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技術 流量計測装置

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 塩田和希安田憲司岩本龍志藤井裕史木場康雄
出願日 2016年3月29日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2016-065338
公開日 2017年10月5日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 2017-181154
状態 特許登録済
技術分野 体積流量の測定(II);質量流量の測定
主要キーワード センサ角度 基準比 到達時期 波ピーク 基準電圧設定 有効距離 流路内壁 平均流量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

水滴の付着が反射面に付着しても、計測精度の低下をきたすことのない流量計測装置を提供する。

解決手段

被測定流体が流れる流路1に設けられ流路1内壁に少なくとも1回反射させて超音波信号送受信するように配置された一対の超音波振動子2,3を用いて伝播時間で流量計測を行う流量計測装置において、増幅手段7により定期的に増幅率の調整を行い、前回と今回の増幅率が所定値以上変化し、且つ、流量演算手段12で演算された瞬時流量所定流量以下の場合、基準電圧設定手段9で基準電圧を調整することで安定して伝播時間を計測でき、計測精度の悪化を防ぐことができる。

概要

背景

従来のこの種の流体流量計測装置は、図5に示すようなものが一般的であった(例えば、特許文献1参照)。

この流量計測装置は、流体の流れる流路121に設置した第1超音波振動子122および第2超音波振動子123と、第1超音波振動子122、第2超音波振動子123の送受信切り換え切換手段124と、第1超音波振動子122及び第2超音波振動子123を駆動する送信手段125と、受信側の超音波振動子で受信し切換手段124を通過した受信信号を所定の振幅まで増幅する増幅手段126と、増幅手段126で増幅された受信信号の電圧基準電圧とを比較する基準比較手段127とを備えている。

そして、図6に示すように基準比較手段127で増幅後の受信信号Aと基準電圧Vrを比較し基準電圧Vrより受信信号が大きくなった後の受信信号のゼロクロス点aを検知する判定手段128と、この判定手段128で検知したタイミングから超音波の送受信の伝播時間を計時する計時手段129と、送信手段125や増幅手段126の制御を行い、計時手段129の計時した時間に基づいて流速及びまたは流量を算出する制御手段130、から構成されている。

そして、制御手段130により送信手段125を動作させ第1超音波振動子122で発信された超音波信号が、流れの中を伝播し第2超音波振動子123で受信され、増幅手段126で増幅後、基準比較手段127と判定手段128で信号処理され、計時手段129に入力される。

次に、第1超音波振動子122と第2超音波振動子123とを切換手段124により切り替えて、同様な動作を行うことで、被測定流体上流から下流(この方向を正流とする)と下流から上流(この方向を逆流とする)のそれぞれの伝播時間を計時手段129により測定する。

ここで、超音波振動子間の流れ方向の有効距離をL、上流から下流への伝播時間をt1、下流から上流への伝播時間をt2、被測定流体の流速をv、流路の断面積をS、センサ角度をφとすると、流量Qは次式で求めることが出来る。

Q=S・v=S・L/2・cosφ(n/t1−n/t2) ・・・(式1)
実際には、(式1)に流量に応じた係数をさらに乗じて流量を算出する。

また、増幅手段126の増幅率は、受信側の超音波振動子で受信した信号が一定の振幅となるよう制御手段130が増幅度を調整しており、受信信号の最大電圧値が所定の電圧範囲に入るように調整される。

計測中に、図7の点線で示す受信信号bに示すように受信信号の最大電圧値が所定の電圧範囲の下限より下回ったり、同じく図7の点線で示す受信信号cに示すように所定の電圧範囲の上限より上回った場合、次回の流量計測時の増幅率を調整する。例えば、下限より下回った場合は増幅度をアップして、図7の実線で示す受信信号aのように電圧範囲の
上限、下限の内に入るようにする。

また、増幅手段126により増幅された受信信号と比較する基準比較手段127の基準電圧は判定手段128により検知するゼロクロス点の位置を決めるもので図6を例にすると受信信号の4波目のゼロクロス点aを判定手段128により検知するよう、空気中を伝播するときの受信信号の3波と4波のピーク電圧中点の電圧に設定される。

そうすることにより何らかの原因で受信信号の3波のピーク電圧が上昇、または4波のピーク電圧が減少しても双方に対してマージンをとれ、安定して判定手段10により4波目のゼロクロス点aが検知できるものである。

なお、上記の特許文献1の記載のものでは、基準電圧が常時固定値であった為、例えば、安定してゼロクロス点を検知するために図6に示すように、空気中を伝播するときの受信波のピーク電圧の間隔が一番広い3波ピークと4波ピークの中点に基準電圧を設定しているが、計測対象が空気から空気以外のガスに変わった場合、ガスによっては受信波形が空気の場合から大きく変化する場合があり、その結果、受信信号の3波のピークが大きく上昇した場合は3波目のゼロクロス点を誤検知してしまう、或いは、受信信号の4波のピークが大きく減少した場合は5波目のゼロクロス点を誤検知してしまうといった課題を有していた。

この対策として、増幅手段126での増幅度に応じて基準電圧を変化させることで、様々なガスに対し安定して4波のゼロクロス点を測定できるようにする方法もあった(例えば、特許文献2参照)。

概要

水滴の付着が反射面に付着しても、計測精度の低下をきたすことのない流量計測装置を提供する。被測定流体が流れる流路1に設けられ流路1内壁に少なくとも1回反射させて超音波信号を送受信するように配置された一対の超音波振動子2,3を用いて伝播時間で流量計測を行う流量計測装置において、増幅手段7により定期的に増幅率の調整を行い、前回と今回の増幅率が所定値以上変化し、且つ、流量演算手段12で演算された瞬時流量所定流量以下の場合、基準電圧設定手段9で基準電圧を調整することで安定して伝播時間を計測でき、計測精度の悪化を防ぐことができる。

目的

本発明は、前記従来の課題を解決するもので、超音波の反射面に水滴の付着を推定できる現象が発生した場合に基準電圧の調整を行うことで安定して検知対象の波のゼロクロス点を測定できるようにして、計測精度の低下をきたすことのない流量計測装置の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

被測定流体が流れる流路に設けられ前記流路内壁に少なくとも1回反射させて超音波信号送受信するように配置された一対の超音波振動子と、前記超音波振動子を駆動する送信手段と、前記超音波振動子の送受信を切り換え切換手段と、前記超音波振動子の受信信号振幅まで増幅する増幅手段と、前記増幅手段の出力と基準電圧とを比較する基準比較手段と、前記基準電圧を調整して設定する基準電圧設定手段と、前記基準比較手段と前記増幅手段の出力とから超音波信号の到達時期を判定する判定手段と、前記判定手段で判定した超音波信号の到達時期から前記超音波信号の送受信の伝播時間を計時する計時手段と、前記計時手段で計時した伝播時間に基づいて前記被測定流体の瞬時流量演算する流量演算手段と、を備え、前記増幅手段により定期的に増幅率の調整を行い、前回と今回の増幅率が所定値以上変化し、且つ、前記流量演算手段で演算された瞬時流量が所定流量以下の場合、前記基準電圧設定手段で前記基準電圧を調整する流量計測装置

請求項2

前記基準電圧設定手段による前記基準電圧の調整後、前記流量演算手段で演算された瞬時流量が前記所定流量を超えた場合、前記基準電圧を調整前の基準電圧に再設定することを特徴とする請求項1記載の流量計測装置。

技術分野

0001

本発明は超音波を利用してガスなどの流体の流れを計測する流量計測装置に関するものである。

背景技術

0002

従来のこの種の流体の流量計測装置は、図5に示すようなものが一般的であった(例えば、特許文献1参照)。

0003

この流量計測装置は、流体の流れる流路121に設置した第1超音波振動子122および第2超音波振動子123と、第1超音波振動子122、第2超音波振動子123の送受信切り換え切換手段124と、第1超音波振動子122及び第2超音波振動子123を駆動する送信手段125と、受信側の超音波振動子で受信し切換手段124を通過した受信信号を所定の振幅まで増幅する増幅手段126と、増幅手段126で増幅された受信信号の電圧基準電圧とを比較する基準比較手段127とを備えている。

0004

そして、図6に示すように基準比較手段127で増幅後の受信信号Aと基準電圧Vrを比較し基準電圧Vrより受信信号が大きくなった後の受信信号のゼロクロス点aを検知する判定手段128と、この判定手段128で検知したタイミングから超音波の送受信の伝播時間を計時する計時手段129と、送信手段125や増幅手段126の制御を行い、計時手段129の計時した時間に基づいて流速及びまたは流量を算出する制御手段130、から構成されている。

0005

そして、制御手段130により送信手段125を動作させ第1超音波振動子122で発信された超音波信号が、流れの中を伝播し第2超音波振動子123で受信され、増幅手段126で増幅後、基準比較手段127と判定手段128で信号処理され、計時手段129に入力される。

0006

次に、第1超音波振動子122と第2超音波振動子123とを切換手段124により切り替えて、同様な動作を行うことで、被測定流体上流から下流(この方向を正流とする)と下流から上流(この方向を逆流とする)のそれぞれの伝播時間を計時手段129により測定する。

0007

ここで、超音波振動子間の流れ方向の有効距離をL、上流から下流への伝播時間をt1、下流から上流への伝播時間をt2、被測定流体の流速をv、流路の断面積をS、センサ角度をφとすると、流量Qは次式で求めることが出来る。

0008

Q=S・v=S・L/2・cosφ(n/t1−n/t2) ・・・(式1)
実際には、(式1)に流量に応じた係数をさらに乗じて流量を算出する。

0009

また、増幅手段126の増幅率は、受信側の超音波振動子で受信した信号が一定の振幅となるよう制御手段130が増幅度を調整しており、受信信号の最大電圧値が所定の電圧範囲に入るように調整される。

0010

計測中に、図7点線で示す受信信号bに示すように受信信号の最大電圧値が所定の電圧範囲の下限より下回ったり、同じく図7の点線で示す受信信号cに示すように所定の電圧範囲の上限より上回った場合、次回の流量計測時の増幅率を調整する。例えば、下限より下回った場合は増幅度をアップして、図7実線で示す受信信号aのように電圧範囲の
上限、下限の内に入るようにする。

0011

また、増幅手段126により増幅された受信信号と比較する基準比較手段127の基準電圧は判定手段128により検知するゼロクロス点の位置を決めるもので図6を例にすると受信信号の4波目のゼロクロス点aを判定手段128により検知するよう、空気中を伝播するときの受信信号の3波と4波のピーク電圧中点の電圧に設定される。

0012

そうすることにより何らかの原因で受信信号の3波のピーク電圧が上昇、または4波のピーク電圧が減少しても双方に対してマージンをとれ、安定して判定手段10により4波目のゼロクロス点aが検知できるものである。

0013

なお、上記の特許文献1の記載のものでは、基準電圧が常時固定値であった為、例えば、安定してゼロクロス点を検知するために図6に示すように、空気中を伝播するときの受信波のピーク電圧の間隔が一番広い3波ピークと4波ピークの中点に基準電圧を設定しているが、計測対象が空気から空気以外のガスに変わった場合、ガスによっては受信波形が空気の場合から大きく変化する場合があり、その結果、受信信号の3波のピークが大きく上昇した場合は3波目のゼロクロス点を誤検知してしまう、或いは、受信信号の4波のピークが大きく減少した場合は5波目のゼロクロス点を誤検知してしまうといった課題を有していた。

0014

この対策として、増幅手段126での増幅度に応じて基準電圧を変化させることで、様々なガスに対し安定して4波のゼロクロス点を測定できるようにする方法もあった(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0015

特開2003−106882号公報
特開2014−16192号公報

発明が解決しようとする課題

0016

上記のような超音波の伝播時間を利用して流量を計測する方式として、流路の同一面に一対の超音波振動子を設け、一方の超音波振動子から送信した超音波信号を流路の内面反射させて他方の超音波振動子で受信することで伝播距離を長くして計測精度を向上する伝播方式(Vパス或いはWパス等と称される)がある。

0017

しかしながら、この様なVパス或いはWパス方式に上記従来の流量計測装置の計測方法を用いた場合、計測対象が空気から空気以外のガスに変わった場合などでは問題なく計測できるものの、流路内に結露が発生し、この結露が超音波の反射面に付着した場合には、反射波波形が大きく変化し検知対象の波(特許文献1,2における4波)のゼロクロスを検出できなくなるという課題が有った。

0018

本発明は、前記従来の課題を解決するもので、超音波の反射面に水滴の付着を推定できる現象が発生した場合に基準電圧の調整を行うことで安定して検知対象の波のゼロクロス点を測定できるようにして、計測精度の低下をきたすことのない流量計測装置の提供を目的とするものである。

課題を解決するための手段

0019

前記従来の課題を解決するために、本発明の流量計測装置は、被測定流体が流れる流路に設けられ前記流路内壁に少なくとも1回反射させて超音波信号を送受信するように配置
された一対の超音波振動子と、前記超音波振動子を駆動する送信手段と、前記超音波振動子の送受信を切り換える切換手段と、前記超音波振動子の受信信号を振幅まで増幅する増幅手段と、前記増幅手段の出力と基準電圧とを比較する基準比較手段と、前記基準電圧を調整して設定する基準電圧設定手段と、前記基準比較手段と前記増幅手段の出力とから超音波信号の到達時期を判定する判定手段と、前記判定手段で判定した超音波信号の到達時期から前記超音波信号の送受信の伝播時間を計時する計時手段と、前記計時手段で計時した伝播時間に基づいて前記被測定流体の瞬時流量演算する流量演算手段と、を備え、前記増幅手段により定期的に増幅率の調整を行い、前回と今回の増幅率が所定値以上変化し、且つ、前記流量演算手段で演算された瞬時流量が所定流量以下の場合、前記基準電圧設定手段で前記基準電圧を調整するものである。

0020

これによって、水滴の付着を推定できる現象が発生した場合に基準電圧の調整を行うことで安定して検知対象の波のゼロクロス点を測定できるようにして、計測精度の低下をきたすことがない。

発明の効果

0021

本発明の流量計測装置は、水滴の付着を推定できる現象が発生した場合に基準電圧の調整を行うことで安定して検知対象の波のゼロクロス点を測定できるようにして、計測精度の低下をきたすことがない。

図面の簡単な説明

0022

本発明の実施の形態1における流量計測装置の構成図
基準電圧の設定方法を説明するための説明図
基準電圧設定手段における仮の基準電圧の設定方法を説明するフローチャート
仮の基準電圧を正式の基準電圧とする判定方法を説明するフローチャート
従来の流量計測装置の構成図
従来の受信信号からゼロクロス点aの判定の動作説明図
増幅度調整の動作説明図

実施例

0023

第1の発明は、被測定流体が流れる流路に設けられ前記流路内壁に少なくとも1回反射させて超音波信号を送受信するように配置された一対の超音波振動子と、前記超音波振動子を駆動する送信手段と、前記超音波振動子の送受信を切り換える切換手段と、前記超音波振動子の受信信号を振幅まで増幅する増幅手段と、前記増幅手段の出力と基準電圧とを比較する基準比較手段と、前記基準電圧を調整して設定する基準電圧設定手段と、前記基準比較手段と前記増幅手段の出力とから超音波信号の到達時期を判定する判定手段と、前記判定手段で判定した超音波信号の到達時期から前記超音波信号の送受信の伝播時間を計時する計時手段と、前記計時手段で計時した伝播時間に基づいて前記被測定流体の瞬時流量を演算する流量演算手段と、を備え、前記増幅手段により定期的に増幅率の調整を行い、前回と今回の増幅率が所定値以上変化し、且つ、前記流量演算手段で演算された瞬時流量が所定流量以下の場合、前記基準電圧設定手段で前記基準電圧を調整するものである。

0024

これによって、水滴の付着を推定できる現象が発生した場合に基準電圧の調整を行うことで安定して4波のゼロクロス点を測定できるようにして、計測精度の低下をきたすことがない。

0025

第2の発明は、特に、第1の発明の流量計測装置において、前記基準電圧設定手段による前記基準電圧の調整後、前記流量演算手段で演算された瞬時流量が前記所定流量を超えた場合、前記基準電圧を調整前の基準電圧に再設定することを特徴とするものである。

0026

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

0027

(実施の形態1)
実施の形態1について、図1〜4を用いて説明する。

0028

図1は、本発明の実施の形態1における流量計測装置の構成図を示すものである。図2は、水滴の有無による受信信号の増幅後の波形と受信信号からゼロクロス点の判定の動作説明図であり、図において、実線が水滴無し、点線が水滴有りの場合の受信波形を示している。図3図4は、基準電圧設定手段における基準電圧の設定を説明するフローチャートである。

0029

図1において、本発明の流量計測装置14は、被測定流体が流れる流路1の途中に超音波を送受信する第1超音波振動子2と第2超音波振動子3が距離を置いて流路1の同じ面1b(図では上面)に配置されている。

0030

第1超音波振動子2と第2超音波振動子3は共に超音波の送信と受信の機能を備えており、切換手段4によりその機能が選択され、送信側に選択された超音波振動子(第1超音波振動子2又は第2超音波振動子3)には、送信手段5の出力信号が供給され、受信側に選択された超音波振動子(第1超音波振動子2又は第2超音波振動子3)で受信された超音波は超音波信号として受信手段6に供給される。

0031

第1超音波振動子2が送信側、第2超音波振動子3が受信側に設定された場合には超音波は図の矢印A、Bで示すように、第1超音波振動子2で送信された超音波は流路1の内壁1aに反射して第2超音波振動子3に到達する伝播経路をたどる。第1超音波振動子2が受信側、第2超音波振動子3が送信側に設定された場合にはこの逆の伝播経路をたどることになる。

0032

受信手段6で供給された超音波信号は受信信号として、次の増幅手段7に送られ、増幅手段7で受信信号の最大電圧値が所定の電圧範囲に入るように調整される。なお、増幅手段7における増幅率の調整方法は従来と同様であり説明は省略する。

0033

基準比較手段8は、増幅手段7で増幅された受信信号と基準電圧設定手段9で設定された基準電圧とを比較し信号を出力する。

0034

基準電圧設定手段9は、受信信号の検知対象の波を検知できるように適切に基準電圧を設定するものであり、本実施の形態では検知対象の波を4波としており、従来と同様に増幅後の受信信号の3波のピークと4波のピークの中間の電圧に基準電圧を設定する。

0035

次に、基準比較手段8の出力と増幅手段7で増幅された受信信号とから超音波の到達時期が判定手段10で判定され、計時手段11は、判定手段10で判定された超音波の到達時期から超音波の送受信の伝播時間を計時する。

0036

そして、流量演算手段12は、計時手段11の計時した伝播時間に応じて流体の流速や瞬時流量あるいは、所定期間ごと平均流量を算出する。

0037

なお、これら図1の点線で囲まれた各手段は、制御手段13としてのマイクロコンピュータ等によって制御される。

0038

以上のように構成された流量計測装置14について以下その動作、作用を説明する。

0039

まず、流量計測を開始すると制御手段13は切換手段4で第1超音波振動子2を送信側、第2超音波振動子3を受信側に設定した後、送信手段5を動作させ第1超音波振動子2より超音波信号を送信する。この時から計時手段11は計時を開始する。

0040

次に、超音波信号は前述の伝播経路AからBをたどり、受信側に設定された第2超音波振動子3で受信された超音波信号は受信信号として増幅手段7で増幅され、基準比較手段8、判定手段10へ出力される。

0041

基準比較手段8は、増幅手段7による増幅後の受信信号と基準電圧Vr(図2では実線で示す受信信号のAの3波ピークと4波ピークの中点を基準電圧にしている)とを比較し判定手段10へ信号を出力する。

0042

判定手段10は、基準比較手段8の信号が出力された時点(図2でのタイミングc)から有効になる。判定手段10が有効になってから増幅手段7出力の符号が正から負に変わる最初の負のゼロクロス点(図2でのゼロクロス点a)を検知する出力信号Dの出力タイミングまで計時手段11は計時を行う。

0043

判定手段10によりゼロクロス点(図2でのゼロクロス点a)の検知後、第1超音波振動子2と第2超音波振動子3の送受信を切換手段4で切り換え、同様に第2超音波振動子3から送信し第1超音波振動子2で受信したときの伝播時間の計時を計時手段11で行う。

0044

そして、この一連の動作を予め設定された回数繰り返し行い、求められた伝播時間に基づいて、流量演算手段12で被測定流体の流量を演算する。

0045

以上は、流路1の内壁1aの超音波の反射面に水滴が付着していない場合であるが、次に、反射面に水滴が付着した場合の動作について説明する。

0046

超音波の反射面に水滴が無い場合に比べ、反射面に水滴が付着すると超音波信号の反射角度が一方向にならない等の影響で受信側の第2超音波振動子3に到達する超音波信号の減衰が大きくなると同時に波形そのものが変化する。

0047

例えば、超音波信号の1波〜3波に比べてそれ以降の大きな振幅の4波〜6波の減衰が大きかった場合、増幅手段7は減衰の大きい最大振幅である6波が所定の振幅になるように増幅することになる。即ち、水滴が無い場合に比べ増幅率は大きくなる。従って、減衰の小さかった1波〜3波の増幅後の振幅は水滴が無い場合に比べ相対的に大きくなり、図2の点線で示す受信信号Bのような波形となる。

0048

従って、図2に示す事例では、基準電圧Vrがそのままであった場合には、3波を検知してしまい、基準比較手段8の出力はタイミングc’となりゼロクロス点a’で判定手段10から信号が出力される。

0049

つまり、本来4波を検知すべきところ、3波を検知してしまうために、計時手段11で計時される伝播時間は超音波信号の1波長分短い時間となり、流量演算手段12で演算される流量はその分少ない流量として求められることになる。

0050

そこで、本実施の形態においては、制御手段13が、所定の条件を満たす場合に反射面に水滴が付着したと判断して、基準電圧設定手段9が設定する基準電圧を調整することで
、4波を正しく検出できるようにしている。以下、図3に示すフローチャートを用いて説明する。

0051

まず、制御手段13は、増幅手段7で定期的(例えば、1分毎)に増幅率を調整して、受信信号の最大振幅を所定の振幅に増幅し(S101)、前回の増幅率と今回の増幅率の差(増幅率差)を求め、この増幅率差が所定の判定値以上であり(S102のYes)、更に、その時に流量演算手段12で演算された瞬時流量Qiが所定流量以下であれば(S103のYes)、基準電圧の調整を行う(S104)。

0052

ここでの基準電圧設定手段9が設定する基準電圧の調整方法は、水滴の付着の無い場合と同様であり、点線で示す受信信号Bの3波のピーク電圧と4波のピーク電圧の中間に基準電圧Vr’を設定する。この調整で得られた基準電圧Vr’を仮の基準電圧と設定して次回の流量計測における基準電圧とする。

0053

次に、仮の基準電圧の設定後に、この仮の基準電圧を正式に採用するかどうかの判定方法を図4に示すフローチャートを用いて説明する。

0054

まず、現在設定されている基準電圧が仮の基準電圧かどうかを判定し(S201)、仮の基準電圧で有れば、瞬時流量Qiを求めて、この瞬時流量Qiが所定流量以下であるかどうかを判定し(S202)、所定流量以下であれば、現在仮の基準電圧を正式な基準電圧として採用する。

0055

もしも、所定流量を超えていれば、仮の基準電圧を破棄し、調整前の基準電圧を正式な基準電圧として維持する。

0056

なお、ここでの所定流量は、計測系の異常が発生することで正常に流量が計測できない状態を判別するための流量であり、通常の計測範囲を超えた値に設定される。

0057

以上のように、本実施の形態によると、超音波の反射面に水滴の付着が発生しても、基準電圧の調整を行うことで安定して4波(検知対象の波)のゼロクロス点を測定でき、計測精度の低下をきたすことのない流量計測装置を実現することができる。

0058

以上のように、本発明にかかる流量計測装置は、超音波を用いて、所謂Vパス、Wパスと称されるような流路内壁に反射させて伝播時間を計測して流量を演算する場合に、反射面に水滴が付着した場合でも正確な流量を計測することが可能であり、様々な気体計測器家庭用から業務用に至る大型のガスメータ等の幅広い用途に適用できる。

0059

1流路
2 第1超音波振動子
3 第2超音波振動子
4切換手段
5 送信手段
6 受信手段
7増幅手段
8基準比較手段
9基準電圧設定手段
10 判定手段
11 計時手段
12流量演算手段
13 制御手段
14 流量計測装置

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    【課題】配管における周囲より薄くした測定部における気体成分の透過が防止できる状態で、熱式流量計を用いてより高精度な流量測定ができるようにする。【解決手段】測定対象の流体を輸送する配管101と、センサ部... 詳細

  • パイオニア株式会社の「 流体測定装置」が 公開されました。( 2019/09/05)

    【課題・解決手段】流体測定装置は、流体(200)に光を照射する照射部(120)と、流体によって散乱された光を受光する受光部(131)と、受光部の受光信号に基づいて、流体の逆流を検出する検出部(310)... 詳細

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