される高密度材料は小さい密度を有することができる。しかしながら、良好な検出のためには、高密度材料が少なくとも1.5g/cm3、好ましくは少なくとも1.8g/cm3、より好ましくは少なくとも2g/cm3、さらにより好ましくは少なくとも3または4g/cm3の密度を有することが好まれる。

0032

この実施形態は、第2の繊維の改善された検出性をもたらすと考えられるので、現在好ましいと考えられている。低密度または高密度材料の密度は、第1の繊維タイプに供される材料の密度を指すのであって、繊維を含む第2の繊維の密度を指すのではない。
一実施形態では、第2の繊維タイプを得るために、低密度材料が第1の繊維タイプに供される。これは、テラヘルツ検出に特に有利となり得る。

0033

第2の繊維タイプは第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものであるが、高密度または低密度材料を備える。第2の繊維タイプが第1の繊維タイプと同じ高分子材料のものである場合、第2の繊維タイプの挙動は第1の繊維タイプの挙動と密接に関連すると考えられる。このことは、使用中のロープの第2の繊維タイプについてのX線、テラヘルツ、永久磁場または電磁解析から得られるパターンと、使用中のロープの第1の繊維タイプが受ける損傷との間の良好な一致をもたらすと考えられる。

0034

高密度または低密度材料は、種々の様式で第1の繊維タイプと同じ高分子材料の第2の繊維タイプに供され得る。一実施形態では、高密度または低密度材料が例えば、接着剤を用いてまたはコーティングプロセスで第1の繊維タイプに接着される。一実施形態では、繊維、コードまたはストランドが高密度または低密度材料でコーティングされる。高密度材料として、金属および/またはその誘導体または合金を適用することができる。好適な金属の例には、アルカリ金属アルカリ土類金属遷移金属ランタノイドおよびアクチノイド、例えば、セリウム、銅、ニッケル、セリウム、ルビジウム亜鉛、鉄、ジルコニウムタンタルバリウム、銀、金、白金チタンまたはイリジウムがある。このような金属の誘導体には、塩(例えば、窒化物炭化物硫酸塩として)、せっけん酸化物および有機金属錯体が含まれる。

0035

一実施形態では、金属、金属酸化物または金属塩を適用することができる。好適な金属、金属酸化物および金属塩は、例えば、純粋な二酸化ジルコニウム、安定化二酸化ジルコニウム、窒化ジルコニウム炭化ジルコニウム五酸化タンタル硫酸バリウムヨウ化銀酸化第二鉄または酸化亜鉛である。
酸化亜鉛(ZnO)は好適な高密度材料であり、アラミド繊維またはPEテープの密度よりも顕著に高い約5.6g/cm3の密度を有する。

0036

しかしながら、例えば、第1の繊維タイプよりも高い密度を有するハロゲンなどの非金属材料も高密度材料として使用することができる。これには、塩、酸化物、せっけんおよび有機ハロゲン錯体などの誘導体も含まれる。例えば、ヨウ化アルカリヨウ素化芳香族、ヨウ素化脂肪族ヨウ素化オリゴマー、ヨウ素化高分子ならびにこのような物質の混合物および合金などのヨウ素または臭素誘導体がある。
異なる高密度材料の任意の組み合わせを適用することもできる。
第1の繊維タイプに適用することができる低密度材料は、例えば、カフェインまたはアスピリンであり得る。

0037

一実施形態では、2種以上の高密度または低密度材料が第1の繊維タイプに適用される。このことは、第2の繊維タイプが第1の繊維タイプと、2種以上の低密度または高密度材料とからなることを意味する。この実施形態の利点は、同じ第2の繊維タイプを異なる分析技術に使用することができるということである。別の実施形態では、ロープが2種以上の第2の繊維タイプからなり、第2の繊維タイプの各々が異なる低密度または高密度材料を備える。この実施形態でも、同じロープを異なる分析技術に供することができる。

0038

別の実施形態では、高密度または低密度材料が、異なる分析技術によって検出され得るように選択される。例えば、金属または金属誘導体が第1の繊維タイプに提供される場合、この金属または金属誘導体を、密度差の故にX線解析によって検出することができるだけでなく、第1の繊維タイプと金属または金属誘導体との間の吸収、散乱または反射の差の故にテラヘルツ解析によっても検出することができる。このような金属または金属誘導体が強磁性または常磁性である場合、これを上記のような電磁解析を通してまたは永久磁場を用いて検出することもできる。

0039

磁気は、磁石によって他の磁石に及ぼされる力を含む物理的現象クラスである。これは電流および素粒子の基本的磁気モーメント起源を有する。これらが他の電流およびモーメントに作用する磁場を生じる。全ての物質がある程度磁場に影響される。最強の効果が永久磁石へのものであり、これは強磁性によって引き起こされる永久磁気モーメントを有する。ほとんどの物質は永久モーメントを有さない。磁場(常磁性)に誘引されるものもあれば、磁場(反磁性)に反発されるものもあり、印加された磁場とはるかにより複雑な関係を有するものもある(反強磁性またはフェリ磁性)。

0040

異なる高または低密度材料からなる第2の繊維タイプがロープ中に存在する、あるいは1つの高または低密度材料から得られるパターンを異なる技術によって得ることができる実施形態が特に有利である。このような場合、第1および第2の繊維タイプからなるロープを本発明に記載される異なる分析法に供することができる。例えば、迅速な試験のために電磁解析を使用することができる一方、ロープのより詳細な検査のためにX線解析を使用することができる。最初に連続的にかつオンラインでより高い試験速度で使用することができる方法を使用することが有利である。この検査は、ロープの使用中に行うことができる。次いで、徹底的な詳細な検査のためにより遅い検査法を使用することができる。

0041

適用技術に応じても異なる密度の材料を異なる形態で、例えば、有機溶媒を含む溶液、または(硬化性樹脂もしくはホットメルト中に粉末として分散された状態の水溶液として適用することができる。一実施形態では、ワックスまたは樹脂などの媒体中の高密度または低密度材料の分散体を製造し、第2のエマルジョンのワックスまたは樹脂と合わせる。その後、エマルジョンと分散体を合わせると、異なる濃度の高または低密度材料を含む組成物が得られ、その後これを第1の繊維タイプに適用すると第2の繊維タイプが得られる。

0042

高もしくは低密度の材料または前記材料からなる組成物を繊維に適用するために、所望
の量の材料固体を繊維に適用することができるあらゆる方法が適している。
異なる密度の材料を、いくつかの技術、限定されないが、接着、コーティング、仕上げ
としての適用、噴霧またはラミネーション(テープにとって特に有利である)によって第
1の繊維タイプに適用することができる。

0043

例えば、材料または組成物を、繊維の製造工程中に、ノズルを用いてまたは適用装置を用いてまたはキスロールを用いて、洗浄後および乾燥前に適用することができ、その後繊維を乾燥させ、仕上げる。キスロールを用いた適用とは、回転ロールを、高または低密度の材料が、例えば、水溶液として存在する浴に部分的に浸漬されることを意味する。浴から突出したロールの部分に膜が形成される。繊維を膜と接触させ、それによって仕上げる。

0044

さらに、材料または組成物適用を繊維製造から下流の工程で実施することもできる。この目的のために、繊維を、例えば、ロールから巻き戻し、材料または組成物と接触させることができる。例えば、第1の工程を洗浄後および乾燥前の繊維の製造工程中に行い、第2の工程を繊維製造の下流の工程で行う、連続して行われる2つ以上の工程で適用を実施することも可能である。

0045

本発明による方法に使用するのに適したロープは合成繊維を含む。例えば、ポリアミドポリアリレートポリエステル炭素繊維ポリアクリロニトリル(PAN、安定化PANを含む)、ポリベンザゾールポリベンゾキサゾールおよびポリベンゾチアゾールホモ−およびコ高分子を含む)、ポリプロピレン、アラミドおよびPE繊維などの当技術分野で既知の高強度高分子繊維が本発明のロープおよび方法に使用するのに適している。ロープをこのような繊維の組み合わせから製造して、異なるタイプの合成高分子からなるハイブリッドロープを得ることもできる。

0046

一実施形態では、アラミド繊維、すなわち、パラ−アラミドまたはメタ−アラミド繊維
、好ましくはパラ−アラミド繊維が使用される。メタ−アラミドは、メタ結合芳香族ポリアミド、例えば、ポリ(m−フェニレンイソフタルアミド)の省略表現である。パラ−アラミドは、パラ配向芳香族ジアミンとパラ配向芳香族ジカルボン酸ハロゲン化物縮合高分子であるパラ配向芳香族ポリアミドの省略表現である。典型的なパラ−アラミドとして、その構造がポリ−パラ配向型またはそれに近い型を有するアラミド、例えば、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)、ポリ(4,4’−ベンズアニリドテレフタルアミド)、ポリ(パラフェニレン−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸アミド)およびポリ(パラフェニレン−2,6−ナフタレンジカルボン酸アミド)またはコポリ(パラ−フェニレン/3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド)が挙げられる。PPTAとも示されるポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)の使用が好まれる。パラ−アラミド繊維は、特に、Twaron(登録商標)およびTechnora(登録商標)という商品名で商業的に入手可能であり、メタ−アラミド繊維は、特に、Teijinconex(登録商標)という商品名で商業的に入手可能である。

0047

方法またはロープの別の実施形態では、第1の繊維タイプとしてポリエチレンが使用される。本発明によるポリエチレンは、エチレンホモポリマーおよびエチレンと共に一般的に3〜20個の間の炭素原子を有する別のα−オレフィンまたは環状オレフィンであるコモノマーとのコポリマーを含む。例としては、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクタンシクロヘキセン等が挙げられる。最大で20個の炭素原子を有するジエン、例えば、ブタジエン、1−4ヘキサジエンまたはジシクロペンタジエンを使用することも可能である。本発明による方法に使用されるエチレンホモポリマーまたはコポリマー中の(非エチレン)α−オレフィンの量は、好ましくは最大で10モル%、好ましくは最大で5モル%、より好ましくは最大で1モル%である。(非エチレン)α−オレフィンが使用される場合、これは一般的に少なくとも0.001モル%、特に少なくとも0.01モル%、さらにより特に少なくとも0.1モル%の量で存在する。このことは、明らかに、エチレンがモノマーとして挙げられる場合に、このモノマーがモノマーの総量基準で最大で10モル%、好ましくは最大で5モル%、より好ましくは最大で1モル%の(非エチレン)α−オレフィンモノマーまたは環状オレフィンモノマーを含むこともできることを意味する。
好ましくは、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)が使用される。UHMWPEは、ポリエチレンの平均分子量が50万g/molより大きいことを意味する。

0048

固相処理によって、どのようにテープをポリエチレンから製造することができるかは周知である。欧州特許第2385963号は、どのようにフィルムおよびテープをポリエチレンから製造することができるかを記載している。このようなテープをさらに処理して、例えば、欧州特許第2300644号に記載されているような繊維またはフィブリル化テープを得ることができる。ポリエチレンテープまたは繊維は、第1の繊維タイプとして、および異なる密度の材料を供された後で第2の繊維タイプとして本発明による方法およびロープに使用することができる。

0049

ロープに使用される合成繊維に応じて、解析法を適合させて最適な結果を得ることができる。例えば、テラヘルツ放射を用いる場合、ロープの合成繊維、すなわち、第1の繊維タイプによって反射も、散乱も、吸収もされないが、第2の繊維タイプによって、反射、吸収または散乱される波長または周波数のテラヘルツ放射を使用することが有利である。アラミドについては、これは、0.1〜1THzの放射が最も適していることを意味し、ポリエチレンについては、0.1〜10THzが最適であることを意味する。
上に記載された本発明の方法について記載されている第1および第2の繊維タイプの実施形態は、本発明のロープに含まれる第1および第2の繊維タイプにも適用可能である。

0050

一実施形態では、本発明によるロープが、金属および/またはその誘導体もしくは合金、好ましくは、銅、ニッケル、セリウム、ルビジウム、亜鉛、鉄、ジルコニウム、タンタル、バリウム、銀、金、白金、チタン、銅、ニッケルまたはイリジウム、より好ましくは亜鉛からなる高密度材料からなる。
別の実施形態では、本発明によるロープが第1および第2の繊維タイプからなり、第1の繊維タイプがロープの少なくとも60重量%の量で存在し、ロープの物性に寄与し、かつ第2の繊維タイプがロープの最大で40重量%の量で存在し、パターン決定の可能性に寄与する。

0051

別の実施形態では、本発明によるロープ中のロープ全体にわたる第2の繊維タイプの分布が、第2の繊維タイプに由来するX線、テラヘルツ、永久磁場または電磁パターンの変化がロープの物性の変化を表すものとなる。
所望であれば、本発明によるロープまたはその中に使用されるストランドは、例えば、ロープを環境条件から保護するまたは機械的保護をロープに提供するためのマントルジャケットスリーブラップ、テープ接着または高分子カバーで囲まれ得る。

0052

本発明による方法およびロープは多数の用途に使用され得る。これらは、ロープが引張−引張疲労および曲げ疲労を受ける用途、例えば、鉱山作業または海底石油またはガス作業において、例えば、係船索、引綱ウィンチとして、ならびに揚重および取付用途において特に適している。

0053

以下の実施例および図面は、本発明をより詳細に説明するが、本発明の範囲を限定しない。
図1はZnOからなる組成物でコーティングされた繊維からなるアラミド繊維の撚束の光学(上部パネル)およびXRF画像(下部パネル)を示している。
図2はアラミド繊維束からなり、アラミド繊維束がZnOからなる組成物でコーティングされているロープのX線位相コントラスト画像(吸収)を示している。
図3はZnOからなる組成物でコーティングされたUHMWPEテープからなるUHMWPEテープ束の光学(パネル1および3)およびXRF画像(パネル2および4)を示している。パネル1および2はフィブリル化されたテープを示している一方、パネル2および4は2mm幅のテープを示している。

0054

実施例1−アラミド繊維束のX線検査
トラッキング繊維、すなわち、高密度材料のコーティングを有する第2の繊維タイプをX線検査のために調製した。この場合、トラッキング繊維は高密度材料でコーティングされたアラミド繊維である。コーティング組成物を、ワックスからなる第1のエマルジョンとZnOの第2の分散液から調製した。第1のエマルジョンは35重量%のワックスを含むBYK CERAから入手可能なエマルジョン(Aquacer 1547として商業的に入手可能)であった。第2の分散液は、34重量%のZnOを含むEvonikから入手可能な分散体(PI VP Disp ZnO 20DWとして商業的に入手可能)であった。第1のエマルジョンと第2の分散体を、組成物中異なる濃度(組成物の重量基準で8、16および24重量%)の高密度材料ZnOを有するように一緒に混合した。組成物を32重量%の総固形分にした。
上記組成物を、液体適用装置を用いてTwaron 1000(1680dtex/f
1000)繊維に適用した。(それぞれ繊維の重量基準で)3、6および9重量%のZnO濃度に相当する組成物を、(繊維の重量基準で)12重量%の量で繊維に適用した。組成物の適用直後に、繊維を160℃のオーブンで約10秒の時間乾燥させた。

0055

次いで、この「トラッキング繊維」をX線技術でその可視性について試験した。このために、1本のトラッキング繊維を同じタイプの20本の未処理アラミド繊維と一緒に束ねた。この束を撚って、ロープ構造中の振動パターンを与える束内周期的構造を得た。繊維束X線蛍光装置(XRF)のサンプルホルダーに装着した。XRFは特に金属の検出において元素分析および化学分析に広く使用されている。特定の領域上の繊維束の走査は、束の画像およびトラッキング繊維の位置を与える。ZnOを含むトラッキング繊維を用いたこのような画像を図1の下部パネルに示す(繊維上9重量%のZnOを含む試料を示している)。上部パネルに、同じ繊維束の光学画像を示す。

0056

実施例2−アラミドロープのX線位相コントラスト画像化
実施例1のZnOからなるトラッキング繊維を使用して10mm径のアラミドロープを製造した。ロープは12本の撚ストランドからなり、各ストランドは32本の繊維を含んでいる。32本の繊維の1本のストランドはトラッキング繊維からのみなる。次いで、ロープ試料をX線位相コントラスト画像化(XPCI)技術を用いて走査した。測定に使用するパラメータは、X線管電圧=40kV;X線管電流=22.5mA;画素サイズ:45μm;暴露時間:1.5分/画像;源と検出器との間の距離=約1.4mとする。吸収モードのXPCIからのZnOトラッキング繊維を含むロープ試料の画像を図2に示す(糸上9重量%のZnOを含む試料を示している)。

0057

画像から明らかなように、トラッキング繊維のパターンは十分に目に見える。このことは、ストランド間空間位相偏移についての情報をこれらの情報から得ることもできることも意味している。これらの情報を使用してロープの状態(例えば、破断、伸長)を評価することができる。
コーティングされたトラッキング繊維およびコーティングされていない繊維をその機械的物性について試験した。両試料を以下の条件:走査周波数:50Hz、初期張力20mN/tex、クランプ速度:250mm/分、ゲージ長:500mmで、ASTM−D7269−07(「アラミド糸引張試験標準試験法」)にしたがって標準引張試験機で試験した。

0058

結果を表1に示す。結果は、第1の繊維タイプ、この場合Twaron 1000、および、トラッキング繊維、この場合ZnOを含むTwaron 1000の物性がほんのわずかしか異ならないことを示している。そのため、機械的物性が類似であり、トラッキング繊維(第2の繊維タイプ)が第1の繊維タイプの状態についての優れた指標となると予想される。

0059

0060

実施例3−UHMWPEロープのX線検査
実施例1および2に記載されているのと同様の方法で、高密度材料を含む組成物をUHMWPE試料に適用した。この目的のために、UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)テープ(Endumax(登録商標)、Teijin Aramid製)を使用した。通常の2mm幅テープを用いて、またフィブリル化ポリエチレン(PE)テープを用いて実験を行った。
組成物を、スチレンイソプレンブロックコポリマーの媒体からなる第1のエマルジョンとZnOの第2の分散体から調製した。第1のエマルジョンは、36重量%の固体を含むTrub Emulsionsから入手可能なエマルジョン(Tecpol KW2401/20として商業的に入手可能)であった。第2の分散体は、34%のZnOを含むEvonikから入手可能な分散体(PI VP Disp 20DWとして商業的に入手可能)であった。第1のエマルジョンと第2の分散体を、組成物中異なる濃度(組成物の重量基準で8、16および24重量%)のZnOを有するように一緒に混合した。組成物を32重量%の総固形分にした。

実施例

0061

繊維と同様の方法で、組成物をUHMWPEテープおよびフィブリル化テープに適用した。XRF測定については、アラミド繊維の場合で言及したように、1本のトラッキングテープを20本のコーティングされていないPEテープと一緒に束にした。これを、テープおよびフィブリル化テープのそれぞれについて行った。次いで、束中のトラッキング繊維の振動パターンを得るために、束に撚りを与えた。XRF画像化を用いて束を試験した。図3は、1本のトラッキング繊維/テープを含むUHMWPE束の画像(24重量%のZnOコーティング組成物を含む試料を示している)を示している。第1および第3のパネルでは、束の光学画像を示し、第2および第4のパネルでは、束のXRF画像を示している。パネル1および2はフィブリル化テープについての結果(複数の画像が編集された)を示し、パネル3および4はテープについての結果(複数の画像が編集された)を示す。画像は、トラッキング繊維が、コーティングされていない繊維から識別することができ、XRF画像化で十分に目に見える画像を与えることを示している。トラッキング繊維の破断または他の障害をこのように同定することができる。

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