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技術 光走査装置、搬送装置、特徴検出装置、媒体判別装置、仕分け装置、および、媒体の走査方法

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 大塚修司谷口誠一
出願日 2016年12月13日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-240870
公開日 2017年10月5日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-181489
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長装置 光学的手段による材料の調査の特殊な応用
主要キーワード 外周輪郭線 規定精度 基台面 特徴検出装置 色彩パターン 受光信号出力 曲線グラフ 空間積分
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

光走査装置における空間周波数感度ノッチの発生を抑制できる技術を提供する。

解決手段

光走査装置は、走査光媒体によって反射された反射光の一部が通過する通過領域を有する反射光通過部を備える。前記通過領域の外周輪郭線は、前記走査方向における座標に対して、前記走査方向の直交方向における座標が一意に定まる点の集合によって構成される輪郭曲線を含む。前記輪郭曲線は、前記通過領域に向かって凸の曲線を描く。前記通過領域において前記輪郭曲線と接する領域を、互いに等しい面積を有し、前記輪郭曲線から前記走査方向における予め決められた座標位置まで延び、前記直交方向に連続して配列された四角形状の複数の微小領域に分割したときに、前記微小領域の前記走査方向における幅は、前記直交方向における位置ごとに異なる。

概要

背景

一般に、インクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)には、印刷用紙を搬送する搬送装置が組み込まれている。搬送装置には、搬送媒体搬送制御のために、搬送中の搬送媒体を光走査装置によって光学的に走査して、その搬送速度や搬送量など、搬送媒体の搬送状態に関するパラメータを検出する機能を有するものがある。その他に、搬送装置には、搬送媒体の光学的な走査によって、搬送媒体の表面における凹凸パターンなどの特徴を検出し、媒体の種類を特定する特徴検出装置としての機能を有するものもある。そうした光学的な走査をおこなう光走査装置には、通常、例えば特許文献1に記載されているような、発光素子から射出された非コヒーレントな光の反射光を、フォトセンサーなどの受光素子によって受光する光学式センサーの技術が用いられる。

概要

光走査装置における空間周波数感度ノッチの発生を抑制できる技術を提供する。光走査装置は、走査光が媒体によって反射された反射光の一部が通過する通過領域を有する反射光通過部を備える。前記通過領域の外周輪郭線は、前記走査方向における座標に対して、前記走査方向の直交方向における座標が一意に定まる点の集合によって構成される輪郭曲線を含む。前記輪郭曲線は、前記通過領域に向かって凸の曲線を描く。前記通過領域において前記輪郭曲線と接する領域を、互いに等しい面積を有し、前記輪郭曲線から前記走査方向における予め決められた座標位置まで延び、前記直交方向に連続して配列された四角形状の複数の微小領域に分割したときに、前記微小領域の前記走査方向における幅は、前記直交方向における位置ごとに異なる。

目的

このような課題は、プリンターの搬送装置に用いられる光走査装置に限らず、フォトセンサーを用いて光学的な走査をおこなう光学式センサーの技術分野において共通する課題である

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

媒体非コヒーレント走査光によって走査方向に走査する光走査装置であって、前記走査光を射出する走査光射出部と、前記走査光が前記媒体によって反射された反射光の一部が通過する通過領域を有する反射光通過部と、前記通過領域を通過した前記反射光を受光し、予め決められた周期で、前記反射光の強度の時間変化を表す信号を出力する受光信号出力部と、前記受光信号出力部から出力される前記信号を高速フーリエ変換した前記周期ごとの周波数信号を生成して出力する信号生成部と、を備え、前記通過領域の外周輪郭線は、前記走査方向における座標に対して、前記走査方向に直交する直交方向における座標が一意に定まる点の集合によって構成される輪郭曲線を含み、前記輪郭曲線は、前記通過領域に向かって凸の曲線を描いており、前記通過領域において前記輪郭曲線と接する領域を、互いに等しい面積を有し、前記輪郭曲線から前記走査方向における予め決められた座標位置まで延び、前記直交方向に連続して配列された四角形状の複数の微小領域に分割したときに、前記微小領域の前記走査方向における幅は、前記直交方向における位置ごとに異なる、光走査装置。

請求項2

請求項1記載の光走査装置であって、前記輪郭曲線が描く曲線は、前記走査方向における座標をLとし、前記直交方向における座標をxとし、A,Bを任意の正数とし、Cを任意の実数とし、αを任意の負数としたときに、L=A・(B・x)α+Cとして表される、光走査装置。

請求項3

請求項2記載の光走査装置であって、前記輪郭曲線が描く曲線は、aを任意の正の実数としたときに、L=(2・x)−1/aとして表される、光走査装置。

請求項4

請求項3記載の光走査装置であって、前記aは、1以上、3以下の実数である、光走査装置。

請求項5

請求項4記載の光走査装置であって、前記aは、2である、光走査装置。

請求項6

請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記輪郭曲線は、第1輪郭曲線であり、前記外周輪郭線は、さらに、前記走査方向において、前記通過領域を挟んで、前記第1輪郭曲線に対向する位置にあり、前記第1輪郭曲線に対して、前記走査方向に鏡面対称をなす第2輪郭曲線を含む、光走査装置。

請求項7

請求項6記載の光走査装置であって、前記外周輪郭線は、さらに、前記直交方向において、前記通過領域を挟んで、前記第1輪郭曲線に対向する位置にあり、前記第1輪郭曲線に対して、前記直交方向に鏡面対称をなす第3輪郭曲線と、前記直交方向において、前記通過領域を挟んで、前記第2輪郭曲線に対向する位置にあり、前記第2輪郭曲線に対して、前記直交方向に鏡面対称をなす第4輪郭曲線と、を含む、光走査装置。

請求項8

搬送装置であって、搬送媒体を搬送方向に搬送する搬送路と、前記搬送方向に沿った方向を前記走査方向として前記搬送媒体を走査する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光走査装置によって構成される第1検出部および第2検出部と、前記第1検出部の前記信号生成部から出力される前記周波数信号である第1周波数信号と、前記第2検出部の前記信号生成部から出力される前記周波数信号である第2周波数信号と、を用いて前記搬送媒体の搬送状態に関するパラメータを出力する演算部と、前記パラメータを用いて、前記搬送路における前記搬送媒体の搬送を制御する搬送制御部と、を備え、前記第1検出部が前記搬送媒体を走査する位置である第1検出点と、前記第2検出部が前記搬送媒体を走査する位置である第2検出点とは、前記搬送路において、前記搬送方向に予め決められた離間距離をあけて配列されており、前記演算部は、前記第1周波数信号の変化と前記第2周波数信号の変化の周期差と、前記離間距離と、を用いて、前記パラメータを算出する、搬送装置。

請求項9

媒体の特徴を検出する特徴検出装置であって、前記媒体を走査する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光走査装置と、前記周期ごとに生成された前記周波数信号のグループを、前記特徴を表す特徴データとして取得する特徴データ取得部と、を備える、特徴検出装置。

請求項10

媒体の種類を判別する媒体判別装置であって、前記媒体を走査する走査部であって、請求項1に記載の光走査装置によって構成され、前記媒体の第1面と第2面とをそれぞれ走査する第1面走査部および第2面走査部を含む走査部と、前記第1面走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第1面特徴データとして取得するとともに、前記第2面走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第2面特徴データとして取得する特徴データ取得部と、前記媒体の種類ごとに予め準備され、前記第1面特徴データに対応する第1面照合データと、前記第2面特徴データに対応する第2面照合データと、を含むマスターデータを格納するマスターデータ記憶部と、前記第1面特徴データと前記第1面照合データとを照合する第1面照合処理とともに、前記第2面特徴データと前記第2面照合データとを照合する第2面照合処理を実行して、前記媒体の種類を判別する判別処理部と、を備える、媒体判別装置。

請求項11

請求項10記載の媒体判別装置であって、前記第1面走査部は、前記媒体の前記第1面を、第1方向と前記第1方向に交差する第2方向とに走査し、前記特徴データ取得部が取得する前記第1面特徴データは、前記第1面走査部が前記第1方向に走査するときに生成される第1特徴データと、前記第1面走査部が前記第2方向に走査するときに生成される第2特徴データと、を含み、前記マスターデータ記憶部が記憶する前記第1面照合データは、前記第1特徴データに対応する第1照合データと、前記第2特徴データに対応する第2照合データと、を含み、前記判別処理部は、前記第1面照合処理において、前記第1特徴データと、前記第1照合データと、を照合するとともに、前記第2特徴データと、前記第2照合データと、を照合する、媒体判別装置。

請求項12

請求項11記載の媒体判別装置であって、前記第2面走査部は、前記媒体の前記第2面を、第3方向と、前記第3方向に交差する第4方向とに走査し、前記特徴データ取得部が取得する前記第2面特徴データは、前記第2面走査部が前記第3方向に走査するときに生成される第3特徴データと、前記第2面走査部が前記第4方向に走査するときに生成される第4特徴データと、を含み、前記マスターデータ記憶部が記憶する前記第2面照合データは、前記第3特徴データに対応する第3照合データと、前記第4特徴データに対応する第4照合データと、を含み、前記判別処理部は、前記第2面照合処理において、前記第3特徴データと、前記第3照合データと、を照合するとともに、前記第4特徴データと、前記第4照合データと、を照合する、媒体判別装置。

請求項13

媒体の種類を判別する媒体判別装置であって、請求項1に記載の光走査装置によって構成され、前記媒体を走査する走査部であって、前記媒体を第1走査方向に走査する第1方向走査部と、前記第1走査方向に交差する第2走査方向に走査する第2方向走査部と、を含む走査部と、前記第1方向走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第1方向特徴データとして取得するとともに、前記第2方向走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第2方向特徴データとして取得する特徴データ取得部と、前記媒体の種類ごとに予め準備され、前記第1方向特徴データに対応する第1方向照合データと、前記第2方向特徴データに対応する第2方向照合データと、を含むマスターデータを格納するマスターデータ記憶部と、前記第1方向特徴データと前記第1方向照合データとを照合するとともに、前記第2方向特徴データと前記第2方向照合データとを照合する照合処理を実行して、前記媒体の種類を判別する判別処理部と、を備える、媒体判別装置。

請求項14

媒体を種類ごとに仕分けする仕分け装置であって、それぞれが前記媒体を前記媒体の種類ごとに格納する複数の格納部と、前記媒体を搬送する搬送路と、前記搬送路の接続先を、前記複数の格納部のいずれかに切り替え切替部と、を有する搬送部と、請求項10から請求項13のいずれか一項に記載の媒体判別装置であって、前記搬送部によって搬送されている前記媒体の種類を判別する媒体判別装置と、前記媒体判別装置の判別結果に応じて前記切替部を制御し、前記媒体の搬送先を切り替える搬送制御部と、を備える、仕分け装置。

請求項15

媒体を走査する方法であって、前記媒体に対して、非コヒーレントな走査光を走査方向に射出して走査する工程と、前記走査光が前記媒体によって反射された反射光の一部を通過領域に通過させる工程と、前記通過領域を通過した前記反射光を受光し、予め決められた周期で、前記反射光の強度の時間変化を表す信号を出力する工程と、前記信号を高速フーリエ変換した前記周期ごとの周波数信号を生成して出力する工程と、を備え、前記通過領域の外周輪郭線は、前記走査方向における座標に対して、前記走査方向に直交する直交方向における座標が一意に定まる点の集合によって構成される輪郭曲線を含み、前記輪郭曲線は、前記通過領域に向かって凸の曲線を描いており、前記通過領域において前記輪郭曲線と接する領域を、互いに等しい面積を有し、前記輪郭曲線から前記走査方向における予め決められた座標位置まで延び、前記直交方向に連続して配列された四角形状の複数の微小領域に分割したときに、前記微小領域の前記走査方向における幅は、前記直交方向における位置ごとに異なる、方法。

技術分野

0001

本発明は、光走査装置搬送装置特徴検出装置媒体判別装置仕分け装置、および、媒体走査方法に関する。

背景技術

0002

一般に、インクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)には、印刷用紙を搬送する搬送装置が組み込まれている。搬送装置には、搬送媒体搬送制御のために、搬送中の搬送媒体を光走査装置によって光学的に走査して、その搬送速度や搬送量など、搬送媒体の搬送状態に関するパラメータを検出する機能を有するものがある。その他に、搬送装置には、搬送媒体の光学的な走査によって、搬送媒体の表面における凹凸パターンなどの特徴を検出し、媒体の種類を特定する特徴検出装置としての機能を有するものもある。そうした光学的な走査をおこなう光走査装置には、通常、例えば特許文献1に記載されているような、発光素子から射出された非コヒーレントな光の反射光を、フォトセンサーなどの受光素子によって受光する光学式センサーの技術が用いられる。

先行技術

0003

特開2007−303975号公報

発明が解決しようとする課題

0004

光走査装置の空間周波数感度には、通常、特定の周波数において感度が極端落ち込む複数のノッチが存在する。そうしたノッチの存在は、特定の周波数において、光走査装置によって取得される情報の一部が欠落している可能性があることを意味している。しかしながら、これまで、光走査装置の空間周波数感度におけるノッチの発生を抑制することについては十分な研究がなされてこなかった。このような課題は、プリンターの搬送装置に用いられる光走査装置に限らず、フォトセンサーを用いて光学的な走査をおこなう光学式センサーの技術分野において共通する課題である。また、少なくとも、そうした光学的な走査を利用して検出される、媒体の特徴を検出する特徴検出装置や、媒体の種類を判別する判別装置、媒体を種類ごとに仕分けする仕分け装置において共通する課題である。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。

0006

[1]本発明の第一の形態によれば、光走査装置が提供される。この形態の光走査装置は、媒体を非コヒーレントな走査光によって走査方向に走査してよい。この形態の光走査装置は、走査光射出部と、反射光通過部と、受光信号出力部と、信号生成部と、を備えてよい。前記走査光射出部は、前記走査光を射出してよい。前記反射光通過部は、前記走査光が前記媒体によって反射された反射光の一部が通過する通過領域を有してよい。前記受光信号出力部は、前記通過領域を通過した前記反射光を受光し、予め決められた周期で、前記反射光の強度の時間変化を表す信号を出力してよい。前記信号生成部は、前記受光信号出力部から出力される前記信号を高速フーリエ変換した前記周期ごとの周波数信号を生成して出力してよい。前記通過領域の外周輪郭線は、輪郭曲線を含んでよい。前記輪郭曲線は、前記走査方向における座標に対して、前記走査方向に直交する直交方向における座標が一意に定まる点の集合によって構成されてよく、前記通過領域に向かって凸の曲線を描いてよい。前記通過領域において前記輪郭曲線と接する領域を、互いに等しい面積を有し、前記輪郭曲線から前記走査方向における予め決められた座標位置まで延び、前記直交方向に連続して配列された四角形状の複数の微小領域に分割したときに、前記微小領域の前記走査方向における幅は、前記直交方向における位置ごとに異なってよい。
この形態の光走査装置によれば、信号生成部において生成される周波数信号にノッチが現れてしまうことが抑制される。従って、光走査装置における光学的な検出精度が高められる。

0007

[2]上記形態の光走査装置において、前記輪郭曲線が描く曲線は、前記走査方向における座標をLとし、前記直交方向における座標をxとし、A,Bを任意の正数とし、Cを任意の実数とし、αを任意の負数としたときに、L=A・(B・x)α+C として表されてよい。
この形態の光走査装置によれば、周波数信号におけるノッチの発生が、さらに抑制される。

0008

[3]上記形態の光走査装置において、前記輪郭曲線が描く曲線は、aを任意の正の実数としたときに、L=(2・x)−1/aとして表されてよい。
この形態の光走査装置によれば、周波数信号におけるノッチの発生が、より一層抑制される。

0009

[4]上記形態の光走査装置において、前記aは、1以上、3以下の実数であってよい。
この形態の光走査装置によれば、ノッチの発生が抑制されるとともに、空間周波数感度が0まで落ち込んでしまうことが抑制される。

0010

[5]上記形態の光走査装置において、前記aは、2であってよい。
この形態の光走査装置によれば、二次曲線近似した形状の周波数信号を得ることができる。

0011

[6]上記形態の光走査装置において、前記輪郭曲線は、第1輪郭曲線であり、前記外周輪郭線は、さらに、前記走査方向において、前記通過領域を挟んで、前記第1輪郭曲線に対向する位置にあり、前記第1輪郭曲線に対して、前記走査方向に鏡面対称をなす第2輪郭曲線を含んでよい。
この形態の光走査装置によれば、通過領域の面積を増加させることができ、受光信号出力部における受光量を増加させることができる。

0012

[7]上記形態の光走査装置において、前記外周輪郭線は、さらに、前記直交方向において、前記通過領域を挟んで、前記第1輪郭曲線に対向する位置にあり、前記第1輪郭曲線に対して、前記直交方向に鏡面対称をなす第3輪郭曲線と、前記直交方向において、前記通過領域を挟んで、前記第2輪郭曲線に対向する位置にあり、前記第2輪郭曲線に対して、前記直交方向に鏡面対称をなす第4輪郭曲線と、を含んでよい。
この形態の光走査装置によれば、この形態の光走査装置によれば、通過領域の面積をさらに増加させることができる。

0013

[8]本発明の第二の形態によれば、搬送装置が提供される。この形態の搬送装置は、搬送路と、第1検出部および第2検出部と、演算部と、搬送制御部と、を備えてよい。前記搬送路は、搬送媒体を搬送方向に搬送してよい。前記第1検出部と前記第2検出部とは、前記搬送方向に沿った方向を走査方向として前記搬送媒体を走査する上記のいずれかの形態の光走査装置によって構成されてよい。前記演算部は、前記第1検出部の前記信号生成部から出力される前記周波数信号である第1周波数信号と、前記第2検出部の前記信号生成部から出力される前記周波数信号である第2周波数信号と、を用いて前記搬送媒体の搬送状態に関するパラメータを出力してよい。前記搬送制御部は、前記パラメータを用いて、前記搬送路における前記搬送媒体の搬送を制御してよい。前記第1検出部が前記搬送媒体を走査する位置である第1検出点と、前記第2検出部が前記搬送媒体を走査する位置である第2検出点とは、前記搬送路において、前記搬送方向に予め決められた離間距離をあけて配列されてよい。前記演算部は、前記第1周波数信号の変化と前記第2周波数信号の変化の周期差と、前記離間距離と、を用いて、前記パラメータを算出してよい。
この形態の搬送装置によれば、搬送媒体の搬送状態をより正確に検出できるため、その搬送精度が高められる。

0014

[9]本発明の第三の形態によれば、特徴検出装置が提供される。この形態の特徴検出装置は、媒体の表面の特徴を表す特徴データを検出してよい。この形態の特徴抽出装置は、光走査装置と、特徴データ取得部と、を備えてよい。前記光走査装置は、前記媒体を走査する上記形態のいずれかの光走査装置であってよい。前記特徴データ取得部は、前記周期ごとに生成された前記周波数信号のグループを、前記特徴データとして取得してよい。
この形態の特徴検出装置によれば、光走査装置における空間周波数感度のノッチの発生が抑制されるため、より正確な媒体の特徴データを取得することができる。

0015

[10]本発明の第四の形態によれば、媒体の種類を判別する媒体判別装置が提供される。この形態の媒体判別装置は、前記媒体を走査する走査部であって、上記形態に記載の光走査装置によって構成され、前記媒体の第1面と第2面とをそれぞれ走査する第1面走査部および第2面走査部を含む走査部と;前記第1面走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第1面特徴データとして取得するとともに、前記第2面走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第2面特徴データとして取得する特徴データ取得部と;前記媒体の種類ごとに予め準備され、前記第1面特徴データに対応する第1面照合データと、前記第2面特徴データに対応する第2面照合データと、を含むマスターデータを格納するマスターデータ記憶部と;前記第1面特徴データと前記第1面照合データとを照合する第1面照合処理とともに、前記第2面特徴データと前記第2面照合データとを照合する第2面照合処理を実行して、前記媒体の種類を判別する判別処理部と;を備えてよい。
この形態の媒体判別装置によれば、上記形態の光走査装置を用いて取得した周波数信号を利用するため、媒体の種類の判別精度が高められる。また、媒体の種類の判別に、媒体の第1面と第2面のそれぞれから取得された2つの特徴データを用いるため、媒体の種類の判別精度が、さらに高められている。

0016

[11]上記形態の媒体判別装置において、前記第1面走査部は、前記媒体の前記第1面を、第1方向と前記第1方向に交差する第2方向とに走査し;前記特徴データ取得部が取得する前記第1面特徴データは、前記第1面走査部が前記第1方向に走査するときに生成される第1特徴データと、前記第1面走査部が前記第2方向に走査するときに生成される第2特徴データと、を含み;前記マスターデータ記憶部が記憶する前記第1面照合データは、前記第1特徴データに対応する第1照合データと、前記第2特徴データに対応する第2照合データと、を含み;前記判別処理部は、前記第1面照合処理において、前記第1特徴データと、前記第1照合データと、を照合するとともに、前記第2特徴データと、前記第2照合データと、を照合してよい。
この形態の媒体判別装置によれば、第1面について少なくとも二方向に走査して、媒体の特徴を検出するため、媒体の種類の判別精度がさらに高められる。

0017

[12]上記形態の媒体判別装置において、前記第2面走査部は、前記媒体の前記第2面を、第3方向と、前記第3方向に交差する第4方向とに走査し;前記特徴データ取得部が取得する前記第2面特徴データは、前記第2面走査部が前記第3方向に走査するときに生成される第3特徴データと、前記第2面走査部が前記第4方向に走査するときに生成される第4特徴データと、を含み;前記マスターデータ記憶部が記憶する前記第2面照合データは、前記第3特徴データに対応する第3照合データと、前記第4特徴データに対応する第4照合データと、を含み;前記判別処理部は、前記第2面照合処理において、前記第3特徴データと、前記第3照合データと、を照合するとともに、前記第4特徴データと、前記第4照合データと、を照合してよい。
この形態の媒体判別装置によれば、第2面について少なくとも二方向に走査して、媒体の特徴を検出するため、媒体の種類の判別精度がさらに高められる。

0018

[13]本発明の第五の形態によれば、媒体の種類を判別する媒体判別装置が提供される。この形態の媒体判別装置は、上記形態に記載の光走査装置によって構成され、前記媒体を走査する走査部であって、前記媒体を第1走査方向に走査する第1方向走査部と;前記第1走査方向に交差する第2走査方向に走査する第2方向走査部と、を含む走査部と;前記第1方向走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第1方向特徴データとして取得するとともに、前記第2方向走査部が前記周期ごとに生成する前記周波数信号のグループを第2方向特徴データとして取得する特徴データ取得部と;前記媒体の種類ごとに予め準備され、前記第1方向特徴データに対応する第1方向照合データと、前記第2方向特徴データに対応する第2方向照合データと、を含むマスターデータを格納するマスターデータ記憶部と;前記第1方向特徴データと前記第1方向照合データとを照合するとともに、前記第2方向特徴データと前記第2方向照合データとを照合する照合処理を実行して、前記媒体の種類を判別する判別処理部と;を備えてよい。
この形態の媒体判別装置によれば、上記形態の光走査装置を用いて取得した周波数信号を利用するため、媒体の種類の判別精度が高められる。また、媒体の種類の判別に、媒体を少なくとも二方向に走査して取得した2つの特徴データを用いるため、媒体の種類の判別精度が、さらに高められている。

0019

[14]本発明の第六の形態によれば、媒体を種類ごとに仕分けする仕分け装置が提供される。この仕分け装置は、それぞれが前記媒体を前記媒体の種類ごとに格納する複数の格納部と;前記媒体を搬送する搬送路と、前記搬送路の接続先を、前記複数の格納部のいずれかに切り替え切替部と、を有する搬送部と;上記のいずれかの形態に記載の媒体判別装置であって、前記搬送部によって搬送されている前記媒体の種類を判別する媒体判別装置と;前記媒体判別装置の判別結果に応じて前記切替部を制御し、前記媒体の搬送先を切り替える搬送制御部と;を備える。
この形態の仕分け装置によれば、上記形態の光走査装置を用いた媒体判別装置を用いて、媒体を種類ごとに仕分けるため、その仕分けの正確性が高められている。

0020

[15]本発明の第七の形態によれば、媒体を走査する方法が提供される。この方法は、前記媒体に対して、非コヒーレントな走査光を予め決められた走査方向に射出して走査する工程と;前記走査光が前記媒体によって反射された反射光の一部を通過領域に通過させる工程と;前記通過領域を通過した前記反射光を受光し、予め決められた周期で、前記反射光の強度の時間変化を表す信号を出力する工程と;前記信号を高速フーリエ変換した前記周期ごとの周波数信号を生成して出力する工程と;を備えてよい。前記通過領域の外周輪郭線は、前記走査方向における座標に対して、前記走査方向に直交する直交方向における座標が一意に定まる点の集合によって構成される輪郭曲線を含み、前記輪郭曲線は、前記通過領域に向かって凸の曲線を描いており、前記通過領域において前記輪郭曲線と接する領域を、互いに等しい面積を有し、前記輪郭曲線から前記走査方向における予め決められた座標位置まで延び、前記直交方向に連続して配列された四角形状の複数の微小領域に分割したときに、前記微小領域の前記走査方向における幅は、前記直交方向における位置ごとに異なってよい。

0021

上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。

0022

本発明は、光走査装置、搬送装置および特徴検出装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、フォトセンサーを用いて相対移動している対象の速度や特徴を検出する装置として実現することもできるし、前記の装置や、光走査装置、搬送装置、特徴検出装置などの制御方法、その制御方法を実現するコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することもできる。その他に、媒体から反射された反射光の断面形状を規定するためのマスク部材や反射光が通過する通過領域の形状などの形態で実現することも可能である。

図面の簡単な説明

0023

印刷装置の構成を示す概略図。
第1検出部および第2検出部の構成を示す概略図。
マスク開口の開口形状を説明するための概略図。
制御ユニットが取得する周波数信号の一例を示す説明図。
第1比較例の光走査装置において取得される周波数信号の一例を示す説明図。
第1比較例の周波数信号にノッチが生じる理由を説明するための説明図。
第2比較例の光走査装置において取得される周波数信号の一例を示す説明図。
マスク開口における輪郭曲線を説明するための説明図。
周波数信号においてノッチの発生が抑制される原理を説明するための説明図。
輪郭曲線を種々の曲線によって形成したときの周波数信号の例を示す説明図。
印刷装置における印刷用紙の搬送量取得工程のフローを示す説明図。
第2実施形態におけるマスク開口を示す概略図。
第2実施形態における周波数信号の一例を示す説明図。
第3実施形態におけるマスク開口を示す概略図。
第3実施形態における周波数信号の一例を示す説明図。
第4実施形態における印刷装置の構成を示す概略図。
第5実施形態における印刷装置の構成を示す概略図。
第5実施形態の2つの走査部の配置構成を示す模式図。
第5実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
媒体判別処理のフローを示す説明図。
第6実施形態における印刷装置の走査部を含む領域を示す概略斜視図。
第6実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第6実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
印刷ヘッド速度制御の一例を示す説明図。
第7実施形態における印刷装置の走査部を含む領域を示す概略斜視図。
第7実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第7実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第7実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第8実施形態における印刷装置の走査部を含む領域を示す概略斜視図。
第8実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第8実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第9実施形態における印刷装置の走査部を含む領域を示す概略斜視図。
第9実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第9実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第10実施形態における印刷装置の走査部を含む領域を示す概略斜視図。
第10実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第10実施形態のマスク開口の向きを示す概略図。
第11実施形態における仕分け装置の構成を示す概略図。

実施例

0024

A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態における光走査装置および搬送装置を備える印刷装置10の構成を示す概略図である。印刷装置10は、印刷媒体である印刷用紙PPにインク吐出して画像を形成するインクジェットプリンターである。印刷装置10は、制御ユニット11と、搬送装置12と、印刷ヘッド部13と、光走査装置20と、を備える。

0025

制御ユニット11は、中央処理装置(CPU)と、主記憶装置(RAM)と、を備えるマイクロコンピューターとして構成され、CPUがRAMに種々の命令プログラムを読み込んで実行することによって種々の機能を発揮する。制御ユニット11は、印刷装置10の制御部として機能する。制御ユニット11は、主に、印刷装置10の外部から入力された印刷データや、印刷装置10の操作部(図示は省略)を介して受け付けユーザーの操作に応じて、搬送装置12による印刷用紙PPの搬送や、印刷ヘッド部13におけるインクの吐出を制御する。また、本実施形態では、制御ユニット11は、本実施形態の光走査装置20から出力される周波数信号の解析をおこない、印刷用紙PPの搬送状態に関するパラメータを出力する搬送装置12の演算部としても機能する(後述)。なお、本実施形態では、印刷用紙PPの搬送状態に関するパラメータは、印刷用紙PPの搬送量(移動距離)である。

0026

搬送装置12は、本発明における搬送装置の一実施形態である。搬送装置12は、制御ユニット11の制御下において、帯状の印刷用紙PPを搬送媒体として、その長手方向に搬送する。搬送装置12は、繰出部14と、支持基台15と、巻取部16と、複数の搬送ローラー17と、搬送制御部18と、光走査装置20と、を備える。繰出部14は、印刷用紙PPをロール状に巻かれた状態から解いて繰り出す。繰出部14から繰り出された印刷用紙PPは搬送ローラー17によってテンションを付与されつつ支持基台15の基台面15s上に搬送される。

0027

印刷用紙PPは、支持基台15の基台面15sに面した状態で基台面15sに沿って搬送される。図1には、基台面15s上における印刷用紙PPの搬送方向PDが矢印によって図示されている。基台面15sは、本発明における搬送路の下位概念に相当する。本実施形態では、印刷用紙PPの基台面15s側とは反対側の上に向いた面が印刷面である。支持基台15には、印刷用紙PPの搬送を補助する搬送ローラー(図示は省略)が設けられていてもよい。

0028

巻取部16は、支持基台15の下流側に設けられており、モーター(図示せず)の回転駆動力によって、基台面15s上から搬送されてくる印刷用紙PPをロール状に巻き取る。印刷用紙PPは、巻取部16と支持基台15との間において搬送ローラー17によってテンションが付与される。搬送制御部18は、制御ユニット11から取得する印刷用紙PPの搬送量を用いて、巻取部16のモーターの回転駆動を制御して、基台面15s上における印刷用紙PPの搬送を制御する。

0029

光走査装置20は、本発明における光走査装置の一実施形態である。光走査装置20は、基台面15s上を搬送されていく印刷用紙PPの印刷面の反対側の面(裏面)に向かって走査光を照射して、その反射光を受光することによって、印刷用紙PPを走査する。光走査装置20は、第1検出部21と、第2検出部22と、信号生成部25と、を備える。

0030

第1検出部21と第2検出部22とは、ともに同じ構成を有しており、それぞれが走査光を射出して印刷用紙PPの裏面を走査する。本実施形態では、基台面15sの上流側の領域に、第1検出部21が印刷用紙PPを走査する第1検出点DPaと、第2検出部22が印刷用紙PPを走査する第2検出点DPbと、が設けられている。第1検出点DPaと第2検出点DPbとは、印刷用紙PPの搬送方向に、予め決められた離間距離DDだけ離れて一列に配列されている。第1検出部21と第2検出部22の構成の詳細については後述する。

0031

信号生成部25は、第1検出部21と第2検出部22とから、それぞれの走査結果を表す受光信号Sdを取得する。信号生成部25は、それぞれの受光信号Sdを高速フーリエ変換(FFT;Fast Fourier Transform)することによって周波数信号FSを生成し、制御ユニット11に出力する。制御ユニット11は、その周波数信号FSを用いて印刷用紙PPの搬送状態を表すパラメータである搬送量TAを算出する。受光信号Sd、周波数信号FS、および、制御ユニット11による印刷用紙PPの搬送量TAの算出処理については後述する。

0032

印刷ヘッド部13は、支持基台15の基台面15s上において搬送されていく印刷用紙PPの印刷面に対向する位置に設けられている。印刷ヘッド部13は、第1検出点DPaおよび第2検出点DPbよりも下流側に位置している。印刷ヘッド部13は、複数のノズル13nを備えており、制御ユニット11の制御下において、各ノズル13nからインク滴を吐出して、印刷用紙PPの印刷面上にインクドットを記録することによって印刷画像を形成する。なお、支持基台15の印刷ヘッド部13と向かい合う領域には、吸引ポンプによる吸引力によって印刷用紙PPを基台面15sに張り付かせる吸引部が設けられていてもよい。

0033

図2は、第1検出部21および第2検出部22の構成を示す概略図である。上述したように、第1検出部21と第2検出部22とは、印刷用紙PPの搬送路上における検出位置が異なっている点以外は、互いに同じ構成を有している。特に断らない限り、以下の第1検出部21の構成についての説明は、第2検出部22の構成についての説明でもある。第1検出部21は、発光素子31と、導光部32と、反射部33と、マスク部材34と、光ファイバー35と、受光センサー部36と、受光回路37と、を備える。

0034

発光素子31は、走査光を射出する。発光素子31は、例えば、赤外領域の波長を有する非コヒーレントな光を走査光として射出する。本実施形態では、発光素子31は、LEDによって構成される。発光素子31は、本発明における走査光射出部の下位概念に相当する。本実施形態では、発光素子31は、支持基台15の内部に固定されている。導光部32は、発光素子31から射出された走査光を反射部33へと導く通路である。走査光は、導光部32の内壁面への反射を繰り返して、反射部33へと到達する。本実施形態では、導光部32は、支持基台15の内部に設けられている。導光部32は、光ファイバーによって構成されてもよい。

0035

反射部33は、導光部32から射出された走査光を印刷用紙PPの裏面に反射させる部位である。第1検出部21の反射部33の形成位置が上述した第1検出点DPaの位置である。同様に、第2検出部22の反射部33の形成位置が第2検出点DPbの位置である。本実施形態では、反射部33は、基台面15s上において上方に向かって開口する支持基台15の凹部空間として形成されている。印刷用紙PPは、反射部33の開口41を閉塞する状態で、反射部33の上を搬送されていく。導光部32は、斜め下方から反射部33に接続されており、導光部32によって導かれた走査光は、開口41を介して搬送中の印刷用紙PPの裏面に向かって照射する。搬送中の印刷用紙PPの変位によって、印刷用紙PPが走査光に照査される位置は相対的に変化する。印刷用紙PPの裏面は、反射部33において、発光素子31から射出された走査光によって、印刷用紙PPの搬送方向PDとは反対の方向を走査方向として走査される。

0036

反射部33の底壁面42には、開口部43が設けられている。光ファイバー35の一端は開口部43に接続されており、他端は受光センサー部36に接続されている。走査光が印刷用紙PPによって反射された拡散反射光(以下、単に「反射光」と呼ぶ。)の一部は、開口部43の開口領域を通過して、光ファイバー35を介して、受光センサー部36へと導かれる。一方、開口部43の開口領域を通過しない残りの反射光は光ファイバー35への進入が遮られる。

0037

ここで、開口部43には、マスク部材34が取り付けられている。マスク部材34は、開口部43の開口形状を規定するための板状部材であり、開口部43の開口領域の一部を閉塞するように取り付けられている。マスク開口44における開口領域は、本発明における通過領域の下位概念に相当し、開口部43が本発明における反射光通過部の下位概念に相当する。マスク開口44の開口形状については後述する。なお、マスク部材34は、板状部材によって構成されていなくてもよい。マスク部材34は、開口部43の開口領域の一部を遮光することができる他の部材によって構成されてよい。例えば、繊維状の部材によって構成されてもよい。また、マスク部材34は、塗装などの表面処理によって光が通過する開口領域の形状が規定されている部材によって構成されてもよい。

0038

受光センサー部36は、コネクター部45と、レンズ46と、フォトセンサー47と、を備える。コネクター部45は、樹脂製の部材であり、光ファイバー35の他端を保持し、光ファイバー35から射出される反射光を漏れなくレンズ46へと導く。レンズ46はコネクター部45に固定的に取り付けられており、自身に入射した反射光をフォトセンサー47の受光部に集光する。フォトセンサー47は、例えば、フォトダイオードによって構成される。フォトセンサー47は、受光した光の強度を表すアナログ電気信号(以下、「受光信号Sa」とも呼ぶ。)に変換し、受光回路37に出力する。

0039

受光回路37は、アンプ48と、ADコンバーター49と、を備えている。アンプ48は、フォトセンサー47から出力された受光信号SaをADコンバーター49の入力レンジに合うように増幅する。ADコンバーター49は、信号生成部25から供給されるサンプリング信号に基づいて、アナログ信号である受光信号Saを、予め決められたサンプリング周期で順に量子化して、サンプリング周期ごとのデジタル信号である受光信号Sdに変換し、信号生成部25に出力する。このデジタルの受光信号Sdは、予め決められた周期で出力される射光の強度の時間変化を表す信号であると解釈できる。第1検出部21および第2検出部22は、本発明における受光信号出力部の下位概念に相当し、信号生成部25が、本発明における信号生成部の下位概念に相当する。

0040

第1検出部21のフォトセンサー47からはアナログの受光信号Saとして第1受光信号Sa1が出力される。また、第1検出部21の受光回路37からは、デジタルの受光信号Sdとして第1受光信号Sd1が出力される。一方、第2検出部22のフォトセンサー47からはアナログの受光信号Saとして第2受光信号Sa2が出力される。また、第2検出部22の受光回路37からは、デジタルの受光信号Sdとして第2受光信号Sd2が出力される。

0041

信号生成部25は、サンプリング周期ごとに出力される各受光信号Sd1,Sd2に対して、上述したようにFFTをおこない、周波数信号FSを生成する。具体的には、信号生成部25は、第1受光信号Sd1から、第1周波数信号FS1を生成し、第2受光信号Sd2から、第2周波数信号FS2を生成する。本実施形態の光走査装置20において得られる周波数信号FSについては後述する。

0042

制御ユニット11は、サンプリング周期ごとに信号生成部25から出力されてくる第1周波数信号FS1および第2周波数信号FS2をそれぞれ予め定められた二次関数によって補正し、その補正データを生成された時系列記憶装置(図示は省略)に格納していく。以下では、第1周波数信号FS1から生成され、記憶される時系列のデータのグループを「第1信号群SG1」と呼び、第2周波数信号FS2から生成され、記憶される時系列のデータのグループを「第2信号群SG2」と呼ぶ。

0043

図3は、反射部33において反射光が通過するマスク開口44の開口形状を説明するための概略図である。図3には、反射部33の底壁面42に正対して見たときの開口部43が図示されている。図3には、印刷用紙PPが走査光によって走査される走査方向SDを示す矢印が図示されている。

0044

本実施形態では、開口部43は、4つの直線状の辺部51〜54に囲まれた略四角形の開口形状を有している。第1辺部51と第2辺部52とは、それぞれ走査方向SDに対して直交しており、走査方向SDにおいて互いに対向する位置にある。第1辺部51は走査方向の上流側に位置し、第2辺部52は走査方向SDの下流側に位置している。第3辺部53と第4辺部54とは、走査方向SDに対して平行であり、第1辺部51および第2辺部52を挟んで互いに対向している。

0045

上述したように、開口部43には、開口部43の開口領域の一部を閉塞して、その開口形状を規定するマスク部材34が配置されている。マスク部材34は、その外周輪郭線を構成する第1端部61と、第2端部62と、第3端部63と、を備える。第1端部61は、開口部43の第2辺部52に密接して配置されている直線状の部位である。第1端部61の長さは、第2辺部52の長さよりもわずかに短い。第2端部62は、開口部43の第4辺部54に密接して配置されている直線状の部位である。第2端部62の長さは第4辺部54の長さよりもわずかに短い。第1端部61と第2端部62とが交差している角部は、開口部43の第2辺部52と第4辺部54の間の角部に嵌合するように配置される。第1端部61と第3辺部53との間に形成されている隙間の間隔は、第2端部62と第1辺部51との間に形成されている隙間の間隔よりも小さい。

0046

第3端部63は、第1端部61と第2端部62とに交差している曲線状の部位である。第3端部63は、第4辺部54における第1辺部51に寄った位置から、第1辺部51に沿って第3辺部53に向かってなだらかな曲線を描きつつ延出している。そして、第3辺部53に寄った位置において曲率が大きくなり、第2辺部52に向かう方向に湾曲し、第3辺部53に沿ってなだらかな曲線を描きつつ、第2辺部52と第3辺部53の角部近傍の位置に到達して、第2端部62に交差している。

0047

上記のように、開口部43の一部にマスク部材34が嵌め込まれることによって、底壁面42には、マスク開口44が形成されている。マスク開口44を囲む外周輪郭線には、マスク部材34の第3端部63によって構成される輪郭曲線OCが含まれる。輪郭曲線OCは、マスク開口44の開口領域に向かって凸の曲線を描いている。輪郭曲線OCは、走査方向SDにおける座標に対して、走査方向SDに直交する直交方向における座標が一意に定まる点の集合によって構成される曲線であると解釈できる。輪郭曲線OCは、本発明における輪郭曲線の下位概念に相当する。なお、本実施形態では、輪郭曲線OCは、関数式によって表される曲線に近似しているが、その詳細については後述する。本実施形態の光走査装置20によれば、上述した輪郭曲線を有するマスク開口44を介して反射光を受光することによって、以下に説明するような周波数信号FSを得ることができる。

0048

図4は、制御ユニット11が光走査装置20の信号生成部25から取得する周波数信号FSの一例を示す説明図である。光走査装置20の信号生成部25が出力する周波数信号FSは、縦軸輝度とし、横軸を空間周波数とするグラフによって表される。

0049

周波数信号FSは、走査光が照射されるときにマスク開口44内に存在する印刷用紙PPの領域における外観構成、印刷用紙PPの材質や内部構造などに応じて変化する信号であり、当該領域における印刷用紙PPの裏面側から検出される特徴を表す信号である。前記の「外観構成」には、例えば、印刷用紙PPの表面に存在する微細な凹凸パターンや、色彩パターンなどの表面性状が含まれる。本実施形態の光走査装置20によれば、周波数信号FSは、空間周波数が大きくなるほど輝度が低下する二次曲線に近似した曲線グラフを描く信号として得られる。このように、本実施形態の光走査装置20であれば、得られる周波数信号FSに、次に図5図7を用いて説明するノッチが現れてしまうことが抑制されている。

0050

図5は、本発明の第1比較例としての光走査装置において取得される周波数信号FSaの一例を示す説明図である。第1比較例の光走査装置は、反射部33の開口部43からマスク部材34が省略されている点以外は、本実施形態の光走査装置20とほぼ同じ構成を有している。図5の例は、図4で説明した周波数信号FSを得たときと同じ媒体を走査対象としたときに得られるものである。

0051

第1比較例の光走査装置では、フォトセンサーは、開口部43の略四角形状を有する開口領域全体を通過した反射光を受光する。つまり、フォトセンサーの視野は、図5の吹き出し内に図示されているように、走査方向SDにおける開口領域の幅である開口幅xvが、走査方向の直交方向にほぼ一定である。このような構成において取得される周波数信号FSaには、特定の周波数において輝度が0まで落ち込んでしまうノッチが周期的に繰り返し発生してしまう。

0052

図6は、第1比較例の周波数信号FSaにおいてノッチが生じる理由を説明するための説明図である。図6紙面上段には、第1比較例の光走査装置においてフォトセンサー47から出力される受光信号Scの一例を表すグラフが図示されている。このグラフの横軸は、フォトセンサーが走査している位置xであり、縦軸は、反射光の強度Rである。

0053

この受光信号Scには、図6の紙面下段に示されているように、フォトセンサーの開口幅xvに等しい周期T、あるいは、その周期Tの正数倍の周期を有する周波数成分F1,F2,F3,…が含まれる。このような周波数成分F1,F2,F3,…においては、FFTによる空間積分の結果として得られる輝度は0になる。このことは、第1比較例の光走査装置では、そうした周波数成分F1,F2,F3,…に対する空間周波数感度(以下、単に「感度」とも呼ぶ。)が0になっている可能性があることを意味している。このような感度が0になる特定の周波数の存在が、図5に示されているような周波数信号におけるノッチの発生原因であると考えられる。よって、ノッチが存在する周波数信号においては、そのノッチが発生している周波数において、情報が不足あるいは欠落していると言える。

0054

図7は、本発明の第2比較例としての光走査装置において取得される周波数信号FSbの一例を示す説明図である。第2比較例の光走査装置は、吹き出し内に図示されているように、反射部33の開口部43にマスク部材34xが取り付けられることによって、四分円状の開口形状を有するマスク開口44xが形成されている点以外は、本実施形態の光走査装置20とほぼ同じ構成を有している。図7の例は、図4で説明した周波数信号FSを得たときと同じ媒体を走査対象としたときに得られるものである。

0055

第2比較例の光走査装置において取得される周波数信号FSbでは、輝度が0まで落ち込んでしまうことが抑制されてはいるものの、空間周波数に対して輝度が波状に上下に変動している。この結果は、走査方向SDの直交方向においてフォトセンサーの視野幅を単純に変化させただけでは、得られる周波数信号においてノッチの発生を十分に抑制できないことを意味している。なお、マスク開口44xの開口形状が、四分円状ではなく、正円状であったとしても、ほぼ同様な結果が得られる。

0056

図4に示されているように、本実施形態の光走査装置20において得られる周波数信号FSでは、図5図7で説明したノッチの発生が抑制されている。これは、以下に図8および図9を参照して説明するように、本実施形態の光走査装置20では、フォトセンサー47の視野が、輪郭曲線OCを有するマスク開口44によって規定されているためである。

0057

図8は、マスク開口44における輪郭曲線OCを説明するための説明図である。マスク開口44の輪郭曲線OCは、マスク開口44を、以下のような略四角形状を有する複数の微小領域SQ1,SQ2,…,SQn(nは2以上の自然数)に分割できるように設定された曲線である。各微小領域SQ1〜SQnは、互いに等しい面積を有しており、走査方向SDの直交方向に互いに隣接して連続に配列される。各微小領域SQ1〜SQnは、輪郭曲線OCから、走査方向SDにおける予め決められた座標位置に相当する第1辺部51まで延びている。各微小領域SQ1〜SQnの走査方向SDにおける幅である開口幅L1〜Lnは、いずれも異なっている。

0058

マスク開口44を、このような微小領域SQ1〜SQnに分割可能にする輪郭曲線OCは、走査方向における座標をLとし、走査方向に直交する方向における座標をxとしたときに、下記の式(1)によって近似的に表される。
L=A・(B・x)α+C …(1)
A,B:任意の正数
C:任意の実数
α:任意の負数

0059

図9は、上記のような輪郭曲線OCを有するマスク開口44によって周波数信号FSにおいてノッチの発生が抑制される原理を説明するための説明図である。上記のように、マスク開口44における開口領域は、種々の開口幅L1〜Lnを有する視野領域である微小領域SQ1〜SQnを合体したものである。そして、上述したように各微小領域SQ1〜SQnの開口面積は等しいため、フォトセンサー47が各微小領域SQ1〜SQnから得る光エネルギーの量は一定である。よって、マスク開口44を通過した反射光から得られる周波数信号FSは、各微小領域SQ1〜SQnにおいて得られる周波数信号FS1〜FSnを合成することによって得られるものに相当する。

0060

また、各微小領域SQ1〜SQnの開口幅L1〜Lnがいずれも異なっているということは、図6において説明した空間積分が0となる周波数、すなわち、感度が0となる周波数が、各微小領域SQ1〜SQnごとに異なることを意味する(図9の上段)。つまり、各微小領域SQ1〜SQnにおいてノッチが発生する周波数f1,f2,…,fnがそれぞれに異なることを意味する。よって、各周波数信号FS1〜FSnの合成である周波数信号FSにおいては、各信号FS1〜FSnにおいて生じているノッチは、他の周波数信号における対応する周波数成分によって打ち消される(図9の下段)。

0061

このように、本実施形態の光走査装置20では、マスク開口44が上記の輪郭曲線OCを有していることによって、その開口領域を走査方向SDに種々の開口幅L1〜Lnを有する微小領域SQ1〜SQnに分割可能である。そうしたマスク開口44を介して、各微小領域SQ1〜SQnが延びている走査方向SDに走査対象を走査すると、各微小領域SQ1〜SQnにおいて得られる周波数信号成分が互いのノッチを打ち消し合うことになる。よって、光走査装置20から出力される周波数信号FSにノッチが生じてしまうことが抑制される。

0062

ここで、上記の微小領域SQnは、開口幅が1/nの微小領域SQ1をn個配列したものであるとするモデルを考える。このモデルにおいては、上記の式(1)は、下記の式(2)のように簡易に表すことができる。下記(2)式を用いてマスク開口44の輪郭曲線OCを規定すれば、マスク開口44をより簡易に構成することができ、マスク開口44による視野領域の規定精度を高めることができる。よって、周波数信号FSにおけるノッチの発生をより確実に抑制することができる。
L=(2・x)−1/2 …(2)

0063

図10は、マスク開口44の輪郭曲線OCを、下記の式(3)の変数aの値を変えることによって得られる種々の曲線によって形成したときの周波数信号FSの例を示す説明図である。図10の各例は、図4で説明した周波数信号FSを得たときと同じ媒体を走査対象としたときに得られるものである。
L=(2・x)−1/a …(3)
a={1.0,1.5,1.9,2.0,2.1,2.5,3.0,5.0}

0064

輪郭曲線OCを上記の式(3)において変数aが5.0である曲線によって構成した場合には、輝度が0まで落ち込んでしまうようなノッチの発生が抑制されている。また、図5図7で説明した比較例に較べて、よりなだらかな周波数信号が得られている。変数aを3.0とした場合には、前述の変数aを5.0にした場合よりも、さらになだらかな周波数信号が得られ、変数aを2.5とした場合には、変数aを3.0にした場合よりも、さらになだらかな周波数信号が得られる。

0065

変数aを2.1や1.9にした場合には、二次曲線に近似した周波数信号が得られ、変数aを2.0にした場合には、さらに、二次曲線に近似した周波数信号が得られる。なお、変数aを1.9にした場合には、変数aを2.1や2.0にした場合よりも、全体的に輝度が高い周波数信号が得られる。変数aを1.5にした場合には、変数aを1.9のときよりも、周波数信号における輝度がより一層、高くなる。変数aを1.0にした場合には、変数aを1.5のときよりも、周波数信号における輝度が高くなる。ただし、変数aを1.5のときよりも、輝度にブレが生じている。

0066

ノッチの発生を抑制しつつ、感度を高めるためには、変数aは、5.0より小さい実数であることが望ましい。また、変数aは3.0以下であることがより望ましく、2.5以下であることがさらに望ましい。変数aは2.1以下であることが、それ以上に望ましい。さらなる感度の向上を目的とする場合には、変数aは、2.0以下であることが望ましく、1.9以下であることがより望ましい。また、変数aは、1.5以下であることが望ましく、1.0以下であることがより望ましい。

0067

一方、感度を確保しつつ、ブレの少ない周波数信号を得ることを目的とする場合には、変数aは、1.0以上であることが望ましく、1.5以上であることがより望ましい。また、変数aは、1.9以上であることが望ましく、2.0であることが、より一層望ましい。

0068

二次曲線に近似し、ブレの少ない周波数信号FSを得るためには、変数aは、1.0以上、3.0以下であることが望ましく、1.5以上、2.5以下であることが次に望ましい。さらに、変数aは、1.9以上、2.1以下であることが望ましく、2.0であることがより望ましい。

0069

以上のように、本実施形態の光走査装置20によれば、ノッチの発生が抑制された周波数信号FS(図4)を得ることができる。周波数信号FSにおいて、ノッチの発生が抑制されているということは、特定の周波数成分において感度が低下してしまうことが抑制されていることを意味する。従って、本実施形態の光走査装置20によれば、印刷用紙PPの表面に現れている外観構成、印刷用紙PPの材質や内部構造などに基づく特徴を、情報の欠落や不足が低減された状態で、より正確に把握することが可能である。

0070

また、本実施形態の光走査装置20によれば、周波数信号FSが、空間周波数が大きくなるほど輝度が低下する曲線グラフを描く信号として得られる。周波数信号FSがこのようなシンプルな信号として得られることによって、その補正や解析などが容易化されるとともに、そのデータ量の軽減も可能になる。特に、二次曲線に近似した曲線グラフを描く信号であれば、二次関数を用いた補正により、図4に示されているような平坦なグラフCsに変換することが容易である。本実施形態の印刷装置10では、そうした光走査装置20によって取得される周波数信号FSを用いて、以下のように、搬送装置12における搬送制御に用いられる印刷用紙PPの搬送量を取得する。

0071

図11は、印刷装置10における印刷用紙PPの搬送量を取得する工程のフローを示す説明図である。この搬送量の取得工程は、印刷装置10の印刷処理における印刷用紙PPの搬送工程に付随して実行される。以下に説明する各工程は、上述したサンプリング周期で繰り返される。

0072

工程1では、光走査装置20において、第1受光信号Sd1および第2受光信号Sd2が取得される。具体的には、第1検出部21のフォトセンサー47が反射光を受光することによって、第1受光信号Sd1が生成されて信号生成部25に出力される。また、同様に、第2検出部22のフォトセンサー47が反射光を受光することによって、第2受光信号Sd2が生成されて信号生成部25に出力される。

0073

工程2では、信号生成部25によって、第1受光信号Sd1および第2受光信号Sd2のそれぞれに対するFFTによって、第1周波数信号FS1と第2周波数信号FS2とが生成され、制御ユニット11に出力される。制御ユニット11は、取得した2つの周波数信号FS1,FS2を補正して記憶する。

0074

本実施形態では、上述したように、周波数信号FSが二次曲線に近似した曲線を表す信号として取得されるため、制御ユニット11は、予め定められた二次関数を用いた補正によって、空間周波数に対する輝度の変化の幅が小さい信号CSに容易に変換する(図4)。第1周波数信号FS1および第2周波数信号FS2を補正した補正データは、上述したように、制御ユニット11において、取得された時系列の順が保持される状態で、それぞれ第1信号群SG1および第2信号群SG2として記憶される。

0075

工程3では、制御ユニット11は、第1信号群SG1および第2信号群SG2のそれぞれについて、その時間変化のパターンを解析する。具体的には、制御ユニット11は、各信号群SG1,SG2ごとに特定の信号値、あるいは、特定の信号値の変化パターンが繰り返し現れる周期を取得する。そして、第1信号群SG1と第2信号群SG2との間のその周期のずれを表す周期差ΔTを算出する。

0076

工程4では、制御ユニット11は、その周期差ΔTに基づいて、印刷用紙PPの搬送量を導出する。具体的には、制御ユニット11は、工程3で算出された周期差と、第1検出点DPaと第2検出点DPbとの間の離間距離DD(図1)と、を用いて、印刷用紙PPの搬送速度PVを算出する(下記の式(4))。
PV=DD/ΔT …(4)

0077

工程5では、制御ユニット11は、搬送速度PVを積分することによって、印刷用紙PPの搬送量を算出し、搬送制御部18に出力する。上述したように、搬送制御部18は、その搬送量に基づいて、巻取部16のモーターの回転駆動を制御することによって、印刷用紙PPを搬送する。これによって、インクドットの記録時における印刷用紙PPの位置精度を高めることができ、印刷画像の画質を向上させることができる。

0078

以上のように、本実施形態の光走査装置20によれば、ノッチの発生が抑制された周波数信号FSを取得することができる。本実施形態の搬送装置12によれば、その周波数信号FSに基づいて印刷用紙PPの搬送量を簡易かつ高精度で取得することができ、印刷用紙PPの搬送精度を高めることができる。本実施形態の印刷装置10によれば、印刷用紙PPの搬送精度が高められていることによって、印刷画像の画質を向上させることができる。その他に、本実施形態の光走査装置20、搬送装置12、および、印刷装置10であれば、実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。

0079

B.第2実施形態:
図12は、本発明の第2実施形態における光走査装置が有するマスク開口44Bを示す概略図である。第2実施形態の光走査装置は、マスク開口44Bの開口形状が異なる点以外は、第1実施形態の光走査装置20とほぼ同じ構成を有しており、第1実施形態で説明した印刷装置10や搬送装置12と同様な構成を有する印刷装置や搬送装置に組み込むことが可能である。

0080

第2実施形態の光走査装置では、反射部33に設けられている開口部43Bは、走査方向SDにおける幅が2倍になっている点以外は、第1実施形態の開口部43とほぼ同じである。開口部43Bは、第1実施形態の開口部43と同様な4つの辺部51〜54を有している。開口部43Bには、第1マスク部材34aと第2マスク部材34bとが配置されている。

0081

第1マスク部材34aは、第1実施形態のマスク部材34と同様な構成を有しており、第1端部61と第2端部62と第3端部63とを有している。第2マスク部材34bは、鏡面対称な形状を有している。つまり、第2マスク部材34bは、第1マスク部材34aを裏表反転させたのと同じ形状を有している。第2マスク部材34bは、第1マスク部材34aの各端部61〜63に対応する3つの端部61〜63を有している。

0082

第1マスク部材34aと第2マスク部材34bとは、輪郭曲線OCを構成する互いの第3端部63が向かい合うように、走査方向SDに配列されている。第1マスク部材34aは、開口部43Bの第2辺部52に自身の第1端部61が密接するように配置され、第2マスク部材34bは、開口部43Bの第1辺部51に自身の第1端部61が密接するように配置される。これによって、開口部43Bには、走査方向に対称な開口形状を有するマスク開口44Bが形成されている。マスク開口44Bは、走査方向SDにおける開口部43Bの中心線CLを挟んで鏡面対称をなす2つの輪郭曲線OCを有している。これら2つの輪郭曲線がそれぞれ、本願発明における第1輪郭曲線および第2輪郭曲線の下位概念に相当する。なお、第2実施形態におけるマスク開口44B内の開口領域では、各輪郭曲線OCと中心線CLとの間の2つの領域がそれぞれ、第1実施形態で説明したような微小領域SQ1,SQ2,…,SQnに分割可能である。

0083

図13は、第2実施形態の光走査装置によって得られる周波数信号FSの一例を示す説明図である。第2実施形態の光走査装置であっても、周波数信号FSにおいて、特定の周波数の感度が急激に0に落ち込んでしまうノッチの発生が抑制される。そのため、第1実施形態の光走査装置20と同様に、走査対象の外観等に現れている特徴の検出精度が高められる。その他に、第2実施形態の光走査装置や、それを備える搬送装置、印刷装置によれば、第1実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。

0084

C.第3実施形態:
図14は、本発明の第3実施形態における光走査装置が有するマスク開口44Cを示す概略図である。図14には、開口部43Bの走査方向SDにおける中心線CLaと、開口部43Bの走査方向SDに直交する方向における中心線CLbと、が図示されている。第3実施形態の光走査装置は、マスク開口44Cの開口形状が異なる点以外は、第2実施形態の光走査装置とほぼ同じ構成を有しており、第1実施形態で説明した印刷装置10や搬送装置12と同様な構成を有する印刷装置や搬送装置に組み込むことが可能である。

0085

第3実施形態の光走査装置における反射部33の開口部43Cは、走査方向SDに直交する方向における開口幅が2倍になっている点以外は、第2実施形態の開口部43Bとほぼ同じ構成であり、当該開口部43Bと同様な4つの辺部51〜54を有している。開口部43Cには、第1マスク部材34aおよび第2マスク部材34bに加えて、第3マスク部材34cおよび第4マスク部材34dが配置されている。第3マスク部材34cは、第1マスク部材34aに対して、走査方向SDに直交する方向に鏡面対称をなしている。第4マスク部材34dは、第2マスク部材34bに対して、走査方向SDに直交する方向に鏡面対称をなしている。

0086

第3実施形態のマスク開口44Cは、第1マスク部材34aおよび第2マスク部材34bのそれぞれが有する2つの輪郭曲線OCに加えて、第3マスク部材34cおよび第4マスク部材34dのそれぞれが有する2つの輪郭曲線OCを有している。これら2つの輪郭曲線OCがそれぞれ本願発明における第3輪郭曲線および第4輪郭曲線の下位概念に相当する。第3実施形態のマスク開口44Cは、走査方向SDおよびその直交方向のそれぞれにおいて対称な略十字形状の開口形状を有している。なお、第3実施形態におけるマスク開口44C内の開口領域では、各輪郭曲線OCと中心線CLaと中心線CLbとで囲まれる4つの領域がそれぞれ、第1実施形態で説明したような微小領域SQ1,SQ2,…,SQnに分割可能である。

0087

図15は、第3実施形態の光走査装置によって得られる周波数信号FSの一例を示す説明図である。第3実施形態の光走査装置によれば、第2実施形態の光走査装置と同様に、周波数信号FSにおいて、特定の周波数の感度が急激に0に落ち込んでしまうノッチの発生が抑制される。その他に、第2実施形態の光走査装置や、それを備える搬送装置、印刷装置によれば、第1実施形態や第2実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。

0088

D.第4実施形態:
図16は、本発明の第4実施形態としての光走査装置を備える印刷装置10Dの構成を示す概略図である。第4実施形態の印刷装置10Dの構成は、搬送装置12が、第4実施形態の光走査装置20Dと、マスターデータ記憶部27と、を備えている点以外は、第1実施形態の印刷装置10とほぼ同じである。第4実施形態の印刷装置10Dは、印刷用紙PPの特徴を表す特徴を検出する特徴検出装置としての機能を有しており、検出された印刷用紙PPの表面側から検出される特徴に基づいて、搬送中の印刷用紙PPの種類を判別する用紙種類判別処理を実行する。

0089

第4実施形態の光走査装置20Dは、印刷用紙PPの搬送路を構成している基台面15sの検出点DPaにおいて、印刷用紙PPの裏面に向かって走査光を照射し、印刷用紙PPの裏面側から検出される特徴を表す周波数信号FSを生成して制御ユニット11に出力する。光走査装置20Dは、第1実施形態で説明した第1検出部21あるいは第2検出部22と同様な構成を有する単一の検出部23を有している。

0090

検出部23は、第1実施形態で説明した反射光が通過するマスク開口44を有している(図3)。検出部23は、予め決められたサンプリング周期で印刷用紙PPを走査して、受光信号Sdを出力する。光走査装置20Dの信号生成部25は、検出部23から出力された受光信号Sdに対してFFTをおこない、第1実施形態で説明したのと同様な周波数信号FS(図4)を制御ユニット11に出力する。

0091

制御ユニット11は、光走査装置20Dから予め決められたサンプリング周期で出力される周波数信号FSを時系列で記憶装置(図示は省略)に、印刷用紙PPから検出した特徴データCDとして格納していく。この時系列で格納された周波数信号FSのデータ群である特徴データCDが、本発明における特徴データの下位概念に相当する。また、第4実施形態における制御ユニット11は、本発明における特徴データ取得部の下位概念に相当する。

0092

マスターデータ記憶部27には、印刷用紙PPの種類ごとの特徴データを集めたマスターデータのデータベース構築されている。用紙種類判別処理では、制御ユニット11は、マスターデータ記憶部27からマスターデータを読み出し、特徴データCDと照合し、印刷用紙PPの種類を特定する。

0093

第4実施形態の光走査装置20Dによって得られる周波数信号FSは、第1実施形態においても説明したように、ノッチの発生が抑制されており、情報の欠落や不足が抑制されている。従って、用紙種類判別処理では、周波数信号FSを用いることによって、その判別精度が高められている。その他に、第4実施形態の光走査装置20Dや、それを備える搬送装置12、印刷装置10Dによれば、上記の各実施形態において説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。

0094

E.第5実施形態:
図17は、本発明の第5実施形態としての特徴検出装置を備える印刷装置10Eの構成を示す概略図である。第5実施形態の印刷装置10Eの構成は、以下に説明する点以外は、第4実施形態の印刷装置10D(図16)の構成とほぼ同じである。印刷装置10Eは、印刷用紙PPの搬送路上において印刷用紙PPを走査する走査部20Eを有している。印刷装置10Eでは、走査部20Eと、制御ユニット11と、マスターデータ記憶部27と、が連携して、媒体である印刷用紙PPの種類を判別する媒体判別装置として機能する。

0095

走査部20Eは、第1面走査部20Eaと、第2面走査部20Ebと、を備える。第1面走査部20Eaおよび第2面走査部20Ebはそれぞれ、第4実施形態の光走査装置20D(図16)と同様な構成を有しており、検出部23と、信号生成部25と、を有している。図17では、検出部23および信号生成部25についての図示は便宜上、省略されている。第1面走査部20Eaおよび第2面走査部20Ebは、例えば、マルチマイクロセンサーとして構成されるものとしてもよい。

0096

第1面走査部20Eaは、非コヒーレントな走査光によって、印刷用紙PPの第1面PPfを走査する。第2面走査部20Ebは、非コヒーレントな走査光によって、印刷用紙PPの第2面PPsを走査する。第5実施形態では、印刷用紙PPの第1面PPfは、印刷ヘッド部13Eに対向する印刷面であり、第2面PPsは、その反対側の裏面である。第5実施形態では、第1面走査部20Eaは、印刷ヘッド部13Eに取り付けられており、第2面走査部20Ebは、プラテンとして機能する支持基台15に埋設されている。

0097

図18A図18Bを参照して第1面走査部20Eaおよび第2面走査部20Ebの構成を説明する。図18Aは、第1面走査部20Eaおよび第2面走査部20Ebの配置構成をより具体的に示す模式図である。図18Aには、印刷装置10Eにおける印刷ヘッド部13Eの近傍の領域を抜き出して示してある。図18Bには、第1面走査部20Eaおよび第2面走査部20Ebのマスク開口44を図示してある。

0098

印刷装置10Eは、ラインプリンターであり、印刷ヘッド部13Eは、印刷用紙PPの搬送路の上方において、印刷用紙PPの搬送方向PDに交差する方向にわたって架設されている(図18A)。より具体的には、印刷ヘッド部13Eは、搬送方向PDに直交する方向に沿って配置されている。

0099

上述したように、第5実施形態では、第1面走査部20Eaは、印刷ヘッド部13Eに取り付けられている。第1面走査部20Eaは、搬送されていく印刷用紙PPの上方から、印刷用紙PPの第1面PPfに向かって走査光を射出する。第1面走査部20Eaの走査方向SDfは、搬送方向PDとは反対の方向になる。

0100

第1面走査部20Eaは、走査光が印刷用紙PPの第1面PPfに反射された反射光を取り入れるためのマスク開口44を備えている(図18A図18B)。マスク開口44は、第1面走査部20Eaの印刷用紙PPと対向する面に設けられている。マスク開口44の開口方向は、走査対象である印刷用紙PPの第1面PPfに垂直である。マスク開口44は、走査方向SDfに対する輪郭曲線OCの向きが、第1実施形態で説明したのと同じ向きになるように設けられている。

0101

上述したように、第2面走査部20Ebは、支持基台15に埋設されている(図18A)。第2面走査部20Ebは、印刷ヘッド部13Eよりも搬送方向PDの上流側に設けられている。第2面走査部20Ebは、搬送されていく印刷用紙PPの下方から、第2面PPsに向かって走査光を射出する。第2面走査部20Ebの走査方向SDsは、第1面走査部20Eaと同様に、搬送方向PDとは反対の方向である。

0102

第2面走査部20Ebは、走査光が印刷用紙PPの第2面PPsに反射された反射光を取り入れるためのマスク開口44を備えている(図18A図18B)。第2面走査部20Ebのマスク開口44の開口方向は、走査対象である印刷用紙PPの第2面PPsに対して垂直である。また、第2面走査部20Ebのマスク開口44は、走査方向SDsに対する輪郭曲線OCの向きが、第1実施形態で説明したのと同じ向きになるように設けられている。つまり、この第5実施形態では、第1面走査部20Eaと第2面走査部20Ebのそれぞれのマスク開口44は搬送方向PDに対して同じ向きで配置されている。

0103

各走査部20Ea,20Ebは、印刷ヘッド部13Eに対して、搬送方向PDの上流側に設けられていることが望ましい。これによって、インクが付着する前の領域を走査することができるため、各走査部20Ea,Ebの走査結果が、インクの付着による印刷用紙PPの撓みや汚損などの影響を受けてしまうことを抑制できる。また、第1面走査部20Eaと第2面走査部20Ebとは、互いに離れた位置に設けられていることが望ましい。これによって、互いの走査光や反射光が干渉してしまうことを抑制することができる。

0104

第1面走査部20Eaは、走査の結果、生成される周波数信号FSfを、予め決められた周期で、制御ユニット11に出力する(図17)。第2面走査部20Ebも同様に、走査の結果、得られる周波数信号FSsを、予め決められた周期で、制御ユニット11に出力する。制御ユニット11は、それらの周波数信号FSf,FSsをそれぞれ時系列で、ひとまとまりのグループとして自身の記憶部(図示は省略)に格納する。

0105

制御ユニット11が第1面走査部20Eaから取得した周波数信号FSfのグループは、印刷用紙PPの第1面PPf側から検出される特徴を表す。以下、この周波数信号FSfのグループを、「第1面特徴データCDf」とも呼ぶ。制御ユニット11が第2面走査部20Ebから取得した周波数信号FSsのグループは、印刷用紙PPの第2面PPs側から検出される特徴を表す。以下、この周波数信号FSsのグループを、「第2面特徴データCDs」とも呼ぶ。このように、制御ユニット11は、特徴データ取得部としての機能を有する。

0106

マスターデータ記憶部27のデータベースには、印刷用紙PPの種類ごとに予め準備されたマスターデータが格納されている。当該マスターデータは、第1面特徴データCDfに対応するマスターデータである第1面照合データVDfと、第2面特徴データCDsに対応するマスターデータである第2面照合データVDsと、が含まれる。第1面照合データVDfおよび第2面照合データVDsとは、印刷用紙PPの種類でひも付けられた組で格納されている。

0107

制御ユニット11は、媒体の種類を判別する判別処理部として機能する。制御ユニット11は、第1面特徴データCDfと第1面照合データVDfとを照合する第1面照合処理を実行する。また、第2面特徴データCDsと第2面照合データVDsとを照合する第2面照合処理を実行する。制御ユニット11は、第1面照合処理と第2面照合処理の両方の照合結果に基づいて、印刷用紙PPの種類を特定する。

0108

図19は、印刷装置10Eにおいて制御ユニット11が実行する媒体判別処理のフローを示す説明図である。媒体判別処理は、走査部20Eによって検出される印刷用紙PPの表面側から検出される特徴に基づいて、印刷用紙PPの種類を判別する処理である。制御ユニット11は、印刷処理の実行に先だって媒体判別処理を自動的に実行するものとしてもよい。あるいは、制御ユニット11は、ユーザーからの指令によって、媒体判別処理の実行を開始するものとしてもよい。

0109

テップS10では、制御ユニット11は、第1面走査部20Eaと第2面走査部20Ebのそれぞれによって、印刷用紙PPの第1面PPfと第2面PPsとを走査する。制御ユニット11は、まず、搬送装置12に、印刷用紙PPを搬送方向PDに予め決められた距離だけ搬送させる。制御ユニット11は、例えば、数mm〜数十mm程度、印刷用紙PPを移動させる。この搬送工程では、印刷用紙PPは、ほぼ等速で移動する時間帯が生じるように搬送されることが望ましい。

0110

制御ユニット11は、印刷用紙PPが搬送されている間に、第1面走査部20Eaおよび第2面走査部20Ebのそれぞれに、印刷用紙PPの第1面PPfおよび第2面PPsを走査させる。第1面走査部20Eaおよび第2面走査部20Ebによる走査は、印刷用紙PPが等速で移動している間に実行されることが望ましい。

0111

ステップS20では、制御ユニット11は、第1面走査部20Eaが出力する周波数信号FSfのグループを、第1面特徴データCDfとして取得する。また、制御ユニット11は、第2面走査部20Ebが出力する周波数信号FSsのグループを、第2面特徴データCDsとして取得する。

0112

ステップS30では、制御ユニット11は、マスターデータ記憶部27のデータベースを参照して、印刷用紙PPの種類を判別する。制御ユニット11は、第1面特徴データCDfと印刷用紙PPの各種類の第1面照合データVDfとを照合する第1面照合処理を実行する。また、第2面特徴データCDsと印刷用紙PPの各種類の第2面照合データVDsとを照合する第2面照合処理を実行する。制御ユニット11は、第1面照合処理および第2面照合処理の両方において、予め決められた閾値以上の照合率が得られた照合データVDf,VDsの組が属する種類を、搬送中の印刷用紙PPの種類として特定する。

0113

ステップS40では、制御ユニット11は、ステップS30における判別結果と、制御ユニット11の記憶部に予め記憶されている印刷条件に含まれている印刷用紙PPの種類と、を照合する。印刷条件は、印刷装置10Eの印刷処理に適用される各種の条件が設定されたデータであり、ユーザーによって予め設定されている。制御ユニット11は、両者が一致しない場合には、ユーザーにその旨を報知する。制御ユニット11は、印刷装置10Eの表示部(図示は省略)にメッセージを表示するものとしてもよいし、音声により警告を発するものとしてもよい。制御ユニット11は、印刷条件を、ステップS40での判別結果に応じて自動的に変更するものとしてもよい。なお、制御ユニット11は、ステップS30において、マスターデータ記憶部27の照合データVDf,VDsの組の中に、特徴データCDf,CDsの組と一致すると判定できる組が見出せなった場合には、新たな印刷用紙PPの種類の登録をユーザーに促すものとしてもよい。

0114

第5実施形態の走査部20Eが出力する周波数信号FSf,FSsはそれぞれ、第1実施形態において説明したのと同様に、マスク開口44の開口形状によって、ノッチの発生が抑制されている。従って、その周波数信号FSf,FSsから得られる特徴データCDf,CDsでは、ノッチの発生による情報の欠落や不足が抑制されている。そのため、第5実施形態の印刷装置10Eでは、印刷用紙PPの種類の判別精度が高められている。また、印刷装置10Eでは、印刷用紙PPの第1面PPfと第2面PPsのそれぞれから検出される特徴に基づいて、印刷用紙PPを判別するため、より高い判別精度を得ることができる。この構成によれば、印刷用紙PPとして、印刷面とその裏面とで検出される特徴が異なる媒体が用いられる場合に、特に高い効果が発揮される。その他に、第5実施形態の印刷装置10Eや、走査部20E(第1面走査部20Ea、第2面走査部20Eb)、搬送装置12、印刷装置10Eにおいて実現されている媒体判別装置によれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。

0115

F.第6実施形態:
図20A図20Cを参照して、本発明の第6実施形態としての印刷装置10Fの概略構成を説明する。図20Aは、第6実施形態の印刷装置10Fにおける印刷ヘッド部13Fおよび走査部20Fを含む一部の領域を抜き出して示す概略斜視図である。図20Bおよび図20Cはそれぞれ、走査部20Fが有する2つの走査部20Fa,20Fbのマスク開口44の向きを示す概略図である。第6実施形態の印刷装置10Fは、以下に説明する点以外は、第5実施形態の印刷装置10E(図17)の構成とほぼ同じである。

0116

第6実施形態の印刷装置10F(図20A)は、いわゆるシリアルプリンターであり、印刷ヘッド部13Fは、制御ユニット11の制御下において、印刷用紙PPの搬送方向PDに交差する方向に往復移動しつつ、印刷用紙PPにインク滴を吐出する。印刷装置10Fでは、印刷ヘッド部13Fの移動方向である主走査方向MDは、副走査方向である搬送方向PDに直交する方向である。印刷装置10Fは、印刷用紙PPの搬送路の上方において主走査方向MDに沿って架設されたレール13rを備える。印刷ヘッド部13Fは、レール13rにガイドされて、モーター(図示は省略)の回転駆動力によって主走査方向MDに移動する。

0117

第6実施形態の走査部20Fは、印刷用紙PPの第1面PPfを走査する第1面走査部20Faと、第2面PPsを走査する第2面走査部20Fbとを有する。第2面走査部20Fbの構成は、第5実施形態の第2面走査部20Ebの構成とほぼ同じである(図20A図20C)。第1面走査部20Faの構成は、以下に説明する点以外は、第5実施形態の第1面走査部20Eaとほぼ同じである。

0118

第6実施形態の第1面走査部20Faは、印刷ヘッド部13Fに取り付けられており、印刷ヘッド部13Fとともに主走査方向MDに移動する(図20A)。第1面走査部20Faは、印刷ヘッド部13Fが移動している間に、印刷用紙PPの第1面PPfを走査する。そのため、第1面走査部20Faの走査方向SDfは、主走査方向MDに沿った方向である。ただし、走査方向SDfは、主走査方向MDに沿ったいずれの方向でもよい。また、第1面走査部20Faでは、マスク開口44が、その輪郭曲線OCの向きが主走査方向MDに沿った走査方向SDfに対して、第1実施形態で説明したのと同様な向きで設けられている(図20B)。つまり、第6実施形態では、第1面走査部20Faのマスク開口44は、第2面走査部20Fbのマスク開口44(図20C)に対して、走査対象面である印刷用紙PPの表面に平行な面内において90°回転させた角度で配置されている。

0119

印刷装置10Fは、媒体判別処理を、第5実施形態で説明したのと同様なフローで実行する(図19)。ただし、ステップS10の処理内容が、以下のように異なっている。ステップS10では、制御ユニット11は、第1面走査部20Faと第2面走査部20Fbとにそれぞれ別々に印刷用紙PPの走査を実行させる。制御ユニット11は、印刷用紙PPを静止させた状態において、印刷ヘッド部13Fを主走査方向MDのいずれかの方向に移動させて、第1面走査部20Faに、印刷用紙PPの第1面PPfを走査させる。また、制御ユニット11は、印刷用紙PPを、第5実施形態で説明したのと同様に、搬送方向PDに移動させている間に、第2面走査部20Fbによって、印刷用紙PPの第2面PPsを走査させる。この2つの走査処理によって、制御ユニット11は、第1面特徴データCDfと、第2面特徴データCDsとを取得する(ステップS20)。

0120

図21は、第1面走査部20Faによる走査を実行するときの印刷ヘッド部13Fの速度制御の一例を示す説明図である。図21には、第1面走査部20Faの走査方向SDfにおける位置と第1面走査部20Faの速度との関係を示すグラフが図示してある。制御ユニット11は、上述したステップS10の処理において、以下のように印刷ヘッド部13Fを移動させて、第1面走査部20Faに印刷用紙PPの第1面PPfの走査させることが望ましい。

0121

制御ユニット11は、印刷ヘッド部13Fを、停止している状態から、予め決められた速度Vsまで加速させる(位置Pa〜Pb)。そして、予め決められた区間(位置Pb〜Pc)、略一定の速度Vsで印刷ヘッド部13Fを移動させた後、再び、印刷ヘッド部13Fを停止させる(位置Pd)。制御ユニット11は、印刷ヘッド部13が等速で移動している間に、第1面走査部20Faによって印刷用紙PPの第1面PPfを走査させる。これによって、より正確な第1面特徴データCDfを取得することができる。なお、位置Pb〜Pcの間の印刷ヘッド部13Fの移動距離は、例えば、数mm〜数十mmの範囲でよい。

0122

以上のように、第6実施形態の印刷装置10Fにおいて実現されている媒体判別装置においても、第5実施形態で説明したのと同様に第1面特徴データCDfと第2面特徴データCDsとを取得することができ、印刷用紙PPの種類の判別精度を高めることができる。その他に、第6実施形態の印刷装置10Fや、走査部20F(第1面走査部20Fa、第2面走査部20Fb)、搬送装置12、印刷装置10Fにおいて実現されている媒体判別装置によれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。

0123

G.第7実施形態:
図22A図22Dを参照して、本発明の第7実施形態としての印刷装置10Gの概略構成を説明する。図22Aは、第7実施形態の印刷装置10Gにおける印刷ヘッド部13Fおよび走査部20Gを含む一部の領域を抜き出して示す概略斜視図である。図22B図22Dはそれぞれ、走査部20Gが有する2つの走査部20Ga,20Gbのマスク開口44の向きを示す概略図である。第7実施形態の印刷装置10Gは、以下に説明する点以外は、第6実施形態の印刷装置10Fの構成とほぼ同じである。

0124

第7実施形態の走査部20Gは、印刷用紙PPの第1面PPfを走査する第1面走査部20Gaと、第2面PPsを走査する第2面走査部20Gbと、を有する(図22A)。第7実施形態の第2面走査部20Gbの構成は、第6実施形態の第2面走査部20Fbの構成(図20A図20C)とほぼ同じである(図22A図22D)。第7実施形態の第1面走査部20Gaの構成は、以下に説明する点以外は、第6実施形態の第1面走査部20Faの構成とほぼ同じである。

0125

第7実施形態の第1面走査部20Gaは、回転駆動部26を備える。回転駆動部26は、制御ユニット11の制御下において、マスク開口44の向きを、矢印Rで示されているように、走査対象である印刷用紙PPの第1面PPfに平行な面内において回転させる。回転駆動部26は、例えば、ステッピングモーターソレノイドなどによって構成される。第1面走査部20Gaは、マスク開口44の向きを変更して、以下に説明する第1方向SDfaおよび第2方向SDfbの二方向の走査を実行する。

0126

制御ユニット11は、印刷用紙PPを静止させた状態で、印刷ヘッド部13Fを主走査方向MDに移動させている間に、第1面走査部20Gaに第1方向SDfaの走査を実行させる。そのため、第1方向SDfaは、主走査方向MDに沿った方向である。ただし、第1方向SDfaは、主走査方向MDに沿ったいずれの方向でもよい。また、第1面走査部20Gaに第1方向SDfaへの走査を開始させる前に、制御ユニット11は、回転駆動部26によって、マスク開口44の向きを、第1方向SDfaに対する輪郭曲線OCの向きが第1実施形態で説明した向きになるように設定する(図22B)。このときのマスク開口44の向きは、第6実施形態の第1面走査部20Faのマスク開口44と同じ向きである(図20B)。

0127

制御ユニット11は、印刷ヘッド部13Fを予め決められた位置に静止させた状態で、印刷用紙PPを搬送方向PDに搬送している間に、第1面走査部20Gaに第2方向SDfbの走査を実行させる。第2方向SDfbは、副走査方向である搬送方向PDに沿った方向であり、主走査方向MDおよび第1方向SDfaに直交する方向である。制御ユニット11は、第1面走査部20Gaに第2方向SDfbへの走査を開始させる前に、回転駆動部26によって、マスク開口44の向きを、第2方向SDfbに対する輪郭曲線OCの向きが第1実施形態で説明した向きになるように設定する(図22C)。制御ユニット11は、マスク開口44を、上述した第1方向SDfaへの走査のときの状態から、90°回転させる。第2方向SDfbへの走査のときのマスク開口44の向きは、第5実施形態の第1面走査部20Eaのマスク開口44と同じ向きである(図18B)。

0128

印刷装置10Gは、媒体判別処理を、第5実施形態で説明したのと同様なフローで実行する(図19)。ステップS10では、制御ユニット11は、第1面走査部20Gaに、上述した第1方向SDfaへの走査と、第2方向SDfbへの走査と、を実行させる。また、制御ユニット11は、第2面走査部20Gbに、印刷用紙PPの第2面PPsの走査方向SDsへの走査を実行させる。第1面走査部20Gaによる第2方向SDfbへの走査は、第2面走査部20Gbによる走査と並列して実行されると効率的である。

0129

ステップS20では、制御ユニット11は、2種類の第1面特徴データCDfと、1種類の第2面特徴データCDsの計3種類の特徴データを取得する。制御ユニット11は、第1面走査部20Gaから、第1面特徴データCDfとして、第1特徴データと、第2特徴データと、を取得する。第1特徴データは、第1面走査部20Gaが第1方向SDfaに走査することによって得られる周波数信号FSfから得られる特徴データである。第2特徴データは、第1面走査部20Gaが第2方向SDfbに走査することによって得られる特徴データである。そして、制御ユニット11は、第2面走査部20Gbから、第2面特徴データCDsを取得する。

0130

ステップS30では、制御ユニット11は、上述した3種類の特徴データのそれぞれについての照合処理を実行する。ここで、印刷装置10Gのマスターデータ記憶部27には、第1面照合データVDfとして、第1特徴データに対応する第1照合データと、第2特徴データに対応する第2照合データとが格納されている(図示は省略)。ステップS30の第1面照合処理では、制御ユニット11は、第1特徴データと第1照合データとを照合するとともに、第2特徴データと第2照合データとを照合する。ステップS40では、3種類の特徴データのそれぞれに対する照合処理の結果に応じた処理を、第5実施形態で説明したのと同様に実行する。

0131

以上のように、第7実施形態の印刷装置10Gにおいて実現されている媒体判別装置では、走査部20Gによって3種類の特徴データが検出され、それらを用いて印刷用紙PPの種類の判別がおこなわれている。そのため、印刷用紙PPの判別精度が、上記の他の実施形態よりも、さらに高められている。その他に、第7実施形態における印刷装置10Gや、走査部20G(第1面走査部20Ga、第2面走査部20Gb)、搬送装置12、媒体判別装置によれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。

0132

H.第8実施形態:
図23A図23Cを参照して、本発明の第8実施形態としての印刷装置10Hの概略構成を説明する。図23Aは、第8実施形態の印刷装置10Hにおける印刷ヘッド部13Fおよび走査部20Hを含む一部の領域を抜き出して示す概略斜視図である。図23Bおよび図23Cは、走査部20Hが有する2つの走査部20Ha,20Hbのマスク開口44の向きを示す概略図である。第8実施形態の印刷装置10Hは、以下に説明する点以外は、第7実施形態の印刷装置10Gの構成とほぼ同じである。

0133

第8実施形態の走査部20Hは、印刷用紙PPの第1面PPfを走査する第1面走査部20Haと、第2面PPsを走査する第2面走査部20Hbと、を有する。第8実施形態の第1面走査部20Haの構成は、第7実施形態の第1面走査部20Ga(図22A図22B図22C)の構成とほぼ同じである(図23A図23B,23C)。第8実施形態の第2面走査部20Hbの構成は、以下に説明する点以外は、第7実施形態の第2面走査部20Gbの構成とほぼ同じである。

0134

第2面走査部20Hbは、支持基台15内に設けられた溝15g(破線で図示)内において、搬送方向PDに交差する方向に移動する(図23A)。支持基台15の溝15g内には、主走査方向MDに沿って架設されたレール20rが設けられている。第2面走査部20Hbは、レール20rにガイドされて、モーター(図示は省略)の駆動力によって主走査方向MDに沿って移動する。第2面走査部20Hbの移動範囲は、例えば、数mm〜数十mmの範囲内としてもよい。

0135

第2面走査部20Hbは、第1面走査部20Haと同様に、回転駆動部26を備える。回転駆動部26は、制御ユニット11の制御下において、第2面走査部20Hbのマスク開口44の向きを、走査対象である印刷用紙PPの第2面PPsに平行な面内において回転させる。回転駆動部26は、例えば、ステッピングモーターやソレノイドによって構成される。第2面走査部20Hbは、マスク開口44の向きを変更して、以下に説明する第3方向SDsaおよび第4方向SDsbの二方向の走査を実行する。

0136

制御ユニット11は、印刷用紙PPを静止させた状態で、第2面走査部20Hbを主走査方向MDに沿って移動させる。そして、その移動中に、第2面走査部20Hbに第3方向SDsaの走査を実行させる。第3方向SDsaは、主走査方向MDに沿った方向であり、第1面走査部20Haの走査方向のひとつである第1方向SDfaと同じ方向である。または、主走査方向MDに沿った方向であれば、いずれの方向でもよいため、第3方向SDsaの走査は、第1方向SDfaとは異なる方向でもよい。制御ユニット11は、第2面走査部20Hbに第3方向SDsaへの走査を開始させる前に、回転駆動部26によって、マスク開口44の向きを、第3方向SDsaに対する輪郭曲線OCの向きが第1実施形態で説明した向きになるように設定する(図23B)。第3方向SDsaに走査するときの第2面走査部20Hbのマスク開口44の向きは、第1方向SDfaに走査するときの第1面走査部20Haのマスク開口44の向きと同じである。

0137

制御ユニット11は、第2面走査部20Hbを予め決められた位置に静止させた状態で、印刷用紙PPを搬送方向PDに搬送する。そして、印刷用紙PPが搬送されている間に、第2面走査部20Hbに第4方向SDsbの走査を実行させる。第4方向SDsbは、第1面走査部20Haの走査方向のひとつである第2方向SDfbと同じ方向であり、副走査方向である搬送方向PDに沿った方向である。また、主走査方向MDおよび第3方向SDsaに直交する方向でもある。制御ユニット11は、第2面走査部20Hbに第4方向SDsbへの走査を開始させる前に、回転駆動部26によって、マスク開口44の向きを、第4方向SDsbに対する輪郭曲線OCの向きが第1実施形態で説明した向きになるように設定する(図23C)。制御ユニット11は、マスク開口44を、上述した第3方向SDsaへの走査のときの状態から、90°回転させる。第4方向SDsbに走査するときの第2面走査部20Hbのマスク開口44の向きは、第2方向SDfbに走査するときの第1面走査部20Haのマスク開口44の向きと同じである。

0138

印刷装置10Hは、媒体判別処理を、第5実施形態で説明したのと同様なフローで実行する(図19)。ステップS10では、制御ユニット11は、第1面走査部20Haに、第1方向SDfaへの走査と、第2方向SDfbへの走査と、を実行させる。また、制御ユニット11は、第2面走査部20Hbに、上述した第3方向SDsaへの走査と、第4方向SDsbへの走査と、を実行させる。第1面走査部20Haによる第1方向SDfaへの走査と、第2面走査部20Hbによる第3方向SDsaへの走査とは、並列して実行されると効率的である。同様に、第1面走査部20Haによる第2方向SDfbへの走査と、第2面走査部20Hbによる第4方向SDsbへの走査とは、並列して実行されると効率的である。

0139

ステップS20では、制御ユニット11は、2種類の第1面特徴データCDfと、2種類の第2面特徴データCDsの計4種類の特徴データを取得する。制御ユニット11は、第1面走査部20Haから得られる第1特徴データおよび第2特徴データに加えて、第2面走査部20Hbから、第2面特徴データCDsとして、第3特徴データと、第4特徴データと、を取得する。第3特徴データは、第2面走査部20Hbが第3方向SDsaに走査することによって得られる周波数信号FSfから得られる特徴データである。第4特徴データは、第2面走査部20Hbが第4方向SDsbに走査することによって得られる特徴データである。

0140

ステップS30では、制御ユニット11は、上述した4種類の特徴データのそれぞれについての照合処理を実行する。ここで、印刷装置10Hのマスターデータ記憶部27には、第1面照合データVDfである第1照合データおよび第2照合データに加えて、第2面照合データVDsとして、第3特徴データに対応する第3照合データと、第4特徴データに対応する第4照合データと、が格納されている(図示は省略)。ステップS30の第1面照合処理では、制御ユニット11は、第1特徴データと第1照合データとを照合するとともに、第2特徴データと第2照合データとを照合する。また、ステップS30の第2面照合処理では、制御ユニット11は、第3特徴データと第3照合データとを照合するとともに、第4特徴データと第4照合データとを照合する。ステップS40では、4種類の特徴データのそれぞれに対する照合処理の結果に応じた処理を、第5実施形態で説明したのと同様に実行する。

0141

以上のように、第8実施形態の印刷装置10Hにおいて実現されている媒体判別装置では、走査部20Hによって4種類の特徴データが検出され、それらを用いて印刷用紙PPの種類の判別がおこなわれている。そのため、印刷用紙PPの判別精度が、上記の他の実施形態よりも、さらに高められている。その他に、第8実施形態における印刷装置10Hや、走査部20H(第1面走査部20Ha、第2面走査部20Hb)、搬送装置12、媒体判別装置によれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。

0142

I.第9実施形態:
図24A図24Cを参照して、本発明の第9実施形態としての印刷装置10Iの概略構成を説明する。図24Aは、第9実施形態の印刷装置10Iにおける印刷ヘッド部13Fおよび走査部20Iを含む一部の領域を抜き出して示す概略斜視図である。図24Bおよび図24Cは、走査部20Iが有する2つの走査部20Ia,20Ibのマスク開口44の向きを示す概略図である。第9実施形態の印刷装置10Iは、以下に説明する点以外は、第6実施形態の印刷装置10Fの構成とほぼ同じである。

0143

第9実施形態の走査部20Iは、第1方向走査部20Iaと第2方向走査部20Ibと、を有する。印刷装置10Iは、第1方向走査部20Iaおよび第2方向走査部20Ibによって、印刷用紙PPの第1面PPfを、第1走査方向SDaと第2走査方向SDbの二方向に走査する。

0144

第1方向走査部20Iaは、第6実施形態の第1面走査部20Fa(図20A図20B)とほぼ同じ構成を有しており、印刷ヘッド部13Fに取り付けられている(図24A図24B)。第1方向走査部20Iaは、印刷用紙PPが静止しているときに、印刷用紙PPの第1面PPfを、主走査方向MDに沿った第1走査方向SDaに走査する。なお、第1方向走査部SDaは、主走査方向MDに沿ったいずれの方向でもよい。

0145

第2方向走査部20Ibは、支持基台15の内部ではなく、印刷用紙PPの搬送路の上方に設置されている点以外は、第6実施形態の第2面走査部20Fb(図20A図20C)とほぼ同じ構成を有している(図24A図24B)。第2方向走査部20Ibは、印刷用紙PPが搬送方向PDに搬送されているときに、印刷用紙PPの第1面PPfを、副走査方向である搬送方向PDに沿った第2走査方向SDbに走査する。

0146

印刷装置10Iは、媒体判別処理を、第5実施形態で説明したのと同様なフローで実行する(図19)。ステップS10では、制御ユニット11は、第1方向走査部20Iaに、上述した第1走査方向SDaへの走査を実行させる。また、制御ユニット11は、第2方向走査部20Ibに、上述した第2走査方向SDbへの走査を実行させる。

0147

ステップS20では、制御ユニット11は、第1方向走査部20Iaが、予め決められた周期で出力する周波数信号のグループを、第1方向特徴データとして取得する。同様に、制御ユニット11は、第2方向走査部20Ibが、予め決められた周期で出力する周波数信号のグループを、第2方向特徴データとして取得する。

0148

ステップS30では、制御ユニット11は、第1方向特徴データと第2方向特徴データのそれぞれについての照合処理を実行する。印刷装置10Iのマスターデータ記憶部27には、照合用のマスターデータとして、第1方向特徴データに対応する第1方向照合データと、第2方向特徴データに対応する第2方向照合データとが格納されている(図示は省略)。ステップS30では、制御ユニット11は、第1方向特徴データと第1方向照合データとを照合するとともに、第2方向特徴データと第2方向照合データとを照合する。ステップS40では、第1方向特徴データおよび第2方向特徴データのそれぞれに対する照合処理の結果に応じた処理を、第5実施形態で説明したのと同様に実行する。

0149

第9実施形態の第1方向走査部20Iaおよび第2方向走査部20Ibが出力する周波数信号はそれぞれ、第1実施形態において説明したのと同様に、マスク開口44の形状によって、ノッチの発生が抑制されている。従って、それらから得られる第1方向特徴データおよび第2方向特徴データは、ノッチの発生による情報の欠落や不足が抑制されている。これによって、印刷装置10Iでは、印刷用紙PPの種類の判別精度が高められている。また、印刷装置10Iでは、印刷用紙PPの第1面PPfについての二方向の走査によって検出される特徴に基づいて、印刷用紙PPを判別することができるため、より高い判別精度を得ることができる。この構成によれば、印刷用紙PPとして、印刷面側から検出される情報に特徴がある媒体が用いられる場合に特に高い効果が発揮される。その他に、第9実施形態の印刷装置10Iや、走査部20I(第1方向走査部20Ia、第2方向走査部20Ib)、搬送装置12、印刷装置10Iにおいて実現されている媒体判別装置によれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。

0150

J.第10実施形態:
図25A図25Cを参照して、本発明の第10実施形態としての印刷装置10Jの概略構成を説明する。図25Aは、第10実施形態の印刷装置10Jにおける印刷ヘッド部13Fおよび走査部20Jを含む一部の領域を抜き出して示す概略斜視図である。図25Bおよび図25Cはそれぞれ、走査部20Jが有する第1方向走査部20Jaおよび第2方向走査部20Jbのマスク開口44の向きを示す概略図である。第10実施形態の印刷装置10Jは、以下に説明する点以外は、第9実施形態の印刷装置10Iの構成とほぼ同じである。なお、印刷装置10Jは、印刷ヘッド部13Fの代わりに、第5実施形態で説明した印刷ヘッド部13E(図18A)を備えるラインプリンターとして構成されてもよい。

0151

第10実施形態の走査部20Jは、第1方向走査部20Jaと、第2方向走査部20Jbと、を有する(図25A)。第1方向走査部20Jaおよび第2方向走査部20Jbはそれぞれ、印刷用紙PPの第2面PPsを、第1走査方向SDaと第2走査方向SDbの二方向に走査する。

0152

第1方向走査部20Jaは、第8実施形態の第2面走査部20Hbの移動機構図23A)とほぼ同じ構成の移動機構によって、主走査方向MDに沿って移動する。第1方向走査部20Jaは、印刷用紙PPが静止しているときに、印刷用紙PPの第2面PPsを主走査方向MDに沿った第1走査方向SDaに走査する(図25A)。ただし、第1走査方向SDaは、主走査方向MDに沿ったいずれの方向でもよい。第1方向走査部20Jaのマスク開口44は、第1走査方向SDaに対する輪郭曲線OCの向きが、第1実施形態で説明したのと同じ向きになるように設けられている(図25B)。

0153

第2方向走査部20Jbの構成は、第5実施形態の第2面走査部20Eb(図18A図18B)の構成とほぼ同じである(図25A図25C)。第2方向走査部20Jbは、印刷用紙PPが搬送方向PDに搬送されているときに、印刷用紙PPの第2面PPsを搬送方向PDに沿った第2走査方向SDbに走査する。

0154

印刷装置10Jの制御ユニット11は、第1方向走査部20Jaおよび第2方向走査部20Jbから出力される周波数信号から、印刷用紙PPの第2面PPs側から検出される特徴を表す第1方向特徴データと第2方向特徴データとを取得する。そして、それら2つの特徴データを用いて、印刷用紙PPの種類を判別する。

0155

第10実施形態の印刷装置10Jによれば、第9実施形態の印刷装置10Iと同様に、媒体である印刷用紙PPの種類の判別精度が高められている。その他に、第10実施形態の印刷装置10Jや、走査部20J(第1方向走査部20Ja、第2方向走査部20Jb)、搬送装置12、印刷装置10Jにおいて実現されている媒体判別装置によれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。

0156

K.第11実施形態:
図26は、本発明の第11形態としての仕分け装置100の構成を示す概略図である。仕分け装置100は、媒体MMの種類を判別し、その種類ごとに、媒体MMを仕分けて格納する。仕分け装置100は、収納部105と、格納部110と、搬送部120と、媒体判別装置130と、搬送制御部140と、を備える。

0157

収納部105は、仕分けられる前の複数の種類の媒体MMを収納する。媒体MMは、上記の各実施形態で説明した印刷用紙PPがカットされた単票であるとしてもよいし、その他の紙葉類や、シート状部材カード、板状部材等であってもよい。媒体MMは、媒体判別装置130における光走査によって種類ごとの特徴データを検出可能なものであればよい。収納部105は、媒体MMを1枚ずつ搬送部120の搬送路121に繰り出す繰り出しローラー106を備える。

0158

格納部110は、複数の格納庫111を備える。格納庫111は、少なくとも、処理対象である媒体MMの種類の数に対応する個数が準備されている。格納庫111のそれぞれには、搬送部120によって搬送されている媒体MMが種類ごとに格納される。

0159

搬送部120は、収納部105と格納部110とを接続する搬送路121を備える。搬送路121は、媒体MMを搬送する複数の搬送ローラー122によって構成される。図26では、搬送路121は、一点鎖線によって図示されている。

0160

搬送路121には、切替部123が設けられている。搬送路121は、切替部123において複数に分岐して、格納部110の各格納庫111に接続されている。切替部123は、搬送路121の搬送先を切り替えるためのローラーレバーを有する。切替部123は、搬送制御部140の制御下においてそれらを駆動し、搬送制御部140の指令に応じて、媒体MMの搬送先を、複数の格納庫111のうちのいずれかに切り替える。

0161

搬送路121の切替部123より上流には、媒体判別装置130が設けられている。媒体判別装置130は、上記の第4実施形態から第10実施形態の印刷装置10D〜10Jにおいて構成されていた媒体判別装置のいずれかと同じ構成を有する。媒体判別装置130は、搬送路121において搬送されていく媒体MMの表面に向かって光を照射し、マスク開口44(図3)を介して受光したその反射光に基づいて、媒体MMの表面側から検出される特徴を表す特徴データを取得し、媒体MMの種類を判別する。

0162

搬送制御部140は、CPUと、RAMと、を備えるマイクロコンピューターによって構成され、CPUがRAMに種々の命令やプログラムを読み込んで実行することによって種々の機能を発揮する。搬送制御部140は、搬送ローラー122の駆動を制御して、仕分け装置100における媒体MMの搬送を制御する。搬送制御部140は、媒体判別装置130内における媒体MMの搬送を、媒体判別装置130における媒体MMの走査に同期するように制御する。

0163

搬送制御部140は、媒体判別装置130における判別結果を受信する。搬送制御部140は、その判別結果に応じて、切替部123を制御して、媒体MMの搬送先を判別された種類に対応する格納庫111に切り替える。

0164

搬送路121における媒体判別装置130の下流側には、媒体MMの向きを変更する配置変換部125が設けられていることが望ましい。配置変換部125は、媒体MMの向きを水平方向に回転させるためのターンテーブルや曲折した搬送路を備えていてもよいし、媒体MMの上面と下面とを入れ替えるように媒体MMを折り返して搬送する搬送路を備えていてもよい。

0165

媒体判別装置130が、媒体MMを複数の方向に走査して特徴データを検出する構成を有している場合には、各走査方向の特徴データに基づいて媒体MMが搬送されている向きを特定することができる。また、媒体判別装置130が、媒体MMの第1面PPfおよび第2面PPsを走査して特徴データを検出する構成を有している場合には、各面側から検出される特徴データに基づいて、媒体MMがどの面を上または下にして搬送されているかを特定することができる。搬送制御部140は、そうした検出結果を媒体判別装置130から受信して、その検出結果に基づいて、配置変換部125において、媒体MMの向きを、格納部110に収納されるべき予め決められた向きに変更する。これによって、格納部110における媒体MMの収納状態を整えることができる。

0166

第11実施形態の仕分け装置100によれば、上記の各実施形態において説明したように、媒体判別装置130における媒体MMの種類の判別精度が高められているため、媒体MMを種類ごとに仕分ける仕分けの精度が高められている。その他に、第11実施形態の仕分け装置100や、媒体判別装置130によれば、上記の各実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。

0167

L.変形例:
L1.変形例1:
光走査装置において反射光が通過する開口部の開口形状は、上記実施形態で説明したマスク開口44,44B,44Dのような形状に限定されることはない。光走査装置において反射光が通過する通過領域の形状は、輪郭曲線OCが接する領域が、第1実施形態で説明したような互いに異なる幅L1〜Lnを有する微小領域SQ1〜SQnに分割できるような形状であればよい。フォトセンサー47へと導かれる反射光が通過する通過領域は、走査方向SDにおいて複数に分離していない単一な領域であることが望ましい。走査方向SDにおいて二以上の通過領域があると、二以上の異なる領域で反射された反射光を一度に受光していることになりかねず、得られる周波数信号の正確性が低下してしまう可能性があるためである。

0168

L2.変形例2:
上記各実施形態の光走査装置20,20Dは、搬送路上に位置が固定されている検出点DPa,DPb,DPにおいて、搬送中の印刷用紙PPを走査対象として走査している。これに対して、光走査装置20,20Dは、走査光の光源の位置や走査光の射出角度を移動させることによって、静止している印刷用紙PPを走査するように構成されてもよい。上記各実施形態の光走査装置20,20Dは、マスク開口44,44B,44Cの開口形状に応じた特定の走査方向SDに相対的に移動する媒体の走査に対して、高い効果を奏することができる。

0169

L3.変形例3:
上記各実施形態では、マスク部材34,34a〜34dを用いて、反射部33における開口部43,43B,43Cの開口形状を規定しているが、マスク部材34,34a〜34dは省略されてもよい。開口部43,43B,43Cにマスク部材34,34a〜34dを取り付ける代わりに、開口部43,43B,43Cの開口断面の形状を、マスク開口44,44B,44Cの開口形状のように構成してもよい。この場合には、反射光通過部の全体が通過領域を構成していると解釈できる。

0170

L4.変形例4:
上記各実施形態のフォトセンサー47は、フォトダイオードに限定されることはなく、他の受光素子によって構成されてもよい。フォトセンサー47は、例えば、フォトトランジスターによって構成されてもよい。

0171

L5.変形例5:
上記各実施形態では、フォトセンサー47へと導かれる反射光が通過する通過領域が、反射部33の底壁面42に形成された開口部43,43B,43Cの開口領域によって構成されている。これに対して、反射光が通過する通過領域は、開口部43の開口領域によって構成されていなくてもよい。例えば、媒体に反射された反射光を、さらに反射によってフォトセンサー47へと導くミラーデバイスにおける光の反射が可能な領域によって構成されていてもよい。

0172

L6.変形例6:
上記の第1実施形態の搬送装置12や、第2実施形態および第3実施形態で説明したマスク開口44B,44Cを有する光走査装置が組み込まれた搬送装置には、搬送媒体である印刷用紙PPの搬送状態に関するパラメータを取得するための構成に加えて、第4実施形態から第10実施形態の印刷装置で説明した搬送媒体である印刷用紙PPの種類を判別するための構成が追加されてもよい。また、第4実施形態から第10実施形態の印刷装置10D〜10Jにおいて、光走査装置や走査部のマスク開口に、第2実施形態のマスク開口44Bや第3実施形態のマスク開口44Cが適用されてもよい。

0173

L7.変形例7:
上記各実施形態では、光走査装置20,20Dは、印刷装置10,10Dに組み込まれて、印刷用紙PPを走査対象の媒体として走査している。これに対して、光走査装置20,20Dは、印刷装置10,10D以外の装置に組み込まれて、印刷用紙PP以外の媒体を走査対象として走査してもよい。光走査装置20,20Dは、例えば、紙幣の搬送路に組み込まれて、紙幣を走査対象の媒体として走査してもよい。この場合には、光走査装置20,20Dが出力する周波数信号FSに基づいて、紙幣の搬送量や搬送速度の計測、紙幣の種類、紙幣の真贋の判別などがおこなわれてもよい。

0174

L8.変形例8:
上記第11実施形態以外の各実施形態では、走査対象の媒体として、帯状の印刷用紙PPを走査している。これに対して、走査対象の媒体は、帯状の印刷用紙PPに限定されない。媒体は、印刷用紙PPがカットされた単票であるとしてもよいし、その他の紙葉類や、シート状部材、カード、板状部材等であってもよい。媒体は、光の照射による走査によって特徴データを検出可能なものであればよい。また、上記の第1実施形態から第4実施形態において、印刷ヘッド部13は、第5実施形態で説明したのと同様なラインプリンター用の構成を有していてもよいし、第6実施形態で説明したのと同様なシリアルプリンター用の構成を有していてもよい。
また、印刷用紙PPの表面に平行な2方向に対して印刷ヘッド部を移動可能な構成としてもよい。印刷ヘッド部が、2方向に移動可能な場合、上記の第7実施形態または第8実施形態のように、回転駆動部を備えた1つの走査部を印刷ヘッド部に取り付けた構成とするか、印刷ヘッド部が移動可能な2方向のそれぞれに向きを合わせた2つの走査部を印刷ヘッド部に取り付けた構成とすることができる。
なお、走査部と印刷用紙PPが相対的に移動可能であり、相対的な移動方向と走査部の向きとを一致させることができる構成であれば、本明細書中に記載した構成には限定されない。

0175

L9.変形例9:
上記の第5実施形態から第10実施形態の印刷装置10E〜10Jの走査部20E〜20Jが有する各走査部は、第1実施形態で説明したマスク開口44を備えている。これに対して、走査部20E〜20Jの各走査部は、第2実施形態や第3実施形態で説明したマスク開口44B,44C(図12図13)や、変形例1で説明しているようなマスク開口を有していてもよい。また、各実施形態の走査部20E〜20Jが有する各走査部は、同じ種類のマスク開口を共通して有していなくてもよく、互いに異なる種類のマスク開口を有しているものとしてもよい。

0176

L10.変形例10:
上記の第5実施形態から第9実施形態において、印刷ヘッド部13E,13Fに取り付けられていた各走査部は、印刷ヘッド部13E,13Fとは別個の位置に設けられていてもよい。この場合に、印刷ヘッド部13Fとともに移動すると説明した走査部については、第8実施形態や第10実施形態で説明したような走査部の移動機構によって移動するものとしてもよい。

0177

L11.変形例11:
上記の第4実施形態から第10実施形態において、走査部20E〜20Jの走査方向は、主走査方向MDや副走査方向PDに沿った方向である。これに対して、各走査部20E〜20Jの走査方向は、主走査方向MDや副走査方向PDとは異なる方向であってもよい。例えば、第8実施形態の印刷装置10Hにおいて、第2面走査部20Hbは、搬送方向PDに斜めに交差する方向に移動してもよい。第10実施形態の印刷装置10Jにおいても、同様に、第1方向走査部20Jaは搬送方向PDに対して斜めに交差する方向に移動してもよい。

0178

L12.変形例12:
上記第9実施形態または第10実施形態の構成において、カットして単票にされた印刷用紙PP等を搬送する構成とし、印刷用紙PPの裏表を反転させた搬送を繰り返し、走査部20I,20Jに、印刷用紙PPの両面を走査させるものとしてもよい。つまり、走査部20I,20Jに、印刷用紙PPの第1の面側を走査させた後に、印刷用紙PPの裏表を反転させて、走査部20I,20Jにその反対側の第2の面側を走査させてもよい。この場合には、搬送装置12の搬送路に、印刷用紙PPの裏表を自動で反転させる構成を追加してもよいし、ユーザーが印刷用紙PPを反転させるものとしてもよい。この構成によれば、印刷用紙PPの両面について、それぞれ二方向の走査がおこなわれ、4つの特徴データが検出される。よって、印刷用紙PPの種類の判別精度が高められる。また、上記第7実施形態または第8実施形態と比較して、複雑な走査部の構成を必要としない。

0179

本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

0180

10,10D,10E,10F,10G,10H,10I…印刷装置、11…制御ユニット、12…搬送装置、13,13E,13F…印刷ヘッド部、13n…ノズル、13r…レール、14…繰出部、15…支持基台、15s…基台面、15g…溝、16…巻取部、17…搬送ローラー、18…搬送制御部、20,20D…光走査装置、20E,20F,20G,20H,20I…走査部、20Ea,20Fa,20Ga,20Ha…第1面走査部、20Eb,20Fb,20Gb,20Hb…第2面走査部、20Ia,20Ja…第1方向走査部、20Ib,20Jb…第2方向走査部、21…第1検出部、22…第2検出部、23…検出部、25…信号生成部、26…回転駆動部、27…マスターデータ記憶部、31…発光素子、32…導光部、33…反射部、34,34a〜34d,34x…マスク部材、35…光ファイバー、36…受光センサー部、37…受光回路、41…開口、42…底壁面、43,43B,43C…開口部、44,44B,44C,44x…マスク開口、45…コネクター部、46…レンズ、47…フォトセンサー、48…アンプ、49…ADコンバーター、51〜54…辺部、61〜63…端部、100…仕分け装置、105…収納部、106…繰り出しローラー、110…格納部、111…格納庫、120…搬送部、121…搬送路、123…切替部、125…配置変換部、130…媒体判別装置、140…搬送制御部、CD…特徴データ、CDf…第1面特徴データ、CDs…第2面特徴データ、DD…離間距離、DP,DPa,DPb…検出点、FS,FS1,FS2,FSa,FSb…周波数信号、L1〜Ln…開口幅、MD…主走査方向、MM…媒体、OC…輪郭曲線、PD…搬送方向/副走査方向、PP…印刷用紙/媒体、PPf…第1面、PPs…第2面、SD,SDf,SDs…走査方向、SDa…第1走査方向、SDb…第2走査方向、SDfa…第1方向、SDfb…第2方向、SDsa…第3方向、SDsb…第4方向、SG1,SG2…信号群、SQ1〜SQn…微小領域、Sa,Sa1,Sa2,Sc,Sd,Sd1,Sd2…受光信号、VDf…第1面照合データ、VDs…第2面照合データ、xv…開口幅

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