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技術 TAIKOウエハ保護用テープ及びTAIKOウエハの処理方法

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 川村真教寺本有希野世渓元
出願日 2017年3月28日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2017-063280
公開日 2017年10月5日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-179605
状態 特許登録済
技術分野 化学的被覆 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード 積層体タイプ 保護用テープ 二軸延伸ポリプロピレン層 気体発生剤 光硬化性粘着剤 アルミ蒸着膜 段差追従性 アジドポリマー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
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図面 (1)

課題

外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す際に貼付して保護を行うことができるTAIKOウエハ保護用テープ、及び、該TAIKOウエハ保護用テープを用いたTAIKOウエハの処理方法を提供する。

解決手段

外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに貼付して無電解めっき処理時の保護を行うためのTAIKOウエハ保護用テープであって、基材と前記基材の片方の面に形成された粘着剤層からなり、前記基材は、5%引張強度が60MPa以下、かつ、JIS K7129に準拠したLyssy法で測定される水蒸気透過性が3g/m2・day以下であるTAIKOウエハ保護用テープ。

概要

背景

近年、半導体ウエハは、機能特性を向上させる目的でより薄化してきている。このような薄化した半導体ウエハは、取り扱い性に劣るという問題がある。そこで、外周部を残して内側の領域のみが研削された、いわゆるTAIKOウエハが提案されるようになってきた(例えば、特許文献1)。TAIKOウエハは、厚い外周部により充分な強度が維持され、取り扱い性に優れることから、パワー半導体等、種々の半導体分野において導入が進んできている。

パワー半導体は、従来よりも高い電圧、大きな電流を扱うことができることから、主に電圧、周波数を変換する用途や、直流交流に、交流を直流に変換する電力変換等の用途に用いられる。このようなパワー半導体では、ウエハの表面にUBMめっきを施すことがあり、該UBMめっきには無電解めっき処理が行われる。無電解めっき処理では、めっきが不要な部分にマスキングテープ貼付して保護することが行われるが、従来のマスキングテープを用いてTAIKOウエハの保護を行っても、充分な保護ができないことがあるという問題があった。

概要

外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す際に貼付して保護を行うことができるTAIKOウエハ保護用テープ、及び、該TAIKOウエハ保護用テープを用いたTAIKOウエハの処理方法を提供する。外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに貼付して無電解めっき処理時の保護を行うためのTAIKOウエハ保護用テープであって、基材と前記基材の片方の面に形成された粘着剤層からなり、前記基材は、5%引張強度が60MPa以下、かつ、JIS K7129に準拠したLyssy法で測定される水蒸気透過性が3g/m2・day以下であるTAIKOウエハ保護用テープ。なし

目的

本発明は、上記現状に鑑み、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す際に貼付して保護を行うことができるTAIKOウエハ保護用テープ、及び、該TAIKOウエハ保護用テープを用いたTAIKOウエハの処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに貼付して無電解めっき処理時の保護を行うためのTAIKOウエハ保護用テープであって、基材と前記基材の片方の面に形成された粘着剤層からなり、前記基材は、5%引張強度が60MPa以下、かつ、JISK7129に準拠したLyssy法で測定される水蒸気透過性が3g/m2・day以下であることを特徴とするTAIKOウエハ保護用テープ。

請求項2

外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハの無電解めっき処理を施さない側に請求項1記載のTAIKOウエハ保護用テープを貼付する工程と、TAIKOウエハ保護用テープが貼付されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す工程と、無電解めっき処理後のTAIKOウエハからTAIKOウエハ保護用テープを剥離する工程を有することを特徴とするTAIKOウエハの処理方法

技術分野

0001

本発明は、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す際に貼付して保護を行うことができるTAIKOウエハ保護用テープ、及び、該TAIKOウエハ保護用テープを用いたTAIKOウエハの処理方法に関する。

背景技術

0002

近年、半導体ウエハは、機能特性を向上させる目的でより薄化してきている。このような薄化した半導体ウエハは、取り扱い性に劣るという問題がある。そこで、外周部を残して内側の領域のみが研削された、いわゆるTAIKOウエハが提案されるようになってきた(例えば、特許文献1)。TAIKOウエハは、厚い外周部により充分な強度が維持され、取り扱い性に優れることから、パワー半導体等、種々の半導体分野において導入が進んできている。

0003

パワー半導体は、従来よりも高い電圧、大きな電流を扱うことができることから、主に電圧、周波数を変換する用途や、直流交流に、交流を直流に変換する電力変換等の用途に用いられる。このようなパワー半導体では、ウエハの表面にUBMめっきを施すことがあり、該UBMめっきには無電解めっき処理が行われる。無電解めっき処理では、めっきが不要な部分にマスキングテープを貼付して保護することが行われるが、従来のマスキングテープを用いてTAIKOウエハの保護を行っても、充分な保護ができないことがあるという問題があった。

先行技術

0004

特開2014−107312号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記現状に鑑み、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す際に貼付して保護を行うことができるTAIKOウエハ保護用テープ、及び、該TAIKOウエハ保護用テープを用いたTAIKOウエハの処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに貼付して無電解めっき処理時の保護を行うためのTAIKOウエハ保護用テープであって、基材と前記基材の片方の面に形成された粘着剤層からなり、前記基材は、5%引張強度が60MPa以下、かつ、JIS K7129に準拠したLyssy法で測定される水蒸気透過性が3g/m2・day以下であるTAIKOウエハ保護用テープである。
以下に本発明を詳述する。

0007

本発明者らは、従来のマスキングテープを用いてTAIKOウエハの保護を行ったときに充分な保護ができない原因について検討した。その結果、従来のマスキングテープではTAIKOウエハの外周部の段差に充分に追従できないことが原因であることを見出した。また、無電解めっき処理においては、めっき処理液中で80〜100℃程度の加熱が行われる。このような加熱しためっき処理液中では、粘着剤層が基材を透過した水分の影響を受けて粘着力を充分に維持できないことも保護不良の原因となると考えられた。
本発明者らは、更に鋭意検討の結果、5%引張強度が60MPa以下、かつ、JIS K7129に準拠したLyssy法で測定される水蒸気透過性が3g/m2・day以下である基材を用いたTAIKOウエハ保護用テープは、充分な段差追従性を発揮できるとともに、加熱しためっき処理液でも充分な粘着力を維持することができ、TAIKOウエハの保護を確実に行うことができることを見出し、本発明を完成した。

0008

本発明のTAIKOウエハ保護用テープは、TAIKOウエハに貼付して無電解めっき処理時の保護を行うためのTAIKOウエハ保護用テープである。
本明細書においてTAIKOウエハとは、外周部を残して内側の領域のみが研削されたウエハを意味する。上記外周部は、通常0.5〜1mm程度の幅を有し、上記外周部と内側の領域との段差は通常550〜650μm程度である。上記TAIKOウエハは、片面に回路が形成されたものであってもよい。

0009

本発明のTAIKOウエハ保護用テープは、基材と該基材の片方の面に形成された粘着剤層からなる。
上記基材は、5%引張強度が60MPa以下である。これにより、TAIKOウエハの外周部の段差に充分に追従することができる。上記5%引張強度は、55MPa以下であることが好ましい。上記5%引張強度の下限は特に限定されないが、TAIKOウエハ保護用テープの取り扱い性等の観点からは、10MPa以上であることが好ましい。
なお、本明細書において5%引張強度とは、幅10mm、長さ15cmのサンプルを、80℃、チャッキング距離10cmの条件下で引張り試験機にて引張り試験を行ったときに、伸張率5%時の引張強度を意味する。

0010

上記基材は、JIS K7129に準拠したLyssy法で測定される水蒸気透過性が3g/m2・day以下である。これにより、無電解めっき処理時の加熱しためっき処理液でも上記粘着剤層が充分な粘着力を維持することができ、TAIKOウエハの保護を確実に行うことができる。上記水蒸気透過性は2.7g/m2・day以下であることが好ましい。上記水蒸気透過性の下限は特に限定されないが、実質的には0.0001g/m2・day程度が下限である。

0011

上記基材を構成する材料としては特に限定されず、例えば、アクリルオレフィンポリカーボネート塩化ビニルポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロンウレタンポリイミド等が挙げられる。
上記5%引張強度と水蒸気透過性とを満たすためには、上記材料を用いた単層の基材だけでなく、2層以上の積層体からなる基材を用いてもよい。例えば、比較的柔軟なポリプロピレンポリエチレン等からなる柔軟層と、水蒸気透過性の低いエチレンビニルアルコール共重合樹脂からなる水蒸気遮蔽層とを積層した基材は、上記5%引張強度と水蒸気透過性とを満たすことができる。
上記柔軟層を構成する樹脂としては、ポリプロピレンやポリエチレン等に加えて、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。上記柔軟層の厚みは特に限定されないが、5〜45μmが好ましい。上記水蒸気遮蔽層を構成する樹脂は特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂等が挙げられる。上記水蒸気遮断層の厚みは特に限定されないが、5μm以上が好ましい。
このような積層体タイプの基材としては、例えば、フタムラ化学社製の商品名「QH−1」(二軸延伸ポリプロピレン層/エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層/二軸延伸ポリプロピレン層の3層構造体)等の市販品を用いることもできる。

0012

また、例えば、比較的柔軟なポリプロピレンやポリエチレン等からなる柔軟層の表面にアルミ蒸着等を施すことによっても、上記5%引張強度と水蒸気透過性とを満たすこともできる。
上記柔軟層を構成する樹脂としては、ポリプロピレンやポリエチレン等に加えて、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。上記柔軟層の厚みは特に限定されないが、10〜50μmが好ましい。アルミ蒸着膜の厚みは特に限定されないが、1μm以下が好ましい。

0013

上記基材の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は50μmである。上記基材の厚みがこの範囲内であると、取り扱い性を確保しつつ、TAIKOウエハの外周部の段差に充分に追従することができる。上記基材の厚みのより好ましい下限は16μm、より好ましい上限は30μmである。

0014

上記粘着剤層を構成する粘着剤としては特に限定されず、従来からマスキングテープの粘着剤層に用いられている粘着剤等を用いることができる。具体的には例えば、アルキル基炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステル由来するセグメントと、単独重合体ガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーに由来するセグメントと、側鎖にラジカル重合性不飽和結合を有するセグメントを有する共重合体(以下、単に「共重合体」ともいう。)を含有する粘着剤等が挙げられる。

0015

上記アルキル基の炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステルに由来するセグメントは、上記共重合体のベースとなるものである。上記粘着剤層を構成する共重合体がアルキル基の炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステルからなるセグメントを有することにより、上記粘着剤層は無電解めっき処理時の加熱しためっき処理液においても高い粘着力を発揮することができる。

0016

上記アルキル基の炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステルは、例えば、エチルアクリレートメチルアクリレートブチルアクリレートイソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート等が挙げられる。なかでも、エチルアクリレート、メチルアクリレートが好適である。

0017

上記共重合体における上記アルキル基の炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステルからなるセグメントの含有量の好ましい下限は40重量%、好ましい上限は90重量%である。上記アルキル基の炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステルからなるセグメントの含有量が40重量%未満であると、加熱しためっき処理液中における粘着剤の充分な凝集力が得られないことがあり、90重量%を超えると、粘着剤としての応力緩和力が減少し、接着力を損なうことがある。上記アルキル基の炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステルからなるセグメントの含有量のより好ましい下限は50重量%、より好ましい上限は80重量%である。

0018

上記単独重合体のガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーに由来するセグメントは、上記共重合体のガラス転移温度を調整する役割を有する。上記共重合体における上記アルキル基の炭素数が5以下であるアクリル酸アルキルエステルの単独重合体では、ガラス転移温度が−20℃を下回り、高温における必要な弾性率調整ができない。上記単独重合体のガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーを共重合することにより、上記共重合体のガラス転移温度を調整することができる。

0019

上記単独重合体のガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーは、例えば、メチルメタクリレートイソボロニルアクリレートアクリロニトリルアクリル酸等が挙げられる。なかでも、メチルメタクリレートやアクリロニトリルが好適である。

0020

上記共重合体における上記単独重合体のガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーに由来するセグメントの含有量は、上記共重合体のガラス転移温度が−5〜15℃になるように適宜調整すればよい。一般的には、上記共重合体における上記単独重合体のガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーに由来するセグメントの含有量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は40重量%である。上記単独重合体のガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーに由来するセグメントの含有量が10重量%未満であると、加熱しためっき処理液中での凝集力が得られないことがあり、40重量%を超えると、粘着力が著しく低下することがある。上記単独重合体のガラス転移温度が80〜120℃であるアクリルモノマーに由来するセグメントの含有量のより好ましい下限は15重量%、より好ましい上限は35重量%である。

0021

上記側鎖にラジカル重合性の不飽和結合を有するセグメントは、上記共重合体に光硬化性を付与する役割を有する。上記粘着剤層を構成する共重合体が側鎖にラジカル重合性の不飽和結合を有するセグメントを有することにより、無電解めっき処理後にTAIKOウエハ保護用テープに光を照射すれば、上記粘着剤層が硬化する。硬化した粘着剤層は、弾性率が著しく上昇して粘着力のほとんどを失うことから、容易に剥離することができる。

0022

上記共重合体に上記側鎖にラジカル重合性の不飽和結合を有するセグメントを挿入する方法は、例えば、分子内に官能基を持ったアクリルモノマーを共重合したうえで、該官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という。)と反応させる方法等が挙げられる。

0023

上記分子内に官能基を持ったアクリルモノマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーや、アクリル酸ヒドロキシエチルメタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマーや、アクリル酸グリシジルメタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマーや、アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマーや、アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。

0024

上記官能基含有不飽和化合物は、例えば、上記分子内に官能基を持ったアクリルモノマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが挙げられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが挙げられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが挙げられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが挙げられる。

0025

上記共重合体における上記側鎖にラジカル重合性の不飽和結合を有するセグメントの含有量の好ましい下限は0.1meq/g、好ましい上限は2meq/gである。上記側鎖にラジカル重合性の不飽和結合を有するセグメントの含有量が0.1meq/g未満であると、充分な光硬化性を付与できず、光を照射してもTAIKOウエハ保護用テープを剥離できないことがあり、2meq/gを超えると、硬化後の粘着剤が脆くなることがある。上記側鎖にラジカル重合性の不飽和結合を有するセグメントの含有量のより好ましい下限は0.2meq/g、より好ましい上限は1.5meq/gである。

0026

上記共重合体は、本発明の目的を阻害しない範囲内で、共重合可能なその他のモノマーに由来するセグメントを含有してもよい。上記共重合可能なその他のモノマーは、炭素数6以上の側鎖を有するアクリルモノマー、例えば2−エチルヘキシルアクリレートイソオクチルアクリレートシクロヘキシルアクリレート等が挙げられる。

0027

上記粘着剤層は、光を照射することにより気体を発生する気体発生剤を含有することが好ましい。このような気体発生剤を含有する上記粘着剤層に光を照射すると、上記共重合体が架橋硬化して粘着剤層全体の弾性率が上昇し、このような硬い粘着剤層中で発生した気体は粘着剤層から接着界面に放出され接着面の少なくとも一部を剥離することから、より容易にTAIKOウエハ保護用テープを剥離することができる。

0028

上記気体発生剤は特に限定されないが、例えば、アジド化合物アゾ化合物等が挙げられる。なかでも、耐熱性に優れるアジド化合物が好適である。
上記アジド化合物としては特に限定されず、例えば、3−アジドメチル−3−メチルオキセタンテレフタルアジド、p−tert−ブチルベンズアジド、3−アジドメチル−3−メチルオキセタンを開環重合することにより得られるグリシジルアジドポリマー(GAP)等のアジド基を有するポリマー等が挙げられる。
また、特に優れた耐熱性を有することから、紫外線等の光を照射することにより気体(二酸化炭素ガス)を発生するカルボン酸化合物又はその塩や、テトラゾール化合物又はその塩も上記気体発生剤として用いることができる。

0029

上記粘着剤層は、光重合開始剤を含有することが好ましい。
上記光重合開始剤は、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられる。このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物や、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物や、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物や、フォスフィンオキシド誘導体化合物や、ビス(η5−シクロペンタジエニルチタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノンミヒラーケトンクロチオキサントンドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。

0030

上記粘着剤層は、多官能オリゴマー又はモノマーを含有することが好ましい。上記多官能オリゴマー又はモノマーは、上記共重合体に光を照射したときの硬化性を向上させる役割を有する。
上記多官能オリゴマー又はモノマーとしては、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による粘着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5,000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。このようなより好ましい多官能オリゴマー又はモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレートテトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートペンタエリスリトールテトラアクリレートジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。

0031

上記粘着剤層は、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的でイソシアネート化合物メラミン化合物エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜配合してもよい。また、帯電防止剤可塑剤、樹脂、界面活性剤ワックス微粒子充填剤等の公知の添加剤を加えることもできる。更に、粘着剤の安定性を高めるために熱安定剤酸化防止剤を配合してもよい。

0032

上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は50μmである。上記粘着剤層の厚みがこの範囲内であると、無電解めっき処理時に剥離しない充分な粘着力と、TAIKOウエハの外周部の段差への充分な追従性とを両立することができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は20μm、より好ましい上限は40μmである。

0033

本発明のTAIKOウエハ保護用テープを製造する方法は特に限定されず、例えば、上記基材上に上記共重合体を含有する粘着剤をドクターナイフスピンコーター等を用いて塗工する等の従来公知の方法が挙げられる。

0034

本発明のTAIKOウエハ保護用テープを用いれば、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す場合に、外周部の段差に充分に追従して貼付でき、かつ、加熱しためっき処理液でも充分な粘着力を維持することができることから、TAIKOウエハの保護を確実に行うことができる。
外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハの無電解めっき処理を施さない側に本発明のTAIKOウエハ保護用テープを貼付する工程と、TAIKOウエハ保護用テープが貼付されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す工程と、無電解めっき処理後のTAIKOウエハからTAIKOウエハ保護用テープを剥離する工程を有するTAIKOウエハの処理方法もまた、本発明の1つである。

0035

本発明のTAIKOウエハの処理方法は、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハの無電解めっき処理を施さない側に本発明のTAIKOウエハ保護用テープを貼付する工程を有する。TAIKOウエハ保護用テープを貼付することにより、めっきが不要な部分を保護することができる。

0036

本発明のTAIKOウエハの処理方法では、次いで、TAIKOウエハ保護用テープが貼付されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す工程を行う。上記無電解めっき処理の方法は特に限定されず、従来公知の方法が挙げられる。

0037

本発明のTAIKOウエハの処理方法では、次いで、無電解めっき処理後のTAIKOウエハからTAIKOウエハ保護用テープを剥離する工程を行う。特にTAIKOウエハ保護用テープの粘着剤層が上記共重合体から構成される場合には、剥離に先立って光を照射することにより粘着剤層が硬化して、より容易に剥離することができる。また、TAIKOウエハ保護用テープの粘着剤層が上記気体発生剤を含有する場合には、剥離に先立って光を照射することにより該気体発生剤から気体が発生して、その圧力により更に容易に剥離することができる。

発明の効果

0038

本発明によれば、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す際に貼付して保護を行うことができるTAIKOウエハ保護用テープ、及び、該TAIKOウエハ保護用テープを用いたTAIKOウエハの処理方法を提供できる。

図面の簡単な説明

0039

TAIKOウエハの段差への追従性の評価方法を説明する模式図である。

実施例

0040

以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。

0041

(実施例1)
(1)粘着剤の調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量50万の共重合体からなる光硬化性粘着剤Aの酢酸エチル溶液を得た。
エチルアクリレート75重量部
メチルメタクリレート20重量部
アクリル酸3重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート2重量部
光重合開始剤1重量部
イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン0.01重量部

0042

(2)粘着剤層用組成物溶液の調製
得られた光硬化性粘着剤Aの酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、アゾ化合物(和光純薬社製、VAM110)10重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤層用組成物溶液を調製した。

0043

(3)TAIKOウエハ保護用テープの製造
基材としてガスバリアOPP(二軸延伸ポリプロピレン層/エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層/二軸延伸ポリプロピレン層の3層構造体、厚み30μm、フタムラ化学社製、QH−1)を用いた。
該基材を、幅10mm、長さ15cmに細切してサンプルを調製し、80℃、チャッキング距離10cmの条件下で引張り試験機にて引張り試験を行い、伸張率5%時の引張強度である5%引張強度を測定したところ、53MPaであった。また、JIS K7129に準拠したLyssy法にて水蒸気透過性を測定したところ、2.7g/m2・dayであった。

0044

得られた粘着剤層用組成物溶液を、基材上に厚さが約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態粘着性を示した。次いで、粘着剤層の表面に離型処理が施されたPETフィルムを貼り付けた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、TAIKOウエハ保護用テープを得た。

0045

(実施例2、3)
粘着剤層用組成物溶液に混合するポリイソシアネート量を変えたこと以外は実施例1と同様にしてTAIKOウエハ保護用テープを得た。

0046

(実施例4)
(1)粘着剤の調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量25万の共重合体からなる光硬化性粘着剤Bの酢酸エチル溶液を得た。
エチルアクリレート55重量部
メチルメタクリレート25重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート10重量部
メタクリル酸1重量部
光重合開始剤1重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン0.01重量部

0047

(2)粘着剤層用組成物溶液の調製
得られた光硬化性粘着剤Bの酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、アゾ化合物(和光純薬社製、VAM110)10重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤層用組成物溶液を調製した。

0048

(3)TAIKOウエハ保護用テープの製造
基材としてガスバリアOPP(二軸延伸ポリプロピレン層/エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層/二軸延伸ポリプロピレン層の3層構造体、厚み30μm、フタムラ化学社製、QH−1)を用いた。
該基材を、幅10mm、長さ15cmに細切してサンプルを調製し、80℃、チャッキング距離10cmの条件下で引張り試験機にて引張り試験を行い、伸張率5%時の引張強度である5%引張強度を測定したところ、53MPaであった。また、JIS K7129に準拠したLyssy法にて水蒸気透過性を測定したところ、2.7g/m2・dayであった。

0049

得られた粘着剤層用組成物溶液を、基材上に厚さが約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤層の表面に離型処理が施されたPETフィルムを貼り付けた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、TAIKOウエハ保護用テープを得た。

0050

(実施例5、6)
粘着剤層用組成物溶液に混合するポリイソシアネート量を変えたこと以外は実施例4と同様にしてTAIKOウエハ保護用テープを得た。

0051

(実施例7、8)
表1に示す光硬化性粘着剤を用いるとともに基材として厚み50μmのアルミ蒸着されたポリエチレンフィルムを用いた以外は実施例1と同様にしてTAIKOウエハ保護用テープを得た。

0052

(比較例1〜7)
表1に示す光硬化性粘着剤を用いるとともに以下の基材を用いた以外は実施例1と同様にしてTAIKOウエハ保護用テープを得た。
PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み25μm、ユニチカ社製エンブレットS−25
ガスバリアPET:厚み25μm、三菱樹脂社製、
OPP:2軸延伸ポリプロピレンフィルム、厚み50μm、フタムラ化学社製、FOS−BT
CPPポリプロピレンフィルム、厚み50μm、フタムラ化学社製、FHK
PE:ポリエチレンフィルム、厚み30μm、タマポリ社製、GE−301

0053

(評価)
実施例及び比較例で得られたTAIKOウエハ保護用テープについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。

0054

(1)TAIKOウエハの段差への追従性の評価
図1にTAIKOウエハの段差への追従性の評価方法を説明する模式図を示した。図1においてTAIKOウエハ2は、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハであって、外周部とその内側の領域の差が0.55mmである。該TAIKOウエハ2の、外周部とその内側の領域を含むようにTAIKOウエハ保護用テープ1を置き、この状態で減圧することにより、TAIKOウエハ保護用テープ1がTAIKOウエハ2の段差部分に追従して貼り付く。この状態で段差部分を詳しく観察すると、TAIKOウエハ保護用テープ1が追従できていない僅かな領域が認められる。この領域の幅dを測定し、下記の基準にて段差追従性を評価した。
○:dが0.5mm以下
×:dが0.5mmを超える

0055

(2)温水浸漬試験
得られたTAIKOウエハ保護用テープを、幅25mm、長さ10cmに細切してサンプルを調製した。該サンプルを、回路を形成していないシリコーンウエハの表面に貼り付け、90℃に加熱した蒸留水中に15分間浸漬した。浸漬後にシリコーンウエハからTAIKOウエハ保護用テープを剥離した後、シリコーンウエハとTAIKOウエハ保護用テープの剥離面を目視にて観察し、水の浸透が認められなかった場合を「○」と、水の浸透が認められた場合を「×」と評価した。

0056

また、浸漬の前後において、JIS Z0237に準拠した180°ピール測定法により粘着力を測定し、粘着力残存率(浸漬後の粘着力/浸漬前の粘着力×100)を算出した。

0057

0058

本発明によれば、外周部を残して内側の領域のみが研削されたTAIKOウエハに無電解めっき処理を施す際に貼付して保護を行うことができるTAIKOウエハ保護用テープ、及び、該TAIKOウエハ保護用テープを用いたTAIKOウエハの処理方法を提供できる。

0059

1 TAIKOウエハ保護用テープ
2 TAIKOウエハ

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