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技術 燃焼器、燃焼器の性能向上方法

出願人 三菱日立パワーシステムズ株式会社
発明者 梶村周平宮本健司木下泰希宮内宏太郎
出願日 2016年3月29日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-065018
公開日 2017年10月5日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-180899
状態 特許登録済
技術分野 ガスタービン、高圧・高速燃焼室
主要キーワード 多孔領域 音響ダンパ 擦過音 円環状部材 下流面 上流面 外側板 燃え切り
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
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図面 (18)

課題

性能の向上した燃焼器を提供する。

解決手段

燃焼器3は、燃料噴射する燃料ノズルと、燃焼ガス流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなし、周方向に間隔をあけて該周方向に延びる複数のスリット50が形成された筒体24と、スリット50に嵌め込まれるとともに、筒体24の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って燃焼ガスの流通方向に延びる絞り面を有する絞りピース60と、を備える。

概要

背景

ガスタービン等に用いられる燃焼器は、燃料噴射する燃料ノズルと、燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスが流れる筒体と、を備えている。ガスタービンの場合、この燃焼ガスを用いて、燃焼器の後段に接続されたタービンが駆動される。

ここで、CO等の未燃炭化物の生成を抑える(燃え切りを良くする)ために、上記筒体の内部では、燃焼ガスの循環流が形成されることが望ましいとされる。循環流を形成するために、例えば下記特許文献1に記載された出口絞りを筒体内周側に設ける例が知られている。筒体内を上流側から下流側に向かって流通した燃焼ガスは、当該出口絞りに衝突することで流れの向きを変えて再び上流側に向かう。これにより、筒体内部で燃焼ガスの循環流が形成される。

上記特許文献1に記載された燃焼器は、上流側に位置する筒体と、この筒体の下流側に接続される尾筒と、を有している。上記の出口絞りは筒体の下流側端部に設けられる。このため、筒体と尾筒とを分離することで、筒体の内周側にも容易にアクセスすることができる。すなわち、既に組立の完了した燃焼器に対しても容易に出口絞りを設けることができる。

概要

性能の向上した燃焼器を提供する。燃焼器3は、燃料を噴射する燃料ノズルと、燃焼ガスが流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなし、周方向に間隔をあけて該周方向に延びる複数のスリット50が形成された筒体24と、スリット50に嵌め込まれるとともに、筒体24の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って燃焼ガスの流通方向に延びる絞り面を有する絞りピース60と、を備える。

目的

本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、性能の向上した燃焼器、及び容易に性能を向上することが可能な燃焼器の性能向上方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

燃料噴射する燃料ノズルと、前記燃料の燃焼によって生成された燃焼ガス流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなし、周方向に間隔をあけて該周方向に延びる複数のスリットが形成された筒体と、前記スリットに嵌め込まれるとともに、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記燃焼ガスの流通方向に延びる絞り面を有する絞りピースと、を備える燃焼器

請求項2

前記筒体の外周側に配置され、前記筒体の内部と連通する減衰空間が内側に形成された音響ダンパを備え、前記絞りピースは、前記音響ダンパよりも下流側に設けられている請求項1に記載の燃焼器。

請求項3

燃料を噴射する燃料ノズルと、前記燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスが流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなすとともに、壁面内部に前記燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備え、前記筒体の外周面上であって、前記絞り環よりも下流側の部分には、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びるキャビティが形成され、該キャビティを径方向外側から覆う蓋体をさらに備える燃焼器。

請求項4

燃料を噴射する燃料ノズルと、前記燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスが流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなすとともに、壁面内部に前記燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備え、前記筒体の外周面上であって、前記絞り環の設けられる位置を基準として前記流通方向の両側には、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びる一対のキャビティが形成され、各前記キャビティを径方向外側から覆う蓋体をさらに備える燃焼器。

請求項5

前記筒体の外周側に配置され、前記筒体の内部と連通する減衰空間が内側に形成された音響ダンパを備え、前記絞り環は、前記音響ダンパよりも下流側に設けられている請求項3又は4に記載の燃焼器。

請求項6

壁面内部に、燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備える燃焼器の性能向上方法であって、前記筒体の外周面に、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びるキャビティを形成する工程と、前記筒体を前記キャビティに沿って前記流通方向に2つに分割することで、一対の筒体半体部を形成する工程と、前記一対の筒体半体部のうちのいずれか一方の筒体半体部の内周側に前記絞り環を取り付ける工程と、前記絞り環が取り付けられた一方の前記筒体半体部に、他方の前記筒体半体部を接合する工程と、前記キャビティを覆う蓋体を取り付ける工程と、を含む燃焼器の性能向上方法。

請求項7

壁面内部に、燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備える燃焼器の性能向上方法であって、前記筒体の外周面に、前記流通方向に間隔をあけて配列され、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びる一対のキャビティを形成する工程と、前記筒体を一対の前記キャビティに沿って前記流通方向に3つに分割することで、上流分割体中間分割体、及び下流側分割体を形成する工程と、前記中間分割体の内周側に前記絞り環を取り付ける工程と、前記絞り環が取り付けられた前記中間分割体に、前記上流側分割体、及び前記下流側分割体をそれぞれ接合する工程と、前記一対のキャビティを覆う蓋体をそれぞれ取り付ける工程と、を含む燃焼器の性能向上方法。

技術分野

0001

本発明は、燃焼器、燃焼器の性能向上方法に関する。

背景技術

0002

ガスタービン等に用いられる燃焼器は、燃料噴射する燃料ノズルと、燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスが流れる筒体と、を備えている。ガスタービンの場合、この燃焼ガスを用いて、燃焼器の後段に接続されたタービンが駆動される。

0003

ここで、CO等の未燃炭化物の生成を抑える(燃え切りを良くする)ために、上記筒体の内部では、燃焼ガスの循環流が形成されることが望ましいとされる。循環流を形成するために、例えば下記特許文献1に記載された出口絞りを筒体内周側に設ける例が知られている。筒体内を上流側から下流側に向かって流通した燃焼ガスは、当該出口絞りに衝突することで流れの向きを変えて再び上流側に向かう。これにより、筒体内部で燃焼ガスの循環流が形成される。

0004

上記特許文献1に記載された燃焼器は、上流側に位置する筒体と、この筒体の下流側に接続される尾筒と、を有している。上記の出口絞りは筒体の下流側端部に設けられる。このため、筒体と尾筒とを分離することで、筒体の内周側にも容易にアクセスすることができる。すなわち、既に組立の完了した燃焼器に対しても容易に出口絞りを設けることができる。

先行技術

0005

特開2005−315457号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、上記の出口絞りを、現用中の燃焼器に対して事後的に適用したいとの要請も存在する。しかしながら、上記の構成とは異なり、筒体と尾筒とが一体の筒体によって構成されている燃焼器では、上記のような筒体と尾筒との分離が想定されていないため、出口絞りの事後的な取付けには困難を伴う。また、新造中のガスタービン(燃焼器)であっても、筒体の開孔端部から離れた中途位置に出口絞りを取り付けることは、作業スペース等の制約があるために困難を伴う。これにより、燃焼器の性能向上に支障を来す場合がある。

0007

本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、性能の向上した燃焼器、及び容易に性能を向上することが可能な燃焼器の性能向上方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の第一の態様によれば、燃焼器は、燃料を噴射する燃料ノズルと、前記燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスが流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなし、周方向に間隔をあけて該周方向に延びる複数のスリットが形成された筒体と、前記スリットに嵌め込まれるとともに、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記燃焼ガスの流通方向に延びる絞り面を有する絞りピースと、を備える。

0009

この構成によれば、絞りピースの絞り面によって、筒体内における燃焼ガスの循環流形成を促すことができる。さらに、筒体に形成されたスリットに対して、該スリットの径方向外側から絞りピースを嵌め込むことのみによって、上記構成を得ることができる。これにより、燃焼器の効率向上を容易に実現することができる。

0010

本発明の第二の態様によれば、上記の燃焼器は、前記筒体の外周側に配置され、前記筒体の内部と連通する減衰空間が内側に形成された音響ダンパを備え、前記絞りピースは、前記音響ダンパよりも下流側に設けられていてもよい。

0011

ここで、音響ダンパの減衰空間内からは空気が漏出するため、該音響ダンパの近傍の領域では燃焼ガスの温度が低くなることが知られている。すなわち、当該領域ではCO等の未燃炭化物が生成されやすい。
しかしながら、上記の構成によれば、音響ダンパの下流側に絞りピースが設けられていることから、絞りピースの絞り面によって渦が形成される。この渦によって、音響ダンパの下流側の領域における空気と燃焼ガスとの混合が促進されるため、未燃炭化物の生成を抑えることができる。

0012

本発明の第三の態様によれば、燃焼器は、燃料を噴射する燃料ノズルと、前記燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスが流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなすとともに、壁面内部に前記燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備え、前記筒体の外周面上であって、前記絞り環よりも下流側の部分には、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びるキャビティが形成され、該キャビティを径方向外側から覆う蓋体をさらに備える。

0013

この構成によれば、絞り環の絞り面によって、筒体内における燃焼ガスの循環流形成を促すことができる。さらに、上記の構成のような構成を得るに当たっては、筒体を燃焼ガスの流通方向に分割した後、一方の筒体に絞り環を取り付けて、筒体同士を接合することが考えられる。ここで、上記のキャビティが形成されていない場合、筒体の壁面内部に形成された複数の冷却流路同士の周方向位置を正確に一致させる必要が生じるため、作業性が低下する可能性がある。しかしながら、上記構成によれば、複数の冷却流路にまたがるようにして周方向に延びるキャビティが形成されているため、これら冷却流路の周方向位置を考慮することなく、筒体同士を接合することができる。これにより、性能の向上した燃焼器をより容易に得ることができる。

0014

本発明の第四の態様によれば、燃焼器は、燃料を噴射する燃料ノズルと、前記燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスが流通する燃焼領域が内側に形成される筒状をなすとともに、壁面内部に前記燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備え、前記筒体の外周面上であって、前記絞り環の設けられる位置を基準として前記流通方向の両側には、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びる一対のキャビティが形成され、各前記キャビティを径方向外側から覆う蓋体をさらに備える。

0015

この構成によれば、絞り環の絞り面によって、筒体内における燃焼ガスの循環流形成を促すことができる。さらに、上記の構成のような構成を得るに当たっては、筒体を燃焼ガスの流通方向に分割した後、絞り環を取り付けて、分割された筒体同士を接合することが考えられる。ここで、上記のキャビティが形成されていない場合、筒体の壁面内部に形成された複数の冷却流路同士の周方向位置を正確に一致させる必要が生じるため、作業性が低下する可能性がある。しかしながら、上記構成によれば、複数の冷却流路にまたがるようにして周方向に延びるキャビティが形成されているため、これら冷却流路の周方向位置を考慮することなく、筒体同士を接合することができる。これにより、性能の向上した燃焼器をより容易に得ることができる。

0016

本発明の第五の態様によれば、上記の燃焼器は、前記筒体の外周側に配置され、前記筒体の内部と連通する減衰空間が内側に形成された音響ダンパを備え、前記絞り環は、前記音響ダンパよりも下流側に設けられていてもよい。

0017

ここで、音響ダンパの減衰空間内からは空気が漏出するため、該音響ダンパの近傍の領域では燃焼ガスの温度が低くなることが知られている。すなわち、当該領域ではCO等の未燃炭化物が生成されやすい。
しかしながら、上記の構成によれば、音響ダンパの下流側に絞り環が設けられていることから、絞り環の絞り面によって渦が形成される。この渦によって、音響ダンパの下流側の領域における空気と燃焼ガスとの混合が促進されるため、未燃炭化物の生成を抑えることができる。

0018

本発明の第六の態様によれば、燃焼器の性能向上方法は、壁面内部に、燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備える燃焼器の性能向上方法であって、前記筒体の外周面に、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びるキャビティを形成する工程と、前記筒体を前記キャビティに沿って前記流通方向に2つに分割することで、一対の筒体半体部を形成する工程と、前記一対の筒体半体部のうちのいずれか一方の筒体半体部の内周側に前記絞り環を取り付ける工程と、前記絞り環が取り付けられた一方の前記筒体半体部に、他方の前記筒体半体部を接合する工程と、前記キャビティを覆う蓋体を取り付ける工程と、を含む。

0019

この方法によれば、一体をなす筒体が2つの筒体半体部に分割された後、一方の筒体半体部の内周側に絞り環が取り付けられる。これにより、例えばすでに組立の完了した燃焼器に絞り環を適用する場合や、筒体の開孔端部からのアクセスが難しい領域に絞り環を適用する場合であっても、容易に作業を行うことができる。
また、上記のキャビティが形成されていない場合、筒体の壁面内部に形成された複数の冷却流路同士の周方向位置を正確に一致させる必要が生じるため、作業性が低下する可能性がある。しかしながら、上記方法によれば、複数の冷却流路にまたがるようにして周方向に延びるキャビティが形成されているため、これら冷却流路の周方向位置を考慮することなく、筒体半体部同士を接合することができる。これにより、性能の向上した燃焼器をより容易に得ることができる。

0020

本発明の第七の態様によれば、燃焼器の性能向上方法は、壁面内部に、燃焼ガスの流通方向に延び、冷却空気が流通する複数の冷却流路が形成されている筒体と、前記筒体の内周側から径方向内側に突出し、径方向外側から内側に向かうに従って前記流通方向に延びる絞り面を有するとともに、前記筒体の内周側で周方向に延びる環状の絞り環と、を備える燃焼器の性能向上方法であって、前記筒体の外周面に、前記流通方向に間隔をあけて配列され、該外周面から径方向内側に向かって凹没するとともに、前記複数の冷却流路にまたがって周方向に延びる一対のキャビティを形成する工程と、前記筒体を一対の前記キャビティに沿って前記流通方向に3つに分割することで、上流側分割体中間分割体、及び下流側分割体を形成する工程と、前記中間分割体の内周側に前記絞り環を取り付ける工程と、前記絞り環が取り付けられた前記中間分割体に、前記上流側分割体、及び前記下流側分割体をそれぞれ接合する工程と、前記一対のキャビティを覆う蓋体をそれぞれ取り付ける工程と、を含む。

0021

この方法によれば、一体をなす筒体が、上流側分割体、中間分割体、及び下流側分割体に分割された後、中間分割体の内周側に絞り環が取り付けられる。これにより、例えばすでに組立の完了した燃焼器に絞り環を適用する場合や、筒体の開孔端部からのアクセスが難しい領域に絞り環を適用する場合であっても、容易に作業を行うことができる。
また、上記のキャビティが形成されていない場合、筒体の壁面内部に形成された複数の冷却流路同士の周方向位置を正確に一致させる必要が生じるため、作業性が低下する可能性がある。しかしながら、上記方法によれば、複数の冷却流路にまたがるようにして周方向に延びるキャビティが形成されているため、これら冷却流路の周方向位置を考慮することなく、上流側分割体、中間分割体、及び下流側分割体を接合することができる。これにより、性能の向上した燃焼器をより容易に得ることができる。
加えて、上記の中間分割体は、上流側分割体、及び下流側分割体から独立して移動させることができるため、例えば燃焼器周辺の限られたスペースで上記の各工程を実行する場合に比べて高い作業性を確保することもできる。

発明の効果

0022

本発明によれば、性能の向上した燃焼器、及び容易に性能を向上することが可能な燃焼器の性能向上方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の第一実施形態に係るガスタービンの構成を示す模式図である。
本発明の第一実施形態に係る燃焼器の構成を示す拡大図である。
本発明の第一実施形態に係る燃焼器の要部拡大断面図である。
本発明の第一実施形態に係る燃焼器の燃焼筒、及び音響ダンパの構成を示す断面図である。
本発明の第一実施形態に係る絞りピースの構成を示す断面図である。
本発明の第二実施形態に係る燃焼器の要部拡大断面図である。
本発明の第二実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、筒体にキャビティを形成する工程を示す図である。
本発明の第二実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、筒体を分割する工程を示す図である。
本発明の第二実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、筒体半体部に絞り環を取り付ける工程を示す図である。
本発明の第二実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、筒体半体部同士を接合する工程と、蓋体を取り付ける工程とを示す図である。
本発明の第三実施形態に係る燃焼器の要部拡大断面図である。
本発明の第三実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、筒体にキャビティを形成する工程を示す図である。
本発明の第三実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、筒体を分割する工程を示す図である。
本発明の第三実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、中間分割体に絞り環を取り付ける工程を示す図である。
本発明の第三実施形態に係る燃焼器の性能向上方法における一工程を示す説明図であって、筒体同士を接合する工程と、蓋体を取り付ける工程とを示す図である。
本発明の第二実施形態に係る燃焼器の性能向上方法の各工程を示す工程図である。
本発明の第三実施形態に係る燃焼器の性能向上方法の各工程を示す工程図である。

実施例

0024

[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係るガスタービン1は、圧縮機2と、燃焼器3と、タービン5と、を備えている。

0025

圧縮機2は、軸線Asに沿って延びる圧縮機ロータ6と、この圧縮機ロータ6を外周側から覆う圧縮機ケーシング7と、を有している。圧縮機ロータ6は軸線Asを中心とする柱状をなしており、その外周面には圧縮機動翼8が取り付けられている。圧縮機動翼8は、軸線Asに対する周方向に間隔をあけて複数配列されることで1つの圧縮機動翼段9を形成する。圧縮機ロータ6上には、このような圧縮機動翼段9が、軸線As方向に間隔をあけて複数列設けられている。

0026

圧縮機ケーシング7の内周側には、上記の圧縮機動翼8に対して軸線As方向に互い違いになるように配列された複数列の圧縮機静翼段11が設けられている。この圧縮機静翼段11は、上記圧縮機動翼段9と同様に、軸線Asの周方向に間隔をあけて配列された複数の圧縮機静翼10を有している。

0027

燃焼器3は、圧縮機2によって生成された高圧空気に対して、燃料を混合して燃焼させることで高温高圧の燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスは、後述するタービン5に送られて、当該タービン5を駆動する。

0028

タービン5は、軸線Asに沿って延びるタービンロータ12と、このタービンロータ12を外周側から覆うタービンケーシング13と、を有している。タービンロータ12は、軸線Asを中心とする柱状をなしており、その外周面にはタービン動翼14が取り付けられている。タービン動翼14は、軸線Asに対する周方向に間隔をあけて複数配列されることで1つのタービン動翼段15を形成する。タービンロータ12上には、このようなタービン動翼段15が、軸線As方向に間隔をあけて複数列設けられている。

0029

タービンケーシング13の内周側には、上記のタービン動翼14に対して軸線As方向に互い違いになるように配列された複数列のタービン静翼段17が設けられている。このタービン静翼段17は、軸線Asの周方向に間隔をあけて配列された複数のタービン静翼16を有している。

0030

圧縮機ロータ6とタービンロータ12とは、同軸(軸線As)上に位置して互いに連結されてガスタービンロータ18を形成する。このガスタービンロータ18の軸端には、例えば発電機20が接続されている。また、圧縮機ケーシング7とタービンケーシング13とは、互いに連結されてガスタービンケーシング19をなす。

0031

以上のように構成されたガスタービン1では、圧縮機ロータ6が回転することで、圧縮機2が高圧空気を生成する。さらに、この高圧空気が燃焼器3に導かれて燃料とともに燃焼することで、高温高圧の燃焼ガスが生成される。続いて、燃焼ガスがタービン5に導かれて、上記タービン動翼14、及びタービン静翼16に順次衝突することで、タービンロータ12(ガスタービンロータ18)に対して、運動エネルギーが与えられる。この運動エネルギーによって、ガスタービンロータ18は軸線As回りに回転する。ガスタービンロータ18の回転は、軸端に連結された発電機20によって取り出されて、発電等に用いられる。

0032

続いて、図2図3とを参照して、燃焼器3の構成について説明する。燃焼器3は、外筒21に支持され、燃料を供給するノズル22(燃料ノズル)と、ノズル22を外側から覆うスワラ支持筒23と、スワラ支持筒23の下流側に接続される燃焼筒24(筒体)と、を有している。

0033

ノズル22は、燃料及び圧縮空気を混合した予混合ガスを後述する燃焼筒24内に噴射する。スワラ支持筒23は、燃焼器軸線Acを中心とする円筒状をなしている。燃焼器軸線Acは、上記の軸線Asに対して交差する方向に延びている。スワラ支持筒23の下流側の端部には燃焼筒24が接続されている。ノズル22から供給された燃料は、燃焼筒24内の領域(燃焼領域)で圧縮空気と混合されたのち燃焼して燃焼ガスを生成する。燃焼ガスは燃焼筒24を介してタービン5に供給される。

0034

なお、本実施形態で用いる上流、下流、上流側、下流側等の表現は、燃焼筒24の内側を流れる燃焼ガスの流れ方向に基づいている。つまり、上記の燃焼筒24を基準としてノズル22が設けられる側を上流側と呼び、ノズル22を基準として燃焼筒24が設けられる側を下流側と呼ぶ。また、燃焼ガスの流通方向とは、燃焼器軸線Ac方向に沿う方向を指す。さらに、スワラ支持筒23内と燃焼筒24内とを流れる燃焼ガスの流れを「主流」と呼ぶことがある。

0035

図4に示すように、燃焼筒24は、燃焼器軸線Acの径方向に積層された状態の2つの板によって形成されている。より具体的には、燃焼筒24は、板厚方向の一方側(径方向内側)を臨む内側板29と、板厚方向の他方側(径方向外側)を臨む外側板30と、を有している。内側板29と外側板30とは、板厚方向に互いに重なった状態とされている。

0036

外側板30の径方向内側には、一例としてMTフィンと呼ばれる冷却流路31が形成されている。これら冷却流路31は、外側板30の径方向内側の面から径方向外側に凹没するように形成された複数の凹溝によって形成されている。各凹溝は、燃焼器軸線Ac方向に延びている。また、これら凹溝は、燃焼器軸線Acの周方向に間隔をあけて複数列形成されている。冷却流路31中には、ガスタービンケーシング19内を流通する空気(冷却空気)が流通する。これにより、燃焼筒24自体を燃焼ガスの輻射熱等から保護することができる。

0037

さらに、燃焼筒24の外周側には、燃焼器3で生じる燃焼振動や、燃焼ガスと燃焼筒24との間で生じる擦過音等を軽減するための音響ダンパ40が取り付けられている。音響ダンパ40は、燃焼筒24の外周面の一部に形成された多孔領域32と、この多孔領域32を覆うことで内側に減衰空間37を区画するハウジング33と、を備えている。

0038

多孔領域32は、燃焼筒24の燃焼器軸線Ac方向における一部分をなす領域である。この多孔領域32には、燃焼筒24の板厚方向に貫通する複数の孔部34が形成されている。より具体的には、これらの孔部34は、燃焼筒24の外周面に沿って周方向に等間隔をあけて環状に配列されている。

0039

多孔領域32は、外周側からハウジング33によって覆われている。より詳細には図4に示すように、このハウジング33は、燃焼筒24の外周面に対して燃焼器軸線Acの径方向に間隔をあけて延びる主板35と、この主板35と燃焼筒24の外周面との間を径方向に接続する一対の側板36と、を有している。また、ハウジング33は、燃焼筒24の外周面に沿って、燃焼器軸線Acの周方向に延びている。すなわち、このハウジング33は多孔領域32との間に環状の減衰空間37を形成する。この減衰空間37は、孔部34を介して燃焼筒24の内周側の燃焼領域と連通されている。

0040

さらに、図3に示すように、燃焼筒24の内周側であって、上記音響ダンパ40の下流側の領域には、燃焼器軸線Acの周方向に間隔をあけて配列されるとともに、該周方向に延びる複数のスリット50が形成されている。各スリット50は、周方向に延びる長辺と、この長辺に交差する燃焼器軸線Ac方向に延びる短辺とによって囲まれる略矩形の開孔である。

0041

これら複数のスリット50には、その外周側から絞りピース60が嵌め込まれている。絞りピース60の詳細な構成について、図5を参照して説明する。絞りピース60は、燃焼筒24の外周面に固定される基部61と、基部61と一体に形成されたピース本体62と、これら基部61及びピース本体62の間に設けられた複数のリブ63と、を有している。

0042

基部61は、燃焼器軸線Ac方向から見て、燃焼筒24の外周面に沿って周方向に延びる円弧状をなしている。基部61の周方向における寸法は、上記スリット50の周方向における寸法と同一か、これによりもわずかに小さく設定されている。基部61の径方向内側の面は、燃焼筒24の外周面に対して固定されている。

0043

さらに、基部61には、燃焼器軸線Acの径方向に延びる空気孔64が複数形成されている。これら空気孔64は、基部61上で周方向に間隔をあけて配列されている。空気孔64を通じて外部の空気が基部61の径方向内側に取り込まれることで、後述するピース本体62が冷却され、燃焼ガスの輻射熱等から保護される。

0044

ピース本体62は、基部61の径方向内側の面から径方向内側に向かって延びる接続部62Aと、接続部62Aの径方向内側の端部からさらに径方向内側に突出するテーパ部62Bと、を有している。燃焼器軸線Acの周方向から見て、テーパ部62Bは該燃焼器軸線Acに対して交差する方向に傾斜している。より具体的には、テーパ部62Bは、上流側から下流側に向かうに従って径方向内側から外側に向かうように延びている。テーパ部62Bの径方向内側を向く面は絞り面Sとされている。この絞り面Sは、燃焼筒24内を流れる主流を臨んでいる。

0045

リブ63は、テーパ部62Bの径方向外側を向く面と、基部61の径方向内側を向く面とを、径方向に連結する板状の部材である。リブ63は周方向に間隔をあけて複数設けられている。これらリブ63は絞りピース60全体の剛性を確保するために設けられている。なお、上記複数の空気孔64は、いずれもこれらリブ63と干渉しない部分に形成されている。

0046

以上のように構成された絞りピース60が、燃焼筒24に形成された各スリット50に外周側から嵌め込まれている。これにより、燃焼筒24の内周側では、各絞りピース60が、絞り面S(テーパ部62B)を上流側に向けた状態で配置される。

0047

続いて、本実施形態に係るガスタービン1、及び燃焼器3の動作について説明する。上述したように、ガスタービン1を運転するに当たっては、まず外部の駆動源によってガスタービンロータ18を回転駆動することで、圧縮機2の内部に外部空気が取り込まれる。圧縮機2に取り込まれた空気は、圧縮機2の駆動に伴って上記の圧縮機動翼8、及び圧縮機静翼10との間を流通する間に順次圧縮されて高圧空気となる。

0048

この高圧空気は、ガスタービンケーシング19を通じて燃焼器3内に導入される。燃焼器3内では、この高圧空気と燃料とが混合されることで、予混合ガスが生成される。この予混合ガスに着火することで、高温高圧の燃焼ガスが生成される。続いて、燃焼ガスはタービン5内に導かれることで、当該タービン5を回転駆動する。このようなサイクルが連続して繰り返されることで、ガスタービン1が運転される。

0049

ここで、燃焼器3内におけるCO等の未燃炭化物の生成を抑える(燃え切りを良くする)ために、燃焼筒24の内部では、燃焼ガスの循環流が形成されることが望ましいとされる。そこで、本実施形態に係る燃焼器3では、上記の絞りピース60が燃焼筒24のスリット50に取り付けられている。この絞りピース60が設けられていることにより、燃焼筒24内を上流側から下流側に向かって流通した燃焼ガスは、絞り面Sに衝突することで流れの向きを変えて再び上流側に向かう。これにより、燃焼筒24内部で燃焼ガスの循環流が形成される。したがって、上記のようなCO等の未燃炭化物の生成が抑制され、燃焼器3の性能を向上させることができる。

0050

さらに、燃焼筒24に形成された複数のスリット50に対して、各スリット50の径方向外側から絞りピース60を嵌め込むことのみによって、上記構成を得ることができる。これにより、燃焼器3の効率向上を容易に実現することができる。特に、上記のような構成によれば、燃焼筒24の開孔端部から離れた領域であっても、容易に絞りピース60を取り付けることができる。
他の例としては、燃焼筒24の開孔端部から、絞りピース60を取り付けたい領域に直接アクセスして作業を行うことも考えられる。しかしながら、この方法では、狭隘な燃焼筒24内部で溶接等の作業を進める必要があることから、作業性が低下するのみならず、満足の行く作業結果を得られない可能性がある。また、この方法では、大掛かりな分解作業が必要となるため、現用中の燃焼器3に絞りピース60を適用する場合には現実的とは言えない。この点で、本実施形態に係る構成は有利である。

0051

さらに、上記の燃焼器3では、絞りピース60は、音響ダンパ40よりも下流側に設けられている。ここで、音響ダンパ40の減衰空間37内からは空気が漏出するため、該音響ダンパ40の近傍の領域では燃焼ガスの温度が低くなることが知られている。すなわち、当該領域ではCO等の未燃炭化物が生成されやすい。

0052

しかしながら、上記の構成によれば、音響ダンパ40の下流側に絞りピース60が設けられていることから、絞りピース60の絞り面Sによって渦が形成される。この渦によって、音響ダンパ40の下流側の領域における空気と燃焼ガスとの混合が促進されるため、未燃炭化物の生成をさらに抑えることができる。

0053

[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図6から図10を参照して説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図6に示すように、本実施形態では、上記第一実施形態における絞りピース60に代えて、絞り環60Bが燃焼筒24の内周側に取り付けられている。絞り環60Bは、上記第一実施形態と同様に、音響ダンパ40の下流側に設けられている。

0054

絞り環60Bは、燃焼器軸線Acを中心とする円環状をなしている。絞り環60Bは、燃焼筒24の内周面に沿って燃焼器軸線Ac方向に広がる固定部61Bと、固定部61Bの下流側の端部に一体に取り付けられた絞り環本体62Cと、を有している。固定部61Bの外周側の面は、燃焼筒24の内周面に対して固定されている。燃焼器軸線Acの周方向から見て、絞り環本体62Cは該燃焼器軸線Acに対して交差する方向に傾斜している。より具体的には、絞り環本体62Cは、上流側から下流側に向かうに従って径方向内側から外側に向かうように延びている。絞り環本体62Cの径方向内側を向く面は絞り面SBとされている。この絞り面SBは、燃焼筒24内を流れる主流を臨んでいる。

0055

燃焼筒24の上記絞り環本体62Cが位置する部分には複数の空気孔Hが形成されている。これら空気孔Hは、燃焼筒24を径方向に貫通する孔である。空気孔Hは、燃焼器軸線Acの周方向に間隔をあけて複数配列されている。空気孔Hを通じて外部の空気が燃焼筒24の内周側に取り込まれることで、絞り環本体62Cが冷却され、燃焼ガスの輻射熱等から保護される。

0056

さらに、燃焼筒24の外周面上であって、上記絞り環60Bよりも下流側の部分には、当該外周面から径方向内側に向かって凹没する角溝状のキャビティ70が形成されている。このキャビティ70を形成する各面のうち、上流側の面は上流面71とされ、下流側の面は下流面72とされている。さらに、これら上流面71と下流面72とを接続する面は、燃焼器軸線Ac方向に広がる底面73とされている。上流面71上、及び下流面72上には、上述した複数の冷却流路31の端部がそれぞれ開孔している。すなわち、このキャビティ70は、これら複数の冷却流路31にまたがるようにして形成されている。なお、上流面71における冷却流路31の開孔と、下流面72における冷却流路31の開孔との周方向における位置は必ずしも一致していなくてもよく、これらが周方向に互いにずれていてもよい。このようなキャビティ70が、燃焼筒24の外周面に沿って周方向に形成されている。

0057

さらに、キャビティ70の底面73と、燃焼筒24の内周側の面との間には、燃焼器軸線Acの径方向に延びる接合部80が形成されている。この接合部80は、燃焼筒24を上下流方向に分割する際に生じた端面同士の間に介在している。より具体的には、この接合部80は、アーク溶接等によって形成される。

0058

上記接合部80を挟んで、燃焼筒24は2つの部分(筒体半体部)に分割されている。具体的には、接合部80よりも上流側に位置する部分は上流側半体部24Aとされ、下流側に位置する部分は下流側半体部24Bとされている。上記の絞り環60Bは上流側半体部24Aの内周面に取り付けられている。

0059

キャビティ70は外周側から蓋体90によって覆われている。蓋体90は、燃焼筒24の外周面と同一かわずかに大きな内径寸法を有する円環状部材である。さらに、燃焼器軸線Ac方向における蓋体90の寸法は、同燃焼器軸線Ac方向におけるキャビティ70の寸法よりも十分に大きく設定されている。蓋体90によって覆われることで、キャビティ70及び冷却流路31は外部に対する気密性が維持される。すなわち、キャビティ70及び冷却流路31中を流通する空気が外部に漏洩しないようになっている。

0060

次いで、本実施形態に係る燃焼器3の性能向上方法について、図7から図10、及び図16を参照して説明する。本実施形態に係る燃焼器3の性能向上方法は、燃焼器3(筒体)に上記のキャビティ70を形成する工程と、当該燃焼筒24を分割して一対の筒体半体部を形成する工程と、一方の筒体半体部に上記の絞り環60Bを取り付ける工程と、これら筒体半体部同士を接合する工程と、蓋体90を取り付ける工程と、を含む(図14参照)。

0061

以下、上記の各工程について順に説明する。図7に示すように、まず燃焼筒24の外周側における所望の領域に、上記のキャビティ70を形成する(キャビティ形成工程S1)。次いで、このキャビティ70の底面73から燃焼筒24の内周側に向かって、当該燃焼筒24を切断する。これにより、燃焼筒24は上下流方向に2つに分割されて、上流側半体部24A,下流側半体部24Bが得られる(筒体分割工程S2:図8)。

0062

次に、上流側半体部24Aの内周面に、絞り環60Bを取り付ける。具体的には、当該上流側半体部24Aの内周面に、絞り環60Bの固定部61Bを溶接等によって固定する(絞り環取付け工程S3:図9)。

0063

続いて、絞り環60Bが取り付けられた状態の上流側半体部24Aと、下流側半体部24Bとを接合する(接合工程S4:図10)。なお、このとき、キャビティ70の上流面71における冷却流路31の開孔と、下流面72における冷却流路31の開孔との周方向における位置は必ずしも一致していなくてもよく、これらが周方向に互いにずれていてもよい。

0064

次いで、上述のように接合された状態の燃焼筒24(上流側半体部24A,下流側半体部24B)に対して、キャビティ70を外周側から覆うようにして蓋体90を取り付ける(蓋体取付け工程S5)。これにより、キャビティ70、及び冷却流路31と外部との気密が確保される。以上により、本実施形態に係る燃焼器3の性能向上方法の全工程が完了する。

0065

このような構成、及び方法によれば、一体をなす燃焼筒24が2つの筒体半体部(上流側半体部24A,下流側半体部24B)に分割された後、一方の筒体半体部の内周側に絞り環60Bが取り付けられる。これにより、例えばすでに組立の完了した燃焼器3に絞り環60Bを適用する場合や、燃焼筒24の開孔端部からのアクセスが難しい領域に絞り環60Bを適用する場合であっても、筒体半体部の開孔を通じて容易に作業を行うことができる。

0066

また、上記のキャビティ70が形成されていない場合、燃焼筒24の壁面内部に形成された複数の冷却流路31同士の周方向位置を正確に一致させる必要が生じるため、作業性が低下する可能性がある。しかしながら、上記方法によれば、複数の冷却流路31にまたがるようにして周方向に延びるキャビティ70が形成されているため、これら冷却流路31の周方向位置を考慮することなく、筒体半体部同士を接合することができる。これにより、性能の向上した燃焼器3をより容易に得ることができる。

0067

[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図11から図15、及び図17を参照して説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図11に示すように、本実施形態では、絞り環60Bが燃焼筒24の内周側に取り付けられている。絞り環60Bは、上記各実施形態と同様に、音響ダンパ40の下流側に設けられている。

0068

絞り環60Bは、燃焼器軸線Acを中心とする円環状をなしている。絞り環60Bは、燃焼筒24の内周面に沿って燃焼器軸線Ac方向に広がる固定部61Bと、固定部61Bの下流側の端部に一体に取り付けられた絞り環本体62Cと、を有している。固定部61Bの外周側の面は、燃焼筒24の内周面に対して固定されている。燃焼器軸線Acの周方向から見て、絞り環本体62Cは該燃焼器軸線Acに対して交差する方向に傾斜している。より具体的には、絞り環本体62Cは、上流側から下流側に向かうに従って径方向内側から外側に向かうように延びている。絞り環本体62Cの径方向内側を向く面は絞り面SBとされている。この絞り面SBは、燃焼筒24内を流れる主流を臨んでいる。

0069

なお、上記第二実施形態と同様に、燃焼筒24の上記絞り環本体62Cが位置する部分には複数の空気孔が形成されていてもよい。空気孔を通じて外部の空気が燃焼筒24の内周側に取り込まれることで、絞り環本体62Cが冷却され、燃焼ガスの輻射熱等から保護される。

0070

さらに、燃焼筒24の外周面上であって、燃焼器軸線Ac方向で上記絞り環60Bを挟んで上流側と下流側における部分には、当該外周面から径方向内側に向かって凹没する角溝状のキャビティ70が1つずつ形成されている。なお、これら2つのキャビティ70は互いに同等の構成を有することから、以下では代表的に一方のキャビティ70についてのみ説明する。

0071

キャビティ70を形成する各面のうち、上流側の面は上流面71とされ、下流側の面は下流面72とされている。さらに、これら上流面71と下流面72とを接続する面は、燃焼器軸線Ac方向に広がる底面73とされている。上流面71上、及び下流面72上には、上述した複数の冷却流路31の端部がそれぞれ開孔している。すなわち、このキャビティ70は、これら複数の冷却流路31にまたがるようにして形成されている。なお、上流面71における冷却流路31の開孔と、下流面72における冷却流路31の開孔との周方向における位置は必ずしも一致していなくてもよく、これらが周方向に互いにずれていてもよい。このようなキャビティ70が、燃焼筒24の外周面に沿って周方向に形成されている。

0072

さらに、キャビティ70の底面73と、燃焼筒24の内周側の面との間には、燃焼器軸線Acの径方向に延びる接合部80が形成されている。この接合部80は、燃焼筒24を上下流方向に分割する際に生じた端面同士の間に介在している。より具体的には、この接合部80は、アーク溶接等によって形成される。

0073

上記2つの接合部80を挟んで、燃焼筒24は燃焼器軸線Ac方向の上流側から下流側にかけて3つの部分に分割されている。具体的には、最も上流側に位置する部分は上流側分割体24Uとされ、最も下流側に位置する部分は下流側分割体24Dとされている。さらに、これら上流側分割体24U及び下流側分割体24Dの間に位置する部分は、中間分割体24Mとされている。上記の絞り環60Bはこの中間分割体24Mの内周面に取り付けられている。

0074

各キャビティ70は外周側から蓋体90によって覆われている。蓋体90は、燃焼筒24の外周面と同一かわずかに大きな内径寸法を有する円環状部材である。さらに、燃焼器軸線Ac方向における蓋体90の寸法は、同燃焼器軸線Ac方向におけるキャビティ70の寸法よりも十分に大きく設定されている。蓋体90によって覆われることで、キャビティ70及び冷却流路31は外部に対する気密性が維持される。すなわち、キャビティ70及び冷却流路31中を流通する空気が外部に漏洩しないようになっている。

0075

次いで、本実施形態に係る燃焼器3の性能向上方法について、図12から図15、及び図17を参照して説明する。本実施形態に係る燃焼器3の性能向上方法は、燃焼器3(筒体)に上記のキャビティ70を形成する工程と、当該燃焼筒24を分割して上流側分割体24U、中間分割体24M、及び下流側分割体24Dを形成する工程と、中間分割体24Mに上記の絞り環60Bを取り付ける工程と、これら上流側分割体24U、中間分割体24M、及び下流側分割体24Dを互いに接合する工程と、蓋体90を取り付ける工程と、を含む(図17)。

0076

以下、上記の各工程について順に説明する。図12に示すように、まず燃焼筒24の外周側における所望の領域に、上記2つのキャビティ70を形成する(キャビティ形成工程S11)。次いで、それぞれのキャビティ70の底面73から燃焼筒24の内周側に向かって、当該燃焼筒24を切断する。これにより、燃焼筒24は上下流方向に3つに分割されて、上述した上流側分割体24U、中間分割体24M、及び下流側分割体24Dが得られる(筒体分割工程S12:図13)。

0077

次に、中間分割体24Mに、絞り環60Bを取り付ける。具体的には、当該中間分割体24Mの内周面に、絞り環60Bの固定部61Bを溶接等によって固定する(絞り環取付け工程S13:図14)。

0078

続いて、絞り環60Bが取り付けられた状態の中間分割体24Mと、上流側分割体24U、及び下流側分割体24Dとを接合する(接合工程S14:図15)。なお、このとき、各キャビティ70の上流面71に開孔する冷却流路31の開孔と、下流面72に開孔する冷却流路31の開孔との周方向における位置は必ずしも一致していなくてもよく、これらが周方向に互いにずれていてもよい。

0079

次いで、上述のように接合された状態の燃焼筒24に対して、キャビティ70を外周側から覆うようにして蓋体90を取り付ける(蓋体取付け工程S15)。これにより、キャビティ70、及び冷却流路31と外部との気密が確保される。以上により、本実施形態に係る燃焼器3の性能向上方法の全工程が完了する。

0080

このような構成、及び方法によれば、一体をなす燃焼筒24が、上流側分割体24U、中間分割体24M、及び下流側分割体24Dに分割された後、中間分割体24Mの内周側に絞り環60Bが取り付けられる。これにより、例えばすでに組立の完了した燃焼器3に絞り環60Bを適用する場合や、筒体の開孔端部からのアクセスが難しい領域に絞り環60Bを適用する場合であっても、容易に作業を行うことができる。

0081

また、上記のキャビティ70が形成されていない場合、燃焼筒24の壁面内部に形成された複数の冷却流路31同士の周方向位置を正確に一致させる必要が生じるため、作業性が低下する可能性がある。しかしながら、上記方法によれば、複数の冷却流路31にまたがるようにして周方向に延びるキャビティ70が形成されているため、これら冷却流路31の周方向位置を考慮することなく、上流側分割体24U、中間分割体24M、及び下流側分割体24Dを接合することができる。これにより、性能の向上した燃焼器3をより容易に得ることができる。

0082

加えて、上記の中間分割体24Mは、上流側分割体24U、及び下流側分割体24Dから独立して移動させることができるため、例えば燃焼器3周辺の限られたスペースで上記の各工程を実行する場合に比べて高い作業性を確保することもできる。

0083

以上、本発明の各実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成や方法に種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の燃焼器3の性能向上方法で説明した各工程について、その適用対象は燃焼器3のみに限定されるものではない。閉塞された空間が内側に形成された筒体の内周側に構造物を取り付ける要請がある場合であれば、いかなる装置に対しても同様の各工程を適用することが可能である。

0084

1…ガスタービン2…圧縮機 3…燃焼器5…タービン6…圧縮機ロータ7…圧縮機ケーシング8…圧縮機動翼9…圧縮機動翼段 10…圧縮機静翼11…圧縮機静翼段 12…タービンロータ13…タービンケーシング14…タービン動翼15…タービン動翼段16…タービン静翼17…タービン静翼段 18…ガスタービンロータ19…ガスタービンケーシング21…外筒22…ノズル23…スワラ支持筒24…燃焼筒24A…上流側半体部 24B…下流側半体部 24D…下流側分割体24M…中間分割体24U…上流側分割体29…内側板30…外側板31…冷却流路32…多孔領域33…ハウジング34…孔部 35…主板36…側板37…減衰空間40…音響ダンパ50…スリット60…絞りピース60B…絞り環 61…基部 61B…固定部 62…ピース本体 62A…接続部 62B…テーパ部62C…絞り環本体 63…リブ64…空気孔70…キャビティ71…上流面72…下流面73…底面 80…接合部 90…蓋体Ac…燃焼器軸線As…軸線 G…発電機 H…空気孔 S…絞り面 Sb…絞り面

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