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技術 触媒コンバーターおよび触媒コンバーターの製造方法

出願人 ニチアス株式会社
発明者 中島章裕磯村和俊
出願日 2016年3月30日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-068295
公開日 2017年10月5日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-180280
状態 特許登録済
技術分野 触媒による排ガス処理 排気の後処理
主要キーワード ケーシング面 繊維集成体 湿潤成形体 初期面圧 配設対象 骨格繊維 ケーシング間 摩擦係数値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な触媒担体保持性に優れた触媒コンバーターを提供する。

解決手段

触媒担体1と、当該触媒担体を収容するケーシング2と、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材3とを含み、前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維ムライト繊維アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面または前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の少なくとも一方に対して固着されていることを特徴とする触媒コンバーターである。

概要

背景

自動車等の車両には、そのエンジン排気ガス中に含まれる一酸化炭素炭化水素窒素酸化物等の有害成分を除去するために、排気ガス浄化用触媒コンバーター積載されている。このような触媒コンバーターは、一般に、図1に断面図で示すように、筒状に形成された触媒担体1と、触媒担体1を収容する金属製のケーシング2と、触媒担体1に装着されて触媒担体1とケーシング2との間隙介装される保持材3とから構成されている。

触媒担体1としては、例えばコージェライト等からなる円筒状のハニカム状成形体貴金属触媒等が担持されたものが一般的であるため、触媒担体1とケーシング2との間隙に介装される保持材3には、高温耐熱性を有するとともに、自動車の走行中に振動等によって触媒担体1がケーシング2に衝突して破損しないように触媒担体1を安全に保持する機能と、触媒担体1とケーシング2との間隙から未浄化の排気ガスが漏れないようにシールする機能とを兼ね備えることが必要とされている(例えば、特許文献1(特開2003−286837号公報)参照)。
そこで、従来より、アルミナ繊維等のセラミック繊維を単独であるいは混合し、所定厚でマット状に集成した保持材が提案されるようになっている。

概要

耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な触媒担体の保持性に優れた触媒コンバーターを提供する。触媒担体1と、当該触媒担体を収容するケーシング2と、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材3とを含み、前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面または前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の少なくとも一方に対して固着されていることを特徴とする触媒コンバーターである。

目的

本発明は、耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な触媒担体の保持性に優れた触媒コンバーターおよび当該触媒コンバーターの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維ムライト繊維アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面または前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の少なくとも一方に対して固着されていることを特徴とする触媒コンバーター

請求項2

触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面および前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の両者に対して固着されている請求項1に記載の触媒コンバーター。

請求項3

請求項1に記載の触媒コンバーターを製造する方法であって、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含む繊維集成体の少なくも一方の主表面の表層部にガラス粉末を含有する塗液を吹き付けまたは塗布して表面湿潤化物を得た後、当該表面湿潤化物または当該表面湿潤化物の乾燥処理物を前前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で記ガラス粉末を構成するガラス軟化点以上の温度で加熱処理することを特徴とする触媒コンバーターの製造方法。

請求項4

請求項2に記載の触媒コンバーターを製造する方法であって、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含む繊維集成体の両主表面の表層部にガラス粉末を含有する塗液を吹き付けまたは塗布して表面湿潤化物を得た後、当該表面湿潤化物または当該表面湿潤化物の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で前記ガラス粉末を構成するガラスの軟化点以上の温度で加熱処理する触媒コンバーターの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、触媒コンバーターおよび触媒コンバーターの製造方法に関する。

背景技術

0002

自動車等の車両には、そのエンジン排気ガス中に含まれる一酸化炭素炭化水素窒素酸化物等の有害成分を除去するために、排気ガス浄化用触媒コンバーター積載されている。このような触媒コンバーターは、一般に、図1に断面図で示すように、筒状に形成された触媒担体1と、触媒担体1を収容する金属製のケーシング2と、触媒担体1に装着されて触媒担体1とケーシング2との間隙介装される保持材3とから構成されている。

0003

触媒担体1としては、例えばコージェライト等からなる円筒状のハニカム状成形体貴金属触媒等が担持されたものが一般的であるため、触媒担体1とケーシング2との間隙に介装される保持材3には、高温耐熱性を有するとともに、自動車の走行中に振動等によって触媒担体1がケーシング2に衝突して破損しないように触媒担体1を安全に保持する機能と、触媒担体1とケーシング2との間隙から未浄化の排気ガスが漏れないようにシールする機能とを兼ね備えることが必要とされている(例えば、特許文献1(特開2003−286837号公報)参照)。
そこで、従来より、アルミナ繊維等のセラミック繊維を単独であるいは混合し、所定厚でマット状に集成した保持材が提案されるようになっている。

先行技術

0004

特開2003−286837号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上記触媒コンバーター用保持材を構成するアルミナ繊維は、耐熱性および弾性回復力に優れることから、触媒コンバーター用保持材の構成材として使用した場合に、優れた触媒担体保持性能及び排気ガスシール性能を発揮することができる。

0006

従来より、高温下で使用する触媒コンバーター用保持材の構成材料として、耐熱性等に優れたアルミナ繊維等のセラミック繊維は必須とされてきた。
しかしながら、アルミナ繊維等のセラミック繊維は、一般に高価であることから、一般に触媒コンバーター用保持材の高コスト化を招き易い。
また、本発明者等の検討によれば、触媒コンバーター用保持材は、長期間使用した場合には、未浄化の排気ガスによって浸食風食)されて劣化し易くなり、触媒担体がケーシング内で位置ずれを生じてシール性等を低下させ易くなることから、かかる浸食を受け難く耐久性に優れ、触媒コンバーターの保持性に優れたものが求められるようになっていた。

0007

従って、本発明は、耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な触媒担体の保持性に優れた触媒コンバーターおよび当該触媒コンバーターの製造方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、本発明者等が鋭意検討を行った結果、触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面または前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の少なくとも一方に対して固着されている触媒コンバーターにより、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。

0009

すなわち、本発明は、
(1)触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、
前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、
前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面または前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の少なくとも一方に対して固着されている
ことを特徴とする触媒コンバーター、
(2)触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、
前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、
前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面および前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の両者に対して固着されている
上記(1)に記載の触媒コンバーター、
(3)上記(1)に記載の触媒コンバーターを製造する方法であって、
アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含む繊維集成体の少なくも一方の主表面の表層部にガラス粉末を含有する塗液を吹き付けまたは塗布して表面湿潤化物を得た後、
当該表面湿潤化物または当該表面湿潤化物の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で前記ガラス粉末を構成するガラス軟化点以上の温度で加熱処理する
ことを特徴とする触媒コンバーターの製造方法、
(4)上記(2)に記載の触媒コンバーターを製造する方法であって、
アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含む繊維集成体の両主表面の表層部にガラス粉末を含有する塗液を吹き付けまたは塗布して表面湿潤化物を得た後、
当該表面湿潤化物または当該表面湿潤化物の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で前記ガラス粉末を構成するガラスの軟化点以上の温度で加熱処理する
触媒コンバーターの製造方法、

発明の効果

0010

本発明によれば、触媒コンバーターを構成する保持材が、ガラス溶融物により、ケーシングとの界面において骨格繊維がケーシングと固着しているか、触媒担体との界面において骨格繊維が触媒担体と固着している繊維集成体からなるものであることにより、上記骨格繊維によって優れた耐熱性を発揮し得るとともに、保持材とケーシングまたは保持材と触媒担体とが強固に結着されて優れた耐久性を発揮することができる。
このため、本発明によれば、耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な触媒担体の保持性に優れた触媒コンバーターおよび当該触媒コンバーターの製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

従来および本発明に係る触媒コンバーターの例を模式的に示す断面図である。

実施例

0012

先ず、本発明に係る触媒コンバーターについて説明する。
本発明に係る触媒コンバーターは、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が、前記ケーシングとの界面または前記触媒担体との界面において、前記ガラス溶融物を介して前記ケーシングおよび前記触媒担体の少なくとも一方に対して固着されていることを特徴とするものである。

0013

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、触媒コンバーター用保持材は、骨格繊維として、1)アルミナ繊維、(2)ムライト繊維、(3)アルミナシリケート繊維、(4)シリカ繊維および(5)生体溶解性繊維から選ばれる一種か、または上記繊維から選ばれる二種以上を含む。

0014

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、アルミナ繊維とは、アルミナ(Al2O3)を主成分とする非晶質繊維又は多結晶質繊維を意味し、アルミナ(Al2O3)を90〜99質量%、SiO2を1〜10質量%含むものが好適であり、Al2O3を95〜99質量%、SiO2を1〜5質量%含むものがより好適であり、Al2O3を97〜99質量%、SiO2を1〜3質量%含むものがさらに好適である。

0015

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、ムライト繊維とは、アルミナ(Al2O3)及びシリカ(SiO2)を主成分とする非晶質繊維又は多結晶質繊維を意味し、Al2O3 を60〜90質量%、SiO2を10〜40質量%含むものが好適であり、Al2O3を70〜85質量%、SiO2を15〜30質量%含むものがより好適であり、Al2O3を72〜80質量%、SiO2を20 〜28質量%含むものがさらに好適である。

0016

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、アルミナシリケート繊維とは、アルミナ(Al2O3)およびシリカ(SiO2)を主成分とする非晶質繊維又は多結晶質繊維を意味し、Al2O3を30〜60質量%、SiO2を40〜70質量%含むものが好適であり、Al2O3を35〜60質量%、SiO2を40 〜65質量%含むものがより好適であり、Al2O3を40〜60質量%、SiO2を40〜60質量%含むものがさらに好適である。

0017

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、シリカ繊維としては、シリカ(SiO2)を主成分とする非晶質繊維又は多結晶質繊維を意味し、Al2O3 を1〜20質量%、SiO2を80〜99質量%含むものが好適であり、Al2O3を1〜10質量%、SiO2を90〜99質量%含むものがより好適であり、Al2O3を1〜5質量%、SiO2を95〜99質量%含むものがさらに好適である。

0018

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、生体溶解性繊維としては、生体内で分解される溶解性分解性)を有する無機繊維であれば特に限定されないが、生体内での溶解性が付与された人造非晶質無機繊維を挙げることができ、例えば、40℃における生理食塩水中の溶解率が1質量%以上であり、1000℃で8時間加熱した場合の加熱収縮率が5%以下である無機繊維が好ましい。

0019

なお、本出願書類において、上記生理食塩水中の溶解率は、以下の方法で測定した値を意味するものとする。
すなわち、まず、生体溶解性繊維を200メッシュ以下に粉砕して調製された試料1gおよび生理食塩水150mLを三角フラスコ容積300mL)に入れ、40℃ のインキュベーターに設置した後、上記三角フラスコに毎分120回転で50時間水平振動を加えて濾過し、次いで濾液に含有されている元素ICP発光分析装置により定量する。この定量された元素含有量試験前の試料組成および試験前の試料重量に基づいて試験前の試料から濾液中に溶出した元素量の割合(溶解による試料の重量減少率)を表す溶解度を求めることができる。

0020

また、本出願書類において、加熱収縮率は、以下の方法で測定した値を意味するものとする。
すなわち、測定試料電気炉中1000℃で8時間加熱し、加熱前後の試料の長さを測定し、加熱前の試料の長さをL1mm、加熱後の長さをL2mmとしたときに、次式により求める。
加熱線収縮率(%)={(L1−L2)/L1}×100

0021

触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維は、平均長さが0.1〜20mmであるものが好ましく、0.1〜10mmであるものがより好ましく、0.1 〜5mmであるものがさらに好ましい。
上記骨格繊維の平均長さは、骨格繊維100本の長さを光学顕微鏡で測定したときの算術平均値を意味する。

0022

触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維は、モノフィラメントまたはマルチフィラメントであることが好ましい。

0023

また、本出願書類において、繊維集成体とは、多数の繊維が互いに絡み合って、板状またはシート状等の一定の形態に成形されたものを意味し、触媒コンバーター用保持材を構成する繊維集成体は、骨格繊維を含む繊維をランダム、一方向または交互に交差するように配設したもの、編織物等の布帛、不織布あるいはニードルマット等マットの形態であることが好ましい。

0024

本発明に係る触媒コンバーターにおいては、(触媒コンバーター用保持材を成す)繊維集成体の少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散している。

0025

本発明に係る触媒コンバーター用において、ガラス溶融物としては、その軟化点が骨格繊維の融点よりも低い軟化点を有するものから適宜選択することができ、軟化点300〜1000℃のガラスの溶融物であることが好ましく、軟化点500〜1000℃のガラスの溶融物であることがより好ましく、軟化点700〜1000℃のガラスの溶融物であることがさらに好ましい。
また、本発明に係る触媒コンバーター用保持材において、ガラス溶融物としては、上記軟化点を有するガラス粉末の溶融物であることがより好ましい。

0026

上記軟化点を有するガラスとしては、Si、Al、Zn、アルカリ土類金属等の酸化物から選ばれる一種類以上を含むものを挙げる事ができる。

0027

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、ガラス溶融物がガラス粉末の溶融物である場合、係るガラス粉末は、平均粒子径D50が、0.1〜1000μmであるものが好ましく、0.5〜100μmであるものがより好ましく、1〜10μmであるものがさらに好ましい。
このようなガラス粉末としては、ガラスフリットとして市販されているものの中から、所望の粒径を有するものを適宜選択すればよい。

0028

なお、本出願書類において、ガラス粉末の平均粒子径D50は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定された、体積基準積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径を意味する。

0029

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、触媒コンバーター用保持材は、上記骨格繊維とガラス粉末との合計量を100質量部とした場合に、上記骨格繊維を、乾燥状態で、50〜99.99質量%含むものであることが好ましく、90〜99.99質量%含むものであることがより好ましく、98〜99.99質量%含むものであることがさらに好ましい。

0030

触媒コンバーター用保持材が、骨格繊維として、例えばアルミナ繊維および生体溶解性繊維を含む場合は、乾燥状態で、骨格繊維の総量を100質量%とした場合に、アルミナ繊維を1〜99質量%、生体溶解性繊維を1〜99質量%含むことが好ましく、アルミナ繊維を20〜80質量%、生体溶解性繊維を20〜80質量%含むことがより好ましく、アルミナ繊維を40〜60質量%、生体溶解性繊維を40〜60質量%含むことがさらに好ましい。

0031

また、触媒コンバーター用保持材は、乾燥状態で、上記ガラス溶融物を、0.01〜50質量%含むものであることが好ましく、0.01〜10質量%含むものであることがより好ましく、0.01〜2質量%含むものであることがさらに好ましい。

0032

触媒コンバーター用保持材が、骨格繊維およびガラス溶融物を、各々上記割合で含むものであることにより、優れた耐熱性および耐久性を容易に発揮することができる。

0033

触媒コンバーター用保持材は、繊維集成体中に、上記骨格繊維およびガラス溶融物とともに、本発明の効果を奏する範囲内において、必要に応じて、さらに有機バインダーおよび無機バインダーから選ばれる一種以上のバインダー等を含んでもよい。

0034

触媒コンバーター用保持材は、繊維集成中に、骨格繊維およびガラス溶融物を、乾燥状態で、合計で、80〜100質量%含むことが好ましく、85〜99質量%含むことがより好ましく、90 〜98質量%含むことがさらに好ましい。
また、触媒コンバーター用保持材において、繊維集成体中における上記骨格繊維およびガラス溶融物以外の成分の含有割合は、乾燥状態で、0〜20質量%であることが適当であり、1〜15質量%であることがより適当であり、2〜10質量%であることがさらに適当である。

0035

本出願書類において、繊維集成体とは、多数の繊維が互いに絡み合って、板状またはシート状等の一定の形態に成形されたものを意味する。

0036

触媒コンバーター用保持材を構成する繊維集成体の厚さは、5〜20mmであることが好ましく、6〜15mmであることがより好ましく、7〜10mmであることがさらに好ましい。

0037

また、触媒コンバーター用保持材を構成する繊維集成体は、嵩密度が、0.10〜0.30g/cm3であるものが好ましく、0.13〜0.25g/cm3であるものがより好ましく、0.15〜0.20g/cm3であるものがさらに好ましい。

0038

触媒コンバーター用保持材を構成する繊維集成体の厚さおよび嵩密度が上記範囲にあることにより、触媒コンバーター用保持材として、加工性に優れ、優れた弾性率及び強度を有するものを容易に提供することができる。

0039

触媒コンバーター用保持材の形状は特に制限されず、板状またはシート状であってもよいし、配設対象となる触媒担体の外形形状に対応した形状を有するものであってもよい。

0040

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、触媒コンバーター用保持材は、骨格繊維を含む繊維集成体の少なくも一方の主表面の表層部にガラス溶融物が分散している。
本出願書類において、繊維集成体の表層部とは、繊維集成体において、触媒コンバーター用保持材を触媒担体と触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設したときに、触媒担体またはケーシングに接触する構成部分を意味し、通常は、主表面(最表面)から深さ1mm程度までを意味する。

0041

本発明に係る触媒コンバーターにおいて、ケーシングとしては、内部に触媒担体および触媒コンバーター用保持材を収容し得るものであれば特に制限されない。

0042

ケーシングの形態も特に制限されないが、触媒担体の形状に対応した形状を有するものであることが好ましく、例えば触媒担体が筒形状である場合、ケーシングの形状も筒形状であることが好ましい。
ケーシングが筒状のものである場合、例えば、筒状のケーシングを半割状にした、半割状の上部ケーシングと半割状の下部ケーシングからなる上下一対のものであってもよく、このように上下一対の半割状物からなるケーシングを使用することにより、触媒担体および触媒コンバーター用保持材を容易に内部に収容することができる。

0043

ケーシングの構成材料も所望の耐熱性を有するものであれば特に制限されず、公知のものから適宜選択され、通常は、ステンレス鋼、鉄等の金属製のものから適宜選択される。

0044

本発明に係る触媒コンバーターにおいては、触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維とケーシングとがガラス溶融物により固着されているか、上記骨格繊維と触媒担体とがガラス溶融物により固着されており、好ましくは、触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維とケーシングおよび触媒担体の両者がガラス溶融物により固着されている。
本発明に係る触媒コンバーターにおいて、触媒コンバーター用保持材は、骨格繊維を含む繊維集成体の少なくも一方の主表面の表層部に安価なガラス溶融物が分散しており、骨格繊維によって優れた耐熱性を発揮し得るとともに、骨格繊維と触媒担体またはケーシングとがガラス溶融物により固着されているために、保持材が強固に固定されて優れた耐久性を発揮することができる。
このため、本発明によれば、耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な保持性に優れた触媒コンバーターを提供することができる。
本発明に係る触媒コンバーターは、例えば、以下に示す本発明に係る触媒コンバーターの製造方法により、好適に製造することができる。

0045

次に、本発明に係る触媒コンバーターの製造方法について説明する。
本発明に係る触媒コンバーターの製造方法は、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれるいずれか一種以上の繊維からなる骨格繊維を含む繊維集成体の少なくも一方の主表面の表層部にガラス粉末を含有する塗液を吹き付けまたは塗布して表面湿潤化物を得た後、当該表面湿潤化物または当該表面湿潤化物の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で前記ガラス粉末を構成するガラスの軟化点以上の温度で加熱処理することを特徴とするものである。

0046

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法において、骨格繊維およびガラス粉末の詳細は、上述したとおりである。

0047

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法においては、骨格繊維100質量部に対し、上記ガラス粉末0.01〜50質量部を吹き付けまたは塗布することが好ましく、上記ガラス粉末0.01〜10質量部を吹き付けまたは塗布することがより好ましく、上記ガラス粉末0.01〜2質量部を吹き付けまたは塗布することがさらに好ましい。

0048

上記塗液は、ガラス粉末の含有割合が、0.1〜100質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜10質量%であることがさらに好ましい。

0049

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法においては、塗液を形成するために、上記ガラス粉末を溶媒中に添加するとともに、さらに、該溶媒中に、有機バインダー等のバインダーを添加してもよい。

0050

上記有機バインダーとしては、澱粉高分子凝集剤パルプおよび適当なエマルジョンから選ばれる一種以上を挙げることができる。

0051

本発明に係る触媒コンバーター用保持材の製造方法において、溶媒中に添加する有機バインダー種類および添加量は、適宜選択すればよい。
有機バインダーは、固形物の形態で溶媒中に添加してもよいし、懸濁液又は溶液等の形態で添加してもよい。

0052

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法において、上記塗液は、上記塗液中に含まれる骨格繊維100質量部に対し、有機バインダーを0〜20質量部含むことが好ましく、1〜15質量部含むことがより好ましく、2〜10質量部含むことがさらに好ましい。

0053

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法においては、上記有機バインダーを用いることにより、得られる表面湿潤化物の表層部にガラス粉末を好適に付着させることができる。

0054

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法において、塗液形成時に使用される溶媒としては、特に制限されないが、水や極性有機溶媒等が挙げられる。
水としては、蒸留水イオン交換水水道水地下水工業用水等を挙げることができ、また、極性有機溶媒としては、エタノールプロパノール等の1価のアルコール類エチレングリコール等の2価のアルコール類を挙げることができる。これらのうち、上記溶媒としては、作業環境の悪化がなく環境への負荷がない点で水が好ましい。

0055

塗液中に含まれる全固形分濃度は、0.05〜5質量%であることが好ましく、 0.1〜2質量%であることがより好ましく、0.2〜1質量%であることがさらに好ましい。塗液中に含まれる全固形分濃度が0.05質量%未満であると、塗液を吹き付けまたは塗布した後に除去する溶媒の量が多くなり過ぎるので製造効率が低下し易くなり、また、5質量%を超えると、塗液中に固形分が均一に分散し難くなる。

0056

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法においては、上記繊維集成体に対し、上記塗液を吹き付けまたは塗布して表面湿潤化物を得る。
塗液の吹き付けまたは塗布する方法としては、公知の方法を適宜選択することができ、例えば、スプレー法ローラー塗布、ディッピング法等の方法から適宜選択すればよい。
塗液の吹き付けまたは塗布条件も特に制限されず、繊維集成体の表面に所望量のガラス粉末を付着させ得る条件を適宜選択すればよい。

0057

表面湿潤化物は、得ようとする触媒コンバーター用保持材に相似する形状を有するものが適当であり、例えば、板状、シート状または触媒担体の外形形状に対応した形状を挙げることができる。ここで、製造工程において、品質としての嵩密度を一定の範囲に保つために、表面湿潤化物を必要に応じてプレスしてもよい。

0058

上記方法で得られた表面湿潤化物は、適宜、乾燥処理に付される。
乾燥処理は、公知の乾燥機等により行うことができ、乾燥温度は、50〜300℃が好ましく、100〜250℃がより好ましく、150〜200℃がさらに好ましい。また、乾燥時間は、1〜60分間が好ましく、1〜30分間がより好ましく、1〜10分間がさらに好ましい。
本発明に係る触媒コンバーター用保持材の製造方法においては、さらに必要に応じて打ち抜き処理等の加工処理を施して、所望形状を有する表面湿潤化物や乾燥処理物としてもよい。

0059

本発明に係る触媒コンバーターの製造方法においては、上記表面湿潤化物または上記表面湿潤化物の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で上記ガラス粉末を構成するガラスの軟化点以上の温度で加熱処理する。
上記配設は、例えば、円筒状の触媒担体を用いる場合は、当該円筒状の触媒担体の周囲に上記湿潤成形体または上記湿潤成形体の乾燥処理物を適宜巻き付けた後、筒状のケーシングを半割状にした下部ケーシング内に収容し、次いで同じく筒状のケーシングを半割状にした上部ケーシングを重ね合わせ、ボルト等で接合することにより筒状物とすることにより行うことができる。

0060

加熱処理は、公知の加熱炉により行うことができ、加熱温度は、ガラス粉末が溶融する温度であれば特に制限されないが、300〜1100℃が好ましく、700〜1000℃がより好ましい。
また、加熱時間は、1〜60分間が好ましく、1〜30分間がより好ましく、 1〜10分間がさらに好ましい。

0061

上記加熱処理は、上記表面湿潤化物または上記表面湿潤化物の乾燥処理物を触媒担体と当該触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設して触媒コンバーターの形態とし、さらに自動車内部に配設した状態でエンジンを駆動させることにより発生する燃料燃焼熱により加熱処理してもよい。

0062

上記加熱処理を施すことにより、ガラス粉末が溶融してガラス溶融物となり、当該ガラス溶融物は、ケーシングとの界面において骨格繊維とケーシングとを固着したり、触媒担体との界面において骨格繊維と触媒担体とを固着して、骨格繊維の強度を向上させるとともに、骨格繊維の位置ずれを高度に抑制して、耐久性に優れた触媒コンバーターを提供することができる。

0063

以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されるものではない。

0064

(実施例1)
1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製
骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)100質量部と、有機バインダーであるアクリル樹脂10質量部とを水に分散させることにより、水性スラリー固形分濃度1.0質量%)を調製した。
次いで、底部に金網を有する脱水成形型に上記水性スラリーを流し込み、脱水成形して湿潤成形体を得た後、得られた湿潤成形体の全体を、その厚さが均一となるように圧縮しながら、200℃で乾燥することにより、乾燥成形物を得た。
ガラス粉末の塗液として、平均粒子径D50が10μmであるガラス粒子(日本フリット(株)製のガラスフリット(CK0133)、軟化点820℃)の水溶液(ガラス粒子濃度1質量%)を調製し、この塗液を、上記乾燥成形物の(設置時にケーシング面側に対向する)片側主表面に対し、乾燥成形体を構成する骨格繊維100質量部あたり1質量部のガラス粉末が塗布されるようにスプレーコーティングして、表面湿潤化物を得た。得られた表面湿潤化物は200℃で10分間乾燥処理することにより触媒コンバーター用保持材の形成材(縦375mm、横80mm、厚さ7.4mm、面密度1224g/m2)。

0065

2.触媒コンバーターの作製
図1に示す断面形状を有する触媒コンバーター用保持材3を有する触媒コンバーターを作製した。
すなわち、触媒担体1として、外径110mmの円筒型セラミックス製触媒担体を用い、係る触媒担体の外面に上記触媒コンバーター用保持材の形成材(縦375mm、横80mm、厚さ7.4mm、面密度1224g/m2)を巻き付けて組立体を作製した。このとき、上記触媒コンバーター用保持材の形成材におけるガラス粉末を塗布した面が外表面側となるように巻き付けた。
次いで、ケーシング2として、内径118mmの円筒型中空ステンレス製ケーシングを用い、係るケーシングの長手方向の一方の端部から、表面に巻き付けた保持材を圧縮した状態で上記組立体を挿入することにより、触媒コンバーターの仮組物を作製した。
次いで、上記仮組物を電気炉中に配置して、(上記ガラス粉末の軟化点を超える温度である)900℃で30分間加熱処理することにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
上記触媒コンバーター用保持材3は、厚さが4mmで、嵩密度が0.3g/cm3であるものであった。
また、上記触媒コンバーター用保持材3は、ケーシング2との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維とケーシング2とがガラス粉末の溶融物によって固着されていた。

0066

(比較例1)
実施例1の「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス粉末の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0067

(比較例2)
実施例1の「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理を施さなかった以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0068

(実施例2)
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)100質量部あたり5質量部のガラス粉末が塗布されるように乾燥成形物の片側主表面に塗液をコーティングした以外は、実施例1と同様にして「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程と「2.触媒コンバーターの作製」工程とを施すことにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
上記触媒コンバーター用保持材3は、厚さが4mmで、嵩密度が0.3g/cm3であるものであった。
上記触媒コンバーター用保持材3は、ケーシング2との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維とケーシング2とがガラス粉末の溶融物によって固着されていた。

0069

(比較例3)
実施例2の「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス粉末の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例2と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0070

(比較例4)
実施例2の「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理を施さなかった以外は、実施例2と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0071

(実施例3)
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)100質量部あたり各々1質量部のガラス粉末が塗布されるように乾燥成形物の両側主表面にコーティングした(アルミナ繊維100質量部に対し合計で2質量部(片面に1質量部ずつ)のガラス粉末を塗布した)以外は、実施例1と同様にして「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程と「2.触媒コンバーターの作製」工程とを施すことにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
上記触媒コンバーター用保持材3は、厚さが4mmで、嵩密度が0.3g/cm3であるものであった。
上記触媒コンバーター用保持材3は、ケーシング2との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維とケーシング2とがガラス粉末の溶融物によって固着され、触媒担体1との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維と触媒担体1とがガラス粉末の溶融物によって固着されていた。

0072

(比較例5)
実施例3の「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス粉末の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例3と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0073

(比較例6)
実施例3の「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理を施さなかった以外は、実施例3と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0074

(比較例7)
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」において、ガラス粉末の塗液を乾燥成形物に塗布しなかった以外は、実施例1と同様にして「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程と「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程とを施すことにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0075

(比較例8)
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、ガラス粉末の塗液を乾燥成形物に塗布せず、さらに「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス粉末の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0076

(比較例9)
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、ガラス粉末の塗液を乾燥成形物に塗布せず、さらに「2.触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。

0077

初期面圧の測定)
実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例9の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程で各々得られた触媒コンバーター用保持材の形成材を、各実施例または比較例における「2.触媒コンバーターの作製」工程での加熱条件下(900℃で30分間加熱、700℃で30分間加熱または非加熱)で処理した後、その嵩密度が0.30g/cm3になるまで10mm/分間の速度で圧縮して初期面圧を測定した。
結果を表1に示す。

0078

摩擦係数の測定)
以下の方法で摩擦係数を測定した。
(1)ケーシングと触媒コンバーター用保持材との間の摩擦係数測定
上記各実施例および比較例で得られた触媒コンバーターにおいて、ケーシング2と触媒コンバーター用保持材3との間の摩擦係数を測定した。
すなわち、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例9の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程で各々得られた触媒コンバーター用保持材の形成材を、各実施例または比較例における「2.触媒コンバーターの作製」工程で使用したケーシング2と同一材質(SUS429)の平板上に載置し、その嵩密度が0.30g/cm3になるまで圧縮した状態で、各実施例または比較例における加熱条件下(900℃で30分間加熱、700℃で30分間加熱または非加熱)で処理した後、上記0.30g/cm3の嵩密度が維持されるようにを載せた条件で、錘を横方向に5mm/分の速度で引っ張ることで引張荷重を測定し、測定された引張荷重を錘の重量により与えられる垂直荷重除算することにより摩擦係数を算出した。
なお、上記実施例1〜実施例2、比較例1〜比較例4の摩擦係数を測定するに際しては、触媒コンバーター用保持材の形成材におけるガラス粉末を塗布した主表面がケーシング2に対応する平板に接するように配置した。
(2)触媒担体と触媒コンバーター用保持材との間の摩擦係数
また、上記各実施例および比較例で得られた触媒コンバーターにおいて、触媒担体1と触媒コンバーター用保持材3との間の摩擦係数を測定した。
すなわち、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例9の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程で各々得られた触媒コンバーター用保持材の形成材を、各実施例または比較例における「2.触媒コンバーターの作製」工程で使用した触媒担体1と同一材質(コージェライト)の平板上に載置し、その嵩密度が0.30g/cm3になるまで圧縮した状態で、各実施例または比較例における加熱条件下(900℃で30分間加熱、700℃で30分間加熱または非加熱)で処理した後、上記0.30g/cm3の嵩密度が維持されるように錘を載せた条件で、錘を横方向に5mm/分の速度で引っ張ることで引張荷重を測定し、測定された引張荷重を錘の重量により与えられる垂直荷重で除算することにより摩擦係数を算出した。
なお、上記実施例1〜実施例2、比較例1〜比較例4の摩擦係数を測定するに際しては、触媒コンバーター用保持材の形成材におけるガラス粉末を塗布した主表面とは反対側の主表面が触媒コンバーター用保持材3に対応する平板に接するように配置した。
(3)摩擦係数値の特定
上記(1)および(2)の2つの方法で算出した摩擦係数のうち、小さい方の値を上記測定で得られた摩擦係数値として表1に示す。
なお、実施例1〜実施例2においては、触媒コンバーター用保持材3とケーシング2に対応する平板が固着しており摩擦係数が1.00以上になるのに対し、
触媒コンバーター用保持材3と触媒担体1に対応する平板との摩擦係数が0.60であったことから、表1では摩擦係数値として0.60を記載している。
また、実施例3においては、触媒コンバーター用保持材3およびケーシング2に対応する平板が固着するとともに、触媒コンバーター用保持材3および触媒担体1に対応する平板も固着しており、いずれも摩擦係数が1.00以上になることから、表1では摩擦係数値として(最低値である)1.00を記載している。
表1に記載している比較例1〜比較例9の摩擦係数値は、何れもケーシング2に対応する平板および触媒コンバーター用保持材3間の摩擦係数である。

0079

保持力の測定)
上記各実施例および比較例で各々得られた触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターにおいて、触媒コンバーター内における触媒コンバーター用保持材3の保持力を以下の方法で測定した。
すなわち、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例9で各々得られた触媒コンバーターにおいて、上述した方法で測定した圧縮時嵩密度(0 .30g/cm3)における初期面圧値および摩擦係数、保持材3の面積(375mm×80mm)の積により保持力(N)を算出した。
結果を表1に示す。

0080

総合判定
以下の基準により、総合判定を行った。
○:保持力が2500N以上であり、かつ摩擦係数が0.5以上である。
×:保持力が2500N未満であるか、または摩擦係数が0.5未満である。
結果を表1に示す。

0081

0082

表1に示すように、実施例1〜実施例3で得られた触媒コンバーターは、触媒担体およびケーシング間に介装される触媒コンバーター用保持材が、特定の骨格繊維とガラス粉末の溶融物を含む繊維集成体からなり、係る保持材を構成する骨格繊維がガラス粉末の溶融物によって触媒担体およびケーシングの少なくとも一方と固着していることにより、骨格繊維と触媒担体ないしは骨格繊維とケーシングが各々強固に固定されるため、保持力および摩擦係数が高く、耐熱性に優れるとともに、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るものであることが分かる。

0083

一方、表1より、比較例1〜比較例6で得られた触媒コンバーターは、ガラス粉末を構成するガラスの軟化点未満の温度で加熱処理するか、加熱処理せずに作製されたものであり、比較例7〜比較例9で得られた触媒コンバーターは、ガラス粉末を使用せずに作製されたものであることから、触媒コンバーター用保持材を構成する骨格繊維が触媒担体やケーシングと固着されることもないことから、保持力および摩擦係数が低く、長期間使用した場合に耐久性に劣るものであることが分かる。

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